説明

燃料蒸発ガス処理装置

【課題】エンジンの燃焼停止状態においてキャニスタに吸着された未燃燃料を無害化するための処理を実施する必要が生じた場合に、エンジンを燃焼状態にすることなく該処理を実施する。
【解決手段】エンジン10の排気通路17には、排気浄化装置としての触媒18が設けられている。また、触媒18において、電力供給を受けて作動し、触媒18を、排気通路17を流下する排気の浄化が可能となる所定の排気浄化状態とする作動手段としてのヒータ19が設けられている。ECU40は、エンジン10の燃焼停止状態において、キャニスタ24から燃料蒸発ガスを放出するための放出条件が成立したか否かを判定する。そして、放出条件成立と判定された場合、触媒18を排気浄化状態に維持しかつエンジン10を燃焼停止状態としたまま、キャニスタ24に吸着された蒸発ガスを触媒18に輸送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料蒸発ガス処理装置に関し、詳しくは、エンジンの燃料の蒸発ガスを無害化するための処理を実施する燃料蒸発ガス処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの燃料の蒸発ガスをキャニスタに一時的に貯蔵し、その貯蔵した蒸発ガスをエンジンの吸気系に放出(パージ)してエンジンで燃焼処理することにより、キャニスタに吸着された未燃燃料の無害化を図ることが行われている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1には、車両動力源としてエンジンと電気モータとを備えるハイブリッド車両の蒸発燃料処理に関する技術が開示されている。詳しくは、特許文献1の制御装置では、キャニスタの燃料吸着量が閾値以上の場合に、モータ走行(EVモード)からモータとエンジンとの併用走行(HVモード)に移行し、キャニスタからパージした未燃燃料をエンジンで消費することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−307915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のものでは、エンジンを燃焼停止状態から燃焼状態にする必要がない場合にも、未燃燃料を無害化するためにエンジンを始動させる必要があり、未燃燃料の処理に際し余分な燃料が消費されることが懸念される。また、ユーザが意図していないにもかかわらずエンジンの始動が行われることにより、その始動の際のエンジン音等によってユーザに違和感を与えることも懸念される。
【0005】
また、車両の動力源として電動機を備える車両、特にエンジンを発電専用に使用するレンジエクステンダ車両や、家庭用電源等によりバッテリを充電可能なプラグインハイブリッド車両などではエンジンの運転頻度が少ないため、エンジン燃焼停止状態において未燃燃料の無害化処理の要求が生じやすくなり、上記の不都合が現れやすい。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エンジンの燃焼停止状態において、キャニスタに吸着された未燃燃料を無害化するための処理を実施する必要が生じた場合に、エンジンを燃焼状態にすることなく該処理を実施することができる燃料蒸発ガス処理装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
【0008】
本発明は、エンジンの排気通路に設けられた排気浄化装置と、電力供給を受けて作動し、前記排気浄化装置を、前記排気通路を流下する排気の浄化が可能となる所定の排気浄化状態とする作動手段と、燃料の蒸発ガスを吸着するキャニスタとを備える車両に適用される燃料蒸発ガス処理装置に関する。また、請求項1に記載の発明は、エンジンの燃焼停止状態において、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを放出するための放出条件が成立したか否かを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段により前記放出条件が成立したと判定された場合に、前記排気浄化装置を前記排気浄化状態とすべく前記作動手段を制御する浄化状態制御手段と、前記浄化状態制御手段により前記排気浄化装置を前記排気浄化状態に維持しかつエンジンを燃焼停止状態としたまま、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる輸送手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
要するに、上記構成では、エンジンの燃焼停止状態において、キャニスタに吸着された燃料の蒸発ガスをキャニスタから放出する必要が生じた場合、エンジンの燃焼を停止した状態のまま、その蒸発ガスを、排気の浄化が可能な状態の排気浄化装置へ送り、該排気浄化装置で蒸発ガス(HCやCO)を酸化してCO2やH2Oに変化させる。よって、蒸発ガスの酸化(無害化)を目的として運転停止中のエンジンをわざわざ始動する必要がない。したがって、上記構成によれば、燃料の蒸発ガスを無害化するのに際し、エンジン始動のための燃料が必要になったり、始動の際のエンジン音によってユーザに違和感を与えたりするのを回避することができる。
