説明

画像形成装置

【課題】 光学走査装置の内部で走査中心に対して左右の温度差が生じるのを低減し、画像上で左右のずれが大きくなるのを防止する。
【解決手段】 画像形成装置の内部に、光学走査装置20の上面を覆うように金属部材70を配設し、金属部材70に光学走査装置20と定着器との間に配置される壁部76を設ける。金属部材70の両側には、サイドフレームに取付けられる連結部72,74を備えており、同期光検出装置66の側の連結部72とサイドフレームとの接触面積を連結部74よりも大きくする。また、走査中心を境として同期光検出装置66の側の壁部76と基部71との間に、開口部80を設ける。これにより、定着器から壁部76に伝達された熱は、開口部80のない側から基部71に伝達され、さらに連結部72,74を介してサイドフレームに伝達される。その際、走査中心の左右で熱伝達に差があるため、光学走査装置20内の温度を均一にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体上にレーザ光を走査露光する光学走査装置が搭載された複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、感光体上にレーザ光を走査露光する光学走査装置が搭載された画像形成装置では、装置本体の小型化や軽量化が要求されている。
【0003】
この画像形成装置として、例えば、用紙搬送路を挟んで対向する面に制御基板と電源基板とを配設し、光学走査装置を保護する金属カバーで双方を連結し、アースを共通化したものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
この画像形成装置では、金属カバーにより光学走査装置を補強、軽量化することが可能となる。しかし、画像形成装置本体を小型化するために光学走査装置と定着器とを近接させると、光学走査装置が定着器の熱により影響を受け、走査線がずれるという問題がある。
【0005】
この対策として、例えば、隣接して配置された光学走査装置と定着器との間に、蓋部材の一部を延長して配置した画像形成装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
【0006】
この装置では、蓋部材によって定着器の熱を断熱し、光学走査装置に熱が伝わるのを低減するので、走査線の位置変動や倍率の変動を防止できるという利点がある。しかし、図13に示すように、光学走査装置500の内部では、ポリゴンミラー502を回転させるポリゴンモータ503の発熱によって、走査方向で見ると左右に温度差があり、走査中心Cに対してA領域の温度がB領域よりも高くなる。この光学走査装置500では、ポリゴンミラー502の回転によりレーザ光を偏向し、結像レンズ504に透過させて感光体506を走査露光するが、温度が上昇すると図中の点線で示すように走査線が左右に広がってくる。このため、走査線の倍率を左右で比較すると、mb′<ma′となり、画像上で左右のずれが生じるという問題がある。
【0007】
また、他の画像形成装置として、光学走査装置のポリゴンモータが取り付けられる位置の近傍の壁に金属部材を取り付け、ポリゴンモータの熱を外部に放出させるようにしたものが提案されている(例えば特許文献3を参照)。
【0008】
この装置では、金属部材によってポリゴンモータの振動が抑制できるという利点があるが、光学箱の壁にスリットを設ける必要があり、金型構造が複雑で、金型のコストが高くなる。また、金属部材を取り付けても、光学走査装置の内部では走査中心に対して左右の温度差が生じてしまう。
【0009】
さらに、光学走査装置の同期光検出用の反射部材が光学箱に固定される2つの固定点を結ぶ直線と、反射部材の近傍に位置する締結部のうちの2点を結ぶ直線とが、略垂直又は略平行となるように構成した画像形成装置が提案されている(例えば特許文献4を参照)。
【0010】
この画像形成装置では、反射部材近傍の環境変化によって反射部材の支持部が伸縮しても、光路の角度変化が生じず、同期光タイミングがずれない。しかし、光学走査装置の走査中心に対して左右の温度差があると、反射部材と同期光検知装置の側で温度差が生じるため、同期光がずれるという問題がある。
【特許文献1】特開2001−318496号公報
【特許文献2】特開2003−287988号公報
【特許文献3】特開平11−202238号公報
【特許文献4】特開2002−357778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、光学走査装置の走査中心を境として左右の温度差が生じるのを低減し、画像上で左右のずれが大きくなるのを防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、偏向器と結像レンズ系と同期光検出装置とが配置され感光体を走査露光する光学走査装置と、トナー像を記録媒体に定着する定着器と、前記光学走査装置が配設されるサイドフレームと、を備える画像形成装置であって、前記光学走査装置が取付けられ、前記光学走査装置の上面又は下面を覆って前記サイドフレームの間に架け渡される金属部材と、前記金属部材に設けられ、前記光学走査装置と前記定着器との間に位置する壁部と、前記金属部材に設けられ、前記光学走査装置の走査開始側と走査終了側の間に、温度勾配を生じるような伝熱調整手段と、を有することを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の画像形成装置では、光学走査装置の上面又は下面を覆う金属部材に、光学走査装置と定着器との間に位置する壁部が設けられており、定着器の熱が断熱される。一方、壁部に伝達された熱は、壁部から光学走査装置の上面又は下面の金属部材に伝達される。さらに、金属部材の熱はサイドフレームに伝達され、装置全体に分散される。その際、金属部材に設けられた伝熱調整手段によって、光学走査装置の走査開始側と走査終了側の間に、温度勾配を生じるように伝熱が調整される。これにより、光学走査装置の内部の温度を走査中心の左右で均一にすることが可能となり、画像上の左右のずれがほぼ等しくなる。
