説明

無慣性タイプの荷重取扱装置

【課題】 重量の大きな荷重を負荷部に支持し、この荷重に作業者が手を添えてその荷重を移動させる場合においても、負荷部の昇降動作のほか、水平面内での2軸方向の動作をサーボ制御、好ましくは速度サーボ制御される駆動力(モータ出力)によって行うことにより、負荷による水平面内での移動に伴う慣性が前記作業者に作用する影響が殆んどないか乃至は影響を極力小さく抑制した、いわば無慣性バランサー乃至は無慣性タイプの荷重取扱装置を提供すること。
【解決手段】 平行リンク機構を含んだ関節形アーム機構AM1,AM2,AM3の先端側に負荷部5を設けた荷重取扱装置において、前記負荷部5の昇降駆動源と水平面内におけるX,Y軸方向の移動駆動源にサーボ制御されるモータなどによるサーボ制御駆動源を設け、前記負荷部5を前記駆動源のサーボ制御される出力を利用して昇降方向での移動と水平面内での移動をさせることにより、前記負荷部5を手で支える操作者に負荷の水平面内での移動による慣性を感じさせないようにしたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行四辺形リンクを利用して仮想定比槓杆に形成した関節形のアーム機構に設定した負荷部(荷物の支持部)を、前記アーム機構の伸縮,昇降,回転によって移動させるとき、その動作を速度サーボ制御される駆動力を用いて運動させることにより、前記アーム機構の先端側アームに設けた負荷部に支持させた負荷(荷物)を、前記負荷部が届く三次元空間の任意の位置に移動させることができると共に、当該負荷の水平移動時にその移動による慣性の影響が負荷部を手で支えた操作者に伝わらないようにした無慣性バランサー形の荷重取扱装置(以下、無慣性バランサー又は無慣性タイプの荷重取扱装置ともいう)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パントグラフ形の平行四辺形リンクを利用した形態のクレーン状をなす関節形アーム機構を主体に形成された仮想定比槓杆タイプの荷重取扱装置は、補力バランサーなどと称されて各方面において利用されており、簡易構造のクレーン状関節型の補力装置(バランサーともいう)として広く知られている。
【0003】
上記バランサーは、重力方向に作用する負荷(荷重)を吊り下げ状態でアーム機構の出力と平衡させて支持するためにモータやシリンダなどの駆動力を用いているが、負荷の水平移動(水平面内のY軸上で直線移動)や旋回移動(水平面内のX軸に沿った移動)は、負荷とアーム機構が天ビン状にバランスしていることを利用して、当該バランサーの使用者(操作者)が自分の手で負荷を支えつつ前記水平移動や旋回移動を行っている。
しかし乍ら、上記バランサーに吊下げ支持されてアーム機構と天ビン状に平衡した負荷が、一例として500kg重〜1000kg重にもなると、人手によって負荷に水平直線移動や水平旋回移動をさせると、その負荷の水平面内での移動に伴って生じる慣性が無視できないという問題が派生する。
【0004】
即ち、前記負荷部の水平面内での旋回や直線移動は、従来装置では当該バランサーの操作者(オペレータ)が負荷を手で支えて人力によって行っていたので、負荷部に支持された負荷の重量が大きいと、その水平面内での旋回や直線移動に伴って生じる負荷の慣性も大きくなるため、所望の位置で負荷を止めることができないという事態が多発し、作業効率上も安全上においても問題である。
【0005】
上記のような問題点は、次のような荷重取扱装置においても同様にみられる。
即ち、平行リンク機構などによる関節形アーム機構の先端側に、負荷部を設けた水平旋回するアームを有する荷重取扱装置において、前記負荷部を有する水平旋回アームの回転軸に回転駆動力を与えるモータなどの駆動源を当該回転軸の近傍に設け、前記負荷部を前記駆動源の出力を利用して水平面内で移動させるようにした荷重取扱装置があるが、この荷重取扱装置における負荷部の水平面内での移動においても同様の問題があるのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明では、重量の大きな荷重を負荷部に支持し、この荷重に作業者が手を添えてその荷重を移動させる場合においても、負荷部の昇降動作のほか、水平面内での2軸方向の動作をサーボ制御、好ましくは速度サーボ制御される駆動力(モータ出力)によって行うことにより、負荷による水平面内での移動に伴う慣性が前記作業者に作用する影響が殆んどないか乃至は影響を極力小さく抑制した、いわば無慣性バランサー乃至は無慣性タイプの荷重取扱装置を提供することを、その課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明バランサーの構成は、平行リンク機構を含んだ関節形アーム機構の先端側に負荷部を設けた荷重取扱装置において、前記負荷部の昇降駆動源と水平面内におけるX,Y軸方向の移動駆動源にサーボ制御されるモータなどによるサーボ制御駆動源を設け、前記負荷部を前記駆動源のサーボ制御される出力を利用して昇降方向での移動と水平面内でのX,Y軸方向への移動をさせることにより、前記負荷部を手で支える操作者に負荷の水平面内での移動による慣性を感じさせないようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明において、上記のアーム機構は、その先端側に、負荷部を設けた水平旋回するアームを備え、前記水平旋回アームの回転軸に回転駆動力を与えるモータなどの駆動源を当該回転軸の近傍に設け、前記駆動源の出力を利用して前記負荷部を水平面内で移動させるようにしたものもある。
