説明

熱圧着ヘッド、熱圧着装置、実装方法

【課題】高低差のある実装領域に、幅広い範囲の圧力で熱加圧した場合にも配線基板の変形が生じることのない熱圧着ヘッドを提供する。
【解決手段】緩衝材20を介して圧着部品10を熱圧着することにより、熱硬化性接着材17を介して接合領域に接合させる熱圧着ヘッド1において、圧着部品10を接合領域に押圧する押圧面2と、圧着部品10及び接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて押圧面2内に設けられた凹部3と、凹部3内に、凹部3の深さよりも低い高さに立設され、緩衝材20を介して圧着部品10を押圧する突起部4とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の電気部品を配線基板上に実装する技術に関し、特に熱硬化性の接着剤を用いて電気部品を実装するための熱圧着ヘッド、熱圧着装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば液晶表示装置や小型のカメラモジュール等の配線基板上に電気部品やフレキシブル基板等の電気部品を実装する手段として、異方導電性接着フィルムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような導電性接着フィルムとしては、平均粒径が数μmオーダーの球状または鱗片状の導電性粒子を熱硬化型バインダー樹脂組成物に分散してフィルム化したものが使用されている。
【0003】
異方導電性接着フィルムを用いて電気部品の実装を行うには、電気部品の電極端子と配線基板の接続電極との間に異方導電性接着フィルムを介在させ、熱圧着ヘッドによって電気部品を所定の温度で加熱するとともに所定の圧力、時間で押圧することによって熱圧着を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−7658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、図5に示すように、配線基板50上に予め電子部品51が実装され、この電子部品51を跨いでフレキシブル基板52を配線基板50上に実装するような場合、熱圧着ヘッドによって押圧されるフレキシブル基板52の被押圧領域に高低差が生じる。そして、このようなフレキシブル基板52の実装においては、電子部品51の周囲は比較的高圧で熱加圧することで異方導電性接着フィルム53を介した配線基板50との接続信頼性が向上する。一方で、電子部品51は高圧力をかけることができず低圧で熱加圧することが必要となる場合がある。
【0006】
例えば、リジットの配線基板50は、フレキシブル基板52が実装される面に電子部品51としてカメラモジュールが予め実装されるとともに電子部品51の周囲にフレキシブル基板52との接続電極54が設けられ、反対側の面にCCDやCMOS等の撮像素子55が実装されるとともに撮像素子55を覆うように樹脂ケース56が取り付けられている。
【0007】
そして、熱圧着ヘッドによって、フレキシブル基板52を電子部品51上及び接続電極54上に均等に熱加圧すると、周囲より突出している電子部品51が高圧で押圧されてしまう。また、図6に示すように、電子部品51は周囲の接続電極54よりも突出し、かつ電子部品51及び撮像素子55の実装部位は樹脂ケース56で支持されていないため、熱圧着ヘッドによって電子部品51が熱加圧されることにより、当該実装部位に応力が集中し配線基板50が変形してしまう。配線基板50が変形することにより、撮像素子55が光軸方向にずれてしまう。
【0008】
また、図7に示すように、フレキシブル基板52を押圧する押圧面58に、電子部品51の突出に応じて凹部59を形成した熱圧着ヘッド60を用意し、接続電極54上は押圧面58で押圧し、電子部品51上は凹部59で押圧する場合、凹部59の深さの寸法及び熱圧着ヘッド60の圧力値が高精度に求められる。
【0009】
すなわち、凹部59の深さが電子部品51上と接続電極54上との高低差と符合していないと、凹部59を介して熱及び圧力が伝わらず、異方導電性接着フィルム53の硬化不足となったり、凹部59によって電子部品51が熱加圧され、配線基板50の変形量が大きくなる。また、熱圧着ヘッド60とフレキシブル基板52との間に緩衝材61を介在させた場合にも、最適な圧力値の範囲が限定され、圧力不足による硬化不良や、電子部品51上への押圧力が過剰となり、配線基板50の変形を招きやすい。
【0010】
そこで、本発明は、高低差のある実装領域に、幅広い範囲の圧力で熱加圧した場合にも配線基板の変形が生じることのない熱圧着ヘッド、この熱圧着ヘッドを用いた熱圧着装置及び実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明に係る熱圧着ヘッドは、緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、上記圧着部品を熱硬化性接着材を介して接合領域に接合させる熱圧着ヘッドにおいて、上記圧着部品を上記接合領域に押圧する押圧面と、上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて上記押圧面内に設けられた凹部と、上記凹部内に、該凹部の深さよりも低い高さに立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有するものである。
