説明

画像管理装置、画像管理方法

【課題】
従来のビデオテープの如きシーケンシャルな情報記述及び再生しかできなかった記録媒体の欠点を克服した、ランダムアクセス可能な記録媒体を情報記録用の媒体として用い、このランダムアクセス可能な記録媒体に撮影情報を記録する電子カメラの撮影データを、簡便な操作にて利用者が見ることが出来る情報として記録・保存する情報管理装置を提供すること。
【解決手段】
撮影時に生成された数秒から数10秒単位の画像ファイルを、撮影する時刻範囲等の条件に従って、利用者が再生時に簡便に指定出来るメニューを自動的に作成し、画像ファイルとメニューを書き込み可能な大容量記録媒体に記載する。そして再生時に画像管理装置は、上記メニュー画面を表示し、それを見ながらユーザーが指定する画像を選択して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を撮影するカメラで撮影した画像を管理する装置に係り、特に、動画像をディジタル符号化して記録する電子式動画像カメラに適した画像管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動画像の撮影は、古くは塩銀フィルムを用いた8mmムービーから、磁気記録式ビデオテープを用いたビデオカメラまで、幅広く用いられてきた。特に、VHS−Cカセットや8mmビデオカセットを用いたビデオカメラは、家庭用として広く普及している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した動画像撮影カメラが用いる記録媒体はテープ状媒体であり、撮影した画像は、常に、撮影順にテープ上に連続して並ぶ。従って、撮影した画像は必ずテープ単位で保管され、鑑賞する際には、テープの先頭から時間順に鑑賞する必要があった。
【0004】
これを解決するために、テープの途中にインデックス信号を印し、インデックス位置までを早送りして必要な場所を探し出す方式も開発されている。この中で、ビクター社製「
ポケットデジタルムービー」DV1は、撮影した画像をディジタル信号としてビデオテープに記録し、その再生操作をパソコンから行うことで、テープのある時刻からある時刻までの再生画像を1単位として、この単位を複数定義し、テープに記録された順序以外の任意の順序で画像の再生を行う方式を開発、発売している。
【0005】
しかし、この方式もテープという媒体を使っているため、指定の画像を表示するまでに時間がかかるのに加え、テープ上の画像の管理を、テープ先頭から数えた相対時刻でのみ表記するため、記録した画像の管理が面倒であった。なお、指定した複数の単位の画像を1つの番組状の連続画像として、タイトルをつけて保存することも可能だが、これらの操作は撮影後に、撮影した画像を見ながら行う必要があり、ユーザーの行う作業は、決して簡便なものではなかった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、従来のビデオテープの如きシーケンシャルな情報記述及び再生しかできなかった記録媒体の欠点を克服した
、ランダムアクセス可能な記録媒体を情報記録用の媒体として用い、このランダムアクセス可能な記録媒体に撮影情報を記録する電子カメラの撮影データを、簡便な操作にて利用者が見ることが出来る情報として記録・保存する情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、画像をテープのようなシーケンシャルメディアではなく、各カットの撮影毎に1単位の画像ファイルを生成するような、ハードディスクのようなランダムアクセスが可能なメディアに記録する電子カメラを、画像の撮影に用いる。そして、撮影時に生成された数秒から数10秒単位の多量の画像ファイルを、撮影する時刻範囲や場所等の特定の条件に従って、ユーザーが再生時に簡便に指定出来るメニューを自動的に作成して、画像ファイルとメニューを書き込み可能な大容量記録媒体に記載する。そして、再生時に画像管理装置は、メニュー画面を表示し、それを見ながらユーザーが指定する画像を選択して表示する。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明によれば、従来のビデオテープの如きシーケンシャルな情報記述及び再生しかできなかった媒体の欠点を克服した、ランダムアクセス可能な媒体に撮影情報を記録する電子カメラの撮影データを、簡便な操作にて利用者が見ることが出来る情報として記録・保存する情報管理装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1実施形態に係る画像管理装置を用いた画像管理システムの概略の構成図である。
