説明

画像形成装置

【課題】各測定時期における測定温度の時間的変化に基づいて異常昇温の有無を判定する。
【解決手段】制御部20は、判定モード処理時に定期的に温度を測定し、時間的に先行する測定時期に測定した温度と、それに後続する測定時期に測定した温度との差が基準温度という閾値を超える場合には、異常昇温の可能性があると判断する。そして、その可能性がある場合、制御部20は、実際の測定温度の差から、制御要因に見合う上昇温度を減算し、その減算の結果得られた値が基準温度を超える場合には、異常昇温と判断する。このように、制御部20は、各測定時期における測定温度の時間的変化と閾値とを比較して異常昇温であるか否かを判定するので、画像形成装置における温度の上昇傾向も考慮して異常昇温であるか否かの判定を行う。さらに、制御部20は、制御要因による上昇温度も考慮するので、画像形成装置の状態に応じて、異常昇温であるか否かの判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機などの画像形成装置は、例えば定着器などの発熱体を内蔵している。このような発熱体の温度が許容範囲を超えて上昇した場合に、画像形成装置の内外に影響を与える可能性がある。そこで、画像形成装置には、サーミスタなどの温度センサを用いた温度監視機能が備わっている。この温度監視機能が異常昇温であると判断する基準は、画像形成装置内に設けた温度センサが、事前に設定された基準温度を超えた場合である。この基準温度は、画像形成装置の設置環境や動作状況などの様々な要因を考慮する必要があるため、本来の異常温度に対して一定のマージンを加えた値となっている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−227558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、各測定時期における測定温度の時間的変化に基づいて異常昇温の有無を判定し得る技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、画像を形成する画像形成手段と、温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段によって時系列に複数回測定された温度のうち、先行する測定時期に測定された温度と、当該測定時期に後続する測定時期に測定された温度との差が閾値を超える場合には、異常な昇温が発生していると判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じた処理を行う処理手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の構成において、前記判定手段は、温度を上昇させる複数の要因と、各々の前記要因による上昇温度とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記判定を行うときに自装置に発生している前記要因を特定する特定手段とを備え、前記先行する測定時期に測定された温度と前記後続する測定時期に測定された温度との差が閾値を超える場合において、当該差から、前記特定手段によって特定された要因に対応付けられて前記記憶手段に記憶されている上昇温度を減算し、その減算結果が前記閾値を超える場合には、異常な昇温が発生していると判定する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記処理手段は、前記判定手段により異常な昇温が発生していると判定された場合には、自装置内の温度を低下させる処理を行う。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、前記処理手段は、前記判定手段により異常な昇温が発生していると判定された場合には、その旨を報知する。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、前記判定手段は、自装置の状態が、電源が投入された状態であるか、又は、自装置内の一部に対する電力供給を停止させた状態若しくは障害により自装置の動作が停止させられた状態から復帰した状態のうち、少なくともいずれかの状態である場合に、前記先行する測定時期に測定された温度と前記後続する測定時期に測定された温度との差を求めて前記判定を行う。
【発明の効果】
【0005】
請求項1に係る発明によれば、各測定時期における測定温度の時間的変化、つまり温度の上昇傾向を考慮して、異常昇温の有無を判定することができる。
請求項2に係る発明によれば、画像形成装置において温度を上昇させる要因を考慮して異常昇温であるか否かの判定を行うことができる。
画像を形成するときに用いられる材料の種類毎に課金額を求めることができる。
請求項3に係る発明によれば、異常な昇温が発生していると判定された場合には、自装置内の温度を低下させることを試みることができる。
請求項4に係る発明によれば、異常な昇温が発生していると判定された場合には、その旨を報知することができる。
請求項5に係る発明によれば、画像形成装置の状態が、電源が投入された状態であるか、又は、自装置内の一部に対する電力供給を停止させた状態若しくは障害により自装置の動作が停止させられた状態から復帰した状態のうち、少なくともいずれかの状態である場合に異常昇温であるか否かの判定を試みることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(1)構成
