説明

発泡シート部材、これを生産するためのモールドおよびモールドを製造するための方法

【課題】発泡シート部材、これを生産するためのモールドおよびモールドを製造するための方法
【解決手段】複数の山部分および複数の谷部分を組み込む座席表面部材を有する改良されたシート部材が開示されている。好ましくは、複数の山部分および複数の谷部分は、座席表面部材のもっとも外側の表面に組み込まれる。「もっとも外側の表面」という用語は、シート部材の占有者によって接触されおよび/または占有者をサポートする座席表面部材の区域を含むことが意図され、また、例えば、トリムカバーを取り付けるための構成部材が配置される溝またはトレンチは含まない。そのようなシート部材を生産するためのプロセスおよびモールドもまた、記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
態様の1つにおいて、本発明は、発泡シート部材に関し、好ましくは発泡乗物シート部材に関する。態様の別のものにおいて、本発明は、発泡シート部材、好ましくは乗物シート部材、を生産するためのプロセスに関する。態様のさらに別のものにおいて、本発明は、成形された部材、好ましくは成形された発泡シート部材、より好ましくは成形された発泡乗物シート部材を生産するためのモールドに関する。態様のさらに別のものにおいて、本発明は、モールドを生産するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乗物、例えば自動車の乗員シートは、典型的に発泡(通常、ポリウレタンフォーム)材料から製作され、これは、所望の形状に成形され、適切なトリムカバーで覆われている。発泡材料は、弾性のあるシートを提供することによって乗員に快適さを提供するように選択され、トリムカバーは、所望の審美的特性を提供するように選択される。
【0003】
近年では、乗物シート等のシートは、下記の1つ以上をシートに与えるように開発されている。すなわち、快適さ、温度調節、占有者検出等である。
【0004】
特別な注意を受け取った1つの区域が、シートの周辺部分で密度または硬度がより高い二重密度または二重硬度シート構成部材を提供し、それによって、占有者に居心地のよさまたは「くるまれる」感触を与える。これは、比較的高いスピードで回転が達成されてもよいように設計される車両性能に、特に重要である。しかし、シートによって提供されるサポートと占有者の快適さとのバランスを取る挑戦が進行中である。
【0005】
二重密度または二重硬度のシート部材は、生産するには高価であり、多くの場合、異なる硬度特性を有することが重要であることが認められる区域のみでシートの支持表面の感触を変える。言い換えると、従来の二重密度または二重硬度のシート部材は、可変密度または硬度を提供するためにほぼ粗いアプローチを使用する。
【0006】
さらに、二重(またはマルチ)密度または二重(またはマルチ)硬度のシートは、典型的に、2つ以上のタイプの発泡体(たとえば、成形、フリーライズ(free rise)、ビード等)を使用する必要があり、これらは典型的に別個に生産されて一緒に固定され、最終シート製品の生産時間およびコストを上げる。あるいは、一定の二重(またはマルチ)硬度シートは、インサート(例えば、ワイヤ構成部材、フレキソレータ(flexolator)等)を発泡基材へ成形するかまたは他の方法で固定することによって、作られている。
【0007】
それに応じて、一体型発泡部材から生産することができるシート部材が、二重密度または二重硬度のシートの利益を与えることが非常に望ましい。
【0008】
かなり最終的に調整されたアプローチを使用して、そのようなアプローチを実行することができることがさらに有利であり、結果として、特定の占有者のサイズとは無関係に、最適な快適さのために設計される支持表面を有するシート部材になる。
【0009】
多大な設備投資を必要とせずに、そのような改良を実施することができれば、特に有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、先行技術の上述の不利点の少なくとも1つを不要にするかまたは軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
それに応じて、態様の1つにおいて、本発明は、発泡基材と座席表面部材とを備えているシート部材を提供し、座席表面部材の少なくとも一部は、複数の山部分および複数の谷部分を備えている。
【0012】
態様の別のものにおいて、本発明は、シート部材を生産するためのモールドを提供し、モールドは、モールドキャビティを規定するように係合可能である第1のモールド部分および第2のモールド部分を備え、第1のモールド部分は、複数の山部分および複数の谷部分を備えている座席表面成形部材を有している。
【0013】
態様のさらに別のものにおいて、本発明は、シート部材を生産するためのモールドを製造するための方法を提供し、モールドは、モールドキャビティを規定するように係合可能である第1のモールド部分および第2のモールド部分を備え、第1のモールド部分は、座席表面成形部材を備えている第1の成形表面を有し、シート表面成形部材は複数の山部分および複数の谷部分を備え、方法は、
座席表面成形部材の雌型を有するインサートを形成する工程と、
インサートを第1の一時モールド部分に置くことであって、インサートと第1の一時モールド部分との組み合わせが実質的に第1のモールド部分の第1の成形表面に対応するようにする工程と、
第1の一時モールド部分の雌型を有する第2の一時モールド部分を形成する工程と、
第2の一時モールド部分に注型配合物を配置する工程と、
前記第2の一時モールド部分と組み合わせて、前記注型配合物によって占有されるモールドキャビティを有する一時モールドを規定する第3の一時モールド部分を、前記注型配合物の露出部分に形成する工程と、
一時モールドから注型配合物を取り外す工程と、
モールドキャビティに成形材料を排出する工程と、
第2の一時モールド部分および第3の一時モールド部分を取り外して第1のモールド部分を生産する工程と、
を具備する。
【0014】
このようにして、本発明者らは、複数の山部分および複数の谷部分を組み込む座席表面部材を有する改良されたシート部材を発見した。好ましくは、複数の山部分および複数の谷部分は、座席表面部材のもっとも外側の表面に組み込まれる。「もっとも外側の表面」という用語は、シート部材の占有者によって接触されおよび/または占有者をサポートする座席表面部材の区域を含むことが意図され、例えば、トリムカバーを取り付けるための構成部材が配置される溝またはトレンチは含まない。
【0015】
より好ましい実施形態において、シート部材の静止(すなわち、占有されていない)状態では、座席表面部材の接触表面積(山のみ)の、座席表面部材の表面積に対する比率は、1未満である。
【0016】
さらに好ましい実施形態において、本発明のシート部材は、成形された発泡シート部材を備え、より好ましくは、一体型発泡部分を有し、成形された発泡部材を備えている。本発明のシート部材にそのような成形された発泡部材を使用する利点は、座席表面部材の表面にスキンが存在することである。スキンの存在は、中心すなわちコア領域に比較して、表面(例えば、1mm深さ)でより大きな密度を有する発泡体によって特徴づけられている。密度はASTM−D−3574を使用して決定することができる。いずれの特定の理論または行動様式によって縛られたくはないが、そのようなスキンの存在は(例えば、山が単にグルー接着されおよび/または谷が単に座席表面部材から切り取られる場合とは異なり)、シート部材の占有者にサポートおよび快適さの望ましい組み合わせを与えると思われる。
【0017】
本発明のシート部材は、多数の利点を有し、下記の1つ以上を含む。すなわち、
