説明

無線内線電話システム

【課題】 外部装置において異常が発生した場合に、当該異常を報知すべき移動局に迅速に異常発生を報知して、利便性を向上させることができる無線内線電話システムを提供する。
【解決手段】 制御装置3が、アラームの種類又は接点異常に対応する接点回線番号と、異常発生時に旨通報する同報グループ番号と、メッセージとを対応付けて記憶部33に記憶しておき、LANインタフェース31が外部装置Aからのアラームを受信すると、制御部34が、アラームの種類を特定し、記憶部33から当該アラームの種類に対応する同報グループ番号とメッセージとを読み取って、当該同報グループ番号宛にメッセージを送信し、又は、接点インタフェース32で外部装置Bからの接点異常報知信号を受信すると、制御部34が当該接点インタフェース32から接点回線番号を特定し、それに対応する当該同報グループ番号宛にメッセージを送信する無線内線通知システムとしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アラーム監視機能を備えた無線内線電話システムに係り、特にアラーム発生を複数の端末に迅速に通知することができる無線内線電話システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の無線内線電話システム:図6]
従来のアラーム監視機能を備えた無線内線電話システムについて図6を用いて説明する。図6は、アラーム監視機能を備えた従来の無線内線電話システムの概略ブロック図である。
図6に示すように、アラーム監視機能を備えた従来の無線内線電話システムは、移動局(PS)1と、基地局2と、制御装置3′と、アラーム監視装置6とを備えており、LAN(Local Area Network)回線を介して外部装置5が接続されている。
【0003】
各構成部分について説明する。
移動局(PS)1は、ユーザが携帯するものであり、基地局2と無線通信を行って通話やメールの送受信を実現する。
基地局2は、無線システムの基地局であり、制御装置3′に接続され、当該基地局に位置登録されている移動局1と無線通信を行って、移動局1の通信をサポートする。
【0004】
制御装置3′は、無線内線電話システム全体の制御を行うものであり、システム内の通話及び通信の制御を行うと共に、外部のシステムや装置と接続して外部との通話や通信を実現する。
更に、制御装置3′には、LANインタフェースが設けられており、後述するアラーム監視装置6からLANを介してアラームを示す送信メールを受信すると、宛先となる移動局1に対してメールを送信する。
【0005】
また、外部装置5は、状態を監視される被監視装置であり、アラーム発生時にはLAN回線を介してアラーム監視装置6にアラームを出力する。
アラーム監視装置6は、LAN回線によって外部装置5に接続され、外部装置5の状態を監視する。また、アラーム監視装置6は、LANによって制御装置3′に接続され、アラーム発生時には移動局1にその旨報知するサーバである。尚、ここでは外部装置5は1台のみ示しているが、複数接続可能となっている。
【0006】
そして、アラーム監視装置6は、アラーム毎に、当該アラームを報知すべきユーザが携帯している移動局1の番号を記憶しており、外部装置5がアラーム状態になると、制御装置3′を介して、当該アラームに対応する各移動局1宛に、アラーム発生を報知するメールを送信する。
【0007】
[アラーム発生時の動作:図6]
そして、アラーム監視装置6が、外部装置5からLAN回線を介して送信されたアラームを検出すると、アラーム監視装置6は、当該アラームに対応して記憶されている移動局1の番号を読み出し、各移動局に対して、外部装置5でアラームが発生したことを報知するメッセージを含むメールを送信する。
送信されたメールは、制御装置3′のLANインタフェースで受信され、基地局2を介して各移動局1に送信される。
【0008】
尚、無線内線電話システムに関する技術としては、特開2004−272619号公報「障害通知システム」(出願人:株式会社日立国際電気、特許文献1)がある。
特許文献1には、障害通知装置が、障害発生を通知する音声情報を、交換機を介して電話機へ発信すると共に、PSH電話機のブラウザ機能によるネットワークを介した要求に対して、障害に関する更なる情報をネットワークを介して提供する障害通知システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−272619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の無線内線電話システムでは、外部装置でアラームが発生した場合には、アラーム監視装置が、当該外部装置に対応して予め記憶されている移動局のそれぞれに対して、アラーム発生を報知するメールをそれぞれ送信するようになっているため、全ての移動局に通知するには時間がかかるという問題点があった。