【0014】
また、定着器の熱のために高価な熱対策を施すことが不要となり、金属部材をサイドフレームに架け渡すことで、光学箱の補強ができる。それは、光学箱を複雑なリブ形状での補強を減らせることで、光学箱を簡単な形状で構成できる。よって光学箱の型コストを抑えることができるので、小型で安価な画像形成装置を実現できる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記伝熱調整手段は、前記サイドフレームに対する前記金属部材の接触面積を、前記走査中心に対して一方の側を小さくした構成であることを特徴としている。
【0016】
請求項2に記載の画像形成装置では、サイドフレームに対する金属部材の接触面積を、走査中心に対して一方の側を小さくしたので、金属部材とサイドフレームとの接触面積の大きい側へより多くの熱が伝達される。すなわち、金属部材からサイドフレームへ伝達される熱は、走査開始側と走査終了側の間に差を生じる。このため、温度が均一でない光学走査装置の内部の温度を走査中心の左右で均一にすることが可能となる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記伝熱調整手段は、前記金属部材と前記壁部との連結部に、前記走査中心に対して一方の側に開口部を形成した構成であることを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の画像形成装置では、金属部材と壁部との連結部に、走査中心に対して一方の側に開口部が形成されており、壁部から開口部の形成されていない金属部材の側へ、より多くの熱が伝達される。すなわち、壁部から金属部材へ伝達される熱は、走査開始側と走査終了側の間に差を生じる。このため、光学走査装置の内部の温度を走査中心の左右で均一にすることが可能となる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記伝熱調整手段は、前記光学走査装置の上面又は下面を覆う前記金属部材の部位に、前記走査中心に対して一方の側に複数の開孔を形成した構成であることを特徴としている。
【0020】
請求項4に記載の画像形成装置では、光学走査装置の上面又は下面を覆う金属部材の部位に、走査中心に対して一方の側に複数の開孔が形成されており、壁部から金属部材の複数の開孔が形成されていない側へ、より多くの熱が伝達される。すなわち、壁部から金属部材へ伝達される熱は、走査開始側と走査終了側の間に差を生じる。このため、光学走査装置の内部の温度を走査中心の左右で均一にすることが可能となる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記壁部は、前記サイドフレームに連結されていることを特徴としている。
【0022】
請求項5に記載の画像形成装置では、壁部がサイドフレームに連結されており、定着器から壁部に伝達された熱の一部はサイドフレームに伝達される。これにより、定着器の熱をいっそう分散させることができる。また、壁部をサイドフレームに連結することで、サイドフレームの横剛性を高めることができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記サイドフレームとの接触面積を小さくした側と反対側に、前記同期光検出装置が配置されていることを特徴としている。
【0024】
請求項6に記載の画像形成装置では、サイドフレームとの接触面積を小さくした側と反対側に、同期光検出装置が配置されているので、金属部材からサイドフレームに伝達される熱は、同期光検出装置の側のほうが多くなる。それは、接触面積の小さい側はサイドフレームに熱が伝達しにくく、接触面積の大きい側はサイドフレームに熱が伝達しやすい。よって、同期光検出装置の反対側の熱が逃げにくくなるため光学走査装置内の温度が左右で均一(高め均一)になる。このため、従来の画像形成装置のように、走査中心に対して同期光検出装置の側の温度が高くなるのを防止でき、画像上で左右のずれが大きくなるのを解消できる。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成装置であって、前記開口部又は前記開孔が形成された側に、前記同期光検出装置が配置されていることを特徴としている。
【0026】
請求項7に記載の画像形成装置では、開口部又は開孔が形成された側に、同期光検出装置が配置されているので、壁部から光学走査装置の上面又は下面の金属部材に伝達される熱は、開口部又は開孔が形成されていない側のほうが多くなる。このため、光学走査装置の内部の温度を均一にすることができ、走査中心に対して同期光検出装置の側の画像上で左右のずれが大きくなるのを解消できる。
【0027】
