説明

画像形成装置およびその制御方法

【課題】PDLデータなどの展開処理と調整処理とを並行して実行することで、調整処理による機体状態の維持と、ユーザが体感するダウンタイムの軽減とを両立させる。
【解決手段】画像形成装置は、例えば、画像を形成するためのPDLデータなどのデータを展開する展開部と、データの展開と並行して、形成される画像の品質などの機体状態を好適に維持するための調整処理を実行する調整部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、調整処理によるダウンタイムを軽減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マルチファンクションプリンタなどの画像形成装置は、白黒機が中心であったが、近年、フルカラープリント機能を備える画像形成装置が増加している。
【0003】
画像形成装置を使用し続けると、機体の状態が変化してゆく。それにより、画質や機能が本来意図されたものよりも低下してしまう。とりわけ、フルカラーの画像形成装置では、画像の品質を維持するための調整処理が必要となる。
【0004】
しかし、画像形成装置に関する知識を必要とする調整動作を、ユーザの判断で実行させるのは、ユーザにとって負担となる。よって、画像形成装置には、自動的に調整処理を実行する機能(自動調整機能)を搭載することが望ましい。
【0005】
調整処理としては、例えば、色ずれを調整するオートレジストレーション、階調特性を維持するための自動濃度調整、および、自動トナー補給量調整などがある。これらは、累積プリント枚数や画像データの累積画素数(ビデオカウント)等に基づいて実行タイミングが決定され、調整処理が自動的に実行される。これによりユーザが機体の状態を気に掛けなくても、自動的に機体が好適な状態に維持されるという利点がある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−125986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来は、ユーザがプリントを実行している最中や、今、まさにプリントを実行しようとしているときに、調整処理が実行されてしまうことがあった。調整処理が実行されている期間(ダウンタイム)は、画像形成が中断されるため、ユーザは、調整処理が完了するまで待たなければならなかった。
【0007】
ところで、画像形成装置は、外部のPCからプリントデータを受信し、これをラスタイメージに展開して画像形成を実行することもある。近年では、画像形成対象のデータが複雑になってきており、プリントデータを受信してから、その展開が完了するまでに、数秒から数分かかることもあった。もちろん、このときの展開時間もダウンタイムとなる。
【0008】
このように、プリントデータの展開中に調整処理の実行タイミングを迎えると、ダウンタイムは展開時間に加えて調整処理時間を加算した時間となってしまい、ユーザは、通常よりも長く待たされてしまう。これは、ユーザの不満の一つとなっていた。
【0009】
そこで、本発明は、調整処理による機体状態(特に画像品質に係わる機体状態)の維持と、ユーザが体感するダウンタイムの軽減とを両立させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像形成装置は、例えば、画像を形成するためのPDLデータなどのデータを展開する展開部と、データの展開と並行して、機体の状態を好適に維持するための調整処理を実行する調整部とを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、PDLデータなどの展開処理と調整処理とを並行して実行することで、調整処理による機体状態の維持と、ユーザが体感するダウンタイムの軽減とを両立させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明の一実施形態を示す。もちろん以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0013】
図1は、実施形態に係る画像形成装置の例示的な概略断面図である。画像形成装置は、印刷装置、複写機、プリンタ、ファクシミリまたは複合機(MFP)などとして実現される。
【0014】
プリンタエンジン101は、画像を形成するための各種のハードウエア機構を備えている。コントローラ103は、画像形成装置全体を制御するための制御ユニットである。エンジン制御部104は、コントローラ103から受信した制御コマンドと画像データに従ってプリンタエンジン101に画像形成を実行させる制御ユニットである。また、エンジン制御部104は、調整処理(自動調整と呼ばれることもある。)を実行するための条件やプリンタエンジン101の状態等をコントローラ103へ通知してもよい。
