説明

熱間圧延薄鋳造ストリップ品及びその製造方法

双ロール鋳造機を組立て、遊離酸素含有量が20〜75ppmで、鋳造ストリップが0.25重量%未満の炭素、0.9〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン及び0.01重量%未満のアルミニウムからなるような組成を有する溶鋼の鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを互いに逆回転させて鋼ストリップを形成し、10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるようストリップを熱間圧延し、300〜700℃の温度でストリップを巻取ることにより微細構造の大部分がベイナイトと針状フェライトで構成されることを含む段階により造られる熱間圧延鋼ストリップ。鋼は0.20〜0.60%の銅及び0.08%もの低含有量のマンガンを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間圧延薄鋳造ストリップ品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
双ロール鋳造機は、互いに逆回転され、内部冷却された一対の鋳造ロール間に溶融金属を導くことにより、動いているロール表面上に凝固した金属殻を、ロール間のロール間隙にて合わせて凝固ストリップ品を生み出し、鋳造ロールのロール間隙から下方に送給する。本明細書では「ロール間隙」という語は鋳造ロールが最接近する領域全般を指すものとして用いられる。取鍋から注いだ溶融金属は、ロール間隙上方に位置したタンデイッシュとコアノズルとからなる金属供給システムを通り、ロール間隙上方でロール鋳造表面に支持されロール間隙長さ方向に延びる溶融金属鋳造溜めを形成する。この鋳造溜めは、鋳造溜めの両端から溢流しないようロール端面に摺動係合保持される耐火材製の側部板又は側部堰の間に通常画成される。鋳造されたストリップは通常は熱間圧延機へと送られて、10%以上の熱間圧下を受ける。
【0003】
従来は、普通炭素マンガン鋼を含む普通低炭素鋼は双ロール鋳造機で連続鋳造される。これらの普通炭素マンガン鋼の物理的特性は、通常、熱間圧延圧下を増加することにより影響を受け、例えば、降伏強さ(yield strength)と引張り強さ(tensile strength)は熱間圧延量が増加するにつれて減少し、他方、破断伸び(total elongation)は熱間圧延量が増加するにつれて概して増加した。その結果、従来、所望の機械的特性を得るためには、適用される熱間圧延圧下量に合わせて鋼の組成を調整しなければならなかった。これは非能率的であり、操作上の問題をもたらした。なぜなら、所望の熱間圧延鋼特性を得るために溶解工場は種々の熱間圧延ストリップ厚に応じて種々の溶融組成を提供しなければならないからである。
【0004】
加えて、鋼組成には、溶鋼に入れられるスクラップに由来する銅が含まれ得る。従来、約0.2重量%超の銅レベルが一般的に避けられているのは熱間圧延圧下中の「ホットショートネス」("hot shortness")を懸念してのことであり、ホットショートネスはストリップに割れや極端にザラザラな表面をもたらすものであって、「チェッキング」("checking")と呼ばれることもある。(大気耐候性を改良した鋼等で)銅レベルが0.2%超の場合、ホットショートネスのリスクを避けるために高価なニッケル等を加える必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】アメリカ特許第5,184,668号
【特許文献2】アメリカ特許第5,277,243号
【特許文献3】アメリカ特許第5,488,988号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ホットショートネスの問題が、電気アーク炉を用いた低合金鋼の製造・溶融炭素鋼の形成にコスト増をもたらした。電気アーク炉での製鋼コストのほぼ75%が、電気アーク炉投入用の出発物質として用いられるスクラップの費用である。伝統的に、鋼スクラップは銅含有量により、0.15重量%未満の銅と、0.15〜0.5重量%の銅と、0.5重量%超の銅とに分けられ、銅含有量0.5%超のスクラップは低銅レベルのスクラップと混合することにより許容可能なスクラップとすることができた。とにかく、0.15重量%未満の低銅スクラップが最もコスト高のスクラップであり、他の二つの等級のスクラップはそれほどのコストは掛からない。一般に、0.15%未満の銅を含むスクラップが特定の商業的製鋼方法に使われる電気アーク炉で有用であり、造られる鋼板にかなりのコスト増をもたらす。銅含有量0.5%までの等級のスクラップは、かなりの費用を掛けて低銅含有量のスクラップと混ぜることによりスクラップ全体の銅含有量を0.15%未満に減らすことにより、電気アーク炉で使われるロッドミルにおいて若しくは他のプロセスにおいて有用である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
今回開示するのは熱間圧延鋼ストリップ及びその製造方法であり、以下の段階からなる。
(a)横方向に位置決めされて相互間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、
(b)ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は、製造される熱間圧延薄鋳造ストリップの組成が0.25重量%未満の炭素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、0.9〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウムからなるような組成であり、
