説明

画像形成装置

【課題】廃現像剤を収容する廃現像剤収容部の交換作業の手間を軽減することができ、かつ、小型化を図ることができる、画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルトクリーナ10に回収された廃トナーは、搬送機構により、廃トナー収容部154に搬送される。廃トナー収容部154は、ブラックのトナー収容部153と一体化されている。搬送機構には、リヤ搬送部131が含まれる。リヤ搬送部131は、ドロワフレーム5のリヤビーム34に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラープリンタなどの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の一例では、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色に対応した感光ドラムが並列に配置されている。また、無端状の搬送ベルトが各感光ドラムと接触するように設けられている。搬送ベルトにより、用紙が各感光ドラムと順次に接触するように搬送される。そして、各感光ドラムに形成されるトナー像が用紙に重ねて転写されることにより、その色重ねされたトナー像からなるカラー画像が用紙に形成される。
【0003】
搬送ベルトには、感光ドラムからトナーが転移して付着する。そのため、搬送ベルトからトナーを除去するためのクリーニング部が設けられている。たとえば、搬送ベルトの上方に感光ドラムが配置される構成では、クリーニング部は、搬送ベルトに対して感光ドラムと反対側の下方に配置される。クリーニング部は、トナー貯留部を備えており、搬送ベルトから除去されたトナー(廃トナー)は、トナー貯留部に溜められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−178654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トナー貯留部がトナーで満杯になると、クリーニング部を新品と交換しなければならない。しかしながら、クリーニング部は、搬送ベルトの下方に配置されているので、クリーニング部の交換の際には、ベルトを移動させなければならない。そのため、クリーニング部の交換作業には、非常に手間がかかる。
【0006】
また、クリーニング部の交換頻度を下げるために、トナー貯留部の容量がある程度大きく確保されている。そのため、クリーニング部(トナー貯留部)は、画像形成装置の小型化の妨げの一因となっている。
【0007】
本発明の目的は、廃現像剤を収容する廃現像剤収容部の交換作業の手間を軽減することができ、かつ、小型化を図ることができる、画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明は、画像形成装置において、保持部材と、前記保持部材に保持され、所定の配列方向に間隔を空けて並列に配置される複数の感光ドラムと、各前記感光ドラムに対応して設けられて、前記保持部材に保持され、前記感光ドラムに供給される現像剤を収容する複数の現像剤収容部と、前記配列方向に延び、前記複数の感光ドラムに一括して対向する無端状のベルトと、前記保持部材に保持され、前記ベルト上から廃棄されるべき廃現像剤を除去して回収する回収ユニットと、前記配列方向の一方側の最端に配置される前記現像剤収容部と一体的に設けられ、前記回収ユニットに回収された廃現像剤を収容するための廃現像剤収容部と、前記回収ユニットおよび前記廃現像剤収容部に接続され、前記回収ユニットから前記廃現像剤収容部に廃現像剤を搬送する搬送機構とを備え、前記保持部材は、前記複数の感光ドラムに対して前記感光ドラムの軸線方向の一方側および他方側に配置され、互いに前記軸線方向に対向する第1側板および第2側板と、前記複数の感光ドラムに対して前記配列方向の一方側および他方側に配置され、前記第1側板および第2側板間に架設される第1ビーム部材および第2ビーム部材とを含み、前記搬送機構は、前記第1ビーム部材に設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の感光ドラムは、保持部材に保持されて、所定の配列方向に間隔を空けて並列に配置されている。
【0010】
複数の感光ドラムに対して、配列方向に延びる無端状のベルトが対向している。
【0011】
また、保持部材には、複数の現像剤収容部が保持されている。現像剤収容部は、各感光ドラムに対応して設けられている。現像剤収容部には、感光ドラムに供給される現像剤が収容されている。さらに、保持部材には、ベルト上から廃棄されるべき廃現像剤を除去して回収する回収ユニットが保持されている。回収ユニットに回収された廃現像剤は、搬送機構により、廃現像剤収容部に搬送される。
【0012】
廃現像剤収容部は、引出方向の最下流側に配置される現像剤収容部と一体化されている。たとえば、その現像剤収容部に収容されている現像剤がなくなったときに、現像剤収容部とともに、廃現像剤収容部を新品(現像剤が収容された現像剤収容部および空の廃現像剤収容部)と交換することができる。一体化された現像剤収容部および廃現像剤収容部は、保持部材に保持されるので、ベルトを移動させることなく、それらを新品と交換することができる。また、少なくとも現像剤収容部の現像剤がなくなる頻度で廃現像剤収容部を交換することができるので、廃現像剤収容部の容量をそれほど大きく確保する必要がない。
【0013】
よって、廃現像剤収容部の交換作業の手間を軽減することができる。また、廃現像剤収容部の小容量化により、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0014】
また、保持部材は、複数の感光ドラムに対して感光ドラムの軸線方向の一方側および他方側に配置され、互いに軸線方向に対向する第1側板および第2側板と、複数の感光ドラムに対して配列方向の一方側および他方側に配置され、第1側板および第2側板間に架設される第1ビーム部材および第2ビーム部材とを備えている。そして、搬送機構は、第1ビーム部材に設けられている。そのため、保持部材が移動可能な構成であっても、搬送機構が保持部材の移動の妨げになることがない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るカラープリンタの断面図であり、ドロワユニットが収容位置に配置された状態を示す。
【図2】図2は、カラープリンタの断面図であり、ドロワユニットが引出位置に配置された状態を示す。
【図3】図3は、カラープリンタの断面図であり、ドロワユニットが引出位置に配置されて、ブラックのトナーユニットがドロワユニットから離脱された状態を示す。
【図4】図4は、ドロワユニットの左側面図であり、操作用摘みが上下方向に延びた状態(現像器側シャッタの閉状態)を示す。
【図5】図5は、ドロワユニットの左側面図であり、操作用摘みが前後方向に延びた状態(現像器側シャッタの開状態)を示す。
【図6】図6は、ドロワユニットの断面図であり、現像器側シャッタの閉状態を示す。
【図7】図7は、ドロワユニットの断面図であり、現像器側シャッタの開状態を示す。
【図8】図8は、現像器が省略されたドロワユニットの断面図であり、第2被係合溝が前下がりに延びた状態(現像器側シャッタの閉状態)を示す。
【図9】図9は、現像器が省略されたドロワユニットの断面図であり、第2被係合溝が前上がりに延びた状態(現像器側シャッタの開状態)を示す。
【図10】図10は、図6に示す切断線A−Aにおけるドロワユニットの断面図である。
【図11】図11は、現像器の断面図であり、現像器側シャッタの閉状態を示す。
【図12】図12は、現像器の断面図であり、現像器側シャッタの開状態を示す。
【図13】図13は、ドロワユニットの後面図である。
【図14】図14は、リヤ搬送部の連結部の斜視図である。
【図15】図15は、ブラックのトナーユニットの左側面図であり、操作レバーが上方に延びた状態を示す。
【図16】図16は、ブラックのトナーユニットの左側面図であり、操作レバーが前方に延びた状態を示す。
【図17】図17は、ブラックのトナーユニットの断面図であり、操作レバーが上方に延び、外側供給口が内側円筒体によって閉塞され、円筒状シャッタが閉塞位置に位置している状態を示す。
【図18】図18は、ブラックのトナーユニットの断面図であり、操作レバーが前方に延び、外側供給口が開放され、円筒状シャッタが開放位置に位置している状態を示す。
【図19】図19は、ブラックのトナーユニットの後面図である。
【図20】図20は、イエロー/マゼンタ/シアンのトナーユニットの断面図であり、外側供給口が内側円筒体により閉塞されている状態を示す。
【図21】図21は、イエロー/マゼンタ/シアンのトナーユニットの断面図であり、外側供給口が開放されている状態を示す。
【図22】図22は、現像器およびブラックのトナーユニットの断面図であり、各部が閉塞されている状態を示す。
【図23】図23は、現像器およびブラックのトナーユニットの断面図であり、各部が開放されている状態を示す。
【図24】図24は、現像器およびイエロー/マゼンタ/シアンのトナーユニットの断面図であり、各部が閉塞されている状態を示す。
