説明

画像形成装置および画像形成プログラム

【課題】
印刷する印刷ジョブの画像データの特徴に応じた階調補正チャートによる補正が行われる画像形成装置および画像形成プログラムを提供する。
【解決手段】
チャート記憶部60に複数の階調補正チャートを記憶し、画像データの彩度ヒストグラムをデータ解析部17で解析して階調補正方針決定部18が階調補正方針を決定し、その方針に基づいて階調補正チャート選択出力部19がチャート記憶部60から階調補正チャートを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機等の画像形成装置においては、構成する部品が経時的に劣化する為、出力画質が意図した画質と異なって印刷出力されてしまうようになり、その補正の為のキャリブレーションが必要となる。
【0003】
キャリブレーションであるグレーバランス補正や階調補正では、数々の色で構成されているチャートを印刷し、あらかじめ印刷してある基準チャートと比較したり、目視や測定器によって読み取り、補正が行われる。
【0004】
特に、基準パターンと、濃度や色を変化させた階調パターンとを並置して印刷し、目視で濃淡を判断して補正する方法は、測定器や基準チャートが不要となり、低コストで構成することができる為、様々なものが提案されている。
【0005】
特許文献1には、プリンタのグレイレベル補正の較正をするための階調再現カーブ決定方法が提案されている。(単色の濃度の補正)
特許文献2には、色ずれの判断の対象となるテスト領域Aと色ずれの基準となるリファレンス領域Bとを隣接させたパッチを複数配列したテストパターンにおいて上記領域Aと領域Bとを隣接させたパッチを複数配列したテストパターンを印刷出力することができるテストパターン記録方法、情報処理装置および記録装置が提案されている。(グレーバランスの補正)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3539575号公報
【特許文献2】特開2000−301810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、単色の濃度とグレーバランスの補正値は異なるため、単色の濃度を調整するとグレーバランスが悪くなる、グレーバランスを調整すると単色濃度が悪くなるといった現象が起き、従来ユーザが望むような階調補正を行うことが困難であった。本特許はこの問題を改善するものであり、印刷する印刷ジョブの画像データに応じた階調補正チャートが印刷出力することにより上記問題点を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の画像形成装置は、画像データの階調補正のための複数の階調補正チャートを記憶する階調補正チャート記憶手段と、印刷する前記画像データの特徴を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき前記画像データに適した階調補正チャートを前記階調補正チャート記憶手段に記憶する階調補正チャートから選択する選択手段と、前記選択手段で選択された階調補正チャートを用紙に印刷するチャート印刷手段と、前記印刷手段で印刷された階調補正チャートに基づく任意の調整値の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた任意の調整値に基づき階調補正を行う階調補正手段と、前記階調補正手段による階調補正の後に前記画像データを印刷出力する印刷手段とを具備するように構成される。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記階調補正チャート記憶手段は、単色の階調補正重視の階調補正チャートと、グレーバランス補正重視の階調補正チャートを記憶し、前記判定手段は、前記画像データが単色の階調補正またはグレーバランス補正のいずれを重視した階調補正が適切かを判定し、前記選択手段は、適切と判定された階調補正チャートを選択するように構成される。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記判定手段は、前記画像データの彩度ヒストグラムに基づき判定を行うように構成される。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記階調補正チャート記憶手段は、記憶する階調補正チャートついて各々補正精度の異なる階調補正チャートを記憶し、前記判定手段は、前記画像データに適した補正精度を判定し、前記選択手段は、前記判定手段で判定された補正精度に基づき前記階調補正チャート記憶手段に記憶される階調補正チャートを選択するように構成される。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記階調補正手段による階調補正の履歴を記憶する履歴記憶手段と、前記履歴記憶手段に記憶する前記履歴に基づき、前記階調補正チャートを印刷するか否かを決定する決定手段と、前記チャート印刷手段は、前記決定手段で前記階調補正チャートを印刷すると決定された場合に前記階調補正チャートの印刷を行い、前記決定手段で前記階調補正チャートを印刷しないと決定された場合には前記階調補正チャートを印刷せずに前記画像データの印刷を行うように構成される。