【0009】
本発明は、上記構成において、負荷部の昇降方向をZ軸、アーム機構の伸縮による負荷部の水平面内での移動をY軸、アーム機構の旋回による負荷部の水平面内での移動をX軸とし、各軸の駆動源にサーボ制御されるモータ等の駆動源を用いるようにした。そして前記各軸の駆動源の制御は、負荷部の近傍に配設した、少なくとも上下方向と左右方向に傾斜可能であって直立したニュートラル位置に自動復帰するように形成したジョイスティックタイプの操作レバーを指先で傾斜させる操作をすることにより、当該レバーの傾斜操作による変位量に比例した電気信号で検出し、その検出信号を各軸の駆動源に対するサーボ制御信号として制御するようにした。
【0010】
本発明において、各軸の駆動源に用いるモータには速度サーボ制御されるモータを用いることが望ましい。
また本発明では、アーム機構が伸縮することにより変化する負荷部の旋回半径(旋回中心から負荷部までの距離)の長さを検出し、この検出値に基づいて前記負荷部の旋回速度を制御することにより、負荷部のX軸方向での移動を、旋回半径の大きさが変化しても、例えば一定の速度に制御することができるので、負荷部の水平面内での移動を安定に行うことができる。
【0011】
更に、本発明では、ジョイスティックタイプの操作レバーの脇に、負荷部に昇降のみを操作するための昇降専用操作レバーを設けると共に、ジョイスティックタイプの操作レバーの作用を解除して前記昇降専用操作レバーの操作により昇降駆動源のみを駆動制御するようにしたから、本発明無慣性バランサーは、従来形の昇降駆動源だけを備えたバランサーとしても使用することができるので、便利である。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、平行リンク機構などによる関節形アーム機構の先端側に負荷部を設けたタイプの荷重取扱装置において、前記負荷部の昇降駆動源と水平面内の2軸方向の移動駆動源にサーボ制御されるモータなどによるサーボ制御駆動源を設け、前記負荷部を前記駆動源のサーボ制御される出力を利用して昇降方向の移動と水平面内での移動をさせる無慣性バランサー形の荷重取扱装置を構成し、負荷部の水平面内での移動をサーボ制御される駆動源の出力によってコントロールするようにしたから、操作者に負荷の水平移動により生じる慣性の作用を及ぼすことのない荷役作業を可能にし、従って、関節型のアーム機構を用いたバランサー形の補力装置(荷重取扱装置)としてきわめて有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に本発明バランサーの実施の形態例について、図に拠り説明するが、その前に添付図の説明をする。図1は本発明を適用する平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体に形成されたバランサーの一例を模式的構造で示した側面図、図2は図1と同じように平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体に形成されたバランサーの他の例を模式的構造で示した側面図、図3は、図1,図2と同様に平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体とした荷重取扱装置であるが、負荷部を設けたアームが単独で水平旋回するタイプの荷重取扱装置の一例の側面図、図4は図3の負荷部が水平面で直線運動する状態を模式的に示した平面図、図5はアームの水平面内での姿勢が変形を検出する機構の斜視図、図6(イ)はサーボ速度制御の原理を説明するブロック図、図6(ロ)は図1〜図3の各バランサーにおける各軸の駆動源と夫々のサーボ速度制御系との関係を例示した速度制御系のブロック図、図7は本発明を適用したバランサーの負荷部と操作部の一例を示す斜視図、図8は図7の負荷部に設けられる操作部の一例の斜視図、図9は図7の操作部における2本の操作レバーの拡大正面図、図10は図9におけるジョイステックタイプの操作レバーの背後に配設した操作機構の一例の開放側面図、図11は図10のA−A線矢視図、図12は図10のB−B線矢視図である。
【0014】
