説明

盲人用管理およびナビゲーションシステム

【課題】目の不自由な人を支援するため、無線自動識別(RFID)との無線通信においてコンピュータ又は他のプロセッサを使用するコンピュータ支援通信及びナビゲーションシステムを提供すること。
【解決手段】ユーザが着用する通信モジュールは、1つ以上のRFIDタグリーダから情報を受信し、可聴情報及び任意の刺激情報を目の不自由な人に提供する。タグリーダは歩行杖内、1つ以上の足首ブレスレット、靴内に設けられる。可聴情報を片耳又は両耳に供給するために無線(又は有線)イヤホンが設けられ、可聴情報は骨を通して音を伝導させる1つ以上のトランスデューサを通して供給される。骨伝導の使用は、目の不自由な人が通常の聴覚と併せて通信モジュールからの音情報を聞くことを可能にする。足首又は靴に設けられるタグリーダは、通信モジュールと通信し、目の不自由なユーザがRFIDタグの「進路」に従うことで誘導される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目の不自由な人のためのコンピュータ支援ナビゲーション用システム及び生命管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
視覚のない人たちの暮らしには、困難がある。一箇所から別の箇所へ歩行するといった単純な行為が、視覚がないため困難になり、時には危険を伴うことがある。歩行杖及び盲導犬は、いくつかの障害を避けるのに役立つ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、歩行杖及び盲導犬では、ナビゲーション及び状況認識(例えば、左に窓があり、右にテーブルがある等)に関するより大きな問題が解決されない。標識及び印刷物を読むことは、他の問題を提起する。ブライユ点字を読む人は、驚くほど少ない。そのため、例えば、馴染みのないビルに入り、希望する階に行くために正確なエレベータボタンを押すといった単純な行為が難しい課題になることがある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、目の不自由な人を支援するため、無線自動識別(RFID)との無線通信においてコンピュータ又は他のプロセッサを使用するコンピュータ支援通信及びナビゲーションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これら及び他の問題は、無線自動識別(RFID)タグを用いた無線通信においてコンピュータ又は他のプロセッサを用いて、目の不自由な人を支援する、コンピュータ支援通信及びナビゲーションシステムによって解決される。
着装された通信モジュールは、1つ以上のRFIDタグリーダ(以降、タグリーダ)から情報を受信し、音(声)及び任意には刺激情報を目の不自由な人に供給する。一実施形態において、タグリーダは、歩行杖内に設けられる。一実施形態において、タグリーダは、1つ以上の足首ブレスレット内に設けられる。一実施形態において、タグリーダは、目の不自由な人の靴内に設けられる。一実施形態において、可聴情報を片耳又は両耳に供給するために、無線(又は有線)イヤホンが設けられる。一実施形態において、可聴情報は、骨を通して音を伝導させる1つ以上のトランスデューサを通して供給される。骨伝導の使用により、目の不自由な人が通常の聴覚と併せて、通信モジュールから当該音情報を聞くことが可能になる。
【0006】
一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、敷物類内に配置されるRFIDタグと通信する。一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、壁、幅木の少なくとも一方に沿って配置されるRFIDタグと通信する。一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、床の溝部に沿って配置されるRFIDタグと通信する。一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、建具、収納家具(例えば、薬瓶、食料容器等)内に配置されるRFIDタグと通信する。一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、RFIDタグからコンピュータ監視システムに情報を中継する。
【0007】
一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、第1無線通信トランシーバに対し設けられるコンピュータシステムと、第2無線通信トランシーバに対し設けられる通信モジュールとを含む。当該通信モジュールは、識別コードを有し、コンピュータシステムが通信モジュールに命令を送信し、通信モジュールから命令の受け取り確認通知を受信できるように、双方向ハンドシェーキング通信を用いて、コンピュータシステムと通信するように構成する。当該通信モジュールは、識別コードに従って、コンピュータシステムにデータを送信し、コンピュータシステムから受け取り通知を受信できる。
