説明

画像形成システム、現像剤収容器および現像剤収容器の製造方法

【課題】カートリッジ(現像剤収容器)の初期容量に応じて適切な劣化状態まで現像剤を使用できるようにする画像形成システム、現像剤収容器および現像剤収容器の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成システムは、現像剤(トナーT)が収容される第1現像剤収容器(現像カートリッジ5C)と、第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器(現像カートリッジ5B)と、第1現像剤収容器または第2現像剤収容器が同位置に着脱可能な画像形成装置を備えている。そして、所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、受光素子で受光する光の強度が小さくなるように、第1現像剤収容器が構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤の初期容量が異なる少なくとも2種類の現像剤収容器と、各現像剤収容器を同位置に着脱可能な画像形成装置とを備える画像形成システムと、この画像形成システムの画像形成装置に装着される現像剤収容器およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式の画像形成装置には、トナー(現像剤)を収容したカートリッジ(現像剤収容器)を着脱可能に備え、カートリッジ内のトナーを感光体に供給して画像形成を行うものがある。このような画像形成装置では、カートリッジの側壁に対向する一対の光透過窓を設け、一方の光透過窓から入射した光を他方の光透過窓から検知することで得られる受光信号に基づいてカートリッジ内のトナーの量を推定する構成が用いられることがある(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、カートリッジ内のトナーは、繰り返し撹拌されることで徐々に劣化(帯電性能が低下)し、所定の印字枚数を超えると初期の帯電性能が得られなくなって、形成される画像の質が低下する。したがって、良好な画像を形成するためには、カートリッジ内のトナーをすべて使い切らずに、所定量残す必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−005276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、カートリッジは、トナーの初期容量が異なる複数種類、例えば、大容量タイプと小容量タイプの2種類が設定され、販売されることが多い。しかし、従来の画像形成装置では、トナーの初期容量に拘わらず、トナーの量が一定量以下になったときにカートリッジの交換時期であると判定していた。
【0006】
トナーの劣化の状態はおよそカートリッジの使用時間に応じるため、同じトナー残量であっても、大容量タイプに比較すると、小容量タイプの残トナーは画像の質を低下させるほど劣化が進行していない。そのため、トナーの初期容量に拘わらず、トナーの量が一定量以下になったときに交換時期であると判定すると、小容量タイプでは、残トナーが未だ使用に耐え得るにも拘わらず交換時期と判定してしまい、トナーを有効に使用できないという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、カートリッジ(現像剤収容器)の初期容量に応じて適切な劣化状態まで現像剤を使用できるようにする画像形成システム、現像剤収容器および現像剤収容器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成システムは、現像剤が収容される第1現像剤収容器と、前記第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、前記第1現像剤収容器または前記第2現像剤収容器が同位置に着脱可能な画像形成装置と、を備えた画像形成システムであって、前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、現像剤を収容する現像剤収容室と、前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、を備え、前記画像形成装置は、光を出射する発光素子と、前記発光素子からの光を前記一対の光透過部を通して受光する受光素子と、一定時間の間に前記受光素子が所定値以上の強度の光を受光している受光時間の割合が判定閾値を超えた場合に、現像剤収容器の交換時期であると判定する判定手段と、を備え、所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、前記受光素子で受光する光の強度が小さくなるように、前記第1現像剤収容器が構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る画像形成システムによれば、所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、受光素子で受光する光の強度が小さくなる。これにより、第2現像剤収容器内の現像剤が所定残量となったときに一定時間に対する受光時間の割合が判定閾値を超えるのに対し、第1現像剤収容器内の現像剤が前記所定残量となっても受光時間の割合が判定閾値を超えないといった状況を作り出すことができる。
【0010】
その結果、判定手段は、大容量タイプの第2現像剤収容器については現像剤が所定残量となったときに交換時期と判定するのに対し、小容量タイプの第1現像剤収容器については前記所定残量よりも少ない残量となったときに交換時期と判定する。そのため、従来は有効に使用できなかった小容量タイプの第1現像剤収容器内の現像剤を適切な劣化状態まで使用することができる。
【0011】
また、本発明に係る現像剤収容器は、現像剤を収容する現像剤収容室と、前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備えた現像剤収容器であって、一対の光透過部を通過する光の一部を遮蔽する遮蔽手段が前記光透過部の一部と重なるように設けられていることを特徴とする。
【0012】