本発明の実施の形態の第一例である図1において、1と2は水平方向において平行な第1アームと第2アームで、ここでは第1アームが第2アームより少し長く形成してある。3は、前記第1,第2アーム1,2の先端に枢着した垂直方向に向いた第3アーム、4は、第2アームの後端において第3アーム3と平行な姿勢でその第2アームの後端と第1アームの後端近くに枢着された短かい第4アームである。前記第3アーム3の下端には後述する負荷部5が設けられており、これにより本発明を適用する平行四辺形リンクを応用した仮想定比槓杆タイプのアーム機構AM1を構成している。図1においてlはこのアーム機構AM1が形成する仮想定比槓杆である。
【0015】
上記の第3アーム3の下端部に形成される負荷点には、フックや掴み具などによる荷重の負荷部5が設けられると共に、アーム機構を昇降動作させるためボックス状の操作部6が前記負荷部5と一体的に設けられている。一方、上記の第1アーム1と第2アーム2の後端側は、地上Gなどに立設された支柱Poの上端や天井側か吊下したポスト(図示せず)の下端に設けたアーム機構AM1の昇降用と伸縮(姿勢変形)用のここではサーボモータを主体とする駆動機構7と同8を具備したブラケット9に、垂直面内で上,下揺動できると共に平面内で直線移動できるように取付けられている。そして、第1アーム1と第2アーム2の後端部は、それぞれ垂直ガイド10と水平ガイド11に支持され、かつ、前記駆動機構7と8の出力端に連繋されていることにより、第1アーム1の後端は上下動(昇降)させられ、第2アーム2の後端は前後動(水平動)させられるようになっている。これらのアーム1,2の後端部の動作により、このアーム機構AM1の負荷部5が昇降又は前後動(水平動)する。
【0016】
上記のように形成されたアーム機構AM1は、そのアーム機構AM1を支柱Pの上で水平面内で旋回させるために、ブラケット9と支柱Pの連結部にサーボモータによる回転駆動源12が設けられている。これにより負荷部5は、図2に1点鎖線で示す範囲がその可動範囲である。
【0017】
本発明の実施形態の第二例を示す図2は、図1のアーム機構AM1を90度時計回り方向に回転させた姿勢のアーム機構AM2を、本発明を適用する仮想定比槓杆タイプのバランサー形の荷重取扱装置に構成した模式的構成図である。図2において、図1と同符号は図1の装置における同一の機能,構造を備えた部材や部位を示している。また、図2において図1と異なるのは、ブラケット9が台車Paに旋回可能に載架されている点である。
【0018】
本発明の実施形態の第三例となる図3のアーム機構AM3は、図1,図2のアーム機構AM1,AM2と比べ次の点で異なる構成を備えている。図3において、図1,図2と同一部材,同一部位には同一符号を用い、その説明は省略する。
図3のアーム機構AM3は、図1のアーム機構AM1における第3アーム3が短かいブロック状をなす連結アームとしての第3アーム3で形成され、当該アーム3に水平アーム31と垂直アーム32により逆L字状に形成し、垂直アーム32の下端に負荷部5を設けた水平旋回アーム33(以下、負荷アーム33ともいう)を備えている。
【0019】
図3の第3アーム3と水平アーム31の後端は、垂直軸を介して負荷アーム33を水平面内で旋回できるように結合され、この水平面内での旋回駆動源となるモータ34を結合部近傍に備えている。なお、上述したように、負荷アーム33は、水平旋回アーム33ともいう。
【0020】
一方、図3のアーム機構AM3は、その第1アーム1と第2アーム2の後端が、ブラケット9に、図1,図2のガイド10,11を介在させることなく直接軸着されている。即ち、図3の10´,11´がアーム1とアーム2の後端部をブラケット9に取付けるための枢着軸である。また、図3のアーム機構AM3は、そのアーム機構AM3の昇降用の姿勢変形のために、第1アーム1の後部側に吊下タイプの昇降機構が連結されている。この昇降機構は、第1アーム1の後端側に先端を結合したチェーン,ワイヤ等の索71と、ブラケット9に設けた中継スプロケット72と、モータ7を備えて前記索71の巻上げ巻戻しを行う巻上胴73とから形成されている。
【0021】
次に、図1と図2のアーム機構AM1,AM2の動作について述べる。両アーム機構AM1,AM2は、いずれも旋回駆動源Mxによってそのアーム機構AM1,AM2の全体が旋回されることにより負荷部5が旋回し、この旋回により負荷部5はX軸方向に沿った水平移動をする。負荷部5の旋回において、その旋回中心Xoと負荷部5との距離(即ち、旋回半径)は、アーム機構AM1,AM2とも、当該アーム機構の伸縮姿勢の変化によって変化(大→小、又は、小→大)するため、同一負荷で旋回出力が同じと仮定すると、負荷部5の旋回周速、即ち、X軸に沿った水平面内での負荷部5の移動速度が変化してしまう。負荷部5のX軸方向での移動速度が旋回半径の違いによって異なると作業者が手で支えている荷物の旋回移動によって生じる慣性も異なってしまい、荷物の取扱い上、不都合である。そこで本発明では、この旋回半径がどのようになったか(つまり、大きくなったのか、小さくなったのか)、並びに、その半径の長さを機械-電気的に検出して、旋回の駆動源Mxの出力を独自に制御するようにした。この点について次に述べる。