(c)鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造ロールが鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
(d)金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
(e)10%及び35%圧下で機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し、
(f)温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイト及び針状フェライトで構成する。
【0008】
若しくは、熱間圧延の段階は、15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるようなものでよい。別の選択肢では、15〜35%圧下の範囲全体にわたって、機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。若しくは、10〜35%圧下の範囲全体にわたって、機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であってよい。
【0009】
溶鋼組成の遊離酸素含有量は30〜60ppmであってよい。熱間圧延鋼ストリップの溶融金属の全酸素含有量は70〜150ppmであってよい。
【0010】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップ組成のマンガン含有量が0.9〜1.3重量%であるような組成であってよい。
【0011】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの組成が更に0.01〜0.20重量%のニオブを有するような組成であってよい。若しくは又は加えて、溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップ組成がモリブデン約0.05〜約0.50重量%、バナジウム約0.01〜約0.20重量%及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの素子から更になるような組成であってよい。
【0012】
加えて、熱間圧延鋼ストリップは亜鉛、亜鉛合金又はアルミニウムの被覆を備えてもよい。又、熱間圧延鋼ストリップは少なくとも35%の熱間圧延圧下後に少なくとも440MPaの降伏強さを有してよい。
【0013】
以下の段階からなる熱間圧延鋼ストリップ及びその製造方法も開示される。
(a)横方向に位置決めされて間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、
(b)ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップが0.25重量%未満の炭素、0.2〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、0.03重量%未満のスズ、0.20重量%未満のニッケル、0.01重量%未満のアルミニウム、0.20〜0.60重量%の銅からなるような組成であり、
(c)鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造ロールが鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
(d)金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
(e)10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し、
(f)温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイトと針状フェライトで構成する。
【0014】
若しくは、熱間圧延の段階は、15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるようなものであってよい。更に別の選択肢では、15〜35%圧下の範囲全体にわたって機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。若しくは、10〜35%圧下の範囲全体にわたって機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であってよい。
【0015】
溶鋼の遊離酸素含有量は30〜60ppmであってよい。熱間圧延鋼ストリップの溶融金属の全酸素含有量は70〜150ppmであってよい。ニッケル含有量は0.1重量%未満でよい。
【0016】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップ組成の銅含有量が0.2〜0.5重量%若しくは0.3〜0.4重量%であるような組成であってよい。加えて、熱間圧延鋼ストリップ組成が0.4〜0.75重量%又は0.4〜0.5重量%のクロム含有量を有するような組成であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】インライン熱間圧延機及びコイラを組入れたストリップ鋳造設備を示す。
【図2】双ロールストリップ鋳造機の詳細を示す。
【図3】マンガン量を高めた鋼について降伏強さに対する熱間圧延圧下の作用を示すグラフである。
【図4】0.19%炭素鋼について降伏強さと伸びに対する熱間圧延圧下の作用を示すグラフである。
