説明

画像形成装置

【課題】トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知する。
【解決手段】現像剤を収納する現像ユニットと、被検知電極361を有し回転軸29を中心に周回する基準マイラ30と、被検知電極362を有し回転軸29に基準マイラ30と所定角度で設けられた攪拌マイラ34と、現像ユニットの外装側面に配設された静電容量センサ電極321と、被検知電極361と静電容量センサ電極321の間または静電容量センサ電極321の間の静電容量を検知し、検知した静電容量の情報を出力する静電容量センサIC33と、静電容量センサIC33が被検知電極361と静電容量センサ電極321との間の静電容量を検知し始めた時間と、被検知電極362と静電容量センサ電極321との間の静電容量を検知し始めた時間との差で現像剤の量を判断するCPU40とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタ、複写機、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置における現像剤の残量検知に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置において、現像ユニット内のトナーの量を検知する装置には、透磁率センサを用いたものがある。透磁率センサを用いた現像剤の量を検知する装置の一例として、例えば特許文献1がある。特許文献1では、トナーの攪拌で回転方向後側に変形する可撓性のある第1の攪拌羽根と、第1の攪拌羽根の回転方向後側に配置された剛性のある第2の攪拌羽根と、現像ユニットの底部外側に配置された透磁率センサを用いたトナー量検知装置が開示されている。この装置は、それぞれの攪拌羽根に設置されている金属材料の回転動作の状態を現像ユニットの底部外側に配置された透磁率センサで検知している。また、この装置は現像ユニット内のトナー量が多い場合は、第1の攪拌羽根と第2の攪拌羽根が一体的に回転動作を行い、現像ユニット内のトナー量が少ない場合は、第1の攪拌羽根と第2の攪拌羽根が変形せずに分離して回転動作を行うように構成されている。このとき、透磁率センサを用いて検知すると、回転軸の1回転あたりの透磁率の変化は、現像ユニット内のトナーの量が多い場合は1回、現像ユニット内のトナーの量が少ない場合は2回検知する。トナー量検知装置は、この検知回数の変化に基づいて、現像ユニット内のトナー量の検知を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−132036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1では以下のような課題を含んでいる。トナーの量が多い場合、第1と第2の攪拌羽根が一体的に回転動作を行うため、透磁率センサで検知される信号は、回転軸の1回転当たり1回の透磁率の変化となる。一方、トナーの量が少ない場合、第1の攪拌羽根はほとんど変形せず、第1と第2の攪拌羽根は一体的に回転動作を行うことがない。このとき、透磁率センサで検知される信号は、回転軸の1回転あたり2回の透磁率の変化となる。このとき、透磁率センサが検知した磁界変化の回数(1回又は2回)によって、トナーの量の多少、又は有無の択一的な検知を行っている。このため、トナーの量の変化を逐次検知することは困難である。
【0005】
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
【0007】
(1)現像剤を収納する着脱可能な現像ユニットと、第一電極を有し、前記現像ユニット内の回転軸を中心に周回動作する第一部材と、第二電極を有し、前記第一部材の回転軸に前記第一部材と所定の角度をなすように設けられた第二部材と、前記現像ユニットの外装側面に配設された第三電極と、前記第一電極と前記第三電極の間または前記第二電極と前記第三電極の間の静電容量を検知し、検知した静電容量に関する情報を出力する出力手段と、前記出力手段が前記第一電極と前記第三電極との間の静電容量を検知し始めた時間と、前記出力手段が前記第二電極と前記第三電極との間の静電容量を検知し始めた時間との差に基づき現像剤の量を判断する判断手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【0008】
(2)現像剤を収納する着脱可能な現像ユニットと、第一電極を有し、前記現像ユニット内の回転軸を中心に周回動作する第一部材と、第二電極を有し、前記第一部材の回転軸に前記第一部材と所定の角度をなすように設けられた第二部材と、前記現像ユニットの外装側面に配設された第三電極と、前記第一電極と前記第三電極の間または前記第二電極と前記第三電極の間の静電容量を検知し、検知した静電容量に関する情報を出力する出力手段と、前記出力手段が出力した前記第一電極と前記第三電極との間の静電容量に関する情報と、前記出力手段が出力した前記第二電極と前記第三電極との間の静電容量に関する情報との差に基づき現像剤の量を判断する判断手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1、2のカラーレーザプリンタの構成を示す概略図
【図2】実施例1、2の現像ユニットと静電容量センサ基板の構成図
【図3】実施例1、2のトナー残量検知の回路図及び現像ユニットの断面図
