説明

画像再生装置及びシステム

【課題】 記録媒体にどのようなシーンが記録されているかを直ちに知ることができるとともに、所望のシーンの頭出しを簡単に行うことができるようにする。
【解決手段】 主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能なデジタルビデオカメラ等の画像再生装置であって、記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手段と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手段と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手段とを備える。例えば付加情報にサーチ画像データの記録位置情報を含めておき、それを利用することにより、各サーチ画像に代表されるシーンの頭出しを簡単に行うことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された磁気テープ等の記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置、画像再生システム、画像再生装置の制御方法、画像再生方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ハイビジョン記録が可能なデジタルビデオカメラのように、近年、画像及び音声のデータをMPEG(Moving Picture Experts Group)方式のような高度な圧縮方式を用いて記録/再生することが可能となってきている。その方式によれば、特に磁気テープにMPEG方式を用いた高画質記録を行うデジタルVTR(Video Tape Recorder)では、通常再生以外の変速再生(サーチ再生)を行うために、通常再生用のデータとは別の領域にサーチ再生のための専用データ(サーチ画像データ)を記録する方式が既に提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの方式では、通常速度の8倍もしくは24倍といった高速サーチにて、前記サーチ画像データを読み出し表示することが可能である。
【0003】
これらの提案によれば、8倍速再生用のサーチ画像データは、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャにて構成される15フレームからなる1GOP(Group Of Picture)に対して1枚の画像を、テープ上150トラック(15フレーム分のテープ長)に渡って分散的に記録する。また、24倍速再生用のサーチ画像データは、テープ上4GOPに対して1枚の画像を、テープ上600トラック(60フレーム=4GOP分のテープ長)に渡って分散的に記録する。トラック上の記録位置は、8倍もしくは24倍の速度でテープを搬送した場合に、テープからのデータを読み込むための磁気ヘッドがトレースする軌跡に沿ったSync Block位置となっている。
【0004】
図9はサーチ画像データのトラック上の領域配置を示す図である。8倍速のサーチ画像データは、16トラックごとに1組のデータが書き込まれており、同図に示すように正/逆8倍の速度でテープを搬送した場合に、(−)アジマスの磁気ヘッドがトラックパターンをトレースする軌跡(傾き)に沿った位置にデータ記録領域が設けられている。従って、8倍速モードでも全てのサーチ画像データを読み出すことが可能である。
【0005】
図10を参照して、サーチ画像データを読み出して表示するためのサーチ画像データ再生回路について説明する。1701はカセットテープである。1702は磁気ヘッドから再生された再生データを増幅する再生アンプである。1703は再生アンプ1702によって増幅された再生データをデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0006】
1704はA/D変換器1703から出力されたデジタルデータが書き込まれるSDRAMであり、1704aはSDRAM1704上に設けられた読み出しデータ領域、1704bはサーチ画像データ領域である。
【0007】
1705は読み出しデータのエラーを訂正するエラー訂正回路である。1706は読み出しデータの中からサーチ画像データを取り込み、SDRAM1704上のサーチ画データ領域1704bに、図11に示すような画面形式に応じた構成で書き込むサーチ画像生成回路である。1707はサーチ画像データ領域1704bに記録されたサーチ画像データを取り出してアナログ信号に変換し、モニタに出力するD/A変換器である。
【0008】
高速サーチモードにおいては、磁気テープから読み出されたサーチ画像データを前述したようなサーチ画像データ再生回路回路にて再生することで、8倍速であれば15フレーム/8(時間)≒0.06[秒]に1画面程度の更新速度で、連続的にサーチ画像を表示することが可能である。
【0009】
このようなサーチ画像の画面構成についてはこれまでもいくつかの提案がなされているが、図11を参照して、輝度データの有効画素が水平×垂直で1440×1080、色差データの有効画素が水平×垂直で720×540となる再生画像を、サーチ画像データへと形式変換する場合について説明する。この例では、前述した分解能の画像データを、水平90×垂直68マクロブロック(MB)の画像データに変換する。この場合の1MBの構成は、8画素×8画素の輝度ブロックを水平/垂直方向に2個づつ並べた輝度情報と、そのブロックに対応した8画素×8画素の色差情報(Cr及びCb)とを組み合わせたものとなっている。これらの情報を通常画像情報より圧縮して短いデータ長に変換することで、図9にて説明したような比較的狭いサーチ画像データ領域に記録することが可能となる(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】特開2002−209179号公報