【0022】
即ち、アーム機構AM1,AM2は、駆動機構8が作動して第2アーム2の後端(図1参照)、又は、第1アーム1の下端(図2参照)が、水平ガイド11に沿って移動すると、アーム機構AM1,AM2はいずれも姿勢が変化する。つまり、負荷部5が旋回中心Xoに近付いたり離れたりする。
【0023】
そこで本発明では、図1,図2における負荷部5を備えた第3アーム3の上部と第1アーム1、又は、第2アーム2の先端部の枢着軸に、ポテンショメータ13を関連付けて設け、アーム機構AM1又は同AM2の姿勢変形に基づく第3アーム3の第1アーム1又は第2アーム2とのなす角度を前記ポテンショメータ13で検出する。本発明では前記ポテンショメータ13による検出値に基づいて負荷部5の旋回半径が基準旋回半径に対してどのくらい変化したかを、その半径の長さ、或は、基準旋回半径に対する割合などを示す数値で算出できるようにした。
【0024】
例えば、図1,図2の第3アーム3と第1,第2アーム1,2の先端との枢着姿勢の角度が90度のときを基準とし、このときの旋回中心Xoから負荷部5までの距離を基準旋回半径(固定値)として決めておく。このとき、ポテンショメータ13はニュートラル位置にあるように設定しておく。
【0025】
つぎに、図1,図2のアーム機構AM1又は同AM2のY軸駆動機構8における駆動源モータMxを作動させてそのアーム機構AM1又はAM2の姿勢を変えることにより、第3アーム3の第1アーム1又は第2アーム2に対する枢着角度が変化すると、その変化がポテンショメータ13に検出される。ポテンショメータ13に得られる検出値は、基準旋回半径の値に対して処理され、第3アーム3のその枢着角度における負荷部5の旋回半径に変換される。
【0026】
一方、図1,図2の負荷部5の旋回半径の大小による周速(旋回速度)の違いのデータは、予め知得できているので、この旋回半径違い(基準半径に対する差)と周速差の対応データに基づいて、負荷部5の旋回半径に違いがあっても、その負荷部5をほぼ等しい周速となるように駆動機構8のモータMxを制御してその負荷部5をX軸に沿ってほぼ一定の速度で移動(アーム機構の旋回による)させることが可能になるのである。
【0027】
他方、図3の荷重取扱装置では、水平アーム31と垂直アーム32による水平旋回アーム33とアーム機構MA3に互に逆方向の水平旋回をさせると共に、この2つの水平旋回の組合せによる負荷部5の平面内での直線移動のため、水平アーム31の根元部と第3アーム3の連結部にモータなどの旋回駆動源34が設けられていると共に、アーム機構AM3の水平旋回のためにブラケット9を水平旋回させるモータなどの駆動源12が設けられている。前記2つの駆動源34と12の駆動は、前記操作部6のハンドルなどにおいて行う。この点については後述する。
【0028】
次に、図1,図2のアーム機構AM1,AM2において、各軸X,Y,Zの駆動機構7,8,12における各駆動源モータMx,My,Mzの出力を、速度サーボ制御するための操作部6の構成について、図7〜図12を参照して説明する。
図1,図2のアーム機構を主体とする荷重取扱バランサーにおける操作部6は、図7や図9に例示するように、2つ並んだボックス状の操作部本体6Aと同6Bの側面に、一方の本体6Aの側面には平面から見てほぼ逆T字状、或は、略I字状などをなす操作ハンドル61が、他方の本体6Bの側面にはジョイスティック状の操作レバー62が、それぞれに設けられている。ハンドル61とレバー62に関しては、後に詳述するが、正,逆方向の角回転運動、或は、上,下方向への揺動運動を、操作部本体6Aと6Bの内部に設けたポテンショメータなどによる機械-電気変換手段によって電気信号に変換し、形成された電気信号に基づいて、前記負荷部5を昇降方向(又は上,下方向)と水平方向に移動させる駆動機構7,8,12の出力の大きさと、モータの回転方向を制御するようになっている。図9において、61aは操作ハンドル61の取付座、62aは操作レバー62の取付座である。
【0029】
なお、図8では負荷部5に負荷Wの姿勢を90度(垂直から水平)変更する姿勢変更機構Pcが設けられている。図8において、Pc1は負荷Wのグリップで、水平〜垂直の間でグリップ自体の姿勢が変更できる。Pc2は前記グリップPc1を支持したブラケット、Pc3はグリップPc1の後端に連結された姿勢変形用のシリンダである。
【0030】
操作部6において、ジョイスティック状の操作レバー62を設けた操作部本体6Bの内部は、一例として図10〜図12に示す構成を具備したものであるから、次に説明する。
【0031】