【図4】実施例1のトナー残量検知の特性グラフ、波形及びテーブルT
【図5】実施例1のトナー残量検知のフローチャート
【図6】実施例2のトナー残量検知の特性グラフ、波形及びテーブルL
【図7】実施例2のトナー残量検知のフローチャート
【図8】実施例3の現像ユニット及び静電容量センサ基板の断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。尚、以下の実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施例で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【実施例1】
【0012】
[画像形成装置の構成]
図1は本実施例の画像形成装置の構成を有するカラーレーザプリンタの概略図である。図1に示すカラーレーザプリンタ(以下、本体と称す)は、本体101に対して着脱可能なプロセスカートリッジ5Y、5M、5C、5Kを備えている。これら4個のプロセスカートリッジ5Y、5M、5C、5Kは、同一構造であるものの、異なる色、すなわち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像剤(以下、トナーという)による画像を形成する点で相違している。以下、特定の色の説明をする場合を除きY、M、C、Kの符号を省略する。プロセスカートリッジ5は、現像ユニットと画像形成ユニットと廃トナーユニットの3つの構成で成り立っている。現像ユニットは、現像ローラ3、トナー補給ローラ12、トナー容器23、基準マイラ30、攪拌マイラ34を有している。また、画像形成ユニットは、像担持体である感光ドラム1、帯電ローラ2を有している。更に、廃トナーユニットは、クリーニングブレード4、廃トナー回収容器24を有している。
【0013】
プロセスカートリッジ5の下方にはレーザユニット7が配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1に対して行う。感光ドラム1は、帯電ローラ2によって所定の負極性の電位に帯電された後、レーザユニット7によってそれぞれ静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ3によって反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれY,M,C,Kのトナー像が形成される。中間転写ベルトユニットは、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、二次転写対向ローラ10から構成されている。また、各感光ドラム1に対向して、中間転写ベルト8の内側に一次転写ローラ6が配設されており、バイアス印加手段(不図示)により転写バイアスが一次転写ローラ6に印加される。
【0014】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、各感光ドラム1の矢印方向に回転し、中間転写ベルト8が矢印A方向に回転する。更にバイアス印加手段(不図示)により一次転写ローラ6に正極性のバイアスを印加することにより、感光ドラム1Y上のトナー像から順次、中間転写ベルト8上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で二次転写ローラ11まで搬送される。給搬送装置は、転写材Pを収納する給紙カセット13内から転写材Pを給紙する給紙ローラ14と、給紙された転写材Pを搬送する搬送ローラ対15とを有している。そして、給搬送装置から搬送された転写材Pはレジストローラ対16によって二次転写ローラ11に搬送される。
【0015】
中間転写ベルト8から転写材Pへのトナー像の転写は、二次転写ローラ11に正極性のバイアスを印加することにより、中間転写ベルト8上の4色のトナー像が搬送された転写材Pに二次転写される。トナー像転写後の転写材Pは、定着装置17に搬送され、定着フィルム18と加圧ローラ19とによって加熱、加圧されて表面にトナー像が定着される。定着された転写材Pは排紙ローラ対20によって排紙される。
【0016】
一方、トナー像転写後に、感光ドラム1表面に残ったトナーは、クリーニングブレード4によって除去され、除去されたトナーは廃トナー回収容器24へと回収される。また、転写材Pへの二次転写後に中間転写ベルト8上に残ったトナーは、転写ベルトクリーニングブレード21によって除去され、除去されたトナーは廃トナー回収容器22へと回収される。また、図1における制御基板80には本体の制御を行うための電気回路が搭載されている。制御基板80には1チップマイクロコンピュータ(以後CPUと記す)40、及びテーブルのデータ等が記憶されるRAM、ROM等の記憶部が搭載されている。CPU40は、転写材Pの搬送に関る駆動源(不図示)やプロセスカートリッジ5の駆動源(不図示)の制御、画像形成に関する制御、更には故障検知に関する制御など、本体の動作を一括して制御する。ビデオコントローラ42は、画像データに基づいてレーザユニット内のレーザの発光を制御する。このビデオコントローラ42は、不図示のコントロールパネルを介して、ユーザとのインターフェイスも行う。このコントロールパネルには、各色のトナー残量が棒グラフ状に表示される。
【0017】
[現像ユニットと静電容量センサ基板の構成]
