説明

画像出力装置、画像出力方法およびプログラム

【課題】経時の濃度変動を抑制しつつ、ユーザの所望する画像出力精度で画像出力すること。
【解決手段】画像出力装置は、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部と、利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力部と、入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出部と、決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力部と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置、画像出力方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像出力装置においては、同じ画像データを出力しても現像材が経時で劣化するため異なる濃度出力となることがあるため、経時の濃度変動を抑制することを目的として、所定のパッチを出力してスキャナなどで、そのパッチを読み取ることでその時点での階調特性を把握し、階調補正パラメータを生成する処理が行われている。
【0003】
しかし、画像出力装置においては、同じ画像データを出力しても画像の位置によって濃度が異なることがある。これは、例えば電子写真方式の画像出力装置においては感光体や転写ローラの偏心、もしくは感光体と現像スリーブとの間隔の、感光体の回転軸方向の位置におけるばらつきなど部材の品質や組み付け精度に起因して発生する。
すなわち、感光体ドラムや現像スリーブには設計精度上抑えきれない偏心があり、それぞれの回転角によって双方の間隔が変動することで色材の量が変動して濃度が変動するため、感光体ドラム回転方向の濃度変動を発生させている。感光体ドラムを始めとする回転体の回転角は、一般に用紙の位置と同期しないため、濃度が高い位置や低い位置、また中間的な濃度を示す位置はページ毎に変化する。そのため、ページ内の特定の一点のみでパッチの濃度を測定した場合は、経時の濃度変動に加えて、感光体ドラムなどの回転体の偏心を原因とする位置の違いによる濃度変動も含まれてしまう。このことにより、経時の濃度変動を抑制するための適切な階調補正パラメータを得ることができない。
【0004】
そこで、従来ひとつのパッチを使ってパラメータ生成を行なっていたのに対して、同一濃度階調値の複数のパッチを、シート上に感光体ドラム回転方向に適当な間隔配置して生成して、それぞれのパッチの濃度を測定して得た値を平均化して階調補正パラメータを生成することで、画像位置によって濃度が異なる現象の影響を抑制しながらパッチを出力した時点での階調特性を把握し、経時の濃度変動を抑制するための濃度補正処理パラメータを生成する装置が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来技術では、経時の濃度変動を抑制して、一定濃度で画像出力することはできるものの、一定濃度で画像出力する精度を可変させることは想定されていなかった。すなわち、ユーザが画像出力精度を任意に設定することができないため、ユーザの所望する画像出力精度で画像出力することはできなかった。
【0006】
本発明は上記した課題に鑑みてなされたもので、経時の濃度変動を抑制しつつ、ユーザの所望する画像出力精度で画像出力することができる画像出力装置、画像出力方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像出力装置は、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部と、利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力部と、入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出部と、決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる画像出力方法は、画像出力装置で実行される画像出力方法であって、前記画像出力装置は、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部を備え、利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力ステップと、入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出ステップと、決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記コンピュータは、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部を備え、利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力ステップと、入