なお、遮蔽手段を光透過部の一部と重ねる代わりに現像剤収容器を以下のように構成してもよい。すなわち、小容量タイプの光透過部を、大容量タイプに比べ、光透過率の小さな材料で形成したり、厚く形成したり、光を広げる部材で形成してもよい。また、一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材を、光透過部の一部を拭くように構成してもよい。さらに、光透過部の一部と重なる遮蔽位置と、重ならない開放位置とに切替可能なシャッタを設けてもよい。
【0013】
本発明に係る現像剤収容器によれば、小容量タイプの方を大容量タイプよりも受光素子で受光する光の強度が小さくなるように構成できるので、画像形成装置において小容量タイプの受光時間の割合を大容量タイプよりも小さくでき、小容量タイプの現像剤を適切な劣化状態まで使用することができる。
【0014】
なお、前述した現像剤収容器の製造方法は、以下のように行えばよい。
タイプに応じて遮蔽手段を選択的に設ける現像剤収容器を製造する方法では、小容量タイプを製造する場合に、遮蔽手段を光透過部の一部と重なるように設ければよい。
【0015】
また、タイプによって光透過部の種類が異なる現像剤収容器を製造する方法では、小容量タイプを製造する場合に、大容量タイプよりも光透過率の小さな材料で形成される光透過部を用いたり、大容量タイプで用いる光透過部よりも厚めの光透過部を用いたり、大容量タイプの光透過部よりも光を広げる部材からなる光透過部を用いればよい。
【0016】
また、タイプによって清掃部材が異なる現像剤収容器を製造する方法では、小容量タイプを製造する場合に、大容量タイプを製造する場合に比べ、光透過部を拭く面積が小さくなるように構成された清掃部材を用いればよい。さらに、シャッタを備える現像剤収容器を製造する方法では、小容量タイプを製造する場合にシャッタを遮蔽位置に切り替え、大容量タイプを製造する場合にシャッタを開放位置に切り替えればよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、受光素子で受光する光の強度が小さくなるので、現像剤収容器の初期容量に応じて適切な劣化状態まで現像剤を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの断面図である。
【図2】大容量タイプの現像カートリッジを示す拡大断面図(a)と、小容量タイプの現像カートリッジを示す拡大断面図(b)である。
【図3】現像カートリッジ周辺の構成を示す図2(b)のIII−III断面図(a)と、遮光板を示す側面図(b)である。
【図4】受光素子の受光信号を示すタイムチャートである。
【図5】(a)〜(d)はアジテータの動作とトナーの動きを説明するための断面図である。
【図6】遮蔽手段としてシールを採用した形態を示す説明図(a)と、塗料を採用した形態を示す説明図(b)である。
【図7】光透過部の材質を変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図8】光透過部の厚みを変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図9】カバーの孔の大きさを変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図10】カバーの光透過部の材質を変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図11】カバーの光透過部の厚みを変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図12】光透過部として光を広げる部材を採用した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図13】ワイパーの長さを変更した形態を示す断面図(a),(b)である。
【図14】図13(a),(b)の各ワイパーで光透過部を拭き取った状態を示す説明図(a),(b)である。
【図15】直線的に移動するシャッタを設けた形態を示す側面図(a),(b)である。
【図16】回動するシャッタを設けた形態を示す側面図(a),(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<レーザプリンタの概略構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、方向はレーザプリンタを使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0020】
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙Pを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙P上にトナー像を転写するプロセスユニット5と、用紙P上に転写されたトナー像を熱定着させる定着装置6とを主に備えている。
【0021】
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙Pを収容する給紙トレイ31と、用紙Pの前側を持ち上げる用紙押圧板32およびリフトレバー33と、ピックアップローラ34と、給紙ローラ35と、給紙パッド36と、レジストローラ37とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Pは、リフトレバー33と用紙押圧板32によってピックアップローラ34に寄せられ、ピックアップローラ34によって送り出される。送り出された用紙Pは、給紙ローラ35と給紙パッド36によって1枚ずつ分離され、レジストローラ37を通り、感光体ドラム51と転写ローラ53との間に向けて搬送される。
【0022】
露光装置4は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44,45とを主に備えている。レーザ発光部から出射された画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)は、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44、レンズ43、反射鏡45の順に反射または通過して、感光体ドラム51の表面上に高速走査にて照射される。
