説明

発光ダイオード

【課題】本発明は、発光ダイオードに関する。
【解決手段】本発明の発光ダイオードは、基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む。前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に順次的に前記基板に積層されている。前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続される。前記三次元ナノ構造体アレイは、前記第二半導体層の前記活性層と隣接する表面とは反対の表面に配置される。前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、前記ナノ構造体は梯形三次元ナノ構造体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、GaNに基づいた半導体からなるLEDは優れた出光効率を有し、寿命が長く、省エネルギー及び環境保全などの利点を有するので、ディスプレイ装置、大きな電子ビルボード、街灯、自動車などの照明素子として広く使用されている。
【0003】
従来のLEDは、一般にn型半導体層と、p型半導体層と、活性層と、n型電極と、p型電極とを含む。活性層はn型半導体層とp型半導体層との間に位置する。p型電極はp型半導体層に配置される。n型電極はn型半導体層に配置される。前記p型電極は透明電極である。前記LEDを使用する場合、前記p型半導体層及びn型半導体層にそれぞれ正電圧及び負電圧を印加することにより、前記p型半導体層及びn型半導体層からの電子及び正孔は前記活性層に移動し、且つ互いに結合して可視光を放射する。
【0004】
しかし、従来のLEDの光射出率(LEDの内部からの光が前記LEDの外に放射される比率)が低い。この原因は、前記LEDの半導体元素(窒化ガリウム)の屈折率が、大気の屈折率より大きいので、前記活性層からの大きな角度を有する光は、前記LEDの半導体元素と大気の界面で全反射されることにより、大部分の前記大きな角度を有する光が前記LEDの内部に抑制され、熱に変換されて消散される。これは、LEDに対して十分に不利である。
【0005】
従来のLEDの光射出率が低い状態を改善するために、前記LEDの半導体元素の表面を粗面処理するなどの方法が次第に掲示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のLEDの半導体元素の表面を粗面処理する方法は、単に小さな入射角を有する光に対しては作用を有するが、より大きな角度を有する光に対して作用を有さないので、より大きな角度を有する光は、LEDから射出することができない。
【0007】
従って、前記課題を解決するために、本発明は光射出率が高い発光ダイオードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発光ダイオードは、基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む。前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に順次的に前記基板に積層されている。前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続される。前記三次元ナノ構造体アレイは、前記第二半導体層の前記活性層と隣接する表面とは反対の表面に配置される。前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、前記ナノ構造体は梯形三次元ナノ構造体である。
【0009】
本発明の発光ダイオードは、基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む。前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に順次的に前記基板に積層されている。前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続される。前記三次元ナノ構造体アレイは、前記第一半導体層の前記基板に隣接する表面に配置される。前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、前記ナノ構造体は梯形三次元ナノ構造体である。
【0010】
本発明の発光ダイオードは、基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む。前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に順次的に前記基板に積層されている。前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続される。前記三次元ナノ構造体アレイは、前記基板の前記第一半導体層に隣接する表面に配置される。前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、前記ナノ構造体は梯形三次元ナノ構造体である。
【発明の効果】
【0011】
