説明

液晶表示装置

【課題】コントラスト特性に優れ、応答特性の速い、かつ、視野角特性の優れた液晶表示装置を得る。
【解決手段】画素電極21とコモン電極22によって1画素を4個の領域に区画する。画素電極21とコモン電極22間に電圧を印加しない状態では、液晶分子40は垂直配向となっている。画素電極21とコモン電極22に電圧を印加すると、横電界によって液晶分子40は傾くが、液晶分子40の傾く方向を突起30によって制御する。突起30の形成によって、4個の領域における液晶分子40の傾きの方向を全て異ならしめることが出来る。したがって、視野角特性のすぐれた液晶表示装置を得ることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に係り、特に視野角特性、コントラスト特性、および、応答特性の優れた横電界方式の液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板に画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
【0003】
液晶表示装置では視野角特性が問題である。視野角特性は、画面を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合に、輝度が変化したり、色度が変化したりする現象である。視野角特性は、液晶分子を水平方向の電界によって動作させるIPS(In Plane Switching)方式が優れた特性を有している。一般のIPSは液晶分子の初期配向をガラス基板と平行な方向(ホモジーニアス)とし、液晶分子に横電界を印加することによって液晶分子を回転させる。そして液晶分子の回転の程度によってバックライト等からの光が液晶層を通過する量を制御することによって画像を形成するものである。
【0004】
一方、VA(Vertical Alignment)方式と称する液晶表示方式がある。この方式は、負の誘電異方性特性を持つ液晶分子の初期配向をガラス基板に対して垂直方向とし(ホメオトロピック)、縦電界を印加することによって、液晶分子を傾け、液晶層の透過率を制御するものである。
【0005】
VA方式は、液晶表示装置の視野角特性を改善するが、IPS程の視野角特性の改善にはならないとされている。一方、VA方式は、コントラストが優れているという特徴を有している。VA方式とIPS方式を組み合わせた技術として、「特許文献1」または「特許文献2」が存在する。これらの文献には、液晶の初期配向をガラス基板に対して垂直方向(ホメオトロピック)とし、横電界を印加することによって、液晶分子の傾きを制御する技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2007−34151号公報
【特許文献2】特開2006−99092号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図14は一般のIPS方式の原理図を示すものである。図14(a)は画素電極21とコモン電極22の間に電圧が印加されていない状態であり、図14(b)は画素電極21とコモン電極22の間に電圧が印加されている状態である。図14は一つの画素のみを取り出して模式図化したものである。図14において、下側のガラス基板には、画素電極21とコモン電極22が形成されている。下側のガラス基板には、画素電極21とコモン電極22のみでなく、映像信号線、コモン信号線、走査信号線等が設置され、映像信号線から画素電極21への映像信号の供給を制御する薄膜トランジスタ(TFT)等が形成されているが、図13では省略されている。下側ガラス基板を以後TFT基板11と呼ぶ。TFT基板11と液晶層を挟んで、上側ガラス基板が対向して設置されている。以後上側ガラス基板を対向基板12という。
【0008】
TFT基板11と対向基板12の間に挟持された液晶分子40は、基板と平行方向(ホモジーニアス)に配向している。TFT基板11の下側には、下偏光板13が貼り付けられている。また、対向基板12の上側には上偏光板14が貼り付けられている。下偏光板13を通過する光の偏光方向は矢印Aである。すなわち、下方から入射したバックライト等からの光のうち、矢印A方向の偏光成分のみが通過する。
【0009】
液晶分子40に電圧が印加されていない状態では、液晶分子40は、回転せず、初期配向のままである。この状態では、液晶層に入射した光の偏光方向は回転せずに対向基板12に達する。この状態における、対向基板12での光の偏光方向を矢印Bで示す。
【0010】
上偏光板14の偏光軸の方向は矢印Cで示す。上偏光板14の偏光軸の方向は、下偏光板13の偏光軸の方向と直角である。図14(a)の状態では、対向基板12に達した光の偏光軸は下偏光板13と同じ向きであるから、下方からの光は上偏光板14を通過しない。
【0011】
図14(b)の構成は、図14(a)と同様であるが、図14(b)ではON状態であり、画素電極21とコモン電極22の間に電圧が印加されている。画素電極21とコモン電極22の間に電圧が印加されると、図14(b)に示すような横電界が発生し、液晶分子40が回転する。