【0023】
プロセスユニット5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスユニット5は、感光体ユニット5Aと、現像剤収容器の一例としての現像カートリッジ5Bとから構成されている。
【0024】
感光体ユニット5Aは、感光体フレーム50A内に、感光体ドラム51と、帯電器52と、転写ローラ53とを主に備えている。また、現像カートリッジ5Bは、感光体ユニット5Aに対して着脱可能に装着される構成となっており、現像フレーム50B内に、現像ローラ54と、供給ローラ55と、層厚規制ブレード56とを主に備え、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容室58(現像剤収容室)を有する。
【0025】
プロセスユニット5では、感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室58内のトナーは、供給ローラ55を介して現像ローラ54に供給され、現像ローラ54と層厚規制ブレード56との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ54上に担持される。
【0026】
現像ローラ54上に担持されたトナーは、現像ローラ54から感光体ドラム51上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム51上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム51と転写ローラ53との間を用紙Pが搬送されることで感光体ドラム51上のトナー像が用紙P上に転写される。
【0027】
定着装置6は、プロセスユニット5の後方に設けられ、加熱ローラ61と、加熱ローラ61との間で用紙Pを挟持する加圧ローラ62とを主に備えている。用紙Pに転写されたトナー像は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を用紙Pが搬送されることで熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Pは、定着装置6から排出経路23に搬送され、排出経路23から排出ローラ24によって排紙トレイ22上に排出される。
【0028】
<現像カートリッジの交換時期の判定>
次に、現像カートリッジ5Bの交換時期の判定について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず交換時期の判定に関係する現像カートリッジ5Bおよび本体筐体2の構成について説明した後、本実施形態の交換時期の判定について説明する。
【0029】
(現像カートリッジの構成)
レーザプリンタ1に装着可能な現像カートリッジ5Bは、トナーの初期容量が異なる2種類のタイプが設定されるようになっている。具体的には、例えば、印字可能枚数が6000枚に設定された大容量タイプと、印字可能枚数が3000枚に設定され、大容量タイプよりもトナーの初期容量が少ない小容量タイプである。
【0030】
ここで、図2(a)には、第2現像剤収容器の一例としての大容量の現像カートリッジ5Bを示し、図2(b)には、第1現像剤収容器の一例としての小容量の現像カートリッジ5Cを示している。そして、本実施形態においては、これら2種類の現像カートリッジ5B,5Cと、これら2種類の現像カートリッジ5B,5Cが同位置に着脱される前述したレーザプリンタ1とによって画像形成システムが構成されている。
【0031】
各タイプの現像カートリッジ5B,5Cは、トナー収容室58内に収容されるトナーTの初期容量が異なるだけであるため基本的に構成は略同一であるが、本実施形態では後述する光透過部の一例としての光透過窓60周りの構造が大きく異なっている。以下に、各現像カートリッジ5B,5Cの構造を、共通部分も含めて詳細に説明する。
【0032】
具体的には、図2(a),(b)に示すように、各現像カートリッジ5B,5Cは、現像フレーム50Bによって、供給ローラ55などが配置される現像室57と、トナーTが収容されるトナー収容室58とに区画されている。現像室57とトナー収容室58とは、連通部59によって連通している。この連通部59は、供給ローラ55のローラ部分の軸方向における略全幅にわたって形成されており、トナーTは、連通部59を介して現像室57とトナー収容室58との間を相互に行き来できるようになっている。
【0033】
トナー収容室58には、回転することでトナーTを撹拌するアジテータ70が配置されている。また、図3(a)に示すように、トナー収容室58(現像フレーム50B)の互いに対向する側壁50L,50Rには、左右方向において対向する透明な一対の光透過窓60が設けられている。
【0034】
そして、図3(a)に示す小容量タイプの現像カートリッジ5Cの一方の光透過窓60の外面には、大容量タイプの現像カートリッジ5Bには設けられていない遮蔽手段の一例としての遮光板100が設けられている。この遮光板100は、図3(b)に示すように、光透過窓60を通過する光の進行方向から見て光透過窓60の略下半部(一部)と重なるように設けられている。これにより、小容量タイプの現像カートリッジ5Cでは、遮光板100によって光透過窓60を通過する光の一部が遮られ、後述する受光素子82に受光される光の面積が大容量タイプ装着時の面積よりも小さくなる。
【0035】
なお、このような2種類のタイプの現像カートリッジ5B,5Cを製造するためには、小容量タイプを製造する場合にのみ、遮光板100を光透過窓60の一部と重なるように現像カートリッジ5Cの側面に取り付ければよい。
【0036】
図2に示すように、アジテータ70は、回転支軸71と、シート取付部72と、シート部材73と、ワイパー取付部74と、清掃部材の一例としてのワイパー75とから主に構成されている。
回転支軸71は、現像ローラ54および供給ローラ55の軸方向(左右方向)に沿って延びる軸であり、その両端が現像フレーム50Bの側壁50L,50R(図2では一方のみ図示)に回転可能に支持されている。
【0037】
シート取付部72は、回転支軸71から径方向外側に延びるように形成されており、その先端にシート部材73が貼着などによって固定されている。