【図2】本発明の1実施形態に係る画像管理装置を用いた画像管理システムにおける、機能構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の1実施形態に係る画像管理装置が取り扱う、画像データの撮影状況を示す時間軸単位の説明図である。
【図4】本発明の1実施形態に係る画像管理装置が取り扱う、画像データの記録媒体内での状態を示す説明図である。
【図5】本発明の1実施形態に係る画像管理装置が扱う、画像データの記述内容を示した説明図である。
【図6】本発明の1実施形態に係る画像管理装置が出力する、表示画面の第1の例を示した説明図である。
【図7】本発明の1実施形態に係る画像管理装置が出力する、表示画面の第2の例を示した説明図である。
【図8】本発明の1実施形態に係る画像管理装置における、端末装置との接続形態を示す説明図である。
【図9】本発明の1実施形態に係る画像管理装置における、メニュー画面とメニュー画面からの選択に伴い実際に画像データを選択するための情報の記述を示した説明図である。
【図10】本発明の1実施形態に係る画像管理装置における、作成した光ディスクの複写の方法を示した説明図である。
【図11】本発明の1実施形態に係る画像管理装置における、作成した光ディスクへの新たな情報の追記を行う方法を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による画像管理装置の実施の形態を、図を用いて説明する。図1は、本発明の1実施形態に係る画像管理装置を用いた画像管理システムの構成図であり、本システムは、画像管理装置と電子カメラとによって構成されている。
【0011】
図1において、10010は電子カメラであり、動画像もしくは静止画像をディジタルデータとして記録する機能を有する。10000は画像管理装置であり、本実施形態では書き込みが可能で、低価格な取り外し可能媒体である、追記型(ライトワンス型)光ディスク10020を使用する。10030,10040は、画像管理装置10000により
、光ディスク10020に記録した撮影画像を再生するときの画面であり、10030は撮影した画像を利用者が選択するメニュー画面、10040はメニュー画面を用いて選択して再生した撮影画像である。
【0012】
画像管理装置10000は、電子カメラ10010から入力された複数の動画像もしくは静止画像から、自動的にメニュー画面10030を生成し、画像データと共に、追記型光ディスク10020に記録する。ここで、メニュー画面10030は、メニュー画面のあるメニューを選択した場合、特定の画像情報を再生するか、あるいは次の階層のメニューを表示することが可能であり、また、画像情報の選択・再生も、入力された画像情報ファイル1つ単位だけではなく、複数の画像情報をひとまとめにして、連続した1つの画像情報として再生することも可能である。具体的には、特定の日付に撮影した複数の画像情報を、連続して再生することが出来る。
【0013】
このようなメニュー画面10030を、画像情報と共に追記型光ディスク10020に書き込むことで、電子カメラ10010の撮影した画像情報を低価格な追記型光ディスクに保存し、且つ簡単な操作で再生画像の指定を行うことが出来、またその光ディスクは、他の光ディスク再生装置でも自由に再生可能な形式であるような、プラットフォームフリーの光ディスクを作成することが出来る。
【0014】
図2は、図1の画像管理システムにおける画像管理装置と電子カメラの構成を示すブロック図で、同図の画像管理装置20100が図1の画像管理装置10000に対応し、同図のディジタルカメラ20000が図1の電子カメラ10010に対応する。
【0015】
ディジタルカメラ(電子カメラ)20000は、撮像素子20011が出力する撮像信号を、信号処理回路20010を用いてディジタル画像とした後、エンコーダ/デコーダ20020により圧縮処理を行い、着脱式HDD20020に記録する。記録した圧縮画像データは、エンコーダ/デコーダ20020により伸長処理を行い、ディジタルカメラ20000に内蔵もしくは外付けした液晶表示装置20030で鑑賞することが出来る。
【0016】
画像管理装置20100は、CPU20110と、エンコーダ/デコーダ20120と
、メモリ20130と、HDD20140と、追記型光ディスク(CD−R)ドライブ20150と、ビデオインタフェース(I/F)20160と、PCインタフェース(I/F)20170と、カメラインタフェース(I/F)20180と、リモコンインタフェース(I/F)20190とにより構成される。また、画像管理装置20100は、リモコン20191により制御をすることが可能であり、リモコンI/F20190によってリモコン20191からの命令が、画像管理装置20100に伝達される。