【0012】
図14(b)において、バックライトからの入射光70は、下偏光板13によって、矢印Aに示す方向に偏光軸を持つ直線偏光に変換される。この直線偏光光は横電界によって回転した液晶分子40によって偏光状態が変化させられ、対向基板12に達したときは、例えば、楕円偏光となる。
【0013】
対向基板12に貼り付けられた上偏光板14の偏光軸の方向は、下偏光板13の偏光軸と直角であるが、対向基板12に達した光は楕円偏光になっているので、光の一部が通過して出射光71となる。対向基板12に達した光の偏光状態は、液晶分子40の回転の状態によって制御することが出来るので、画素毎に透過光を、階調をもって制御することが出来、画像を形成することが出来る。そして、IPS方式では、液晶層の光の透過を、液晶分子40の回転によって制御するので、優れた視野角特性を得ることが出来る。
【0014】
しかし、IPS方式は、次のような問題点がある。その一つは、初期配向が基板と平行方向(ホモジーニアス)であるために、初期配向が基板と垂直方向の場合(ホメオトロピック)に比較して、コントラストが劣るという点である。すなわち、液晶分子40は熱によって揺らぎが生ずるが、この液晶分子40の揺らぎが存在すると、黒表示をした時の黒の沈み込みが十分ではなくなるという現象を生ずる。そして、液晶分子40の揺らぎの影響はホモジーニアス配向のほうが、ホメオトロピック配向の場合よりも大きい。
【0015】
一般のIPS方式のもう一つの問題点は、応答速度が遅いという点である。液晶分子40に電界を印加すると、液晶分子40は電界によって動き、電界を切るともとに戻る。これは、弾性的な変化である。そして、弾性係数が大きいほど、応答速度を早くすることが出来る。
【0016】
液晶分子40に弾性を与える弾性係数として、K1、K2、K3の3種類に分けることが出来る。K1はスプレイ弾性係数であり、K2はツイスト弾性係数であり、K3はベント弾性係数である。IPS方式においては、液晶を基板と平行方向に回転させることによって制御するが、この回転に関係する弾性係数はツイスト弾性係数K2のみである。ツイスト弾性係数K2は、他の弾性係数、K1、K3等に比較して小さい。弾性係数が小さいと液晶の応答速度が遅くなる。
【0017】
本発明は、IPS方式における以上のような問題点を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記課題を克服するものであり、具体的な手段は下記のとおりである。
【0019】
(1)液晶を駆動する電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板との間に誘電異方性が正の液晶を挟持した液晶表示装置であって、前記TFT基板には、画素電極およびコモン電極が形成され、前記画素電極と前記コモン電極によって1画素が複数の領域に区画され、前記液晶の初期配向は、前記TFT基板あるいは前記対向基板に対して垂直方向であり、前記画素電極と前記コモン電極の間に電圧を印加することによって液晶分子の向きを変えることが出来、前記電圧を印加した時の前記液晶分子の向きは、前記対向基板に形成された突起によって前記複数の領域毎に制御され、前記電圧を印加したときの、前記複数の領域における前記液晶分子の向きは、前記複数の領域毎に異なることを特徴とする液晶表示装置。
【0020】
(2)前記突起は、平面で見て、前記コモン電極または前記画素電極に沿って形成されていることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
【0021】
(3)前記突起の形状は、前記突起の片側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置。
【0022】
(4)前記突起の形状は、前記突起の両側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置。
【0023】
(5)液晶を駆動する電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板との間に誘電異方性が正の液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記TFT基板には、画素電極およびコモン電極が形成され、前記画素電極と前記コモン電極によって1画素が複数の領域に区画され、前記液晶の初期配向は、前記TFT基板あるいは前記対向基板に対して垂直方向であり、前記画素電極と前記コモン電極の間に電圧を印加することによって液晶分子の向きを変えることが出来、前記電圧を印加した時の前記液晶分子の向きは、前記対向基板に形成された突起によって前記複数の領域毎に制御され、前記電圧を印加したときの、前記複数の領域における前記液晶分子の傾きの方向は、前記TFT基板を平面で見たときに、前後左右いずれかを向いており、前記複数の領域は、前記1画素内において、前記液晶分子の前後左右の傾きの方向を全て包含することを特徴とする液晶表示装置。
【0024】