操作レバー62は、図10に示すように取付座62aの裏面において、ユニバーサル軸受20に、このレバー62の長さ方向の中間部に設けた球状部21が全方向揺動可能に支持されている。図10において、62bは取付座62aを有する本体6Bの前面板、62cはスタットボルト62dを介して前面ブロック62bに取付けた背面板であり、操作部本体6Bは、その構成部材が前面板62bと背面板62cの間に配設されている。
【0032】
図11は、上記の操作部本体6Bにおいて、前面板62bのすぐ背後の構成で操作レバー62を中立位置に保持するための中立位置保持機構を図10の右側面から視た状態を示している。
図11において、22と23は、2本を一組とするほぼ平行なレバー体で、操作レバー62を中間部で挟むように、一端(図11では下端部と右端部)が軸22aと23aにより前面板62bの裏面に枢着されていると共に、他端部(図11では上端と左端部)に引張りバネ22bと23bが装着されている。そして、2本のレバー体22と23の枢着部近傍の間には、規制ピン22cと23cとが取付けられ、各レバー体22と23の中立位置を規制して保持するように設けられている。
【0033】
この構成により操作レバー62がそれを任意の方向へ傾けるように操作されると、このレバー62の中間部分が、上記2本1組のレバー体22と23をバネ22bと23bの張力に抗して押し拡げる側に作用する。図11の1点鎖線がレバー体22と23の動作例を示している。2本1組のレバー体22と23は、それぞれにバネ22bと23bが効いているので、操作レバー62から手を離すと操作レバー62は前記バネ22bと23bの作用で、図10に実線で示す中立位置に自動復帰する。平行かつ対向したそれぞれの組のレバー体22と23は、規制ピン22cと23cによって、そのピン22cと23cよりも内側に行くことはできない。
【0034】
上記の操作レバー62の動きは、図12に例示する大略細いU字状をなす検出レバー24と25により機械的に検出される。検出レバー24と25は、互に90度交叉する向きで配置されて背面板62cの内面側に軸24aと25aによって揺動可能に取付けられている。そして、2つのレバー24と25の二又部分には、操作レバー62の先端部位が遊嵌状態で連繋されていることにより、操作レバー62が揺動させられると、図12に2点鎖線で例示した範囲で揺動する。この揺動は軸24aと25aとして設けられているポテンショメータ26と27の操作軸24aと25a(又は入力軸24aと25a)を正,逆方向に角回転させ、操作レバー62の傾き角に応じた電気信号が検出される。
【0035】
一方、操作ハンドル61は、この実施例では負荷部5の昇降のみを操作するハンドルであるため、このハンドル61の軸61b(ハンドル61に直交して本体6Aの内部に延びた軸)には、図11,図12の操作レバー62に関して説明した2軸分の中立位置保持機構と機械-電気交換機構のうち、一方の軸についての機構(図11,図12で横向きのレバー体23と検出レバー25、並びに、それに関連したポテンショメータ27などに対応している)が関連して設けられている。
従って、操作ハンドル61は、図の上,下方向での揺動が許容されると共に手を放すと中立位置に自己復帰し、かつ、その上下方向の揺動量(角)は、図示しないポテンショメータに検出されてアーム機構AM1又は同AM2における負荷部5の上,下動(Z軸)の駆動機構7のモータMzの制御用信号として用いられる。
【0036】
次に、X,Y,Zの各軸の駆動機構7,8,12における駆動源であるモータMx,My,Mzの速度サーボ制御について図6を参照して説明する。
各軸のモータMx〜Mzは、操作ハンドル61,操作レバー62を負荷部5に支持した荷物Wに一方の手を添えた操作者(作業員)が他方の手又は指で操作すると、その操作によるハンドル61,レバー62の傾き角や傾きの方向がポテンショメータ26,27などのポテンショメータに検出され、その検出信号に基づいて形成絵される各軸のモータMx〜Mzに対する速度指令が速度制御部28に入力する。速度制御部29では、Y軸(アーム機構の伸縮による水平面直線移動)とZ軸については、ポテンショメータからの検出信号に比例したモータMyとMzの速度制御信号が形成されて、それぞれのモータMyとMzに出力される制御信号によってモータMyとMzが駆動される。
【0037】
ここで、手で傾けられていた前記ハンドル61もレバー62もそれから手(指)を離せば、バネと規制ピンの作用で中立(ニュートラル)位置に自己復帰するから、各モータMx〜Mzへの制御部29からの制御出力はゼロになってモータMx,Myは停止し負荷部5の水平移動速度はゼロになるが、モータMzはサーボロックがかかって負荷をその高さに保持する。
【0038】