【0012】
また、本発明に係る熱圧着装置は、緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、上記圧着部品を熱硬化性接着材を介して接合領域に接合させる熱圧着ヘッドと、上記熱圧着ヘッドを昇降駆動する昇降機構と、上記熱圧着ヘッドを加熱する加熱機構とを備えた熱圧着装置において、上記熱圧着ヘッドは、上記圧着部品を上記接合領域に押圧する押圧面と、上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて上記押圧面内に設けられた凹部と、上記凹部内に、該凹部の深さよりも低い高さに立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有するものである。
【0013】
また、本発明に係る実装方法は、緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、熱硬化性接着材による上記圧着部品の接合領域への接合を行う実装方法において、被圧着部品の被圧着面に上記熱硬化性接着材を介して圧着部品を配置し、上記圧着部品を押圧する押圧面と、上記押圧面内に設けられ、上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて設けられた凹部と、上記凹部内に立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有する熱圧着ヘッドを下降し、上記緩衝材を介して上記圧着部品を熱加圧するものである。
【0014】
本発明によれば、低圧で押圧する必要がある部位に対しては凹部の突起部間に緩衝材が入り込み、減圧させる。これにより本発明は、当該部位への圧力が高い場合には、緩衝材がより突起部間に入り込み、当該部位への圧力が低い場合には、緩衝材の入り込みも少なく、かつ突起部によって押圧できるので、熱伝導の経路が確保できる。
【発明の効果】
【0015】
したがって、本発明は、凹部内に突起部を設けることにより、緩衝材を介して圧着部品及び被圧着部品にかかる圧力差を調整することができ、被圧着部品の変形を起こすことなく熱加圧することができる圧力のレンジを広く確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明が適用された熱圧着ヘッド及び熱圧着装置を示す断面図である。
【図2】本発明が適用された熱圧着ヘッドの斜視図である。
【図3】実施例の結果を示す表である。
【図4】異方導電性接着フィルムを示す断面図である。
【図5】圧着部品と被圧着部品を示す断面図である。
【図6】従来の圧着状態を示す断面図である。
【図7】押圧面に凹部を設けた熱圧着ヘッドを用いた熱圧着工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明が適用された熱圧着ヘッド、熱圧着装置及び実装方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
本発明が適用された熱圧着ヘッド1は、図1及び図2に示すように、熱硬化性の接着材を介して、圧着部品を被圧着部品に接着する熱加圧工程に用いられるものである。特に、熱圧着ヘッド1は、圧着部品及び被圧着部品が、低圧力で熱加圧すべき部位と高圧力で熱加圧すべきその他の領域とを有する場合の熱加圧工程に好適に用いることができる。
【0019】
[圧着部品/被圧着部品の構成]
先ず、熱圧着ヘッド1を用いて接合される圧着部品及び被圧着部品について説明する。圧着部品は、例えばフレキシブル基板10である。また、被圧着部品は、例えばリジットの配線基板11である。
【0020】
配線基板11は、フレキシブル基板10が実装される実装面11aに、予めカメラモジュール等の電子部品12が実装されるとともに、その外側にフレキシブル基板10と導電接続される一対の接続電極13が設けられている。また、配線基板11は、実装面11aと反対側の裏面11bに、CCDやCMOS等の撮像素子15が電子部品12と重畳する部位に実装されるとともに撮像素子15を覆うように保護ケース16が取り付けられている。
【0021】
保護ケース16は、例えばエンジニアプラスチック等の各種プラスチックによって形成され、撮像素子15を覆う箱状に形成されている。この保護ケース16は、側壁16aが配線基板11の裏面11bの、接続電極13が形成されている領域の反対側に接続されている。これにより、保護ケース16は、側壁16aによって後述する熱圧着ヘッド1の押圧力を受け、配線基板11を支持することができる。
【0022】
フレキシブル基板10は、異方導電性接着フィルム17を介して実装面11aに接着されるものである。フレキシブル基板10は、配線基板11への実装面10aに、配線基板11の一対の接続電極13に導電接続される一対の電極端子19が形成されている。かかるフレキシブル基板10は、異方導電性接着フィルム17を介して配線基板11の一対の接続電極13及び電子部品12上に配置される。このとき、図1(b)に示すように、フレキシブル基板10は、接続電極13上の領域よりも電子部品12上の部位が突出する。その後、フレキシブル基板10は、実装面10aと反対側の押圧面10bに、緩衝材20を介して熱圧着ヘッド1が当接し、熱加圧される。