【図25】図25は、現像器およびイエロー/マゼンタ/シアンのトナーユニットの断面図であり、各部が開放されている状態を示す。
【図26】図26は、変形例に係るカラープリンタの断面図である。
【図27】図27は、ベルトクリーナの他の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.カラープリンタ
図1,2,3に示される画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、タンデム型のカラープリンタである。カラープリンタ1は、本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2内には、ドロワユニット3が装着されている。本体ケーシング2の正面には、フロントカバー4が開閉可能に設けられている。そして、ドロワユニット3は、フロントカバー4を開けた状態で、本体ケーシング2内の収容位置(図1に示される位置)と本体ケーシング2外の引出位置(図2に示される位置)との間で水平方向に移動させることができる。ドロワユニット3は、引出位置において、その一部が本体ケーシング2内に残り、ドロワユニット3に装着される4つのトナーユニット11(後述)の上方が開放される。
【0017】
なお、カラープリンタ1の正面側は、前後方向における前側である。また、カラープリンタ1が平面上に載置された状態で、その平面に直交する方向が上下方向である。そして、平面上に載置されたカラープリンタ1を前側から見て、カラープリンタ1の左右を規定する。
【0018】
ドロワユニット3は、ドロワフレーム5を備えている。
【0019】
ドロワフレーム5には、4つの感光ドラム6が保持されている。各感光ドラム6は、その周面が左右方向に延びる回転軸線を中心に回転可能なように設けられている。4つの感光ドラム6は、それぞれブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン用であり、後側からブラック、イエロー、マゼンタおよびシアン用の順に前後方向に等間隔で並列に配置されている。
【0020】
また、ドロワフレーム5には、帯電器7、現像器8およびドラムクリーナ9が保持されている。帯電器7、現像器8およびドラムクリーナ9は、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色用として、各感光ドラム6の周囲に1つずつ設けられている。帯電器7は、感光ドラム6の上方に配置されている。現像器8は、感光ドラム6の後上方に配置されている。ドラムクリーナ9は、感光ドラム6の前方に配置されている。
【0021】
さらに、ドロワフレーム5には、ベルトクリーナ10が保持されている。
【0022】
また、ドロワフレーム5には、各現像器8の上方において、トナーユニット11が着脱可能に保持されている。現像器8には、トナーユニット11から現像剤の一例であるトナーが供給される。トナーユニット11は、図3に示されるように、ドロワユニット3が引出位置に位置する状態において、その上方からドロワフレーム5に対して着脱される。
【0023】
本体ケーシング2内の最上部には、各色に対応した4本のレーザビームを出射する露光器12が配置されている。
【0024】
画像形成時において、感光ドラム6は、左側から見て時計回りに回転される。感光ドラム6の回転に伴って、感光ドラム6の表面は、帯電器7からの放電により一様に帯電された後、露光器12からのレーザビームにより選択的に露光される。この露光によって、感光ドラム6の表面から電荷が選択的に除去され、感光ドラム6の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器8からのトナーの供給によりトナー像に現像される。
【0025】
また、本体ケーシング2内には、上下方向の中央より少し下方の位置に、ベルトの一例としての中間転写ベルト13が設けられている。中間転写ベルト13は、3つのローラ14,15,16に巻回された無端状のベルトである。2つのローラ14,15は、上下方向において同じ位置に配置され、前後方向に間隔を空けて配置されている。残りの1つのローラ16は、後側のローラ15の前下方の位置に配置されている。これにより、中間転写ベルト13は、2つのローラ14,15の各上端間において、前後方向および左右方向に延びる平面状部分を有している。この平面状部分は、4つの感光ドラム8と接触している。
【0026】
中間転写ベルト13の平面状部分を挟んで各感光ドラム6と対向する位置には、1次転写ローラ17が配置されている。
【0027】
画像形成時において、中間転写ベルト13は、左側から見て時計回りに周回走行する。各感光ドラム6の表面に形成されたトナー像は、各1次転写ローラ17の働きにより、ブラックのトナー像から順に互いに重ね合わせて中間転写ベルト13に転写される。これにより、中間転写ベルト13には、各色のトナー像の重ね合わせによるカラートナー像が形成される。
【0028】
また、中間転写ベルト13を挟んで後側のローラ15と対向する位置には、2次転写ローラ18が配置されている。2次転写ローラ18は、中間転写ベルト13に接触している。
【0029】
本体ケーシング2の底部には、用紙を収容する給紙カセット19が配置されている。給紙カセット19に収容されている用紙は、各種ローラにより、中間転写ベルト13と2次転写ローラ18との接触部分に向けて搬送される。中間転写ベルト13上のトナー像は、2次転写ローラ18の働きにより、中間転写ベルト13と2次転写ローラ18との間を通過する用紙に転写される。
【0030】
収容位置に位置するドロワフレーム3の後方には、定着器20が設けられている。トナー像が転写された用紙は、定着器20に搬送される。定着器20では、加熱および加圧により、トナー像が用紙に定着される。トナー像が定着した用紙は、各種ローラにより、本体ケーシング2の上面の排紙トレイ21に排出される。
2.ドロワユニット
2−1.ドロワフレーム
ドロワフレーム5は、図4,5に示される左側板31と、図6,7に示される右側板32とを備えている。左側板31および右側板32は、図10に示されるように、左右方向に間隔を空けて対向している。そして、ドロワフレーム5は、図4〜9に示されるように、左側板31および右側板32の各前端部間に架設されるフロントビーム33と、左側板31および右側板32の各後端部間に架設されるリヤビーム34とを備えている。
【0031】
左側板31および右側板32の外側面には、図10に示されるように、その上端縁に沿って延びる突条をなす被ガイド部35が形成されている。被ガイド部35の後端部には、図4,5に示されるように、2つのコロ36が前後方向に間隔を空けて回転可能に取り付けられている。前側のコロ36の少し後方の位置において、被ガイド部35の上面には、側面視V字状の被係止溝37が形成されている。
【0032】
ドロワユニット3の移動時に、各被ガイド部35は、図2に示されるように、本外ケーシング2内に設けられたガイド部38にガイドされる。ガイド部38は、露光器12の下方で前後方向に長く延び、側面視で前方に開放される略コ字状(角張った略C字状)をなしている。ガイド部38の下側部分の後端部は、一段下がっている。その一段下がった部分の前後方向の長さは、2つのコロ36の間隔よりも大きい。また、ガイド部38の上側部分の前端部には、図1に示されるように、ストッパアーム39が取り付けられている。ストッパアーム39は、前後方向に延びるアーム状をなし、前端部が上下に移動するように揺動可能に設けられている。また、ストッパアーム39は、図2に示されるばね40により、前端部が下がるように付勢されている。ストッパアーム39の前端部には、下方に向けて凸となる側面視V字状の係止突起が形成されている。
【0033】
ドロワユニット3が収容位置に配置された状態では、被ガイド部35がガイド部38の内側(上側部分と下側部分との間)に配置されて、後側のコロ36がガイド部38の後端部に当接している。そして、2つのコロ36は、ガイド部38の下側部分の一段下がった部分上に配置されている。この状態では、各感光ドラム6が中間転写ベルト13に接触している。
【0034】
ドロワユニット3が収容位置から引出位置に向けて移動されると、被ガイド部35がガイド部38の下側部分に支持されながら、2つのコロ36がガイド部38の下側部分上を転動する。ストッパアーム39の係止突起は、被ガイド部35の上面に当接している。2つのコロ36がガイド部38の下側部分の一段下がった部分から脱すると、ドロワユニット3がガイド部38の下側部分が有する段差分だけ上がり、感光ドラム6が中間転写ベルト13から浮き上がる。
【0035】
そして、ドロワユニット3が引出位置に配置されると、図2に示されるように、ストッパアーム39の係止突起が被ガイド部35の被係止溝37に嵌り込む。これにより、ドロワユニット3が本体ケーシング2に対して適当な力で固定され、ドロワユニット3が引出位置に配置された状態が保持される。
2−2.感光ドラム
感光ドラム6は、図6〜9に示されるように、円筒状のドラム本体41と、ドラム本体41の中心軸線上を延び、ドラム本体41の両端部から突出するドラム軸42とを備えている。
