説明

画像処理装置およびその制御方法および制御プログラム

【課題】
キー操作の検出とともに装置の動作状態を報知するようにした画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムを提供する。
【解決手段】
操作パネル10で何らかのキー操作が行われると、ステータス検出部16で現在の装置状態を検出し、該検出結果に基づき操作パネル制御部11から音声制御部14へと音声ガイドの出力指示通知を行う。この出力指示通知受信とともに、音声制御部14は、音声データ記憶部15に記憶される各種音声データから該当するデータを取得し、音声出力部13から音声ガイドを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムに係わり、詳しくは、キー操作の検出とともに装置の動作状態を報知するようにした画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機や複合機などの画像処理装置において、ユニバーサルデザイン(年齢、性別、人種の違いや障害のあるなしにかかわらず、できるだけ多くの人が利用できる使いやすい製品、サービス、環境をデザインすること)に配慮したものが種々提案されている。
【0003】
このような画像処理装置の中でも、特に視覚障害者に有用な技術として、特許文献1記載の「プリンタ制御装置」が知られている。
【0004】
この特許文献1の発明は、小さく見づらいプリンタの操作パネルに頼ることなく、プリンタの状態やその変化を音で知らせるという技術について言及されている。
【0005】
また、非健常者に配慮した技術として、特許文献2記載の「画像形成装置」が知られている。
【0006】
この特許文献2の発明は、非健常者用が操作パネルを使用する際に、非健常者用の操作機能(全盲モード、弱視モード、色盲モード、難聴モード、動作緩慢モード、または車椅子モードに対応する各種設定)を操作パネルに適用するという技術について言及されている。
【特許文献1】特開平07−172032号
【特許文献2】特開2003−335033号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで従来、視覚障害者(全盲、弱視、視力の低下した人など)が、コピー、ファックスおよびスキャナー機能等の各種機能を備える複合機を使用する場合、特に節電モード中は、操作パネルに通電されていないため、該操作パネルに配設されるボタンを押下したとしても、何の反応もないため、視覚障害者にとっては、複合機がどういった状態なのかを把握し辛いものであった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、キー操作の検出とともに装置の動作状態を報知するようにした画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置において、装置の動作状態を検出する動作状態検出手段と、前記操作パネルのキー操作を検出するキー操作検出手段と、前記キー操作検出手段の検出出力に基づき前記動作状態検出手段で検出した前記装置の動作状態を報知する報知手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記動作状態検出手段は、前記装置の動作状態が節電モードにあるか否かを検出し、前記報知手段は、前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態が節電モードにあると検出された場合、前記キー操作検出手段により前記操作パネルのいずれかのキーのキー操作に対応して、節電モードであることを示す音声ガイダンスを行う音声報知手段を具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記音声報知手段で行う音声ガイダンスは、前記節電モードの解除操作を案内する音声ガイダンスを含むことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記動作状態検出手段は、前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態にあるか否かを検出し、前記報知手段は、前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態であると検出された場合、前記プリント許可タイマの残り時間を表示する表示手段を具備することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記動作状態検出手段は、前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態にあるか否かを検出し、前記報知手段は、前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態であると検出された場合、前記自動プリント状態および前記プリント許可タイマの残り時間を示す音声ガイダンスを行う音声報知手段を具備することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項4または5の発明において、前記プリント許可タイマのタイマ値を再セットする再セット手段を更に具備することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記動作状態検出手段は、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であるか否かを検出し、前記報知手段は、前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出された場合、前記操作パネルのキー操作の音声ガイダンスを行う音声報知手段を具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記操作パネル操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止する禁止手段を更に具備することを特徴とする。
【0017】