【0010】
排気浄化装置として、例えば触媒等のように、所定の温度域まで高温化されることで排気の浄化を適切に実施可能な装置を用いる場合には、請求項2に記載の発明のように、前記作動手段は、電力供給を受けて前記排気浄化装置を加熱する加熱手段であり、前記排気浄化装置は、所定の温度域まで高温化されることで前記排気浄化状態となるものであり、前記浄化状態制御手段は、前記排気浄化装置の温度が前記所定の温度域よりも低温側である場合に前記加熱手段により前記排気浄化装置の加熱を実施し、前記輸送手段は、前記排気浄化装置の温度が前記所定の温度域にある場合に、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせるものとするのがよい。
【0011】
エンジンの燃焼停止状態では、排気通路に高温の排気が流れないため、排気浄化装置の温度が低く、上記構成の排気浄化装置において、蒸発ガスの無害化が適正に行われないことが考えられる。この点、本構成によれば、排気浄化装置の温度が低い場合には、電力を用いて排気浄化装置を加熱するため、エンジンの運転状態とは無関係に排気浄化装置を排気浄化が可能な状態にすることができる。つまり、燃料の蒸発ガスを無害化する必要が生じたときに排気浄化装置が排気の浄化が可能な状態にない場合にも、排気浄化装置の加熱によって蒸発ガスの無害化を適性に実施することができる。
【0012】
エンジンの燃焼停止状態ではエンジンの回転が停止しているため、蒸発ガスを吸気通路に放出しても、その放出したガスが吸気通路で停滞し、排気浄化装置まで輸送できないことが考えられる。その点に鑑み、請求項3に記載の発明では、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを該キャニスタからエンジンの吸気通路に放出するガス放出手段と、電力によりエンジンの出力軸を回転させる回転制御手段と、を備え、前記輸送手段は、エンジンを燃焼停止状態としたまま、前記回転制御手段により前記出力軸を回転させることにより、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる。
【0013】
上記構成によれば、回転制御手段によるエンジンのモータリング機能を利用することにより、吸気通路に放出された蒸発ガスを排気浄化装置まで確実に輸送することができる。また、このとき、回転制御手段において既設のモータリング装置を利用することで、蒸発ガスを排気浄化装置に送るための新たな装置を追加しなくて済む。ここで、モータリング装置としては、例えばエンジンのクランキングを行うスタータや、エンジンの出力軸に接続され発電機としても機能する発電電動機などが挙げられる。
【0014】
蒸発ガスを排気浄化装置に輸送する構成としては、請求項4に記載の発明のように、前記キャニスタと前記排気通路とを接続し、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを前記排気通路に放出する第1放出通路が設けられているとともに、該第1放出通路の途中に電動ポンプが配置されており、前記輸送手段は、エンジンを燃焼停止状態としたまま前記電動ポンプを駆動することにより、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる構成としてもよい。この構成によれば、エンジンのモータリングを行わなくても、キャニスタに吸着された蒸発ガスを排気浄化装置に輸送することができる。よって、エンジンのモータリングによる場合に比べて、消費電力の節減や音抑制を図ることができる点で好適である。
【0015】
また、燃料の蒸発ガスを排気通路に放出する構成(請求項4)では、請求項5に記載の発明のように、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを該キャニスタからエンジンの吸気通路に放出する第2放出通路が設けられており、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送経路を、エンジンの燃焼状態において前記放出条件が成立した場合に前記第2放出通路とし、エンジンの燃焼停止状態において前記放出条件が成立した場合に前記第1放出通路とする通路切替手段を備えるものとしてもよい。本構成によれば、エンジンが燃焼状態の場合には、その燃焼を利用して蒸発ガスを処理するため、蒸発ガス輸送のための電動ポンプの駆動頻度をできるだけ少なくして消費電力の低減を図りつつ、エンジン運転状態とは無関係に蒸発ガスの無害化を実施することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、車両駆動軸に接続された車両駆動用の電動機と、該車両駆動用の電動機に電力を供給するバッテリとを備える車両に上記の請求項1〜5の構成を適用する。車両駆動用の電動機を備える車両では、エンジンが運転状態(燃焼状態)になる頻度が少なく、エンジン燃焼停止状態において蒸発ガスの無害化を行う必要が生じやすい。したがって、上記車両に本発明を適用することにより、エンジンを燃焼状態にすることなく燃料の蒸発ガスの無害化処理を実施することによる効果、具体的には、蒸発ガスを無害化するのに際し、エンジン始動のための燃料が必要になったり始動の際のエンジン音によってユーザに違和感を与えたりするのを回避できるといった効果をより好適に得ることができる。