【0013】
また、請求項6の発明の画像形成プログラムは、コンピュータを、画像データの階調補正のための複数の階調補正チャートを記憶する階調補正チャート記憶手段、印刷する前記画像データの特徴を判定する判定手段、前記判定手段の判定結果に基づき前記画像データに適した階調補正チャートを前記階調補正チャート記憶手段に記憶する階調補正チャートから選択する選択手段、前記選択手段で選択された階調補正チャートを用紙に印刷するチャート印刷手段、前記印刷手段で印刷された階調補正チャートに基づく任意の調整値の入力を受け付ける受付手段、前記受付手段で受け付けた任意の調整値に基づき階調補正を行う階調補正手段、前記階調補正手段による階調補正の後に前記画像データを印刷出力する印刷手段として機能させるように構成される。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、画像データに適した階調補正チャートにより階調補正が行われる。
【0015】
請求項2の発明によれば、画像データに適した階調補正チャートにより階調補正が行われる。
【0016】
請求項3の発明によれば、画像データに適した階調補正チャートにより階調補正が行われる。
【0017】
請求項4の発明によれば、画像データに適した精度による階調補正チャートにより階調補正が行われる。
【0018】
請求項5の発明によれば、階調補正が必要でない場合には階調補正チャートが印刷されない。
【0019】
請求項6の発明によれば、画像データに適した階調補正チャートにより階調補正が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】印刷システム5の構成を示す模式図。
【図2】画像形成装置1の処理を示すフローチャート。
【図3】階調補正方針決定部18が行う判定処理を示すフローチャート。
【図4】画像データとその彩度ヒストグラムを示した模式図。
【図5】階調補正チャート4に印刷される印刷内容を示す模式図。
【図6】印刷システム6の構成を示す模式図。
【図7】高精度の階調補正チャートが選択される場合の階調補正チャートを示す模式図。
【図8】印刷システム7の構成を示す模式図。
【図9】画像形成装置9で行われる処理を示すフローチャート。
【図10】階調補正チャート選択出力部19で行われる判定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
まず、印刷システム5について図1を参照して説明を行う。
【0023】
印刷システム5は、画像形成装置1とパーソナルコンピュータ2(以下、PC2と記す)とが通信可能に接続されている。
【0024】
画像形成装置1は、画像処理部10、プリントエンジン30、階調補正パラメータ記憶部40、表示/操作部50、チャート記憶部60、通信インタフェース部(以下通信I/F部と記す)70を有する。
【0025】
画像処理部10は、PC2から送信された印刷ジョブを印刷するための画像データの生成を行う。
【0026】
そして、画像処理部10は、PDL(Page Description Language)解釈部11、描画部12、色変換部13、K(blacK)生成部14、階調補正部15、スクリーン処理部16、データ解析部17、階調補正方針決定部18、階調補正チャート選択出力部19、階調補正パターメータ生成部20を有する。
【0027】
PDL解釈部11は、PC2より受信した印刷ジョブに記述されるPDL言語を解釈する。
【0028】
描画部12は、PDL解釈部11で解釈されたPDL言語より、印刷される画像データを描画する。
【0029】
色変換部13は、描画部12から送られるRGB(Red,Green,Blue)データよりCMYデータを生成してK生成部に送る。
【0030】
K生成部14は、色変換部から送られるデータよりKデータを生成する。
【0031】
階調補正部15は、K生成部14から送られるCMYKの画像データに対して階調補正パターメータ生成部20より送られるLUT(Look Up Table)を使用して階調補正を行う。
【0032】
スクリーン処理部16は、階調補正部15で処理された画像データのハーフトーン処理を行う。
【0033】
データ解析部17は、描画部12で生成される画像データの彩度ヒストグラムを生成し解析を行う。
【0034】
階調補正方針決定部18は、PDL解釈部17から送られる印刷ジョブの出力情報(カラー或いは白黒印刷指示内容等)とデータ解析部11から送られる彩度ヒストグラムの情報とに基づき、その印刷ジョブの特性に最適な階調補正方針を選択し、階調補正チャート選択出力部19に指示する。
【0035】
階調補正チャート選択出力部19は、階調補正方針決定部18が送った階調補正方針に基づき、チャート記憶部60に記憶される階調補正チャートを選択しプリントエンジン30に印刷出力させる。
【0036】
階調補正パラメータ生成部20は、階調補正チャート選択出力部19の指示によって印刷出力された階調補正チャート4に基づきユーザから入力される調整値を表示/操作部50より受け付け、その調整値に基づき階調補正パラメータを生成する。