【0008】
当該コンピュータシステムは、通信モジュールを着用しているユーザの1つ以上の行為に関連して、通信モジュールに命令を送信し、通信モジュールからデータを受信するように構成する。当該コンピュータシステムは、ユーザ行為の少なくとも一部の記録を保持するように構成する。
【0009】
一実施形態において、前記通信モジュールは、音響入力装置、音響出力装置、振動装置、赤外線受信機、赤外線送信機、RFIDタグリーダ、GPS受信機、慣性運動ユニット(例えば、加速度計、ジャイロスコープ)等のうち少なくとも1つを含む。一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、少なくとも一つのRF位置確認システムを含む。
【0010】
一実施形態において、本発明の通信及びナビゲーションシステムは、例えば、家屋、納屋、庭、農場等のエリア周辺に配置される1つ以上の位置確認システムユニットを含む。一実施形態において、前記位置確認システムユニットは、通信モジュールの位置確認及び追跡のための赤外線放射を使用する。一実施形態において、前記位置確認システムユニットは、通信モジュールの位置確認及び追跡のための音響波を使用する。一実施形態において、前記位置確認システムユニットは、通信モジュールの位置確認及び追跡のための電磁波を使用する。また、一実施形態において、前記位置確認システムユニットは、ホームセキュリティシステム用動作検出器として動作するように構成する。
【0011】
一実施形態において、前記通信モジュールは、音響入力装置を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、音響出力装置を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、振動装置を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、キーパッド入力装置を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、赤外線受信機を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、赤外線送信機を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、GPS受信機を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、慣性運動ユニットを含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、2軸慣性運動ユニットを含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、3軸慣性運動ユニットを含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、加速度計を含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、RF位置確認システムを含む。一実施形態において、前記通信モジュールは、RFIDタグリーダを含む。一実施形態において、前記システムは、ユーザのための位置に関する記述を供給するように構成するRFIDタグを含む。
【0012】
一実施形態において、前記システムは、ビデオセンサを含む。一実施形態において、前記システムは、顔面認識システムを含む。一実施形態において、前記システムは、ビデオモニタを含む。一実施形態において、前記システムは、1つ以上の中継器を含む。
【0013】
一実施形態において、前記システムは、エリア周辺に配置される1つ以上の位置確認システムユニットを含む。一実施形態において、前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のための赤外線放射を使用するように構成する。一実施形態において、前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のための音響波を使用するように構成する。一実施形態において、前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のための電磁波を使用するように構成する。
【0014】
