説明

無線基地局、移動体通信システム、移動端末、機器制御方法及び端末利用者管理方法

【課題】移動端末の特定の機能に依存せずに、迅速かつ確実に緊急情報を報知するとともに、移動端末の利用者の安全確保に寄与する無線基地局、移動体通信システム、移動端末、機器制御方法及び端末利用者管理方法を提供する。
【解決手段】フェムト基地局100は、緊急地震速報など、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、コアネットワーク25を介して緊急情報提供元であるCBC10から取得する。フェムト基地局100は、住宅Rに設置される小型無線基地局であり、取得した緊急情報の内容に基づいて、緊急情報を報知するディスプレイ113を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急地震速報などの緊急情報を利用した無線基地局、移動体通信システム、移動端末、機器制御方法及び端末利用者管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気象庁は、2007年10月より、一般向け(テレビやラジオなど)の緊急地震速報の配信を開始した。このような動きに伴って、移動体通信システムを用いて、移動端末に対する緊急地震速報の配信についても検討されてきた。また、緊急地震速報に限らず、水害などの災害が発生したときに、自治体などが移動端末に対して、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報(例えば、避難勧告)を配信したいのとの要求もある。
【0003】
このような緊急情報を移動端末に同報配信する方式として、例えば、3GPPにおいて規定されたCell Broadcast Service(CBS)や、Multimedia Broadcast Multicast Service(MBMS)が知られている(非特許文献1及び非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS 22.146 V9.0.0 (2008-06), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Multimedia Broadcast/Multicast Service; Stage 1(Release 9)、3GPP、2008年12月
【非特許文献2】3GPP TS 23.041 V8.1.0 (2008-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Technical realization of Cell Broadcast Service (CBS) (Release 8)、2008年12月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したCBSやMBMSを用いて緊急情報を移動端末に同報配信する場合、次のような問題があった。すなわち、移動端末が緊急情報を受信するためには、移動端末がCBSやMBMSに対応した特定の機能を備えている必要がある。このため、CBSやMBMSに対応していない移動端末は、緊急情報を受信することができない問題がある。
【0006】
また、移動端末がCBSやMBMSに対応していても、移動端末の電源が入っていないなど、移動端末が待ち受け状態でない場合には、緊急情報を受信することができない問題もある。
【0007】
さらに、緊急情報の同報配信に必要な無線リソースを常時確保しておくことは、移動端末の消費電力などの観点から現実的でない。つまり、緊急情報の発生時に同報配信に必要な無線リソースを構成するため、移動端末への緊急情報の配信が遅延することが懸念される。
【0008】
そこで、本発明は、移動端末の特定の機能に依存せずに、迅速かつ確実に緊急情報を報知するとともに、移動端末の利用者の安全確保に寄与する無線基地局、移動体通信システム、移動端末、機器制御方法及び端末利用者管理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワーク(コアネットワーク25)を介して緊急情報提供元(CBC10)から取得する緊急情報取得部(緊急情報取得部103)を備える無線基地局(フェムト基地局100)であって、前記無線基地局は、屋内(住宅R)に設置される小型無線基地局であり、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記緊急情報を報知する報知部(例えば、出力制御部109及びディスプレイ113)を備えることを要旨とする。
【0010】
本発明の第1の特徴において、前記報知部は、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記内容を表示してもよい。また、前記報知部は、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の種類や内容に応じて、前記緊急情報の報知方法を異ならせてもよい。
【0011】
本発明の第2の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワークを介して緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部を備える無線基地局であって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器(ガスコンロ40)に対する制御命令を生成する制御命令生成部(制御命令生成部117)と、前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部(制御命令送信部119)とを備えることを要旨とする。
【0012】
本発明の第2の特徴において、前記外部機器は、前記屋内に設けられたホームネットワーク(ホームネットワーク45)に接続され、前記制御命令送信部は、前記ホームネットワークに接続される前記外部機器以外の機器であって、前記外部機器を制御可能な機器(ホームサーバ50)に前記制御命令を送信してもよい。
【0013】
