説明

無給電アンテナ及び無線通信システム

【課題】従来のものよりも結合損失を低減することができる無給電アンテナ及び無線通信システムを提供する。
【解決手段】無給電アンテナ1は、無線装置2の背面パネル2aに取り付けられたプリント基板10を備え、プリント基板10は、無線装置2のアンテナ20と静電結合する導体パターン12と、アンテナ20を貫通させる貫通孔11と、この貫通孔11の外周に設けられアンテナ20と磁気結合する導体パターン13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、特定小電力無線装置の通信範囲を拡張するために用いられる無給電アンテナ及び無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、比較的狭いサービスエリアにおける無線通信の需要が増加している。この種の無線通信を行う手段として、例えば、特定小電力無線装置が用いられる。特定小電力無線装置は、無線従事者資格も無線局免許も不要であるため、広く一般の人々が利用できる。
【0003】
ところで、特定小電力無線装置は、電波法により、「給電線及び接地装置を有しないこと」と規定されている(無線設備規則第49条の14)。したがって、特定小電力無線装置には、その通信範囲を拡張するために無給電アンテナが用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1記載の無給電アンテナは、特定小電力無線装置のアンテナに近接させる第1のアンテナと、この第1のアンテナを支持する支持台と、第1のアンテナに接続された給電線と、この給電線に接続された第2のアンテナとを有する。この構成により、支持台に搭載された特定小電力無線装置のアンテナと第1のアンテナとが静電結合されることとなる。その結果、特許文献1記載の無給電アンテナは、特定小電力無線装置の送信時には第2のアンテナから無線信号を出力し、特定小電力無線装置の受信時には第2のアンテナから無線信号を入力することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−216628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明の発明者が特許文献1記載の無給電アンテナについて検討した結果では、特定小電力無線装置のアンテナと第1のアンテナとの間の結合損失が比較的大きく、さらなる改善が必要であることが判明した。
【0007】
本発明は、前述のような事情に鑑みてなされたものであり、従来のものよりも結合損失を低減することができる無給電アンテナ及び無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る無給電アンテナは、無線アンテナ(21、22)を有する無線装置(2)に付加され、無線信号を送受信する無給電アンテナ(1)であって、前記無線アンテナと静電結合する静電結合部(12)と、前記無線アンテナと磁気結合する磁気結合部(13)と、を備えた構成を有している。
【0009】
この構成により、本発明の請求項1に係る無給電アンテナは、静電結合部及び磁気結合部を備えるので、従来のものよりも結合損失を低減することができる。
【0010】
本発明の請求項2に係る無給電アンテナは、誘電体基板に設けられた導体パターン(12、13)と、前記無線アンテナを貫通させる貫通孔(11)とが設けられたプリント基板(10)をさらに備え、前記静電結合部は、前記無線アンテナの少なくとも一部と対向するよう設けられた第1の導体パターン(12)で形成され、前記磁気結合部は、前記貫通孔の外周に設けられた第2の導体パターン(13)で形成された構成を有している。
【0011】
この構成により、本発明の請求項2に係る無給電アンテナは、無線アンテナと静電結合する第1の導体パターン及び無線アンテナと磁気結合する第2の導体パターンを備えるので、従来のものよりも結合損失を低減することができる。
【0012】
本発明の請求項3に係る無給電アンテナは、前記無線装置が、前記無線アンテナの一端(22a)が接続される回路基板(2b)を備えたものであって、前記磁気結合部は、前記無線アンテナの他端(21a)から前記一端までの中間点から前記一端までの間に設けられ、前記静電結合部は、前記磁気結合部よりも前記他端側に設けられた構成を有している。
【0013】
この構成により、本発明の請求項3に係る無給電アンテナは、無給電アンテナの電圧が高い側において静電結合させ、無給電アンテナの磁界が強い側において磁界結合させることとなるので、合理的な静電結合状態及び磁気結合状態が得られる。