ここで、負荷部5のX軸に沿った移動は、アーム機構AM1又はAM2の旋回によりなされるが、負荷部5のY軸上の位置によって旋回半径が異なり、同じ荷物で負荷部5の旋回周速が異なると不都合であるため、本発明では、負荷部5の旋回半径をポテンショメータ13の検出信号に基づいて常時検出しておき、X軸に沿って負荷部5を移動させるとき、そのときの旋回半径に基づく補正値を補正部30から速度制御部29に供給して、X軸の駆動機構12のモータMxを速度サーボ制御するようにした。
【0039】
これにより、負荷部5の旋回半径が刻々変化しても、常に望ましいとする速度指令の速度での負荷部5の旋回によるX軸に沿った移動を実現できる。
【0040】
図3〜図5に例示したアーム機構AM3に適用される本発明では、負荷部5を水平面内で直線運動させるため、アーム機構AM3を支柱P(取付座P)に関して駆動源12により旋回可能にしてブラケット9に設けると共に、ブロック状の第3アーム3を前記アーム機構AM3の先端部において第3アーム3との連結軸を含む垂直軸34aの回りに駆動源34により旋回可能に形成している。従って、このアーム機構AM3の支柱Pに関する水平面内の旋回方向と、負荷アーム33の軸34aを中心にした水平面内での旋回の方向とを、互に逆方向(時計回り方向と反時計回り方向にする。図4参照)にすることにより、当該負荷部5の水平面内での直線移動を実現できる。図4が、平面から見たアーム機構AM3と負荷アーム33の姿勢変化(旋回)と、負荷部5の直線移動の軌跡(直線L)を示したものである。
【0041】
負荷アーム33における垂直アーム32の下部に設けた負荷部5が、任意の垂直面内(可動範囲内で)にあるとき、その負荷部5を支柱Pの中心に対し直線的に接近したり離反するように移動させるには、一例として次の構成を採れば良い。即ち、一例としてアーム機構AM3における支柱Pの旋回中心から水平旋回アーム33(負荷アーム33)の旋回中心(垂直軸34aの中心)までの距離と、該垂直軸34aの中心から負荷部5の中心までの距離を等しく形成することにより、アーム機構AM3と、水平旋回アーム33と、負荷部5の中心と前記支柱Pの中心を結ぶ直線とは常に2等辺三角形を形成し、かつ、例えばアーム機構AM3が支柱Pを中心に時計回り方向に旋回する角速度と、このアーム機構AM3の上で水平旋回アーム33が軸34aを中心に反時計回り方向へ旋回する角速度とを等しく設定しておけば、垂直アーム32の下端の負荷部5は元の位置(スタート点)と支柱Pの中心を結ぶ直線Lの上を移動することになる。
【0042】
上記の説明は、負荷部5がスタート点から支柱Pに向って直線的に水平面内を移動する例であるが、アーム機構AM3を支柱Pの上で反時計方向に旋回し、水平旋回アーム33を時計方向に旋回させると、負荷部5は支柱Pから離れる方向へ直線移動する。
【0043】
以上に説明した例は、負荷部5の水平面内での直線移動を理解し易くするための典型例であるが、本発明では、上記アーム機構AM3と水平旋回アーム33の長さ並びに旋回速度を、上記例に限るものではない。また、負荷部5の直線移動もスタート点(負荷部5の位置)と支柱Pを結ぶ直線上に限られるものではない。負荷部5をそのスタート点から支柱Pとは異なる点に対して直線移動するようにしてもよい。いずれにしても、負荷部5が水平面内で直線軌跡を描く移動は、アーム機構AM3と水平旋回アーム33の旋回方向と旋回速度を制御することにより実現する。
また、負荷部5の支柱Pからの距離は、アーム機構AM3と負荷アーム33の平面から見た姿勢の如何に拘らず、アーム機構AM3と負荷アーム33の連結部に設けたポテンショメータ13(図5参照)の出力を処理して求めることができるので、求めた距離(支柱Pを中心とする旋回半径)の大きさによって、負荷部5のX軸に関する移動速度(支柱Pを中心とする旋回による移動速度)を所望の速度にコントロールすることができる。
【0044】
次に、負荷部5のX軸に関する移動(負荷部5を支柱Pを中心に旋回させた場合)について、ある距離を移動させる時間とそれに要する力について説明する。
いま、100kgの負荷を1秒間で1m移動させると仮定すると、その平均速度は1m/sである。この速度は、負荷が静止点(0m)から目標点(1m)に到達するとき達成されるとすれば、加速度は1m/s2である。そして、この加速度を得るための力は、運動方程式からN=100(kg)×1m/s2であるから100N(ニュートン)である。
【0045】
そこで、100kgの負荷を4秒間で1m移動させる場合には、上記例より4倍の時間をかけるので、必要な力は6.25Nとなり、上記例の1/16の力で足りることが判る。参考までに表1に種々の負荷を各時間(一例として0.1秒〜5秒)に1m移動させるときに要する力(N)の一覧を示した。
【0046】
【表1】

【0047】
この表から判ることは、同じ重量の負荷では、移動時間を長くすれば、要する力は著しく小さくて済み、また、負荷が大きい場合にも、移動時間を長くすると、要する力は小さくて済むということである。そこで本発明では、負荷部5に支持させることができる最大負荷によって、その負荷部5のX軸での移動速度を、X軸の駆動源モータMxの定格や速度サーボ制御の内容に応じて、予め任意に設定できるようにしている。
