説明

発熱組成物成形体包装体の製造装置及び発熱組成物成形体包装体

【課題】 生産性良く、所望形状の発熱組成物包装体を製造できる製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】 貫通孔を周方向に備える中空の円筒状回転体の上部内側に、前記貫通孔の底側を塞ぐようにして走行するベルトと、前記貫通孔の外側から成形性発熱組成物を供給するための発熱組成物供給装置と、前記貫通孔の開口側の成形性発熱組成物を擦り切る擦り切り部と、前記擦り切り部の前記円筒状回転体との当接部と、回転中心とを結ぶ面を基準とし、回転方向側にθ2及び前記回転方向とは反対側にθ3の範囲において前記ベルトを配置し、前記θ2及びθ3の範囲を、0°<θ2,θ3≦120°としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は所望形状の貫通孔を有する円筒状回転体を使用した発熱組成物成形体及び発熱組成物成形体包装体の製造方法及びそれらの製造装置並びに発熱組成物成形体包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨てカイロは、衣服内に入れ、身体に固定する様に使用し、冬季において、暖を採るものとして広く知られており、かかるカイロは、空気中の酸素との接触による酸化反応に伴う発熱作用を得るため、鉄粉、水、塩類、活性炭、保水剤を主な組成として配合された粉末状の発熱組成物が通気性を備える袋内に収容されている。
【0003】
流動体包装体の製造方法としては、例えば、特許文献1に、マグネットを利用して粉体包装体を高速に生産する方法が記載されている。
しかし、このような従来の粉体包装体の製造方法は、複数のローラー間で移動磁石によって粉体を転写して包装体とする方法であるため、鮮明に自由な形状パターンで粉体の包装された粉体包装体を製造することができない。
また、非粘性体のシャーベット状態のシャーベット体や、インキ状態、クリーム状態、ペースト状態、ゲル状体等の粘性体である場合も鮮明に自由な形状パターンで発熱組成物の包装された包装体が得られない。
【0004】
また、特許文献2に、インキ状やクリーム状の粘稠質素材である粘性体を積層状に包装する積層包装体を高速に生産する装置、方法が記載されている。
しかし、この製造装置、方法は、加圧供給成形方式であり、粘性体を加圧供給するポンプにより素材押し出しノズルから吐出して包装体とする方法であるため、クリームのような性状を有する粘稠質素材である粘性体にのみ適用され、使用される発熱組成物が限られている。
発熱組成物がインキ状やクリーム状の粘稠質素材である場合、発熱時間が短くなり、発熱性を犠牲にして成形特性を出しているため、使い捨てカイロ等の発熱体としては、発熱特性の面から問題があった。
成形性と発熱特性が両立する非粘性体のシャーベット状、或いは、その類自体であるシャーベット状発熱組成物ではがノズルに発熱組成物が詰まり包装体が得られない。
【0005】
【特許文献1】特開平7−124193号公報
【特許文献2】特開平11−20111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、生産性良く、所望形状の発熱組成物包装体を製造できる製造方法及び製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意研究を重ね、前記問題を解決し、本発明を完成した。
即ち、本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置は、請求項1に記載の通り、貫通孔を周方向に備える中空の円筒状回転体の上部内側に、前記貫通孔の底側を塞ぐようにして走行するベルトと、前記貫通孔の外側から成形性発熱組成物を供給するための発熱組成物供給装置と、前記貫通孔の開口側の成形性発熱組成物を擦り切る擦り切り部と、前記擦り切り部の前記円筒状回転体との当接部と、回転中心とを結ぶ面を基準とし、回転方向側にθ2及び前記回転方向とは反対側にθ3の範囲において前記ベルトを配置し、前記θ2及びθ3の範囲を、0°<θ2,θ3≦120°としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記貫通孔の外側を沿うようにして基材を供給するための基材供給部を備え、前記回転方向側にθ1の位置から前記基材を、前記円筒状回転体に供給するようにし、0°<θ1≦70°としたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記発熱組成物供給装置の下方に設けられたベルトの下方に磁石を設け、前記円筒状回転体の下部内側に、前記貫通孔を通して成形された発熱組成物成形体を押し出すための凸状の押出部を設け、前記基材が通過する下方に他の磁石を配置したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記貫通孔に対向するように、磁力を有する凹部を外周に備える他の円筒状回転体を設け、前記他の円筒状回転体の外周の前記凹部に沿って基材を供給するとともに、前記凹部において前記発熱組成物成形体を前記基材に積層できるようにしたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記貫通孔を周方向に備える円筒状回転体の下部内側に前記貫通孔の内側から成形性発熱組成物を供給するための発熱組成物供給装置と前記貫通孔の内側の成形性発熱組成物を擦り切る擦り切り部を備え、前記擦り切り部は、前記円筒状回転体の内周面に当接するようにして設け、前記発熱組成物供給装置から、ポンプ等の加圧手段を使用せずに、前記凹部に成形性含水発熱組成物を供給するようにしたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記貫通孔の前記発熱組成物の供給側開口面積を、前記貫通孔の前記発熱組成物成形体の排出側開口面積よりも狭くしたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記貫通孔の前記発熱組成物成形体の排出側開口部の角部の断面を略円弧状に形成したことを特徴とする。
また、本発明の発熱組成物成形体包装体は、請求項8に記載の通り、請求項1乃至7の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置により製造されたことを特徴とする。
【0008】
以下に、本発明の好ましい態様を説明する。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物供給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、該無端状ベルトが内部無端状ベルトと外部無端状ベルトとからなり、内部固定磁石を有し、積層手段が外部固定磁石及び押し出し手段の少なくとも1種であり、該円筒状回転体の回転の最高点付近に発熱組成物供給装置を備え、さらに、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置を使用し、基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層し、その上に被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、基材と被覆材との間に発熱組成物成形体が封入されている発熱組成物成形体包装体を製造する方法であって、該中空の円筒状回転体は回転制御され、該発熱組成物が成形性含水発熱組成物であり、該円筒状回転体の回転の最高点付近の任意の領域に発熱組成物供給装置を備え、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ1、θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、回転方向に進行した円筒状回転体の外周面上の任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ1とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ1≦70°、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該内部固定磁石は、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、該載置装置は、外部固定用磁石、押し出し手段から選ばれた少なくとも1種であり、該外部固定用磁石は、該外部固定磁石は該円筒状回転体の下部側の回転の最低点付近において、成形性含水発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体を基材上に積層する位置で、該外部無端状ベルトの該円筒状回転体と反対側に設けられ、該押し出し手段は、貫通孔に挿入可能な複数の凸部を有する回転体であり、前記円筒状回転体の内側で、該円筒状回転体の下部側の回転の最低点付近において、成形性含水発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体を基材上に積層する位置に設けられ、該シール装置は、載置装置より下流側に設けられ、該円筒状回転体の回転とともに、該内部固定磁石と該擦り切り手段により回転体周面に設けられた貫通孔に該成形性含水発熱組成物を擦り切り充填して該貫通孔内に保持させると共に、該角度θ1の円筒状回転体周面上の位置に外部無端状ベルトで支持した連続体の基材を連続的に接触供給し、該連続体の基材で該貫通孔内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、無端状ベルトと連続体の基材と発熱組成物とを該円筒状回転体と共に回転させて、回転の最低点付近に設けられた載置装置により、連続体の基材を該円筒状回転体から離脱させる際に、該離脱した連続の基材上に該貫通孔内に保持された発熱組成物成形体を積層し、さらに、被覆材を被せ発熱組成物成形体の周縁部をシールすることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造方法は、前記載置装置が(1)円筒状回転体の回転の最低点付近で無端状ベルトの円筒状回転体と反対側に置かれた外部固定磁石及び(2)円筒状回転体の内側に設けられ、貫通孔に対応して貫通孔内に進入できる凸部を有する押し出し装置から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造方法は、前記貫通孔に対応して貫通孔内に進入できる凸部を有する押し出し装置が円筒状回転体の内側に設けられ、円筒状回転体の回転とともに、該外部無端状ベルトで底打ちされた貫通孔内の発熱組成物を該貫通孔内で押圧することが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物供給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、該無端状ベルトが内部無端状ベルトであり、内部固定磁石を有し、積層手段が該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に有する他の回転体であり、該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点から最高点の間の任意の領域に発熱組成物供給装置を備え、さらに、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置を使用し、基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層し、その上に被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、基材と被覆材との間に発熱組成物成形体が封入されている発熱組成物成形体包装体を製造する方法であって、該中空の円筒状回転体は回転制御され、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、発熱組成物供給装置の擦り切り充填部出口は該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点と最高点の中間点から最高点の間の任意の領域に設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と、円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口内面側に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように内部無端状ベルトを位置させ、該発熱組成物供給部内の発熱組成物を内部無端状ベルトで底うちされた貫通孔内に擦り切り充填するための内部固定磁石を、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、円筒状回転体の回転とともに、該内部固定磁石と該擦り切り手段により回転体周面に設けられ、内部無端状ベルトに底打ちされた貫通孔に該発熱組成物を擦り切り充填して該貫通孔内に保持させると共に、該回転体の回転の最高点付近に、該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に設けた他の回転体を備え、該他の回転体に連続体の基材を連続的に接触供給し、該貫通孔内に保持された発熱組成物成形体を該他の回転体の凹部に転載し、該凹部内で該連続体の基材上に発熱組成物を保持しながら、該他の回転体を回転させ、更に被覆材を被せ発熱組成物成形体の周縁部をシールすることが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物供給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、該無端状ベルトが内部無端状ベルトであり、内部固定磁石を有し、積層手段が該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に有する他の回転体であり、該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点から最高点の間の任意の領域に発熱組成物供給装置を備え、さらに、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置を使用し、基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層し、その上に被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、基材と被覆材との間に発熱組成物成形体が封入されている発熱組成物成形体包装体を製造する方法であって、該中空の円筒状回転体は回転制御され、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、発熱組成物供給装置の擦り切り充填部出口は該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点と最高点の中間点から最高点の間の任意の領域に設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と、円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口内面側に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように内部無端状ベルトを位置させ、該発熱組成物供給部内の発熱組成物を内部無端状ベルトで底うちされた貫通孔内に擦り切り充填するための内部固定磁石を、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、円筒状回転体の回転とともに、該内部固定磁石と該擦り切り手段により回転体周面に設けられ、内部無端状ベルトに底打ちされた貫通孔に該発熱組成物を擦り切り充填して該貫通孔内に保持させると共に、該回転体の回転の最高点付近に、該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に設けた他の回転体を備え、該貫通孔内に保持された発熱組成物成形体を該他の回転体の凹部に転載し、更に該凹部に収納された発熱組成物を該他の回転体とともに回転させ、該他の回転体に連続体の基材を連続的に接触供給し、該連続体の基材で該凹部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、連続体の基材と発熱組成物とを該回転体と共に回転させて、連続体の基材を該回転体から離脱させる際に、該離脱した連続の基材上に該凹部内に保持された発熱組成物成形体を積層し、被覆材を被せ発熱組成物成形体の周縁部をシールすることが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物供給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、該無端状ベルトが外部無端状ベルトであり、積層手段が外部固定磁石であり、該円筒状回転体の内側で、該円筒状回転体の回転最低点の付近の内周面上に発熱組成物供給装置を設け、さらに、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置を使用し、基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層し、その上に被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、基材と被覆材との間に発熱組成物成形体が封入されている発熱組成物成形体包装体を製造する方法であって、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接した擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該成形性含水発熱組成物が鉄粉を含む成形性含水発熱組成物からなり、該外部固定磁石は、該外部無端状ベルトの該円筒状回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように位置させ、該貫通孔を有する中空の円筒状回転体が回転制御され、回転しながら、該貫通孔の供給開口の外面側に該外部無端状ベルトに支持された基材を供給し、ポンプによる加圧送給なしに、発熱組成物供給装置より、該基材に底うちされた円筒状回転体の貫通孔に成形性含水発熱組成物を供給することにより、搬送されている該基材上に該貫通孔の供給開口の内面側から該擦り切り手段および該外部磁石を介して貫通孔に該成形性含水発熱組成物を発熱組成物供給装置の擦り切り充填部より供給し、擦り切り充填し、該円筒状回転体が回転し、基材が円筒状回転体〜離脱すると共に、基材上に発熱組成物成形体を積層し、さらに、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造方法は、前記貫通孔の平面形状は単一発熱部の平面形状及び区分発熱部の平面形状から選択された少なくとも1種に対応した小サイズの相似形であることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造方法は、発熱組成物成形体包装体製造装置に設けられたクリーナーで、円筒状回転体の外面、内面、貫通孔、内部無端状状ベルト、押し出し装置の少なくとも1種に残る発熱組成物を連続的に除去することが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造方法は、前記基材が少なくとも発熱組成物成形体の底面を受け入れられる形状の凹部を有し、前記外部無端状ベルトが少なくとも該凹部の反対面の凸部を受け入れられる受容部を有し、該凸部の少なくとも底面が該受容部に受容されていることが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物供給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置であって、該無端状ベルトが内部面無端状ベルトと外部面無端状ベルトとからなり、内部固定磁石を有し、積層手段が外部固定磁石及び押し出し手段の少なくとも1種であり、該円筒状回転体の貫通孔に発熱組成物を供給する発熱組成物供給装置が、円筒状回転体の回転の最高点付近の外周面に設けられ、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ1、θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、回転方向に進行した円筒状回転体の外周面上の任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ1とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ1≦70°、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口内面側に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように内部無端状ベルトを位置させ、該発熱組成物供給部内の成形性含水発熱組成物を内部無端状ベルトで底うちされた貫通孔内に擦り切り充填するための内部固定磁石を、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、θ1の回転進行側の位置において、該外部無端状ベルトに支持された基材が少なくとも該貫通孔を覆うようにして、該円筒状回転体外周面に当接させ、無端状ベルトとの間に基材を該円筒状回転体外周面に沿って連続的に供給できるように設けられ、発熱組成成形体の載置装置として、1)該円筒状計量回転体の下部側の回転の最低点付近において、成形性含水発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体を基材上に積層する位置で、該外部無端状ベルトの該円筒状回転体と反対側に外部固定磁石、2)該円筒状回転体の下部側の回転の最低点付近において、成形性含水発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体を基材上に積層する位置で、前記円筒状回転体の内側に、前記貫通孔内に擦り切り充填され成形された発熱組成物成形体を型抜きして基材の連続体上に積層するための、貫通孔に挿入可能な複数の凸部を有する押し出し装置である2種の排出手段の中から選ばれた少なくとも1種を備え、該円筒状回転体の回転にあわせ、該貫通孔と基材と該内部無端状ベルトと該外部無端状ベルトが同時に移動でき、貫通孔内の発熱組成物を該円筒状回転体の中間部側を経て、前記充填位置から前記積層位置ヘと搬送し、基材上に該発熱組成物成形体を積層する機能を有し、更に、それに被覆剤を被覆し、該発熱組成物成形体の周縁部をシールするシール装置を備えたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記外部無端状ベルトが前記円筒状回転体に基材を介して接触する位置から前記発熱組成物成形体を基材上に積層する位置間での間の任意の領域に、円筒状回転体の回転とともに、該外部無端状ベルトで底打ちされた貫通孔内の発熱組成物を該貫通孔内に押圧する押圧手段を設けたことが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物補給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置であって、該無端状ベルトが内部無端状ベルトであり、内部固定磁石を有し、積層手段が該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に有する他の回転体であり、該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点から最高点の間の任意の領域に発熱組成物供給装置を備え、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該発熱組成物供給装置の擦り切り充填部出口は該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点と最高点の中間点から最高点の間の任意の領域に設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と、円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口内面側に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように内部無端状ベルトを位置させ、該発熱組成物供給部内の発熱組成物を内部無端状ベルトで底うちされた貫通孔内に擦り切り充填するための内部固定磁石を、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、円筒状回転体の回転とともに、該内部固定磁石と該擦り切り手段により回転体周面に設けられ、内部無端状ベルトに底打ちされた貫通孔に該発熱組成物を擦り切り充填して該貫通孔内に保持させると共に、該回転体の回転の最高点付近に、該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に設けた他の回転体を備え、該貫通孔内に保持された発熱組成物成形体を該他の回転体の凹部に転載し、更に該凹部に収納された発熱組成物を該他の回転体とともに回転させ、該他の回転体に連続体の基材を連続的に接触供給し、該連続体の基材で該凹部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、連続体の基材と発熱組成物とを該回転体と共に回転させて、連続体の基材を該回転体から離脱させる際に、該離脱した連続の基材上に該凹部内に保持された発熱組成物成形体を積層する機能を有し、更にそれに被覆材を被せ、該発熱組成物成形体の周縁部をシールするシール装置を備えたことが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物補給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置であって、該無端状ベルトが内部無端状ベルトであり、内部固定磁石を有し、積層手段が該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に有する他の回転体であり、該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点から最高点の間の任意の領域に発熱組成物供給装置を備え、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該発熱組成物供給装置の擦り切り充填部出口は該円筒状回転体の回転の上昇側の最低点と最高点の中間点から最高点の間の任意の領域に設けられ、該内部無端状ベルトは、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、該外部無端状ベルトは、中止点角度がθ1で、基材が該円筒状回転体の外周面に接触する位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、該θ2、θ3については、該円筒状回転体の外周面上に擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と、円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体の回転中心点と、内部無端状ベルトが円筒状回転体の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる該回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°であり、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、該円筒状回転体の外周面の擦り切り手段が当接する位置を挟んで、該円筒状回転体の該貫通孔の供給開口内面側に対応するようにして、該円筒状回転体の内周面に接するように内部無端状ベルトを位置させ、該発熱組成物供給部内の発熱組成物を内部無端状ベルトで底うちされた貫通孔内に擦り切り充填するための内部固定磁石を、該円筒状回転体の内側で、該内部無端状ベルトの該回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、円筒状回転体の回転とともに、該内部固定磁石と該擦り切り手段により回転体周面に設けられ、内部無端状ベルトに底打ちされた貫通孔に該発熱組成物を擦り切り充填して該貫通孔内に保持させると共に、該回転体の回転の最高点付近に、該貫通孔に対応した磁石による吸着力を有する凹部を外周面に設けた他の回転体を備え、さらに、該貫通孔内に保持された発熱組成物成形体を該他の回転体の凹部に転載し、更に該凹部に収納された発熱組成物を回転体とともに回転させ、該回転体に連続体の基材を連続的に接触供給し、該連続体の基材で該凹部内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、連続体の基材と発熱組成物とを該他の回転体と共に回転させて、連続体の基材を該他の回転体から離脱させ、該離脱した連続の基材上に該凹部内に保持された発熱組成物成形体を積層する機能を有し、更にそれに被覆材を被せ、該発熱組成物成形体の周縁部をシールするシール装置を備えたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記発熱組成物が円筒状回転体の貫通孔を通り抜けることにより行われる型成形における円筒状回転体の貫通孔の発熱組成物の入り口側の形状より出口側の形状が大きいことが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置は、半径方向に貫通する所望形状の1個以上複数個の貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部とそれに連接した発熱組成物補給部とを備えた発熱組成物供給装置及び円筒状回転体の周面に配置し、貫通孔を支持する無端状ベルトと、積層手段を基本構成し、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置を備えた発熱組成物成形体包装体の製造装置であって、該無端状ベルトが外部無端状ベルトであり、積層手段が外部固定磁石であり、周面に貫通する貫通孔を複数個配設されている回転制御された中空の円筒状回転体と、該円筒状回転体の内側で、回転最低点の付近の内周面上に発熱組成物供給装置を設け、該発熱組成物供給装置に対応し、円筒状回転体の発熱組成物供給装置と反対側の外周面に基材が当接するできるように外部無端状ベルトを設け、該外部固定磁石は、該外部無端状ベルトの該円筒状回転体と反対側に、発熱組成物供給装置の少なくとも擦り切り手段付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給部内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体の回転方向に移動しないように設け、該発熱組成物供給装置は発熱組成物補給部とそれに連接する擦り切り充填部を有し、該擦り切り充填部は前記回転方向の下手側に貫通孔の供給開口面に対応した擦り切り手段及び擦り切り充填部出口を有し、該発熱組成物補給部は発熱組成物の受け入れ、保存、擦り切り充填部へ発熱組成物の補給をし、該擦り切り充填部の擦り切り手段は、前記円筒状回転体の内周面に当接されるように設けられ、該外部無端状ベルトは、円筒状回転体の動きに同調して動き、該基材の搬送し、及び該基材を該擦り切り手段に向けて押圧し、該円筒状回転体の外周面に接離自在に設ける基材搬送押圧手段であり、該円筒状回転体の回転にあわせ、該貫通孔と基材と該外部無端状ベルトが同時に移動でき、円筒状回転体の内部に設置された発熱組成物供給装置を通じて、発熱組成物を円筒状回転体の貫通孔内へ擦り切り充填し、円筒状回転体の外周面に当接する基材に該発熱組成物成形体を積層する機能を有し、更に、それに被覆材を被覆し、該発熱組成物成形体の周縁部をシールするシール装置を備えたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記発熱組成物が円筒状回転体の貫通孔の入り口を通して貫通孔内に充填され、同じ口を出口として使い、該出口から出ることにより行われる型成形における円筒状回転体の貫通孔の発熱組成物の出入り口側(出口側)の形状より奥(底)部側の形状が小さいことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記円筒状回転体の貫通孔の少なくとも発熱組成物の出口側のエッジ部を略円弧状に形成したことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記貫通孔の平面形状は単一発熱部の平面形状及び区分発熱部の平面形状から選択された少なくとも1種に対応した相似形の平面形状であることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、記発熱組成物成形体包装体製造装置がクリーナーを有することが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記基材上に第2走行手段によって走行させる被覆材を積層被覆させるガイドロールとシールロールを設けたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記基材上に第2走行手段によって走行させる被覆材を積層被覆させるガイドロールとシールロールと該被覆材に接着剤を塗布する接着剤塗布部を設けたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記基材供給ロールと外部無端状ベルトの間にエンボスロールを設けたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体の製造装置は、前記外部無端状ベルトが前記基材が少なくとも発熱組成物成形体の底面を受け入れられる形状の凹部反対面の凸部の少なくとも底面を受け入れられる受容部を有することが好ましい。