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出ステップと、決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力ステップと、を前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、経時の濃度変動を抑制しつつ、ユーザの所望する画像出力精度で画像出力することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施の形態1のプリンタの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態1の階調補正パラメータの生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、階調補正パラメータ生成用シートの一例を示す模式図である。
【図4】図4は、パッチ毎の読み取り値の算出方法を示す説明図である。
【図5−1】図5−1は、K色の各パッチの階調値を示す図である。
【図5−2】図5−2は、実測平均読み取り値を示す図である。
【図5−3】図5−3は、ターゲット読み取り値を示す図である。
【図6−1】図6−1は、γ補正テーブルを示す図である。
【図6−2】図6−2は、γ補正テーブルを示す図である。
【図7】図7は、階調補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、レイアウト決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図9−1】図9−1は、最適間隔導出用の画像パターンの一例を示す模式図である。
【図9−2】図9−2は、プリンタの感光体ドラムと現像スリーブの関係を示す図である。
【図10−1】図10−1は、最適間隔導出用の画像パターンを出力したときの1ページ目の濃度分布を示す図である。
【図10−2】図10−2は、最適間隔導出用の画像パターンを出力したときの1ページ目の濃度分布を示す図である。
【図10−3】図10−3は、最適間隔導出用の画像パターンを出力したときの1ページ目の濃度分布を示す図である。
【図11】図11は、パッチの感光体ドラム回転方向の間隔と全パッチの濃度平均値との差の二乗平均との関係を示すグラフである。
【図12】図12は、レイアウト導出を説明するための図である。
【図13】図13は、本実施の形態のレイアウト導出処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、レイアウト導出を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像出力装置、画像出力方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態では、画像出力装置をプリンタに適用した例をあげて説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のプリンタの機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態のプリンタ1は、図1に示すように、PC(Personal Computer)と測色部11に接続されている。測色部11は、階調補正パラメータ生成用シート10aや最適間隔導出用シート10bのパッチを読み取るものであり、例えばスキャナなどが該当する。
【0014】
本実施の形態のプリンタ1は、階調補正パラメータ生成用画像データ格納部2と、出力部3と、階調補正処理部4と、演算部5と、レイアウト決定部6と、最適間隔導出用画像データ格納部9と、操作部15、記憶部17とを主に備えている。
【0015】
階調補正パラメータ生成用画像データ格納部2は、階調補正パラメータ生成用の画像データを記憶するハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体である。最適間隔導出用画像データ格納部9は、最適間隔導出用の画像データを記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。記憶部17は、パッチの最適間隔を記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。
【0016】
出力部3は、感光体ドラムなどからなり、記録媒体としてのシートに各種画像を形成して出力する。
【0017】
階調補正処理部4は、PCなどから入力された画像データに対して、γ補正テーブルを用いて階調を補正する。演算部5は、パッチの読み取り値を基にγ補正テーブルを生成する。
【0018】
操作部15は、ユーザから、複数のパッチの配置条件として、複数のパッチを配置するシートの上限ページ数の指示を受け付ける。
【0019】
レイアウト決定部6は、シート上での複数のパッチの配置を決定する。レイアウト決定部6は、図1に示すように、最適間隔導出部7と、レイアウト導出部8とを備えている。
【0020】
