液晶表示装置
【課題】製造コストを抑制しつつ、広い視野角特性を有しつつ透過率を向上し、表示品位の良好な画像を表示することができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 各画素PXに対応して配置された画素電極EPを備えたアレイ基板ARと、このアレイ基板ARに対向配置され複数の画素PXに共通の対向電極ETを備えた対向基板CTと、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQと、を備え、画素電極EPは、帯状の第1主電極部EPaを有し、対向電極ETは、第1主電極部EPaとの間に横電界を形成するように第1主電極部EPaと交互に平行に配置された帯状の第2主電極部ETaを備えたことを特徴とする。
【解決手段】 各画素PXに対応して配置された画素電極EPを備えたアレイ基板ARと、このアレイ基板ARに対向配置され複数の画素PXに共通の対向電極ETを備えた対向基板CTと、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQと、を備え、画素電極EPは、帯状の第1主電極部EPaを有し、対向電極ETは、第1主電極部EPaとの間に横電界を形成するように第1主電極部EPaと交互に平行に配置された帯状の第2主電極部ETaを備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置に係り、特に、アレイ基板に画素電極を備え、対向基板に対向電極を備え、画素電極と対向電極との間に横電界を形成する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面表示装置が盛んに開発されており、中でも液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力等の利点から特に注目を集めている。特に、各画素にスイッチング素子を組み込んだアクティブマトリクス型液晶表示装置においては、IPS(In−Plane Switching)モードやFFS(Fringe Field Switching)モードなどの横電界(フリンジ電界も含む)を利用した構造が注目されている(例えば、特許文献1参照。)
このIPSやFFSモードなどの横電界モードの液晶表示装置は、アレイ基板に形成された画素電極と対向電極とを備え、アレイ基板の主面に対してほぼ平行な横電界で液晶分子をスイッチングする。また、アレイ基板及び対向基板のそれぞれの外面には、互いに偏光軸方向が直交するように配置された偏光板が配置されている。このような偏光板の配置により、例えば電圧無印加時に黒色画面を表示し、映像信号に対応した電圧を画素電極に印加することにより徐々に透過率(変調率)が増加して白色画面を表示する。このような液晶表示装置では、液晶分子が基板主面とほぼ平行な平面内で回転するため、透過光の入射方向に対して偏光状態が大きく影響しないので、視野角依存性は小さく、広い視野角特性を有するといった特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−3802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方の基板に画素電極及び対向電極を備えた横電界モードの液晶表示装置においては、画素電極及び対向電極を別々の基板に備えたTN(Twisted Nematic)モードなどの縦電界モードの液晶表示装置の既存のプロセスを用いて形成することができない。このため、別々の製造ラインが必要、あるいは、製造ラインの組み替えが必要であり、製造コストの増大を招くおそれがある。
【0005】
さらに、横電界モードの液晶表示装置において、画素電極上では、基板主面と平行な電界を形成することが難しく、縦電界モードの液晶表示装置と比較して透過率が低いといった問題がある。
【0006】
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、製造コストを抑制し、広い視野角特性を有しつつ透過率を向上し、表示品位の良好な画像を表示可能な液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態によれば、
行方向に沿って配置された補助容量線と、列方向に沿ってそれぞれ配置された第1信号線及び第2信号線と、前記第1信号線と前記第2信号線との間に配置され列方向に平行な帯状の第1主電極部及び前記補助容量線と対向する補助容量部を有する画素電極と、前記画素電極を覆う第1配向膜と、を備えたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極と、前記対向電極を覆う第2配向膜と、を備えた対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、前記対向電極は、前記第1主電極部と交互に平行に配置された列方向に平行な帯状の第2主電極部を備え、前記補助容量部は、前記第1主電極部と接続された短辺と、前記短辺と向かい合う長辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第1信号線に接近する第1斜辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第2信号線に接近する第2斜辺と、を有することを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、コストの増加を抑制し、広い視野角特性を有しつつ透過率を向上し、表示品位の良好な画像を表示する液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る横電界を利用した液晶モードの液晶表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示した液晶表示装置に適用されるアレイ基板及び対向基板の構造を概略的に示す断面図である。
【図3】図3は、本実施の形態における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図4】図4は、図3に示したA−A’線に沿って液晶表示パネルを切断したときの断面図である。
【図5】図5は、第1比較例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図6】図6は、本実施の形態における電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果である。
【図7】図7は、第1比較例における電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果である。
【図8】図8は、本実施の形態の変形例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図9】図9は、本実施の形態における電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果である。
【図10】図10は、変形例における電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果である。
【図11】図11は、第2比較例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図12】図12は、横電界モードにおいて、画素電極と対向電極とそれぞれ別の基板に配置することによる効果の検証結果を示す図である。
【図13】図13は、第1主電極部を2本備えた液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の一実施の形態に係る液晶表示装置について図面を参照して説明する。
【0011】
ここでは、アレイ基板に画素電極を備え、対向基板に対向電極を備え、画素電極と対向電極との間に形成される横電界(すなわち、アレイ基板の主面に対してほぼ平行な電界)を主に利用して液晶分子をスイッチングする液晶モードを例に説明する。
【0012】
