説明

画像形成装置

【課題】装置正面カバーが開かれたり、さらには廃トナー収容ボックスが画像形成装置本体に着脱されたりしても、その後も廃トナー収容ボックス内のトナー満杯状態を満杯検出センサで精度よく検出できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置本体にその正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックス9は、ボックス内廃トナー量の満杯状態を検出する満杯検出窓部93を有しており、装置本体の正面側を開閉するカバーACの内側にカバー閉状態で窓部93を通過可能の検出光を用いてトナー満杯状態を検出する満杯検出センサ97が設けられており、検出センサ97は検出光を透過させるカバー99で覆われている画像形成装置A。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する画像形成部を有し、該画像形成部で形成されるトナー像を記録媒体に転写定着させることができる複写機、プリンタ、ファクシミリ機又はこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置、特に、画像形成に伴って発生する廃トナーを廃トナー搬出路部材により画像形成装置本体の正面側へ向け搬出して該搬出路部材の前記正面側のトナー排出口から排出し、該トナー排出口から排出される廃トナーを画像形成装置本体に対し前記正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックスに受入れ収容する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの画像形成装置は、廃トナー収容ボックス内が廃トナーで満杯状態になると、ユーザーに廃トナー収容ボックスの交換を促すため警告表示をしたり、場合よっては装置の画像形成を禁止する等のために、該満杯状態を検出する手段が設けられているのが一般的である。
【0003】
例えば特開平5−333656号公報には、廃トナー収容ボックスに覗き窓を形成しておくとともに、画像形成装置本体の正面側を開閉する装置正面カバーの内側に、該覗き窓を通過可能の検出光を用いて該覗き窓からトナー満杯状態を検出する光学式の満杯検出センサを設けておき、該満杯検出センサでトナー満杯状態を検出することが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−333656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開平5−333656号公報に記載されているように装置正面カバーの内側にトナー満杯検出用の光学式センサを設ける場合、画像形成装置本体に対し着脱可能の廃トナー収容ボックスをトナー満杯に応じて交換するために該カバーを開いてトナー満杯のボックスを画像形成装置本体から取り外したり、或いは、未だトナー満杯状態ではないが該ボックスの点検や該ボックスより奥側にある画像形成部の交換、点検等のために装置正面カバーを開いて該ボックスを取り外すときに、該ボックスから前記光学式センサ上にトナーが落下することがある。また、そのように開かれたカバー内側にあって露出しているセンサにボックスが当たったり、ユーザー等が手にしている器具類が当たったりしてセンサが損傷することもあり得る。
【0006】
このように満杯検出用の光学式センサにトナーが落下して付着すると、該センサで用いる検出光の進路が妨げられ、トナー満杯状態を精度良く検出するに支障がでる。
また、センサが損傷したときも、その後のトナー満杯状態検出に支障がでる。
【0007】
そこで本発明は、像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する画像形成部を有し、該画像形成部で形成されるトナー像を記録媒体に転写定着させることができ、画像形成に伴って発生する廃トナーを廃トナー搬出路部材により画像形成装置本体の正面側へ向け搬出して該搬出路部材の前記正面側のトナー排出口から排出し、該トナー排出口から排出される廃トナーを画像形成装置本体に対し前記正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックスに受入れ収容でき、前記画像形成装置本体の正面側を装置正面カバーで開閉でき、該廃トナー収容ボックス内が廃トナーで満杯になるとその満杯状態を満杯検出センサで検出する画像形成装置であって、該装置正面カバーが開かれたり、さらには廃トナー収容ボックスが画像形成装置本体に着脱されたりしても、その後も廃トナー収容ボックス内のトナー満杯状態を該センサで精度よく検出することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため本発明は、
像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する画像形成部を有し、該画像形成部で形成されるトナー像を記録媒体に転写定着させることができ、画像形成に伴って発生する廃トナーを廃トナー搬出路部材により画像形成装置本体の正面側へ向け搬出して該搬出路部材の前記正面側のトナー排出口から排出し、該トナー排出口から排出される廃トナーを画像形成装置本体に対し前記正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックスに受入れ収容でき、前記画像形成装置本体の正面側を装置正面カバーで開閉できる画像形成装置であり、
前記廃トナー収容ボックスは、該ボックス内が廃トナーで満杯になると該満杯状態を検出するための透光性部分を有する満杯検出窓部を有しており、
前記装置正面カバーの内側には該カバー閉状態で前記満杯検出窓部の透光性部分を通過可能の検出光を用いてボックス内廃トナー満杯状態を検出する満杯検出センサが設けられており、
該満杯検出センサは該検出光を透過させるセンサカバーで覆われている画像形成装置を提供する。
【0009】