また、請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記キー操作検出手段は、前記操作パネルの特定のキーのキー操作を検出する特定キー操作検出手段を具備し、前記動作状態検出手段は、前記特定キー操作検出手段で特定のキーのキー操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出することを特徴とする。
【0018】
また、請求項10の発明は、請求項1の発明において、視覚障害者専用の視覚障害者専用端末と、前記視覚障害者専用端末の操作を検出する視覚障害者専用端末操作検出手段と、前記操作パネルからの入力を禁止する操作パネル禁止手段とを更に具備し、前記動作状態検出手段は、前記視覚障害者専用端末操作検出手段で前記視覚障害者専用端末の操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出し、前記操作パネル禁止手段は、前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記操作パネルからの入力を禁止することを特徴とする。
【0019】
また、請求項11の発明は、請求項1の発明において、視覚障害者専用の視覚障害者専用端末と、前記視覚障害者専用端末の操作を検出する視覚障害者専用端末操作検出手段と、前記視覚障害者専用端末操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止する禁止手段とを更に具備し、前記動作状態検出手段は、前記視覚障害者専用端末操作検出手段で前記視覚障害者専用端末の操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出し、前記禁止手段は、前記前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記視覚障害者専用端末操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止することを特徴とする。
【0020】
また、請求項12の発明は、操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置の制御方法において、装置の動作状態を動作状態検出手段で検出し、前記操作パネルのキー操作をキー操作検出手段で検出し、前記キー操作検出手段の検出出力に基づき前記動作状態検出手段で検出した前記装置の動作状態を報知手段で報知することを特徴とする。
【0021】
また、請求項13の発明は、操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置の処理をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、装置の動作状態を検出する動作状態検出ステップと、前記操作パネルのキー操作を検出するキー操作検出ステップと、前記キー操作検出ステップの検出出力に基づき前記動作状態検出ステップで検出した前記装置の動作状態を報知する報知ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、キー操作を受け付けると、現在の装置状態を検出し、該検出に基づいて装置の動作状態を音声ガイドするように構成したため、特に視覚障害者には有効であり、利便性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明に係わる画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムの実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明に係わる画像処理装置を適用した複合機1の概略構成を示すブロック図である。なお、ここでは、本発明に係わる構成要素のみを挙げて説明する。
【0025】
図1において、複合機1は、各種処理機能部として、操作パネル10と、操作パネル制御部11と、システムデータ記憶部12と、音声出力部13と、音声制御部14と、音声データ記憶部15と、ステータス検出部16とを具備して構成される。
【0026】
操作パネル10は、タッチパネルや操作(ハード)ボタンなどの入力用デバイスと、LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示用デバイスを具えたユーザインターフェースである。操作パネル10は、複合機1が節電モード移行後であっても、入力用デバイスから何らかの入力があるならば、その入力を検出することができる。
【0027】
操作パネル制御部11は、上述した操作パネル10の制御を行う処理部である。例えば、システムデータ記憶部12に記憶される各種画面を操作パネル10に表示制御する。かかる画面からユーザが入力用デバイスを用いてユーザ指示を入力した場合には、ユーザ指示に基づく処理を各種処理機能部と連携して実行する。
【0028】
システムデータ記憶部12は、複合機1全体の動作に係わるシステムデータを保持する。例えば、後述する音声出力部13から音声出力を行うか否かの動作情報なども格納される。
【0029】
音声出力部13は、装置本体に備わるスピーカーである。例えば、節電モード中に操作パネル10から何らかのキー入力が行われた場合、「節電中です。節電を解除したい場合は節電キーを押下してください」などの音声出力を行う。なお、この音声出力部13は、操作パネル10上に実装してもかまわない。
【0030】
音声制御部14は、上述した音声出力部13の制御を行う処理部である。具体的には、操作パネル制御部11から音声ガイドの出力指示通知を受けた場合に、音声データ記憶部15に記憶される各種音声データから該当するデータを取得し、音声出力部13から音声ガイドを出力する。
【0031】
音声データ記憶部15は、先に述べた通り、音声出力部13から音声出力するための各種音声データを記憶する記憶装置である。
【0032】
ステータス検出部16は、複合機1が現在どのような状態にあるかを検出する処理部である。具体的には、初期化中、起動中、待機中、節電モード中、動作中などの装置状態を検出し、該検出結果を操作パネル制御部11へと連携する。以上が本発明に係わる複合機1の各種処理機能部の説明である。
【0033】
図2は、図1に示した操作パネル10の全体レイアウトの一例を示す図である。
