画像形成装置
【課題】用紙を転写部に導く第1の搬送経路と第2面への転写のために用紙を再度転写部へ導く第2の搬送経路とを、開閉扉の開放動作に連動して開放することができ、コンパクトな構成で、かつ、ジャム処理などを容易に行うことのできる搬送ユニットを備えた画像形成装置を得る。
【解決手段】開閉扉11の内側に設けた搬送ユニット12は、開閉扉11の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在であり、閉止時には支軸5a及びピン22が本体フレームに設けた溝部に係合して位置決めされる。開閉扉11を開放したとき、搬送ユニット12も開閉扉11と連動して移動し、転写部40aを含む用紙搬送経路が大きく開放され、また、搬送ユニット12のガイド部18と開閉扉11の内側のガイド部17a,17bとで構成されている両面搬送経路も開放される。
【解決手段】開閉扉11の内側に設けた搬送ユニット12は、開閉扉11の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在であり、閉止時には支軸5a及びピン22が本体フレームに設けた溝部に係合して位置決めされる。開閉扉11を開放したとき、搬送ユニット12も開閉扉11と連動して移動し、転写部40aを含む用紙搬送経路が大きく開放され、また、搬送ユニット12のガイド部18と開閉扉11の内側のガイド部17a,17bとで構成されている両面搬送経路も開放される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に、用紙の両面にトナー画像を形成するようにした複写機やプリンタなどの電子写真法による画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真法による画像形成装置においては、用紙搬送部の位置精度、ジャム処理性、メンテナンス性の確保のために、画像形成装置本体に対して開閉扉を設け、該開閉扉に用紙の搬送部材とガイド部材を含む所定の搬送経路を構成した搬送ユニットを、開閉扉の閉止時には所定位置に位置決めし、開放時には自由に移動自在に保持するものが知られている。
【0003】
また、用紙の第2面にも画像を形成するために、第1面に画像を形成された用紙を装置本体の背部にスイッチバックさせて搬送し、再度トナー転写部に送り込む両面搬送経路を構成する搬送ユニットを備えたものも知られている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、両面搬送経路を構成する搬送ユニットに、駆動源、制御基板、搬送ガイド、搬送ローラを取付け、装置本体を開閉可能な開閉扉の外側に設けた画像形成装置が開示されている。しかしながら、この画像形成装置では、ジャム処理のために開閉扉を開放した場合、開放されるのはトナー転写部を含む用紙搬送経路のみであり、両面搬送経路に対しては別途開放機構を設置する必要があり、そのために両面搬送ユニットが大型化するという問題点を有していた。
【0005】
前記問題点に対処するため、特許文献2には、開閉扉によってトナー転写部を開放する搬送ユニットの背面に、両面搬送経路を一対の搬送ローラや一対の搬送ガイドをそれぞれ向かい合うように配置し、搬送ユニットを開閉扉の内側に取り付けた画像形成装置が開示されている。しかしながら、開閉扉の内側に、両面搬送経路を構成するローラやガイドを向かい合って配置した両面搬送ユニットを設けると、ジャム紙の視認性が悪く、その排除が困難になる。
【特許文献1】特開平11−231594号公報
【特許文献2】米国特許第6987525号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の第1の目的は、用紙を転写部に導く第1の搬送経路と第2面への転写のために用紙を再度転写部に導く第2の搬送経路とを、開閉扉の開放動作に連動して開放することができ、コンパクトな構成で、かつ、ジャム処理などを容易に行うことのできる搬送ユニットを備えた画像形成装置を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、前記第1の目的を達成するとともに、用紙を転写部から定着部へ支障なく搬送することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第3の目的は、前記第1の目的を達成するとともに、転写部材を像担持体の転写部に対して当接/解除可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、
像担持体の転写部から第1面にトナーを転写された用紙を再度転写部に搬送して該用紙の第2面にトナーを転写する画像形成装置において、
転写部を開閉するために画像形成装置本体に設けられた開閉扉と、
用紙の搬送部材とガイド部を含む所定の搬送経路を構成し、前記開閉扉の内側に設けられた搬送ユニットであって、該開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在に、該開閉扉の閉止時には該搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされる搬送ユニットと、
を備え、
前記搬送ユニットは、用紙にトナーを転写するための転写部材、用紙を転写部に搬送する第1の搬送ローラ対、用紙をガイドする第1のガイド部を含む第1の搬送経路と、第2面へのトナー転写のために用紙を搬送する第2の搬送ローラ対、用紙をガイドする第2のガイド部を含む第2の搬送経路と、を備え、
前記開閉扉は前記搬送ユニットの第2のガイド部と対向して用紙をガイドする第3のガイド部を有し、
前記開閉扉を開放したとき、前記第1の搬送経路が開放されるとともに前記第2の搬送経路が開放されること、