【0017】
また、車両駆動用の電動機を備える車両の中でも、特に請求項7に記載の発明のように、エンジンと前記車両駆動軸とが機械的に接続されておらず、エンジンの出力軸に接続されエンジンの回転力によって駆動されることで前記バッテリを充電する充電用の電動機を更に備える車両(レンジエクステンダ車両)に適用するのが好ましい。レンジエクステンダ車両では、エンジンが発電専用であるため、エンジンが運転状態になる頻度が一層少ないからである。また、本構成においては、更に、上記の充電用の電動機を用いてエンジンのモータリングを行う構成としてもよい。この場合、キャニスタから吸気通路に放出された燃料蒸発ガスを排気浄化装置に輸送する際に、蒸発ガスの無害化処理に要する時間(例えば数十秒)の間、エンジンを一定の回転速度(例えば1000〜2000rpm)で回転させることができ、排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を好適に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】車両システムの全体概略構成図。
【図2】パージ処理の処理手順を示すフローチャート。
【図3】本実施形態のパージ処理の具体的態様を示すタイムチャート。
【図4】他の実施形態における車両システムの全体概略構成図。
【図5】他の実施形態におけるパージ処理の処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、動力源としてのモータと、発電専用のエンジンとを備えるハイブリッド車両(レンジエクステンダ車両)の制御装置に具体化している。当該システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として、エンジンの燃料噴射量の制御や点火時期等を制御するとともに、モータの駆動を制御することで車両のシステム全体を制御する。本システムの全体概略構成図を図1に示す。
【0020】
図1において、エンジン10は例えば単気筒ガソリンエンジンであり、インジェクタ11や点火装置(イグナイタ等)12を備えている。なお、インジェクタ11は、エンジン10の吸気ポート近傍に設けられていてもよいし、各気筒のシリンダヘッド等に吸気ポートに設けられていてもよい。また、エンジン10を単気筒エンジンとしたが、多気筒エンジンであってもよい。
【0021】
エンジン10の吸気通路13には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ14によって開度調節されるスロットルバルブ15が設けられている。スロットルバルブ15の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ14に内蔵されたスロットル開度センサ(図示略)により検出される。スロットルバルブ15を通過した空気は燃料と混合され、その混合気がエンジン10の燃焼室で燃焼に供される。これにより、エンジン10のピストン(図示略)が往復動して、エンジン10の出力軸であるクランク軸16が回転される。
【0022】
エンジン10の排気通路17には、排ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための触媒18が設けられており、本実施形態では触媒18として三元触媒が用いられている。三元触媒は、排気中の酸素を吸蔵する酸素ストレージ能を有しており、触媒に吸着されたO2を放出してHCやCOを酸化するとともに、NOxの還元を行う。
【0023】
触媒18の近傍にはヒータ19が設けられており、電力の供給を受けてヒータ19が発熱することで触媒全体が加熱されるようになっている。このヒータ19による触媒18の加熱により、触媒18が所定の活性温度以上の活性状態(排気浄化状態)にされるとともに、その活性状態が保持される。また、触媒18の上流側には、排ガスを検出対象として混合気の空燃比(酸素濃度)を検出するための空燃比センサ21が設けられている。
【0024】
エンジン10の燃料(ガソリン)を貯留する燃料タンク22には、導管23を介してキャニスタ24が接続されている。キャニスタ24には活性炭等の吸着体が収容されており、吸着体によって、燃料タンク22内で蒸発した未燃燃料ガスが吸着されるようになっている。また、キャニスタ24には、ガス放出通路としてのパージ管25が接続されており、パージ管25において、キャニスタ24に接続される側とは反対の端部が吸気通路13に接続されている。このパージ管25の途中には、通電制御により開閉されるパージバルブ26が設けられている。
【0025】
燃料タンク22内で蒸発した燃料ガスは、導管23を介してキャニスタ24内に導入され、吸着体に吸着される。この状態でパージバルブ26が開弁されると、吸着体に吸着された燃料の蒸発ガスが、エンジン10の回転に伴い生じる吸気管負圧により、パージ管25を介して吸気系に放出(パージ)され、例えばエンジン10により燃焼処理され無害化される。
【0026】