従来の技術と比べて、本発明の発光ダイオードには、複数の三次元ナノ構造体が配列されて三次元ナノ構造体アレイを形成している。前記三次元ナノ構造体は、梯形構造を有するので、前記三次元ナノ構造体アレイは、少なくとも両層光子クリスタルに相当している。従って、前記発光ダイオードの活性層から放射された光線の射出率を高めることができる。特に、前記三次元ナノ構造体アレイは、前記活性層から放射された大きな角度を有する光線を、小さい角度の光線に変更させる。また、前記三次元ナノ構造体アレイは、前記活性層から放射された大きい角度を有する光線を小さい角度の光線に変更することにより、前記活性層から放射された光が前記発光ダイオードの内部で伝播する現象を減少させ、前記活性層から放射された光の消耗を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図2】図1のII−IIに沿った断面図である。
【図3】本発明の実施例1の三次元ナノ構造体アレイのもう一つの構造を示す図である。
【図4】図1に示す三次元ナノ構造体アレイの製造工程を示す図である。
【図5】図1に示す三次元ナノ構造体アレイの製造過程において、基板の表面に単層で一つの形状に配列された複数のナノ微球の走査型電子顕微鏡写真である。
【図6】図1に示す三次元ナノ構造体アレイの製造過程において、基板の表面に単層でもう一つの形状に配列された複数のナノ微球の走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】図1に示す三次元ナノ構造体アレイの走査型電子顕微鏡写真である。
【図8】本発明の実施例2の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図9】本発明の実施例3の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図10】本発明の実施例4の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図11】本発明の実施例5の発光ダイオードの一つの構造を示す図である。
【図12】図11のXII−XIIに沿った断面図である。
【図13】図11に示す発光ダイオードの光出射効率を示す図である。
【図14】本発明の実施例6の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図15】本発明の実施例7の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図16】本発明の実施例8の三次元ナノ構造体アレイの一つの構造を示す図である。
【図17】図16のXVII−XVIIに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0014】
(実施例1)
図1及び図2を参照すると、本実施例は、三次元ナノ構造体アレイ100を提供する。前記三次元ナノ構造体アレイ100は、基板101及び複数の三次元ナノ構造体102を含む。前記複数の三次元ナノ構造体102は、前記基板101の少なくとも一つの表面に形成されている。前記三次元ナノ構造体102は梯形構造体である。
【0015】
前記基板101は、絶縁基板又は半導体基板である。前記基板101は、ガラス、クオーツ、シリコン(Si)、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、窒化ガリウム(GaN)、ガリウムひ素(GaAs)、アルミナ(Al)又はマグネシア(MgO)からなる。前記基板101の寸法及び厚さは実際の応用によって決定する。本実施例において、前記基板101は、半導体材料窒化ガリウムを備えた正方形のサファイア基板であり、その辺長が2cmである。
【0016】
前記三次元ナノ構造体102は、梯形凸構造又は梯形凹構造である。前記梯形凸構造は、前記基板101の一つの表面から該基板101を離れる方向に延伸された梯形型の突起である。前記梯形凹構造は、前記基板101の一つの表面から該基板101内部に凹んで形成された梯形型の止まり穴である。前記梯形凸構造又は梯形凹構造は、例えば、多層三角柱、多層四角錐、多層六角柱又は多層円柱などの梯形多層構造である。前記梯形凸構造又は梯形凹構造の長さ、幅及び高さがそれぞれ1000nmより小さい。好ましくは、前記梯形凸構造又は梯形凹構造の長さ、幅及び高さがそれぞれ10nm〜500nmである。
【0017】
本実施例において、前記三次元ナノ構造体102は、第一円柱104及び第二円柱106からなる二層式の梯形凸構造体である。前記第一円柱104は、前記基板101の一つの表面に接触するように配置される。前記第一円柱104の側面は、前記基板101の第一円柱104が配置された表面に垂直する。前記第二円柱106は、前記第一円柱104の前記基板101に隣接する表面とは反対の表面に配置される。前記第二円柱106の側面は、第一円柱104の第二円柱106が配置された表面に垂直する。前記第二円柱106の直径は、前記第一円柱104の直径より小さい。好ましくは、前記第一円柱104と前記第二円柱106とは共軸して設置されている。前記第一円柱104及び前記第二円柱106は一体化される。前記三次元ナノ構造体アレイ100において、隣接した二つの三次元ナノ構造体102は等距離で配列される。
【0018】
本実施例において、前記第一円柱104の直径が30nm〜1000nmであり、その高さが50nm〜1000nmである。好ましくは、前記第一円柱104の直径が50nm〜200nmであり、その高さが100nm〜500nmである。より好ましくは、前記第一円柱104の直径が50nm〜200nmであり、その高さが100nm〜500nmである。前記第二円柱106の直径が10nm〜500nmであり、その高さが20nm〜500nmである。より好ましくは、前記第二円柱106の直径が20nm〜200nmであり、その高さが100nm〜300nmである。前記三次元ナノ構造体アレイ100において、隣接した二つの第一円柱104の間の距離は、10nm〜1000nmである。好ましくは、前記隣接した二つの第一円柱104の間の距離は、10nm〜30nmである。