を特徴とする。
【0010】
本発明に係る画像形成装置においては、用紙を転写部に導く第1の搬送経路と第2面への転写のために用紙を再度転写部に導く第2の搬送経路(両面搬送経路)とが、開閉扉の開放動作に連動して開放され、かつ、搬送ユニットは開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在であるため、ジャム紙の処理やメンテナンスを容易に行うことができる。また、開閉扉の閉止時には搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされるため、用紙搬送のためのローラやガイド部の位置決め精度が高い。
【0011】
本発明に係る画像形成装置において、搬送ユニットは開閉方向と直交する方向の両側に支持ピンを有し、開閉扉は該支持ピンを所定の範囲で移動を規制する支持部材を備えていることが好ましい。搬送ユニットを開閉扉に良好に移動自在に支持することができる。
【0012】
また、開閉扉と搬送ユニットとの間に、該開閉扉を開放したときに第2のガイド部が第3のガイド部から離れる方向に付勢する弾性部材を設けることが好ましい。開閉扉の開閉時に第2の搬送経路(両面搬送経路)の開閉がスムーズに行われることになる。
【0013】
開閉扉の閉止時に搬送ユニットに設けた係合部が係合する位置決め部は、像担持体を保持する本体フレームに形成されていてもよい。像担持体の転写部に対する搬送ユニット(特に、搬送ユニットに設けた転写部材)の位置決めが確実になる。
【0014】
搬送ユニットは第1の搬送経路を含む第1のフレームと第2の搬送経路(両面搬送経路)を含む第2のフレームとを備え、第2のフレームは第1のフレームから取り外し可能であってもよい。第2のフレームの着脱によって、両面搬送経路を備えた、あるいは、備えていない画像形成装置を同じ外観で製作できる。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、第1の搬送経路に用紙の搬送速度を制御するための用紙検出手段を備えていてもよい。用紙は第1の搬送経路によって転写部からトナーの定着部に導かれるが、定着部は温度変化が大きくて用紙搬送速度がばらつく傾向にある。転写部と定着部との間で用紙を検出してその搬送速度を制御することにより、用紙を転写部から定着部へ支障なく搬送でき、用紙が定着部に引張られて画像の転写ずれが生じるなどの不具合を未然に防止できる。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、転写部材は第1のガイド部に取り付けられ、第1のガイド部は開閉扉の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられるとともに該揺動を駆動する駆動部材を備え、転写部材は第1のガイド部の揺動に伴って像担持体の転写部に当接/解除可能であることが好ましい。画像形成装置では、像担持体に所定のテストトナーパターンを形成して用紙上に転写することなく、該テストトナーパターンの濃度や形成位置を光学的に測定し、画像形成プロセスを調整する画像調整制御を所定のタイミングで実行する。このような画像調整制御時に、転写部材による像担持体の転写部への当接を解除することにより、画像調整制御を支障なく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】
(プリンタの全体構成)
本発明に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタ1は、図1に示すように、概略、プリンタ本体のほぼ中央部に、Y、M、C、K(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各画像を形成するためのプロセスカートリッジ3(3Y,3M,3C,3K)を並置したタンデム方式である。プロセスカートリッジ3の直上には中間転写ベルト40が矢印A方向に回転駆動可能に設置されており、直下にはレーザ走査光学ユニット2が設置されている。
【0019】
各プロセスカートリッジ3は、感光体ドラムを中心に帯電器、トナーによる現像器などを備えた周知の構成を備え、感光体ドラムにはレーザ走査光学ユニット2から照射されるレーザ光By,Bm,Bc,Bkによって画像(静電潜像)が形成され、各静電潜像はトナーよって現像された後、中間転写ベルト40上に1次転写されて合成される。
【0020】
プリンタ本体の底部には用紙を1枚ずつ給紙するための給紙カセット4が設置され、給紙ローラ4aから給紙された用紙は、上方に搬送されてタイミングローラ対5から中間転写ベルト40の転写部40aに送られ、該転写部40aにて転写ローラ6から付与される電界にて中間転写ベルト40からトナー画像が2次転写される。その後、用紙は、さらに上方へ搬送され、定着ユニット7にてトナーの加熱定着を施され、排出ローラ対8からプリンタ本体の上面に設けた排紙部1aに排出される。本明細書において、タイミングローラ対5から転写部40aを経て定着ユニット7へ至る用紙搬送経路を第1の搬送経路と称する。
【0021】
一方、排出ローラ対8の直後に設けた爪部材9aが図1中時計回り方向に回動することにより、第1面にトナーを転写/定着されて第1の搬送経路を搬送されてきた用紙は、スイッチバックローラ対9によって、いったん排紙部1a上に搬送されてから逆送され、開閉扉11のガイド部17aとプリンタ本体に設けたガイド部13との間でガイドされつつローラ対16によって下方に搬送され、さらに、開閉扉11のガイド部17bと以下に詳述する搬送ユニット12のガイド部18との間でガイドされ、タイミングローラ対5を経て転写部40aに戻される。ここで、用紙の第2面にトナー画像が転写されることになる。本明細書において、ローラ対16からタイミングローラ対5へ至る用紙搬送経路を第2の搬送経路(両面搬送経路)と称する。