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記定着器の熱を前記金属部材及び前記壁部に吹き付けるファンが設けられていることを特徴としている。
【0028】
請求項8に記載の画像形成装置では、ファンによって定着器の熱が金属部材及び壁部に吹き付けられるので、定着器の熱を画像形成装置全体にいっそう分散させることができる。特に、画像形成装置に複数の光学走査装置を配置する構成では、定着器の熱を分散させる効果が大きい。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記金属部材に、前記光走査装置の走査線の傾きを補正する補正手段が設けられていることを特徴としている。
【0030】
請求項9に記載の画像形成装置では、金属部材に設けられた補正手段によって、光学走査装置の走査線の傾きが機械的に補正される。このため、従来のように走査線の傾きの補正を結像光学系で調整する必要がなく、調整時間を短縮できる。特に、画像形成装置に複数の光学走査装置を配置する構成では、各光学走査装置の走査線の傾きを補正手段で機械的に補正でき、調整時間を短縮できる。
【0031】
請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記結像レンズ系は、プラスチックレンズで構成されていることを特徴としている。
【0032】
一般的に、結像レンズ系がプラスチックレンズで構成された場合は、温度差による倍率差が大きくなるが、請求項10に記載の画像形成装置では、光学走査装置の内部の温度が走査中心の左右で均一となるので、左右の倍率差のずれが大きくなるのを防止できる。
【0033】
請求項11に記載の発明は、請求項4又は請求項7に記載の画像形成装置において、複数の前記光学走査装置がそれぞれ、所定の間隔で配置された前記金属部材に取付けられ、前記光学走査装置が前記定着器から遠ざかる位置に配置されるに従って、前記開孔の数を順次少なくしたことを特徴としている。
【0034】
請求項11に記載の画像形成装置では、光学走査装置が定着器から遠ざかる位置に配置されるに従って、各光学走査装置を覆う金属部材の開孔の数が順次少なくなるので、定着器から近い側に配置される金属部材では、走査中心に対して左右の熱伝達の差が大きく、定着器から遠い側に配置される金属部材では、左右の熱伝達の差が小さい。すなわち、定着器の熱の一部を複数の金属部材に伝達させるとともに、定着器から遠ざかると熱が伝わりにくくなるため、左右の熱伝達を相違させることで、熱を画像形成装置全体に分散させる。このため、各光学走査装置の内部で走査中心に対して左右の温度を均一にすることが可能となり、画像上の左右のずれがほぼ等しくなる。
【0035】
また、従来の多色方式の画像形成装置では、画像形成装置内に倍率を電気的に補正するためのセンサーが3箇所(走査開始近傍、走査中央近傍、走査終端近傍)必要であったが、本実施形態の画像形成装置では、各色の左右差がほぼ均一になるので、各色の温度差分の全体倍率の補正のみですむ。したがって、全体倍率を電気的に補正するためのセンサーを2箇所(走査開始近傍、走査終端近傍)設ければ良く、コストを低減できる。
【発明の効果】
【0036】
本発明に係る画像形成装置は、上記のように構成したので、光学走査装置の内部で走査中心に対して左右の温度が均一になり、画像上の左右のずれをほぼ等しくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明に係る画像形成装置の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
まず、最初に画像形成装置の全体構成及び印刷動作の概要を説明し、次に、本発明の要部について説明する。
【0039】
図1に示すように、この画像形成装置10は、表面に潜像が形成される感光体ドラム12を備えており、感光体ドラム12の周方向に沿って帯電ローラ14、現像装置16、クリーニング装置18が配設されている。また、帯電ローラ14と現像装置16との間に、感光体ドラム12の斜め上方からレーザ光を照射する光学走査装置20が設けられている。感光体ドラム12の光学走査装置20と反対側には、感光体ドラム12と対向して転写ローラ22が配置されている。
【0040】
現像装置16の下方部には、用紙等を積載して収容する用紙トレイ24が配置されており、用紙トレイ24から給紙ローラ(図示せず)によって用紙が1枚ずつ送り出され、搬送ローラ26によって用紙は感光体ドラム12と転写ローラ22との対向部へ搬送される。転写ローラ22より用紙の搬送方向下流側には、加熱ローラ29とこれに押圧される加圧ローラ30とを備えた定着器28が配設されている。
【0041】
現像装置16の感光体ドラム12と反対側には、2つの現像剤攪拌室32,34が配設されており、支軸35を中心に回転するオーガ36によって現像剤が攪拌されて搬送される。そして、現像剤攪拌室32で攪拌された現像剤が現像装置16内に搬送される。
【0042】
この画像形成装置10では、感光体ドラム12、帯電ローラ14、現像装置16、現像剤攪拌室32,34及びクリーニング装置18は一体化された画像形成ユニット38として構成されている。また、画像形成ユニット38には、光学走査装置20から射出されたレーザ光が通る開口部46が形成されている。画像形成装置10には、ハウジング40のフロント側にカバー43を備えており、カバー43を下方側(点線側)に開放することによって、画像形成ユニット38がハウジング40に対して着脱可能となっている。すなわち、この画像形成装置10は、画像形成ユニット38の着脱方向がハウジング40のフロント側で、転写ローラ22への用紙の搬送方向がハウジング40のリア側に設定されている。
