説明

画像形成装置およびネットワークシステム

【課題】端末装置を有するサービスマンが現場に到着してすぐに画像形成装置の修理作業やメンテナンス作業を行なうことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して端末装置300と接続可能な画像形成装置1が提供される。画像形成装置1は、通信部122と、第1の情報を記憶する記憶部109と、画像形成装置1の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段1011と、記憶部109に記憶されている第1の情報を他の記憶部194に転送する転送手段1012と、転送が完了した際に、通信部122を介して第2の情報を端末装置300へ送信する通信制御手段1013とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワークを介して端末装置に接続可能な画像形成装置および当該画像形成装置と当該端末装置とを含むネットワークシステムに関し、特に不具合が発生したことを端末装置に通知する画像形成装置および当該画像形成装置と当該端末装置とを含むネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して外部の装置との間で情報を送受信する画像形成装置が知られている。そのような画像形成装置のなかには、画像形成装置で発生した不具合(トラブル)を解析して、不具合の内容を外部へ出力するものがある。
【0003】
たとえば、特開2005−38082号公報(特許文献1)には、ユーザにとって満足度の高いメンテナンスサービスを提供するのに好適なメンテナンス支援システムが開示されている。特開2005−38082号公報(特許文献1)によると、プリンタは、障害情報をプリンタ管理サーバに送信する一方、完了時間情報を受信したときは、受信した完了時間情報に基づいてメンテナンス完了時間を表示する。プリンタ管理サーバは、受信した障害情報に基づいてメンテナンスが必要な障害が発生したと判定したときは、メンテナンス作業員を選択し、選択メンテナンス作業員に対応する技術レベル情報および位置情報を読み出し、読み出した技術レベル情報および位置情報に基づいてメンテナンス所要時間および到着予定時間を算出し、算出したメンテナンス所要時間と到着予定時間との合計をメンテナンス完了時間として算出し、算出したメンテナンス完了時間を示す完了時間情報をプリンタに送信する。
【0004】
また、特開2003−63108号公報(特許文献2)には、複写機から複数の送信先への通信を短時間で行える画像形成装置の管理システムが開示されている。特開2003−63108号公報(特許文献2)によると、複写機の故障が稼働状態検出手段によって検出されると、その検出結果に対応する故障データが記憶手段から読み出されると共に、記憶手段から故障管理用ホストコンピュータとサービスマンのPHSのメールアドレスが読み出される。そして、記憶手段から読み出された故障データがメール機能部でメール形式に変更され、その変更されたデータが送信側サーバに送信される。送信側サーバに送信されたメール情報は、インターネットを介して受信側サーバに配信される。そうすると、受信側サーバから故障管理用ホストコンピュータ及びPHSにメール着信の通知がされ、その通知を受けた故障管理用ホストコンピュータやPHS側から受信側サーバにアクセスして、配信されたメール情報を取り込む。
【0005】
また、特開2003−122867号公報(特許文献3)には、修理を要するトラブルが発生した修理対象機に対して修理部品を所持しているサービスマンが常に短時間で迅速に赴くことができる修理サポートシステムが開示されている。特開2003−122867号公報(特許文献3)によると、サービスセンタは、複合機から受信したトラブル情報により修理に必要な部品を判断し、サービスマン所持部品メモリの内容に基づいて修理部品を所持しているサービスマンをピックアップして該当するサービスマンのPHSに連絡する。そして、現在状況が、作業中か、移動中か、休憩中かなどの状況を把握してサービスマン状況メモリに格納する。続いて、サービスマン位置メモリ、サービスマン状況メモリ、複合機設置場所メモリの内容に基づいて、部品を所持しているサービスマンのうち、修理する複合機の設置場所に最も早く行くことが可能なサービスマンを検索し、この検索したサービスマンのPHSに修理指示とともに複合機の設置場所やトラブルの内容を知らせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−38082号公報
【特許文献2】特開2003−63108号公報
【特許文献3】特開2003−122867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の画像形成装置やネットワークシステムにおいては、サービスマンが画像形成装置を修理するために現場に到着しても、画像形成装置が未だ各種データをバックアップしている虞があった。そのため、サービスマンは、到着してすぐに画像形成装置の修理やメンテンナンスを行なうことができなかった。換言すれば、従来の画像形成装置やネットワークシステムにおいては、サービスマンが画像形成装置に到着した直後に修理のために画像形成装置の電源を切断することができず、無駄な時間が発生することがあった。
【0008】
この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、端末装置を有するサービスマンが現場に到着してすぐに画像形成装置の修理作業やメンテナンス作業を行なうことができる画像形成装置および当該端末装置と当該画像形成装置とを含むネットワークシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従うと、ネットワークを介して端末装置と接続可能な画像形成装置が提供される。画像形成装置は、通信部と、第1の情報を記憶する記憶部と、画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、記憶部に記憶されている第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、転送が完了した際に、通信部を介して第2の情報を端末装置へ送信する通信制御手段とを備える。
【0010】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して端末装置と接続可能な画像形成装置が提供される。画像形成装置は、通信部と、第1の情報を記憶する記憶部と、画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、記憶部に記憶されている第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、転送に要する時間を計算することによって、転送が完了する時刻を計算する計算手段と、通信部を介して第2の情報と時刻とを他の装置へ送信する通信制御手段とを備える。
【0011】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムが提供される。画像形成装置は、通信部と、第1の情報を記憶する記憶部と、画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、記憶部に記憶されている第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、転送が完了した際に、通信部を介して第2の情報をサーバ装置へ送信する通信制御手段とを含む。サーバ装置は、サーバ通信部と、第2の情報を受け付けた際に、サーバ通信部を介して端末装置に第2の情報を送信するサーバ通信制御手段とを含む。端末装置は、端末通信部と、第2の情報を表示する表示部とを含む。
【0012】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムが提供される。画像形成装置は、通信部と、第1の情報を記憶する記憶部と、画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、記憶部に記憶されている第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、転送に要する時間を計算することによって、転送が完了する時刻を計算する計算手段と、通信部を介して第2の情報と時刻とをサーバ装置へ送信する通信制御手段とを含む。サーバ装置は、サーバ通信部と、第2の情報と時刻とを受け付けた際に、サーバ通信部を介して端末装置に第2の情報と時刻とを送信するサーバ通信制御手段とを含む。端末装置は、第2の情報と時刻とを表示する。
【0013】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムが提供される。画像形成装置は、通信部と、第1の情報を記憶する記憶部と、画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、記憶部に記憶されている第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、通信部を介して第2の情報をサーバ装置へ送信する通信制御手段とを含む。サーバ装置は、サーバ通信部と、第2の情報を受け付けた際に、転送に要する時間を計算することによって、転送が完了する時刻を計算する計算手段と、サーバ通信部を介して端末装置に第2の情報と時刻とを送信するサーバ通信制御手段とを含む。端末装置は、端末通信部と、第2の情報と時刻とを表示する表示部とを含む。
【0014】
好ましくは、通信制御手段は、転送が完了した際に、通信部を介して第2の情報を端末装置へ送信する。
【0015】
好ましくは、通信制御手段は、転送が完了した際に、通信部を介して転送が完了した旨をサーバ装置へ送信する。サーバ通信制御手段は、サーバ通信部を介して転送が完了した旨を端末装置へ送信する。
【0016】
好ましくは、画像形成装置は、第1の情報を他の記憶部に転送する必要があるか否かを判断する判断手段をさらに含む。通信制御手段は、判断手段が第1の情報を他の記憶部に転送する必要があると判断した場合に、通信部を介して第2の情報をサーバ装置へ送信し、判断手段が第1の情報を他の記憶部に転送する必要がないと判断した場合に、通信部を介して第2の情報を端末装置へ送信する。
【0017】
好ましくは、ネットワークシステムは、複数の端末装置を備える。サーバ装置は、画像形成装置の位置と複数の端末装置の各々の位置とを記憶するサーバ記憶部と、画像形成装置の位置と複数の端末装置の各々の位置とに基づいて、複数の端末装置の中から1つの端末装置を抽出する抽出手段とをさらに含む。サーバ通信制御手段は、サーバ通信部を介して1つの端末装置へ第2の情報を送信する。
【0018】
好ましくは、サーバ記憶部は、複数の端末装置の各々に対応付けて、不具合の属性を記憶する。抽出手段は、複数の端末装置の各々の不具合の属性に基づいて、複数の端末装置の中から1つの端末装置を抽出する。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、端末装置を有するサービスマンが現場に到着してすぐに画像形成装置の修理作業やメンテナンス作業を行なうことができる画像形成装置および当該端末装置と当該画像形成装置とを含むネットワークシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態1に係るネットワークシステムの概略構成図である。
【図2】実施の形態1に係るネットワークシステムの動作概要を示すシーケンス図である。
【図3】画像形成装置を示す概略正面断面図である。
【図4】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図7】不具合情報を表示する端末装置の表示部を示すイメージ図である。
【図8】画像形成装置におけるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1に係る画像形成装置におけるデータ転送処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1に係る画像形成装置における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1に係るネットワークシステムの効果を示すイメージ図である。
【図12】実施の形態2に係るネットワークシステムの動作概要を示すシーケンス図である。
【図13】実施の形態2に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図14】不具合情報と転送完了時刻とを表示する端末装置の表示部を示すイメージ図である。
【図15】実施の形態2に係る画像形成装置におけるデータ転送処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】実施の形態2に係る画像形成装置における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態3に係るネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
【図18】実施の形態3に係るネットワークシステムの動作概要を示すシーケンス図である。
【図19】サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図20】実施の形態3に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図21】実施の形態4に係るネットワークシステムの動作概要を示すシーケンス図である。
【図22】実施の形態4に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図23】実施の形態5に係るネットワークシステムの動作概要を示すシーケンス図である。