クランク軸16にはモータMG1が接続されている。モータMG1は、発電機としても電動機としても機能する周知の同期発電電動機である。詳しくは、モータMG1は、クランク軸16の回転エネルギによって駆動されることで発電するとともに、その発電された電力でバッテリ27を充電する。また、モータMG1は、エンジン始動に際しては電動機として機能し、バッテリ27からの電力供給を受けて駆動されることで、クランク軸16に初期回転を付与する(モータリングする)。
【0027】
なお、クランク軸16とモータMG1との間に、動力を伝達可能な動力伝達状態と、動力伝達が遮断される動力遮断状態とを切り替える電磁駆動式のクラッチを設ける構成としてもよい。この場合、モータMG1によるバッテリ27の充電時にはクラッチを動力伝達状態とし、エンジンの初期回転付与時にはクラッチを動力遮断状態にするとよい。
【0028】
バッテリ27は、プラグPGを介して外部電源によって充電可能になっている。なお、バッテリ27は、DC−DCコンバータを介して低圧バッテリ(例えば12Vの補機バッテリ、図示略)に接続されており、バッテリ27からの電力によって低圧バッテリが充電されるようになっている。
【0029】
また、バッテリ27にはモータMG2が接続されている。モータMG2は、発電機としても電動機としても機能する周知の同期発電電動機であり、バッテリ27からの電力供給を受けて駆動される。モータMG2には、減速機構28や車両駆動軸31等を介して車輪(駆動輪)29が接続されており、モータMG2の動力が駆動輪29に伝達されるようになっている。なお、モータMG2は、車両の減速時に回生発電する機能を有しており、発電した電力でバッテリ27を充電する。
【0030】
その他、本システムには、エンジン10の所定クランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ32や、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温センサ33、バッテリ27の充放電電流を検出するバッテリセンサ34等が設けられている。
【0031】
ECU40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコン41という)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン10の各種制御や、モータMG1、モータMG2の駆動制御等を実施する。なお、モータMG1,MG2及びエンジン10のそれぞれは、実際には各別の電子制御装置により制御されるが、ここではこれら電子制御装置をECU40と表記している。
【0032】
エンジン制御について、ECU40のマイコン41は、前述した各種センサから各種検出信号等を入力し、これらの各種検出信号等に基づいて、燃料噴射量や点火時期等を演算してエンジン10のインジェクタ11や点火装置12の駆動を制御する。詳しくは、マイコン41は、バッテリセンサ34の検出値に基づいてバッテリ27の残容量(SOC)を演算し、その演算したSOCに基づきバッテリ27の充電要求があると判断した場合、モータMG1を駆動してエンジン10に初期回転を付与するとともに、インジェクタ11や点火装置12の駆動を制御してエンジン10の燃焼を開始する。これにより、エンジン10が始動され、モータMG1によるバッテリ27の充電が行われる。この充電によりバッテリ27のSOCが目標値に達すると、インジェクタ11や点火装置12の駆動を停止して、エンジン10の燃焼を停止する。
【0033】
また、マイコン41は、燃料タンク22内で蒸発した未燃燃料をエンジン側に供給し、その未燃燃料を無害化する処理(パージ処理)を実施する。詳しくは、本実施形態では、前回のパージ処理の実行から所定時間が経過した場合に、パージ実行条件が成立したものとしてパージバルブ26を開弁し、キャニスタ24に吸着されている燃料ガスを吸気通路13にパージする。このとき、エンジン10が燃焼状態であれば、エンジン10の燃焼室で燃料ガスが燃焼され処理されることとなる。このパージ実行条件が放出条件に相当する。
【0034】
なお、パージ実行条件としては、上記条件に代えて又は上記条件とともに、例えば、燃料タンク22内の圧力が所定圧力以上になったことや、キャニスタ24の吸着量が所定量以上になったこと等の少なくともいずれかを含んでいてもよい。また、パージを終了するための条件(パージ終了条件)としては、例えば、パージの実行開始から所定時間が経過したことや、燃料タンク22内の圧力が所定圧力以下になったこと、キャニスタ24の吸着量が所定量以下になったこと等の少なくともいずれかを含むものとする。
【0035】
ところで、本システムのように、エンジン10を車両走行の動力源として用いず発電専用として用いる場合や、バッテリ27が外部電源により充電可能な場合では、エンジンのみを車両走行の動力源として用いる車両に比べて、エンジン10が運転状態(燃焼状態)になる頻度が少ない(エンジン10が燃焼停止状態になる頻度が多い)。そのため、パージ実行条件の成立がエンジン運転停止状態のときに生じることが考えられる。この場合に、エンジン10の燃焼によって未燃燃料ガスを処理しようとすると、エンジン10を始動させる必要が生じてしまう。ところが、このようなエンジン始動は、始動のための燃料が必要になるだけでなく、始動の際のエンジン音によってユーザに違和感を与えることが懸念される。
【0036】