【0019】
一つの例として、前記第一円柱104の、直径が380nmであり、高さが105nmnmである。前記第二円柱106の、直径が280nmであり、高さが55nmである。前記三次元ナノ構造体アレイ100において、前記隣接した二つの第一円柱104の間の距離は、30nmである。
【0020】
前記三次元ナノ構造体102は、前記基板101と一体成型され、両方の材料が同じであることができる。前記複数の三次元ナノ構造体102は、アレイ状に配列する。前記複数の三次元ナノ構造体102は、六角形、方形、同心円環の形状に配列されることができる。前記複数の三次元ナノ構造体102は、単一のパターン又は複数のパターンに配列されることができる。前記単一のパターンは、三角形、矩形、菱形、正方形又は円形である。図3を参照すると、前記複数の三次元ナノ構造体102は、複数の同じパターン又は複数の異なるパターンに配列されている。本実施例において、前記複数の三次元ナノ構造体102は六角形パターンに配列されている。
【0021】
前記三次元ナノ構造体アレイ100において、各々の前記三次元ナノ構造体102は、二層の梯形構造を有するので、前記三次元ナノ構造体アレイ100は、二層の三次元ナノ構造体アレイを含むことに相当する。従って、前記三次元ナノ構造体アレイ100の応用分野は広くなる。例えば、前記三次元ナノ構造体アレイ100は、ナノ集積回路、発光ダイオード、太陽電池、ナノ光学部品に利用することができる。
【0022】
図4を参照すると、前記三次元ナノ構造体アレイ100の製造方法は、基板101を提供するステップ(a)と、前記基板101の一つの表面に単層ナノ球体アレイ108を形成するステップ(c)と、前記単層ナノ球体アレイ108をマスクとして利用して、前記基板101をエッチングし、同時に前記単層ナノ球体アレイ108を加工処理するステップ(e)と、前記単層ナノ球体アレイ108を除去するステップ(g)と、を含む。
【0023】
前記ステップ(a)において、前記基板101は、ガラス、クオーツ、シリコン(Si)、二酸化ケイ素(SiO)、膣か珪素(Si)、ガリウム窒化物(GaN)、ガリウム砒素(GaAs)、アルミナ(Al)又はマグネシア(MgO)からなることができる。本実施例において、前記基板101は、有機金属気相成長法(MOCVD)によってサファイア基板の表面にガリウム窒化物半導体層を生成してなるものである。該基板101は、方形基板であり、その辺長が2cmである。更に、前記基板101のガリウム窒化物半導体層に対してドーピング加工することにより、P型半導体層又はN型半導体層を形成する。
【0024】
前記三次元ナノ構造体アレイ100の製造方法は、更に前記ステップ(a)及びステップ(c)の間に、前記ステップ(a)における基板101を親水処理するステップ(b)を含むことができる。
【0025】
前記基板101が、シリコン又は二酸化ケイ素からなる場合、前記ステップ(b)は、前記基板101を洗浄するステップ(b1)と、前記基板101を親水性溶液に浸漬させるステップ(b2)と、前記基板101を乾燥するステップ(b3)と、を含む。
【0026】
前記ステップ(b2)において、前記親水性溶液は、温度が30℃〜100℃のNH・HO、H及びHOの混合物である。前記基板101を前記親水性溶液に浸漬する時間は30分〜60分間である。前記親水性溶液混合物における各々の成分の比率はNH・HO:H:HO=0.5−1:1:5である。一つの例として、前記親水性溶液は、温度が70℃〜80℃のNH・HO、H及びHOの混合物である。前記基板101を前記親水性溶液に浸漬する時間が40分間である。前記親水性溶液混合物における各々の成分の比率はNH・HO:H:HO=0.6:1:5である。
【0027】
前記ステップ(b3)において、前記ステップ(b2)で親水化処理した前記基板101を純水によって2回〜3回洗浄した後、窒素ガスの雰囲気で乾燥する。
【0028】
前記基板101が、窒化ガリウムからなる場合、前記ステップ(b)は、前記基板101を洗浄するステップ(b1a)と、マイクロ波プラズマ方法を利用して前記基板101を処理するステップ(b2a)と、を含む。
【0029】
前記ステップ(b2a)において、前記基板100をマイクロ波プラズマ装置の中に入れ、マイクロ波プラズマの拡散により前記基板100の親水性を改善する。前記マイクロ波プラズマ装置から酸素プラズマ、塩素プラズマ又はアルゴン・プラズマを発生させることができる。
【0030】
酸素プラズマを利用して前記基板100を処理する場合、前記マイクロ波プラズマ装置の出力は、10W〜150Wであり、酸素プラズマの流量は、10SCCM〜20SCCMである。酸素プラズマの作動圧力は2Pa〜3Paである。酸素プラズマを利用して前記基板100を処理する時間は1秒〜30秒であるが、5秒〜10秒であることが好ましい。
【0031】
塩素プラズマを利用して前記基板100を処理する場合、前記マイクロ波プラズマ装置の出力は、50W〜100Wである。塩素プラズマの流量は、10SCCM〜30SCCMである。塩素プラズマの作動圧力は2Pa〜10Paである。塩素プラズマを利用して前記基板100を処理する時間は3秒〜5秒である。
【0032】
アルゴン・プラズマを利用して前記基板100を処理する場合、前記マイクロ波プラズマ装置の出力は、50W〜100Wである。アルゴン・プラズマの流量は、2SCCM〜10SCCMである。アルゴン・プラズマの作動圧力は2Pa〜10Paである。アルゴン・プラズマを利用して前記基板100を処理する時間は10秒〜30秒である。
