説明

溶融物の導電性加熱のための電極を備えた加熱装置

本発明は溶融物の導電性加熱、特に溶融物の高速溶融精錬および/または調整のための、冷却が改善された加熱装置1を提供する。この目的のために、加熱装置は少なくとも1つの電極3のほか、可変的に設定/かつ制御され得る冷却力を有する第1の冷却系を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は溶融物の導電性加熱のための、特に、バッチの高速溶融のためおよび/または溶融物の精錬および/または調整のための加熱装置に関し、溶融物の導電性加熱のための1つの電極、特に溶融物の導電性加熱のための冷却された電極を備える。
【背景技術】
【0002】
溶融物の導電性加熱は、特に、ガラス溶融物の精錬の際に使用される。製錬中、好適には特別な精錬剤を添加することによって、泡がガラス溶融物から追い出される。泡を追い出すことができるようにするためには、溶融物の粘度をできるだけ小さくすることが好ましい。これは精錬ゾーンにおいて設定された高温によって一般に達成される。しかし、設定され得る温度は熱的安定性が限られているという点で制限を受け易いので、溶融物の任意の所望の高温を選択することは不可能である。特に、実際に使用することができ、かつ1700℃を超える温度において長期間の安定を有することのできる接点材料は知られていない。
【0003】
それにもかかわらず、より高い温度に達することを可能にするために、溶融タンク用の水冷式の金属製壁パーツを使用することが知られている。しかし、冷却された壁パーツは高いエネルギー損を生じ、この損は再度加熱することによって補償しなければならない。したがって、高温精錬に適した加熱は十分に高い加熱力を適用しなければならない。
【0004】
特に、高周波加熱が溶融物を加熱するのに用いられる。またこの技術は特にスカル技術と共に、すなわち冷却された壁パーツと共に使用される。しかし、溶融物は特定の最小の導電率を有する必要があるので、高周波加熱はあらゆる種類のガラスに適しているというわけではない。例えば、この方法は0.01Ωcm未満の溶融物の導電率に対して不適である。しかし、0.1/Ωcm未満の導電率であっても高周波加熱のプロセス安定化が非常に悪くなるので、この技術は使用が限定されるか、またはこのような場合にはほぼ実行不可能である。
【0005】
ガラス溶融物において良好な導電率を達成するには、アルカリ金属イオンが特に信頼できる。他方では、多くの場合アルカリ金属があったとしても少ししか含まないガラスは、導電率が悪いということに過ぎない。しかし、特にこの種のガラスは特別なテクニカル・グレードのガラスであることが多く、特に高純度であり、かつ泡が存在しないことが重要であるが、その導電性が悪いために、このようなガラスを導電性加熱によって処理することは困難である。
【0006】
高周波加熱に加え、溶融物の導電性加熱のために水冷電極を使用することも可能である。英国特許第644,463号は実質的に1つの熱動作点においてのみ効果的に操作され得る水冷白金電極を開示している。この場合、白金電極が過熱によって損傷を受けないことを常に確実にしなければならない。しかし、溶融物の加熱白金電極へのダメージのリスクも呈するので、供給される冷媒は一般的、白金が損傷を受けることになる温度よりも低く熱的な安全距離を維持する冷却をもたらす。しかし、その結果、導電性電極の加熱力の一部は再度「冷却」され、エネルギーの供給を増大させることにより補償されねばならない。この付加的な加熱力は冷却力の増大により吸収され、従来の冷却された電極を用いるときに、熱的な安全限界は極度に不十分な全体的エネルギー・バランスを表す。
【0007】
さらに、従来の電極の冷却が制御不能であり、過度の場合には、電極上にガラスが凍結することにより生じる電極と溶融物との間の高い移動抵抗があるために、導電性加熱を開始することができないというリスクがある。
さらに、これら電極の表面上の局所的な冷却力は、冷却通路の配置および電極形状によって実質的に予め定められ、それ故、外的条件に適合させることができない。
【0008】
【特許文献1】英国特許第644,463号
【特許文献2】「Process and Apparatus for Heating Melts」
【特許文献3】独国特許199 25 554 A1号
【非特許文献1】Johnson Matthey Noble Metals:「Platinum Sheet Material for the Glass Industry」
【非特許文献2】Glass Science and Technology 13:「Metals in Glassmaking」、Roland Kirsch(編集)、Elsevier社、Amsterdam、London、New York、東京、1993年
【非特許文献3】E.Drost、H.Golitzer、M.Poniatowski、S.Zeuner:「Platinwerkstoffe fur Hochtemperatur−Einsatz」[Platinum materials for high−temperature use]、Metall−Internationale Zeitschrift fur Technik und Wirtschaft No.7/8 1996年、492〜498頁、Metallverlag Berlin/Heidelberg 7/8 1996年
【非特許文献4】「Precious Metals Science and Technology」:L.S.Benner、T.Suzuki、K.Meguro、S.Tanaka(Eds.)、The International Precious Metals Institute、USA、1991年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は冷却の改善を可能にする、溶融物の導電性加熱のための加熱装置を提供するという目的に基づいたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は請求項1に記載したような加熱装置によって非常に驚くほど簡単な方法によって達成される。
有利な改良点および構成は従属項の主題を成す。
【0011】
したがって、溶融物の導電性加熱、特に溶融物の高速溶融精錬および/または調整のための本発明の加熱装置は、少なくとも一つの電極と、電極の複数の選択可能な領域の時間および場所の関数として冷却力を可変的に制御する手段を有する少なくとも1つの第1の冷却系とを備える。
【0012】
冷却出力の可変的な設定および/または制御は、時間の関数および電極の溶融接触材料が溶融物と接触する表面の場所の関数の両方として可変的に設定/かつ制御され得る。
したがって、溶融接触材料の表面の温度だけでなく、溶融物自身内の空間的温度分布にも影響を及ぼすことが非常に有利に可能になる。このようにして、例えば、溶融物の温度だけでなく溶融物内の対流の形状および方向を決定することが可能である。
【0013】
この文脈では、溶融物の調整とは熱間鍛造の条件のために溶融物を調合することを意味する。これらには特に温度レベルの低減および温度分布の均一化を含む。
【0014】
高周波加熱および導電加熱の両方の場合においては、加熱に用いられる高周波領域の所定の強度分布および電極形状によって空間温度分布またはエネルギーの空間的導入に影響を及ぼすことは、これまでほぼ不可能であった。対照的に、本発明は空間的な溶融温度分布を可変的に設定かつ/または制御することを可能にし、さらには、高周波加熱の場合とは異なり、本発明の有用性は溶融物の導電性に関してなんらかの制限を殆ど受けることはない。
【0015】