本発明の第3の特徴は、移動端末(移動端末200)と、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を受信する無線基地局(フェムト基地局100)とを含む移動体通信システム(移動体通信システム1)であって、前記無線基地局は、屋内(住宅R)に設置される小型無線基地局であり、通信ネットワーク(コアネットワーク25)を介して前記緊急情報を緊急情報提供元(CBC10)から取得する緊急情報取得部(緊急情報取得部103)と、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器(ガスコンロ40)に対する制御命令を生成する制御命令生成部(制御命令生成部117)と、前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部(メッセージ・応答処理部107)と、前記制御確認メッセージに対する応答を前記移動端末から受信する応答受信部(メッセージ・応答処理部107)と、前記応答受信部が受信した前記応答の内容に基づいて、前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部(制御命令送信部119)とを備え、前記移動端末は、前記無線基地局から前記制御確認メッセージを受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部(緊急情報処理部207及びディスプレイ211)と、前記通知部による通知内容に対する前記応答を前記利用者から取得する応答取得部(緊急情報処理部207及び入力キー部209)と、前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部(緊急情報送受信部205)とを備えることを要旨とする。
【0014】
本発明の第4の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワークを介して緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部を備える無線基地局であって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、通信ネットワークを介して前記緊急情報を緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部と、前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成する制御命令生成部と、前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、前記制御確認メッセージに対する応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、前記応答受信部が受信した前記応答の内容に基づいて、前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部とを備えることを要旨とする。
【0015】
本発明の第5の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得する無線基地局と無線通信を実行する移動端末であって、屋内に設置された外部機器に対する制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記無線基地局から受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部と、前記通知部による通知内容に対する応答を前記利用者から取得する応答取得部と、前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部とを備えることを要旨とする。
【0016】
本発明の第6の特徴は、移動端末と、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を受信する無線基地局とを用いた機器制御方法であって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、前記無線基地局が、通信ネットワークを介して前記緊急情報を緊急情報提供元から取得するステップと、前記無線基地局が、前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成するステップと、前記無線基地局が、前記制御命令に基づいて前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するステップと、前記移動端末が、前記無線基地局から前記制御確認メッセージを受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知するステップと、前記移動端末が、前記利用者への通知内容に対する応答を前記利用者から取得し、取得した前記応答の内容を前記無線基地局に送信するステップと、前記無線基地局が、受信した前記応答の内容に基づいて前記制御命令を前記外部機器に送信するステップとを備えることを要旨とする。
【0017】
本発明の第7の特徴は、移動端末と、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を前記移動端末に送信する無線基地局と、前記移動端末の利用者の状態を管理する管理サーバ(管理サーバ30)とを含む移動体通信システムであって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部(メッセージ・応答処理部107)と、前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記移動端末から受信する応答受信部(メッセージ・応答処理部107)と、前記応答受信部が受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継する応答中継部(応答中継部115)とを備え、前記移動端末は、前記無線基地局から前記受信確認メッセージを受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部(緊急情報処理部207及びディスプレイ211)と、前記通知部による通知内容に対する前記応答を前記利用者から取得する応答取得部(緊急情報処理部207及び入力キー部209)と、前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部(緊急情報送受信部205)とを備え、前記管理サーバは、前記無線基地局から受信した前記応答の内容に基づいて、前記無線基地局が形成する通信エリアに前記移動端末の利用者が在圏していることを登録する登録部(在圏情報登録部33)を備えることを要旨とする。
【0018】
本発明の第8の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を移動端末に送信する無線基地局であって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、前記応答受信部が受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継する応答中継部とを備えることを要旨とする。