本発明に係る画像形成装置によると、装置正面カバーが開かれ、該カバー内側の満杯検出センサが露出しても、該満杯検出センサはセンサカバーで覆われているので、該センサ自体に何か物が当たる等して損傷することは抑制され、また、装置正面カバーが開かれた状態で廃トナー収容ボックスが装置本体に対し着脱され、そのときボックスからトナーが満杯検出センサへ落下することがあっても、満杯検出センサはセンサカバーで覆わていてセンサ自体にトナーが付着することは防止され、該カバーに付着したトナーはセンサを損傷する恐れなく容易に拭き取ることができるので、そして、センサカバーは検出光を透過させるものであるため、その後も、該満杯検出センサにより廃トナー収容ボックスのトナー満杯状態を精度良く検出することができる。
【0010】
前記満杯検出センサとしては、例えば光学式センサとして容易に入手可能の発光素子と該発光素子からの検出光を受ける受光素子とを含むものを採用することができる。
このような満杯検出センサを採用する場合、前記廃トナー収容ボックスには前記満杯検出窓部の両側に空所(例えばボックス本体内側へ凹んだ凹部)を形成しておくとともに該満杯検出窓部の該空所に臨む両側壁を該満杯検出窓部の透光性部分としておき、前記装置正面カバーが閉じられると、前記満杯検出窓部両側の空所のうち一方に該発光素子が、他方に該受光素子がそれぞれ前記センサカバーで覆われた状態で嵌合配置されるようにしてもよい。
【0011】
このように装置正面カバーが閉じられたとき発光素子及び受光素子がそれぞれ窓部両側の空所に嵌合配置されることで、それだけ画像形成装置全体を小型化、コンパクト化することができる。
満杯検出窓部を廃トナー収容ボックス本体の装置正面側の最前面より実質上前方へ突出しないように形成しておくことで、画像形成装置全体を一層小型化、コンパクト化することができる。
【0012】
前記装置正面カバーは、その開き姿勢において画像形成装置本体へ装着前の前記廃トナー収容ボックスを載置し、該カバーの閉じ動作により該ボックスを画像形成装置本体へ装着可能の、該カバー開状態で前記満杯検出センサより画像形成装置本体側に位置する内面部を有していてもよい。
【0013】
この場合、該満杯検出センサは、該内面部に載置される該ボックスを該カバーの閉じ動作により画像形成装置本体へ装着できるように該ボックスを該内面部上で位置決めする位置決めガイドを兼ねるものでもよい。
【0014】
また、前記装置正面カバーの内側には前記満杯検出センサから延びる通電線を配置してもよい。その場合、前記廃トナー収容ボックスの外輪郭形状及びサイズと該通電線の配置位置とが、該カバーを開いて該ボックスを前記カバー内面部に載置するとき、該ボックスが該通電線を下敷かない状態で載置できる関係に設定することが望ましい。このような設定により通電線の損傷を抑制できるとともに廃トナー収容ボックスをカバー内面部に安定して載置しやすくなる。
【0015】
前記廃トナー収容ボックスには廃トナーを該ボックス内に所定状態に収容するための可動部材(例えばボックス内にできるだけ廃トナーを多量に収容できるように、ボックス内へ受け入れた廃トナーを移動させつつボックス内に均一に均す均し部材)を設けてもよい。
【0016】
このように可動部材をボックス内に設ける場合、該ボックスに該可動部材の動作を検出するための動作検出窓部を設け、前記装置正面カバーの内側に該カバー閉状態で前記動作検出窓部を通して前記可動部材の動作状態を検出する動作検出センサを設けてもよい。その場合、該動作検出センサもセンサカバーで覆ってもよい。
【0017】
この場合、前記廃トナー収容ボックスには前記動作検出窓部の両側にも空所を形成し、該動作検出窓部の該空所に臨む両側壁を前記可動部材の動作を検出するための透光性部分とし、前記動作検出センサを覆うセンサカバーは検出光を透過させるカバーとし、該動作検出センサは発光素子と該発光素子からの検出光を受ける受光素子とを含み、前記装置正面カバーが閉じられると、前記動作検出窓部両側の空所のうち一方に該発光素子が、他方に該受光素子がそれぞれ該センサカバーで覆われた状態で嵌合配置されるようにしてもよい。
【0018】
動作検出センサとしてこのような光学式センサを採用する場合、前記動作検出窓部に前記可動部材の一部或いは該可動部材に連動して動く部材が出入するようにしておき、それにより検出光が遮断されることで可動部材の動作状態を検出できるようにする例を挙げることができる。
【0019】
いずれにしても、このように装置正面カバーが閉じられたとき動作検出センサの発光素子及び受光素子がそれぞれ動作検出窓部両側の空所に嵌合配置されることで、それだけ画像形成装置全体を小型化、コンパクト化することができる。
また、動作検出窓部を廃トナー収容ボックス本体の装置正面側の最前面より実質上前方へ突出しないように形成しておくことで、画像形成装置全体を一層小型化、コンパクト化することができる。
【0020】
コンパクト化のためやセンサカバーの取り付けを簡単にする等のために、前記満杯検出センサを覆うセンサカバー及び前記動作検出センサを覆うセンサカバーは一体的に形成されていてもよい。
【0021】
廃トナー収容ボックスに動作検出窓部を設け、装置正面カバーに動作検出センサを設ける場合、該カバーは、その開き姿勢において画像形成装置本体へ装着前の廃トナー収容ボックスを載置し、該カバーの閉じ動作により該ボックスを画像形成装置本体へ装着可能の、該カバー開状態で前記満杯検出センサ及び動作検出センサより画像形成装置本体側に位置する内面部を有していてもよい。
【0022】
その場合、該満杯検出センサ及び動作検出センサのうち少なくとも一方が、該内面部に載置される該ボックスを該カバーの閉じ動作により画像形成装置本体へ装着できるように該ボックスを該内面部上で位置決めする位置決めガイドを兼ねていてもよい。
【0023】
また、前記装置正面側カバーの内側には前記満杯検出センサ及び前記動作検出センサから延びる通電線を配置してもよい。その場合、廃トナー収容ボックスの外輪郭形状及びサイズと該通電線の配置位置とが、該カバーを開いて該ボックスを前記カバー内面部に載置するとき、該ボックスが該通電線を下敷かない状態で載置できる関係に設定されていることが望ましい。このような設定により通電線の損傷を抑制できるとともに廃トナー収容ボックスをカバー内面部に安定して載置しやすくなる。
【0024】
本発明に係る画像形成装置はモノクロ画像形成装置でもカラー画像形成装置でもよい。 例えば、次のようなカラー画像形成装置でもよい。すなわち、