【0034】
同図に示されるように、操作パネル10の入力用デバイス(操作ボタン)には、節電ボタン101と、音声ガイドボタン102とが配設されている。節電ボタン101は、節電モードへの移行若しくは解除を行う役割を果たすボタンであり、音声ガイドボタン102は、音声ガイドを行うか否かを設定する役割を果たすボタンである。
【0035】
音声ガイドボタン102を押下して音声ガイドありに設定したならば、上述したシステムデータ記憶部12で保持する音声ガイド出力パラメータに音声ガイドありが設定されることとなる。また、音声ガイドボタン102を再押下したならば、音声ガイド出力なしに設定される。
【0036】
図3は、図1に示した複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである。なお、ここでは、ステータス検出部16において、節電モード中を検出したものとして説明する。
【0037】
図3において、この制御処理は、操作パネル10に配設される入力用デバイスで何らかの入力操作(キー操作)が行われると開始される(ステップS101でYES)。
【0038】
この制御処理が開始されると、まず、節電モード中か否かの判断が行われる(ステップS102)。この処理は、ステータス検出部16で複合機1の装置状態を検出し、該検出結果に基づいて節電モード中か否かを判断する。
【0039】
検出の結果、複合機1が節電モード以外の状態にあると判断された場合は(ステップS102でNO)、この制御処理を終了するが、複合機1が節電モード中であると判断された場合は(ステップS102でYES)、続いて、音声ガイド出力を行うか否かの判断を行う(ステップS103)。この処理は、システムデータ記憶部12に予め設定されている音声ガイド出力パラメータを参照して音声ガイド出力を行うか否かを判断する。
【0040】
ここで、システムデータ記憶部12において、音声ガイドなしが設定されている場合は(ステップS103でNO)、節電キーが押下されるまで待機するが一方、システムデータ記憶部12において、音声ガイドありが設定されている場合は(ステップS103でYES)、操作パネル制御部11から音声制御部14へと音声ガイドの出力指示通知を行う。この出力指示通知受信とともに、音声制御部14は、音声データ記憶部15に記憶される各種音声データから該当するデータを取得し、音声出力部13から音声ガイドを出力する(ステップS104)。
【0041】
例えばこの音声ガイドでは、「節電中です。節電モードを解除したい場合は、節電キーを押下してください。」旨の音声ガイドを出力する。
【0042】
この音声ガイドによって複合機1が節電状態にあることを認識したユーザは、音声ガイドに指示に基づいて、節電キーを押下し(ステップS105)、節電モードを解除することとなる(ステップS106)。この節電キー押下とともに、音声出力部13から「節電モードを解除しています。」旨の音声ガイド出力後、節電モードの解除とともに、「節電モードが解除されました」旨の節電解除操作を案内する音声ガイドを出力する。
【0043】
以上説明したように本発明においては、キー操作を受け付けると、現在の装置状態を検出し、該検出に基づいて装置の動作状態を音声ガイドするように構成したため、特に視覚障害者には有効であり、利便性を高めることができる。
【0044】
なお、上記実施例においては、装置状態が節電モード中である場合を説明したが、これに限られず、例えば、起動中である場合に、キー操作がなされた場合には、「起動中です。しばらくおまちください。」旨の音声ガイドを行うように構成してもかまわない。以下、実施例2および実施例3において、本発明を適用した代表的な実施形態を説明する。
【実施例2】
【0045】
上記実施例1では、ステータス検出部16で節電モード中を検出した場合を説明したが、実施例2においては、プリント許可タイマを設け、ステータス検出部16でプリント許可タイマ中を検出できるようにした場合の実施形態について説明する。
【0046】
図4は、実施例2に係わる複合機1の概略構成を示すブロック図である。なお、上記実施例1を説明した図1と同一の符号が付してあるものは略同様に動作する。
【0047】
図4において、複合機1は、上記実施例1の構成に加えて、プリントジョブ受信部17と、プリントジョブ実行部18と、プリント許可タイマ制御部19と、オートクリアタイマ制御部20とを具備して構成される。
【0048】
プリントジョブ受信部17は、上述した操作パネル10操作者以外からのプリントジョブを受信および管理する処理部である。具体的には、公衆回線やLAN(Local Area Network)若しくはWAN(Wide Area Network)などのネットワークを介してプリントジョブを受信し、該ジョブを管理する。
【0049】
プリントジョブ実行部18は、上述したプリントジョブ受信部17において受信したプリントジョブを実行する処理部である。
【0050】
プリント許可タイマ制御部19は、プリント許可タイマを制御し、上述したプリントジョブ受信部17で受信したプリントジョブの実行を保留する処理部である。具体的には、操作パネル10操作中に操作パネル10操作者以外からプリントジョブを受信した場合に、プリント許可タイマを開始してプリントジョブ実行部18でのプリントジョブ実行を禁止する。一方、このプリント許可タイマの残時間がなくなると、プリントジョブ実行部18でのプリントジョブ実行を許可する。すなわち、操作パネル10操作者はプリント許可タイマ中、複合機1を占有して使用することができる。
【0051】
また、このプリント許可タイマの残時間は、プリント許可タイマ制御部19から操作パネル制御部11へと通知される。操作パネル制御部11は、ステータス検出部16での検出結果によりプリント許可タイマ中であることを認識し、操作パネル10にプリント許可タイマを表示制御する。この際、操作パネル制御部11は音声制御部14と連携し、音声ガイドによってもプリント許可タイマの残時間をユーザに報知する。
【0052】