本発明の発熱組成物成形体包装体は、発熱組成物成形体包装体の製造方法及び発熱組成物成形体包装体の製造装置の少なくとも1種を使用して製造されたことが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体は、前記発熱組成物成形体包装体の最小剛軟度が100mm以下であることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体は、前記発熱組成物成形体包装体の発熱前と終了後の最小剛軟度の変化を示す最小剛軟度の変化は20%以内であることが好ましい。
また、発熱組成物成形体包装体は、前記発熱組成物成形体包装体の露出部の少なくとも一部に固定手段を有することが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造方法において、前記発熱組成物成形体の周縁部を、該発熱組成物成形体の領域を押圧しない空間部を1個以上有するシールロールを2本組み合わせ、該シールロールの向き合う面の空間部が向かい合い、発熱組成物成形体を両側から包み込むようにしてシールすることにより、発熱体の両面に区分発熱部と区分け部による凹凸状の起伏を形成することが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造方法において前記基材及び被覆材の少なくとも一種が、吸水性を有することが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記発熱組成物供給部がロータリー式ブリッジ防止装置付き発熱組成物供給部を設けた発熱組成物供給部であることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記円筒状回転体の貫通孔が少なくとも前記貫通孔の内壁に発熱組成物付着防止処理をした貫通孔であることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記発熱組成物供給装置の擦り切り部の位置と型が基材から離れる位置の間に型内圧縮器を有することことが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記発熱組成物成形体の製造装置において製造された発熱組成物成形体を積層する基材上に被覆材を被覆させる被覆装置を設けたことが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記発熱組成物成形体の製造装置に、波形状シート製造装置、波形状シートの波形状維持装置、予熱装置、プレス装置、固定手段取り付け装置の何れかから選ばれた少なくとも1種を任意に組み合わせ設け、更に、シール装置、カット装置を設けることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記シール装置が、発熱組成物成形体の最外周縁部及び発熱体の最外周縁部をシールするシール装置であることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記シール装置が、少なくとも区分発熱部の発熱組成物成形体の最外周縁部をシールするシール装置とその次に、発熱体の最外周縁部をシールシール装置とを備えたシール装置であることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記シール装置が、前記少なくとも発熱体の最外周縁部をシールした後に、区分発熱部の発熱組成物成形体の最外周縁部をシールするシール装置とを備えたシール装置であることを特徴とする発熱体の製造発熱組成物積層体周縁部をシールするシール装置であることが好ましい。
また、上記発熱組成物成形体包装体の製造装置において、前記シール装置が、前記発熱組成物成形体の領域を押圧しない空間部を1個以上有するシールロールを2本組み合わせ、該シールロールの向き合う面の空間部が向かい合い、発熱組成物成形体を両側から包み込むように構成されたシール装置であることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成したので、
1.1個以上複数の貫通孔を有する、隙間防止部付きスラットを複数設けた回転制御された円筒状回転体と、発熱組成物供給装置と、無端状ベルト(内部、外部)と、固定磁石とにより、成形性含余剰水発熱組成物を発熱組成物供給装置から供給し、成形性含余剰水発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体を基材上に均一膜厚で容易に安定して積層できるので、薄ものから厚ものまで安定的に基材上に発熱組成物成形体が積層でき、中空の円筒状回転体の周面構成員の厚みを調整することにより発熱組成物成形体の厚みが調整でき、多種の厚みの発熱組成物成形体が安定して製造でき、発熱組成物成形体が積層された基材上に、被覆材又は接着剤が塗布された被覆材を連続して押さえ重ね、更に、シールロールでの周縁部、周辺部の接着(含粘着)ができるため、発熱組成物成形体包装体の連続生産が可能になる。
2.円筒状回転体の貫通孔を使用しているため、エッジ部が直線的でシャープな発熱組成物成形体が作成できる。
3.鉄粉を主成分とした成形性含余剰水発熱組成物を使用し、擦り切り片を用いた擦り切り手段と円筒状回転体の外周面と無端状ベルトの下に設けた固定磁石とにより円筒状回転体の貫通孔に擦り切り充填するので、重力、磁気力によって基材上に積層される際に、吸着力が付加されるため、基材上への接着性が向上して安定化できるので、積層状態の膜厚を薄くしても、厚くても均一な発熱組成物成形体が得られる。
4.超薄型から厚型まで、小サイズで、多種の形状を持つ発熱組成物成形体が安定して得られるので、発熱体として使用前、使用中、使用後に渡り柔軟性が変わらないプリーツ状区分発熱部発熱組成物成形体包装体が製造できる。
5.超薄型から厚型まで、大サイズで、多種の形状を持つ発熱組成物成形体が安定して得られるので、芯材を使用することにより、使用中発熱組成物が偏らない全足温用発熱組成物成形体包装体が製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法、製造装置、発熱組成物成形体包装体の好ましい一実施の形態について説明する。
【0011】
本発明で使用できる発熱組成物は、本発明の発熱組成物成形体包装体製造方法及び/又は製造装置で発熱組成物成形体包装体ができれば制限はないが、好ましくは、発熱組成物は、鉄粉、活性炭等の炭素成分、塩化ナトリウム等の反応促進剤及び水を必須成分とし、易動水値が0.01〜50の余剰水を含有する成形性含水発熱組成物である。
【0012】
また、本発明の成形性含水発熱組成物は、前記成分の他に、木粉等の保水剤、吸水性ポリマー、成形助剤、亜硫酸ナトリウム等の水素発生抑制剤、水酸化カルシウム等のpH調整剤、骨材、機能性物質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン、両性イオン、アニオン、カチオンの界面活性剤、ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子化合物、ジメチルシリコーンオイル等の有機ケイ素化合物、焦電物質、セラミック等の遠赤外線放射物質、トルマリン等のマイナスイオン発生剤、FeCl等の発熱助剤、ケイ素やアルミニウム等の鉄以外の金属、二酸化マンガン等の酸化鉄以外の金属酸化物、塩酸やマレイン酸や酢酸等の酸性物質、パルプ等の繊維状物、尿素等の肥料成分、グリセリンやD−ソルビトール等の保湿剤、離型剤又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも一種を含有してもよい。
尚、本発明の発熱組成物の成分は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される発熱組成物の如何なる成分をも適宜選択して使用できる。
【0013】
前記成形性含余剰水発熱組成物は、その配合割合は特に限定されるものではないが、好ましくは、鉄粉100重量部に対して、炭素成分1.0〜50重量部、反応促進剤1.0〜50重量部、水1.0〜60重量部、保水剤0.01〜10重量部、吸水性ポリマー0.01〜20重量部、pH調整剤0.01〜5重量部、水素発生抑制剤0.01〜12重量部、鉄以外の金属1.0〜50重量部、酸化鉄以外の金属酸化物1.0〜50重量部、界面活性剤0.01〜5重量部、疎水性高分子化合物、骨材、繊維状物、機能性物質、有機ケイ素化合物、焦電物質はそれぞれ0.01〜10重量部、成形助剤、離型剤はそれぞれ0.001〜6重量%、保湿剤、肥料成分、発熱助剤はそれぞれ0.01〜10重量部、酸性物質0.01〜1重量部である。尚、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
尚、この配合割合は、反応混合物、発熱混合物にも適用することができる。また、反応混合物の易動水値は0.01未満が好ましい。
また、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
発熱組成物として易動水値が0.01〜20になるように配合割合を選択するのが好ましい。
【0014】
また、固体原料は鉄粉等の水に不溶なもので、液体原料は水や反応促進剤の水溶液等の液状のものをいう。
【0015】
成形性含余剰水発熱組成物の発熱反応の立ち上がりを良くさせるためには、酸化処理した発熱組成物や活性化鉄粉を含有する発熱組成物を用いることが好ましい。
1.酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物
酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物の製造方法には制限はないが、反応混合物又は発熱組成物を酸化性ガス環境下で、放置又は混合等により、温度上昇分を1℃以上にする発熱混合物の製造方法等が一例として挙げられる。一例として、反応混合物の酸化ガスの接触処理方法は、鉄粉と反応促進剤と水を必須成分とし、含水量が0.5〜20重量%で、易動水値が0.01未満の反応混合物を、酸化性ガスと接触処理し、10分以内に反応混合物の温度上昇分を1℃以上にさせる。
更に所望により、水又は反応促進剤水溶液を加えて、所望の含水量の発熱組成物とする。
必須成分以外の成分は、前記製造工程の所望の工程で加えてよい。
また、酸化ガスの接触処理は容器の中に存在する状態でも、不織布等の通気性シート状物の中に存在する状態でもよい。
また、酸化性ガス接触処理は撹拌下、非撹拌下、流動下又は非流動下の何れでもよく、バッチ式でも連続式でもよい。
2.活性化鉄粉含有発熱組成物
活性化鉄粉を含む発熱組成物である。
【0016】
前記鉄粉は、限定はされないが、鋳鉄鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉、還元鉄粉、スポンジ鉄粉及びそれらの鉄合金粉等が一例として使用できる。更に、これら鉄粉が炭素や酸素を含有していてもよく、また、鉄を50%以上含む鉄で、他の金属を含んでいてもよい。合金等として含まれる金属の種類は鉄成分が発熱組成物の成分として働けば特に制限はないが、アルミニウム、マンガン、銅、ケイ素等の金属、半導体が一例として挙げられる。本発明の金属には半導体も含める。
本発明の鉄粉において、前記鉄以外の金属の含有量は、鉄粉全体に対して通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。
【0017】
前記鉄の表面の少なくとも一部に酸素含有皮膜を有する鉄粉としては、
A.発熱組成物の必須成分又はそれに酸性物質やその他必要成分を加えたものを酸化性ガスとの接触処理し、鉄成分を部分酸化し、鉄成分の表面を少なくとも部分酸化した活性鉄粉
B.ウスタイトの含有量が、鉄のX線ピーク強度比として、2〜50重量%の活性鉄粉
C.厚さ3nm以上の鉄酸化皮膜を表面に有する鉄粉
D.活性鉄粉と活性鉄粉以外の鉄粉の混合物
等が一例として挙げられる。
【0018】
前記活性鉄粉とは、鉄粉の表面の少なくとも一部が鉄酸化皮膜で覆われ、一つは前記鉄酸化皮膜の厚さが3nm以上であり、且つ、少なくとも活性鉄粉の中心部領域及び鉄酸化皮膜の下の領域から選ばれた少なくとも1領域において酸素を含まない鉄成分の領域を有する活性鉄粉である。
前記鉄粉の表面を覆う酸素含有皮膜である鉄酸化皮膜の厚さは、オージェ電子分光法を用いて、3nm以上であば制限はないが、通常3nm以上であり、好ましくは3nm〜100μmであり、より好ましくは30nm〜100μmであり、更に好ましくは30nm〜50μmであり、更に好ましくは30nm〜1μmであり、更に好ましくは30nm〜500nmであり、更に好ましくは50nm〜300nmである。鉄の酸素含有被膜の厚さを3nm以上とすることにより、鉄の酸素含有被膜が酸化反応の促進効果を発揮でき、空気等の酸化性ガスと接触して、酸化反応をすぐに開始させることができる。
鉄の酸素含有被膜の厚さが100μm以上であると、発熱時間が短くなるおそれがあるが、用途によっては使用できる。
また、もう一つはウスタイトを有する活性鉄粉で、ウスタイト量は、鉄とのX線強度比として、通常は2〜50重量%であり、好ましくは5.01〜50重量%であり、より好ましくは5.01〜40重量%であり、更に好ましくは6〜40重量%であり、更に好ましくは7〜30重量%であり、更に好ましくは7〜25重量%である。50重量%を超えても発熱立ち上がり性はよいが、発熱持続時間が短くなる。2重量%未満であると発熱立ち上がり性が鈍くなる。
【0019】
前記活性鉄粉の鉄酸化被膜の厚さの分析法はオージェ電子分光法が、ウスタイト量の測定にはX線解析法が使用される。
前記オージェ電子分光法は、深さ方向にFe換算でのスパッタリング速度11nm/分でArでスパッタリングした場合に、O(酸素)のピーク強度(Io)とFeのピーク強度(Ii)の比(Io/Ii)が0.05以上となる部分をいう。従って、前記鉄粉表面の鉄の酸素含有皮膜の厚さは、鉄粉表面から(Io/Ii)が0.05となる深さまでのFe換算での距離である。測定条件は、スパッタリング時間:15分間、スパッタリング速度:11nm/分(Fe換算)である。前記オージェ電子分光法のスパッタリング時間の経過とともにIoが滅少し、Iiが増加する。鉄粉表面から(Io/Ii)が0.05となる深さまでのスパッタりング時間を厚さに換算することにより、鉄酸化皮膜の厚さを算出することができる。
前記ウスタイト量とは、X線解析装置を用い、鉄(αFe)の110面のピークの積分強度とFeO(ウスタイト)の220面のピークの積分強度から次式により、鉄とのX繰強度比として、%表示で表したものである.
ウスタイト量(重量%)=100×(KFeO/KαFe)
KFeO:FeO(ウスタイト)の220面のピークの積分強度
KαFe:鉄(αFe)の110面のピークの積分強度
尚、鉄酸化皮膜を有する鉄粉が鉄粉以外の物質(炭素成分、反応促進剤や水等)を含む混合物を使用して、作成されている場合は、作成後の混合物から磁石等により鉄粉を分離し、それを試料として測定すればよい。発熱組成物の外、発熱体の中の発熱組成物や発熱組成物成形体を分析する場合は窒素雰囲気下、窒素置換されたイオン交換水に発熱組成物や発熱組成物成形体を分散させ、磁石で、鉄粉を分離し、窒素雰囲気下で乾燥させたものを測定用試料とする。
【0020】
前記炭素成分としては、炭素質物質であれば制限はない。カーボンブラック、黒鉛、活性炭等が一例として挙げられる。
【0021】
前記反応促進剤としては、発熱の反応促進ができるものであれば制限はない。
塩化ナトリウム、塩化カリウム等の金属ハロゲン化物や、硫酸カリウム等の金属硫酸塩類、硝酸ナトリウム等の硝酸塩、酢酸ナトリウム等の酢酸塩、炭酸第一鉄等の炭酸塩等の無機電解質が一例として挙げられる。公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている電解質も用いることもできる。
これらの反応促進剤は通常は水溶液として用いられるが、粉体のままで用いることもできる。反応促進剤の水溶液として使用される場合は液体発熱組成物原料として扱い、液体発熱組成物原料を作成委するための固体原料の粒度は制限はない。
【0022】
成形助剤とは、水分との組み合わせにより、含余剰水発熱組成物の成形性を改善する成形性改善剤である。
【0023】
成形助剤としては、水溶性又は親水性があり、含余剰水発熱組成物の成形性を改善するものであれば制限はないが、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マルトース、ラクトース、サッカロース、トレハロース、ペクチン等の糖類、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール類、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、コーンスターチ、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシルメチルスターチ、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、プルラン糖のデンプン類、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム、寒天、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンシロップ、マンニットシロップ、カラギーナン、トラントガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジュランガム、プルラン、ガードラン、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆蛋白質、小麦蛋白質、アラピノガラクタン、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガカントゴム、ポリ−N−ビニルアセトアミド、アクリル酸−デンプン共重合体、微晶質セルロース、N−ビニルアセトアミド共重合体、ベントナイト、カオリン、珪酸ソーダ、塩化カルシウム、モンモリロナイト、珪酸アルミニウム又はポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水分散エマルジョン等の単独又は組み合わせの使用が一例として挙げられる。
【0024】
前記骨材としては、充填剤として有用であり、及び/又は、発熱組成物の多孔質化に有用であれば制限はない。化石サンゴ(サンゴ化石、風化造礁サンゴ等)、竹炭、備長炭、シリカ等が一例として挙げられる。
【0025】
前記機能性物質としては、薬効、芳香等の何らかの機能を有していればいかなるものでもよい。香料、薬草、ハーブ、漢方薬、経皮吸収性薬物、医薬活性物質、芳香剤、化粧水、乳液、湿布剤、防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、消臭剤又は脱臭剤、磁気体等が一例として挙げられる。
更に、機能性物質としては、具体的に一例を挙げれば、酸性ムコポリサッカライド、カミツレ、セイヨウトチノキ、ビタミンE、ニコチン酸誘導体、アルカロイド化合物等の血行促進剤;セイヨウトチンキ、フラボン誘導体、アントシアニジン、ビタミンP、きんせんか、シラノール、テルミナリア、マユス等のむくみ改善剤;アミノフィリン、茶エキス、カフェイン、キサンテン誘導体、イノシット、デキストラン硫酸誘導体、セイヨウトチノキ、エスシン、アントシアニジン、有機ヨウ素化合物、オトギリ革、スギナ、マンネンロウ、朝鮮人参、ヒアルウロニダーゼ等のスリム化剤;インドメタシン、dl−カンフル、ケトプロフェン、ショーガエキス、トウガラシエキス、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の鎮痛剤;ラベンダー、ローズマリー、シトロン、ジェニパー、ペパーミント、ユーカリ、ローズウッド、オレンジ等の香料等が挙げられ、一種以上を用いることができる。
【0026】
前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、皮膚刺激剤、サリチル酸やインドメタシン等の沈痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、蓮血管拡張剤、鎮咳去疾剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬剤は、一種又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
【0027】
本発明の基材や被覆材を構成する包装材としては、発熱体用の包装材として機能すれば制限はない。例えば、包材として非通気性素材、通気性素材、吸水性素材、非吸水性素材、非伸長性素材、伸長性素材、伸縮性素材、非伸縮性素材、発泡素材、非発泡素材、非ヒートシール性素材、ヒートシール性素材等が一例として挙げられ、フィルム、シート、不織布、織布等及びそれらの積層体等の所望の形態で、所望の用途により適宜使用できる。
尚、本発明の発熱発熱体に使用される包装材は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包装材をも適宜選択して使用できる。
【0028】
前記通気性フィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化エチレンフィルム等を使用した多孔質フィルムが好適に用いられ、必要通気量に応じて孔径が定められる。通気量は必要発熱量、温度に応じて、用いる発熱剤に関連して設計される。
また、繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布よりなる包装材、ポリエチレンフィルム等非通気性フィルムに穿孔により孔を開けた包装材や穿孔フィルムや多孔質フィルムに不織布をラミネートした積層体が一例として挙げられる。
【0029】
前記非通気性フィルムとしては、実質的に酸素を透過しないフィルムであれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプタジエン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド等からなる包装材が一例として挙げられる。
非通気性ポリエチレンフィルムの片面に吸水性ポリマー含有ポリエステル不織布をラミネートしたものや非通気性ポリエチレンフィルムの片面に段ボール紙等の紙類をラミネートした積層体等も使用できる。
【0030】
はじめに、本発明の製造方法において用いられる好ましい製造装置について説明する。
本発明の発熱組成物成形体包装体製造装置は、常圧で、成形性含余剰水発熱組成物を擦り切り充填する発熱組成物供給装置を備えた常圧供給成形方式の装置であり、半径方向に貫通する所望形状の貫通孔が周面に有する中空の円筒状回転体と、擦り切り手段を備えた擦り切り充填部7とそれに連接した発熱組成物供給装置とを備えた発熱組成物供給装置及び貫通孔を支持する無端状ベルトを円筒状回転体の周面に配置することを基本構成した発熱組成物成形体包装体製造装置である。
この基本構成を有する発熱組成物成形体包装体製造装置としては、
(1)貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体の貫通孔に対応して、その回転の最高点付近に発熱組成物供給装置を配置し、その周面の内周面に沿って内部無端状ベルトを配置し、その周面の外周面に沿って外部無端状ベルトを配置し、基材を円筒状回転体の周面に供給する第1走行手段と被覆材を成形体を積層した基材に供給する第2走行手段を配置した発熱組成物成形体包装体製造装置。
(2)貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体の貫通孔に対応して、その回転の最高点と最低点の中間点付近に発熱組成物供給装置を配置し、その周面の内周面に沿って内部無端状ベルトを配置し、その最高点付近に成形体を受領する、磁石に支持された凹部を有する回転体を配置した発熱組成物成形体包装体製造装置。
(3)貫通孔を周面に有する中空の円筒状回転体の貫通孔に対応して、その回転の最高低点付近で、その周面の内周面に発熱組成物供給装置を配置し、その回転の最高低点付近で、発熱組成物供給装置に対応した、円筒状回転体の外周面に外部無端状ベルトを配置し、基材を円筒状回転体の周面に供給する第1走行手段と被覆材を成形体を積層した基材に供給する第2走行手段を配置した発熱組成物成形体包装体製造装置。
が挙げられる。
また、本発明の成形性含余剰水発熱組成物は非粘稠質素材ではないので、加圧送給するポンプで素材押し出しノズルに加圧送給し、貫通孔内に発熱組成物を供給する装置では成形性含余剰水発熱組成物を供給できない。
また、発熱組成物供給装置への発熱組成物の供給装置は、発熱組成物が供給できれば制限はないが、スクリューコンベア、ベルトコンベア等が一例として挙げられる。
また、基材供給装置、被覆材供給装置、シール装置は、既存装置、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている装置を適宜選択して使用できる。
【0031】
前記円筒状回転体、スラット、貫通孔、凹部の発熱組成物と接触する領域に発熱組成物付着防止処理を行うことが好ましい。特に、貫通孔や凹部の内壁又は出入り口付近に発熱組成物付着防止処理を行うことが好ましい。
発熱組成物付着防止処理としては、発熱組成物が付着しない又は付着し難くなれば制限はないが、
1)付着しにくい材料からなる円筒状回転体やスラットの構成、
2)鏡面仕上げ処理、
3)付着防止層の設置が一例として挙げられる。
更に、付着防止層を構成するものとして、(1)非親水性物質、(2)離型剤、(3)酸化チタン膜が一例として挙げられる。酸化チタン膜は紫外線照射との併用が好ましい。
前記付着防止層の下地として、Cr、Ni、Al、Ti等を主成分とする金属層や合金層、及び複数の組み合わせからなる層、金属酸化物層、金属窒化物層、金属酸窒化物層、金属炭化物層等の硬質層をCVD等の物理的手段やメッキ等の化学的手段等で設けてもよい。前記付着防止層の厚さは、制限はないが、0.1〜10μmが好ましい。前記硬質層の厚さは、制限はないが、0.1〜500μmが好ましい。公知の又は開示された鏡面仕上げ処理、非親水性物質、(金型)離型剤、酸化チタン膜及びそれらの設置方法も使用できる。
【0032】
付着しにくい材料での型である円筒状回転体やスラットの構成するにあたり、付着しにくい材料は、フッ素樹脂やシリコーン等の非親水性材料が一例として挙げられる。
【0033】
鏡面仕上げ処理としては、研磨、ブラスト、研削等の方法が一例として挙げられる。
1.研磨は、研磨材で表面を磨くことによって行うことができる。
研磨は、
1)平面研削盤で、研磨、
2)研磨ブラシによる砥粒研磨
3)砥粒を用いた手作業による研磨鏡面処理等が一例として挙げられる。
研磨材としては、
1)研磨剤(炭化珪素、二酸化珪素、ガーネット等)の粒子を紙に固定した研磨紙、2)ダイヤモンド電着砥石、3)砥石(アルミナ粉、炭化珪素粉、ダイヤモンド粉)付きフェルト、不織布、4)研磨剤を接着剤で固めたディスクを用いたグラインダ、5)ステンレス製のブラシ等が一例として挙げられる.