(6)前記電圧を印加した時の液晶分子の傾きの方向が異なる複数の領域の面積は、前記1画素内において等しいことを特徴とする等しいことを特徴とする(5)に記載の液晶表示装置。
【0025】
(7)前記電圧を印加した時の液晶分子の傾きの方向が異なる複数の領域の数は、前記1画素内において等しいことを特徴とする(5)に記載の液晶表示装置。
【0026】
(8)前記突起は、平面で見て、前記コモン電極または前記画素電極に沿って形成されていることを特徴とする(5)に記載の液晶表示装置。
【0027】
(9)前記突起の形状は、前記突起の片側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする(8)に記載の液晶表示装置。
【0028】
(10)前記突起の形状は、前記突起の両側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする(8)に記載の液晶表示装置。
【発明の効果】
【0029】
本発明では、IPS方式の液晶表示装置において、液晶の配向をホメオトロピックとしているので、液晶分子の熱的揺らぎによるコントラストの低下を防止することが出来る。また、ホメオトロピック配向としているので、液晶分子の弾性による戻りとして、スプレイ弾性係数K1、ツイスト弾性係数K2、ベント弾性係数K3の全てを使用することが出来るので、液晶の応答速度を上げることが出来る。
【0030】
さらに本発明によれば、1画素を画素電極とコモン電極とによって複数の領域に区画し、電圧を印加したときの各領域における液晶分子の傾く方向を1画素内で異なる方向とするので、視野角の指向性を軽減することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明では、液晶の初期配向は基板に垂直方向とし、液晶分子40に対して電界を印加することによって液晶の配向方向を変化させて画像を形成するものである。したがって、本発明における液晶表示装置は、IPSの利点と垂直配向の利点を合わせ持つことが出来る。
【0032】
本発明では、液晶分子40の初期配向はホメオトロピック配向であるから、液晶分子40の熱的揺らぎによるコントラストの低下は、ホモジーニアス配向の場合に比較して軽減することが出来る。一方、液晶の応答速度については、初期配向はホメオトロピック配向であるので、電界によって液晶分子40が弾性的に動いた場合に、弾性係数は、スプレイ弾性係数K1であり、ツイスト弾性係数K2であり、ベント弾性係数K3の全てが関係する。
【0033】
通常のIPSの場合は、液晶は回転が主であるので、関係する弾性係数は、ツイスト弾性係数K2のみであり、弱い。したがって、液晶の動きに対する復元力が弱く、そのために応答速度が遅くなる。しかし、本発明の構成では、初期配向がホメオトロピック配向であるから、上記弾性係数K1、K2、K3の全てが関係するので、応答速度が速い。
【0034】
一方、初期配向がホメオトロピック配向であることによる視野角への影響については、以下に示す実施例のような構成によって問題を解決することが出来る。
【0035】
本発明における、従来のいわゆるVA方式に対する利点としては、次のとおりである。すなわち、いわゆるVA方式では、縦方向の電界を印加することによって、液晶分子40が横方向に傾く、いわゆる誘電異方性が負である性質の液晶材料を使用する必要がある。このような誘電異方性が負である液晶材料は、TN方式や、IPS方式において使用される誘電異方性が正である液晶材料に比べて種類が少ない。本発明の構成においては、初期配向がホメオトロピック配向であるが、液晶材料は正の誘電異方性を有する液晶材料を使用することが出来る。したがって、液晶材料の選択範囲を広げることが出来る。
【0036】
一方、誘電異方性が負である液晶材料は液晶分子40を駆動するための駆動電圧が高い。そうすると、映像信号のレベルを大きくする必要があるので、駆動回路の負担が大きくなる。本発明においては、初期配向がホメオトロピック配向であるが、正の誘電異方性を有する液晶材料を使用することが出来るので、駆動電圧の上昇を抑えることが出来る。
【実施例1】
【0037】
図1は本発明の第1の実施例を示す模式図である。図1(a)は電圧を印加しない状態における画素構造と液晶の配向方向である。図1(b)は、図1(a)のA−A断面図であるが、対向基板12に形成された突起30の構成も含んでいる。図1(c)は画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加した状態における画素構造と液晶の配向方向である。図1(d)は、図1(c)のA−A断面であるが、対向基板12に形成された突起30の構成も含んでいる。
【0038】
図1(a)において、画素電極21はコモン電極22よりも下側に形成されている。画素電極21とコモン電極22は、層間絶縁膜23によって絶縁されている。画素電極21とコモン電極22の形は各々屈曲しており、両方で、卍形の電極を形成している。画素は卍形の電極で仕切られた4つの領域A1、A2、A3、A4によって形成されている。本発明では、液晶分子40は垂直配向(ホメオトロピック)となっている。すなわち、図1(a)においては、全ての領域で液晶は紙面と垂直方向に配向している。