【0019】
本発明の第9の特徴は、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を無線基地局から受信する移動端末であって、前記移動端末の利用者に対して前記緊急情報を前記利用者が受理したか否かを確認する受信確認メッセージを前記無線基地局から受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記利用者に通知する通知部と、前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記利用者から取得する応答取得部と、前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部とを備えることを要旨とする。
【0020】
本発明の第10の特徴は、移動端末と、可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を前記移動端末に送信する無線基地局と、前記移動端末の利用者の状態を管理する管理サーバとを用いた端末利用者管理方法であって、前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、前記無線基地局が、前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するステップと、前記移動端末が、前記無線基地局から前記受信確認メッセージを受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知するステップと、前記移動端末が、前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記利用者から取得するステップと、前記移動端末が、取得した前記応答の内容を前記無線基地局に送信するステップと、前記無線基地局が、受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継するステップと、前記管理サーバが、前記無線基地局から受信した前記応答の内容に基づいて、前記無線基地局が形成する通信エリアに前記移動端末の利用者が在圏していることを登録するステップとを備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の特徴によれば、移動端末の特定の機能に依存せずに、迅速かつ確実に緊急情報を報知するとともに、移動端末の利用者の安全確保に寄与する無線基地局、移動体通信システム、移動端末、機器制御方法及び端末利用者管理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る移動体通信システム1の全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るフェムト基地局100の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る移動端末200の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る管理サーバ30の機能ブロック図である。
【図5】フェムト基地局100による緊急情報の報知及び移動端末200による緊急情報の受信シーケンスを示す図である。
【図6】緊急情報を受信したフェムト基地局100による外部機器の制御シーケンスを示す図である。
【図7】緊急情報を受信したフェムト基地局100が、制御の可否について移動端末200の利用者200aと確認した後に外部機器を制御する場合におけるシーケンスを示す図である。
【図8】フェムト基地局100の通信エリアに在圏する移動端末の利用者の管理シーケンスを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る制御確認メッセージの画像例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る受信確認メッセージの画像例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る在圏情報データベース35の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について説明する。具体的には、(1)移動体通信システムの全体概略構成、(2)無線基地局の機能ブロック構成、(3)移動端末の機能ブロック構成、(4)管理サーバの機能ブロック構成、(5)移動体通信システムの動作、(6)作用・効果、及び(7)その他の実施形態について説明する。
【0024】
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。
【0025】
(1)移動体通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る移動体通信システム1の全体概略構成図である。図1に示すように、移動体通信システム1は、Cell Broadcast Center10(以下、CBC10)、無線ネットワーク制御装置20(以下、RNC20)、管理サーバ30、フェムト基地局100及び移動端末200を含む。
【0026】
CBC10、RNC20及び管理サーバ30は、コアネットワーク25に接続される。本実施形態において、コアネットワーク25は、通信ネットワークを構成する。
【0027】
CBC10は、気象庁によって管理されるシステムから配信される緊急地震速報など、可及的速やかに移動端末200の利用者などに報知する必要がある緊急情報を配信するシステム(不図示)と接続される。本実施形態において、CBC10は、緊急情報提供元を構成する。CBC10は、3GPPにおいて規定されたCell Broadcast Service(CBS)に基づいて、緊急情報をフェムト基地局100や移動端末200に同報配信する。
【0028】
RNC20は、フェムト基地局100や移動端末200を制御する。なお、RNC20は、フェムト基地局100以外の通常の無線基地局(不図示)とも接続され、当該無線基地局も制御する。
【0029】
管理サーバ30は、移動端末200の利用者200aの状態を管理する。具体的には、管理サーバ30は、移動端末200の利用者200aが緊急情報の受理したことに基づいて、移動端末200が在圏する通信エリア(フェムト基地局100の識別番号)を管理する。つまり、管理サーバ30は、緊急情報の配信時に移動端末200の利用者200aが存在する位置を管理し、利用者200aの救出や安否確認を支援する。