【0036】
ドラム本体41は、ドラム軸42に回転可能に支持されている。ドラム軸42は、左右方向に延び、左側板31および右側板32に挿通され、回転不能に固定されている。これにより、感光ドラム6は、その周面(ドラム本体41の周面)が回転可能なように設けられている。ドラム本体41の左端部には、図10に示されるように、モータ(図示せず)からの駆動力が入力されるドラムギヤ43が相対回転不能に取り付けられている。
【0037】
なお、ドラム本体41がドラム軸42に回転不能に支持され、ドラム軸42が左側板31および右側板32に回転可能に支持されて、ドラム軸42にドラムギヤ43が固定されていてもよい。
2−3.帯電器
帯電器7は、図6〜9に示されるように、帯電器保持部51に保持されている。帯電器保持部51は、感光ドラム6の上方において、左側板31および右側板32間に架設され、感光ドラム6側に開放された断面略コ字状(角張った略C字状)をなしている。そして、帯電器7は、帯電器保持部51内で左右方向に延びる放電ワイヤ52と、感光ドラム6側と反対側に開放された断面略コ字状(角張った略C字状)をなし、帯電器保持部51の開放面を閉塞するように配置されるシールドケース53とを備えている。放電ワイヤ52に高電圧が印加されると、放電ワイヤ52からコロナ放電が生じる。そして、放電ワイヤ52から放電される電荷により、感光ドラム6の表面が帯電する。シールドケース53における感光ドラム6と対向する面には、感光ドラム6に到達する電荷量を制御するためのグリッド電極54が形成されている。
2−4.現像器
現像器8は、図6,7,10,11,12に示されるように、筐体61を備えている。筐体61は、左右方向に間隔を空けて対向する側板62を有している。左右の側板62の間には、図6,7,11,12に示されるように、現像室63と、トナーユニット11が装着される装着スペース64とが形成されている。
【0038】
筐体61の下端部には、図11,12に示されるように、感光ドラム6側に開放された開口65が形成されている。
【0039】
現像室63内の下端部には、現像ローラ66が配置されている。現像ローラ66は、左右方向に延びる軸線を中心とする円柱状の現像ローラ本体67と、現像ローラ本体67にその中心軸線に沿って挿通される現像ローラ軸68とを有している。現像ローラ本体67の周面の一部は、開口65を介して筐体61の外部に露出している。現像ローラ軸68は、左右の側板62に回転可能に挿通されて、側板62の外側に突出している。
【0040】
また、現像室63内には、供給ローラ69が設けられている。供給ローラ69は、左右方向に延びる軸線を中心とする円柱状の供給ローラ本体70と、供給ローラ本体70にその中心軸線に沿って挿通される供給ローラ軸71とを有している。そして、供給ローラ69は、供給ローラ本体70が現像ローラ本体67に対して後上方から接触するように配置されている。供給ローラ軸71は、左右の側板62に回転可能に挿通されて、側板62の外側に突出している。
【0041】
開口65の前端縁と現像ローラ66の現像ローラ本体67との間を閉塞するように、薄板状の層厚規制ブレード72が設けられている。層厚規制ブレード72の一端部は、筐体61に保持され、その反対側の他端部は、層厚規制ブレード72の撓み変形により移動可能な遊端部とされている。そして、層厚規制ブレード72の遊端部は、現像ローラ本体67に上方から接触している。
【0042】
さらに、現像室63内には、供給ローラ69の前上方に、オーガ73が設けられている。オーガ73は、左右方向に延びるオーガ軸74の周囲に螺旋状のオーガスクリュー75が形成された構成を有している。オーガ軸74は、左右の側板62に回転可能に支持されている。
【0043】
また、筐体61は、現像室63と装着スペース64との間に、それらを仕切る仕切壁部76を有している。仕切壁部76には、オーガ73に対して後上方から対向する部分に、上面が現像室63側に凸湾曲する半円弧面部77が形成されている。そして、半円弧面部77の左右方向の中央部および両端部には、図10に示されるように、それぞれ現像室63と装着スペース64とを連通させる左右方向に長い矩形状の連通口78が形成されている。
【0044】
左右の側板62には、その周面が半円弧面部77の上面に沿うように、半円弧面部77の上面とほぼ同じ曲率の円形の第1保持孔79が形成されている。第1保持孔79には、第1保持孔79よりも僅かに小さい曲率を有する略円板状の第1操作部材80が回転可能に保持(嵌合)されている。そして、左右の第1操作部材80間には、図10〜12に示されるように、半円弧面部77の上面に沿って湾曲した薄板状の現像器側シャッタ81が架設されている。
【0045】
第1操作部材80の内側面には、図6,7に示されるように、第1被係合溝82が形成されている。第1被係合溝82は、第1操作部材80の周面における第1操作部材80の中心を挟んで対向する2つの位置で開放される1本の溝である。連通口78が現像器側シャッタ81によって閉塞された状態で、ブラックの現像器8の第1被係合溝82は、後方に凸となるように少し湾曲している。イエロー、マゼンタおよびシアンの第1被係合溝82は、第1操作部材80の直径上を延びている。
【0046】
第1操作部材80の外側面には、図10に示されるように、連結突起83が形成されている。連結突起83は、側面視矩形状の突条として、第1操作部材80の直径上を延びている。
【0047】
また、左右の側板62には、図6,7に示されるように、ユニット案内溝84が形成されている。ブラックの現像器8のユニット案内溝84は、仕切壁部76の近傍から後上方に延び、傾斜が緩くなるように屈曲して後上方にさらに延びている。イエロー、マゼンタおよびシアンのユニット案内溝84は、仕切壁部76の近傍から上方に延びている。そして、各ユニット案内部84は、その途中部から上側ほど幅が広がって、側板62の上面において開放されている。
2−5.現像器支持板
ドロワフレーム5の左側板31および右側板32の内側面には、図8〜10に示されるように、現像器支持板91が固定されている。
【0048】
現像器支持板91は、各現像器8に対応して設けられている。現像器支持板91には、現像ローラ軸68の端部を受け入れて支持する現像ローラ軸支持孔92と、供給ローラ軸71の端部を受け入れて支持する供給ローラ軸支持孔93とが形成されている。現像ローラ軸支持孔92および供給ローラ軸支持孔93は、長軸が後上がり(前下がり)に延びる長孔である。
【0049】
また、現像器支持板91には、第1操作部材80と左右方向に対向する位置に、第1保持孔79とほぼ同じ曲率の円形の第2保持孔94が形成されている。第2保持孔94には、第1操作部材80とほぼ同じ曲率を有する略円板状の第2操作部材95が回転可能に保持(嵌合)されている。
【0050】
第2操作部材95の内側面は、現像器支持板91の内側面とほぼ面一をなしている。第2操作部材95の内側面には、第2被係合溝96が形成されている。第2被係合溝96は、第2操作部材95の直径上を延びる1本の溝であり、第2操作部材95の周面で開放されている。第2被係合溝96には、第1操作部材80の連結突起83が係合している。
【0051】
ドロワフレーム5の左側板31および右側板32には、図4,5,10に示されるように、第2保持孔94と左右方向に重なる位置に、第2保持孔94と同じ曲率を有する円形の貫通孔97が形成されている。第2操作部材95は、貫通孔97に嵌っている。そして、第2操作部材95の外側面には、操作用摘み98が形成されている。操作用摘み98は、図4,5に示されるように、側面視矩形状の突条として、第2操作部材95の直径上を延びている。
2−6.ドラムクリーナ
ドラムクリーナ9は、図6,7に示されるように、筐体101を備えている。筐体101は、感光ドラム6側に開放された断面略C字状をなし、ドロワフレーム5の左側板31と右側板32との間に架設されている。
【0052】
筐体101内には、ドラムクリーニングローラ102が収容されている。ドラムクリーニングローラ102は、左右方向に延びる軸線を中心とする円柱状のローラ本体103と、ローラ本体103にその中心軸線に沿って挿通されるローラ軸104とを有している。ローラ本体103は、感光ドラム6に接触している。
2−7.ベルトクリーナ
ベルトクリーナ10は、図6,7に示されるように、1次ベルトクリーニングローラ111および2次ベルトクリーニングローラ112を備えている。
【0053】
1次ベルトクリーニングローラ111は、ドロワフレーム5の後下端部に配置されている。1次ベルトクリーニングローラ111は、左右方向に延びる軸線を中心とする円柱状のローラ本体113と、ローラ本体113にその中心軸線に沿って挿通されるローラ軸114とを有している。ローラ軸114は、ドロワフレーム5の左側板31および右側板32に回転可能に支持されている。
【0054】
2次ベルトクリーニングローラ112は、図6,7に示されるように、左右方向に延びる軸線を中心とする円柱状のローラ本体115と、ローラ本体115にその中心軸線に沿って挿通されるローラ軸116とを有している。ローラ本体115は、1次ベルトクリーニングローラ111のローラ本体113に後上方からそのほぼ全幅にわたって接触している。ローラ軸116は、ドロワフレーム5の左側板31および右側板32に回転可能に支持されている。