【0023】
これにより、フレキシブル基板10は、異方導電性接着フィルム17が熱硬化し、各電極端子19が配線基板11の接続電極13と導電接続される。またフレキシブル基板10は、異方導電性接着フィルム17によって電子部品12上にも接着されるため、配線基板11との接着強度が向上されている。
【0024】
[熱圧着ヘッド]
次いで、フレキシブル基板10を配線基板11に接着させる熱圧着ヘッド1について説明する。熱圧着ヘッド1は、図1(a)(b)に示すように、圧着部品及び被圧着部品の比較的高圧で押圧可能な部位を押圧する押圧面2と、圧着部品及び被圧着部品の比較的低圧で押圧する必要がある部位に応じて形成される凹部3とを有する。熱圧着ヘッド1は、凹部3内に、緩衝材20を介して圧着部品及び被圧着部品の比較的低圧で押圧する必要がある部位を押圧する突起部4が立設されている。
【0025】
熱圧着ヘッド1は、例えば、ステンレス鋼やセラミックなどの材料で形成され、図2に示すように、圧着部品であるフレキシブル基板10や、被圧着部品である配線基板11の形状に応じて、例えば直方体に形成される。熱圧着ヘッド1は、詳細を省略する加熱機構21によって、異方導電性接着フィルム17が熱硬化する所定の温度に加熱される。また、熱圧着ヘッド1は、詳細を省略する昇降機構22によって昇降可能に支持されるとともに、異方導電性接着フィルム17がフレキシブル基板10を配線基板11に接続する所定の圧力で押下可能とされている。
【0026】
押圧面2は、フレキシブル基板10及び配線基板11の比較的高圧で押圧可能な部位を押圧する面であり、本実施の形態では、熱圧着ヘッド1の外周側に形成されている。押圧面2は、平坦に形成され、熱圧着ヘッド1の中央部に設けられている凹部3の突起部4よりも高く形成されている。
【0027】
凹部3は、フレキシブル基板10及び配線基板11の比較的低圧で押圧する必要がある部位を押圧する箇所であり、本実施の形態では、押圧面2の内側に矩形状に形成されている。凹部3内には、突起部4が立設されている。
【0028】
突起部4は、緩衝材20を介してフレキシブル基板10及び配線基板11の比較的低圧で押圧する必要がある部位を押圧するものであり、凹部3の底面3aに設けられている。突起部4は、例えば天面が平坦な略四角錐形状に形成されているが、この形状に限らず、円弧状天面を持つ角錐や円柱形状等、適宜設計することができる。また、突起部4は、凹部3の深さ、すなわち底面3aから押圧面2までの高さよりも低く形成されている。突起部4の数は、低圧で押圧する部位の面積等に応じて適宜選択可能である。
【0029】
このような凹部3及び突起部4は、直方体状に形成されたステンレス鋼やセラミックなどの母材を切削し、あるいは鋳造によって形成することができる。
【0030】
[緩衝材]
熱圧着ヘッド1とフレキシブル基板10との間に介在される緩衝材20は、熱圧着ヘッド1の加熱温度に対する耐熱性、熱圧着ヘッド1の熱を異方導電性接着フィルム17まで効率よく伝達できる伝熱性、及び熱圧着ヘッド1加圧によって凹部3内において変形自在な材料によって形成される。塑性変形可能な材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレンが挙げられ、弾性変形可能な材料としては、例えばシリコンラバー等が挙げられる。ただし、ポリイミドなどの変形が極端に少ない材料では効果が出にくい。
【0031】
このような熱圧着ヘッド1によれば、突起部4によって緩衝材20が押圧され、熱及び圧力がフレキシブル基板10及び配線基板11上に伝達される。このとき、熱圧着ヘッド1は、比較的高圧で押圧する接続電極13上に対しては、押圧面2によって緩衝材20が圧縮変形され、当該部位を強く押圧することができる。
【0032】
また、熱圧着ヘッド1は、比較的低圧で押圧する必要がある電子部品12上に対しては凹部3の突起部4間に緩衝材20が入り込み、減圧させる。熱圧着ヘッド1は、電子部品12上への圧力が高い場合には、緩衝材20がより突起部4間に入り込み、電子部品12上への圧力が低い場合には、緩衝材20の入り込みも少なく、かつ突起部4によって押圧できる。また、熱圧着ヘッド1は、加熱機構21による熱が緩衝材20を介して異方導電性接着フィルム17まで効率よく伝達される。
【0033】
このように、熱圧着ヘッド1は、凹部3内に突起部4を設けることにより、緩衝材20を介してフレキシブル基板10及び配線基板11上にかかる圧力差を調整することができる。したがって、熱圧着ヘッド1は、配線基板11の変形を起こすことなく熱加圧することができる圧力のレンジを広く確保することができる。
【0034】
ここで、図1(b)に示すように、熱圧着ヘッド1は、フレキシブル基板10及び配線基板11の比較的低圧で押圧すべき部位の高さh1の、比較的高圧で押圧すべき部位の高さh2からの突出高さ(h1−h2)と、押圧面2から突起部4天面までの深さd2とが、d2≧(h1−h2)を満たす。
【0035】