シート部材に複数密度発泡片を使用して従来達成される「二重硬度」(またはマルチ硬度)を単一密度発泡部分に達成することが可能である。「二重硬度」および「マルチ硬度」という用語は、「二重密度」および「マルチ密度」という用語同様、本明細書を通して交換可能に使用されている。
【0018】
インボードボルスタ区域へソフトタッチを加えることによって、従来の二重硬度スプリットボルスタ(ブレードおよびボルスタ)を二重硬度フルボルスタへ転換することが可能である。
【0019】
本発明のシート部材を使用して、従来のいわゆるプラスパディング(plus padding)への代替として、ソフトタッチ感触を与えることが可能である。
【0020】
本発明のシート部材は、任意に温度調節シート技術と組み合わせて、通気を改良した。
本発明のシート部材は、音響的特徴を改良したと予想される。
本発明のシート部材は、固定腰部区域および調節可能腰部区域の両方で快適さを改良した。
本発明のシート部材は、大腿サポート区域で快適さを改良した。
本発明のシート部材を使用して、トリムカバー効果を改良することができ、改良された技能へ導く。
本発明のシート部材を使用して、従来、ボルスタ補強に使用された発泡インサート(例えば、ボーダーワイヤ発泡インサート、フェルト材料等)を使用することを不要にするかまたは軽減することができる。
【0021】
本発明のシート部材を、いわゆる薄座席用途に使用することができる。
本発明のシート部材は、乗物以外の座席用途、例えば、船舶、オートバイおよび事務所家具用途等に改良された快適さを提供する。
【0022】
生物学的効果、例えば、改良された血流、減少した筋肉疲労、減少した剪断応力等が、本発明のシート部材の使用から、生じることができる。および/または、
本発明のシート部材は、単一層ではなく、圧搾/衝撃ゾーンの2つの別個の層を提供することによって、エネルギ管理発泡用途に使用することができる。
当然ながら、当業者は、本明細書に基づいた本発明のシート部材から生じる他の利点を認識する。
【0023】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して説明され、類似の参照符号は類似の部品を示してたいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
したがって、本発明の態様は、シート部材に関する。好ましくは、シート部材は、乗物シートまたは乗員シートに構成されている。本明細書中にわたって使用されるように、「シート」という用語は、これの従来の意味を有するように意図され、底部またはクッション(すなわち、占有者が座るシートの部分)と、背部または背もたれ(すなわち、占有者の背中を支えるシートの部分)と、の一方または両方を含む。自動車、航空機および関連産業では公知のように、「シート」は、クッション(または底部)と背部(または背もたれ)との両方を含む。したがって、「シート」という用語は、シート部材、例えば、クッション(または底部)、背部(または背もたれ)、または、クッション(または底部)および背部(または背もたれ)を備えているユニット構造物を含む。シート部材は、クッション(または底部)、背部(または背もたれ)、ヘッドレストおよび/またはアームレストであるとみなされてもよいとも述べるべきである。
【0025】
本発明の非常に好ましい実施形態は、乗物シート部材、特にシートクッション(または底部)を参照して例示されるが、本発明のシート部材は、乗物以外の用途、例えば、家庭および事務所の家具、スタジアムの座席、劇場の座席等に使用することができることが認識されるであろう。
【0026】
図1を参照すると、乗物シート底部の概略上面図が例示され、座席表面の一部が圧力マッピングされており、乗物シート底部に座る占有者の相対圧力を示す。
【0027】
図1に例示された圧力シートマップは、当業者の範囲内で従来の方法で作ることができる。ひとたび作られると、圧力マップは、占有者がその表面に座るときに作られる座席表面における相対圧力の区域を例示している限り、有用である。
【0028】
このようにして、図1において、1対の翼部分12および14と座席表面16とを有するシート底部10が、例示されている。図1に示された例において、圧力マップは、3つの別個の圧力ゾーン、すなわち、1つの低圧力ゾーン17と、1対の中間圧力ゾーン18と、1対の高圧力ゾーン19とを備えている。ここで、「低圧力」、「中間圧力」および「高圧力」という用語は、相対的な意味で使用され、各ゾーン内で圧力の変動がありうることを理解すべきである。典型的な圧力マップにおいて、このような変動は、色分けされてもよい。
【0029】
そのような方法で典型的な占有者によって作られた圧力の区域を査定することによって、座った占有者によって作られた力に対して表面応答を管理することが望ましい座席表面16(および、おそらく翼部分12および14)の場所を識別することが可能である。
【0030】
図2を参照すると、図1を参照して説明されたシート底部10およびこれに接続されたシート背部11を備えている乗物シート20の斜視図が例示されている。
【0031】
乗物シート20の下記の部分は、乗物シート20に座った典型的な占有者からの圧力に対する表面の応答を管理するのが望ましいことがある支持表面:A、B、C、DおよびEを含む。表面のこれらの部分の正確な場所および寸法は、図1を参照して上記に記載された圧力マッピング技術を使用して、決定することができる。図1を参照して述べたように、一定の場合には、シート底部10の翼部分12および14の一方または両方に、管理された表面応答を設計することが望ましくてもよい。さらに、シート背部11の肩支持部分13および15に、管理された表面応答を設計することが望ましくてもよい。
【0032】
図3および4を参照すると、シート底部の特定の実施形態が例示されている。図3および4において、図1と類似の参照符号が使用される。図3では、接尾辞「a」を使用して、図1に対する類似の部材を示す。図4では、接尾辞「b」を使用して、図1に対する類似の部材を示す。
【0033】
図3において、一連の溝19aが座席表面16a内に成形されて、シート底部10aに座る占有者に応答して座席表面16aの部分にかけられた比較的高い圧力に対する管理された表面応答を提供する。見られるように、この管理された表面応答は、図1に示された圧力マップから作られた中間圧力ゾーン18および高圧力ゾーン19の場所にほぼ対応する。
【0034】
図4を参照すると、座席表面16bが複数の窪み16bを含むのが見られ、これらは、座席表面16bに座る占有者に応答して比較的高い力を経験すると予想されている座席表面16bの部分に対する管理された表面応答を提供するように配列されている。
【0035】
図5a、5bおよび5cを参照すると、管理された表面応答を実施することが望ましいシート部材表面の部分の様々な好ましい実施形態の断面図が例示されている。言い換えると、シート部材の残りの部分は、明瞭さのために、示されていない。
【0036】
図5aにおいて、一連の山105aおよび谷110aを備えている表面100aが例示されている。図示のように、各山105aは平らな頂上を備え、各谷110aは平らな床(または天底部分)を備えている。山105aおよび谷110aは、組み合わせて、一連の突起物115aを規定し、これは、一般に台形の形状であり、より詳細には、左右対称の台形である。
【0037】
図5bには、各参照符号の後に接尾辞「b」が加えられており、図5aに対する類似の部材を示す。このようにして、図5bでは、山105bは、丸められた山を有し、一方、谷110bが丸みを帯びた床(または天底部分)を有するのが見られる。さらに、山105bおよび谷110bは、組み合わせて、一連の突起物115bを規定し、これは、断面が、略ベル形状である。