【0048】
この手法により、一般的なバランサー型の荷重取扱装置にとっては大きな負荷(例えば、500kg〜1000kg)であっても、駆動源モータの過負荷にならない遅目の移動時間(速度)を設定した制御をすることにより、負荷の水平移動に伴い生じる慣性をモータMxとアーム機構AM1〜AM3の剛性で支持,吸収させることができ、従って、負荷に手を添えた操作者にその負荷の水平移動による慣性を感じさせることのない水平面内での移動を実現できるのである。
【0049】
次に、上記アーム機構AM3の旋回駆動源(モータ)12と水平旋回アーム33の旋回駆動源(モータ)34の操作制御の例について説明する。
【0050】
図3のアーム機構AM3では、アーム機構AM3の支柱Pの上での旋回をX軸、水平旋回アーム33(負荷アーム33)の垂直軸34aの上での水平旋回をY軸とする。
【0051】
図9に示した操作部6のジョイスティク状のレバー62において、レバー62を図9の左右方向へ傾けるとそれがX軸方向での進退(正,逆旋回)指令になり、レバー62を図9の上下方向へ傾けるとそれがY軸方向での進退(正,逆旋回)指令になるものとする。従って、進退指令はX軸についてはアーム機構AM3を支柱Pの上で左右に旋回させる指令を意味し、Y軸については負荷アーム33(水平旋回アーム33)をその軸34a上で左右に旋回させる指令を意味することになる。
【0052】
ジョイスティック状のテックレバー62を操作部6において操作者の指先で左右に傾ける操作と、上下に傾ける操作を同時に又は別々に行うと、操作部6の内部に組込まれた2つの機械-電気変換体、具体的にはポテンショメータ26,27によって夫々の電気信号に変換され、2つの電気信号に基づいて水平旋回アーム33における水平旋回の駆動源モータ34を正転又は逆転させると同時に、アーム機構AM3の水平旋回の駆動源12を逆転又は正転させるので、水平旋回アーム33を水平面内で時計方向又はその逆方向に旋回させると同時にアーム機構AM3を反時計方向又はその逆方向に旋回させ、両運動の合成によって水平旋回アーム33の負荷部5を水平面内で直線Lに沿って移動させることができることになるのである(図4参照)。
【0053】
なお、アーム機構AM3を上,下動させているときであっても、レバー62を操作して上,下方向に昇降しているアーム機構AM3における水平旋回アーム33とアーム機構AM3自体とを水平面内で、時計方向とその逆方向、又は、反時計方向とその逆方向に回転させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
上記のように本発明では、荷重取扱バランサーにおいて、各軸の移動に駆動源の出力を利用してバランサーの操作における省力化を図ると共に、各軸の駆動源モータを速度サーボ制御で制御し、しかも同時に、使用時に旋回半径が変化することによる旋回による移動速度が変動することがないようにした。よって、従来のバランサーは荷重取扱いにおける持上げ仕事の補力装置でしかなかったものを、三次元の全方向にモータの駆動力を利用し、しかも、各モータを速度サーボ制御により駆動制御するので、省力化度合がきわめて高く、また、負荷の水平移動により生じる慣性がモータ出力とアーム機構剛性によって吸収されて、作業者に影響することは殆んどないといういわば無慣性のバランサーを提供することができる。
【0055】
また、本発明では、平行リンクを応用したアーム機構とその先端部に直結して設けた水平旋回アームを有する荷重取扱装置において、水平旋回アームとアーム機構自体とを互に逆方向に同時に水平面内で旋回させるように形成したことにより、水平旋回アームの下端部に設けた負荷部を水平面内で直線軌跡を描いて移動させることができるので、この種の補力装置における負荷部の水平移動、特に負荷部の現在位置と支柱の間を、最短距離で直線移動させることが可能になる。しかも、前記アーム機構と水平旋回アームとも、水平面内での旋回をモータの駆動力によって行わせるので、駆動源に速度サーボ制御されるモータを使用することにより、アーム機構と水平旋回アームの水平面内での旋回による負荷の移動慣性を機械側に吸収させて、作業者の手にその慣性が伝わらないようにできるという利点もある。
よって本発明無慣性バランサー形の荷重取扱装置は、産業上きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明を適用する平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体に形成されたバランサーの一例を模式的構造で示した側面図。
【図2】図1と同じように平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体に形成されたバランサーの他の例を模式的構造で示した側面図。