【0011】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたもので、外部装置において異常が発生した場合に、当該異常を報知すべき移動局に迅速に異常発生を報知することができ、利便性を向上させることができる無線内線電話システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、無線通信の基地局を介して移動局にメッセージを送信する制御装置を備えた無線内線電話システムであって、制御装置が、外部装置から送信されるアラームの種類と、同報通知する同報グループの番号と、メッセージとを対応付けて記憶する記憶部と、接続された外部装置からアラームを受信した場合には、記憶部を参照して、当該アラームの種類に対応して記憶された同報グループの番号とメッセージとを読み出し、当該同報グループの番号を宛先としてメッセージを同報通知する制御部とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、無線通信の基地局を介して移動局にメッセージを送信する制御装置を備えた無線内線電話システムであって、制御装置が、外部装置から送信されるアラームの種類と、同報通知する同報グループの番号と、メッセージとを対応付けて記憶する記憶部と、接続された外部装置からアラームを受信した場合には、記憶部を参照して、当該アラームの種類に対応して記憶された同報グループの番号とメッセージとを読み出し、当該同報グループの番号を宛先としてメッセージを同報通知する制御部とを備えた無線内線電話システムとしているので、外部装置の異常が発生した場合に、複数の移動端末に対して迅速に異常発生を報知することができると共に、一度の送信処理で同じメッセージを通知すべき複数の端末に通知することができるため、システムの負荷を軽減でき、更に、アラーム監視機能を無線内線電話システムに組み込む構造となっているため、外部装置としてアラーム監視装置を設置する必要がなく、スペース削減及びコスト削減を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムの構成ブロック図である。
【図2】記憶部33に記憶されているアラームテーブルの模式説明図である。
【図3】記憶部33に記憶されている接点テーブルの模式説明図である。
【図4】アラームパケット受信時の制御装置3のアラーム通知の処理を示すフローチャートである。
【図5】接点インタフェースを介した制御装置3のアラーム通知の処理を示すフローチャートである。
【図6】アラーム監視機能を備えた従来の無線内線電話システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムは、無線通信の基地局を介して移動局にメッセージを送信する制御装置を備えた無線内線電話システムであって、当該制御装置が、LANを介して接続された外部装置から送信されるアラームの種類と、同報通知する同報グループの番号と、メッセージとを対応付けて記憶する記憶部と、外部装置から異常を報知するアラームパケットを受信した場合には、当該アラームパケットに含まれるアラームの種類を特定し、記憶部を参照して、当該アラームの種類に対応して記憶された同報グループの番号とメッセージとを読み出し、当該同報グループの番号を宛先としてメッセージを同報通知する制御部とを備えた無線内線電話システムとしている。
【0016】
また、本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムは、無線通信の基地局を介して移動局にメッセージを送信する制御装置を備えた無線内線電話システムであって、当該制御装置が、外部装置との接点状態の異常を示す信号に対応付けられた接点回線番号と、同報通知する同報グループの番号と、メッセージとを対応付けて記憶する記憶部と、接点状態の異常を示す信号を受信すると、当該信号に対応付けられた接点回線番号を特定し、前記記憶部を参照して、当該接点回線番号に対応して記憶された同報グループの番号とメッセージとを読み出し、当該同報グループの番号を宛先としてメッセージを同報通知する制御部とを備えた無線内線電話システムとしている。
【0017】
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムは、制御装置の内部にアラーム監視機能を備えたものであり、記憶部が、外部装置から送信されるアラームの種類と、アラームがあった場合に一斉に通報する同報グループ番号と、メッセージとを対応付けて記憶しておき、制御部が、外部装置から送信されたアラームをLANインタフェースを介して受信すると、アラームの種類を特定し、当該アラームの種類に対応して記憶されている同報グループ番号とメッセージを読み出し、同報グループ番号宛にメッセージを同報送信するものであり、アラーム発生時には当該異常を報知すべき複数の移動局に迅速に通知することができ、また、システムの全体の負荷を低減することができるものである。
【0018】