【0038】
図5cは、各参照符号の後に接尾辞「c」が加えられており、図5aに対する類似の部材を示す。このようにして、図5cでは、山105cが丸みを帯びた頂上を有し、一方、谷110cが平らな床(または天底部分)を有するのが見られる。さらに、山105cおよび谷110cは、組み合わせて、一連の突起物115cを規定し、これは、断面が、実質的に放物線の形状を有している。
【0039】
当業者によって認識されるように、図5a、5bおよび5cに例示された特定の実施形態は、例示的な性質である。本明細書を手にしている当業者は、特に例示された実施形態を修正することができるか、または、山および谷を有し、他の方法で本シート部材に有用である他の実施形態を設計することができる。
【0040】
図6a、6b、6cおよび6dを参照すると、概略的な形態で、本発明にしたがったシート部材の上面図が例示されている。図6a、6b、6cおよび6dにおいて、一連の突起物が、115として示されている(接尾辞はない)。突起物115は、図5a、5bおよび5cに例示された形態であってもよく、または、望ましい管理された表面応答を提供するいずれの他の形状の突起物であってもよい。
【0041】
図6aは、平行な列またはラジエータ型の配列の突起物115を例示している。図6bは、斜め配列の突起物115を例示している。図6cは、格子縞型の配列の突起物115を例示し、図6dは、菱型パターンの突起物115を例示している。当然ながら、本明細書を手にしている当業者は、図5a、5bおよび/または5cに示された断面または他の断面形状を使用して、突起物115の他の多くの配列を実施するのを即座に減少することができる。
【0042】
図7ないし10を参照すると、管理された表面応答を提供する複数のセクションを有する好適なシート底部150が例示されている。
【0043】
一般に、シート底部150は、一体型発泡部材152を備え、これは、ポリウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム等から作ることができる(ポリウレタンフォームがもっとも好適な発泡体である)。
【0044】
シート底部150は、主要座席表面154を備えている。主要座席表面154は、第1のテクスチャード加工表面160と、第2のテクスチャード加工表面170と、第3のテクスチャード加工表面180と、を備えている。
【0045】
シート底部150は、1対の翼部分156、158をさらに備えている。各翼部分156、158は、第4のテクスチャード加工表面190を備えている。
第1のテクスチャード加工表面160は、図6aに例示されたものに類似したパターンで配列された図5aの突起物115aに類似した突起物を備えている。
第2のテクスチャード加工表面170は、図6cに例示されたもののようなパターンで実質的に矩形形状を有する一連の突起物を備えている。
【0046】
第3のテクスチャード加工表面180は、図6bに示されたものに類似したパターンで配列されたほぼ平らな頂上181を有する山と丸みを帯びた床182(または天底部分)を有する一連の谷とから作られた一連の突起物を備えている。谷182の深さは座席表面154の中央からこれの周辺へ増加することに注意されたい。
【0047】
第4のテクスチャード加工表面190は、翼部分156、158の各々に配置され、第1のテクスチャード加工表面160および第2のテクスチャード加工表面170の長さ方向に沿って走る。第4のテクスチャード加工表面190は、丸みを帯びた谷191(または天底部分)を有する2列のカップ形状の部分を備えている。シート底部150は、第1のテクスチャード加工表面160、第2のテクスチャード加工表面170、第3のテクスチャード加工表面180および第4のテクスチャード加工表面190を分離させるように作用する一連の溝159をさらに備えている。好ましい実施形態において、一連の溝159はまた、中に適切なトリムカバー取付システム(例えば、ホグリングワイヤ、タッチファスナー、例えばVelcro(登録商標)型ファスナー、機械クリップ等)を配置するようにも作用する。
【0048】
図11aは、一連の半球形形状の突起物115dを備えているテクスチャード加工表面100dの拡大斜視図を例示している。突起物115dは、丸みを帯びた山105dと、「谷」として作用する実質的に連続した床110dと、を備えている。
【0049】
図11bは、一連の細長い突起物115eを備えているテクスチャード加工表面100eの拡大斜視図を例示している。突起物115eは、細長い平らな山105eと実質的に細長い丸い床110eとを備えている。
【0050】
図11cは、一連の突起物115fを備えているテクスチャード加工表面100fの拡大斜視図を例示している。突起物115fは、平らな山105fと、実質的にオジーヴ形であるかまたは丸みを帯びた谷(または天底部分)110fとを備えている。
【0051】
図12ないし32を参照すると、上記に記載された図3に示されたようなテクスチャード加工表面を有するシート部材を形成することができるモールドを生産する段階的なプロセスが例示されている。
【0052】
図12を参照すると、機械加工された原型200が、従来の方法で生産される(典型的に、アルミニウム、木材または他のいずれの十分に耐久性のある材料から)。機械加工された原型200は、シート部材へ移送されるべき所望のテクスチャード加工表面の雌型を有している。
【0053】
図13を参照すると、機械加工された原型200は、基部210および1対の側壁215を備えている容器205内に配置される。樹脂(例えば、ウレタン、シリコーン等)配合物220が、従来の方法で、機械加工された原型200の上に排出される。
【0054】
エポキシ樹脂220が硬化した後に、機械加工された原型200から取り外され、最終的に成形されるべき製品へ移送されるべきテクスチャード加工表面を有する注型樹脂型225を産する(図14参照)。
【0055】
注型樹脂型225は、前記容器205(または別の容器)内配置される。ウレタン形成混合物230が、従来の方法で、樹脂型225の頂上に排出される。ウレタン形成混合物230は、硬化することができ、その後、容器205から取り外されて、ウレタンマット235を産し、これは、機械加工された原型200と同一のテクスチャード加工表面を有する(図16参照)。
【0056】
図17を参照すると、完成シート部材のモデル240が、テクスチャード加工表面なしで作られている。モデル240は、木材か、または、モールド製造プロセスに耐えるのに十分な耐久性のある他のいずれの材料から作られてもよい。
【0057】
図18を参照すると、モデル240は、シールブロック区域250を有するフォローボード245に装着される。
【0058】
図19を参照すると、フォローボード245に装着されたモデル240は、収容ボックス255に配置される。
【0059】
次に、図20を参照すると、モデル240、フォローボード245、シールブロック250、および、収容ボックス255の一部の露出された表面は、漆喰(または他の硬化可能)材料260の層で覆われている。ひとたび漆喰材料260が硬化すると(または、他の方法で、取り扱うべき十分な完全性を必要とすると)、フォローボード245、シールブロック250および収容ボックス255は取り外され、一方、漆喰配合物260を備えたモデル240を残す(図21参照)。
【0060】
図22を参照すると、蓋収容ボックス265が、漆喰配合物260のへり縁のまわりに置かれる。
【0061】
次に、漆喰(または他の硬化可能)配合物270が、モデル240、漆喰配合物260、および、蓋収容ボックス265の一部の露出された部分に排出される(図23を参照)。ひとたび漆喰配合物270が硬化すると(または、他の方法で、十分な完全性を獲得すると)、漆喰配合物260によって形成されたボウルパターンが、漆喰配合物270による蓋パターン型から分離され、モデル240が取り外される。