2.ブラストは、研磨剤を圧縮空気と共に吹き付けて表面に凹凸を作る方法である。
3.研削法は、表面を薄く工具や研磨剤を接着剤で固めたディスクを用いたグラインダで削る方法がある。
等が一例として挙げられる。
【0034】
本発明の表面鏡面性としては、発熱組成物が付着しない又は付着し難くなれば制限はないが、JIS B 0601において、算術平均粗さ(Ra)は制限はないが、好ましくは、10μm以下であり、より好ましくは0.01〜10μmであり、更に好ましくは0.01〜1.0μmであり、更に好ましくは0.01〜0.1μmであり、更に好ましくは0.01〜0.05μmである。最大高さ粗さ(Rz)は、好ましくは0.1〜40.0μmであり、より好ましくは0.1〜30.0μmであり、更に好ましくは0.1〜10.0μmであり、更に好ましくは0.1〜0.5μmである。
【0035】
鏡面化の一例としては、研磨剤として平均粒径0.01μm乃至0.1μmのアルミナ粉、炭化珪素粉、ダイヤモンド粉をフェルトにのせて、パフ研磨することで行うことができる。他の一例の方法としては、金型内面の形状に合わせた特定形状を持つ金属ブロックを鏡面仕上げし汚染防止層の非親水性樹脂に加熱(適用樹脂のTg以上Tm−20℃以下)しながら押し付けて行うことができる。
【0036】
前記付着防止層の設置(貫通孔の内壁及び又はその周辺部に非親水性層を設ける)方法は制限はないが、1)硬質クロームメッキやニッケルメッキ等のメッキ、2)非親水性物質や金型離型剤の含浸、塗布、皮膜の形成、3)酸化チタン膜形成処理等、或いは、これらの複合処理が一例として挙げられる。設置材料としては、非磁性材料が好ましい。
【0037】
前記非親水性物質は、上述したように、発熱組成物を付着させない性質が要求され、このため水濡れ角95°以上、より好ましくは100°以上のコーティング用樹脂が好ましい。一般的に、水濡れ角95°以上であるフッ素樹脂、シリコーン系樹脂等の中から、塗装性、膜表面の平滑性、膜厚安定性、硬質層との密着性を満足するものを選定することが好ましい。
【0038】
前記フッ素系樹脂としては、それ自体公知の任意のフッ素系樹脂が使用できるが、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パープルオロアルキルビニルエーテル共重合体、とこれらのエポキシ樹脂変性体、アクリル樹脂変性体、ブロックアクリル樹脂変性体、テトラフルオロエチジメチル−1,3−ジオキソール)共重合体等の非晶質フッ素樹脂の単独、或いは、複数の組み合わせで用いることができる。
【0039】
これらのフッ素系樹脂は、その分子量がフィルム形成能を有する程度に高分子量であることが好ましい。水ディスパージョン塗料としたり、適当な溶剤を加えた塗料としてスプレー塗装してもよいし、樹脂粉体をそのまま静電粉体塗装してもよい。
【0040】
前記シリコーン系樹脂としては、それ自体公知の任意のシリコーン系樹脂ができるが、有機シロキサン化合物、フロロ有機シロキサン化合物やこれらをアクリル樹脂変性、エポキシ樹脂変性、アルキッド樹脂変性、エポキシ樹脂変性したものの単独、或いは、複数の組み合わせて使用することができる。これらは塗料化したものが好ましい。塗装はスプレー塗装、ディピング塗装等で行うことができる。
【0041】
前記離型剤としては、油性の離型剤と水性の離型剤とがある。これら離型剤は少なくとも前記円筒状回転体の貫通孔の内壁面に、自動的に及び/又は定期的に補充するように離型剤補充装置を設置し補充してもよい。また、離型剤補充装置の設置位置には制限はないが、前記円筒状回転体の回転進行方向に対して、クリーナーの設置位置から発熱組成物供給装置の設置位置の間に設けることが好ましい。
1.油性の離型剤としては、その種類に特に制限はないが、
1)鉱物油、合成油、動植物油等で構成される潤滑油
2)ホーマー油等の離型剤を灯油で希釈したもの
3)グリース、天然ワックス、合成ワックス等の高粘性潤滑油、
4)シリコーンオイル、変成シリコーン、フッ素樹脂等の耐熱性潤滑剤等
5)高級アルコール、ラウリルアルコール、ステアリン酸、高級脂肪酸塩(カルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、バリウムステアレート等)
が一例として挙げられる.
2.水性の離型剤としては、その種類に特に制限はないが、
1)鉱物油、ホーマー油を界面活性剤により水性エマルジョン化させたもの
2)ワックスを同様にエマルジョン化させたもの、
3)シリコーン樹脂とアクリル樹脂を含むアクリルシルコーンエマルジョン
が一例として挙げられる。
【0042】
前記円筒状回転体の、少なくとも貫通孔の内壁面の表面温度を好ましくは略50〜70℃の範囲の温度に加熱、保温し、型成形を行ってもよい。これにより離型性が向上する。前記加熱のため加熱装置は制限はなく公知の加熱装置やヒーターが使用でき、設置数や設置場所も制限はなく、適宜選択して設置すればよい。また、前記表面温度の範囲は、前記発熱組成物の組成により、前記表面温度の範囲以外の範囲も適宜選択して使用できる。
離型が良好に行われる理由としては、次のように推察している。
1)少なくとも貫通孔の内壁面の表面を加熱することにより、発熱組成物と貫通孔との界面にある水を蒸発させ、発生する蒸気により、貫通孔からの成形品の離型性が向上する。
2)水性の離型剤は加熱した少なくとも貫通孔の内壁面の表面に塗布することにより、離型剤の水分が蒸発して離型剤の膜が少なくとも貫通孔の内壁面の表面に定着し、発熱組成物の水による流れを防ぎ、発熱組成物成形体の貫通孔付着を防止しやすくなる。
【0043】
前記円筒状回転体の貫通孔は、貫通孔の使用の仕方により、
1.前記発熱組成物が円筒状回転体の貫通孔を通り抜けることにより型成形が行われる発熱組成物の入出別口型と
2.前記発熱組成物が円筒状回転体の貫通孔の発熱組成物の入口を通して貫通孔内に充填され、同じ口を発熱組成物の出口として使い、前記発熱組成物の出口から出ることにより型成形が行われる発熱組成物の入出同一別口型の2種類がある。
1.前記発熱組成物の入出別口型の場合の円筒状回転体の貫通孔は、下記の種類がある。
1)貫通孔の発熱組成物の入口側の形状と発熱組成物の出口側の形状が同じ大きさの貫通孔。
2)貫通孔の発熱組成物の入口側の形状より発熱組成物の出口側の形状が大きい貫通孔。
3)貫通孔の内壁に付着防止層を設けた貫通孔
4)発熱組成物の出口側のエッジ部を略円弧状に形成した(アールrを設けた)貫通孔
5)1)〜4)の任意の組み合わせによる貫通孔
前記円筒状回転体の貫通孔は発熱組成物の入り口側の形状より発熱組成物の出口側の形状が大きいことが好ましい。
2.前記発熱組成物の入出同一口型の場合の円筒状回転体の貫通孔は、下記の種類がある。
1)貫通孔の発熱組成物の出入口側の形状と奥(底)部側の形状が同じ大きさの貫通孔
2)貫通孔の発熱組成物の出入口側の形状より奥(底)部側の形状が小さい貫通孔
3)貫通孔の内壁に付着防止層を設けた貫通孔
4)貫通孔の発熱組成物の出入口側のエッジ部を略円弧状に形成した(アールrを設けた)貫通孔
5)1)〜4)の任意の組み合わせによる貫通孔
前記円筒状回転体の貫通孔は発熱組成物の出入口側の形状が奥(底)部側の形状より大きいことが好ましい。
【0044】
1.入出別口型の場合の円筒状回転体の貫通孔
前記円筒状回転体の貫通孔の発熱組成物出口側の発熱組成物側に向かった辺(エッジ部)を略円弧状に形成することが好ましい。即ち、0.1〜20mmの曲率半径に曲面加工することが好ましい。貫通孔の発熱組成物出口側のエッジ部を略円弧状に形成する、即ち、アールrを設けることにより、発熱組成物成形体の型離れがよい成形ができる。
2.入出同一口型の場合の円筒状回転体の貫通孔
前記円筒状回転体の貫通孔の発熱組成物出入り口側の発熱組成物側に向かった辺(エッジ部)を略円弧状に形成することが好ましい。即ち、0.1〜20mmの曲率半径に曲面加工することが好ましい。貫通孔の発熱組成物出入り口側の発熱組成物側に向かったエッジ部を略円弧状に形成する、即ち、アールrを設けることにより、発熱組成物成形体の型離れがよい成形ができる。
前記1.及び2.の曲率半径は制限はないが、好ましくは0.1〜20mmであり、より好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmであり、更に好ましくは0.3〜5mmであり、更に好ましくは0.3〜3mmであり、更に好ましくは0.5〜2mmである。
【0045】
前記円筒状回転体の直径は、制限はなく、発熱組成物成形体の寸法や取数や機械の能力等により適宜決定されるが、好ましくは100〜1,000mmであり、より好ましくは100〜800mmであり、更に好ましくは100〜600mmであり、更に好ましくは100〜500mmであり、更に好ましくは100〜300mmである。
直径が100mm未満の場合は、円周方向に設けることができる貫通孔5の数や、貫通孔5の大きさが制限されすぎて目的とする発熱組成物成形体を効率良く形成できないおそれがある。一方、直径が1,000mmを超える場合は、円筒状回転体に歪みが生じたり、発熱組成物による、遠心方向への基材の膨らみや発熱組成物が零れ落ちることを防ぎにくくなる虞がある。
【0046】
前記円筒状回転体の回転の周速度は可能な限り早くすることが好ましい。発熱組成物が貫通孔に擦り切り充填されてから基材に載置されるまでの時間を短くすることによって、発熱組成物による、遠心方向への基材の膨らみや発熱組成物が零れ落ちることを防ぐことができると共に、生産性を高めることができる。円筒状回転体の周速度は、制限はないが、生産性をあげるためには、好ましくは10〜50m/分であり、より好ましくは10〜130m/分である。周速度が10m/分未満の場合は、生産性が悪くなる虞がある。一方、周速度が50m/分を超えると、発熱組成物の粘度によっては転写しにくく、積層しにくくなる。
【0047】
前記円筒状回転体は一定速度で回転させて、発熱組成物成形体を安定して効率よく形成することが好ましい。但し、円筒状回転体と他の装置部分とを同調して動かすことさえできれば、周速度を変動させることもできる。また、円筒状回転体は、発熱組成物成形体の生産量を自在に調節するために、周速度を調節できるように構成することが好ましい。
【0048】
前記円筒状回転体の材料は、制限はないが、ポリプロピレン、ポリアミド、PEEK等の合成樹脂、ステンレス、アルミニウム、真鍮等の金属やそれらの合金を使用することが好ましい。金属の場合、これらの材料の中から円筒状回転体の機械構造、或いは、円周部にどのように表面処理を施すか等を考慮に入れて決定される。円筒状回転体の円周部の表面は、その材料によって、パフガケ、硬質クロームメッキ、ニッケルメッキ、テフロン(登録商標)含浸、テフロン(登録商標)皮膜の形成等、或いは、これらの複合処理が適宜行われる。非磁性材が好ましい。
【0049】
前記円筒状回転体の円周方向に設けられる貫通孔の数は、目的とする発熱組成物成形体の大きさや、円筒状回転体4の直径との関係において定適宜められるが、好ましくは2〜16であり、より好ましくは4〜16であり、更に好ましくは4〜8である。前記貫通孔5の数が4末満の場合は、目的とする量の発熱組成物成形体を生産するためには、円筒状回転体の回転を速くしなければならないので、装置にかかる負担が大きくなりすぎる虞や、安定した生産ができなくなる虞がある。
【0050】
図1、図2(a)に前記(1)の発熱組成物成形体包装体の製造装置に断面図を示す。
発熱組成物成形体製造装置は1で、発熱組成物供給装置は2で、擦り切り片(擦り切り手段)は7で、円筒状回転体は21で、貫通孔は35で、連続体の基材は53で、内部無端状ベルト(貫通孔の底うち具)は56で、無端状ベルト支持具は36で、連続体の被覆材は54で、内部固定磁石(擦り切り充填用)は13で、中空ロールは40で、外部固定磁石(排出手段)は14で、押し出しベルト(排出手段)は37で、支持板は57で、ロールは39で、シールロールは71で、それぞれを示す。
また、図2(a)において、回転体の回転方向はGで、回転最高点はAで、回転最低点はBで示し、前記内部無端状ベルト56は、前記円筒状回転体21の外周面の擦り切り手段が当接する位置と回転体21との中心を基準にして、θ2及びθ3の任意の位置に、前記円筒状回転体21の前記貫通孔35の供給開口に対応するようにして、前記円筒状回転体の内周面に接するように着脱自在に設けられ、
前記外部無端状ベルトは、中心点角度がθ1で、基材53が前記円筒状回転体21の外周面に接触する任意の位置に基材を支持して着脱自在に設けられ、前記θ1、θ2、θ3については、前記円筒状回転体21の外周面上に擦り切り充填部7の擦り切り手段7が当接する位置(点)と円筒状回転体21の回転中心点と、回転方向に進行した円筒状回転体の外周面上の任意の位置(点)とからなる前記回転中心点での角度をθ1とし、前記擦り切り充填部7の擦り切り手段が当接する位置(点)と円筒状回転体21の回転中心点と、内部無端状ベルト56が円筒状回転体21の内周面から離脱する任意の位置(点)とからなる前記回転中心点での角度をθ2とし、前記擦り切り充填部7の擦り切り手段7が当接する位置(点)と円筒状回転体21の回転中心点と、内部無端状ベルト56が円筒状回転体21の内周面に接触開始する任意の位置(点)とからなる前記回転中心点での角度をθ3とし、0°<θ1≦70°、0°<θ2≦120°、0°<θ3≦120°である。
前記円筒状回転体21の外周面の擦り切り手段7が当接する位置に対し回転前後θ2及びθ3の任意の位置に、前記円筒状回転体21の外周面の擦り切り手段7が当接する位置を挟んで、前記円筒状回転体21の前記貫通孔35の供給開口内面側に対応するようにして、前記円筒状回転体21の内周面に接するように内部無端状ベルト56を位置させ、前記発熱組成物供給装置2内の発熱組成物を内部無端状ベルト56で底うちされた貫通孔35内に擦り切り充填するための内部固定磁石13を、擦り切り充填部7付近において、前記回転体21の内側で、前記内部無端状ベルト56の前記回転体21と反対側に、前記円筒状回転体21の内側の発熱組成物供給装置2の擦り切り手段7付近の位置及びそれを含む回転進行側と反対側の発熱組成物供給装置2内の領域の任意の位置の双方にかかるようにして、円筒状回転体21の回転方向に移動しないようにして位置させ、θ1の回転進行側の位置において、前記外部無端状ベルト55に支持された基材53が少なくとも前記貫通孔35を覆うようにして、前記円筒状回転体21外周面に当接させ、無端状ベルト56との間に基材35を前記円筒状回転体21外周面に沿って連続的に供給できるように設けられる。
また、発熱組成物の特性等により、必要であれば、円筒状回転体21の周面に設けられた貫通孔35やその付近の外周面、内週面、内部無端状ベルト表面、排出手段の表面等をクリーニングするためクリーナーを設けてもよい。
【0051】
前記クリーナーとしては、回転体表面や貫通孔がクリーニングできれば制限はない。
クリーナーは、回転体表面や貫通孔に付着した発熱組成物を機械的にはき落とすものとして、回転ブラシや固定ブラシやクリーニングブレードが一例として挙げられる。
所望により、送風機(エアブロー器等)や吸引器を併用してもよい。
クリーナーの使用例として、一例を挙げれば、回転ブラシや固定ブラシやクリーニングブレード等により回転体表面や貫通孔内壁をこすり、付着物を払いのけ、受け容器等に集荷する。又は空気等の気体送風により付着物の吹き飛ばし、受け容器等に集荷する。
ブラシ類やクリーニングブレードと送風機を組み合わせれば、回転体表面や凹部や貫通孔を清掃し、更に送風機で付着した付着物を吹き飛ばし清掃することができる。払いのけられた付着物は、受け容器等に集荷する。
受け容器に集荷された付着物は、逐次、減圧やベルトコンベア等により外部へ排出してもよいし、作業終了後まとめて受け容器から排出してもよい。
尚、回転ブラシや固定ブラシやクリーニングブレード等の払い清掃具や送風機等の設置数や設置位置には、クリーニングができれば特に制限はない。
【0052】
発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部7において、内部無端状ベルト56に底打ちされた貫通孔35内に擦り切り片と内部固定磁石13により発熱組成物が擦り切り充填され、外部無端状ベルト55に支持された連続体の基材53に覆われて、それら同調してね回転体21の回転の最低点方向へ移動し、回転の最低点付近で、基材53上に発熱組成物成形体が積層され、シールロール70へ送られる。
【0053】
発熱組成物供給装置2におけるの擦り切り充填部7及び擦り切り手段7は、進行方向横断面形状が少なくとも1例及び2列の貫通孔35をカバーできる程度の大きさであり、円筒状回転体21の中心側の回転最高点付近に位置する発熱組成物供給装置2の発熱組成物補給部の発熱組成物投入口が成形性含余剰水発熱組成物供給用のタンク(図示せず)等に連結され、円筒状回転体21の周面と当接する側の端部には、擦り切り手段を有する擦り切り充填部7が連設されている。擦り切り充填部7の擦り切り手段は、円筒状回転体21の周面で貫通孔35及びその周辺部に当接されている。
擦り切り充填部7の下面は、擦り切り手段よりも円筒状回転体21回転方向側領域を除き、回転体21の周面に当接されている。前記下面は、ゴム等の柔軟材でできており、円筒状回転体21周面に沿うような形状をし、前記下面の形状と円筒状回転体21の周面の形状とは、一致するようになされている。
円筒状回転体21の擦り切り手段7以降の回転方向側の貫通孔35及びその周辺部は擦り切り手段7のみが当接されている。ここでは擦り切り手段7として擦り切り片を使用している。
また、発熱組成物供給装置2への発熱組成物の供給手段はスクリューコンベアやベルトコンベア等が一例として挙げられる。加圧による送給を除いた搬送手段が好ましい。
【0054】
本発明の製造装置において、連続体の基材は、図1に示すように、無端状ベルト56に支持されて円筒状回転体21の回転する周面上に供給される。供給された基材53は、前記貫通孔35内に保持された発熱組成物成形体の表面を覆った状態で、無端状ベルト56、発熱組成物成形体及び円筒状回転体21と共に回転する。
【0055】
このように無端状ベルト56と円筒状回転体21の周面との間隙を通して、連続体の基材53を連続的に供給し、前記貫通孔35に保持された発熱組成物成形体を基材53で覆いながら回転させると、発熱組成物成形体が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。
【0056】
本発明の製造装置において、無端状ベルト56は、基材53を支持し、擦り切り手段7が円筒状回転体21の外周面に当接する位置(点)と回転体21の中心点の回転方向側に角度θの回転体21の周面上の任意の位置の間において、θが60°以内であり、円筒状回転体21上の発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部7の出口以降の回転方向側の任意の位置に無端状ベルト55に支持された基材53が前記円筒状回転体21の周面に接触するように設けられる。前記無端状ベルト56は前記円筒状回転体21の周面との間に連続体の基材53を供給可能な位置に、距離を保って設けられている。
【0057】
かかる位置に無端状ベルト55を設けると、連続体の基材53を無端状ベルト55で支持しながら、連続的に供給して、円筒状回転体21の周面と共に回転させながら、円筒状回転体21の周面を接触した状態で覆うことによって、成形性含水発熱組成物の遠心力で基材53が遠心力方向に膨らむのが防止でき、成形性含水発熱組成物が零れ落ちることを容易に防ぐことができる。成形性含水発熱組成物が零れ落ちることをより完全に防ぐためには、発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部7の出口と無端状ベルト53との距離は短くして、無端状ベルト53は発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部7の出口に可能な限り近位置に設けることが好ましい。
【0058】
図1、図2(a)に示すように、本発明の製造装置においては、発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部7の擦り切り片は擦り切り充填部7内にあって、擦り切り充填部7の出口付近に設けることが好ましい。かかる位置に擦り切り片を設けると、円筒状回転体21の周面の貫通孔35への擦り切り充填を行うとともに、円筒状回転体21の周面の貫通孔が形成されている以外の部分に付着している余分な発熱組成物を容易に擦りとることができる。
【0059】
本発明の製造装置においては、前記連続体の基材は、図1及び図2に示すように、円筒状回転体21が回転する最低点(図2(a)のB点)付近において、円筒状回転体21からほぼ水平方向に離脱し、連続体の基材53が離脱する際に、前記貫通孔35に保持された発熱組成物成形体が、外部固定磁石14の磁力及び重カの作用により連続体の基材53上に載置されて発熱組成物成形体が間欠的に形成される。
【0060】
但し、本発明の発熱組成物成形体包装体製造装置は、円筒状回転体21が回転する最低点B付近において円筒状回転体21からほぼ水平方向に離脱することには限定されず、離脱した連続体の基材53上に発熱組成物成形体を載置することさえできれば、円筒状回転体21が回転する最低位置Bより上方位置において離脱させることもできる。
【0061】
前記発熱組成物成形体が積層された基材53は、無端状ベルト55によって下方から支えられて次工程に進む。次工程においては、図1に示すように、連続体の被覆材54が供給され、前記連続体の被覆材54は発熱組成物成形体77が積層された基材53上に積層され、基材53と被覆材54との間に発熱組成物成形体77が間欠的に設けられた発熱組成物成形体包装体が形成される。
【0062】
発熱組成物の特性によっては擦り切り充填部7付近において発熱組成物ブリッジが生じる場合があるが、その場合、発熱組成物供給装置にロータリー式ブリッジ防止装置を設けることにより、擦り切り充填部7付近におけるブリッジを防止することもできる。
【0063】
発熱組成物供給装置の擦り切り充填部7を貫通孔35側に指向させ、前記発熱組成物供給装置の下部の周囲はゴム製スカートで覆われ、ゴム製スカート及び擦り切り手段7の擦り切り片とで回転体21外周面に接触している。スカートの材料は、制限はないが、弾力性、柔軟性があるものが好ましく、ゴムやフェルト等が一例として挙げられる。
図2(b)の斜視図は、長方形形状の貫通孔35がMD方向に複数個、TD方向に2連で設けられた中空の円筒状回転体21の一例を示す。また、貫通孔35が2列に設けられた例を図示しているが、1列又は3列以上としたり、或いは、各貫通孔35を同一の形状とせずに、各々異なった形状や間隔としてもよい。回転体21は、後述する連続体の基材53の搬送方向と同方向に回動する。
図2(c)の平面図は、本発明の発熱部80からなる発熱組成物成形体包装体82が間欠的に設けられた連続体の発熱組成物成形体包装体79の一例を示す。
図2(d)の平面図は、本発明の複数の区分発熱部81からなる発熱組成物成形体包装体83が間欠的に設けられた連続体の発熱組成物成形体包装体79の一例を示す。
【0064】
図3には発熱組成物成形体包装体製造装置1の他の一例を示す。
