説明

画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体

【課題】複雑な装置を使用することなく、濃度の不均一性検出及び調整を簡単に行うことが出来る画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する画像出力装置と、濃度に係る調整量を受け付ける制御装置と、受け付けた濃度に係る調整量に基づいて、画像出力装置にて形成すべき画像の濃度を調整する濃度調整部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濃度が均一な画像を形成することが可能な画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真プロセスを採用したコピー機、プリンタ等の画像形成装置は広く使われている。このような画像形成装置は、感光体ドラム、該感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像化する現像器、及び感光体ドラム表面に形成されたトナー像を用紙上に転写する転写器等を備えており、電子写真方式にて利用者が所望する画像を記憶媒体上に形成するようにしてある。
【0003】
このような画像形成装置において、感光体ドラムの位置による帯電特性、レーザ書込装置から発されるレーザ光の光量、現像器におけるトナーの搬送量、現像器及び感光体ドラムの距離等の不均一により、例えば記憶媒体上に形成された画像に濃度ムラが生じ、形成位置に応じた濃度の不均一性が現れる問題がある。濃度の不均一性が解消されない場合、全体が同一の濃度で形成すべき画像データに基づいて記憶媒体上に画像を形成しても、画像の濃度が形成位置によって違うことがある。
【0004】
形成位置に応じた濃度の不均一性を解消するために、特許文献1では、テスト用のパッチを印刷して、印刷されたテスト用のパッチを測色して、位置ごとの補正量を求めて画像データを補正する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3405055号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された方法には、位置ごとの濃度の不均一性を補正するために、測色を行うための機器が必要であるので、測色用機器がない場合に補正を行うことができない課題がある。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、測色用機器等の複雑な装置を使用することなく、濃度の不均一性検出及び調整を容易に行うことが出来る画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る画像形成装置は、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する画像形成手段と、濃度に係る調整量を受け付ける受付手段と、該受付手段にて受け付けた濃度に係る調整量に基づいて、前記画像形成手段にて形成すべき画像の濃度を調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明では、画像形成手段は、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する。受付手段は濃度に係る調整量を受け付ける。調整手段は、受け付けた濃度に係る調整量に基づいて、画像形成手段にて形成すべき画像の濃度を調整する。これにより、複雑な装置を使用することなく、目視のような簡便な方法で画像形成装置にて生じた濃度の不均一性を検出することが出来、形成すべき画像の濃度を適切に調整して、濃度が均一な画像を形成することが出来る。
【0010】
本発明に係る画像形成装置は、前記少なくとも一つのパターンは、ドット分散型のディザパターン又は誤差拡散パターンであり、前記他のパターンは、ドット集中型のディザパターン及びラインパターンの内の少なくとも一つであることを特徴とする。
【0011】
本発明では、テストチャートを構成する複数のパターンの内、少なくとも一つのパターンをドット分散型のディザパターン又は誤差拡散パターンとし、他のパターンをドット集中型のディザパターン及びラインパターンの内の少なくとも一つとする。これにより、従来から使用されている中間調のパターンを用いてテストチャートを簡単に構成することが出来、また、ドット分散型のディザパターン及び誤差拡散パターンが濃度の変動要因の影響を受け易いパターンであり、ドット集中型のディザパターン及びラインパターンが濃度の変動要因の影響を受け難いパターンであるため、このようなパターン同士の濃度に対する比較により、濃度ムラを容易に検知して画像の濃度を調整することが出来る。
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、前記調整手段は、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整するようにしてあることを特徴とする。
【0013】
本発明では、調整手段は、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整する。これにより、簡易な方法で濃度の不均一性を解消することが出来る。