【特許文献2】特開2002−314941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本願出願人は、カセットテープ等の記録媒体に主画像データとは別にサーチ画像データが記録されている場合に、サーチ画像データを用いてインデックス画像データを生成するようにしたものを既に提案している(特願2004−302019)。このようにサーチ画像データを用いてインデックス画像データを生成してプリント等することにより、カセットテープに記録された画像を一覧することができ、カセットテープ内にどのようなシーンが記録されているかを直ちに知ることができる。
【0012】
ところで、上述したようにインデックス画像データをプリント等することにより、カセットテープ内にどのようなシーンが記録されているかを直ちに知ることはできるが、その中から所望のシーンを見つけた場合に、実際に再生しようと当該シーンの頭出しを行うには、ユーザ自身が出力画面を確認しつつカセットテープをサーチ走行させる必要がある。
【0013】
本願発明は、カセットテープ等の記録媒体にどのようなシーンが記録されているかを直ちに知ることができるとともに、所望のシーンの頭出しを簡単に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の画像再生装置は、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置であって、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手段と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手段と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手段とを備えた点に特徴を有する。
本発明の画像再生システムは、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置と、プリンタとを接続することにより構成される画像再生システムであって、前記画像再生装置は、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手段と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手段と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手段とを備え、前記プリンタは、前記画像再生装置から受信した付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手段を備える点に特徴を有する。
本発明の画像再生装置の制御方法は、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置の制御方法であって、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手順と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手順と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手順とを有する点に特徴を有する。
本発明の画像再生方法は、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置と、プリンタとを接続することにより構成される画像再生システムを用いて画像再生方法であって、前記画像再生装置が、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手順と、前記画像再生装置が、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手順と、前記画像再生装置が、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手順と、前記プリンタが、前記画像再生装置から受信した付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手順と、前記画像再生装置が、プリントされた画像情報を読み取る読み取り手段によって読み取られた画像情報に応じて、前記記録媒体に対する動作を制御する制御手順とを有する点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムは、主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成処理と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得処理と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信処理とをコンピュータに実行させる点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、インデックス画像データを生成するようにしたので、記録媒体にどのようなシーンが記録されているかを直ちに知ることができる。しかも、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得するようにしたので、例えばその付加情報にサーチ画像データの記録位置情報を含めておき、それを利用することにより、各サーチ画像に代表されるシーンの頭出しを簡単に行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態では、本発明を磁気テープに映像データ及び音声データをデジタル的に記録するデジタルビデオカメラに適用した例を説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のデジタルビデオカメラのうち、バーコードデータ付きインデックス画像データを作成する回路構成を示すブロック図である。101は各部の制御を行うシステム制御部(以下、CPU)である。102はカセットテープであり、主画像データとは別に、図9に示したような形式でサーチ画像データが記録されている。103はカセットテープ102に対して頭出し動作や再生動作等を行うメカ駆動部である。
【0018】
