説明

画像出力装置及び方法

【課題】ユーザの意図に反する二重プリントを防止する。
【解決手段】デジタルカメラ12とプリンタ14とに無線インターフェース30,50を設ける。デジタルカメラ12がプリンタ14に接近して通信エリア72内に入ったら、デジタルカメラ12からプリンタ14へ画像データを送信する。プリンタ14は、受信した画像データに基づきRGBヒストグラムを作成し、プリント後にこのヒストグラムを比較用ヒストグラムデータとして記憶する。プリンタ14は、新たに受信した画像データに基づきヒストグラムデータを作成した後、先に記憶した比較用ヒストグラムデータと比較する。比較結果が一致する場合に新たな画像データが既にプリントした画像であると判定し、プリントを拒否する。また、不一致の場合にプリントを許可する。これにより、ユーザの意図に反する二重プリントが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を出力する画像出力装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等で撮影した画像をプリントするプリンタが知られている(特許文献1及び2参照)。画像プリント時に、ユーザはデジタルカメラとプリンタとをケーブル接続する。次いで、ユーザは、デジタルカメラの操作部を操作して液晶画面にプリントしたい画像を表示させた後、カメラの操作部を再操作して画像データをプリンタに入力させる。これにより、デジタルカメラの液晶画面に表示された画像がプリントされる。
【0003】
このように、従来ではデジタルカメラで撮影した画像をプリントする度に、ユーザがデジタルカメラとプリンタとをケーブル接続して、デジタルカメラの操作部を操作する必要があるので、ユーザに面倒がかかってしまうという問題があった。このため、近年では、デジタルカメラとプリンタとに無線インターフェースを設け、両者を近づけて無線接続するだけで、デジタルカメラ内の画像データをプリンタに送信して自動的にプリントを行う方法が用いられている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−187485号公報
【特許文献2】特開平7−298176号公報
【特許文献3】特開2005−64958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、デジタルカメラとプリンタとを近づけるだけで自動的にプリントが行われるようにすると、プリント終了後にユーザが誤ってデジタルカメラをプリンタに再度近づけてしまったときに、ユーザの意図に反して同じ画像がプリントされてしまうおそれがある。このため、例えば、デジタルカメラまたはプリンタにプリントの可否を確認する確認キーを設けてもよいが、この場合には、プリント時にユーザが確認キーを操作する必要がある。その結果、デジタルカメラをプリンタに近づけるだけで自動的にプリント可能であるという利点を十分に生かすことができなくなる。
【0005】
また、このような問題はプリンタだけに限定されるものではなく、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像表示を行う画像表示装置や、受信した画像データを記録メディアに記録する画像記録装置などの各種画像出力装置でも同様に生じる。
【0006】
本発明は上記問題を解決するためのものであり、上述の自動的に画像出力可能であるという利点を生かしつつ、ユーザの意図に反して二重に画像が出力されないようにした画像出力装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を出力する画像出力装置において、前記受信して出力指示された第1の画像データを識別するための第1の画像識別情報を記憶する画像識別情報記憶部と、新たに受信した第2の画像データを識別するための第2の画像識別情報が、前記画像識別情報記憶部に記憶されている前記第1の画像識別情報と一致するか否かを判定する一致判定部と、前記一致判定部での一致判定結果に基づき、前記第2の画像データの画像出力を規制する制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
前記制御部は、前記一致判定部での不一致判定結果に基づき、前記第2の画像データの画像出力を許可することが好ましい。また、前記第2の画像データに基づき、前記画像の特徴を示す画像特徴データを作成する特徴データ作成部を備え、前記特徴データ作成部により作成した前記画像特徴データを前記第2の画像識別情報とすることが好ましい。
【0009】
前記第2の画像データのファイル名、及びデータ作成/更新日時を示すタイムスタンプの少なくともいずれか一方と、前記第2の画像データを送信した機器の識別情報とを前記第2の画像識別情報とすることが好ましい。また、前記画像識別情報記憶部に記憶されている前記第1の画像識別情報は、一定時間が経過した後で削除されることが好ましい。
【0010】
前記第1の画像データをデータ解析して画像内の人物を検出し、その人数をカウントする人物カウント部と、前記第1の画像データの画像出力数を、前記第1の画像識別情報別にカウントして記憶する画像出力数記憶部とを備え、前記制御部は、前記第2の画像データと一致する前記第1の画像データの前記画像出力数が、前記人数分以下である場合には前記第2の画像データの画像出力を許可し、前記人数分を超える場合には前記第2の画像データの画像出力を規制することが好ましい。
【0011】
前記第2の画像データの出力指示が入力される画像出力指示入力部を備え、前記制御部は、前記第2の画像データの画像出力の規制を決定した場合には、前記画像出力指示入力部に出力指示が入力されたときにのみ前記第2の画像データの画像出力を許可することが好ましい。
【0012】