【図3】図1,図2と同様に平行四辺形リンクを利用したアーム機構を主体とした荷重取扱装置であるが、負荷部を設けたアームが単独で水平旋回するタイプの荷重取扱装置の一例の側面図。
【図4】図3の負荷部が水平面で直線運動する状態を模式的に示した平面図。
【図5】アームの水平面内での姿勢が変形を検出する機構の斜視図。
【図6】(イ)はサーボ速度制御の原理を説明するブロック図、(ロ)は図1〜図3の各バランサーにおける各軸の駆動源と夫々のサーボ速度制御系との関係を例示した速度制御系ブロック図。
【図7】本発明を適用したバランサーの負荷部と操作部の一例を示す斜視図。
【図8】図7の負荷部に設けられる操作部の一例の斜視図。
【図9】図7の操作部における2本の操作レバーの拡大正面図。
【図10】図9におけるジョイステックタイプの操作レバーの背後に配設した操作機構の一例の開放側面図。
【図11】図10のA−A線矢視図。
【図12】図10のB−B線矢視図。
【符号の説明】
【0057】
AM1,AM2,AM3 本発明を適用するアーム機構
1 第1アーム
2 第2アーム
3 第3アーム
4 第4アーム
5 負荷部
6 操作部
7,8 Y軸とZ軸の駆動機構
9 ブラケット
10 垂直ガイド
11 水平ガイド
12 X軸の駆動機構
13,26,27 ポテンショメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行リンク機構を含んだ関節形アーム機構の先端側に負荷部を設けた荷重取扱装置において、前記負荷部の昇降駆動源と水平面内におけるX,Y軸方向の移動駆動源にサーボ制御されるモータなどによるサーボ制御駆動源を設け、前記負荷部を前記駆動源のサーボ制御される出力を利用して昇降方向での移動と水平面内での移動をさせることにより、前記負荷部を手で支える操作者に負荷の水平面内での移動による慣性を感じさせないようにしたことを特徴とする無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項2】
平行リンク機構を含んだ関節形アーム機構は、その先端側に、負荷部を設けた水平旋回するアームを備え、前記水平旋回アームの回転軸に回転駆動力を与えるモータなどの駆動源を当該回転軸の近傍に設け、前記駆動源の出力を利用して前記負荷部を水平面内で移動させるようにした請求項1の無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項3】
負荷部の昇降方向をZ軸、アーム機構の伸縮による負荷部の水平面内での移動をY軸、アーム機構全体の水平面内での旋回又は負荷部を有する水平旋回アームの旋回による負荷部の水平面内での移動をX軸とし、少なくともX軸とY軸の駆動源に速度サーボ制御されるモータを駆動源として用いた請求項1又は2の無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項4】
各軸の駆動源の制御は、負荷部の近傍に配設した、少なくとも上下方向と左右方向に傾斜可能であって直立したニュートラル位置に自動復帰するように形成したジョイスティックタイプの操作レバーを指先で傾斜させる操作をすることにより、当該レバーの傾斜操作による変位量に比例した電気信号を検出し、その検出信号を各軸の駆動源に対するサーボ制御信号として制御するようにした請求項1〜3のいずれかの無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項5】
各軸の駆動源に速度サーボ制御されるモータを用いた請求項1〜4のいずれかの無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項6】
アーム機構が伸縮することにより変化する負荷部の旋回半径(旋回中心から負荷部までの距離)の長さを検出し、この検出値に基づいて前記負荷部の水平面内での旋回速度を制御するようにした請求項1〜5のいずれかの無慣性タイプの荷重取扱装置。
【請求項7】
ジョイスティックタイプの操作レバーの脇に、負荷部の昇降のみを操作するための昇降専用操作レバーを設けると共に、ジョイスティックタイプの操作レバーの作用を解除して前記昇降専用操作レバーの操作により昇降駆動源のみを駆動制御するようにした請求項1〜6のいずれかの無慣性タイプの荷重取扱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−245263(P2007−245263A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69722(P2006−69722)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(501178950)元田技研有限会社 (2)
【Fターム(参考)】