図1、図2、及び図3に示すように、液晶表示装置は、アクティブマトリクスタイプの液晶表示装置であって、液晶表示パネルLPNを備えている。この液晶表示パネルLPNは、一対の基板、すなわち、アレイ基板ARと、アレイ基板ARと対向して配置された対向基板CTと、を備えている。さらに、液晶表示パネルLPNは、これらのアレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQを備えている。このような液晶表示装置は、画像を表示する表示エリアDSPを備えている。この表示エリアDSPは、m×n個のマトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。
【0013】
アレイ基板ARは、ガラス板や石英板などの光透過性を有する絶縁基板10を用いて形成されている。すなわち、このアレイ基板ARは、表示エリアDSPにおいて、画素PX毎に配置されたm×n個の画素電極EP、各画素PXの行方向にそれぞれ延在したn本の走査線Y(Y1〜Yn)、各画素PXの列方向にそれぞれ延在したm本の信号線X(X1〜Xm)、各画素PXにおいて走査線Yと信号線Xとの交差部を含む領域に配置されたm×n個のスイッチング素子W、走査線Yと同様に行方向に沿って延出するようにそれぞれ配置され液晶容量CLCと並列に補助容量CSを構成するよう画素電極EPに容量結合する補助容量線AYなどを備えている。
【0014】
アレイ基板ARは、さらに、表示エリアDSPの周辺の駆動回路領域DCTにおいて、n本の走査線Yに接続された走査線ドライバYDを構成する少なくとも一部や、m本の信号線Xに接続された信号線ドライバXDを構成する少なくとも一部などを備えている。走査線ドライバYDは、コントローラCNTによる制御に基づいてn本の走査線Yに順次走査信号(駆動信号)を供給する。また、信号線ドライバXDは、コントローラCNTによる制御に基づいて各行のスイッチング素子Wが走査信号によってオンするタイミングでm本の信号線Xに映像信号(駆動信号)を供給する。これにより、各行の画素電極EPは、対応するスイッチング素子Wを介して供給される映像信号に応じた画素電位にそれぞれ設定される。
【0015】
各スイッチング素子Wは、例えば、薄膜トランジスタによって構成されている。スイッチング素子Wの半導体層12は、例えば、ポリシリコンやアモルファスシリコンなどによって形成可能である。半導体層12は、チャネル領域12Cを挟んだ両側にそれぞれソース領域12S及びドレイン領域12Dを有している。この半導体層12は、ゲート絶縁膜14によって覆われている。
【0016】
スイッチング素子Wのゲート電極WGは、走査線Yに接続され(あるいは走査線Yと一体的に形成され)、走査線Y及び補助容量線AYとともにゲート絶縁膜14上に配置されている。これらのゲート電極WG、走査線Y、及び補助容量線AYは、層間絶縁膜16によって覆われている。
【0017】
スイッチング素子Wのソース電極WS及びドレイン電極WDは、層間絶縁膜16上においてゲート電極WGの両側に配置されている。ソース電極WSは、信号線Xに接続される(あるいは信号線Xと一体に形成される)とともに、半導体層12のソース領域12Sにコンタクトしている。ドレイン電極WDは、画素電極EPに接続される(あるいは画素電極EPと一体に形成される)とともに、半導体層12のドレイン領域12Dにコンタクトしている。これらのソース電極WS、ドレイン電極WD、及び、信号線Xは、有機絶縁膜18によって覆われている。
【0018】
画素電極EPは、有機絶縁膜18上に配置され、有機絶縁膜18に形成されたコンタクトホールを介してドレイン電極WDと電気的に接続されている。図3に示すように、画素電極EPは、第1主電極部EPaと補助容量部EPbとを有している。第1主電極部EPaは、帯状であり、列方向に平行に直線的に配置されている。ここでは、第1主電極部EPaは、各画素PXに1本であり、画素PXの中央、つまり隣接する信号線Xから略等距離の位置に配置されている。補助容量部EPbは、補助容量線AYと対向するように配置されている。
【0019】
画素電極EPを構成する第1主電極部EPa及び補助容量部EPbは、同一材料によって一体的に形成可能であり、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成可能である。第1主電極部EPaが光透過性を有する導電材料を用いて形成されることによって、第1主電極部EPa上でも光が透過し、透過率の向上が可能となる。
【0020】
すべての画素PXの画素電極EPは、第1配向膜20によって覆われている。
【0021】
走査線Y及び補助容量線AYは、略平行に配置され、同一材料によって形成可能である。また、補助容量線AYは、層間絶縁膜16などの絶縁膜を介して画素電極EPと対向するとともに複数の画素電極EPを横切るように配置されている。信号線Xは、層間絶縁膜16を介して走査線Y及び補助容量線AYと略直交するように配置されている。これらの信号線、走査線Y、及び、補助容量線AYは、例えば、アルミニウム、モリブデン、タングステン、チタンなどの導電材料によって形成されている。
【0022】
一方、対向基板CTは、ガラス板や石英板などの光透過性を有する絶縁基板30を用いて形成されている。すなわち、この対向基板CTは、表示エリアDSPにおいて、複数の画素PXに共通の対向電極ETなどを備えている。この対向電極ETは、表示エリアDSPの外において、コモン電位が供給されるコモン配線COMと電気的に接続されている。
【0023】
図3に示すように、対向電極ETは、第2主電極部ETaを有している。第2主電極部ETaは、帯状であり、表示エリアDSP全体にわたって、列方向に平行に直線的に配置されている。ここでは、隣接する第2主電極部ETaは、1本の第1主電極部EPaを挟み、第1主電極部EPaから略等距離に配置されている。
【0024】
また、図3に示した例では、第2主電極部ETaは、信号線Xと対向するように配置されている。
【0025】
図4に示すように、第2主電極部ETaは、第1主電極部EPaとの間に横電界を形成するように第1主電極部EPaと交互に平行に配置されている。つまり、第2主電極部ETaは、第1主電極部EPaと対向しないように配置されている。このような第1主電極部EPa及び第2主電極部ETaは、櫛歯状をなしている。なお、図4には、説明に必要な主要部のみを図示している。
【0026】
対向電極ETを構成する第2主電極部ETaは、ITOなどの光透過性を有する導電材料によって形成可能である。第2主電極部ETaが光透過性を有する導電材料を用いて形成されることによって、第2主電極部ETa上も光が透過し、透過率の向上が可能となる。
【0027】
この対向電極ETは、第2配向膜36によって覆われている。
【0028】
カラー表示タイプの液晶表示装置は、各画素PXに対応して液晶表示パネルLPNの内面に設けられたカラーフィルタ層34を備えている。図2に示した例では、カラーフィルタ層34は、対向基板CTに設けられている。カラーフィルタ層34は、互いに異なる複数の色、例えば、赤色、青色、緑色といった3原色にそれぞれ着色された着色樹脂によって形成されている。赤色着色樹脂、青色着色樹脂、及び緑色着色樹脂は、それぞれ赤色画素、青色画素、及び緑色画素に対応して配置されている。
【0029】
なお、図2に示したカラー表示タイプの液晶表示装置の例では、カラーフィルタ層34は、対向基板CT側に配置されているが、アレイ基板AR側に配置しても良い。
【0030】
また、各画素PXは、ブラックマトリクス32によって区画されている。このブラックマトリクス32は、黒色着色樹脂などによって形成され、アレイ基板ARに設けられた走査線Yや信号線X、スイッチング素子Wなどの配線部に対向するように配置されている。カラー表示タイプの液晶表示装置においては、カラーフィルタ層34は、ブラックマトリクス32によって区画された領域にそれぞれ配置されている。
【0031】
対向基板CTは、さらに、外部電界の影響を緩和するためのシールド電極や、カラーフィルタ層34の表面の凹凸を平坦化するように比較的厚い膜厚で配置されたオーバコート層などを備えて構成してもよい。
【0032】