【0014】
本発明に係る画像形成方法は、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する画像形成ステップと、濃度に係る調整量を受け付ける受付ステップと、受け付けられた調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する調整ステップとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明では、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成し、濃度に係る調整量を受け付け、受け付けられた調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する。これにより、複雑な装置を使用することなく、目視のような簡便な方法で画像形成装置にて生じた濃度の不均一性を検出することが出来、形成すべき画像の濃度を適切に調整して、濃度が均一な画像を形成することが出来る。
【0016】
本発明に係る画像形成方法は、前記調整ステップにおいて、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整することを特徴とする。
【0017】
本発明では、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整することにより、簡易な方法で濃度の不均一性を解消することが出来る。
【0018】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する手段、濃度に係る調整量を受け付ける手段、及び受け付けられた濃度に係る調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する手段として機能させることを特徴とする。
【0019】
本発明では、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成し、濃度に係る調整量を受け付け、受け付けられた調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する。これにより、複雑な装置を使用することなく、目視のような簡便な方法で画像形成装置にて生じた濃度の不均一性を検出することが出来、形成すべき画像の濃度を適切に調整して、濃度が均一な画像を形成することが出来る。
【0020】
本発明に係るコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体は、前述の発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0021】
本発明では、前記記録媒体に前述のコンピュータプログラムを記録する。コンピュータが前記記録媒体からコンピュータプログラムを読み出して、前述の画像形成装置、画像形成方法がコンピュータにより実現される。
【発明の効果】
【0022】
本発明においては、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成し、形成されたテスト画像に基づく濃度に係る補正量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整することにより、複雑な装置を使用することなく、目視のような簡便な方法で画像形成装置にて生じた濃度の不均一性を検出することが出来、形成すべき画像の濃度を適切に調整して、濃度が均一な画像を形成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の下地判定処理部による下地領域の検出処理を説明するための説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の露光調整部による露光調整に用いられるLUTの一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機に使われるテストチャートを構成するパターンの例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の表示装置に表示される補正量入力画面の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の変形例1に係るデジタル複合機に使われるテストチャートを構成するパターンの例を示す図である。
【図13】本発明の変形例1に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図14】本発明の変形例2に係るデジタル複合機の画像出力装置により出力されたテストチャートの例を示す図である。