発熱組成物供給装置2にロータリー式ブリッジ防止装置16を設け、基材53が加熱されたエンボスロール98でエンボス処理され、低凹部又は凹部を有する基材53に加工され、前記低凹部又は凹部の凸部を収納する収納部を有する外部無端状ベルト94に支持されて円筒状回転体21に供給される。以降は前記と同等にして、基材53上に発熱組成物成形体77が積層され、シールロール71へ送られる。
また、円筒状回転体21の周面に設けられた貫通孔35やその付近の外周面、内週面、内部無端状ベルト表面、排出手段の表面等をクリーニングするためクリーナー58が設けられている。
【0065】
図4(a)に示す発熱組成物成形体包装体製造装置1は、円筒状回転体21の周面と貫通孔35をクリーニングする外部クリーナー58と内部無端状ベルト56をクリーニングする内部クリーナー58を設け、中空ロールがない内部固定磁石13が設けられ、発熱組成物成形体77を基材53へ積層する時の押し出し装置37が、凸部付き無状ベルトであり、外部固定磁石はない。
図4(b)に示す発熱組成物成形体包装体製造装置1は、円筒状回転体21の周面と貫通孔35をクリーニングする外部クリーナー58と内部無端状ベルト56をクリーニングする内部クリーナー58を設け、中空ロールがない内部固定磁石13、凸部付き無状ベルトによる型内圧縮器を兼ねた発熱組成物成形体の押し出し装置37、外部固定磁石14が設けられている。
図4(c)に示す発熱組成物成形体包装体製造装置1は、円筒状回転体21の周面と貫通孔35をクリーニングする外部クリーナー58と内部無端状ベルト56をクリーニングする内部クリーナー58を設け、中空ロール40の内周面に固定された内部固定磁石13A、凸部付きロールからなる発熱組成物成形体の押し出し装置37、外部固定磁石14が設けられている。
図4(d)に示す発熱組成物成形体包装体製造装置1は、円筒状回転体21の周面と貫通孔35をクリーニングする外部クリーナー58と内部無端状ベルト56をクリーニングする内部クリーナー58を設け、中空ロール39のみ回転自在である中空ロール39の内部に設けられた内部固定磁石13、回転自在な中空ロールの内周面に固定された外部内部固定磁石14Aが設けられている。発熱組成物成形体の押し出し装置37は設けられていない。また、基材上に発熱組成物成形体を積層した位置から基材の進行方向の任意の領域に固定磁石の磁力を遮蔽する遮蔽手段を設けてもよい。遮蔽手段としては、例えば、非磁性のステンレスからなる遮磁板等が一例として挙げられる。また、遮蔽手段の設置場所としては、例えば、無端状ベルトの下方が挙げられる。これにより、基材上に積層された発熱組成物成形体が固定磁石25の磁力に影響されることがない。
【0066】
図5及び図6に示した発熱組成物成形体包装体製造装置1は、貫通孔35を周面に有する中空の円筒状回転体21の貫通孔35に対応して、その回転の最高点Aと最低点Bの中間点付近に発熱組成物供給装置2を配置し、その周面の内周面に沿って内部無端状ベルト56を配置し、その最高点A付近に成形体を受容する、磁石41に支持された凹部を有する回転体103を配置した発熱組成物成形体包装体製造装置1である。
【0067】
図5は発熱組成物成形体包装体製造装置1が貫通孔35を有する円筒状回転体21の側部に設けられたもので、発熱組成物成形体77の排出先(載置先)が磁石41を有する凹部を備えた回転体103であり、前記凹部43は基材53で覆われおり、貫通孔35と凹部43は対応しており、回転体21の回転の最高点Aの付近の上部で凹部43の基材53へ排出(載置)が行われる。クリーナー58は円筒状回転体の内部クリーナー58として内部無他状ベルト56が円筒状回転体21の内周面より離れた位置付近に設けられ、円筒状回転体21の外部クリーナー58は内部クリーナー58の近くで、発熱組成物成形体77の排出位置(載置位置)より下流側に設けられている。
【0068】
図6は発熱組成物成形体包装体製造装置1が貫通孔35を有する円筒状回転体21の側部に設けられたもので、発熱組成物成形体77の排出先(載置先)が磁石41を有する凹部43を備えた回転体103であり、貫通孔35と凹部43は対応しており、回転体21の回転の最高点Aの付近の上部で凹部43への排出(載置)が行われ、その後、凹部43の磁力は遮磁板42により遮磁され、基材53へ載置される。
クリーナー58は円筒状回転体21の内部クリーナー58として内部無端状ベルト56が円筒状回転体21の内周面より離れた位置付近に設けられ、円筒状回転体21の外部クリーナー58は内部クリーナー58の近くで、発熱組成物成形体77の排出位置(載置位置)より下流側に設けられている。
【0069】
図7に示した発熱組成物成形体包装体製造装置1は、貫通孔35を周面に有する中空の円筒状回転体21の貫通孔35に対応して、その回転の最低点B付近で、その周面の内周面に発熱組成物供給装置2を配置し、円筒状回転体21の外周面に外部無端状ベルト55を配置し、基材53を円筒状回転体21の周面に供給する手段と、被覆材54を、発熱組成物成形体77を積層した基材53に供給する手段を配置した発熱組成物成形体包装体製造装置1である。
鉄粉を主成分とした成形性含余剰水発熱組成物を使用し、擦り切り手段7である擦り切り片を用い、無端状ベルト17の下に設けた固定磁石14の磁力と重力により貫通孔35内に擦り切り充填し、無端状ベルト17に支持された基材53上に積層するので、基材53上への積層性が向上して安定化できるので、積層状態の膜厚を薄くしても、厚くても均一で、エッジ部が直線的でシャープな発熱組成物成形体77が得られる。
貫通孔へ発熱組成物を供給する装置である発熱組成物供給装置2は貫通孔へ加圧送給するポンプと素材押し出しノズルを必要とせず、装置的にも大幅なコストダウンができる。
【0070】
本発明の無端状ベルト支持具36は、図1に例示されているように、内部無端状ベルト56が、円筒状回転体21の内周面に密着しながら、内面に沿って、円筒状回転体21の回転に同調して、スムーズに進行できるものであれが制限はない。
図8(a)の斜視図は枠46に回転自在のロール45を回転自在に取り付けたものを示し、全体として面を構成し、各ロール44が回転自在であるので、内部無端状ベルト56を抵抗なく円筒状回転体21の内周面に沿わせ進行させることができる。
図8(b)はその側面図である。
円筒状回転体21の内面周に沿わせるように枠46を曲面状にし、複数のロール45が回転自在に設けられている。
本発明の無端状ベルト支持具36は、枠46とロール類44及び/又はボール類48との組み合わせで、平面、曲面にを問わず、抵抗なく無端状ベルトが対象物沿って移動できればよい。
図8(c)〜(h)はその他の無端状ベルト支持具36の一例である。いずれも、ロール類44又はボール類48が回転自在に組む込まれている。
図8(e)、(f)は枠46とボール類48とを組み合わせた無端状ベルト支持具36のへ平面図と側面図である。
ロール類44の一部又は前部を内部無端状ベルト56にあわせて回転できる駆動系にしてもよい。同様にして無端状ベルト支持具36の一部又は前部を内部無端状ベルト56にあわせて回転できる駆動系にしてもよい。
【0071】
図9(a)、(b)は複数ロールからなるロール45と単一ロールからなるロール44の一例を示している。ボール類48はスムーズに回転できるボール48であれば制限はないがボールベアリング48に使用されているボール48が一例として挙げられる。
【0072】
図10(a)はロータリー式ブリッジ防止装置16を設けた上部取り付け型発熱組成物供給供給装置2の一例の説明断面図及び擦り切り片の円筒状回転体21の周面上への押し圧が一定になるようにしたバネ式擦り切り手段10の一例の説明断面図を示す。
ロータリー式ブリッジ防止装置16は、発熱組成物供給供給装置2の上部から下部にかけて内壁に沿うように設けられた棒状のへら有する中空の円筒体で、発熱組成物供給供給装置2の発熱組成物補給部3の上部に取り付けられ、外部駆動により中空の円筒体を回転することにより、それに取り付けられた棒状のへら18が発熱組成物供給供給装置2の内壁に沿って廻動し、発熱組成物のブリッジを破壊し、ブリッジ防止を行うものである。
本図の場合は2本の棒状のへら18が相向かい合って設けられているが、1本又は3本以上の棒状のへら18を設けてもよい。発熱組成物の発熱組成物供給供給装置2への供給は前記ロータリー式ブリッジ防止装置の円筒体の中空部を通して行われる。
図10(b)はバネ式擦り切り片(バネ式擦り切り手段)10の一例の説明正面図を示す。
図10(c)は擦り切り片から成る固定式擦り切り手段9を有する上部又は内部取り付け型発熱組成物供給供給装置2の他の一例の説明断面図を示す。
図10(d)は擦り切り片から成る固定式擦り切り手段7を有する側部取り付け型発熱組成物供給供給装置2の他の一例の説明断面図を示す。
【0073】
図11(a)は擦り切り手段7の一例である擦り切り片による擦り切りの説明断面図である。
図11(b)は擦り切り手段7の一例である押し込み擦り切り片8による押し込み擦り切りの説明断面図である。
【0074】
図12(a)は、低凹部を有する基材93の一例を示す平面図である。
図12(b)は、同V−Vの断面図である。
図13(a)は、平坦な無端状ベルト93の一例を示す断面図である。
図13(b)は、凹部を有する無端状ベル94トの一例を示す断面図である。
図13(c)は、貫通孔を有する無端状ベルト95の一例を示す断面図である。
図13(d)は、複数の細いひも状又は帯状の無端状ベルトを間隔を置いて平行に走行させるタイプの無端状ベルト99の一例を示す断面図である。
基材の凹部がストライプ状である場合に有用である。
図14(a)は、低凹部を有する基材93の凸部49を無端状ベルトの凹部43に収納した状態の無端状ベルト94の一例を示す断面図である。
図14(b)は、低凹部を有する基材93の凸部49を無端状ベルトの貫通孔に収納した状態の無端状ベルト95の一例を示す断面図である。
【0075】
また、低凹部を有する基材の搬送手段の一例を挙げれば、ストライプ状等の凹部を有するサクションコンベア及び吸引部を具備して、前記吸引部において、基材の連続体を吸引し、ストライプ状等の凹部を基材に持たせ、前記基材の連続体は、スラットの貫通孔の供給開口外面に当接しながらストライプ状等の凹部を有するサクションコンベアによって搬送してもよい。
これにより、連続体の基材の低凹部と貫通孔形成される空間に発熱組成物成形体を収納し、吸引したまま、シール部まで搬送し、被覆材を重ね合わせ、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、発熱組成物成形体包装体としてもよい。
ここでは、吸引部において、連続体の基材の低凹部を確保し、発熱組成物成形体を連続体の基材の低凹部内に収納できるようになされている。
連続体の基材の低凹部内に発熱組成物成形体を設けた連続体の基材は、ストライプ状等の凹部を有するサクションコンベアを吸引部に当接しながらサクションコンベアによって搬送される。これにより、連続体の基材に、所定の容積を有する凹部がシールされるまで確保される。本発明の発熱組成物成形体包装体製造装置は、前記低凹部を有する基材の低凹部は低凹部に限定せず、発熱組成物成形体包装体が製造できれば、凹部のサイズは高さ(厚み)を含め、如何なるサイズでもよい。発熱組成物成形体の高さ(厚み)より深い(高い、厚い)凹部を用いて、発熱組成物成形体を積層し、発熱組成物成形体包装体を製造してもよい。
【0076】
発熱組成物成形体を貫通孔より排出する排出手段としては、磁石や押し出しベルトや押し出しロール等が一例として挙げられる。これらの素材も無端状ベルトと同じく、発熱組成物の付着残を少なくするため発熱組成物成分の付着性を減少する処理を行ったものが好ましい。前記無端状ベルトの素材が使用できる。
図15(a)、(b)は貫通孔35に対応し、貫通孔に挿入できる凸部49付き押し出しベルト50の一部の一例が示されている。図15(a)は細い凸部49か隙間を保って設けられている一例を示し、図15(b)は隙間がないようにスリットされた凸部49が設けられている一例を示している。図15(c)は間隔やスリットのないソリッド状の凸部49が設けられている一例を示している。
図15(d)は貫通孔35に対応し、貫通孔に挿入できる凸部49付き押し出しロール51の一例を示している。
【0077】
円筒状回転体21はその保持方式に制限はないが、片持ち方式や端部保持方式が好ましい。
図16は片持ち方式を示し、図17(a)、(b)は端部保持方式を示す。
【0078】
図16は片持ち方式で、一面側で円筒状回転体21を片持ちし、円筒状回転体21を回転する駆動が外部のモーター等の回転駆動源24から歯車23を通じて制御伝達される。歯車23の代わりにベルト等でもよい。
また、他一面側より内部固定磁石13、内部固定磁固定材15、内部無端状ベルト56、内部無端状ベルト支持具36、ロール類26を導入している。
【0079】
図17(a)は8点保持方式の端部保持形式の円筒状回転体21の概略平面図であり、図17(b)は8点保持方式の端部保持形式の円筒状回転体21の概略側面説明図である。
製造ラインの一部を構成する機枠29の両側で対向して立設される支持枠28の内側(対向側)の四方にロール27を枢支し、これらロール27によってリング状に形成される回転体枠30を回転自在に支持し、回転体枠30間にステンレス板、アルミ板等の非磁性材によって形成した円筒状回転体21を固定し、円筒回転体21には、所望する形状の貫通孔35が円周方向に配列している。尚貫通孔35の形状は所望により適宜選択される。
【0080】
また、回転体枠30の外周には歯車23を設け、この歯車23に駆動歯車23Aを歯合させ、モーター等の回転駆動源24により駆動歯車23Aを駆動させることによって円筒状回転体21を所望する速度で回転制御している。歯車23の代わりにベルトを使用してもよい。
【0081】
また、円筒状回転体21の内側には、回転自在のロールを有する内部無端状ベルト支持具36に支持された内部無端状ベルト56が擦り切り手段9を挟んで、内周面に配置され、貫通孔35の底支えをし、発熱組成物76の貫通孔35への擦り切り充填を支えている。
【0082】
また、円筒状回転体21の外周面には、発熱組成物供給装置2の出口付近から下方にかけて外部無端状ベルト55が配置され、円筒状回転体21の外周面に接離自在と成している。
【0083】
円筒状回転体21の回転最低点B付近で、基材53が円筒状回転体本体31から離れる付近の無端状ベルト17の円筒状回転体21の貫通孔35と反対側には、排出手段である磁気を備えさせるために、外部固定磁石14を設置している。磁気力を可変制御できる電磁石を使用してもよい。また、円筒状回転体21の回転最低点B付近で円筒状回転体21の内側には排出手段である貫通孔35に対抗し、貫通孔35内に進入できる凸部を有する押し出しベルト37が設けられており、
円筒状回転体21の周面に設けられた貫通孔35の動きに同調して駆動されている。
また、前記外部無端状ベルト55及び内部無端状ベルト56は円筒状回転体21回転に同調して駆動されている。
【0084】
また、円筒状回転体21を上下動制御させてもよい。
【0085】
図18(a)に概略平面図に示す、円筒状回転体21は8点保持方式の端部保持形式であり、2点の端部保持部であるロール27が駆動部である駆動歯車23A軸と同軸になっている。駆動歯車23A軸と同軸の回転自在に連結しているロール2個27、27は除いてもよい。
図18(b)の側面断面図は8点保持方式の端部保持形式の円筒状回転体21と駆動歯車23Aとロール27の関係を示し、円筒状回転体21上部に2対のロール27が設けられ、下部は2対の駆動歯車23Aが設けられ、円筒状回転体21を保持、駆動する。
図18(c)の側面断面図は、同様にして、斜めに対面する一方が2対のロール27で、他が2対の駆動歯車23Aで、円筒状回転体21を保持、駆動する。
図18(d)の側面断面図は、同様にして、斜めに対面する3対のロール27と1対の駆動歯車23Aで、円筒状回転体21を保持、駆動する。
図18(e)の側面断面図は、同様にして、斜めに対面する1対のロール27と3対の駆動歯車23Aで、円筒状回転体21を保持、駆動する。
図18(f)の側面図は、円筒状回転体21の回転受リングに回転支持用のロール27が配置された一例を示す。
図18(g)の側面図は、円筒状回転体21の歯車23に回転駆動支持用の駆動歯車23Aが配置された一例を示す。
図18(h)の側面図は、円筒状回転体21の回転受リング32に回転支持用のロール27が、円筒状回転体21の歯車23に回転駆動支持用の駆動歯車23Aが配置された一例を示す。
図18(i)の側面図は、図18(h)の側面図のロール27と駆動歯車23Aの位置が逆になった例を示す。
図18(j)の側面図は、ロール27が対を作らず単独で配置される例で、独立ロール27が円筒状回転体21の回転受リング32に配置さ手いる。
【0086】
図19は発熱組成物成形体包装体製造装置1であって、周囲に外周が円形である回転受リングを設けている回転体を設置し、回転体の回転受リングを発熱組成物成形体包装体の製造装置回転体下部に設けた回転体支持用のロールによって支持しておき、前記回転体の外周面に設けられた発熱組成物収納部内に発熱組成物を収容し、回転体を回転しながら発熱組成物成形体包装体の製造を行う回転式発熱組成物成形体包装体製造装置において、回転体支持用ロールの構成は、
1)滑り軸受け式(図19(a)、図19(b))
ロールは円筒形であって、円心部に円形の貴通穴を開けて断面円形のシャフトを通しており、ロールとシャフトの間に樹脂製で自己潤滑性を有する滑り軸受け33を挟むことで、シャフトの周囲をロールが回転するようにしておき、シャフトの両端は回転式発熱組成物成形体包装体製造装置枠に固定しておく回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ロールを示す。
図19(a)は両持ちタイプの一例を示す。図19(b)は片持ちタイプの一例を示す。
2)ボールベアリンブ式(図19(c))
回転体は、周囲に外周が円形である回転受リングを設置しておき、回転式発熱組成物成形体包装体製造装置下部に設けた回転体支持用のロールで回転体の回転受リング を支持する。回転体は中心軸部分と接続し、回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の外側までのばした回転体主軸を設け、回転体主軸に駆動装置を接続しておき、回転体主軸を中心として回転体を回転させると、回転体の回転に合わせてローラーが回転する。
円筒形であるローるの円心部分にシャフトを通し、ローるとシャフトの間は固定しておき、シャフトの両端はシャフトが回転できるように軸受を設ける。軸受としては、内部の玉が転がることで回転するボールベアリング軸受91である回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ロールを示す。
図19(c)は両持ちタイプの一例を示すが、図19(b)のようなは片持ちタイプも使用できる。
3)胴部のくぼみロール(図19(c))
前記回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ロール27において、円筒形のロール27は、胴部の中程をくぼませ、胴の両端を隆起させた構造としておき、ロール胴部のくぼみ部分で回転体の回転受リング32を支持する構成とした回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ロールを示す。
4)高さ調節機構付きロール
前記回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ローラーにおいて、シャフトの両端は回転式発熱組成物成形体包装体製造装置に設置した高さ調節機構に固定し、高さ調節ができる回転式発熱組成物成形体包装体製造装置の回転体支持用ロールとしてもよい。
【0087】
図20(a)〜(h)は貫通孔35の平面形状の一例を示す平面図である。
(a)は長方形形状の単一発熱部からなる発熱部2個、(b)は全足形状の単一発熱部からなる発熱部2個、(c)は爪先側半足形状の単一発熱部からなる発熱部4個、(d)は6個の長方形形状の区分発熱部からなる発熱部2個、(e)は6個の長方形形状の区分発熱部からなる発熱部2個、(f)は10個の楕円形形状の区分発熱部からなる発熱部2個を作成するための凹陥部の平面形状を示す平面図である。(g)は8個のストライプ状区分発熱部からなる発熱部2個、(h)は10個のストライプ状区分発熱部からなる発熱部3個をそれぞれ作成するための凹陥部の平面形状を示す平面図である。発熱部1個から発熱組成物成形体包装体1個が製造される。
図20(i)〜(k)は貫通孔35の断面状の一例を示す平面図である。
(i)は貫通孔35が鏡面仕上げされ、貫通孔35の2つの開口部の大きさがほぼ同じで、両開口部の端部の角部は略円弧状(アールr状)に設けられている。
(j)は貫通孔35の2つの開口部の大きさが異なり、大きい開口部が発熱組成物成形体の出口106になり、その端部の角部は略円弧状(アールr状)に設けられている。
(k)は貫通孔35が疎水性コーティングされ、貫通孔35の2つの開口部の大きさが異なり、大きい開口部が発熱組成物成形体の出口になり、その端部の角部は略円弧状(アールr状)に設けられている。
【0088】
前記貫通孔の平面形状は、目的とする発熱組成物成形体の形状によって定められる。
具体的には円形又は矩形が一例として挙げられる。
発熱部が円形や矩形であると、使いやすく好ましい形状の発熱体を得ることができる。尚、円形には楕円を含み、矩形には正方形、長方形、台形を含み、矩形の角部が丸められていたり切欠かれているものも含む。また、曲線と直線を組合わせて足の形状をした発熱体も有用である。足の裏全体を覆う形状にしたり、足の爪先の形状にすることによって、靴の中に入れて使用する全足要発熱体や爪先保温用の発熱体を形成することもできる。
【0089】
所望する発熱部や発熱体の形状に合わせて発熱組成物成形体の形状を定め、それにより凹部の平面形状や高さ(厚み)等を定めるのが好ましい。
【0090】
本発明の貫通孔について、詳しく説明する。
本発明の貫通孔は発熱組成物を発熱組成物成形体に成形するもので、前記発熱組成物成形体を基材に積層し、更に被覆材で覆い、発熱組成物成形体の周縁部をシールし、発熱組成物成形体包装体が形成される。前記発熱組成物成形体包装体は1個の発熱部からなる単一発熱部発熱組成物成形体包装体と複数個の区分発熱部が区分け部により間隔をおいて設けられている発熱部からなる区分発熱部発熱組成物成形体包装体とがある。
【0091】
前記内部無端状ベルトが、前記貫通孔の前記供給開口外面に当接しながら搬送されることで、前記内部無端状ベルトと前記貫通孔と擦り切り手段で、所定の容積及び形状を有する成形含水発熱組成物の容積計量部が形成される。
【0092】
本発明の単一発熱部発熱組成物成形体包装体用貫通孔においては、貫通孔が1個で発熱部1個を形成する。
貫通孔の形状と発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はないが、通常はその相似形又はその類似形をとる。