オートクリアタイマ制御部20は、オートクリアタイマを制御し、オートクリアタイマの残時間がなくなると、種々の設定を解除する。例えば、上述したプリント許可タイマがユーザ指示によって停止された場合、操作者以外からのプリントジョブは一切実行されなくなってしまい、操作者以外のユーザは長時間ジョブの実行を待たされることとなる。そういった場合に、このオートクリアタイマの残時間がなくなると、プリント許可タイマ制御部19によるプリントジョブ実行禁止設定を解除する。解除後、プリントジョブ実行部18でプリントジョブの実行がなされることとなる。
【0053】
また、このオートクリアタイマは、プリント許可タイマと同時に開始されるものであり、操作パネル10には表示されない。そのため、オートクリアタイマの設定時間は、プリント許可タイマの設定時間よりも長い時間に設定するのが望ましい。もし、オートクリアタイマの設定時間の方がプリント許可タイマよりも短い場合には、操作パネル10にプリント許可タイマ残時間が表示されているにもかかわらず、プリントジョブが実行されてしまう可能性があるからである。
【0054】
そういったことから、自動でプリントジョブが実行されることを所望しない場合は、このオートクリアタイマ制御部20によるタイマ制御を行わないように設定することもできる。以上が実施例2に係わる複合機1の各種処理機能部の説明である。
【0055】
なお、上述したプリント許可タイマ開始条件の説明では、操作パネル10操作中としたが、これに限られず、複合機1を操作していることが認識できるイベントなら足りるものであり、例えば、複合機1の給紙トレイに用紙をセットする操作、原稿送り装置を開閉する操作なども含まれる。
【0056】
図5は、実施例2に係わる操作パネル10の画面レイアウトの一例を示す図である。なお、ここでは、操作パネル10操作中に、操作者以外からのプリントジョブを受信し、プリント許可タイマが開始された場合に表示される画面を説明する。
【0057】
同図に示されるように、プリント許可タイマが開始されると、「自動プリント開始まで、あと10秒です。」旨のメッセージ表示がなされ、プリント許可タイマの残時間が表示される。また、プリント禁止ボタン103と、タイマ値変更:大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106と、数値入力ボタン107とが配設されている。
【0058】
プリント禁止ボタン103を押下した場合、プリント許可タイマを停止し、「プリントを禁止しています。」旨のメッセージが表示されるとともに、プリント開始ボタンに表示切替されることとなる。このプリント開始ボタンを押下した場合、操作者以外からのプリントジョブ実行を開始するとともに、再び、プリント禁止ボタンに表示切替される。
【0059】
タイマ変更値:大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106は、プリント許可タイマを延長(再セット)するボタンであり、予め設定されたタイマ値が割り当てられている。例えば、大ボタン104:600秒、中ボタン105:120秒、小ボタン106:60秒などが設定される。
【0060】
数値入力ボタン107を押下した場合、操作ボタンに配設されるテンキーによって所望のタイマ値を入力することができる。
【0061】
また、この画面表示とともに、音声出力部13でプリント許可タイマの残時間を音声出力する。例えば、「自動プリント開始まであと10秒です。」旨のメッセージを音声出力する。残時間が60秒以下なら音声出力を開始するといった設定や、5秒間隔で音声出力を行うなどの設定情報を予めシステムデータ記憶部12に設定しておく。
【0062】
図6は、実施例2に係わる複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである。なお、ここでは、オートクリアタイマを有効にして、プリント禁止状態の場合であっても自動出力する場合を説明する。
【0063】
図6において、この制御処理は、操作パネル10に配設される入力用デバイスで何らかの入力操作(キー操作)が行われ(ステップS201)、プリントジョブ受信部17において、操作パネル10操作者以外からのプリントジョブを受信すると開始される(ステップS202でYES)。
【0064】
この制御処理が開始されると、まず、プリント許可タイマ制御部19においてプリント許可タイマが開始される(ステップS203)。
【0065】
このプリント許可タイマの開始とともにプリント許可タイマ制御部19から操作パネル制御部11へとプリント許可タイマの残時間が通知される。操作パネル制御部11は、ステータス検出部16での検出結果によりプリント許可タイマ中であることを認識し、操作パネル10に上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面を表示する。この際、操作パネル制御部11は音声制御部14と連携し、音声ガイドによってもプリント許可タイマの残時間をユーザに報知する(ステップS204)。
【0066】
また、このプリント許可タイマ開始とともに、オートクリアタイマ制御部20においてオートクリアタイマが開始される(ステップS205)。
【0067】
この複合機1における制御処理は、上記ステップS203で開始されたプリント許可タイマ、若しくは上記ステップS205で開始されたオートクリアタイマいずれかの残時間がなくなるまで継続して行われることとなる。ここで、いずれかのタイマの残時間がなくなった場合(ステップS206でYES若しくはステップS207でYES)、プリントジョブ実行部18でプリントジョブを実行し(ステップS214)、この制御処理を終了する。
【0068】
また、上記プリント許可タイマおよびオートクリアタイマの残時間がまだある場合(ステップS206でNOの後、ステップS207でNO)、ユーザは、上記ステップS204で画面表示された上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面よりユーザ指示を入力する。すなわち、複合機1は、プリント禁止ボタン103、タイマ値変更ボタン(大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106)、数値入力ボタン107のいずれかが押下されるまで待機する(ステップS208およびステップS212)。
【0069】