【図15】本発明の変形例2に係るデジタル複合機の表示装置に表示される補正量入力画面の例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係るデジタル複合機の要部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係る画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を、コピー機能、印刷機能等を有するデジタル複合機に適用した形態について、図面を用いて具体的に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機の構成例を示すブロック図である。実施の形態1に係るデジタル複合機1は、制御装置2と、記憶装置3と、操作装置4と、画像読取装置5と、画像出力装置6と、画像処理装置7と、表示装置8とを備え、全体として本発明のデジタル複写機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ送信機能、スキャン機能等を実施する。
【0026】
制御装置2は、例えばCPUであり、必要に応じて記憶装置3から所定のプログラムをロードし、ロードしたプログラムを実行することにより、デジタル複合機1を本発明に係る画像形成装置として動作させるようにしてある。
【0027】
記憶装置3は、例えば、不揮発性の半導体メモリであり、制御装置2にてハードウェア各部を制御するための制御プログラム、画像処理装置7にて処理した各種の画像データ、画像出力装置6にて出力すべき画像の濃度を調整するための調整量、及び濃度の不均一性検出用のテストチャート(テスト画像)を構成する複数のパターンデータ等を記憶している。
【0028】
操作装置4は、デジタル複合機1の重要機能に係る、「ファックス」、「複写」、「印刷」、「メール」等の機能ボタン、テンキー、及び受け付けた指示を確定するためのエンターキー等を備えている。
【0029】
画像読取装置5は、読み取り用の原稿に光を照射する光源、例えばCCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサ等を備え、原稿の画像データの光学的読み取りを行う。画像読取装置5では、所定の読取り位置にセットされた原稿からの反射光像を当該イメージセンサに結像させ、RGB(R:Red,G:Green, B:Blue)に色分解されたアナログ電気信号を出力するようにしてある。画像読取装置5が出力したアナログ電気信号は画像処理装置7に入力される。
【0030】
画像出力装置6は、感光体ドラム、該感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受け付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を記憶媒体上に転写する転写器等を備えており、画像処理装置7からの画像データに基づいて記録用紙、OHPフィルム等の記憶媒体上に画像を形成する。なお、画像出力装置6は、レーザ書込装置を用いた電子写真方式により画像形成を行う他、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式等により画像形成を行う構成であっても良い 。
【0031】
画像処理装置7は、例えば画像読取装置5から入力されるアナログ信号を基にデジタル形式の画像データを生成し、又は記憶装置3に記憶されている画像データを読み出し、これらの画像データに対して濃度の調整処理を行うようにしてある。調整処理された出力用画像データは、画像出力装置6又は図示しない通信装置に出力される。画像処理装置7は、図1に示すように、A/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、下地判定処理部14、露光調整部15、領域分離部16、色補正部17、黒生成/下色除去部18、空間フィルタ部19、中間調生成部20、濃度調整部21及びテストチャート作成部22を備える。
【0032】
画像読取装置5からの画像データのアナログ信号は、画像処理装置7内を、A/D変換部11、シェーディング補正部12、入力処理部13、下地判定処理部14、露光調整部15、領域分離部16、色補正部17、黒生成/下色除去部18、空間フィルタ部19、中間調生成部20、及び濃度調整部21の順(矢印方向)で送られ、CMYKのデジタルカラーデータとして、画像出力装置6へ出力される。
【0033】
A/D変換部11は、画像読取装置5からのRGBのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。シェーディング補正部12は、A/D変換部11からのデジタルのRGB信号に対して、画像読取装置5の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すようにしてある。入力処理部13は、シェーディング補正部12にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号夫々に対してγ補正処理を施すようにしてある。
【0034】
下地判定処理部14は、例えば、下地濃度が所定の閾値を上回っているかを判定することにより、画像読取装置5を介して取得した画像データの下地領域の判定を行うようにしてある。下地領域の判定を行う場合、まず、RGB信号として入力された画像データから、下記式を用いて輝度信号に変換する等して輝度信号と色度信号とに分離する。


【0035】