前記第2の画像データの画像出力が規制された時に、ユーザに対して前記第2の画像データの画像出力を行うか否かの確認を求める旨の情報を出力する情報出力部を備えることが好ましい。また、前記画像出力は、画像をプリントするプリント処理、画像をモニタに表示する表示処理、記録メディアへの画像記録処理のいずれかであることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を出力する画像出力方法において、前記受信して出力指示された第1の画像データを識別するための第1の画像識別情報を記憶し、新たに受信した第2の画像データを識別するための第2の画像識別情報が、前記記憶している前記第1の画像識別情報と一致するか否かを判定し、判定結果が一致のときに画像出力を規制することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、出力指示された第1の画像データの第1の画像識別情報と、新たに受信した第2の画像データの第2の画像識別情報とが一致したときに、第2の画像データの画像出力を規制するようにしたので、ユーザの意図と反して二重に画像出力が行われてしまうことが防止される。
【0015】
第1の画像データの第1の画像識別情報と、第2の画像データの第2の画像識別情報とが不一致のときには、自動的に画像出力を行うようにしたので、ユーザの操作を極力減らすことができる。
【0016】
特徴データ作成部により作成した画像特徴データを、第2の画像識別情報として用いるようにしたので、第1及び第2の画像が一致しているか否かを正確に判定することができる。その結果、同様にユーザの意図と反して二重に画像出力が行われてしまうことが防止される。
【0017】
画像データのファイル名及びタイムスタンプの少なくともいずれか一方と、画像データを送信した機器の識別情報とを第2の画像識別情報として用いるようにしたので、第1及び第2の画像が一致しているか否かを正確に判定することができる。同様にユーザの意図と反して二重に画像出力が行われてしまうことが防止される。
【0018】
画像識別情報記憶部に記憶されている第1の画像識別情報が、一定時間経過後に削除されるようにしたので、ある程度時間が経過してから再度同じ画像の出力を行いたい場合に、画像出力が規制されてしまうことが防止される。
【0019】
第2の画像データと一致する第1の画像データの画像出力数が、画像内の人物の数(人数分)以下である場合には第2の画像データの画像出力を許可し、人数分を超える場合には第2の画像データの画像出力を規制するようにしたので、複数の人物を撮影した撮影画像のように人数分の画像出力(プリント)が予想されるものについて、後で再度画像出力を行う際に画像出力が規制されてしまうことが防止される。
【0020】
第2の画像データの画像出力が規制された時に、画像出力指示入力部に出力指示が入力されたときにのみ第2の画像データの画像出力を許可するようにしたので、同様にユーザの意図と反して二重に画像出力が行われてしまうことが防止されると共に、ユーザが同じ画像を複数出力したい場合にも簡易な操作で画像出力を行うことができる。
【0021】
情報出力部を設けたので、第2の画像データの画像出力が規制された時に、ユーザに対して画像出力を行うか否かの確認を求める旨の情報を出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、プリントシステム10の外観斜視図である。このプリントシステム10は、デジタルカメラ12と、本発明の画像出力装置に相当するプリンタ14とから構成される。プリンタ14は、小型、軽量、且つ薄型のモバイルプリンタであり、デジタルカメラ12で撮影した画像をプリントするのに用いられる。このプリンタ14の上面には、プリントスイッチ(SW)16及びキャンセルSW18からなる操作部20と、カウンタ22と、電源用LED24及び警告用LED26からなる表示部28と、無線インターフェース30と、電源スイッチ(図示せず)とが設けられている。また、プリンタ14の側面には、プリント画像32が排出される排出口34が形成されている。
【0023】
プリントSW16は、本発明のプリント指示入力部に相当するものであり、詳しくは後述するが、以前にプリントした画像を再度プリントする二重プリントを行う場合に押圧される。キャンセルSW18は、二重プリントを行わない場合に押圧される。カウンタ22は、機械式のカウンタであり、プリント可能な枚数を表示する。電源用LED24は、プリンタ14の電源がONされているときに点灯する。警告用LED26は、本発明の情報出力部に相当するものであり、プリンタ14に異常が生じたときに点灯するとともに、二重プリントが行われようとしているときに点滅する。無線インターフェース30は、詳しくは後述するが、デジタルカメラ12との間で無線通信を行うためのものである。
【0024】
図2は、プリントシステム10を構成するデジタルカメラ12及びプリンタ14の電気的構成を示したブロック図である。デジタルカメラ12は、メインコントローラ34、撮像部36、画像処理部38、表示部40、操作部42、メディアコントローラ44、ROM46、RAM48、及び無線インターフェース50からなる。
【0025】
メインコントローラ34は、ROM46に記憶された制御用プログラムを作業用のメモリであるRAM48に読み出し、制御プログラムに従ってデジタルカメラ12の各部を統括的に制御する。撮像部36は、撮影光学系、CCDイメージセンサ、A/Dコンバータなどからなり、被写体を撮像して得られた画像をデジタルデータに変換して出力する。
【0026】
画像処理部38は、デジタル化された画像データに対して、例えば伸長・圧縮処理を含む各種の画像処理を施す。メディアコントローラ44は、メモリカード52にアクセスして画像データの書き込みと読み取りとを行う。このメモリカード52は、カードスロット(図示せず)に着脱自在に取り付けられる。無線インターフェース50は、プリンタ14との間で無線通信を行うためのものであり、電波を送受信するアンテナ部54を備えている。
【0027】