このような対向基板CTと、上述したようなアレイ基板ARとをそれぞれの第1配向膜20及び第2配向膜36を対向するように配置したとき、両者の間に配置された図示しないスペーサにより、所定のギャップが形成される。液晶層LQは、これらのアレイ基板ARの第1配向膜20と対向基板CTの第2配向膜36との間のギャップに封入された液晶分子を含む液晶組成物によって構成されている。
【0033】
液晶層LQに含まれる液晶分子は、第1配向膜20及び第2配向膜36による規制力によって配向されている。すなわち、画素電極EPの電位と対向電極ETの電位との間に電位差が形成されていない(つまり、画素電極EPと対向電極との間に電界が形成されていない)無電界時には、液晶分子は、その長軸方向が配向膜20及び配向膜26のラビング方向と平行な方位に配向されている。ラビング方向Sは、図3に示すように、アレイ基板ARの主平面において、例えば、列方向と平行である。
【0034】
また、この液晶表示装置は、液晶表示パネルLPNの一方の外面(すなわちアレイ基板ARの液晶層LQと接する面とは反対の外面)に設けられた光学素子OD1を備え、また、液晶表示パネルLPNの他方の外面(すなわち対向基板CTの液晶層LQと接する面とは反対の外面)に設けられた光学素子OD2を備えている。これらの光学素子OD1及びOD2は、偏光板を含み、例えば、無電界時において、液晶表示パネルLPNの透過率が最低となる(つまり黒色画面を表示する)ノーマリーブラックモードを実現している。
【0035】
さらに、液晶表示装置は、液晶表示パネルLPNに対してアレイ基板AR側に配置されたバックライトユニットBLを有している。
【0036】
このような液晶表示装置において、画素電極EPの電位と対向電極ETの電位との間に電位差が形成された場合(つまり、画素電極EPに対向電極ETとは異なる電位の電圧が印加された電圧印加時)には、画素電極EPの第1主電極部EPaと対向電極ETの第2主電極部ETaとの間に横電界E1が形成される。
【0037】
ここでは、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間の距離Dは、基板間のギャップGと比較して十分に大きく設定され、例えば、距離Dが約10μm以上(望ましくは10〜15μm)であり、ギャップGが約4μmである。このため、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間には、概ね基板主面に平行な水平に近い横電界E1が形成される。
【0038】
このとき、液晶分子は、その長軸方向がラビング方向から横電界E1と平行な方位に配向するように駆動される。このように、液晶分子の長軸方向の方位がラビング方向から変化すると、液晶層LQを透過する光に対する変調率が変化する。これにより、変調率に応じて、選択的にバックライト光を透過し、画像が表示される。
【0039】
このようにして横電界を利用した液晶モードが実現される。
【0040】
このような液晶表示装置において、画素電極EPは、アレイ基板ARに形成され、対向電極ETは、対向基板CTに形成されている。このため、画素電極EPをアレイ基板ARに形成する工程と対向電極ETを対向基板CTに形成する工程とを並行して行うことが可能である。つまり、このような液晶表示装置は、TNモードなどの縦電界モードの液晶表示装置の既存のプロセスを用いて形成することが可能である。このため、製造ラインを増設したり、大幅に組み替えたりする必要がなくなり、コストの増大を抑制することが可能となる。
【0041】
さらに、このような液晶表示装置において、対向電極ETは、対向基板CTに形成されているため、上述したように、対向電極ETである第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することが可能である。
【0042】
同一基板上に画素電極及び対向電極を配置する従来の構成では、これらの画素電極及び対向電極は、隣接する信号線Xの内側に配置されることが多い。この場合、画素電極と対向電極との間の領域が主に表示に寄与する開口部となる。
【0043】
一方、上述したように、画素電極EP及び対向電極ETを別々の基板に配置した構成では、画素PXにおいて、対向電極ETの第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することが可能であり、この場合、信号線Xと第1主電極部EPaとの間の領域が開口部となる。つまり、従来の構成と比較して、開口部を拡大することが可能であり、透過率を向上することが可能となる。
【0044】
また、第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することによって、従来の構成と比較して第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間の距離を拡大することが可能となり、より水平に近い横電界E1を形成することが可能となる。このため、従来の構成より透過率を向上することが可能となる。すなわち、本実施の形態においては、従来の構成であるIPSモード等の利点である視野角依存性が小さく広い視野角特性は維持しつつ、更に、従来の構成と比較すると透過率を向上することが可能となる。
【0045】
なお、アレイ基板ARと対向基板CTとの合わせずれが生じた際に、第1主電極部EPaを挟んだ両側の第2主電極部ETaとの距離に差が生じることがある。しかしながら、このような合わせずれは、全ての画素PXに共通に生じるため、画素PX間での電界分布に相違はなく、画像の表示に影響を及ぼさない。
【0046】
ところで、上述したように、画素電極EPは、第1主電極部EPaの他に補助容量部EPbを有している。この補助容量部EPbは、第1主電極部EPaの一端と電気的に接続されている。ここでは、補助容量部EPbは、図3に示すように、台形状に形成され、互いに平行な2辺のうちの短辺が画素電極EPの一端と接続されるように配置され、短辺と長辺とをつなぐ2つの斜辺は、列方向に平行な中心線に対して線対称である。また、補助容量部EPbは、これを挟む2本の信号線Xからそれぞれ等距離に配置されている。
【0047】
ここで、図5に第1比較例を示す。第1比較例においても、画素電極EPは、第1主電極部EPaの他に補助容量部EPbを有しており、補助容量部EPbは、第1主電極部EPaの一端と電気的に接続されている。第1比較例において、補助容量部EPbは、長方形状に形成され、これを挟む2本の信号線Xからそれぞれ等距離に配置されている。
【0048】
図3に示した本実施の形態及び第1比較例では、電圧印加時において、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間に横電界E1が形成され、補助容量部EPbと第2主電極部ETaとの間に電界E2が形成される。つまり、画像の表示に必要な横電界E1の他に電界E2が形成される。
【0049】
ここで、本実施の形態において、電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果を図6に示し、第1比較例において、電圧印加時の液晶分子の配向方向を図7に示す。液晶分子は、領域A及び領域A’において、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間に形成された横電界E1と、補助容量部EPbと第2主電極部ETaとの間に形成された電界E2との影響を受け、白表示の配向方位とは異なる方位に配向する。このため、領域A及び領域A’では、透過率が低く、暗線となる。このような暗線が開口部に形成されると、透過率の低下を招くため、望ましくない。
【0050】
本実施の形態によれば、台形状の補助容量部EPbを採用したことにより、横電界E1と電界E2との相互作用が緩和され、開口部に出現する暗線を低減することが可能となる。図6及び図7に示すように、領域A’より領域Aの方が、暗線が形成されている領域は小さい。つまり、本実施の形態のように、補助容量部EPbを台形状に形成することによって、透過率の向上が可能となる。発明者が行ったシミュレーションによれば、本実施の形態の透過率は、第1比較例よりも約4%アップすることが確認された。
【0051】