【0033】
前記ステップ(c)は、ナノ微球体溶液を形成するステップ(c1)と、前記ナノ微球体溶液によって前記基板100の少なくとも一つの表面に液態単層ナノ微球膜を形成するステップ(c2)と、前記基板100の少なくとも一つの表面に形成された液態単層ナノ微球膜を乾燥するステップ(c3)と、を含む。
【0034】
前記ステップ(c1)において、前記ナノ微球体溶液におけるナノ微球体の直径は、60nm〜500nmである。更に、前記ナノ微球体溶液におけるナノ微球体の直径は、100nm、200nm、300nm又は400nmであることができる。前記ナノ微球体は、ポリマー材料又はシリコン材料からなる。前記ポリマー材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)又はポリスチレン(PS)であることができる。本実施例において、乳化重合により、ポリスチレンナノ微球体溶液を合成することができる。
【0035】
一つの例として、前記ステップ(c2)において、浸漬法によって前記基板100の少なくとも一つの表面に液態単層ナノ微球膜を形成することができる。該浸漬法によって前記基板100の少なくとも一つの表面に液態単層ナノ微球膜を形成する方法は、前記ナノ微球体溶液を薄めるステップ(c21)と、前記基板100を前記薄められたナノ微球体溶液に挿入するステップ(c22)と、前記基板100を前記ナノ微球体溶液から取り出すステップ(c23)と、を含む。
【0036】
前記ステップ(c21)において、前記ナノ微球体溶液は、水又はエタノールを利用して薄めることができる。一つの例として、3μl〜5μl、0.01wt%〜10wt%のポリスチレンナノ微球体溶液を、150mlの純水及び1μl〜5μl、0.1wt%〜3wt%のdodecylsodiumsulfate(SDS)によって薄めて混合物を得る。前記混合物を30分〜60分間維持する。更に、前記混合物に1μl〜3μl、4wt%のSDSを加入して、前記PSナノ球体の表面張力を調節することができる。前記ポリスチレンナノ微球体溶液、純水及びSDSを直径が15mm〜38mmの皿に混合することができる。
【0037】
前記ステップ(c22)において、前記基板100を、前記ナノ微球体溶液に入れる場合、前記基板100を緩やかに傾斜させて皿の側壁に沿って前記ナノ微球体溶液に入れる。前記ナノ微球体溶液から取り出す場合、前記基板100を緩やかに傾斜させて前記ナノ微球体溶液から取り出す。前記基板101を傾斜させて前記ナノ微球体溶液に挿入してから、取り出す場合、前記基板101表面と前記ナノ微球体溶液のレベルの間の角度を、5度〜15度に維持する。前記基板100を前記ナノ微球体溶液に挿入及び取り出す速度は、3mm/h〜10mm/hである。本実施例において、前記基板101を傾斜させて前記ナノ微球体溶液に挿入及び取り出す場合、前記基板101表面と前記ナノ微球体溶液のレベルの間の角度が9度である。前記基板100を前記ナノ微球体溶液に挿入及び取り出す速度は、5mm/hである。
【0038】
もう一つの例として、前記ステップ(c2)において、回転コーティング法によって前記基板100の少なくとも一つの表面に液態単層ナノ微球膜を形成することができる。該回転コーティング方法によって前記基板100の少なくとも一つの表面に液態単層ナノ微球膜を形成する方法は、前記ナノ微球体溶液を薄めるステップ(c21a)と、前記基板100に前記薄められたナノ微球体溶液を滴らせるステップ(c22a)と、前記基板100を400回転数/分〜500回転数/分の速度で5秒〜30秒間に回転させるステップ(c23a)と、前記基板100の回転速度を800回数/分〜1000回数/分まで高め、前記基板100を30秒〜2分間回転させるステップ(c24a)と、前記基板100の回転速度を1400回数/分〜1500回数/分まで高め、前記基板100を10秒〜20秒間回転させるステップ(c25a)と、を含む。
【0039】
前記ステップ(c21a)において、10wt%のポリスチレンナノ微球体溶液を、体積比が1:1のSDSの希釈剤によって薄めることができる。前記SDSの希釈剤は、体積比が1:4000のSDSとエタノールの混合物である。
【0040】
前記ステップ(c22a)において、3ml〜4mlの薄められたナノ微球体溶液を、前記基板101の表面に十分に分散させる。
【0041】
前記ステップ(c3)において、前記基板100の少なくとも一つの表面に形成された液態単層ナノ微球膜を乾燥させることにより単層ナノ球体アレイ108を得ることができる。図5を参照すると、一つの例として、前記単層ナノ球体アレイ108において、各々のナノ球体が6角形で配列する。この場合、前記単層ナノ球体アレイ108におけるナノ球体の密度が最大である。図6を参照すると、もう一つの例として、前記単層ナノ球体アレイ108において、前記複数のナノ球体は、方形のパターンに密集して配列する。
【0042】
前記ステップ(c)は、前記ステップ(c3)で単層ナノ球体アレイ108を得た後、更に前記単層ナノ球体アレイ108を焼成するステップ(c4)を含むことができる。前記単層ナノ球体アレイ108の、焼成温度が50℃〜100℃であり、焼成時間が1分〜5分間である。
【0043】
更に、前記三次元ナノ構造体アレイ100の製造方法は、前記ステップ(b)及びステップ(c)の間に、前記ステップ(b)において一度親水処理された基板101を再び親水処理するステップ(m)を含むことができる。前記ステップ(m)において、前記ステップ(b)で親水処理された基板101を1wt%〜5wt%のSDS溶液に2時〜24時間浸漬する。好ましくは、前記ステップ(b)で親水処理された基板101を2wt%のSDS溶液に24時間浸漬する。前記ステップ(b)及びステップ(c)の間に、前記ステップ(m)を行う場合、前記単層ナノ球体アレイ108において、各々のナノ球体を方形で配列することができる(図6を参照する)。