ここで、Yj は各画素の輝度信号であり、Rj 、Gj 、Bj は各画素の色成分である。又は、CIEL* * * 信号(CIE:国際照明委員会、L* :明度、a* 、b* :色度)等の均等色空間に変換する等して明度信号を求めるようにしても良い。図2は本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機1の下地判定処理部14による下地領域の判定処理を説明するための説明図である。下地判定処理部14では、上記のようにして求めた輝度信号、又は明度信号に基づいて画像全体で図2に示すようなヒストグラムを作成し、作成したヒストグラムに基づき、最も頻度の高い輝度(明度)に係る領域を下地領域とみなし、このときの輝度(明度)Yf と予め設定した閾値thとを比較し、Yf <thの場合に下地の濃度が閾値を上回っていると判定し、それ以外の場合に下地が所定の濃度以下であると判定するようにしてある。
【0036】
露光調整部15は、ユーザが露光を調整することを選択した場合に、ユーザの設定に応じて、あらかじめ設定されている複数の入力輝度に対する出力輝度の割当テーブル(LUT:Look Up Table)を切り替えて、入力画像のRGB値を補正して下地を除去する処理を行うようにしてある。図3は本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機1の露光調整部15による露光調整に用いられるLUTの一例を示す図である。なお、下地除去処理について、下地判定処理部14で下地を検知し、検知された下地レベルに基づいて下地除去を行うようにしても良い。この場合、露光調整部15の処理が行われない。
【0037】
領域分離部16は、RGB信号より、入力画像データの各画素が文字領域、網点領域、印刷紙写真領域(連続階調領域)等の何れかに属する画素であるのか判定して分離するようにしてある。領域分離部16は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成/下色除去部18、空間フィルタ部19、及び中間調生成部20へと出力するようにしてある。
【0038】
色補正部17は、RGB信号の補正であるCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)信号を生成すると共に、色再現性を高めるために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うようにしてある。
【0039】
黒生成/下色除去部18は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行い、CMYの3色信号をCMYKの4色信号に変換するようにしてある。
【0040】
空間フィルタ部19は、黒生成/下色除去部18より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することにより出力画像のぼやけ及び粒状性劣化を防ぐように処理するようにしてある。
【0041】
中間調生成部20は、CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に例えば階調再現処理を施すようにしてある。該階調再現処理は、最終的に画像を画素に分離して夫々の階調を再現できるように処理するものである。例えば、領域分離部16にて文字に分離された領域は、特に黒文字又は色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ部19による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、中間調生成部20においては、高周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
【0042】
濃度調整部21は、中間調生成部20より出力されたCMYKの画像データ及び記憶装置3から読み出した各種の画像データ等、各種の出力用画像データに対して、記憶装置3に記憶されている調整量に基づいて、濃度の調整処理を行うようにしてある。調整された画像データは、画像出力装置6に出力される。
【0043】
テストチャート作成部22は、記憶装置3から予め記憶されているパターンのデータを読み出して、画像濃度の不均一性を検出するためのテストチャートに係るテストチャートデータを生成して、濃度調整部21に出力するようにしてある。
【0044】
表示装置8は、例えば液晶パネルであり、ユーザに通知する情報、プレビュー画像、及び後述する調整量入力画面等の表示を行うようにしてある。プレビューを行う場合、色補正部17で表示装置8の表示特性に基づいて、RGB信号をR’G’B’信号に変換し、必要に応じて空間フィルタ処理を施し、γ補正をして表示する。この場合、黒生成/下色除去部18、中間調生成部20、濃度調整部21の処理は行われない。なお、表示装置8は、操作装置4の一部として兼用されるタッチパネルであっても良い。
【0045】
以下、図4〜図9に基づき、本実施の形態に使われるテストチャートについて詳しく説明する。本発明に係るテストチャートは濃度の変動要因の影響を受け易いパターンと、濃度の変動要因の影響を受け難いパターンとを含む。実施の形態1において、濃度の変動要因の影響を受け易いパターンとしては、各ドットが分散して構成されたドット分散型のディザパターンが使われ、濃度の変動要因の影響を受け難いパターンとしては、ドットが集中して構成されたドット集中型のディザパターンが使われている。