【0030】
フェムト基地局100は、住宅R内(屋内)に設置される小型無線基地局である。本実施形態では、フェムト基地局100は、住宅R内に設けられたホームネットワーク45に接続される。
【0031】
また、ホームネットワーク45には、ガスコンロ40、ホームサーバ50及び玄関ドア60が接続される。ガスコンロ40は、ホームサーバ50またはフェムト基地局100によって制御することができる。本実施形態において、ガスコンロ40及び玄関ドア60は、外部機器を構成する。
【0032】
移動端末200は、フェムト基地局100と無線通信を実行する。移動端末200は、CBSに対応し、CBC10から同報配信された緊急情報を受信できる。
【0033】
(2)無線基地局の機能ブロック構成
図2は、本実施形態において無線基地局を構成するフェムト基地局100の機能ブロック図である。図2に示すように、フェムト基地局100は、ネットワークインタフェース部101、緊急情報取得部103、無線通信部105、メッセージ・応答処理部107、出力制御部109、スピーカ111、ディスプレイ113、応答中継部115、制御命令生成部117及び制御命令送信部119を備える。
【0034】
なお、以下、本発明との関連がある部分について主に説明する。したがって、フェムト基地局100は、フェムト基地局100としての機能を実現する上で必須な、図示しない或いは説明を省略したブロック(電源部など)を備える場合があることに留意されたい。
【0035】
ネットワークインタフェース部101は、RNC20と通信を実行するためのネットワークインタフェースを提供する。
【0036】
緊急情報取得部103は、ネットワークインタフェース部101を介して受信したデータの中に含まれる緊急情報(例えば、震度5弱以上の地震が発生したことを示す緊急地震速報電文或いは災害を示す識別子)を取得する。具体的には、緊急情報取得部103は、コアネットワーク25を介してCBC10から緊急情報を取得する。緊急情報には、災害の種別や災害発生エリアを示す情報が含まれる。
【0037】
無線通信部105は、移動端末200と無線通信を実行する。特に、本実施形態では、無線通信部105は、CBSに従った同報配信機能を有する。具体的には、無線通信部105は、緊急情報取得部103が緊急情報を受信すると、pagingなどにより移動端末200を呼び出し、無線チャネルの構成変更を通知する。当該無線チャネルは、CommonTransportCHなどの共通チャネル、或いは個別チャネルや報知情報などの何れでもよい。なお、当該無線チャネルは、移動端末200の消費電力を抑制するため、通常時は設定されず、緊急情報の配信時に設定される。
【0038】
メッセージ・応答処理部107は、緊急情報取得部103が受信した緊急情報に関するメッセージの送信や移動端末200からの応答に関する処理を実行する。具体的には、メッセージ・応答処理部107は、制御命令生成部117によって生成された制御命令に基づいてガスコンロ40に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを移動端末200に送信する。また、メッセージ・応答処理部107は、当該制御確認メッセージに対する応答を移動端末200から受信する。
【0039】
メッセージ・応答処理部107は、移動端末200の利用者200aが緊急情報を受理したか否かを利用者200aに対して確認する受信確認メッセージを移動端末200に送信する。さらに、メッセージ・応答処理部107は、利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答を移動端末200から受信する。当該応答は、フェムト基地局100が形成する通信エリアに利用者200aが在圏していることを意味する。本実施形態において、メッセージ・応答処理部107は、メッセージ送信部及び応答受信部を構成する。
【0040】
出力制御部109は、緊急情報取得部103が取得した緊急情報の内容に基づいて、住宅R内に緊急情報を報知するため、スピーカ111やディスプレイ113に出力される信号を制御する。具体的には、出力制御部109は、スピーカ111から出力される音響信号や、フェムト基地局100の前面に設けられたディスプレイ113(図1参照)に表示される緊急情報表示用データを生成することができる。本実施形態では、出力制御部109及びディスプレイ113(或いは出力制御部109及びスピーカ111)によって、報知部が構成される。
【0041】
応答中継部115は、利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答をメッセージ・応答処理部107が受信した場合、当該応答の内容を管理サーバ30に中継する。当該応答には、フェムト基地局100の識別番号(BTS識別番号)及び移動端末200の識別番号が含まれる。なお、応答中継部115は、フェムト基地局100が形成する通信エリアに在圏する複数の移動端末からの応答を集約することもできる。
【0042】
制御命令生成部117は、緊急情報取得部103が取得した緊急情報の内容に基づいて、ガスコンロ40に対する制御命令を生成する。制御命令生成部117は、緊急情報の内容に応じて制御すべき外部機器と、その制御内容とを保持している。制御命令生成部117は、緊急情報の内容の基づいて、制御すべき外部機器及び制御内容を決定する。例えば、緊急地震速報を取得した場合、制御命令生成部117は、ガスコンロ40のスイッチをオフ(消火)する制御命令を生成する。なお、制御命令生成部117は、予め保持された内容に基づいて、ホームネットワーク45に接続されている他の外部機器を制御する制御命令を生成することもできる。
【0043】
制御命令送信部119は、制御命令生成部117によって生成された制御命令をガスコンロ40に送信する。
【0044】
また、制御命令送信部119は、メッセージ・応答処理部107が受信した応答の内容に基づいて、制御命令をガスコンロ40に送信することもできる。具体的には、制御命令送信部119は、ガスコンロ40のスイッチオフを許可する応答を移動端末200から受信した場合、スイッチオフを命令する制御命令をガスコンロ40に送信する。一方、制御命令送信部119は、ガスコンロ40のスイッチオフを拒否する応答を受信した場合、或いは当該応答を所定時間内に受信しない場合、当該制御命令をガスコンロ40に送信しない。
【0045】
(3)移動端末の機能ブロック構成