最適間隔導出部7は、最適間隔導出用画像データを出力したシート10bを測色部11で読み取ることにより生成された画像データを入力して、パッチの最適間隔を求め、求めた最適間隔を記憶部17に保存する。レイアウト導出部8は、操作部15から指示された上限ページ数に収まるように、階調補正パラメータ生成用シート10aのパッチ配置を決定する。
【0021】
以下、階調値すなわち画像データは0以上255以下の整数値で表され、値が大きいほど濃度が高いことを示すものとする。ただし、スキャナデータ、スキャナの読み取り値は逆に値が小さいほど濃いことを示すものとする。
【0022】
図2は、実施の形態1の階調補正パラメータの生成処理の手順を示すフローチャートである。ステップS101において、出力部3は、後述する階調補正パラメータ生成用画像データを入力して、パッチ列K201、パッチ列C202、パッチ列Y203、パッチ列M204、および、パッチ列K211、パッチ列C212、パッチ列Y213、パッチ列M214、および利用者向けの説明文231を付加して、図3に示す階調補正パラメータ生成用シート10aを、パッチ列K201を感光体ドラム回転方向の先頭となるように出力する。
【0023】
ここで、Kは黒色、Cはシアン色、Yは黄色、Mはマゼンタ色を意味し、いずれも画像
出力装置の単色、すなわち単一の色材のみで表現する色である。
【0024】
図3は、階調補正パラメータ生成用シート10aの一例を示す模式図である。階調補正パラメータ生成用シート10aは、図3に示すように、パッチ列K201、パッチ列K211はパッチK00、パッチK01、…、パッチK16で構成される。各パッチの階調値は、図5−1に示すように、パッチK00は0、パッチK16は255、パッチK01からパッチK15はおおむね均等に増加していくようKの階調値が与えられている。C、M、Yの階調値は全て0である。
【0025】
ここで、パッチK00からパッチK16のおおむね階調値は均等でないものであっても良く、例えば階調値の小さい間は階調値の差が小さく、階調値が大きくなるに従って階調値の差が大きいものであっても良い。重要な点はパッチ列K201とパッチ列K211のパッチKn(0≦n≦16)の階調値が同じであることである。後述する処理により、パッチ列K201とパッチ列K211が最適な間隔dで配置される。
【0026】
同様に、例えばパッチ列C202とパッチ列C212はパッチC00、パッチC01、…、パッチC16で構成され、各パッチのCの階調値も、パッチC00は0、パッチC16は255、パッチC01からC15はおおむね均等に増加していくようCの階調値が与えられていて、K、M、Yの階調値は全て0である。
【0027】
ここで、各パッチ列間、例えばパッチ列K201とパッチ列C202との間には、本実施の形態のように空白を設ける他、空白を設けなくても良い。また、各パッチ列内、例えばパッチ列K201のパッチK08とパッチK09との間には空白を設けてもよく、本実施の形態のように空白を設けなくても良い。
【0028】
なお、図3に示す階調補正パラメータ生成用シートは、与えられた階調値をそのまま出力するものでなく、本画像出力装置が前回生成した階調補正パラメータを用いて階調補正処理を行って出力したシートであっても良い。
【0029】
図2に戻り、次に、ステップS102において、ユーザが測色部(スキャナ)11にセットした、前述の階調補正パラメータ生成用シート10aを測色部(スキャナ)11が読み取り、パッチ毎に読み取り値を算出する。
【0030】
図4は、パッチ毎の読み取り値の算出方法を示す説明図である。階調補正パラメータ生成用シート10aを測色部(スキャナ)11で読み取り、各パッチに対して以下のようにして読み取り値を与える。
【0031】
KパッチとYパッチに対してはスキャナのグリーンチャネルのデータ、Cパッチに対してはスキャナのレッドチャネルのデータ、Mパッチに対してはスキャナのブルーチャネルのデータの、パッチ内部に位置する128×128画素の平均値をパッチの読み取り値として得る。これは各色のパッチに対して、スキャナのデータが広い範囲で動くチャネルを選択している。
【0032】
図4に示すように、1つのパッチ200に対して、前記大きさのパッチ読み取り値算出対象領域200a内の前記所定チャネルのスキャナデータの平均値が読み取り値となる。
【0033】
図2に戻り、次に、ステップS103において、演算部5は階調補正パラメータを導出する。図5−2、5−3を用いて階調補正パラメータの導出方法について説明する。同一色同一階調値で出力されたパッチは2カ所に存在する。たとえばパッチ列K201のパッチK08と、パッチ列K211のパッチK08は、図5−1に示す通り、いずれもブラックの階調値128である。そして、ステップS102では、各パッチに対して読み取り値が算出されている。
【0034】