【0037】
階調補正チャート4は、階調補正チャートが印刷された用紙である。
【0038】
階調補正パラメータ生成部20によって生成された階調補正パラメータは、階調補正パラメータ記憶部40に記憶される。
【0039】
また、階調補正パラメータ生成部20によって生成された階調補正パラメータは、階調補正部15に送られて画像データの階調補正に使用される。
【0040】
プリントエンジン30は、用紙を収納する用紙トレイ、画像データの静電潜像を感光体に形成する露光装置、感光体にトナー像を形成する現像装置、トナー像を感光体から用紙に転写する転写装置、用紙上のトナー像を定着させる定着装置などで構成され、画像データを用紙に印刷して出力する機能を司る。
【0041】
階調補正パラメータ記憶部40は、NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)で構成され、階調補正パラメータ生成部20で生成された階調補正パラメータを記憶する。
【0042】
表示/操作部50は、液晶のタッチパネルで構成されるユーザインタフェースであり、ユーザから階調補正チャート4に基づく調整値を受け付ける。
【0043】
チャート記憶部60は、ROM(Read Only Memory)で構成され、種々の階調補正チャートを記憶する。
【0044】
また、チャート記憶部60を構成するROMには、画像形成装置1を動作させるファームウェアが記憶されている。
【0045】
チャート記憶部60に記憶される階調補正チャートは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(blacK)毎の単色の階調補正チャートがHigh(濃度75%)、Middle(濃度50%)、Low(濃度25%)毎に存在し、また、グレーバランス補正のための階調補正チャートもHigh(濃度75%)、Middle(濃度50%)、Low(濃度25%)毎に存在する。
【0046】
このように構成される画像形成装置1は、受信した印刷ジョブを印刷する前に、一度階調補正チャート4を印刷出力して、ユーザより階調補正チャート4の視覚確認に基づく調整値の入力が行われ、階調補正が実行される。
【0047】
そして、受信した印刷ジョブに相応しい階調補正が行われた後に、その印刷ジョブの印刷出力が行われる。
【0048】
画像形成装置1より印刷出力される階調補正チャート4は、画像形成装置1が受信した印刷ジョブの画像データに基づきその画像データに適した階調補正チャートが選択されて、その選択された階調補正チャートが印刷された用紙である。
【0049】
次に、画像形成装置1から印刷出力される階調補正チャート4に基づき階調補正が行われて、印刷ジョブの印刷が行われる処理について図2を参照して説明を行う。
【0050】
図2は、画像形成装置1から印刷出力される階調補正チャート4に基づき階調補正が行われて、印刷ジョブの印刷が行われる処理を示したフローチャートである。
【0051】
画像形成装置1が印刷ジョブを通信I/F部70で受信すると、その印刷ジョブのPDL言語がPDL解釈部11で読み取られ、その印刷ジョブのRGB画像データがデータ解析部17に送られる。
【0052】
データ解析部17は、印刷ジョブのRGB画像データを受け付けると(ステップ201)、画像データをRGBからHSV(Hue,Saturation,Value)空間に変換する。
【0053】
そして、データ解析部17は、そのHSV画像データについて彩度(Saturation)のヒストグラムを生成し、階調補正方針決定部18に渡す。
【0054】
階調補正方針決定部18は、データ解析部17より渡された彩度のヒストグラムに基づいて、印刷ジョブの画像データの判定を行う(ステップ202)。
【0055】
ここで、階調補正方針決定部18が行う判定処理について図3を参照して説明を行う。
【0056】
図3は、画像処理部10で印刷ジョブの画像データの判定が行われる処理を示したフローチャートである。
【0057】
データ解析部17で彩度ヒストグラムが生成されると(ステップ301)、その彩度ヒストグラムは階調補正方針決定部18に送られ、階調補正方針決定部18で、その画像データは中間値が15以下であるか否かが判断される(ステップ302)。中間値が15以下であるか否かが判断されるのは、画像データ中のグレーの比率が確認される為である。 ステップ302で中間値が15以下であると判断された場合には(ステップ302でYES)、その印刷ジョブの画像データはグレーバランス重視であると判定される(ステップ303)。
【0058】
また、ステップ302で中間値が15以下でないと判断された場合には(ステップ302でNO)、次に階調補正方針決定部18で、その彩度ヒストグラムに基づき、彩度20までの比率が15%以上か否かが判断される(ステップ304)。
【0059】
階調補正方針決定部18で判断された結果、印刷ジョブの画像データの彩度ヒストグラムの彩度20までの比率が15%以上である場合には(ステップ304でYES)、その印刷ジョブの画像データは階調重視であると判断される(ステップ305)。