【0015】
作像ユニット105、106、107および108は、よく知られているように、感光ドラム、一次帯電器、レーザー露光装置、現像スリーブ、ドラムクリーナーなどを有している。各作像ユニットは、それぞれY、M、C、Kの各色の作像と中間転写ベルト(ITB)109への一次転写とを実行する。
【0016】
中間転写ベルト109の表面は、作像ユニット105〜108により順次各色の現像剤像が重畳され、最終的に1つのカラー画像が形成される。中間転写ベルト109は、図1において時計周りに回転する。パターン検知センサ113は、調整処理(例:オートレジストレーションや濃度調整など)のためのテストパターンを検知する。パターン検知センサ113は、図1のように作像ユニットの下流に配置される。
【0017】
二次転写ローラー114は、中間転写ベルト109上のカラー画像を記録媒体上に二次転写する。ベルトクリーナー115は、二次転写後の中間転写ベルト109を清掃する。
【0018】
給紙ユニット131、132や手差しトレイ137から給紙された記録媒体は、レジ前ローラー116によって搬送され、レジセンサ117により先端が検出されると、レジローラー118に突き当てられるようにして一旦停止される。その後、中間転写ベルト109上の画像が二次転写位置に到着するタイミングと同期して、レジローラー118とレジ前ローラー116により記録媒体が搬送される。そして、二次転写ローラー114によって、中間転写ベルト109上のカラー画像が記録媒体へと二次転写される。二次転写後搬送ベルト119は、二次転写後の記録媒体を定着器120へ搬送する。定着器120は、未定着のカラー画像を記録媒体へと定着させる。
【0019】
給紙カセット128、129に搭載されている記録媒体は、ピックアップローラなどの給紙ユニット131、132により、縦パスローラー135、136に向けて給紙される。給紙された記録媒体は、縦パスローラー135、136によって、上述したレジ前ローラー116へ搬送される。
【0020】
図2は、実施形態に係る制御部の例示的なブロック図である。CPU230は、コントローラ103における中心的な制御ユニットである。ROM231は、コントローラ103の制御プログラムなどを記憶する記憶ユニットである。RAM232は、CPU230が制御プログラムを実行する際のワーク領域として利用される記憶ユニットである。不揮発メモリ233は、各種の調整値を格納するための記憶ユニットである。
【0021】
ネットワークI/F236は、ホストPCが送信したPDLデータなどの印刷データを受信する通信ユニットである。CPU230は、ホストPCや他の画像形成装置が送信したコマンドをネットワークI/F236により受信すると、随時RAM232へ当該コマンドを格納する。
【0022】
データストレージ237は、受信されたPDLデータ列を一時的に格納する記憶ユニットである。RIP(ラスタイメージプロセッサ)部238は、各頁のPDLデータをラスター展開し、印刷可能な画像データを作成するユニットである。なお、図2では、RIP部238とCPU230を別のブロックとして例示しているが、これらを1つのCPUによって実現してもよい。この場合、当該CPUは、マルチタスク処理によって、コントローラ103全体の制御とRIP展開作業を並列して実行してもよい。
【0023】
画像メモリ239は、RIP部238から出力された画像データを格納する記憶ユニットである。エンジンI/F部240は、エンジン制御部104とのコマンドの送受信や、エンジン制御部104への画像データの転送を実行する通信ユニットである。
【0024】
CPU210は、プリンタエンジン101の中心的な制御ユニットである。211はROMであり、プリンタエンジン101の制御プログラムが格納する記憶ユニットである。RAM212は、プリンタエンジン101を制御する際のワーク領域として利用される記憶ユニットである。不揮発メモリ213は、各種の調整値を格納したりする記憶ユニットである。コントローラI/F215は、コントローラ103とのコマンドの送受信や、コントローラ103からの画像データの受信を行う通信ユニットである。上述したように、作像ユニット105−108は、コントローラI/F215を経由してきた画像データを用いて作像を実施する。
【0025】
VSYNC発生部214は、画像の同期信号VSYNCを発生させ、これをコントローラI/F215を経由してコントローラ103へ送信する。コントローラ103は、VSYNCに同期して画像データをエンジン制御部104へ転送する。これにより、プリンタエンジン101とコントローラ103間の同期がとられる。