【図24】実施の形態5に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図25】実施の形態6に係るネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
【図26】実施の形態6に係るネットワークシステムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図27】実施の形態6に係る画像形成装置における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0022】
[実施の形態1]
<ネットワークシステムの全体構成>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステムの全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の概略構成図である。
【0023】
図1を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、画像形成装置1と、端末装置300とを含む。本実施の形態に係るネットワークシステム11は、他のプリンタ2や、他の端末装置400も含む。
【0024】
端末装置300と、画像形成装置1とは、ネットワーク100を介して相互にデータ通信可能に構成される。なお、ネットワーク100は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの専用回線や、インターネットや仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network)などの公衆回線からなり、さらにその一部または全部が無線LANなどの無線通信回線であってもよい。
【0025】
画像形成装置1(プリンタ2)は、代表的に、複写機能、ファクシミリ機能およびスキャナ機能といった複数の機能を搭載したMFP(Multi Function Peripheral)である。なお、画像形成処理は、画像を紙媒体へ印刷することや画像データを生成することなどを含む。画像形成装置1は、ネットワーク100を介して、複数の端末装置300にデータを送信することができる。
【0026】
特に、本実施の形態に係る画像形成装置1は、内部で発生した不具合を検知して、当該不具合の内容(以下、不具合情報という)を出力するものである。ここで、不具合情報は、代表的に、不具合が生じた箇所、不具合の種類、不具合の状況、不具合を解消するための処理(修理)を示す。
【0027】
端末装置300(端末装置400)は、代表的に、携帯電話や、PDA(Personal Data Assistance)や、ノート型のパーソナルコンピュータである。端末装置300は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1からデータを受信する。
【0028】
<ネットワークシステムの動作概要>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム11の動作概要について説明する。図2は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の動作概要を示すシーケンス図である。
【0029】
図1および図2を参照して、画像形成装置1において不具合が発生すると(ステップS010)、画像形成装置1は当該不具合を解析することによって不具合情報を生成する(ステップS012)。画像形成装置1は、このタイミングにおいて、不具合情報を他の端末装置300へと送信してもよい(ステップS024)。すなわち、他の端末装置300は、このタイミングで、一旦不具合情報を受信してもよい(ステップS026)。そして、端末装置300が、サービスマンに不具合情報を表示してもよい(ステップS028)。
【0030】
画像形成装置1は、不具合情報を生成することによって、当該不具合を解消するために必要な処理を認識する。特に、本実施の形態に係る画像形成装置1は、サービスマンが修理をする前に、記憶されている各種データ(機器を調整するための調整データなど)を予めバックアップしておく必要があるか否かを判断する。画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データを画像形成装置1内の他のメモリへと転送する(ステップS014)。画像形成装置1は、ネットワーク100を介して調整データを他のサーバ装置などに転送してもよい。画像形成装置1は、調整データの転送が完了すると(ステップS016)、他の端末装置300へと不具合情報を送信する(ステップS018)。
【0031】
端末装置300は、不具合情報を受信する(ステップS020)。端末装置300は、サービスマンに不具合情報を表示する(ステップS022)。すなわち、端末装置300を保持するサービスマンは、画像形成装置1が調整データの転送を完了した後に不具合情報を閲覧する。
【0032】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム11においては、画像形成装置1が調整データのバックアップ作業が完了した時点で、サービスマンの端末装置300へと不具合情報を送信する。そのため、サービスマンは、調整データのバックアップ作業が完了してから、画像形成装置1を修理するための現場へ到着することができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、サービスマンにとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0033】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<画像形成装置の全体構成>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成について説明する。図3は、画像形成装置1を示す概略正面断面図である。図3に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、画像形成部20、エンジン制御部120、プリンタコントローラ部190を含んでいる。画像形成装置1には、イメージングユニット150K,150Y,150M,150Cが着脱自在に装着される。イメージングユニット150K,150Y,150M,150Cは、画像形成装置1に装着された際に図示しないカバー(前カバー)によって覆われるものであって、画像形成装置1内に内包される構成となっている。
【0034】
画像読取部10は、不図示の原稿ガラス板上に載置された原稿の画像を、スキャナを移動させて読み取る公知の装置である。より詳細には、スキャナに設置された露光ランプの照射により得られた原稿画像は、集光レンズにより結像される。原稿からの反射光は、分光器によりレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の三種類の波長の光に分光されて、それぞれレッド用CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、グリーン用CCDイメージセンサ、ブルー用CCDイメージセンサに入射される。各CCDイメージセンサ(以下、単に「CCDセンサ」という。)からの出力信号は、AD(アナログ−デジタル)変換されて、原稿のR、G、Bの各画像データとなる。
【0035】
得られた各色成分ごとの画像データは、エンジン制御部120において各種のデータ処理を施され、更にブラック(K),イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)の各再現色(以下、各再現色に関連する構成部分の番号に、このK、Y、M、Cを添字として付加する。)の画像データに変換される。変換された画像データはエンジン制御部120内の本体のSRAM108(図4参照)に各再現色ごとに格納され、後述するレジスト補正の結果を反映して、位置ズレ補正のために必要な画像書き込み位置等の補正処理などを受ける。その後、画像データは、転写紙の供給と同期して1走査ラインごとに読み出され、感光体ドラム51K,51Y,51M,51Cを露光するレーザダイオードの駆動信号となる。
【0036】
画像形成部20は、画像形成部20内に張架されて駆動される転写ベルト41と、転写ベルト41に対向して所定間隔で配置された各色のイメージングユニット150K,150Y,150M,150Cと、各イメージングユニット毎に設けられた露光走査部60K〜60Cと、転写ベルト41へ転写紙を給送する給紙部70と、転写紙搬送部の下流側に配置された定着部80と、両面ユニット81とからなる。
【0037】
露光走査部60K〜60Cは、それぞれ上記エンジン制御部120から出力された駆動信号を受けてレーザ光を発するレーザダイオードや、このレーザ光を偏向して感光体ドラム51K〜51C上を主走査方向に露光走査させるための不図示のポリゴンミラー等を備えている。
【0038】
給紙部70は、サイズや向きの異なる各々の転写紙を収納する給紙カセット71〜75と、この転写紙を各給紙カセットから繰り出すためのピックアップローラ76、転写ベルト41に送り出すタイミングを取るためのレジストローラ79などからなる。
【0039】
なお、ブラック用のイメージングユニット150Kは、感光体ドラム51Kと、感光体ドラム51Kの周囲に配設されたイレーサと、クリーナと、クリーニングブレードと、帯電チャージャ、現像ローラ、TCRセンサ、攪拌スクリューなどを有する。
【0040】
感光体ドラム51Kは、露光を受ける前にクリーナで表面の残存トナーが除去され、イレーサにて除電された後、帯電チャージャにより一様に帯電される。そして、感光体ドラム51Kが、帯電した状態で上記レーザ光により露光を受けると、感光体ドラム51Kの表面に静電潜像が形成される。
【0041】
また、後述するように、ブラック用のイメージングユニット150Kには不揮発性メモリから構成されるユニット記憶部151K(図5参照。)が備えられている。ユニット記憶部151Kは、たとえば、イメージングユニット150Kを識別するためのユニットIDおよびユニット識別情報と、イメージングユニット150Kが新品であるか否かを示す新品旧品情報を含む初期調整情報と、イメージングユニット150Kの使用回数(ブラックイメージングユニット150Kが使用されて印刷が行なわれた印刷枚数)を示すユニット枚数カウンタを含む使用履歴情報とを記憶する。
【0042】
他のカラーイメージングユニット150Y,150M,150Cも、ブラックイメージングユニット150Kと同様の構成となっているので、ここでは説明を繰り返さない。
【0043】
各色の静電潜像は、各色の現像ローラにより現像される。これによって、感光体ドラム51K〜51Cの表面にK,Y,M,Cのトナー像がそれぞれ形成され、各転写位置において転写ベルト41の裏面側に配設された転写チャージャの作用により、転写紙搬送部により搬送されてくる転写紙上に順次転写されていく。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が搬送されてくる転写紙の同じ位置に重ね合せて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
【0044】
各色のトナー像が多重転写された転写紙は、転写ベルト41により定着部80にまで搬送される。定着部80の定着ローラ801は内部にヒータを有する。CPU101は、定着ローラ801の表面温度を温度検出センサで検出しながらヒータへの通電を制御する。転写紙は、定着ローラ801により高温で加圧され、その表面のトナー粒子が転写紙表面に融着して定着された後、排紙トレイ82上に排出される。
【0045】
エンジン制御部120は、例えば原稿を読み取った結果として取得された画像データを解析し、モノクロモードとカラーモードとの切り換えを制御する。エンジン制御部120は、上述した画像安定化制御のタイミングや内容などの制御を行なう。エンジン制御部120の構成及び処理内容については後述する。
【0046】
<画像形成装置のハードウェア構成>
次に、本実施の形態における画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。図4は、画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0047】
図4を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置1は、エンジン制御部120と、プリンタコントローラ部190と、着脱自在なイメージングユニット150K,150Y,150M,150Cなどを含む。
【0048】
エンジン制御部120は、CPU101(制御部)を中心としてIF制御部102、拡張I/O103、レーザダイオード104、本体バックアップメモリ106、SRAM(Static Random Access Memory)108、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)109等を含んでおり、それらが内部バスを介して接続されている。そして、CPU101は、当該拡張I/O103を介して、各種センサ105、ドアスイッチ110、イメージングユニット150K〜150C、露光走査部60K〜60Cなどの画像形成装置1の各部に接続されている。ここで、ドアスイッチ110は、前カバーの開閉状態を検出するためのセンサである。
【0049】