図3は、移動端末200の機能ブロック図である。図3に示すように、移動端末200は、無線通信部201、ベースバンド処理部203、緊急情報送受信部205、緊急情報処理部207、入力キー部209、ディスプレイ211及びスピーカ213を備える。
【0046】
無線通信部201は、フェムト基地局100と無線通信を実行する。無線通信部201は、pagingなどにより、フェムト基地局100から無線チャネルの構成変更を通知されると、緊急情報を受信するために必要な無線チャネルを設定する。無線通信部201は、設定した無線チャネルを介してフェムト基地局100から同報配信された緊急情報が含まれる無線信号を受信する。
【0047】
ベースバンド処理部203は、ベースバンドにおける各種処理を実行する。特に、本実施形態では、ベースバンド処理部203は、無線通信部201から出力された信号を復号して得た緊急情報を緊急情報送受信部205に出力する。
【0048】
緊急情報送受信部205は、ベースバンド処理部203から出力された緊急情報の受信処理を実行する。また、緊急情報送受信部205は、緊急情報処理部207によって取得された応答、具体的には、制御確認メッセージに対する応答、及び移動端末200の利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答の内容をフェムト基地局100に送信する。本実施形態では、緊急情報送受信部205は、応答取得部を構成する。
【0049】
緊急情報処理部207は、緊急情報に関する処理を実行する。具体的には、緊急情報処理部207は、フェムト基地局100から外部機器(ガスコンロ40)の制御確認メッセージを受信し、当該制御確認メッセージの内容をディスプレイ211に表示することによって、制御確認メッセージの内容を利用者200aに通知する。同様に、緊急情報処理部207は、フェムト基地局100から緊急情報の受信確認メッセージを受信し、当該受信確認メッセージの内容を利用者200aに通知する。本実施形態では、緊急情報処理部207及びディスプレイ211によって通知部が構成される。なお、緊急情報処理部207は、ディスプレイ211に代えてスピーカ213を用いて、当該メッセージの内容を利用者200aに報知してもよい。
【0050】
また、緊急情報処理部207は、上述したメッセージによる通知内容に対する応答、具体的には、制御確認メッセージに対する応答、及び移動端末200の利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答を、入力キー部209を介して利用者200aから取得する。本実施形態では、緊急情報処理部207及び入力キー部209によって応答取得部が構成される。
【0051】
(4)管理サーバの機能ブロック構成
図4は、管理サーバ30の機能ブロック図である。図4に示すように、管理サーバ30は、ネットワークインタフェース部31、在圏情報登録部33及び在圏情報データベース35を備える。
【0052】
ネットワークインタフェース部31は、コアネットワーク25と接続するためのネットワークインタフェースを提供する。
【0053】
在圏情報登録部33は、フェムト基地局100から受信した応答の内容、具体的には、利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答に基づいて、フェムト基地局100が形成する通信エリアに利用者200aが在圏していることを登録する。本実施形態において、在圏情報登録部33は、登録部を構成する。
【0054】
在圏情報データベース35は、無線基地局と、当該無線基地局の通信エリアに在圏する移動端末とを対応付ける。図11は、在圏情報データベース35の一例を示す。図11に示すように、在圏情報データベース35は、無線基地局(BTS)識別番号、当該無線基地局の通信エリアの在圏者数、移動端末の電話番号(グループ情報)をレコードとして有する。
【0055】
また、在圏情報データベース35では、各エントリ(移動端末)の状態、具体的には、「在圏」と「応答」とが管理される。「在圏」は、移動端末が対応付けられた無線基地局の通信エリアに在圏することを示し、「応答」は、当該移動端末の利用者から緊急情報を受理したことを示す応答を無線基地局が受信したことを示す。
【0056】
さらに、管理サーバ30は、住宅Rに設置された家電品や住宅機器などの外部機器に対する操作情報がフェムト基地局100から受信した場合、住宅Rに存在する移動端末200の利用者200aなどの安否確認情報を登録することもできる。
【0057】
(5)移動体通信システムの動作
次に、移動体通信システム1の動作について説明する。具体的には、動作例1〜動作例4を通じて、フェムト基地局100による緊急情報の報知、緊急情報の受信に伴う外部機器の制御、及びフェムト基地局100の通信エリアに在圏する移動端末の利用者の管理に係る動作について説明する。
【0058】
(5.1)動作例1
図5は、フェムト基地局100による緊急情報の報知及び移動端末200による緊急情報の受信シーケンスを示す。図5に示すように、ステップS10において、CBC10は、地震などの災害の発生に伴い、緊急情報の同報配信を意味するWrite-ReplaceをRNC20に送信する。
【0059】
ステップS20において、RNC20は、Write-Replaceの受信に応じて、無線リソースの構成変更を要求するSystem Information Update Requestをフェムト基地局100に送信する。System Information Update Requestには、緊急情報が含まれている。
【0060】
ステップS30において、RNC20及びフェムト基地局100は、緊急情報を同報配信するため、無線チャネルの構成を変更する。
【0061】
ステップS40において、フェムト基地局100は、RNC20を介してCBC10から緊急情報を受信し、ディスプレイ113(或いはスピーカ111)を用いて、受信した緊急情報を住宅R内に報知する。フェムト基地局100がディスプレイ113などを用いて緊急情報を住宅R内に報知することによって、住宅R内に居る利用者200aは、緊急情報を認識できる。
【0062】
ステップS50において、RNC20は、pagingにより移動端末200を呼び出し、移動端末200に対して無線チャネルの構成変更を要求する。
【0063】
ステップS60において、移動端末200は、緊急情報を受信するため、無線チャネルの構成を変更する。
【0064】
ステップS70において、RNC20は、BMC(Broadcast Multicast Control) Scheduling Messageを用い、構成変更された無線チャネルを介して移動端末200を含む複数の移動端末に緊急情報を配信する。
【0065】