メインコントローラ34には、操作部42での切り替え操作により選択される撮影モード、再生モード、及びダイレクトプリントモードとが設定されている。撮影モードでは、撮像部36を駆動して撮像した画像データを圧縮してメモリカード52に記録する。再生モードでは、メモリカード52に記録した画像データを表示部40に表示する。ダイレクトプリントモードでは、プリンタ14との間で画像データを無線伝送する。ROM46には、上述の制御プログラムの他に、機器識別情報(SSID、WEP)等が予め記録されている。機器識別情報は、デジタルカメラ12の個々で異なるグローバルな番号となっており、製造時に予めROM46に記憶されている。
【0028】
プリンタ14は、メインコントローラ60、ROM62、RAM64、プリント部66、伸張部68、画像判定部70の他に、上述の操作部20、表示部28、及び無線インターフェース30からなる。メインコントローラ60は、ROM62に記憶された制御用プログラムを作業用のメモリであるRAM64に読み出し、制御プログラムに従ってプリンタ14の上述の各部を統括的に制御する。プリント部66は、記録媒体装填室、搬送ローラ対、記録ヘッド等から構成され、デジタルカメラ12より送られてくる画像データに基づき記録媒体に画像をプリントする。伸長部68は、取り込んだ圧縮画像データを伸長して再生画像データに変換する。画像判定部70は、詳しくは後述するが、新たな画像のプリントを行う前に、この画像が以前にプリンタ14でプリントされた画像と一致しているか否かを判定する。
【0029】
無線インターフェース30は、上述の無線インターフェース50と同様に、電波を送受信するアンテナ部71を備えている。プリンタ14は、電源がONされると、デジタルカメラ12との間で無線通信を行う無線通信モードに切り替わる。無線通信を行う場合には、デジタルカメラ12とプリンタ14とが通信エリア72にあることが必要である。この通信エリア72は、電波の到達範囲によって規定される。
【0030】
無線インターフェースとしては、例えば、電波を使う方式や、赤外線を使う方式のインターフェースを採用することができる。電波や赤外線を使う方式には、IEEE802.11a,b,g規格、近距離無線通信の規格である「NFC(Near Field Communication)」規格、Bluetooth規格などのインターフェースがある。
【0031】
本実施形態では、指向性がなく、高速な無線LAN(W−LAN:IEEE802.11g)を使用し、W−LANでFTP(File Transfer Protocol)通信を行うことで、デジタルカメラ12からプリンタ14に画像データを送信する。また、本実施形態ではW−LANの認証をNFCにより行う。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
図3は、デジタルカメラ12とプリンタ14との間での無線データバスを確立する際のシーケンス、及びデジタルカメラ12からプリンタ14へ画像データを送信する際のシーケンスを示したフローチャートである。ただし、本発明はここに挙げる実施形態に限定されるものではない。
【0033】
デジタルカメラ12をダイレクトプリントモードに切り替えた後、デジタルカメラ12をプリンタ14の近距離に近づけると、NFCにてW−LANの認証が行われる。例えばデジタルカメラ12とプリンタ14との間の距離が10cm程度になると、双方が互いに相手を認識する。そして、13.56GHzの電波を無線伝送媒体(搬送波)として用いることで、互いの「SSID」、「WEP」からなる機器識別コードを交換する。ここで、「SSID」は機器を識別するIDであり、「WEP」はセキュリティ対策のためのデータ暗号化に使用される文字列である。なお、デジタルカメラ12及びプリンタ14には、予め同じ機器識別コードが記憶されている。
【0034】
デジタルカメラ12及びプリンタ14は、互いの機器識別コード(SSID、WEP)が全て一致したら、無線通信モードに移行する。そして、2.4GHZの電波を無線伝送媒体(搬送波)として用いることで、デジタルカメラ12とプリンタ14との間で無線データバス(無線伝送路)を確立する。
【0035】
無線データバスが確立されたら、プリンタ14は、デジタルカメラ12に対して問い合わせコマンドを送って、「Acount」、「Password」、「IP Adress」からなるFTP LOGIN情報を問い合わせる。ここで、「Acount」はユーザ認証に用いるユーザアカウントであり、「Password」はユーザ認証に用いるパスワードであり、「IP Adress」は、接続先のIPアドレスである。
【0036】
デジタルカメラ12は、プリンタ14からの問い合わせに応じて、FTP LOGIN情報を送信する。プリンタ14は、FTP LOGIN情報を受信すると、このFTP LOGIN情報と、通信を許可するデジタルカメラのFTP LOGIN情報とを照合する。そして、FTP LOGIN情報が一致したら、プリンタ14は、自動プリントアウトモードに移行して、デジタルカメラ12に画像データ送信要求信号を送る。なお、通信を許可するデジタルカメラのFTP LOGIN情報の「Acount」が、「Anonymous」であったら、「Password」は不要となる。
【0037】
デジタルカメラ12は、画像データ送信要求信号を受信すると、データ転送モードに自動的に移行して、メモリカード52に記録されている画像データをプリンタ14に送信する。この際に、メモリカード52に記録されている全ての画像に対応する画像データを送信してもよいし、送信すべき画像をデジタルカメラ12で選択するようにしてもよい。画像データの送信が完了すると、デジタルカメラ12はプリンタ14に画像データ送信完了信号を送る。
【0038】
このように、デジタルカメラ12とプリンタ14とが無線接続されることで、デジタルカメラ12にメモリカード52を装填したまま、このメモリカード52内の画像データをプリンタ14へダイレクトに送信することができる。なお、本実施形態ではIrDAのような指向性の電波ではなく、無指向性電波が用いられるため、画像データ送信中にデジタルカメラ12を固定する必要が無くなる。また、本実施形態では、NFCにてW−LANの認証を行えるため、プリント時にはデジタルカメラ12をプリンタ14に近づけるだけでよい。
【0039】