【0060】
また、階調補正方針決定部18で判断された結果、印刷ジョブの画像データの彩度ヒストグラムの彩度20までの比率が15%以上でないと判断された場合には(ステップ304でNO)、その印刷ジョブの画像データは彩度重視であると判断される(ステップ306)。
【0061】
ここで、更に、階調補正方針決定部18によってグレーバランス重視と判断された印刷ジョブの画像データ、階調重視であると判断された印刷ジョブの画像データ、彩度重視であると判断された印刷ジョブの画像データのそれぞれについて図4を参照して説明を行う。
【0062】
図4は階調補正方針決定部18によって階調補正方針が判断された印刷ジョブの画像データとその彩度ヒストグラムを示した模式図であり、図4(a)はグレーバランス重視と判断された印刷ジョブの画像データ、図4(b)は階調重視であると判断された印刷ジョブの画像データ、図4(c)は彩度重視であると判断された印刷ジョブについてそれぞれ画像データとその彩度ヒストグラムを示す模式図である。
【0063】
階調補正方針決定部18によって階調補正方針がグレーバランス重視と判断された印刷ジョブの画像データは、図4(a)に示すように、黒い服を着た人物写真であり、彩度ヒストグラムでは低彩度に集中している。
【0064】
また、階調補正方針決定部18によって階調補正方針が階調重視と判断された印刷ジョブの画像データは、図4(b)に示すように、風景写真であり、彩度ヒストグラムでは低彩度から彩度30に分布しており、高彩度側に集中している。
【0065】
また、階調補正方針決定部18によって階調補正方針が彩度重視と判断された印刷ジョブの画像データは、図4(c)に示すように、プレゼンテーション用の画面であり、彩度ヒストグラムでは彩度35付近に集中している。
【0066】
階調補正方針決定部18で印刷ジョブの画像データの判定が行われると(ステップ202)、階調補正チャート選択出力部19は、階調補正方針決定部18で決定された階調補正方針を受信して、その階調補正方針に基づきチャート記憶部60に記憶される階調補正チャートを選択して取得する(ステップ203)。
【0067】
そして、階調補正チャート選択出力部19は、チャート記憶部60より取得した階調補正チャートをプリントエンジン30より印刷出力させる(ステップ204)。
【0068】
プリントエンジン30より印刷出力された階調補正チャート4に基づき、ユーザは階調補正チャート4より調整値を選択し、表示/操作部50に入力する。
【0069】
表示/操作部50では、ユーザから入力される調整値を受け付け(ステップ205)、その調整値を階調補正パラメータ生成部20に渡す。
【0070】
階調補正パラメータ生成部20は、渡された調整値に基づき、階調補正の為の階調補正パラメータを生成する(ステップ206)。
【0071】
階調補正パラメータ生成部20で生成される階調補正パラメータは、階調補正チャート選択出力部19で選択されて印刷出力された階調補正チャートに基づき生成される、グレーバランス補正用のLUTや単色の階調補正用のLUTなどである。
【0072】
これら階調補正パラメータ生成部20で生成された階調補正パラメータは、階調補正パラメータ記憶部40に記憶されて(ステップ207)、そして、階調補正部15に送られる。
【0073】
そして、通信I/F部70が受信した印刷ジョブのデータがPDL解釈部11で解釈され、描画部12で描画され、色変換部13でCMYデータが生成される。
【0074】
そして、階調補正部15で、K生成部14より送られたCMYKの画像データが、階調補正パラメータ生成部20より送られた階調補正パラメータに基づき階調補正が行われる(ステップ208)。
【0075】
そして、階調補正された画像データは、スクリーン処理部16でハーフトーン処理されてプリントエンジン30より印刷出力される(ステップ209)。
【0076】
このように印刷出力されたものは、その印刷ジョブに適した階調補正チャートに基づき入力される調整値によって階調補正された印刷結果物である。
【0077】
次に、階調補正方針決定部18で判断された結果印刷出力される階調補正チャートのそれぞれについて図5を参照して説明を行う。
【0078】
図5は、プリントエンジン30より印刷出力される階調補正チャートに印刷される印刷内容について示した模式図であり、図5(a)は階調補正方針決定部18でグレーバランス重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4の印刷内容であり、図5(b)は階調補正方針決定部18で階調重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4の印刷内容であり、図5(c)は階調補正方針決定部18で彩度重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4の印刷内容である。
【0079】
