画像送受信システム、画像送受信装置及び画像送受信方法
【課題】大容量の画像データを、サーバーも必要とせず、各ユーザーの通信能力は不問で、現状の通信回線を利用して安価で簡単に、高画質の画像の送受信を可能にする。
【解決手段】本発明の画像送受信システムでは、画像送受信装置1〜12は、接続手段23と、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部27と、画像入出力部22と、入力キー24と、各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部26と、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部28と、制御部30とを有し、画像を配信する際には、送信用テーブル作成部で作成した送信用テーブルとアクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うものである。
【解決手段】本発明の画像送受信システムでは、画像送受信装置1〜12は、接続手段23と、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部27と、画像入出力部22と、入力キー24と、各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部26と、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部28と、制御部30とを有し、画像を配信する際には、送信用テーブル作成部で作成した送信用テーブルとアクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続される画像送受信装置間においてネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信システム、画像送受信装置及び画像送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、インターネットの普及、及びブロードバンド化に伴い、各家庭でもインターネット経由でさまざまなコンテンツを家に居ながらにして入手できるようになってきた。また、家庭で専用チューナーを装備することにより、CS(communication satellite)等の衛星放送を介して、さまざまな放送方式のソースを高画質な映像で視聴することがすることが、簡単に実現可能となってきている。
【0003】
一方、個人で撮影された画像の場合は、各家庭には、デジタルビデオカメラ、DVD(digital versatile disc)ビデオカメラ、さらに最近ではハードディスクを用いたビデオカメラにより撮影された画像を、高画質で気軽に観賞することができる環境になってきている。また、家庭での視聴環境も、大型テレビに画像を録画したハードディスクレコーダー、DVDレコーダー等を接続して、気軽にそれらを再生できる環境が整ってきている。
【0004】
しかし、上述したビデオカメラを用いて個人で撮った画像を各自で観賞する際にはあまり問題がないが、他人にこの画像を見せる場合は、画像をビデオテープ又はDVDなどの記録媒体にダビングして渡さなければならなかった。特に、記録媒体を渡したい相手が複数いる場合には、何回もダビングしたり、何枚、何本ものDVDやビデオテープなどの記録媒体を用意しなければならなかった。まして、遠く離れた知人に送る場合など、ダビングした記録媒体を郵送したりする必要があるため、時間、手間及びコストもかかって、画像を見せたいときにすぐに、手軽に見せることができなかった。
【0005】
上述したように、最近インターネットの普及に伴い、各家庭のブロードバンド化が進んでいるが、この家庭に普及しているブロードバンドのシステムを利用して、ファイルを転送すれば、遠く離れた場所に居る複数の相手とも、手軽に画像を共有することが可能である。
現状で画像ファイルを転送しようとする場合は、手軽な方法としては、携帯電話やパーソナルコンピュータなどを用いて電子メールに画像を添付して送る方法がある。
【0006】
また、画像を送りたい相手にインターネット経由でパーソナルコンピュータを用いて画像ファイルを転送する方法もある。この場合、ひとつの方法としてはインターネット上にサーバーを用意して、そのサーバーに画像ファイルを保存しておき、受信者はそのサーバーに各自アクセスして画像データを読み出すという方法がある。
【0007】
また、同時に多数の相手に対して画像を配信する方法に関しては、インターネット経由でお互いのパーソナルコンピュータのIP(Internet protocol)アドレスに直接アクセスして、受信者は配信者より直接、画像ファイルを入手する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、特定の相手に対して画像を配信する方法に関して、携帯電話を介して音声の通信回線を接続するとともに、インターネットを介して相手のターミナルアダプタのIPアドレスにアクセスして、画像データを通信する技術が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−153241号公報
【特許文献2】特開平11−234642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した電子メールに画像を添付して送る方法では、サイズの大きな動画データなどは送ることはできない。サイズの大きな動画データを無理に電子メールに画像を添付して送る場合には、画質の劣化を覚悟した上で、画像を圧縮して送るなどの方法を用いなければならない。しかし、画像を圧縮して送る場合であっても長時間の画像を転送することは依然として困難であった。
【0010】
また、インターネット経由で画像ファイルを転送する方法では、サーバーが必要になるため、設備を増設する必要があることに加えてコスト的に割高になる。また、サーバーの通信能力によっては、受信者によりアクセスが集中した場合などは通信ができなくなるという不具合が生じる。
【0011】
また、IPアドレスに直接アクセスする方法では、安価に目的を実現することはできるが、多数の受信者に大容量のファイルを送信しようとする際には、送信者にアクセスが集中するため通信ができなくなるという不具合が生じる。これを回避するためには、通信能力の高い設備を用意しないといけないなど、これも個人では容易に準備できないという不都合があった。
【0012】
また、携帯電話を介して音声の通信を行い、インターネットを介して相手のターミナルアダプタのIPアドレスにアクセスして画像データの通信を行う方法では、テレビ電話の機能のみであるため、多数のユーザーに画像を配信することができなかった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、大容量の画像データを、サーバーを必要とせずに、しかも各ユーザーの通信能力はそれほど高くなくても、現状のADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や、光通信回線等を利用して安価でかつ簡単に、高画質の画像の送受信を可能にする画像送受信システム、画像送受信装置及び画像送受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の画像送受信システムでは、画像送受信装置は、自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、接続手段、アクセス用キーコード発行部、画像蓄積部、画像入出力部、通信速度検出部、送信用テーブル作成部及び受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、画像を配信する際には、送信用テーブル作成部で作成した送信用テーブルとアクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うものである。
【0015】
これにより、送信時に送信元が、送信用テーブル作成部により多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、効率的な送信のための順番を示す送信用テーブルを用意するので、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【0016】
また、本発明の画像送受信方法は、送信画像及び送信先を決定するステップと、送信画像及び送信先の情報を送信用テーブルに設定するステップと、送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信先に問合せをして取得するステップと、取得した送信のための情報に必要な情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定するステップと、送信先の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、発行された送受信のための認証キーを送信先に配信するステップと、作成した送信用テーブルの送信順位に従って送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するステップと、を含むものである。
【0017】
これにより、送信時に送信元が、送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信先に問合せをして取得し、取得した情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定する。さらに、認証キーを送信先に配信し、送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するので、多数の送信先に効率的な画像の配信を行うことができる。
【0018】
また、本発明の画像送受信方法は、送信元より送信のための情報に必要な情報の問合せを受信するステップと、通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信元に返信するステップと、送信元より送信のための情報を格納した送信用テーブル及び画像を送受信する際の認証キーを受信するステップと、上位の転送元よりの転送画像の受信、及び下位の転送先への転送画像の送信の準備をして、送信用テーブルに下位の転送先の情報を設定するステップと、上位の転送元に対して送信元より受信した受信用認証キーを送信し、上位の転送元から送信用認証キーを受信して、送信元より受信した受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上位の転送元よりの転送画像の受信を開始するステップと、送信用テーブルに従って下位の転送先へ転送画像の送信を通知し、下位の転送先へ受信用認証キーを要求して、取得するステップと、下位の転送先からの受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、下位の送信先へ上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するステップと、を含むものである。
【0019】
これにより、送信元より受信した受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上位の転送元よりの転送画像の受信を開始し、さらに、下位の転送先からの受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、下位の送信先へ上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するので、上位の転送元より転送画像を受信して、下位の転送先へ転送画像を順次送信することができる。
【0020】