【0055】
2次ベルトクリーニングローラ112の後方には、廃トナー搬送室117が設けられている。廃トナー搬送室117は、搬送室壁118によって形成されている。搬送室壁118は、前上方に開放された断面略U字状をなし、左右方向に延びている。搬送室壁118の左端部および右端部は、それぞれ左側板31および右側板32に接続されている。これにより、廃トナー搬送室117は、左側板31および右側板32によって左右から閉塞されている。
【0056】
搬送室壁118の前上端部には、スクレーパ119が取り付けられている。スクレーパ119は、板状をなし、搬送室壁118の前上端部から下方に延びている。スクレーパ119の下端部は、2次ベルトクリーニングローラ112(ローラ本体115)の周面に対して後上方から当接している。
【0057】
廃トナー搬送室117には、オーガ120が設けられている。オーガ120は、左右方向に延びるオーガ軸121の周囲に螺旋状のオーガスクリュー122が形成された構成を有している。オーガ軸121は、左側板31および右側板32に回転可能に支持されている。オーガスクリュー122は、図13に示されるように、オーガ軸121の左半分の部分と右半分の部分とで、螺旋状の巻きの方向が逆になっている。オーガ軸121の左端部には、オーガギヤ123が取り付けられている。オーガギヤ123は、第1ベルトクリーニングギヤ124と図示されない第2ベルトクリーニングギヤとを連結している。
【0058】
ドロワユニット3が本体ケーシング2内の収容位置に配置された状態で、ローラ本体113は、図1に示されるように、中間転写ベルト13にそのほぼ全幅にわたって接触する。中間転写ベルト13を挟んで1次ベルトクリーニングローラ111と対向する位置には、バックアップローラ124が配置されている。
2−8.リヤ搬送部
ドロワフレーム5のリヤビーム34の前面における左右方向の中央部には、図4〜9に示されるように、リヤ搬送部131が固定されている。リヤ搬送部131は、ベルトクリーナ10の搬送室壁118における左右方向の中央部から後上方に向けて延びる長手状をなしている。そして、リヤ搬送部131は、図6〜9に示されるように、中空状をなし、その内部の空間134は、廃トナー搬送室として形成されている。
【0059】
廃トナー搬送室134の上端部には、左右方向に延びるベルト軸135が回転可能に支持されている。そして、図13に示されるように、オーガ軸121の中央部とベルト軸135とには、外周面に多数の突条136を有するトナー搬送ベルト137が巻回されている。突条136は、トナー搬送ベルト137の周方向に一定間隔を空けて形成されている。
【0060】
リヤ搬送部131の上端部には、図4〜9に示されるように、側面視で後上方に開放された略C字状の連結部138がリヤ搬送部131と一体的に形成されている。連結部138には、図4〜9,14に示されるように、連結部138に囲まれる空間と廃トナー搬送室134内とを連通する矩形状の連通口139が形成されている。
【0061】
連結部138に囲まれる空間には、薄板状の連結部シャッタ140が設けられている。連結部シャッタ140は、連結部138の前面に沿って移動可能に設けられている。連結部シャッタ140には、シャッタ開口141が形成されている。シャッタ開口141は、連通口139と左右方向において同じ位置に、連通口139と同じサイズの矩形状に形成されている。
3.トナーユニット
3−1.ブラックのトナーユニット
ブラックのトナーユニット11は、図15〜18に示されるように、筐体151を備えている。筐体151は、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット11の筐体201よりも前後方向に大きいサイズに形成されている。
【0062】
筐体151内には、図17,18に示されるように、分割壁152が形成されている。この分割壁152により、筐体151内は、分割壁152の前側の空間と後側の空間とに2分割されている。分割壁152の前側の空間は、現像器8に供給されるトナーを収容するための空間であり、筐体151における分割壁152の前側の空間を区画する部分は、現像剤収容部の一例としてのトナー収容部153である。一方、分割壁152の後側の空間は、廃棄されるトナー(廃トナー)を収容するための空間であり、筐体151における分割壁152の後側の空間を区画する部分は、廃現像剤収容部の一例としての廃トナー収容部154である。すなわち、筐体151は、一体化されたトナー収容部153および廃トナー収容部154を備えている。
【0063】
筐体151の下端部には、断面円形状の外側円筒体155が一体的に形成されている。外側円筒体155におけるトナー収容部153内に臨む部分には、外側流通口156が形成されている。また、外側円筒体155における外部に臨む部分には、左右方向の中央部および両端部に、外側供給口157が形成されている。そして、外側円筒体155の外周面には、外側供給口157の周囲を取り囲むようにシール材158が設けられている。
【0064】
外側円筒体155の内側には、断面円形状の内側円筒体159が外側円筒体155の内周面に接触した状態で回転可能に設けられている。内側円筒体159には、外側流通口156および外側供給口157に対応する位置に、それぞれ内側流通口160および内側供給口161が形成されている。内側流通口160および内側供給口161は、それぞれ外側流通口156および外側供給口157と同じ形状をなしている。
【0065】
外側円筒体155および内側円筒体159の左側には、図15,16に示されるように、円板状の左閉塞板162が設けられている。外側円筒体155および内側円筒体159は、左閉塞板162により、左側から一括して閉塞されている。内側円筒体159の左端部は、左閉塞板162に固定されている。左閉塞板162の外側面(左端面)には、左閉塞板162の中心を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ円柱状の係合ボス163が形成されている。
【0066】
一方、外側円筒体155および内側円筒体159の右側には、図19に示されるように、円板状の右閉塞板193が設けられている。外側円筒体155および内側円筒体159は、右閉塞板193により、右側から一括して閉塞されている。内側円筒体159の右端部は、右閉塞板193に固定されている。これにより、内側円筒体159、左閉塞板162および右閉塞板193は、一体的に回動可能とされている。そして、右閉塞板193の外側面(右端面)には、右閉塞板193の中心を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ円柱状の係合ボス194が形成されている。
【0067】
内側円筒体159の内部には、図17,18に示されるように、オーガ164が設けられている。オーガ164は、左右方向に延びるオーガ軸165の周囲に螺旋状のオーガスクリュー166が形成された構成を有している。オーガ軸164の左端部および右端部は、それぞれ左閉塞板162および右閉塞板193に回転可能に支持されている。オーガスクリュー166は、図19に示されるように、オーガ軸165の左半分の部分と右半分の部分とで、螺旋状の巻きの方向が逆になっている。
【0068】
トナー収容部153内には、アジテータ167が設けられている。アジテータ167は、左右方向に延びるアジテータ軸168と、アジテータ軸168に保持された攪拌フィルム216とを備えている。アジテータ軸168は、トナー収容部153(筐体151)の左端面および右端面に回転可能に支持されている。
【0069】
廃トナー収容部154(筐体151)には、図17,18に示されるように、分割壁152の上端部の近傍における左右方向の中央部に、円形孔169が形成されている。そして、廃トナー収容部154には、円形孔169の周縁部から前下方に突出する扁平な円筒状のピストンガイド部170が形成されている。
【0070】
そして、筐体151の前上方には、連結部材の一例としての収容部外搬送部材171が設けられている。収容部外搬送部材171は、左右方向に延びる本体部172と、本体部172の左右方向の中央部から前下方に延びる接続部173とを備えている。
【0071】
本体部172は、図17,18,19に示されるように、円筒状をなしている。
【0072】
接続部173は、中心軸線が前下方に延びる円筒状をなしている。接続部173の外径は、ピストンガイド部170の内径よりも少し小さく、接続部173は、ピストンガイド部170に挿通されている。接続部173の外周面には、円筒状のシール部材174が貼着されており、ピストンガイド部170の内周面と接続部173の外周面との間は、シール部材174によってシールされている。また、接続部173の後下端部(先端部)には、接続部173の径方向に張り出すフランジ175が形成されている。
【0073】