階調補正方針決定部18で印刷ジョブの画像データがグレーバランス重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4は、図5(a)に示すように、グレーバランスを調整するに適したHigh(濃度75%)、Middle(濃度50%)、Low(濃度25%)の3段階についての調整が行われるグレーバランス調整用の階調補正チャートである。このチャートはYMCの混合比率を変えたパターンであり、グレーに見える部分を指摘することによりグレーバランスの調整を行うものである。
【0080】
また、階調補正方針決定部18で印刷ジョブの画像データが階調重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4は、図5(b)に示すように、CMYKの各色についてHigh(濃度75%)、Middle(濃度50%)、Low(濃度25%)の3段階の調整が行われる単色用の階調補正チャートである。このチャートは各色ごとに目標濃度に近い部分を指摘することにより階調補正を行うものである。
【0081】
また、階調補正方針決定部18で印刷ジョブの画像データが彩度重視と判断されて印刷出力される階調補正チャート4は、図5(c)に示すように、CMYKの各色についてHigh(濃度75%)だけの調整が行われる単色用の階調補正チャートである。
【0082】
このように画像形成装置1では、階調補正方針決定部18で決定された階調補正方針に基づいて印刷出力される階調補正チャートがチャート記憶部60より選択される。
【実施例2】
【0083】
第1実施例で説明した画像形成装置1の画像処理部10内に調整精度決定部21が備えられた画像形成装置8について説明する。
【0084】
第1実施例で説明した画像形成装置1の各構成部と同じ参照番号を有するものは、第1実施例で説明した画像形成装置1の各構成部と基本的に同じ機能と同じ構成を有するものとして説明する。
【0085】
まず、画像形成装置8で構成される印刷システム6について図6を参照して説明を行う。
【0086】
図6に示すように、印刷システム6は、画像形成装置8とPC2とが通信可能に接続されている。
【0087】
画像形成装置8は、第1実施例で説明した画像形成装置1と同様にプリントエンジン30、階調補正パラメータ記憶部40、表示/操作部50、チャート記憶部60、通信I/F部70を有し、更に、第1実施例で説明した画像形成装置1とは異なり画像処理部80を有する。
【0088】
画像処理部80は、第1実施例で説明した画像形成装置1と同様のPDL(Page Description Language)解釈部11、描画部12、色変換部13、K(blacK)生成部14、階調補正部15、スクリーン処理部16、データ解析部17、階調補正方針決定部18、階調補正チャート選択出力部19、階調補正パターメータ生成部20を有し、更に、調整精度決定部21を有する。
【0089】
調整精度決定部21は、PDL解釈部11で解釈された印刷ジョブの出力情報(カラー或いは白黒印刷指示内容、出力解像度等)とデータ解析部11から送られる彩度ヒストグラムの情報とに基づき、階調補正チャートによる補正精度を高精度で行うか否かの判断を行う。
【0090】
そして、階調補正チャート選択出力部19は、第1実施例とは異なり、階調補正方針決定部18で決定された階調補正方針と調整精度決定部21で決定された調整精度とを受信して、受信した階調補正方針と調整精度に適した階調補正チャートをチャート記憶部60より選択する。
【0091】
すなわち、画像形成装置8から印刷出力される階調補正チャートに基づき階調補正が行われて、印刷ジョブの印刷が行われる処理は、第1実施例で図2を参照して説明した内容とステップ203が異なり、階調補正チャート選択出力部19が階調補正方針と調整精度とに基づきチャート記憶部60から階調補正チャートを選択する(図2のステップ203に相当する)。
【0092】
画像形成装置8において、印刷出力される階調補正チャートに基づき階調補正が行われて印刷ジョブの印刷が行われる処理は、第1実施例で図2のフローチャートを参照して説明した処理においてステップ203が上記のような処理をすることで行われ、あとは第1実施例で図2のフローチャートを参照して説明した処理と同様である。
【0093】
次に、階調補正チャート選択出力部19で、補正精度が高精度の時に選択される階調補正チャートについて図7を参照して説明する。
【0094】
図7は、調整精度決定部21で補正精度が高精度であると決定されて、階調補正チャート選択出力部19で高精度の階調補正チャートが選択される場合の階調補正チャートについて示す模式図である。
【0095】
例えば、図7(a)、(b)、(c)には、CMYKの単色のHigh(濃度75%)、Middle(濃度50%)、Low(濃度25%)毎の階調補正チャートの模式図を示す。これらのチャートではある特定の濃度(25%,50%,75%のいずれか)のみを調整することが可能である。
【0096】
そして、図7(d)には、CMYKの単色の高精度化された階調補正チャートの模式図を示す。この場合は25%,50%,75%のすべての階調を補正することが可能となる。
【0097】