図8に本実施の形態の変形例を示す。変形例において、対向電極ETは、さらに、副電極部ETbを備えている。副電極部ETbは、補助容量部EPbとの間に縦電界を形成するように補助容量部EPbと対向するように配置されている。特に、図8に示した例では、副電極部ETbは、第1主電極部EPaと補助容量部EPbとの境界側に配置されている。
【0052】
また、副電極部ETbは、第2主電極部ETaと交差するように行方向に配置され、第2主電極部ETaと電気的に接続されている。なお、ここに示した例では、第2主電極部ETaと副電極部ETbとは、同一材料により一体的に形成されている。
【0053】
このような構成の変形例によれば、電圧印加時において、上述した横電界E1及び電界E2に加えて、さらに、補助容量部EPbと副電極部ETbとの間に縦電界E3が形成される。
【0054】
図3に示した本実施の形態及び図8に示した変形例において、電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果をそれぞれ図9及び図10に示す。
【0055】
図9に示すように、領域Bにおいて、横電界E1及び電界E2の影響を受けて暗線を生ずる。
【0056】
一方、図10に示すように、変形例においては、液晶分子は、領域Cにおいて、横電界E1、電界E2、及び縦電界E3の影響を受ける。この領域Cでは、透過率が低く、暗線となる。
【0057】
このとき、領域Cは、電界E2と縦電界E3との相互作用により、遮光部上に形成される。すなわち、領域Bは、開口部に形成されるため、画像の表示に寄与して透過率の低下を招くのに対して、領域Cは、遮光材料によって形成された補助容量線AY上に形成されるため、画像の表示に寄与しない。
【0058】
つまり、暗線が遮光部上にシフトすることによって、透過率を向上することが可能となる。図8に示した変形例の透過率は、図6に示した本実施の形態と比較して約7%アップすることが確認された。
【0059】
次に、変形例の効果を検証するために、変形例と比較する第2比較例を説明する。図11に示す第2比較例は、アレイ基板ARにおいて、一対の信号線Xの間に画素電極EP及び対向電極ETを備えており、横電界を利用した液晶モードとして構成された液晶表示装置である。
【0060】
図8に示した変形例及び図11に示した第2比較例について、透過率を測定した。その結果を図12に示す。第2比較例において、最大電圧を印加した際(つまり白色画面を表示する際)の透過率を1.00としたとき、変形例において、同一電圧を印加した際の透過率は、1.15であった。
【0061】
以上説明したように、この実施の形態の液晶表示装置によれば、製造コストを抑制しつつ、視野角依存性は小さく広い視野角特性を有し透過率を向上することができ、表示品位の良好な画像を表示することが可能となる。
【0062】
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0063】
図3などに示した例では、各画素PXにおいて、画素電極EPは、1本の第1主電極部EPaを備えているが、画素電極EPは、複数の第1主電極部EPaを備えていても良い。図13に示した例では、各画素PXにおいて、画素電極EPは、2本の第1主電極部EPaを備えている。このような場合、第2主電極部ETaは、さらに、2本の第1主電極部ETaの間に配置されている。つまり、第1主電極部と第2主電極部とが交互に平行に配置され、櫛歯状をなしている。このとき、第1主電極部と第2主電極部との距離は、それぞれほぼ等しく設定されている。このような例においても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0064】
図8に示した変形例では、台形状を有した補助容量部EPbを用いた液晶表示装置について説明した。副電極部ETbを配置した場合においては、補助容量部の形状は、特に問わず、例えば、長方形状を有している補助容量部EPbを用いた液晶表示装置においても、変形例と同様の効果が得られる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0065】
(1) 各画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と、
このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、
前記画素電極は、帯状の第1主電極部を有し、
前記対向電極は、前記第1主電極部との間に横電界を形成するように前記第1主電極部と交互に平行に配置された帯状の第2主電極部を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
【0066】
(2) さらに、前記アレイ基板は、前記各画素の列方向に沿って配置された信号線を備え、
前記第2主電極部は、前記信号線と対向するように配置されたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0067】
(3) さらに、前記画素電極は、前記第1主電極部の一端と電気的に接続された台形状の補助容量部を備えたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0068】
(4) さらに、前記対向電極は、前記補助容量部との間に縦電界を形成するように前記補助容量部と対向するとともに前記第2主電極部と電気的に接続された副電極部を備えたことを特徴とする(3)の液晶表示装置。
【0069】
(5) 第1主電極部及び第2主電極部は、光透過性を有する導電材料によって形成されたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0070】
(6) 前記画素電極は、少なくとも2つの前記第1主電極部を備えていることを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【符号の説明】
【0071】
LPN…液晶表示パネル
AR…アレイ基板 CT…対向基板
LQ…液晶層 BL…バックライトユニット
PX…画素
Y…走査線 X…信号線 AY…補助容量線
W…スイッチング素子
EP…画素電極 ET…対向電極
ES…シールド電極 SH…遮光層
AP…開口部
20…第1配向膜 36…第2配向膜
32…ブラックマトリクス
34…カラーフィルタ層 38…絶縁層
40…液晶分子
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置に係り、特に、アレイ基板に画素電極を備え、対向基板に対向電極を備え、画素電極と対向電極との間に横電界を形成する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、平面表示装置が盛んに開発されており、中でも液晶表示装置は、軽量、薄型、低消費電力等の利点から特に注目を集めている。特に、各画素にスイッチング素子を組み込んだアクティブマトリクス型液晶表示装置においては、IPS(In−Plane Switching)モードやFFS(Fringe Field Switching)モードなどの横電界(フリンジ電界も含む)を利用した構造が注目されている(例えば、特許文献1参照。)
このIPSやFFSモードなどの横電界モードの液晶表示装置は、アレイ基板に形成された画素電極と対向電極とを備え、アレイ基板の主面に対してほぼ平行な横電界で液晶分子をスイッチングする。また、アレイ基板及び対向基板のそれぞれの外面には、互いに偏光軸方向が直交するように配置された偏光板が配置されている。このような偏光板の配置により、例えば電圧無印加時に黒色画面を表示し、映像信号に対応した電圧を画素電極に印加することにより徐々に透過率(変調率)が増加して白色画面を表示する。このような液晶表示装置では、液晶分子が基板主面とほぼ平行な平面内で回転するため、透過光の入射方向に対して偏光状態が大きく影響しないので、視野角依存性は小さく、広い視野角特性を有するといった特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−3802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方の基板に画素電極及び対向電極を備えた横電界モードの液晶表示装置においては、画素電極及び対向電極を別々の基板に備えたTN(Twisted Nematic)モードなどの縦電界モードの液晶表示装置の既存のプロセスを用いて形成することができない。このため、別々の製造ラインが必要、あるいは、製造ラインの組み替えが必要であり、製造コストの増大を招くおそれがある。