他方では、溶融物内の温度勾配に起因して電極を通過する熱流束が補正されるように本発明の装置を操作することができるので、均一な表面温度が電極の溶融接触材料上で達成される。これによって冷却力を所要の最小まで低減することができ、加熱力を低減することもできるので、全体的なエネルギー・バランスは著しく改善される。さらに、表面温度は材料依存性の限界値付近で安全に維持され得る。一例を挙げると、たとえ短時間であっても白金電極を1650℃を超えて加熱してはならないし、長期間にわたる操業では1550℃を超えて加熱してはならない。本発明の装置によって、電極の溶融接触材料の表面の実質的に全体の温度がこの限界値付近で均一に維持され得る操業を可能になる。対照的に、冷却出力を低減させ、かつできる限り均一に熱い溶融接触材料の表面を実施することによって、このような方法で溶融接触材料の表面の温度を大きく上回る高い溶融物のピーク温度を達成することが可能となる。本発明に従い、かつ当業者には驚くべきことであるような方法で、初めて溶融物の溶融温度は電極表面の温度より高く200℃を超えることができる。これに応じて、このことはまた溶融物の精錬を改善かつ加速する。しかし、溶融物の複数の領域の温度が電極表面の温度より高く僅か50℃、100℃、または150℃である場合であっても、本発明はまた利点を提供する。
【0016】
このようにして、溶融物の、少なくとも溶融物のある領域の温度は、電極の溶融接触材料の使用限界温度を超えることができる。この使用限界温度は、大半の従来の電極または溶融接触材料のために電極を使用することが可能な最高の温度を意味するものと理解されるべきである。種々の溶融接触材料の使用限界温度も、「Process and Apparatus for Heating Melts」と題された、本出願人の名で本出願と同日に出願されたPCT出願に記載されており、その開示の内容はこの点において本出願の主題に組み入れられている。
【0017】
種々の溶融接触材料の使用限界温度は、特に以下の刊行物に記載されている。
[1]Johnson Matthey Noble Metals:「Platinum Sheet Material for the Glass Industry」
[2]Glass Science and Technology 13:「Metals in Glassmaking」、Roland Kirsch(編集)、Elsevier社、Amsterdam、London、New York、東京、1993年
[3]E.Drost、H.Golitzer、M.Poniatowski、S.Zeuner:「Platinwerkstoffe fur Hochtemperatur−Einsatz」[Platinum materials for high−temperature use]、Metall−Internationale Zeitschrift fur Technik und Wirtschaft No.7/8 1996年、492〜498頁、Metallverlag Berlin/Heidelberg 7/8 1996年、および
[4]「Precious Metals Science and Technology」:L.S.Benner、T.Suzuki、K.Meguro、S.Tanaka(Eds.)、The International Precious Metals Institute、USA、1991年
この観点において、本発明の参照によって開示の内容を同様に組み入れている。
【0018】
さらに、本発明による少なくとも1つの加熱装置を備えた溶融物の導電性加熱のための溶融ユニットを提供することが本発明の範囲内にある。本発明の加熱装置が電極として使用され得るこの種の溶融および/または精錬ユニットは、本発明と同日に本出願人の名前で出願された「Process and Apparatus for Heating Melts」と題するPCT出願にも記載されている。適した溶融および/または精錬ユニットの設計に関連するこの出願および該出願に記載された精錬および調整プロセスの開示の内容は、参照によりその全体が本出願の主題に組み入れられている。
【0019】
一般に、それに相当する溶融および/または精錬装置は少なくとも2台の加熱装置の電極の間に動作電圧が印加される2つ以上の本発明の加熱装置を有するであろう。周波数が上昇するにつれて電極のガラスまたは溶融接触材料の腐食のし易さが低減するので、この加熱装置は交流で、好適には20Hz〜20kHzの範囲の、特に好適には2kHz〜10kHzの範囲の周波数の交流で作動するのが好ましい。しかし、本線の周波数(約50または60Hz)での動作も可能である。
【0020】
さらに、高い冷却力を達成するためには、冷却系が流体送りデバイスを備えることが有利である。流体送りデバイスは加熱装置に冷却液を通すために用いられる。流体送りデバイスは有利には、冷却系の全体的冷却力を設定できるようにするために、可変的に設定かつ特には制御されるように設計されてもよい。
【0021】
この冷却系は有利には、冷媒が電極からの熱を吸収するように冷媒が通る複数の流体導通路を含んでもよい。数多くのそのような通路によって、加熱装置内で冷却力を局所的に均一に分配することが可能となる。個々の通路は、例えば、種々の直径を有してもよい。
【0022】
本発明の加熱装置の冷却力の設定または制御は、冷却液の流れを設定かつ/または制御するデバイスに接続された少なくとも1つの流体伝導路によって、さらに著しく改善されるであろう。このデバイスは、例えば、設定または制御弁を含んでよい。このようにして、流体伝導路の冷却力はデバイスを設定することによって個々に設定され得るか、あるいは所定の制御抑制カーブに基づいて制御され得る。一時的または局所的な、特に側方の温度プロフィールが多数のこの種のデバイスを用いることによって溶融接触材料の表面上で設定され、特に制御によって確実に維持され得る。一例として、これによって溶融物内に存在する対流の形態および方向の正確な設定が可能となる。
【0023】
この冷却系は種々の冷媒に対して設計され得る。一例として、この冷却系は空冷および/または液冷および/またはエアロゾル冷却を含んでよい。
【0024】
時間および/または場所の関数として設定かつ/または制御され得る冷却を達成するために、加熱装置がさらなる冷却系を備えていることも有利である。この冷却系の配置が適切であれば、冷却力をマッチさせることによって冷却力の局所的な適合が可能となる。冷却系は冷却系の一方が全体的な冷却力の大まかな制御または設定を行い、かつ他方が全体的な冷却力の正確な制御または設定を行うように構成されてもよい。したがって、また冷却系が対応するデバイスを用いて相互に独立して制御され得ることも特に有利である。
【0025】
さらなる冷却系が複数の流体導通路を備えていることも好ましく、熱の放散の局所的な分配が可能になる。このような通路は冷却液の流れを設定かつ/制御するデバイスに接続されてもよい。
【0026】
本発明の加熱装置の一実施形態によれば、温度プロフィールは電極表面に沿って相互垂直な2方向に設定され得る。これは、例えば、好適には熱の伝搬方向に対して垂直方向に見られるように、第1の冷却系の流体伝導路の複数の部分に対し横方向に設置されたさらなる冷却系の流体伝導路の少なくとも複数の部分によって達成され得る。相互に対して横方向に走る通路のこの種の配置によって、2次元の温度または冷却力プロフィールをこれらの通路を通る冷媒の流れを個々に設定または制御することによって設定することが可能となる。しかし、この種の利点は、例えば、種々の平面において相互に対して横方向または平行に設置された第1の冷却系の流体伝導路の少なくとも複数の部分によっても達成され得る。
【0027】
第1およびさらなる冷却系の流体伝導路は、少なくとも複数の部分において相互の中に導かれるのが特に好ましいかもしれない。この配置の特徴は、特に、小型かつ単純な構造にある。
【0028】