【0026】
調整部209は、画質を維持するための各種の調整処理を実行するための制御ユニットである。例えば、オートレジストレーションに関して、調整部209は、パターン検知センサ113が検知した信号とCPU210からの指示に従って、VSYNCと画像データとの関係を調整することで、色ずれの発生を低減する。テストパターンの発生部217〜220は、各作像ユニットに対して、調整処理に使用されるテストパターンの画像データを発生して送出する。
【0027】
ITB制御部221は、中間転写ベルト109の駆動制御を実行する。定着器制御部222は、定着器120の駆動と温度調節を実行する。駆動系制御部223は、記録媒体の搬送や二次転写を実行するために各モーターやソレノイドを制御する。
【0028】
ここで、図3ないし図5を用いて、本実施形態に係る外部ホストPCからデータを受信してプリントジョブを実行する際に調整処理を行う手順を説明する。
【0029】
図3は、実施形態に係る例示的な調整処理項目の管理テーブルの一例を示す図である。当該管理テーブルは、例えば、ROM211に保存されている。301は、調整処理の種類(調整処理項目)を格納するための格納領域である。302は、調整処理の実行条件(枚数など)を格納する格納領域である。303は、対応する調整処理を実行する際に必要となる実行時間を格納するための格納領域である。304は、調整処理を強制的に実行すべき強制条件を格納している。強制条件は、例えば、調整処理が中断された回数(中断回数)などである。
【0030】
図4は、実施形態に係る制御方法のうちコントローラ103において実行される処理についてのフローチャートである。
【0031】
ステップS401において、CPU230は、エンジンI/F240を介してエンジン制御部104へ印刷準備要求コマンドを送信する。ステップS402において、CPU230は、ネットワークI/F236を通じてPDLデータなどのプリントデータを受信し、データストレージ237へ格納する。
【0032】
ステップS403において、CPU230は、エンジン制御部104へ給紙開始要求コマンドを送信する。ステップS404において、CPU230は、格納されているプリントデータをRIP部238へ転送することで、展開処理を開始させる。
【0033】
ステップS405において、CPU230は、データ展開が完了したか否かを判定する。完了すると、ステップS406へ進み、CPU230は、エンジン制御部104へ印刷開始要求コマンドを送信する。このフローチャートからわかるように、印刷開始要求コマンドは、データ展開の完了を暗示的に意味することになる。すなわち、エンジン制御部104のCPU210は、印刷開始要求コマンドを受信すると、データ展開が完了したことを認識できる。本実施形態では、RIP部238が展開処理を実行するのと並行して、エンジン制御部104の調整部209が調整処理を実行することになる。
【0034】
ステップS407において、CPU230は、次のページについてのプリントデータが残存しているか否かを判定する。次のページのプリントデータが残存していれば、このプリントデータを受信して展開すべく、ステップS402へ戻る。一方、展開対象のプリントデータが全て無くなったら、ステップS408へ進み、CPU230は、エンジン制御部104へ動作終了要求コマンドを送信する。
【0035】
図5は、実施形態に係る制御方法のうちエンジン制御部104において実行される処理についてのフローチャートである。
【0036】
ステップS501において、CPU210は、コントローラ103から印刷準備要求を受信したか否かを判定する。印刷準備要求を受信すると、ステップS502へ進み、CPU210は、印刷準備処理を開始する。印刷準備処理としては、例えば、作像ユニットに含まれるポリゴンミラー駆動モータや感光ドラム等の回転の開始などがある。より具体的には、CPU210が、作像ユニット105他、ITB制御部221、定着器制御部222および駆動系制御部223に印刷準備を指示する。
【0037】
ステップS503において、CPU210は、コントローラ103から給紙開始要求を受信したか否かを判定する。給紙開始要求を受信すると、ステップS504へ進み、CPU210は、給紙ユニット131を駆動させるよう駆動系制御部223に指示を送出する。また、搬送されてきた記録媒体の先端をレジセンサ117が検出すると、CPU210は、記録媒体がレジストローラ118に当接して停止するよう、駆動系制御部223に停止を指示する。
【0038】
以降では、コントローラ103のRIP部238がデータの展開を完了するのを待つことになるが、エンジン制御部104は、必要に応じて、RIP部238によるデータ展開と並行して調整処理を実行する。