単一発熱部発熱組成物成形体包装体用貫通孔の平面形状としては、制限はないが、図26の外形のみを参照してその一例(各図の外周により形成される形状)を挙げると、(a)はそらまめ形、(b)はアイマスク形、(c)は繭形、(d)は瓢箪形、(e)は角丸長方形形、(f)は長方形、(g)は角丸正方形、(h)は正方形、(i)は卵形、(j)はブーメラン形、(k)はまが玉形、(l)は星形、(m)は翼形、(n)は翼形、(o)は鼻形、(p)は提灯形、(q)は提灯形、(r)は繭形、(s)は繭形、(t)は全足形、(u)は足形である。
上記発熱体の平面形状の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部にミシン目(ミシン目状切り込み)、互い違いの切り込み、Vノッチ付きミシン目(Vノッチ付きミシン目状切り込み)、Vノッチ付き互い違いの切り込み等の貫通した切り込みを設けた発熱体も本発明の発熱体の平面形状に含まれる。
また、本明細書で記載されている発熱体の形状は記載されている形状を基本形として変形したものも本発明に含む。
【0093】
本発明の区分発熱部発熱組成物成形体包装体用貫通孔は、複数の貫通孔が間隔を置いて設けられ、各貫通孔により区分発熱部用発熱組成物成形体が設けられ、それらを集めた複数の発熱組成物成形体により発熱部1個用の発熱組成物成形体を形成する。
貫通孔の形状と区分発熱部の形状や発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。
【0094】
本発明の区分発熱部発熱組成物成形体包装体用貫通孔4は、複数の貫通孔4が間隔を置いて設けられ、各貫通孔4により区分発熱部用発熱組成物成形体39が設けられ、それらを集めた複数の発熱組成物成形体39により発熱部1個用の発熱組成物成形体39を形成する。
貫通孔4の形状と区分発熱部45の形状や発熱部44の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。
【0095】
前記区分発熱部(発熱組成物成形体包装体)用貫通孔の形状は如何なるものでもよいが、平面形状で、円、楕円、フットボール形、三角形、正方形、長方形、六角形、多角形、星形、花形、リング形等が一例として挙げられる。また、これら貫通孔の形状は角部にアールを設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
【0096】
単一発熱部用貫通孔のサイズにおいて、ディスク状、円形、楕円形、その類似形状において、そのサイズには制限はないが、高さは、好ましくは、0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜8mmである。
直径は、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは、5mm〜180mmであり、更に好ましくは、5mm〜150mmであり、更に好ましくは、5mm〜100mmであり、更に好ましくは、5mm〜50mmである。
ディスク状、円形、楕円形、その類似形状以外の形状(矩形、矩形類似形状等)において、そのサイズには制限はないが、長さは、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは、5mm〜180mmであり、更に好ましくは、5mm〜150mmである。
高さは、好ましくは、0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、好ましくは0.5mm〜20mmであり、更に好ましくは0.5mm〜8mmである。
幅は、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜180mmであり、更に好ましくは5mm〜150mmであり、更に好ましくは5mm〜100mmである。
【0097】
区分発熱部用貫通孔のサイズには制限はないが、好ましくは以下サイズである。
1)ディスク形状及びディスク類似形状の場合
直径は、好ましくは約1mm〜約60mmであり、より好ましくは2mm〜50mmであり、更に好ましくは10mm〜40mmであり、更に好ましくは20mm〜30mmである。
高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3〜20mmであり、更に好ましくは0.5〜20mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、より好ましくは1.5mm〜10mmであり、更に好ましく0.5mm〜9mmであり、更に好ましくは0.5mm〜8mmであり、更に好ましくは0.5mm〜7mmであり、更に好ましくは1mm〜7mmである。
容積は、好ましくは約0.0045cm〜約20cmであり、より好ましくは約0.2cm〜約11cmである。
2)前記1)以外の形状(矩形、矩形類似形状等)である場合
幅は、好ましくは0.5mm〜60mmであり、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜30mmであり、更に好ましくは5mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
また、高さは、好ましくは0.1mm〜30mmであり、より好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.1mm〜10mmであり、更に好ましくは0.3mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜7mmであり、更に好ましくは1mm〜7mmである。
また、長さは、好ましくは5mm〜300mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
【0098】
本発明のストライプ状区分発熱部の場合、細長く一続きの区分発熱部を、間隔をおいて配置する、例えば、平行しま状(縦縞、横縞、斜め縞等)、放射状、扇状等に区分発熱部からなるスジを配置する、いわゆる「ストライプ状に間隔をおいて設ける」場合の貫通孔は、前記区分発熱部に従って貫通孔をストライプ状に間隔をおいて設けるればよい。
【0099】
前記区分発熱部を形成する貫通孔と隣接する区分発熱部を形成する貫通孔との間隔は発熱組成物成形体を間隔を置いて設けることができれば制限はないが、好ましくは0.1mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。隣接する凹部と凹部との方向としては制限はないが、スラットの進行方向(MD方向)や進行方向と直交する方向(TD方向)が一例として挙げられる。
【0100】
前記スラットの面において、幅方向に設けられる貫通孔の数は、単一発熱部用貫通孔や区分発熱部用貫通孔において制限はないが、好ましくは1〜6であり、より好ましくは2〜6であり、更に好ましくは2〜4である。
周面の幅方向に設ける貫通孔の数が、6を超えると後工程も含めた装置全体の構造が複雑になる虞がある。
区分発熱部用貫通孔の場合、好ましくは2〜50であり、より好ましくは2〜40であり、更に好ましくは2〜30であり、更に好ましくは2〜20であり、更に好ましくは2〜10である。周面の幅方向に設ける貫通孔の数が、50を超えると後工程も含めた装置全体の構造が複雑になる虞がある。
【0101】
前記スラットの貫通孔は、下記の種類がある。
1)貫通孔の発熱組成物の入り口側の形状と出口側の形状が同じ大きさの貫通孔。
2)貫通孔の発熱組成物の入り口側の形状が出口側の形状より小さい貫通孔。
3)貫通孔の内壁に付着防止層を設けた貫通孔
4)少なくとも貫通孔の発熱組成物の出口側のエッジ部を略円弧状に形成した(アールrを設けた)貫通孔
5)1)〜4)の任意の組み合わせによる貫通孔
前記スラットの貫通孔は発熱組成物の入り口側の形状より出口側の形状が大きいことが好ましい。
【0102】
前記スラットの貫通孔の発熱組成物出口側の発熱組成物側に向かった辺(エッジ部)を略円弧状に形成することが好ましい。即ち、0.1〜20.0mmの曲率半径に曲面加工することが好ましい。貫通孔の発熱組成物出口側のエッジ部を略円弧状に形成する、即ち、アールrを設けることにより、発熱組成物成形体の型離れがよい成形ができる。
本発明では、発熱組成物成形体、発熱部、区分発熱部、発熱体、シール部、貫通孔、凹部、凸部等の角部にあたる領域(端部の角部)を略円弧状(アールr状)に設けてもよい。
この略円弧状(アールr状)の形状としての曲率半径は、制限はないが、好ましくは0.1〜20.0mmであり、より好ましくは0.3〜10.0mmであり、更に好ましくは0.1〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜3.0mmであり、更に好ましくは0.5〜2.0mmである。
【0103】
1個の発熱部からなる発熱体の発熱部又は発熱組成物成形体のサイズにおいて、ディスク状、円形、楕円形、その類似形状において、そのサイズには制限はないが、高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜8mmである。
直径は、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは、5mm〜180mmであり、更に好ましくは、5mm〜150mmであり、更に好ましくは、5mm〜100mmであり、更に好ましくは、5mm〜50mmである。
また、ディスク状、円形、楕円形、その類似形状以外の形状(矩形、矩形類似形状等)において、そのサイズには制限はないが、長さは、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは、5mm〜180mmであり、更に好ましくは、5mm〜150mmである。
高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜20mmであり、より好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜8mmである。
幅は、好ましくは1mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜180mmであり、更に好ましくは5mm〜150mmであり、更に好ましくは5mm〜100mmである。
【0104】
前記区分発熱部又は前記発熱組成物成形体のサイズは制限はないが、好ましいサイズは以下の通りである。
1)円形状、ディスク形状及びディスク類似形状の場合
直径は、好ましくは約1mm〜約60mmであり、より好ましくは2mm〜50mmであり、更に好ましくは10mm〜40mmであり、更に好ましくは20mm〜30mmである。
高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、更に好ましくは0.5mm〜20mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、より好ましくは1.5mm〜10mmであり、更に好ましく3mm〜9mmであり、更に好ましくは4mm〜8mmであり、更に好ましくは5mm〜7mmである。
容積は、好ましくは約0.0045cm〜約20cmであり、より好ましくは約0.2cm〜約11cmである。
2)前記1)以外の形状(矩形、矩形類似形状等)である場合
幅は、好ましくは0.5mm〜60mmであり、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜30mmであり、更に好ましくは5mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
また、高さは、好ましくは0.1mm〜30mmであり、より好ましくは0.1mm〜20mmであり、更に好ましくは0.1mm〜10mmであり、更に好ましくは0.3mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
また、長さは、好ましくは5mm〜300mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
また、表面積は区分発熱部としての機能を有すれば制限はないが、好ましくは約50cm以下であり、より好ましくは約40cm以下であり、更に好ましくは約25cm未満であり、更に好ましくは20cm未満である。
前記区分発熱部の容積又は発熱組成物成形体の容積は、好ましくは0.015cm〜500cmであり、好ましくは0.04cm〜500cmであり、より好ましくは0.04cm〜30cmであり、更に好ましくは0.1cm〜30cmであり、更に好ましくは1cm〜30cmであり、更に好ましくは1.25cm〜20cmであり、更に好ましくは1.25cm〜10cmであり、更に好ましくは3cm〜10cmである。
【0105】
前記区分け部の幅は区分発熱部を間隔を置いて設けることができる区分けができれば制限はないが、通常0.1mm〜50mmであり、好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
【0106】
前記円筒状回転体の周面に形成された貫通孔の縦、横の寸法は、前記単一発熱部や区分発熱部を形成するため貫通孔の寸法であり、前記単一発熱部や区分発熱部のサイズが適用できるが、目的とする発熱組成物成形体の大きさによって適宜定められ、縦の寸法は、通常、1〜400mmであり、好ましくは5〜300mmであり、よすに好ましくは5〜200mしいある。横の寸法は、通常、0.5〜200mmであり、好ましくは3〜200mmでり、より好ましくは5〜200mmである。貫通孔の深さは目的とする発熱性能を得るのに必要な発熱組成物の種類、配合、量によって定められるが、通常は0.1〜30mmであり、好ましくは0.5〜20mmであり、より好ましくは0.5〜10mmである。但し、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
【0107】
前記円筒状回転体の円周方向における各貫通孔と各貫通孔の間隔(図2(b)に示す。)は、最も接近している部分において貫通孔の深さの2.5〜3.5倍であることが好ましく、例えば、貫通孔の厚みが2〜3mmの場合は、前記間隔が5〜10.5mmであることが好ましい。
各貫通孔と各貫通孔の幅方向の間隔は、前記各貫通孔の長手方向の間隔と同様に定めることが好ましい。
【0108】
前記間隔が貫通孔の厚みの2.5倍末満の場合は、形成された各発熱組成物成形体が崩れると発熱組成物成形体が連続した状態となり、発熱組成物成形体を間欠的に設けることができなくなる虞があり、3.5倍を超えると発熱体の包材を無駄に消費する虞がある。
【0109】
前記円筒状回転体の周面において、幅方向に設けられる貫通孔の数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは2〜6であり、更に好ましくは2〜4である。周面の幅方向に設ける貫通孔の数が、6を超えると後工程も含めた装置全体の構造が複雑になる虞がある。
【0110】
前記貫通孔は、回転体周面において円周方向、及び幅方向に一定間隔をおいて形成されていることが好ましい。このように構成されていると、発熱組成物成形体を効率よく連続して生産することができる。また、各々の凹部5の円周方向、及び幅方向の端縁の位置は、揃っていることが好ましい。このように構成されていると、発熱組成物成形体を効率よく連続して生産することができる。
【0111】
図1、図21(a)〜(d)に示すように、シール装置は、シール工程の処理を行うもので、ここでは第1シール手段と第2シール手段の2連シール手段を備えている。これに更に第3以降のシール手段を加えてもよいし、第1シール手段のみとしてもよい。適宜選択すればよい。
【0112】
シールがヒートシールの場合、第1シール手段は、所定の形態となされた発熱組成物成形体が積層された連続体の基材は、内部に熱源(図示省略)が配置された一対のヒートシールローラー51、51に向けて搬送される。これとは、別に、内部に熱源(図示省略)が配置された一対のヒートシールローラーによって、被覆材の連続体が搬送されてくる。ヒートシールローラー51、51は、所定温度に加熱されている。そして、連続体の基材及び被覆材は、ヒートシールローラーの当接部において重ね合わされ、基材の連続体上に位置している発熱組成物成形体が被覆材の連続体によって被覆される。これと同時に、ヒートシールローラー51、51による挟圧で、連続体の基材と連続体の被覆材とが、発熱組成物成形体の周縁部においてヒートシールされて、発熱組成物成形体包装体の連続体が形成される。次いで、各発熱組成物成形体の間にて発熱組成物成形体包装体の連続体をその幅方向に亘って切断し、更に切断により得られた発熱組成物成形体包装体を非通気性のフィルム等により密封して最終製品が得られる(図示せず)。
【0113】
ヒートシールロールの外周面上には、周方向に配置される縦シール面と、包材上の各発熱組成物成形体間に対応するように軸心方向に配置される横シール面とが凸状に設けられており、内部の熱源により加熱されたこれらのシール面で発熱組成物成形体含有の包材を上下に挟み込んでシールすることにより、ヒートシール部が形成される。
【0114】
尚、縦シール面及び横シール面は、共に各発熱組成物成形体の周縁部に沿ってその近傍に対応するように配置されており、形成されたヒートシール部が発熱組成物成形体の周縁部に近接するようになっている。
【0115】
第2シール手段は、第1シール手段で形成されたシール部を再度シールするもので、第1シール手段と同様、内部に熱源(図示省略)が配置された一対のシールロールを備えている。
第2シール段側のシールロールには、例えば、第1シール手段側の縦シール面に対応する周方向の縦シール面が設けられている。この縦シール面は、例えば、第1シール手段側の縦シール面よりも細く形成されており、第1シール手段で形成されたシール部上を再度シールして再シール部を形成するようになっている。
また、この横シール面は、例えば、第1シール手段側の横シール面に対応する軸心方向の横シール面が設けられている。この横シール面は、例えば、第1シール手段側の横シール面よりも細く形成されており、第1シール手段で形成されたシール部上を再度シールして再シール部を形成するようになっている。
【0116】
また、縦シールを第2シール段側のシールロール、横シールを第3シール段側のシールロールに分けてシールしてもよい。
この場合、縦シール第2シール段側のシールロールには、例えば、第1シール手段側の縦シール面に対応する周方向の縦シール面が設けられている。この縦シール面は、例えば、第1シール手段側の縦シール面よりも細く形成されており、第1シール手段で形成されたシール部上を再度シールして再シール部を形成するようになっている。
【0117】
また、第3シール手段側のシールロールには、例えば、第1シール手段側の横シール面に対応する軸心方向の横シール面が設けられている。この横シール面は、例えば、第1シール手段側の横シール面よりも細く形成されており、第1シール手段で形成されたシール部上を再度シールして再シール部を形成するようになっている。
【0118】
シール後に次工程へ搬送するためにプレス手段を設けてもよい。
プレス手段は、第1シール手段又は第1〜第2シール手段又は第1〜第3シール手段等において内部に発熱組成物成形体を挟み込んだ状態でシールされた包材を、その上流側に一定のテンションを付与しつつ下流側に搬送するもので、封止済みの包材を挟み込むように配置された一対のプレスロールを備えている。
【0119】
シールが圧着シールの場合、所定の形態となされた発熱組成物成形体が積層された連続体の基材は、圧着シールロールに向けて搬送される。これとは、別に、圧着シールロールによって、メルトブロー法により設けられた網目状の通気性粘着剤からなる通気性粘着層を有する被覆材の連続体が搬送されてくる。そして、連続体の基材及び被覆材は、通気性粘着層を間にして、圧着シールロールの当接部において重ね合わされ、基材の連続体上に位置している発熱組成物成形体が被覆材の連続体によって被覆される。これと同時に、圧着シールロールと駆動ロールとによる挟圧で、基材の連続体と被覆材の連続体とが、発熱組成物成形体の周縁部において圧着シールされて、発熱組成物成形体包装体の連続体が形成される。次いで、各発熱組成物成形体の間にて発熱組成物成形体包装体の連続体をその幅方向に亘って切断し、更に切断により得られた発熱組成物成形体包装体を非通気性のフィルム等により密封して最終製品が得られる(図示せず)。
また、通気性粘着層はSIS系等のホットメルト系粘着剤をメルトブロー法により網目状の通気性粘着剤層として設けられるが、発熱組成物成形体が積層されて基材上に同様にして設け、粘着剤からなる粘着層を設けていない被覆材を被せて、同様にして圧着シールしてもよい。また、圧着シールロールは、所定温度に加温されていてもよい。
圧着シールロールは2連でもよいし、3連以上でもよい。
【0120】
以上、本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法に使用する製造装置の一例について説明したが、次に、本発明の発熱組成物成形体包装体の製造方法について説明する。
【0121】
本発明の発熱組成物成形体包装体78の一つの製造方法を図21(a)を使用して説明する。基材供給ロール73より基材53を外部無端状ベルト55に供給し、外部無端状ベルト55に支持されて発熱組成物成形体包装体製造装置1である周面に所望の形状の貫通孔35を有する円筒状回転体21の外周面に供給される。
【0122】
一方、発熱組成物供給装置2に収納されている成形性含余剰水発熱組成物76を回転する円筒状回転体21の周面に形成され、内部無端状ベルト56により底打ちされた貫通孔35に、擦り切り充填部74の擦り切り片9と内部固定磁石13により、擦り切り充填した。
【0123】
外部無端状ベルト55に支持された基材53を前記円筒状回転体21の周面に連続的に供給し、前記供給された基材53で貫通孔35内に保持された成形性含余剰水発熱組成物76の表面を覆いながら、基材53と成形性含余剰水発熱組成物76とを円筒状回転体21と共に回転させた。
【0124】
内部無端状ベルト55は擦り切り片9が円筒状回転体21の外周面に当接する点において、円筒状回転体21の回転中心角で±30°〜±120°の間を円筒状回転体21の内周面に沿って貫通孔35を底うちしており、遠心力が働くため、貫通孔35に成形性含余剰水発熱組成物76が擦り切り充填された後に内部無端状ベルト56が貫通孔35から離れても円筒状回転体21の内部には擦り切り充填された成形性含余剰水発熱組成物76が漏れ落ちてこない。外周は外部無端状ベルト55に支持された基材53が貫通孔35内に保持された成形性含余剰水発熱組成物76の表面を覆っているので、貫通孔35内に状態で成形性含余剰水発熱組成物76は移動する。
【0125】
次に、円筒状回転体21が回転する最低点Bにおいて、前記基材53を円筒状回転体21からほぼ水平方向に離脱させ、前記基材53上に成形性含余剰水発熱組成物76の発熱組成物成形体77を押し出し装置37と外部固定磁石14の作用により、載置し、基材53上に積層した。
【0126】