プロセスカートリッジを構成する現像ユニットと静電容量センサ基板の構成について図2を用いて説明する。図2(a)で示したプロセスカートリッジ5の現像ユニット内には、以下のものを備える。まず、トナー容器23内のトナー(不図示)を攪拌するとともに、トナー残量を検知するための可撓性を有する攪拌マイラ34(第二部材)を備える。また、攪拌マイラ34よりも半径方向(回転軸29に垂直な方向)の長さが短い基準マイラ30(第一部材)を備える。攪拌マイラ34の回転軸29の方向(長手方向)の長さは、図2(a)に示したように回転軸29と同程度の長さであり、半径方向の長さは、トナー容器23の底面を摺動する程度の長さを有している。また、基準マイラ30の回転軸29の方向(長手方向)の長さは、回転軸29と同程度の長さであっても、次に述べる被検知電極362を設置できる程度の長さであってもよい。基準マイラ30の半径方向の長さは、上記したように攪拌マイラ34よりは短く、トナー容器23の底面を擦らない長さである必要がある。攪拌マイラ34と基準マイラ30は、汎用のマイラフィルムを使用する。基準マイラ30の厚さは150μmとし、攪拌マイラ34の厚さは75μmとした。従って攪拌マイラ34は、基準マイラ30より反り量が大きい。基準マイラ30および攪拌マイラ34は、トナー容器23内の回転軸29に180度の角度だけ位相をずらして設置されており、矢印B方向に1周を約1秒(sec)の回転速度で周回回転(周回動作)を行う。また、基準マイラ30は、その先端近傍且つトナー容器23の壁面側端部に導電性の被検知電極361(第一電極)を有している。同様に、攪拌マイラ34は、その先端近傍且つトナー容器23の壁面側端部に導電性の被検知電極362(第二電極)を有している。半径方向の長さは、基準マイラ30の方が攪拌マイラ34より短いため、被検知電極361は被検知電極362よりも回転軸29の近傍に設置されていることになる。
【0018】
図2(b)に、現像ユニットの一部と静電容量センサ基板331の断面図を示す。静電容量センサ基板331には、静電容量センサIC33と静電容量センサIC33の周辺回路部品(不図示)が搭載されている。また、静電容量センサ基板331には、銅箔パターンで静電容量センサ電極321(第三電極)と基準電極320が形成されている。基準電極320と静電容量センサ電極321は、同じ面積の銅箔パターンである。本実施例では、静電容量センサ電極321による静電容量と基準電極320による静電容量の差分を用いて静電容量の変化の検知を行う静電容量センサIC33を用いる。現像ユニットの外装側面は、プロセスカートリッジ5を本体101へ装着した際に、図2(b)に示す位置関係となるように、静電容量センサ電極321に近接する。この状態において、基準マイラ30に配設された被検知電極361が静電容量センサ電極321に近接することによって発生する静電容量の変化を静電容量センサIC33で検知する。また、攪拌マイラ34に配設された被検知電極362も同様に、静電容量センサ電極321に近接することによって発生する静電容量の変化を静電容量センサIC33で検知する。図2(c)は、基準マイラ30と被検知電極361、および攪拌マイラ34と被検知電極362の位置関係を表す斜視図である。被検知電極361および被検知電極362の形状は、縦10mm、横5mmの長方形である。基準マイラ30が重力方向下側に向いている場合に被検知電極361の電極面が、また攪拌マイラ34が重力方向下側に向いている場合に被検知電極362の電極面が静電容量センサ電極321に近接する。
【0019】
尚、静電容量センサIC33や周辺回路は、静電容量が検知できれば良く、アナログ集積回路でも代用可能である。また、本実施例では、静電容量センサ電極321を本体101に備えられている静電容量センサ基板331に形成している。しかしながら、現像ユニットの壁面付近にあればよく、例えば現像ユニット壁面に静電容量センサ電極321を直接形成しても良い。その場合、静電容量センサ基板331と静電容量センサ電極321に電気的接点を設けて、プロセスカートリッジ5を本体101へ装着した際にそれらの接点が接続するようにすると良い。
【0020】
[トナー残量検知の回路図]
図3(a)は、本実施例におけるトナー残量検知の回路図である。バイパスコンデンサ46は、静電容量センサIC33のアナログ電源端子AVDDのノイズを除去する。また、バイパスコンデンサ47は、静電容量センサIC33のデジタル電源端子DVDDのノイズを除去する。SREF端子には、基準電極320が接続されており、SIN端子には、静電容量センサ電極321が接続されている。静電容量センサIC33は、検知した静電容量の値に対応する8bitのレベルデータ(情報)を、CPU40へシリアル通信ライン(SCL、SDA)で送信出力する。尚、詳細な動作原理は説明を省略する。
【0021】
[トナー残量検知のシーケンス]
図3(b)、図3(c)はプロセスカートリッジ5内の現像ユニットの断面図であり、図3(b)はトナー残量が比較的多い場合を示し、図3(c)はトナー残量が比較的少ない場合を示す。図3(b)、図3(c)を用いて、トナー残量が比較的多い場合と比較的少ない場合の基準マイラ30と攪拌マイラ34の動作について説明する。図3(b)に示すように、比較的トナー残量が多い場合は、攪拌マイラ34の可撓性は大きいのでトナーの抵抗による反りは大きく、回転方向の後ろ側へ大きく変形する。一方、基準マイラ30の可撓性は小さいのでトナーの抵抗による反りは小さく、回転方向の後ろ側へ大きくは変形しない。従って、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間は長い。一方、トナー残量が少ない場合は図3(c)に示すように、攪拌マイラ34の反り量はトナー残量が多い場合と比較すると少なくなる。よって被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間は短くなる。この原理を使って、トナー残量を検知する。