また、本実施の形態に係る無線内線電話システムは、記憶部が、接点回線番号と同報グループ番号と、メッセージとを対応付けて記憶しておき、接点インタフェースが、外部装置から送信される接点の異常を検出して制御部に異常を示す信号を出力し、制御部が、接点インタフェースから接点回線番号を特定し、当該接点回線番号に対応して記憶されている同報グループ番号とメッセージを読み出し、同報グループ番号宛にメッセージを同報送信するものであり、接点異常が発生した場合に、当該異常を報知すべき複数の移動局に迅速に通知することができるものである。
【0019】
特に、本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムは、複数のプラントを備えた工場のプラント施設において、いずれかのプラントが故障した場合に、当該プラントから故障の情報をLANや接点を介して制御装置で受け取り、必要な端末にアラームを送信する技術に関するものである。
更に、工場のみならず、ホテルにおいて厨房で火災が発生したり、自動販売機が故障したり、非常口や倉庫の鍵が破壊された場合等のアラーム報知にも利用できるものである。
【0020】
[実施の形態に係る無線内線電話システムの構成:図1]
本発明の実施の形態に係る無線内線電話システム(本システム)の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る無線内線電話システムの構成ブロック図である。
図1に示すように、本システムは、移動局(PS)1と、基地局2と、制御装置3と、と、コンソール4とを備えており、外部装置A(5a)及び外部装置B(5b)が接続されている。外部装置A(5a)はLAN(Local Area Network)回線を介して接続されている。
【0021】
各構成部分について説明する。
移動局1は、ユーザが携帯する端末であるが、本システムの特徴として、自己の番号に加えて、後述する同報グループ番号(グループ特番)を記憶している。そして、受信したメッセージに宛先として含まれる同報グループ番号を記憶している場合には、自己宛のメッセージと判断して、メッセージの受信を報知して表示する。
移動局1は、報知を希望するアラーム(アラームの種類や接点回線番号)に対応する同報グループ番号を複数記憶可能であり、複数の監視対象について、異常発生時にはアラームメッセージを受信して表示することができるようになっている。
【0022】
基地局2は、図4に示した従来の移動局1及び基地局2と同じものである。
被監視装置の外部装置A(5a)は、従来と同様に、アラーム発生を検出すると、アラームパケットを送信する。
被監視装置の外部装置B(5b)は、接点の開/閉の状態を検出し、予め設定された通常(正常時)の状態と異なる接点状態となった場合に、接点状態の異常を示す信号(接点異常報知信号)を出力する。すなわち、接点状態「開」が正常であれば、「閉」となった場合に接点異常報知信号を送信し、接点状態「閉」が正常であれば、「開」となった場合に接点異常報知信号を送信する。若しくは、外部装置Bは、接点状態を示す「開」又は「閉」の信号を送出し、情報を受信した制御装置3において異常を検出することも可能である。
【0023】
コンソール4は、保守管理等に用いられる端末であって、操作部、記憶部、処理部、表示部を備えたパーソナルコンピュータ等で構成されている。そして、後述するアラームの種類に応じた同報グループ番号や出力するメッセージを登録する。また、アラームのログを表示することも可能である。
本システムでは、コンソール4は、制御装置3のLANインタフェース31を介して制御部34に接続しており、制御部34にアラームの種類に対応する同報グループ番号の登録を指示したり、記憶部33からログデータを読み出す。
また、制御装置3に、制御部34とコンソール4とを接続する専用のLANインタフェースを設けてもかまわない。
【0024】
制御装置3は、本システムの特徴部分であり、外部装置A又はBで異常が発生した場合に、異常が発生した装置の担当者等が携帯する移動局1にアラーム発生を一斉に報知するものである。
図1に示すように、制御装置3は、LANインタフェース31と、接点インタフェース32と、記憶部33と、制御部34と、送受信部35とを備えている。
【0025】
LANインタフェース31は、LAN回線を介して外部装置Aからアラームパケットを受信すると、パケットを分解してアラームの種類を示すデータを制御部34に出力する。また、コンソール4と制御部34とを接続し、データのやり取りを仲介する。
送受信部35は、基地局2に対する音声及びデータの送受信を行う。
【0026】
接点インタフェース32は、接点を備えた外部装置Bに1対1に対応して設けられており、接点異常報知信号を受信すると、接点異常を示す信号を制御部34に出力する。若しくは、接点インタフェース32が外部装置Bから接点状態の「開」又は「閉」を示す信号を受信している場合には、予め設定されている正常時の状態と異なる状態を検出した場合に、接点異常を制御部34に出力する。
接点インタフェース32には、予め接点回線番号が対応付けられており、制御部34は、いずれかの接点インタフェース32から接点異常を示す信号を受信すると、接点回線番号を特定するようになっている。
【0027】
記憶部33は、外部装置Aから受信するアラームの種類毎に、当該アラーム発生を報知すべき同報グループ番号と、表示するメッセージを対応付けて記憶するアラームテーブルを備えている。