シート部材73は、アジテータ70の回転によって、先端がトナー収容室58の底壁などに摺接しながらトナーTを撹拌し、さらに現像室57に向けて搬送する可撓性のシート状部材である。
【0038】
ワイパー取付部74は、回転支軸71の軸方向両端付近にそれぞれ1箇所ずつ設けられている(図3(a)参照)。このワイパー取付部74は、側面から見て、シート取付部72の回転方向後方において、シート取付部72に対して略直角となる位置に、回転支軸71から径方向外側に延びるように形成されている。ワイパー取付部74には、回転支軸71の軸方向外側の面にワイパー75が貼着などによって固定されている。
【0039】
ワイパー75は、図3(a)に示すように、光透過窓60に摺接して光透過窓60に付着したトナーTを拭き取る(清掃する)部材であり、ウレタンゴムなどの可撓性を有する材料から形成されている。なお、図3はワイパー75が光透過窓60と摺接するときの位置を示している。
【0040】
以上のように構成されるアジテータ70は、回転支軸71に対して、本体筐体2内に設けられたモータMから回転駆動力が付与されることで、トナー収容室58内を図2の反時計回り方向に回転し、シート部材73によってトナーTを撹拌・搬送する。
【0041】
(本体筐体の構成)
図3(a)に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、発光素子81と、受光素子82と、現像カートリッジ5B,5Cの交換時期を判定する判定手段110と、ユーザにメッセージを報知する報知手段300とを備えている。
【0042】
発光素子81と受光素子82とは、本体筐体2に装着された現像カートリッジ5B,5Cの一対の光透過窓60を挟むようにして対向して配置されている。このような発光素子81および受光素子82としては、公知の光センサを採用することができる。
【0043】
図3(a)に破線で示すように、発光素子81から出射された光は、一方の光透過窓60を通ってトナー収容室58内に入り、他方の光透過窓60を通って受光素子82で受光される。受光素子82は、受光した光の強度に応じて出力電圧値が変化する素子であり、光を受光することで図4に示すような受光信号を判定手段110に出力する。
【0044】
ここで、受光信号について図4および図5を参照しながら説明する。本実施形態では、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最大となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最小となる受光素子82を採用しているため、図4において、出力電圧値が大きいほど受光した光の強度が小さく、出力電圧値が小さいほど受光した光の強度が大きくなる。なお、「V0」は、受光素子82が光を受光していない状態における出力値(受光した光の強度が最小のときの出力値)である。また、図4の波形は、現像カートリッジ5B,5C内のトナー残量がある程度少なめになったときの波形を示している。
【0045】
図5(a)に示すように、アジテータ70の回転によってシート部材73がトナー収容室58の底壁に摺接しながらトナーTを掻き集め現像室57側に搬送する過程において、掻き集められたトナーTが光透過窓60を完全に覆うと、受光素子82はほぼ光を受光していない状態となるので、出力電圧値は最大値V0となる(図4の領域SA)。
【0046】
図5(b)に示すように、アジテータ70の回転によってシート部材73が一対の光透過窓60の間を通過すると、シート部材73に搬送されることで一対の光透過窓60の間のトナーTの量が減るので、受光素子82が受光する光の強度が強くなっていく。これにより、出力電圧値は小さくなっていく(領域SB)。ここで、領域SBにおいては、ワイパー75で光透過窓60が拭き取られていないので(光透過窓60に多少トナーTが付着しているので)、光が最大値よりも多少弱めの強度になっている。
【0047】
図5(c)に示すように、ワイパー75によって光透過窓60に付着したトナーTが拭き取られると、図4に示すように、受光素子82が受光する光の強度が最大となって、出力電圧値は最小となる(領域SC)。
【0048】
図5(a)〜(c)の過程で、トナーTは現像室57内に溜まるが、図5(d)に示すように、その一部が崩れることで、トナーTは連通部59を通ってトナー収容室58内に流れ込んでくる。この流れ込んだトナーTが、光透過窓60の少なくとも一部を覆うことにより、受光素子82が受光する光の強度が小さくなるので、出力電圧値は大きくなる(領域SD)。
【0049】
その後、図2に示すように、シート部材73がトナー収容室58の上壁や前壁に摺接している間は、光透過窓60付近のトナーTの移動量が小さいので出力電圧値は略一定のレベルで推移する(領域SE)。そして、シート部材73がトナー収容室58の底壁に溜まったトナーTに入り込んで、トナー収容室58の底壁に摺接しながらトナーTを徐々に掻き集め現像室57側に搬送することで、トナーTによって光透過窓60が徐々に覆われるので出力電圧値は大きくなっていき(領域SF)、光透過窓60が完全に覆われることで出力電圧値は最大となる(領域SA)。
【0050】
図3に示すように、判定手段110は、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力回路などを備えて構成されている。この判定手段110は、ROMに記憶されたプログラムやデータ、受光素子82からの出力などに基づいて、現像カートリッジ5B,5Cの交換時期を判定する。
【0051】
交換時期の判定の基本的な流れを簡単に説明すると、図4に示すように、判定手段110は、まず、1又は複数個の周期(1周期はアジテータ70が1回転する時間)が含まれる一定時間内において、出力電圧値が予め設定された受光基準値V1を超えた時間(図4では出力電圧値がV1を下回る時間)を算出する。ここで、受光基準値V1を超えた時間とは、所定値以上の強度の光を受光している時間を意味し、以下の説明では、便宜上「受光時間」ともいう。次に、判定手段110は、一定時間の間における受光時間の割合を算出する。そして、判定手段110は、予め設定された判定閾値と比較して、算出した割合が判定閾値を超えた場合に現像カートリッジ5B,5Cが交換時期であると判定する。
【0052】