ここで、タイマ値変更ボタン(大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106)、若しくは数値入力ボタン107のいずれかが押下された場合(ステップS208でYES)、プリント許可タイマ制御部19は、入力されたボタンに従ってプリント許可タイマを延長する(ステップS209)。例えば、タイマ値変更:大ボタン104が押下されたならば、プリント許可タイマ値を、予め大ボタン104に割り付けられている秒数分延長設定する。
【0070】
プリント許可タイマを延長(再セット)設定後、延長設定されたプリント許可タイマがオートクリアタイマの残時間より大きな値が設定されているか否かを判断する(ステップS210)。すなわち、プリント許可タイマの残時間がオートクリアタイマより大きくなってしまった場合、プリント許可タイマの残時間が残っているにもかかわらず、画面表示されないオートクリアタイマによってプリントジョブが実行されてしまう可能性があるからである。
【0071】
判断処理の結果、プリント許可タイマの残時間がオートクリアタイマより小の場合(ステップS210でNO)、ステップS206へ戻り、再びタイマの残時間を判断されることとなるが、プリント許可タイマの残時間がオートクリアタイマより大の場合(ステップS210でYES)、オートクリアタイマの残時間をプリント許可タイマの残時間と同一時間に設定後(ステップS211)、ステップS206へ戻り、再びタイマの残時間を判断されることとなる。
【0072】
また、ユーザによって、上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面でプリント禁止ボタン103が押下された場合(ステップS208でNOの後、ステップS212でYES)、プリント許可タイマ制御部19は、プリント許可タイマを停止する(ステップS213)。この場合、オートクリアタイマの残時間がなくなるとともに、プリント許可タイマ制御部19でのプリントジョブ実行禁止設定を解除することとなる。
【0073】
上述したように、プリント許可タイマとオートクリアタイマとを用いた場合、プリント許可タイマがユーザ指示によって停止された場合であっても、オートクリアタイマによって、プリント許可タイマ制御部19によるプリントジョブ実行禁止設定を解除してプリントジョブ実行がなされるため、操作パネル10操作者の禁止解除操作漏れによって、操作者以外のユーザが長時間ジョブ実行を待たされるということを抑止できる。
【0074】
図7は、実施例2に係わる複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである。なお、ここでは、オートクリアタイマを無効にして、プリント禁止状態の解除はユーザが手動で行う場合を説明する。
【0075】
図7において、この制御処理は、操作パネル10に配設される入力用デバイスで何らかの入力操作(キー操作)が行われ(ステップS301)、プリントジョブ受信部17において、操作パネル10操作者以外からのプリントジョブを受信すると開始される(ステップS302でYES)。
【0076】
この制御処理が開始されると、まず、プリント許可タイマ制御部19においてプリント許可タイマが開始される(ステップS303)。
【0077】
このプリント許可タイマの開始とともにプリント許可タイマ制御部19から操作パネル制御部11へとプリント許可タイマの残時間が通知される。操作パネル制御部11は、ステータス検出部16での検出結果によりプリント許可タイマ中であることを認識し、操作パネル10に上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面を表示する。この際、操作パネル制御部11は音声制御部14と連携し、音声ガイドによってもプリント許可タイマの残時間をユーザに報知する(ステップS304)。
【0078】
この複合機1における制御処理は、上記ステップS303で開始されたプリント許可タイマの残時間がなくなるまで継続して行われることとなる。ここで、プリント許可タイマの残時間がなくなった場合(ステップS305でYES)、プリントジョブ実行部18でプリントジョブを実行し(ステップS312)、この制御処理を終了する。
【0079】
また、上記プリント許可タイマの残時間がまだある場合(ステップS305でNO)、ユーザは、上記ステップS304で画面表示された上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面よりユーザ指示を入力する。すなわち、複合機1は、プリント禁止ボタン103、タイマ値変更ボタン(大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106)、数値入力ボタン107のいずれかが押下されるまで待機する(ステップS306およびステップS308およびステップS310)。先に述べた通り、プリント禁止ボタン103は、押下されるとプリントジョブ実行禁止設定を行うとともに、プリント開始ボタン103へと表示切替される。その場合、プリント開始ボタン103が押下されると、プリントジョブ実行禁止設定を解除するとともに、プリント禁止ボタン103へと表示切替されることとなる。
【0080】
ここで、タイマ値変更ボタン(大ボタン104、中ボタン105、小ボタン106)、若しくは数値入力ボタン107のいずれかが押下された場合(ステップS306でYES)、プリント許可タイマ制御部19は、入力されたボタンに従ってプリント許可タイマを延長する(ステップS309)。例えば、タイマ値変更:大ボタン104が押下されたならば、プリント許可タイマ値を、予め大ボタン104に割り付けられている秒数分延長設定する。
【0081】
また、ユーザによって、上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面でプリント禁止ボタン103が押下された場合(ステップS306でNOの後、ステップS308でYES)、プリント許可タイマ制御部19は、プリント許可タイマを停止する(ステップS309)。この際、プリント禁止ボタン103は、プリント開始ボタン103へと表示切替される。
【0082】