【0017】
ディジタルカメラ20000から取り外された着脱式HDD20200を画像管理装置20100に直接装着するか、カメラI/F20180を用いてディジタルカメラ20000と画像管理装置20100を直接接続することで、撮影したディジタル圧縮画像データが画像管理装置20100に入力され、HDD20140に1度記録される。記録されたディジタル画像データはエンコーダ/デコーダ20120を通して伸長処理され、ビデオI/F20160を経由して、図示しない外部に接続されたテレビ等の表示装置で画像の鑑賞を行うことが出来る。また、同じくビデオI/F20160から入力された画像を
、エンコーダ/デコーダ20120を用いて圧縮処理を行い、HDD20140にディジタル圧縮画像データとして記録することが出来る。
【0018】
HDD20140に書き込まれたディジタル画像データに対応して、その撮影日付・時刻データ等により、自動的に図1に示したようなメニュー画面が作成され、このメニュー画面と共にディジタル画像データが、CD−Rドライブ20150に装着された追記型光ディスクに記録される。
【0019】
メニュー画面は後述する如く、利用者が自由な文字やデザインを指定することが出来、これらはPC−I/F20170により接続された端末装置から入力することが出来る。また、PC−I/F20170に接続された端末装置から、前記したリモコンと同様に、画像管理装置20100を制御することが出来る。
【0020】
次に、上述したように光ディスク(追記型光ディスク)に記録された画像を表示する手順を説明する。
【0021】
CD−Rドライブ20150に装着された、あらかじめ画像データ及びメニュー画面が記録された光ディスクは、CPU20110の命令により、その内容が読み出される。まず、メニュー画面が読み出され、これがビデオI/F20160により接続された、図示しないテレビ等の表示手段に表示される。利用者はこのメニュー画面を見て、見たい画像データをリモコン20191を用いて選択し、CPU20110は指定された画像データを、CD−Rドライブ20150に装着された光ディスクから読み出して、エンコーダ/デコーダ20120によりその圧縮されたデータの伸長処理を行い、メニュー画面と同様に、ビデオI/F20160を通して表示手段に表示する。
【0022】
ここで、画像管理装置20100への指示は、リモコン20191と同様に、PC−I/F20160を用いて接続された端末装置により行うことが出来ると同時に、メニュー画面及び画像の表示も、端末装置の表示装置で行うことも出来る。このとき、画像の伸長処理は、画像管理装置20100に内蔵したエンコーダ/デコーダ20120ではなくて
、端末装置に内蔵されたデコーダを用いて伸長処理を行ってもよい。この場合、PC−I/F20170を経由して端末装置に伝送される画像データは、圧縮された状態のため、その通信速度が比較的低速でも、回線速度の遅さにより利用者を待たせることなく、動画像の再生を行うことが出来る。
【0023】
図3は、本実施形態による画像管理装置が取り扱う、画像データの撮影状況を示す時間軸単位の説明図である。
【0024】
図3において、30000は、撮影した動画像もしくは静止画像の画像データであり、撮影は時間軸30050の順に行われる。これは、たとえば最初の5つは「八方尾根登山第1日目」30010、次の7つは「八方尾根登山第2日目」30020、次の6つは「
安曇野散策」30030、最後の4つは「帰路」30040という状況で撮影されたものである。
【0025】
図4は、本実施形態による画像管理装置が取り扱う、画像データの記録媒体内での状態を示す説明図である。
【0026】
図4において、40000は図2に示した着脱式HDDの内部構造を示したものであり
、各マスがHDDのセクターを示す。撮影時には時間軸方向に連続した、「八方尾根登山
第1日-1」40020から「八方尾根登山第1日-5」40024は、HDDの中では連続しておらず、ランダムに並ぶ。また、新たに撮影した画像は、その時点でHDD内に空いている領域に書き込まれ、場合によっては1つの画像データが連続してHDD内に並ばないケースもありうる。
【0027】
図5は、本実施形態による画像管理装置が扱う、画像データの記述内容を示した説明図である。
【0028】