また、本発明の画像送受信方法は、自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行うステップと、画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、送信画像及び、受信画像を記憶するステップと、受信画像を取り込むとともに、外部に送信画像を出力するステップと、送信画像及び送信先を設定するステップと、送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定するステップと、送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成するステップと、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておくステップと、送信用テーブルと、認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うことにより画像を配信するステップと、を含むものである。
【0021】
これにより、送信時に送信元が、多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、送信のための順番を示すテーブルを用意し、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、大容量な高画質の画像データを、多数の受信者に配信する際に、まず、送信時に配信者が、多数の受信者より、その通信能力等の情報を集め、その情報をもとに受信者の通信能力に応じた最適な送信順番を決定する。そして、送信の順位を決めた送信用テーブルを作成し、そのテーブルを受信者に配布し、各ユーザー間でそのテーブルに従って順次ファイルを転送していく。これにより、サーバーを必要とすることなく、しかも各ユーザーの通信能力はそれほど高くなくても、現状のADSL回線や、光通信回線等を利用して安価でかつ簡単に、高画質で大容量の画像の送受信が可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態について、適宜、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による画像送受信システムの構成を示す図である。
図1に示すようにインターネット13上に、画像を送受信することができる画像送受信装置1~12が接続されている。実際には、もっと多数の機器が接続されているが、ここでは本実施の形態を構成する画像送受信装置のみを例としてあげている。
【0024】
具体的には、図1において、この画像送受信システムでは、例えば、1で示すユーザー01はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、2で示すユーザー02はデジタルビデオカメラ又はDVDビデオカメラ、3で示すユーザー03はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、4で示すユーザー04はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、5で示すユーザー05はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、6で示すユーザー06はデジタルビデオカメラ又はDVDビデオカメラであり、これらが画像送受信装置としてインターネット13に接続されている。
【0025】
また、例えば、7で示すユーザー07はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、8で示すユーザー08はパーソナルコンピュータ、9で示すユーザー09はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、10で示すユーザー10はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、11で示すユーザー11はパーソナルコンピュータ、12で示すユーザーAはハードディスクレコーダー又はDVDレコーダーであり、これらが画像送受信装置としてインターネット13に接続されている。
【0026】
これにより、例えば、12で示すユーザーAの画像送受信装置は各ユーザー01〜11の画像送受信装置1〜11間とのでインターネット13を介して画像を送受信することができる構成となっている。
【0027】
図2は本実施の形態の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
図2において、この画像送受信装置は、送信用の画像データ及び、受信した画像データ21−a、21−bを蓄積しておくための画像蓄積部21と、画像蓄積部21へ送信する画像データ21−a、21−bを取り込むとともに、受信した画像データ21−a、21−bを外部のテレビやDVDレコーダーなどへ出力するための画像入出力部22と、画像を送受信するためにインターネット接続業者であるプロバイダーを介してインターネット回線へ接続するための接続手段23を備えていて、この接続手段23を介して、図1に示したインターネット回線13へ接続している。
【0028】
また、この画像送受信装置は、画像送信時に送信する画像データと送信相手を選択的に決定するための入力キー24及び画像を表示する表示部25と、画像送信時に上記入力キー24より選択された送信画像と送信先の情報を基にして送信に必要な情報を格納する送信用テーブル26−1を作成する送信用テーブル作成部26とを備えている。
【0029】
また、この画像送受信装置は、画像送信時に送信及び受信用のキーコードを発行するアクセス用キーコード発行部27と、受信時に送信者から送られてきた送信用テーブルを受信用テーブル28−1として記憶しておく受信用テーブル退避部28と、通信相手に対する問合せにより通信相手の送受信の通信速度を検出する通信速度検出部29と、各部のコントロールを行う制御部(CPU(Central Processing Unit))30とを備えている。
【0030】
従って、送信時に送信元の画像送受信装置が、送信用テーブル作成部26により多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、効率的な送信のための順番を示す送信用テーブル26−1を作成するので、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【0031】
次に、このように構成された画像送受信装置の動作を説明する。
図3は、画像送信の処理を示すフローチャートである。図3を用いて、実際に画像を送信する際の手順を説明する。ここでは、例えば、図1において12で示したユーザーAの画像送受信装置12が、他のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して情報量の大きい画像データを送る場合においてその配信手順を説明する。
【0032】
図3において、まず、ユーザーAの画像送受信装置は、図2に示した入力キー24より、送信したい画像が選択され、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が決定されたことを認識する(ステップS1)。ここでは、ユーザーAの画像送受信装置12が5Gbyteの画像データ21−a、21−bを、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10で示す10のユーザーに対して配信する場合を例として説明する。
【0033】
次に、ステップS1で入力された情報を元に、送信準備段階として、ユーザーAの画像送受信装置は送信用テーブル作成部26にて送信用テーブル26−1に送信画像ファイル、送信先等のデータを設定する(ステップS2)。その送信準備段階における送信用テーブル26−1の設定結果が図4に示す送信用テーブルとなる。なお、図4に示す送信用テーブルは、図2に示した送信用テーブル26−1に対応するものである。このとき図4に示す送信用テーブル41には送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48のみが設定される。他の項目は未設定とする。
【0034】
ここで、ユーザーAの画像送受信装置は図4に示す送信用テーブル41に設定された送信先43のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、インターネットを使用して通信を行い、送信に必要な情報(送信先の送信先から見た上り(受信)通信速度、送信先から見た下り(送信)通信速度、受信に使用可能な空き領域等)を問い合わせる(ステップS3)。この問い合わせにより必要な情報を入手した結果が図5に示す情報入手後の送信用テーブルである。
【0035】
このとき図5に示す送信用テーブル41には図4に示した送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48の他に、通信速度上り50、通信速度下り51、受信用空き領域52が設定される。
【0036】
そして、ステップS3の問い合わせにより入手した通信速度等の情報を基にして、ユーザーAの画像送受信装置12は、画像データを送るにあたり一番効率の良い順番を決定し、その順番に送信用テーブルを並び替える(ステップS4)。図6に示す送信用テーブルの送信順位の決定方法は後述する。図6に示す送信順番決定後の送信用テーブルは、図5に示した送信用テーブル41に対して送信先43の順番が入れ替わっている。
【0037】
最後に、ユーザーAの画像送受信装置12は、送信用のキーコード、受信用のキーコードをアクセス用キーコード発行部27で発行して送信用テーブルへ設定することで、送信用テーブルが完成する(ステップS5)。完成した送信用テーブルは図7に示すようになる。図7に示す送信用テーブルは、図5に示した送信用テーブル41の送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48、通信速度上り50、通信速度下り51、受信用空き領域52の他に、送信用キーコード67、受信用キーコード69が設定される。
【0038】
次に、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12が送信相手のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より情報を入手した状態である図5に示した送信用テーブル41より、送信順位を決定し送信用テーブルを作成するまでの手順に関して例をあげて説明する。ここでは、図1において12で示したユーザーAの画像送受信装置12が、他のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10で示す10のユーザーに対してデータを送信する場合を例に挙げて説明する。また、説明を簡単にするために、各ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10とも、受信領域は十分あるものと仮定する。
【0039】
図9は、図5からユーザー名、通信速度上り及び通信速度下りのみを抜き出した図であり、ユーザー名を91、通信速度上りを92,通信速度下りを93で示している。各ユーザー91の上りと下りの通信速度を示す通信速度上り92,通信速度下り93を比較し、速度の遅い方を遅い方の速度104のエリア、速度の速い方を速い方の速度105のエリアに入れたものが図10である。
【0040】
ここで、データを転送する際に、遅い方の通信速度が次の相手に転送する際にネックになることを考慮して、遅い方の速度104を基準にして降順位でソートする。これにより、ユーザー04の遅い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー05の遅い方の速度104の8[Mbps]の順番となる。
【0041】
また、ユーザー01の遅い方の速度104の7[Mbps]、ユーザー02の遅い方の速度104の7[Mbps]、ユーザー03の遅い方の速度104の7[Mbps]は同じ速度である。また、ユーザー06の遅い方の速度104の6[Mbps]、ユーザー08の遅い方の速度104の6[Mbps]は同じ速度である。
そして、ユーザー07の遅い方の速度104の5[Mbps]、ユーザー10の遅い方の速度104の4[Mbps]、ユーザー09の遅い方の速度104の3[Mbps]の順番となる。