【0022】
(開閉扉)
プリンタ本体の背面側(図1の左側を正面、右側を背面とする)には、開閉扉11が設置されている。この開閉扉11は支軸10を支点として回動自在に取り付けられ、プリンタ本体とは図3に示すレバー14にて連結されている。図1に示す閉止状態から図3に示すように支軸10を支点として時計回り方向に回動させることで、第1の搬送経路を大きく開放することができる。同時に、第2の搬送経路も開放され、この点は後に詳述する。
【0023】
(手差し給紙部)
本プリンタには、図1及び図2に示す手差し給紙部4bが設置されている。この手差し給紙部4bは開閉扉11の内側に設置したもので(図1参照)、給紙ローラ4cを備え、トレイ4dを時計回り方向に倒すことで、一時的な給紙部として機能する。トレイ4d上に載置された用紙は、給紙ローラ4cにて1枚ずつ給紙され、タイミングローラ対5から転写部40aへ搬送される。
【0024】
(搬送ユニット)
搬送ユニット12は、第1及び第2の搬送経路を構成するもので、前記開閉扉11の内側に設けられ、図4及び図6に示すように、両側に取り付けたピン22が開閉扉11に取り付けたブラケット23の穴部23aに遊嵌状態で係合している。また、図3に示すように、開閉扉11と搬送ユニット12との間にはコイルばね15が介在されている。
【0025】
詳しくは、搬送ユニット12は、第1の搬送経路を構成するタイミングローラ対5、転写ローラ6、用紙ガイド部19a,19bを備え、さらに、第2の搬送経路を構成するローラ対16、用紙ガイド部18,18aを備えている。ガイド部18,18aは開閉扉11のガイド部17a,17bと対向している。
【0026】
また、搬送ユニット12の両側には、図5及び図6に示すように、タイミングローラ対5の一方の支軸5a及びピン21が突出している。開閉扉11が閉止状態にあるとき、図7及び図8に示すように、支軸5a及びピン21が、本体フレーム42の溝部42b,42cの奥部に係合し、搬送ユニット12が所定の位置にセットされる。開閉扉11が開放されると、開放動作に伴って前記ブラケット23の穴部23aがピン22に係合して搬送ユニット12を一体的に開放方向に移動させ、支軸5a及びピン21が溝部42b,42cから引き出される。
【0027】
開閉扉11の開放状態は図3に示すとおりであり、このとき搬送ユニット12は第1の搬送経路を大きく開放するので、作業者の視認性が良好になる。また、搬送ユニット12は、開閉方向と平行な面内で、ピン22がブラケット23の穴部23aに遊嵌している範囲で移動自在であり、第2の搬送経路を開放する。これにて、ジャム処理やメンテナンスを容易に行うことが可能になる。特に、本実施例では、開放時に搬送ユニット12はコイルばね15にて弾性的に若干持ち上げられるので、第2の搬送経路の開閉がスムーズに行われる。また、ガイド部18aを手で持って搬送ユニット12をピン22を支点として上方に回動させれば、第2の搬送経路をより大きく開放することができる。
【0028】
また、開閉扉11が閉じられるとき、ブラケット23の穴部23aがピン22に当接して搬送ユニット12をプリンタ本体内に移動させ、支軸5a及びピン21がそれぞれ本体フレーム42の溝部42b,42cの奥部に係合し、搬送ユニット12が所定の位置に位置決めされる。
【0029】
前記本体フレーム42(図7及び図8参照)は、前記中間転写ベルト40を保持するものであり、長溝部42aは中間転写ベルト40を支持する支軸41a,41bが位置決め保持されている。開閉扉11が閉止状態にあるとき、搬送ユニット12は支軸5a及びピン21が中間転写ベルト40を保持する本体フレーム42に形成した溝部42b,42cに係合して位置決めされることにより、中間転写ベルト40の転写部40aに対する転写ローラ6の位置決めが確実になる。
【0030】
(搬送ユニットの分割構造)
前記搬送ユニット12は、図9及び図10に示すように、第1の搬送経路を構成するフレーム26と第2の搬送経路を構成するフレーム27とに分割されている。フレーム26にはタイミングローラ対5、転写ローラ6、ガイド部19a,19bなどが取り付けられている。フレーム27には搬送ローラ対16が取り付けられ、ガイド部28が形成されている。
【0031】
フレーム27はその両側に設けた突片27aからフレーム26のねじ孔26aにビス29を螺着することにより着脱可能に一体化されている。このように、第2の搬送経路を構成するフレーム27を第1の搬送経路を構成するフレーム26から取り外し可能とすることにより、フレーム27の着脱によって、両面搬送経路を備えた、あるいは、備えていないプリンタを同じ外観で製作できる。
【0032】
(転写部から定着部への用紙搬送制御)
ところで、本実施例では、図1に示すように、第1の搬送経路であって転写部40aから定着ユニット7に至る経路に用紙の搬送速度を制御するために用紙を検出するアクチュエータ33とセンサ34を備えている。
【0033】
用紙は第1の搬送経路を転写部40aから定着ユニット7に導かれるが、定着ユニット7は温度変化が大きくて用紙搬送速度がばらつく傾向にある。定着ユニット7での搬送速度が転写部40aでの搬送速度より速くなると、用紙が引張られ画像の転写ずれが発生する。そこで、転写部40aと定着ユニット7との間でセンサ34によって用紙のたるみ/引張り状態を検出し、定着ユニット7の加熱ローラ7a及び加圧ローラ7bの回転速度(用紙搬送速度)を制御することにより、用紙をほぼ一定の緊張度合を保持した状態で転写部40aから定着ユニット7へ搬送する。これにて、用紙が定着ユニット7に引張られて画像の転写ずれが生じるなどの不具合を未然に防止できる。