さらに、流体導通路は第1の冷却系の流体導通路の少なくともある部分が第2の冷却系の流体導通路よりも電極の溶融物接触面のより近くに配置されるように設けられることが好ましい。このようにして、2段階の冷却が熱流束の方向に実現され、電極の溶融物接触面から離れて電極の溶融物接触面から離れている加熱装置のその部分に向かって導かれる。これによってこの方向にも温度プロフィールを設定かつ/または制御することが可能となる。このようにして、溶融物接触表面付近で動作中の冷却系の冷却力を低減させることも可能になり、この冷却系のより正確な設定および制御が概ね可能となる。
【0029】
さらに、本加熱装置は冷却力だけでなく加熱力も適合できるようにするために、設定可能または制御可能な加熱力制御を含んでよい。加熱および冷却力は相互の関数として制御されることも有利かもしれないので、例えば、冷却力および/または溶融温度および/または電極温度の関数として、設定可能または制御可能な加熱力制御は加熱電流および/または電極間の電圧を制御する。
【0030】
この文脈では、例えば溶融接触材料の過熱を阻止するために使用され得る温度依存性の制御も特に有利である。
【0031】
少なくとも1つの電極が有利には支持装置に固定されてよい。この場合、この支持装置は溶融物接触面から離れた側上に配置されることが好ましい。この文脈では、冷却系の一方、特に第2の冷却系が支持装置を冷却することも有利である。支持装置は例えば耐火ブロックまたは耐火セラミックから製造されることが好ましい。特に、支持装置は多層構造体であってもよくかつ/またはサンドイッチ形態で設計されてもよく、この場合、層は熱伝搬方向に、あるいは溶融物の流体圧が及ぼす力の方向に沿って相互に続いていることが好ましい。このようにして、一例を挙げると、支持装置の熱伝導率および/またはその機械的安定性を改善することが可能である。多層構造体によって、例えば、材料を種々の熱伝導率または特定の熱容量と組み合わせることが可能となる。
【0032】
支持装置が第1の層が第2の層よりも高い熱伝導率を有している、電極と少なくとも1つの次の第2の層との間に配置された第1の層を含んだサンドイッチ設計が特に好ましい。その結果、溶融接触材料によって生成される熱が第1の層によってうまく吸収かつ放散される。他方では、第2の熱伝導率がより低いために、外部に放散される熱の量はほんの僅かであるが、むしろこの熱は冷却によって主に放散される。一例として、溶融鋳造されたアルミニウム−ケイ酸ジルコニウム(AZS)などの溶融鋳造かつ/または緻密焼結された材料および/または酸化アルミニウムおよび/または溶融鋳造された高ジルコニウム含有材料(HZFC)が第1の層に適している。特に、Quarzalとして知られている、ムライト、石英ガラス、石英ガラスまたは泥漿鋳込み石英ガラスなどのセラミック結合材料が第2の層として適している。このような材料は熱伝導率がより低く、したがって外部に放散させる熱は少ない。
【0033】
特に効果的な冷却は、冷却系の流体導通路の少なくともあるセクションが支持装置の少なくとも1つの側に沿って延在する、支持装置の少なくとも1つの側に寄り掛かる少なくとも1つの電極によって達成され得る。この冷却は電極に向かって開放されるか、またはサンドイッチ設計の場合には第1の層に向かって開放されるように設計された少なくとも1つの流体導通路の部分によって、さらに一層改善され得る。このようにして、冷却液はそれが通路を流れる時に電極材料と直接接触する。
【0034】
さらに、少なくとも1つの電極が少なくとも2つの電極区分を含んだ本発明の加熱装置の改善点も有利である。この電極区分も、特に、導電性加熱を用いて複数の別個の区分間に出力密度を分配するのに適している。さらに、この文脈では、電極区分が相互に対して絶縁されていることが特に有利である。次に、電極区分には別個に電流が供給され、それによりある範囲の利点がもたらされ得る。特に、この加熱装置は電流が電極区分間で溶融物に流れるように操作されてもよい。一例を挙げると、これによって、溶融される材料のごく小さな面積が、溶融物質の架橋が電極区分を接続する前に加熱装置が使用される溶融または精錬ユニット内で溶融されなければならないので、溶融される材料の溶融が促進される。次に、さらなる溶融が電極区分の動作および加熱電極動作によってもたらされ得る。さらに、この性質の動作によって対流的循環が溶融または精錬ユニット内の電極区分間で実施することが可能となる。
【0035】
少なくとも1つの電極は、高温にて導電性があり、熱的に安定しており、さらに溶融物と接したときに実質的に不活性である溶融接触材料材料を含むことが有利である。この文脈では、一例として、例えばSnOセラミックなどの導電性セラミック、および/または特に白金金属、例えばイリジウム、ロジウム、白金、およびそれらの合金などの高融点金属、またはタングステン、モリブデン、オスミウム、ハフニウム、タンタル、およびそれらの合金などの高融点耐火金属を含む材料が特にガラス溶融物の溶融接触材料として特に適している。
【0036】
さらに、溶融接触材料は微粒子安定化材料を含んでよい。微粒子安定化材料は分散強化材料または酸化物−分散硬化材料としても知られている。これらの違いは一般に高い強度および良好な長期安定性である。このタイプの微粒子安定化材料は、例えば、高強度の白金またはイリジウム材料を含んでよい。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、加熱装置の少なくとも1つの電極が坩堝の壁領域を形成する。本発明のさらなる構成では、この坩堝は、例えば、冷却された壁を有するスカル坩堝として設計されてもよい。
【0038】
少なくとも1つの電極の溶融接触材料の溶融物接触面の外形および湾曲を望むように選択し、特定の用途、例えば坩堝の特定の形状に適合させることができる。したがって、溶融接触材料の接触面は、例えば、平坦、凸状、または凹状のいずれかに湾曲してもよい。特定の用途に応じて、接触面の形状は、例えば正方形、矩形、長円形、または円形であってもよい。
【0039】
加熱装置は交換可能であるように溶融容器内に設置されるのが有利かもしれない。溶融物が加熱装置と加熱装置が中に収容された溶融ユニットの壁のあるセクションとの間から流出するのを阻止するためには、加熱装置が端部冷却を有することが有利である。この場合、その端部を越えて流れる溶融物が固化されるので、所望の密封が形成される。
【0040】
温度または冷却力をできるだけ正確に制御できるようにするには、加熱装置が熱電対などの少なくとも1つの温度センサを有することが有利である。次に、温度センサからの測定値は、その部分についてこれらのデータを用いて時間および/または場所の関数として冷却力を制御することのできる、例えばコンピュータ・デバイスによって処理され得る。冷却力の正確な設定もこのようにして支援される。
【0041】
冷却系が少なくとも1つの流量計を備えることも同様に有利である。所定のパラメータを用いて安定した動作を可能にするために、この種の流量計は冷却系を流れる冷媒の流量の設定値と比較され得る実測値を届けることができる。
【0042】
本発明の加熱装置を備えた溶融ユニットを始動する際、加熱装置による導電性加熱を可能にするために、まず加熱装置は溶融物中で十分な導電性がなくてはならない。溶融ユニットはバッチまたは溶融される冷却された材料を加熱および溶融する適した装置を備えてよい。しかし、特に加熱装置の電極の溶融物接触面近傍では、十分な電流を溶融物に流すことができるようにするには、溶融物の導電性は不十分であるかもしれない。また、加熱装置の溶融接触材料と溶融される冷却された材料との間に絶縁空隙が存在するかもしれない。この空隙は材料が冷却されるときに、冷却される材料の収縮により形成される。空隙が存在するときに電圧が電極に印加されると、電流がこの場所において急激に流れるようにこの空隙はイオン化によって局所的に橋架けされることになり、溶融接触材料に損傷が及ぶことになる。したがって、加熱装置は電極の直接的加熱に使用され得るデバイスを備えることが有利であるかもしれない。その結果、十分な導電性を達成するためか、またはユニットを使用できるようにするために、溶融される材料は溶融物接触面近傍で部分的に溶融され得る。