【図5】0.88〜1.1%マンガンを有する試験サンプルについて引張り強さ、降伏強さ、伸びに対する炭素量の作用を示すグラフである。
【図6】約15%〜45%の圧下にわたって引張り強さ、降伏強さ、伸びに対する熱間圧延圧下の作用を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を更に添付図面に関連して説明する。
【0019】
図1は、鋼ストリップを連続鋳造するストリップ鋳造機の連続する部分を示す。図1及び図2に示す双ロール鋳造機11が連続的に製造する鋳造鋼ストリップ12は移行路10を通り、ガイドテーブル13を横切ってピンチロール14Aを備えたピンチロールスタンド14に至る。ピンチロールスタンド14を出た直後にストリップは、一対の圧下ロール16Aとバックアップロール16Bとを備えた熱間圧延機16内へと通され、そこで鋳造ストリップは熱間圧延されて所望厚に減少される。熱間圧延されたストリップはランアウトテーブル17上を通り、そこでストリップは対流、水ジェット18(又は他の適宜手段)を介して供給される水との接触、及び放熱により冷却できる。圧延され冷却されたストリップは次いで、一対のピンチロール20Aからなるピンチロールスタンド20を通り、更にはコイラ19に至る。鋳造ストリップの最終的な冷却は巻取り後に行われる。
【0020】
図2に示すように、双ロール鋳造機11を構成する主機械フレーム21が支持する一対の横方向に位置決めされた鋳造ロール22は鋳造表面22Aを有する。鋳造作業中に溶融金属が、図示しない取鍋からタンデイッシュ23へ、そして耐火シュラウド24を介し分配器又は可動タンデイッシュ25へ、更には分配器25から金属送給ノズル26を介しロール間隙27上方の鋳造ロール22間へと供給される。鋳造ロール22間に送給された溶融金属がロール間隙上方に鋳造溜め30を形成する。鋳造ロールの端で鋳造溜め30を抑止するのが一対の側部閉止堰又は板28であり、側板ホルダに接続された流体圧シリンダユニット(図示せず)を含む一対のスラスタ(図示せず)により鋳造ロールの端へと押圧される。(一般に「メニスカス」レベルと呼ばれる)鋳造溜め30上面は、通常、送給ノズル26下端より上となるので、送給ノズル下端が鋳造溜め30内に浸漬される。鋳造ロール22は内部が水冷されるので、ロールが鋳造溜めを通るにつれて、移動するロール表面上に殻が凝固し、殻がロール間のロール間隙27にて合わされて鋳造ストリップ12を造り、ストリップは鋳造ロール間のロール間隙から下方に送給される。
【0021】
双ロール鋳造機は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、又はアメリカ特許出願第12/050,987号に幾分詳しく例示且つ記述された種類のものであってよい。本発明の実施例で用いるのに適した双ロール鋳造機の適宜の構造的詳細についてはこれらの特許明細書を参照でき、特許明細書の開示は相互参照によりここに組入れられる。
【0022】
双ロールストリップ鋳造の特定パラメータを制御して高凝固速度を用いることにより、本発明の鋼組成は、微細且つ均一分布の球形介在物でのMnO及びSiOの液体脱酸品を生じる。又、存在するMnO.SiO介在物は、制限された熱間圧下であるためインライン熱間圧延プロセスによって著しく細長にされない。介在物/粒子個体群(populations)が調整されて針状フェライトの核生成を促進する。MnO.SiO介在物は約10μmの大きなものから0.1μm未満の非常に微細な粒子までにわたってよく、大部分は約0.5〜5μmである。大きめの0.5〜10μmサイズの非金属介在物は針状フェライトの核生成用に提供され、MnS及びCuS等の介在物混合物を含んでよい。オーステナイト粒度は、従来の熱間圧延ストリップ鋼で造られるオーステナイト粒度よりも著しく大きい。粗いオーステナイト粒度は、調整した介在物/粒子の個体群と共に、針状フェライト及びベイナイトの核生成の手助けをする。
【0023】
インライン熱間圧延機16は通常10〜50%の圧下に使われる。ランアウトテーブル17上での冷却は水冷部と空気ミスト冷却を含んでオーステナイト変態の冷却速度を制御することにより温度300〜700℃で所望の微細構造及び材料特性を達成する。若しくは、巻取り温度は約450〜550℃であってよい。生じた微細構造は大部分が針状フェライトとベイナイトで構成される。
【0024】
本発明の高銅レベル鋼及び高マンガンレベル鋼では、降伏強さ、引張り強さ、破断伸びに対する熱間圧下の作用により、相異なるレベルの熱間圧下で引張り強さ、降伏強さ、破断伸びが比較的安定した鋼特性となる。従来の斯かる鋼製品では熱間圧下の増加につれて降伏強さ及び引張り強さが低下するのが通例であるのと対照的に、本鋼品では降伏強さ、引張り強さ、破断伸びに対する熱間圧下の作用が著しく減少される。550℃より低い巻取り温度は高度の熱間圧延と共に用いることで、機械的特性に対する熱間圧下の作用を軽減できる。
【0025】
約15%超の熱間圧下によりオーステナイトの再結晶を引き起こすことができ、それが針状フェライトとベイナイトの粒度と体積分率を減らす。
【0026】
我々は、鋼硬化性を増加させる合金素子を加えることにより、熱間圧延プロセスでの粗い鋳放しオーステナイト粒度の再結晶化が抑えられ、鋼硬化性が熱間圧延後に維持されることとなり、広範囲の%の熱間圧下にわたって所望微細構造及び機械的特性の薄型材料を造ることが可能となることを見出した。これについて更に、当初は表1の鋼組成に関連して以下で論じる。
【0027】
【表1】

【0028】
表1の鋼J及び鋼Lの溶融組成は遊離酸素含有量が41〜54ppmであり、0.01%超、0.15%以下のリンを含んでいた。
【0029】