【0022】
[トナー残量検知特性]
次に、図4を用いて本実施例におけるトナー残量検知特性を説明する。なお、本実施例では、静電容量センサIC33の検知レベル(8bitのレベルデータ)を10進数(dec)で表示して説明をする。図4(a)は、トナー残量(%)と、静電容量センサIC33で検知した基準マイラ30の被検知電極361と攪拌マイラ34の被検知電極362との検知開始の時間差(ミリ秒(msec))の特性グラフである。図4(b)は、トナー残量が90%のときの検知レベルの波形データである。この波形データにおいて、最初のピーク波形は基準マイラ30の被検知電極361によるものであり、次のピーク波形は攪拌マイラ34の被検知電極362によるものである。この波形データから、基準マイラ30の被検知電極361と攪拌マイラ34の被検知電極362との検知開始の時間差が583msecであることがわかる。なお、基準マイラ30の被検知電極361による検知レベルが、攪拌マイラ34の被検知電極362による検知レベルよりも大きい理由は、基準マイラ30は攪拌マイラ34よりも厚い材料で構成されているためである。すなわち、基準マイラ30は攪拌マイラ34よりも腰が強く、被検知電極361が被検知電極362よりもより強くトナー容器23の壁面に押し付けられるため、被検知電極361とトナー容器23の壁面の間にトナー28が侵入することはない。その結果、被検知電極361と静電容量センサ電極321の間隔は小さく検知レベルは大きくなる。一方、攪拌マイラ34の腰が弱いため、被検知電極362とトナー容器23の壁面の間にトナー28が侵入する。その結果、被検知電極361と静電容量センサ電極321の間隔は大きく検知レベルは小さくなる。図4(c)は、時間差(msec)とトナー残量(%)の関係を示したテーブルTである。テーブル数値の間のトナー残量は、既知のトナー残量の線形補間で求める。ここで、算出された時間は、本実施例における値であるため、条件が変われば算出される時間も変わる。トナー残量を判断するテーブルTの数値も同様である。なお、テーブルTは記憶部に記憶されている。
【0023】
[トナー残量検知のフローチャート]
本実施例におけるトナー残量検知を図5のフローチャートを用いて説明する。以降の実施例におけるフローチャートも同様に、これらのフローの処理は、CPU40により行われる。しかしながら、これに限定されず、例えば特性用途向けの集積回路(ASIC)が画像形成装置に実装されている場合には、それに何れかのステップの機能を持たせても良い。なお、フローチャートのS108からS115までの処理で、図4(b)に示した波形データにおける1つの立ち上りから次の立ち上りまでの時間をタイマAにより計測する。また、S116からS123までの処理で、更に次の立ち上りまでの時間をタイマBにより計測する。
【0024】
CPU40は、ステップ(以下、Sとする)101で基準マイラ30と攪拌マイラ34を回転させる。続いて、CPU40は、S102で静電容量センサIC33とシリアル通信して初期値を設定し、静電容量センサIC33の検知レベルの読み取りを開始する。CPU40は、S103で0.2秒以上検知レベルが140未満となったと判断した場合は、被検知電極361または被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に無い初期状態の検知レベルと判断し、S106の処理へ進む。CPU40は、S103で0.2秒以上検知レベルが140未満とならないと判断し、S104で2.0秒以上経過したと判断した場合、S105で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S104で2.0秒以上経過しないと判断した場合にはS103の処理を継続する。次にCPU40は、S106で検知レベルが150以上となったと判断した場合はS108でセンサ信号の立ち上がりと判断し、タイマAを0に設定する。この検知レベル150は、いわゆる立ち上がり閾値であり、CPU40は、検知レベルがこの立ち上り閾値を超えたと判断した場合には被検知電極361または被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達したと判断する。また、CPU40は、S106で検知レベルが150以上とならずS107で2.0秒以上経過したと判断した場合、S105で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S107で2.0秒以上経過しないと判断した場合にはS106の処理を継続する。
【0025】