【0039】
図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。図1(b)において、画素電極21とコモン電極22の間には層間絶縁膜23が形成されている。図1(b)においては、TFTの構成に関連するゲート絶縁膜、パッシベーション膜等は省略されている。図1(b)において、液晶分子40は縦方向に配向している様子が示されている。対向基板12には、断面が三角形である突起30が形成されている。この突起30は3角柱の形状をしている。断面を3角形としているのは、卍形電極によって区画された隣り会う2つの領域の一方のみに、突起30の影響を及ぼすためである。図1(b)においては、対向電極に形成されるカラーフィルタ、ブラックマトリクス、オーバーコート膜等は省略されている。
【0040】
図1(c)は画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加した場合である。画素電極21とコモン電極22とに間に電圧を印加することによって、当初、図1(a)に示すように、紙面と垂直方向(基板と垂直方向)を向いていた液晶分子40が、傾くことによって紙面水平方向(基板と水平方向)に向いている様子が示されている。図1(c)において、4つの領域のうち、A1とA3とは紙面水平方向に傾き、A2とA4は紙面垂直方向に傾いている。画素電極21とコモン電極22との間に形成される電界によるものである。
【0041】
しかし、液晶分子40の傾きの方向は対向基板12に形成された突起30の存在によって異なる。図1(d)は、図1(c)のA−A断面図である。図1(d)において、TFT基板11上に形成された画素電極21とコモン電極22との間に電圧が印加されている。図1(d)の例では、画素電極21にコモン電極22よりも高い電圧が印加されている。
【0042】
図1(d)において、対向基板12に形成された突起30の左側は図1(c)の領域A2に対応し、突起30の右側は図1(d)の領域A1に対応する。図1(d)の左側において、TFT基板11に近い液晶は、電界の影響を受けて横向きとなっている。また、対向基板12に近い部分においては、電界の強さが十分に及ばないので、液晶分子40は横向きにはならずに、傾いて配向することになる。この傾きの程度は画素電極21とコモン電極22との間に印加される電圧によって異なる。このように、液晶分子40の配向の向きが電界によって変化することによって直線偏光であった入射光70が楕円偏光に変換される。そして、液晶分子40に印加される電界の強さによって、液晶分子40が傾く程度が異なり、変換される光の楕円偏光率が異なることになる。
【0043】
対向基板12付近における液晶分子40の傾きの方向は、対向基板12に形成された突起30によって影響される。図1(d)の左側の領域A2において、電界を印加することによって、液晶分子40は突起30の傾斜面の方向に傾く。図1(c)の領域A4は、電圧印加によって液晶分子はA2と同様に傾くが、領域A4においては、液晶分子40の傾く方向が領域A2とは反対方向となっている。すなわち、領域A4においては、突起30の傾斜面が、領域A2とは反対方向となるように形成されている。したがって、液晶分子40の傾く方向による視野角特性に対する影響はキャンセルすることが出来る。
【0044】
図1(d)の右側の領域において、電界は紙面と垂直方向に印加されているので、TFT基板11付近の液晶分子40は、電界と同様に紙面垂直方向に配向することになる。一方、対向基板12に近い側においては、画素電極21とコモン電極22の間の電界が強く及ばないために、液晶分子40は完全に横向きにはならずに、傾いた状態になる。
【0045】
図1(d)に図示した突起30は、右側の領域A1では、垂直となっている。したがって、図示した突起30は、図1(d)の液晶の配向方向には影響を与えない。しかし、図1(d)における領域A1の液晶分子40は、突起30の影響を受けて、液晶分子40の傾きの方向が決められる。この場合、右側の領域A1の液晶分子40の配向方向は、例えば紙面の下方向に傾くように横方向に延びるコモン電極22に沿って図示しない突起30が形成されている。
【0046】
尚、突起30の形状は、上記のように非対称な形が理想的ではあるが、対称なものでも構わない。
【0047】
図1(c)にもどり、図1(c)の領域A1とA3は紙面上下方向に液晶分子40が配向し、領域A2とA4は紙面左右方向に液晶分子40が配向している。しかし、領域A1と領域A3とは、液晶分子40の傾きの方向が反対方向である。また、領域A2と領域A4とは、液晶分子40の傾きの方向が反対方向である。つまり、電圧印加状態においては、卍形電極によって形成された4個の領域の液晶分子40は全て異なる方向に傾いていることになる。したがって、液晶分子40の傾きの方向による視野角特性への影響はキャンセルすることが出来る。
【0048】