ステップS80において、移動端末200は、当該無線チャネルを介してRNC20から緊急情報の受信を開始する。
【0066】
(5.2)動作例2
図6は、緊急情報を受信したフェムト基地局100による外部機器の制御シーケンスを示す。ステップS10及びS20は、動作例1と同様である。
【0067】
ステップS110において、緊急情報を受信したフェムト基地局100は、ガスコンロ40のスイッチをオフ(消火)する制御命令を生成し、生成した制御命令をガスコンロ40に送信する。
【0068】
ガスコンロ40は、当該制御命令を受信すると、強制的にスイッチをオフ(消火)し、火災の発生などを未然に防止する。
【0069】
また、ステップS111において、玄関ドア60は、移動端末200の利用者200aなどによる玄関ドア60の開閉を検出する。つまり、住宅Rに居る移動端末200の利用者200aなどは、災害の発生に伴って避難するために玄関ドア60を開閉する。
【0070】
ステップS112において、玄関ドア60は、玄関ドア60の開閉を検出したことを示す操作情報を、ホームネットワーク45を介してフェムト基地局100に送信する。
【0071】
ステップS113において、フェムト基地局100は、玄関ドア60から受信した操作情報を管理サーバ30に送信する。
【0072】
ステップS114において、管理サーバ30は、フェムト基地局100から受信した操作情報に基づいて、住宅Rに生存者が存在することを示す安否確認情報を登録する。すなわち、本動作例では、災害発生後に玄関ドア60の開閉を検出したことに基づいて、住宅Rに生存者が存在すると判定し、当該判定結果が安否確認情報として活用される。
【0073】
(5.3)動作例3
図7は、緊急情報を受信したフェムト基地局100が、制御の可否について移動端末200の利用者200aと確認した後に外部機器を制御する場合におけるシーケンスを示す。ステップS10及びS20は、動作例1と同様である。
【0074】
ステップS120において、フェムト基地局100は、ガスコンロ40に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを移動端末200に送信する。
【0075】
ステップS130において、移動端末200は、受信した制御確認メッセージの内容をディスプレイ211に表示する。図9は、ステップS130においてディスプレイ211に表示される画像例を示す。利用者200aは、ディスプレイ211に表示された当該画像を確認し、ガスコンロ40に対する制御の可否を判断する。ここでは、利用者200aは、入力キー部209を操作して、ガスコンロ40に対する制御の許可(「はい」を選択)したものとする。
【0076】
ステップS140において、移動端末200は、制御確認メッセージに対する応答をフェムト基地局100に送信する。
【0077】
ステップS150において、フェムト基地局100は、ガスコンロ40のスイッチをオフ(消火)する制御命令を生成し、生成した制御命令をガスコンロ40に送信する。
【0078】
(5.4)動作例4
図8は、フェムト基地局100の通信エリアに在圏する移動端末の利用者の管理シーケンスを示す。ステップS10及びS20は、動作例1と同様である。
【0079】
ステップS160において、フェムト基地局100は、移動端末200の利用者200aが緊急情報を受理したか否かを利用者200aに対して確認する受信確認メッセージを移動端末200に送信する。
【0080】
ステップS170において、移動端末200は、受信した受信確認メッセージの内容をディスプレイ211に表示する。図10は、ステップS170においてディスプレイ211に表示される画像例を示す。利用者200aは、ディスプレイ211に表示された当該画像を確認することによって緊急情報を受理する。また、利用者200aは、移動端末200を介して緊急情報の受信したことを示す受信登録の要否を判断する。ここでは、利用者200aは、入力キー部209を操作して、受信登録が選択(「はい」を選択)したものとする。利用者200aがこのような操作をすることによって、移動体通信システム1は、緊急情報が配信されたときにフェムト基地局100の通信エリアに在圏する利用者の人数を管理できる。
【0081】
ステップS180において、移動端末200は、受信確認メッセージに対する応答をフェムト基地局100に送信する。
【0082】
ステップS190において、フェムト基地局100は、当該通信エリアに在圏する複数の移動端末からの応答(受信登録)を集約する。
【0083】
ステップS200において、フェムト基地局100は、利用者が緊急情報を受理したことを示す応答を管理サーバ30に中継する。具体的には、フェムト基地局100は、ステップS190において集約した受信登録を、登録通知として管理サーバ30に送信する。
【0084】
ステップS210において、管理サーバ30は、フェムト基地局100から受信した登録通知の内容に基づいて、移動端末を登録する。
【0085】
具体的には、図11に示すように、管理サーバ30は、無線基地局と、当該無線基地局の通信エリアに在圏する移動端末とを対応付けて登録する。
【0086】
(6)作用・効果
移動体通信システム1によれば、フェムト基地局100は、住宅Rに設置される小型無線基地局であり、緊急情報取得部103が取得した緊急情報の内容に基づいて、緊急情報を住宅R内に報知できる。このため、移動端末がCBSに対応していない場合や移動端末が待ち受け状態でない場合でも、住宅Rに居る移動端末の利用者に緊急情報を迅速かつ確実に報知できる。また、本実施形態では、フェムト基地局100は、緊急情報を移動端末200に配信する直前にディスプレイ211などを用いて緊急情報を報知するため、さらに迅速に住宅Rに居る利用者200aに緊急情報を報知できる。
【0087】
本実施形態では、フェムト基地局100は、取得した緊急情報の内容に基づいて、住宅Rに設置されたガスコンロ40を制御する。このため、例えば、地震が発生した場合でも、住宅Rに居る利用者200aは、大きな揺れが住宅Rに到達する前にガスコンロ40のスイッチをオフにするなどの二次災害防止のための行動を必要とせず、緊急情報を認識次第、即座に逃避行動を取ることができる。
【0088】
また、本実施形態では、フェムト基地局100は、制御確認メッセージを移動端末200に送信し、利用者200aの許可を得た上でガスコンロ40などの外部機器を制御することもできる。このため、災害の発生時において制御が必要な外部機器のみを、利用者200aによる移動端末200を用いた簡単な操作で確実に制御できる。
【0089】