【0046】
図4は本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機に使われるテストチャートを構成するパターンの例を示す図である。図4において、A及びB夫々は、濃度の変動要因の影響を受け易いパターンであるドット分散型のディザパターン(以下、ドット分散パターンと単に記す)及び濃度の変動要因の影響を受け難いパターンであるドット集中型のディザパターン(以下、ドット集中パターンと単に記す)を示している。図4のAに示すように、ドット分散パターンは、ドットがまばらに打たれるように設計されている中間調パターンであり、感光体ドラムの特性又はレーザ光の光量が変動した場合に、ドットの形成状態が変わるため、濃度変化として現れ易い。また、図4のBに示すように、ドット集中パターンは、複数のドットが集中して形成したドット集合体から構成されている、一部のドットが密集するように設計されている中間調パターンであり、感光体ドラムの特性又はレーザ光の光量が変動した場合に、パターンを構成するドットの内、一部が変化するが、全体として濃度がほとんど変化しない。即ち、ドット分散パターンは、ドット集中パターンに比べて、濃度の変動要因の影響を受け易く、濃度変動を検出する感度が相対的に高いパターンである。
【0047】
ドット分散パターンは、濃度変化が現れ易いので、テストチャートとして、ドット分散パターンのみを用いても良いが、ドット分散パターンとともにドット集中パターンを出力することにより、ドット集中パターンを基準にして、濃度変化を容易に検知することが出来る。本実施の形態では、テストチャートは、見た目の濃度が一致しているドット分散パターン及びドット集中パターンから構成されており、例えば、ドット分散パターン及びドット集中パターンが副走査方向に並列している、画像全体が主走査方向に沿って延びる帯状パターンである。また、テストチャートの濃度は、感光体ドラムの特性及びレーザ光の光量等の変動を検知し易い濃度を設定すれば良く、例えば、画像データが8ビット(256階調)の場合、18程度(CMYK色空間の濃度値)に設定する。テストチャートは、複数の濃度(例えば、18、32、64、88、112)毎に作成することが好ましい。この場合、CMYK色空間における濃度値であるため、数値が大きくなると濃度が高くなり、濃度ムラが分かり難くなる虞がある。このため、テストチャートの濃度としては、薄い濃度を用いることが好ましい。
【0048】
図5から図9は夫々、本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機1の画像出力装置6により出力されたテストチャートの例を示す図である。各図面には、記憶媒体の搬送方向と略垂直する主走査方向における位置ごとの調整量を目視で判断できるようにするために、a〜fで表記している主走査方向における位置情報も出力されており、出力されたテストチャートの濃度が例えばドットの密度により表現されている。また、説明の便宜上、領域a、bにおけるドット分散パターンの濃度が変化した例を示している。ここで、a〜fで位置を表記しているが、これに限らず、位置を判定することが出来る任意のものであっても良く、また、ドットの密度にてテストチャートの濃度を表現したが、実際に出力されたテストチャートは図示した様態に限らない。
【0049】
ドット分散パターン及びドット集中パターンの配置について、目視で濃度ムラを確認することが出来る配置であれば、任意の配置であっても良い。例えば、図5は、ドット分散パターン及びドット集中パターンが隣接するように配置されているテストチャートを示している。図6は、ドット分散パターン及びドット集中パターンが少し離れるように配置されているテストチャートを示している。図7は、ドット分散パターン及びドット集中パターンが主走査方向に交互に配置され、且つ、副走査方向にも交互に配置されているテストチャートを示しており、ここで、パターンの配置をはっきりと表現するために、ドット分散パターンをハッチングで示しており、濃度変化の表現を省略した。図8は、ドット集中パターンが二列配置され、この二列の間にドット分散パターンが配置されているテストチャートを示している。図9は、ドット分散パターン及びドット集中パターンが副走査方向に交互して二列ずつ配置されているテストチャートを示している。
【0050】
以下、画像濃度の調整処理の手順について詳しく説明する。例えば、ユーザが操作装置4により、テストチャート印刷を選んだ場合、表示装置8においてパスワードの入力などの使用者の認証を促すメッセージが表示される。デジタル複合機1は、ユーザの認証を行ってから、画像濃度の調整処理を開始させる。
【0051】
まず、テストチャート作成部22にて記憶装置3から予め記憶されているパターンデータを読み出し、例えば図5に示すようにドット分散パターンと、ドット集中パターンとが隣接するように設置されているテストチャートに係るテストチャートデータを作成して濃度調整部21に出力する。濃度調整部21は、記憶装置3に記憶されている調整量に基づいて、テストチャート作成部22からのテストチャートデータを調整して、画像出力装置6に出力する。ここで、記憶装置3に記憶されている位置ごとの調整量の初期値が全て「0」とされる。
【0052】