なお、出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否かの判定方法は特に限定されない。例えば、一定時間内の受光信号を微小な時間に区切って単位時間ごとに出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否か判定してもよいし、一定時間内の受光信号を連続的にモニタリングして出力電圧値が受光基準値V1を超えたか否か判定してもよい。また、一定時間内の受光信号から、所定時間ごとに出力電圧値をいわば点として取得(サンプリング)し、所定時間ごとの出力電圧値(各サンプリング点)が受光基準値を超えたか否かを判定してもよい。この場合は、全サンプリング点の数に占める、判定基準値を超えたサンプリング点の数の割合を算出し、この割合が判定閾値を超えたか否かで交換時期を判定することができる。
【0053】
報知手段300は、レーザプリンタ1を使用するユーザに対してメッセージを報知するものである。本実施形態では、報知手段300は、判定手段110が「現像カートリッジ5Bの交換時期である」と判定した場合に、その旨のメッセージをユーザに対して報知する。このような報知手段300としては、例えば、文字や絵などでメッセージを報知する液晶ディスプレイや、音でメッセージを報知するスピーカ、光の点滅でメッセージを報知するランプなどを採用することができる。また、液晶ディスプレイ、スピーカ、ランプなどを2つ以上組み合わせた報知手段を採用してもよい。
【0054】
<現像カートリッジの交換時期の判定方法>
次に、現像カートリッジの交換時期の判定方法について説明する。
所定量のトナーTが残っている大容量タイプの現像カートリッジ5Bがレーザプリンタ1に装着されている場合には、図4に実線で示す出力電圧値の波形が得られる。これに対し、前記所定量と同量のトナーTが残っている小容量タイプの現像カートリッジ5Cがレーザプリンタ1に装着されている場合には、遮光板100で光の一部が遮られるため、図4に示すように、大容量タイプに対応した出力電圧値の波形(実線)よりもV0寄りの波形(光の強度が低いことを示す波形:破線)が得られる。
【0055】
すなわち、所定量のトナーTが残っている大容量タイプの現像カートリッジ5Bがレーザプリンタ1に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量のトナーTが残っている小容量タイプの現像カートリッジ5Cがレーザプリンタ1に装着されているときの方が、光の強度が小さくなるようになっている。
【0056】
したがって、大容量タイプにおいては、領域SCの他、領域SB,SDにおいても出力電圧値が受光基準値V1を超える時間がでてくるが、小容量タイプにおいては、領域SCのみにおいて出力電圧値が受光基準値V1を超え、領域SB,SDにおいては出力電圧値が受光基準値V1を超えることはない。そのため、大容量タイプの受光時間(受光基準値V1を超えた時間)よりも小容量タイプの受光時間が短くなるようになっている。
【0057】
これにより、大容量タイプの現像カートリッジ5B内のトナーTが所定残量となったときに一定時間に対する受光時間の割合(例えば13/100)が判定閾値(例えば12%)を超えるのに対し、小容量タイプの現像カートリッジ5C内のトナーTが前記所定残量となっても受光時間の割合(例えば11/100)が判定閾値を超えないといった状況を作り出すことができる。
【0058】
その結果、判定手段110は、大容量タイプの現像カートリッジ5BについてはトナーTが所定残量となったときに交換時期と判定するのに対し、小容量タイプの現像カートリッジ5Cについては前記所定残量よりも少ない残量となったときに交換時期と判定する。そのため、従来は有効に使用できなかった小容量タイプの現像カートリッジ5C内のトナーTを適切な劣化状態まで使用することができる。
【0059】
また、本実施形態によれば、小容量タイプのトナーTを有効に利用することができるようになるので、小容量タイプの印字可能枚数を増やすことが可能となる。また、印字可能枚数を例えば3000枚のままにして、小容量タイプに収容するトナーTの量(トナーTの初期容量)を減らすことが可能となる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、遮蔽手段として遮光板100を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図6(a)に示すように光透過窓60に貼着する有色のシール101であってもよいし、図6(b)に示すように光透過窓60に塗布する有色の塗料102であってもよい。また、遮蔽手段の形状は、図6(a)に示すようなリング形状や、図6(b)に示すような光透過窓60よりも小径となる円形状など、様々な形状を採用できる。さらに、透明の光透過部を前記実施形態よりも小径に形成することで、この小径の光透過部を囲う有色の現像フレーム50Bの一部を、遮蔽手段として利用してもよい。
【0061】
前記実施形態では、遮光板100を設けることで大容量タイプよりも小容量タイプの方が受光素子82で受光した光の強度が小さくなるように構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、小容量タイプの光透過部を、大容量タイプの光透過部の光透過率よりも小さな光透過率で形成してもよい。
【0062】
この例としては、例えば、図7(b)に示す小容量タイプの現像カートリッジ5Dの光透過窓601を、図7(a)に示す大容量タイプの現像カートリッジ5Bの光透過窓60よりも光透過率の小さな材料で形成してもよい。すなわち、小容量タイプを製造する場合には、大容量タイプで用いる光透過窓60に比べ、光透過率の小さな材料で形成される光透過窓601を用いればよい。これによれば、小容量タイプの光透過窓601を通った光の強度を、大容量タイプの光透過窓60を通った光の強度よりも小さくすることができる。
【0063】
また、図8(a),(b)に示すように、光透過窓60,602の厚みを変えることで光の透過率を変えてもよい。具体的には、図8(b)に示す小容量タイプの現像カートリッジ5Eの光透過窓602を、図8(a)に示す大容量タイプの現像カートリッジ5Bの光透過窓60の厚みよりも大きな厚みで形成してもよい。すなわち、小容量タイプを製造する場合には、大容量タイプで用いる光透過窓60よりも厚めの光透過窓602を用いればよい。この場合も、小容量タイプの光透過窓602を通った光の強度を、大容量タイプの光透過窓60を通った光の強度よりも小さくすることができる。