【0034】
(転写ローラの接離制御)
図11及び図12に示すように、ガイド部19aを設けたフレーム35はフレーム26にピン35aを支点として開閉扉11の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられ、転写ローラ6はこのフレーム35に回転自在に取り付けられている。フレーム26には、図示しないステッピングモータによって回転駆動されるカム37と、その回転角度を検出するセンサ38が取り付けられている。カム37の外周面はフレーム35の背面に当接しており、カム37が回転してその大径部がフレーム35の背面を押圧すると、フレーム35がピン35aを支点として図11中時計回り方向に回動し、転写ローラ6が転写部40aに所定の圧力で当接する。
【0035】
一方、カム37がほぼ180°回転してその小径部がフレーム35の背面に対向すると、フレーム35が反時計回り方向に回動し、転写ローラ6が転写部40aとの当接を解除される。
【0036】
本プリンタでは、中間転写ベルト40上に所定のテストトナーパターンを形成して用紙上に転写することなく、該テストトナーパターンの濃度や形成位置を光学的に測定し、画像形成プロセスを調整する画像調整制御を所定のタイミングで実行する。このような画像調整制御時に、転写ローラ6による転写部40aへの当接を解除することにより、画像調整制御を支障なく行うことができる。
【0037】
(他の実施例)
なお、本発明に係る画像形成装置は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0038】
特に、第1及び第2の搬送経路を構成する部材は任意であり、開閉扉や搬送ユニットの細部の構成も任意である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタを示す概略構成図である。
【図2】前記プリンタにおいて手差し給紙部を使用する場合を示す概略構成図である。
【図3】前記プリンタにおいて開閉扉を開放した状態を示す概略構成図である。
【図4】開閉扉と搬送ユニットを示す立面図である。
【図5】搬送ユニットの正面側を示す斜視図である。
【図6】開閉扉と搬送ユニットを示す斜視図である。
【図7】搬送ユニットの位置決め状態を示す立面図である。
【図8】搬送ユニットの位置決め状態を示す斜視図である。
【図9】搬送ユニットの背面側を示す斜視図である。
【図10】搬送ユニットの分割構造を示す斜視図である。
【図11】転写ローラの接離機構を示す立面図である。
【図12】転写ローラの接離機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1…プリンタ
5…タイミングローラ対
5a…支軸
6…転写ローラ
11…開閉扉
12…搬送ユニット
15…コイルばね
16…搬送ローラ対
17a,17b…ガイド部
18,18a…ガイド部
19a,19b…ガイド部
21,22…ピン
23…ブラケット
26,27…フレーム
33…アクチュエータ
34…用紙検出センサ
37…カム
40…中間転写ベルト
40a…転写部
42…本体フレーム
42b,42c…溝部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に、用紙の両面にトナー画像を形成するようにした複写機やプリンタなどの電子写真法による画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真法による画像形成装置においては、用紙搬送部の位置精度、ジャム処理性、メンテナンス性の確保のために、画像形成装置本体に対して開閉扉を設け、該開閉扉に用紙の搬送部材とガイド部材を含む所定の搬送経路を構成した搬送ユニットを、開閉扉の閉止時には所定位置に位置決めし、開放時には自由に移動自在に保持するものが知られている。
【0003】
また、用紙の第2面にも画像を形成するために、第1面に画像を形成された用紙を装置本体の背部にスイッチバックさせて搬送し、再度トナー転写部に送り込む両面搬送経路を構成する搬送ユニットを備えたものも知られている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、両面搬送経路を構成する搬送ユニットに、駆動源、制御基板、搬送ガイド、搬送ローラを取付け、装置本体を開閉可能な開閉扉の外側に設けた画像形成装置が開示されている。しかしながら、この画像形成装置では、ジャム処理のために開閉扉を開放した場合、開放されるのはトナー転写部を含む用紙搬送経路のみであり、両面搬送経路に対しては別途開放機構を設置する必要があり、そのために両面搬送ユニットが大型化するという問題点を有していた。
【0005】
前記問題点に対処するため、特許文献2には、開閉扉によってトナー転写部を開放する搬送ユニットの背面に、両面搬送経路を一対の搬送ローラや一対の搬送ガイドをそれぞれ向かい合うように配置し、搬送ユニットを開閉扉の内側に取り付けた画像形成装置が開示されている。しかしながら、開閉扉の内側に、両面搬送経路を構成するローラやガイドを向かい合って配置した両面搬送ユニットを設けると、ジャム紙の視認性が悪く、その排除が困難になる。
【特許文献1】特開平11−231594号公報
【特許文献2】米国特許第6987525号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の第1の目的は、用紙を転写部に導く第1の搬送経路と第2面への転写のために用紙を再度転写部に導く第2の搬送経路とを、開閉扉の開放動作に連動して開放することができ、コンパクトな構成で、かつ、ジャム処理などを容易に行うことのできる搬送ユニットを備えた画像形成装置を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、前記第1の目的を達成するとともに、用紙を転写部から定着部へ支障なく搬送することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