表1のベース組成のような普通炭素マンガン鋼の通常組成は、約0.60〜0.90重量%のマンガン含有量を含む。我々は、大幅にマンガン含有量を増加させて(表1の鋼L)鋼の硬化性を増加させた鋼組成を開発した。マンガン含有量を増加させると微細構造硬化により所望強さレベルが提供される。加えて、固溶体中のマンガンが作用して熱間圧延後の変形オーステナイトの静的再結晶化を抑制し、機械的特性に対する熱間圧下の作用が軽減された。この抑制をすることは、従来のスラブベースの製造に較べて短い時間間隔(time scale)及び最少限の熱間圧下により可能である。本発明の高マンガンレベル鋼の組成は、少なくとも35%までの熱間圧下という程度の熱間圧延圧下で比較的安定している。これにより、所望機械的特性を備えた0.9mm厚の鋼L等の比較的薄板の製造ができる。図3に示すように、1.28%マンガン鋼は熱間圧延圧下による降伏強さへの影響が、普通の0.8%マンガン・炭素レベルのものよりも少ない。加えて、1.28%マンガンの降伏強さはベースの0.8%マンガン鋼の降伏強さよりも著しく高く、35%超の熱間圧延圧下で440MPaを超える。
【0030】
熱間圧延後に、鋼ストリップは約300〜700℃の巻取り温度に冷却されることにより、微細構造の大部分がベイナイトと針状フェライトで構成される。若しくは、鋼ストリップは約450〜550℃の巻取り温度に冷却されることにより微細構造の大部分がベイナイトと針状フェライトで構成される。15%及び35%圧下での機械的特性は、熱間圧延ストリップの降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。若しくは、15〜35%圧下の範囲全体での機械的特性が、熱間圧延ストリップの降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であってよい。
【0031】
組成は0.25重量%未満の炭素、0.9〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウムを含んでよい。マンガン含有量は約1.0〜1.3重量%でもよい。
【0032】
若しくは又は加えて、高マンガンレベル鋼の組成は、約0.01〜0.2%のニオブ、約0.05〜約0.50%のモリブデン、約0.01〜約0.20%のバナジウム及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの素子を含んでよい。熱間圧延鋼ストリップは溶融メッキ被覆して、亜鉛、亜鉛合金又はアルミニウムの被覆を備えてもよい。
【0033】
我々は、所望の微細構造的硬化を提供して機械的特性に対する熱間圧延圧下の作用を減らすことが、0.20〜0.60重量%の銅を加えると共にマンガンレベルを上記のように最少レベルに保つか0.08重量%もの低量に減らし、スズを0.03重量%未満、ニッケルを0.20重量%未満とすることにより可能であることも見出した。この高銅レベル鋼は、ロッドミルで使われるもののように銅分の多い鋼スクラップをホットショートネスなしの製鋼に使うことを可能にする。銅レベル0.2〜0.4%の複数の試験ヒート(一回の製鋼工程で得られた溶鋼)が鋳造され、約0.6%銅の試験ヒートがホットショートネスを起こさず且つ特別な合金添加の実行を避けつつ鋳造された。
【0034】
銅を有する組成は、0.25重量%未満の炭素、0.2〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウム、0.03重量%未満のスズ、0.10重量%未満のニッケル、0.20〜0.60重量%の銅を含んでよい。銅含有量は約0.2〜0.5重量%又は約0.3〜0.4重量%でもよい。又、鋳造される溶鋼の遊離酸素含有量は20〜75ppm若しくは30〜60ppmでもよい。又、全酸素レベルは70〜150ppmであった。
【0035】
加えて、熱間圧延鋼ストリップのクロム含有量は約0.4〜0.75重量%若しくは約0.4〜0.5重量%であってよい。
【0036】
銅の提供する小幅の硬化性増加をスズ0.03%未満及びニッケル0.20%未満で用いて、高冷却速度及び低巻取り温度約500〜600℃を用い、高強度の等級(等級SS380)を製造した。又、低強度の等級は、銅レベルを高めると共に、低冷却速度と高巻取り温度を用いることにより銅含有量増加の効果を相殺することで製造可能である。表2に示すように、銅含有量0.20〜0.40%の等級の引張り特性により等級SS275〜等級SS380のような一範囲の亜鉛メッキ構造等級が造られた。
【0037】
【表2】

【0038】
銅レベルを高めて低強度等級を造るには、約600〜700℃の高巻取り温度を用いて銅含有量増加を相殺する。高温度で巻取ることによる、高銅レベル本鋼は低銅含有量の普通炭素マンガン鋼に類似した物理的特性を提供できる。上記したように、高銅レベル本鋼組成は高銅スクラップにより電気アーク炉内で造ることができ、低銅スクラップに較べかなりのコスト削減となる。
【0039】
一代替例では、高銅レベル本鋼を、亜鉛メッキ被覆、ガルバリウム(Galvalume: 登録商標)被覆及びジンカリューム(Zincalum: 登録商標)被覆、アルミメッキ被覆又はその他被覆等、亜鉛被覆又は亜鉛合金被覆又はアルミニウム被覆のうちの一つ又は両方で溶融メッキ被覆する。銅レベルを高め、溶融メッキした本鋼の微細構造は、ストリップ温度が鋼のAc1温度よりもはるかに低いままなので、大幅に変わることはなかった。従って、銅レベルを高め被覆されていない鋼の熱間圧延状態での機械的特性は連続溶融メッキラインでの被覆後の機械的特性に類似している。
【0040】
若しくは又は加えて、高銅組成物は、約0.01〜0.2%のニオブ、約0.05〜約0.50%のモリブデン、約0.01〜約0.20%のバナジウム及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの素子を含んでよい。