前記画像形成部を複数備えているとともに中間転写体を備えており、該中間転写体に沿って該複数の画像形成部が順次配列されており、該各画像形成部は自身担当色のトナーでトナー像を形成することができ、該画像形成部で形成されるトナー像を該中間転写体上に1次転写し、該中間転写体上の1次転写トナー像を前記記録媒体に2次転写し、該記録媒体に定着させてカラー画像を形成できるカラー画像形成装置である。
【0025】
所謂タンデム型カラー画像形成装置として知られている画像形成装置はこのタイプの画像形成装置に属する。
【0026】
このタイプの画像形成装置の場合、前記画像形成に伴って生じる廃トナーは、通常、前記各画像形成部で形成されるトナー像が前記中間転写ベルト上に1次転写されるに伴って生じ、該画像形成部の像担持体のクリーニング装置に集められる廃トナー及び前記中間転写体上の1次転写トナー像が前記記録媒体に2次転写されるに伴って生じ、該中間転写体のクリーニング装置に集められる廃トナーである。
【0027】
廃トナーがこのような場合、前記廃トナー搬出路部材は該各クリーニング装置に付設され、前記廃トナー収容ボックスの廃トナー受入れ口部は該各廃トナー搬出路部材に対応させて設けることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明によると、像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する画像形成部を有し、該画像形成部で形成されるトナー像を記録媒体に転写定着させることができ、画像形成に伴って発生する廃トナーを廃トナー搬出路部材により画像形成装置本体の正面側へ向け搬出して該搬出路部材の前記正面側のトナー排出口から排出し、該トナー排出口から排出される廃トナーを画像形成装置本体に対し前記正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックスに受入れ収容でき、前記画像形成装置本体の正面側を装置正面カバーで開閉でき、該廃トナー収容ボックス内が廃トナーで満杯になるとその満杯状態を満杯検出センサで検出する画像形成装置であって、該装置正面カバーが開かれたり、さらには廃トナー収容ボックスが画像形成装置本体に着脱されたりしても、その後も廃トナー収容ボックス内のトナー満杯状態を該センサで精度よく検出することができる画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、廃トナー収容ボックスを備えた本発明に係る画像形成装置の例Aを示している。
【0030】
画像形成装置Aは、タンデム型のフルカラープリンタである。プリンタAは、駆動ローラ21とこれに対向するローラ22に巻き掛けられた無端中間転写ベルト2を有している。転写ベルト2は、図示省略のベルト駆動部で駆動される駆動ローラ21により図中反時計方向(図中矢印方向)に回転させることができる。
【0031】
対向ローラ22上の転写ベルト部分には転写ベルト2上の2次転写残トナー等をクリーニグブレードで除去清掃するクリーニング装置8が臨んでいる。クリーニング装置8内に溜まる廃トナーは、後述する排出手段により後ほど説明する廃トナー収容ボックス9(図2等参照)へ搬送され収容される。
【0032】
駆動ローラ21上の転写ベルト部分には、2次転写ローラ3が臨んでいる。
2次転写ローラ3の表層部は弾性材料で形成されており、図示省略の押圧手段にて中間転写ベルト2に押圧され、中間転写ベルト2との間にニップ部を形成し、中間転写ベルト2の回転に従動して、或いは、後述するように該ニップ部に送り込まれる記録媒体50の移動に従動して回転する。2次転写ローラ3には、図示省略の2次転写バイアス電源装置から2次転写バイアスを印加することができる。
【0033】
2次転写ローラ3の下方には、タイミングローラ対4が配置されており、さらにその下方に、記録媒体50を収容した記録媒体収容カセット5が着脱可能に装着される。カセット5に収容された記録媒体50は、媒体供給ローラ51にて1枚ずつ引き出してタイミングローラ対4へ供給することができる。記録媒体50としては記録紙、オーバーヘッドプロジエクタ用シート等を採用できる。
【0034】
転写ローラ3の上方には定着装置6が配置されている。
定着装置6は加熱される定着ローラとこれに圧接される加圧ローラとを含むものである。
記録媒体搬送方向において定着装置6の下流側には媒体排出ローラ対71及び媒体排出トレイ7が設けられている。
【0035】
中間転写ベルト2を巻き掛けたローラ21、22の間には、転写ベルト2に沿って、ローラ22から21に向けて、イエロー画像形成部Y、マゼンタ画像形成部M、シアン画像形成部C及びブラック画像形成部Kがこの順序で配置されている。
【0036】
Y、M、C、Kの各画像形成部は、静電潜像担持体としてドラム型の感光体11を備えており、該感光体の周囲に帯電器12、画像露光装置13、現像器14、1次転写ローラ15、感光体上の1次転写残トナー等を除去清掃するリーニング装置16及び光除電装置17等がこの順序で配置されている。
【0037】
各画像形成部における感光体11、帯電器2、現像器14、クリーニング装置16及び光除電装置17はカートリッジケースに設けられており、該カートリッジケースとともにプロセスカートリッジを形成している。すなわち、イエロー画像形成部Yを形成するためのイエロープロセスカートリッジYC、マゼンタ画像形成部Mを形成するためのマゼンタプロセスカートリッジMC、シアン画像形成部Cを形成するためのシアンプロセスカートリッジCC、ブラック画像形成部Kを形成するためのブラックプロセスカートリッジKCである。
【0038】
各プロセスカートリッジは、画像形成装置(ここではプリンタ)本体の正面側において、本体正面側から本体背面側へ向かう方向に装着可能であり、該背面側から正面側へ向かう方向に取り外すこともできる、本体に着脱可能のものである。
【0039】
このプロセスカートリッジ等の本体正面側からの着脱操作を可能にするために、図3に示すように、本体フレームAFの正面側部分には大きい開口aが形成されている。
なお、図3は概略図であり、プロセスカートリッジYC、MC、CC、KCのそれぞれ及びクリーニング装置8はブッロク化して示してある。
【0040】