【0044】
前記ステップ(e)において、反応気体110によって前記単層ナノ球体アレイ108をマスクとして用いて基板101に対してエッチングし、同時に前記単層ナノ球体アレイ108に対して加工処理することにより梯形構造な三次元ナノ構造体アレイ100を形成することができる。
【0045】
前記ステップ(e)において、反応気体110による前記基板101に対するエッチングはマイクロ波プラズマ装置の中で行われる。前記マイクロ波プラズマ装置から反応気体110が生じる。前記反応気体110は、より低いイオン・エネルギーで前記単層ナノ球体アレイ108の前記基板101と隣接する表面とは反対の表面、及び前記基板101の前記ナノ球体の間の間隙から露出された部分へ拡散する。この場合、前記基板101の前記ナノ球体の間の間隙から露出された部分が反応気体110でエッチングされる。同時に、前記単層ナノ球体アレイ108におけるナノ球体は、前記反応気体110でエッチングされて、より小さい直径のナノ球体になり、前記単層ナノ球体アレイ108におけるナノ球体の間の間隙が大きくなる。前記基板101の前記ナノ球体の間の間隙から露出された部分が反応気体110でエッチングされるので、前記基板101のエッチングされる部分はより大きくなる。従って、梯形構造の三次元ナノ構造体アレイ100を形成することができる。
【0046】
本実施例において、前記反応気体110は、塩素ガス(Cl)、アルゴン・ガス(Ar)及び酸素ガス(O)からなる。前記塩素ガスの流量は、10SCCM〜60SCCMであり、前記アルゴン・ガスの流量は、4SCCM〜20SCCMであり、前記酸素ガスの流量は、4SCCM〜20SCCMである。前記マイクロ波プラズマ装置の出力は、40W〜70Wである。前記反応気体110の作動圧力は2Pa〜10Paである。前記反応気体110を利用して前記基板100をエッチングする時間は1分〜2.5分間である。前記マイクロ波プラズマ装置の出力と前記反応気体110の作動圧力の数値比は、20:1であることが好ましい。前記マイクロ波プラズマ装置の出力と前記反応気体110の作動圧力の数値比が10:1であることがより好ましい。前記反応気体110を利用して前記基板100をエッチングする時間を制御することにより、前記三次元ナノ構造体アレイ100における三次元ナノ構造体102の間の距離を制御することができる。
【0047】
更に、前記基板100のエッチング程度及びエッチング時間を調節するために、反応気体110に調節ガスを加えることができる。前記調節ガスは、ホウ素三塩化物(BCl)、四フッ化炭素(CF)、六フッ化硫黄(SF)、三フッ化メタン(CHF)又はそれらの混合物である。調節ガスの入力流量は、20SCCM〜40SCCMである。
【0048】
前記単層ナノ球体アレイ108を前記基板101から除去する場合、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、ブタノン、シクロヘキサン、ヘキサン、メタノール又はエタノールなどの剥離剤を用いて前記基板101の表面のナノ球体を除去し、前記三次元ナノ構造体102を保留することができる。前記単層ナノ球体アレイ108を前記基板101から除去する場合、接着テープなどを用いて前記基板101の表面のナノ球体を除去することができる。本実施例の三次元ナノ構造体アレイの製造方法によって、図7に示す三次元ナノ構造体アレイ100は得られる。
【0049】
(実施例2)
図8を参照すると、本実施例は、三次元ナノ構造体アレイ200を提供する。前記三次元ナノ構造体アレイ200は、基板201及び複数の三次元ナノ構造体202を含む。前記三次元ナノ構造体アレイ200は、実施例1の三次元ナノ構造体アレイ100と比べて、次の異なる点がある。前記複数の三次元ナノ構造体202は、前記基板201の対向する二つの表面に形成されている。前記三次元ナノ構造体202は梯形構造体である。
【0050】
(実施例3)
図9を参照すると、本実施例は、三次元ナノ構造体アレイ300を提供する。前記三次元ナノ構造体アレイ300は、基板301及び複数の三次元ナノ構造体302を含む。前記三次元ナノ構造体アレイ300は、実施例1の三次元ナノ構造体アレイ100と比べて、次の異なる点がある。前記各々の三次元ナノ構造体302は、第一円柱304、第二円柱306及び第三円柱308からなる三層式の梯形凸構造体である。前記第一円柱304、第二円柱306及び第三円柱308は、前記基板301の一つの表面から離れる方向に沿って順次的に積層して配列される。且つ、前記第一円柱304、第二円柱306及び第三円柱308直径は、順次的に減少している。
【0051】
(実施例4)
図10を参照すると、本実施例は、三次元ナノ構造体アレイ400を提供する。前記三次元ナノ構造体アレイ400は、基板401及び複数の三次元ナノ構造体402を含む。前記三次元ナノ構造体アレイ400は、実施例1の三次元ナノ構造体アレイ100と比べて、次の異なる点がある。前記複数の三次元ナノ構造体402は、それぞれ梯形凹構造体である。即ち、前記三次元ナノ構造体402は、前記基板401の少なくとも一つの表面から該基板401内部に凹んで形成された梯形型の止まり穴である。前記三次元ナノ構造体402は、第一円柱404及び第二円柱406からなる二層式の梯形凹構造体である。前記第一円柱404と前記第二円柱406は共軸する。前記第二円柱406は、前記基板401の一つの表面及び前記第一円柱404の間に位置する。且つ前記第二円柱406の直径は前記第一円柱404の直径より大きい。