【0014】
本発明の請求項4に係る無給電アンテナは、前記無線アンテナが、L字状の形状を有し、前記磁気結合部は、前記L字状の屈曲部(25a)よりも前記回路基板側に設けられ、前記静電結合部は、前記L字状の屈曲部よりも前記無線アンテナの他端側に設けられた構成を有している。
【0015】
この構成により、本発明の請求項4に係る無給電アンテナは、無給電アンテナの電圧が高い側において静電結合させ、無給電アンテナの磁界が強い側において磁界結合させることとなるので、合理的な静電結合状態及び磁気結合状態が得られる。
【0016】
本発明の請求項5に係る無給電アンテナは、前記無線アンテナの他端と前記プリント基板とを固定する固定手段(32)を備えた構成を有している。
【0017】
この構成により、本発明の請求項5に係る無給電アンテナは、無線アンテナの他端と前記プリント基板とが固定されるので、安定した静電結合状態及び磁気結合状態が得られる。
【0018】
本発明の請求項6に係る無線通信システムは、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の無給電アンテナと、前記無給電アンテナを付加することができる前記無線装置と、を備えた構成を有している。
【0019】
この構成により、本発明の請求項6に係る無線通信システムは、静電結合部及び磁気結合部を有する無給電アンテナを備えるので、従来のものよりも結合損失を低減することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、従来のものよりも結合損失を低減することができるという効果を有する無給電アンテナ及び無線通信システムを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る無給電アンテナの一実施形態における構成図である。
【図2】本発明に係る無給電アンテナの一実施形態におけるプリント基板と、無線装置のアンテナの構成断面図である。
【図3】本発明に係る無給電アンテナの一実施形態におけるプリント基板の構成図である。
【図4】本発明に係る無給電アンテナの一実施形態における結合損失に関する実験データを示す図である。
【図5】本発明に係る無給電アンテナの一実施形態における他の態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る無給電アンテナの一実施形態について図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本実施形態における無給電アンテナの全体的な構成について図1に基づき説明する。図1(a)は本実施形態における無給電アンテナが取り付けられた無線装置の平面図、図1(b)は無線装置の背面側から見た図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態における無給電アンテナ1は、無線装置2に取り付けられるものである。無線装置2は、背面パネル2a、アンテナ20を備えている。この無線装置2は、例えば、特定小電力無線装置として動作するものである。ここで、無給電アンテナ1及び無線装置2は、本発明に係る無線通信システムを構成する。
【0025】
無給電アンテナ1は、プリント基板10、コネクタ16、給電線17、外部アンテナ18を備えている。ここで、コネクタ16、給電線17及び外部アンテナ18の各特性インピーダンスは、例えば50Ωで構成されている。なお、コネクタ16は、詳細な図示を省略したが、コネクタジャック(プリント基板10側)及びコネクタプラグ(給電線17側)を含む。
【0026】
プリント基板10は、例えば、誘電体基板で構成される。このプリント基板10には、アンテナ20を貫通させる貫通孔11が形成されている。アンテナ20は、この貫通孔11を貫通して、L字状に曲げられている。また、プリント基板10は、ねじ31によって背面パネル2aに固定されている。さらに、プリント基板10は、キャップ32によってアンテナ20の先端側と固定されている。ここで、キャップ32は、本発明に係る固定手段を構成する。
【0027】
図2は、プリント基板10とアンテナ20との取付関係を模式的な断面図で示したものである。図2に示すように、アンテナ20は、アンテナ素子21、金属リード線22、アンテナカバー23、保持部24、根元部25、基板コネクタ26を有する。
【0028】
アンテナ素子21は、例えば、棒状の金属体や、プリント基板に形成した導体パターンで構成され、先端部21aを有する。また、アンテナ素子21は、金属リード線22の一端に電気的に接続されている。