【0064】
また、図9(a),(b)に示すように、トナー収容室58を構成する側壁50R(または50L)に隣接してカバー500,510(例えばギヤカバー等)が設けられる場合には、カバー500,510のうち光透過窓60に対向する位置に形成される孔501,511の大きさを適宜変えることで、タイプに応じて光の強度が変わるようにしてもよい。具体的には、図9(b)に示す小容量タイプの現像カートリッジ5Fのカバー510の孔511を、図9(a)に示す大容量タイプの孔501よりも小さく形成することで、小容量タイプのカバー510の孔511周りの部位で遮蔽手段を構成してもよい。これによれば、前記実施形態と同様に、小容量タイプでは光を遮蔽するので、小容量タイプの光の強度を大容量タイプよりも小さくすることができる。
【0065】
また、図10(a),(b)に示すように、カバー500,510に光透過部(第2光透過部)を設ける場合には、図10(b)に示す小容量タイプのカバー510の光透過窓601を、図10(a)に示す大容量タイプのカバー500の光透過窓60よりも光透過率の小さな材料で形成してもよい。これによれば、小容量タイプの光透過窓601を通った光の強度を、大容量タイプの光透過窓60を通った光の強度よりも小さくすることができる。
【0066】
また、図11(a),(b)に示すように、カバー500,520に設けた光透過窓60,602の材質を同じにして厚みを変えることで光の透過率を変えてもよい。具体的には、図11(b)に示す小容量タイプのカバー520の光透過窓602を、図11(a)に示す大容量タイプのカバー500の光透過窓60の厚みよりも大きな厚みで形成してもよい。この場合も、小容量タイプの光透過窓602を通った光の強度を、大容量タイプの光透過窓60を通った光の強度よりも小さくすることができる。なお、この厚みを変える形態においては、小容量タイプの方が光透過率が小さくなるのであれば、各タイプの光透過部を異なる材質で形成しても構わない。
【0067】
また、図12(a)に示すように、大容量の現像カートリッジ5Bの光透過窓60を入ってきた光をほとんど屈折させることなく真っ直ぐ通す材料で形成し、図12(b)に示すように、小容量の現像カートリッジ5Gの光透過窓603を、レンズ等の光を広げる部材で構成してもよい。すなわち、小容量タイプを製造する場合には、大容量タイプで用いる光透過窓60よりも光を広げる部材からなる光透過窓603を用いればよい。
【0068】
この場合も、小容量タイプの光透過窓603を通った光の強度を、大容量タイプの光透過窓60を通った光の強度よりも小さくすることができる。なお、「光を広げる部材」としては、図示するような光を拡径させるレンズや、光を一旦絞った後に広げるレンズや、表面に微小な凹凸が形成される磨りガラスなどを採用できる。
【0069】
また、図13(a),(b)に示すように、ワイパー75,751を変更することで、タイプに応じて光の強度が変わるようにしてもよい。具体的には、図13(b)に示す小容量の現像カートリッジ5Hのワイパー751およびワイパー取付部741を、図13(a)に示す大容量タイプよりも短く形成すればよい。すなわち、小容量タイプを製造する場合には、大容量タイプを製造する場合に比べ、光透過窓60を拭く面積が小さくなるように構成されたワイパー751およびワイパー取付部741を用いればよい。
【0070】
これによれば、図14(a),(b)に示すように、小容量タイプのワイパー751の方が、大容量タイプのワイパー75よりも光透過窓60を拭く面積が小さくなる。そのため、小容量タイプでは、拭き取られなかったトナーTが遮蔽手段の役割を果たすので、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、光透過窓60を拭く面積を小さくするために、ワイパーの先端を斜めにカットするなど、ワイパーの形状を様々な形状に形成してもよい。
【0071】
前記実施形態では、小容量タイプにのみ遮光板100を設け、大容量タイプには遮光板100は設けない構造を採用したが、本発明はこれに限定されず、遮光板をシャッタとして移動可能に両方のタイプに設けておき、タイプに応じてシャッタの位置を切り替えるようにしてもよい。
【0072】
例えば、図15(a),(b)に示すように、板状のシャッタ120と、シャッタ120を直線的に移動可能に支持する一対のレール部130とを両方のタイプの現像カートリッジに設けておく。これによれば、シャッタ120が、光の進行方向から見て光透過窓60の一部と重なる遮蔽位置(図15(b)の位置)と、重ならない開放位置(図15(a)の位置)とに切換可能となる。
【0073】
そのため、小容量タイプを製造する場合にはシャッタ120を遮蔽位置に切り替え、大容量タイプを製造する場合にはシャッタ120を開放位置に切り替えればよい。これによれば、各タイプの現像カートリッジを共通化することができる。
【0074】
なお、シャッタとしては、図16(a),(b)に示すように、遮蔽位置(図16(b)の位置)と開放位置(図16(a)の位置)との間で回動可能なシャッタ140を採用してもよい。具体的に、このシャッタ140は、円板状に形成されており、その中心軸を挟んで対称に形成される一対の大径孔141と、中心軸を挟んで対称に形成される大径孔141よりも小径となる一対の小径孔142とを有している。
【0075】
そして、図16(a)に示す開放位置では、大径孔141と光透過窓60とが対向することで、光透過窓60を通る光の断面積が大径孔141の面積と等しくなる。これに対し、図16(b)に示す遮蔽位置では、小径孔142と光透過窓60とが対向することで、光透過窓60を通る光の断面積が大径孔141の面積よりも小さくなる。これにより、小容量タイプの光の強度を大容量タイプよりも小さくすることができる。
【0076】
前記実施形態では、有色の現像フレーム50Bに透明な光透過窓60を光透過部として設ける構造を採用したが、本発明はこれに限定されず、透明の現像フレームのうち光が通る部分を光透過部としてもよい。
【0077】