そして、CPU40は、S108で立ち上がりと判断した後、S109でタイマAをスタートさせる。次にCPU40は、S110で検知レベルが150未満となったと判断した場合は、S112で検知センサの信号の立ち下がりと判断する。この検知レベル150は、いわゆる立ち下がり閾値である。CPU40は、S110で検知レベルが150未満とならず、S111でタイマスタート後2.0秒以上経過したと判断した場合、S105で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S111でタイマスタート後2.0秒以上経過しないと判断した場合、S110の処理を継続する。
【0026】
続いて、CPU40は、S113で検知レベルが150以上となったと判断した場合は、S115で検知センサの信号の立ち上がりと判断し、タイマAをストップさせる。CPU40は、S113で検知レベルが150以上とならず、S114でタイマスタート後2.0秒以上経過したと判断した場合、S105で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S114でタイマスタート後2.0秒以上経過しないと判断した場合には、S113の処理を継続する。
【0027】
以降のS116からS123までの処理は、タイマAをタイマBとした以外は上記したS108からS115までの処理と同一であるので説明を省略する。次に、CPU40は、タイマAで検知した時間とタイマBで検知した時間のどちらが、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間かを判断する。基準マイラ30と攪拌マイラ34は、トナー容器23内の回転軸29に180度位相をずらして備えられているものの、攪拌マイラ34はトナー容器23内の壁面に接触しながら周回回転を行う。そのため、トナー容器23内のトナー残量が比較的少ない場合でも、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間は500msecを超える。
【0028】
まず、CPU40は、S124でタイマAの値とタイマBの値を比較する。CPU40は、S125で、比較した結果大きい方のタイマ値を検知時間TDETとする。次に、CPU40は、S126で検知時間TDETが500msecより大きいかを判断する。CPU40は、S126で検知時間TDETが500msec以下と判断した場合には、S105で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。CPU40は、S126で検知時間TDETが500msecより大きいと判断した場合は、S127で検知時間TDETをテーブルTと照合する。そして、CPU40は、S128で、照合した値に対応するトナー残量をビデオコントローラ42へ報知する。
【0029】
本実施例ではタイマAおよびタイマBをセンサの信号の立ち上がりでスタートさせたが、立ち下がりでスタートさせてもよい。また、本実施例のシーケンスでは、タイマAおよびタイマBをそれぞれ一回だけ測定して検知時間TDETを算出したが、タイマAおよびタイマBを複数回測定して平均化することでよりトナー残量検知の精度を向上させることができる。ここでは、トナー残量の検知シーケンス内に基準マイラ30と攪拌マイラ34を回転動作させるとしたが、画像形成動作中でも基準マイラ30と攪拌マイラ34が回転していれば、トナー残量を検知することができる。また、トナー残量を検知する前に、数回回転させて、基準マイラ30と攪拌マイラ34の回転状態が安定した状態からトナー残量検知を開始してもよい。ここで定義した立ち下がり閾値や立ち上がり閾値、タイマの値は、本構成における1つの例である。これらの値は、被検知電極361、被検知電極362の配置や基準マイラ30、攪拌マイラ34の回転速度、静電容量センサIC33などを総合的に考慮して決められるため、上記した値に限定されるものではない。また、本実施例では被検知電極362を攪拌マイラ34に備えた例を示したものの、攪拌マイラ34とは別に被検知電極362を設けても同様の効果が得られる。
【0030】
このように、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間差に基づいて判断することで、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナー残量の検知ができる。また、被検知電極361、被検知電極362の接近に応じて静電容量が変化するため、検知時間の高速化と画像形成動作とを同時に行うことが可能である。さらに、攪拌マイラ34の反りは、高速で回転していてもトナー残量に応じて安定しているため、トナー残量の検知を逐次実施することができる。
【0031】
以上本実施例によれば、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知することができる。
【実施例2】
【0032】
実施例1では、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上に到達してから被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上に到達するまでの時間差に基づいて、トナー残量を検知している。本実施例では、静電容量センサIC33が検知する被検知電極361および362による静電容量の検知レベル(静電容量値)の差を基にトナー残量を検知する。
【0033】