【0029】
金属リード線22の他端は、無線装置2が有する回路基板2bに取り付けられる基板コネクタ26に接続されている。この金属リード線22は、他端の先端部22aを有する。
【0030】
本実施形態において、アンテナ20におけるアンテナ長、すなわち、アンテナ素子21の先端部21aから金属リード線22の他端の先端部22aまでの長さは、使用する電波の波長λの1/4としている。なお、アンテナ素子21及び金属リード線22は、本発明に係る無線アンテナを構成する。
【0031】
アンテナカバー23は、アンテナ素子21の全体を覆う構成を有し、保持部24に挿入されて保持されている。
【0032】
保持部24は、根元部25が有する支点部25aを介して根元部25に接続されている。この支点部25aを支点として、アンテナ20は、図示のL字形状から破線で示す直線形状までの範囲内の任意の位置に位置決めできるようになっている。ここで、支点部25aは、本発明に係る屈曲部に相当する。また、アンテナ20は、根元部25の中心軸を中心として回転する機構(図示省略)も有し、任意の回転位置に位置決めできるようになっている。
【0033】
次に、プリント基板10の構成について説明する。図3に示すように、プリント基板10は、アンテナ20の根元部25(図2参照)が挿入される貫通孔11と、アンテナ20と対向する面上に形成された導体パターン12及び13と、コネクタ16(図1(b)参照)を構成するコネクタジャック(図示省略)が取り付けられるコネクタ取付部14と、ねじ31(図1(b)参照)を貫通させる貫通孔15と、を有する。
【0034】
導体パターン12は、アンテナ素子21(図2参照)と対向する位置に形成された直線状の導体パターンである。この導体パターン12からアンテナ素子21までは例えば数ミリメートルの間隔であり、両者が静電結合する構成となっている。すなわち、導体パターン12は、本発明に係る静電結合部及び第1の導体パターンを構成する。
【0035】
導体パターン13は、貫通孔11の外周に設けられている。さらに詳細には、導体パターン13は、貫通孔11の全周縁の90%を囲む形状で形成されている。すなわち、導体パターン13は、金属リード線22(図2参照)に0.9ターンの巻き数で巻かれたコイルと同等の機能を有し、金属リード線22に発生する磁束に応じた電流を発生させるものである。この導体パターン13は、本発明に係る磁気結合部及び第2の導体パターンを構成する。
【0036】
導体パターン12及び13のパターン形状や、導体パターン12とアンテナ素子21との間隔、アンテナ素子21の形状及び位置等は、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比)特性に基づいて、例えば、VSWR特性の実用的な値である3以下の特性が得られる形状で決定されている。
【0037】
ここで、アンテナ素子21の先端部21aから金属リード線22の先端部22aまでをアンテナ全長と呼び、その中間点に対してアンテナ素子21の先端部21a側をアンテナ20の先端側と呼び、金属リード線22の先端部22a側をアンテナ20の根元側と呼ぶこととする。すると、本実施形態では、磁気結合部としての導体パターン13が、アンテナ全長の中間点よりも根元側であって、金属リード線22の先端部22aからアンテナ全長の概略1/3の長さの位置(支点部25aよりも先端部22a側)に設けられている。そして、静電結合部としての導体パターン12が、アンテナ全長の中間点よりも先端側であって、アンテナ素子21の先端部21aからアンテナ全長の概略2/3の長さの位置(支点部25aよりも先端部21a側)に設けられている。
【0038】
この構成は、アンテナの先端側は、アンテナの根元側よりも電圧が高く、磁界が弱いという理論に適合したものである。すなわち、本実施形態における無給電アンテナ1は、アンテナの電圧が高い側において導体パターン12とアンテナ素子21とを静電結合させ、アンテナの磁界が強い側において導体パターン13とアンテナ素子21とを磁界結合させる構成を有している。したがって、本実施形態における無給電アンテナ1では、合理的な静電結合状態及び磁気結合状態が得られることとなる。
【0039】
以上のように、本実施形態における無給電アンテナ1は、従来のものよりも簡易な構成を有する。
【0040】
具体的には、背景技術で説明した従来の無給電アンテナを無線装置2に適用させようとすると、アンテナ20と静電結合させるアンテナが別途必要であり、かつ、このアンテナを支持する支持台を要するとともに、この支持台に設置する無線装置2の位置調整が必要となる。