また、図1(c)に示すように、卍形電極によって仕切られた4個の領域の面積はほぼ等しい。また、画素電極21とコモン電極22に電圧を印加した状態では、卍形電極によって仕切られた4個の領域における液晶の傾きの方向は紙面の上下左右全ての方向を向いている。
【実施例2】
【0049】
図2は実施例2における画素電極21の形状を示す平面図である。実施例1で説明した、図1に示す例は、卍形電極によって区画された1画素を、4つの領域に分割するものである。図1においては、画素電極21とコモン電極22の間隔大きい。したがって、液晶の駆動電圧が大きくなる。本実施例は画素電極21とコモン電極22の間隔を小さくするように電極を配置し、液晶の駆動電圧を小さくするものである。
【0050】
図2において、1画素は、映像信号線52、コモン配線50、走査線51によって囲まれた領域である。走査線51およびコモン配線50は映像信号線52よりも下層に形成されている。図2において、ゲート線上には、TFTが形成されている。走査線51は、TFTのゲート電極を兼用している。ゲート電極の上には、図示しないゲート絶縁膜を挟んで、アクティブ領域となる半導体膜63が形成されている。
【0051】
半導体膜63の一方には、信号線がから分岐したTFTのソース電極61が形成されている。半導体膜63の他方には、画素電極21と接続するドレイン電極62が接続している。ドレイン電極62は画素電極21と接続している。ドレイン電極62と画素電極21が同層でない場合は、層間絶縁膜にスルーホールを形成して接続する。
【0052】
一方、コモン電極22はコモン配線50と接続している。本実施例においては、コモン電極22は画素電極21よりも上層に形成されている。一方、コモン配線50は下層に形成されているので、多くの場合は、コモン電極22とコモン配線50は層間絶縁膜にスルーホールを形成して接続されることになる。
【0053】
図2の特徴は、画素電極21とコモン電極22の平面上の距離を小さくするために、画素電極21とコモン電極22を複雑な形状としていることである。このために、1画素が多くの領域に分割されている。そして、電圧を印加した場合に、この分割された領域において、液晶の傾きの方向をバランスよく4方に振り分けることによって視野角の指向性を無くしている。
【0054】
図2には図示しない、対向電極に形成された突起30は、実施例1において説明したように、画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加した場合に、各領域における液晶分子40の傾きの方向を制御するような形状とする。このような突起30は、例えば、図1に示す3角柱状のものであってもよい。
【0055】
図3は図2のA−A断面図である。図3において、TFT基板11の下には下偏光板13が貼り付けられている。TFT基板11の上には、画素電極21が形成され、層間絶縁膜を挟んでコモン電極22が形成されている。コモン電極22の上には、別な層間絶縁膜が形成され、その上に配向膜24が形成されている。
【0056】
尚、突起30の形状は、上記のように非対称な形が理想的ではあるが、実施例1で説明したと同様に、対称なものでも構わない。
【0057】
図3において、TFT基板11に対向し、液晶層を挟んで対向基板12が設置されている。対向基板12の外側には上偏光板14が形成されている。対向基板12の内側には、カラーフィルタ121およびブラックマトリクス122が形成されている。カラーフィルタ121およびブラックマトリクス122の上には、オーバーコート膜123が形成されている。オーバーコート膜123の上には突起30が形成され、オーバーコート膜123および突起30を覆って配向膜24が形成されている。
【0058】
図3において、突起30は3角形となっているが、実際は実施例1で説明したように、三角柱状である。突起30の配置によって、画素電極21とコモン電極22に電圧を印加した場合における、図3における領域B1、B2、B3の液晶分子40の傾きの方向が異なってくる。領域B1においては、TFT基板11に近い領域では、液晶分子40は電界によって横向きとなっているが、対向基板12に近い領域においては、突起30によって規定される方向に液晶分子40が傾くことになる。図3の領域B3においては、領域B1と同様な配向となるが、印加される電界の向きが領域B1と反対方向なので、液晶の回転する方向、または、傾く方向が対称の関係になっている。
【0059】
図3の領域B2は、電界は図3における紙面垂直下方向に印加される。したがって、TFT基板11に近い領域の液晶分子40は紙面と垂直方向に配向する。一方、対向基板12に近い領域の液晶分子40は、図3における紙面垂直下方向に傾いて配向することになる。図3の領域B2に対しては、図示しない三角柱状の突起が図3の紙面垂直下方向のコモン電極22または、紙面垂直上方向の画素電極21に形成されており、この突起によって、電圧印加時の液晶の傾きの方向を制御している。
【0060】
本実施例においては、1画素を17の領域に分割し、各領域における液晶の傾きの方向を変えることによって視野角特性を均一に保っている。
【0061】