次に、発熱組成物成形体包装体製造装置1の円筒状回転体21を通過した成形性含余剰水発熱組成物76からなる発熱組成物成形体77が積層された基材53は、包装装置であるシールロール71に順次送り込まれると共に、基材53上に積層される被覆材54も包装装置71に順次送り込まれ、かかる包装装置71では、シールロール71の第1ロールと第2ロールからなり、基材53と被覆材54はシールロール71によってヒートシールされて、かかる連続体の発熱組成物成形体包装体79が走行してカット(裁断)装置72に達すると、個別の所望形状の発熱組成物成形体包装体78に打ち抜きされ、その後個別の発熱組成物成形体包装体78は非通気性の収納袋(外袋)に封入される。
【0127】
本発明の発熱組成物成形体包装体78の他の一製造方法を図21(b)を使用して説明する。
図21(a)の同様な方法で、発熱組成物成形体包装体78を製造しその後の工程で
1.セパレータ供給ロール75よりセパレータ90を供給し、圧着ロール60に供給するまでに網目状の通気性粘着剤層89又はストライプ状等の通気性粘着剤層88を接着剤塗布装置59でセパレータに塗布後、圧着ロール60に送り込み発熱組成物成形体包装体78の通気性面側に貼り、カットしてそら豆形状のプリーツ状区分発熱部発熱組成物成形体包装体78を得た。
2.セパレータ供給ロールを滑り止め材供給ロールに代え、セパレータを滑り止め材に代え、滑り止め材を供給し、圧着ロール60に供給するまでに網目状の通気性粘着剤層を接着剤塗布装置で滑り止め材に塗布後、圧着ロールに送り込み、発熱組成物成形体包装体の非通気性面側に貼り、カットして全足温用単一発熱部発熱組成物成形体包装体を得た。
本発明の発熱組成物成形体包装体78の他の一製造方法を図21(c)を使用して説明する。
35m/分の走行スピード走行させ、被覆材供給ロール74より被覆材54を供給し、圧着ロール60に供給するまでに網目状の通気性粘着剤層89を接着剤塗布装置59で被覆材に塗布し、弱粘着剤層を形成し、圧着ロール60に送り込み、弱粘着剤層を介して仮着した後、発熱組成物成形体の周縁部の仮着部よりやや外側の領域をヒートシールを行い発熱組成物成形体包装体78を得た。
仮着とヒートシールを組み合わせることにより、実用状問題ないシール強度を有する発熱組成物成形体包装体が得られた。
【0128】
本発明の発熱組成物成形体包装体78の他の一製造方法を図21(d)の発熱組成物成形体包装体の製造装置1を使用して説明する。
前記発熱組成物成形体包装体の製造装置1は、図21(d)に示す手段(装置)を備え、加圧送給するポンプに連結し、粘稠質素材を薄板状にする吐出口を有する粘稠質素材の押し出しノズルを使用した加圧成形方式ではなく、常圧で、成形性含余剰水発熱組成物を擦り切り充填する発熱組成物供給装置を備えた常圧供給成形方式の装置であり、それを用いた常圧供給成形方式の発熱組成物成形体包装体製造方法である。前記発熱組成物成形体包装体製造装置の上流側では、所望の形状の貫通孔35を有する円筒状回転体21と支持板57に支持された無端状ベルト55との間に、基材53を所定速度で走行させると共に、基材53の走行速度に一致させるように円筒状回転体21を回転駆動源によって回転制御させながら、発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部74において、発熱組成物補給部3から供給される成形性含余剰水発熱組成物76が、擦り切り片と無端状ベルト55と固定磁石14とにより貫通孔35の開口部の一部を通って、貫通孔35内に擦り切り充填され、無端状ベルト55支持され、円筒状回転体21の外周面に接触し、貫通孔35の一部を塞ぐように走行させる基材53上に、貫通孔35の外形形状で積層される。
【0129】
かかる積層時にあっては、支持板57の擦り切り片の対応する領域に孔を設け、回転自在な中空ロールを無端状ベルト55と基材53を円筒状回転体21の外周面に押しやるように設け、前記中空ロールの内部に磁石を設けてもよい。
発熱組成物成形体77の厚みは貫通孔35が形成される円筒状回転体21の肉厚によって適宜設計的に変更可能である。
【0130】
次に、発熱組成物成形体包装体製造装置1の円筒状回転体21を通過した成形性含余剰水発熱組成物76から成る発熱組成物成形体77が積層された基材53は、包装装置であるシールロール71に第1走行手段によって順次送り込まれると共に、基材53上に積層される被覆材54も包装装置に順次送り込まれ、かかる包装装置では、シールロール71の第1ロールと第2ロールからなり、基材53と被覆材54はシールロール71によってヒートシールされて、かかる連続体の発熱組成物成形体包装体79が走行してカット(裁断)装置72に達すると、個別の所望形状の発熱組成物成形体包装体78に打ち抜きされ、その後個別の発熱組成物成形体包装体78は非通気性の収納袋(外袋)に封入される。
図21(e)は、円筒状回転体21の周面に設けられた複数の貫通孔35からなる発熱部1個分に相当する区分発熱部群用貫通孔97の一例を示す。
図21(f)は、6個の区分発熱部を有する区分発熱部発熱組成物成形体包装体83の一例を示す。
【0131】
他の例として、全足用発熱組成物成形体包装体78を製造する他の一製造方法を説明する。
メタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンフィルムと段ボール中心紙との積層体からなる基材53が基材供給ロール74より無端状ベルト55へ供給される。連続体の基材53は、無端状ベルト55とともに回転移動する円筒状回転体21に供給され、貫通孔35、基材53、無端状ベルト55がこの順で重なり合い同調して、発熱組成物供給装置2の領域を通過する際に、円筒状回転体21の下部において、発熱組成物供給装置2から易動水値18の成形性含余剰水発熱組成物76が供給され、発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部74において、成形性合余剰水発熱組成物76が擦り切り片と固定磁石14により、前記基材53の段ボール中心紙上に発熱組成物成形体77が積層される。一方、被覆材供給ロール74より、ポリエチレン製多孔質フィルム/ナイロン製不織布の積層体からなる通気性被覆材54が供給され、シールロール60に供給される前に、接着剤塗布装置59にて、その多孔質フィルム上にSIS系ホットメルト系粘着剤がメルトブロー法にて網目状通気性粘着層89が形成され、シールロール60へ供給され、基材53の段ボール中心紙と被覆材54の網目状通気性粘着層89とが合うようにして重ねられ、加圧処理により圧着シールされ、連続体の全足用発熱組成物成形体包装体78が形成される。次に切断用カットロールにより切断処理が施され、発熱組成物成形体77の周縁部が8mm幅で圧着シールされた全足用発熱組成物成形体包装体78が形成される。
図25(b)には全足用発熱組成物成形体包装体78の全足用発熱組成物成形体77を形成するためのスラットの貫通孔35の他の一例の平面形状が、図25(a)、(b)、(c)、(d)には全足用発熱組成物成形体包装体78の一例の平面形状が示されている。
【0132】
他の発熱組成物成形体包装体を製造する他の一製造方法を説明する。
図25(d)の点線で示したように、基材供給ロール73と無端状ベルト55の間にエンボスロール98を設け、基材53に円筒状回転体21の貫通孔35に対応した低凹部60又は凹部60Aを形成し、前記基材53の低凹部60又は凹部60Aに対する凸部49を収納できる凹部43を有する外部無端状ベルト55及び前記基材53の低凹部60又は凹部60Aの凸部49を凹部43に収容する押し込みロール61を設けた前記発熱組成物成形体包装体製造装置1を使用する。
基材供給ロール73より基材53をエンボスロール98に供給し、基材53に貫通孔35に対応した深さ(高さ)1mmの低凹部60又は凹部60Aを付与し、外部無端状ベルト55に供給する。外部無端状ベルト55に基材の低凹部60又は凹部60Aに対する凸部49を外部無端状ベルト55に収容させ、前記基材53の低凹部60又は凹部60Aと円筒回転体21の貫通孔35が対応するように同調して、前記基材53を円筒回転体21の外周面の貫通孔35を覆うように供給する。
基材53を所定速度で走行させると共に、基材53の走行速度に一致させるように円筒状回転体21を回転駆動源によって回転制御させながら、発熱組成物供給装置2の擦り切り充填部74において、発熱組成物補給部3から供給される成形性含余剰水発熱組成物76が、擦り切り片と無端状ベルト55と固定磁石14とにより貫通孔35の開口部の一部を通って、貫通孔35内に擦り切り充填され、無端状ベルトで円筒状回転体の外周面に接触させて貫通孔の一部を塞ぐように走行させる基材53上に、貫通孔35の外形形状で、厚み1.7mmの発熱組成物成形体77が積層される。
以下前記と同様にして、包装装置71にてシールされ、カット(裁断)装置72にて、個別の所望形状の発熱組成物成形体包装体78に打ち抜きされ、その後個別の発熱組成物成形体包装体78は非通気性の収納袋(外袋)に封入される。
本発明において、基材53に低凹部60又は凹部60Aを付与する手段に制限はないが、加圧式エンボスロール、加熱加圧式エンボスロール等のエンボスロールが一例として挙げられる。
この低凹部60又は凹部60A付き基材93を製造し、円筒状回転体21に低凹部60又は凹部60A付き基材93を供給し、発熱組成物成形体包装体78を製造する方法及びエンボスロール98を設置した製造装置は本明細書に記載されているすべての前記発熱組成物成形体包装体の製造方法及び前記発熱組成物成形体包装体製造装置1に適用できる。
【0133】
本発明のエンボスロールの前記シート部材に当接する凸状ロール及び受け側ロールの凹部から選ばれた少なくとも1種のシート部材が当接する各辺のエッジ部を略円弧状に形成することが好ましい。即ち、0.1〜20.0mmの曲率半径に曲面加工することが好ましい。
前記凸部や凹部のエッジ部を略円弧状に形成する、即ち、アールrを設けることにより、シート部材の切れや通気性シート部材の通気性を変化させることなく、エンボス加工シート部材が製造できる。
このアールr(略円弧状)は、エンボス加工シート部材が実用上支障が生じる変化を起こさなければ制限はないが、曲率半径が、好ましくは0.1〜20.0mmであり、より好ましくは0.1〜10.0mmであり、更に好ましくは0.1〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜3mmであり、更に好ましくは0.5〜2mmである。
【0134】
また、成形性含余剰水発熱組成物76を用い、発熱組成物成形体包装体78とした場合には、幅10mm以下の区分発熱部が10mm以下の間隔で6個以上複数設けられた、柔軟性が使用前後で、変わらない区分発熱部発熱組成物成形体包装体や足の裏全体を温めることができる長さ30cmの足温用単一発熱部発熱組成物成形体包装体が容易に製造でき、成形性含余剰水発熱組成物の片寄りがなく、均一な厚みで積層されているため、温度分布も均一化されることにより、使用中の不快感や、高温個所の発生による火傷等の不具合が防止でき、安全性が高められ、また発熱組成物成形体の厚みを薄くしたり、サイズを小さくしたりすることができるため、熱部発熱組成物成形体包装体積層包装体は薄型で、柔軟性が高く、身体の肩、足裏等の湾曲部や屈曲部へのフィット性が良好となって使用感が優れる効果を有する。
【0135】
前記貫通孔は、円筒状回転体周面において円周方向、及び幅方向に一定間隔をおいて形成されていることが好ましい。このように構成されていると、発熱組成物成形体を効率よく連続して生産することができる。
【0136】
本発明の発熱組成物成形体包装体について説明する。
本発明の発熱体は成形性含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を基材に積層し、更に被覆材で覆い、発熱組成物成形体の周縁部をシールしたものであり、発熱体の発熱部が1個の発熱部からなる単一発熱部発熱組成物成形体包装体と複数個の区分発熱部が区分け部により間隔をおいて設けられている集合発熱部からなる区分発熱部発熱組成物成形体包装体とがある。これらの発熱組成物成形体包装体はその露出部の少なくとも一部に固定手段を有してもよい。
即ち、本発明の発熱組成物成形体包装体は、
1)単一発熱部発熱組成物成形体包装体及び/又は区分発熱部発熱組成物成形体包装体であり、
2)前記発熱組成物成形体は前記発熱組成物から成形され、
3)前記単一発熱部の一部又は前記区分発熱部の一部が通気性を有し、
4)前記単一発熱部発熱体は前記発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールして形成される単一発熱部を有し、
5)前記区分発熱部発熱組成物成形体包装体は前記発熱組成物成形体の周縁部をヒートシールして形成される区分発熱部と、前記ヒートシール部である区分け部からなる−体構造で、複数個の区分発熱部が、区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられた発熱部を有し、
6)前記発熱体の周辺部がシールされている発熱組成物成形体包装体である。
7)所望により前記発熱組成物成形体包装体の露出部の少なくとも1部に固定手段が設けられ、前記、固定手段は発熱組成物成形体包装体を身体等に固定できればよく、面ファスナー(ベルクロ、マジックテープ(登録商標)等)、バンド(伸長製、伸縮性等)、粘着剤から構成される粘着剤層、親水性粘着材から構成される親水性粘着剤層(ジェル等)等が一例として挙げられる。
また、粘着剤層、粘着層、接着層の設ける方法やパターンや形状については発熱体(発熱組成物成形体包装体)が固定できれば制限はなく、全面に設けても、部分的や間欠的に設けてもよい。一例として、網目状、蜘蛛の巣状、棒状、ストライプ状、水玉状、格子状、帯状等の各種パターン、形状が、任意の形態に、粘着剤を印刷、転写、ノズル噴射等により、粘着剤層を部分的に積層する方法がある。これにより通気性を維持することができる。
例えば、ホットメルト型の粘着性物質を加熱溶融下に熱風を介して吹き付け展開するメルトブロー方式やカーテンスプレー方式、或いは、グラビア方式等の適宜な方式で、粘着性物質を繊維化し、或いは、粘着剤を糸状に円を描きながら、一方向に移動させたり、ジグザグに移動させたりする等適宜二次元方向に運行させて部分塗布する方法や粘着剤を発泡させる方法が一例として挙げられる。
【0137】
また、余剰水を有する成形性含余剰水発熱組成物を用い、区分発熱部発熱組成物成形体包装体とした場合には、発熱組成物成形体の片寄りがなく、均一な厚みで積層されているため、温度分布も均一化されることにより、使用中の不快感や、高温個所の発生による火傷等の不具合が防止でき、安全性が高められ、また発熱組成物成形体の厚みを薄くすることができる。
本発明の区分発熱部発熱組成物成形体包装体は薄型で、柔軟性が高く、身体の肩、足裏等の湾曲部や屈曲部へのフィット性が良好となって使用感が優れる効果を有する。
【0138】
前記発熱組成物成形体とは、発熱組成物から成形され、一定の形状をした成形体であり、少なくとも基材上に積層でき、基材上で形状が保たれておればよい。
前記発熱組成物成形体は発熱組成物が圧縮された発熱組成物圧縮体であってもよく、
本発明では発熱組成物成形体は発熱組成物圧縮体を含む。
【0139】
本発明の発熱組成物成形体包装体の形状は制限はないが、図26にその一例を挙げると、(a)はそらまめ形、(b)はアイマスク形、(c)は繭形、(d)は瓢箪形、(e)は角丸長方形形、(f)は長方形、(g)は角丸正方形、(h)は正方形、(i)は卵形、(j)はブーメラン形、(k)はまが玉形、(l)は星形、(m)は翼形、(n)は翼形、(o)は鼻形、(p)は提灯形、(q)は提灯形、(r)は繭形、(s)は繭形、(t)は足形、(u)は足形である。(m)、(n)は、首や肩まわりに適する。前記発熱組成物成形体包装体の形状の相似形を単一発熱部の形状そして使用できる。
また、これらの形状をこれらの任意の位置で2〜10分割に分割した形状を部分形状としてそれぞれの形状に対応したパーツとして発熱組成物成形体を作成し、各パーツの発熱組成物成形体を間隔をおいて基材上に設け、区分発熱部発熱組成物成形体包装体を製造してもよい。
また、発熱組成物成形体や発熱組成物成形体包装体の角部にアールを設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
前記発熱体を製造する場合のシール部のシール形状及び/又はカット部のカット形状は、前記発熱体の形状に合わせたもの又はやや大きめのシール形状及び/又はカット形状が好ましい。前記単一発熱部や区分発熱部のシール部のシール形状も発熱組成物成形体の形状及び/又は単一発熱部又は区分発熱部の形状に合わせたもの又はやや大きめ形状やサイズで形成したものが好ましい。
また、本明細書で記載されている発熱体の形状は記載されている形状を基本形として変形したものも本発明に含む。
【0140】
本発明の単一発熱部発熱組成物成形体包装体とは、発熱部が1つの発熱部から形成されている発熱体であり、発熱組成物成形体包装体の少なくとも一部は通気性を有する。
発熱体の形状と発熱部の形状は同じ形状を取る必要はないが、通常は相似形である。
例えば、発熱部が長方形であり、発熱体が長方形である。
また、発熱部が円形であり、発熱体が円形である。
また、発熱組成物成形体包装体及び/又単一発熱部は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
【0141】
本発明の区分発熱部発熱組成物成形体包装体とは、発熱組成物成形体を収容する区分発熱部と発熱組成物成形体を収容しない区分け部とからなり、複数個の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられている発熱部を有する発熱組成物成形体包装体である。発熱体の少なくとも一部は通気性を有する。
前記区分発熱部は、前記発熱組成物成形体を含有し、前記区分け部h発熱組成物成形体を含有しないシール部であり、前記区分発熱部が区分け部を間隔として間隔をおいて設けられる発熱体である。
発熱体の形状と区分発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。また、発熱体及び/又は区分発熱部は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
【0142】
前記発熱組成物成形体又は区分発熱部の形状は如何なるものでもよいが、平面形状で、円、楕円、フットボール形、三角形、正方形、長方形、六角形、多角形、星形、花形、リング形やこれらの形状の半分均等分割した形状等が一例として挙げられる。立体形状では、ディスク状、ピラミッド状、球状、立方体状、多角錐形状、円錐形状、錐台形状、球形状、平行六面体形状、円筒体形状、長方形状平行六面体形状、多面体形状、楕円体形状、半円柱体形状、半楕円柱体形状、蒲鉾形状体、円柱体形状、楕円柱体形状等が一例として挙げられる。また、これらの形状は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよいし、中央部等に凹部があってもよい。
【0143】
発熱組成物成形体包装体の形状と区分発熱部の形状と発熱部の形状は同じ形状を取る必要はなく、異なった形状を形成していてもよい。
例えば、ストライプ状に設けられた区分発熱部を有する発熱組成物成形体包装体の場合、区分発熱部形状が平面形状で細長い長方形である平行六面体形であり、スジ状(ストライプ状)に間隔を置いて配置されており、発熱体形状が長方形である発熱体や繭形である発熱組成物成形体包装体、足形である発熱組成物成形体包装体等が一例として挙げられる。
また、この場合、前記発熱組成物成形体及び区分発熱部の形状は全体としてストライプ状になれば如何なるものでもよいが、平面形状で、長方形、立体形状では、直方体、長方形状平行六面体、円筒体、半円柱体、半楕円柱体、蒲鉾状体、円柱体、楕円柱体等が一例として挙げられる。
他の例としては、区分発熱部の形状が平面形状で楕円形であり、間隔を置いて配置されており、発熱組成物成形体包装体形状が繭形である発熱組成物成形体包装体や長方形である発熱組成物成形体包装体等が一例として挙げられる。
【0144】
複数の区分発熱部の配置形状としては、制限はないが、格子状、ストライプ状、波状、格子−ストライプ状、ランダム状等が一例として挙げられる。
【0145】
本発明の発熱部は、ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて設けることが好ましく、「ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて設ける」とは、複数の区分発熱部が、ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて(平行線状に)設けられたものである。1本のストライプ(スジ)は1個の区分発熱部により構成されていることが好ましい。
また、下記の条件を満たしていれば、1本のストライプ(スジ)は2個以上の区分発熱部と1個以上の区分け部とから構成されていてもよい。
T≧2.5S及び P≦0.5T
T :1個の区分発熱部の長さ
S :1個の区分発熱部の幅
P : 区分け部の長さ
平行縞状(縦縞、横縞、斜め縞、縦波縞、横波縞、斜め波縞等)に区分発熱部からなるスジを配置することが一例として挙げられる。
【0146】
本発明の発熱組成物成形体包装体には最小剛軟度が100mm以下の発熱組成物成形体包装体も含まれるが、特にストライプ状に間隔をおいて設けた区分発熱部を有する発熱組成物成形体包装体には最小剛軟度が100mm以下で、それと直角方向になる方向における剛軟度の差の絶対値が最大になる発熱組成物成形体包装体も含まれる。
また、前記発熱組成物成形体包装体の発熱前と終了後の最小剛軟度の変化を示す最小剛軟度の変化は20%以内であり、特にストライプ状に間隔をおいて設けた区分発熱部を有する発熱組成物成形体包装体は最小剛軟度を示す方向において、発熱前と終了後の最小剛軟度の変化は20%以内であり、更に、ほぼ0%(変化なし)である発熱組成物成形体包装体も含まれる。
【0147】
区分発熱部構造において、区分発熱部は、少なくとも2つの対面する表面、好ましくはフィルム層基材表面有する統一した構造に形成され、その際少なくとも1つの表面は酸素(空気)透過性であり、発熱組成物成形体が収納されたとき、発熱組成物成形体容積、空間容積、区分発熱部容積は、次の関係を有する。発熱組成物成形体容積は、発熱組成物成形体自身の容積であり、空間容積は区分発熱部内で、発熱組成物成形体に占められていない容積であり、区分発熱部容積は区分発熱部の容積であり、空間容積と発熱組成物成形体容積の和である。
【0148】
前記区分発熱部において、発熱組成部物収納領域である区分発熱部に発熱組成物成形体が収容された時に、発熱組成物成形体占有領域である発熱組成物成形体の容積積と発熱組成物収納領域である区分発熱部の容積との容積比は通常0.6〜1であり、好ましくは0.7〜1であり、より好ましくは0.8〜1であり、更に好ましくは0.9〜1である。
【0149】
基材は
1)実質的に平面の基材
2)発熱組成物成形体の底面形状より大きく、ほぼ相似形の形状で、発熱組成物成形体の高さ未満の高さ(深さ)を有する凹部を有する基材
3)発熱組成物成形体の底面形状より大きく、ほぼ相似形の形状で、発熱組成物成形体の高さ以上の高さ(深さ)を有する凹部を有する基材
から選択された1種である。
被覆材は
1)実質的に平面の被覆材
2)発熱組成物成形体の平面形状より大きく、ほぼ相似形の形状で、発熱組成物成形体の高さ未満の高さを有する凸部を有する被覆材