【0042】
このとき、遅い方の速度が同じ速度の場合は、速い方の速度にて順位を決定する。これにより、遅い方の速度104が7[Mbps]で同じものは、ユーザー02の早い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー01の早い方の速度104の8[Mbps]、ユーザー03の早い方の速度104の7[Mbps]の順番となる。また、遅い方の速度104が6[Mbps]で同じものは、ユーザー08の早い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー06の早い方の速度104の8[Mbps]の順番となる。
【0043】
このようして得られた送信用の最終順位111を示す送信用テーブルが図11に示すものある。この結果を基に送信用テーブルの送信順位62を並び替えた結果が図6となる。
次に、図3に戻って、ユーザーAの画像送受信装置12は、完成した送信用テーブルを送信先の画像送受信装置1〜10に対してインターネットを使用して配布し、これにより、画像データを送信することを通知する(ステップS6)。
【0044】
その後、配信者であるユーザーAの画像送受信装置12は送信用テーブルに従って、送信順位が第1位のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して画像データの転送を開始する。このとき、ユーザーAの画像送受信装置12は受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が送信先に間違いないことを確認するために、送信用テーブルのデータとして先のステップS6で送った、受信用のキーコードを受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に問い合わせ、両者が一致することを確認してから送信を開始する(ステップS7)。
【0045】
ユーザーAの画像送受信装置12は、送信順位が第1位の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したか否かを判断し(ステップS8)、送信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、ステップS8の判断で第一位の送信先に対して送信が終了するのを待って、送信処理を終了する(ステップS9)。
【0046】
そして、ユーザーAの画像送受信装置12は、それ以降の順位の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の受信完了通知、及び何らかの原因で通信が成立しなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に関する情報を待つ(ステップS10)。ユーザーAの画像送受信装置12は、すべての受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したか否かを判断し、すべての受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したら(ステップS11)、すべての処理を終了する。
【0047】
もし、ユーザーAの画像送受信装置12は、ステップS11の判断で何らかの原因で通信が成立しなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10があった場合は、そのユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10のみを再度送信用テーブルにセットして、ステップS3へ戻って、ステップS3以降の送信処理を行う(ステップS12)。
【0048】
次に、図8に示すフローチャートを用いて上位ユーザーから画像の送信を受け、下位ユーザーへデータを転送する中間ユーザーの処理に関して説明する。
まず、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、図3に示したステップS3で発信者であるユーザーAの画像送受信装置12が行った、画像データの送信通知と、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の通信回線状況、空き受信領域に関する問い合わせを受ける(ステップS21)。
【0049】
次に、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、通信速度等の通信回線状況と、受信用の空き領域状況を返信する(ステップS22)。
そして、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、図3に示したステップS6にて送られてきた送信用テーブルを受信し、受信した送信用テーブルを受信用テーブル退避部28へ退避する(ステップS23)。
【0050】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、受信準備をして、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10からデータが送られてくるのを待つ。これと同時に、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、自装置より下位のものに対して転送を行うために、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の部分のテーブルデータを、送信用テーブルにセットし、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10よりデータ転送がされるのを待つ(ステップS24)。
【0051】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10からの通信であるか否かを判断する(ステップS25)。
【0052】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS25の判断で上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より、データ転送が開始されたら、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた受信用のキーコードを上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10へ送信し、代わりに送信用キーコードを受け取る。この送信用キーコードがあらかじめ発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた送信用のキーコードと一致するかどうか確認し、同じことを確認したら、実際のデータの受信を行う(ステップS25)。
【0053】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、データの受信が開始され、適当量のデータが受信でき、ステップS24で示す下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信準備ができたら、ステップS24で準備しておいた送信用テーブルに従って、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して送信を通知し、受信用のキーコードを要求する(ステップS26)。
【0054】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10との通信が可能で、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より受信用キーコードが送られてきた場合は、下位者の受信用キーコードがあらかじめ発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた受信用キーコードと一致するかどうか確認する(ステップS27)。
【0055】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS27で両者の受信用キーコードが一致して通信可能であるか否かを判断する(ステップS28)。
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS28の判断で通信可能である判断したら、送信用キーコードを送り、送信を開始する(ステップS29)。
【0056】
また、ステップS27の判断で何らかの原因で通信ができなかった場合または、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より受け取った下位者の受信用キーコードが発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より配布された受信用キーコードと違う場合は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、送信できなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10を通知する(ステップS34)。
【0057】
そして、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信用テーブルに、まだ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10があるか否かを判断する(ステップS35)。
ステップS35の判断で送信用テーブルに、まだ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10がある場合は、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信順位がひとつ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、送信を通知し、受信用キーコードを要求し、再度送信処理を行う(ステップS36)。
【0058】
また、ステップS35の判断で送信用テーブルに下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10がない場合はすべての処理を終了する。
ステップS29でデータ送信を開始したら、まず、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、受信処理が完了したか否かを判断する(ステップS30)。ステップS30の判断で受信完了したら、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、受信が完了した旨を通知する(ステップS31)。
【0059】
次に、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信処理が完了したか否かを判断する(ステップS32)。ステップS32の判断で送信完了したら、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して送信が完了した旨を通知しすべての処理を終了する。
【0060】
上述したように、各ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取った送信用テーブルを元に、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して送信を行うことで通信回線の負荷を分散しながら効率的なデータ転送が可能となる。
【0061】
上述した例では述べなかったが、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より、通信速度が得られなかった場合には、送信順位を最後にする。
【0062】