次に、画像出力装置6にて濃度調整部21からのテストチャートデータに基づいて図5に示しているテストチャートを出力する。図5に示すように、領域a及びbにおいて、パターン同士の濃度差が目視で確認される。これにより、ユーザは出力されたテストチャートに基づいて、領域a及びbにおける画像の濃度を調整する必要があると判定することが出来る。この場合、ユーザは、例えば操作装置4にて調整量入力という旨を指示する。
【0053】
表示装置8にて調整量入力画面を表示する。図10は本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機1の表示装置8に表示される補正量入力画面の例を示す図である。図10に示すように、調整量入力画面において、a〜fで表記される各領域の調整量の入力枠がテストチャートと対応付けて設定されている。即ち、調整量の入力を行なう調整量入力画面に表示される位置情報は、テストチャートにおける位置情報に対応付けられている。調整量は、例えば、予め作成された見本を参照することにより得られる。具体的には、予め複数の濃度値について画像を出力し、出力された画像の濃度変化と調整量とを対応付けた見本を作成する。ユーザは出力されたテストチャートと見本とを比較することにより、調整量を容易に得ることが出来る。
【0054】
ユーザは、手動で調整量を調整量入力画面に入力することにより、領域aの調整量を「+3」、領域bの調整量を「+2」と設定している。領域c〜fでは、パターン同士の濃度差が見えないため、調整量が「0」と設定されている。調整量の入力が終了した場合、ユーザは、例えば操作装置4にて調整量の入力終了を指示することが出来る。制御装置2にて入力された調整量を受け付け、記憶装置3に記憶している調整量と加算する。このように、記憶装置3に記憶されている調整量が更新される。
【0055】
次に、テストチャート作成部22にて、再度に記憶装置3からパターンデータを読み出して、テストチャートデータを作成して濃度調整部21に出力する。濃度調整部21にて、記憶装置3に記憶されている調整量に基づいて、テストチャート作成部22からのテストチャートデータに対して濃度を調整して、画像出力装置6に出力する。画像出力装置6は調整後のテストチャートデータに基づいて、テストチャートを出力する。
【0056】
ユーザは、出力されたテストチャートにパターン同士の濃度差が存在するか否かを目視で判定する。濃度差が存在すると判定した場合、上記のような調整量の入力及び更新、テストチャートデータの調整及び出力等の処理を再度行い、出力されたテストチャートのパターン同士の濃度差がなくなるまでに上記処理を繰り返す。パターン同士の濃度差が存在しないと判定した場合、ユーザは例えば操作装置4にて調整終了を指示することが出来る。ユーザの指示に応じて、画像濃度の調整処理が終了する。
【0057】
例えば、画像出力装置6にて例えば画像読取装置5により読取った画像を出力しようとする場合、濃度調整部21にて、記憶装置3に記憶されている調整量に基づき、中間調生成部20により処理された画像データを調整する。これにより、画像出力装置6により濃度ムラ無しの画像が出力される。
【0058】
図11は、本発明の実施の形態1に係るデジタル複合機1の制御装置2の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、制御装置2は、テストチャート作成部22にテストチャートデータの作成を指示する(ステップS1)。テストチャート作成部22は制御装置2の指示に応じて、記憶装置3に記憶されているパターンデータを読み出し、テストチャートデータを作成して濃度調整部21に出力する。
【0059】
制御装置2は、濃度調整部21にテストチャートデータの調整を指示する(ステップS2)。濃度調整部21は、記憶装置3に記憶されている調整量に基づいて、テストチャート作成部22からのテストチャートデータを調整する。上記したように、テストチャートデータの調整を開始する時には、記憶装置3に記憶されている位置ごとの調整量の初期値が全て「0」である。
【0060】
制御装置2は、画像出力装置6に調整後のテストチャートデータの出力を指示する(ステップS3)。画像出力装置6は制御装置2の指示に応じて、濃度調整部21からの調整後のテストチャートデータに基づいて、テストチャートを出力する。
【0061】
制御装置2は、ユーザからの調整量入力の指示を受け付けたか否かを判定し(ステップS4)、調整量入力の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS4:NO)、処理をステップS8に進める。
【0062】
制御装置2は、調整量入力の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS4:YES)、表示装置8に調整量入力画面の表示を指示する(ステップS5)。表示装置8は制御装置2の指示に応じて、調整量入力画面を表示する。
【0063】
制御装置2は、ユーザによる調整量の入力が完了したか否かを判定する(ステップS6)。調整量の入力が完了していないと判定した場合(ステップS6:NO)、調整量の入力が完了するまで斯かる判定を繰り返す。
【0064】