そこで、本実施形態では、エンジン10の燃焼停止状態においてパージ実行条件が成立した場合、エンジン10の燃焼を停止した状態のまま、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを排気の浄化が可能な状態(活性状態)の触媒18へ輸送する。これにより、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガス(HCやCO)を触媒18で酸化させ、CO2やH2Oとして車外に排出することとしている。
【0037】
次に、本実施形態のパージ処理の処理手順を図2のフローチャートを用いて説明する。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に実行される。
【0038】
図2において、ステップS11では、パージ処理の実行中か否かを判定する。パージ処理の実行中でない場合にはステップS12へ進み、パージ実行条件が成立したか否かを判定する。ここでは、例えば前回のパージ処理実行から所定時間が経過したか否かを判定する。
【0039】
ステップS12がYESの場合、ステップS13へ進み、エンジン10が運転状態(燃焼状態)か否かを判定する。このとき、エンジン運転状態の場合にはステップS14へ進み、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスをエンジン10で燃焼処理する通常パージ処理を実施する。具体的には、パージ実行条件の成立に伴い、スロットルバルブ15を全開状態よりも閉弁側の所定の閉弁位置αにして、エンジン10の回転によって吸気通路13に負圧を発生させ、この吸気管負圧の状態でパージバルブ26を開弁する。これにより、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスがキャニスタ24から吸気通路13に放出され、エンジン10の燃焼室で燃焼処理される。
【0040】
一方、エンジン10が運転停止状態(燃焼停止状態)であればステップS15へ進み、触媒18の温度(触媒温度)が、所定の活性温度(三元触媒では300〜400℃)以上の活性温度域にあるか否かを判定する。なお、触媒温度は、都度のエンジン運転状態や外気温などに基づいて算出してもよいし、あるいは、触媒18の近傍に温度センサを配置し、その温度センサにより直接検出してもよい。
【0041】
触媒温度が活性温度域よりも低温側である場合にはステップS16へ進み、ヒータ19に通電して触媒18を加熱する。一方、触媒温度が活性温度域にある場合にはステップS15がYESとなりステップS17へ進み、エンジン10のモータリングを行う。ここでは、エンジン10の燃料噴射及び点火を停止したままの状態でモータMG1を駆動し、モータMG1の回転力によりクランク軸16を回転させる。
【0042】
続くステップS18では、スロットルバルブ15を所定の閉弁位置βにするとともに、パージバルブ26を開弁する。所定の閉弁位置βは、吸気通路13を負圧にすることが可能な開度位置であり、本実施形態では、全閉状態よりも若干開弁側の位置である。所定の閉弁位置βは、通常パージ処理での閉弁位置αと同じでも異なっていてもよい。
【0043】
なお、ステップS18では、エンジン10のモータリング開始から所定時間が経過するのを待ってからパージバルブ26を開弁することにより、吸気通路13内を十分に負圧にした後に燃料ガスのパージを行ってもよい。
【0044】
さて、ステップS19では、パージ終了条件が成立したか否かを判定する。ここでは、例えばパージの実行開始から所定の実施時間が経過したか否かを判定する。このとき、パージ終了条件が成立していなければそのまま本ルーチンを終了する。
【0045】
一方、パージ終了条件が成立した場合にはステップS20へ進み、パージバルブ26を閉弁する。また、ステップS21では、エンジン運転停止状態でのパージ処理の実施か否かを判定し、ステップS21がYESの場合、ステップS22において、モータMG1によるエンジン10のモータリングを停止する。そして本ルーチンを終了する。
【0046】
次に、本実施形態の燃料ガスのパージ処理の具体的態様について、図3のタイムチャートを用いて説明する。図中、(a)はパージ実行条件の成立/不成立の推移、(b)はパージ解除条件の成立/不成立の推移、(c)はヒータ19のオン/オフの推移、(d)は触媒温度の推移、(e)はモータMG1のオン/オフの推移、(f)はスロットル開度の推移、(g)はパージバルブ26の開閉の推移、(h)はエンジン回転速度の推移を示す。
【0047】
図3において、エンジン10の運転停止状態でパージ実行条件が成立した場合、触媒温度が所定の活性温度Tacよりも低ければ、そのタイミングt11でヒータ19への通電が開始され、触媒18の加熱が行われる。そして、触媒温度が活性温度Tac以上になると、そのタイミングt12でモータMG1への通電が行われる。これにより、エンジン10のモータリングが行われ、エンジン回転速度が所定のモータリング回転速度Nm(例えば1000〜2000rpm)で保持される。
【0048】