一実施形態において、前記通信装置は、セルラ式電話を含む。一実施形態において、前記通信装置は、GPS受信機を含む。一実施形態において、前記通信装置は、RFIDタグリーダが1つ以上の位置確認RFIDタグから位置情報を読み取るべき範囲内にあると、1つ以上の位置確認RFIDタグから位置情報を取得するよう構成され、前記通信装置は、GPS受信機から位置情報が入手可能なときには、当該GPS受信機から位置情報を入手するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、ユーザに中間地点情報を供給するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、ユーザにGPS中間地点情報を供給するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、ユーザに位置確認RFIDタグの中間地点情報を供給するように構成する。
【0015】
一実施形態において、前記通信装置は、ユーザに位置確認RFIDタグの中間地点情報を供給するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、セルラ式電話ネットワークから中間地点情報を受信するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、セルラ式電話ネットワークを用いて位置確認情報を送信するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、ユーザがビルに入ると、ビルの地図情報を受信するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、地域エリア地図情報を受信するように構成する。一実施形態において、前記通信装置は、選択されるエリアの歩道地図情報を格納するように構成する。
【0016】
一実施形態において、前記歩道地図情報は、交差点等の潜在的に危険な場所の位置を含む。一実施形態において、前記歩道地図情報は、自動車道等の潜在的に危険な場所の位置を含む。一実施形態において、前記歩道地図情報は、階段等の潜在的に危険な場所の位置を含む。
【0017】
一実施形態において、前記通信装置は、動きを追跡し、ユーザが特定のスタート地点に戻るための帰還路を算出するように構成する。
【0018】
一実施形態において、前記システムは、慣性運動ユニットを含む。一実施形態において、前記通信装置は、位置確認情報及び慣性運動ユニットからのデータを用いて、ユーザがどの方向に向かっていくかを決定するように構成する。一実施形態において、前記システムは、電子方位計を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1Aは、ユーザ101が盲人用管理及びナビゲーションシステムの構成要素を装着している様子を示す図である。図1Aにおいて、ユーザ101は、通信モジュール102と、足首モジュール151、152と、ヘッドセット160とを着用している。また、杖装着型モジュール153を示す。以下に説明するように、通信モジュール102、足首モジュール151、152、及びヘッドセット160は、ユーザ101が、RFIDタグ170の進路に従うことによって誘導されることを可能にする。
【0020】
足首モジュール151、152(及び、任意に、杖装着型モジュール153)は、RFIDタグ170を読み取り、RFIDタグ170からの情報を通信モジュール102に渡す。通信モジュール102は、RFIDモジュール170からの情報を用いて、ユーザの移動方向、速度、及び経路を確認する。通信モジュール102は、ヘッドセット160を用いて、可聴方向及びルート探知情報をユーザ101に供給する。ユーザ101は、ヘッドセット160内のマイクを用いて、通信モジュール102に音声コマンドを送信することができる。また、ユーザ101は、通信モジュール102上のキーパッドのボタンを用いて、システムの動作を制御し、コマンドをシステムに入力することができる。
【0021】
図1Bは、目の不自由な人101を支援するための通信及びナビゲーションシステム100を構成する様々な構成要素を示す図である。システム100において、図1Aで示される構成要素は、図1Bで示される構成要素と協働し、付加的な機能及び特性を提供する。システム100が、目が不自由である人によって使用されるべきシステムとして本明細書に記載されるのは、説明のためであり、これに制限するためではない。当業者であれば、システム100の様々な態様が、弱盲者、アルツハイマー病で苦しむ人、又はそうでなければ障害を持つ人のためにも使用することができることを認識するであろう。
【0022】