本実施形態では、利用者200aが緊急情報を受理したか否かを確認する受信確認メッセージがフェムト基地局100から移動端末200に送信される。フェムト基地局100は、利用者200aが緊急情報を受理したことを示す応答を管理サーバ30に中継し、管理サーバ30は、移動端末200の識別番号(電話番号)を登録する。
【0090】
このため、災害発生時にフェムト基地局100が形成する通信エリアに在圏している利用者であって、緊急情報を受理した利用者の情報を管理できる。このような情報は、住宅Rが倒壊した場合などの救出支援や、被災者を心配する関係者(家族など)による安否確認に活用できる。
【0091】
(7)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0092】
例えば、上述した本発明の実施形態では、移動体通信システム1は、CBSに基づいて、緊急情報をフェムト基地局100や移動端末200に同報配信したが、緊急情報を移動端末に同報配信する方式は、CBSに限定されず、MBMSなどであってもよい。また、上述した実施形態では、フェムト基地局100は、RNC20を介してコアネットワーク25に接続されていたが、コアネットワーク25に直接接続されてもよい。この場合、フェムト基地局100は、コアネットワーク25を介してSystem Information Update Requestなどのメッセージを取得すればよい。
【0093】
上述した実施形態では、フェムト基地局100(出力制御部109)は、ディスプレイ113を用いて緊急情報を報知したが、フェムト基地局100は、取得した緊急情報の種類や内容に応じて、緊急情報の報知方法を異ならせてもよい。例えば、緊急地震速報であれば、大きな揺れが住宅Rの地域に到達するまでの所要時間や、想定される震度に応じて音響信号を変更してもよい。また、フェムト基地局100は、スピーカ111やディスプレイ113を用いず、ホームネットワーク45に接続されている外部機器(例えば、テレビ、固定電話、パソコン)の画面を経由して緊急情報を表示させてもよい。
【0094】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0095】
1…移動体通信システム、10…Cell Broadcast Center(CBC)、20…無線ネットワーク制御装置(RNC)、25…コアネットワーク、30…管理サーバ、31…ネットワークインタフェース部、33…在圏情報登録部、35…在圏情報データベース、40…ガスコンロ、45…ホームネットワーク、50…ホームサーバ、60…玄関ドア、100…フェムト基地局、101…ネットワークインタフェース部、103…緊急情報取得部、105…無線通信部、107…メッセージ・応答処理部、109…出力制御部、111…スピーカ、113…ディスプレイ、115…応答中継部、117…制御命令生成部、119…制御命令送信部、200…移動端末、200a…利用者、201…無線通信部、203…ベースバンド処理部、205…緊急情報送受信部、207…緊急情報処理部、209…入力キー部、211…ディスプレイ、213…スピーカ、R…住宅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワークを介して緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部を備える無線基地局であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記緊急情報を報知する報知部を備える無線基地局。
【請求項2】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワークを介して緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部を備える無線基地局であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成する制御命令生成部と、
前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部と
を備える無線基地局。
【請求項3】
移動端末と、
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を受信する無線基地局と
を含む移動体通信システムであって、
前記無線基地局は、
屋内に設置される小型無線基地局であり、
通信ネットワークを介して前記緊急情報を緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部と、
前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成する制御命令生成部と、
前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、
前記制御確認メッセージに対する応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、
前記応答受信部が受信した前記応答の内容に基づいて、前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部と
を備え、
前記移動端末は、
前記無線基地局から前記制御確認メッセージを受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部と、
前記通知部による通知内容に対する前記応答を前記利用者から取得する応答取得部と、
前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部と
を備える移動体通信システム。
【請求項4】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を、通信ネットワークを介して緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部を備える無線基地局であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
通信ネットワークを介して前記緊急情報を緊急情報提供元から取得する緊急情報取得部と、
前記緊急情報取得部が取得した前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成する制御命令生成部と、
前記制御命令生成部によって生成された前記制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、
前記制御確認メッセージに対する応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、