104はSDRAMである。105はカセットテープ102からサーチ画像データを読み取って、SDRAM104に書き込むサーチ画像生成回路である。106はSDRAM104に書き込まれたサーチ画像データ104aに関連する付加情報をバーコード等の特定のコードパターンを形成するためのデータに変換して、インデックス画像データ104bに挿入するバーコードデータ生成回路である。ここでいうバーコードとは、一般的なバーコード、もしくは、2次元コード(例えば、QRコード(登録商標)等)である。
【0019】
107はSDRAM104に書き込まれたサーチ画像データ104aをリサイズしてインデックス画像として取り込むリサイズ処理部である。108は作成されたインデックス画像データ104bをJPEG圧縮してJPEGデータ104cを作成するJPEGエンコーダである。
【0020】
109はプリンタ110とUSB接続を行うインタフェース部であり、SDRAM104に作成されたJPEGデータ104cを出力する。110は外部機器としてのプリンタである。
【0021】
このようにしたデジタルビデオカメラにおいては、メカ駆動部103によってカセットテープ102(磁気テープ)が高速で巻き戻されて、巻き戻し終了後、正方向に高速サーチされる。
【0022】
そのときにサーチ画像データが読み取られ、そのサーチ画像をインデックス画像として取り込むかどうかが判別される。インデックス画像として取り込むと判別されたサーチ画像データはサーチ画像生成回路105によって取り込まれて、SDRAM104にいったん書き込まれた後、リサイズ処理部107によってインデックス画像として取り込み可能なサイズへ縮小される。
【0023】
また、インデックス画像として取り込むと判別されたサーチ画像データが記録されたテープ位置を示すタイムコードデータ、サーチ画像の番号、エラーチェックコード、更にはバーコードの内容を特定するためのID情報等を含む付加情報がバーコードデータに変換されて、インデックス画像データ104bに挿入される。
【0024】
このようにして作成されたバーコードデータ付きインデックス画像データ104bは、JPEGエンコーダ108によってJPEGデータ104cに変換され、インタフェース部109を介してプリンタ110へと出力される。
【0025】
図2は、第1の実施形態のデジタルビデオカメラのうち、プリントされたバーコード付きインデックス画像のバーコードを読み取って、それに応じて頭出し再生を行う回路構成を示すブロック図である。なお、図1に示した構成要素と重複するものもあるが、ここでは別の符号を付して説明する。
【0026】
201は各部の制御を行うシステム制御部(以下、CPU)である。202はカセットテープであり、主画像データとは別に、図9に示したような形式でサーチ画像データが記録されている。203はカセットテープ102に対して頭出し動作や再生動作等を行うメカ駆動部である。
【0027】
204はSDRAMである。205は図1に示したプリンタ110によってバーコード付きインデックス画像がプリントされた記録用紙である。206は記録用紙205にプリントされたバーコード付きインデックス画像のバーコードを読み取るためのCCDであり、読み取られたバーコードデータはデジタルデータへ変換されてSDRAM204に書き込まれる。
【0028】
207はSDRAM204に書き込まれたバーコードデータを解析するデコーダ部である。208はバーコードデータの解析結果に応じた頭出し動作等の操作をユーザに選択させるための文字情報を生成するビットマップ画像情報生成回路である。209は文字情報やテープ再生画像を合成して出力するためのLCD等の表示装置である。
【0029】
このようにしたデジタルビデオカメラにおいては、記録用紙205にプリントされたバーコード付きインデックス画像のバーコードをCCD206によって読み取ると、その読み取られたバーコードデータがデジタルデータへ変換されてSDRAM204に書き込まれる。バーコードデータはデコーダ部207によって数値化される。数値化されたデータには、テープ位置を示すタイムコードデータ、サーチ画像の番号、エラーチェックコード、バーコードの内容を特定するためのID情報等が含まれている。これらの情報がすべて正常に読み取られたならば、読み取りOKデータと、読み取ったタイムコードデータ、サーチ画像の番号をCPU201へ送信する。
【0030】
CPU201は、受け取ったサーチ画像の番号から、頭出しを行うシーンをユーザに知らせ、頭出し再生の開始を選択させるための画像をビットマップ画像情報生成回路208によって生成し、SDRAM204にある出力画像情報生成領域204aにビットマップ画像情報を重畳させてLCD209に出力する。
【0031】
LCD209では、例えば4番目のインデックス画像に代表されるシーンを再生するというメッセージと、頭出し再生を行うか否かをユーザに選択させるための画像とを表示する。ユーザが頭出し再生を選択した場合は、タイムコードデータに基づいて頭出し動作をメカ駆動部203に行わせて、頭出し終了後、主画像データの再生を開始する。
【0032】
また、エラーチェックコードが付加されていることで、汚れている印刷画面の読み取りで起こりやすい読み取りエラーを防止することができる。
【0033】
図3は、図1に示した回路構成におけるバーコードデータ付きインデックス画像データを出力する過程を示すフローチャートである。インデックスプリントが開始されると、まずカセットテープ102の巻き戻しを行い(ステップS301)、続いて正方向への高速サーチを開始する(ステップS302)。テープが終了するかどうかをチェックしながら(ステップS303)、読み取ったサーチ画像の日付情報を確認し(ステップS304)、日付が異なっている場合にはサーチ画像をインデックス画像として取り込む(ステップS305)。
【0034】
同時にタイムコードも読み取って(ステップS306)、タイムコード、サーチ画像の番号、エラーチェックコード、ID情報等を含めた付加情報を生成し、バーコードデータへ変換した上で(ステップS307)インデックス画像データに挿入する(ステップS308)。これら処理動作をテープが終了するまで繰り返す。
【0035】
テープが終了したら、バーコードデータ付きインデックス画像データ104bをJPEG圧縮してJPEGデータ104cを作成し(ステップS309)、プリンタ110に出力する(ステップS310)。