【0041】
これに対し、本実施形態における無給電アンテナ1では、アンテナ20と静電結合させるアンテナも支持台も不要であり、無線装置2の位置調整も不要である。したがって、無給電アンテナ1は、従来のものよりも簡易に構成することができる。
【0042】
さらに、本実施形態における無給電アンテナ1は、無線装置2の背面パネル2aとアンテナ20との間にプリント基板10を取り付けて静電結合及び磁気結合を行う構成としている。そのため、無給電アンテナ1は、無線装置2にプリント基板10等が追加されても、無線装置2の利用者に違和感を与えない。
【0043】
次に、本実施形態における無給電アンテナ1の結合損失に関する実験データについて図4に基づき説明する。
【0044】
図4に示すように、無給電アンテナ1において、導体パターン12とアンテナ素子21との静電結合のみの構成では、結合損失は−5.5dBであった。一方、無給電アンテナ1において、導体パターン12とアンテナ素子21との静電結合に、導体パターン13と金属リード線22との磁気結合を加えた構成では、結合損失は−4.8dBであった。したがって、本実施形態における無給電アンテナ1では、結合損失を0.7dBも改善することが可能となった。
【0045】
次に、実施形態における無給電アンテナ1を無線装置2に取り付ける工程について図1〜図3を適宜参照しながら説明する。なお、無線装置2にはアンテナ20がL字状に折り曲げられて取り付けられているものとする(図1参照)。
【0046】
まず、コネクタ16のコネクタジャックがコネクタ取付部14に取り付けられたプリント基板10を用意する。また、給電線17の一端を外部アンテナ18に接続し、この給電線17の他端にコネクタ16のコネクタプラグを接続した組立体を用意する。
【0047】
次に、アンテナ20を背面パネル2aに対して垂直方向に起こし、アンテナ20をプリント基板10の貫通孔11に挿入する。
【0048】
続いて、ねじ31を用いて、プリント基板10を背面パネル2aに固定する。ねじ止めは1箇所であるが、アンテナ20の根元部25がプリント基板10の貫通孔11に挿入されているため、正確な位置決めが簡単に行える。
【0049】
次に、アンテナ20をL字状に折り曲げ、その先端部にキャップ32を被せてアンテナ20をプリント基板10に固定する。これにより、安定した静電結合状態及び磁気結合状態が得られる。
【0050】
そして、コネクタ16のコネクタプラグを、プリント基板10上のコネクタジャックに取り付ける。
【0051】
前述のように、無給電アンテナ1を無線装置2に取り付ける工程は非常に簡単である。また、無給電アンテナ1を無線装置2から取り外す工程は、前述の工程と逆であり、非常に簡単に行える。
【0052】
したがって、例えば、無線装置2の利用者宅にサービスマンが訪れて無給電アンテナ1を無線装置2に増設する作業を行う場合、サービスマンは特別な技術や知識を要することなく、短時間で容易に増設作業を行うことができる。また、例えば、無線装置2の工場出荷時に無給電アンテナ1を無線装置2に作業者が取り付ける場合でも同様である。
【0053】
以上のように、本実施形態における無給電アンテナ1は、アンテナ素子21と静電結合する導体パターン12と、アンテナ素子21と磁気結合する導体パターン13と、を備える構成としたので、従来のものよりも簡易な構成で結合損失を低減することができる。
【0054】
なお、前述の実施形態では、磁気結合部としての導体パターン13が、貫通孔11の全周縁の90%を囲む形状で形成した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁気結合特性及びVSWR特性を考慮して導体パターン13の形状を任意に決定することができる。例えば、導体パターン13が、貫通孔11の全周縁の50%を囲む形状であってもよい。また、例えば、プリント基板10に代えて多層基板を用いて、磁気結合部としての導体パターンが、金属リード線22に1ターン以上の巻き数で巻かれたコイルと同等の機能を持つ構成としてもよい。
【0055】
次に、本実施形態の他の態様について説明する。前述の実施形態では、無給電アンテナ1をL字状の形状を有するアンテナ20に結合させる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図5に示す直線状の無線アンテナにも適用可能である。
【0056】
図5に示す直線状のアンテナ50は、アンテナ素子51、アンテナ素子51を覆うカバー部52、アンテナ素子51に電気的に接続された金属リード線53を有する。この構成に対して、無給電アンテナがプリント基板41及び42を有する構成とする。