【0043】
電極を加熱する適したデバイスは特にオーミック加熱デバイスである。オーミック加熱デバイスは溶融接触材料またはその下の導電性材料に接続された電流源を備えることが好ましく、これにより、溶融物またはガラス接触材料および/または電極自身のパーツを加熱することに適しているように、電流が溶融物接触面に対して横断方向に、溶融接触材料またはその下の導電性材料に流される。この動作を以下では横断電流モードとも呼ぶ。
【0044】
電極を加熱するデバイスは冷却液を加熱するデバイスを備えてもよい。これによって、例えば、電極の溶融物接触面を露点よりも高い温度に加熱することが可能となる。これは例えば始動時に最初に加熱または予熱する前に化石燃料を用いる際に生じるような水分の析出を阻止する場合に、特に有利である。
【0045】
好適な実施形態に基づき、添付図面を参照して本発明を以下により詳細に説明するが、同じ参照記号は類似または同一のパーツを示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
図1および2は本発明の加熱装置の2つの実施形態の断面図を概略的に示しており、その全体を参照番号1で示している。
【0047】
加熱装置1は溶融接触材料2を有する電極3を備えており、これは支持装置5に接続され、その一方は支持装置5に寄り掛かっている。
【0048】
電極3は溶融物の導電性加熱のために電源に接続され得る電源供給導体7に接続されている。この実施形態では、支持装置5は溶融ユニットに加熱装置1を取り付け、かつ固定するのに用いられる金属製保持板14も備えている。
【0049】
加熱装置1は溶融ユニット内に移動可能に配置されてもよい。この場合、加熱装置1を金属製保持板14によって移動デバイスに固定することができ、次にこのデバイスを用いて、例えばユニット内で相互に対向して配置された加熱装置1が相互に向かうか、または互いから離れて配置され得る。この種の配置は、例えば、溶融物がまだ比較的冷たく、導電性が低い場合に有利である。
【0050】
溶融接触材料2が坩堝の、とくにスカル坩堝の壁領域を形成するように、加熱装置1を溶融または精錬ユニットに組み込むことが好ましい。この場合、加熱装置1は支持装置5が溶融接触材料2の溶融物接触領域または溶融物接触面17から離れている電極3のその側の上に配置されるように取り付けられる。溶融接触材料2は溶融物の組成に対して抵抗性のある材料から製造される。ガラス溶融物用の適した溶融接触材料2は、例えばSnOセラミックなどの導電性セラミック、および/または耐火金属、タングステン、モリブデン、オスミウム、ハフニウム、タンタル、およびそれらの合金などの特に高融点金属、および/または白金金属、特に白金、イリジウム、ロジウム、およびそれらの合金である。
【0051】
図1に示した実施形態では、支持装置5はサンドイッチ形態で組み立てられている。この場合、支持装置は第1の層51を有しており、これは電極3と次の第2の層52との間に配置されている。第1の層51は第2の層52よりも高い熱伝導率を有する。第1の層51は、例えば、AZSまたはHZFCなどの溶融鋳造材料であってよい。第2の層52に適した材料は、例えば、比較的熱伝導率の劣るムライトまたはQuarzalである。異なる熱伝導率を有する層が連続することによって、一方では熱が溶融接触材料2から放散されるが、他方では熱のほんの一部が外部に放出されるだけである。このように、熱の大部分は冷却系を介して放出される。
【0052】
図1は本発明の第1の実施形態を示しており、タングステン、モリブデンおよび/または白金、ロジウム、イリジウム、のほかそれらの合金などの耐火金属を含んだ電極3は溶融接触材料2を備えている。溶融接触材料2は耐火金属8または例えばSnOなどの導電性セラミックに塗布されている。
【0053】
支持装置5は支持装置の内部で流体導通路10に接続された複数の接続部9を有しており、接続部9と流体導通路10が冷却系の部分を形成している。
【0054】
さらに、支持装置5は複数のさらなる接続部11を有しており、これは同様に支持装置内部で流体導通路12に接続されている。このような接続部11および該接続部に接続された流体導通路12がさらなる冷却系の一部を形成する。
【0055】
この実施形態では、断面図は各場合において2つの接続部9が第1の冷却系の1つの流体導通路10にどのように接続されているかを概略的に示しており、一方の接続部9は冷媒を供給するのに用いられ、もう1つの接続部9は冷媒を戻すのに用いられる。
冷媒の流れの方向を矢印で示している。
【0056】
第1の冷却系の流体導通路10のセクション19は電極3を保持する支持装置5の側20に沿って延在している。このような接続部19は、それらが支持装置5の第2の層52内で第1の層51とサンドイッチ構造体の耐火金属8から製造された第2の層52との間の接触面に沿って延在するように、かつ第1の層51に向かって開放されているように特に設計されている。その結果、冷媒がこれら接続部19近傍で流体導通路10を流れるとき、冷媒は熱伝導率が良好で電極3の溶融接触材料2を保持する第1の層と直接接触する。この場合第1の層51はできるだけ薄く設計されていることが好ましい。ここで第1の層51は、溶融物が及ぼす流体圧によって生じる変形を阻止するために、機械的に溶融接触材料2を支持するように特に働く。第1の層51をできるだけ薄く設計することによって、溶融接触材料2内の冷却力の制御性に関する低い慣性と組み合わされた良好な冷却が達成される。
【0057】
流体導通路10の各々は設定または制御弁13に接続され、この実施形態では該弁13は供給ラインとして働く接続部9の1つにそれぞれ接続されている。冷媒は流体送りデバイス21から設定または制御弁13を介して流体導通路10を通って、最終的に冷却器23内に圧送され、該冷却器において、冷媒が流体導通路10において吸収した熱が再度引き出される。
【0058】
好適な実施形態では、第1の冷却系は、デバイスの入口と出口との間の低い圧力差を用いて流体を送ることを可能にする流体送りデバイス21を備えており、この圧力差は最高1000mbarに達するが、これはこのような圧力では安価なピストンの無い流体ポンプを、特にブロワを使用することができるためである。特に好適な実施形態は流体を最高500mbarの圧力で送ることを可能にし、最も好適な実施形態は流体を150mbarで送ることを可能にする。この実施形態では、流体導通路10は十分な流体がこのような低い圧力で送られることを確実にする断面を各々備えている。この場合、空気ポンプシステムの代わりに一層単純なブロワを使用することができるので、このことは特に周囲空気または含水量が制御された周囲空気などのガスおよび/またはエアロゾルが冷却に使用される場合に特に有利である。
【0059】
しかし、さらなる実施形態によれば、使用される冷却液を圧縮空気にすることも可能である。圧縮空気を用いれば、流体導通路10の断面積を低減することができるという利点が提供される。これにより特により多くの流体導通路10を支持装置5内に収容するという可能性が提供されるので、例えば、局所的な冷却力を制御または設定する際により高い位置分解能が得られる。断面積の小さい流体導通路10を設計すること、例えば、開放された通路の上の材料が変形することなしに溶融接触材料2に向かって開放することも可能である。
【0060】