【0005】
さらに、横電界モードの液晶表示装置において、画素電極上では、基板主面と平行な電界を形成することが難しく、縦電界モードの液晶表示装置と比較して透過率が低いといった問題がある。
【0006】
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、製造コストを抑制し、広い視野角特性を有しつつ透過率を向上し、表示品位の良好な画像を表示可能な液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態によれば、
行方向に沿って配置された補助容量線と、列方向に沿ってそれぞれ配置された第1信号線及び第2信号線と、前記第1信号線と前記第2信号線との間に配置され列方向に平行な帯状の第1主電極部及び前記補助容量線と対向する補助容量部を有する画素電極と、前記画素電極を覆う第1配向膜と、を備えたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極と、前記対向電極を覆う第2配向膜と、を備えた対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、前記対向電極は、前記第1主電極部と交互に平行に配置された列方向に平行な帯状の第2主電極部を備え、前記補助容量部は、前記第1主電極部と接続された短辺と、前記短辺と向かい合う長辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第1信号線に接近する第1斜辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第2信号線に接近する第2斜辺と、を有することを特徴とする液晶表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、コストの増加を抑制し、広い視野角特性を有しつつ透過率を向上し、表示品位の良好な画像を表示する液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係る横電界を利用した液晶モードの液晶表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示した液晶表示装置に適用されるアレイ基板及び対向基板の構造を概略的に示す断面図である。
【図3】図3は、本実施の形態における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図4】図4は、図3に示したA−A’線に沿って液晶表示パネルを切断したときの断面図である。
【図5】図5は、第1比較例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図6】図6は、本実施の形態における電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果である。
【図7】図7は、第1比較例における電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果である。
【図8】図8は、本実施の形態の変形例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図9】図9は、本実施の形態における電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果である。
【図10】図10は、変形例における電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果である。
【図11】図11は、第2比較例における液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【図12】図12は、横電界モードにおいて、画素電極と対向電極とそれぞれ別の基板に配置することによる効果の検証結果を示す図である。
【図13】図13は、第1主電極部を2本備えた液晶表示装置の1画素の構造を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の一実施の形態に係る液晶表示装置について図面を参照して説明する。
【0011】
ここでは、アレイ基板に画素電極を備え、対向基板に対向電極を備え、画素電極と対向電極との間に形成される横電界(すなわち、アレイ基板の主面に対してほぼ平行な電界)を主に利用して液晶分子をスイッチングする液晶モードを例に説明する。
【0012】
図1、図2、及び図3に示すように、液晶表示装置は、アクティブマトリクスタイプの液晶表示装置であって、液晶表示パネルLPNを備えている。この液晶表示パネルLPNは、一対の基板、すなわち、アレイ基板ARと、アレイ基板ARと対向して配置された対向基板CTと、を備えている。さらに、液晶表示パネルLPNは、これらのアレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQを備えている。このような液晶表示装置は、画像を表示する表示エリアDSPを備えている。この表示エリアDSPは、m×n個のマトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。
【0013】
アレイ基板ARは、ガラス板や石英板などの光透過性を有する絶縁基板10を用いて形成されている。すなわち、このアレイ基板ARは、表示エリアDSPにおいて、画素PX毎に配置されたm×n個の画素電極EP、各画素PXの行方向にそれぞれ延在したn本の走査線Y(Y1〜Yn)、各画素PXの列方向にそれぞれ延在したm本の信号線X(X1〜Xm)、各画素PXにおいて走査線Yと信号線Xとの交差部を含む領域に配置されたm×n個のスイッチング素子W、走査線Yと同様に行方向に沿って延出するようにそれぞれ配置され液晶容量CLCと並列に補助容量CSを構成するよう画素電極EPに容量結合する補助容量線AYなどを備えている。
【0014】
アレイ基板ARは、さらに、表示エリアDSPの周辺の駆動回路領域DCTにおいて、n本の走査線Yに接続された走査線ドライバYDを構成する少なくとも一部や、m本の信号線Xに接続された信号線ドライバXDを構成する少なくとも一部などを備えている。走査線ドライバYDは、コントローラCNTによる制御に基づいてn本の走査線Yに順次走査信号(駆動信号)を供給する。また、信号線ドライバXDは、コントローラCNTによる制御に基づいて各行のスイッチング素子Wが走査信号によってオンするタイミングでm本の信号線Xに映像信号(駆動信号)を供給する。これにより、各行の画素電極EPは、対応するスイッチング素子Wを介して供給される映像信号に応じた画素電位にそれぞれ設定される。
【0015】
各スイッチング素子Wは、例えば、薄膜トランジスタによって構成されている。スイッチング素子Wの半導体層12は、例えば、ポリシリコンやアモルファスシリコンなどによって形成可能である。半導体層12は、チャネル領域12Cを挟んだ両側にそれぞれソース領域12S及びドレイン領域12Dを有している。この半導体層12は、ゲート絶縁膜14によって覆われている。
【0016】
スイッチング素子Wのゲート電極WGは、走査線Yに接続され(あるいは走査線Yと一体的に形成され)、走査線Y及び補助容量線AYとともにゲート絶縁膜14上に配置されている。これらのゲート電極WG、走査線Y、及び補助容量線AYは、層間絶縁膜16によって覆われている。
【0017】
スイッチング素子Wのソース電極WS及びドレイン電極WDは、層間絶縁膜16上においてゲート電極WGの両側に配置されている。ソース電極WSは、信号線Xに接続される(あるいは信号線Xと一体に形成される)とともに、半導体層12のソース領域12Sにコンタクトしている。ドレイン電極WDは、画素電極EPに接続される(あるいは画素電極EPと一体に形成される)とともに、半導体層12のドレイン領域12Dにコンタクトしている。これらのソース電極WS、ドレイン電極WD、及び、信号線Xは、有機絶縁膜18によって覆われている。