例えば、階調補正チャート選択出力部19が、階調補正方針決定部18より送られた階調補正方針に基づき単色の階調補正チャートを取得する場合、調整精度決定部21より補正精度を高精度とする内容が渡されたときには図7(d)に示すCMYKの単色の高精度化された階調補正チャートが取得される。
【0098】
一方、特定の階調のみを補正すればよいとの内容が渡されたとき、例えば、高濃度のみでよいと判断された場合には、図7(c)に示す単色チャートが取得される。(実施例1の(c)のようなケース)
このように、第2実施例では、チャート記憶部60が、階調補正チャート選択出力部19で選択される階調補正チャート毎に高精度の階調補正チャートを記憶する。
【実施例3】
【0099】
第2実施例で説明した画像形成装置8に階調補正履歴保持部41が備えられた画像形成装置9について説明する。
【0100】
第1実施例や第2実施例で説明した画像形成装置1の各構成部と同じ参照番号を有するものは、第1実施例や第2実施例で説明した画像形成装置1の各構成部と基本的に同じ機能と同じ構成を有するものとする。
【0101】
まず、画像形成装置9で構成される印刷システム7について図8を参照して説明を行う。
【0102】
図8に示すように、印刷システム7は、画像形成装置9とPC2とが通信可能に接続されている。
【0103】
画像形成装置9は、第2実施例で説明した画像形成装置8と同様に画像処理部80、プリントエンジン30、階調補正パラメータ記憶部40、表示/操作部50、チャート記憶部60通信I/F部70を有し、更に、第2実施例で説明した画像形成装置8とは異なり階調補正履歴保持部41を有する。
【0104】
階調補正履歴保持部41は、NVRAMで構成され、階調補正チャート選択出力部19で選択されて印刷出力された階調補正チャートの履歴と、印刷出力された階調補正チャート4に基づき表示/操作部50に入力される調整値の履歴とを記憶する。
【0105】
また、画像処理部80内の階調補正チャート選択出力部19は、第1、第2実施例で説明した機能に加えて、階調補正履歴保持部41に保持される情報に基づき階調補正チャートを印刷出力するかしないかの判断をする機能を有する。
【0106】
また、表示/操作部50は、印刷出力された階調補正チャート4に基づき入力される調整値の情報を階調補正履歴保持部41に送る。
【0107】
次に、画像形成装置9が印刷ジョブを受け付けてその印刷ジョブの印刷出力が行われるまでの処理について図9、図10を参照して説明を行う。
【0108】
図9は、画像形成装置9で行われる処理を示したフローチャートである。
【0109】
画像形成装置9が印刷ジョブを通信I/F部70で受信すると、その印刷ジョブのPDL言語がPDL解釈部11で読み取られ、その印刷ジョブのRGB画像データがデータ解析部17に送られる。
【0110】
データ解析部17は、印刷ジョブのRGB画像データを受け付けると(ステップ1101)、画像データをRGBからHSV空間に変換する。
【0111】
しかし、受け付けたRGB画像データが白黒2値化画像であった場合には、画像形成装置9より階調補正チャート4が印刷出力されずに印刷ジョブの画像データがプリントエンジン30より印刷出力される。
【0112】
そして、受け付けたRGB画像データが白黒2値化画像でなかった場合には、データ解析部17は、そのHSV画像データについて彩度のヒストグラムを生成し、階調補正方針決定部18に渡す。
【0113】
階調補正方針決定部18は、データ解析部17より渡された彩度のヒストグラムに基づいて、印刷ジョブの画像データの判定を行い(図2ステップ202に相当する処理)、決定した階調補正方針を階調補正チャート選択出力部19に渡す。
【0114】
また、調整精度決定部21は、PDL解釈部11で解釈された印刷ジョブの出力情報(カラー或いは白黒印刷指示内容、出力解像度等)とデータ解析部11から送られる彩度ヒストグラムの情報とに基づき補正精度を高精度で行うか否かの判断を行って、その判断結果を階調補正チャート選択出力部19に渡す。
【0115】
階調補正チャート選択出力部19は、階調補正方針決定部18から階調補正方針を受け取り、また、調整精度決定部21から補正精度の情報を受け取り、また、更に階調補正履歴保持部41から履歴情報を取得する(ステップ1102)。
【0116】
そして、階調補正チャート選択出力部19で、入力されたデータに基づく判定が行われる(ステップ1103)。
【0117】
次に、階調補正チャート選択出力部19で行われる判定処理について図10を参照して説明を行う。
【0118】
図10は、階調補正チャート選択出力部19で行われるステップ1103のサブルーチンで行われる処理を示したフローチャートである。
【0119】
階調補正チャート選択出力部19は、図10に示すように、階調補正履歴保持部41から取得した履歴情報に基づき、前回階調補正チャート4を印刷出力してユーザから調整値の入力を受け付けたのが2時間以内か否かを判断する(ステップ1201)。
【0120】
ステップ1201で前回の補正が2時間以内であると判断された場合には(ステップ1201でYES)、プリントエンジン30からの階調補正チャート4の印刷出力は不要であると判定される(ステップ1205)。