【0052】
前記三次元ナノ構造体アレイ400の製造方法は、基板401を提供するステップ(H1)と、前記基板401の一つの表面に複数のナノ穴を含むマスクを形成するステップ(H2)と、前記複数のナノ穴を含むマスクを利用して基板401をエッチングし、同時に前記マスクの複数のナノ穴を調整するステップ(H3)と、前記マスクを除去するステップ(H4)と、を含む。
【0053】
前記ステップH1において、前記基板400は実施例1の前記三次元ナノ構造体アレイ100の製造方法に利用した前記基板101と同じである。
【0054】
前記ステップH2において、前記複数のナノ穴を含むマスクは、アレイの形で配列された複数の穴を含む連続的なフィルムである。前記マスクは、エチレン・テレフタル酸塩(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)又はポリイミド(PI)などのポリマー材料からなる。前記複数のナノ穴を含むマスクは、ナノインプリント方法又はテンプレート沈積方法によって形成することができる。
【0055】
前記ステップH3において、前記マスクを利用して基板401をエッチングし、同時に前記マスクの複数のナノ穴を調整することは、前記実施例1の前記三次元ナノ構造体アレイ100の製造方法のステップ(e)と同じである。反応気体は、前記マスクの前記基板401と隣接する表面とは反対の表面、及び前記基板401の前記マスクの穴から露出された部分へ拡散する。この場合、前記基板401の前記マスクの穴から露出された部分が反応気体によりエッチングされる。同時に、前記マスクにおける穴は、反応気体にエッチングされて孔径が大きくなり、前記マスクの間の間隙が小さくなる。前記基板401の前記マスクにおける穴から更に露出された部分が反応気体によりエッチングされるので、前記基板401のエッチングされる部分はより大きくなる。従って、梯形構造の三次元ナノ構造体アレイ400を形成することができる。
【0056】
ステップH4では、前記マスクはピーリング方法によって除去することができる。
【0057】
(実施例5)
図11を参照すると、本実施例は、発光ダイオード10を提供する。該発光ダイオード10は、基板12と、第一半導体層14と、活性層16と、第二半導体層18と、第一電極13と、第二電極11と、光子作用体17と、を含む。前記第一半導体層14、活性層16及び第二半導体層18は、前記基板12の一つの表面に、該表面から離れる方向に順次的に積層される。前記第一電極13は、前記第一半導体層14に電気的に接続されている。前記第二電極11は、前記第二半導体層18に電気的に接続されている。前記光子作用体17は、前記第二半導体層18の前記基板12と対向する表面とは反対の表面に配置される。
【0058】
前記基板12は、前記第一半導体層14と、活性層16と、第二半導体層18と、第一電極13と、第二電極11と、光子作用体17などの素子を支持するために形成される。前記基板12は、サファイア、ガリウムヒ素、インジウム・リン酸塩、窒化ケイ素、ガリウム窒化物、酸化亜鉛、アルミニウム窒化ケイ素及びシリコン炭素などの一種又は数種からなる。前記基板12の厚さは、300μm〜500μmである。本実施例において、前記基板12は、サファイアからなり、その厚さが400μmである。
【0059】
更に、前記発光ダイオード10は、前記基板12と前記第一半導体層14の間に配置された緩衝層(図示せず)を含むことができる。前記緩衝層は、それぞれ前記基板12と前記第一半導体層14の対向する表面と接触する。前記緩衝層は、前記基板12と前記第一半導体層14の間の格子不整合現象を減少させ、且つ前記基板12と前記第一半導体層14の間のエピタキシャル成長の品質を改善することができる。前記緩衝層は、ガリウム窒化物(GaN)又はアルミニウム窒化物(AlN)からなる。前記緩衝層の厚さは10nm〜300nmであるが、20nm〜50nmであることが好ましい。
【0060】
一つの例として、前記第一半導体層14は、階段形の構造を有している。この場合、前記第一半導体層14は、異なる水平面に位置する互いに本質的に平行する第一表面141、第二表面142及び第三表面143を含む。前記第二表面142及び前記第三表面143は、それぞれ前記第一表面141に対向する。前記第二表面142及び前記第三表面143は、前記第一表面141から離れる距離が異なっており、前記第二表面142と前記第一表面141の間の距離は、前記第三表面143と前記第一表面141の間の距離より小さい。前記第一半導体層14の前記第一表面141は、前記基板12に隣接する。前記第一半導体層14の前記第三表面143は、前記活性層16に隣接する。前記活性層16及び前記第一半導体層14の前記第三表面143の接触面積が同じであることが好ましい。
【0061】
もう一つの例として、前記第一半導体層14は、平板形構造を有している。この場合、前記第一半導体層14は、第一表面141、第二表面142及び第三表面143を含み、前記第二表面142及び第三表面143は、同じ水平面に位置し、且つそれぞれ前記第一表面141に対向する。即ち、前記第二表面142及び前記第三表面143は、前記第一表面141から離れる距離が同じである。この場合も、前記第一半導体層14の前記第一表面141は、前記基板12に隣接する。前記第一半導体層14の前記第三表面143は、前記活性層16に隣接する。前記活性層16及び前記第一半導体層14の前記第三表面143の接触面積が同じである。