図4は、本実施例における画素電極21とコモン電極22の形状を示す他の例である。図4はTFT基板11に形成された画素の平面図である。図4において、画素電極21は層間絶縁膜を挟んでコモン電極22の下側に形成されている。図4は画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加した場合に、液晶分子40が配向する方向を示している。図4においては、電圧を印加した場合に、液晶分子40が上下方向に配向する領域と、左右方向に配向する領域をバランスよく振り分けている。そして、画素電極21あるいは、コモン電極22に沿って、図示しない対向基板12上に突起30を形成することによって、対向基板12付近における液晶分子40の傾きの方向を制御して、領域毎の視野角特性をキャンセルしている。
【0062】
図4の特徴は、画素を22個の領域に分割することによって、画素電極21とコモン電極22の距離を小さくし、画素電極21とコモン電極22の間の必要印加電圧を小さくしていることである。
【0063】
図5は本実施例における画素電極21とコモン電極22の関係を示すさらに他の例である。図5はTFT基板11に形成された画素の平面図である。画素を多くの領域に分割すると、画素電極21とコモン電極22の間隔を小さく出来、かつ、領域数が多い分、1画素内での視野角特性の平均化が容易となる。しかし、分割をあまり多くすると、画素電極21、あるいは、コモン電極22によって液晶表示パネルの透過率が減少する。
【0064】
図5に示す例は、画素分割を10の領域に分割することによって、透過率と、コモン電極22と画素電極21に印加する必要電圧のバランスを取っている。図5において、液晶分子40の配向は、画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加した状態におけるものである。図5においては、図示しない、対向基板12に形成された突起30によって、液晶の傾く方向を制御している。突起30の形状は、実施例1で説明した、三角柱状のものを画素電極21あるいはコモン電極22に沿って対向基板12に形成したもので良い。
【0065】
図4においても図5においても、画素電極21およびコモン電極22によって区画された領域の、電圧を印加した状態における、液晶分子40の傾きの方向は異なっており、異なった方向を向いている領域の面積はほぼ等しい。また、電圧を印加した状態において、1画素中に、液晶分子が、上、下、左、または右方向に傾いた領域が必ず存在する。
【実施例3】
【0066】
図6は本発明における実施例3を示す原理図である。図6(a)は、画素電極21に形成された1領域の平面図であり、図6(b)は図6(a)の断面模式図である。図6(a)において、TFT基板11上で、画素電極21とコモン電極22が対向している。図6(a)において、TFT基板11上に形成されたコモン電極22と対向基板12上に形成された突起30とが平面的には重畳して形成されている。図6(a)における矢印は、電圧を印加した場合に、液晶分子40が傾く方向を示している。
【0067】
図6(b)において、TFT基板11上には、コモン電極22が形成され、層間絶縁膜を挟んで画素電極21が形成されている。図6〜図11においては、コモン電極22が画素電極21よりも下側に形成されているが、コモン電極22が画素電極21よりも上側形成されていても本発明は問題なく適用することが出来る。画素電極21とコモン電極22との間に電圧を印加すると液晶分子40が傾くが、この傾きの方向は対向基板12に形成された突起30によって制御される。
【0068】
図6における突起30の断面形状は半円である。すなわち、図6における突起は図1等の突起と異なり、対称である。この突起30は断面が半円の半円柱であり、この半円柱がTFT基板11に形成されたコモン電極22と平面上は重複して対向基板12に形成されている。
【0069】
図6(b)に示す半円柱の突起30は、突起30の両側の領域に対して液晶の傾きの方向を制御することが出来る。すなわち、図6(b)に示す突起30の両側では、液晶の傾きが逆方向となる。このように、半円柱の突起30を使用することによって、画素内における突起30の占める領域を小さくすることが出来る。したがって、液晶表示装置の透過率を向上させることが出来る。
【0070】
図7は、半円柱状の突起30を用いた場合の、第1の実施形態である。図7において、コモン電極22は層間絶縁膜を挟んで画素電極21よりも上側に形成されている。TFT基板11上に形成されたコモン電極22あるいは画素電極21に沿って、半円柱状の突起30が、対向基板12上に形成されている。図7において、矢印は液晶分子40が傾く方向である。なお、図7〜図11において、斜線を施した部分は、平面図上、半円柱の突起30が存在する部分を示す。
【0071】
図7において、領域C1においては、コモン電極22に沿って横方向に延びる突起30によって、液晶分子40の傾きが制御されている。領域C1を区画する縦方向の画素電極21に沿って延びる突起30は液晶分子40の傾きの方向の規定には寄与しない。領域C2において、画素電極21とコモン電極22の間に電圧を印加すると、縦方向に延在する画素電極21に沿って縦方向に形成される半円柱状の突起30によって液晶分子40は矢印に示す横方向に傾く。