図1は、例えばプリンタや複写機などの電子写真方式の画像形成装置10の構成を記すブロック図である。画像形成装置10は、制御部20、温度測定部30、記憶部40、表示部50、及び画像形成部60を備えている。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)やメモリを備えており、画像形成装置10の全体を制御するほか、画像形成装置10内の温度を監視し、その温度上昇が異常昇温に相当するか否かを判定する判定手段及びその判定結果に応じた処理を行う処理手段の一例である。温度測定部30は、サーミスタなどの温度測定器であり、画像形成装置10内の温度を測定する温度測定手段の一例である。表示部50は、VRAM(Video RAM)、液晶ディスプレイ、及び液晶駆動回路を備えており、制御部20からの指示に応じて情報を表示する。この表示部はタッチパネルとして構成されており、操作者の操作を受け付けてその操作に応じた信号を制御部に供給する操作手段としても機能する。画像形成部60は、電子写真方式により、画像データに応じた画像を用紙などの記録材に形成する画像形成手段の一例である。この画像形成部60は、像保持体である感光体ドラムを回転させる駆動部60a、感光体ドラムに光を照射して静電潜像を形成する露光部60b、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像部60c、トナー像を用紙へ転写させる転写部60d、及び転写されたトナー像を用紙へ定着させる定着部60eを備えている。
【0007】
記憶部40は、HD(Hard Disk)などの不揮発性の補助記憶装置である。この記憶部40は、制御部20が実行するプログラムのほか、図2に示すような制御要因テーブル40aを記憶している。この制御要因テーブル40aには、画像形成装置10内の温度に影響を与える複数の制御要因と、それらの各制御要因による温度の上昇値とが対応付けられて記述されている。よって、この制御要因テーブル40aを記憶した記憶部40は、温度を上昇させる複数の要因と、各々の前記要因による上昇温度とを対応付けて記憶する記憶手段の一例である。図2の例では、制御要因「トレイヒーター オン」は、用紙の湿気を取り除くためにトレイに設けられたヒーターが作動したという状態を意味する。また、制御要因「定着部制御温度を10℃上昇」は、熱と圧力でトナーを溶融させて用紙上のトナー像をシート材に定着させる定着部60eの温度を10℃上昇させた状態を意味する。また、制御要因「排熱ファン オフ」は、画像形成装置10内の各部が動作することで発生した熱を画像形成装置10外に排出するファンの動作を停止させた状態を意味する。また、制御要因「ドラムモータ オン」は、感光体ドラムの動力源となるモーターが作動した状態を意味する。そして、例えば「トレイヒーター オン」に対応する「4℃」という数値は、トレイに設けられたヒーターが作動した場合には、画像形成装置10内の温度が4℃上昇するということを意味する。どのような制御要因によってどの程度の温度上昇が見込まれるかについては、実験的または各種のアルゴリズムを用いたシミュレーションによって特定される。そして、その特定された内容が、この記憶部40内の制御要因テーブル40aに予め記述されている。
【0008】
(2)動作
本実施形態の動作は、異常昇温であるか否かを判定する動作モードである判定モードの開始・停止処理と、その判定モードにおける判定モード処理という2つの処理に大別できる。それぞれの処理について説明する。
【0009】
(2−1)判定モードの開始・停止処理
図3は、判定モードの開始・停止に係るフローチャートである。本フローは、画像形成装置10の電源がON状態の期間に例えば定期的に開始される。
まず、制御部20は、現在の画像形成装置10の状態が、電源ONされた直後の状態であるか、又はスタンバイ状態若しくはエラー状態から復帰した状態であるか否かを判断する(ステップS11)。ここで、スタンバイ状態とは、例えば画像形成装置10が使用されていない状態が一定期間以上継続すると、消費電力を軽減するべく、制御部20が装置内の部品の一部に対する電力供給を停止させる動作モードである。また、エラー状態とは、用紙の詰まりが発生したとき等のように処理を適正に実行できないような場合に、制御部20により画像形成装置10の動作の一部が停止させられた状態をいう。
【0010】
制御部20は、現在の画像形成装置10の状態が、電源ONされた直後の状態であるか又はスタンバイ状態若しくはエラー状態から復帰した状態であると判断した場合に(ステップS11;YES)、自装置の動作モードを判定モードに遷移させて、その判定モード処理を開始する(ステップS12)。この判定モード処理は、画像形成装置10内の昇温を検知し、その検知結果から異常な昇温が発生しているか否かを判定するための処理であり、その詳細に関しては、後述する「(2−2)判定モードの処理」の項で説明する。
【0011】
次に、制御部20は、判定モード処理(ステップS12)を経て異常昇温ではないと判断した場合(ステップS13;NO)、画像形成装置10がスタンバイ状態であるか否かを判断する(ステップS14)。ここで、制御部20は、画像形成装置10がスタンバイ状態でないと判断した場合(ステップS14;NO)、画像形成装置10がエラー状態であるか否かを判断する(ステップS15)。そして、制御部20のCPUは、画像形成装置10がエラー状態でないと判断した場合(ステップS15;NO)、判定モード処理(ステップS12)を継続して実施する。
【0012】
また、制御部20は、下記3つのいずれかに該当する場合には、判定モード処理を停止し(ステップS16)、本フローチャートの処理を終了する。
・制御部20が、判定モード処理(ステップS12)で異常昇温だと判断した場合(ステップS13;YES)。
・制御部20が、画像形成装置10がスタンバイ状態であるか否かを判断する処理(ステップS14)でスタンバイ状態であると判断した場合(ステップS14;YES)。