また、タイミングt12では、スロットル開度が所定の閉弁位置βで保持されるとともに、パージバルブ26が閉弁状態から開弁状態に切り替えられる。これにより、キャニスタ24と吸気通路13とが連通され、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスが、エンジン10の回転に伴うピストンの往復動によって吸気通路13に放出され、エンジン10の燃焼室を経由して触媒18へと送られる。触媒18では、輸送された燃料の蒸発ガス(HCやCO)が、触媒18に吸蔵された酸素により酸化され、H2OやCO2として排出される。その後、パージ解除条件が成立すると、そのタイミングt13でパージバルブ26が閉弁状態に切り替えられるとともに、モータMG1への通電が停止され、パージ処理が終了される。
【0049】
なお、上記図3では、エンジン10の運転停止状態においてスロットルバルブ15が全閉状態となっており、タイミングt12ではスロットル開度を開弁側に変更したが、エンジン10の運転停止状態においてスロットルバルブ15が開弁状態(例えば全開状態)となっていてもよい。この場合、タイミングt12では、スロットルバルブ15の開度を閉弁側に変更する。
【0050】
以上詳述した本実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
【0051】
エンジン10の燃焼停止状態においてパージ実行条件が成立した場合、エンジン10の燃焼を停止した状態のまま、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを、排気の浄化が可能な状態、つまり活性状態の触媒18へ輸送する構成とした。これにより、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガス(HCやCO)を触媒18で酸化処理することができる。よって、本構成によれば、運転停止中のエンジン10をわざわざ始動しなくても、キャニスタ24から放出された未燃燃料を無害化することができる。その結果、未燃燃料を無害化するのに際し、エンジン始動のための燃料が必要になったり、始動の際のエンジン音によってユーザに違和感を与えたりするのを回避することができる。特に、レンジエクステンダ車両に本発明を適用する構成としたため、上記効果を好適に得ることができる。
【0052】
また、電力により触媒18を加熱する加熱手段としてヒータ19を設け、触媒18の温度が活性温度域よりも低温側である場合には、ヒータ19により触媒18を加熱する構成としたため、エンジン10の運転状態とは無関係に触媒18を活性状態にすることができる。したがって、パージ実行条件の成立時にエンジン10が燃焼停止状態であり、かつそのときに触媒18が活性状態にない場合にも、触媒18の加熱によって蒸発ガスの無害化を実施することができる。
【0053】
エンジン10の燃焼停止状態において、パージ実行条件成立に伴い燃料の蒸発ガスを吸気通路13に放出する際に、エンジン10のモータリングを実施する構成としたため、吸気通路13に放出された蒸発ガスを触媒18まで確実に輸送することができる。また、エンジン10の回転を行う回転制御手段として、既設のモータリング装置(モータMG1)を利用する構成としたため、蒸発ガスを触媒18に輸送するための新たな装置を追加しなくてよい。また、エンジン10のモータリングをモータMG1で行うことにより、蒸発ガスの無害化処理に要する時間(例えば数十秒)の間、エンジン10を一定の回転速度(例えば1000〜2000rpm)で回転させることができ、蒸発ガスの触媒18への輸送を好適に実施することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。上記第1の実施形態では、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを吸気通路13に放出したが、本実施形態では、キャニスタ24と排気通路17とを接続する通路(第1放出通路)を設け、該第1放出通路を介して、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを放出する構成としている。以下、本実施形態のパージ処理について説明する。
【0055】
図4は、本実施形態のシステムの全体概略構成図である。図4において、キャニスタ24にはパージ管25が接続されており、パージ管25の途中にパージバルブ26が設けられている。また、パージ管25は、キャニスタ24に接続される側とは反対側が2つに分岐されており、その一方の分岐通路51が吸気通路13に接続され、他方の分岐通路52が排気通路17の触媒18の上流側に接続されている。
【0056】
分岐通路51,52の分岐点には、通電制御により駆動される切替弁53が設けられている。この切替弁53の作動により、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを、分岐通路51を介して吸気通路13に放出するか、それとも分岐通路52を介して排気通路17に放出するかを切り替え可能になっている。また、排気通路側の分岐通路52の途中には電動ポンプ54が設けられており、電動ポンプ54の駆動により、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを排気通路17に放出可能になっている。なお、排気側の分岐通路52が第1放出通路に相当し、吸気側の分岐通路51が第2放出通路に相当する。