本発明の第3の目的は、前記第1の目的を達成するとともに、転写部材を像担持体の転写部に対して当接/解除可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、
像担持体の転写部から第1面にトナーを転写された用紙を再度転写部に搬送して該用紙の第2面にトナーを転写する画像形成装置において、
転写部を開閉するために画像形成装置本体に設けられた開閉扉と、
用紙の搬送部材とガイド部を含む所定の搬送経路を構成し、前記開閉扉の内側に設けられた搬送ユニットであって、該開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在に、該開閉扉の閉止時には該搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされる搬送ユニットと、
を備え、
前記搬送ユニットは、用紙にトナーを転写するための転写部材、用紙を転写部に搬送する第1の搬送ローラ対、用紙をガイドする第1のガイド部を含む第1の搬送経路と、第2面へのトナー転写のために用紙を搬送する第2の搬送ローラ対、用紙をガイドする第2のガイド部を含む第2の搬送経路と、を備え、
前記開閉扉は前記搬送ユニットの第2のガイド部と対向して用紙をガイドする第3のガイド部を有し、
前記開閉扉を開放したとき、前記第1の搬送経路が開放されるとともに前記第2の搬送経路が開放されること、
を特徴とする。
【0010】
本発明に係る画像形成装置においては、用紙を転写部に導く第1の搬送経路と第2面への転写のために用紙を再度転写部に導く第2の搬送経路(両面搬送経路)とが、開閉扉の開放動作に連動して開放され、かつ、搬送ユニットは開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在であるため、ジャム紙の処理やメンテナンスを容易に行うことができる。また、開閉扉の閉止時には搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされるため、用紙搬送のためのローラやガイド部の位置決め精度が高い。
【0011】
本発明に係る画像形成装置において、搬送ユニットは開閉方向と直交する方向の両側に支持ピンを有し、開閉扉は該支持ピンを所定の範囲で移動を規制する支持部材を備えていることが好ましい。搬送ユニットを開閉扉に良好に移動自在に支持することができる。
【0012】
また、開閉扉と搬送ユニットとの間に、該開閉扉を開放したときに第2のガイド部が第3のガイド部から離れる方向に付勢する弾性部材を設けることが好ましい。開閉扉の開閉時に第2の搬送経路(両面搬送経路)の開閉がスムーズに行われることになる。
【0013】
開閉扉の閉止時に搬送ユニットに設けた係合部が係合する位置決め部は、像担持体を保持する本体フレームに形成されていてもよい。像担持体の転写部に対する搬送ユニット(特に、搬送ユニットに設けた転写部材)の位置決めが確実になる。
【0014】
搬送ユニットは第1の搬送経路を含む第1のフレームと第2の搬送経路(両面搬送経路)を含む第2のフレームとを備え、第2のフレームは第1のフレームから取り外し可能であってもよい。第2のフレームの着脱によって、両面搬送経路を備えた、あるいは、備えていない画像形成装置を同じ外観で製作できる。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、第1の搬送経路に用紙の搬送速度を制御するための用紙検出手段を備えていてもよい。用紙は第1の搬送経路によって転写部からトナーの定着部に導かれるが、定着部は温度変化が大きくて用紙搬送速度がばらつく傾向にある。転写部と定着部との間で用紙を検出してその搬送速度を制御することにより、用紙を転写部から定着部へ支障なく搬送でき、用紙が定着部に引張られて画像の転写ずれが生じるなどの不具合を未然に防止できる。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、転写部材は第1のガイド部に取り付けられ、第1のガイド部は開閉扉の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられるとともに該揺動を駆動する駆動部材を備え、転写部材は第1のガイド部の揺動に伴って像担持体の転写部に当接/解除可能であることが好ましい。画像形成装置では、像担持体に所定のテストトナーパターンを形成して用紙上に転写することなく、該テストトナーパターンの濃度や形成位置を光学的に測定し、画像形成プロセスを調整する画像調整制御を所定のタイミングで実行する。このような画像調整制御時に、転写部材による像担持体の転写部への当接を解除することにより、画像調整制御を支障なく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】
(プリンタの全体構成)
本発明に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタ1は、図1に示すように、概略、プリンタ本体のほぼ中央部に、Y、M、C、K(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の各画像を形成するためのプロセスカートリッジ3(3Y,3M,3C,3K)を並置したタンデム方式である。プロセスカートリッジ3の直上には中間転写ベルト40が矢印A方向に回転駆動可能に設置されており、直下にはレーザ走査光学ユニット2が設置されている。