・制御部20が、画像形成装置10がエラー状態であるか否かを判断する処理(ステップS15)でエラー状態であると判断した場合(ステップS15;YES)。
【0013】
(2−2)判定モード処理
図4は、図3のステップS12における判定モード処理に係るフローチャートである。図4において、まず、制御部20は、記憶部40に異常昇温の記録があるかないかを判断し(ステップS21)、その記録がないと判断した場合は(ステップS21;NO)、後で詳述する温度判定処理(ステップS22)を開始する。一方、制御部20は、記憶部40に異常昇温の記録があると判断した場合は(ステップS21;YES)、異常昇温が発生している旨のエラー情報を表示部50に表示して(ステップS23)、本フローチャートの処理を終了する。
【0014】
制御部20は、温度判定処理において温度測定部に画像形成装置10内の温度を測定させ(ステップS22)、画像形成装置10内の単位時間あたりの温度変化に基づいて、装置内の温度上昇が異常昇温であるか或いは異常ではない通常の範囲の通常昇温であるかを判断する(ステップS24)。制御部20は、通常昇温だと判断した場合(ステップS24;NO)には、本フローチャートを終了する。一方、制御部20は、異常昇温だと判断した場合には(ステップS24;YES)、その旨を記憶部に記憶させた後、例えば先行用紙を排出して以降の画像形成を禁止したり、駆動部60aや定着部60eなどの電源をOFFにしたりする。これらの処理は、画像形成装置内の温度を低下させるための処理である。これとともに、制御部20は、異常昇温が発生している旨のエラー情報を表示部50に表示し、利用者に異常昇温である旨を報知する(ステップS25)。その後に、制御部20は本フローチャートの処理を終了する。
【0015】
図5は、温度測定部30が、画像形成装置10内の温度を測定した結果から作成した温度遷移グラフである。この図5を参照して、温度判定処理(ステップS22)の詳細を説明する。
まず、温度測定部30は、制御部20からの指示に応じて画像形成装置10内の温度を測定し、その測定結果を制御部20に供給する。制御部20は、この測定結果を用い、1分間隔で測定温度を特定する。より具体的には、制御部20は、温度測定部30から供給される1ミリ秒毎の測定結果を5回分受け取り、それらの測定結果から最大値と最小値を除いた3回分の測定結果の平均値を求めて、これを測定温度とする。次に、制御部20は、今回の測定温度(T2)と前回の測定温度(T1)の差を算出する。ここで、これらの測定温度の差(T2−T1)は、制御要因が発生していない状況で4℃未満の温度上昇なら許容できるものとする。つまり、「4℃」という閾値が、異常昇温であるか否かを判定するときの基準温度となる。
【0016】
図5において、例えば経過時間が2分から3分の場合は、測定温度の差(23℃−22℃)が1℃であり、基準温度(4℃)未満なので通常昇温となる。また、例えば経過時間が3分から4分の場合は、測定温度の差(28℃−23℃)が5℃であり、基準温度(4℃)以上なので、異常昇温の可能性がある。この場合、制御部20は、これら2回の測定時期の間に、温度を上昇させるような制御要因が発生しているか否かを判断する。ここで、経過時間が3分から4分の間に「排熱ファン オフ」の制御要因が発生していたと仮定する。この場合、図2を参照すると分かるように、「排熱ファン オフ」に対応する影響温度は2℃である。制御部20は、経過時間が3分から4分において算出した測定温度の差「5℃」からこの影響温度「2℃」を差し引いて、「3℃」を得る。このように、実際の測定温度の差から、制御要因に基づいて上昇するであろうと見込まれる影響温度を差し引いた値が、基準温度「4℃」以下であれば、大幅な温度上昇の理由を制御要因のみによって説明できることになるから、制御部20は通常昇温と判断する。
【0017】
一方、実際の測定温度の差から、制御要因に基づいて上昇するであろうと見込まれる影響温度を差し引いた値が、基準温度「4℃」を超える場合には、大幅な温度上昇の理由を制御要因のみによって説明できないことになるから、制御部20は異常昇温と判断する。例えば図5の経過時間が6分から7分の場合は、測定温度の差(35℃−29℃)は「6℃」である。時期ここで、経過時間が6分から7分の間に「ドラムモータ オン」の制御要因が発生していたと仮定すると、図2から、「ドラムモータ オン」に対応する影響温度は1℃である。この場合、制御部20は、測定温度の差「6℃」からこの影響温度「1℃」を差し引いて、「5℃」を得る。この「5℃」という値は、基準温度「4℃」を超えており、その大幅な温度上昇の理由を制御要因のみによって説明できないから、制御部20は異常昇温と判断することになる。
【0018】
以上説明した実施形態によれば、制御部20は、判定モード処理において定期的に温度を測定し続け、時間的に先行する測定時期において測定した温度と、それに後続する測定時期において測定した温度との差が基準温度という閾値を超える場合には、異常昇温の可能性があると判断する。そして、その可能性がある場合、制御部20は、実際の測定温度の差から、制御要因に見合う上昇温度を減算し、その減算の結果得られた値が基準温度を超える場合には、異常昇温と判断する。このように、制御部20は、各測定時期における測定温度と閾値とを比較して異常昇温であるか否かを判定するのではなく、各測定時期における測定温度の時間的変化と閾値とを比較して異常昇温であるか否かを判定するので、画像形成装置における温度の上昇傾向をも考慮して異常昇温であるか否かの判定がなされることになる。さらに、制御部20は、制御要因による上昇温度も考慮するので、画像形成装置の状態に応じて、異常昇温であるか否かの判定を行う。
【0019】