前記応答受信部が受信した前記応答の内容に基づいて、前記制御命令を前記外部機器に送信する制御命令送信部と
を備える無線基地局。
【請求項5】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得する無線基地局と無線通信を実行する移動端末であって、
屋内に設置された外部機器に対する制御命令に基づいて、前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記無線基地局から受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部と、
前記通知部による通知内容に対する応答を前記利用者から取得する応答取得部と、
前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部と
を備える移動端末。
【請求項6】
移動端末と、
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を受信する無線基地局と
を用いた機器制御方法であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記無線基地局が、通信ネットワークを介して前記緊急情報を緊急情報提供元から取得するステップと、
前記無線基地局が、前記緊急情報の内容に基づいて、前記屋内に設置された外部機器に対する制御命令を生成するステップと、
前記無線基地局が、前記制御命令に基づいて前記外部機器に対する制御の可否を確認する制御確認メッセージを前記移動端末に送信するステップと、
前記移動端末が、前記無線基地局から前記制御確認メッセージを受信し、前記制御確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知するステップと、
前記移動端末が、前記利用者への通知内容に対する応答を前記利用者から取得し、取得した前記応答の内容を前記無線基地局に送信するステップと、
前記無線基地局が、受信した前記応答の内容に基づいて前記制御命令を前記外部機器に送信するステップと
を備える機器制御方法。
【請求項7】
移動端末と、
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を前記移動端末に送信する無線基地局と、
前記移動端末の利用者の状態を管理する管理サーバと
を含む移動体通信システムであって、
前記無線基地局は、
屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、
前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、
前記応答受信部が受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継する応答中継部と
を備え、
前記移動端末は、
前記無線基地局から前記受信確認メッセージを受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知する通知部と、
前記通知部による通知内容に対する前記応答を前記利用者から取得する応答取得部と、
前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部と
を備え、
前記管理サーバは、前記無線基地局から受信した前記応答の内容に基づいて、前記無線基地局が形成する通信エリアに前記移動端末の利用者が在圏していることを登録する登録部を備える移動体通信システム。
【請求項8】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を移動端末に送信する無線基地局であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するメッセージ送信部と、
前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記移動端末から受信する応答受信部と、
前記応答受信部が受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継する応答中継部と
を備える無線基地局。
【請求項9】
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を無線基地局から受信する移動端末であって、
前記移動端末の利用者に対して前記緊急情報を前記利用者が受理したか否かを確認する受信確認メッセージを前記無線基地局から受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記利用者に通知する通知部と、
前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記利用者から取得する応答取得部と、
前記応答取得部によって取得された前記応答の内容を前記無線基地局に送信する応答送信部と
を備える移動端末。
【請求項10】
移動端末と、
可及的速やかに報知する必要がある緊急情報を緊急情報提供元から取得し、取得した前記緊急情報を前記移動端末に送信する無線基地局と、
前記移動端末の利用者の状態を管理する管理サーバと
を用いた端末利用者管理方法であって、
前記無線基地局は、屋内に設置される小型無線基地局であり、
前記無線基地局が、前記利用者が前記緊急情報を受理したか否かを前記利用者に対して確認する受信確認メッセージを前記移動端末に送信するステップと、
前記移動端末が、前記無線基地局から前記受信確認メッセージを受信し、前記受信確認メッセージの内容を前記移動端末の利用者に通知するステップと、
前記移動端末が、前記利用者が前記緊急情報を受理したことを示す応答を前記利用者から取得するステップと、
前記移動端末が、取得した前記応答の内容を前記無線基地局に送信するステップと、
前記無線基地局が、受信した前記応答の内容を前記管理サーバに中継するステップと、
前記管理サーバが、前記無線基地局から受信した前記応答の内容に基づいて、前記無線基地局が形成する通信エリアに前記移動端末の利用者が在圏していることを登録するステップと
を備える端末利用者管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−199715(P2010−199715A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39482(P2009−39482)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】