【0041】
いずれにしろ、約0.20%以上もの炭素レベルはマイクロ合金が望まれない用途にも用いることができる。加えて、0.30〜0.50%の高炭素レベルは厚み範囲1.0〜1.5mmの材料用の特定用途に用いることができる。従来、これらの炭素レベルを高めた鋼がこの厚みを得るには複数回の焼きなまし及び冷間圧延段階を要していた。
【0042】
0.19%炭素鋼の組成を表1(鋼J)に示し、機械的特性を適用される熱間圧延圧下の関数として図4に示す。本0.19%炭素鋼の強度レベルは現在の普通低炭素鋼よりも高い。図4に示すように、従来の巻取り温度での処理で降伏強さは適用される熱間圧下の全範囲にわたって380MPaを超える。これは、低巻取り温度と制限された熱間圧下が適用されて380MPaを越える降伏強さを提供する低炭素鋼(0.02〜0.05%炭素)と対照的である。
【0043】
本鋼の追加のサンプルは、図5及び図6に示すように、約0.88〜1.1%のマンガン及び約0.02〜0.04%の炭素量で用意した。図5に示すように、引張り強さ、降伏強さ、破断伸びは、0.88〜1.1%の相異なるレベルのマンガン量にわたって比較的安定している。
【0044】
本鋼では降伏強さ、引張り強さ、破断伸びに対する熱間圧下の作用が、図6に示すように、相異なるレベルの熱間圧下で引張り強さ、降伏強さ、破断伸びが比較的安定する鋼特性となる。上記で論じたように、従来の斯かる鋼製品では、熱間圧下を増加させるにつれて降伏強さ及び引張り強さが減少するのが通例であった。対照的に、本鋼品では、降伏強さ、引張り強さ、破断伸びに対し、相異なる量の熱間圧下の作用が著しく減少する。図6に示すように、本鋼は少なくとも45%までの程度の熱間圧延圧下で比較的安定している。熱間圧延鋳造ストリップは、温度300〜700℃若しくは約450〜550℃での冷却後、大部分がベイナイト及び針状フェライトで構成され、10%及び35%圧下で機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるような特性を有する微細構造を提供する。若しくは、10〜35%圧下の範囲全体にわたって機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。更に別の選択肢では、15%及び35%圧下で機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。若しくは、15〜35%圧下の範囲全体にわたって機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内である。
【0045】
以上、本発明を図面及び明細書において詳細に説明・記述してきたが、それは例示的なものであって限定的性格のものでない。従って、単に例示来てな実施例を記述したものであって、特許請求の範囲で記述した本発明の範囲内にあるあらゆる変更及び改変の保護が要求されていると理解される。明細書を考慮すれば本発明の追加的特徴は当業者には明らかとなるであろう。本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更を加えることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横方向に位置決めされて間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は、製造される熱間圧延薄鋳造ストリップの組成が0.25重量%未満の炭素、0.9〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、0.01重量%未満のアルミニウムからなるような組成であり、
鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し、
温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイトと針状フェライトで構成する、
ことからなる諸段階により造られる熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項2】
15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延する段階により造られる、請求項1記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項3】
溶鋼の遊離酸素含有量が30〜60ppmである、請求項1又は2に記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項4】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのマンガン含有量が0.9〜1.3重量%であるような組成である、請求項1乃至3のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項5】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのニオブ含有量が0.01〜0.20重量%であるような組成である、請求項1乃至4のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項6】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップが0.05〜0.50重量%のモリブデン、0.01〜0.20重量%のバナジウム及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの素子からなるような組成である、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項7】