【0019】
各プロセスカートリッジ3は、感光体ドラムを中心に帯電器、トナーによる現像器などを備えた周知の構成を備え、感光体ドラムにはレーザ走査光学ユニット2から照射されるレーザ光By,Bm,Bc,Bkによって画像(静電潜像)が形成され、各静電潜像はトナーよって現像された後、中間転写ベルト40上に1次転写されて合成される。
【0020】
プリンタ本体の底部には用紙を1枚ずつ給紙するための給紙カセット4が設置され、給紙ローラ4aから給紙された用紙は、上方に搬送されてタイミングローラ対5から中間転写ベルト40の転写部40aに送られ、該転写部40aにて転写ローラ6から付与される電界にて中間転写ベルト40からトナー画像が2次転写される。その後、用紙は、さらに上方へ搬送され、定着ユニット7にてトナーの加熱定着を施され、排出ローラ対8からプリンタ本体の上面に設けた排紙部1aに排出される。本明細書において、タイミングローラ対5から転写部40aを経て定着ユニット7へ至る用紙搬送経路を第1の搬送経路と称する。
【0021】
一方、排出ローラ対8の直後に設けた爪部材9aが図1中時計回り方向に回動することにより、第1面にトナーを転写/定着されて第1の搬送経路を搬送されてきた用紙は、スイッチバックローラ対9によって、いったん排紙部1a上に搬送されてから逆送され、開閉扉11のガイド部17aとプリンタ本体に設けたガイド部13との間でガイドされつつローラ対16によって下方に搬送され、さらに、開閉扉11のガイド部17bと以下に詳述する搬送ユニット12のガイド部18との間でガイドされ、タイミングローラ対5を経て転写部40aに戻される。ここで、用紙の第2面にトナー画像が転写されることになる。本明細書において、ローラ対16からタイミングローラ対5へ至る用紙搬送経路を第2の搬送経路(両面搬送経路)と称する。
【0022】
(開閉扉)
プリンタ本体の背面側(図1の左側を正面、右側を背面とする)には、開閉扉11が設置されている。この開閉扉11は支軸10を支点として回動自在に取り付けられ、プリンタ本体とは図3に示すレバー14にて連結されている。図1に示す閉止状態から図3に示すように支軸10を支点として時計回り方向に回動させることで、第1の搬送経路を大きく開放することができる。同時に、第2の搬送経路も開放され、この点は後に詳述する。
【0023】
(手差し給紙部)
本プリンタには、図1及び図2に示す手差し給紙部4bが設置されている。この手差し給紙部4bは開閉扉11の内側に設置したもので(図1参照)、給紙ローラ4cを備え、トレイ4dを時計回り方向に倒すことで、一時的な給紙部として機能する。トレイ4d上に載置された用紙は、給紙ローラ4cにて1枚ずつ給紙され、タイミングローラ対5から転写部40aへ搬送される。
【0024】
(搬送ユニット)
搬送ユニット12は、第1及び第2の搬送経路を構成するもので、前記開閉扉11の内側に設けられ、図4及び図6に示すように、両側に取り付けたピン22が開閉扉11に取り付けたブラケット23の穴部23aに遊嵌状態で係合している。また、図3に示すように、開閉扉11と搬送ユニット12との間にはコイルばね15が介在されている。
【0025】
詳しくは、搬送ユニット12は、第1の搬送経路を構成するタイミングローラ対5、転写ローラ6、用紙ガイド部19a,19bを備え、さらに、第2の搬送経路を構成するローラ対16、用紙ガイド部18,18aを備えている。ガイド部18,18aは開閉扉11のガイド部17a,17bと対向している。
【0026】
また、搬送ユニット12の両側には、図5及び図6に示すように、タイミングローラ対5の一方の支軸5a及びピン21が突出している。開閉扉11が閉止状態にあるとき、図7及び図8に示すように、支軸5a及びピン21が、本体フレーム42の溝部42b,42cの奥部に係合し、搬送ユニット12が所定の位置にセットされる。開閉扉11が開放されると、開放動作に伴って前記ブラケット23の穴部23aがピン22に係合して搬送ユニット12を一体的に開放方向に移動させ、支軸5a及びピン21が溝部42b,42cから引き出される。
【0027】
開閉扉11の開放状態は図3に示すとおりであり、このとき搬送ユニット12は第1の搬送経路を大きく開放するので、作業者の視認性が良好になる。また、搬送ユニット12は、開閉方向と平行な面内で、ピン22がブラケット23の穴部23aに遊嵌している範囲で移動自在であり、第2の搬送経路を開放する。これにて、ジャム処理やメンテナンスを容易に行うことが可能になる。特に、本実施例では、開放時に搬送ユニット12はコイルばね15にて弾性的に若干持ち上げられるので、第2の搬送経路の開閉がスムーズに行われる。また、ガイド部18aを手で持って搬送ユニット12をピン22を支点として上方に回動させれば、第2の搬送経路をより大きく開放することができる。
【0028】
また、開閉扉11が閉じられるとき、ブラケット23の穴部23aがピン22に当接して搬送ユニット12をプリンタ本体内に移動させ、支軸5a及びピン21がそれぞれ本体フレーム42の溝部42b,42cの奥部に係合し、搬送ユニット12が所定の位置に位置決めされる。
【0029】
前記本体フレーム42(図7及び図8参照)は、前記中間転写ベルト40を保持するものであり、長溝部42aは中間転写ベルト40を支持する支軸41a,41bが位置決め保持されている。開閉扉11が閉止状態にあるとき、搬送ユニット12は支軸5a及びピン21が中間転写ベルト40を保持する本体フレーム42に形成した溝部42b,42cに係合して位置決めされることにより、中間転写ベルト40の転写部40aに対する転写ローラ6の位置決めが確実になる。
【0030】
(搬送ユニットの分割構造)