プリンタ14は、送られてくる画像データをRAM64に一時的に記憶し、RAM64から読み出すときに伸長部68で伸長してプリント部66で順次プリントする。このように、本発明のプリンタ14では、デジタルカメラ12を通信エリア72に移動させることにより、デジタルカメラ12内のメモリカード52に記憶されている画像データを受信して、画像のプリントを自動的に行うことができる。これにより、プリント時におけるユーザの操作を大幅に減らすことができる。
【0040】
図2及び図4に示すように、本実施形態のプリンタ14には画像判定部70が設けられている。ここで、図4は画像判定部70の電気的構成を示したブロック図である。この画像判定部70は、新たにプリンタ14に入力された画像データに対応する画像が、以前にプリントされた画像と一致しているか否かを判定する。なお、以下の説明では、プリント(指示)された画像(データ)を第1の画像(データ)と呼び、新たに入力(受信)された画像(データ)を第2の画像(データ)と呼ぶ。
【0041】
具体的に、画像判定部70は、プリンタ14に入力された第2の画像データに基づき第2の画像のRGBヒストグラムを作成し、以前にプリントされた第1の画像のRGBヒストグラムとの比較を行う。この画像判定部70は、大別して、本発明の特徴データ作成部に相当するヒストグラムデータ作成部76と、本発明の一致判定部に相当するヒストグラムデータ一致判定部(以下、単に一致判定部という)78と、本発明の画像識別情報記憶部に相当するEEPROM80とから構成される。
【0042】
ヒストグラムデータ作成部76は、RAM64に一時記憶された第2の画像データを読み出し、RGBヒストグラムを作成する。RGBヒストグラムは、図5に示すように、画像データのR,G,Bの三色濃度情報を画素毎に検出し、特定の階調に属する画素数をR,G,Bの色成分ごとにカウントしたものである。
【0043】
図4に示すように、ヒストグラムデータ作成部76で作成されたRGBヒストグラムは、ヒストグラムデータ(例えば、R,G,B別の各階調(階級)ごとの画素数情報)として一致判定部78に入力される。このヒストグラムデータは、本発明の画像特徴データ(第2の画像識別情報)に相当するものであり、画像の特徴を示すものである。
【0044】
一致判定部78には、EEPROM80が接続されている。このEEPROM80には、第1〜第10データ格納部82a〜82jが設けられており、各データ格納部82a〜82jには、以前にプリントされた第1の画像データより作成されたヒストグラムデータが比較用ヒストグラムデータ83(第1の画像識別情報)として1個ずつ記憶されている。つまり、本実施形態では、過去10画像分の比較用ヒストグラムデータ83が記憶されている。
【0045】
一致判定部78は、ヒストグラムデータ作成部76よりヒストグラムデータが入力されたら、EEPROM80内を検索する。そして、一致判定部78は、新たに入力されたヒストグラムデータ(第2の画像識別情報)と、各データ格納部82a〜82jに記憶されている比較用ヒストグラムデータ83とが一致しているか否かを判定する。この判定結果は、メインコントローラ60に入力される。そして、一致判定部78は、新たに入力されたヒストグラムデータ及び比較用ヒストグラムデータ83(以下、単に新旧ヒストグラムデータという)が不一致の場合には、このヒストグラムデータを新たな比較用ヒストグラムデータ83として、データ格納部82a〜82jに記憶されているデータの中で最も古いデータに上書きする。
【0046】
メインコントローラ60は、一致判定部78より入力される判定結果に基づき、新旧ヒストグラムデータが不一致の場合には、対応する画像データをRAM64から読み出して、プリント部66でプリントする。また、メインコントローラ60は、新旧ヒストグラムデータが一致している場合には、プリント部66でのプリントを規制するとともに、警告用LED26を点滅させる。これにより、二重プリントが行われる可能性がある旨を、ユーザに通知することができる。
【0047】
ユーザは、二重プリントを行う場合にはプリントSW16を押圧する。これにより、メインコントローラ60は、プリント部66でのプリントを行う。また、ユーザは、二重プリントを行わない場合にはキャンセルSW18を押圧する。キャンセルSW18が押圧されたら、メインコントローラ60は、プリント処理を中止して対応する第2の画像データをRAM64内から削除する。
【0048】
次に、図6のフローチャートを用いてプリントシステム10のプリント処理について説明を行う。デジタルカメラ12をダイレクトプリントモードに切り替えた後、このデジタルカメラ12を通信エリア72内に移動させると、上述の図3で説明したフローチャートに従って無線データバスが確立された後、メモリカード52に記録されている第2の画像データがプリンタ14に送信されて、プリンタ14のRAM64内に一時的に記憶される。
【0049】
ヒストグラムデータ作成部76は、RAM64に一時記憶された第2の画像データを読み出してRGBヒストグラムを作成し、RGBヒストグラムをヒストグラムデータとして一致判定部78に入力する。一致判定部78は、EEPROM80内を検索して、入力されたヒストグラムデータと、各データ格納部82a〜82j内の比較用ヒストグラムデータ83とが一致しているか否かを判定する。そして、新旧ヒストグラムデータが不一致の場合に、一致判定部78は、入力されたヒストグラムデータをデータ格納部82a〜82jに記憶されているデータの中で最も古いデータに上書きする。
【0050】
次いで、メインコントローラ60は対応する第2の画像データをRAM64から読み出して、プリント部66でプリントする。また、メインコントローラ60は、新旧ヒストグラムデータが一致している場合には、プリント部66でのプリントを規制して警告用LED26を点滅させる。
【0051】