また、上述したステップS309でプリント許可タイマが停止された状態で、上記図5に示すプリント許可タイマを含む画面でプリント開始ボタン103が押下された場合(ステップS306でNOの後、ステップS308でNOの後、ステップS310でYES)、プリントジョブ実行部18でのプリントジョブ実行禁止設定が解除され(ステップS311)、プリントジョブ実行部18でプリントジョブを実行し(ステップS312)、この制御処理を終了する。この際、プリント開始ボタン103は、プリント禁止ボタン103へと表示切替される。
【0083】
上述したように、プリント許可タイマのみを用いた場合、プリント許可タイマを停止したにもかかわらず、プリントジョブが自動で実行されるといったことが起こらないため、操作パネル10操作者は時間の制約がなく、安心してジョブ操作を行えることとなる。
【0084】
以上説明したように実施例2においては、実施例1の制御処理に加えて、プリント許可タイマ(操作パネル10操作者以外からのプリントジョブの実行を禁止するタイマ)を設け、ステータス検出部16でプリント許可タイマ中を検出するように構成したため、プリント許可タイマの残時間の表示および音声ガイド出力が行えるので、視覚障害者等にも使い勝手が良く利便性を高めることができる。
【0085】
また、プリント許可タイマの残時間を表示する画面内に、該タイマを容易に延長設定(再セット)できるボタンを配設するようにしたため、容易に操作時間を延長することができ、タイマ残時間がなくなることで操作者を不安にさせるといったことを抑止できるため、操作者が安心して操作パネル10の操作を行えるようになる。
【実施例3】
【0086】
上記実施例1では、ステータス検出部16で節電モード中を検出した場合を説明したが、実施例3においては、ステータス検出部16で視覚障害者操作中(音声ガイダンス状態)を検出できるようにした場合の実施形態について説明する。
【0087】
図8は、実施例3に係わる複合機1と視覚障害者専用端末50の概略構成を示すブロック図である。なお、上記実施例1を説明した図1と同一の符号が付してあるものは略同様に動作する。
【0088】
図8において、複合機1は、視覚障害者専用端末50とUSB(Universal Serial Bus)などで相互通信可能に接続されている。なお、本発明の機能が実行されるのであれば、USB以外の形態で接続を行うように構成してもよい。
【0089】
ここで、複合機1は、上記実施例1の構成に加えて、専用端末操作検出部21と、プリントジョブ実行禁止部22とを具備して構成される。
【0090】
専用端末操作検出部21は、後述する視覚障害者専用端末50からの入力操作を検出する処理部である。具体的には、視覚障害者専用端末50からの入力操作を検出するとともに、該検出をステータス検出部16へ通知する。この通知を受信したステータス検出部16は、現在の装置状態が視覚障害者操作中であることを検出する。
【0091】
操作パネル制御部11は、ステータス検出部16での検出結果により視覚障害者操作中であることを認識すると、操作パネル10からの入力を禁止する。また、視覚障害者操作中であることをプリントジョブ実行禁止部22へ通知する。
【0092】
プリントジョブ実行禁止部22は、操作パネル制御部11から視覚障害者操作中である旨を受信するとともに、排紙処理を伴うプリントジョブの実行を禁止する。但し、視覚障害者専用端末50からのプリントジョブは実行する。
【0093】
このプリントジョブ実行禁止部22は、視覚障害者の操作によって出力された用紙と、視覚障害者以外のユーザによって出力された用紙とが混同することで、視覚障害者を混乱させることを抑止するために、視覚障害者操作中である場合、視覚障害者以外のユーザからの排紙処理を伴うプリントジョブの実行を禁止する。
【0094】
そのため、複合機1に排紙トレイが2以上設けられ、その内の1つを視覚障害者専用端末50の排紙先とするならば、該排紙トレイへの排紙を伴うプリントジョブの実行は禁止するが、それ以外の排紙トレイへ排紙を行うプリントジョブの実行を禁止しないようにしてもかまわない。
【0095】
同様に、視覚障害者以外のユーザが排紙処理を伴わないプリントジョブ(例えば、スキャナ処理やファックス処理)を行うならば、視覚障害者操作中であってもプリントジョブを実行するようにしてもかまわない。その場合、視覚障害者が視覚障害者専用端末50からコピー処理を行うならば、複合機1でスキャナ処理やファックス処理に関する操作パネル10からの入力を受け付け、プリントジョブを実行するようにする。
【0096】
次に、視覚障害者専用端末50は、視覚障害者が扱うパーソナルコンピュータ等であり、プリントジョブ実行に関する各種データを入力するキーボードなどの操作部と、操作画面等を表示するディスプレイなどの表示部とが備わっている。
【0097】
操作部であるキーボードは、視覚障害者の操作に配慮したものであり、例えば、図9に示すようなキーボード仕様でキー操作が実現される。例えば、キーボードで「F2」が押下されたならば、現在の設定値が音声出力されることとなる。
【0098】
表示部であるディスプレイは、図10に示すようなアプリケーション画面を表示し、視覚障害者は、この画面と音声アナンスに従って、ジョブ実行に関する各種データを入力することとなる。
【0099】
図11は、実施例3に係わる複合機1と視覚障害者専用端末50間の処理の流れを示すシーケンスチャート図である。なお、ここでは、視覚障害者専用端末50からコピー処理が行われる場合を説明する。
【0100】
まず、視覚障害者等のユーザが視覚障害者専用端末50でアプリケーションを起動すると、起動通知が複合機1へと送信される(ステップS401)。ここでは、アプリケーション起動の場合を説明するが、これはアプリケーション起動後に、何らかの入力操作が行われた場合でもよい。
【0101】
この起動通知を受信した複合機1は、専用端末操作検出部21において、視覚障害者専用端末50上のアプリケーションが起動されたことを検出し、該検出をステータス検出部16へ通知する。この通知を受信したステータス検出部16は、現在の装置状態が視覚障害者操作中であることを検出する。この検出によって、操作パネル制御部11は、操作パネル10からの入力操作を禁止し、プリントジョブ実行禁止部22は、視覚障害者専用端末50以外からのプリントジョブ実行を禁止する(ステップS402)。
【0102】
ここで、視覚障害者専用端末50上で視覚障害者等のユーザが音声アナウンスに従って、ジョブの設定操作を行う。該操作完了後、コピー開始ボタンが押下されると、複合機1へジョブ開始通知が送信される(ステップS403)。