図17,18に示されるように、本体部172における接続部173の内側に臨む部分には、内部連通開口176が形成されている。また、図19に示されるように、本体部172の左右方向の中央部には、開口の一例としての矩形状の外部連通開口177が形成されている。外部連通開口177は、後方に臨んでいる。
【0074】
本体部172の内側には、図17,18に示されるように、シャッタの一例としての断面円形状の円筒状シャッタ178が本体部172の内周面に接触した状態で回転可能に設けられている。円筒状シャッタ178には、本体部172の内部連通開口176と左右方向における同じ位置に、内部連通開口176と同形状の開口179が形成されている。また、円筒状シャッタ178には、本体部172の外部連通開口177と左右方向における同じ位置に、外部連通開口177と同形状の開口180が形成されている。
【0075】
本体部172および円筒状シャッタ178の左側には、図15,16に示されるように、円板状の左閉塞板181が設けられている。本体部172および円筒状シャッタ178は、左閉塞板181により、左側から一括して閉塞されている。円筒状シャッタ178の左端部は、左閉塞板181に固定されている。
【0076】
なお、図示されないが、本体部172および円筒状シャッタ178の右側には、円板状の右閉塞板が形成されている。本体部172および円筒状シャッタ178は、右閉塞板により、右側から一括して閉塞されている。円筒状シャッタ178の右端部は、右閉塞板に固定されている。これにより、円筒状シャッタ178、左閉塞板181および右閉塞板は、一体的に回転可能とされている。
【0077】
左閉塞板181および右閉塞板間には、図19に示されるように、操作部の一例としての略コ字状(角張ったC字状)の操作レバー182が架設されている。操作レバー182の操作により、円筒状シャッタ178を、開口179,180がそれぞれ本体部172の内部連通開口176および外部連通開口177と連通する開放位置と、円筒状シャッタ178の周面で外部連通口177を閉塞する閉塞位置とに回動させることができる。
【0078】
円筒状シャッタ178の内側には、図17,18に示されるように、オーガ184が設けられている。オーガ184は、左右方向に延びるオーガ軸185の周囲に螺旋状のオーガスクリュー186が形成された構成を有している。オーガ軸184は、左閉塞板181および右閉塞板に回転可能に支持されている。
【0079】
また、筐体151の左右方向における中央部付近のピストンガイド部170の両側には、図15,16,19に示されるように、1対の側面視U字状の離脱時受け部187が本体部172を筐体151(廃トナー収容部154)との間で取り囲むように形成されている。そして、各離脱時受け部187によって囲まれる部分内において、筐体151と本体部172との間には、本体部172を筐体151から離間する方向(後上方)に付勢するばね188が介在されている。
【0080】
廃トナー収容部154内には、図17,18に示されるように、収容部内搬送部材の一例としてのオーガ189が設けられている。オーガ189は、左右方向に延びるオーガ軸190の周囲に螺旋状のオーガスクリュー191が形成された構成を有している。オーガ軸190は、廃トナー収容部154(筐体151)の左端面および右端面に回転可能に支持されている。オーガスクリュー191は、オーガ軸190の左半分の部分と右半分の部分とで、螺旋状の巻きの方向が逆になっている。
【0081】
また、筐体151の左側面の前下端部には、図15,16に示されるように、円柱状の被案内ボス192が左方に突出して設けられている。一方、筐体151の右側面には、図19に示されるように、左側の被案内ボス192と左右方向に重なる位置に、円柱状(被案内ボス192と同径)の被案内ボス195が左方に突出して設けられている。
3−2.イエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット
イエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット11は、図20,21に示されるように、筐体201を備えている。筐体201内には、トナーが収容されている。
【0082】
筐体201の下端部には、断面円形状の外側円筒体202が一体的に形成されている。外側円筒体202における筐体201内に臨む部分には、外側流通口203が形成されている。また、外側円筒体202における外部に臨む部分には、左右方向の中央部および両端部に、外側供給口204が形成されている。そして、外側円筒体202の外周面には、外側供給口204の周囲を取り囲むようにシール材205が設けられている。
【0083】
外側円筒体202の内側には、断面円形状の内側円筒体206が外側円筒体202の内周面に接触した状態で回転可能に設けられている。内側円筒体206には、外側流通口203および外側供給口204に対応する位置に、それぞれ内側流通口207および内側供給口208が形成されている。内側流通口207および内側供給口208は、それぞれ外側流通口203および外側供給口204と同じ形状をなしている。
【0084】
図示されないが、外側円筒体202および内側円筒体206の左側および右側には、それぞれ円板状の左閉塞板および右閉塞板が設けられている。外側円筒体202および内側円筒体206は、左閉塞板および右閉塞板により、それぞれ左側および右側から一括して閉塞されている。左閉塞板の外側面(左端面)には、左閉塞板の中心を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ円柱状の係合ボスが形成されている。右閉塞板の外側面(右端面)には、右閉塞板の中心を挟んで対向する2つの位置に、それぞれ円柱状の係合ボスが形成されている。内側円筒体206の左端部および右端部は、それぞれ左閉塞板および右閉塞板に固定されている。これにより、内側円筒体206、左閉塞板および右閉塞板は、一体的に回動可能とされている。
【0085】
内側円筒体206の内部には、オーガ209が設けられている。オーガ209は、左右方向に延びるオーガ軸210の周囲に螺旋状のオーガスクリュー211が形成された構成を有している。オーガ軸210の左端部および右端部は、それぞれ左閉塞板および右閉塞板に回転可能に支持されている。
【0086】
筐体201内には、2つのアジテータ212,213が前後方向に並べて設けられている。アジテータ212,213は、同じ構成であり、左右方向に延びるアジテータ軸214と、アジテータ軸214に保持された攪拌フィルム215とを備えている。アジテータ軸214は、筐体201の左端面および右端面に回転可能に支持されている。
【0087】
また、筐体201の左側面および右側面の後下端部には、図示されないが、円柱状の被案内ボスが外方に突出して設けられている。
4.トナーユニットの着脱
トナーユニット11は、図3に示されるように、フロントカバー4が開かれて、ドロワユニット3が本体ケーシング2外の引出位置に引き出された状態で、現像器8の左右の側板62間の装着スペース64に上方から着脱される。
【0088】
トナーユニット11が離脱された状態では、図4に示されるように、第2操作部材95の操作用摘み98が上下方向に延びている。また、第2操作部材94の第2被係合溝96およびこれに係合している第1操作部材80の連結突起83は、図8に示されるように、前上がり(後下がり)に延びている。そして、第1操作部材80の第1被係合溝82は、図6に示されるように、上下方向に延びている。
【0089】
また、ブラックのトナーユニット11の操作レバー182は、図17に示されるように、上方に延びている。この状態では、円筒状シャッタ178が閉塞位置にある。すなわち、円筒状シャッタ178が外部連通開口177に対向し、円筒状シャッタ178により、外部連通開口177が閉塞されている。
【0090】
装着スペース64へのトナーユニット11の装着に際しては、まず、トナーユニット11が装着スペース64の上方に配置される。
【0091】
ブラックのトナーユニット11については、トナーユニット11が下方に移動されて、被案内ボス192,195(図15参照)がユニット案内溝84に導入される。その後は、被案内ボス192,195がユニット案内溝84に案内されつつ、トナーユニット11が下方に移動される。トナーユニット11の移動が進むと、係合ボス163,194(図19参照)が第1被係合溝82に導入される。そして、トナーユニット11が左側から見て反時計回りに少し回動されながら下方に移動されることにより、収容部外搬送部材171の本体部172が連結部138に受け入れられる。被案内ボス192,195がユニット案内溝84の最下部に配置されると、それ以上のトナーユニット11の移動が規制される。
【0092】
このとき、図22に示されるように、現像器側シャッタ81が現像器8の連通口78に対向し、現像器側シャッタ81によって連通口78が閉塞されている。また、トナーユニット11の内側円筒体159が閉塞位置に位置している。すなわち、内側円筒体159が外側供給口157に対向し、内側円筒体159により、外側供給口157が閉塞されている。さらに、収容部外搬送部材171の外部連通開口177(図19参照)がリヤ搬送部131の連通口139(図6,7参照)と対向している。連通口139は、連結部シャッタ140によって閉塞されている。