また、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の受信空き容量が足りない場合は、やはり、ユーザーAの画像送受信装置12は、受信空き容量が足りないユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の送信順位を最後にするか、空き容量が足りないことのみを受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に通知し、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が空き容量を確保できた後に、再度送信処理を行うようにする。
【0063】
次に、他の実施の形態について説明する。
上述した先の実施の形態で説明した画像送受信装置1〜12において、送信用テーブル作成部26の送信用テーブル26−1,16−2が複数設けるようにしてもよい。他の構成は、図2に示したものと同様であるため、その説明を省略する。
【0064】
この場合の画像送受信装置の構成を示すものが図12である。
上述した先の実施の形態で説明した例と同様に、ユーザーAの画像送受信装置12が、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の10のユーザーに画像データを送信する場合について説明する。
【0065】
まず、上述した先の実施の形態と同様の手順にて、ユーザーAの画像送受信装置12は、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10を決定し、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の情報を入手し、同様に送信のための効率的な順番を決定することで図11の送信用テーブルにおいて最終順位111に示すような送信順位を得る。
【0066】
ここで、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12の下りの送信能力が比較的高い20Mbpsであったとすると、最終順位111が第一位のユーザー名112がユーザー04の他にも同時に送信することが可能である。そこで、ユーザーAの画像送受信装置12は、通信の負荷を分散するために図13に示すように送信用テーブル131,132を2つに分けて送信することも可能である。
【0067】
この場合、最終順位111が第一位のユーザー名112がユーザー04の上りの通信速度113が10Mbps、最終順位111が第二位のユーザー名112がユーザー05の上りの通信速度113が8Mbpsであるので、ユーザーAの画像送受信装置12は、両方に同時に送信することが可能である。
【0068】
そこで、ユーザーAの画像送受信装置12は、図13のように2つに分けて送信用テーブル131,132を作成し、それぞれユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、上述した先の実施の形態と同様にそれぞれの送信用テーブル131,132を配信し、それぞれユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10にデータの送信を行うことで、配信時間の短縮及び通信能力を有効活用することで、効率的なデータの配信が可能になる。
【0069】
上述した本実施の形態によれば、身近な、例えばADSLや光通信を利用して、サーバー等の特別な設備を用いなくても、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、高画質なままの画像データを、多数の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に通信回線に負荷をかけることなく効率的、かつ安価に配信することができる。
【0070】
なお、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更例を含むものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施の形態による画像送受信システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像送信の処理を示すフローチャートである。
【図4】送信準備段階における送信用テーブルを示す図である。
【図5】情報入手後の送信用テーブルを示す図である。
【図6】送信順番決定後の送信用テーブルを示す図である。
【図7】完成した送信用テーブルを示す図である。
【図8】上位ユーザーから画像の送信を受けて下位ユーザーへデータを転送する中間ユーザーの処理フローチャートである。
【図9】ユーザー名に対する上り下りの通信速度を示す図である。
【図10】ユーザー名に対する上り下りの通信速度の遅い方と速い方を示す図である。
【図11】遅い方の速度で降順位に並び替えた送信用テーブルを示す図である。
【図12】他の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】他の送信用テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1…ユーザー01、2…ユーザー02、3…ユーザー03、4…ユーザー04、5…ユーザー05、6…ユーザー06、7…ユーザー07、8…ユーザー08、9…ユーザー09、10…ユーザー10、11…ユーザー11、12…ユーザーA、13…インターネット、21…画像蓄積部、21−a、21−b…画像データ、22…画像入出力部、23…接続手段、24…入力キー、25…表示部、26…送信用テーブル作成部、26−1…送信用テーブル、27…アクセス用キーコード発行部、28…受信用テーブル退避部、28−1…受信用テーブル、29…通信速度検出部、30…制御部(CPU)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続される画像送受信装置間においてネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信システム、画像送受信装置及び画像送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、インターネットの普及、及びブロードバンド化に伴い、各家庭でもインターネット経由でさまざまなコンテンツを家に居ながらにして入手できるようになってきた。また、家庭で専用チューナーを装備することにより、CS(communication satellite)等の衛星放送を介して、さまざまな放送方式のソースを高画質な映像で視聴することがすることが、簡単に実現可能となってきている。
【0003】
一方、個人で撮影された画像の場合は、各家庭には、デジタルビデオカメラ、DVD(digital versatile disc)ビデオカメラ、さらに最近ではハードディスクを用いたビデオカメラにより撮影された画像を、高画質で気軽に観賞することができる環境になってきている。また、家庭での視聴環境も、大型テレビに画像を録画したハードディスクレコーダー、DVDレコーダー等を接続して、気軽にそれらを再生できる環境が整ってきている。
【0004】
しかし、上述したビデオカメラを用いて個人で撮った画像を各自で観賞する際にはあまり問題がないが、他人にこの画像を見せる場合は、画像をビデオテープ又はDVDなどの記録媒体にダビングして渡さなければならなかった。特に、記録媒体を渡したい相手が複数いる場合には、何回もダビングしたり、何枚、何本ものDVDやビデオテープなどの記録媒体を用意しなければならなかった。まして、遠く離れた知人に送る場合など、ダビングした記録媒体を郵送したりする必要があるため、時間、手間及びコストもかかって、画像を見せたいときにすぐに、手軽に見せることができなかった。
【0005】
上述したように、最近インターネットの普及に伴い、各家庭のブロードバンド化が進んでいるが、この家庭に普及しているブロードバンドのシステムを利用して、ファイルを転送すれば、遠く離れた場所に居る複数の相手とも、手軽に画像を共有することが可能である。
現状で画像ファイルを転送しようとする場合は、手軽な方法としては、携帯電話やパーソナルコンピュータなどを用いて電子メールに画像を添付して送る方法がある。
【0006】
また、画像を送りたい相手にインターネット経由でパーソナルコンピュータを用いて画像ファイルを転送する方法もある。この場合、ひとつの方法としてはインターネット上にサーバーを用意して、そのサーバーに画像ファイルを保存しておき、受信者はそのサーバーに各自アクセスして画像データを読み出すという方法がある。
【0007】
また、同時に多数の相手に対して画像を配信する方法に関しては、インターネット経由でお互いのパーソナルコンピュータのIP(Internet protocol)アドレスに直接アクセスして、受信者は配信者より直接、画像ファイルを入手する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、特定の相手に対して画像を配信する方法に関して、携帯電話を介して音声の通信回線を接続するとともに、インターネットを介して相手のターミナルアダプタのIPアドレスにアクセスして、画像データを通信する技術が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−153241号公報
【特許文献2】特開平11−234642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した電子メールに画像を添付して送る方法では、サイズの大きな動画データなどは送ることはできない。サイズの大きな動画データを無理に電子メールに画像を添付して送る場合には、画質の劣化を覚悟した上で、画像を圧縮して送るなどの方法を用いなければならない。しかし、画像を圧縮して送る場合であっても長時間の画像を転送することは依然として困難であった。
【0010】
また、インターネット経由で画像ファイルを転送する方法では、サーバーが必要になるため、設備を増設する必要があることに加えてコスト的に割高になる。また、サーバーの通信能力によっては、受信者によりアクセスが集中した場合などは通信ができなくなるという不具合が生じる。
【0011】
また、IPアドレスに直接アクセスする方法では、安価に目的を実現することはできるが、多数の受信者に大容量のファイルを送信しようとする際には、送信者にアクセスが集中するため通信ができなくなるという不具合が生じる。これを回避するためには、通信能力の高い設備を用意しないといけないなど、これも個人では容易に準備できないという不都合があった。
【0012】
また、携帯電話を介して音声の通信を行い、インターネットを介して相手のターミナルアダプタのIPアドレスにアクセスして画像データの通信を行う方法では、テレビ電話の機能のみであるため、多数のユーザーに画像を配信することができなかった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、大容量の画像データを、サーバーを必要とせずに、しかも各ユーザーの通信能力はそれほど高くなくても、現状のADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や、光通信回線等を利用して安価でかつ簡単に、高画質の画像の送受信を可能にする画像送受信システム、画像送受信装置及び画像送受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の画像送受信システムでは、画像送受信装置は、自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、接続手段、アクセス用キーコード発行部、画像蓄積部、画像入出力部、通信速度検出部、送信用テーブル作成部及び受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、画像を配信する際には、送信用テーブル作成部で作成した送信用テーブルとアクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うものである。
【0015】