図5において、50000,50010,50020は、それぞれ画像データ本体に関連する情報を記述したもの(属性情報)である。これらは、ファイル名、撮影日付、撮影時刻、撮影時間等を示し、将来的にはたとえばGPS等の場所検出装置で得られた撮影場所などの情報も付加することが出来る。これらの属性情報は、本実施形態による画像管理装置が自動生成するメニュー画面の作成と、画像データの検索キーとして利用される。
【0029】
図6は、本実施形態による画像管理装置が出力する表示画面の例を示した説明図である

【0030】
図6の(a)は最初のメニュー画面を示し、本実施形態における画像管理装置が作成する光ディスクのすべてに共通するメニュー画面である。画面のタイトルにディスクの番号を表示しており(60011)、以下に3つのメニュー(60013)を示す。「1」は
日付・時刻別であり、これをカーソル60012にて選択すると、図6の(b)の日付・時刻別に撮影画像を選択するメニューが表示される。「2」は日付別に撮影画像を選択す
るメニューであり、これを選択すると図6の(c)の日付別に撮影画像を選択するメニューが表示される。「3」は全部であり、図6の(b),(c)等のメニューなしで、この
光ディスクに入っているすべての画像を、日付・時刻順に連続して再生する。
【0031】
図6の(b)は、光ディスク内に記録されている画像のリストを、日付(60021)
・時刻(60022)別に表示したものであり、各動画像の長さもしくは静止画像である旨を示すSTILLの文字(60023)を表示する。利用者はこのリストから、カーソル60024にて選択することで、該当する画像を見ることが出来る。
【0032】
図6の(c)は、光ディスク内に記録されている画像のリストを、日付別に(60031)表示したものであり、日付別にまとめられた各画像の長さ(60032)を表示する

【0033】
ここで図示しないが、日付別及び全部をまとめて再生する際には、動画像と静止画像が入り交じった再生となるが、各画像の再生の終了時にポーズを入れて、利用者がリモコン等で指示をすることで次の画像の再生に移ったり、静止画像は一定の時間だけ表示するというプログラムを組むことで、自動的にすべての画像を連続して再生することが出来る。
【0034】
図6の(d)が、これらの各メニューに従って表示された画像である。また、図示しないが、図6の(b),(c)において、カーソル60024,60034が示した画像の
最初のI-PICTURE を、画面上、例えば右下に重ねて縮小表示することで、画像の選択がよりやり易くなる。このとき、光ディスクから読み出すのは圧縮動画像の最初の1フレームなので、その読み出しにはほとんど時間がかからない。さらにまた、これらのメニュー画面の作成時に、メニュー画面自体として、I-PICTURE の縮小(サムネイル)画像を、例えば画面を縦横3×3の9分割でまとめて表示するようなメニュー画面として作成し、この縮小画像分割画面によるメニュー画面からカーソルで選択することも可能で、このようにすると、利用者はより簡単・確実に画像の選択を行うことが出来る。
【0035】
図7は、本実施形態による画像管理装置が出力する表示画面の第2の例を示した説明図である。
【0036】
図7の(a)は最初のメニュー画面を示し、本実施形態における画像管理装置が作成する光ディスクのすべてに共通するメニュー画面である。画面のタイトルにディスクの番号を表示しており(70011)、以下に4つのメニューを示す。「1」は日付・時刻別で
あり、これをカーソル70012にて選択すると、前述した図6の(b)の日付・時刻別に撮影画像を選択するメニューが表示される。「2」は日付別に撮影画像を選択するメニ
ューであり、これを選択すると前述した図6の(c)の日付別に撮影画像を選択するメニューが表示される。「4」は全部であり、前述した図6の(b),(c)等のメニューな
しで、この光ディスクに入っているすべての画像を日付・時刻順に連続して再生する。
【0037】
また、「3」の撮影コメント別という選択肢は、各画像の個別表示を、日付・時刻では
なく、画像別に別途設定したコメント文として、メニュー表示させるものである。このコメント文は後述するごとく、光ディスクに記録するデータを自動生成する際に、画像管理装置に接続した端末装置から入力するか、もしくは、図5の属性情報に、撮影時にあらかじめディジタルカメラの上で入力する。
【0038】
図7の(b)は、撮影コメント別に画像の選択をするメニューを示したものであり、ここでの例では、日付別に、各画像の内容を示すコメントを、図3で示したものと同じ内容で記述している。図7の(b)のメニュー画面を用いると、利用者は見たい画像の選択に際し、日付や時刻を、たとえば自身の日記等から調べて選択する必要がなく、利用者自身にとってわかりやすい言葉を用いて選択することが出来る。