【0103】
このジョブ開始通知を受信した複合機1は、コピージョブを開始して、適宜ジョブの進行状況を視覚障害者専用端末50へと通知する(ステップS404)。視覚障害者専用端末50では、この通知に従って音声出力を行い、ユーザにジョブの進行状況を報知する(ステップS405)。
【0104】
複合機1でコピージョブが完了すると、コピージョブ完了通知を複合機1へと送信する(ステップS406)。この通知とともに、視覚障害者専用端末50では、ユーザにコピージョブが完了した旨を音声出力する(ステップS407)。
【0105】
その後、視覚障害者専用端末50上で、一定時間キー操作等がなければ、視覚障害者専用端末50から複合機1へと解除通知を送信する(ステップS408)。この解除通知を受信した複合機1では、操作パネル10からの入力操作禁止を解除するとともに、プリントジョブ実行禁止を解除する。
【0106】
なお、上記実施例3においては、視覚障害者専用端末50を設けた場合の複合機1における視覚障害者操作中の動作を説明したが、これに限られず、例えば、図12に示すような操作パネル10の入力用デバイス(操作ボタン)に、視覚障害者ボタン108を設け、該ボタン押下とともに、操作パネル10操作者以外からのプリントジョブ(例えば、図示しないネットワークからのプリントジョブ)実行を禁止するようにしてもよい。その場合、操作パネル10で視覚障害者ボタン108が押下されるとともに、ステータス検出部16で視覚障害者操作中を検出し、操作パネル10操作者以外からのプリントジョブ実行を禁止する。この際、音声出力部13から操作パネル10の操作方法を音声ガイド出力する。
【0107】
以上説明したように実施例3においては、実施例1の制御処理に加えて、視覚障害者専用端末50を設け、ステータス検出部16で、視覚障害者操作中を検出するように構成したため、視覚障害者以外からのプリントジョブ実行を禁止するとともに、操作方法を音声ガイドするようにしたため、視覚障害者等にも使い勝手が良く利便性を高めることができる。
【0108】
なお、上記実施例においては、本発明に係わる画像処理装置を複合機1に適用する場合を説明したが、この画像処理装置の制御方法を複合機1にインストールされた制御プログラムにより実行させるように構成してもよい。
【0109】
また、本発明に係わる画像処理装置は、複合機に限らず、プリンタ、ファックス、コピー機などの画像処理装置全般に適用可能である。
【0110】
この他、本発明は、上記および図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。例えば、実施例1乃至3を使って、本発明に係わる画像処理装置を適用した複合機1の表示制御処理を説明したが、この実施例1乃至3の実施形態を全て、あるいは一部を組み合わせて実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の画像処理装置およびその制御方法および制御プログラムは、プリンタ、ファックス、コピー機、複合機などの画像処理装置全般に適用可能であり、特に、ユニバーサルデザインに配慮したため、種々(年齢、性別、人種の違いや障害のあるなし)のユーザが混在する公共の場などで有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明に係わる画像処理装置を適用した複合機1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した操作パネル10の全体レイアウトの一例を示す図である。
【図3】図1に示した複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである。
【図4】実施例2に係わる複合機1の概略構成を示すブロック図である。
【図5】実施例2に係わる操作パネル10の画面レイアウトの一例を示す図である。
【図6】実施例2に係わる複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである(オートクリアタイマを有効)。
【図7】実施例2に係わる複合機1における制御処理の動作を説明するフローチャートである(オートクリアタイマを無効)。
【図8】実施例3に係わる複合機1と視覚障害者専用端末50の概略構成を示すブロック図である。
【図9】視覚障害者専用端末50におけるキーボード仕様の一例を一覧にして示す図である。
【図10】視覚障害者専用端末50に表示されるアプリケーション画面の一例を示す図である。
【図11】実施例3に係わる複合機1と視覚障害者専用端末50間の処理の流れを示すシーケンスチャート図である。
【図12】実施例3に係わる操作パネル10の全体レイアウトの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0113】
1 複合機
10 操作パネル
11 操作パネル制御部
12 システムデータ記憶部
13 音声出力部
14 音声制御部
15 音声データ記憶部
16 ステータス検出部
17 プリントジョブ受信部
18 プリントジョブ実行部
19 プリント許可タイマ制御部
20 オートクリアタイマ制御部
21 専用端末操作検出部
22 プリントジョブ実行禁止部
101 節電ボタン
102 音声ガイドボタン
103 プリント禁止(開始)ボタン
104 大ボタン(タイマ値変更ボタン)
105 中ボタン(タイマ値変更ボタン)
106 小ボタン(タイマ値変更ボタン)
107 数値入力ボタン
108 視覚障害者ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置において、
装置の動作状態を検出する動作状態検出手段と、
前記操作パネルのキー操作を検出するキー操作検出手段と、
前記キー操作検出手段の検出出力に基づき前記動作状態検出手段で検出した前記装置の動作状態を報知する報知手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記動作状態検出手段は、
前記装置の動作状態が節電モードにあるか否かを検出し、
前記報知手段は、