熱圧着ヘッド1は、押圧面から突起部4までの深さd2が、比較的低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)よりも低いと、突出部4からの圧力が緩衝材20によって効果的に減圧されず、配線基板11の変形が生じやすい。また、配線基板11の変形を防止すべく、昇降機構22による加圧力を下げると、異方導電性接着フィルム17への熱加圧が不足し、接続電極13と電極端子19との導通性が悪くなる。
【0036】
また、図1(b)に示すように、熱圧着ヘッド1は、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1から押圧面2から突起部4までの深さd2を引いた突起部4の高さ(d1−d2)は、緩衝材20の厚みtに対して(d1−d2)≧tを満たす。
【0037】
熱圧着ヘッド1は、突起部4の高さ(d1−d2)が、緩衝材20の厚さtよりも小さいと、昇降機構22による加圧力が大きい場合に緩衝材20が突起部4間に十分入り込むことができず、比較的低圧で押圧すべき部位に対する圧力を効果的に減圧することができなくなり、配線基板11の変形が生じやすい。また、配線基板11の変形を防止すべく、昇降機構22による加圧力を下げると、異方導電性接着フィルム17への熱加圧が不足し、接続電極13と電極端子19との導通性が悪くなる。
【0038】
[異方導電性接着フィルム]
異方導電性接着フィルム17は、図4に示すように、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダ(接着剤)23に導電性粒子24が分散されたものである。異方導電性接着フィルム17は、熱圧着ヘッド1によって熱加圧されることによりバインダ23が硬化するとともに、接続電極13と電極端子19との間に導電性粒子24が挟持され、これにより両電極の電気的、機械的な接続を図る。
【0039】
この異方導電性接着フィルム17は、導電性粒子24が分散されたバインダ23からなる異方性導電組成物を剥離フィルム25上に塗布することにより剥離フィルム25上に形成される。剥離フィルム25は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methlpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等にシリコーン等の剥離剤を塗布してなり、異方導電性接着フィルム17の乾燥を防ぐとともに、異方導電性接着フィルム17の形状を維持することができる。
【0040】
バインダ23に含有される膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましい。膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
【0041】
熱硬化性樹脂としては、常温で流動性を有していれば特に限定されず、例えば、市販のエポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0042】
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
【0043】
アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じてアクリル化合物、液状アクリレート等を適宜選択することができる。例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。なお、アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0044】
潜在性硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱硬化型、UV硬化型等の各種硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、光、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン、ラジカル)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
【0045】
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
【0046】
導電性粒子24としては、異方導電性接着フィルム17において使用されている公知の何れの導電性粒子を挙げることができる。導電性粒子24としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いは、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。
【0047】
なお、本実施の形態では、異方導電性接着フィルム17に変えて、バインダ23のみからなる絶縁性接着フィルム(NCF(Non Conductive Film))を用いてもよい。この場合、フレキシブル基板10及び配線基板11の各電極は、直接接触することにより導通が図られる。
【0048】
なお、異方導電性接着フィルム17は、取り扱いの容易さ、保存安定性等の見地から、剥離フィルム25が積層された面とは反対の面側にも剥離フィルムを設ける構成としてもよい。また、異方導電性接着フィルム17の形状は、特に限定されないが、例えば、図4に示すように、プラスチック等からなる巻取リール26に巻回可能な長尺テープ形状とし、所定の長さだけカットして使用することができる。