熱間圧延鋼ストリップを溶融メッキ被覆して亜鉛又は亜鉛合金又はアルミニウムの被覆を提供する段階から更になる、請求項1乃至6のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項8】
鋼ストリップを熱間圧延して少なくとも35%の圧下とし、熱間圧延圧下後に少なくとも440MPaの降伏強さを持たせる段階から造られる、請求項1乃至7のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項9】
横方向に位置決めされて間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの組成が0.25重量%未満の炭素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、0.03重量%未満のスズ、0.20重量%未満のニッケル、0.2〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウム、0.20〜0.60重量%の銅からなるような組成であり、
鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し、
温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイトと針状フェライトで構成する
ことからなる諸段階により造られる熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項10】
15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延することからなる段階により造られる、請求項9に記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項11】
溶鋼の遊離酸素含有量が30〜60ppmである、請求項9又は請求項10に記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項12】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの銅含有量が0.2〜0.5重量%であるような組成である、請求項9乃至11のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項13】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの銅含有量が0.3〜0.4重量%であるような組成である、請求項9乃至12のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項14】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのニッケル含有量が0.1重量%未満であるような組成である、請求項9乃至13のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項15】
巻取り温度が600〜700℃である、請求項9乃至14のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項16】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのクロム含有量が0.4〜0.75重量%であるような組成である、請求項9乃至15のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項17】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのクロム含有量が0.4〜0.5重量%であるような組成である、請求項9乃至15のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップ。
【請求項18】
横方向に位置決めされて間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は、製造される熱間圧延薄鋳造ストリップの組成が0.25重量%未満の炭素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、1.0〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウムからなるような組成であり、
鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し、
温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイトと針状フェライトで構成する、
諸段階からなる熱間圧延鋼ストリップ製造方法。
【請求項19】
15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延することからなる、請求項18に記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項20】