【0057】
次に、本実施形態のパージ処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に実行される。なお、上記の図2と同じ処理については、図2のステップ番号を付してその説明を省略する。
【0058】
図5において、ステップS31〜S33では、上記図2のステップS11〜S13と同じ処理を実行し、ステップS33でエンジン運転状態の場合、ステップS34へ進み、キャニスタ24に吸着された燃料蒸発ガスの放出経路が吸気通路側の分岐通路51となるように切替弁53を作動させる。また、ステップS35では、上記図2のステップS14と同じ通常パージ処理を実行する。
【0059】
一方、ステップS33でエンジン運転停止状態の場合にはステップS36へ進み、キャニスタ24に吸着された燃料蒸発ガスの放出経路が排気通路側の分岐通路52となるように切替弁53を作動させる。また、ステップS37では、触媒温度が、所定の活性温度以上の活性温度域にあるか否かを判定する。そして、触媒温度が所定の活性温度以上であるとステップS39へ進み、パージバルブ26を開弁状態にするとともに、電動ポンプ54を駆動する。これにより、キャニスタ24と排気通路17とが分岐通路52を介して連通され、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスが、電動ポンプ54の駆動により排気通路17に放出され触媒18へと輸送される。触媒18では、輸送された燃料ガス(HCやCO)が、触媒18に吸蔵された酸素により酸化され、H2OやCO2として車外に排出される。
【0060】
また、パージ終了条件が成立するとステップS40がYESとなり、ステップS41でパージバルブ26を閉弁する。また、エンジン運転停止状態の場合にはステップS43へ進み、電動ポンプ54の駆動を停止し、本処理を終了する。
【0061】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0062】
キャニスタ24と排気通路17とを接続する分岐通路52と、分岐通路52に配置された電動ポンプ54とを設け、エンジン燃焼停止状態においてパージ実行条件が成立した場合に、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを、電動ポンプ54の駆動によって分岐通路52を介して排気通路17に放出する構成とした。この構成によれば、エンジン10のモータリングを行わなくても、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを触媒18に輸送することができる。したがって、エンジンのモータリングによって蒸発ガスを触媒18に輸送する場合に比べ、消費電力の節減や音抑制を図ることができる。
【0063】
エンジン10が燃焼状態かそれとも燃焼停止状態かに応じて、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスの放出経路を、排気側の分岐通路52(第1放出通路)にするか、それとも吸気側の分岐通路51(第2放出通路)にするかを切り替える構成としたため、エンジン10が燃焼状態の場合には、その燃焼を利用して蒸発ガスの無害化を行うことができる。これにより、電動ポンプ54を駆動する頻度を極力少なくすることができる。
【0064】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
【0065】
・上記図5のステップS39で電動ポンプ54を駆動することにより、キャニスタ24に吸着された燃料の蒸発ガスを触媒18に輸送する際、併せてモータMG1を駆動する構成としてもよい。この場合、排気通路17内において上流側から下流側への空気の流れを形成することができ、分岐通路52から放出された燃料の蒸発ガスを触媒18に輸送する上で好適である。
【0066】
・上記実施形態では、排気浄化装置として三元触媒を用いたが、これ以外の触媒を用いる構成でもよく、要は未燃燃料を浄化できる構成であればよい。また、排気浄化装置として触媒以外の構成でもよく、例えばプラズマ放電装置を用いる構成でもよい。プラズマ放電装置は、例えば、排気通路内に設けられた電極間の放電により排気中の成分をプラズマ化するものであり、各電極に対しては、作動手段としての高電圧印加装置から高電圧が印加されるようになっている。この場合、排気通路内において、プラズマ放電装置により解離されたHCイオンと酸素とが結合されることで、排気の浄化(未燃燃料の無害化)が行われるようになっている。
【0067】
・上記実施形態では、車両走行の動力源としてモータMG2を備えるとともに、発電専用のエンジン10を備えるハイブリッド車両(レンジエクステンダ車両)における排気浄化システムの制御装置に本発明を具体化した場合について説明したが、ハイブリッド車両の構成はこれに限定せず、例えば車両走行の動力源としてモータとエンジンとを備える車両に適用してもよい。また、ハイブリッド車両に限定せず、例えば車両走行の動力源がエンジンのみである車両に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0068】