【0049】
[実装工程]
次いで、熱圧着ヘッド1を用いてフレキシブル基板10を配線基板11上に実装する工程について説明する。先ず、配線基板11を実装装置の所定の位置に固定する。配線基板11は、予め実装面11aに電子部品12が実装されるとともに、フレキシブル基板10との導通接続を図る接続電極13が設けられている。また、配線基板11は、裏面11bに、撮像素子15が実装されるとともに、接続電極13の形成領域の裏側に保護ケース16が取り付けられている。
【0050】
実装装置に固定された配線基板11は、実装面11aに異方導電性接着フィルム17が仮圧着される。異方導電性接着フィルム17は、フレキシブル基板10が接着される電子部品12を跨いだ一対の接続電極13間に配置され、図示しない圧着ヘッドによって熱加圧されることにより仮圧着される。この異方導電性接着フィルム17の仮圧着は、バインダ23が本硬化せず、流動性を示す程度の温度、圧力、時間で行われる。
【0051】
次いで、異方導電性接着フィルム17上にフレキシブル基板10が配置される。フレキシブル基板10は、電子部品12上を跨ぎ、電極端子19が接続電極13と重なるように配置される。
【0052】
次いで、熱圧着ヘッド1によってフレキシブル基板10が熱加圧される。熱圧着ヘッド1は、押圧面2が高圧力で押圧すべき接続電極13及び電極端子19上に位置し、凹部3が低圧力で押圧すべき電子部品12上に位置する。また、熱圧着ヘッド1は、加熱機構21によって、異方導電性接着フィルム17のバインダ23が本硬化する温度に加熱され、昇降機構22によって、異方導電性接着フィルム17の導電性粒子24が接続電極13及び電極端子19に挟持される圧力で押圧される。
【0053】
このとき、熱圧着ヘッド1は、凹部3が低圧力で押圧すべき部位に位置し、かつ昇降機構22による加圧力に応じて、緩衝材20が突起部4間に入り込み、当該部位に対する押圧力を調整する。すなわち、熱圧着ヘッド1は、低圧力で押圧すべき電子部品12上の部位への圧力が高い場合には、緩衝材20がより突起部4間に入り込み、圧力を分散させ、電子部品12上の部位への圧力が低い場合には、緩衝材20の入り込みも少なく、かつ突起部4によって押圧できる。また、熱圧着ヘッド1は、加熱機構21による熱が緩衝材20を介して異方導電性接着フィルム17まで効率よく伝達される。
【0054】
このように、熱圧着ヘッド1は、凹部3内に設けられた突起部4により、緩衝材20を介してフレキシブル基板10及び配線基板11上にかかる圧力差を調整することができる。したがって、熱圧着ヘッド1は、フレキシブル基板10及び配線基板11の両電極の導通性を確保し、かつ配線基板11の変形を起こすことなく熱加圧することができる圧力のレンジを広く確保することができる。
【0055】
熱圧着ヘッド1は、所定の温度、圧力、時間だけ熱加圧し、異方導電性接着フィルム17の本硬化が終了すると、昇降機構22によってフレキシブル基板10上より上昇され、次の配線基板11及びフレキシブル基板10が搬送されるまで待機する。
【実施例1】
【0056】
次いで、図3を参照しながら、熱圧着ヘッド1を用いてフレキシブル基板10を配線基板11に接着させた実施例について、他の熱圧着ヘッドを用いた場合と比べて説明する。なお、異方導電性接着フィルム17は、アクリル系樹脂を熱硬化性樹脂としたものを使用した。
【0057】
実施例1は、上述した熱圧着ヘッド1を用い、かつ押圧面2から突起部4までの深さd2が比較的低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)と同じ(d2=h1−h2)とした。なお、実施例1は、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1=150μm、押圧面2から突起部4までの深さd2=50μm、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)=50μm、緩衝材20の厚さt=50μmとした。なお、実施例1では、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1から押圧面2から突起部4までの深さd2を引いた突起部4の高さ(d1−d2=100μm)は、緩衝材20(ポリテトラフルオロエチレン)の厚みt=50μmに対して(d1−d2)≧tを満たす。
【0058】
比較例1は、凹部に突起部を設けない熱圧着ヘッドを用い、かつ押圧面から凹部の底面までの高さd1が比較的低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)よりも大きくした(d1>h1−h2)。なお、比較例1は、押圧面から凹部の底面までの高さd1=150μm、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)=50μm、緩衝材(ポリテトラフルオロエチレン)の厚さt=50μmとした。
【0059】