CPU101(制御部)は、EEPROM109に記憶されている制御プログラムに従って各部の制御を行なう。EEPROM109は、例えば、機器を制御するための各種データ(機器を調整するための調整データなど)や、本体バックアップメモリ106に記憶されている原稿から取得した画像データの内容に従ってカラーモードに設定するかモノクロモードに設定するかを判定するプログラムや、画像安定化制御を行なうプログラムなど種々の制御プログラムを不揮発に記憶する。
【0050】
SRAM108は、CPU101によるプログラムの実行に際しての記憶領域として用いられる。
【0051】
IF制御部102は、排紙装置122や、プリンタコントローラ部190の画像処理コントローラ191と接続されている。
【0052】
拡張I/O103は、レーザダイオード104や、画像形成装置1に装着されたイメージングユニット150K,150Y,150M,150Cに接続されている。
【0053】
プリンタコントローラ部190は、画像処理コントローラ191、図示しない操作パネルを制御するLCD(Liquid Crystal Display)コントローラ192、操作パネルを介して外部からの命令を受け付ける(命令が入力される)キーボードコントローラ193などを含む。また、プリンタコントローラ部190は、各種データ(機器を調整するための調整データなど)を不揮発に記憶するコントローラメモリ194を含む。
【0054】
画像処理コントローラ191は、通信IF122を介して、画像形成装置1外部に存在するコンピュータなどの他の装置に接続される。たとえば、画像処理コントローラ191は、通信IF122やネットワーク100を介して、スキャナ装置やFAX装置や他の端末装置300(400)や後述するサーバ装置200(500)と接続される。より詳細には、画像処理コントローラ191は、通信IF122を介して他のパーソナルコンピュータなどからプリント指示を受け付ける。また、画像処理コントローラ191は、ネットワーク100を介して端末装置300やサーバ装置などと電子メールを送受信する。
【0055】
<端末装置のハードウェア構成>
次に、本実施の形態における端末装置300(400)のハードウェア構成について説明する。図5は、端末装置300(400)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0056】
図5を参照して、本実施の形態に係る端末装置300(400)は、表示部302と、CPU310と、RAM371と、ROM372と、通信IF374と、マイク375と、スピーカ376と、操作キー377とを含む。各構成要素は、相互にデータバスDB2によって接続されている。
【0057】
CPU310は、RAM371あるいはROM372に記憶されているプログラムを実行する。操作キー377は、端末装置300の使用者による指示の入力を受ける。RAM371は、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー377を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM372は、データを不揮発的に格納する。通信IF374は、たとえば、図示しないアンテナなどを利用することによって、ネットワーク100を介して画像形成装置1や後述するサーバ装置500と通信することができる。
【0058】
表示部302は、ディスプレイなどによって実現される。表示部302は、CPU310からのデータに基づいて画像を表示する。
【0059】
ところで、端末装置300における処理は、各ハードウェアおよびCPU310により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ROM372に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROMその他の記憶媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。
【0060】
このようなソフトウェアは、記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF374または図示しない通信部を介してダウンロードされた後、ROM372またはRAM371に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU310によってROM372またはRAM371から読み出され、CPU310が実行可能なプログラムの形式でRAM371に格納される。CPU310は、そのプログラムを実行する。ただし、CPU310が、ROM372に記憶されているソフトウェアを順次読み出すことによって、直接、当該ソフトウェアを実行する構成であってもよい。
【0061】
図5に示される端末装置300を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM371、ROM372、その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。
【0062】
なお、記録媒体としては、CD−ROMに限られず、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを格納する媒体でもよい。
【0063】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0064】
<ネットワークシステムの機能構成>
次に、本実施の形態におけるネットワークシステム11の機能構成について説明する。図6は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の機能構成を示す機能ブロック図である。図6を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、画像形成装置1と端末装置300とを含む。
【0065】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109あるいはユニット記憶部151K(以下、第1の記憶部ともいう)、バックアップメモリ106あるいはコントローラメモリ194(以下、第2の記憶部ともいう。)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0066】
生成部1011、転送部1012、通信制御部1013は、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータとによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。
【0067】
生成部1011は、画像形成装置1の内部で不具合が発生した場合に、当該不具合を検知する。生成部1011は、各種のセンサを利用して当該不具合の内容を解析し、不具合情報を生成する。前述したように、不具合情報は、代表的に、不具合が生じた箇所、不具合の種類、不具合の状況、不具合を解消するための処理(修理)を示す。
【0068】
生成部1011は、不具合情報に基づいて、EEPROM109が記憶している調整データを他の記憶装置へ転送すべきか否かを判断する。たとえば、EEPROM109がマウントされている基板や、ユニット記憶部151Kが搭載されているイメージングユニット150Kを交換する必要がある場合には、EEPROM109やユニット記憶部151Kのデータを他の記憶装置へ転送しておく必要がある。そして、生成部1011は、調整データを他の記憶装置へ転送すべきであると判断した場合に、不具合情報を転送部1012に受け渡す。
【0069】
また、生成部1011は、調整データを他の記憶装置へ転送すべきであると判断した場合に、転送命令を転送部1012に受け渡す。
【0070】
このとき、生成部1011は、図示しないスピーカなどを介して不具合が発生した旨を示す警告音を発したり、LCDコントローラ192を介して図示しない表示部に不具合情報を表示したりする。また、生成部1011は、転送部1012から転送が完了した旨のデータを受け付けて、不具合情報を通信制御部1013に受け渡す。
【0071】
転送部1012は、生成部1011からの転送命令や不具合情報に基づいて、EEPROM109に記憶されている調整データを、たとえばプリンタコントローラ部190のコントローラメモリ194や本体バックアップメモリ106へと転送する。より詳細には、転送部1012は、不具合情報に基づいて、不具合を解消するための修理を行なうためにバックアップするべき調整データを特定する。転送部1012は、当該特定された調整データをEEPROM109からコントローラメモリ194やバックアップメモリ106へと転送する。転送部1012は、転送が完了すると、その旨を生成部1011へと通知する。
【0072】
通信制御部1013は、不具合情報を受け付けると、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して他の端末装置300へと不具合情報を送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報を送信する。
【0073】
前述したように、端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。また、端末装置300はCPU310を含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0074】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1から不具合情報を受信する。より詳細には、通信IF374は、受信した不具合情報を、端末通信制御部として機能するCPU370に受け渡す。
【0075】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報を表示する。より詳細には、通信制御部として機能するCPU370が、表示部302に不具合情報を表示させる。
【0076】
また、端末装置300は、不具合情報を受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報を受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報をサービスマン700に表示してもよい。
【0077】
図7は、不具合情報を表示する端末装置300の表示部302を示すイメージ図である。図7に示すように、表示部302は、不具合情報として、不具合情報を受信した日時や、不具合が発生した画像形成装置1の設置場所や、不具合の種類を示す不具合コードを表示する。
【0078】
これによって、端末装置300を携帯しているサービスマン700は、修理場所や修理内容などを知ることができる。特に、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、端末装置300を保持するサービスマン700が、画像形成装置1が転送作業を終了した際に不具合情報を把握することができるため、サービスマン700にとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0079】
<メイン処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1におけるメイン処理の処理手順について説明する。図8は、画像形成装置1におけるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0080】
図8を参照して、画像形成装置1の電源がオンされると、生成部1011として機能するCPU110は画像形成装置1の内部で不具合が発生したか否かを判断する(ステップS102)。CPU110は、不具合が発生していない場合(ステップS102にてYESである場合)、メイン処理を終了する、あるいはステップS102からの処理を繰り返す。
【0081】
CPU101は、不具合が発生した場合(ステップS102にてYESである場合)、各種のセンサからのデータに基づいて不具合情報を生成すると共に、調整データを転送する必要があるか否かを判断する(ステップS104)。より詳細には、画像形成装置1では、モータの駆動不良など、複数種類の不具合が発生し得る。本実施の形態においては、予め不具合毎に不具合コードや転送の要否などが規定されている。CPU101は、各種センサからのデータに基づいて、不具合が生じた箇所、不具合の種類、不具合の状況、不具合を解消するための処理などを解析して、不具合コードを特定する。
【0082】
CPU101は、不具合コードに基づいて、調整データを転送する必要があるか否かを判断する。たとえば、基板上のCPU101とASIC123との間の通信不良が発生した場合にはサービスマン700が基板を交換する必要があるため、CPU101は基板にマウントされている記憶装置が格納しているデータを転送する必要があると判断する。一方、基板上に不具合が発生した場合であっても、メモリに不良箇所が発見された場合には当該メモリに保存されているデータが正しくない可能性があるため、CPU101はデータを転送する必要がないと判断する。
【0083】
なお、当該メモリに物理的および電気的に接続可能な外部記憶媒体がある場合には、CPU101は当該メモリから当該外部記憶媒体へとデータを転送してもよい。
【0084】
CPU101は、調整データを転送する必要があると判断した場合(ステップS104にてYESである場合)、データ転送処理(ステップS200)を実行する。なお、データ転送処理(ステップS200)については後述する。CPU101は、調整データを転送する必要がない場合(ステップS104にてNOである場合)、メイン処理を終了する。
【0085】
<データ転送処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1におけるデータ転送処理(ステップS200)の処理手順について説明する。図9は、本実施の形態に係る画像形成装置1におけるデータ転送処理(ステップS200)の処理手順を示すフローチャートである。