10…エンジン、13…吸気通路、17…排気通路、18…触媒(排気浄化装置)、19…ヒータ(作動手段、加熱手段)、24…キャニスタ、25…パージ管、26…パージバルブ(ガス放出手段)、27…バッテリ、40…ECU、41…マイコン(条件判定手段、浄化状態制御手段、輸送手段、ガス放出手段、回転制御手段)、51…分岐通路(第2放出通路)、52…分岐通路(第1放出通路)、53…切替弁(通路切替手段)、54…電動ポンプ、MG1…モータ(回転制御手段、充電用の電動機)、MG2…モータ(車両駆動用の電動機)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの排気通路に設けられた排気浄化装置と、電力供給を受けて作動し、前記排気浄化装置を、前記排気通路を流下する排気の浄化が可能となる所定の排気浄化状態とする作動手段と、燃料の蒸発ガスを吸着するキャニスタとを備える車両に適用され、
エンジンの燃焼停止状態において、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを放出するための放出条件が成立したか否かを判定する条件判定手段と、
前記条件判定手段により前記放出条件が成立したと判定された場合に、前記排気浄化装置を前記排気浄化状態とすべく前記作動手段を制御する浄化状態制御手段と、
前記浄化状態制御手段により前記排気浄化装置を前記排気浄化状態に維持しかつエンジンを燃焼停止状態としたまま、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる輸送手段と、
を備えることを特徴とする燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項2】
前記作動手段は、電力供給を受けて前記排気浄化装置を加熱する加熱手段であり、
前記排気浄化装置は、所定の温度域まで高温化されることで前記排気浄化状態となるものであり、
前記浄化状態制御手段は、前記排気浄化装置の温度が前記所定の温度域よりも低温側である場合に前記加熱手段により前記排気浄化装置の加熱を実施し、
前記輸送手段は、前記排気浄化装置の温度が前記所定の温度域にある場合に、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる請求項1に記載の燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項3】
前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを該キャニスタからエンジンの吸気通路に放出するガス放出手段と、
電力によりエンジンの出力軸を回転させる回転制御手段と、を備え、
前記輸送手段は、エンジンを燃焼停止状態としたまま、前記回転制御手段により前記出力軸を回転させることにより、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる請求項1又は2に記載の燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項4】
前記キャニスタと前記排気通路とを接続し、前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを前記排気通路に放出する第1放出通路が設けられているとともに、該第1放出通路の途中に電動ポンプが配置されており、
前記輸送手段は、エンジンを燃焼停止状態としたまま前記電動ポンプを駆動することにより、前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送を行わせる請求項1又は2に記載の燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項5】
前記キャニスタに吸着された蒸発ガスを該キャニスタからエンジンの吸気通路に放出する第2放出通路が設けられており、
前記キャニスタから前記排気浄化装置への蒸発ガスの輸送経路を、エンジンの燃焼状態において前記放出条件が成立した場合に前記第2放出通路とし、エンジンの燃焼停止状態において前記放出条件が成立した場合に前記第1放出通路とする通路切替手段を備える請求項4に記載の燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項6】
車両駆動軸に接続された車両駆動用の電動機と、該車両駆動用の電動機に電力を供給するバッテリとを備える車両に適用される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料蒸発ガス処理装置。
【請求項7】
エンジンと前記車両駆動軸とが機械的に接続されておらず、かつ、
エンジンの出力軸に接続され、エンジンの回転力によって駆動されることで前記バッテリを充電する充電用の電動機を更に備える車両に適用される請求項6に記載の燃料蒸発ガス処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−225231(P2012−225231A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92715(P2011−92715)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】