加圧された流体を使用することに加え、またはそれとは別に、外に出ていく空気の側上に独立してあるいはブロワまたは複数のブロワと一緒に冷却液のスループットを増大させる吸引装置を配置することも可能である。流体導通路10の断面積が相応して大きいために、安価なピストンの無い吸引システムを吸引装置のために優先的に使用することもできる。
【0061】
さらなる冷却系も同様に設計される。この冷却系においても、流体導通路12の各々は支持装置の側20に沿って延在するセクション18を有する。しかし、第1の冷却系の流体導通路10のセクション19は、さらなる冷却系の流体導通路12および側20に沿って走るそのセクション18よりも、電極3の溶融物接触面17のより近くに配置されている。セクション19とは異なり、セクション18は電極3に向かって開放もされていない。
【0062】
第1の冷却系の場合のように、さらなる冷却系においても流体導通路12はいずれの場合も2つの接続部11に接続され、いずれの場合もそのうちの一方は供給ライン接続部として働き、他方は戻りライン接続部として働く。この供給ライン接続部はいずれの場合も設定または制御弁15に接続されている。第1の冷却系の場合のように、冷媒または冷却液は流体導通路12を通して設定または制御弁15を介して冷却器27内に圧送され、この冷却器において流体送りデバイス25を用いて加熱された冷媒が再度冷却される。
【0063】
例えば充填用のカレットまたはバッチの形態で、溶融されることになる固化された材料で充填された溶融ユニットが始動するとき、最初はユニット内に配置された加熱装置1の溶融接触材料2の間に導電性接続は存在しない。特に、この段階の間は、溶融接触材料2から溶融される材料にわたる導電性架橋がまだ存在しない。この導電性架橋を生成するためには、加熱装置1がさらなる加熱装置を溶融物またはガラス接触材料を加熱するのに適した電極を加熱するデバイスの形態で有していることが有利である。この目的のために、一例を挙げれば、溶融接触材料2の表面に対して実質的に平行に流れる横断電流が溶融接触材料2に供給される。電極3のオーム抵抗が溶融接触材料2を加熱し、これによって溶融される材料またはガラスの付加的な加熱または最初の溶融がもたらされる。図1および2に示した実施形態では、この種のオーミック加熱装置は、電源供給導体33および35を介して電極3の端子29、31に接続された電源37を備えている。電源37からの電流は端子を介して横断電流として溶融接触材料2を流れる。この電極の横断電流モードは、適したスイッチ34によっておよび/または電源37を接続あるいは切断することによってスイッチ・オンまたはスイッチ・オフされ得る。一例として、溶融物が導電性加熱によってさらに加熱されるように溶融物が十分な導電率に達すると、横断電流モードはスイッチ・オフされ得る。
【0064】
電極を加熱するデバイスは有利には冷却液を加熱するデバイスを備えてもよい。したがって、溶融物またはバッチが加熱される間、冷却液を加熱するデバイスによって溶融物接触面17をさらに加熱することもできる。この場合、冷却器23は、例えば熱交換器、電気抵抗加熱デバイス、または化石燃料加熱デバイスなどの加熱デバイスを有してよい。例えば、電極が溶融炉の上部空気の露点より高く加熱されたことによる電極3上への水分の析出を防ぐために、冷媒を加熱することによる予熱は有利である。ユニット内の溶融される材料またはバッチが化石燃料を用いて同様に予熱される場合、ユニットが始動されている間に比較的大量の水分が溶融ユニット内に形成され得る。
【0065】
通常の動作条件下では、冷却された冷媒は次に流体送りデバイス25に送り戻され、これにより冷媒閉回路が作られる。
【0066】
第1の冷却系は気体冷媒、特に空気を用いて操作されるのが好ましい。したがって、流体送りデバイス21はブロワを含んでよい。さらなる冷却系は、例えば冷却液を使用する。さらに、このようにして非常に明確な熱の放散を確実にするために、液体含有量が設定または制御され得る、気体と液体との混合物を使用することも可能である。この場合、気体に溶解しているか、またはエアロゾルの形態の液体は、例えば液体から気体への相変化において凝縮熱を抽出することができるか、または液体部分が溶解した形態の場合、冷却動作のレベルが非常に正確に監視され得る。
【0067】
図2は本発明の第2の実施形態を示しており、支持装置5がサンドイッチ形態で構成されていない。この実施形態では、第1の冷却系の流体導通路10のセクション19は同様に電極3を保持する支持装置5の側20に沿って延在している。この実施形態では、セクション19は電極3に向かって直接開放されている。これによって冷媒と電極3との間に直接的接触が生まれるので、特にうまくかつ迅速に制御可能な冷却が達成される。支持装置のサンドイッチ構造体の2つの層間に形成されるような熱伝達障壁も回避される。
【0068】
しかし、この場合、溶融物の流体圧の結果として、セクション19近傍で支持されていない溶融接触材料2の変形またはさらには亀裂による開きを防ぐために、電極3の溶融接触材料2は使用温度が高い場合であっても十分な強度がなければならない。一例として、例えばタングステンなどの耐火金属がこの目的に適している。しかし、このような金属の耐酸化性は白金金属ほど高いものではなく、このことは特定の状況下ではそのような金属は酸化の作用から保護されなければならないかもしれないことを意味する。
【0069】
図3Aは本発明の一実施形態の電極3の溶融物接触面17の平面図を示している。この実施形態の溶融物接触面17を矩形形態で示しているが、加熱装置1が溶融ユニットの特定の形状および設計に適合される特定の方法に応じて、電極3の複数の形態が可能である。
【0070】
第1の冷却系の流体導通路10および12は平面図では電極3の下に走っており、点線で示している。
【0071】
この実施形態では、さらなる冷却系の流体導通路12のセクション18は、第1の冷却系の流体導通路10のセクション19に対して横断方向に走るように、熱伝搬方向に対して垂直に配置されている。この交差した配置および個々の通路の冷却力の設定または制御によって、側方温度分および/または電極3の溶融物接触面17の上の冷却力に影響を及ぼし、かつ実質的に任意の所望の2次元の温度および/または冷却力分布を設定することが可能となる。
【0072】
図3Bは本発明のさらなる実施形態の電極3の溶融物接触面17の平面図を示している。この場合、第1および第2の冷却系のセクション18および19は横断して走っておらず、むしろ相互に対して平行に、溶融物接触面17に沿った方向で走っている。特に、流体導通路11および12もセクション18近傍で相互に向かって導かれている。一例を挙げると、第2の冷却系のセクション18は第1の冷却系のセクション19の内側に横たわる金属製冷却管を備えてよい。これによって特に小型の全体構成が形成され、第1の冷却系の冷却液の付加的な冷却も達成される。
【0073】
図4は区分化された電極3を有する本発明の加熱装置1の一実施形態の略図を示している。この実施形態は図1に示した実施形態と同様に、耐火金属から製造された支持装置5を有しており、支持装置の内側の冷却系の流体導通路10および12のための接続部9および11が支持装置5に納められている。
【0074】
この実施形態の電極3は溶融物接触面17も2つの部分に分割されるように2つの区分61および63に分割されている。
【0075】
区分61および63は支持装置5の側20上でそれらが相互に対して接触しないように配置されている。この結果、指示装置5の耐火金属は非導電性の場合、区分61および63は相互に絶縁される。
【0076】
区分61および63の各々は、専用の電源供給導体71および73をそれぞれ有する。これは区分61および63の絶縁された配置と組み合わされて、例えば、区分61および63が局所的な加熱力の制御または設定のために相互に独立して動作することを可能にする。
【0077】