【0121】
また、ステップ1201で前回の補正が2時間以内でないと判断された場合には(ステップ1201でNO)、次に階調補正チャート選択出力部19は、階調補正方針決定部18から受け取った階調補正方針と調整精度決定部21から受け取った補正精度の情報とに基づき印刷出力させる階調補正チャート4の画像データをチャート記憶部60より選択する(ステップ1202)。
【0122】
この階調補正チャート選択出力部19により階調補正チャート4が選択される処理は、第2実施例で説明した画像形成装置8内の階調補正チャート選択出力部19で階調補正チャートがチャート記憶部60より選択される処理と同じであるので、説明は省略する。
【0123】
画像形成装置9内の階調補正チャート選択出力部19によってチャート記憶部60より階調補正チャートが選択されると、階調補正チャート選択出力部19は、階調補正履歴保持部41より取得した履歴情報に基づき、チャート記憶部60より選択した階調補正チャートが前回印刷出力した階調補正チャート4と違うチャートであるか否かの判断を行う(ステップ1203)。
【0124】
ステップ1203で前回と違うチャートでないと判断された場合には(ステップ1203でNO)、階調補正チャート選択出力部19は、階調補正履歴保持部41より取得した履歴情報に基づき前回階調補正チャート4を印刷出力してユーザから調整値の入力を受け付けたのは1日以内であるか否かの判断を行う(ステップ1204)。
【0125】
そして、ステップ1204で階調補正チャート選択出力部19により前回階調補正チャート4を印刷出力してユーザから調整値の入力を受け付けたのが1日以内である場合には(ステップ1204でYES)、プリントエンジン30からの階調補正チャート4の印刷出力は不要であると判定される(ステップ1205)。
【0126】
また、ステップ1203で前回と違うチャートであると判断された場合には(ステップ1203でYES)、階調補正チャート選択出力部19は、ステップ1202でチャート記憶部60より選択した階調補正チャート4の画像データを印刷出力するように判定する(ステップ1206)。
【0127】
そして、画像形成装置9の内部では、階調補正チャート選択出力部19により印刷出力される階調補正チャート4の判定がなされると(ステップ1206、ステップ1104でNO)、階調補正チャート選択出力部19は、チャート記憶部60より印刷出力する階調補正チャート4の画像データを取得して(ステップ1105)、取得した画像データの階調補正チャート4の印刷出力がプリントエンジン30から行われる(ステップ1106)。
【0128】
プリントエンジン30から階調補正チャート4が印刷出力されると、ユーザは、印刷出力された階調補正チャート4より調整値を選択し、表示/操作部50に入力する。
【0129】
このように、プリントエンジン30から階調補正チャート4が印刷出力された後の処理は、第1実施例で図2を参照して説明したステップ204以降の処理と同様であり、表示/操作部50よりユーザから入力される調整値が受け付けられ(ステップ1107)、階調補正パターメータ生成部20は表示/操作部50より調整値を受け取り、階調補正の為の階調補正パラメータを生成し(ステップ1108)、生成された階調補正パラメータは階調補正パラメータ記憶部40に記憶され(ステップ1109)階調補正部15に送られる。
【0130】
通信I/F部70で受信した印刷ジョブのデータがPDL解釈部11で解釈され、描画部12で描画され、色変換部13でCMYデータが生成される。
【0131】
そして、階調補正部15で、K生成部14より送られたCMYKの画像データが、階調補正パラメータ生成部20より送られた階調補正パラメータに基づき階調補正が行われる(ステップ1110)。
【0132】
そして、階調補正された画像データは、スクリーン処理部16でハーフトーン処理されてプリントエンジン30より印刷出力される(ステップ1111)。
【0133】
また、ステップ1103のサブルーチンの処理で階調補正チャート4を印刷出力するように判定された場合には(ステップ1206、ステップ1104でYES)、階調補正パラメータ生成部20が、印刷ジョブの特徴、印刷ジョブの種類、出力モードから最適な階調補正パラメータを階調補正パラメータ記憶部40より選択して階調補正部15に渡す(ステップ1112)。
【0134】
通信I/F部70で受信した印刷ジョブのデータがPDL解釈部11で解釈され、描画部12で描画され、色変換部13でCMYデータが生成される。
【0135】
そして、階調補正部15で、K生成部14より送られたCMYKの画像データが、階調補正パラメータ生成部20より渡された階調補正パラメータに基づき階調補正が行われる(ステップ1113)。
【0136】
そして、階調補正された画像データは、スクリーン処理部16でハーフトーン処理されてプリントエンジン30より印刷出力される(ステップ1114)。
【0137】
ステップ1112で最適な階調補正パラメータが選択される処理は、例えば、印刷ジョブが解析されて階調補正チャート選択出力部19が受け取った階調補正方針や補正精度の情報に基づき選択される階調補正チャート(ステップ1202と同じ処理)が前回印刷出力したときに調整値が入力されて生成された階調補正パラメータを階調補正履歴保持部41に記憶される履歴情報に基づき選択する処理がある。