【0018】
画素電極EPは、有機絶縁膜18上に配置され、有機絶縁膜18に形成されたコンタクトホールを介してドレイン電極WDと電気的に接続されている。図3に示すように、画素電極EPは、第1主電極部EPaと補助容量部EPbとを有している。第1主電極部EPaは、帯状であり、列方向に平行に直線的に配置されている。ここでは、第1主電極部EPaは、各画素PXに1本であり、画素PXの中央、つまり隣接する信号線Xから略等距離の位置に配置されている。補助容量部EPbは、補助容量線AYと対向するように配置されている。
【0019】
画素電極EPを構成する第1主電極部EPa及び補助容量部EPbは、同一材料によって一体的に形成可能であり、例えば、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの光透過性を有する導電材料によって形成可能である。第1主電極部EPaが光透過性を有する導電材料を用いて形成されることによって、第1主電極部EPa上でも光が透過し、透過率の向上が可能となる。
【0020】
すべての画素PXの画素電極EPは、第1配向膜20によって覆われている。
【0021】
走査線Y及び補助容量線AYは、略平行に配置され、同一材料によって形成可能である。また、補助容量線AYは、層間絶縁膜16などの絶縁膜を介して画素電極EPと対向するとともに複数の画素電極EPを横切るように配置されている。信号線Xは、層間絶縁膜16を介して走査線Y及び補助容量線AYと略直交するように配置されている。これらの信号線、走査線Y、及び、補助容量線AYは、例えば、アルミニウム、モリブデン、タングステン、チタンなどの導電材料によって形成されている。
【0022】
一方、対向基板CTは、ガラス板や石英板などの光透過性を有する絶縁基板30を用いて形成されている。すなわち、この対向基板CTは、表示エリアDSPにおいて、複数の画素PXに共通の対向電極ETなどを備えている。この対向電極ETは、表示エリアDSPの外において、コモン電位が供給されるコモン配線COMと電気的に接続されている。
【0023】
図3に示すように、対向電極ETは、第2主電極部ETaを有している。第2主電極部ETaは、帯状であり、表示エリアDSP全体にわたって、列方向に平行に直線的に配置されている。ここでは、隣接する第2主電極部ETaは、1本の第1主電極部EPaを挟み、第1主電極部EPaから略等距離に配置されている。
【0024】
また、図3に示した例では、第2主電極部ETaは、信号線Xと対向するように配置されている。
【0025】
図4に示すように、第2主電極部ETaは、第1主電極部EPaとの間に横電界を形成するように第1主電極部EPaと交互に平行に配置されている。つまり、第2主電極部ETaは、第1主電極部EPaと対向しないように配置されている。このような第1主電極部EPa及び第2主電極部ETaは、櫛歯状をなしている。なお、図4には、説明に必要な主要部のみを図示している。
【0026】
対向電極ETを構成する第2主電極部ETaは、ITOなどの光透過性を有する導電材料によって形成可能である。第2主電極部ETaが光透過性を有する導電材料を用いて形成されることによって、第2主電極部ETa上も光が透過し、透過率の向上が可能となる。
【0027】
この対向電極ETは、第2配向膜36によって覆われている。
【0028】
カラー表示タイプの液晶表示装置は、各画素PXに対応して液晶表示パネルLPNの内面に設けられたカラーフィルタ層34を備えている。図2に示した例では、カラーフィルタ層34は、対向基板CTに設けられている。カラーフィルタ層34は、互いに異なる複数の色、例えば、赤色、青色、緑色といった3原色にそれぞれ着色された着色樹脂によって形成されている。赤色着色樹脂、青色着色樹脂、及び緑色着色樹脂は、それぞれ赤色画素、青色画素、及び緑色画素に対応して配置されている。
【0029】
なお、図2に示したカラー表示タイプの液晶表示装置の例では、カラーフィルタ層34は、対向基板CT側に配置されているが、アレイ基板AR側に配置しても良い。
【0030】
また、各画素PXは、ブラックマトリクス32によって区画されている。このブラックマトリクス32は、黒色着色樹脂などによって形成され、アレイ基板ARに設けられた走査線Yや信号線X、スイッチング素子Wなどの配線部に対向するように配置されている。カラー表示タイプの液晶表示装置においては、カラーフィルタ層34は、ブラックマトリクス32によって区画された領域にそれぞれ配置されている。
【0031】
対向基板CTは、さらに、外部電界の影響を緩和するためのシールド電極や、カラーフィルタ層34の表面の凹凸を平坦化するように比較的厚い膜厚で配置されたオーバコート層などを備えて構成してもよい。
【0032】
このような対向基板CTと、上述したようなアレイ基板ARとをそれぞれの第1配向膜20及び第2配向膜36を対向するように配置したとき、両者の間に配置された図示しないスペーサにより、所定のギャップが形成される。液晶層LQは、これらのアレイ基板ARの第1配向膜20と対向基板CTの第2配向膜36との間のギャップに封入された液晶分子を含む液晶組成物によって構成されている。
【0033】
液晶層LQに含まれる液晶分子は、第1配向膜20及び第2配向膜36による規制力によって配向されている。すなわち、画素電極EPの電位と対向電極ETの電位との間に電位差が形成されていない(つまり、画素電極EPと対向電極との間に電界が形成されていない)無電界時には、液晶分子は、その長軸方向が配向膜20及び配向膜26のラビング方向と平行な方位に配向されている。ラビング方向Sは、図3に示すように、アレイ基板ARの主平面において、例えば、列方向と平行である。
【0034】
また、この液晶表示装置は、液晶表示パネルLPNの一方の外面(すなわちアレイ基板ARの液晶層LQと接する面とは反対の外面)に設けられた光学素子OD1を備え、また、液晶表示パネルLPNの他方の外面(すなわち対向基板CTの液晶層LQと接する面とは反対の外面)に設けられた光学素子OD2を備えている。これらの光学素子OD1及びOD2は、偏光板を含み、例えば、無電界時において、液晶表示パネルLPNの透過率が最低となる(つまり黒色画面を表示する)ノーマリーブラックモードを実現している。
【0035】
さらに、液晶表示装置は、液晶表示パネルLPNに対してアレイ基板AR側に配置されたバックライトユニットBLを有している。
【0036】
このような液晶表示装置において、画素電極EPの電位と対向電極ETの電位との間に電位差が形成された場合(つまり、画素電極EPに対向電極ETとは異なる電位の電圧が印加された電圧印加時)には、画素電極EPの第1主電極部EPaと対向電極ETの第2主電極部ETaとの間に横電界E1が形成される。
【0037】
ここでは、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間の距離Dは、基板間のギャップGと比較して十分に大きく設定され、例えば、距離Dが約10μm以上(望ましくは10〜15μm)であり、ギャップGが約4μmである。このため、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間には、概ね基板主面に平行な水平に近い横電界E1が形成される。
【0038】
このとき、液晶分子は、その長軸方向がラビング方向から横電界E1と平行な方位に配向するように駆動される。このように、液晶分子の長軸方向の方位がラビング方向から変化すると、液晶層LQを透過する光に対する変調率が変化する。これにより、変調率に応じて、選択的にバックライト光を透過し、画像が表示される。
【0039】
このようにして横電界を利用した液晶モードが実現される。
【0040】
このような液晶表示装置において、画素電極EPは、アレイ基板ARに形成され、対向電極ETは、対向基板CTに形成されている。このため、画素電極EPをアレイ基板ARに形成する工程と対向電極ETを対向基板CTに形成する工程とを並行して行うことが可能である。つまり、このような液晶表示装置は、TNモードなどの縦電界モードの液晶表示装置の既存のプロセスを用いて形成することが可能である。このため、製造ラインを増設したり、大幅に組み替えたりする必要がなくなり、コストの増大を抑制することが可能となる。