さらに、個々の電極の区分間に、例えば、電極3の区分61と63との間に電圧を印加することができ、溶融される材料の導電性加熱を区分化された電極部分の近傍で発生する。この動作は導電性加熱に使用される1対の電極間の標準的な電流と無関係に制御され、また、例えば、このようにして導電性加熱動作をより急速に、かつより広い面積の領域、すなわち流れる電流のより大きな活性断面積を有する領域において発生するために、より広い面積の上で電極3の前で溶融される材料を液化するのに始動段階で使用され得る。
【0078】
本発明の装置は、特に溶融物の中心領域の溶融温度が、電極3の磨耗が増大することがないか、または溶融物自身へ不純物が入り込むことなく、電極3の溶融物接触面17における最高温度より高く200℃より大きくなり得る。
【0079】
電極3、特に電極3の電極ガラスまたは溶融物接触面17と上記溶融物の中心領域との間の温度上昇はまた、相応して溶融物の精錬を向上かつ加速させる。特に溶融物の温度は温度の上昇のために、溶融接触材料2の使用限界温度よりも高くなり得るが、これは溶融接触材料2が冷却によってこの最大許容温度よりも低く保持され得ることによる。
【0080】
しかし、本発明は溶融物の温度が電極3の温度より高い僅か50℃、100℃、または200℃であっても、利点を提供する。この温度上昇または溶融物の温度を、例えば、熱電対、高温計、または当業者には知られている他の方法を用いて記録することができ、この記録からの測定値は冷却および/または加熱力の制御に組み込まれ得る。
【0081】
図5は溶融または精錬ユニットの略断面図を示しており、全体を40で示し、ユニット40内に存在する溶融物39を加熱するために本発明の加熱装置1が用いられる。わかり易くするために、図5では冷却系および横断電流モードによるオーミック加熱のための電極3のデバイスを示していない。
【0082】
溶融物39の導電性加熱のために、加熱装置1の2つは溶融ユニット40の壁42の各々の開口部内に固定され、金属保持板14を用いて固定されている。この場合、電極3の溶融接触材料2が各々の開口部を充填し、これにより壁42の一部を形成している。加熱装置1は溶融ユニット40の反対の壁に配置されることが好ましい。
【0083】
加熱装置1用の電源供給導体7が溶融物39の導電性加熱のための電流または電圧源80に接続されている。導電率が十分なときに反対の電極3に電圧を印加すれば、電流が溶融物39を流れ、これによって溶融物39が導電性加熱される。導電性加熱の結果、加熱力が溶融物39を通して電流路全体にわたって分散され、その結果溶融物39が非常に均一に加熱される。
【0084】
さらに、単に溶融または精錬装置を提供するだけでなく、このような加熱装置が調整装置において、特に溶融材料を搬送するための経路においても使用されることが本発明の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の加熱装置の第1の実施形態を示す略断面図である。
【図2】本発明の加熱装置の第2の実施形態を示す略断面図である。
【図3A】本発明の加熱装置の実施形態の溶融物接触面を示す平面図である。
【図3B】本発明の加熱装置の実施形態の溶融物接触面を示す平面図である。
【図4】区分化された電極を有する本発明の加熱装置の一実施形態を示す略図である。
【図5】溶融物の導電性加熱のための溶融ユニットを示す略図である。
【符号の説明】
【0086】
1 加熱装置
2 溶融接触材料
3 電極
61、63 電極区分
5 支持装置
7、71、73 電源供給導体
8 耐火金属
9 第1の冷却系の流体導通路への接続部
10 第1の冷却系の流体導通路
11 さらなる冷却系の流体導通路への接続部
12 さらなる冷却系の流体導通路
13 第1の冷却系の設定または制御弁
14 金属製保持板
15 さらなる冷却系の設定または制御弁
17 溶融物接触面
18 流体導通路11のセクション
19 流体導通路9のセクション
20 電極3を保持する支持装置の側
21 第1の冷却系の流体送りデバイス
23 第1の冷却系の冷却器
25 さらなる冷却系の流体送りデバイス
27 さらなる冷却系の冷却器
29、31 端子
33、35 横断電流モードのための電源供給導体
34 横断電流モードのためのスイッチ
37 横断電流モードのための電源
39 溶融物
40 溶融ユニット
42 溶融ユニット40の壁
51 支持装置5の第1の層
52 支持装置5の第21の層
80 溶融物の導電性加熱のための電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融物(39)の導電性加熱、特に溶融物(39)の高速溶融精錬および/または調整のための加熱装置であって、該装置は少なくとも1つの電極(3)を備えており、前記加熱装置(1)が前記電極(3)の複数の選択可能な領域における時間と場所の関数として冷却力を可変的に制御する手段を具備した少なくとも第1の冷却系を有していることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記第1の冷却系は、好適には流体を最高1000mbar、好適には最高500mbar、最も好適には最高150mbarの低い圧力差で送ることを可能にする流体送りデバイス(21)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記流体送りデバイス(21)は、特に前記流体の温度および/または液体含有量および/または流量に関して設定かつ/または制御され得ることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記第1の冷却系は複数の流体導通路(10)を備えることを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記流体導通路(10)の少なくとも複数の部分(19)は異なる平面内で相互に対して横断方向に走っていることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
【請求項6】
少なくとも1つの流体導通路(10)は冷却液の流量を設定かつ/または制御するデバイスに接続されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項7】
前記冷却液の流量を設定かつ/または制御するデバイスは設定または制御弁(13)を備えている請求項6に記載の加熱装置。
【請求項8】
前記第1の冷却系は空冷および/または液冷および/またはエアロゾル冷却を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項9】
さらなる冷却系および前記冷却系を相互に独立して設定かつ/または制御する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項10】
前記さらなる冷却系は複数の流体導通路(12)を備えることを特徴とする請求項9に記載の加熱装置。
【請求項11】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)に対して横断方向に、好適には熱伝搬方向に対して垂直方向に走っていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項12】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)に対して平行に、好適には熱伝搬方向に対して垂直方向に走っていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項13】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)および前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)は、相互方向に導かれていることを特徴とする請求項12に記載の加熱装置。