【0093】
その状態から、第2操作部材95の操作用摘み98が左側から見て時計回りに約90°回動されて、図5に示されるように、操作用摘み98が前後方向に延びた状態となる。この第2操作部材95の回動に伴って、図7に示されるように、第1操作部材80が左側から見て時計回りに約90°回動し、現像器側シャッタ81が連通口78と対向しない位置に移動する。また、左閉塞板162および右閉塞板193が左側から見て時計回りに約90°回動し、左閉塞板162および右閉塞板193とともに、内側円筒体159が時計回りに約90°回動する。これにより、図23に示されるように、内側円筒体159の内側流通口160および内側供給口161がそれぞれ外側流通口156および外側供給口157と対向する。その結果、現像器8の現像室63とトナーユニット11のトナー収容部153内とが連通口78、外側供給口157、内側供給口161、内側円筒体159の内部空間、内側流通口160および外側流通口156を介して連通する。
【0094】
また、操作レバー182が左側から見て時計回りに約90°回動されて、図23に示されるように、操作レバー182が前方に延びた状態とされる。これにより、円筒状シャッタ178が閉塞位置から開放位置に回動する。すなわち、円筒状シャッタ178に形成されている開口179および開口180がそれぞれ本体部172の内部連通開口176および外部連通開口177と連通する。また、連結部シャッタ140が円筒状シャッタ178と一体的に回動し、シャッタ開口141がリヤ搬送部131の連通口139に対向する。その結果、リヤ搬送部131の廃トナー搬送室134と円筒状シャッタ178内とは、連通口139、本体部172の外部連通開口177および円筒状シャッタ178の開口180を介して連通する。また、円筒状シャッタ178内と接続部173内とが、円筒状シャッタ178の開口179および内部連通開口176を介して連通する。
【0095】
以上により、装着スペース64へのブラックのトナーユニット11の装着が完了する。
【0096】
イエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット11については、トナーユニット11が下方に移動されて、図示されない被案内ボスがユニット案内溝84に導入される。その後は、被案内ボスがユニット案内溝84に案内されつつ、トナーユニット11が下方に移動される。トナーユニット11の移動が進むと、図示されない係合ボスが第1被係合溝82に導入される。被案内ボスがユニット案内溝84の最下部に配置されると、それ以上のトナーユニット11の移動が規制される。
【0097】
このとき、図24に示されるように、現像器側シャッタ81が現像器8の連通口78に対向し、現像器側シャッタ81によって連通口78が閉塞されている。また、トナーユニット11の内側円筒体206が外側流通口203に対向し、内側円筒体206により、外側流通口203が閉塞されている。
【0098】
その状態から、第2操作部材95の操作用摘み98が左側から見て時計回りに約90°回動されて、図5に示されるように、操作用摘み98が前後方向に延びた状態となる。この第2操作部材95の回動に伴って、図12に示されるように、第1操作部材80が左側から見て時計回りに約90°回動し、現像器側シャッタ81が連通口78と対向しない位置に移動する。また、トナーユニット11の左閉塞板および右閉塞板が左側から見て時計回りに約90°回動し、左閉塞板および右閉塞板とともに、内側円筒体206が時計回りに約90°回動する。これにより、図25に示されるように、内側円筒体206の内側流通口207および内側供給口208がそれぞれ外側流通口203および外側供給口204と対向する。その結果、現像器8の現像室63とトナーユニット11の筐体201内とが連通口78、外側供給口204、内側供給口208、内側円筒体206の内部空間、内側流通口207および外側流通口203を介して連通する。
【0099】
以上により、装着スペース64へのイエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット11の装着が完了する。
【0100】
装着スペース64からのトナーユニット11の離脱の際には、装着スペース64へのトナーユニット11の装着の際と逆の操作が行われる。
5.トナーの供給
装着スペース64にトナーユニット11が装着された後、ドロワユニット3が本体ケーシング2内の収容位置に収容され、フロントカバー4が閉じられると、トナーユニット11から現像器8へのトナーの供給が開始される。
【0101】
具体的には、ブラックのトナーユニット11のオーガ164およびアジテータ167が回転される。アジテータ167の回転により、トナーユニット11のトナー収容部153内から内側円筒体159内にトナーが供給される。内側円筒体159内に供給されたトナーは、オーガ164の回転により、内側円筒体159内を左右方向の中央に向けて搬送され、主として中央の内側供給口161および外側供給口157を介して、現像器8の現像室63に供給される。
【0102】
また、イエロー、マゼンタおよびシアンのトナーユニット11のオーガ209およびアジテータ212,213が回転される。アジテータ212,213の回転により、トナーユニット11の筐体201内から内側円筒体206内にトナーが供給される。内側円筒体206内に供給されたトナーは、オーガ209の回転により、内側円筒体206内を左右方向の中央に向けて搬送され、主として中央の内側供給口208および外側供給口204を介して、現像器8の現像室63に供給される。
【0103】
現像室63内に供給されるトナーは、オーガ73の回転により、左右方向に搬送されて分散される。供給ローラ69の回転に伴って、供給ローラ本体70上から現像ローラ本体67上にトナーが供給される。現像ローラ本体67上のトナーは、その回転に伴って、層厚規制ブレード72の遊端部との間に進入し、その厚さが規制されることにより、現像ローラ本体67上に薄層となって担持される。この現像ローラ本体67上のトナーが感光ドラム6に供給されることにより、感光ドラム6の表面に形成された静電潜像がトナー像に現像される。
6.廃トナーの回収
感光ドラム6の表面には、トナーが用紙に転写されずに残ることがある。ドラムクリーナ9のドラムクリーニングローラ102には、画像形成時に、クリーニングバイアスが供給される。このクリーニングバイアスの作用により、感光ドラム6の表面に残ったトナー(廃トナー)は、ドラムクリーニングローラ102に転移し、ドラムクリーニングローラ102に一時的に保持される。画像形成動作の終了後、次の画像形成動作が行われる前に、ドラムクリーニングローラ102にクリーニングバイアスと正負反対のバイアスが供給されることにより、ドラムクリーニングローラ102に保持された廃トナーが感光ドラム6の表面に戻される。そして、各転写ローラ17にバイアスが供給されることにより、感光ドラム6の表面に戻された廃トナーが感光ドラム6から中間転写ベルト13に移される。
【0104】
また、画像形成時に、感光ドラム6から中間転写ベルト13にトナーが転移することがある。
【0105】
中間転写ベルト13上の廃トナーは、ベルトクリーナ10に回収される。具体的には、1次ベルトクリーニングローラ111および2次ベルトクリーニングローラ112には、それぞれ1次クリーニングバイアスおよび2次クリーニングバイアスが供給されている。中間転写ベルト13上の廃トナーは、1次クリーニングローラ111と対向したときに、1次クリーニングローラ111に転移する。1次クリーニングローラ111上に転移した廃トナーは、2次クリーニングローラ112上にさらに転移する。そして、2次クリーニングローラ112上の廃トナーは、スクレーパ119と対向したときに、スクレーパ119により、2次クリーニングローラ112上から掻き落とされる。その掻き落とされた廃トナーは、廃トナー搬送室117に受け取られる。
【0106】
廃トナー搬送室117内では、オーガ120が回転している。廃トナー搬送室117内の廃トナーは、図13に示されるように、オーガ120により、廃トナー搬送室117内の左右方向の中央部に向けて搬送されて、リヤ搬送部131の廃トナー搬送室134に送り込まれる。
【0107】
廃トナー搬送室134内では、トナー搬送ベルト137が周回走行(回転)している。廃トナー搬送室134内の廃トナーは、トナー搬送ベルト137の周回走行に伴って、突条136によって上方へ運ばれる。そして、廃トナー搬送室134の上端部まで運ばれた廃トナーは、リヤ搬送部131の連通口139、収容部外搬送部材171の本体部172の外部連通開口177および円筒状シャッタ178の開口180を順に通過して、円筒状シャッタ178内に流入する。
【0108】
円筒状シャッタ178内では、オーガ184が回転している。円筒状シャッタ178内の廃トナーは、オーガ184により、円筒状シャッタ178内の左右方向の中央部で攪拌され、円筒状シャッタ178の開口179および本体部172の内部連通開口176を介して接続部173内に流入し、接続部173を通過して、廃トナー収容部154内に収容される。廃トナー収容部154内に導入された廃トナーは、オーガ189の回転により、左右方向の両側に搬送される。