【0043】
このような画像形成装置10では、感光体ドラム12は矢印方向への回転により、帯電ローラ14によって所定の電位に帯電され、光学走査装置20からレーザ光が照射されて感光体ドラム12の表面に潜像が形成される。この潜像は現像装置16内に配置された現像ローラ44により現像され、感光体ドラム12の表面にトナー像が形成される。
【0044】
一方、用紙トレイ24から給紙された用紙は、搬送ローラ26によって感光体ドラム12と転写ローラ22との間に搬送され、感光体ドラム12上のトナー像が転写ローラ22の作用により用紙上に転写される。用紙は、定着器28の加熱ローラ29と加圧ローラ30とのニップ部に搬送され、トナー像が加熱溶融して用紙上に定着される。また、トナー像が転写された後の感光体ドラム12の表面は、クリーニング装置18内のブレード19でクリーニングされ、転写残トナーが除去される。
【0045】
図2及び図3に示すように、光学走査装置20のハウジング50内には、レーザ光を射出するレーザダイオードが装着された基板(図示せず)が設けられており、レーザダイオードから射出されたレーザ光の進行方向下流側には、レーザ光を偏向する正多角形状のポリゴンミラー52が配設されている。ポリゴンミラー52の下部には、ポリゴンミラー52を矢印方向に回転駆動するポリゴンモータ54が配設されている。
【0046】
さらにハウジング50内には、ポリゴンミラー52によって偏向されたレーザ光を感光体ドラム12に結像されるためのfθ−レンズ58が配設されている。fθ−レンズ58は、プラスチック製(例えば、ポリメタクリル酸メチルなど)であり、レーザ光の進行方向下流側の中央部が突出した湾曲面となっている。fθ−レンズ58の下流側には、レーザ光を反射させて感光体ドラム12に導くための折返しミラー60が設けられている。ハウジング50の下方部には、折返しミラー60で反射されたレーザ光が通る射出窓62が形成されている。
【0047】
また、ハウジング50内のレーザ光の走査開始側端部には、折返しミラー60の前方に同期光検出用の反射ミラー64が配設されている。この反射ミラー64で反射されたレーザ光が入射される位置には、レーザ光の主走査方向の書き出し位置の同期検知を行う同期光検出装置66が設けられている。
【0048】
図2及び図3に示すように、光学走査装置20の上部に金属部材70が設けられており、金属部材70の基部71が光学走査装置20の上面を覆うと共に、光学走査装置20に固定されている。この基部71の両側には、上方に折り曲げられた連結部72,74を備えており、この連結部72,74が画像形成装置10のサイドフレーム41,42に取付けられる。連結部72は光学走査装置20の奥行き方向の全長に形成されている。連結部74は光学走査装置20の奥行き方向の両端部に形成されており、サイドフレーム42との接触面積が連結部72に比べて小さくなっている。連結部72,74には、それぞれ小孔73,83が設けられており、サイドフレーム41,42にねじ75で締結されている。
【0049】
また、金属部材70は、基部71の定着器28の側が下方に折り曲げられ、光学走査装置20と定着器28の間に配置される壁部76となっている(図1参照)。壁部76の幅方向両側には、サイドフレーム41,42に取付けられる連結部77,78が形成されている。連結部77,78には小孔79が設けられており、サイドフレーム41,42にねじ75で締結されている。
【0050】
図2、3に示すように、基部71と壁部76の折り曲げ部には、走査中心Aに対して同期光検出装置66が配置された側(連結部72とサイドフレーム41との接触面積が大きい側)に、長形状の開口部80が形成されている。また、基部71の壁部76と反対側は、上方に折り曲げられた張出し部82となっている。
【0051】
次に、本発明の画像形成装置10の作用について説明する。
【0052】
この画像形成装置10では、光学走査装置20内のレーザダイオード(図示せず)から射出されたレーザ光は、回転駆動されるポリゴンミラー52で偏向され、fθ−レンズ58を透過して折返しミラー60で反射される。反射されたレーザ光は、射出窓62から感光体ドラム12に照射される。その際、ポリゴンミラー52の回転により感光体ドラム12においては主走査が行われ、また感光体ドラム12が周方向(図1中の矢印方向)に回転することにより副走査が行われる。
【0053】
このような画像形成装置10では、金属部材70の壁部76が光学走査装置20と定着器28との間に配置されており、定着器28の熱が断熱される。また、定着器28の熱の一部が壁部76へ伝達される。壁部76と基部71の折り曲げ部には、走査中心Aに対して片側(連結部72の側)に開口部80が設けられており(図3参照)、壁部76の熱は、開口部80が形成されていない部分から基部71に伝達される。また、基部71の熱は、連結部72,74からサイドフレーム41,42に伝達されるが、連結部74とサイドフレーム42の接触面積が連結部72とサイドフレーム41の接触面積より小さいので、連結部74よりも連結部72から多くの熱がサイドフレーム41へ伝達される。これにより、定着器28の熱が画像形成装置10の全体に分散される。