これにより、送信時に送信元が、送信用テーブル作成部により多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、効率的な送信のための順番を示す送信用テーブルを用意するので、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【0016】
また、本発明の画像送受信方法は、送信画像及び送信先を決定するステップと、送信画像及び送信先の情報を送信用テーブルに設定するステップと、送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信先に問合せをして取得するステップと、取得した送信のための情報に必要な情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定するステップと、送信先の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、発行された送受信のための認証キーを送信先に配信するステップと、作成した送信用テーブルの送信順位に従って送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するステップと、を含むものである。
【0017】
これにより、送信時に送信元が、送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信先に問合せをして取得し、取得した情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定する。さらに、認証キーを送信先に配信し、送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するので、多数の送信先に効率的な画像の配信を行うことができる。
【0018】
また、本発明の画像送受信方法は、送信元より送信のための情報に必要な情報の問合せを受信するステップと、通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を送信元に返信するステップと、送信元より送信のための情報を格納した送信用テーブル及び画像を送受信する際の認証キーを受信するステップと、上位の転送元よりの転送画像の受信、及び下位の転送先への転送画像の送信の準備をして、送信用テーブルに下位の転送先の情報を設定するステップと、上位の転送元に対して送信元より受信した受信用認証キーを送信し、上位の転送元から送信用認証キーを受信して、送信元より受信した受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上位の転送元よりの転送画像の受信を開始するステップと、送信用テーブルに従って下位の転送先へ転送画像の送信を通知し、下位の転送先へ受信用認証キーを要求して、取得するステップと、下位の転送先からの受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、下位の送信先へ上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するステップと、を含むものである。
【0019】
これにより、送信元より受信した受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上位の転送元よりの転送画像の受信を開始し、さらに、下位の転送先からの受信用認証キーと上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、下位の送信先へ上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するので、上位の転送元より転送画像を受信して、下位の転送先へ転送画像を順次送信することができる。
【0020】
また、本発明の画像送受信方法は、自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行うステップと、画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、送信画像及び、受信画像を記憶するステップと、受信画像を取り込むとともに、外部に送信画像を出力するステップと、送信画像及び送信先を設定するステップと、送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定するステップと、送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成するステップと、送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておくステップと、送信用テーブルと、認証キーを送信先に配信し、認証キーを基に送信先に画像送信を行うことにより画像を配信するステップと、を含むものである。
【0021】
これにより、送信時に送信元が、多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、送信のための順番を示すテーブルを用意し、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、大容量な高画質の画像データを、多数の受信者に配信する際に、まず、送信時に配信者が、多数の受信者より、その通信能力等の情報を集め、その情報をもとに受信者の通信能力に応じた最適な送信順番を決定する。そして、送信の順位を決めた送信用テーブルを作成し、そのテーブルを受信者に配布し、各ユーザー間でそのテーブルに従って順次ファイルを転送していく。これにより、サーバーを必要とすることなく、しかも各ユーザーの通信能力はそれほど高くなくても、現状のADSL回線や、光通信回線等を利用して安価でかつ簡単に、高画質で大容量の画像の送受信が可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態について、適宜、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による画像送受信システムの構成を示す図である。
図1に示すようにインターネット13上に、画像を送受信することができる画像送受信装置1~12が接続されている。実際には、もっと多数の機器が接続されているが、ここでは本実施の形態を構成する画像送受信装置のみを例としてあげている。
【0024】
具体的には、図1において、この画像送受信システムでは、例えば、1で示すユーザー01はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、2で示すユーザー02はデジタルビデオカメラ又はDVDビデオカメラ、3で示すユーザー03はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、4で示すユーザー04はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、5で示すユーザー05はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、6で示すユーザー06はデジタルビデオカメラ又はDVDビデオカメラであり、これらが画像送受信装置としてインターネット13に接続されている。
【0025】
また、例えば、7で示すユーザー07はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、8で示すユーザー08はパーソナルコンピュータ、9で示すユーザー09はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、10で示すユーザー10はハードディスクレコーダー又はDVDレコーダー、11で示すユーザー11はパーソナルコンピュータ、12で示すユーザーAはハードディスクレコーダー又はDVDレコーダーであり、これらが画像送受信装置としてインターネット13に接続されている。
【0026】
これにより、例えば、12で示すユーザーAの画像送受信装置は各ユーザー01〜11の画像送受信装置1〜11間とのでインターネット13を介して画像を送受信することができる構成となっている。
【0027】
図2は本実施の形態の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
図2において、この画像送受信装置は、送信用の画像データ及び、受信した画像データ21−a、21−bを蓄積しておくための画像蓄積部21と、画像蓄積部21へ送信する画像データ21−a、21−bを取り込むとともに、受信した画像データ21−a、21−bを外部のテレビやDVDレコーダーなどへ出力するための画像入出力部22と、画像を送受信するためにインターネット接続業者であるプロバイダーを介してインターネット回線へ接続するための接続手段23を備えていて、この接続手段23を介して、図1に示したインターネット回線13へ接続している。
【0028】
また、この画像送受信装置は、画像送信時に送信する画像データと送信相手を選択的に決定するための入力キー24及び画像を表示する表示部25と、画像送信時に上記入力キー24より選択された送信画像と送信先の情報を基にして送信に必要な情報を格納する送信用テーブル26−1を作成する送信用テーブル作成部26とを備えている。
【0029】
また、この画像送受信装置は、画像送信時に送信及び受信用のキーコードを発行するアクセス用キーコード発行部27と、受信時に送信者から送られてきた送信用テーブルを受信用テーブル28−1として記憶しておく受信用テーブル退避部28と、通信相手に対する問合せにより通信相手の送受信の通信速度を検出する通信速度検出部29と、各部のコントロールを行う制御部(CPU(Central Processing Unit))30とを備えている。
【0030】
従って、送信時に送信元の画像送受信装置が、送信用テーブル作成部26により多数の送信先に対して送信先の通信能力に応じた最適な送信順番を決定して、効率的な送信のための順番を示す送信用テーブル26−1を作成するので、各画像送受信装置間で順次画像を転送していくことができる。
【0031】
次に、このように構成された画像送受信装置の動作を説明する。
図3は、画像送信の処理を示すフローチャートである。図3を用いて、実際に画像を送信する際の手順を説明する。ここでは、例えば、図1において12で示したユーザーAの画像送受信装置12が、他のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して情報量の大きい画像データを送る場合においてその配信手順を説明する。
【0032】
図3において、まず、ユーザーAの画像送受信装置は、図2に示した入力キー24より、送信したい画像が選択され、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が決定されたことを認識する(ステップS1)。ここでは、ユーザーAの画像送受信装置12が5Gbyteの画像データ21−a、21−bを、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10で示す10のユーザーに対して配信する場合を例として説明する。
【0033】
次に、ステップS1で入力された情報を元に、送信準備段階として、ユーザーAの画像送受信装置は送信用テーブル作成部26にて送信用テーブル26−1に送信画像ファイル、送信先等のデータを設定する(ステップS2)。その送信準備段階における送信用テーブル26−1の設定結果が図4に示す送信用テーブルとなる。なお、図4に示す送信用テーブルは、図2に示した送信用テーブル26−1に対応するものである。このとき図4に示す送信用テーブル41には送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48のみが設定される。他の項目は未設定とする。
【0034】
ここで、ユーザーAの画像送受信装置は図4に示す送信用テーブル41に設定された送信先43のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、インターネットを使用して通信を行い、送信に必要な情報(送信先の送信先から見た上り(受信)通信速度、送信先から見た下り(送信)通信速度、受信に使用可能な空き領域等)を問い合わせる(ステップS3)。この問い合わせにより必要な情報を入手した結果が図5に示す情報入手後の送信用テーブルである。