【0062】
第一半導体層14がn型半導体層である場合、第二半導体層18はp型半導体層であるが、前記第一半導体層14がp型半導体層である場合、第二半導体層18はn型半導体層である。前記n型半導体層は、電子を提供し、前記p型半導体層は、空洞を提供する。前記n型半導体層は、n型ガリウム窒化物、n型ガリウムヒ素及びn型リン酸銅の一種又は数種からなる。前記p型半導体層は、p型ガリウム窒化物、p型ガリウムヒ素及びp型リン酸銅の一種又は数種からなる。前記第一半導体層14の厚さは1μm〜5μmである。前記第二半導体層18の厚さは0.1μm〜3μmである。本実施例において、前記第一半導体層14はn型ガリウム窒化物からなるn型半導体層であり、階段形の構造を有する。前記第二表面142及び前記第一表面141の間の距離は、0.1μmである。前記第三表面143及び前記第一表面141の間の距離は、0.3μmである。前記第二半導体層18は、p型ガリウム窒化物からなるp型半導体層であり、その厚さが0.3μmである。
【0063】
前記活性層16は、第一半導体層14の前記第三表面143の上に配置されている。前記活性層16は、単一量子井戸層又は多重量子井戸層である。前記活性層16は、窒化ガリウム・インジウム(GaInN)、窒化アルミニウム・ガリウム・インジウム(AlGaInN)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ヒ化アルミニウムガリウム(AlGaAs)、燐化ガリウム・インジウム(GaInP)及びヒ化アルミニウムガリウム(GaInAs)の一種又は数種からなる。前記活性層16の厚さは、0.01μm〜0.6μmである。本実施例において、前記活性層16の厚さは、0.3μmである。前記活性層16は、積層されて配置されるGaInN層及びGaN層からなる。前記第一半導体層14の前記第二表面142と前記第二半導体層18の前記基板12と対向する表面とは反対の表面との間の垂直距離は0.8μmである。
【0064】
前記第一電極13は、p型電極又はn型電極であるが、前記第一半導体14の型と同じ必要がある。前記第二電極11は、p型電極又はn型電極であるが、前記第二半導体18の型と同じ必要がある。前記第一電極13の厚さは0.01μm〜2μmである。前記第二電極11の厚さは0.01μm〜2μmである。前記第一電極13は、チタン、アルミニウム、ニッケル及び金の一種又は数種からなる。本実施例において、前記第一電極13は、p型電極であり、ニッケル層及び金層を含む。前記第一電極13において、ニッケル層の厚さは150オングストロームであり、金層の厚さは1000オングストロームである。前記第二電極11はn型電極であり、ニッケル層及び金層を含む。前記第二電極11において、ニッケル層の厚さは150オングストロームであり、金層の厚さは2000オングストロームである。前記第一電極13は、前記第一半導体14の前記第二表面142の上に配置されている。前記第二電極11は、前記第二半導体層18の前記活性層16と接触する表面とは反対の表面の一部に配置される。
【0065】
前記光子作用体17は、前記第二半導体層18の前記活性層16と接触する表面とは反対の表面に配置される。前記光子作用体17は、複数の三次元ナノ構造体を含む。前記三次元ナノ構造体は、梯形凸構造又は梯形凹構造である。前記梯形凸構造としては、前記第二半導体層18の一つの表面から該第二半導体層18を離れる方向に延伸された梯形型の突起である。前記梯形凹構造としては、前記第二半導体層18の一つの表面から前記第二半導体層18の内部に凹んで形成された梯形型の止まり穴である。前記梯形凸構造又は梯形凹構造は、例えば、多層三角柱、多層四角錐、多層六角柱又は多層円柱などの多層梯形構造である。前記光子作用体17の材料に対しては特に制限がない。前記光子作用体17の材料は、前記第二半導体層18の材料と同じであることができる。この場合、前記光子作用体17は、前記第二半導体層18と一体化される。本実施例において、前記光子作用体17は、実施例1で示された三次元ナノ構造体アレイ100である。もう一つの例として、前記光子作用体17は、実施例2、3で示された三次元ナノ構造体アレイ200、300であることができる。
【0066】
前記発光ダイオード10を利用する場合、前記活性層16から放射された光線は、異なる角度で前記光子作用体17に達する。前記活性層16から放射された小さい角度を有する光線は、前記発光ダイオード10から放射することが容易だが、前記活性層16から放射された大きい角度を有する光線は、前記光子作用体17によって屈折されて小さい角度の光線になる。従って、前記発光ダイオード10の光出射効率を高める。前記梯形構造を有する三次元ナノ構造体からなる前記光子作用体17は、前記発光ダイオード10に両層光子クリスタルの役割を果たすので、前記発光ダイオード10の光射出効率を改善することができる。図13を参照すると、前記光子作用体17を利用した前記発光ダイオード10の光出射効率は、前記光子作用体17を利用しない従来の発光ダイオードの光出射効率の5倍ほどある。
【0067】
(実施例6)
図14を参照すると、本実施例は、発光ダイオード20を提供する。前記発光ダイオード20は、基板22と、第一半導体層24と、活性層26と、第二半導体層28と、第一電極23と、第二電極21と、光子作用体27と、を含む。前記発光ダイオード20は、実施例5の発光ダイオード10と比べて、次の異なる点がある。前記光子作用体27は、前記第一半導体層24の前記基板22に隣接する表面に配置される。
【0068】
(実施例7)