システム100は、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方を含み、システム100を制御し、データを収集し、世話人、ユーザ101の少なくとも一方にデータを供給する。当該システムは、一般に、無線通信モジュール102と、無線ベースユニット104とを含む。通信モジュール102は、ユーザ101が携帯する1つ以上のタグリーダと通信する。
【0023】
タグリーダ151及びタグリーダ152は、足首ブレスレット又はユーザの靴内に設けられる場合もある。一実施形態において、タグリーダ153は、ユーザの歩行杖の先端部内に設けられる。ベースユニット104は、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に対して設けられ、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)が通信モジュール102と通信することを可能にする。
【0024】
一実施形態において、通信モジュール102は、環境に埋め込まれたRFID(無線周波数)タグと通信する。RFIDタグは、位置、対象物、環境等を識別するための識別コードを供給する。通信モジュール102は、RFIDタグを読み取り、RFIDタグからコンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に情報を中継する。
【0025】
一実施形態において、ユーザ101内の埋め込みRFIDタグは、1つ以上のバイオメトリクスセンサを備え、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)がユーザ101の健康状態及び状況を監視することを可能にする。一実施形態において、前記埋め込みRFIDタグは、温度センサを備え、監視システムがユーザの体温を監視することを可能にする。一実施形態において、前記埋め込みRFIDタグは、ユーザの健康状態及び安寧、例えば、体温、血圧、脈拍、呼吸、血中酸素量等を測定するため、1つ以上のバイオメトリクスセンサを含む。
【0026】
また、システム100は、以下の任意の装置のうち、1つ以上のビデオモニタ105、1つ以上のスピーカ、1つ以上のビデオカメラ106の1つ以上を含んでも良い。システム100は、以下の任意の装置のうち、ユーザの位置を表示するための遠隔制御装置/ディスプレイ112、1つ以上のユーザ制御式ドア制御装置111、ユーザ監視家屋119、及び周辺状況センサ(例えば、雨、風、気温、日光等)129の1つ以上をさらに含んでも良い。一実施形態において、前記周辺状況センサは、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方と無線で通信する無線センサである。
【0027】
一実施形態において、システム100は、ユーザ101を訓練するためのコンピュータ化されたシステムとして使用する場合もある。訓練中、システム100は、ユーザ101に対しナビゲーション入力又は指示を供給する。音声指示は、スピーカ107を通して、又は音響装置160を通して供給される場合もある。以下に記載するユーザ追跡システムを用いて、ユーザ101が正しく実行していないときには修正指示、ユーザ101が正確に実行しているときには奨励、のうちの少なくとも一方を供給する場合もある。
【0028】
一実施形態において、モデム130は、電話システムと接続するために設けられ、システム100がセルラ式電話、テキストメッセージ、ポケットベル等を通して世話人、ユーザ101、の少なくとも一方と通信することを可能にする。ネットワーク接続108(例えば、インターネット接続、構内情報通信網接続、広域通信網接続等)が設けられ、世話人、ユーザ101、の少なくとも一方がシステム100と通信することを可能にし、システム100が最新ソフトウェア、最新ステータス情報等を受信することを可能にする。従って、例えば、一実施形態において、ユーザ101は、システム103に連絡して地図情報を取得したり、補助を求めたりする。
【0029】
一実施形態において、通信モジュール102は、ユーザが安全な環境にいる(例えば、正しい方向に歩いている)ときには肯定的強化(例えば、心地よい音)を、ユーザが安全でない環境にいる(例えば、危険エリアに向かって歩いている)ときには否定的強化(例えば、警報音、警報メッセージ、振動等)を供給する。一実施形態において、ユーザ101は、音か振動を起動させる条件を選択することができる。
【0030】
従って、例えば、経験を積んだユーザの場合、通信モジュール102からの音に邪魔されることなく周辺環境を聞くことができるよう、通信モジュール102からの振動をナビゲーション通信に使用するよう選択しても良い。対照的に、経験の浅いユーザの場合、ユーザ101を所望の場所まで誘導するのを支援するため、通信モジュール102からのステレオ音入力を使用するよう選択することができる。