図1に示すように、各画像形成部の1次転写ローラ15は転写ベルト2を間にして感光体11に対向しており、ベルトの走行に従動回転する。1次転写ローラ15には、感光体11上に形成されるトナー像をベルト2へ1次転写するための1次転写バイアスを図示省略の1次転写バイアス電源装置から印加できる。
露光装置13は、図示省略のパーソナルコンピュータ等から提供される画像情報に応じて、レーザービームを用いて感光体11に画像露光を施す。
【0041】
各画像形成部における感光体11は、ここでは負帯電性の感光体であり、図示省略の感光体駆動モータにて図中時計方向回りに回転駆動される。
各画像形成部における帯電器2には、図示省略の帯電用電源から所定のタイミングで感光体帯電のための電圧が印加される。
【0042】
各画像形成部における現像器14は、本例では、負帯電性トナーを採用するもので、感光体11上に形成される静電潜像を、図示省略の現像バイアス印加電源装置から現像バイアス電圧が印加される現像ローラ141で反転現像することができる。
【0043】
各画像形成部におけるクリーニング装置16は感光体11上の1次転写残トナー等をクリーニグブレードで除去清掃するもので、クリーニング装置16内に溜まる廃トナーは、後述する排出手段により後ほど説明する廃トナー収容ボックス9(図2等参照)へ搬送され収容される。
【0044】
ブラック画像形成部Kは、ブラックトナーを用いてモノクロ画像を形成することが多いことから、他の画像形成部Y、M及びCよりトナーを多く収容できるように現像器14を大きく形成してあり、クリーニング装置16も、廃トナー量が他の画像形成部Y、M及びCより多くなることから大きく形成してある。
感光体11上より転写残トナーが多くなるベルト2のためのクリーニング装置8も大きくしてある。
【0045】
プリンタ本体にはその正面側を開閉する装置正面カバーACが設けられている(図3、図6、図7参照)。カバーACは、図3に示すようにその下端部でヒンジhにより本体フレームAFに連結されており、上端部を手前側下方へ略90度回動させて開いたり、そのように開いた状態から閉じることができる。カバーACの内側には各種センサ等が付設されているが、それらについては後述する。
【0046】
ベルト2用のクリーニング装置8及び各画像形成部のクリーニング装置16に溜まる廃トナーは、図4の右側に示すように、それら装置のそれぞれから本体正面側へ延設されたトナー搬送路部材の1例であるトナー搬送管Pにて、管Pの装置本体正面側の端部へ向け搬出され、該端部周壁に形成されたトナー排出口P2から排出できるようになっている。なお、管Pはトナー搬送のためのスクリューコンベアP1を内蔵している(図1も参照)。
【0047】
クリーニング装置8用のトナー搬送管及びブラック画像形成部Kのクリーニング装置16用のトナー搬送管は、画像形成部Y、M及びCのクリーニング装置16用のトナー搬送管より太い径のものであるが、図面上はいずれも同じ参照符号「P」で示してある。
【0048】
各トナー搬送管Pの装置本体正面側の端は閉じられている。各トナー搬送管Pの装置本体正面側の端部に対してシャッタ装置Sが設けられている。シャッタ装置Sは、トナー搬送管Pの端部に外嵌して管Pの中心軸線方向に往復摺動可能の短円筒形のシャッタs1及びこのシャッタを付勢するコイルバネs2を含んでいる。シャッタs1の前端は閉じられており、シャッタs1の周壁には前記トナー搬送管Pのトナー排出口P2に対応させるための開口s11が形成されており、シャッタs1の後端にはフランジs12が周設されている。このフランジs12に対抗するようにトナー搬送管PにフランジP3が周設されている。
【0049】
バネs2は両フランジs12、P3間に等中心角度間隔で複数本配置され、両端がそれらフランジに連結されている。
バネに外力が作用していなときは、シャッタs1はバネs2にてプリンタ本体正面側へ向け押され、それによりシャッタ開口s11が搬送管Pのトナー排出口P2からずれた位置をとり、それによりトナー排出口P2がシャッタs1で閉じられる。
一方、シャッタs1をバネ力に抗して装置本体背面側へ向け押し動かすと、シャッタ開口s11が搬送管Pのトナー排出口P2に一致し、廃トナーを排出できる状態となる。
【0050】
廃トナー収容ボックス9は、図2〜図7のそれぞれに示されているが、ボックス6は、プロセスカートリッジYC、MC、CC及びKC並びにベルト2用のクリーニング装置8がプリンタ本体に装着されている状態で、本体正面側からそれらに装着し、固定できる。
【0051】
ここで先にプリンタAによる画像形成について説明しておく。
プリンタAは、画像形成部Y、M、C及びKのうち少なくとも一つを用いて画像形成できる。画像形成部Y、M、C及びKのすべてを用いてフルカラー画像を形成する場合を例にとると、先ず、イエロー画像形成部Yにおいてイエロートナー像を形成し、これを転写ベルト2に1次転写する。
【0052】
すなわち、イエロー画像形成部Yにおいて、感光体11が図中時計方向に回転駆動され、帯電器12にて表面が一様に所定電位に帯電せしめられ、その帯電域に画像露光装置13からイエロー画像用の画像露光が施され、感光体11上にイエロー用静電潜像が形成される。この静電潜像はイエロートナーを有する現像器14の現像バイアスが印加された現像ローラ141にて現像されて可視イエロートナー像となり、該トナー像が1次転写ローラ15にて転写ベルト2上に1次転写される。このとき、1次転写ローラ15には図示省略の電源装置から1次転写バイアス電圧が印加される。
【0053】
同様にして、マゼンタ画像形成部Mにおいてマゼンタトナー像が形成されて転写ベルト2に転写され、シアン画像形成部Cにおいてシアントナー像が形成されて転写ベルト2に転写され、ブラック画像形成部Kにおいてブラックトナー像が形成されて転写ベルト2に転写される。
【0054】
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像はこれらが中間転写ベルト2上に重ねて転写されるタイミングで形成される。
かくして転写ベルト2上に形成された多重トナー像は転写ベルト2の回動により2次転写ローラ3へ向け移動する。
【0055】
一方、記録媒体50がカセット5から媒体供給ローラ51にて引き出され、タイミングローラ対4へ供給され、待機している。
【0056】