【0086】
図9を参照して、転送部1012として機能するCPU101は、エンジン制御部120に着脱式の不揮発性メモリが接続されているか否かを判断する(ステップS202)。CPU101は、エンジン制御部120に着脱式の不揮発性メモリが接続されていない場合(ステップS202にてNOである場合)、プリンタコントローラ部190のコントローラメモリ194へとデータを転送する(ステップS206)。そして、CPU101は、データ転送処理(ステップS200)を終了する。
【0087】
CPU101は、エンジン制御部120に着脱式の不揮発性メモリが接続されている場合(ステップS202にてYESである場合)、着脱式の不揮発性メモリに空き領域が存在するか否かを判断する(ステップS204)。CPU101は、着脱式の不揮発性メモリに空き領域が存在しない場合(ステップS204にてNOである場合)、プリンタコントローラ部190のコントローラメモリ194へとデータを転送する(ステップS206)。そして、CPU101は、データ転送処理(ステップS200)を終了する。
【0088】
CPU101は、着脱式の不揮発性メモリに空き領域が存在する場合(ステップS204にてYESである場合)、EEPROM109から当該空き領域へとデータを転送する(ステップS208)。このとき、CPU101は、プリンタコントローラ部190へ不具合情報を受け渡す(ステップS208)。なお、ここでは、CPU101が着脱式の不揮発性メモリにデータを転送する場合について説明を行なったが、EEPROM109と異なる基板上にバックアップメモリ106が搭載されている場合には、CPU101はEEPROM109などに格納されている調整データをエンジン制御部120内のバックアップメモリ106に転送してもよい。
【0089】
CPU101は、EEPROM109が記憶しているデータを順次、着脱式の不揮発性メモリあるいはバックアップメモリ106に仮保存する(ステップS214)。CPU101は、EEPROM109が記憶している全てのデータの仮保存が完了したか否か、すなわち転送作業が終了したか否かを判断する(ステップS216)。
【0090】
CPU101は、未だ全てのデータの仮保存が完了していないと判断した場合(ステップS216にてNOである場合)、ステップS214からの処理を繰り返す。CPU101は、全てのデータの仮保存が完了したと判断した場合(ステップS216にてYESである場合)、転送作業が終了したことをプリンタコントローラ部190へ通知する(ステップS218)。CPU101は、データ転送処理(ステップS200)を終了する。
【0091】
<不具合情報送信処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順について説明する。図10は、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。本実施の形態においては、画像処理コントローラ191が不具合情報送信処理を実行する。
【0092】
図10を参照して、画像処理コントローラ191は、エンジン制御部120で不具合が発生したか否かを判断する(ステップS302)。画像処理コントローラ191は、エンジン制御部120で不具合が発生していない場合(ステップS302にてNOである場合)、不具合情報送信処理を終了する。
【0093】
画像処理コントローラ191は、エンジン制御部120で不具合が発生した場合(ステップS302にてYESである場合)、現在のエンジン制御部120の状態をEEPROM109に記憶する(ステップS304)。ここで、画像処理コントローラ191が、不具合が発生した旨のみを端末装置300へ送信してもよいし、データの転送作業が不要であるときのみ、不具合が発生した旨を端末装置300を送信してもよい(ステップS306)。
【0094】
画像処理コントローラ191は、EEPROM109が記憶している調整データを、エンジン制御部120に接続可能な着脱式の不揮発性メモリやバックアップメモリ106に転送可能であるか否かを判断する(ステップS308)。すなわち、画像処理コントローラ191は、着脱式の不揮発性メモリが画像形成装置1に接続されているか否か、あるいはバックアップメモリ106が正常に動作しているか否かを判断する。画像処理コントローラ191は、調整データが着脱式の不揮発性メモリやバックアップメモリ106に転送可能な場合(ステップS308にてYESである場合)、通信IF122を介してエンジン制御部120からの情報をサーバ装置などへ送信する(ステップS310)。
【0095】
送信後、画像処理コントローラ191は、通信IF122を利用してネットワーク100を介して転送作業が完了した旨や不具合情報を端末装置300へと送信する(ステップS332)。そして、画像処理コントローラ191は、不具合情報送信処理(ステップS300)を終了する。
【0096】
画像処理コントローラ191は、調整データが着脱式の不揮発性メモリあるいはバックアップメモリ106に転送可能でない場合(ステップS308にてNOである場合)、EEPROM109が記憶している調整データが全てコントローラメモリ194に格納可能であるか否かを判断する(ステップS312)。
【0097】
画像処理コントローラ191は、調整データが全てコントローラメモリ194に格納可能である場合(ステップS312にてYESである場合)、調整データを順次、コントローラメモリ194に仮保存する(ステップS318)。画像処理コントローラ191は、EEPROM109が記憶している全てのデータの仮保存が完了したか否かを判断する(ステップS320)。画像処理コントローラ191は、全てのデータの仮保存が完了していないと判断した場合(ステップS320にてNOである場合)、ステップS318からの処理を繰り返す。
【0098】
画像処理コントローラ191は、全てのデータの仮保存が完了したと判断した場合(ステップS320にてYESである場合)、通信IF122を利用してネットワーク100を介して転送処理が完了した旨や不具合情報を端末装置300へと送信する(ステップS332)。そして、画像処理コントローラ191は、不具合情報送信処理を終了する。
【0099】
画像処理コントローラ191は、調整データが全てコントローラメモリ194に格納可能でない場合(ステップS312にてNOである場合)、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して調整データを他のサーバ装置へ転送しはじめる(ステップS322)。画像処理コントローラ191は、順次調整データをサーバ装置へ送信する(ステップS328)。画像処理コントローラ191は、調整データの転送が完了したか否かを判断する(ステップS330)。画像処理コントローラ191は、調整データの転送が完了していないと判断した場合(ステップS330にてNOである場合)、ステップS328からの処理を繰り返す。
【0100】
画像処理コントローラ191は、調整データの転送が完了したと判断した場合(ステップS330にてYESである場合)、通信IF122を利用してネットワーク100を介して転送処理が完了した旨や不具合情報を端末装置300へと送信する(ステップS332)。そして、画像処理コントローラ191は、不具合情報送信処理を終了する。
【0101】
<まとめ>
本実施の形態に係るネットワークシステム11の動作例について説明する。図11は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の効果を示すイメージ図である。
【0102】
図11を参照して、たとえば、画像形成装置1のCPU101は、モータの駆動の異常や、通信の異常などを検出する。以下では、一例として、エンジン制御部120のエンジン基板121上のCPU101がASIC123と通信できなくなった場合について説明する。
【0103】
CPU101とASIC123との間で不具合が発生した場合、サービスマン700は画像形成装置1のエンジン基板121を交換する必要がある。しかしながら、エンジン基板121を交換する場合、交換前にエンジン基板121上にマウントされているメモリが記憶しているデータを他の記憶装置に移し変えておく必要がある。エンジン基板121には、たとえば、SRAM108、EEPROM109、図示しないDRAM、図示しないフラッシュROMなどがマウントされている。
【0104】
通常の画像形成装置においては、サービスマン700は、現場にて画像形成装置の修理を行う際に、まずエンジン基板121上のメモリが記憶しているデータを一旦当該エンジン基板121外の他の記録媒体へと転送する。そして、サービスマン700は、エンジン基板121を交換した後に、当該データを新たなエンジン基板上の不揮発メモリへと転送する。ここで、他の記録媒体とは、たとえば、プリンタコントローラ部190のコントローラメモリ194であったり、着脱式の不揮発性メモリであったりする。
【0105】
本実施の形態に係る画像形成装置1は、データの転送作業が終了した後に、すなわち、サービスマン700がエンジン基板121を交換可能になった時点で、サービスマン700の端末装置300へと不具合情報を送信する。そのため、端末装置300を有するサービスマン700は、現場に到着してすぐに画像形成装置1のメンテナンス作業や修理作業を行なうことができる。
【0106】
[実施の形態2]
次に、ネットワークシステム11の実施の形態2について説明する。実施の形態1においては、画像形成装置1が、データの転送の完了後に端末装置300へと調整データを送信するものであった。本実施の形態に係るネットワークシステム11では、画像形成装置1が、データの転送の完了前に、不具合情報と転送完了時刻(あるいは作業開始可能時刻)とを端末装置300へ送信するものである。
【0107】
なお、本実施の形態におけるネットワークシステム11の全体構成、画像形成装置1の全体構成およびハードウェア構成、端末装置300のハードウェア構成は、実施の形態1におけるそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0108】
<ネットワークシステムの動作概要>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム11の動作概要について説明する。図12は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の動作概要を示すシーケンス図である。
【0109】
図1および図12を参照して、画像形成装置1において不具合が発生すると(ステップS010)、画像形成装置1は当該不具合を解析することによって不具合情報を生成する(ステップS012)。
【0110】
画像形成装置1は、不具合情報を生成することによって、当該不具合を解消するために必要な処理を認識する。特に、本実施の形態に係る画像形成装置1は、サービスマン700が修理をする前に、記憶されている各種データ(機器を調整するための調整データなど)を予めバックアップしておく必要があるか否かを判断する。
【0111】
画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データの転送に要する時間を計算する(ステップS030)。より詳細には、画像形成装置1は、転送すべき調整データのデータ量や、単位時間当たりの転送データ量(転送速度)などに基づいて、転送時間を計算する。画像形成装置1は、現在時刻と転送時間とに基づいて転送完了時刻を計算する。画像形成装置1は、ネットワーク100を介して、不具合情報と転送完了時刻とを端末装置300へ送信する(ステップS032)。
【0112】
端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信する(ステップS034)。端末装置300は、サービスマン700に不具合情報と転送完了時刻とを表示する(ステップS036)。
【0113】
画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データを他のメモリへと転送する(ステップS014)。画像形成装置1は、調整データの転送が完了すると(ステップS016)、他の端末装置300へと転送が完了した旨や不具合情報を送信する。
【0114】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム11においては、端末装置300を保持するサービスマン700が、調整データのバックアップ作業が完了する時刻と不具合情報とを知ることできる。その結果、サービスマン700は、調整データのバックアップ作業が完了してから、画像形成装置1を修理するための現場へ到着することができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、サービスマン700にとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0115】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<ネットワークシステムの機能構成>
本実施の形態におけるネットワークシステム11の機能構成について説明する。図13は、本実施の形態に係るネットワークシステム11の機能構成を示す機能ブロック図である。図13を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム11も、画像形成装置1と端末装置300とを含む。
【0116】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109、バックアップメモリ106(あるいはコントローラメモリ194)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0117】