【0031】
一実施形態において、システム100は、センサ129を用いて火災又は煙を検出する。一実施形態において、システム100は住宅警報システムから警報データを受信する。一実施形態において、マイク304は、火災警報を検出するために使用される。システム100が火災警報又は煙警報を検出した場合、システム100は、ユーザに離れるよう指示し、世話人に通知する。
【0032】
世話人、ユーザ101の少なくとも一方は、スピーカ107を使用することによって、モデム130を用いて電話システムに接続する電話、ポケットベル、テキストメッセージ、の少なくとも1つと、ネットワーク接続108(例えば、電子メール、インスタントメッセージ等)との少なくとも1つの組み合わせを使用することによって通知を受けることができる。
【0033】
モデム130は、電話をかけてから(例えば、テキストメッセージの場合)データ、合成音声の少なくとも一方を用いてユーザと通信するように構成する。また、モデム130は、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に連絡するために、また、音声認識命令、データのうち少なくとも一方を用いてシステム100を制御するために、世話人、ユーザ101の少なくとも一方によって使用されても良い。
【0034】
一実施形態において、システム100は、ビデオカメラ106を用いてユーザの誘導映像を記録する。誘導がいかに進行していくかを世話人、ユーザ101の少なくとも一方が理解するのを支援し、問題点を明らかにするため、これらの映像を、再生する場合もある。
【0035】
指示に対するユーザの応答は、通信モジュール102からのデータを用いるか、1つ以上のビデオカメラ106からの映像を処理するかの少なくとも一方によって、システム100により監視される。さらに、指示に対するユーザの応答は、世話人、ユーザ101の少なくとも一方によってリアルタイムに判断される場合もある。一実施形態において、世話人又は指導員は、ユーザ101及びシステム100と協働して、ユーザをシステムに慣れさせる。
【0036】
無線自動識別又はRFIDとは、無線電波を用いて複数の人又は対象物を自動的に識別する技術に対する総称である。識別方法はいくつかあるが、人又は対象物を識別するシリアル番号、及び恐らくは他の情報を、アンテナに取り付けられるマイクロチップに格納するのが最も一般的である(当該チップ及び当該アンテナは合わせて、RFIDトランスポンダ又はRFIDタグと呼ばれる)。当該アンテナは、チップが識別情報をリーダに対し送信することを可能にする。当該リーダは、RFIDタグから反射して戻ってくる無線電波をデジタル情報に変換し、変換された情報は、それを利用することのできるコンピュータに渡される。
【0037】
RFIDシステムは、タグを含み、アンテナを備えたマイクロチップ、及びアンテナを備えたインテロゲータ(質問機)又はリーダからなる。当該リーダは、電磁波を送出する。当該タグアンテナは、同調してこれらの電波を受信する。パッシブRFIDタグは、リーダにより作られた磁界から電力を取り出し、その電力を用いてマイクロチップの回路等を動作させる。続いて当該チップは、タグがリーダに送り返す電波を変調し、その新しく生成される電波をリーダが、デジタルデータに変換する。
【0038】
無線電波は、たいていの非金属性材料を通過するため、耐候性及びより優れた耐久性を得るため包装材内に埋め込まれるか、又は保護プラスチック容器に収納されられる場合もある。また、タグは、世界中で製造される製品毎に固有のシリアル番号を格納することが可能なマイクロチップを有する。
【0039】
RFIDシステムは、多くの異なった周波数を使用するが、一般に、低周波数(およそ125KHz)、高周波数(およそ13.56KHz)及び極超短波、すなわちUHF(850〜900MHz)が最も一般的である。また、用途によっては、マイクロ波(2.45GHz)が使用される。
【0040】
周波数が異なれば、特性が異なり、様々な用途にさらに有用になる。例えば、低周波数タグは、極超短波(UHF)タグに比べ、安価で、使用する電力が少なく、非金属性物質を通過する能力に優れている。果物等、水分を多く含む対象物を近距離で走査するのに理想的である。UHF周波数帯は、一般に、より優れた通信範囲を提供し、より高速にデータを転送することができる。しかし、使用する電力がより多く、材料を通過しにくい。また、UHF周波数帯は、「指向性」が高い傾向にあるので、タグとリーダ間に障害物がないことを要求する。
【0041】