【0062】
図24を参照すると、マット235(図16)が、漆喰配合物260によって形成されたボウルパターンに例示されたように、配置される。
【0063】
その後、鋳造収容ボックス275が、漆喰配合物260によって形成されたボウルのへり縁のまわりに配置される(図25参照)。
【0064】
次に、砂系(または漆喰系)鋳造配合物280が、漆喰配合物260によって形成されたボウルに排出され、鋳造収容ボックス275内に収容される。
【0065】
図26を参照すると、ひとたび砂系鋳造配合物280が硬化すると、これは、漆喰配合物260および鋳造収容ボックス275によって形成されたボウルから分離され、マット235が、これから取り外される。
【0066】
図27を参照すると、粘土(または他の可鍛)配合物285が、製造されるべきモールドの所望の厚さに等価である厚さで、砂系鋳造配合物280の表面上に加えられる。
【0067】
次に、鋳造収容ボックス290が砂系鋳造配合物280のまわりに置かれ、さらなる砂系鋳造配合物295が、粘土配合物285および砂系鋳造配合物280の露出された部分、および、鋳造配合物290の露出された部分の頂上に置かれる(図28参照)。図29を参照すると、ひとたび砂系鋳造配合物295が硬化すると、鋳造収容ボックス290、粘土配合物285および砂系鋳造配合物280から分離される。
【0068】
次に、砂系鋳造配合物280および295によって規定された型が再度組み合わされて、モールドキャビティ297を規定する(図30参照)。
【0069】
開口部293または他のポートが、砂系鋳造配合物295によって生産された型にドリル開けされるかまたは他の方法で形成され、従来のゲーティングシステムを使用して溶融アルミニウム299がそれを通って排出されてモールドキャビティ297を満たす。溶融アルミニウム299は冷却することができ、その後、砂系鋳造配合物280および295は分離され、それによって、下部モールドセクション300を産する(図31および32参照)。
【0070】
図17ないし30を参照して上記に示された様々なステップを繰り返してもよく、図33に示されたモールドの蓋部分305を生産してもよい。例えば、図23を参照すると、漆喰配合物270によって生産された型は、図25(インサート235を除く)および27ないし30に見られるもの等のステップに使用されてもよい。図33に示されたモールドの蓋部分305によって生産されたテクスチャード加工表面を有することが望ましくない場合には、蓋部分305を生産するのに、マット235を使用する必要はない。
【0071】
本発明は、例示的な実施形態および実施例を参照して説明してきたが、記載は、限定する意味で解釈されるようには意図されない。したがって、本記載を参照すると、例示的な実施形態および本発明の他の実施形態の様々な変形例が、当業者には明らかになる。たとえば、本発明のモールドを生産するプロセスにおいて、複数の山および複数の谷を組み込む座席表面部材の設計が高度に輪郭づけられない場合には、図12および13に示されたステップを実行する必要なく、図14に示されたような機械加工された原型を生産することが可能である。さらに、図17ないし30を参照して特定して参照された漆喰配合物および砂系鋳造配合物以外の材料を使用することが可能である。さらに、図6a、6b、6cおよび6dに示されたもの以外のパターン、たとえば、杉綾模様パターン、三角形パターン、5つ以上の側部を含む多角形パターン等を採用することが可能である。したがって、添付の特許請求の範囲が、いずれのそのような変形例または実施形態を含むことが企図される。さらに、特許請求の範囲のすべては、ここで、参照することによって、好ましい実施形態の説明に組み込まれている。
【0072】
本明細書に参照されたすべての刊行物、特許および特許出願は、各個別の刊行物、特許または特許出願が特定して且つ個別に示されて参照することによって全体が組み込まれたのと同一の程度に、参照することによって全体が組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】乗物シート底部の概略上面図であり、座席表面の一部が圧力マッピングされており、乗物シート底部に座る占有者によって形成された相対圧力点を示す。
【図2】乗物シートユニットを圧力マッピングする実施形態の概略図である。
【図3】本発明にしたがったシート部材の第1の好ましい実施形態の図である。
【図4】本発明にしたがったシート部材の第2の好ましい実施形態の図である。
【図5a】本発明にしたがったシート部材の拡大部分の図である。
【図5b】本発明にしたがったシート部材の拡大部分の図である。
【図5c】本発明にしたがったシート部材の拡大部分の図である。
【図6a】図5a、5bおよび5cに例示されたパターンの様々な配列の図である。
【図6b】図5a、5bおよび5cに例示されたパターンの様々な配列の図である。
【図6c】図5a、5bおよび5cに例示されたパターンの様々な配列の図である。
【図6d】図5a、5bおよび5cに例示されたパターンの様々な配列の図である。
【図7】本発明にしたがったシート部材の第3の好ましい実施形態の斜視図である。
【図8】図7の線A−Aを通る断面図である。
【図9】図7の線B−Bを通る断面図である。
【図10】図7の線C−Cを通る断面図である。
【図11a】本発明のシート部材に使用することができるパターンを繰り返すテクスチャード加工表面のさらなる実施形態の図である。
【図11b】本発明のシート部材に使用することができるパターンを繰り返すテクスチャード加工表面のさらなる実施形態の図である。
【図11c】本発明のシート部材に使用することができるパターンを繰り返すテクスチャード加工表面のさらなる実施形態の図である。
【図12】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図13】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図14】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図15】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図16】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図17】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図18】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図19】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図20】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図21】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図22】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図23】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図24】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図25】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図26】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図27】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図28】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図29】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図30】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図31】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図32】本発明のモールドに使用されるべき第1のモールドセクションの生産を、段階的な方法で示す図である。