そこで、このパッチK08に対応するブラック階調値128の読み取り値は、パッチ列K201のパッチK08の読み取り値と、パッチ列K211のパッチK08の読み取り値の平均値とする。例えば前者の読み取り値が80、後者の読み取り値が70である場合、ブラック階調値128の読み取り値はこの2つの平均値である75とする。このようにして図5−2に示す実測平均読み取り値を得る。なお、同一色同一階調値で出力されたパッチが3つ以上存在する場合も同様にして平均値を算出すればよい。
【0035】
そして、ターゲットとしてあらかじめ与えられた階調値とパッチの読み取り値の関係を
満たすよう、階調補正パラメータであるγ補正テーブルを生成する。
【0036】
図5−3は、ターゲットとなる階調値と読み取り値の関係を示す。これは画像出力装置に、例えば階調値136のパッチを出力するよう指示した場合には、スキャナでの読み取り値75となる濃度になることを期待しており、この濃度特性を得るγ補正テーブルを生成することが必要となる。
【0037】
図5−3に示すように、ターゲットとして階調値136に対する読み取り値は75が与えられていて、図5−2で示したように、ブラック階調値128のパッチの読み取り値が75である場合は、階調値136が入力されると、図6−1に示すような、階調値128を出力するγ補正テーブルを生成する。
【0038】
すなわち、ブラックの階調値136のデータは階調補正処理によって階調値128に変換されて出力される。図3の階調補正パラメータ生成用シート10aの出力結果では、図5−2に示すように、ブラック階調値128で出力したパッチに対応する読み取り値は75であったことから、前述の通り生成したγ補正テーブルを用いて階調補正処理を行うことで階調値136に対して読み取り値が75となるターゲット通りの出力が得られることが期待できる。
【0039】
なお、図5−3に示すように、階調値221に対して読み取り値30のターゲットが与えられている場合、図5−2に示すように読み取り値30であるパッチは存在しない。このときは線形補間によって読み取り値30に相当する階調値を算出する。
【0040】
図5−2から、パッチK12、すなわちブラック階調値191のパッチの読み取り値が32であって、パッチK13、すなわちブラック階調値207のパッチの読み取り値が29であることから、読み取り値30に相当する階調値は[(207−191)/(29−32)]×(30−32)+191≒201.66より四捨五入して階調値202とみなす(図6−2参照)。
【0041】
上記のようにして、図5−3に示した離散的な16点の階調値におけるγ補正テーブルを生成した後、この16点をスプライン補間処理を用いてなだらかに、かつ必要に応じて逆転しないよう修正を行って、階調値0から255まで1階調刻みの入力階調値に対応する出力階調値を定めたγ補正テーブルを生成する。
【0042】
なお、本実施の形態では出力したパッチをスキャナで読み取る構成を示した。すなわち、スキャナを濃度計や明度計などの測色器の代わりに階調特性を把握するために用いる構成である。そのため本実施の形態ではターゲットとして、ある階調値を出力したときに得たい画像の濃度や明度をスキャナの読み取り値にあらかじめ換算しておくことで、図5−3に示すような階調値と読み取り値の関係で与えている。
【0043】
これは例えば複写機においては、画像を出力するプリンタと共に、画像を入力するスキャナを有するため、別途測色器を用意せずに階調特性を把握できる好適な例であるが、複写機においても階調特性を把握するためにスキャナではなく、濃度計や明度計などの測色器を用いる構成であっても良い。この場合、図5−3の各階調値に対応するスキャナの読み取り値との関係で表したターゲットの代わりに、各階調値と濃度や明度などとの関係を表したターゲットを用いてγ補正テーブルを生成する。
【0044】
図2に戻り、次に、ステップS104において、前記階調補正パラメータ(γ補正テーブル)を階調処理に用いるよう、プリンタ1の階調補正処理部4に設定する。
【0045】
図7は、上述の通り生成した階調補正パラメータであるγ補正テーブルを用いた階調補正処理の手順を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS301において、PCからの0以上255以下の整数値を一画素毎に持つ画像データを、一画素ずつプリンタ1の階調補正処理部4に入力する。ステップS302において、階調補正処理部4では、γ補正テーブルに基づき、入力した画像の階調値を一画素ずつ階調値を変換することにより階調補正を行う。ステップS303において、出力部3は、変換した結果の階調値を一画素ずつ出力する。
【0047】
図8は、階調補正パラメータ生成用の画像データの生成処理、すなわちパッチの配置を決定するレイアウト決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0048】
レイアウト決定のために、ステップS401において、出力部3は、最適間隔導出用画像データ格納部9から、図9−1に示す、最適間隔導出用の画像パターンとして最適間隔導出用シート10bに出力し、測色部(濃度計)11は最適間隔導出用シート10bの濃度を測定し、最適間隔導出部7はパッチ位置と濃度の関係を把握して、最適間隔を導出する。
【0049】