タイミングローラ対4のところで待機する記録媒体50は、中間転写ベルト2にて送られてくる多重トナー像に合わせて、転写ベルト2と2次転写ローラ3とのニップ部に供給され、図示省略の電源装置から2次転写バイアスが印加された2次転写ローラ3にて該多重トナー像が記録媒体50上に2次転写される。
【0057】
その後記録媒体50は定着装置6に通され、そこで多重トナー像が加熱加圧下に記録媒体50に定着される。記録媒体50はひき続き、媒体排出ローラ対71等にて排出トレイ7に排出される。
【0058】
各画像形成部において、トナー像の1次転写後感光体11上に残留するトナー等は廃トナーとしてクリーニング装置16により除去清掃され該装置16内に集められ、その画像形成部に対応するトナー搬送管Pにより搬出されていき、プリンタ本体に所定位置で正常に装着された(正規装着された)トナー収容ボックス9に収容される。残留電荷は光除電装置17により消去される。
【0059】
トナー像の2次転写後中間転写ベルト2上に残留するトナー等は廃トナーとしてクリーニング装置8により除去清掃され、該装置8内に集められ、装置8用のトナー搬送管Pにより搬出されていき、プリンタ本体に所定位置で正常に装着された(正規装着された)トナー収容ボックス9に収容される。
【0060】
トナー収容ボックス9は図2、図4〜図7に示すように、ボックス本体91を有しており、該ボックス本体には画像形成部Y、M、C、Kの感光体11をクリーニングするクリーニング装置16及びベルト2をクリーニングするクリーニング装置8からトナー搬送管Pにより搬出されてくる廃トナーを受け入れる受入れ口部Ye、Me、Ce、Ke及び8eを備えている。トナー受入れ口部Yeは画像形成部Yのクリーニング装置16に、トナー受入れ口部Meは画像形成部Mのクリーニング装置16に、トナー受入れ口部Ceは画像形成部Cのクリーニング装置16に、トナー受入れ口部Keは画像形成部Kのクリーニング装置16に、トナー受入れ口部8eはベルト2清掃用のクリーニング装置8に対応している。
【0061】
各トナー受入れ口部は中空に形成されており、下端でボックス本体91に開口している。トナー受入れ口部Ye、Me、Ce、Ke及び8eのそれぞれのプリンタ本体背面側に向けられる壁901には、前記各トナー搬送管Pに設けられたシャッタ装置Sのシャッタs1が丁度嵌入できる孔90を形成してある。口部8e及びKeの各孔90は口部Ye、Me及びCeのそれぞれの孔90より大きいが、ここでは同じ符号「90」で示してある。
【0062】
トナー収容ボックス9をプリンタ本体に正規装着すると、図5に示すように各トナー受入れ口部の孔90から該口部内へ対応するシャッタ装置Sのシャッタs1が入り込むとともに、シャッタフランジs12が孔90周囲の壁901(図4参照)に当接することでシャッタs1がバネs2に抗してトナー搬送管P上を押し動かされる。かくして、シャッタ開口s11と管Pのトナー排出口P2とが一致した状態で、それらがトナー受入れ口部内に位置し、管Pにより搬出されてくる廃トナーをボックス9内へ収容することができる。
【0063】
トナー収容ボックス9が正規位置に装着された状態では、複数本のバネs2の弾性復元力がトナー受入れ口部に作用するが、図3及び図5に示すように、そのときのバネ力の合力作用線より下方で(本例では複数本のバネs2より下方で)、該バネとは反対側から(正面側から)一対の位置決め部材95がボックス9を位置決め支持する。さらに、該位置決め部材95より下方で、プリンタ本体に設けられた一対のモーメント支持部材96が、ボックス9の背面側の下角部分900を支持する。
【0064】
モーメント支持部材96は断面形状がL字状のもので、ボックス角部900に装置背面側からと下側から当接する。
図6に示すように、位置決め部材95は板バネのプリンタ正面側先端に傾斜前面を付けた爪951を設けたもので、ボックス9をその正規装着へ向け押し込むと、爪951の傾斜前面がボックス9に押されつつ装置左右方向に板バネ力に抗して開かれ、それによりボックス9の通過が許され、ボックス9が正規装着位置をとると爪951がバネの弾性復元力で当初位置に復帰してボックス9を前記シャッタ装置Sのバネs2とは反対側から位置決め支持する。
【0065】
この状態では、図5に示すように、シャッタ装置Sのバネs2力と位置決め部材95によるボックス支持とによりボックス9に回転モーメントが作用するが、該モーメントはモーメント支持部材96により受け止められ、かくしてボックス9は正規装着位置に固定される。
【0066】
このように廃トナー収容ボックス9のプリンタ本体への装着固定は、トナー搬送管Pのトナー排出口P2を開閉するシャッタ装置Sのバネs2力並びに位置決め部材95及びモーメント支持部材96を用いて行われるので、その固定手段は構造が極めて簡単であり、安価に済む。従ってプリンタAの大型化や高価格化を招くことはない。
なお、ボックス9を取り外すときは、一対の位置決め部材95を左右方向に開いてボックス9を引き出せばよい。
【0067】
図2を参照して廃トナー収容ボックス9についてさらに説明する。
ボックス本体91内には回転駆動されるトナー搬送均し部材92が配置されている。トナー搬送均し部材92は、螺旋コイル形状に形成された二つのコイル部921、922と、該二つのコイル部間にあって該コイル部の回転中心線と平行で該コイル部の半径(コイル部外周円の半径)より大きい回転半径で回転する攪拌棒部923とが一体となった部材である。
【0068】
トナー搬送均し部材92はボックス本体91内の廃トナー収容上限9Lに沿って延在するように設けられている。さらに言えば、部材92の回転中心線が該上限9Lより略部材回転半径分ほど下方位置をとるように該上限9Lに沿って設けられている。一方のコイル部921の外側端にはコイル部921と一体の軸部9211が設けられており、軸部9211はボックス本体91の一方の側壁に設けた軸受B1に回転可能に支持されてボックス本体外へ突出し、その突出部分に駆動用ギアGが接続されている。
【0069】
他方のコイル部922の外側端にはコイル部922と一体の軸部9221が設けられており、軸部9221はボックス本体91の他方の側壁に設けた軸受B2に回転可能に支持されている。軸部9211、9221の回転中心線はコイル部921、922及び攪拌棒部923の回転中心線と一致している。
【0070】