【0035】
このとき図5に示す送信用テーブル41には図4に示した送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48の他に、通信速度上り50、通信速度下り51、受信用空き領域52が設定される。
【0036】
そして、ステップS3の問い合わせにより入手した通信速度等の情報を基にして、ユーザーAの画像送受信装置12は、画像データを送るにあたり一番効率の良い順番を決定し、その順番に送信用テーブルを並び替える(ステップS4)。図6に示す送信用テーブルの送信順位の決定方法は後述する。図6に示す送信順番決定後の送信用テーブルは、図5に示した送信用テーブル41に対して送信先43の順番が入れ替わっている。
【0037】
最後に、ユーザーAの画像送受信装置12は、送信用のキーコード、受信用のキーコードをアクセス用キーコード発行部27で発行して送信用テーブルへ設定することで、送信用テーブルが完成する(ステップS5)。完成した送信用テーブルは図7に示すようになる。図7に示す送信用テーブルは、図5に示した送信用テーブル41の送信先43、送信画像44、送信先アドレス45、送信元46、送信元アドレス48、通信速度上り50、通信速度下り51、受信用空き領域52の他に、送信用キーコード67、受信用キーコード69が設定される。
【0038】
次に、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12が送信相手のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より情報を入手した状態である図5に示した送信用テーブル41より、送信順位を決定し送信用テーブルを作成するまでの手順に関して例をあげて説明する。ここでは、図1において12で示したユーザーAの画像送受信装置12が、他のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10で示す10のユーザーに対してデータを送信する場合を例に挙げて説明する。また、説明を簡単にするために、各ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10とも、受信領域は十分あるものと仮定する。
【0039】
図9は、図5からユーザー名、通信速度上り及び通信速度下りのみを抜き出した図であり、ユーザー名を91、通信速度上りを92,通信速度下りを93で示している。各ユーザー91の上りと下りの通信速度を示す通信速度上り92,通信速度下り93を比較し、速度の遅い方を遅い方の速度104のエリア、速度の速い方を速い方の速度105のエリアに入れたものが図10である。
【0040】
ここで、データを転送する際に、遅い方の通信速度が次の相手に転送する際にネックになることを考慮して、遅い方の速度104を基準にして降順位でソートする。これにより、ユーザー04の遅い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー05の遅い方の速度104の8[Mbps]の順番となる。
【0041】
また、ユーザー01の遅い方の速度104の7[Mbps]、ユーザー02の遅い方の速度104の7[Mbps]、ユーザー03の遅い方の速度104の7[Mbps]は同じ速度である。また、ユーザー06の遅い方の速度104の6[Mbps]、ユーザー08の遅い方の速度104の6[Mbps]は同じ速度である。
そして、ユーザー07の遅い方の速度104の5[Mbps]、ユーザー10の遅い方の速度104の4[Mbps]、ユーザー09の遅い方の速度104の3[Mbps]の順番となる。
【0042】
このとき、遅い方の速度が同じ速度の場合は、速い方の速度にて順位を決定する。これにより、遅い方の速度104が7[Mbps]で同じものは、ユーザー02の早い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー01の早い方の速度104の8[Mbps]、ユーザー03の早い方の速度104の7[Mbps]の順番となる。また、遅い方の速度104が6[Mbps]で同じものは、ユーザー08の早い方の速度104の9[Mbps]、ユーザー06の早い方の速度104の8[Mbps]の順番となる。
【0043】
このようして得られた送信用の最終順位111を示す送信用テーブルが図11に示すものある。この結果を基に送信用テーブルの送信順位62を並び替えた結果が図6となる。
次に、図3に戻って、ユーザーAの画像送受信装置12は、完成した送信用テーブルを送信先の画像送受信装置1〜10に対してインターネットを使用して配布し、これにより、画像データを送信することを通知する(ステップS6)。
【0044】
その後、配信者であるユーザーAの画像送受信装置12は送信用テーブルに従って、送信順位が第1位のユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して画像データの転送を開始する。このとき、ユーザーAの画像送受信装置12は受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が送信先に間違いないことを確認するために、送信用テーブルのデータとして先のステップS6で送った、受信用のキーコードを受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に問い合わせ、両者が一致することを確認してから送信を開始する(ステップS7)。
【0045】
ユーザーAの画像送受信装置12は、送信順位が第1位の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したか否かを判断し(ステップS8)、送信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、ステップS8の判断で第一位の送信先に対して送信が終了するのを待って、送信処理を終了する(ステップS9)。
【0046】
そして、ユーザーAの画像送受信装置12は、それ以降の順位の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の受信完了通知、及び何らかの原因で通信が成立しなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に関する情報を待つ(ステップS10)。ユーザーAの画像送受信装置12は、すべての受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したか否かを判断し、すべての受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信が終了したら(ステップS11)、すべての処理を終了する。
【0047】
もし、ユーザーAの画像送受信装置12は、ステップS11の判断で何らかの原因で通信が成立しなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10があった場合は、そのユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10のみを再度送信用テーブルにセットして、ステップS3へ戻って、ステップS3以降の送信処理を行う(ステップS12)。
【0048】
次に、図8に示すフローチャートを用いて上位ユーザーから画像の送信を受け、下位ユーザーへデータを転送する中間ユーザーの処理に関して説明する。
まず、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、図3に示したステップS3で発信者であるユーザーAの画像送受信装置12が行った、画像データの送信通知と、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の通信回線状況、空き受信領域に関する問い合わせを受ける(ステップS21)。
【0049】
次に、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、通信速度等の通信回線状況と、受信用の空き領域状況を返信する(ステップS22)。
そして、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、図3に示したステップS6にて送られてきた送信用テーブルを受信し、受信した送信用テーブルを受信用テーブル退避部28へ退避する(ステップS23)。
【0050】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、受信準備をして、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10からデータが送られてくるのを待つ。これと同時に、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、自装置より下位のものに対して転送を行うために、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の部分のテーブルデータを、送信用テーブルにセットし、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10よりデータ転送がされるのを待つ(ステップS24)。
【0051】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10からの通信であるか否かを判断する(ステップS25)。
【0052】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS25の判断で上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より、データ転送が開始されたら、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた受信用のキーコードを上位者であるユーザーAの画像送受信装置12又はユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10へ送信し、代わりに送信用キーコードを受け取る。この送信用キーコードがあらかじめ発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた送信用のキーコードと一致するかどうか確認し、同じことを確認したら、実際のデータの受信を行う(ステップS25)。
【0053】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、データの受信が開始され、適当量のデータが受信でき、ステップS24で示す下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10への送信準備ができたら、ステップS24で準備しておいた送信用テーブルに従って、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して送信を通知し、受信用のキーコードを要求する(ステップS26)。
【0054】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10との通信が可能で、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より受信用キーコードが送られてきた場合は、下位者の受信用キーコードがあらかじめ発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取っていた受信用キーコードと一致するかどうか確認する(ステップS27)。
【0055】
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS27で両者の受信用キーコードが一致して通信可能であるか否かを判断する(ステップS28)。
ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、ステップS28の判断で通信可能である判断したら、送信用キーコードを送り、送信を開始する(ステップS29)。
【0056】
また、ステップS27の判断で何らかの原因で通信ができなかった場合または、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より受け取った下位者の受信用キーコードが発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より配布された受信用キーコードと違う場合は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、送信できなかったユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10を通知する(ステップS34)。
【0057】
そして、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信用テーブルに、まだ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10があるか否かを判断する(ステップS35)。
ステップS35の判断で送信用テーブルに、まだ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10がある場合は、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信順位がひとつ下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、送信を通知し、受信用キーコードを要求し、再度送信処理を行う(ステップS36)。
【0058】
また、ステップS35の判断で送信用テーブルに下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10がない場合はすべての処理を終了する。
ステップS29でデータ送信を開始したら、まず、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、受信処理が完了したか否かを判断する(ステップS30)。ステップS30の判断で受信完了したら、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して、受信が完了した旨を通知する(ステップS31)。
【0059】
次に、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、送信処理が完了したか否かを判断する(ステップS32)。ステップS32の判断で送信完了したら、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10は、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12に対して送信が完了した旨を通知しすべての処理を終了する。
【0060】
上述したように、各ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が発信者であるユーザーAの画像送受信装置12より受け取った送信用テーブルを元に、下位者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して送信を行うことで通信回線の負荷を分散しながら効率的なデータ転送が可能となる。
【0061】
上述した例では述べなかったが、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10より、通信速度が得られなかった場合には、送信順位を最後にする。
【0062】
また、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の受信空き容量が足りない場合は、やはり、ユーザーAの画像送受信装置12は、受信空き容量が足りないユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の送信順位を最後にするか、空き容量が足りないことのみを受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に通知し、受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10が空き容量を確保できた後に、再度送信処理を行うようにする。
【0063】
次に、他の実施の形態について説明する。
上述した先の実施の形態で説明した画像送受信装置1〜12において、送信用テーブル作成部26の送信用テーブル26−1,16−2が複数設けるようにしてもよい。他の構成は、図2に示したものと同様であるため、その説明を省略する。
【0064】
この場合の画像送受信装置の構成を示すものが図12である。
上述した先の実施の形態で説明した例と同様に、ユーザーAの画像送受信装置12が、ユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の10のユーザーに画像データを送信する場合について説明する。
【0065】
まず、上述した先の実施の形態と同様の手順にて、ユーザーAの画像送受信装置12は、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10を決定し、送信先であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10の情報を入手し、同様に送信のための効率的な順番を決定することで図11の送信用テーブルにおいて最終順位111に示すような送信順位を得る。
【0066】
ここで、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12の下りの送信能力が比較的高い20Mbpsであったとすると、最終順位111が第一位のユーザー名112がユーザー04の他にも同時に送信することが可能である。そこで、ユーザーAの画像送受信装置12は、通信の負荷を分散するために図13に示すように送信用テーブル131,132を2つに分けて送信することも可能である。
【0067】
この場合、最終順位111が第一位のユーザー名112がユーザー04の上りの通信速度113が10Mbps、最終順位111が第二位のユーザー名112がユーザー05の上りの通信速度113が8Mbpsであるので、ユーザーAの画像送受信装置12は、両方に同時に送信することが可能である。
【0068】
そこで、ユーザーAの画像送受信装置12は、図13のように2つに分けて送信用テーブル131,132を作成し、それぞれユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に対して、上述した先の実施の形態と同様にそれぞれの送信用テーブル131,132を配信し、それぞれユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10にデータの送信を行うことで、配信時間の短縮及び通信能力を有効活用することで、効率的なデータの配信が可能になる。
【0069】
上述した本実施の形態によれば、身近な、例えばADSLや光通信を利用して、サーバー等の特別な設備を用いなくても、発信者であるユーザーAの画像送受信装置12は、高画質なままの画像データを、多数の受信者であるユーザー01〜10の画像送受信装置1〜10に通信回線に負荷をかけることなく効率的、かつ安価に配信することができる。
【0070】
なお、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更例を含むものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施の形態による画像送受信システムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像送信の処理を示すフローチャートである。
【図4】送信準備段階における送信用テーブルを示す図である。
【図5】情報入手後の送信用テーブルを示す図である。
【図6】送信順番決定後の送信用テーブルを示す図である。
【図7】完成した送信用テーブルを示す図である。
【図8】上位ユーザーから画像の送信を受けて下位ユーザーへデータを転送する中間ユーザーの処理フローチャートである。
【図9】ユーザー名に対する上り下りの通信速度を示す図である。
【図10】ユーザー名に対する上り下りの通信速度の遅い方と速い方を示す図である。
【図11】遅い方の速度で降順位に並び替えた送信用テーブルを示す図である。
【図12】他の画像送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】他の送信用テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1…ユーザー01、2…ユーザー02、3…ユーザー03、4…ユーザー04、5…ユーザー05、6…ユーザー06、7…ユーザー07、8…ユーザー08、9…ユーザー09、10…ユーザー10、11…ユーザー11、12…ユーザーA、13…インターネット、21…画像蓄積部、21−a、21−b…画像データ、22…画像入出力部、23…接続手段、24…入力キー、25…表示部、26…送信用テーブル作成部、26−1…送信用テーブル、27…アクセス用キーコード発行部、28…受信用テーブル退避部、28−1…受信用テーブル、29…通信速度検出部、30…制御部(CPU)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信システムであって、
上記画像送受信装置は、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、
送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、
上記画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、
送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、
上記接続手段、上記アクセス用キーコード発行部、上記画像蓄積部、上記画像入出力部、上記通信速度検出部、上記送信用テーブル作成部及び上記受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、
画像を配信する際には、上記送信用テーブル作成部で作成した上記送信用テーブルと、上記アクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことを特徴とした画像送受信システム。
【請求項2】
送信元より画像の送信を受けた際に、受け取った上記送信用テーブルに自画像送受信装置よりも下位順位の画像送受信装置が検出された場合には、自画像送受信装置より下位の画像送受信装置に対して、上位の送信元より受け取った画像を、上記送信用テーブルに従って、転送することを特徴とした請求項1に記載の画像送受信システム。
【請求項3】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信装置であって、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、
送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、
上記画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、
送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、
上記接続手段、上記アクセス用キーコード発行部、上記画像蓄積部、上記画像入出力部、上記通信速度検出部、上記送信用テーブル作成部及び上記受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、