【0039】
ステップS505において、CPU210は、各調整処理項目ごとに管理されている中断回数を不揮発メモリ213から読み出すとともに、ROM211に記憶されている強制条件(中断回数の閾値)を読み出し、中断回数が閾値を超えているか否かを判定する。中断回数は、調整処理をデータの展開と並行して開始したものの、調整処理を完了する前にデータの展開が完了したことで、調整処理を中断した場合に1つ増分される。
【0040】
中断回数が閾値を超えていれば、ステップS506へ進む。ステップS506において、CPU210は、すぐに調整処理を開始する。この場合は、従来のように画像形成が一時的に中断されることになる。このように、CPU210は、調整処理の中断回数を管理するとともに、中断回数が閾値を超えると、画像形成の実行中または完了後に調整処理を強制的に実行させるユニットとして機能する。
【0041】
調整処理が完了すると、ステップS512へ進み、CPU210は、印刷開始要求を受信したか否かを判定する。印刷開始要求を受信すると、ステップS513に進み、CPU210は、展開されたデータに基づいて画像を形成するよう各ユニットを制御する。その後、ステップS514において、CPU210は、コントローラ103から動作終了要求を受信したか否かを判定する。CPU210は、動作終了要求を受信すると、一連の処理を終了する。一方、受信していなければ、ステップS503に戻る。
【0042】
さて、ステップS505において中断回数が閾値を超える調整処理項目が1つもないと判定されると、ステップS507に進む。ステップS507において、CPU210は、実行条件を満たしている調整処理が存在するか否かを判定する。例えば、CPU210は、管理テーブル(図3)から調整処理ごとの実行条件(閾値)を読み出すとともに、不揮発メモリ213から当該調整処理に対応する中断回数のカウント値を読み出す。そして、CPU210は、カウント値が閾値を超えているかどうかを判定する。なお、実行条件を満たしている調整処理がなければ、上述したステップS512に進む。
【0043】
実行条件を満たしている調整処理があれば、ステップS508に進み、CPU210は、当該調整処理を開始するよう調整部209に指示する。例えば、オートレジストレーションについて実行条件が満たされているとすれば、調整部209は、テストパターン発生部217ないし220にテストパターンを発生するよう指示する。当該テストパターンは、対応する作像ユニットにより中間転写ベルト109上に現像剤像として形成され、パターン検知センサ113により検知される。調整部209は、この検知結果により画像の形成位置を調整する。
【0044】
ステップS509において、CPU210は、印刷開始要求をコントローラ103から受信したか否かを判定する。受信していない場合は、ステップS511に進み、CPU210は、調整処理が終了したことを示す報告を調整部209から受信したか否かを判定する。調整処理が終了していれば、ステップS512へ進む。一方、調整処理が終了していなければ、ステップS509へ戻り、調整部209は、引き続き調整処理を実行する。
【0045】
なお、調整処理が完了する前に印刷開始要求を受信したという事実は、調整処理が完了する前にデータの展開処理が完了してしまったことを意味する。従って、ステップS510へ進み、CPU210は、現在実行している調整処理を中断するよう調整部209に指示を送出する。調整部209は、この指示に従って調整処理を中断する。また、CPU210は、中断回数の管理処理の一環として、中断された調整処理に対応する中断回数を1つ増分し、これを不揮発性メモリ213へ格納する。その後、ステップS513へ進む。
【0046】
本実施形態によれば、PDLデータなどの展開処理と調整処理とを並行して実行することで、調整処理による機体状態(特に画像品質)の維持と、ユーザが体感するダウンタイムの軽減とを両立させることが可能となる。
【0047】
但し、調整処理が完了する前にデータの展開が完了したり、調整処理の実行中に記録媒体への画像形成の開始に関する要求(例:印刷開始要求コマンド)を受信したりした場合には、調整処理が中断される。このように、展開処理の実行時間が調整処理の実行時間よりも短い場合には、調整処理を中断することで、ユーザが感じるダウンタイムを軽減することができる。
【0048】
その一方で、中断回数が閾値を超える場合は、強制的に調整処理を実行することで、機体状態(特に画像品質)の不用意な低下が抑制される。
【0049】
[他の実施形態]
図3には、各調整処理を実行するために必要となる実行時間303が記載されていたが、上述した実施形態では、必ずしも必須というわけではなかった。もちろん、この実行時間と展開時間との関係から、調整処理と展開処理とを並行して実行するか否かを判定してもよい。