【0039】
図7の(c)は、光ディスク内に記録されている画像のリストのうち、図7の(b)で指定した画像のリストを表示したものであり、ここでは日付別にまとめられた各画像の長さを表示する。
【0040】
ここで図示しないが、日付別及び全部をまとめて再生する際には、動画像と静止画像が入り交じった再生となるが、各画像の再生の終了時にポーズを入れて、利用者がリモコン等で指示をすることで次の画像の再生に移ったり、静止画像は一定の時間だけ表示するというプログラムを組むことで、自動的にすべての画像を連続して再生することが出来る。
【0041】
図7の(d)が、これらの各メニューに従って表示された画像である。
【0042】
ここで、画像のメニュー画面表示と、メニュー画面に従って実際に再生する画像を選択する機能を実現する方法として、ビデオCD2.0のプレイバックコントロールを用いて行ってもよく、この場合、図7の(a),(b),(c)に示すようなメニュー画面はそ
れぞれ静止画像で、本実施形態による画像管理装置によって自動生成される。そのデザインは、後述する端末装置からの入力により、記述文字の内容だけでなく画像のデザインも含めてユーザーが自由に設定、もしくは、あらかじめ用意された既存のデザインから選択して用いることが可能である。
【0043】
図8は、本実施形態による画像管理装置の、端末装置との接続形態を示す説明図である

【0044】
図8に示した画像管理装置80020のPC−I/Fには、端末装置が接続される。80010は携帯型情報端末装置であり、ペン入力や仮想キーボード入力により、簡単に図7の(b)のような撮影コメントを入力することが出来る。また、パーソナルコンピュータ80030を接続することで、撮影コメントの入力を行うことが出来ると共に、グラフィックデザイン用のソフトウェア等を用いて、メニュー画面の静止画像自体を作ることも可能である。また、PC−I/Fを通して、光ディスクに記録された画像データをパーソナルコンピュータに転送し、パーソナルコンピュータの画面で閲覧することも出来、さらに、パーソナルコンピュータのワードプロセッサ等のソフトウェアに画像データを貼り付けるような操作も可能である。
【0045】
PC−I/Fは、簡単なメニュー画面の文字を送ったり、画像管理装置を制御するような利用では、通常モデムを用いた通信に用いられるシリアルポートを利用してもよく、また画像データを転送したり、デザインした静止画像データを画像管理装置に送ったりする場合には、専用もしくは汎用の高速双方向インタフェースを用いてもよい。
【0046】
また、図示しない入力パッドやキーボード等を、直接本実施形態の画像管理装置に接続して、撮影コメントを入力してもよい。さらに、図2では図示しないマイクロフォンのような音声入力装置を用いて、音声による入力と、画像管理装置のCPUとメモリに搭載したプログラムによる音声認識を行うことで、撮影コメントの入力を行ってもよい。このとき、図6,図7におけるメニュー選択画面での選択指示も、同様に音声入力で行ってもよい。
【0047】
図9は、本実施形態による画像管理装置における、メニュー画面とメニュー画面からの選択に伴い実際に画像データを選択するための情報の記述を示した説明図である。
【0048】
図9において、90010はあるメニュー画面の例であり、例えば「3」を選択すると
、96/9/17の7:14:24に撮影され、1′15″間撮影された動画像を表示する。90020及び90030は、メニュー画面の記述内容と、各メニューから次のメニューや画像データへの関係を示すファイルの例である。
【0049】
90020は、図7の(b)のメニュー画面を記述したものであり、ファイル名はIndex1.txtである。記述内容は、メニュー番号と撮影コメント、そしてそのメニューを選択したときに次に表示するメニューを記述したファイル名である。例えばindex2.txtを選択すると、90030のファイルを参照し、ここでは八方尾根登山第1日目(96/9/17)に撮影された画像データの一覧が表示される。具体的には、撮影日付と時刻、撮影時間長さもしくは静止画像の表示、そしてこの画像のファイル名が記載されている。
【0050】
90010のメニュー画面は上記のファイルを元に表示され、「3」の画像を選択する
ことで、ファイル名FILE0003.MPGの画像が表示される。ここでは、index1.txtを撮影コメント表記、index2.txtに撮影画像の日付・時刻表示をしたが、これらは混在してもよく、またindex1.txt内に、次のメニューファイルと画像データが混在してもよい。すなわちあるメニュー画面にて、「1」を選択すると次のメニュー画面が出て、「2」を選択すると