まず、実施例1で説明した図1、図2、図3(b)、(c)の構成及び図3(a)のトナー残量検知の回路図は、本実施例のカラーレーザプリンタにおいても適用されるものとする。また、実施例1と同一の構成は、同一の記号を付して詳しい説明は省略する。基準マイラ30、攪拌マイラ34の回転軸方向の長さ、半径方向の長さ、可撓性等については、実施例1と同様とする。本実施例では、図3(b)、(c)に示すように静電容量センサ電極321は、現像ユニットの重力方向下側にあり、現像ユニットの底から約5mm上方から20mm上方までの位置に設置されている。
【0034】
攪拌マイラ34が回転動作を行うと、攪拌マイラ34はトナー28の抵抗を受けて回転方向後側に変形し、反りながら回転動作を行う。一方、基準マイラ30の可撓性は小さいためトナーによる反りは小さく、回転方向の後ろ側へ大きくは変形しない。この状態において、被検知電極361,362は、静電容量センサ電極321の検知面上を通過する。基準マイラ30の被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する際は、トナー残量に依らず静電容量センサIC33が静電容量を検知している時間幅は一定である。ここで、図3(b)に示すように、トナー残量が多い場合、攪拌マイラ34は、静電容量センサ電極321の検知面上を通過する際に、トナーの抵抗を顕著に受けて大きく反り、現像ユニットの底面から離れた位置を通過する。そのため、被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する面積は大きくなる。すなわち、静電容量センサIC33が検知する検知レベルは大きくなる。一方、図3(c)に示すように、トナー残量が少ない場合、トナー残量が多い場合に比べて、攪拌マイラ34は、静電容量センサ電極321の検知面上を通過する際に、トナー28の抵抗は小さくなり、現像ユニットの底面に近い位置を通過する。そのため、トナー残量が多い場合に比べて、被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する面積は小さくなる。すなわち、静電容量センサIC33が検知する検知レベルは小さくなる。
【0035】
本実施例では、トナー残量が100%の時に、攪拌マイラ34がトナー28の抵抗を受けて大きく反り、現像ユニットの底から約5mm浮いて回転動作を行う。その際、被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する面積は最大となる。そして、残量が少なくなるに従い、現像ユニットの底から浮く距離が短くなり、被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する面積は小さくなる。このように静電容量センサ電極321を被検知電極362が通過する面積がトナー残量に応じて変化する。一方、基準マイラ30の可撓性は小さいためトナーの抵抗による反りは小さく、トナー残量に依らず被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する面積は一定である。また、被検知電極361の全面が、トナー残量にかかわらず静電容量センサ電極321の検知面上を通過するため、検知するレベルはトナー残量に依存しない。よって、被検知電極361が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する際の検知レベルと、被検知電極362が静電容量センサ電極321の検知面上を通過する際の検知レベルの差がトナー残量に応じて変化する。この原理を使って、トナー残量を検知する。
【0036】
[トナー残量検知特性]
次に、図6を用いて本実施例におけるトナー残量の検知特性を説明する。図6(a)は、トナー残量(%)と静電容量センサIC33で検知した基準マイラ30の被検知電極361と攪拌マイラ34の被検知電極362それぞれの平均検知レベルの差を示した特性グラフである。図6(b)は、トナー残量が80%のときの検知レベルの波形データである。本実施例では、静電容量センサIC33が基準マイラ30と攪拌マイラ34に備えられた被検知電極361,362を検知した検知レベルの平均値をそれぞれ算出し、その算出された平均検知レベルの差を用いてトナー残量を判断する。被検知電極361,362を検知する検知レベルの閾値を150としたとき、被検知電極361による検知レベルの平均値は207.5であり、被検知電極362による検知レベルの平均値は168.0とそれぞれ算出される。よって、基準マイラ30と攪拌マイラ34の平均検知レベルの差が39.5であることがわかる。図6(c)は、平均検知レベルの差とトナー残量(%)との関係を示したテーブルLである。テーブル数値間のトナー残量は、既知のトナー残量の線形補間で求める。ここで、算出された平均検知レベルの差は、本実施例における値であるため、条件が変われば算出される平均検知レベルの差も変わる。トナー残量を判断するテーブルの数値も同様である。また、本実施例においても、静電容量センサIC33の検知レベル(8bitのレベルデータ)を10進数(dec)で表示して説明をする。
【0037】
[トナー残量検知のフローチャート]
本実施例におけるトナー残量を検知するシーケンスを図7のフローチャートを用いて説明する。なお、以下のS204からS212までの処理では、検知レベルの平均値LVAを求め、S213からS220までの処理では、次の検知レベルの平均値LVBを求める。
【0038】