制御装置2は、調整量の入力が完了したと判定した場合(ステップS6:YES)、入力された調整量を受け付け、記憶装置3に記憶されている調整量と、受け付けた調整量とに基づいて、調整量を更新する(ステップS7)。
【0065】
制御装置2は、ユーザからの処理停止に関する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS8)。処理停止に関する指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS8:NO)、処理をステップS1に戻し、各ステップの動作を繰り返す。処理停止に関する指示を受け付けたと判定した場合(ステップS8:YES)、処理を終了する。
【0066】
本実施の形態では、複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテストチャートを出力し、出力されたテストチャートから目視にて得た調整量を調整量入力画面に入力し、入力された調整量に基づいて再度出力しようとするテストチャートの濃度を調整し、出力されたテストチャートにおけるパターン同士の濃度差がなくなるまで上記動作を繰り返すことにより、測色を行うための機器等、複雑な装置を使用することなく、簡単に濃度の不均一性を検出するとともに、濃度の調整量を得ることが出来る。また、このように得られた濃度の調整量に基づいて、画像出力装置6にて出力すべき画像の濃度を調整することにより、簡単に濃度が均一な画像を出力することが出来る。
(変形例1)
【0067】
変形例1は、テストチャートが三種類のパターンで構成される形態である。図12は本発明の変形例1に係るデジタル複合機1に使われるテストチャートを構成するパターンの例を示す図である。図12のA及びBは夫々図4のA及びBと同様な、濃度の変動要因の影響を受け易いドット分散パターン及び濃度の変動要因の影響を受け難いドット集中パターンであり、図12のCは濃度の変動要因の影響を受け難いラインパターンである。
【0068】
図13は、本発明の変形例1に係るデジタル複合機1の画像出力装置6により出力されたテストチャートの例を示す図である。テストチャートは、見た目の濃度が一致しているドット分散パターン、ドット集中パターン及びラインパターンで構成されており、例えば、この三種のパターンがドット集中パターン、ドット分散パターン、ラインパターンの順で副走査方向に並列している、全体が主走査方向に沿って延びる帯状パターンに構成されている。図13において、ドット集中パターン、ドット分散パターン、ラインパターン夫々は、パターン1、パターン2、パターン3と表記されており、三種のパターンの濃度は全てドットの密度により表現されている。
【0069】
変形例1では、濃度の変動要因の影響を受け易いパターンがドット分散型のディザパターンのみで構成される例を説明したが、これに限らず、濃度の変動要因の影響を受け易いパターンはドット分散型のディザパターン及び/又は誤差拡散パターンを含むようにしても良い。また、濃度の変動要因の影響を受け難いパターンはドット集中型のディザパターン及びラインパターンの内何れか一つのみを使うようにしても良い。
【0070】
変形例1では、三種類のパターンで構成されているテストチャートを使うことにより、パターン同士の濃度差を目視で一層容易に判定することが出来、濃度の調整量を迅速に得ることが出来る。
(変形例2)
【0071】
変形例2は、一枚の記憶媒体に複数の濃度のテストチャートを出力して、濃度ごとに調整量を得る形態である。図14は、本発明の変形例2に係るデジタル複合機1の画像出力装置6により出力されたテストチャートの例を示す図である。図14に示すように、一枚の記憶媒体上に濃度が異なるテストチャートが三つ形成されており(夫々濃度1、濃度2、濃度3で表記されている)、各濃度のテストチャート夫々は、例えばドット分散パターン及びドット集中パターンで構成されている。図14に基づき、濃度1のテストチャートは、領域a及びbにパターン同士の濃度差が存在しており、濃度2のテストチャートは、領域aにパターン同士の濃度差が存在しており、濃度3のテストチャートは、領域a、b及びcにパターン同士の濃度差が存在していると判定される。
【0072】
図15は本発明の変形例2に係るデジタル複合機1の表示装置8に表示される調整量入力画面の例を示す図である。図15に示す調整量入力画面には、テストチャートに対応付けて各濃度、各位置の調整量の入力枠が設けられている。ユーザは、見本を参照することにより、濃度差が存在している位置の調整量が得られ、調整量を対応する入力枠に入力すれば、出力すべき画像の濃度に基づいて、適切な調整量で濃度を簡単に調整することが出来る。
【0073】
変形例2では、各濃度のテストチャートについて、ドット分散パターン及びドット集中パターンで構成されている例を説明したが、これに限らず、以上に説明した任意のテストチャートを使っても良い。
(実施の形態2)
【0074】
図16は本発明の実施の形態2のデジタル複合機1の要部構成を示すブロック図である。実施の形態2のデジタル複合機1は、動作を行うためのプログラムが、外部記録媒体I/F9を介してCD−ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態2のデジタル複合機1は、前記コンピュータプログラムを、図示しない外部装置からダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0075】