また、記憶部33は、外部装置B(接点インタフェース32)に対応する接点回線番号毎に、接点状態に異常が発生した場合にその旨報知すべき同報グループ番号と、表示するメッセージとを対応付けて記憶する接点テーブルを備えている。
更に、記憶部33は、異常が発生した場合に、発生日時と、アラームの種類又は接点回線番号と、通知した同報グループとを対応付けてログとして記憶している。
これにより、通知履歴ログとして確認でき、ログ呼び出し機能を備えることにより、故障ログを吸い出すことも可能である。
【0028】
ここで、アラームテーブルについて図2を用いて説明する。図2は、記憶部33に記憶されているアラームテーブルの模式説明図である。
図2に示すように、アラームテーブルは、アラームの種類と、同報グループ番号と、送信すべきメッセージとを対応付けて記憶しており、外部装置Aでアラームが発生した場合に通知する同報グループとメッセージとを規定するものである。
アラームテーブルは、例えば、システム運用開始時に、オペレータがコンソール4から入力したデータに基づいて、制御部34が生成し、記憶部33に記憶するものであり、外部装置Aからのアラームの種類と同報グループ番号とメッセージとを対応付けて登録する。
【0029】
次に、記憶部33に記憶されている接点テーブルについて図3を用いて説明する。図3は、接点テーブルを示す模式説明図である。
図3に示すように、接点テーブルは、接点回線番号と、同報グループ番号と、送信すべきメッセージとを対応付けて記憶しており、接点状態に異常が発生した場合に通知先となる同報グループと、メッセージとを規定するものである。
接点テーブルも、コンソール4からの操作により、LANインタフェース31及び制御部34を介して、外部装置Bに対応する接点回線番号と同報グループ番号とメッセージとを対応付けて登録されるものである。
【0030】
次に、制御部34について説明する。
制御部34は、本システムの特徴部分であり、異常を検出した場合に、異常に対応して登録されている同報グループ宛に異常を報知するメッセージを同報送信する処理をお行うものである。
具体的には、制御部34は、LANインタフェース31からアラームデータを受信すると、アラームデータを解析してアラームの種類を特定し、記憶部33のアラームテーブルを参照して、受信したアラームの種類に対応する同報グループ番号及びメッセージを読み出し、当該グループ番号宛にメッセージを送信(同報通信)する。
【0031】
また、制御部34は、接点インタフェース32から接点異常を示す信号を受信すると、当該接点インタフェース32の接点回線番号を特定し、記憶部33の接点テーブルを参照して、受信した接点回線番号に対応する同報グループ番号及びメッセージを読み出し、当該グループ番号宛にメッセージを同報通信する。
【0032】
移動局1では、受信した同報メッセージに含まれる同報グループ番号が、予め自己が記憶している同報グループ番号と一致した場合には自己宛のメッセージであると判断して、報知音や振動等の報知動作を行い、メッセージを表示するようになっている。
【0033】
これにより、本システムでは、異常発生時に、該当する移動局に対して一斉に同報送信して迅速に通報することができ、また、該当する移動局が複数あったとしても一度の送信処理で済み、各々に対してメッセージを送信するのに比べて処理を大幅に軽減することができるものである。
【0034】
また、本システムでは、移動局1の側で異常報知を希望するアラームの種類や接点異常に対応する同報グループ番号を内部に記憶するようにしているので、個々のユーザが容易に登録内容の変更を行うことができ、制御装置3で同報グループとそのメンバとを対応付けて記憶するのに比べて制御装置の処理を軽減できるものである。
【0035】
[アラームパケット受信時のアラーム通知の動作:図4]
次に、アラームパケット受信時のアラーム通知の動作について図4を用いて説明する。図4は、アラームパケット受信時の制御装置3の処理を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御装置3のLANインタフェース31が外部装置Aからアラームパケットを受信する(100)と、アラームデータを制御部34に出力し、制御部34は、アラームの種類を特定し(102)、記憶部33のアラームテーブルを参照して当該アラームの種類に対応する同報グループ番号及びメッセージを読み取り(104)、当該同報グループ番号宛にメッセージを同報通知する(106)。
そして、移動局1は、内部に記憶している同報グループ番号と、受信した同報通知の同報グループ番号が一致すると、当該同報通知のメッセージを表示する。
これにより、当該同報グループ番号を記憶している複数の移動局1に同じアラームメッセージが一斉に通知されるものである。
【0036】
[接点インタフェースを介したアラーム通知の動作:図5]