【図33】本発明のモールドの実施形態の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡基材と座席表面部材とを具備するシート部材であって、前記座席表面部材の少なくとも一部は、複数の山部分と複数の谷部分とを備えているシート部材。
【請求項2】
前記発泡基材は、成形されている、請求項1に記載のシート部材。
【請求項3】
前記座席表面部材は、成形されている、請求項1に記載のシート部材。
【請求項4】
前記発泡基材および前記座席表面部材は、一体型発泡部分に構成されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項5】
前記発泡基材および前記座席表面部材は、一体型の成形された発泡部分に構成されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項6】
前記発泡基材と前記座席表面部材とは、互に取着されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項7】
各山は、頂上部分を備えている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項8】
前記頂上部分は、第1の先のとがった部分を備えている、請求項7に記載のシート部材。
【請求項9】
前記頂上部分は、第1の丸みを帯びた部分を備えている、請求項7に記載のシート部材。
【請求項10】
前記頂上部分は、第1の平らな部分を備えている、請求項7に記載のシート部材。
【請求項11】
各谷は、天底部分を備えている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項12】
前記天底部分は、第2の先のとがった部分を備えている、請求項11に記載のシート部材。
【請求項13】
前記天底部分は、第2の丸みを帯びた部分を備えている、請求項11に記載のシート部材。
【請求項14】
前記天底部分は、第2の平らな部分を備えている、請求項11に記載のシート部材。
【請求項15】
各山は頂上部分を備え、各谷は天底部分を備えている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項16】
前記頂上部分と前記天底部分とは、同一のプロファイルを備えている、請求項15に記載のシート部材。
【請求項17】
前記頂上部分と前記天底部分とは、異なるプロファイルを備えている、請求項15に記載のシート部材。
【請求項18】
前記頂上部分は、第1の先のとがった部分を備えている、請求項15ないし17のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項19】
前記頂上部分は、第1の丸みを帯びた部分を備えている、請求項15ないし17のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項20】
前記頂上部分は、第1の平らな部分を備えている、請求項15ないし17のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項21】
前記天底部分は、第2の先のとがった部分を備えている、請求項15ないし20のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項22】
前記天底部分は、第2の丸みを帯びた部分を備えている、請求項15ないし20のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項23】
前記天底部分は、第2の平らな部分を備えている、請求項15ないし20のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項24】
前記複数の山部分の各山部分は、実質的に細長い、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項25】
前記複数の山部分は、互いに実質的に平行に配置されている、請求項24に記載のシート部材。
【請求項26】
前記複数の谷部分の各谷部分は、実質的に細長い、請求項1ないし25のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項27】
前記複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに横切って配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項28】
前記複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに非平行に配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項29】
前記複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに直交して配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項30】
前記複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに横切って配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項31】
前記複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに非平行に配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項32】
前記複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに直交して配置されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項33】
前記複数の山部分の各山部分は実質的に細長く、前記複数の谷部分の各谷部分は実質的に細長い、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項34】
前記複数の山部分と前記複数の谷部分とは、実質的に平行関係に配置されている、請求項33に記載のシート部材。
【請求項35】
前記複数の山部分は、複数の実質的に直立した突起物に構成されている、請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項36】
前記突起物の各々の断面は、矩形である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項37】
前記突起物の各々の断面は、台形である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項38】