S201,S202の処理は、図5のフローチャートのS101,S102の処理と同一であるので省略する。CPU40は、S203で平均値LVA、LVBをそれぞれ0に設定する。まず、CPU40は、S204で0.2秒以上検知レベルが140未満と判断した場合、被検知電極361、362が静電容量センサ電極321の検知面上に無い位置の初期状態のレベルと判断し、S207の処理へ進む。CPU40は、S204で0.2秒以上検知以上検知レベルが140未満でないと判断し、S205で2.0秒以上経過した場合、S206で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S205で2.0秒以上経過しないと判断した場合にはS204の処理を継続する。次にCPU40は、S207で検知レベルが150以上と判断した場合には、S209でセンサの信号の立ち上がりと判断し、検知レベルの連続読み取りを行う。この検知レベル150は、いわゆる立ち上がり閾値である。CPU40は、S207で検知レベルが150以上でないと判断し、S208で2.0秒以上経過したと判断した場合は、S206異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S208で2.0秒以上経過しないと判断した場合にはS207の処理を継続する。
【0039】
次にCPU40は、S210で、検知レベルが150未満となったと判断した場合には、S212でセンサの信号の立ち下がりと判断し、連続読み取りした値の平均値LVAの算出を行う。検知レベル150は、いわゆる立ち下がり閾値である。CPU40は、S210で検知レベルが150未満でないと判断し、S211で連続読み取り開始後2.0秒以上経過したと判断した場合には、S206で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。なお、CPU40は、S211で連続読み取り開始後2.0秒以上経過しないと判断した場合にはS210の処理を継続する。
【0040】
以降のS213からS220までの処理は、平均値LVAを平均値LVBとした以外は上記したS204からS212までの処理と同一であるので説明を省略する。ここで、全てのトナー残量において、基準マイラ30の被検知電極361の検出レベルは、攪拌マイラ34の被検知電極362の検出レベルよりも高い。そこで、CPU40は、LVA−LVBの絶対値を算出する。CPU40は、S221で算出した絶対値が30より大きいかをS222で判断する。CPU40は、S221で算出した絶対値が30以下と判断した場合には、S206で異常と判断してビデオコントローラ42へ報知する。CPU40は、S222で算出した絶対値が30より大きいと判断した場合は、S223でその絶対値をテーブルLと照合する。そして、CPU40は、S224で、照合した値に対応するトナー残量をビデオコントローラ42へ報知する。
【0041】
本実施例のシーケンスでは、平均値LVAおよび平均値LVBをそれぞれ一回だけ測定してLVA−LVBの絶対値を算出したものの、平均値LVAおよび平均値LVBを複数回測定して平均化することで、よりトナー残量検知の精度を上げることができる。本実施例では、トナー残量の検知シーケンス内に基準マイラ30と攪拌マイラ34を回転動作させるとしたが、画像形成動作中に基準マイラ30と攪拌マイラ34が回転していても、トナー残量を検知することができる。また、トナー残量を検知する前に、数回回転させて、基準マイラ30と攪拌マイラ34の回転状態が安定した状態からトナー残量検知を開始してもよい。ここで定義した立ち下がり閾値や立ち上がり閾値、平均値LVAや平均値LVBは一例であり、被検知電極361、被検知電極362の配置や基準マイラ30等の回転速度などを総合的に考慮して決められるため、これらの値に限定されるものではない。また、本実施例では被検知電極362を攪拌マイラ34に設置した例を示したものの、攪拌マイラ34とは別に検知用マイラを設けても同様の効果が得られる。
【0042】
このように、基準マイラ30、攪拌マイラ34それぞれに備えられている被検知電極361,362と静電容量センサ電極321との間の静電容量の差に基づいて、トナー残量を判断することで、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナー残量検知ができる。また、基準マイラ30、攪拌マイラ34の接近に応じて静電容量が変化するため、検知時間の短縮化と画像形成動作とを同時に行うことが可能である。さらに、基準マイラ30、攪拌マイラ34の反りは、高速で回転していてもトナー残量に応じて安定しているため、トナー残量を逐次検知することができる。
【0043】
以上本実施例によれば、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知することができる。
【実施例3】
【0044】
実施例1、2では、基準マイラ30は可撓性を有しており、トナー28の抵抗によって撓む。本実施例では、基準マイラ30の代わりに高い剛性を有する攪拌棒261を使用する。まず、図8を用いて本実施例におけるプロセスカートリッジについて説明する。図8は、本実施例におけるプロセスカートリッジ5と静電容量センサ基板331の断面図である。トナー容器23には、各色に対応したトナー28(不図示)が収納されている。また、トナー28をトナー補給ローラ12へ供給する攪拌棒26が設置されている。攪拌棒26は、回転軸29を中心として回転し、トナー28を攪拌する。トナー補給ローラ12に最も近い回転軸29には、トナー残量を検知するための攪拌棒261及び検知マイラ352が設置されている。攪拌棒261は、高い剛性を有し、トナー28の抵抗に影響されず一定の回転速度で回転動作を行う。検知マイラ352は、攪拌棒261から位相を180度ずらして配置され、可撓性を有している。また、攪拌棒261は導電性を有する部材で構成されている。検知マイラ352の半径方向(回転軸29と直交する方向)の先端付近に、導電性の被検知電極362が設置されている。