3)発熱組成物成形体の平面形状より大きく、ほぼ相似形の形状で、発熱組成組成物の高さ以上の高さを有する凸部を有する被覆材
4)波形形状を有する被覆材で、発熱組成組成形体と積層前の凸部を有する被覆材との間で、それらの高さと幅において、波形状の被覆材の凸部の高さと発熱組成物成形体の高さの関係は、
(波形状の被覆材の凸部の高さ)/(発熱組成物成形体の高さ)=好ましくは0.01〜1.5であり、より好ましくは0.01〜1.0であり、更に好ましくは0.01〜0.5であり、更に好ましくは0.01〜0.3であり、
波形状の被覆材の凸部の幅と発熱組成物成形体の幅の関係は、
(発熱組成物成形体の幅)/(波形状の被覆材の凸部の幅)=
好ましくは0.3〜0.99であり、より好ましくは0.5〜0.99であり、更に好ましくは0.6〜0.99であり、更に好ましくは0.7〜0.99であり、更に好ましくは0.8〜0.99であり、更に好ましくは0.9〜0.99である被覆材から選択された1種である。
ここで、前記発熱組成物成形体の高さ未満の高さ(深さ)を有する凹部を有する基材又は凸部を有するの被覆材の場合、好ましくは、以下の関係を持つ。
基材の凹部の高さと発熱組成物成形体の高さの関係は、
(基材の凹部の高さ)/(発熱組成物成形体の高さ)=
好ましくは0.01〜0.99であり、より好ましくは0.01〜0.99であり、更に好ましくは0.01〜0.5であり、更に好ましくは0.01〜0.3であり、
被覆材の凸部の高さと発熱組成物成形体の高さの関係は、
(被覆材の凸部の高さ)/(発熱組成物成形体の高さ)=
好ましくは0.01〜1.5であり、より好ましくは0.01〜1.0であり、更に好ましくは0.01〜0.5であり、更に好ましくは0.01〜0.3であり、
基材の凹部又は被覆材の凸部の幅と発熱組成物成形体の幅の関係は、
(発熱組成物成形体の幅)/(基材の凹部又は被覆材の凸部の幅)=
好ましくは0.3〜0.99であり、より好ましくは0.5〜0.99であり更に好ましくは0.6〜0.99であり、更に好ましくは0.7〜0.99であり、更に好ましくは0.8〜0.99であり、更に好ましくは0.9〜0.99である。
本発明において、実質的に平面状とは、発熱組成物成形体を収納する又は覆うために予め設けられた収納用のポケット、収納区画、収納区域、覆いポケット、覆い区画、覆い区域、波形状覆い等の収納用凹部や凸部を有しない平らな面をいう。従って、意図的に発熱組成物成形体を収納しない又は覆うためでない凹凸は存在してもよい。意図的な発熱組成物成形体の収納用でない凹凸や覆い用でない凹凸は収納区域ではないので、そのような凹凸が基材又は被覆材にあっても、実質的な平面状の基材又は実質的な平面状の被覆材とする。
【0150】
本発明の発熱組成物成形体及び発熱体の製造方法に使用される発熱組成物としては、発熱組成物成形体が形成でき、基材と被覆材とにより発熱組成物成形体の周縁部がシールできれば制限はない。
一例として前記成形性含余剰水発熱組成物が挙げられるが、更に詳しく説明すると、
(1)発熱組成物中の水分が空気遮断層としてのバリアとして機能せず、空気と接触して発熱する、即ち、「製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に5℃以上発熱する」発熱組成物(易動水値0.01以上〜14未満)と、
(2)初期の発熱立ち上がり性が落ちる発熱組成物(易動水値14〜50)との2種類のに分類できる。
【0151】
前記(2)の成形性含余剰水発熱組成物(易動水値14〜50)は発熱組成物中の水分が空気遮断層としてのバリアとして機能しているため、一定量の余剰水を除いた後の発熱組成物を使用する。これにより空気と接触して発熱する発熱組成物になる。即ち、吸水、脱水、吸水溶液、脱水溶液、熱風乾燥、送風乾燥、放置乾燥、圧縮等により水分除去をすればよい。その後、水分を加える等の水分調整を行ってもよい。
基材及び又は被覆材に吸水性を有する素材を使用し、吸水を行ってもよい。例えば、紙等の吸水性素材を基材及び又は被覆材に使用するとか、発熱組成物成形体と接触する部分に紙等の吸水性素材を持つ複合素材を使用し、発熱組成物成形体から一定量の水分を除き、空気と接触して発熱する発熱組成物成形体とすることが一例として挙げられる。
更に不織布等の通水性素材上に発熱組成物成形体を積層し、熱風乾燥、送風乾燥、圧縮等の物理的手段により発熱組成物成形体から一定量の水分を除き、空気と接触して発熱する発熱組成物成形体としてもよい。
【0152】
本発明の成形性含水発熱組成物は余剰水に基づく成形性、保形性を有する発熱組成物である。
【0153】
ここで、前記「製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に5℃以上発熱する」とは、製造後24時間放置等の熟成成期間をおかず、製造直後、風のない20℃の環境下の空気中で、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルムやシート等の非吸水性素材の上に発熱組成物を放置したときに、5分以内に前記発熱組成物が5℃以上発熱することである。
即ち、発熱組成物温度上昇測定方法において、5分以内の温度上昇分が、好ましくは5℃以上あり、より好ましくは10℃以上あり、更に好ましくは、20℃以上であり、更に好ましくは3分以内に温度の上昇分が10℃以上である。
ここで、発熱組成物温度上昇測定方法は、周囲温度20±1℃の条件下、発熱組成物を非通気性の外袋封入状態で1時間放置する。
1)脚付き支持台の塩化ビニル製支持板(厚さ5mm×長さ600mm×幅600mm)の裏面の中央部付近に成形型の抜き穴形状を覆うように磁石を設ける。
2)温度センサーを支持板中央部上に置く。
3)厚さ約80μmの粘着剤層付き厚さ25μm×長さ250mm×幅200mmのポリエチレンフィルムの中央がセンサーのところにくるようにして、粘着剤層を介して支持板に貼り付ける。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、長さ80mm×幅50mm×高さ3mmの抜き穴を持つ長さ250mm×幅200mmの型板を置き、その抜き穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら抜き穴へ入れ、型板面に沿って、試料を押し込みながら擦り切り(型押し込み成形)、型内に試料を充填する。次に、支持板下の磁石を除き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、10分間温度測定を行い、1分後の温度、3分後の温度、5分後の温度を測定し、5分後の温度で発熱性を判定する。
【0154】
本発明の型成形方式による発熱組成物成形体包装体の製造では、基材を一定速度で移動させると共に、発熱組成物を投下する投下口を基材と同速度で移動させながら基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層する方法であるので、基材の停止、起動がほとんど繰り返されず、製造の高速化を図る上では優れている。
また、発熱組成物が含水であると、前述のように、発熱組成物成形体包装体を製造し、得られた発熱組成物成形体包装体を気密性の外袋内に密封するまでの間に、発熱組成物特に鉄粉と空気との酸化反応が発生し、発熱組成物のの初期発熱特性が向上するため初期発熱特性が向上した発熱組成物成形体包装体が得られる等の利点が生じる。
【0155】
本発明の成形性含水発熱組成物において、発熱組成物中の余剰水の量は、易動水値として定義される。
【0156】
本発明の成形性含水発熱組成物の易動水値(0〜100)は、0.01〜50であり、
1)成形後吸水等による水分除去なしで空気と接触して発熱する発熱組成物は好ましくは0.01以上〜14未満であり、より好ましくは0.01〜13.5であり、更に好ましくは0.01〜13であり、更に好ましくは0.01〜12であり、更に好ましくは1〜12であり、更に好ましくは2〜12であり、更に好ましくは2〜11であり、更に好ましくは3〜11である。
2)成形後吸水等による水分除去を後に空気と接触して発熱する発熱組成物は好ましくは14〜50であり、より好ましくは14〜40であり、更に好ましくは18〜40であり、更に好ましくは18〜35であり、更に好ましくは18〜30である。
【0157】
本発明の発熱組成物を構成する成分中、反応促進剤と水溶性物質と水を除く固形成分の最大粒径は好ましくは1mm以下であり、より好ましくは500μm以下であり、更に好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは250μm以下であり、更に好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは100μm以下である。
且つ、発熱組成物を構成する成分中、反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の80%以上の粒径が、好ましくは300μm以下であり、より好ましくは250μm以下であり、更に好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは150μm以下であり、更に好ましくは90%以上の粒径が150μm以下であり、更に好ましくは90%以上の粒径が100μm以下である。
尚、発熱組成物の成形性及び保形性は反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の粒径が小さければ小さいほど良くなる。
【0158】
前記発熱組成物成形体包装体の構成を図22〜図25に基いて説明する。
【0159】
本実施の形態において得られる発熱組成物成形体包装体は、図22(a)、(b)、図23、図24(a)〜(j)、図25(a)〜(d)に示すように、基材としての非通気性包材と、被覆材としての通気性包材と、鉄粉を含む成形性含水発熱組成物とからなる。
図25(d)は積層する基材が通気性基材であるため、基材としての通気性包材と、被覆材としての非通気性包材となり他の実施例と異なっている。
基材搬送手段により搬送されるのは基材の連続体であり、被覆材搬送手段により搬送されるのは被覆材の連続体である。上記の非通気性包材、通気性包材及び発熱組成物としては、開示された又は通常の使い捨てカイロ、発熱体等に用いられるものを適宜選択して使用することができる。
【0160】
図22(a)、(b)は、単一発熱部発熱組成物成形体包装体82である。図22(a)は平面図である。
セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムからなる基材53のポリエチレンフィルム側に発熱組成物成形体77が積層され、その上をポリエチレン製多孔質フィルム/ナイロン製不織布の積層体からなる通気性被覆材54のポリエチレン製多孔質フィルム側が接触覆うようにして積層されが被され、発熱組成物成形体77の周縁部がシール幅8mmでヒートシールシールされている。図22(b)はZ−Zの断面図である。
【0161】
図23は、図22と類似な単一発熱部発熱組成物成形体包装体82で、セパレータ付き粘着剤が設けられていない一例の断面図である。
【0162】
図24(a)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体83で、8個のストライプ状区分発熱部を有するそらまめ型の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。
ポリプロピレン製不織布/ポリエチレンフィルムの積層体からなる基材53の上に、8個の、平面形状が長方形状の発熱組成物成形体77が間隔をおいて積層され、ポリエチレン製多孔質フィルム/ナイロン製不織布の積層体からなる通気性被覆材54により覆われ、発熱組成物成形体77の周縁部及び発熱組成物成形体包装体83の周辺部がヒートシールされ、更に通気面に上にSIS系ホットメルト系粘着剤がメルトブロー法にて形成された通気性粘着層89がセパレータ付きで設けられた、8個の区分発熱部81を有する、そらまめ形の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。両面が凹凸状の面を有し、幅の広い中央の区分け部104を挟んで、その左右に4個の区分発熱部81が間隔を置いて設けられている。図24(b)はY−Yの断面図である。
【0163】
図24(c)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体83で、8個のストライプ状区分発熱部を有するそらまめ型の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。
ポリプロピレン製不織布/ポリエチレンフィルムの積層体からなる基材53の上に、8個の、平面形状が長方形状の発熱組成物成形体が間隔をおいて積層され、ポリエチレン製多孔質フィルム/ナイロン製不織布の積層体からなる通気性被覆材54により覆われ、発熱組成物成形体77の周縁部及び発熱組成物成形体包装体83の周辺部がヒートシールされ、更に区分け部104と発熱組成物成形体包装体83の長手方向の両端部に粘着剤層88がストライプ状に設けられた8個の区分発熱部81を有する、そらまめ形の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。両面が凹凸状の面を有し、幅の広い中央の区分け部104を挟んで、その左右に4個の区分発熱部81が間隔を置いて設けられている。図24(d)はX−Xの断面図である。
【0164】
図24(e)は、2個の区分発熱部81からなる繭形形状の発熱組成物成形体包装体83の平面図である。
【0165】
図24(f)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体の一種で、9個のストライプ状区分発熱部81を有する繭形形状の区分発熱部発熱組成物成形体83の平面図である。
【0166】
図24(g)は、43個の円形状の区分発熱部81からなる長方形形状の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83の平面図である。
【0167】
図24(h)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体の一種で、8個のストライプ状区分発熱部81を有する長方形形状の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。
【0168】
図24(i)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体の一種で、8個のストライプ状区分発熱部81を有し、区分け部に手切れ可能なミシン目92を有する長方形形状の区分発熱部発熱組成物成形体包装体83である。
【0169】
図24(j)は、プリーツ状発熱組成物成形体包装体の一種で、6個のストライプ状区分発熱部81を有し、通気性被覆材側にメルトブロー法により設けられた網目状の通気性粘着剤層89が設けられ照り流長方形形状の区分発熱部発熱組成物成形体包装体である。
【0170】
図25(a)、(b)、(c)、(d)は、全足用足温用単一発熱部発熱組成物成形体包装体82、83である。
図25(a)は平面図で、ポリエチレンフィルムと段ボール紙の積層体の段ボール紙上に易動水値16の成形性含余剰水発熱組成物76を成形した発熱組成物成形体77が積層され、更に、メルトブロー法による網目状の通気性粘着剤層89付き通気性被覆材54が被覆され、発熱組成物成形体77の周縁部をプレスロールで圧着し、カットされたシール幅8mmの全足用足温用単一発熱部発熱組成物成形体包装体82である。図25(b)はそのY−Yの断面図である。
図25(c)は、全足の中央部付近に発熱組成物成形体77が存在しないタイプで、ミシン目92が設けられており、その部分で2つ折り折りできるタイプの全足用足温用区分発熱部発熱組成物成形体包装体83の平面図である。
図25(d)は、通気性基材53の上に発熱組成物成形体が積層され、芯材102とメタロセン触媒を使用して製造したポリエチレンフィルムとの積層体である非通気性の被覆材54を被覆し、発熱組成物成形体77の周縁部をヒートシールし、更に芯材102の上にメタロセン触媒を使用して製造したポリエチレンフィルムを滑り止め材101として、メルトブロー法による網目状の通気性粘着剤層89を介して積層した全足用足温用単一発熱部発熱組成物成形体包装体82の断面図である。
【0171】
尚、本発明の発熱体の発熱組成物成形体の製造方法、発熱組成物成形体の製造装置は、発熱組成物成形包装体の製造に特に有効であるが、本発明はこれに限定するものではなく、他の発熱体に使用することもできる。
【0172】
易動水値とは、発熱組成物中に存在する水分の中で発熱組成物外へ移動できる余剰水分の量を示す値である。この易動水値について説明する。
常温常圧で、中心点から放射状に45度間隔で8本の線が書かれたNo.2(JIS P 3801 2種)の濾紙13を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、内径20mm×高さ8mmの中空円筒状の穴15を持つ長さ150mm×幅100mmの型板14を置き、その中空円筒状の穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、試料を擦り切る(型押し込み成形)。
次に、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持する)。その後、濾紙を取り出し、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸みだし軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸みだし先端までの距離として、mm単位で読み取る。同様にして、各線上からその距離を読み取り、合計8個の値を得る。読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定水分値とする。その8個の測定水分値を算術平均したものをその試料の水分値(mm)とする。また、真の水分値を測定するための水分量は内径20mm×高さ8mmの前記発熱組成物等の重量に相当する前記発熱組成物等の配合水分量とし、その水分量に相当する水のみで同様に測定し、同様に算出したものを真の水分値(mm)とする。水分値を真の水分値で除したものに100をかけた値が易勤水値である。即ち、
易動水値=[水分値(mm)/真の水分値(mm)]×100
同一試料に対して、5点測定し、その5個の易勤水値を平均し、その平均値をその試料の易勤水値とする。また、発熱体中の発熱組成物の易動水値を測定する場合、真の水分値を測定する水分量は発熱組成物の赤外線水分計による水分量測定から発熱組成物の含水率を算出し、それを基に、測定に必要な水分量を算出し、前記水分量により真の水分値を測定算出する。
ここで、発熱組成物中の水分が空気遮断層としてのバリヤーとして機能せず、空気と接触して発熱し、製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に発熱する発熱組成物(少なくとも易動水値が0.01以上〜14未満、特に易動水値が0.01〜13.5)の場合、風防を使用する測定法法、即ち、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置く代わりに、風防を被せた場合は、測定中に発熱反応が起こり、易動水値の測定が不可能になる。
【0173】
前記成形性とは、抜き穴を有する抜き型を用いた型通し成形により、抜き穴の形状で発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体ができ、少なくとも、型離れを含め成形後、基材と被覆材の間に挟まれ、発熱組成物成形体の周縁部がシールできることである。
成形性を有する発熱組成物の場合、型通し成形や鋳込み成形等の型成型方法で発熱組成物成形体が作成できる。
成形性があると発熱組成物成形体が少なくとも被覆材に覆われ、基材と被覆材の間にシール部が形成されるまで、形状が維持されので、所望の形状でその形状周縁部でシールができ、シール部に発熱組成物の崩れ片であるいわゆるゴマが散在しないので、シール切れがなくシールできる。ゴマの存在はシール不良の原因となる。
1)測定装置としては、
走行可能な無端状ベルトの上側にステンレス製成形型(中央部に縦60mm×横40mmの四隅が5アールr(略円弧状)に角を丸められ、抜き穴の上部(発熱組成物の入口)の4辺の角部が1アールr(略円弧状)に、抜き穴の下部(発熱組成物成形体の出口)の4辺の角部が3アールr(略円弧状)に設けられた抜き穴を有し、型の外表面及び抜き孔の毎壁面を平滑な面とした、厚さ2mm×縦200mm×横200mmの板)と固定可能な擦り切り板を配置し、それと反対側である無端状ベルトの下側に磁石(厚さ12.5mm×縦24mm×横24mmの磁石が並列に2個)を配置する。前記平滑な面とは、平滑であれば制限はないが、表面粗さRaが、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは4μm以下であり、更に好ましくは2μm以下である。
前記磁石は、擦り切り板及びその近傍の領域、且つ、成形型の抜き穴の進行方向に対する最大断面の領域(40mm)より大きい領域を覆う。
2)測定法としては、
前記測定装置の無端状ベルトの上に厚さ1mm×縦200mm×横200mmのステンレス板を置き、その上に厚み70μm×縦200mm×横200mmのポリエチレンフィルムを置き、更にその上にステンレス製成形型を置く。
その後、前記成形型の抜き穴の無端状ベルトの進行側端部から50mmの位置に擦り切り板を固定後、前記擦り切り板と前記抜き穴の間で擦り切り板付近に発熱組成物50gを置き、無端状ベルトを1.8m/minで動かし、発熱組成物を擦り切りながら成形型の抜き穴へ充填する。成形型が擦り切り板を完全に通過後、無端状ベルトの走行を停止する。次に成形型を外し、ポリエチレンフィルム上に積層された発熱組成物成形体を観察する。
3)判定法としては、
前記発熱組成物成形体の周縁部において、最大長さが800μmを超える発熱組成物成形体の崩れ片がなく、最大長さ300μから800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が5個以内である場合に、前記発熱組成物は成形性があるとする。
成形方式に使用する発熱組成物には必須の性質である。これがないと成形方式による発熱体の製造は不可能である。
【0174】
本発明の発熱組成物は、耐圧縮性を有するもので、ここで耐圧縮性とは、成形型に収容した発熱組成物成形体を型内圧縮し、型厚みの70%の厚みを有する発熱組成物圧縮体が、圧縮前の発熱組成物成形体の発熱立ち上がり性(発熱組成物の発熱試験での試験開始後1分と3分での温度差)の80%以上の発熱立ち上がり性を保持することである。
ここで、耐圧縮性のための発熱立ち上がり性の測定法について説明する。
1.発熱組成物成形体
1)脚付き支持台の塩化ビニル製支持板(厚さ5mm長さ600mm幅600mm)の裏面の中央部付近に成形型の抜き穴形状を覆うように磁石を設ける。