前記突起物の各々の断面は、左右対称の台形である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項39】
前記突起物の各々の断面は、オジーヴ形状である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項40】
互いに隣接する突起物の断面は、スカラップ形状である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項41】
互いに隣接する突起物の間の谷部分の断面は、スカラップ形状である、請求項35に記載のシート部材。
【請求項42】
前記突起物の各々は、交差ボールト形状を有する、請求項35に記載のシート部材。
【請求項43】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項44】
前記複数の突起物は、実質的に同一の寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項45】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状および同一の寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項46】
前記複数の突起物は、異なる形状を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項47】
前記複数の突起物は、異なる寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項48】
前記複数の突起物は、異なる形状および異なる寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項49】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状および異なる寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項50】
前記複数の突起物は、異なる形状および同一の寸法を有する、請求項35ないし42のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項51】
少なくとも2つの谷部分が互いに相互接続されている、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項52】
前記複数の谷部分は互いに相互接続されている、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項53】
少なくとも2つの谷部分が互いから独立している、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項54】
前記複数の谷部分は互いから独立している、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項55】
少なくとも2つの山部分が互いに相互接続されている、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項56】
前記複数の山部分は互いに相互接続されている、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項57】
少なくとも2つの山部分が互いに独立している、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項58】
前記複数の山部分は互いに独立している、請求項1ないし50のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項59】
前記座席表面部材は、第1の刻み目のあるパターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項60】
前記座席表面部材は、互いに横切った関係に配置された第1の刻み目のあるパターンおよび第2の刻み目のあるパターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項61】
前記座席表面部材は、互いに直交する関係に配置された第1の刻み目のあるパターンおよび第2の刻み目のあるパターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項62】
前記座席表面部材は、第1の歯状パターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項63】
前記座席表面部材は、互いに横切った関係に配置された第1の歯状パターンおよび第2の歯状パターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項64】
前記座席表面部材は、互いに直交する関係に配置された第1の歯状パターンおよび第2の歯状パターンを備えている、請求項1ないし58のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項65】
前記座席表面部材は複数のセクションを備え、各セクションは複数の山部分および複数の谷部分を備えている、請求項1ないし64のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項66】
各セクションの前記複数の山部分は同一である、請求項65に記載のシート部材。
【請求項67】
各セクションの前記複数の谷部分は同一である、請求項65に記載のシート部材。
【請求項68】
各セクションの前記複数の山部分および前記複数の谷部分は同一である、請求項65に記載のシート部材。
【請求項69】
各セクションの前記複数の山部分は異なっている、請求項65に記載のシート部材。
【請求項70】
各セクションの前記複数の谷部分は異なっている、請求項65に記載のシート部材。
【請求項71】
各セクションの前記複数の山部分および前記複数の谷部分は異なっている、請求項65に記載のシート部材。
【請求項72】
前記複数のセクションの1対の隣接するセクションの少なくとも一部を分離する少なくとも1つの溝をさらに備えている、請求項65ないし71のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項73】
前記少なくとも1つの溝の一部に配置されたトリムカバー取付部分をさらに備えている、請求項72に記載のシート部材。
【請求項74】
前記トリムカバー取付部分は、ホグワイヤを備えている、請求項73に記載のシート部材。
【請求項75】
前記トリムカバー取付部分は、タッチファスナーシステムの1つの部品を備えている、請求項73に記載のシート部材。
【請求項76】
前記トリムカバー取付部分は、クリップを備えている、請求項73に記載のシート部材。
【請求項77】
前記トリムカバー取付部分の少なくとも一部は、前記発泡基材内に成形されている、請求項73ないし76のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項78】
前記トリムカバー取付部分の少なくとも一部は、前記発泡基材に接着されている、請求項73ないし76のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項79】
前記発泡基材は、イソシアン酸塩系発泡体を備えている、請求項1ないし78のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項80】