【産業上の利用可能性】
【0138】
この発明は、画像形成装置および画像形成プログラムにおいて利用可能である。
【0139】
なお、本発明の画像形成プログラムを通信手段で提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に記録して提供することもできる。
【符号の説明】
【0140】
1 画像形成装置
2 パーソナルコンピュータ
3 印刷結果
4 階調補正チャート
5 印刷システム
6 印刷システム
7 印刷システム
8 画像形成装置
9 画像形成装置
10 画像処理部
15 階調補正部
17 データ解析部
18 階調補正方針決定部
19 階調補正チャート選択出力部
20 階調補正パラメータ生成部
21 調整精度決定部
30 プリントエンジン
40 階調補正パラメータ記憶部
41 階調補正履歴保持部
50 表示/操作部
60 チャート記憶部
80 画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの階調補正のための複数の階調補正チャートを記憶する階調補正チャート記憶手段と、
印刷する前記画像データの特徴を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づき前記画像データに適した階調補正チャートを前記階調補正チャート記憶手段に記憶する階調補正チャートから選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された階調補正チャートを用紙に印刷するチャート印刷手段と、
前記印刷手段で印刷された階調補正チャートに基づく任意の調整値の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた任意の調整値に基づき階調補正を行う階調補正手段と、
前記階調補正手段による階調補正の後に前記画像データを印刷出力する印刷手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記階調補正チャート記憶手段は、単色の階調補正重視の階調補正チャートと、グレーバランス補正重視の階調補正チャートを記憶し、
前記判定手段は、前記画像データが単色の階調補正またはグレーバランス補正のいずれを重視した階調補正が適切かを判定し、
前記選択手段は、適切と判定された階調補正チャートを選択する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記画像データの彩度ヒストグラムに基づき判定を行う
請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記階調補正チャート記憶手段は、
記憶する階調補正チャートついて各々補正精度の異なる階調補正チャートを記憶し、
前記判定手段は、
前記画像データに適した補正精度を判定し、
前記選択手段は、
前記判定手段で判定された補正精度に基づき前記階調補正チャート記憶手段に記憶される階調補正チャートを選択する
請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記階調補正手段による階調補正の履歴を記憶する履歴記憶手段と、
前記履歴記憶手段に記憶する前記履歴に基づき、前記階調補正チャートを印刷するか否かを決定する決定手段と、
前記チャート印刷手段は、
前記決定手段で前記階調補正チャートを印刷すると決定された場合に前記階調補正チャートの印刷を行い、前記決定手段で前記階調補正チャートを印刷しないと決定された場合には前記階調補正チャートを印刷せずに前記画像データの印刷を行う
請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項6】
コンピュータを、
画像データの階調補正のための複数の階調補正チャートを記憶する階調補正チャート記憶手段、
印刷する前記画像データの特徴を判定する判定手段、
前記判定手段の判定結果に基づき前記画像データに適した階調補正チャートを前記階調補正チャート記憶手段に記憶する階調補正チャートから選択する選択手段、
前記選択手段で選択された階調補正チャートを用紙に印刷するチャート印刷手段、
前記印刷手段で印刷された階調補正チャートに基づく任意の調整値の入力を受け付ける受付手段、
前記受付手段で受け付けた任意の調整値に基づき階調補正を行う階調補正手段、
前記階調補正手段による階調補正の後に前記画像データを印刷出力する印刷手段
として機能させる画像形成プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−171591(P2010−171591A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10907(P2009−10907)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】