前記ギアGを図示省略の駆動部により回転駆動することでコイル部921、922及び攪拌棒部923は同じ方向に回転する。しかしコイル部921とコイル部922はコイル巻き方向(螺旋方向)が互いに逆向きになっている。トナー搬送均し部材92は、コイル部921及び922がそれぞれ攪拌棒部923の方へトナーを搬送するように回転駆動される。
【0071】
一方のコイル部921は、間隔を開けて配列された複数の廃トナー受入れ口部のうち該配列方向における一方の端にある廃トナー受入れ口部8eとその隣にある廃トナー受入れ口部Yeに臨むボックス本体内領域に位置している。
他方のコイル部922は、間隔を開けて配列された複数の廃トナー受入れ口部のうち該配列方向における他方の端にある廃トナー受入れ口部Keとその隣にある廃トナー受入れ口部Ceに臨むボックス本体内領域に位置している。攪拌棒部923は廃トナー受入れ口部Meに臨むボックス本体内領域に位置している。
【0072】
この廃トナー収容ボックス9によると、トナー搬送均し部材92は、そのコイル部921、922が攪拌棒部923の方へ廃トナーを搬送するように同じ方向に回転駆動される。各廃トナー受入れ口部からボックス本体内へ落とし入れられる廃トナーは、下方から堆積してくるとトナー搬送均し部材92によりボックス本体91内に略均一に堆積するように均される。これによりボックス9内容積の無駄を抑制するようにして、それだけ多量の廃トナーを収容でき、トナー収容ボックス9の交換或いは該ボックス9からの廃トナーの廃棄処理のサイクルが長くなり、それだけ廃トナーに関するメイテンナンス処理が容易となる。
【0073】
図6等に示すように、ボックス本体91には、ボックス本体内が廃トナーで満杯状態になるとそれを検出するための、突出形態の満杯検出窓部93が形成されている。窓部93はその左右両側壁が透光性を有している。窓部93の左右両側には空所93aが形成されている。空所93aは本例ではボックス本体内側へ凹んだ凹部である。
【0074】
ボックス本体91には、さらに、トナー搬送均し部材92の動作を検出するための動作検出窓部94が形成されている。窓部94もその左右両側壁が透光性を有している。窓部94の左右両側には空所94aが形成されている。
窓部93、94はいずれも、ボックス9の正面側の最前面9fs(図4参照)より前側へは実質上突出していない状態(突出していない、或いは突出していても実用上突出していないとみることができる程度にしか突出していな状態)で形成されている。
【0075】
満杯検出窓部93はトナー搬送均し部材92の攪拌棒部923の回転領域外側で、正面側からみて廃トナー受入れ口部YeとMeの間に位置しており、動作検出窓部94は攪拌棒部923の回転領域外側にあり、正面側からみて廃トナー受入れ口部MeとCeの間に位置している。
ボックス9内には攪拌棒部923の回転により駆動され揺動して動作検出窓部94内に出入する遮光部材924が設けられている(図4、図5も参照)。
【0076】
一方、図3、図6及び図7に示すように、正面カバーACの内側には、前記満杯検出窓部93に対応させて満杯検出センサ97が設けられているとともに動作検出窓部94に対応させて動作検出センサ98が設けられている。これらセンサ97、98はセンサの検出光を透過させる、一体的に形成されたセンサカバー99で覆われている。
【0077】
満杯検出センサ97は、発光素子971と受光素子972とを含んでおり、廃トナー収容ボックス9が正規装着状態にあり、カバーACが閉じられているときは、発光素子971及び受光素子972が窓部93両側の凹部93a(図6参照)にセンサカバー99で覆われたまま嵌合配置され、窓部93に廃トナーが入り込んできて、素子971から素子972へ窓部93を通して向かう検出光が遮られることでボックス9内が廃トナーで満杯状態になったことを検出できる。
【0078】
満杯検出センサ97がトナー満杯状態を検出すると、その検出信号は、廃トナー収容ボックス9の交換を指示する警告表示、図示省略のプリンタ動作制御部がプリンタ部品にダメージを与えないようにプンリト動作を停止させること等に利用できる。
【0079】
動作検出センサ98は、発光素子981と受光素子982とを含んでおり、廃トナー収容ボックス9が正規装着状態にあり、カバーACが閉じられているときは、発光素子981及び受光素子982が窓部94両側の空所94a(図6参照)にセンサカバー99で覆われたまま嵌合配置され、窓部94への前記遮光部材924(図4、図5参照)の出入状態に応じて素子981から素子982へ窓部94を通して向かう検出光が遮られ或いは遮られない時間間隔等からトナー搬送均し部材92の動作状態を検出することができる。
【0080】
動作検出センサ97がトナー搬送均し部材92の動作不良を検出すると、その検出信号は、その動作不良を示す表示や、図示省略のプリンタ動作制御部がプリンタ部品にダメージを与えないようにプンリト動作を停止させること等に利用できる。
【0081】
装置正面カバーACが閉じられたとき満杯検出センサ97の素子971、972が満杯検出窓部93両側の凹部93aに嵌合配置され、動作検出センサ98の素子981、982が動作検出窓部94両側の空所94aに嵌合配置されるようになっているので、それだけプリンタ全体を小型化、コンパクト化することができる。
【0082】
また、既述のとおり、窓部93、94はいずれも、ボックス9の正面側の最前面9fs(図4参照)より前側へは実質上突出していない状態に形成されているので、この点でも、それだけプリンタ全体を小型化、コンパクト化することができる。
【0083】
また、プリンタAによると、装置正面カバーACが開かれ、カバー内側の満杯検出センサ97及び動作選出センサ98が露出しても、それらセンサはセンサカバー99で覆われているので、該センサ自体に何か物が当たる等して損傷することは抑制される。
【0084】
廃トナー収容ボックス9は手で支えて既述のとおり図5や図6に示すようにその正規装置位置に装着固定することができる。しかし、図6に示すように、装置正面カバーACは、その開き姿勢においてプリンタ本体へ装着前の廃トナー収容ボックス9を載置し、該カバーACの閉じ動作によりボックス9をプリンタ本体へ装着可能の内面部acを有している。
【0085】