図10−1〜10−3は、1ページ内に同一階調のパッチを複数配置した図9−1の画像パターンを、プリンタ(画像出力装置)1から連続して3ページ出力して測色部(濃度計)11を用いて濃度を測定した結果である。
【0050】
図9−1は、15mm四方の階調値170のパッチを左右方向に13箇所、上下方向に8箇所配置したパターンであり、パッチ501やパッチ514が先頭となって通紙されるよう出力する。ここで、パッチ501とパッチ502のように斜めに接しているパッチ同士は、感光体ドラム軸方向の位置が同一であるとみなす。すなわち、図9−1は、感光体ドラム回転方向に13箇所、感光体ドラム軸方向に4箇所の異なる位置にパッチを配置したパターンであるとみなす。そして、パッチ501と感光体ドラム軸方向の位置が同一であるパッチ502やパッチ513などの感光体ドラム軸方向位置を1として、パッチ514と感光体ドラム軸方向の位置が同一であるパッチの感光体ドラム軸方向位置を2、以下、順次感光体ドラム軸方向の位置番号を割り当てる。感光体ドラム軸方向位置の差1につき、60mmの間隔が空いている。
【0051】
同様に、パッチ501と感光体ドラム回転方向の位置が同一であるパッチ514やパッチ527などの感光体ドラム回転方向の位置を1、パッチ502と感光体ドラム回転方向の位置が同一であるパッチの感光体ドラム回転方向の位置を2、以下、順次、感光体ドラム回転方向の位置番号を割り当てる。感光体ドラム回転位置の差1につき、15mmの間隔が空いている。
【0052】
図10−1は、1ページ目の濃度分布であり、感光体ドラム回転軸位置1における濃度分布701は、グラフの横軸である感光体ドラム回転方向位置によって濃度が変動していることを示している。すなわち、感光体ドラム回転方向位置5において高濃度であり、感光体ドラム回転方向位置12において低濃度である。
【0053】
また、感光体ドラム回転軸位置2における濃度分布702、感光体ドラム回転軸位置3における濃度分布703、感光体ドラム回転軸位置4における濃度分布704もほぼ同じように感光体ドラム回転方向位置5において高濃度であり、感光体ドラム回転方向位置12において低濃度である。
【0054】
図10−2は、2ページ目、図10−3は3ページ目の濃度分布であり、いずれも感光体ドラム回転軸位置によって濃度が変動しているが、高濃度や低濃度を示す位置は異なっている。
【0055】
このような感光体ドラム回転軸方向に対する濃度変動が発生する理由の一つとして、感光体ドラムなどの回転体の偏心が挙げられる。
【0056】
図9−2は、プリンタ1の感光体ドラム601と現像スリーブ603の関係を示す。感光体ドラム601と現像スリーブ603とはわずかに離れ、感光体ドラムの軸602と現像スリーブの軸604とが並行になるよう設置されている。
【0057】
しかし、上述したように、感光体ドラム601、現像スリーブ603には設計精度上抑えきれない偏心があることに起因して、図10−1〜10−3に示すように、感光体ドラム回転方向の濃度変動が発生し、この結果、経時の濃度変動を抑制するための適切な階調補正パラメータを得ることができない。
【0058】
感光体ドラム回転方向の濃度変動の影響を抑制するためには、前記方向に適当な間隔を離した複数パッチの濃度測定値を平均化することで、安定した値を得ることが可能となる。そこで、最も濃度測定値の平均値が安定する最適間隔を求める。
【0059】
安定する間隔とは、図9−1に示す画像パターンを連続して数ページ、例えば3ページ出力して、ある間隔をあけた同一階調パッチの濃度平均値を多数組求めて、その分散が小さい場合の間隔とすればよい。もしくは、ある間隔をあけた同一階調パッチの濃度平均値を多数組求めて、出力した同一階調の全パッチの濃度平均値との差の二乗平均が小さい場合の間隔としても良い。
【0060】
また、感光体ドラム回転方向に限らず濃度平均値が安定する間隔を二次元的に求めてもよい。また、濃度平均値が安定する感光体ドラム回転方向の間隔を求めるために、感光体ドラム軸方向の位置が同一のパッチの平均濃度を用いて算出しても良い。すなわち、図9−1のパッチ501、パッチ514、パッチ527、パッチ540の平均濃度を感光体ドラム回転方向1の濃度とみなして処理を行っても良い。
【0061】
図11は、パッチの感光体ドラム回転方向の間隔と全パッチの濃度平均値との差の二乗平均との関係を示すグラフである。このグラフは、図10−1〜10−3の結果を基に、濃度平均値が安定する感光体ドラム回転方向の間隔を求めるために、感光体ドラム軸方向の位置が同一のパッチの平均濃度を算出して、感光体ドラム回転方向の間隔毎に、各ページ内の全パッチの濃度平均値との差の二乗平均を示している。
【0062】
図11において、横軸の間隔はパッチ数で示しており、例えば間隔2に対しては、感光体ドラム回転方向位置1と感光体ドラム回転方向位置3の濃度平均値、位置2と位置4の濃度平均値、・・・、位置11と位置13の濃度平均値を求め、各濃度平均値とページ内の全パッチの濃度平均値との差の二乗平均を3ページ分求めている。
【0063】