ユーザは、警告用LED26が点滅したら、二重プリントを行うか否かを選択する。そして、二重プリントを行う場合には、ユーザがプリントSW16を押圧することで、プリント部66で第2の画像がプリントされる。また、二重プリントを行わない場合には、ユーザがキャンセルSW18を押圧することでプリント処理が中止される。なお、一定時間が経過しても両SW16,18が押圧されなかった場合にも同様にプリント処理が中止される。以下、RAM64に一時記憶されている他の画像データに対しても、上述の処理を繰り返し行えばよい。
【0052】
このように本実施形態では、プリンタ14で受信した第2の画像データに基づき、この第2の画像のヒストグラムを作成し、このヒストグラムとEEPROMに記憶されている第1の画像の比較用ヒストグラムとを比較して、新旧ヒストグラムが不一致の場合にのみプリント部66による自動プリントを許可するようにしている。また、新旧ヒストグラムが一致している場合には、先にプリントされた第1の画像と同一の画像であると判定して、ユーザに二重プリントを行うか否かの問い合わせを行い、プリントSW16が押圧されたときにのみプリントを行うようにしている。これにより、ユーザが誤ってデジタルカメラ12を通信エリア72に移動させたとしても、ユーザの意図と反して二重プリントが行われてしまうことが防止される。さらに、新旧ヒストグラムデータが一致していない場合には、デジタルカメラ12を通信エリア72に移動させるだけで自動プリントが行われるので、プリント時におけるユーザの操作が増えることもない。
【0053】
なお、上記実施形態では、RGBヒストグラムそのものを画像特徴データ(第1及び第2の画像識別情報)として用いるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、RGBヒストグラム(ヒストグラムデータ)そのものの比較に代えて、RGBヒストグラムの平均値、中央値、最頻値などの特定データを画像特徴データとして利用しても良い。また、ヒストグラムデータの比較や、その平均値などを比較する際に、R、G、B三色分のデータを比較して判定する代わりに、一色または二色分のデータを比較して、同一の画像か否かの判定を行うようにしてもよい。
【0054】
また、RGBの各色の画像データを積算したものをチェックサムで判定することで、同一画像か否かを判定するようにしてもよい。また、画像データに基づき周波数解析し、この周波数解析結果が一致するか否かで同一の画像か否かの判定を行ってもよい。また、画像特徴データとしては、この他に、画像データに基づき輪郭抽出を行い、輪郭抽出した線画データを例えばパターンマッチング処理し、パターンが一致する場合に同一画像と判定してもよい。
【0055】
なお、上記実施形態では、新旧ヒストグラムデータが不一致の場合には、このヒストグラムデータを新たな比較用ヒストグラムデータ83として、データ格納部82a〜82jに記憶されているデータの中で最も古いデータに上書きしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、12時間または24時間などの任意に設定可能な時間が経過したら、メインコントローラ60が、各データ格納部82a〜82jに記憶されている比較用ヒストグラムデータ83を自動的に消去するようにしてもよい。これにより、半日前や1日前にプリントした画像(第1の画像)を再度プリントしたい場合などに、プリントが規制されてしまうことが防止される。
【0056】
また、上記実施形態では、新旧ヒストグラムデータが一致しているか否かで、同一画像か否かの判定を行うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、デジタルカメラ12より送られてくる機器識別情報と、画像データのファイル名、及びデータ作成/更新日時を示すタイムスタンプとが同一か否かにより同一画像か否かを判定するようにしてもよい。この場合には、図7に示すように、上述の画像判定部70の代わりに画像判定部100を設ける。
【0057】
画像判定部100には、EEPROM102が設けられている。このEEPROM102の第1〜第10データ格納部104a〜104jには、以前にプリントした第1の画像データのファイル名情報106と、第1の画像データのタイムスタンプ情報107と、第1の画像データを送信したデジタルカメラ12の機器識別情報108とが、本発明の第1の画像識別情報として記憶されている。
【0058】
画像判定部100は、デジタルカメラ12より新たな第2の画像データ及び機器識別情報が送られてきたときに、EEPROM102内を検索する。そして、画像判定部100は、第2の画像データのファイル名情報、タイムスタンプ情報、及びデジタルカメラ12の機器識別情報(本発明の第2の画像識別情報)と、各データ格納部104a〜104j内の各情報106〜108(第1の画像識別情報)とが一致している場合には、先にプリントされた第1の画像と同一の画像であると判定する。
【0059】
このように、画像データのファイル名及びタイムスタンプと、デジタルカメラ12の機器識別情報とを第1及び第2画像識別情報として用いることで、先にプリントされた画像と同一の画像であるか否かの判定を行うことができる。これにより、同様にユーザの意図と反して二重プリントが行われてしまうことが防止される。なお、ファイル名、タイムスタンプ、及び機器識別情報の全てを第1及び第2画像識別情報として用いずに、ファイル名またはタイムスタンプのいずれか一方と機器識別情報とを第1及び第2画像識別情報として用いた場合でも、同様に先にプリントされた画像と同一の画像であるか否かの判定を行うことができる。
【0060】
また、上記実施形態では、新旧ヒストグラムデータが一致したときに、警告用LED26を点滅させることでユーザに二重プリントを行うか否かの問い合わせを行うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プリンタ14の上面に液晶モニタ(LCD)を設けて、「二重プリントを行いますか?」等のメッセージを表示させるようにしてもよい。さらに、この場合には、二重プリントされる画像のサムネイル画像を表示させておくことで、ユーザが二重プリントを行うか否かを選択する際の判断をし易くすることができる。
【0061】