【0072】
領域C3において、横方向に延びる画素電極21に沿って横方向に形成される半円柱状突起30によって、領域C3内の液晶分子40は、電圧印加によって矢印の方向に傾く。一方、領域C3において、縦方向に延びる画素電極21に沿って縦方向に延びる半円柱状の突起30は液晶分子40の配向には寄与しない。
【0073】
領域C4において、横方向に延びる画素電極21に沿って横方向に形成される半円柱状突起30によって、領域C4内の液晶分子40は、電圧印加によって矢印の方向に傾く。C3とC4とで、液晶分子40の傾きの方向を規定する半円柱状の突起30は、共用されている。一方、領域C4において、縦方向に延びる画素電極21に沿って縦方向に延びる半円柱状の突起30は液晶分子40の配向には寄与しない。
【0074】
また、本実施形態においては、電圧を印加したときの液晶の傾きの方向は、各領域の面積を考慮すると、画素内で完全にキャンセルする構成となっている。したがって、視野角の特性の指向性は、1画素内において、キャンセルされることになる。
【0075】
以上説明したように、半円柱状の突起30を形成することによって、突起30の両側の領域の液晶分子40の傾きの方向を制御することが出来るので、視野角特性を効率よく改善することが出来る。
【0076】
図7に示す実施形態においては、領域C1、領域C3等においては、液晶の電圧印加時の液晶の傾きの制御に寄与しない突起30も存在している。図8に示す実施形態では、電圧印加時の液晶の傾きの方向に寄与しない突起30が存在しない例である。図8の例では、各領域全てが、液晶の傾きを規定する突起30を一個有している例である。図8における各領域において、液晶分子40の傾きを示す矢印と同じ方向の突起30は存在していない。そして、1画素内における液晶の傾きの方向は4個の領域によって完全にキャンセルされている。しがたって、1画素内において、視野角の指向性はない。
【0077】
図9は図8に示す画素を2個並べて1画素とした例である。図9においては、1個の突起30によって、上下あるいは左右の領域における液晶分子40の傾きを制御している。したがって、1画素内に占める突起30の面積は、図7等に示す実施形態に比較して小さくすることが出来る。突起30の占める面積を小さく出来れば、液晶表示装置の透過率を向上させることが出来る。
【0078】
図10は図8に示す実施形態に対して、別な位置に突起30を形成した例である。図10に示す実施形態では、電圧印加時の液晶の傾きの方向に寄与しない突起30は存在しない例である。図10の例でも、各領域全てが、液晶の傾きを規定する突起30を一個有している例である。効果は図8で説明したのと同様である。
【0079】
図11は図10に示す画素を2個並べて1画素とした例である。図11においても、1個の突起30によって、上下あるいは左右の領域における液晶分子40の傾きを制御している。したがって、1画素内に占める突起30の面積は、図7等に示す実施形態に比較して小さくすることが出来る。画素内における突起30の占める面積を小さく出来れば、液晶表示装置の透過率を向上させることが出来る。なお、図9および図11に示す実施形態の効果は、突起30の位置が異なるだけで、発明による効果は同様である。
【0080】
図7〜図11において、画素電極21およびコモン電極22によって区画された領域の、電圧を印加した状態における、液晶分子40の傾きの方向は異なっており、異なった方向を向いている領域の面積はほぼ等しい。また、電圧を印加した状態において、1画素中に、液晶分子が、上、下、左、または右方向に傾いた領域が必ず存在する。
【0081】
実施例3における突起30は半円柱状の突起30である。しかし、実施例3における効果を得るためには、突起30の形状は、半円柱状のものに限らず、図12に示すような、三角柱状のものであっても良い。図12に示す三角柱状の突起30は、実施例1あるいは実施例2に示す三角柱状の突起30とは異なり、両側に傾斜を有する3角柱である。
【0082】
一方、実施例1等における片側のみに傾斜を有する3角柱についても、3角柱に限らず、例えば、図13に示すように、断面が、片側が半径rの傾斜を有し、他の側が絶壁となっているような突起30であっても良い。
【0083】
尚、上記各実施例で示した突起30は、それが形成されることにより、スイッチングをよりスムースに行わせることが可能となるが、仮に突起30が形成されない場合であっても、本発明を実施することは可能である。
【0084】
以上説明したように、本発明によれば、液晶分子40をホメオトロピック配向とし、液晶分子40を横電界で駆動するIPS方式の液晶表示装置において、優れたコントラスト特性を有し、かつ、液晶の応答特性の優れた液晶表示装置を得るとともに、優れた視野角特性を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の原理を示す図である。
【図2】実施例2の電極配置を示す平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】実施例2の他の例である。