比較例2は、凹部に突起部を設けない熱圧着ヘッドを用い、かつ押圧面から凹部の底面までの高さd1が比較的低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)と同じ(d1=h1−h2)とした。なお、比較例2は、押圧面から凹部の底面までの高さd1=50μm、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)=50μm、緩衝材(ポリテトラフルオロエチレン)の厚さt=50μmとした。
【0060】
比較例3は、凹部3に突起部4を設けるとともに、押圧面2から突起部4までの深さd2を、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)よりも小さくした熱圧着ヘッドを用いた(d2<(h1−h2))。なお、比較例3は、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1=150μm、押圧面から突起部までの深さd2=20μm、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)=50μm、緩衝材20(ポリテトラフルオロエチレン)の厚さt=50μmとした。
【0061】
比較例4は、凹部3に突起部4を設けるとともに、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1から押圧面2から突起部4までの深さd2を引いた突起部の高さ(d1−d2)を、緩衝材20の厚みtよりも小さくした熱圧着ヘッドを用いた((d1−d2)<t)。なお、比較例4は、押圧面2から凹部3の底面3aまでの高さd1=70μm、押圧面2から突起部4までの深さd2=50μm、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)=50μm、緩衝材20(ポリテトラフルオロエチレン)の厚さt=50μmとした。
【0062】
これら実施例1及び比較例1〜4について、それぞれ圧力0.3MPa、0.5MPa、1.0MPa、2.0MPaで押圧したときの、凹部によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度、配線基板の変形量V、及び接続電極13と電極端子19との導電接続の良否を比較した。
【0063】
なお、異方導電性接着フィルム17の硬化度は、凹部圧着部位に存在する異方導電性接着フィルムの反応率(硬化率)を、赤外分光光度計(品番FT/IR−4100、日本分光社製)を用いて、実装前と実装後の不飽和基の吸収波長の減衰量(%)から算出した。
【0064】
また、配線基板の変形量Vは、図6に示すように、熱圧着ヘッドによって、フレキシブル基板を配線基板上に熱加圧したときに、配線基板が撓むことにより撮像素子の外縁と配線基板の裏面との間に生じた隙間を測定することにより測る。本実施例は、この変形量Vが20μmを超えると機能不良が生じるような系において行った。
【0065】
結果を図3に示す。図3に示すように、実施例1では、熱圧着ヘッド1の圧力が0.5MPa、1.0MPaの場合には、凹部3によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度は良好であり、また、配線基板11の変形量Vは20μm未満であった。また、実施例1では、熱圧着ヘッド1の圧力が2.0MPaの場合は、凹部3によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度は良好であったが、配線基板11の変形量Vが20μm以上となった。これより、実施例1では、熱圧着ヘッド1の圧力のレンジが少なくとも0.5MPa〜1.0MPaと広く確保されることが分かる。
【0066】
比較例1では、熱圧着ヘッドの圧力に関わらず、凹部によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化不足となった。これは、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)に比して、押圧面から凹部の底面までの高さd1が大きすぎ、緩衝材を介しても熱圧着ヘッドの熱が伝わらなかったことによる。なお、比較例1でも、熱圧着ヘッドの圧力が2.0MPaの場合は、配線基板の変形量Vが20μm以上となった。
【0067】
比較例2では、熱圧着ヘッドの圧力に関わらず、凹部によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度は良好であったが、熱圧着ヘッドの圧力が0.5MPa以上で配線基板の変形量Vが20μm以上となった。これは、比較例2では、押圧面から凹部の底面までの高さd1が比較的低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)と同じ(d1=h1−h2)としたが、緩衝材の厚みが嵩んだため、低圧で押圧すべき領域に過剰に圧力が加わったためである。
【0068】
比較例3でも、熱圧着ヘッドの圧力に関わらず、凹部3によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度は良好であったが、熱圧着ヘッドの圧力が0.5MPa以上で配線基板の変形量Vが20μm以上となった。これは、比較例3では、押圧面2から突起部4までの深さd2を、低圧で押圧すべき部位の突出高さ(h1−h2)よりも小さくしたため、突起部4の先端からの圧力が低圧で押圧すべき領域に過剰に加わったためである。