指定された動画像が表示されてもよい。具体的には、図7の(a)のメニュー画面において、「1」〜「3」を選択すると次のメニュー画面が出て、「4」を選択すると撮影画像
が表示される。図7において例示したビデオCD2.0のプレイバックコントロールでは
、これらの情報はPSD(Play Sequence Descriptor)に記述される。
【0051】
図10は、本実施形態による画像管理装置における、作成した光ディスクの複写の方法を示した説明図である。
【0052】
従来のビデオテープを用いた画像の撮影では、テープの複写(ダビング)を行う際には
、2台のビデオデッキを用いて、これらを接続して行う必要があった。本実施形態による画像管理装置は、追記型光ディスク(CD−R)を用いるため、撮影画像データを安定した速度で供給する必要があり、光ディスク1枚分以上の容量のHDDを持つことを特徴としており、このHDDを用いることで、搭載した1台のCD−Rドライブで、光ディスクの複写を行うことが出来る。具体的には、コピー元の光ディスク100010の内容を、HDD100020に複写し、その後CD−Rドライブに入っていた光ディスク10010を、新しい未記入の光ディスク100030に交換して、HDD100020の内容を書き込むことで、光ディスク100010から100030への複写を行う。
【0053】
図11は、本実施形態による画像管理装置における、作成した光ディスクへの新たな情報の追記を行う方法を示した説明図である。
【0054】
図10において説明した追記型光ディスク(CD−R)は、情報の記載を一定の速度で安定して行う必要があり、1度情報を記載すると新たな情報を追加することが困難である
。これを解決するために、マルチセッションという方法を用いて情報の追加を行うことが出来るが、この方法で記録された光ディスクは、それを読み出すCD−ROMドライブの種類が限定され、また、ビデオCDの規格はマルチセッション対応を保証していない。
【0055】
本実施形態では、追記型光ディスク(CD−R)のメディア価格が低価格であることから、光ディスクの内容を図10の如く1度HDDに複写して、HDDの内容の追加・編集を行い、別な光ディスクに書き込むことで、結果的に光ディスクへの追加記述を行うことが出来る。具体的には、図10と同様にマスターとなる光ディスク110010の内容を
、HDD110020に複写する。次に、HDD110020の内容に、ディジタルカメラ110040からの新たな画像データを追加する。それに伴って、メニュー画面を示す情報ファイルindex.txt の内容110050を自動的に書き換える。その後、CD−Rドライブに新しい未記入の光ディスク110030を装着し、HDD110020の内容を書き込むことで、光ディスク110030への情報の追加記述を行うことが出来る。
【0056】
また、上記した例以外に、1枚の光ディスクが一杯になるまで、マルチセッションで追記を行い、最後に図10に示す方法にて複写を行うことで、マルチセッションディスクをシングルセッションディスクにコンバートすることが出来、マルチセッションディスク未対応の光ディスクドライブでも、読み取りが可能な光ディスクを提供することが出来る。
【符号の説明】
【0057】
10000,20100,80020 画像管理装置
10010,20000,110040 電子カメラ(ディジタルカメラ)
10020,100010,100030,110010,110030 追記型光ディスク(CD−R)
10030 メニュー画面
10040 再生撮影画像
20010 信号処理回路
20011 撮像素子
20020 エンコーダ/デコーダ
20030 液晶表示装置
20110 CPU
20120 エンコーダ/デコーダ
20130 メモリ
20140 HDD
20150 追記型光ディスク(CD−R)ドライブ
20160 ビデオインタフェース(ビデオI/F)
20170 PCインタフェース(PCI/F)
20180 カメラインタフェース(カメラI/F)
20190 リモコンインタフェース(リモコンI/F)
20191 リモコン
20200 着脱式HDD
80010 携帯型情報端末装置
80030 パーソナルコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮されたディジタル画像情報を取り扱う画像管理装置において、
入力した複数の画像情報を、取り外し可能な記録媒体に記録する機能と、