前記搬送ユニット12は、図9及び図10に示すように、第1の搬送経路を構成するフレーム26と第2の搬送経路を構成するフレーム27とに分割されている。フレーム26にはタイミングローラ対5、転写ローラ6、ガイド部19a,19bなどが取り付けられている。フレーム27には搬送ローラ対16が取り付けられ、ガイド部28が形成されている。
【0031】
フレーム27はその両側に設けた突片27aからフレーム26のねじ孔26aにビス29を螺着することにより着脱可能に一体化されている。このように、第2の搬送経路を構成するフレーム27を第1の搬送経路を構成するフレーム26から取り外し可能とすることにより、フレーム27の着脱によって、両面搬送経路を備えた、あるいは、備えていないプリンタを同じ外観で製作できる。
【0032】
(転写部から定着部への用紙搬送制御)
ところで、本実施例では、図1に示すように、第1の搬送経路であって転写部40aから定着ユニット7に至る経路に用紙の搬送速度を制御するために用紙を検出するアクチュエータ33とセンサ34を備えている。
【0033】
用紙は第1の搬送経路を転写部40aから定着ユニット7に導かれるが、定着ユニット7は温度変化が大きくて用紙搬送速度がばらつく傾向にある。定着ユニット7での搬送速度が転写部40aでの搬送速度より速くなると、用紙が引張られ画像の転写ずれが発生する。そこで、転写部40aと定着ユニット7との間でセンサ34によって用紙のたるみ/引張り状態を検出し、定着ユニット7の加熱ローラ7a及び加圧ローラ7bの回転速度(用紙搬送速度)を制御することにより、用紙をほぼ一定の緊張度合を保持した状態で転写部40aから定着ユニット7へ搬送する。これにて、用紙が定着ユニット7に引張られて画像の転写ずれが生じるなどの不具合を未然に防止できる。
【0034】
(転写ローラの接離制御)
図11及び図12に示すように、ガイド部19aを設けたフレーム35はフレーム26にピン35aを支点として開閉扉11の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられ、転写ローラ6はこのフレーム35に回転自在に取り付けられている。フレーム26には、図示しないステッピングモータによって回転駆動されるカム37と、その回転角度を検出するセンサ38が取り付けられている。カム37の外周面はフレーム35の背面に当接しており、カム37が回転してその大径部がフレーム35の背面を押圧すると、フレーム35がピン35aを支点として図11中時計回り方向に回動し、転写ローラ6が転写部40aに所定の圧力で当接する。
【0035】
一方、カム37がほぼ180°回転してその小径部がフレーム35の背面に対向すると、フレーム35が反時計回り方向に回動し、転写ローラ6が転写部40aとの当接を解除される。
【0036】
本プリンタでは、中間転写ベルト40上に所定のテストトナーパターンを形成して用紙上に転写することなく、該テストトナーパターンの濃度や形成位置を光学的に測定し、画像形成プロセスを調整する画像調整制御を所定のタイミングで実行する。このような画像調整制御時に、転写ローラ6による転写部40aへの当接を解除することにより、画像調整制御を支障なく行うことができる。
【0037】
(他の実施例)
なお、本発明に係る画像形成装置は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0038】
特に、第1及び第2の搬送経路を構成する部材は任意であり、開閉扉や搬送ユニットの細部の構成も任意である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタを示す概略構成図である。
【図2】前記プリンタにおいて手差し給紙部を使用する場合を示す概略構成図である。
【図3】前記プリンタにおいて開閉扉を開放した状態を示す概略構成図である。
【図4】開閉扉と搬送ユニットを示す立面図である。
【図5】搬送ユニットの正面側を示す斜視図である。
【図6】開閉扉と搬送ユニットを示す斜視図である。
【図7】搬送ユニットの位置決め状態を示す立面図である。
【図8】搬送ユニットの位置決め状態を示す斜視図である。
【図9】搬送ユニットの背面側を示す斜視図である。
【図10】搬送ユニットの分割構造を示す斜視図である。
【図11】転写ローラの接離機構を示す立面図である。
【図12】転写ローラの接離機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1…プリンタ
5…タイミングローラ対
5a…支軸
6…転写ローラ
11…開閉扉
12…搬送ユニット
15…コイルばね
16…搬送ローラ対
17a,17b…ガイド部
18,18a…ガイド部
19a,19b…ガイド部
21,22…ピン
23…ブラケット
26,27…フレーム
33…アクチュエータ
34…用紙検出センサ
37…カム
40…中間転写ベルト
40a…転写部
42…本体フレーム
42b,42c…溝部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の転写部から第1面にトナーを転写された用紙を再度転写部に搬送して該用紙の第2面にトナーを転写する画像形成装置において、
転写部を開閉するために画像形成装置本体に設けられた開閉扉と、
用紙の搬送部材とガイド部を含む所定の搬送経路を構成し、前記開閉扉の内側に設けられた搬送ユニットであって、該開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在に、該開閉扉の閉止時には該搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされる搬送ユニットと、
を備え、