【0054】
従来の光学走査装置500(図13参照)では、ポリゴンミラー502を回転させると、ポリゴンモータ503の駆動ICなどの熱を含んだ光学走査装置500の内部の空気がかき回され、走査中心に対してレーザ光の走査を開始するA領域(同期光検出側)の温度がB領域より高くなる。このため、画像上では同期光検出側のずれが大きくなる。これに対して、本実施形態の光学走査装置20では、図2及び図3に示すように、定着器28の熱が光学走査装置20の走査終端側に積極的に伝達され、光学走査装置20の内部の温度が走査中心Aに対して均一(高めの均一)になる。このため、画像上で左右のずれがほぼ等しくなる。
【0055】
さらに、定着器28の熱のために高価な熱対策を施すことが不要になり、また、金属部材70をサイドフレーム41,42に架け渡すことによって光学箱の補強ができる。それは、光学箱を複雑なリブ形状での補強を減らせることで、光学箱を簡単な形状で構成できる。よって光学箱の型コストを抑えることができるので、光学走査装置20の型コストを抑えると共にサイドフレーム41,42の補強もできるので、小型で安価な画像形成装置10を実現できる。
【0056】
また、fθ−レンズ58がプラスチックで形成されている場合、一般的には走査中心に対する走査開始側と走査終端側の温度差による倍率差が大きいが、本実施形態では、光学走査装置20内の左右の温度が均一になるため、左右の倍率差のずれを低減できる。
【0057】
次に、本発明に係る画像形成装置の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
【0058】
なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0059】
図4に示すように、この画像形成装置90では、光学走査装置20の上面を覆うようにカバー部材92が設けられており、このカバー部材92の上部に、サイドフレーム(図示せず)に架け渡される金属部材94が配設されている。金属部材94とカバー部材92は光学走査装置20に固定されている。この金属部材94の基部71の両側には、サイドフレーム(図示せず)に取付けられる連結部72と連結部96とが形成されている。この連結部96は、光学走査装置20の奥行き方向の全長に設けられており、連結部72とサイドフレーム(図示せず)に対する接触面積が同じになっている。また、金属部材94には、基部71の走査中心に対して同期光検出装置66が配置された側に、複数の円形状の開孔98が形成されている。これらの開孔98は、カバー部材92で塞がれており、光学走査装置20とは挿通していない。
【0060】
次に、本発明の画像形成装置90の作用について説明する。
【0061】
この画像形成装置90では、定着器28の熱の一部が、金属部材94の壁部76へ伝達され、壁部76の熱は基部71へ伝達される。基部71には、走査中心に対して同期光検出装置66の側に複数の開孔98が形成されており、壁部76の熱は開孔98が形成されていない基部71の側へ多く伝達される。さらに、基部71の熱は連結部72,96からサイドフレーム(図示せず)に伝達される。
【0062】
この実施形態では、走査中心に対して同期光検出装置66の側の基部71に複数の開孔98が形成され、定着器28やポリゴンモータ54による熱の伝達が走査中心に対して左右で相違している。このため、光学走査装置20の内部の温度が左右で均一になり、画像上で左右のずれがほぼ等しくなる。
【0063】
次に、本発明に係る画像形成装置の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
【0064】
なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0065】
図6に示すように、この画像形成装置100には、用紙トレイ102から給紙される用紙の搬送方向に沿って下段から上段側に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像をそれぞれ形成する4つの画像形成部104Y,104M,104C,104Kが配設されている。各画像形成部104Y,104M,104C,104Kには、感光体ドラム106の円周方向に沿って、帯電器108、現像装置110、クリーナー112が配設されている。帯電器108と現像装置110の間には、感光体ドラム106の表面にレーザ光を照射する光学走査装置114が設けられている。感光体ドラム106の光学走査装置114と反対側には、転写ローラ116が設けられている。また、各画像形成部104Y,104M,104C,104Kの用紙搬送方向下流側には、用紙上のトナー像を定着する定着器118が配置されている。
【0066】
各画像形成部104Y,104M,104C,104Kでは、感光体ドラム106は帯電器108によって所定の電位に帯電される。そして、光学走査装置114からレーザ光が照射されて感光体ドラム106の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像が、現像装置110によって現像され、感光体ドラム106の表面にトナー像が形成される。このとき、用紙に転写されずに感光体ドラム106の表面に残留したトナーは、クリーナー112によって回収される。
【0067】