7.作用効果
7−1.作用効果1
以上のように、4つの感光ドラム6は、ドロワフレーム5に保持されて、前後方向に間隔を空けて並列に配置されている。ドロワフレーム5は、本体ケーシング2内に収容された収容位置と本体ケーシング2外に引き出された引出位置とに移動可能に設けられている。
【0109】
4つの感光ドラム6に対して、前後方向に延びる無端状の中間転写ベルト13が対向している。
【0110】
また、ドロワフレーム5には、4つのトナーユニット11が保持されている。トナーユニット11は、各感光ドラム6に対応して設けられている。各トナーユニット11は、トナー収容部153を有している。トナー収容部153には、感光ドラム6に供給されるトナーが収容されている。さらに、ドロワフレーム5には、中間転写ベルト13上から廃棄されるべき廃トナーを除去して回収するベルトクリーナ10が保持されている。ベルトクリーナ10に回収された廃トナーは、オーガ120、リヤ搬送部131および収容部外搬送部材171からなる搬送機構により、廃トナー収容部154に搬送される。
【0111】
廃トナー収容部154は、最後方(ドロワユニット3の引出方向の最上流側)に配置されるブラックのトナー収容部153と一体化されている。たとえば、そのトナー収容部153に収容されているトナーがなくなったときに、トナー収容部153とともに、廃トナー収容部154を新品(トナーが収容されたトナー収容部153および空の廃トナー収容部154)と交換することができる。一体化されたトナー収容部153および廃トナー収容部154は、ドロワフレーム5に保持されるので、中間転写ベルト13を移動させることなく、それらを新品と交換することができる。また、少なくともトナー収容部153のトナーがなくなる頻度で廃トナー収容部154を交換することができるので、廃トナー収容部154の容量をそれほど大きく確保する必要がない。
【0112】
よって、廃トナー収容部154の交換作業の手間を軽減することができる。また、廃トナー収容部154の小容量化により、カラープリンタ1の小型化を図ることができる。
【0113】
また、ドロワフレーム5は、4つの感光ドラム6に対して左側および右側に配置され、互いに左右方向に対向する左側板31および右側板32と、4つの感光ドラム6に対して後側および前側に配置され、左側板31および右側板32間に架設されるリヤビーム34およびフロントビーム33とを備えている。そして、リヤ搬送部131は、リヤビーム34に設けられている。そのため、ドロワフレーム5が移動可能な構成であっても、リヤ搬送部131がドロワフレーム5の移動の妨げになることがない。また、しっかりと固定されたリヤビーム34にリヤ搬送部131が設けられているので、トナーユニット11がドロワフレーム5に装着される際に、トナーユニット11とリヤ搬送部131とを連結しやすい。
(2)作用効果2
搬送機構は、オーガ120と、オーガ120に接続されたリヤ搬送部131とを備えている。ベルトクリーナ10に回収された廃トナーは、オーガ120により、左右方向の内側に搬送される。そして、オーガ120によって搬送されてくる廃トナーは、リヤ搬送部131により、廃トナー収容部154に向けて上方に搬送される。これにより、廃トナーを下方から貞応に向けて効率よく搬送することができる。
(3)作用効果3
リヤ搬送部131は、リヤビーム34における左右方向の中央部に設けられている。そのため、リヤ搬送部131を保持しているドロワフレーム5における左右方向の重量バランスがよい。よって、ドロワフレーム5をスムーズに移動させることができる。
(4)作用効果4
搬送機構は、廃トナー収容部154の外側に配置され、リヤ搬送部131と廃トナー収容部154とを連結する収容部外搬送部材171を備えている。リヤ搬送部131によって搬送されてくる廃トナーを収容部外搬送部材171を介して廃トナー収容部154に導入することができる。
(5)作用効果5
収容部外搬送部材171は、中心軸線が前記軸線方向に延びる筒状をなし、リヤ搬送部131が接続される本体部172と、本体部172から軸線方向と直交する方向に延び、廃トナー収容部154に接続される接続部173とを有している。そのため、リヤ搬送部131によって搬送されてくる廃トナーを本体部172および接続部173を介して廃トナー収容部154に導入することができる。
(6)作用効果6
接続部173は、廃トナー収容部154における軸線方向の中央部に接続されている。これにより、廃トナー収容部154において、廃トナーが左右方向の一方側に片寄って収容されることを防止できる。その結果、廃トナー収容部154の重量が左右でアンバランスとなることを防止でき、現像ローラを感光ドラム6に対して左右でバランスよく対向させることができる。
(7)作用効果7
接続部173は、廃トナー収容部154に対して相対移動可能に接続されている。そのため、トナー収容部153および廃トナー収容部154の移動に伴って、接続部173が廃トナー収容部154に対して相対的に移動することにより、接続部173と廃トナー収容部154との接続を維持することができる。
【0114】
よって、廃トナー収容部154がトナー収容部153と一体化された構成において、その一体化されたトナー収容部153および廃トナー収容部154を移動させることができながら、廃トナー収容部154と収容部外搬送部材171との接続を維持することができる。より具体的には、感光ドラム6の振れや振動に対して、廃トナー収容部154を有するトナーユニット11および現像器8が追従して動くことが可能となり、印字品質を向上させることができる。また、接続部173が左右方向の中央部にあるので、左右方向でバランスを取りやすい。
(8)作用効果8
廃トナー収容部154には、中心軸線が左右方向と直交する方向に延びる円筒状のピストンガイド部170が形成されている。接続部173は、中心軸線が左右方向と直交する方向に延びる円筒状をなし、ピストンガイド部170内に挿通されている。そのため、トナー収容部153および廃トナー収容部154が移動すると、接続部173がピストンガイド部170内に挿通された状態で、ピストンガイド部170が接続部173に対して相対的に移動する。
【0115】
そして、接続部173とピストンガイド部170との間には、円筒状のシール部材174が介在されている。シール部材174により、接続部173とピストンガイド部170との間をシールすることができ、ピストンガイド部170が接続部173に対して相対移動したときに、接続部173とピストンガイド部170との間から廃トナーが漏れることを防止できる。
(9)作用効果9
本体部172には、収容部外搬送部材171と連通する外部連通開口177が形成されている。収容部外搬送部材171は、円筒状シャッタ178を備えている。円筒状シャッタ178は、本体部172の内周面に沿って、内部連通開口176を開放する開放位置と内部連通開口176を閉塞する閉塞位置とに移動可能に設けられている。円筒状シャッタ178には、操作レバー182が連結されている。操作レバー182の操作により、円筒状シャッタ178を開放位置と閉塞位置とに移動させることができる。
(10)作用効果10
本体ケーシング2内には、ドロワフレーム5の移動方向に延びる1対のガイド部38が備えられている。ドロワフレーム5の左側板31および右側板32には、被ガイド部35が形成されている。ドロワフレーム5の移動時には、被ガイド部35がガイド部38にガイドされる。これにより、ドロワフレーム5を収容位置と引出位置との間でスムーズに移動させることができる。
(11)作用効果11
廃トナー収容部154の内部には、廃トナーを左右方向の外側に搬送するオーガ189が設けられている。そのため、廃トナー収容部154左右線方向の中央部に導入される廃トナーは、オーガ189により、その中央部から軸線方向の外側に搬送される。その結果、廃トナー収容部154内における廃トナーの量を左右方向で均一化することができる。
8.変形例
8−1.変形例1
前述の実施形態では、本発明が中間転写方式のカラープリンタ1に適用された場合を例にとった。しかしながら、本発明は、図26に示される直接転写方式のカラープリンタ301に適用されてもよい。
【0116】
なお、図26において、図1に示される各部に相当する部分には、その各部に付された符号と同一の符号が付されている。
【0117】
直接転写方式のカラープリンタ301では、本体ケーシング2内に、ベルトの一例としての用紙搬送ベルト313が設けられている。用紙搬送ベルト313は、2つのローラ314,315に巻回された無端状のベルトである。2つのローラ314,315は、上下方向において同じ位置に配置され、前後方向に間隔を空けて配置されている。これにより、用紙搬送ベルト313は、2つのローラ314,315の各上端間において、前後方向および左右方向に延びる平面状部分を有している。この平面状部分は、4つの感光ドラム6と接触している。
【0118】
用紙搬送ベルト313の平面状部分を挟んで各感光ドラム6と対向する位置には、転写ローラ316が配置されている。
【0119】