前記実施形態では、レーザプリンタ1に装着可能な現像カートリッジの種類を2種類とした例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、3種類以上に設定してもよい。
【0078】
前記実施形態では、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最大となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最小となる受光素子82を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、受光した光の強度が最小のときに出力電圧値が最小となり、受光した光の強度が最大のときに出力電圧値が最大となる受光素子を採用してもよい。
【0079】
前記実施形態では、現像剤収容器の一例として、現像ローラ54、供給ローラ55およびトナー収容室58を有する現像カートリッジ5Bを採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、主にトナー収容室を有するトナーカートリッジを採用してもよいし、前記実施形態の感光体ユニット5Aと現像カートリッジ5Bとが一体(着脱不能)に構成されたプロセスユニット(プロセスカートリッジ)を採用してもよい。
【0080】
前記実施形態では、画像形成装置の一例としてレーザプリンタ1を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複写機や複合機などを採用してもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 レーザプリンタ
5B 現像カートリッジ
5C 現像カートリッジ
50B 現像フレーム
50L,50R 側壁
58 トナー収容室
60 光透過窓
70 アジテータ
71 回転支軸
72 シート取付部
73 シート部材
74 ワイパー取付部
75 ワイパー
81 発光素子
82 受光素子
100 遮光板
110 判定手段
T トナー





【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が収容される第1現像剤収容器と、
前記第1現像剤収容器よりも多くの現像剤が収容される第2現像剤収容器と、
前記第1現像剤収容器または前記第2現像剤収容器が同位置に着脱可能な画像形成装置と、を備えた画像形成システムであって、
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、を備え、
前記画像形成装置は、
光を出射する発光素子と、
前記発光素子からの光を前記一対の光透過部を通して受光する受光素子と、
一定時間の間に前記受光素子が所定値以上の強度の光を受光している受光時間の割合が判定閾値を超えた場合に、現像剤収容器の交換時期であると判定する判定手段と、を備え、
所定量の現像剤が残っている第2現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときよりも、前記所定量と同じ量の現像剤が残っている第1現像剤収容器が画像形成装置に装着されているときの方が、前記受光素子で受光する光の強度が小さくなるように、前記第1現像剤収容器が構成されていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記第1現像剤収容器は、
前記光の一部を遮蔽して、前記受光素子に受光される光の面積が前記第2現像剤収容器の装着時の面積よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記第1現像剤収容器の光透過部は、前記第2現像剤収容器の光透過部の光透過率よりも小さな光透過率で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記第1現像剤収容器には、
前記光の一部を遮蔽する遮蔽手段が、光の進行方向から見て前記光透過部の一部と重なるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記第1現像剤収容器の光透過部は、前記第2現像剤収容器の光透過部よりも光透過率の小さな材料で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第1現像剤収容器の光透過部は、前記第2現像剤収容器の光透過部の厚みよりも大きな厚みで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器には、
前記現像剤収容室を構成する前記側壁に隣接してカバーが設けられるとともに、当該カバーに前記光透過部に対向する孔が形成され、
前記第1現像剤収容器のカバーの孔が前記第2現像剤収容器のカバーの孔よりも小さく形成されることで、前記カバーの前記孔周りの部位で前記遮蔽手段が構成されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器には、
前記現像剤収容室を構成する前記側壁に隣接してカバーが設けられるとともに、当該カバーに前記光透過部に対向する第2光透過部が設けられ、
前記第1現像剤収容器の第2光透過部が、前記第2現像剤収容器の第2光透過部よりも光透過率の小さな材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器には、
前記現像剤収容室を構成する前記側壁に隣接してカバーが設けられるとともに、当該カバーに前記光透過部に対向する第2光透過部が設けられ、
前記第1現像剤収容器の第2光透過部が、前記第2現像剤収容器の第2光透過部の厚みよりも大きな厚みで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記第1現像剤収容器の光透過部は、光を広げる部材からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、
前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材を備え、
前記第1現像剤収容器の清掃部材は、前記第2現像剤収容器の清掃部材よりも前記光透過部を拭く面積が小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記第1現像剤収容器および前記第2現像剤収容器は、