【請求項14】
前記流体導通路(10)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の少なくとも複数のセクション(19)が前記さらなる冷却系の流体導通路(12)よりも、前記少なくとも1つの電極(3)の溶融物接触面(17)のより近傍に配置されることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電極(3)は支持装置(5)を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項16】
前記支持装置(5)は前記溶融物接触面(17)から離れている前記電極(3)のある側上に配置される請求項15に記載の加熱装置。
【請求項17】
前記支持装置(5)は多層構造である請求項15乃至16のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項18】
前記支持装置(5)は前記電極(3)と前記支持体(5)の少なくとも1つの次の層(52)との間に配置された第1の層(51)を含み、該第1の層(51)は前記第2の層(52)よりも高い熱伝導率を有していることを特徴とする請求項17に記載の加熱装置。
【請求項19】
前記第1の層(51)は溶融鋳造されたかつ/または緻密焼結された材料、特にAZSまたはAlまたはHZFCを含むことを特徴とする請求項18に記載の加熱装置。
【請求項20】
前記溶融物接触面(17)から離れている前記電極(3)の側は、前記支持装置(5)一方の側(20)に保持されており、流体導通路(10)の少なくとも1つのセクション(19)が前記支持装置(5)のこの側(20)に沿って延在していることを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの流体導通路(10)の前記セクション(19)は前記電極(3)に向かって開放されているか、または多層構造体の支持装置(5)の場合には、電極(3)と前記支持装置(5)の少なくとも1つの次の層(52)との間に配置された第1の層(51)に向かって開放されていることを特徴とする請求項20に記載の加熱装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの電極(3)は少なくとも2つの電極区分(61、63)を含むことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項23】
前記電極区分(61、63)は相互に対して絶縁されていることを特徴とする請求項22に記載の加熱装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの電極(3)は、例えばSnOセラミックなどの導電性セラミック、および/または耐火金属、特に項融点金属、特にタングステン、モリブデン、オスミウム、ハフニウム、タンタル、およびそれらの合金、および/または白金金属、特に白金、イリジウム、ロジウム、またはそれらの合金を含んだ溶融接触材料(2)を有することを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つの電極(3)は、微粒子安定化材料、特に高強度の白金材料またはイリジウム材料を含んだ溶融接触材料(2)を有することを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つの電極(3)は坩堝の、特にスカル坩堝の壁領域を形成することを特徴とする請求項1乃至25のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項27】
少なくとも1つの温度センサ、特に熱電対を備えることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項28】
少なくとも第1の冷却系は少なくとも1つの流量計を備えることを特徴とする請求項1乃至27のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項29】
加熱力の制御、特に、冷却力、溶融温度および/または電極温度の関数として加熱電流を制御する加熱電流制御を特徴とする請求項1乃至28のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項30】
前記電極(3)を加熱するデバイスを特徴とする請求項1乃至29のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項31】
前記電極(3)を加熱する前記デバイスは、溶融物またはガラス接触材料および/または前記電極自身のパーツを過熱するのに適したオーミック加熱デバイスを含むことを特徴とする請求項30に記載の加熱装置。
【請求項32】
前記電極(3)を加熱する前記デバイスは、前記冷却液を過熱するデバイスを含むことを特徴とする請求項30乃至31のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項33】
溶融ユニット(40)の壁(42)内に収容され、かつ前記溶融ユニット(40)の前記壁(42)を形成することを特徴とする請求項1乃至32のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項34】
前記加熱装置(1)の端部が、該端部が前記溶融ユニット(40)の前記壁(42)に隣接する領域内で冷却されることを特徴とする請求項33に記載の加熱装置。
【請求項35】
請求項1乃至34のいずれか1項に記載の少なくとも1つの加熱装置(1)を備える、
溶融物(39)の導電性加熱のための溶融ユニット(40)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融物(39)の導電性加熱、特に溶融物(39)の高速溶融精錬および/または調整のための加熱装置であって、該装置は少なくとも1つの電極(3)および少なくとも1つの第1の冷却系を備えており、前記第1の冷却系が前記電極(3)の複数の選択可能な領域における時間と場所の関数として冷却力を可変的に制御する手段を具備していることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記第1の冷却系は、好適には流体を最高1000mbar、好適には最高500mbar、最も好適には最高150mbarの低い圧力差で送ることを可能にする流体送りデバイス(21)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記流体送りデバイス(21)は、特に前記流体の温度および/または液体含有量および/または流量に関して設定かつ/または制御され得ることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記第1の冷却系は複数の流体導通路(10)を備えることを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記流体導通路(10)の少なくとも複数の部分(19)は異なる平面内で相互に対して横断方向に走っていることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
【請求項6】
少なくとも1つの流体導通路(10)は冷却液の流量を設定かつ/または制御するデバイスに接続されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項7】