【図5】実施例2のさらに他の例である。
【図6】実施例3の原理図である。
【図7】実施例3の例を示す平面図である。
【図8】実施例3の他の例を示す平面図である。
【図9】実施例3のさらに他の例を示す平面図である。
【図10】実施例3のさらに他の例を示す平面図である。
【図11】実施例3のさらに他の例を示す平面図である。
【図12】実施例3の突起の他の例である。
【図13】実施例1あるいは実施例2の突起の他の例である。
【図14】通常のIPSの動作説明図である。
【符号の説明】
【0086】
11…TFT基板、 12…対向基板、 13…下偏光板、 14…上偏光板、 21…画素電極、 22…コモン電極、 23…層間絶縁膜、 24…配向膜、 30…突起、 40…液晶分子、 50…コモン配線、 51…走査線、 52…映像信号線、 61…ソース電極、 62…ドレイン電極、 63…半導体膜、 70…入射光、 71…出射光、 111…配向膜、 121…カラーフィルタ、 122…BM、 123…オーバーコート膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶を駆動する電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板との間に誘電異方性が正の液晶を挟持した液晶表示装置であって、
前記TFT基板には、画素電極およびコモン電極が形成され、前記画素電極と前記コモン電極によって1画素が複数の領域に区画され、
前記液晶の初期配向は、前記TFT基板あるいは前記対向基板に対して垂直方向であり、
前記画素電極と前記コモン電極の間に電圧を印加することによって液晶分子の向きを変えることが出来、前記電圧を印加した時の前記液晶分子の向きは、前記対向基板に形成された突起によって前記複数の領域毎に制御され、
前記電圧を印加したときの、前記複数の領域における前記液晶分子の向きは、前記複数の領域毎に異なることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記突起は、平面で見て、前記コモン電極または前記画素電極に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記突起の形状は、前記突起の片側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記突起の形状は、前記突起の両側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
液晶を駆動する電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板との間に誘電異方性が正の液晶が挟持された液晶表示装置であって、
前記TFT基板には、画素電極およびコモン電極が形成され、前記画素電極と前記コモン電極によって1画素が複数の領域に区画され、
前記液晶の初期配向は、前記TFT基板あるいは前記対向基板に対して垂直方向であり、
前記画素電極と前記コモン電極の間に電圧を印加することによって液晶分子の向きを変えることが出来、前記電圧を印加した時の前記液晶分子の向きは、前記対向基板に形成された突起によって前記複数の領域毎に制御され、
前記電圧を印加したときの、前記複数の領域における前記液晶分子の傾きの方向は、前記TFT基板を平面で見たときに、前後左右いずれかを向いており、
前記複数の領域は、前記1画素内において、前記液晶分子の前後左右の傾きの方向を全て包含することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
前記電圧を印加した時の液晶分子の傾きの方向が異なる複数の領域の面積は、前記1画素内において等しいことを特徴とする等しいことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記電圧を印加した時の液晶分子の傾きの方向が異なる複数の領域の数は、前記1画素内において等しいことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記突起は、平面で見て、前記コモン電極または前記画素電極に沿って形成されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記突起の形状は、前記突起の片側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記突起の形状は、前記突起の両側の液晶分子に対して傾きを制御することを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−216793(P2009−216793A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−57938(P2008−57938)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】