そしてセンサカバー99で覆われた満杯検出センサ97は、内面部acに載置されるボックス9をカバー閉じ動作によりプリンタ本体へ装着できるように該ボックス9を該内面部ac上で位置決めする位置決めガイドを兼ねている。従って、図7に示すようにボックス9を内面部ac上に載置し、カバーACを閉じることで簡単に正規装着位置に装着固定できる。
【0086】
内面部acは、廃トナー収容ボックス9をボックス交換や点検等のためにプリンタ本体に着脱するにあたり、該ボックス9を仮置きする等の場合にも利用できる。
【0087】
装置正面カバーACの内側には満杯検出センサ97及び動作検出センサ98から延びる通電線CLが配置されているが、廃トナー収容ボックス9の外輪郭形状及びサイズと該通電線CLの配置位置とは、カバーACを開いてボックス9をカバー内面部acに載置するとき、ボックス9が通電線CLを下敷かない状態で載置できる関係に設定されている。本例では、ボックス9の左右底部が斜面を呈するように面取り形状に形成されている。
【0088】
また、本例では、廃トナー収容ボックス9の外輪郭形状及びサイズと該通電線CLの配置位置とは、カバーACを閉じたとき、通電線CLがボックス9に衝突しないようにも設定されいる。
【0089】
このような設定により通電線の損傷を抑制できるとともに廃トナー収容ボックスをカバー内面部に安定して載置しやすくなる。
【0090】
また、装置正面カバーACが開かれた状態で廃トナー収容ボックス9が着脱され、そのときボックスからトナーがセンサ97や98へ落下することがあっても、センサ97、98はセンサカバー99で覆わていてセンサ自体にトナーが付着することは防止され、該カバーに付着したトナーはセンサを損傷する恐れなく容易に拭き取ることができるので、そして、センサカバー99は検出光を透過させるものであるため、その後も、満杯検出センサ97により廃トナー収容ボックス9のトナー満杯状態を精度良く検出することができ、動作検出センサ98によりトナー搬送均し部材92の動作状態を精度良く検出できる。
【0091】
以上、タンデム型カラー画像形成装置について説明したが、本発明は他のタイプのカラー画像形成装置にも適用でき、モノクロ画像形成装置にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、装置正面カバーが開かれたり、さらには廃トナー収容ボックスが画像形成装置本体に着脱されたりしても、その後も廃トナー収容ボックス内のトナー満杯状態を満杯検出センサで精度よく検出できる画像形成装置を提供することに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明に係る画像形成装置例であるプリンタの概略を示す図である。
【図2】廃トナー収容ボックスの概略断面図である。
【図3】図1に示すプリンタにおける各部の相互位置関係等を示す図である。
【図4】廃トナー収容ボックス及びシャッタ装置を付設したトナー搬送管の側面図である。
【図5】廃トナー収容ボックスをプリンタ本体に装着固定したときの該ボックスとシャッタ装置の関係を示す図である。
【図6】プリンタの正面カバーが開かれ、廃トナー収容ボックスが装着固定されている状態の概略斜視図である。
【図7】廃トナー収容ボックスが満杯検出センサにより位置決めされてカバー内面部に載置されている様子を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0094】
A プリンタ
Y イエロー画像形成部
M マゼンタ画像形成部
C シアン画像形成部
K ブラック画像形成部
YC、MC、CC、KC プロセスカートリッジ
11 感光体
12 帯電器
13 画像露光装置
14 現像器
141 現像ローラ
15 1次転写ローラ
16 クリーニング装置
17 光除電装置
21 駆動ローラ
22 対向ローラ
2 中間転写ベルト
3 2次転写ローラ
4 タイミングローラ対
5 記録媒体収容カセット
51 媒体引出しローラ
6 定着装置
71 媒体排出ローラ対
7 媒体排出トレイ
8 クリーニング装置
P トナー搬送管
P1 トナー搬送スクリュー
P2 トナー排出口
P3 搬送管P上のフランジ
S シャッタ装置
s1 シャッタ
s11 シャッタ開口
s12 シャッタ上のフランジ
s2 バネ
9 廃トナー収容ボックス
8e、Ye、Me、Ce、Ke 廃トナー受入れ口部
90 廃トナー受入れ口部の孔
901 廃トナー受け入れ口部の背面側壁
91 ボックス本体
92 トナー搬送均し部材
921、922 コイル部
923 攪拌棒部
924 遮光部材
93 満杯検出窓部
93a 窓部93両側の空所(凹部)
94 動作検出窓部
94a 窓部94両側の空所
9fs ボックス9の最前面
95 位置決め部材
951 部材95の爪
96 モーメント支持部材
900 ボックスの下角部分
97 満杯検出センサ
971 発光素子
972 受光素子
98 動作検出センサ
981 発光素子
982 受光素子
99 センサカバー
CL センサの通電線
AF プリンタ本体フレーム
a フレームAFの開口
AC 正面カバー
ac カバーの内面部
h ヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する画像形成部を有し、該画像形成部で形成されるトナー像を記録媒体に転写定着させることができ、画像形成に伴って発生する廃トナーを廃トナー搬出路部材により画像形成装置本体の正面側へ向け搬出して該搬出路部材の前記正面側のトナー排出口から排出し、該トナー排出口から排出される廃トナーを画像形成装置本体に対し前記正面側から着脱可能の廃トナー収容ボックスに受入れ収容でき、前記画像形成装置本体の正面側を装置正面カバーで開閉できる画像形成装置であり、
前記廃トナー収容ボックスは、該ボックス内が廃トナーで満杯になると該満杯状態を検出するための透光性部分を有する満杯検出窓部を有しており、
前記装置正面カバーの内側には該カバー閉状態で前記満杯検出窓部の透光性部分を通過可能の検出光を用いてボックス内廃トナー満杯状態を検出する満杯検出センサが設けられており、
該満杯検出センサは該検出光が透過可能のセンサカバーで覆われていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記廃トナー収容ボックスには前記満杯検出窓部の両側に空所が形成されているとともに該満杯検出窓部の該空所に臨む両側壁が該満杯検出窓部の透光性部分となっており、