次に、接点インタフェースを介したアラーム通知の動作について図5を用いて説明する。図5は、接点インタフェースを介した制御装置3のアラーム通知の処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、制御装置3の接点インタフェース32が外部装置Bから接点異常報知信号を受信して接点異常を検出して(200)、接点異常を示す信号を制御部34に出力し、制御部34が、出力元の接点インタフェース32の接点回線番号を特定し(202)、記憶部33の接点テーブルから当該接点回線番号に対応する同報グループ番号及びメッセージを読み取り(204)、当該同報グループ番号宛にメッセージを同報通知する(206)。
当該同報グループ番号を記憶している移動局1は、メッセージを受信して表示する。
【0037】
尚、移動局1が、内部のテーブルにアラームの種類に対応するメッセージを予め記憶しておき、制御装置3からの同報通信によりグループ番号及びアラームの種類を受信して、受信した情報に基づいてテーブルを参照し、記憶されているメッセージから対応するメッセージを選択して表示するようにしてもよい。
【0038】
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る無線内線通知システムによれば、制御装置3の記憶部34が、アラームの種類と、アラームがあった場合にその旨通報する同報グループ番号と、メッセージとを対応付けてアラームテーブルに記憶しておき、LANインタフェース31が外部装置Aから送信されたアラームパケットを受信すると、制御部34が、当該アラームパケットに含まれるアラームの種類を特定し、アラームテーブルを参照して当該アラームの種類に対応して記憶されている同報グループ番号とメッセージとを読み取って、当該同報グループ番号宛にメッセージを送信し、移動局1が、内部に記憶している同報グループ番号と受信したメッセージの宛先となる同報グループ番号が一致した場合にメッセージを表示する無線内線通知システムとしているので、外部装置Aからアラームが出力された場合に、当該アラーム発生を知らせるべき複数の移動端末1に対して迅速に報知することができると共に、同報通知によってシステム全体の処理を軽減することができる効果がある。
【0039】
また、本システムによれば、制御装置3の記憶部34が、外部装置B毎に対応する接点回線番号と、当該外部装置Bで接点異常が発生した場合に通知する同報グループ番号と、メッセージとを対応付けて接点テーブルに記憶しておき、接点インタフェース32が、外部装置Bから接点状態の異常を報知する接点異常報知信号を受信すると、接点異常を示す信号を制御部34に出力し、制御部34が出力元の接点インタフェース32から接点回線番号を特定し、接点テーブルを参照して、接点回線番号に対応する同報グループ番号とメッセージとを読み取って、当該同報グループ番号宛にメッセージを送信し、移動局1が、内部に記憶している同報グループ番号と受信したメッセージの宛先となる同報グループ番号が一致した場合にメッセージを表示する無線内線通知システムとしているので、外部装置Bで接点異常が検出された場合に、当該接点異常を知らせるべき複数の移動端末1に対して迅速に報知することができると共に、同報通知によってシステムの処理を軽減することができる効果がある。
【0040】
また、本システムによれば、移動局1において所望の異常に対応する同報グループ番号を任意に登録可能としているので、個々のユーザが随時同報グループ番号の登録や変更を行うことができ、利便性を向上させることができると共に、制御装置3側でメンバの管理を行うのに比べて、処理を軽減することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、アラーム発生をしてから端末に迅速に通知することができる無線内線電話システムに適している。
【符号の説明】
【0042】
1…移動局(PS)、 2…基地局、 3…制御装置、 4…コンソール、 5a…外部装置A、 5b…外部装置B、 6…アラーム監視装置、 31…LANインタフェース、 32…接点インタフェース、 33…記憶部、 34…制御部、 35…送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の基地局を介して移動局にメッセージを送信する制御装置を備えた無線内線電話システムであって、
前記制御装置が、外部装置から送信されるアラームの種類と、同報通知する同報グループの番号と、メッセージとを対応付けて記憶する記憶部と、
接続された外部装置からアラームを受信した場合には、前記記憶部を参照して、当該アラームの種類に対応して記憶された同報グループの番号とメッセージとを読み出し、前記同報グループの番号を宛先として前記メッセージを同報通知する制御部とを備えたことを特徴とする無線内線電話システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−41139(P2011−41139A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188562(P2009−188562)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】