用紙トレイ102から1枚ずつ給紙された用紙は、図示しない搬送ローラにより各画像形成部104Y,104M,104C,104Kの感光体ドラム106と転写ローラ116との間に順次搬送される。そして、転写ローラ116によって感光体ドラム106上のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が順次用紙上に転写される。用紙上で重ね合わされたトナー像は、搬送方向下流側に設置された定着器118で加熱溶融され、用紙上にトナー像が定着される。
【0068】
この画像形成装置100では、最上段に配置された画像形成部104Kと定着器118との間に、定着器118近傍の空気を各画像形成部104Y,104M,104C,104Kの方向(図中の矢印方向)へ吹き付けるファン120が設けられている。
【0069】
図7に示すように、光学走査装置114の内部には、レーザ光を偏向するポリゴンミラー122と、ポリゴンミラー122を矢印方向に回転させるポリゴンモータ124と、レーザ光を感光体ドラム106に結像させるfθ−レンズ126が配設されている。なお、この光学走査装置114では、折返しミラーは設けられておらず、fθ−レンズ126を透過したレーザ光が直接感光体ドラム106に照射される。また、レーザ光の走査開始側には、同期光検出用の反射ミラー128と、同期光検出装置130が配設されている。
【0070】
光学走査装置114の上部には、金属部材132がサイドフレーム(図示せず)に架け渡されている。この金属部材132は、光学走査装置114の上面を覆う基部133の両側が上方に折り曲げられた連結部134,136となっており、この連結部134,136がサイドフレーム(図示せず)に取付けられる。連結部136は光学走査装置114の奥行き方向の全長に形成されている。また、連結部134は光学走査装置114の奥行き方向の両端部に形成されており、サイドフレーム(図示せず)との接触面積が連結部136に比べて小さい。
【0071】
また、金属部材132には、基部133の定着器118の側が上方に折り曲げられた壁部138が設けられている。基部133と壁部138の折り曲げ部には、走査中心Aに対して同期光検出装置130が配置された側に、長形状の開口部140が形成されている。また、基部133の壁部138と反対側には、上方に折り曲げられた張出し部141が設けられている。
【0072】
次に、本発明の画像形成装置100の作用について説明する。
【0073】
この画像形成装置100では、定着器118の下部にファン120が設けられており、定着器118の熱が強制的に各光学走査装置114の壁部138に吹き付けられる。これにより、定着器118の熱の一部が壁部138へ伝達される。壁部138と基部133の折り曲げ部には、走査中心Aに対して片側(同期光検出装置130の側)に開口部140が設けられており、壁部138の熱は、開口部140が形成されていない部分から基部133に伝達される。また、走査中心Aに対して連結部134とサイドフレーム(図示せず)との接触面積が連結部136との接触面積よりも小さいので、連結部136の側から多くの熱がサイドフレーム(図示せず)へ伝達される。
【0074】
このような多色方式の画像形成装置100は、単色の画像形成装置10(図1参照)よりもサイドフレーム(図示せず)が大きいので、定着器28の熱をいっそう画像形成装置100の全体に分散させることができる。このため、光学走査装置114の内部の温度が走査中心Aに対して均一になり、画像上で左右のずれがほぼ等しくなる。さらに、定着器118の熱のために高価な熱対策を施すことが不要になり、また、金属部材132によって光学箱の補強ができる。それは、光学箱を複雑なリブ形状での補強を減らせることで、光学箱を簡単な形状で構成できる。よって光学箱の型コストを抑えることができるので、光学走査装置114の型コストを抑えると共にサイドフレーム(図示せず)の補強もできるので、小型で安価な画像形成装置100を実現できる。
【0075】
また、従来の多色方式の画像形成装置では、画像形成装置内に倍率を電気的に補正するためのセンサーが3箇所(走査開始近傍、走査中央近傍、走査終端近傍)必要であったが、本実施形態の画像形成装置100では、各色の左右差がほぼ均一になるので、各色の温度差分の全体倍率の補正のみですむ。したがって、全体倍率を電気的に補正するためのセンサーを2箇所(走査開始近傍、走査終端近傍)設ければ良く、コストを低減できる。
【0076】
次に、本発明に係る画像形成装置の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
【0077】
なお、第3実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0078】
この画像形成装置の全体構成は、図6に示す画像形成装置100とほぼ同じであるが、図8に示すように、光学走査装置114の上面を覆うようにカバー部材144が設けられ、このカバー部材144の上部に金属部材142が配設されている。この金属部材142には、基部133の走査中心に対して同期光検出装置130が配置された側に、複数の円形状の開孔146が形成されている。これらの開孔146は、カバー部材144で塞がれており、光学走査装置114と挿通していない。
【0079】
この画像形成装置では、定着器(図6参照)から壁部138に伝達された熱は、開孔146が形成されていない側から基部133へより多く伝達される。さらに、基部133の熱は連結部134,136からサイドフレーム(図示せず)に伝達される。