【0036】
図4は、図2に示した回路構成におけるプリントされたバーコード付きインデックス画像のバーコードを読み取って、それに応じて頭出し再生を行う過程を示すフローチャートである。CCD206によってバーコードを読み取って(ステップS401)、バーコードデータをデコードする(ステップS402)。
【0037】
デコード結果が正常でなかった場合(ステップS403)、バーコードの再読み取りを請求する画面を表示する(ステップS408)。ユーザが再読み取りを選択した場合、ステップS401に戻ってバーコードの読み取りを開始し、再読み取りを行わないことを選択した場合は処理を終了する(ステップS409)。
【0038】
デコード結果が正常であった場合は(ステップS403)、バーコードデータに示されているサーチ画像に応じた文字情報を作成し(ステップS404)、頭出し再生の開始をユーザに選択させるための選択画面へ表示する(ステップS405)。
【0039】
ユーザが頭出し再生の開始を選択した場合(ステップS406)、バーコードデータに示されているタイムコードに応じたテープ位置への頭出し動作及び再生動作を行って(ステップS407)、処理を終了する。ユーザが頭出し再生の開始を選択しなかった場合(ステップS406)、そのまま処理を終了する。
【0040】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態ではデジタルビデオカメラにおいてバーコードデータ付きインデックス画像データを作成するようにしたが、第2の実施形態は、付加情報をインデックス画像データとともにプリンタに送信して、プリンタにおいてバーコードデータを生成してプリントするようにしたものである。
【0041】
図5は、第2の実施形態のデジタルビデオカメラのうち、インデックス画像データを作成する回路構成を示すブロック図である。501は各部の制御を行うシステム制御部(以下、CPU)である。CPU501は、インデックス画像として取り込む各サーチ画像に関連する付加情報(サーチ画像が記録されたテープ位置を示すタイムコードデータ、サーチ画像の番号、エラーチェックコード、インデックス画像におけるサーチ画像の位置情報等)をインタフェース部509へ送り、JPEGデータ504cに追加して送信する。
【0042】
502はカセットテープであり、主画像データとは別に、図9に示したような形式でサーチ画像データが記録されている。503はカセットテープ102に対して頭出し動作や再生動作等を行うメカ駆動部である。
【0043】
504はSDRAMである。505はカセットテープ502からサーチ画像データを取り込んで、SDRAM104に書き込むサーチ画生成回路である。
【0044】
507はSDRAM504に書き込まれたサーチ画像データ504aをリサイズしてインデックス画像として取り込むリサイズ処理部である。508は作成されたインデックス画像データ504bをJPEG圧縮してJPEGデータ504cを作成するJPEGエンコーダである。
【0045】
509はプリンタ510とUSB接続を行うインタフェース部であり、SDRAM504に作成されたJPEGデータ504cを出力する。510は外部機器としてのプリンタである。
【0046】
このようにしたデジタルビデオカメラにおいては、メカ駆動部503によってカセットテープ502(磁気テープ)が高速で巻き戻されて、巻き戻し終了後、正方向に高速サーチされる。
【0047】
そのときにサーチ画像データが読み取られ、そのサーチ画像をインデックス画像として取り込むかどうかが判別される。インデックス画像として取り込むと判別されたサーチ画像データはサーチ画像生成回路505によって取り込まれて、SDRAM504にいったん書き込まれた後、リサイズ処理部507によってインデックス画像として取り込み可能なサイズへ縮小される(インデックス画像データ504b)。
【0048】
また、サーチ画像データの取り込みが終了した場合、付加情報(サーチ画像が記録されたテープ位置を示すタイムコードデータ、サーチ画像の番号、エラーチェックコード、インデックス画像におけるサーチ画像の位置情報等)がコード化されてインタフェース部509へ送られる。
【0049】
このようにして作成されたインデックス画像データ504bは、JPEGエンコーダ508によってJPEGデータ504cに変換され、インタフェース部509を介してプリンタ510へと出力され、それに追加してコード化された付加情報もプリンタ510へと出力される。
【0050】
なお、第2の実施形態のデジタルビデオカメラのうち、プリントされたバーコード付きインデックス画像のバーコードを読み取って、それに応じて頭出し再生を行う回路構成については、上記第1の実施形態で説明したものを同様であり(図2を参照)、ここではその説明を省略する。
【0051】
図6は、第2の実施形態のプリンタのうち、インデックス画像をプリントするに際して付加情報をバーコードデータに変換してインデックス画像データに挿入してプリントする回路構成を示すブロック図である。601は各部の制御を行うシステム制御部(以下、CPU)である。602はSDRAMである。603はデジタルビデオカメラ604(図5を参照)とUSB接続を行うインタフェース部であり、デジタルビデオカメラ604から受け取ったJPEGデータはSDRAM602に書き込まれる(JPEGデータ602a)。
【0052】
605はSDRAM602に書き込まれたJPEGデータ602aをデコードするJPEGデコーダである。606はインタフェース部603を介してデジタルビデオカメラ604から受け取った付加情報をバーコードデータに変換し、デコードされたインデックス画像データ602bに挿入するバーコードデータ生成回路である。
【0053】
607はSDRAM603に書き込まれたバーコードデータ付きインデックス画像データ602bをプリントするプリントアウト回路である。
【0054】
このようにしたプリンタにおいては、インデックス画像データ及び付加情報をインタフェース部603を介してデジタルビデオカメラ604から受信すると、付加情報が存在するかどうかが判別されて、付加情報が存在する場合にバーコードデータ生成動作に入る。
【0055】