【0045】
トナー容器23内のトナー残量を検知する静電容量センサIC33、静電容量センサ電極321、基準電極320を備えた静電容量センサ基板331を、攪拌棒261及び検知マイラ352近傍の現像ユニットの外壁付近に設置する。静電容量センサ電極321は、プロセスカートリッジ5を本体101へ装着した際にトナー容器23の外装に近接する。この状態において、現像ユニット内に備えられた導電性の攪拌棒261または被検知電極362によって発生する静電容量を静電容量センサIC33で検知する。本実施例におけるトナー残量検知の回路図は、実施例1、2で説明した図3(a)と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0046】
トナー残量検知のフローチャート及び検知特性は、実施例1、2と同様である。攪拌棒261は、高い剛性を有しトナー28の抵抗に影響されず一定回転するため、静電容量センサIC33で検知される時間、検知レベルは常に一定となる。よって、攪拌棒261及び検知マイラ352によって検知されるそれぞれの時間の差分、または検知レベルの差分を算出することで、より高精度にトナー残量を検知することができる。
【0047】
以上本実施例によれば、トナーが満載状態から空になるまで逐次トナーの残量を検知でき、かつ高速で攪拌部材が動作しているときでも、トナーの残量を精度良く検知することができる。
【符号の説明】
【0048】
29 回転軸
30 基準マイラ
34 攪拌マイラ
361 被検知電極
362 被検知電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収納する着脱可能な現像ユニットと、
第一電極を有し、前記現像ユニット内の回転軸を中心に周回動作する第一部材と、
第二電極を有し、前記第一部材の回転軸に前記第一部材と所定の角度をなすように設けられた第二部材と、
前記現像ユニットの外装側面に配設された第三電極と、
前記第一電極と前記第三電極の間または前記第二電極と前記第三電極の間の静電容量を検知し、検知した静電容量に関する情報を出力する出力手段と、
前記出力手段が前記第一電極と前記第三電極との間の静電容量を検知し始めた時間と、前記出力手段が前記第二電極と前記第三電極との間の静電容量を検知し始めた時間との差に基づき現像剤の量を判断する判断手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
現像剤を収納する着脱可能な現像ユニットと、
第一電極を有し、前記現像ユニット内の回転軸を中心に周回動作する第一部材と、
第二電極を有し、前記第一部材の回転軸に前記第一部材と所定の角度をなすように設けられた第二部材と、
前記現像ユニットの外装側面に配設された第三電極と、
前記第一電極と前記第三電極の間または前記第二電極と前記第三電極の間の静電容量を検知し、検知した静電容量に関する情報を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した前記第一電極と前記第三電極との間の静電容量に関する情報と、前記出力手段が出力した前記第二電極と前記第三電極との間の静電容量に関する情報との差に基づき現像剤の量を判断する判断手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記第一部材は可撓性を有し、前記第二部材は前記第一部材とは異なる可撓性を有することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第一部材の前記回転軸と直交する方向の長さが、前記回転軸を中心に周回回転する場合に前記現像ユニットの底面に達しない長さであり、前記第二部材の前記回転軸と直交する方向の長さが、前記回転軸を中心に周回回転する場合に前記現像ユニットの底面を摺動する長さであり、かつ、前記第一電極は前記第一部材の先端に設置され、前記第二電極は前記第二部材の先端に設置されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第一部材は前記第一電極を有さず、導電性を有する部材で構成され、前記第二部材は可撓性を有することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第一部材または前記第二部材は、前記現像ユニット内の現像剤を攪拌することを特徴する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−237898(P2012−237898A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107370(P2011−107370)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】