生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014とは、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータとによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。なお、以下では、実施の形態1と同様の機能ブロックについては、説明を繰り返さない。
【0118】
計算部1014は、転送部1012が調整データを転送する速度や、EEPROM109に記憶されている調整データのデータ量などを取得することによって、転送に要する転送時間を計算する。計算部1014は、図示しない時計ICなどを介して現在時刻を取得する。計算部1014は、現在時刻と転送時間とに基づいて、転送作業が終了する転送完了時刻を計算する。計算部1014は、転送完了時刻を通信制御部1013へ受け渡す。
【0119】
通信制御部1013は、生成部1011からの不具合情報と転送部1012からの転送完了時刻を受け付ける。通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して他の端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報と転送完了時刻とを送信する。
【0120】
端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0121】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1から不具合情報と転送完了時刻とを受信する。
【0122】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報と転送完了時刻とを表示する。
また、端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報と転送完了時刻とを受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報と転送完了時刻とをサービスマン700に表示してもよい。
【0123】
図14は、不具合情報と転送完了時刻とを表示する端末装置300の表示部302を示すイメージ図である。図14に示すように、表示部302は、不具合情報として、不具合情報を受信した日時や、不具合が発生した画像形成装置1の設置場所や、不具合の種類を示す不具合コードを表示する。
【0124】
これによって、端末装置300を携帯しているサービスマン700は、修理場所や修理内容や転送完了時刻などを知ることができる。本実施の形態に係るネットワークシステム11は、端末装置300を保持するサービスマン700が、画像形成装置1が転送作業を完了する時刻を把握することができるため、サービスマン700にとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0125】
<データ転送処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1におけるデータ転送処理(ステップS200)の処理手順について説明する。図15は、本実施の形態に係る画像形成装置1におけるデータ転送処理(ステップS200)の処理手順を示すフローチャートである。なお、実施の形態1と同様のステップ(処理)については、説明を繰り返さない。
【0126】
図15を参照して、本実施の形態に係るデータ転送処理(ステップS200)は、実施の形態1のそれと比較して、ステップS210とステップS212とを有する点において相違する。
【0127】
すなわち、プリンタコントローラ部190に不具合情報を受け渡した後(ステップS208)、計算部1014として機能するCPU101は、調整データの転送に要する転送時間を計算する(ステップS210)。CPU101は、現在時刻と転送時間とに基づいて、転送完了時刻を計算する。なお、転送完了時刻とは、サービスマン700が修理などの作業を開始することができる作業開始可能時刻である。CPU101は、転送完了時刻をプリンタコントローラ部190に受け渡す(ステップS212)。その後、CPU101は、EEPROM109が記憶しているデータを順次、着脱式の不揮発性メモリあるいはバックアップメモリ106に仮保存する(ステップS214)。
【0128】
<不具合情報送信処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順について説明する。図16は、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0129】
本実施の形態においては、画像処理コントローラ191が不具合情報送信処理を実行する。なお、実施の形態1と同様のステップ(処理)については、説明を繰り返さない。図16を参照して、本実施の形態に係る不具合情報送信処理は、実施の形態1のそれと比較して、ステップS314、ステップS316、ステップS324、ステップS326とを有する点において相違する。
【0130】
すなわち、画像処理コントローラ191は、調整データが全てコントローラメモリ194に格納可能である場合(ステップS312にてYESである場合)、調整データの転送に要する転送時間を計算する(ステップS314)。画像処理コントローラ191は、転送時間と現在時刻とに基づいて転送完了時刻を計算する。画像処理コントローラ191は、通信IF122を利用して不具合情報と転送完了時刻とを送信する(ステップS316)。
【0131】
また、画像処理コントローラ191は、調整データが全てコントローラメモリ194に格納可能でない場合(ステップS312にてNOである場合)、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して調整データを他のサーバ装置へ転送しはじめる(ステップS322)。画像処理コントローラ191は、調整データの転送に要する転送時間を計算する(ステップS324)。画像処理コントローラ191は、転送時間と現在時刻とに基づいて転送完了時刻を計算する。画像処理コントローラ191は、通信IF122を利用して不具合情報と転送完了時刻とを送信する(ステップS326)。
【0132】
[実施の形態3]
次に、ネットワークシステムの実施の形態3について説明する。実施の形態1においては、画像形成装置1が、データの転送の完了後に端末装置300へと調整データを送信するものであった。本実施の形態に係るネットワークシステムでは、画像形成装置1が、不具合情報をサーバ装置を介して端末装置300へ送信するものである。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステムは、実施の形態1に係るネットワークシステム11に、画像形成装置1と端末装置300とに接続可能なサーバ装置を追加したものである。
【0133】
なお、本実施の形態における画像形成装置1の全体構成およびハードウェア構成、端末装置300のハードウェア構成は、実施の形態1におけるそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0134】
<ネットワークシステムの全体構成>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム12の全体構成について説明する。図17は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の全体構成を示すイメージ図である。
【0135】
図17を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム12は、画像形成装置1と、サーバ装置200と、端末装置300とを含む。また、本実施の形態に係るネットワークシステム12は、他のプリンタ2や、端末装置400や、ワークステーションなどのサーバ装置500も含む。
【0136】
サーバ装置200は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1や端末装置300(400)と接続可能である。本実施の形態に係るサーバ装置200は、画像形成装置1から不具合情報を受信して、当該画像形成装置1や不具合の内容に最適な端末装置300へと不具合情報を送信する。
【0137】
サーバ装置500は、サーバ装置200に蓄積された不具合情報などを取得する。サーバ装置500の管理者は、画像形成装置1の各々で発生した不具合などを把握することができる。
【0138】
<ネットワークシステムの動作概要>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要について説明する。図18は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要を示すシーケンス図である。
【0139】
図17および図18を参照して、画像形成装置1において不具合が発生すると(ステップS010)、画像形成装置1は当該不具合を解析することによって不具合情報を生成する(ステップS012)。
【0140】
画像形成装置1は、このタイミングにおいて、不具合情報をサーバ装置200へと送信してもよい。(ステップS024)。この場合、サーバ装置200は、不具合情報を受信する(ステップS046)。サーバ装置200は、最適な端末装置300を抽出して(ステップS048)、当該抽出された端末装置300へと不具合情報を送信する(ステップS050)。すなわち、他の端末装置300は、このタイミングで、一旦不具合情報を受信する(ステップS026)。そして、端末装置300が、サービスマンに不具合情報を表示する(ステップS028)。
【0141】
ステップS024において、画像形成装置1は、不具合情報を生成することによって、当該不具合を解消するために必要な処理を認識する。特に、本実施の形態に係る画像形成装置1は、サービスマンが修理をする前に、記憶されている各種データ(機器を調整するための調整データなど)を予めバックアップしておく必要があるか否かを判断する。画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データを他のメモリへと転送する(ステップS014)。画像形成装置1は、調整データの転送が完了すると(ステップS016)、サーバ装置200へと不具合情報を送信する(ステップS018)。
【0142】
サーバ装置200は、不具合情報を受信して(ステップS040)、最適な端末装置300を抽出する(ステップS042)。より詳細には、サーバ装置200は、各画像形成装置1の位置情報や、端末装置300の位置情報や、不具合の修理に必要な工具やスキルに対応する端末装置300などを記憶している。サーバ装置200は、不具合が発生した画像形成装置1の位置と、当該不具合を解消できるサービスマンが有する端末装置300の位置とに基づいて、最適な端末装置300を抽出する。サーバ装置200は、最適な端末装置300へと不具合情報を送信する(ステップS044)。
【0143】
端末装置300は、不具合情報を受信する(ステップS020)。端末装置300は、サービスマンに不具合情報を表示する(ステップS022)。すなわち、端末装置300を保持するサービスマンは、調整データの転送完了後に不具合情報を閲覧する。
【0144】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム11においては、画像形成装置1が、調整データのバックアップ作業が完了した時点で、サーバ装置200を介して最適なサービスマンの端末装置300へと不具合情報を送信する。そのため、サービスマンは、調整データのバックアップ作業が完了してから、画像形成装置1を修理するための現場へ到着することができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、サービスマンにとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0145】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<サーバ装置のハードウェア構成>
次に、サーバ装置200(500)のハードウェア構成について説明する。図19は、サーバ装置200(500)のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0146】
図19を参照して、本実施の形態に係るサーバ装置200は、表示部202と、CPU210と、RAM271と、ROM272と、通信IF274と、マイク275と、スピーカ276と、操作キー277とを含む。各構成要素は、相互にデータバスDB2によって接続されている。
【0147】
CPU210は、RAM271あるいはROM272に記憶されているプログラムを実行する。操作キー277は、サーバ装置200の使用者による指示の入力を受ける。通信IF274は、たとえば、図示しないアンテナなどを利用することによって、ネットワーク100を介して画像形成装置1や端末装置300と通信することができる。
【0148】
RAM271は、CPU210によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー277を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM272は、データを不揮発的に格納する。具体的には、RAM271あるいはROM272は、各画像形成装置1が載置されている位置を格納する。
【0149】
RAM271あるいはROM272は、不具合を解消するために必要な修理工具やスキルなど(不具合の属性)を端末装置300毎に格納する。あるいは、RAM271あるいはROM272は、端末装置300毎に、端末装置300に適した不具合コードを格納する。RAM271は、各端末装置300の現在位置を格納する。これによって、CPU101は、RAM271あるいはROM272を参照して、発生した不具合に最適な端末装置300を抽出することができる。