この記録した複数の画像の選択肢を示し、選択肢の次に他の選択肢が表示されるような選択肢の複数の階層の構成が可能で、複数の画像情報を連続した1つの画像情報として再生する機能を有し、上記1つもしくは複数の画像情報を選択することが可能なメニューの構造情報を自動作成する機能と、
上記メニューを表示するメニュー画面の生成機能と、
上記メニュー画面の表示機能と、
上記メニュー画面から閲覧する画像を選択する選択機能と、
この選択機能により選択された画像を表示する機能とを、有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像管理装置において、
前記メニュー画面及び前記画像情報及び前記メニュー画面からの選択肢と、他の前記メニュー画面もしくは単数もしくは複数を1つに連続してまとめた前記画像情報との関連を記述する情報を、前記取り外し可能な記録媒体に記録する機能を有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像管理装置において、
前記メニュー画面からの選択肢と、他の前記メニュー画面もしくは前記画像情報との関連を記述する情報に基づいて、他の前記メニュー画面もしくは単数もしくは複数を1つに連続してまとめた前記画像情報を表示する表示手順を、前記取り外し可能な記録媒体に記録する機能を有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項4】
請求項1記載の画像管理装置において、
前記ディジタル画像情報を入力する電子カメラと画像管理装置とが、有線で接続されるインタフェースを有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項5】
請求項1記載の画像管理装置において、
ディジタル画像情報を入力する電子カメラは撮影した画像情報を着脱可能な記録媒体に記録し、画像管理装置は上記記録媒体を着脱可能として、画像情報を上記記録媒体から入力することを特徴とする画像管理装置。
【請求項6】
請求項1記載の画像管理装置において、
メニュー画面に表示する画像情報の選択肢を任意の文字列で記述可能であることを特徴とする画像管理装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像管理装置において、
画像管理装置はパーソナルコンピュータや携帯情報端末等の端末装置と接続可能で、前記メニュー画面に表示する画像情報を示す文字列を、上記端末装置で入力可能であることを特徴とする画像管理装置。
【請求項8】
請求項1または2または3記載の画像管理装置において、
前記取り外し可能な記録媒体のドライブ機器を1個だけ有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像管理装置において、
前記取り外し可能な記録媒体は、書き込み速度範囲を制限されたライトワンス型(追記型)記録媒体であり、このライトワンス型記録媒体のドライブ機器1個と、上記ライトワンス型記録媒体の容量と同等以上の容量を有するハードディスクとを有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項10】
請求項9記載の画像管理装置において、
前記ライトワンス型記録媒体に1度書き込まれた情報を前記ハードディスクに一旦複写することで、1台の前記ドライブ機器で第1の前記ライトワンス型記録媒体の情報を第2の前記ライトワンス型記録媒体に複写することを特徴とする画像管理装置。
【請求項11】
請求項9記載の画像管理装置において、
前記ライトワンス型記録媒体に1度書き込まれた情報を前記ハードディスクに複写し、このハードディスクに新たな画像情報を入力し、前記メニュー画面を再生成することで、前記ライトワンス型記録媒体への情報の追加を可能とすることを特徴とする画像管理装置

【請求項12】
請求項1記載の画像管理装置において、
画像の撮影日付・時刻を用いて選択肢を表示することを特徴とする画像管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−233228(P2010−233228A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98391(P2010−98391)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【分割の表示】特願2009−245037(P2009−245037)の分割
【原出願日】平成9年5月23日(1997.5.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】