なお、上記実施形態では、画像判定部70(100)で一致判定結果が出た場合には、第2の画像のプリント処理を規制するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ユーザとその友人とを一緒に撮影した撮影画像をプリントする場合には、ユーザが自分の分をプリントした後で、友人からの依頼により友人の分も再度プリントすることもある。この場合には、上記実施形態のように二重プリントが規制されてしまうと、後から再度プリントを行う必要が生じた場合に、プリントが規制されてしまうため操作が面倒である。
【0062】
そこで、図8に示すプリンタ110では、プリントする画像内の人物の数(人数)分だけはプリントを許可する。このため、プリンタ110には、人物カウント部112と、プリント枚数記憶部114とが設けられている。
【0063】
人物カウント部112は、顔抽出回路112aを備えている。顔抽出回路112aは、プリント指示された第1の画像内の人物の顔を抽出する。顔の抽出は、例えば、第1の画像データの各画素から肌色の候補となる画素を抽出し、抽出した画素の集合から画像内の肌色部分を求める。そして、求めた肌色部分と予め用意された顔型のテンプレートとを周知のパターン認識技術を用いて照合し、この照合結果を元に肌色部分が顔であるか否かを判定する。あるいは、肌色部分の面積が予め設定された閾値以上であった場合に、その肌色部分を顔として抽出する。若しくは、周知のパターン認識技術を用いて、目や口などの顔の特定部分を抽出することで行う。
【0064】
人物カウント部112は、顔抽出回路112aにより抽出された顔の数をカウントすることで、第1の画像内の人物の数(人数)をカウントする。そして、人物カウント部112によるカウント結果は、人数情報116として、例えば、第1の画像識別情報である比較用ヒストグラムデータ83と共にEEPROM80内の各データ格納部82a〜82jに格納される。
【0065】
プリント枚数記憶部114は、プリント(指示)された第1の画像のプリント枚数を、比較用ヒストグラム83(第1の画像識別情報)別にカウントする。このプリント枚数記憶部114には、EEPROM80の第1〜第10データ格納部82a〜82jにそれぞれ対応して第1〜第10記憶部118a〜118jが設けられている。
【0066】
第1記憶部118aには、第1データ格納部82aに記憶されている比較用ヒストグラムデータ83に対応する第1の画像のプリント枚数が記憶される。以下、同様に第2〜第10記憶部118b〜118jにも、第2〜第10データ格納部82b〜82jに記憶されている各比較用ヒストグラムデータ83に対応する第1の画像のプリント枚数が記憶される。つまり、プリント枚数記憶部114には、過去10画像分の第1の画像のプリント枚数が記憶される。なお、各データ格納部82a〜82jに記憶されている比較用ヒストグラムデータ83が新しいデータに上書きされたら、対応する各記憶部118a〜118jに記憶されているプリント枚数もリセットされる。
【0067】
メインコントローラ60は、画像判定部70(一致判定部78)により一致判定結果が出た場合には、第2の画像と一致する第1の画像の人数情報116を読み出す。次いで、メインコントローラ60は、プリント枚数記憶部114内の各記憶部118a〜118jを検索して、対応する第1の画像のプリント枚数を読み出す。
【0068】
そして、メインコントローラ60は、第2の画像と一致する第1の画像のプリント枚数が人数情報116に基づく人数分以下であったら、第2の画像データをRAM64から読み出してプリント部66でプリントする。このとき、対応する第1の画像のプリント枚数が1枚分加算される。
【0069】
また、メインコントローラ60は、第2の画像と一致する第1の画像のプリント枚数が人数情報116に基づく人数分を超えていた場合には、プリント部66でのプリントを規制して、上述したように警告用LED26を点滅させる。以下同様にして、ユーザは、プリントを実行する場合にはプリントSW16を押圧し、プリントをキャンセルする場合にはキャンセルSW18を押圧する。
【0070】
このように、プリンタ110では、プリントする画像内の人物の数(人数)分だけはプリントを自動的に行うことができる。このため、複数の人物を撮影した撮影画像のように人数分のプリントが行われることが予測される場合に、後で再度プリントする際にプリントが規制されてしまうことが防止される。
【0071】
また、上記実施形態では、ユーザの意図に反してプリンタで二重プリントが行われることを防止する場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を表示する画像表示装置において、先に表示した画像を繰り返して表示することを防止する場合にも、本発明を適用することができる。
【0072】
例えば、図9に示すプリンタ120の表示部28には、警告用LED26以外に、サムネイル画像を表示するためのLCD122が設けられている。つまり、プリンタ120は、LCD122を備える画像表示装置でもある。周知のように、デジタルカメラ12(図2参照)によりメモリカード52に記録される画像データには、撮影日時や撮影条件などの各種情報の他に、元の画像を縮小したサムネイル画像データが関連付けて記憶されている。
【0073】
メインコントローラ60は、上述の画像判定部70より不一致判定結果が出た場合には、プリント部66で第2の画像のプリントを実行させる。これと同時に、メインコントローラ60は、LCDドライバ124を制御して、第2画像データに関連付けて記憶されている第2の画像のサムネイル画像をLCD122に表示させる。これにより、ユーザは、プリントされる画像を予め把握することができる。
【0074】
また、メインコントローラ60は、画像判定部70より一致判定結果が出た場合には、プリント部66でのプリントを規制する。これと同時に、メインコントローラ60は、LCDドライバ124を制御して、「二重プリントを行いますか?」等の確認メッセージを表示させる。これにより、ユーザに二重プリントを行うか否かの問い合わせを行うことができる。