前記発泡基材は、ポリウレタンフォームを備えている、請求項1ないし78のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項81】
前記発泡基材は、ポリオレフィン系(例えば、ポリプロピレン)フォームを備えている、請求項1ないし78のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項82】
前記発泡基材は、ポリエチレンフォームを備えている、請求項1ないし78のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項83】
前記発泡基材は、均一の密度を備えている、請求項1ないし82のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項84】
前記発泡基材は、可変密度を備えている、請求項1ないし82のいずれか1項に記載のシート部材。
【請求項85】
請求項1ないし84のいずれか1項に記載の前記シート部材を備えている乗物シート。
【請求項86】
請求項1ないし84のいずれか1項に記載の前記シート部材を備えている乗物シート底部。
【請求項87】
請求項1ないし84のいずれか1項に記載の前記シート部材を備えている乗物シート背部。
【請求項88】
請求項1ないし84のいずれか1項に記載の前記シート部材を備えているシート底部。
【請求項89】
請求項1ないし84のいずれか1項に記載の前記シート部材を備えているシート背部。
【請求項90】
シート部材を生産するためのモールドであって、このモールドは、モールドキャビティを規定するように互いに係合可能である第1のモールド部分と第2のモールド部分とを備え、前記第1のモールド部分は、複数の山部分および複数の谷部分を備えている座席表面成形部材を有するモールド。
【請求項91】
各山は、頂上部分を備えている、請求項90に記載のモールド。
【請求項92】
前記頂上部分は、第1の先のとがった部分を備えている、請求項91に記載のモールド。
【請求項93】
前記頂上部分は、第1の丸みを帯びた部分を備えている、請求項91に記載のモールド。
【請求項94】
前記頂上部分は、第1の平らな部分を備えている、請求項91に記載のモールド。
【請求項95】
各谷は、天底部分を備えている、請求項90に記載のモールド。
【請求項96】
前記天底部分は、第2の先のとがった部分を備えている、請求項95に記載のモールド。
【請求項97】
前記天底部分は、第2の丸みを帯びた部分を備えている、請求項95に記載のモールド。
【請求項98】
前記天底部分は、第2の平らな部分を備えている、請求項95に記載のモールド。
【請求項99】
各山は頂上部分を備え、各谷は天底部分を備えている、請求項90に記載のモールド。
【請求項100】
前記頂上部分および前記天底部分は、同一のプロファイルを備えている、請求項99に記載のモールド。
【請求項101】
前記頂上部分および前記天底部分は、異なるプロファイルを備えている、請求項99に記載のモールド。
【請求項102】
前記頂上部分は、第1の先のとがった部分を備えている、請求項99ないし101のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項103】
前記頂上部分は、第1の丸みを帯びた部分を備えている、請求項99ないし101のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項104】
前記頂上部分は、第1の平らな部分を備えている、請求項99ないし101のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項105】
前記天底部分は、第2の先のとがった部分を備えている、請求項99ないし104のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項106】
前記天底部分は、第2の丸みを帯びた部分を備えている、請求項99ないし104のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項107】
前記天底部分は、第2の平らな部分を備えている、請求項99ないし104のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項108】
前記複数の山部分の各山部分は、実質的に細長い請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項109】
前記複数の山部分は、互いに実質的に平行に配置されている、請求項108に記載のモールド。
【請求項110】
前記複数の谷部分の各谷部分は、実質的に細長い請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項111】
複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに横切って配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項112】
複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに非平行に配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項113】
複数の山部分は、第1の一連の細長い山部分と第2の一連の細長い山部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに直交して配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項114】
複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに横切って配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項115】
複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに非平行に配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項116】
複数の谷部分は、第1の一連の細長い谷部分と第2の一連の細長い谷部分とを備え、前記第1の一連および前記第2の一連は、互いに直交して配置されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項117】
前記複数の山部分の各山部分は実質的に細長く、前記複数の谷部分の各谷部分は実質的に細長い請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項118】
前記複数の山部分および前記複数の谷部分は、実質的に平行関係に配置されている、請求項117に記載のモールド。
【請求項119】
前記複数の山部分は、実質的に直立した複数の突起物に構成されている、請求項90ないし107のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項120】
前記突起物の各々の断面は、矩形である、請求項119に記載のモールド。
【請求項121】
前記突起物の各々の断面は、台形である、請求項119に記載のモールド。
【請求項122】
前記突起物の各々の断面は、左右対称の台形である、請求項119に記載のモールド。
【請求項123】
前記突起物の各々の断面は、オジーヴ形状である、請求項119に記載のモールド。
【請求項124】
互いに隣接する突起物の断面は、スカラップ形状である、請求項119に記載のモールド。
【請求項125】