2)温度センサーを支持板の表面中央部上に置く。
3)厚さ約80μmの粘着剤層付き厚さ25μm×長さ250mm×幅200mmのポリエチレンフィルムの中央がセンサーのところにくるようにして、粘着剤層を介して支持板に貼り付ける。
4)長さ280mm×幅150mm×厚さ50μm〜2mmの敷板上に長さ230mm×幅155mm×厚さ25μm〜100μmのポリエチレンフィルムの一端が敷板の外側に約20mm出るようにし、且つ、その長さ方向は一端が敷板の一端とほぼ一致するようにポリエチレンを設置する。
5)前記敷板上のポリエチレンフィルム上に長さ80mm×幅50mm×高さ3mmの抜き穴を持つ長さ230mm×幅120mm×厚さ3mmの型板を置く。その場合、型板の長さ方向の一端を敷板とポリエチレンフィルムが一致して置かれている一端に合わせ、更に、幅方向において、ポリエチレンフィルムが敷板より外側にはみ出している側と反対の端部より約20mm中央部の位置に型板の幅の一端部がくるようにして、型板をポリエチレンフィルム上に設置する。次に、支持板上に敷板とともに置く。
6)その抜き穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら抜き穴へ入れ、型板面に沿って、試料を押し込みながら擦り切り(型押し込み成形)、型内に試料を充填する。
7)支持板下の磁石を除き、更に、はみ出したポリエチレンフィルムの端部を押さえ、敷板を除き、温度測定を開始する。
2.発熱組成物圧縮体
1)〜6)は、発熱組成物成形体の場合と同じである。
8)抜き穴と凹凸の関係で、ほぼぴったりと抜き穴に入る、厚さ0.9mmの凸部を有する押し型を抜嘗穴に合わせておき、ロールプレスや板プレスにて圧縮して、厚さ2.1mmの発熱組成物圧縮体を型内に作成する(型厚みの70%に圧縮)。
9)支持板上に敷板とともに置き、支持板下の磁石を除き、更に、はみ出したポリエチレンフィルムの端部を押さえ、敷板を除き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定は、データコレクタを用い、測定タイミング2秒で、5分間温度測定し、1分後と3分後の温度差をもって耐圧縮性を判定する。
圧縮後の厚みは、好ましくは型厚みの50〜99.5%であり、より好ましくは60〜99.5%であり、更に好ましくは60〜95%である。
尚、本発明において、発熱組成物成形体には、発熱組成物圧縮体を含むものとする。
【0175】
本発明における剛軟度とは、剛性(ハリ、コシ)又は柔軟性を示し、JIS L 1096A法(45°カンチレバー法)に準じ、試料として発熱体自身を用いたこと以外は同法に従ったものである。即ち、一端が45度の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に発熱体の一辺をスケール基線に合わせて置く。次に、適当な方法によって発熱体を斜面の方向に緩やかに滑らせて、発熱体の一端の中央点が斜面Aと接したときに他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は発熱体が移動した長さ(mm)で示され、それぞれ発熱体5枚を測り、縦方向及び横方向、又は、一方向及びそれと直交する方向それぞれの平均値でそれぞれの方向の剛軟度を表す(整数位まで)。ただし、測定にあたって、粘着剤層付き発熱体の粘着剤側面を水平台側面と相対するようにして測定する場合には、セパレータを付けた粘着剤側面が水平台側面に相対するようにおく。いずれにしても、最小の剛軟度が測定される側の測定値を採用する。
また、
1)水平台には発熱体の発熱組成物入り発熱部が幅5mm以上×長さ20mm以上残っていること。ただし、長さは発熱組成物が存在している領域を横断していること又は発熱組成物が存在している領域と存在していない領域を直線的に横断していること。
2)粘着剤層付き発熱体の場合は粘着剤層のセパレータとして剛軟度30mm以下のプラスチックフィルム、或いは、厚み50μm以下、好ましくは25μm以下の腰のない、或いは、軽く操んでシワができるプラスチックフィルム等の腰のない、柔らかいフィルムを使用し、粘着剤層に添って設けること。また、基材及び/又は被覆材の剛軟度は100mmx200mmの試験片を作成し、200mm方向の剛軟度を採用する。
【0176】
本発明における発熱体又は発熱部の最小剛軟度の変化とは、一方向における発熱体又は発熱部の剛軟度のうち一番低い値の剛軟度である最小剛軟度において、前記最小剛軟度が、発熱体の発熱前と発熱終了後において生ずる値の変化である。
最小剛軟度の変化は、次式により算出される。
最小剛軟度の変化(%)=|((A−B)/A)×100|
A:発熱前の発熱体の最小剛軟度
B:発熱終了後の発熱体の前記最小剛軟度
1)得られた発熱体を通常雰囲気下で発熱させ、前記発熱体の温度が35℃を下回った時点を、使用終了時と仮定し、発熱前の発熱体の最低剛軟度の測定と同じにして、その時の発熱体の剛軟度を測定し発熱終了後の発熱体の前記最低剛軟度とする。
2)発熱前の発熱体の最低剛軟度の測定方向と発熱終了後の発熱体の前記最低剛軟度の測定方向は発熱体において同じ測定方向である。
3)発熱前の定義には測定中の発熱は無視する。
【実施例】
【0177】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例1〕
図25(a)に示す装置を使用して、片面にセパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルとから構成されるレンジ連続体の基材と、多孔質フィルムとナイロン製不織布との積層体とから構成される連続体の被覆材に、還元鉄粉、活性炭、反応促進剤、木粉、吸水性ポリマー、亜硫酸ナトリウム、消石灰、水とから構成される、易動水値8の含水発熱組成物を形成することにより、発熱組成物成形体及び発熱組成物成形体包装体を製造した。以下、その詳細を説明する。
【0178】
還元鉄粉(粒径80〜350メッシュ)100重量部、活性炭10重量部、木粉5重量部、吸水性ポリマー1重量部、亜硫酸ナトリウム0.8重量部、消石灰0.8重量部、11%食塩水42重量部とを混合した易動水値8の発熱組成物を発熱組成物供給装置に貯蔵し、前記発熱組成物を、周速度25m/分で回転する直径267mm、周面の幅250mmの円筒状回転体の周面に形成された凹陥部に供給し擦り切り部の擦り切り片と内側固定磁石の磁力と重力により擦り切り充填した。
【0179】
貫通孔は、深さ5mm、縦200mm、横100mmの長方形の平断面形状であって、円筒状回転体の周面の回転方向に等間隔で4個、幅方向に等間隔で2列設けた。各貫通孔と各貫通孔の間隔12は10mm、各貫通孔と各貫通孔の幅方向の間隔は10mmである。
【0180】
前記基材を無端状ベルトと前記円筒状回転体との間隙を通して円筒状回転体の周面に連続的に供給し、前記供給された基材で貫通孔内に保持された発熱組成物の表面を覆いながら、基材と発熱組成物とを円筒状回転体と共に回転させた。
【0181】
前記無端状ベルトに支持された基材は、円筒状回転体の回転最高点付近に設けられた発熱物供給装置の擦り切り充填部7の擦り切り片の円筒状回転体の外周面への当接した点(線)から回転方向側中心角度30°の位置の円筒状回転体の外周面に貫通孔を覆うように当接させ供給した。
又内部無端状ベルトは擦り切り片の円筒状回転体の外周面への当接した点(線)から回転方向側中心角度60°の位置の円筒状回転体の内周面に貫通孔を底打ちするように当接するように設けた。
【0182】
次に、円筒状回転体が回転する最低点Bにおいて、前記基材を円筒状回転体からほぼ水平方向に離脱させ、前記被覆材上に発熱組成物を無端状ベルトの回転体の貫通孔と反対側に設けられた外部固定磁石の磁力と重カの作用により載置し、発熱組成物成形体を積層した。次に、連続体の被覆材を供給し、前記発熱組成物成形体を積層した連続体の基材上に積層し、発熱組成物成形体の周縁部及び発熱体周辺部をヒートシールロールにてヒートシールし、発熱組成物成形体が間欠的に設けられた連続体の発熱組成物成形体包装体を得た。
【0183】
次に、切断用カットロールによる切断処理を施して、図22に示す単一発熱部発熱組成物成形体包装体を得た。次に、前記発熱組成物成形体包装体を非通気性収納袋である外袋に封入した。
【0184】
本実施例において、連続体の基材及び被覆材の間に発熱組成物成形体が間欠的に形成された連続体の発熱組成物成形体を容易に得ることができた。更に前記連続体の発熱組成物成形体の発熱組成物成形体の周縁部及び発熱組成物成形体包装体の周辺部をシールロールによりシールし、カットロールにて切断処理を施すことにより、保温性能に優れた発熱体を得ることができた。
【0185】
〔実施例2〕
図25(d)に示す装置を使用して、不織布とポリエチレンフィルムとの積層体である連続体の基材と、多孔質フィルムとナイロン製不織布との積層体とから構成される連続体の被覆材に、還元鉄粉、活性炭、反応促進剤、木粉、吸水性ポリマー、亜硫酸ナトリウム、消石灰、水とから構成される、易動水値8の含水発熱組成物を形成することにより、発熱組成物成形体及び体発熱体を製造した。以下、その詳細を説明する。
【0186】
還元鉄粉(粒径300μ以下)100重量部、活性炭10重量部、木粉5重量部、吸水性ポリマー1重量部、亜硫酸ナトリウム0.8重量部、消石灰0.8重量部、11%食塩水とを混合した易動水値8の成形性含余剰水発熱組成物を発熱組成物供給装置に貯蔵し、前記発熱組成物を、円筒状回転体の周面に形成された貫通孔に供給し擦り切り部の擦り切り片と外部固定磁石の磁力と重力により擦り切り充填した。
【0187】
深さ2mm、縦100mm、横8mmの長方形の平面形状である貫通孔を8mm間隔で6個設け、中央の間隔を10mmとし、前記中央の間隔を挟んで、貫通孔は3個ずつ設けられるようにし、前記6個の貫通孔を一組とした。
且つ、円筒状回転体の周面の回転方向に等間隔で4組、幅方向に1列設けた。
隣接の貫通孔の間隔は20mmであった。
【0188】
先ず製造工程の上流側における発熱組成物成形体製造装置では、所望の形状の貫通孔を有する円筒状回転体と支持板に支持された無端状ベルトとの間に、基材を第1走行手段によって所定速度で走行させると共に、基材lの走行速度に一致させるように円筒状回転体を回転駆動源によって回転制御させながら、
発熱組成物供給装置の擦り切り充填部7において、発熱組成物供給装置から供給される成形性含余剰水発熱組成物が、擦り切り片と無端状ベルトと固定磁石とにより貫通孔の開口部の一部を通って、貫通孔内に擦り切り充填され、無端状ベルトで円筒状回転体の外周面に接触させて貫通孔の一部を塞ぐように走行させる基材上に、貫通孔の外形形状で膜状に積層される。
【0189】
かかる積層時にあっては、支持板の擦り切り片の対応する領域に孔を設け、回転自在なロールを無端状ベルトと基材を円筒状回転他の外周面に押しやるように設け、前記中空ロールの内部に磁石を設けてもよい。
貫通孔が形成される円筒状回転体本体の肉厚によって適宜設計的に変更可能である。
【0190】
次に、発熱組成物成形体製造装置の円筒状回転体を通過した粘成形性含余剰水発熱組成物から成る発熱組成物成形体が積層された基材は、包装装置であるシールロールに第1走行手段によって順次送り込まれると共に、基材上に積層される被覆材も第2走行手段によって包装装置に順次送り込まれ、かかる包装装置では、シールロールの第1ロールと第2ロールからなり、基材と被覆材はシールロールによってヒートシールされて、かかる連続体の発熱組成物成形体包装体が走行してカット(裁断)装置に達すると、個別の所望形状の発熱組成物成形体包装体に打ち抜きされ、その後個別の発熱組成物成形体包装体は非通気性の収納袋(外袋)に封入される。
【0191】
本実施例において、連続体の基材及び被覆材の間に発熱組成物成形体が間欠的に形成された連続体の発熱組成物成形体を容易に得ることができた。更に前記連続体の発熱組成物成形体の発熱組成物成形体の周縁部及び発熱組成物成形体包装体の周辺部をシールロールによりシールし、カットロールにて切断処理を施すことにより、柔軟性及び保温性能に優れた区分発熱部発熱組成物成形体包装体を得ることができた。本区分発熱部発熱組成物成形体包装体の最低剛軟度はストライプ状の区分発熱部とほぼ直角方向の50mm以下であった。
外袋形取り出して発熱体として使用したが、最低剛軟度は使用前後で変化はなっかた。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の一例を示す図面である。
【図2】(a)本発明の中空の円筒状回転体と無端状ベルトの関係を示す説明図である。(b)本発明の中空の円筒状回転体の貫通孔を示す説明図である。(c)、(d)本発明の発熱組成物成形体包装体が間欠的に設けられた連続体の発熱組成物成形体包装体の平面図である。
【図3】本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他の一例を示す図面である。
【図4】(a)〜(d)本発明の円筒状回転体の説明図である。
【図5】本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他の一例を示す図面である。
【図6】本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他の一例を示す図面である。
【図7】本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他の一例を示す図面である。
【図8】(a)〜(h)本発明の内部無端状ベルト支持具の説明図である。
【図9】(a)、(b)本発明の内部無端状ベルト支持具のロール一例の側面図である。
【図10】(a)本発明のロータリー式ブリッジ防止装置付き発熱組成物供給装置の一例の断面図である。(b)本発明のバネ式擦り切り手段の一例の正面図である。(c)本発明の発熱組成物供給装置の他の一例の断面図である。(d)本発明の発熱組成物供給装置の他の一例の断面図である。
【図11】(a)、(b)本発明の擦り切り手段を用いた擦り切り充填の一例の説明断面図である。
【図12】(a)本発明の低凹部を有する基材の一例の平面図である。(b)同W−Wの断面図である。
【図13】(a)〜(d)本発明の無端状ベルトの一例の断面図である。
【図14】(a)、(b)本発明の凹部を有する基材の凹部を収納した状態の無端状ベルトの一例を示す断面図である。
【図15】(a)〜(d)本発明の排出手段の一例の説明断面図である.
【図16】本発明の発熱組成物供給装置の他の一例の正面断面図である。
【図17】(a)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他一例を示す平面図である。(b)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他一例を示す側面図である。
【図18】(a)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他一例を示す平面図である。(b)〜(e)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の円筒状回転体の他の一例を示す断面図である。(f)〜(j)本発明の円筒状回転体と支えロールと駆動用歯車の一例を示す断面図である。
【図19】(a)〜(c)本発明の円筒状回転体の支えロールの他の一例を示す断面図である。
【図20】(a)〜(h)本発明の貫通孔の他の一例を示す平面図である。(i)〜(k)本発明の貫通孔の他の一例を示す断面図である。
【図21】(a)〜(d)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の他一例を示す側面図である。(e)本発明の発熱組成物成形体包装体の製造装置の回転体の周面に設けられた区分発熱部用貫通孔の一部の一例を示す平面図である。(f)本発明の区分発熱部発熱体の他の一例を示す平面図である。
【図22】(a)本発明の発熱組成物成形体包装体の他の一例を示す平面図である。(b)同断面図である。
【図23】本発明の発熱組成物成形体包装体の他の一例を示す断面図である。
【図24】(a)〜(j)本発明の発熱組成物成形体包装体の他の一例を示す説明図である。
【図25】(a)〜(d)本発明の発熱組成物成形体包装体の他の一例を示す説明図である。
【図26】(a)〜(u)本発明の発熱組成物成形体包装体の平面形状の他の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0193】
1発熱組成部物成形体包装体製造装置
2発熱組成物供給装置
3発熱組成物補給部
4擦り切り充填部7
5擦り切り充填部7出口
6押し込みロール、押し込み手段
7擦り切り手段
8押し込み擦り切り片
10バネ式擦り切り手段
11押し圧調整具
12バネ
13内部固定磁石
13A内部回転式固定磁石
14外部固定磁石
14A外部回転式固定磁石
15磁石固定具
16ロータリー式ブリッジ防止装置
17無端状ベルト
18ブリッジ防止用へら
19スカート
20内部仕切り板
21円筒状回転体
22回転体取り付け具
23歯車
23A駆動歯車
24駆動源
25回転軸
26ロール
27ロール
28支持枠
29機枠
30回転体枠
32回転体ロール受け
33自己潤滑性滑り性軸受け
34円筒状回転体の外周面
35貫通孔
36内部無端状ベルト支持具
37排出手段
38型内圧縮器
39ロール
40中空ロール
41磁石
42遮磁板
43凹部
44ロール
45回転自在ロール
46枠
47隙間カバー
48ボールベアリング(ボール類)
49凸部
50ベースベルト
51ロール
52支持具
53基材
54被覆材
55外部無端状ベルト
56内部無端状ベルト
57支持板
58クリーナー(回転して残差を除去するクリーニングブラシと除去された残差を受け取るための残差受けを備えている等)
59接着剤塗布機(メルトブロー機等)
60低凹部
60A凹部
61押し込みロール
70シールロール(圧着シールロール)
71シールロール(ヒートシールルロール)
72カットロール
73基材供給ロール
74被覆材供給ロール
75セパレータ供給ロール
76成形性含余剰水発熱組成物
77発熱組成物成形体
78発熱組成物成形体包装体
79連続体の発熱組成物成形体包装体
80単一発熱部
81区分発熱部
82単一発熱部発熱組成物成形体包装体
83区分発熱部発熱組成物成形体包装体
84シール部
85第一シール部
86第一シール部と第二シール部との重なり部
87粘着剤層
88通気性粘着剤層
89網目状通気性粘着剤層
90セパレータ
91ボールベアリング軸受け
92ミシン目(手切れ可能)
93凹部を有する基材
94基材の凹部に対する凸部を収納できる凹部を有する無端状ベルト
95基材の凹部に対する凸部を収納できる貫通孔を有する無端状ベルト
96平坦な無端状ベルト
97発熱部1個分に相当する区分発熱部群用貫通孔
98(加熱式)エンボスロール
99独立した細い無端状ベルト(ひも状、帯状等)
100空間
101滑り止め材
102芯材
103凹部を有する回転体
104区分け部
105鏡面仕上げ
106出口
107略円弧状(アールr状)
108疎水性コーティング
A回転の最高点
B回転の最低点
G回転進行側
θ1 擦り切り片が回転体の外周面に接触する位置(点)と回転体の回転中心点と無端状ベルトに支持された基材が円筒状回転体の外面に接触する位置とから形成される角度
θ2 擦り切り片が回転体の外周面に接触する位置(点)と回転体の回転中心点と内部無端状ベルトが内部無端状ベルトの進行方向において、回転体の内側の内面周から脱離する位置(点)とから形成される角度
θ3 擦り切り片が回転体の外周面に接触する位置(点)と回転体の回転中心点と内部無端状ベルトが内部無端状ベルトの進行方向と逆の方向において、回転体の内側の内面周に接触する位置とから形成される角度から離れる位置(点)とから形成される角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を周方向に備える中空の円筒状回転体の上部内側に、前記貫通孔の底側を塞ぐようにして走行するベルトと、前記貫通孔の外側から成形性発熱組成物を供給するための発熱組成物供給装置と、前記貫通孔の開口側の成形性発熱組成物を擦り切る擦り切り部と、前記擦り切り部の前記円筒状回転体との当接部と、回転中心とを結ぶ面を基準とし、回転方向側にθ2及び前記回転方向とは反対側にθ3の範囲において前記ベルトを配置し、前記θ2及びθ3の範囲を、0°<θ2,θ3≦120°としたことを特徴とする発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項2】
前記貫通孔の外側を沿うようにして基材を供給するための基材供給部を備え、前記回転方向側にθ1の位置から前記基材を、前記円筒状回転体に供給するようにし、0°<θ1≦70°としたことを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項3】
前記発熱組成物供給装置の下方に設けられたベルトの下方に磁石を設け、前記円筒状回転体の下部内側に、前記貫通孔を通して成形された発熱組成物成形体を押し出すための凸状の押出部を設け、前記基材が通過する下方に他の磁石を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項4】
前記貫通孔に対向するように、磁力を有する凹部を外周に備える他の円筒状回転体を設け、前記他の円筒状回転体の外周の前記凹部に沿って基材を供給するとともに、前記凹部において前記発熱組成物成形体を前記基材に積層できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項5】
前記貫通孔を周方向に備える円筒状回転体の下部内側に前記貫通孔の内側から成形性発熱組成物を供給するための発熱組成物供給装置と前記貫通孔の内側の成形性発熱組成物を擦り切る擦り切り部を備え、前記擦り切り部は、前記円筒状回転体の内周面に当接するようにして設け、前記発熱組成物供給装置から、ポンプ等の加圧手段を使用せずに、前記凹部に成形性含水発熱組成物を供給するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項6】
前記貫通孔の前記発熱組成物の供給側開口面積を、前記貫通孔の前記発熱組成物成形体の排出側開口面積よりも狭くしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項7】
前記貫通孔の前記発熱組成物成形体の排出側開口部の角部の断面を略円弧状に形成したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかに記載の発熱組成物成形体包装体の製造装置により製造されたことを特徴とする発熱組成物成形体包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−83856(P2009−83856A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−6811(P2006−6811)
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(503289805)マイコール・プロダクツ株式会社 (19)
【Fターム(参考)】