【0075】
ユーザは、確認メッセージが表示されたときに、二重プリントを行う場合にはプリントSW16を押圧する。これにより、メインコントローラ60は、プリント部66でのプリントを実行するとともに、LCDドライバ124を制御してLCD122に第2の画像のサムネイル画像を表示させる。また、ユーザは、二重プリントを行わない場合にはキャンセルSW18を押圧する。
【0076】
このように、LCD122を備えるプリンタ120に対しても本発明を適用することにより、ユーザが意図せずに同じ画像を繰り返して表示してしまうことが防止される。特に、上述のようにサムネイル画像表示機能を有するプリンタでは、新たに受信した画像(第2の画像)のサムネイル画像が表示されないことで、二重プリントであることをユーザが容易に把握することができる。
【0077】
また、画像表示装置として、サムネイル画像表示機能を有するプリンタ120を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像またはそのサムネイル画像等を表示する各種画像表示装置に本発明を適用することができる。これにより、例えば、パーソナルコンピュータのモニタに撮影画像のサムネイル画像の一覧表示を行う際に、新たに撮影された撮影画像のサムネイル画像のみを選択的に表示させることが可能となる。
【0078】
なお、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像をプリントするプリンタや、受信した画像データに基づき画像を表示する画像表示装置以外に、例えば、受信した画像データをCD−R(Compact Disk−Recordable)などの記録メディアに記録する画像記録装置にも本発明を適用することができる。
【0079】
例えば、図10に示すプリントシステム130のプリンタ132には、そのデータ出力ポート134に図示しない接続ケーブルを介して、CD−Rドライブユニット(以下、単にドライブユニットという)136が接続されている。つまり、プリンタ132とドライブユニット136とにより、受信した画像をCD−R138に記録する画像記録装置が構成されている。
【0080】
メインコントローラ60は、上述の画像判定部70により不一致判定結果が出た場合には、プリント部66で第2の画像のプリントを実行させる。これと同時に、メインコントローラ60は、データ出力ポート134及び接続ケーブルを介して、第2の画像データをドライブユニット136に送信する。そして、ドライブユニット136は、入力された第2の画像データをCD−R138に書き込む。
【0081】
また、メインコントローラ60は、画像判定部70により一致判定結果が出た場合には、プリント部66での第2の画像のプリントを規制すると同時に、警告用LED26を点滅させる。上述したように、ユーザは、二重プリントを行う場合にはプリントSW16を押圧し、二重プリントを行わない場合にはキャンセルSW18を押圧する。なお、二重プリントを行う際に、CD−R138には二重プリントする第2の画像データが既に書き込まれているので、同じデータを再度書き込む必要はない。
【0082】
このように、プリンタ132とドライブユニット136とから構成される画像記録装置に対して本発明を適用することにより、ユーザが意図せずに同じ画像データをCD−R138に記録してしまうことが防止される。その結果、二重書き込みによる記録容量の低下を防止することができる。
【0083】
なお、CD−R138に画像記録を行うドライブユニット136の代わりに、DVD−R、メモリカードなどの各種記録メディアに画像データの記録が可能な各種ドライブユニットが接続されている場合でも、同様に本発明を適用することができる。また、本実施形態のプリンタ132はモバイル型のプリンタであるため、ドライブユニット136が外部接続されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、据え置き型のプリンタであればドライブユニット136が内蔵されていてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、プリンタ132とドライブユニット136とにより構成される画像記録装置を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、無線通信機能を有する各種ドライブユニットにも同様に本発明を適用することができる。
【0085】
なお、上記実施形態では、無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像をプリントするプリンタ、受信した画像データに基づき画像を表示する画像表示装置、受信した画像データを記録メディアに記録する画像記録装置を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこれらに限定されるものではなく、受信した画像データに基づき画像を出力する各種画像出力装置に本発明を適用することができる。
【0086】
また、上記実施形態では、デジタルカメラ12で撮影した画像を出力するプリンタなどの画像出力装置を例に説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機等の各種撮像装置で撮影された画像や、無線通信機能を有するノートパソコンやPDA等に記憶されている画像を出力する各種画像出力装置にも本発明を適用することができる。
【0087】
なお、上記実施形態では、モバイル型の画像出力装置(プリンタ)を例に説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、設置型の画像出力装置にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】デジタルカメラ及びプリンタからなるプリントシステムの斜視図である。
【図2】デジタルカメラ及びプリンタの電気的構成を示したブロック図である。