給紙カセット17に収容されている用紙は、各種ローラにより、用紙搬送ベルト313の平面状部分上に送り込まれる。そして、用紙は、用紙搬送ベルト313により、用紙搬送ベルト313と各感光ドラム6との間を通して後方に搬送される。
【0120】
画像形成時において、用紙搬送ベルト313は、左側から見て反時計回りに周回走行する。各感光ドラム6の表面に形成されたトナー像は、各転写ローラ316の働きにより、ブラックのトナー像から順に互いに重ね合わせて用紙に転写される。これにより、用紙には、各色のトナー像の重ね合わせによるカラートナー像が形成される、
トナー像が転写された用紙は、定着器20に搬送される。定着器20では、加熱および加圧により、トナー像が用紙に定着される。トナー像が定着した用紙は、各種ローラにより、本体ケーシング2の上面の排紙トレイ21に排出される。
【0121】
そして、ベルトクリーナ10は、最前方の感光ドラム6よりも前方に配置されている。そして、リヤ搬送部131は、ドロワフレーム5のフロントビーム34の前面に固定されている。図26に示されるベルトクリーナ10およびリヤ搬送部131は、図1に示されるベルトクリーナ10およびリヤ搬送部131と前後対象な構成を有している。
8−2.変形例2
ベルトクリーナ10として、図27に示される構成のものが採用されてもよい。図27に示されるベルトクリーナ10は、クリーナ筐体401を備えている。
【0122】
クリーナ筐体401には、ゴムブレード402が保持されている。ゴムブレード402は、中間転写ベルト13/用紙搬送ベルト313の表面に対して傾斜した状態で、その下端部が当接している。また、中間転写ベルト13/用紙搬送ベルト313を挟んでゴムブレード402の下端部と対向する位置には、ローラ403が設けられている。
【0123】
クリーナ筐体401内には、ブラシ404が回転可能に設けられている。ブラシ404は、その回転によって中間転写ベルト13/用紙搬送ベルト313の表面を擦るように設けられている。
【0124】
クリーナ筐体401内には、ブラシ404に対する前後方向の一方側に、オーガ405が設けられている。オーガ405は、左右方向に延びるオーガ軸406の周囲に螺旋状のオーガスクリュー407が形成された構成を有している。オーガスクリュー407は、オーガ軸406の左半分の部分と右半分の部分とで、螺旋状の巻きの方向が逆になっている。
【0125】
中間転写ベルト13/用紙搬送ベルト313上の廃トナーは、回転するブラシ404により、掻き取られて、クリーナ筐体401内に送り込まれる。クリーナ筐体401内に送り込まれた廃トナーは、回転するオーガ405により、左右方向の中央部に向けて搬送され、リヤ搬送部131の廃トナー搬送室134(図6参照)に送り込まれる。また、ブラシ404によって掻き取られずに一旦通過した廃トナーは、ゴムブレード402と対向したときに、ゴムブレード402によって擦られて、中間転写ベルト13/用紙搬送ベルト313から浮いた状態(付着力が弱められた状態)となり、回転するブラシ404により掻き取られる。
【0126】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 カラープリンタ
2 本体ケーシング
5 ドロワフレーム
6 感光ドラム
10 ベルトクリーナ
31 左側板
32 右側板
33 フロントビーム
34 リヤビーム
35 被ガイド部
38 ガイド部
120 オーガ
131 リヤ搬送部
153 トナー収容部
154 廃トナー収容部
170 ピストンガイド部
171 収容部外搬送部材
172 本体部
173 接続部
174 シール部材
177 外部連通開口
178 円筒状シャッタ
182 操作レバー
189 オーガ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部材と、
前記保持部材に保持され、所定の配列方向に間隔を空けて並列に配置される複数の感光ドラムと、
各前記感光ドラムに対応して設けられて、前記保持部材に保持され、前記感光ドラムに供給される現像剤を収容する複数の現像剤収容部と、
前記配列方向に延び、前記複数の感光ドラムに一括して対向する無端状のベルトと、
前記保持部材に保持され、前記ベルト上から廃棄されるべき廃現像剤を除去して回収する回収ユニットと、
前記配列方向の一方側の最端に配置される前記現像剤収容部と一体的に設けられ、前記回収ユニットに回収された廃現像剤を収容するための廃現像剤収容部と、
前記回収ユニットおよび前記廃現像剤収容部に接続され、前記回収ユニットから前記廃現像剤収容部に廃現像剤を搬送する搬送機構とを備え、
前記保持部材は、前記複数の感光ドラムに対して前記感光ドラムの軸線方向の一方側および他方側に配置され、互いに前記軸線方向に対向する第1側板および第2側板と、前記複数の感光ドラムに対して前記配列方向の一方側および他方側に配置され、前記第1側板および第2側板間に架設される第1ビーム部材および第2ビーム部材とを含み、
前記搬送機構の少なくとも一部は、前記第1ビーム部材に設けられている、画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送機構は、前記回収ユニットに回収された廃現像剤を前記軸線方向の内側に搬送する第1搬送部材と、前記第1搬送部材に接続され、前記第1搬送部材により搬送されてくる廃現像剤を前記廃現像剤収容部に向けて搬送する第2搬送部材とを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2搬送部材は、前記第1ビーム部材における前記軸線方向の中央部に設けられている、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記搬送機構は、前記廃現像剤収容部の外側に配置され、前記第2搬送部材と前記廃現像剤収容部とを連結する連結部材を含む、請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記連結部材は、前記第2搬送部材が接続される本体部と、前記本体部から前記軸線方向と直交する方向に延び、前記廃現像剤収容部に接続される接続部とを有している、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記接続部は、前記廃現像剤収容部における前記軸線方向の中央部に接続されている、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記接続部は、前記廃現像剤収容部に対して相対移動可能に接続されている、請求項5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記廃現像剤収容部には、中心軸線が前記軸線方向と直交する方向に延びる円筒状のピストンガイド部が形成されており、
前記接続部は、中心軸線が前記軸線方向と直交する方向に延びる円筒状をなし、前記ピストンガイド部内に挿通されており、
前記接続部と前記ピストンガイド部との間には、円筒状のシール部材が介在されている、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記本体部は、中心軸線が前記軸線方向に延びる円筒状をなし、
前記本体部には、前記連結部材と連通する開口が形成されており、
前記連結部材は、前記本体部の内周面に沿って移動可能に設けられ、前記開口を開閉するシャッタと、前記シャッタを前記開口が開放される開放位置と前記開口が閉塞される閉塞位置とに移動させる際に操作される操作部とを有している、請求項5〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
本体ケーシングを備え、
前記保持部材は、前記本体ケーシング内に収容された収容位置と前記本体ケーシング外に引き出された引出位置とに前記配列方向に沿った水平方向に移動可能に設けられている、請求項2〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記本体ケーシング内に設けられ、前記収容位置を挟んで前記軸線方向の両側で前記配列方向に延びる1対のガイド部を備え、
前記第1側板および前記第2側板には、前記保持部材の移動時に前記ガイド部にガイドされる被ガイド部が形成されている、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第2搬送部材は、前記第1搬送部材と前記連結部材との間で上下方向に延び、廃現像剤を前記連結部材に向けて上方に搬送する、請求項10または11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記廃現像剤収容部の内部に配置されて、廃現像剤を前記軸線方向の外側に搬送する収容部内搬送部材を備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−173458(P2012−173458A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34347(P2011−34347)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】