【0150】
表示部202は、ディスプレイなどによって実現される。表示部202は、CPU210からのデータに基づいて画像を表示する。
【0151】
ところで、サーバ装置200における処理は、各ハードウェアおよびCPU210により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ROM272に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROMその他の記憶媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF274または図示しない通信部を介してダウンロードされた後、ROM272またはRAM271に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU210によってROM272またはRAM271から読み出され、RAM271に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU210は、そのプログラムを実行する。
【0152】
図19に示されるサーバ装置200を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM271、ROM272、その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、サーバ装置200の本体装置201のハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0153】
なお、記録媒体としては、CD−ROMに限られず、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを格納する媒体でもよい。
【0154】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0155】
<ネットワークシステムの機能構成>
次に、本実施の形態におけるネットワークシステム12の機能構成について説明する。図20は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の機能構成を示す機能ブロック図である。図20を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム12は、画像形成装置1とサーバ装置200と端末装置300とを含む。
【0156】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109、バックアップメモリ106(あるいはコントローラメモリ194)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0157】
生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータとによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。なお、以下では、実施の形態1と同様の機能ブロックについては、説明を繰り返さない。
【0158】
すなわち、通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介してサーバ装置200へと不具合情報を送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報を送信する。
【0159】
サーバ装置200は、RAM271と、抽出部2101と、通信IF274とを含む。抽出部2101や後述する通信制御部は、CPU210によって実現される機能である。より詳細には、CPU101は、たとえばROM272に格納されているプログラムをRAM271に読み出して、当該RAM上のプログラムを実行することによって抽出部2101を実現する。
【0160】
抽出部2101は、通信IF274を利用してネットワーク100を介して受信した不具合情報を解析する。具体的には、抽出部2101は、端末装置300のそれぞれの位置と、不具合情報に対応する画像形成装置1の位置とに基づいて、最適な端末装置300あるいは最適なサービスマン700を抽出する。さらに、抽出部2101は、不具合情報に基づいて、不具合に適したサービスマンが保持する端末装置300を抽出する。
【0161】
通信制御部として機能するCPU210は、通信IF274を利用して、抽出した端末装置300へと不具合情報を送信する。
【0162】
端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0163】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、サーバ装置200から不具合情報を受信する。
【0164】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報を表示する。
また、端末装置300は、不具合情報を受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報を受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報をサービスマン700に表示してもよい。
【0165】
なお、不具合情報を表示する端末装置300の表示部302は、図7に示したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0166】
[実施の形態4]
次に、ネットワークシステムの実施の形態4について説明する。実施の形態3においては、画像形成装置1が、データの転送の完了後にサーバ装置200へと調整データを送信するものであった。本実施の形態に係るネットワークシステムでは、画像形成装置1が、データの転送の完了前に、不具合情報と転送完了時刻とをサーバ装置200へ送信するものである。
【0167】
なお、本実施の形態におけるネットワークシステム12の全体構成、画像形成装置1の全体構成およびハードウェア構成、サーバ装置200のハードウェア構成、端末装置300のハードウェア構成は、実施の形態3におけるそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0168】
<ネットワークシステムの動作概要>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要について説明する。図21は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要を示すシーケンス図である。
【0169】
図17および図21を参照して、画像形成装置1において不具合が発生すると(ステップS010)、画像形成装置1は当該不具合を解析することによって不具合情報を生成する(ステップS012)。
【0170】
画像形成装置1は、不具合情報を生成することによって、当該不具合を解消するために必要な処理を認識する。特に、本実施の形態に係る画像形成装置1は、サービスマン700が修理をする前に、記憶されている各種データ(機器を調整するための調整データなど)を予めバックアップしておく必要があるか否かを判断する。
【0171】
画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データの転送に要する時間を計算する(ステップS030)。より詳細には、画像形成装置1は、転送すべき調整データのデータ量や、単位時間当たりの転送データ量などに基づいて、転送時間を計算する。画像形成装置1は、現在時刻と転送時間とに基づいて転送完了時刻を計算する。画像形成装置1は、ネットワーク100を介して、不具合情報と転送完了時刻とをサーバ装置200へ送信する(ステップS032)。
【0172】
サーバ装置200は、不具合情報と転送完了時刻とを受信する(ステップS052)。サーバ装置200は、最適な端末装置300を抽出する(ステップS042)。最適な端末装置の抽出方法は、実施の形態3におけるそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。サーバ装置200は、不具合情報と転送完了時刻とを端末装置300へと送信する(ステップS054)。
【0173】
端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信する(ステップS034)。端末装置300は、サービスマン700に不具合情報と転送完了時刻とを表示する(ステップS036)。
【0174】
画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データを他のメモリへと転送する(ステップS014)。画像形成装置1は、調整データの転送が完了すると(ステップS016)、他の端末装置300へと転送作業が完了した旨や不具合情報を送信する(ステップS018)。
【0175】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム11においては、端末装置300を保持するサービスマン700が、調整データのバックアップ作業が終了する時刻と不具合情報とを知ることできる。その結果、サービスマン700は、調整データのバックアップ作業が完了してから、画像形成装置1を修理するための現場へ到着することができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、サービスマン700にとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0176】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<ネットワークシステムの機能構成>
次に、本実施の形態におけるネットワークシステム12の機能構成について説明する。図22は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の機能構成を示す機能ブロック図である。図22を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム12も、画像形成装置1とサーバ装置200と端末装置300とを含む。
【0177】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109、バックアップメモリ106(あるいはコントローラメモリ194)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0178】
生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014とは、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。なお、以下では、実施の形態1〜3のいずれかと同様の機能ブロックについては、説明を繰り返さない。
【0179】
すなわち、通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介してサーバ装置200へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報と転送完了時刻とを送信する。通信制御部1013は、計算部1014から転送完了時刻を受け取った際と、転送が実際に完了した際とに、不具合情報をサーバ装置200に送信する。
【0180】
サーバ装置200は、RAM271と、抽出部2101と、通信IF274とを含む。抽出部2101や後述する通信制御部は、CPU210によって実現される機能である。より詳細には、CPU101は、たとえばROM272に格納されているプログラムをRAM271に読み出して、当該RAM上のプログラムを実行することによって抽出部2101を実現する。
【0181】
抽出部2101は、通信IF274を利用してネットワーク100を介して受信した不具合情報を解析する。具体的には、抽出部2101は、端末装置300のそれぞれの位置と、不具合情報に対応する画像形成装置1の位置とに基づいて、最適な端末装置300あるいは最適なサービスマン700を抽出する。さらに、抽出部2101は、不具合情報に基づいて、不具合に適したサービスマンが保持する端末装置300を抽出する。
【0182】
通信制御部として機能するCPU210は、通信IF274を利用して、抽出した端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。
【0183】
端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0184】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、サーバ装置200から不具合情報と転送完了時刻とを受信する。
【0185】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報と転送完了時刻とを表示する。
また、端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報と転送完了時刻とを受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報と転送完了時刻とをサービスマン700に表示してもよい。
【0186】
なお、不具合情報と転送完了時刻とを表示する端末装置300の表示部302は、図14に示したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0187】
[実施の形態5]