溶鋼の遊離酸素含有量が30〜60ppmである、請求項18又は請求項19に記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項21】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのマンガン含有量が0.9〜1.3重量%であるような組成である、請求項18乃至20のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項22】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのニオブ含有量が0.01〜0.20重量%であるような組成である、請求項18乃至21のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項23】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップが約0.05〜約0.50重量%のモリブデン、約0.01〜約0.20重量%のバナジウム及びそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも一つの素子から更になるような組成である、請求項18乃至22のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項24】
熱間圧延鋼ストリップを溶融メッキ被覆して亜鉛、亜鉛合金又はアルミニウムの被覆を提供する段階から更になる、請求項18乃至23のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項25】
少なくとも35%の熱間圧延圧下後に鋼ストリップが少なくとも440MPaの降伏強さを有する、請求項18乃至24のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項26】
横方向に位置決めされて間にロール間隙を形成する鋳造ロールを備えた内部冷却ロール鋳造機を組立て、ロール間隙上方で鋳造ロール上に支持されて側部堰により鋳造ロールの端に隣接画成される溶鋼の鋳造溜めを形成し、溶鋼の遊離酸素含有量が20〜75ppmであり、溶鋼は熱間圧延鋼ストリップの組成が0.25重量%未満の炭素、0.01重量%超で0.15重量%以下のリン、0.03重量%未満のスズ、0.20重量%未満のニッケル、0.2〜2.0重量%のマンガン、0.05〜0.50重量%のケイ素、0.01重量%未満のアルミニウム、0.20〜0.60重量%の銅からなるような組成であり、
鋳造ロールを互いに逆回転させることにより、鋳造溜め内を動くにつれて鋳造ロール上に金属殻を凝固させ、
金属殻から、鋳造ロール間のロール間隙を介し下方に移動する鋼ストリップを形成し、
10%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう鋼ストリップを熱間圧延し
温度300〜700℃で熱間圧延鋼ストリップを巻取ることにより、微細構造の大部分をベイナイトと針状フェライトで構成する、
諸段階からなる熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項27】
15%及び35%圧下での機械的特性が降伏強さ、引張り強さ、破断伸びについて10%以内であるよう、鋼ストリップを熱間圧延することからなる、請求項26に記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項28】
溶鋼の遊離酸素含有量が30〜60ppmである、請求項26又は27に記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項29】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの銅含有量が0.2〜0.5重量%であるような組成である、請求項26乃至28のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項30】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップの銅含有量が0.3〜0.4重量%であるような組成である、請求項26乃至29のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項31】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのニッケル含有量が0.1重量%未満であるような組成である、請求項26乃至30のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項32】
巻取り温度が600〜700℃である、請求項26乃至31のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項33】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのクロム含有量が0.4〜0.75重量%であるような組成である、請求項26乃至32のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。
【請求項34】
溶鋼は、熱間圧延鋼ストリップのクロム含有量が0.4〜0.5重量%であるような組成である、請求項26乃至32のいずれかに記載の熱間圧延鋼ストリップの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−518539(P2012−518539A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550383(P2011−550383)
【出願日】平成22年2月20日(2010.2.20)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000189
【国際公開番号】WO2010/094076
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(503093305)ニューコア・コーポレーション (29)
【Fターム(参考)】