インデックス画像データは、JPEGデコーダ605によって解凍され、SDRAM602に書き込まれる。
【0056】
また、付加情報に示されている情報からバーコードデータ生成回路606によってバーコードデータが生成され、そのバーコードデータが、付加情報に示されているインデックス画像におけるサーチ画像の位置情報に応じた位置へ順次挿入される。インデックス画像データへバーコードデータがすべて挿入されると、プリントアウト回路607へ送信されてプリントが開始される。
【0057】
図7は、図5に示した回路構成におけるインデックス画像データを出力する過程を示すフローチャートである。インデックスプリントが開始されると、まずカセットテープ102の巻き戻しを行い(ステップS701)、続いて正方向への高速サーチを開始する(ステップS702)。テープが終了するかどうかをチェックしながら(ステップS703)、読み取ったサーチ画像の日付情報を確認し(ステップS704)、日付が異なっている場合にはサーチ画像をインデックス画像として取り込む(ステップS705)。
【0058】
同時にタイムコードも読み取って(ステップS706)、タイムコード、サーチ画像の番号等を含めた付加情報をコード化し(ステップS707)、それを記憶する(ステップS708)。これら処理動作をテープが終了するまで繰り返す。
【0059】
テープが終了したら、コード化して記憶した付加情報を出力するとともに(ステップS709)、インデックス画像データ504bをJPEG圧縮してJPEGデータ504cを作成し(ステップS710)、プリンタ510に出力する(ステップS711)。
【0060】
図8は、図6に示した回路構成におけるバーコードデータ付きインデックス画像データをプリントする過程を示すフローチャートである。デジタルビデオカメラからJPEGデータを受信すると、付加情報が存在するかどうかを判別し(ステップS801)、付加情報が存在していない場合には、JPEGデータをデコードして(ステップS807)、インデックス画像データをSDRAM602へ書き込む(ステップS808)。その後、インデックス画像データをプリントアウト回路607へ出力して(ステップS809)、処理を終了する。
【0061】
それに対して、付加情報が存在している場合には、付加情報をバーコードデータに変換して記憶する(ステップS802)。また、JPEGデータをデコードして(ステップS803)、インデックス画像データをSDRAM602へ書き込む(ステップS804)。そして、SDRAM602へ展開されたインデックス画像データに対して、先ほど記憶したバーコードデータを挿入するための位置を、付加情報に示されているインデックス画像におけるサーチ画像の位置情報から算出して決定し(ステップS805)、バーコードデータをインデックス画像データへ挿入する(ステップS806)、その後、バーコードデータ付きのインデックス画像データをプリントアウト回路607へ出力して(ステップS809)、処理を終了する。
【0062】
なお、本発明の目的は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0063】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0064】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0065】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0066】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1の実施形態のデジタルビデオカメラの主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態のデジタルビデオカメラの主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態のデジタルビデオカメラでの処理動作について説明するフローチャートである。
【図4】第1の実施形態のデジタルビデオカメラでの処理動作について説明するフローチャートである。
【図5】第2の実施形態のデジタルビデオカメラの主要部の構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態のプリンタの主要部の構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施形態のデジタルビデオカメラでの処理動作について説明するフローチャートである。
【図8】第2の実施形態のプリンタでの処理動作について説明するフローチャートである。
【図9】サーチ画像データのトラック上の領域配置を示す図である。
【図10】サーチ画像データ再生回路の構成を示す図である。
【図11】サーチ画像データの画面構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
101、501 システム制御部
102、502 カセットテープ
103、503 メカ駆動部
104、504 SDRAM
105、505 サーチ画像生成回路
106 バーコードデータ生成回路
107、507 リサイズ処理部
108、508 JPEGエンコーダ
109、509 インタフェース部
110、510 外部機器としてのプリンタ
201 システム制御部
202 カセットテープ
203 メカ駆動部
204 SDRAM
205 記録用紙
206 CCD
207 デコーダ部
208 ビットマップ画像情報生成回路
209 表示装置
601 システム制御部
602 SDRAM
603 インタフェース部
604 デジタルビデオカメラ
605 JPEGデコーダ
606 バーコードデータ生成回路
607 プリントアウト回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置であって、
前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手段と、
インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手段と、
インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手段とを備えたことを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手段を備え、前記送信手段は、インデックス画像データ及び画像情報に変換された付加情報を前記外部機器であるプリンタに送信することを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
前記外部機器であるプリンタが、受信した付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項4】
画像情報は特定のコードパターンであることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像再生装置。
【請求項5】
プリントされた画像情報を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた画像情報に応じて、前記記録媒体に対する動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項6】
前記記録媒体に対する動作とは頭出し動作であることを特徴とする請求項5に記載の画像再生装置。
【請求項7】
前記記録媒体に対する動作とは頭出し動作及びその後の再生動作であることを特徴とする請求項5に記載の画像再生装置。
【請求項8】
前記付加情報には前記記録媒体におけるサーチ画像データの記録位置情報が含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項9】
前記付加情報にはサーチ画像の番号情報が含まれることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項10】
前記付加情報にはエラーチェックコード情報が含まれることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項11】
前記付加情報にはID情報が含まれることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像再生装置。
【請求項12】
主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置と、プリンタとを接続することにより構成される画像再生システムであって、
前記画像再生装置は、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手段と、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手段と、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手段とを備え、
前記プリンタは、前記画像再生装置から受信した付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手段を備えることを特徴とする画像再生システム。
【請求項13】
前記画像再生装置は、プリントされた画像情報を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた画像情報に応じて、前記記録媒体に対する動作を制御する制御手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載の画像再生システム。
【請求項14】
主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置の制御方法であって、
前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手順と、
インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手順と、
インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手順とを有することを特徴とする画像再生装置の制御方法。
【請求項15】
主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置と、プリンタとを接続することにより構成される画像再生システムを用いて画像再生方法であって、
前記画像再生装置が、前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成手順と、
前記画像再生装置が、インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得手順と、
前記画像再生装置が、インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信手順と、
前記プリンタが、前記画像再生装置から受信した付加情報を画像情報に変換してインデックス画像内のサーチ画像ごとに付加する付加手順と、
前記画像再生装置が、プリントされた画像情報を読み取る読み取り手段によって読み取られた画像情報に応じて、前記記録媒体に対する動作を制御する制御手順とを有することを特徴とする画像再生方法。
【請求項16】
主画像データとは別にサーチ画像データが記録された記録媒体の画像データを再生可能な画像再生装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記記録媒体に記録されたサーチ画像データを取り込んでインデックス画像データを生成するインデックス画像データ生成処理と、
インデックス画像データに取り込んだ各サーチ画像データに関する付加情報を取得する情報取得処理と、
インデックス画像データ及び付加情報を外部機器に送信する送信処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−134473(P2006−134473A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−322324(P2004−322324)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】