図11から感光体ドラム回転方向の間隔は、8、7、6、…の順に濃度平均値が安定していることが分かる。間隔8、7、6は、前述の通り、位置の差1が15mmに相当するため、120mm、105mm、90mmの間隔を意味する。すなわち、間隔8とは、同色が120mm離れていることを意味している。少なくとも濃度平均値が最も安定する間隔についての情報(例えば、図9−1においては間隔8=120mm)は、記憶部17が保持しておく。
【0064】
図8に戻り、次に、レイアウト決定のために、ステップS402において、レイアウト導出部8は、上限ページ数を満たすレイアウトを導出する。
【0065】
次に、図12を用いてレイアウト導出の手順を説明する。感光体ドラム回転方向の長さのみに注目し、パッチの長さをa、図3のKパッチ列201とCパッチ列202の間隔のようなパッチ列間の間隔をb以上とし、用紙の長さをp、1ページ内の出力可能範囲の長さをv、複数ページを出力したときのページ間の間隔である紙間をsとする。
【0066】
ユーザからA4用紙を使って長手方向を先頭に出力し、上限ページ数を2ページで階調補正パラメータを生成すると、操作部15を介して指示されたとする。前述の通り、最適間隔導出部7は濃度平均値が安定する最適間隔についての情報を予め求めて記憶部17に保存しておき、レイアウト導出部8は随時、この記憶部17の最適間隔についての情報を参照する。
【0067】
図13は、本実施の形態のレイアウト導出処理の手順を示すフローチャートである。ステップS501において、レイアウト導出部8は、まずパッチ列を、最適間隔dで感光体ドラム回転方向の先頭からKCYMKCYMの順序で配置できるか否かを判断する。具体的には、レイアウト導出部8は、図12に示すように、同一色のパッチ列が最適間隔dをあけて配置するために、次の(1)式を満たすか否かを判断する。
【0068】
(4a+3b)+b≦d・・・(1)
【0069】
この(1)式を満たさない場合、すなわち、最適間隔dで感光体ドラム回転方向の先頭からKCYMKCYMの順序で配置できない場合には(ステップS501:No)、ステップS504において、レイアウト導出部8は、他の順序でパッチ列を配置できるかを判断する。ここで、パッチ列の他の順序としては、例えば、図14に示すような感光体ドラム回転方向の先頭からKCKCYMYMの順序や、もしくはKKCCMMYYなどの順序があげられる。
【0070】
ステップS501で、(1)式を満たす場合、すなわち、最適間隔dで感光体ドラム回転方向の先頭からKCYMKCYMの順序で配置できる場合には(ステップS501:Yes)、ステップS502において、レイアウト導出部8は、パッチ列が最適間隔dで1ページに収まるかを判断する。具体的には、レイアウト導出部8は、次の(2)式の関係を満たすか否かを判断する。
【0071】
d+(4a+3b)≦v・・・(2)
【0072】
そして、(2)式を満たす場合(ステップS502:Yes)、すなわち、(1)(2)式の条件をいずれも満たす場合には、ステップS503において、レイアウト導出部8は、次のようにパッチ列を配置する。すなわち、レイアウト導出部8は、感光体ドラム回転方向の先頭から順にKパッチ列、Cパッチ列、Yパッチ列、Mパッチ列を間隔bずつ空けて配置して、さらに前記Kパッチ列から最適間隔dを空けて同じ順序でKパッチ列、Cパッチ列、Yパッチ列、Mパッチ列を配置する。
【0073】
なお、上限2ページの指定に対して1ページで収まった場合は1ページだけを使うレイアウトを導いても良いし、2ページの同じレイアウトを導いても良い。後者の場合、同一色同一階調に対して4パッチの濃度平均値を得ることができる。多数のパッチの濃度平均値を用いることで、突発的なあるいはランダムな濃度変動の影響も抑制することができる。すなわち、多数のパッチを用いることにより、精度を向上させることが可能となる。
【0074】
また、予め1頁用のパッチレイアウト、2頁用のパッチレイアウトを記憶部17等に保存しておき、必要に応じてこれらのレイアウトを選択的に使用するようにレイアウト導出部8を構成することもできる。
【0075】
ステップS501において、パッチ列をKCYMKCYMの順序で配置できないが、ステップS504で選択した他の順序としてのKCKCYMYMの順序で配置できる場合には(ステップS501:Yes)、ステップS502では、レイアウト導出部8は、図14に示すように、1ページ内に収めるために、次の(3)式の関係式を満たすか否かを判断する。
【0076】
2d+4a+3b≦v ・・・(3)
【0077】
次に、KCYMKCYMの順序で配置できた場合であって(ステップS501:Yes)、ステップS502において、最適間隔dで1ページに収まらない場合には(ステップS502:No)、ステップS505において、レイアウト導出部8は、1ページ目のKパッチ列から距離(2k+1)d離れた位置に、もう一つのKパッチ列を配置できるか否かを判断する。ここで、kは0以上の整数とする。
【0078】
具体的には、レイアウト導出部8は、次の(4)、(5)式の関係式を満たすkが存在するか否かを判断する。
【0079】