(3)変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は次のように変形してもよい。また、以下の変形例を組み合わせることも可能である。
(3−1)変形例1
上述の実施形態において温度測定器は、画像形成装置10内に1台だけ設置されていると想定した。しかし、実際の温度測定器の台数は、上記に限定するものではなく、画像形成装置10内に複数台設置してもよい。
(3−2)変形例2
上述の実施形態において制御要因と温度影響は、図2の制御要因テーブル40aに記述した。しかし、実際の制御要因と温度影響は、上記に限定するものではなく、制御要因の追加や削除、又は、温度影響の設定値の加算や減算をしてもよい。
(3−3)変形例3
上述の実施形態において画像形成装置10内の測定温度は、1分間隔に取得され、1ミリ秒毎にサンプリング測定を5回実施し、その測定結果から最大値と最小値を除いた3回分の測定結果の平均値から算出した。しかし、実際の測定方法は、上記に限定するものではなく、画像形成装置10内の温度を測定できればよい。
(3−4)変形例4
上述の実施形態において異常昇温の可能性があるとの判断は、単位時間あたりに基準温度(4℃)以上の温度上昇が発生した場合とした。しかし、実際の異常昇温の可能性があるとの判断は、上記の基準温度(4℃)に限定するものではなく、温度変化を単位時間当たりではなく移動平均から算出しても良い。
また、実施形態において、制御部20は、時間的に先行する測定時期において測定した温度と、それに後続する測定時期において測定した温度との差が超える場合には、異常昇温の可能性があると判断して、さらに、制御要因を考慮した判定を行っていたが、制御要因を考慮しなくても良い。つまり、制御部20は、時間的に先行する測定時期において測定した温度と、それに後続する測定時期において測定した温度との差が超える場合には、直ちに異常昇温であると判定してもよい。
【0020】
(3−5)変形例5
制御部20が実現する諸機能は、単一のプログラムとして提供することも可能であるし、複数のプログラム群として提供することも可能である。かかるプログラムを記録媒体に記録した形態で提供したり、他の装置からインターネット等のネットワークを介して画像形成装置10にダウンロードすることにより提供したりすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成図である。
【図2】同実施形態に係る制御要因テーブルの内容を例示する図である。
【図3】同実施形態に係る判定モードの開始・停止を説明するフローチャートである。
【図4】同実施形態に係る判定モードを説明するフローチャートである。
【図5】同実施形態に係る温度遷移グラフである。
【符号の説明】
【0022】
10…画像形成装置、20…制御部、30…温度測定部、40…記憶部、40a…制御要因テーブル、50…表示部、60…画像形成部、60a…駆動部、60b…露光部、60c…現像部、60d…転写部、60e…定着部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成手段と、
温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段によって時系列に複数回測定された温度のうち、先行する測定時期に測定された温度と、当該先行する測定時期に後続する測定時期に測定された温度との差が閾値を超える場合には、異常な昇温が発生していると判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じた処理を行う処理手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記判定手段は、
温度を上昇させる複数の要因と、各々の前記要因による上昇温度とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記判定を行うときに自装置に発生している前記要因を特定する特定手段とを備え、
前記先行する測定時期に測定された温度と前記後続する測定時期に測定された温度との差が閾値を超える場合において、当該差から、前記特定手段によって特定された要因に対応付けられて前記記憶手段に記憶されている上昇温度を減算し、その減算結果が前記閾値を超える場合には、異常な昇温が発生していると判定する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記処理手段は、前記判定手段により異常な昇温が発生していると判定された場合には、自装置内の温度を低下させる処理を行う
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記処理手段は、前記判定手段により異常な昇温が発生していると判定された場合には、その旨を報知する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記判定手段は、自装置の状態が、電源が投入された状態であるか、又は、自装置内の一部に対する電力供給を停止させた状態若しくは障害により自装置の動作が停止させられた状態から復帰した状態のうち、少なくともいずれかの状態である場合に、前記先行する測定時期に測定された温度と前記後続する測定時期に測定された温度との差を求めて前記判定を行う
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−139570(P2010−139570A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313605(P2008−313605)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】