【図3】デジタルカメラとプリンタとの間での無線データバスを確立、及びデジタルカメラからプリンタへ画像データを送信する際のシーケンスを説明するためのフローチャートである。
【図4】プリンタの画像判定部の電気的構成を示したブロック図である。
【図5】画像判定部で作成されるRGBヒストグラムである。
【図6】プリンタのプリント処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】他の実施形態の画像判定部の電気的構成を示したブロック図である。
【図8】画像内の人数分だけはプリントを自動的に行うことができるようにした他の実施形態のプリンタの電気的構成を示したブロック図である。
【図9】受信した画像データに基づきサムネイル画像を表示する表示機能を有する他の実施形態のプリンタの電気的構成を示したブロック図である。
【図10】受信した画像データを記録メディアに記録可能な他の実施形態のプリントシステムの電気的構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
10,130 プリントシステム
12 デジタルカメラ
14,110,120,132 プリンタ
16 プリントSW
18 キャンセルSW
26 警告用LED
30 無線インターフェース
54 無線インターフェース
60 メインコントローラ
66 プリント部
70 画像判定部
76 ヒストグラム作成部
78 ヒストグラムデータ一致判定部
80 EEPROM
82a〜82j 第1〜第10データ格納部
112 人物カウント部
114 プリント枚数記憶部
122 LCD
136 CD−Rドライブユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を出力する画像出力装置において、
前記受信して出力指示された第1の画像データを識別するための第1の画像識別情報を記憶する画像識別情報記憶部と、
新たに受信した第2の画像データを識別するための第2の画像識別情報が、前記画像識別情報記憶部に記憶されている前記第1の画像識別情報と一致するか否かを判定する一致判定部と、
前記一致判定部での一致判定結果に基づき、前記第2の画像データの画像出力を規制する制御部とを備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記一致判定部での不一致判定結果に基づき、前記第2の画像データの画像出力を許可することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記第2の画像データに基づき、前記画像の特徴を示す画像特徴データを作成する特徴データ作成部を備え、前記特徴データ作成部により作成した前記画像特徴データを前記第2の画像識別情報とすることを特徴とする請求項1または2記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記第2の画像データのファイル名、及びデータ作成/更新日時を示すタイムスタンプの少なくともいずれか一方と、前記第2の画像データを送信した機器の識別情報とを前記第2の画像識別情報とすることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記画像識別情報記憶部に記憶されている前記第1の画像識別情報は、一定時間が経過した後で削除されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の画像出力装置。
【請求項6】
前記第1の画像データをデータ解析して画像内の人物を検出し、その人数をカウントする人物カウント部と、
前記第1の画像データの画像出力数を、前記第1の画像識別情報別にカウントして記憶する画像出力数記憶部とを備え、
前記制御部は、前記第2の画像データと一致する前記第1の画像データの前記画像出力数が、前記人数分以下である場合には前記第2の画像データの画像出力を許可し、前記人数分を超える場合には前記第2の画像データの画像出力を規制することを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の画像出力装置。
【請求項7】
前記第2の画像データの出力指示が入力される画像出力指示入力部を備え、
前記制御部は、前記第2の画像データの画像出力の規制を決定した場合には、前記画像出力指示入力部に出力指示が入力されたときにのみ前記第2の画像データの画像出力を許可することを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記第2の画像データの画像出力が規制された時に、ユーザに対して前記第2の画像データの画像出力を行うか否かの確認を求める旨の情報を出力する情報出力部を備えることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の画像出力装置。
【請求項9】
前記画像出力は、画像をプリントするプリント処理、画像をモニタに表示する表示処理、記録メディアへの画像記録処理のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし8いずれか1項記載の画像出力装置。
【請求項10】
無線インターフェースを介して受信した画像データに基づき画像を出力する画像出力方法において、
前記受信して出力指示された第1の画像データを識別するための第1の画像識別情報を記憶し、
新たに受信した第2の画像データを識別するための第2の画像識別情報が、前記記憶している前記第1の画像識別情報と一致するか否かを判定し、
判定結果が一致のときに画像出力を規制することを特徴とする画像出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−87415(P2008−87415A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−273116(P2006−273116)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】