【0057】
すなわち、プリント基板41は、前述のプリント基板10と同様に、プリント基板41にアンテナ素子51と静電結合させる導体パターン(図示省略)を有する。また、プリント基板42は、直線状のアンテナ50を貫通させる貫通孔42aと、アンテナ素子51と磁気結合する導体パターンが形成された基板面42bと、を有する。この構成の無給電アンテナは、前述と同様な効果が得られる。なお、基板面42bに形成された導体パターンが金属リード線53と磁気結合する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明に係る無給電アンテナ及び無線通信システムは、従来のものよりも結合損失を低減することができるという効果を有し、特定小電力無線装置の通信範囲を拡張する無給電アンテナ及び無線通信システムとして有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 無給電アンテナ(無線通信システム)
2 無線装置(無線通信システム)
2a 背面パネル
2b 回路基板
10、41、42 プリント基板
11、15、42a 貫通孔
12 導体パターン(静電結合部、第1の導体パターン)
13 導体パターン(磁気結合部、第2の導体パターン)
14 コネクタ取付部
16 コネクタ
17 給電線
18 外部アンテナ
20、50 アンテナ
21、51 アンテナ素子(無線アンテナ)
21a 先端部(無線アンテナの他端)
22、53 金属リード線(無線アンテナ)
22a 先端部(無線アンテナの一端)
23 アンテナカバー
24 保持部
25 根元部
25a 支点部(屈曲部)
26 基板コネクタ
32 キャップ(固定手段)
42b 基板面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アンテナ(21、22)を有する無線装置(2)に付加され、無線信号を送受信する無給電アンテナ(1)であって、
前記無線アンテナと静電結合する静電結合部(12)と、
前記無線アンテナと磁気結合する磁気結合部(13)と、を備えたことを特徴とする無給電アンテナ。
【請求項2】
誘電体基板に設けられた導体パターン(12、13)と、前記無線アンテナを貫通させる貫通孔(11)とが設けられたプリント基板(10)をさらに備え、
前記静電結合部は、前記無線アンテナの少なくとも一部と対向するよう設けられた第1の導体パターン(12)で形成され、
前記磁気結合部は、前記貫通孔の外周に設けられた第2の導体パターン(13)で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の無給電アンテナ。
【請求項3】
前記無線装置は、前記無線アンテナの一端(22a)が接続される回路基板(2b)を備えたものであって、
前記磁気結合部は、前記無線アンテナの他端(21a)から前記一端までの中間点から前記一端までの間に設けられ、
前記静電結合部は、前記磁気結合部よりも前記他端側に設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無給電アンテナ。
【請求項4】
前記無線アンテナは、L字状の形状を有し、
前記磁気結合部は、前記L字状の屈曲部(25a)よりも前記回路基板側に設けられ、
前記静電結合部は、前記L字状の屈曲部よりも前記無線アンテナの他端側に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の無給電アンテナ。
【請求項5】
前記無線アンテナの他端と前記プリント基板とを固定する固定手段(32)を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無給電アンテナ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の無給電アンテナと、
前記無給電アンテナを付加することができる前記無線装置と、を備えたことを特徴とする無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−195649(P2012−195649A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56333(P2011−56333)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(307030588)アンリツネットワークス株式会社 (8)
【Fターム(参考)】