次に、ネットワークシステムの実施の形態5について説明する。実施の形態4においては、画像形成装置1が、転送完了時刻を計算して転送完了時刻をサーバ装置200へ送信するものである。一方、本実施の形態においては、サーバ装置200が、不具合情報に基づいて転送完了時刻を計算したうえで、転送完了時刻を端末装置300へ送信するものである。
【0188】
なお、本実施の形態におけるネットワークシステム12の全体構成、画像形成装置1の全体構成およびハードウェア構成、サーバ装置200のハードウェア構成、端末装置300のハードウェア構成は、実施の形態3におけるそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0189】
<ネットワークシステムの動作概要>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要について説明する。図23は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の動作概要を示すシーケンス図である。
【0190】
図17および図23を参照して、画像形成装置1において不具合が発生すると(ステップS010)、画像形成装置1は当該不具合を解析することによって不具合情報を生成する(ステップS012)。画像形成装置1は、不具合情報をサーバ装置200へと送信する(ステップS062)。
【0191】
サーバ装置200は、不具合情報を受信して(ステップS064)、当該不具合を解消するために必要な処理を認識する。特に、本実施の形態に係るサーバ装置200は、不具合情報に基づいて、サービスマン700が修理をする前に、記憶されている各種データ(機器を調整するための調整データなど)を予めバックアップしておく必要があるか否かを判断する。サーバ装置200は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データの転送に要する時間を計算する(ステップS066)。より詳細には、画像形成装置1は、転送すべき調整データのデータ量や、単位時間当たりの転送データ量などに基づいて、転送時間を計算する。画像形成装置1は、現在時刻と転送時間とに基づいて転送完了時刻を計算する。
【0192】
サーバ装置200は、画像形成装置1の位置や不具合の種類や端末装置300のそれぞれの現在位置に基づいて、最適な端末装置300を抽出する(ステップS042)。サーバ装置200は、ネットワーク100を介して、抽出された端末装置300に不具合情報と転送完了時刻とを送信する(ステップS054)。
【0193】
端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信する(ステップS034)。端末装置300は、サービスマン700に不具合情報と転送完了時刻とを表示する(ステップS036)。
【0194】
画像形成装置1は、調整データをバックアップする必要がある場合、調整データを他のメモリへと転送する(ステップS014)。画像形成装置1は、調整データの転送が完了すると(ステップS016)、通信IF122を介してサーバ装置200へと転送作業が終了した旨を送信してもよい。
【0195】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム11においては、端末装置300を保持するサービスマン700が、調整データのバックアップ作業が終了する時刻と不具合情報とを知ることできる。その結果、サービスマン700は、調整データのバックアップ作業が完了してから、画像形成装置1を修理するための現場へ到着することができる。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム11は、サービスマン700にとって無駄な時間が発生することを防止することができる。
【0196】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<ネットワークシステムの機能構成>
次に、本実施の形態におけるネットワークシステム12の機能構成について説明する。図24は、本実施の形態に係るネットワークシステム12の機能構成を示す機能ブロック図である。図24を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム12も、画像形成装置1とサーバ装置200と端末装置300とを含む。
【0197】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109、バックアップメモリ106(あるいはコントローラメモリ194)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0198】
生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータとによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。なお、以下では、実施の形態1〜3のいずれかと同様の機能ブロックについては、説明を繰り返さない。
【0199】
すなわち、通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介してサーバ装置200へと不具合情報を送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報を送信する。通信制御部1013は、計算部1014から転送完了時刻を受け取った際と、転送が実際に完了した際とに、不具合情報をサーバ装置200に送信する。
【0200】
サーバ装置200は、RAM271と、抽出部2101と、計算部2102と、通信IF274とを含む。抽出部2101と計算部2102と後述する通信制御部は、CPU210によって実現される機能である。より詳細には、CPU101は、たとえばROM272に格納されているプログラムをRAM271に読み出して、当該RAM上のプログラムを実行することによって抽出部2101や計算部2102や通信制御部を実現する。
【0201】
抽出部2101は、通信IF274を利用してネットワーク100を介して受信した不具合情報を解析する。具体的には、抽出部2101は、端末装置300のそれぞれの位置と、不具合情報に対応する画像形成装置1の位置とに基づいて、最適な端末装置300あるいは最適なサービスマン700を抽出する。さらに、抽出部2101は、不具合情報に基づいて、不具合に適したサービスマンが保持する端末装置300を抽出する。
【0202】
計算部2102は、不具合情報として、転送部1012が調整データを転送する速度や、EEPROM109に記憶されている調整データのデータ量などを取得することによって、転送に要する転送時間を計算する。計算部2102は、図示しない時計ICなどを介して現在時刻を取得する。計算部2102は、現在時刻と転送時間とに基づいて、転送作業が終了する転送完了時刻を計算する。計算部2102は、転送完了時刻を通信制御部へ受け渡す。
【0203】
通信制御部として機能するCPU210は、通信IF274を利用して、抽出した端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。
【0204】
端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0205】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、サーバ装置200から不具合情報と転送完了時刻とを受信する。
【0206】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報と転送完了時刻とを表示する。
また、端末装置300は、不具合情報と転送完了時刻とを受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報と転送完了時刻とを受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報と転送完了時刻とをサービスマン700に表示してもよい。
【0207】
なお、不具合情報と転送完了時刻とを表示する端末装置300の表示部302は、図14に示したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0208】
[実施の形態6]
次に、ネットワークシステムの実施の形態6について説明する。実施の形態2においては、画像形成装置1が不具合情報と転送完了時刻とを端末装置300へ送信するものであった。また、実施の形態5においては、画像形成装置1がサーバ装置200を介して不具合情報と転送完了時刻とを端末装置300へ送信するものであった。本実施の形態に係るネットワークシステムにおいては、画像形成装置1が必要に応じてサーバ装置200を介して不具合情報を端末装置300へ送信するものである。
【0209】
なお、本実施の形態における画像形成装置1の全体構成およびハードウェア構成、サーバ装置200のハードウェア構成、端末装置300のハードウェア構成は、実施の形態3におけるそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0210】
<ネットワークシステムの全体構成>
以下では、本実施の形態に係るネットワークシステム13の全体構成について説明する。図25は、本実施の形態に係るネットワークシステム13の全体構成を示すイメージ図である。
【0211】
図25を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム13は、画像形成装置1と、サーバ装置200と、端末装置300とを含む。また、本実施の形態に係るネットワークシステム12は、他のプリンタ2や、端末装置400も含む。
【0212】
本実施の形態に係る画像形成装置1は、たとえば、調整データを転送する必要がある場合に、不具合情報と転送完了時刻とをネットワーク100を介してサーバ装置200へ送信する。サーバ装置200は、最適な端末装置300を抽出して、不具合情報と転送完了時刻とを端末装置300へ送信する。
【0213】
一方、本実施の形態に係る画像形成装置1は、たとえば、調整データを転送する必要がない場合、不具合情報をネットワーク100を介して直接端末装置300へと送信する。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム13においては、画像形成装置1で発生する不具合に応じて、画像形成装置1がサーバ装置200を介して端末装置300に不具合情報を送信したり、画像形成装置1が直接端末装置300に不具合情報を送信したりする。
【0214】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<ネットワークシステムの機能構成>
本実施の形態におけるネットワークシステム13の機能構成について説明する。図26は、本実施の形態に係るネットワークシステム13の機能構成を示す機能ブロック図である。図26を参照して、本実施の形態に係るネットワークシステム13は、画像形成装置1とサーバ装置200と端末装置300とを含む。
【0215】
画像形成装置1は、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014と、判断部1015とを含む。また、画像形成装置1は、前述したように、EEPROM109、バックアップメモリ106(あるいはコントローラメモリ194)、通信IF122、その他の装置を含む。
【0216】
生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014と、判断部1015とは、CPU101と画像処理コントローラ191と、EEPROM109などに記憶されているプログラムとデータとによって実現されるものである。より詳細には、生成部1011と、転送部1012と、通信制御部1013と、計算部1014と、判断部1015とは、CPU101あるいは画像処理コントローラ191が、たとえばEEPROM109に記憶された制御プログラムを一旦SRAM108へと読み出して、SRAM108に記憶された当該制御プログラムを実行することによって実現されるものである。なお、以下では、実施の形態1と同様の機能ブロックについては、説明を繰り返さない。
【0217】
判断部1015は、画像形成装置1にて不具合が発生した場合に、当該不具合が所定の条件を満たすか否かを判断する。たとえば、判断部1015は、生成部1011からの不具合情報に基づいて、調整データのバックアップが必要であるか否かを判断する。
【0218】
そして、調整データのバックアップが不要である場合、通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して端末装置300へと不具合情報を送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報を送信する。
【0219】
一方、調整データのバックアップが必要である場合、転送部1012がデータの転送を開始する。計算部1014がデータ転送に要する時間を計算する。計算部1014は、データ転送が完了する転送完了時刻を計算する。通信制御部1013は、通信IF122を利用して、ネットワーク100を介して端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。たとえば、通信制御部1013は、HTML形式のメールによって不具合情報を送信する。
【0220】
サーバ装置200は、RAM271と、抽出部2101と、通信IF274とを含む。抽出部2101や後述する通信制御部は、CPU210によって実現される機能である。より詳細には、CPU101は、たとえばROM272に格納されているプログラムをRAM271に読み出して、当該RAM上のプログラムを実行することによって抽出部2101を実現する。