図15を参照すると、本実施例は、発光ダイオード30を提供する。前記発光ダイオード30は、基板32と、第一半導体層34と、活性層36と、第二半導体層38と、第一電極33と、第二電極31と、光子作用体37と、を含む。前記発光ダイオード30は、実施例5の発光ダイオード10と比べて、次の異なる点がある。前記光子作用体37は、前記基板32の前記第一半導体層34に隣接する表面に配置される。
【0069】
前記発光ダイオード20、30を使用する場合、前記活性層26、36から放射された光線は、異なる角度で前記第一半導体層24、34に達する。前記活性層26、36から放射された小さい角度を有する光線は、前記第一半導体層24、34を通じて前記発光ダイオード10から放射することが容易だが、前記活性層26、36から放射された大きい角度を有する光線は、前記発光ダイオード20、30の光射出面で反射された後、前記光子作用体27、37に達し、且つ前記光子作用体27、37によって屈折されて小さい角度の光線になる。従って、前記発光ダイオード20、30の光出射効率を高める。前記梯形構造を有する三次元ナノ構造体からなる前記光子作用体27、37は、前記発光ダイオード20、30に両層光子クリスタルの役割を果たすので、前記発光ダイオード20、30の光射出効率を改善することができる。
【0070】
(実施例8)
図16及び図17を参照すると、本実施例は、発光ダイオード40を提供する。前記発光ダイオード40は、基板42と、第一半導体層44と、活性層46と、第二半導体層48と、第一電極43と、第二電極41と、光子作用体47と、を含む。前記発光ダイオード40は、実施例5の発光ダイオード10と比べて、次の異なる点がある。前記光子作用体47は、前記実施例4で示された三次元ナノ構造体アレイ400である。
【符号の説明】
【0071】
100、200、300、400 三次元ナノ構造体アレイ
101、201、301、401 基板
102、202、302、402 三次元ナノ構造体
104、204、304、404 第一円柱
106、206、306、406 第二円柱
108 単層ナノ球体アレイ
110 反応気体
308 第三円柱
10、20、30、40 発光ダイオード
11、21、31、41 第二電極
12、22、32、42 基板
13、23、33、43 第一電極
14、24、34、44 第一半導体層
16、26、36、46 活性層
17、27、37、47 三次元ナノ構造体アレイ
18、28、38、48 第二半導体層
141 第一表面
142 第二表面
143 第三表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む発光ダイオードであって、
前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に沿って、前記基板に順次的に積層され、
前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、
前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続され、
前記三次元ナノ構造体アレイは、前記第二半導体層の前記活性層と隣接する表面とは反対の表面に配置され、
前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、
前記ナノ構造体は、梯形三次元ナノ構造体であることを特徴とする発光ダイオード。
【請求項2】
基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む発光ダイオードであって、
前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に沿って、前記基板に順次的に積層され、
前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、
前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続され、
前記三次元ナノ構造体アレイは、前記第一半導体層の前記基板に隣接する表面に配置され、
前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、
前記ナノ構造体は、梯形三次元ナノ構造体であることを特徴とする発光ダイオード。
【請求項3】
基板と、第一半導体層と、第二半導体層と、活性層と、第一電極と、第二電極と、三次元ナノ構造体アレイと、を含む発光ダイオードであって、
前記第一半導体層、前記活性層、及び前記第二半導体層は、前記基板から離れる方向に沿って、前記基板に順次的に積層され、
前記第一電極は、前記第一半導体層に電気的に接続され、
前記第二電極は、前記第二半導体層に電気的に接続され、
前記三次元ナノ構造体アレイは、前記基板の前記第一半導体層に隣接する表面に配置され、
前記三次元ナノ構造体アレイは複数のナノ構造体を含み、
前記ナノ構造体は、梯形三次元ナノ構造体であることを特徴とする発光ダイオード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−258923(P2011−258923A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52716(P2011−52716)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(598098331)ツィンファ ユニバーシティ (534)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】