前記満杯検出センサは発光素子と該発光素子からの検出光を受ける受光素子とを含み、前記装置正面カバーが閉じられると、前記満杯検出窓部両側の空所のうち一方に該発光素子が、他方に該受光素子がそれぞれ前記センサカバーで覆われた状態で嵌合配置される請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記廃トナー収容ボックスには廃トナーを該ボックス内に所定状態に収容するための可動部材が設けられているとともに該可動部材の動作を検出するための動作検出窓部が設けられており、
前記装置正面カバーの内側には該カバー閉状態で前記動作検出窓部を通して前記可動部材の動作状態を検出する動作検出センサが設けられており、
該動作検出センサはセンサカバーで覆われている請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記廃トナー収容ボックスには前記満杯検出窓部の両側に空所が形成されているとともに該満杯検出窓部の該空所に臨む両側壁が該満杯検出窓部の透光性部分となっており、
前記満杯検出センサは発光素子と該発光素子からの検出光を受ける受光素子とを含み、前記装置正面カバーが閉じられると、前記満杯検出窓部両側の空所のうち一方に該発光素子が、他方に該受光素子がそれぞれ前記センサカバーで覆われた状態で嵌合配置され、
前記廃トナー収容ボックスには前記動作検出窓部の両側にも空所が形成されているとともに該動作検出窓部の該空所に臨む両側壁が透光性部分となっており、
前記動作検出センサは前記動作検出窓部の透光性部分を通過可能の検出光を用いて前記可動部材の動作状態を検出するセンサであり、該動作検出センサを覆う前記センサカバーは該検出光が透過可能のカバーであり、
該動作検出センサは発光素子と該発光素子からの検出光を受ける受光素子とを含み、前記装置正面カバーが閉じられると、前記動作検出窓部両側の空所のうち一方に該発光素子が、他方に該受光素子がそれぞれ前記センサカバーで覆われた状態で嵌合配置される請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記満杯検出センサを覆うセンサカバー及び前記動作検出センサを覆うセンサカバーは一体的に形成されている請求項3又は4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記装置正面カバーは、その開き姿勢において画像形成装置本体へ装着前の前記廃トナー収容ボックスを載置し、該カバーの閉じ動作により該ボックスを画像形成装置本体へ装着可能の、該カバー開状態で前記満杯検出センサより画像形成装置本体側に位置する内面部を有しており、該満杯検出センサは、該内面部に載置される該ボックスを該カバーの閉じ動作により画像形成装置本体へ装着できるように該ボックスを該内面部上で位置決めする位置決めガイドを兼ねている請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記装置正面カバーの内側には前記満杯検出センサから延びる通電線が配置されており、前記廃トナー収容ボックスの外輪郭形状及びサイズと該通電線の配置位置とが、該カバーを開いて該ボックスを前記カバー内面部に載置するとき、該ボックスが該通電線を下敷かない状態で載置できる関係に設定されている請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記カバーは、その開き姿勢において画像形成装置本体へ装着前の前記廃トナー収容ボックスを載置し、該カバーの閉じ動作により該ボックスを画像形成装置本体へ装着可能の、該カバー開状態で前記満杯検出センサ及び動作検出センサより画像形成装置本体側に位置する内面部を有しており、該満杯検出センサ及び動作検出センサのうち少なくとも一方は、該内面部に載置される該ボックスを該カバーの閉じ動作により画像形成装置本体へ装着できるように該ボックスを該内面部上で位置決めする位置決めガイドを兼ねている請求項3、4又は5記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記装置正面側カバーの内側には前記満杯検出センサ及び前記動作検出センサから延びる通電線が配置されており、前記廃トナー収容ボックスの外輪郭形状及びサイズと該通電線の配置位置とが、該カバーを開いて該ボックスを前記カバー内面部に載置するとき、該ボックスが該通電線を下敷かない状態で載置できる関係に設定されている請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成部を複数備えているとともに中間転写体を備えており、該中間転写体に沿って該複数の画像形成部が順次配列されており、該各画像形成部は自身担当色のトナーでトナー像を形成することができ、該画像形成部で形成されるトナー像を該中間転写体上に1次転写し、該中間転写体上の1次転写トナー像を前記記録媒体に2次転写し、該記録媒体に定着させてカラー画像を形成できるカラー画像形成装置である請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成に伴って生じる廃トナーは、前記各画像形成部で形成されるトナー像が前記中間転写ベルト上に1次転写されるに伴って生じ、該画像形成部の像担持体のクリーニング装置に集められる廃トナー及び前記中間転写体上の1次転写トナー像が前記記録媒体に2次転写されるに伴って生じ、該中間転写体のクリーニング装置に集められる廃トナーであり、前記廃トナー搬出路部材は該各クリーニング装置に付設されており、前記廃トナー収容ボックスの廃トナー受入れ口部は該各クリーニング装置に付設された廃トナー搬出路部材に対応させて設けられている請求項10記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−134398(P2008−134398A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−319912(P2006−319912)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】