【0041】
さらに、このような液晶表示装置において、対向電極ETは、対向基板CTに形成されているため、上述したように、対向電極ETである第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することが可能である。
【0042】
同一基板上に画素電極及び対向電極を配置する従来の構成では、これらの画素電極及び対向電極は、隣接する信号線Xの内側に配置されることが多い。この場合、画素電極と対向電極との間の領域が主に表示に寄与する開口部となる。
【0043】
一方、上述したように、画素電極EP及び対向電極ETを別々の基板に配置した構成では、画素PXにおいて、対向電極ETの第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することが可能であり、この場合、信号線Xと第1主電極部EPaとの間の領域が開口部となる。つまり、従来の構成と比較して、開口部を拡大することが可能であり、透過率を向上することが可能となる。
【0044】
また、第2主電極部ETaを信号線Xと対向するように配置することによって、従来の構成と比較して第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間の距離を拡大することが可能となり、より水平に近い横電界E1を形成することが可能となる。このため、従来の構成より透過率を向上することが可能となる。すなわち、本実施の形態においては、従来の構成であるIPSモード等の利点である視野角依存性が小さく広い視野角特性は維持しつつ、更に、従来の構成と比較すると透過率を向上することが可能となる。
【0045】
なお、アレイ基板ARと対向基板CTとの合わせずれが生じた際に、第1主電極部EPaを挟んだ両側の第2主電極部ETaとの距離に差が生じることがある。しかしながら、このような合わせずれは、全ての画素PXに共通に生じるため、画素PX間での電界分布に相違はなく、画像の表示に影響を及ぼさない。
【0046】
ところで、上述したように、画素電極EPは、第1主電極部EPaの他に補助容量部EPbを有している。この補助容量部EPbは、第1主電極部EPaの一端と電気的に接続されている。ここでは、補助容量部EPbは、図3に示すように、台形状に形成され、互いに平行な2辺のうちの短辺が画素電極EPの一端と接続されるように配置され、短辺と長辺とをつなぐ2つの斜辺は、列方向に平行な中心線に対して線対称である。また、補助容量部EPbは、これを挟む2本の信号線Xからそれぞれ等距離に配置されている。
【0047】
ここで、図5に第1比較例を示す。第1比較例においても、画素電極EPは、第1主電極部EPaの他に補助容量部EPbを有しており、補助容量部EPbは、第1主電極部EPaの一端と電気的に接続されている。第1比較例において、補助容量部EPbは、長方形状に形成され、これを挟む2本の信号線Xからそれぞれ等距離に配置されている。
【0048】
図3に示した本実施の形態及び第1比較例では、電圧印加時において、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間に横電界E1が形成され、補助容量部EPbと第2主電極部ETaとの間に電界E2が形成される。つまり、画像の表示に必要な横電界E1の他に電界E2が形成される。
【0049】
ここで、本実施の形態において、電圧印加時の液晶分子の配向方向をシミュレーションした結果を図6に示し、第1比較例において、電圧印加時の液晶分子の配向方向を図7に示す。液晶分子は、領域A及び領域A’において、第1主電極部EPaと第2主電極部ETaとの間に形成された横電界E1と、補助容量部EPbと第2主電極部ETaとの間に形成された電界E2との影響を受け、白表示の配向方位とは異なる方位に配向する。このため、領域A及び領域A’では、透過率が低く、暗線となる。このような暗線が開口部に形成されると、透過率の低下を招くため、望ましくない。
【0050】
本実施の形態によれば、台形状の補助容量部EPbを採用したことにより、横電界E1と電界E2との相互作用が緩和され、開口部に出現する暗線を低減することが可能となる。図6及び図7に示すように、領域A’より領域Aの方が、暗線が形成されている領域は小さい。つまり、本実施の形態のように、補助容量部EPbを台形状に形成することによって、透過率の向上が可能となる。発明者が行ったシミュレーションによれば、本実施の形態の透過率は、第1比較例よりも約4%アップすることが確認された。
【0051】
図8に本実施の形態の変形例を示す。変形例において、対向電極ETは、さらに、副電極部ETbを備えている。副電極部ETbは、補助容量部EPbとの間に縦電界を形成するように補助容量部EPbと対向するように配置されている。特に、図8に示した例では、副電極部ETbは、第1主電極部EPaと補助容量部EPbとの境界側に配置されている。
【0052】
また、副電極部ETbは、第2主電極部ETaと交差するように行方向に配置され、第2主電極部ETaと電気的に接続されている。なお、ここに示した例では、第2主電極部ETaと副電極部ETbとは、同一材料により一体的に形成されている。
【0053】
このような構成の変形例によれば、電圧印加時において、上述した横電界E1及び電界E2に加えて、さらに、補助容量部EPbと副電極部ETbとの間に縦電界E3が形成される。
【0054】
図3に示した本実施の形態及び図8に示した変形例において、電圧印加時の等電位面と液晶分子の配向方向との関係をシミュレーションした結果をそれぞれ図9及び図10に示す。
【0055】
図9に示すように、領域Bにおいて、横電界E1及び電界E2の影響を受けて暗線を生ずる。
【0056】
一方、図10に示すように、変形例においては、液晶分子は、領域Cにおいて、横電界E1、電界E2、及び縦電界E3の影響を受ける。この領域Cでは、透過率が低く、暗線となる。
【0057】
このとき、領域Cは、電界E2と縦電界E3との相互作用により、遮光部上に形成される。すなわち、領域Bは、開口部に形成されるため、画像の表示に寄与して透過率の低下を招くのに対して、領域Cは、遮光材料によって形成された補助容量線AY上に形成されるため、画像の表示に寄与しない。
【0058】
つまり、暗線が遮光部上にシフトすることによって、透過率を向上することが可能となる。図8に示した変形例の透過率は、図6に示した本実施の形態と比較して約7%アップすることが確認された。
【0059】
次に、変形例の効果を検証するために、変形例と比較する第2比較例を説明する。図11に示す第2比較例は、アレイ基板ARにおいて、一対の信号線Xの間に画素電極EP及び対向電極ETを備えており、横電界を利用した液晶モードとして構成された液晶表示装置である。
【0060】
図8に示した変形例及び図11に示した第2比較例について、透過率を測定した。その結果を図12に示す。第2比較例において、最大電圧を印加した際(つまり白色画面を表示する際)の透過率を1.00としたとき、変形例において、同一電圧を印加した際の透過率は、1.15であった。
【0061】
以上説明したように、この実施の形態の液晶表示装置によれば、製造コストを抑制しつつ、視野角依存性は小さく広い視野角特性を有し透過率を向上することができ、表示品位の良好な画像を表示することが可能となる。
【0062】
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0063】
図3などに示した例では、各画素PXにおいて、画素電極EPは、1本の第1主電極部EPaを備えているが、画素電極EPは、複数の第1主電極部EPaを備えていても良い。図13に示した例では、各画素PXにおいて、画素電極EPは、2本の第1主電極部EPaを備えている。このような場合、第2主電極部ETaは、さらに、2本の第1主電極部ETaの間に配置されている。つまり、第1主電極部と第2主電極部とが交互に平行に配置され、櫛歯状をなしている。このとき、第1主電極部と第2主電極部との距離は、それぞれほぼ等しく設定されている。このような例においても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