【0080】
この実施形態では、定着器やポリゴンモータ124による熱の伝達が走査中心に対して左右で相違するため、光学走査装置114の内部の温度が走査中心に対してよりいっそう均一になり、画像上で左右のずれがほぼ等しくなる。
【0081】
次に、本発明に係る画像形成装置の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
【0082】
なお、第3実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0083】
この画像形成装置の全体構成は、図6に示す画像形成装置100とほぼ同じであるが、図9に示すように、4つの光学走査装置114(図6参照)の上部に配置されたカバー部材144(図8参照)の上面に、上段から下段の順で異なる形状の金属部材150,151,152,153が配設されている。これらの金属部材150,151,152,153は、基部133に形成された円形状の開孔156の数が異なっており、上段の金属部材150では、走査中心Aに対して同期光検出装置130側の放物線状の領域に複数の開孔156が形成されている。そして、下段の金属部材151,152,153となるに従って(定着器118から遠ざかるに従って)、放物線状の領域が小さくなり、複数の開孔156の数が少なくなっている。なお、これらの金属部材150,151,152,153には、壁部138と基部133の折り曲げ部に図7に示すような開口部は設けられていない。
【0084】
このような画像形成装置では、金属部材150,151,152,153に形成された複数の開孔156の数が上段から下段の順で少なく形成されており、定着器118(図6参照)から遠ざかるに従って、熱の伝達が左右で相違している。上段の金属部材150では、開孔156の数が多いので、同期光検出装置130(図7参照)と反対側により多くの熱が伝達され、定着器118から遠ざかるに従って、左右の熱の伝達差が少なくなる。すなわち、定着器118から遠ざかると熱が伝わりにくくなるため、左右の熱伝達を相違させることで、熱を画像形成装置全体に分散させる。このため、各光学走査装置114(図6参照)の内部の温度が走査中心Aの左右で均一になり、各画像形成部104Y,104M,104C,104K(図6参照)の画像上で左右のずれをほぼ等しくすることができる。
【0085】
次に、本発明に係る画像形成装置の第6実施形態を図面に基づいて説明する。
【0086】
なお、第3実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0087】
この画像形成装置の全体構成は、図6に示す画像形成装置100とほぼ同じであるが、光学走査装置114の上面に配設される金属部材160に、光学走査装置114の走査線の傾きを補正する補正手段162が設けられている。
【0088】
図10に示すように、この補正手段162には、金属部材160の一方の側部から基部133と同一平面上に取付け部164が延設されており、この取付け部164のねじ孔Aにねじ166が締結されている。この取付け部164には、図11に示すように、サイドフレーム200の開口200Aに形成された支持部201との間に板バネ168が架け渡され、板バネ168がねじ166で締結されている。また、図12に示すように、取付け部164にはスプリング169の一端側が取付けられ、スプリング169の他端側が図示しない支持部に取付けられることで、取付け部164が開口200Aの前後方向の側部200Bと当接し、矢印方向に付勢されている。
【0089】
また、補正手段162には、図10及び図11に示すように、金属部材160の他方の側部から基部133と同一平面上に2つの取付け部170が延設されている。この取付け部170は、側端が上方に折り曲げられた張出し部174となっており、取付け部170の前後方向の後端には、下方に折り曲げられた曲折部172が形成されている。図12に示すように、2つの取付け部170は、それぞれサイドフレーム202の2つの開口202Aに支持され、取付け部170に形成された横方向の当接部170Aがサイドフレーム202の内側面202Bに当接される。この取付け部170の前後方向にスプリング176が架け渡され、図示しない支持部に取付けられることで、図11中の矢印方向に付勢されている。
【0090】
この画像形成装置では、補正手段162のねじ166を調整することで、各光学走査装置114の走査線の傾きを補正することができる。このため、画像形成装置のエラー分に合わせて機械的に補正でき、結像光学系で補正する必要がないので、調整時間を短縮することができる。
【0091】
なお、本発明の実施形態では、開孔98,146,156の形状は円形であったが、このような形状に限定するものではなく、長形状、多角形状等の他の形状であってもよい。また、開孔は同一形状でなくてもよい。
【0092】
なお、本発明の実施形態では、金属部材70,94,132,142,150,160等は、光学走査装置20,114の上面に配置されているが、光学走査装置の下面に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材の一部切断平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す斜視図である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置で用いられる金属部材を示す斜視図である。