前記冷却液の流量を設定かつ/または制御するデバイスは設定または制御弁(13)を備えている請求項6に記載の加熱装置。
【請求項8】
前記第1の冷却系は空冷および/または液冷および/またはエアロゾル冷却を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項9】
さらなる冷却系および前記冷却系を相互に独立して設定かつ/または制御する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項10】
前記さらなる冷却系は複数の流体導通路(12)を備えることを特徴とする請求項9に記載の加熱装置。
【請求項11】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)に対して横断方向に、好適には熱伝搬方向に対して垂直方向に走っていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項12】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)に対して平行に、好適には熱伝搬方向に対して垂直方向に走っていることを特徴とする請求項10に記載の加熱装置。
【請求項13】
前記さらなる冷却系の流体導通路(12)の少なくとも複数のセクション(18)および前記第1の冷却系の流体導通路(10)の複数のセクション(19)は、相互方向に導かれていることを特徴とする請求項12に記載の加熱装置。
【請求項14】
前記流体導通路(10)は、前記第1の冷却系の流体導通路(10)の少なくとも複数のセクション(19)が前記さらなる冷却系の流体導通路(12)よりも、前記少なくとも1つの電極(3)の溶融物接触面(17)のより近傍に配置されることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電極(3)は支持装置(5)を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに1項に記載の加熱装置。
【請求項16】
前記支持装置(5)は前記溶融物接触面(17)から離れている前記電極(3)のある側上に配置される請求項15に記載の加熱装置。
【請求項17】
前記支持装置(5)は多層構造である請求項15乃至16のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項18】
前記支持装置(5)は前記電極(3)と前記支持体(5)の少なくとも1つの次の層(52)との間に配置された第1の層(51)を含み、該第1の層(51)は前記第2の層(52)よりも高い熱伝導率を有していることを特徴とする請求項17に記載の加熱装置。
【請求項19】
前記第1の層(51)は溶融鋳造されたかつ/または緻密焼結された材料、特にAZSまたはAlまたはHZFCを含むことを特徴とする請求項18に記載の加熱装置。
【請求項20】
前記溶融物接触面(17)から離れている前記電極(3)の前記側は、前記支持装置(5)一方の側(20)に保持されており、流体導通路(10)の少なくとも1つのセクション(19)が前記支持装置(5)のこの側(20)に沿って延在していることを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの流体導通路(10)の前記セクション(19)は前記電極(3)に向かって開放されているか、または多層構造体の支持装置(5)の場合には、電極(3)と前記支持装置(5)の少なくとも1つの次の層(52)との間に配置された第1の層(51)に向かって開放されていることを特徴とする請求項20に記載の加熱装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの電極(3)は少なくとも2つの電極区分(61、63)を含むことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項23】
前記電極区分(61、63)は相互に対して絶縁されていることを特徴とする請求項22に記載の加熱装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの電極(3)は、例えばSnOセラミックなどの導電性セラミック、および/または耐火金属、特に項融点金属、特にタングステン、モリブデン、オスミウム、ハフニウム、タンタル、およびそれらの合金、および/または白金金属、特に白金、イリジウム、ロジウム、またはそれらの合金を含んだ溶融接触材料(2)を有することを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つの電極(3)は、微粒子安定化材料、特に高強度の白金材料またはイリジウム材料を含んだ溶融接触材料(2)を有することを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つの電極(3)は坩堝の、特にスカル坩堝の壁領域を形成することを特徴とする請求項1乃至25のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項27】
少なくとも1つの温度センサ、特に熱電対を備えることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項28】
少なくとも第1の冷却系は少なくとも1つの流量計を備えることを特徴とする請求項1乃至27のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項29】
加熱力の制御、特に、冷却力、溶融温度および/または電極温度の関数として加熱電流を制御する加熱電流制御を特徴とする請求項1乃至28のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項30】
前記電極(3)を加熱するデバイスを特徴とする請求項1乃至29のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項31】
前記電極(3)を加熱する前記デバイスは、溶融物またはガラス接触材料および/または前記電極自身のパーツを過熱するのに適したオーミック加熱デバイスを含むことを特徴とする請求項30に記載の加熱装置。
【請求項32】
前記電極(3)を加熱する前記デバイスは、前記冷却液を過熱するデバイスを含むことを特徴とする請求項30乃至31のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項33】
溶融ユニット(40)の壁(42)内に収容され、かつ前記溶融ユニット(40)の前記壁(42)を形成することを特徴とする請求項1乃至32のいずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項34】
前記加熱装置(1)の端部が、該端部が前記溶融ユニット(40)の前記壁(42)に隣接する領域内で冷却されることを特徴とする請求項33に記載の加熱装置。
【請求項35】
請求項1乃至34のいずれか1項に記載の少なくとも1つの加熱装置(1)を備える、
溶融物(39)の導電性加熱のための溶融ユニット(40)。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−509179(P2006−509179A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556200(P2004−556200)
【出願日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013352
【国際公開番号】WO2004/052053
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】