前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態が節電モードにあると検出された場合、前記キー操作検出手段により前記操作パネルのいずれかのキーのキー操作に対応して、節電モードであることを示す音声ガイダンスを行う音声報知手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記音声報知手段で行う音声ガイダンスは、
前記節電モードの解除操作を案内する音声ガイダンスを含む
ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記動作状態検出手段は、
前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態にあるか否かを検出し、
前記報知手段は、
前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態であると検出された場合、前記プリント許可タイマの残り時間を表示する表示手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記動作状態検出手段は、
前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態にあるか否かを検出し、
前記報知手段は、
前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態がプリント許可タイマによる自動プリント状態であると検出された場合、前記自動プリント状態および前記プリント許可タイマの残り時間を示す音声ガイダンスを行う音声報知手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記プリント許可タイマのタイマ値を再セットする再セット手段
を更に具備することを特徴とする請求項4または5記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記動作状態検出手段は、
前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であるか否かを検出し、
前記報知手段は、
前記動作状態検出手段により前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出された場合、前記操作パネルのキー操作の音声ガイダンスを行う音声報知手段
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記操作パネル操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止する禁止手段
を更に具備することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記キー操作検出手段は、
前記操作パネルの特定のキーのキー操作を検出する特定キー操作検出手段
を具備し、
前記動作状態検出手段は、
前記特定キー操作検出手段で特定のキーのキー操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出する
ことを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項10】
視覚障害者専用の視覚障害者専用端末と、
前記視覚障害者専用端末の操作を検出する視覚障害者専用端末操作検出手段と、
前記操作パネルからの入力を禁止する操作パネル禁止手段と
を更に具備し、
前記動作状態検出手段は、
前記視覚障害者専用端末操作検出手段で前記視覚障害者専用端末の操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出し、
前記操作パネル禁止手段は、
前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記操作パネルからの入力を禁止する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項11】
視覚障害者専用の視覚障害者専用端末と、
前記視覚障害者専用端末の操作を検出する視覚障害者専用端末操作検出手段と、
前記視覚障害者専用端末操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止する禁止手段と
を更に具備し、
前記動作状態検出手段は、
前記視覚障害者専用端末操作検出手段で前記視覚障害者専用端末の操作を検出した場合に、前記装置の動作状態が音声ガイダンス状態であると検出し、
前記禁止手段は、
前記前記動作状態検出手段により音声ガイダンス状態であると検出された場合は、前記視覚障害者専用端末操作者以外からの印刷指示に基づく排紙処理を禁止する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項12】
操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置の制御方法において、
装置の動作状態を動作状態検出手段で検出し、
前記操作パネルのキー操作をキー操作検出手段で検出し、
前記キー操作検出手段の検出出力に基づき前記動作状態検出手段で検出した前記装置の動作状態を報知手段で報知する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項13】
操作パネルのキー操作に基づき所定の処理を実行する画像処理装置の処理をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
装置の動作状態を検出する動作状態検出ステップと、
前記操作パネルのキー操作を検出するキー操作検出ステップと、
前記キー操作検出ステップの検出出力に基づき前記動作状態検出ステップで検出した前記装置の動作状態を報知する報知ステップと
を含むことを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−85351(P2006−85351A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268445(P2004−268445)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】