【0050】
コントローラ103のCPU230またはRIP部238は、データの展開に必要となる展開時間をデータ量などに基づいて推定し、推定した展開時間をエンジン制御部104へ送信する。また、エンジン制御部104のROM211は、複数ある調整処理についてそれぞれの実行に必要となる実行時間(図3の303)を記憶している。
【0051】
コントローラ103のCPU210は、実行することが必要となった調整処理についての実行時間を読み出し、読み出した実行時間と推定された展開時間とを比較する。CPU210は、実行時間よりも展開時間が長い場合に、プリントデータの展開と並行して、機体状態を好適に維持するための調整処理を実行するよう調整部209に指示する。
【0052】
このように本実施形態によれば、PDLデータなどの展開処理と調整処理とを並行して実行することで、調整処理による機体状態(特に画像品質)の維持と、ユーザが体感するダウンタイムの軽減とを両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の例示的な概略断面図である。
【図2】実施形態に係る制御部の例示的なブロック図である。
【図3】実施形態に係る例示的な調整処理項目の管理テーブルの一例を示す図である。
【図4】実施形態に係る制御方法のうちコントローラ103において実行される処理についてのフローチャートである。
【図5】実施形態に係る制御方法のうちエンジン制御部104において実行される処理についてのフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
103…コントローラ
104…エンジン制御部
105…第一色の作像ユニット
106…第二色の作像ユニット
107…第三色の作像ユニット
108…第四色の作像ユニット
109…中間転写ベルト
113…パターン検知センサ
114…二次転写ローラー
115…ベルトクリーナー
116…レジ前ローラー
117…レジセンサ
118…レジローラー
119…搬送ベルト
120…定着器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
画像を形成するためのデータを展開する展開部と、
前記データの展開と並行して、前記画像形成装置の機体状態を維持するための調整処理を実行する調整部と
を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記調整処理が完了する前に前記データの展開が完了したか否かを判定する判定部と、
前記調整処理が完了する前に前記データの展開が完了すると、前記調整処理を中断させる中断制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記調整処理の実行中に記録媒体への画像形成の開始に関する要求を受信したか否かを判定する判定部と、
前記調整処理の実行中に前記要求を受信したと判定されると、前記調整処理を中断させる中断制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記調整処理が中断された回数を管理する管理部と、
前記回数が閾値を超えると、前記画像形成の実行中または完了後に前記調整処理を強制的に実行させる強制制御部と
を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記データの展開に必要となる展開時間を推定する推定部と、
複数ある調整処理についてそれぞれの実行に必要となる実行時間を記憶する記憶部と、
実行することが必要となった調整処理についての実行時間を前記記憶部から読み出し、該実行時間と推定された前記展開時間とを比較する比較部と、
を含み、
前記調整部は、
前記展開時間が前記実行時間よりも長い場合に、前記画像データの展開と並行して前記調整処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像形成装置の制御方法であって、
画像を形成するためのデータを展開するステップと、
前記データの展開と並行して、前記画像形成装置の機体状態を維持するための調整処理を実行するステップと
を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−62580(P2008−62580A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−244825(P2006−244825)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】