【0064】
図8に示した変形例では、台形状を有した補助容量部EPbを用いた液晶表示装置について説明した。副電極部ETbを配置した場合においては、補助容量部の形状は、特に問わず、例えば、長方形状を有している補助容量部EPbを用いた液晶表示装置においても、変形例と同様の効果が得られる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0065】
(1) 各画素に配置された画素電極を備えたアレイ基板と、
このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、
前記画素電極は、帯状の第1主電極部を有し、
前記対向電極は、前記第1主電極部との間に横電界を形成するように前記第1主電極部と交互に平行に配置された帯状の第2主電極部を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
【0066】
(2) さらに、前記アレイ基板は、前記各画素の列方向に沿って配置された信号線を備え、
前記第2主電極部は、前記信号線と対向するように配置されたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0067】
(3) さらに、前記画素電極は、前記第1主電極部の一端と電気的に接続された台形状の補助容量部を備えたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0068】
(4) さらに、前記対向電極は、前記補助容量部との間に縦電界を形成するように前記補助容量部と対向するとともに前記第2主電極部と電気的に接続された副電極部を備えたことを特徴とする(3)の液晶表示装置。
【0069】
(5) 第1主電極部及び第2主電極部は、光透過性を有する導電材料によって形成されたことを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【0070】
(6) 前記画素電極は、少なくとも2つの前記第1主電極部を備えていることを特徴とする(1)の液晶表示装置。
【符号の説明】
【0071】
LPN…液晶表示パネル
AR…アレイ基板 CT…対向基板
LQ…液晶層 BL…バックライトユニット
PX…画素
Y…走査線 X…信号線 AY…補助容量線
W…スイッチング素子
EP…画素電極 ET…対向電極
ES…シールド電極 SH…遮光層
AP…開口部
20…第1配向膜 36…第2配向膜
32…ブラックマトリクス
34…カラーフィルタ層 38…絶縁層
40…液晶分子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
行方向に沿って配置された補助容量線と、列方向に沿ってそれぞれ配置された第1信号線及び第2信号線と、前記第1信号線と前記第2信号線との間に配置され列方向に平行な帯状の第1主電極部及び前記補助容量線と対向する補助容量部を有する画素電極と、前記画素電極を覆う第1配向膜と、を備えたアレイ基板と、
このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極と、前記対向電極を覆う第2配向膜と、を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、
前記対向電極は、前記第1主電極部と交互に平行に配置された列方向に平行な帯状の第2主電極部を備え、
前記補助容量部は、前記第1主電極部と接続された短辺と、前記短辺と向かい合う長辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第1信号線に接近する第1斜辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第2信号線に接近する第2斜辺と、を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
隣接する前記第2主電極部は、1本の前記第1主電極部を挟み、前記第1主電極部から略同距離に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記補助容量部は、前記第1信号線及び前記第2信号線からそれぞれ等距離に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
第1主電極部及び第2主電極部は、光透過性を有する導電材料によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1斜辺及び前記第2斜辺は、列方向に平行な中心線に対して線対称であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項1】
行方向に沿って配置された補助容量線と、列方向に沿ってそれぞれ配置された第1信号線及び第2信号線と、前記第1信号線と前記第2信号線との間に配置され列方向に平行な帯状の第1主電極部及び前記補助容量線と対向する補助容量部を有する画素電極と、前記画素電極を覆う第1配向膜と、を備えたアレイ基板と、
このアレイ基板に対向配置され複数の画素に共通の対向電極と、前記対向電極を覆う第2配向膜と、を備えた対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に保持された液晶層と、を備え、
前記対向電極は、前記第1主電極部と交互に平行に配置された列方向に平行な帯状の第2主電極部を備え、
前記補助容量部は、前記第1主電極部と接続された短辺と、前記短辺と向かい合う長辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第1信号線に接近する第1斜辺と、前記短辺に繋がり前記長辺に向かうにしたがって前記第2信号線に接近する第2斜辺と、を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
隣接する前記第2主電極部は、1本の前記第1主電極部を挟み、前記第1主電極部から略同距離に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記補助容量部は、前記第1信号線及び前記第2信号線からそれぞれ等距離に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
第1主電極部及び第2主電極部は、光透過性を有する導電材料によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1斜辺及び前記第2斜辺は、列方向に平行な中心線に対して線対称であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−247803(P2012−247803A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−195278(P2012−195278)
【出願日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【分割の表示】特願2010−278122(P2010−278122)の分割
【原出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(302020207)株式会社ジャパンディスプレイセントラル (2,170)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【分割の表示】特願2010−278122(P2010−278122)の分割
【原出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(302020207)株式会社ジャパンディスプレイセントラル (2,170)
【Fターム(参考)】
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