p+s≦(2k+1)d ・・・(4)
(2k+1)d+(4a+3b)≦p+s+v ・・・(5)
【0080】
そして、(4)、(5)式を満たすkが存在する場合には(ステップS505:Yes)、ステップS503において、レイアウト導出部8は、パッチ列を2ページで収めるレイアウトで配置する。
【0081】
一方、(4)、(5)式を満たすkが存在しない場合(ステップS505:No)、すなわち、最適間隔dでは上限ページ数である2ページ利用しても収まらない場合は、レイアウト導出部8は、次に適した間隔d’を最適間隔dとし(ステップS506)、ステップS505で2ページに収めることができるか否かを判断する。そして、間隔d’を最適間隔としてもパッチ列を2ページに収めることができない場合には、レイアウト導出部8は、1ページの中で極力同一色のパッチ列同士を離すレイアウトを決定する。
【0082】
このように本実施の形態では、ユーザに複数のパッチの配置条件としての上限ページ数を指定させ、指定された上限ページ数内に収まるようにパッチ列を最適間隔で配置するレイアウト決定を行い、このレイアウトでパッチ列をシートに出力して、このシートを読み込んで階調補正処理を行うので、経時の濃度変動を抑制しつつ、ユーザの所望する画像出力精度で画像出力することができる。
【0083】
なお、ページ内でまた、感光体ドラム回転方向に濃度平均値が安定する間隔を求めるために、すなわち、図9−1のパッチ501、パッチ514、パッチ527、パッチ540の平均濃度を感光体ドラム回転方向の濃度とみなして処理を行っても良い。
【0084】
なお、本実施の形態では、図9−1のパターンを出力した結果に対して、濃度計を用いて濃度変動状態を把握したが、スキャナを用いる構成であっても良い。また、あらかじめ上限ページ数毎に最適なレイアウトを前述した方式と同様の手順で導出しておき、ユーザが上限ページ数を指定した際にはあらかじめ導出しておいたレイアウトを提供する構成とすることもできる。
【0085】
(実施の形態2)
図9−2を用いて示したように、感光体ドラムの偏心によって、感光体ドラムの周囲長を周期とする濃度変動が目立つこととなる。そこで、本実施の形態のレイアウト導出部8は、同一色のパッチ列の間隔が、感光体ドラムの周囲長の半分となるレイアウトを導出する。すなわち、感光体ドラムの周囲長をLとした場合に、d=L/2とみなして、レイアウトを導出する。
【0086】
このとき、指定された上限ページ数では同一色のパッチ列間の間隔が(2k+1)dとするレイアウトを導出できない場合、前記間隔が(2k+1)dに最も近づくようレイアウトを導出する。
【0087】
なお、レイアウト導出部8以外の構成、機能は、実施の形態1と同様である。
【0088】
なお、実施の形態1,2のプリンタ1で実行される画像出力プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0089】
実施の形態1,2のプリンタ1で実行される画像出力プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0090】
さらに、実施の形態1,2のプリンタ1で実行される画像出力プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施の形態1,2のプリンタ1で実行される画像出力プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0091】
実施の形態1,2のプリンタ1で実行される画像出力プログラムは、上述した各部(出力部3、階調補正処理部4と、演算部5、レイアウト決定部6)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからが画像出力プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、出力部3、階調補正処理部4と、演算部5、レイアウト決定部6が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0092】
なお、上記実施の形態では、画像出力装置をプリンタ1に適用した例をあげて説明したが、プリンタ機能を有する複合機等、プリンタ機能を有する機器であればいずれの機器にも適用することができる。
【符号の説明】
【0093】
1 プリンタ
2 階調補正パラメータ生成用の画像データ格納部
3 出力部
4 階調補正処理部
5 演算部
6 レイアウト決定部
7 最適間隔導出部
8 レイアウト導出部
9 最適間隔導出用の画像データ格納部
10a 階調パラメータ生成用シート
10b 最適間隔導出用シート
11 測色部
15 操作部
17 記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0094】
【特許文献1】特開2000−103147号公報
【特許文献2】特開2008−209436号公報
【特許文献3】特開2009−38734号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部と、