実施の形態2のデジタル複合機1は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、テストチャート作成部22にテストチャートデータを作成させ、濃度調整部21にテストチャートデータを調整させ、画像出力装置6に調整後のテストチャートデータを出力させ、入力された調整量を受け付けさせ、調整量に基づいて濃度を調整させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば記憶装置3にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムは制御装置2のRAM(図示せず)にロードして実行される。これにより、実施の形態1の本発明の画像形成装置として機能する。
【0076】
前記記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
【0077】
図示しない通信装置を介して通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0078】
以上の実施の形態において、濃度の調整について、濃度調整部21を画像処理装置7に設け、出力用画像データに対して濃度の調整を行なう場合を例として説明したが、これに限らず、濃度調整部21を画像出力装置6に設け、画像出力装置6のレーザ光を駆動するパルス幅、レーザ光の出力等の濃度と関係があるパラメータを調整することにより、濃度の調整を行うようにしても良い。
【0079】
また、以上の実施の形態では、複数のパターンが副走査方向に並列し、全体が主走査方向に沿って延びるテストチャートを用いて主走査方向における位置に応じた濃度の不均一性を検出して濃度を調整する場合について説明したが、これに限らず、複数のパターンが主走査方向に並列し、副走査方向に沿って延びるテストチャートを用いて副走査方向における位置に応じた濃度の不均一性を検出して濃度を調整するようにしても良い。
【0080】
また、以上の実施の形態では、テストチャートデータがテストチャート作成部22により作成された場合について説明したが、これに限らず、予めテストチャートデータを記憶装置3に記憶し、テストチャートを出力しようとする際に記憶装置2からテストチャートデータを読み出すようにしても良い。
【0081】
要するに、以上の実施の形態は例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0082】
1 デジタル複合機(画像形成装置)
2 制御装置(受付手段)
3 記憶装置
4 操作装置
5 画像読取装置
6 画像出力装置(画像形成手段)
7 画像処理装置
8 表示装置
9 外部記録媒体I/F
21 濃度調整部(調整手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する画像形成手段と、
濃度に係る調整量を受け付ける受付手段と、
該受付手段にて受け付けた濃度に係る調整量に基づいて、前記画像形成手段にて形成すべき画像の濃度を調整する調整手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのパターンは、ドット分散型のディザパターン又は誤差拡散パターンであり、
前記他のパターンは、ドット集中型のディザパターン及びラインパターンの内の少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記調整手段は、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整するようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する画像形成ステップと、
濃度に係る調整量を受け付ける受付ステップと、
受け付けられた調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する調整ステップと
を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】
前記調整ステップにおいて、形成されたテスト画像におけるパターン同士の濃度差を少なくするように濃度を調整することを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
【請求項6】
コンピュータを複数のパターンで構成され、且つ、少なくとも一つのパターンが他のパターンよりも濃度の変動要因の影響を受け易いテスト画像を形成する手段、
濃度に係る調整量を受け付ける手段、及び
受け付けられた濃度に係る調整量に基づいて、形成すべき画像の濃度を調整する手段
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2013−80134(P2013−80134A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220435(P2011−220435)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】