前記搬送ユニットは、用紙にトナーを転写するための転写部材、用紙を転写部に搬送する第1の搬送ローラ対、用紙をガイドする第1のガイド部を含む第1の搬送経路と、第2面へのトナー転写のために用紙を搬送する第2の搬送ローラ対、用紙をガイドする第2のガイド部を含む第2の搬送経路と、を備え、
前記開閉扉は前記搬送ユニットの第2のガイド部と対向して用紙をガイドする第3のガイド部を有し、
前記開閉扉を開放したとき、前記第1の搬送経路が開放されるとともに前記第2の搬送経路が開放されること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送ユニットは開閉方向と直交する方向の両側に支持ピンを有し、
前記開閉扉は前記支持ピンを所定の範囲で移動を規制する支持部材を備えていること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記開閉扉と前記搬送ユニットとの間に、該開閉扉を開放したときに前記第2のガイド部が前記第3のガイド部から離れる方向に付勢する弾性部材を設けたこと、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記開閉扉の閉止時に前記搬送ユニットに設けた係合部が係合する前記位置決め部は、前記像担持体を保持する本体フレームに形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送ユニットは前記第1の搬送経路を含む第1のフレームと前記第2の搬送経路を含む第2のフレームとを備え、
前記第2のフレームは前記第1のフレームから取り外し可能であること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1の搬送経路に用紙の搬送速度を制御するための用紙検出手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記転写部材は前記第1のガイド部に取り付けられ、
前記第1のガイド部は前記開閉扉の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられるとともに該揺動を駆動する駆動部材を備え、
前記転写部材は前記第1のガイド部の揺動に伴って前記像担持体の転写部に当接/解除可能であること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項1】
像担持体の転写部から第1面にトナーを転写された用紙を再度転写部に搬送して該用紙の第2面にトナーを転写する画像形成装置において、
転写部を開閉するために画像形成装置本体に設けられた開閉扉と、
用紙の搬送部材とガイド部を含む所定の搬送経路を構成し、前記開閉扉の内側に設けられた搬送ユニットであって、該開閉扉の開放時には開閉方向と平行な面内で所定の範囲で移動自在に、該開閉扉の閉止時には該搬送ユニットに設けた係合部が画像形成装置本体の位置決め部に係合して所定の位置にセットされる搬送ユニットと、
を備え、
前記搬送ユニットは、用紙にトナーを転写するための転写部材、用紙を転写部に搬送する第1の搬送ローラ対、用紙をガイドする第1のガイド部を含む第1の搬送経路と、第2面へのトナー転写のために用紙を搬送する第2の搬送ローラ対、用紙をガイドする第2のガイド部を含む第2の搬送経路と、を備え、
前記開閉扉は前記搬送ユニットの第2のガイド部と対向して用紙をガイドする第3のガイド部を有し、
前記開閉扉を開放したとき、前記第1の搬送経路が開放されるとともに前記第2の搬送経路が開放されること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送ユニットは開閉方向と直交する方向の両側に支持ピンを有し、
前記開閉扉は前記支持ピンを所定の範囲で移動を規制する支持部材を備えていること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記開閉扉と前記搬送ユニットとの間に、該開閉扉を開放したときに前記第2のガイド部が前記第3のガイド部から離れる方向に付勢する弾性部材を設けたこと、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記開閉扉の閉止時に前記搬送ユニットに設けた係合部が係合する前記位置決め部は、前記像担持体を保持する本体フレームに形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送ユニットは前記第1の搬送経路を含む第1のフレームと前記第2の搬送経路を含む第2のフレームとを備え、
前記第2のフレームは前記第1のフレームから取り外し可能であること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1の搬送経路に用紙の搬送速度を制御するための用紙検出手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記転写部材は前記第1のガイド部に取り付けられ、
前記第1のガイド部は前記開閉扉の開閉方向と平行な面内で揺動自在に設けられるとともに該揺動を駆動する駆動部材を備え、
前記転写部材は前記第1のガイド部の揺動に伴って前記像担持体の転写部に当接/解除可能であること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−216595(P2008−216595A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53371(P2007−53371)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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