互いに隣接する突起物の間の谷部分の断面は、スカラップ形状である、請求項119に記載のモールド。
【請求項126】
前記突起物の各々は、交差ボールト形状を有する、請求項119に記載のモールド。
【請求項127】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項128】
前記複数の突起物は、実質的に同一の寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項129】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状および同一の寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項130】
前記複数の突起物は、異なる形状を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項131】
前記複数の突起物は、異なる寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項132】
前記複数の突起物は、異なる形状および異なる寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項133】
前記複数の突起物は、実質的に同一の形状および異なる寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項134】
前記複数の突起物は、異なる形状および同一の寸法を有する、請求項119ないし126のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項135】
少なくとも2つの谷部分は、互いに相互接続されている、請求項90ないし134のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項136】
前記複数の谷部分は、互いに相互接続されている、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項137】
少なくとも2つの谷部分は、互いに独立している、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項138】
前記複数の谷部分は、互いに独立している、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項139】
少なくとも2つの山部分は、互いに相互接続されている、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項140】
前記複数の山部分は、互いに相互接続されている、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項141】
少なくとも2つの山部分は、互いに独立している、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項142】
前記複数の山部分は、互いに独立している、請求項90ないし154のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項143】
前記座席表面成形部材は、第1の刻み目のあるパターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項144】
前記座席表面成形部材は、互いに横切った関係に配置された第1の刻み目のあるパターンおよび第2の刻み目のあるパターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項145】
前記座席表面成形部材は、互いに直交する関係に配置された第1の刻み目のあるパターンおよび第2の刻み目のあるパターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項146】
前記座席表面成形部材は、第1の歯状パターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項147】
前記座席表面成形部材は、互いに横切った関係に配置された第1の歯状パターンおよび第2の歯状パターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項148】
前記座席表面成形部材は、互いに直交する関係に配置された第1の歯状パターンおよび第2の歯状パターンを備えている、請求項90ないし142のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項149】
前記座席表面部材は複数のセクションを備え、各セクションは複数の山部分および複数の谷部分を備えている、請求項90ないし148のいずれか1項に記載のモールド。
【請求項150】
各セクションの前記複数の山部分は同一である、請求項149に記載のモールド。
【請求項151】
各セクションの前記複数の谷部分は同一である、請求項149に記載のモールド。
【請求項152】
各セクションの前記複数の山部分および前記複数の谷部分は同一である、請求項149に記載のモールド。
【請求項153】
各セクションの前記複数の山部分は異なっている、請求項149に記載のモールド。
【請求項154】
各セクションの前記複数の谷部分は異なっている、請求項149に記載のモールド。
【請求項155】
各セクションの前記複数の山部分および前記複数の谷部分は異なっている、請求項149に記載のモールド。
【請求項156】
シート部材を生産するためのモールドを製造するための方法であって、前記モールドは、モールドキャビティを規定するように互いに係合可能である第1のモールド部分と第2のモールド部分とを備え、前記第1のモールド部分は、座席表面成形部材を備えている第1の成形表面を有し、前記シート表面成形部材は複数の山部分および複数の谷部分を備え、この方法は、
(a)前記座席表面成形部材の雌型を有するインサートを形成する工程と、
(b)前記インサートを前記第1の一時モールド部分に置くことであって、前記インサートと前記第1の一時モールド部分との組み合わせが実質的に前記第1のモールド部分の前記第1の成形表面に対応するようにする工程と、
(c)前記第1の一時モールド部分の雌型を有する第2の一時モールド部分を形成する工程と、
(d)前記第2の一時モールド部分に注型配合物を配置する工程と、
(e)前記第2の一時モールド部分と組み合わせて、前記注型配合物によって占有されるモールドキャビティを有する一時モールドを規定する第3の一時モールド部分を、前記注型配合物の露出部分に形成する工程と、
(f)前記一時モールドから前記注型配合物を取り外す工程と、
(g)前記モールドキャビティに成形材料を排出する工程と、
(h)前記第2の一時モールド部分および前記第3の一時モールド部分を取り外して前記第1のモールド部分を生成する工程と、
を具備する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2008−537500(P2008−537500A)
【公表日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503333(P2008−503333)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/CA2006/000471
【国際公開番号】WO2006/102751
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(500254701)ウッドブリッジ・フォーム・コーポレイション (4)
【Fターム(参考)】