【0069】
比較例4では、熱圧着ヘッドの圧力に関わらず、凹部3によって押圧した部位の異方導電性接着フィルム17の硬化度は良好であったが、熱圧着ヘッド1の圧力が1.0MPa及び2.0MPaの場合、配線基板の変形量Vが20μm以上となった。これは、比較例4では、突起部4の高さ(d1−d2)を、緩衝材20の厚みtよりも小さくしているため、高圧力下で、緩衝材20の突起部4間への入り込みが不十分となり、圧力の分散が不足して低圧で押圧すべき領域に過剰に圧力が加わったためである。
【0070】
なお、実施例1及び比較例1〜4のいずれも、熱圧着ヘッドの圧力が0.3MPaでは、接続電極13と電極端子19との導電接続性が悪い。これは、押圧面における圧力不足により、異方導電性接着フィルム17の導電性粒子24が電極間に挟持されず、バインダ23の介在により抵抗値が上昇したことによる。また、実施例1及び比較例1〜4のいずれも、熱圧着ヘッドの圧力が0.5MPa、1.0MPa、2.0MPaの場合は、電極間の導通性は良好であった。
【0071】
以上より、比較例1〜4では、熱圧着ヘッドの圧力を調整しても配線基板の変形を抑えることができないか、変形を抑えることができる熱圧着ヘッドの取り得る圧力のレンジを殆ど有さないことが分かる。一方、実施例1では、配線基板の変形を抑えることができる熱圧着ヘッド1の圧力のレンジが少なくとも0.5MPa〜1.0MPaと広く確保できることが分かる。
【符号の説明】
【0072】
1 熱圧着ヘッド、2 押圧面、3 凹部、4 突起部、10 フレキシブル基板、11 配線基板、12 電子部品、13 接続電極、15 撮像素子、16 保護ケース、17 異方導電性接着フィルム、19 電極端子、20 緩衝材、21 加熱機構、22 昇降機構、23 バインダ、24 導電性粒子、25 剥離フィルム、26 巻取リール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、上記圧着部品を熱硬化性接着材を介して接合領域に接合させる熱圧着ヘッドにおいて、
上記圧着部品を上記接合領域に押圧する押圧面と、
上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて上記押圧面内に設けられた凹部と、
上記凹部内に、該凹部の深さよりも低い高さに立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有する熱圧着ヘッド。
【請求項2】
上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき上記部位は、上記圧着部品及び上記接合領域の高圧力で押圧可能な領域よりも突出し、
上記部位の高さh1の上記領域の高さh2からの突出高さ(h1−h2)と、上記押圧面から上記突起部までの深さd2とが、d2≧(h1−h2)を満たす請求項1記載の熱圧着ヘッド。
【請求項3】
上記押圧面から上記凹部の底面までの高さd1から上記押圧面から上記突起部までの深さd2を引いた上記突起部の高さ(d1−d2)は、上記緩衝材の厚みtに対して(d1−d2)≧tを満たす請求項1又は請求項2に記載の熱圧着ヘッド。
【請求項4】
上記突起部は、複数形成されている請求項1記載の熱圧着ヘッド。
【請求項5】
上記複数の突起部は、上記凹部の略中心部にかけて低く形成されている請求項4記載の熱圧着ヘッド。
【請求項6】
緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、上記圧着部品を熱硬化性接着材を介して接合領域に接合させる熱圧着ヘッドと、上記熱圧着ヘッドを昇降駆動する昇降機構と、上記熱圧着ヘッドを加熱する加熱機構とを備えた熱圧着装置において、
上記熱圧着ヘッドは、
上記圧着部品を上記接合領域に押圧する押圧面と、
上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて上記押圧面内に設けられた凹部と、
上記凹部内に、該凹部の深さよりも低い高さに立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有する熱圧着装置。
【請求項7】
緩衝材を介して圧着部品を熱圧着することにより、熱硬化性接着材による上記圧着部品の接合領域への接合を行う実装方法において、
被圧着部品の被圧着面に上記熱硬化性接着材を介して圧着部品を配置し、
上記圧着部品を押圧する押圧面と、上記押圧面内に設けられ、上記圧着部品及び上記接合領域の低圧力で押圧すべき部位に応じて設けられた凹部と、上記凹部内に立設され、上記緩衝材を介して上記圧着部品を押圧する突起部とを有する熱圧着ヘッドを下降し、上記緩衝材を介して上記圧着部品を熱加圧する実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−49597(P2011−49597A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2010−267003(P2010−267003)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】