光の進行方向から見て前記光透過部の一部と重なる遮蔽位置と、重ならない開放位置とに切替可能なシャッタを備え、
前記第1現像剤収容器のシャッタは遮蔽位置に位置し、前記第2現像剤収容器のシャッタは開放位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記シャッタは、前記遮蔽位置と前記開放位置との間で直線的に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記シャッタは、前記遮蔽位置と前記開放位置との間で回動可能に構成されていることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
【請求項15】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備えた現像剤収容器であって、
一対の光透過部を通過する光の一部を遮蔽する遮蔽手段が前記光透過部の一部と重なるように設けられていることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項16】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器であって、
前記小容量タイプは、前記大容量タイプに比べ、前記光透過部が光透過率の小さな材料で形成されていることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項17】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器であって、
前記小容量タイプは、前記大容量タイプに比べ、前記光透過部が厚く形成されていることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項18】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備えた現像剤収容器であって、
前記光透過部が光を広げる部材からなることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項19】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、
前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材とを備えた現像剤収容器であって、
前記清掃部材が、前記光透過部の一部を拭くように構成されていることを特徴とする現像剤収容器。
【請求項20】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備えた現像剤収容器であって、
前記一対の光透過部が対向する方向から見て前記光透過部の一部と重なる遮蔽位置と、重ならない開放位置とに切替可能なシャッタを備えたことを特徴とする現像剤収容器。
【請求項21】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には、一対の光透過部を通過する光の一部を遮蔽する遮蔽手段を前記光透過部の一部と重なるように設けることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。
【請求項22】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には、前記大容量タイプで用いる光透過部に比べ、光透過率の小さな材料で形成される光透過部を用いることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。
【請求項23】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には、前記大容量タイプで用いる光透過部よりも厚めの光透過部を用いることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。
【請求項24】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には、前記大容量タイプで用いる光透過部よりも光を広げる部材からなる光透過部を用いることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。
【請求項25】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、
前記現像剤収容室の内部で回転可能に設けられ、前記一対の光透過部を清掃する一対の清掃部材とを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には、前記大容量タイプを製造する場合に比べ、前記光透過部を拭く面積が小さくなるように構成された清掃部材を用いることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。
【請求項26】
現像剤を収容する現像剤収容室と、
前記現像剤収容室の互いに対向する側壁に設けられる一対の光透過部と、
前記一対の光透過部が対向する方向から見て前記光透過部の一部と重なる遮蔽位置と、重ならない開放位置とに切替可能なシャッタとを備え、
前記現像剤収容室内に最初に収容される現像剤の初期容量が異なる小容量タイプと大容量タイプの少なくとも2つのタイプに設定可能であり、一の画像形成装置の同位置に着脱可能な現像剤収容器の製造方法であって、
前記小容量タイプを製造する場合には前記シャッタを遮蔽位置に切り替え、前記大容量タイプを製造する場合には前記シャッタを開放位置に切り替えることを特徴とする現像剤収容器の製造方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−186078(P2010−186078A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30447(P2009−30447)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】