画像を配信する際には、上記送信用テーブル作成部で作成した上記送信用テーブルと、上記アクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことを特徴とした画像送受信装置。
【請求項4】
送信元より画像の送信を受けた際に、受け取った上記送信用テーブルに自画像送受信装置よりも下位順位の画像送受信装置が検出された場合には、自画像送受信装置より下位の画像送受信装置に対して、上位の送信元より受け取った画像を、上記送信用テーブルに従って、転送することを特徴とした請求項3に記載の画像送受信装置。
【請求項5】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
送信画像及び送信先を決定するステップと、
上記送信画像及び上記送信先の情報を送信用テーブルに設定するステップと、
上記送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を上記送信先に問合せをして取得するステップと、
取得した上記送信のための情報に必要な情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定するステップと、
送信先の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、
発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信するステップと、
作成した上記送信用テーブルの送信順位に従って送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【請求項6】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
送信元より送信のための情報に必要な情報の問合せを受信するステップと、
通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を上記送信元に返信するステップと、
上記送信元より送信のための情報を格納した送信用テーブル及び画像を送受信する際の認証キーを受信するステップと、
上位の転送元よりの転送画像の受信、及び下位の転送先への転送画像の送信の準備をして、上記送信用テーブルに上記下位の転送先の情報を設定するステップと、
上記上位の転送元に対して上記送信元より受信した受信用認証キーを送信し、上記上位の転送元から送信用認証キーを受信して、上記送信元より受信した受信用認証キーと上記上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上記上位の転送元よりの転送画像の受信を開始するステップと、
上記送信用テーブルに従って上記下位の転送先へ転送画像の送信を通知し、上記下位の転送先へ受信用認証キーを要求して、取得するステップと、
上記下位の転送先からの受信用認証キーと上記上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上記下位の送信先へ上記上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【請求項7】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行うステップと、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、
送信画像及び、受信画像を記憶するステップと、
上記受信画像を取り込むとともに、外部に送信画像を出力するステップと、
送信画像及び送信先を設定するステップと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定するステップと、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成するステップと、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておくステップと、
上記送信用テーブルと、上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことにより画像を配信するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【請求項1】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信システムであって、
上記画像送受信装置は、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、
送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、
上記画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、
送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、
上記接続手段、上記アクセス用キーコード発行部、上記画像蓄積部、上記画像入出力部、上記通信速度検出部、上記送信用テーブル作成部及び上記受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、
画像を配信する際には、上記送信用テーブル作成部で作成した上記送信用テーブルと、上記アクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことを特徴とした画像送受信システム。
【請求項2】
送信元より画像の送信を受けた際に、受け取った上記送信用テーブルに自画像送受信装置よりも下位順位の画像送受信装置が検出された場合には、自画像送受信装置より下位の画像送受信装置に対して、上位の送信元より受け取った画像を、上記送信用テーブルに従って、転送することを特徴とした請求項1に記載の画像送受信システム。
【請求項3】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信装置であって、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行う接続手段と、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するアクセス用キーコード発行部と、
送信画像及び、受信画像を記憶する画像蓄積部と、
上記画像蓄積部に画像を取り込むとともに、外部に画像を出力するための画像入出力部と、
送信画像及び送信先を設定する入力を行うための入力キーと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定する通信速度検出部と、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成する送信用テーブル作成部と、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておく受信用テーブル退避部と、
上記接続手段、上記アクセス用キーコード発行部、上記画像蓄積部、上記画像入出力部、上記通信速度検出部、上記送信用テーブル作成部及び上記受信用テーブル退避部の動作を制御する制御部とを有し、
画像を配信する際には、上記送信用テーブル作成部で作成した上記送信用テーブルと、上記アクセス用キーコード発行部で発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことを特徴とした画像送受信装置。
【請求項4】
送信元より画像の送信を受けた際に、受け取った上記送信用テーブルに自画像送受信装置よりも下位順位の画像送受信装置が検出された場合には、自画像送受信装置より下位の画像送受信装置に対して、上位の送信元より受け取った画像を、上記送信用テーブルに従って、転送することを特徴とした請求項3に記載の画像送受信装置。
【請求項5】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
送信画像及び送信先を決定するステップと、
上記送信画像及び上記送信先の情報を送信用テーブルに設定するステップと、
上記送信先の通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を上記送信先に問合せをして取得するステップと、
取得した上記送信のための情報に必要な情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を決定するステップと、
送信先の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、
発行された送受信のための上記認証キーを送信先に配信するステップと、
作成した上記送信用テーブルの送信順位に従って送信順位の上位から下位までの送信先に順番に画像を配信するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【請求項6】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
送信元より送信のための情報に必要な情報の問合せを受信するステップと、
通信速度を含む送信のための情報に必要な情報を上記送信元に返信するステップと、
上記送信元より送信のための情報を格納した送信用テーブル及び画像を送受信する際の認証キーを受信するステップと、
上位の転送元よりの転送画像の受信、及び下位の転送先への転送画像の送信の準備をして、上記送信用テーブルに上記下位の転送先の情報を設定するステップと、
上記上位の転送元に対して上記送信元より受信した受信用認証キーを送信し、上記上位の転送元から送信用認証キーを受信して、上記送信元より受信した受信用認証キーと上記上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上記上位の転送元よりの転送画像の受信を開始するステップと、
上記送信用テーブルに従って上記下位の転送先へ転送画像の送信を通知し、上記下位の転送先へ受信用認証キーを要求して、取得するステップと、
上記下位の転送先からの受信用認証キーと上記上位の転送元から受信した送信用認証キーとの一致を確認した後に、上記下位の送信先へ上記上位の転送元から受信した送信用認証キーを送信して転送画像の受信を開始するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【請求項7】
ネットワークに接続される画像送受信装置間において上記ネットワークを介して画像の転送を行う画像送受信方法であって、
自画像送受信装置の画像及び/又は他の画像送受信装置からの転送画像を送信するためにネットワークへの接続を行うステップと、
画像を転送する相手の画像送受信装置との間で、画像を送受信する際の認証キーを発行するステップと、
送信画像及び、受信画像を記憶するステップと、
上記受信画像を取り込むとともに、外部に送信画像を出力するステップと、
送信画像及び送信先を設定するステップと、
送信のための情報に必要な各画像送受信装置の通信速度を測定するステップと、
送信画像及び送信先の通信速度を含む情報を基に、効率的な送信を行うための送信順位を定めた送信用テーブルを作成するステップと、
送信元から送られてくる送信用テーブルを蓄えておくステップと、
上記送信用テーブルと、上記認証キーを送信先に配信し、上記認証キーを基に送信先に画像送信を行うことにより画像を配信するステップと、
を含むことを特徴とした画像送受信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−124531(P2007−124531A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−316972(P2005−316972)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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