【0221】
抽出部2101は、通信IF274を利用してネットワーク100を介して受信した不具合情報を解析する。具体的には、抽出部2101は、端末装置300のそれぞれの位置と、不具合情報に対応する画像形成装置1の位置とに基づいて、最適な端末装置300あるいは最適なサービスマン700を抽出する。
【0222】
通信制御部として機能するCPU210は、通信IF274を利用して、抽出した端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。
【0223】
端末装置300は、通信IF374と、表示部302とを含む。なお、端末装置300の各々は、サービスマン700に携帯されている。
【0224】
通信IF374は、ネットワーク100を介して、サーバ装置200から不具合情報と転送完了時刻とを受信する。また、通信IF374は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1から不具合情報を受信する。
【0225】
表示部302は、通信IF374が受信した不具合情報や転送完了時刻を表示する。
また、端末装置300は、不具合情報を受信した際に、スピーカ376を介して不具合情報を受信した旨をサービスマン700に知らせてもよい。そして、表示部302は、操作キー377を介してサービスマン700から表示命令を受け付けて、不具合情報をサービスマン700に表示してもよい。
【0226】
なお、不具合情報を表示する端末装置300の表示部302は、図7に示したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。また、不具合情報と転送完了時刻とを表示する端末装置300の表示部302は、図14に示したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0227】
<不具合情報送信処理>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順について説明する。図27は、本実施の形態に係る画像形成装置1における不具合情報送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0228】
本実施の形態においては、画像処理コントローラ191が不具合情報送信処理を実行する。なお、実施の形態2と同様のステップ(処理)については、説明を繰り返さない。図27を参照して、本実施の形態に係る不具合情報送信処理は、実施の形態2のそれと比較して、ステップS305、ステップS307とを有する点において相違する。
【0229】
すなわち、本実施の形態に係る画像処理コントローラ191は、現在のエンジン制御部120の状態をEEPROM109に記憶する(ステップS304)。画像処理コントローラ191は、不具合情報に基づいて、調整データの転送が必要か否かを判断する(ステップS305)。すなわち、画像処理コントローラ191は、不具合情報に基づいて、不具合が所定の条件を満たすか否かを判断する。
【0230】
調整データの転送が必要である場合(ステップS304にてYESである場合)、画像処理コントローラ191は、不具合が発生した旨をサーバ装置200へ送信する(ステップS306)。たとえば、画像処理コントローラ191は、通信IF122を介して、サーバ装置200に不具合情報を送信する。その後、画像処理コントローラ191はステップS308から処理を実行する。
【0231】
一方、調整データの転送が不要である場合、画像処理コントローラ191は、不具合が発生した旨を端末装置300へ送信する(ステップS307)。たとえば、画像処理コントローラ191は、通信IF122を介して、端末装置300に不具合情報を送信する。そして、画像処理コントローラ191は、不具合情報送信処理を終了する。
【0232】
ただし、画像処理コントローラ191は、不具合が所定の条件を満たす場合に、不具合情報を端末装置300とサーバ装置200とに送信し、不具合が所定の条件を満たさない場合に、不具合情報を端末装置300のみに送信してもよい。
【0233】
このように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、不具合が所定の条件を満たさない場合(データの転送が不要である場合)には、不具合情報を直接端末装置300に送信する。このとき、サービスマン700は、現場に到着してすぐに画像形成装置1のメンテナンス作業や修理作業を行なうことができる。一方、本実施の形態に係る画像形成装置1は、不具合が所定の条件を満たさない場合(データの転送が必要である場合)には、不具合情報と転送完了時刻とをサーバ装置200に送信する。サーバ装置200は、最適な端末装置300へと不具合情報と転送完了時刻とを送信する。これによって、サービスマン700は、現場に到着してすぐに画像形成装置1のメンテナンス作業や修理作業を行なうことができる。
【0234】
[その他の実施の形態]
本発明に係るプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0235】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0236】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0237】
さらに、本発明に係るプログラムによって実現される機能の一部または全部を専用のハードウェアによって構成してもよい。
【0238】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0239】
1 画像形成装置、2 プリンタ、10 画像読取部、11,12,13 ネットワークシステム、20 画像形成部、41 転写ベルト、51K,51Y,51M,51C 感光体ドラム、70 給紙部、76 ピックアップローラ、79 レジストローラ、80 定着部、81 両面ユニット、82 排紙トレイ、100 ネットワーク、101 CPU、102 IF制御部、104 レーザダイオード、105 センサ、106 本体バックアップメモリ(第2の記憶部)、108 SRAM、109 EEPROM(第1の記憶部)、110 ドアスイッチ、120 エンジン制御部、121 エンジン基板、122 排紙装置、150K,150Y,150M,150C イメージングユニット、150K,150Y,150M,150C イメージングユニット、151K ユニット記憶部(第1の記憶部)、190 プリンタコントローラ部、191 画像処理コントローラ、192 LCDコントローラ、193 キーボードコントローラ、194 コントローラメモリ(第2の記憶部)、200,500 サーバ装置、202 表示部、275 マイク、276 スピーカ、277 操作キー、300,400 端末装置、302 表示部、375 マイク、376 スピーカ、377 操作キー、700 サービスマン、801 定着ローラ、1011 生成部、1012 転送部、1013 通信制御部、1014 計算部、1015 判断部、2101 抽出部、2102 計算部、DB2 データバス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して端末装置と接続可能な画像形成装置であって、
通信部と、
第1の情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、
前記記憶部に記憶されている前記第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、
前記転送が完了した際に、前記通信部を介して前記第2の情報を前記端末装置へ送信する通信制御手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
ネットワークを介して端末装置と接続可能な画像形成装置であって、
通信部と、
第1の情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、
前記記憶部に記憶されている前記第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、
前記転送に要する時間を計算することによって、前記転送が完了する時刻を計算する計算手段と、
前記通信部を介して前記第2の情報と前記時刻とを前記他の装置へ送信する通信制御手段とを備える、画像形成装置。
【請求項3】
ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムであって、
前記画像形成装置は、
通信部と、
第1の情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、
前記記憶部に記憶されている前記第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、
前記転送が完了した際に、前記通信部を介して前記第2の情報を前記サーバ装置へ送信する通信制御手段とを含み、
前記サーバ装置は、
サーバ通信部と、
前記第2の情報を受け付けた際に、前記サーバ通信部を介して前記端末装置に前記第2の情報を送信するサーバ通信制御手段とを含み、
前記端末装置は、
端末通信部と、
前記第2の情報を表示する表示部とを含む、ネットワークシステム。
【請求項4】
ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムであって、
前記画像形成装置は、
通信部と、
第1の情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、
前記記憶部に記憶されている前記第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、
前記転送に要する時間を計算することによって、前記転送が完了する時刻を計算する計算手段と、
前記通信部を介して前記第2の情報と前記時刻とを前記サーバ装置へ送信する通信制御手段とを含み、
前記サーバ装置は、
サーバ通信部と、
前記第2の情報と前記時刻とを受け付けた際に、前記サーバ通信部を介して前記端末装置に前記第2の情報と前記時刻とを送信するサーバ通信制御手段とを含み、
前記端末装置は、前記第2の情報と前記時刻とを表示する、ネットワークシステム。
【請求項5】
ネットワークを介して相互に接続可能な画像形成装置と端末装置とサーバ装置とを備えるネットワークシステムであって、
前記画像形成装置は、
通信部と、
第1の情報を記憶する記憶部と、
前記画像形成装置の各部に不具合が発生したときに、当該不具合に関する第2の情報を生成する生成手段と、
前記記憶部に記憶されている前記第1の情報を他の記憶部に転送する転送手段と、
前記通信部を介して前記第2の情報を前記サーバ装置へ送信する通信制御手段とを含み、
前記サーバ装置は、
サーバ通信部と、
前記第2の情報を受け付けた際に、前記転送に要する時間を計算することによって、前記転送が完了する時刻を計算する計算手段と、
前記サーバ通信部を介して前記端末装置に前記第2の情報と前記時刻とを送信するサーバ通信制御手段とを含み、
前記端末装置は、
端末通信部と、
前記第2の情報と前記時刻とを表示する表示部とを含む、ネットワークシステム。
【請求項6】
前記通信制御手段は、前記転送が完了した際に、前記通信部を介して前記第2の情報を前記端末装置へ送信する、請求項4または5のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記通信制御手段は、前記転送が完了した際に、前記通信部を介して前記転送が完了した旨を前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ通信制御手段は、前記サーバ通信部を介して前記転送が完了した旨を前記端末装置へ送信する、請求項4または5に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記画像形成装置は、前記第1の情報を前記他の記憶部に転送する必要があるか否かを判断する判断手段をさらに含み、
前記通信制御手段は、
前記判断手段が前記第1の情報を前記他の記憶部に転送する必要があると判断した場合に、前記通信部を介して前記第2の情報を前記サーバ装置へ送信し、
前記判断手段が前記第1の情報を前記他の記憶部に転送する必要がないと判断した場合に、前記通信部を介して前記第2の情報を前記端末装置へ送信する、請求項3から7のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記ネットワークシステムは、複数の端末装置を備え、
前記サーバ装置は、
前記画像形成装置の位置と前記複数の端末装置の各々の位置とを記憶するサーバ記憶部と、
前記画像形成装置の位置と前記複数の端末装置の各々の位置とに基づいて、前記複数の端末装置の中から1つの端末装置を抽出する抽出手段とをさらに含み、
前記サーバ通信制御手段は、前記サーバ通信部を介して前記1つの端末装置へ前記第2の情報を送信する、請求項3から8のいずれかに記載のネットワークシステム。
【請求項10】
前記サーバ記憶部は、前記複数の端末装置の各々に対応付けて、不具合の属性を記憶し、
前記抽出手段は、前記複数の端末装置の各々の前記不具合の属性に基づいて、前記複数の端末装置の中から前記1つの端末装置を抽出する、請求項9に記載のネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2010−161661(P2010−161661A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−2850(P2009−2850)
【出願日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】