利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力部と、
入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出部と、
決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力部と、
を備えたことを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記入力部は、前記利用者から、前記配置条件として、前記シートの上限ページ数の入力を受け付け、
前記レイアウト導出部は、前記上限ページ数内に、前記複数のパッチが収まるように前記最適間隔に基づいて前記複数のパッチの配置位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記レイアウト導出部は、前記上限ページ数内に、前記複数のパッチが収まるとともに、前記シートの通紙方向における前記複数のパッチの間隔として、前記最適間隔で配置位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記レイアウト導出部は、前記上限ページ数内に、前記複数のパッチが収まるとともに、前記シートの通紙方向に前記最適間隔の(2k+1)倍の間隔で配置位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
但し、kは0以上の整数。
【請求項5】
前記レイアウト導出部は、前記上限ページ数内に、前記複数のパッチが収まるとともに、前記シートの通紙方向に用紙の通紙方向に(2k+1)L/2の間隔で配置位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
但し、kは0以上の整数、Lは感光体ドラムの周囲長。
【請求項6】
前記レイアウト導出部は、前記上限ページ数内で、前記複数のパッチを異なるページに出力する場合は、前記シートの通紙時の紙間を含めた距離が前記最適間隔となるように配置位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項7】
最適間隔導出用の画像データを読み取り、読み取った画像データの濃度を測定する測色部により測定された前記複数のパッチの濃度の平均値が安定する前記パッチの最適間隔を導出し、前記記憶部に保存する最適間隔導出部、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記測色部は、さらに、前記シートを読取り、
読み取った画像データに基づいて、一定濃度で画像出力を行うため濃度補正処理パラメータを演算して生成する演算部と、
前記濃度補正処理パラメータに基づいて階調処理を行う階調処理部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項9】
画像出力装置で実行される画像出力方法であって、
前記画像出力装置は、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部を備え、
利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力ステップと、
入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出ステップと、
決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータは、シート上に形成する同一色かつ同一階調の複数のパッチの濃度の平均値が安定する、前記パッチの最適間隔を予め記憶する記憶部を備え、
利用者から、前記複数のパッチの配置条件の入力を受け付ける入力ステップと、
入力された配置条件と前記最適間隔に基づいて、前記シート上における前記複数のパッチの配置位置を決定するレイアウト導出ステップと、
決定された配置位置で前記複数のパッチをシート上に出力する出力ステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図5−3】
image rotate

【図6−1】
image rotate

【図6−2】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9−1】
image rotate

【図9−2】
image rotate

【図10−1】
image rotate

【図10−2】
image rotate

【図10−3】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−150298(P2011−150298A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265461(P2010−265461)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】