【図10】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す斜視図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す断面図である。
【図12】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置で用いられる光学走査装置及び金属部材を示す平面図である。
【図13】従来の画像形成装置の一例を示す部分構成図である。
【符号の説明】
【0094】
10 画像形成装置
12 感光体ドラム
20 光学走査装置
28 定着器
29 加熱ローラ
30 加圧ローラ
40 ハウジング
41 サイドフレーム
42 サイドフレーム
50 ハウジング
52 ポリゴンミラー
54 ポリゴンモータ
60 ミラー
64 反射ミラー
66 同期光検出装置
70 金属部材
71 基部
72 連結部
74 連結部
76 壁部
80 開口部
90 画像形成装置
92 カバー部材
94 金属部材
96 連結部
98 開孔
100 画像形成装置
106 感光体ドラム
108 帯電器
110 画像形成装置
114 光学走査装置
118 定着器
120 ファン
122 ポリゴンミラー
124 ポリゴンモータ
128 反射ミラー
130 同期光検出装置
132 金属部材
133 基部
134 連結部
136 連結部
138 壁部
140 開口部
142 金属部材
144 カバー部材
146 開孔
150,151,152,153 金属部材
156 開孔
160 金属部材
162 補正手段
164 取付け部
168 板バネ
169 スプリング
170 取付け部
172 曲折部
174 張出し部
176 スプリング
200 サイドフレーム
201 支持部
202 サイドフレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏向器と結像レンズ系と同期光検出装置とが配置され感光体を走査露光する光学走査装置と、トナー像を記録媒体に定着する定着器と、前記光学走査装置が配設されるサイドフレームと、を備える画像形成装置であって、
前記光学走査装置が取付けられ、前記光学走査装置の上面又は下面を覆って前記サイドフレームの間に架け渡される金属部材と、
前記金属部材に設けられ、前記光学走査装置と前記定着器との間に位置する壁部と、
前記金属部材に設けられ、前記光学走査装置の走査開始側と走査終了側の間に、温度勾配を生じるような伝熱調整手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記伝熱調整手段は、前記サイドフレームに対する前記金属部材の接触面積を、前記走査中心に対して一方の側を小さくした構成であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記伝熱調整手段は、前記金属部材と前記壁部との連結部に、前記走査中心に対して一方の側に開口部を形成した構成であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記伝熱調整手段は、前記光学走査装置の上面又は下面を覆う前記金属部材の部位に、前記走査中心に対して一方の側に複数の開孔を形成した構成であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記壁部は、前記サイドフレームに連結されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記サイドフレームとの接触面積を小さくした側と反対側に、前記同期光検出装置が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記開口部又は前記開孔が形成された側に、前記同期光検出装置が配置されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記定着器の熱を前記金属部材及び前記壁部に吹き付けるファンが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記金属部材に、前記光走査装置の走査線の傾きを補正する補正手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記結像レンズ系は、プラスチックレンズで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
複数の前記光学走査装置がそれぞれ、所定の間隔で配置された前記金属部材に取付けられ、
前記光学走査装置が前記定着器から遠ざかる位置に配置されるに従って、前記開孔の数を順次少なくしたことを特徴とする請求項4又は請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−3503(P2006−3503A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178017(P2004−178017)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】