低周波数システムに対しては、たいていの国が無線周波数スペクトラムのうち125kHz又は134kHzを割り当てており、高周波数システムに対しては、世界中で13.56MHzが使用されている。ところが、UHF RFIDシステムは、1990年代中頃から一般になったばかりで、RFIDに対しUHFスペクトラムの単一領域を割り当てることに諸国間の合意が得られていない。欧州は、UHFに対し868MHzを使用し、米国は、915MHzを使用している。最近に至るまで、日本は、RFIDに対しUHFスペクトラムを使用することを一切認めてこなかったが、RFIDに対し960MHz領域を開放する意向を示してきている。UHFスペクトラムを使用する装置が他に多くあるため、RFIDに対し単一のUHF帯を割り当てることに各国政府が揃って合意するには年月を要するものと思われる。
【0042】
アクティブRFIDタグは、電池を有しており、マイクロチップの回路等を動作させ、(セルラ式電話が基地局に信号を送る方法で)信号をリーダに送信するために使用されるパッシブタグには、電池がない。その代わり、タグのアンテナ内に電流を誘導する電磁波を送出して、リーダから電力を取り出す。セミパッシブタグは、電池を使用して、チップの回路等を動作させるが、リーダから電力を取り出すことで通信を行う。
【0043】
アクティブ及びセミパッシブタグは、線路上の鉄道車両等、広範囲に渡って走査される必要のある高価な物品を追跡するのに有用であるが、これらのタグは、費用が1ドル以上かかり、値段が高すぎて廉価品目に付加することができない。
【0044】
パッシブUHFタグは、今日では、100万個以上の大量でも50セントしない。パッシブUHFタグの読み取り範囲は、さほど広くなく、アクティブタグが100フィート(30メートル)以上あるのに対し、一般に20フィート(6メートル)未満であるが、パッシブUHFタグは、アクティブタグより値段がずっと低く、製品梱包とともに配置可能である。
【0045】
RFIDタグに格納可能な情報量は、供給業者及び用途に依存するが、一般に、2KB以上のデータを保持することができる。
【0046】
RFIDタグ内のマイクロチップは、読み取り/書き込み用又は読み取り専用である場合もある。読み取り/書き込み用チップを含む場合、タグがリーダ又はインテロゲータ(質問機)の読み取り範囲内にあるときには、システムは、タグに情報を追加するか、又は既存の情報を上書きすることができる。読み取り/書き込みタグは、通常、上書きできないシリアル番号を有する。データの付加ブロックを使用して、タグが取り付けられる品目に関する付加情報を格納する場合もある。読み取り専用マイクロチップの中には、製造過程で情報をチップに格納させてあるものがある。かかるチップ上の情報は、変更が一切不可能である。他のタグの場合、一旦シリアル番号が書き込まれると、当該情報の上書きが不可能になる場合もある。
【0047】
RFIDタグを用いることで遭遇する問題は、通信範囲が重なると1リーダからの信号が別のリーダからの信号に干渉する恐れがあることである。これをリーダ衝突と呼ぶ。この問題を回避する一方法は、時分割多重接続、すなわちTDMAと呼ばれる技法を用いることである。簡単に言うと、2つのリーダが同時に読み取りを試行するのではなく、時間をずらして読み取りを行うようリーダは命令を受ける。
【0048】
リーダが有する別の問題は、同じフィールドにある多くのチップを読み取ることにある。2つ以上のチップが同時に信号を返してリーダを混乱させたときに、タグ衝突が起きる。様々な供給業者が、リーダに対する応答を1度に1つのタグにさせるための様々なシステムを開発してきた。タグは、ミリ秒単位で読み取られる場合もあるので、全タグが同時に読み取られているように見える。
【0049】
パッシブタグ(電池なしタグ)の読み取り範囲は、動作周波数、リーダの電力、金属性の物体又は他のRF装置からの干渉と、多くの要因に依存する。一般に、低周波数タグは、1フィート(30センチ)以内で読み取られる。高周波数タグは、約3フィート(約90センチ)離れた先から読み取られ、UHFタグは、10〜20フィート(30〜60センチ)先から読み取られる。鉄道車両を追跡するため等、もっと長い通信距離が必要な場合、アクティブタグは、電池を使用して読み取り範囲を300フィート(90メートル)以上にまで広げる。
【0050】
ソフトウェアエージェントは、一組のルールを設定することによって意志決定を自動化するアプリケーションである。例えば、Xが発生すると、Yも発生する。当該エージェントは、RFIDにとって重要である。なぜならば、RFIDタグから寄せられるデータ量及び速度(たいていの場合リアルタイム)に人は圧倒させられることがあるからである。そのため、エージェントを用いて、ルーチン決定を自動化し、注意を必要とする状況のときはユーザに知らせることもある。
【0051】
たいていのアクティブRFIDタグは、単にリーダからの電波を反射して戻す。環境発電(Energy Harvesting)は、リーダからタグがエネルギーを収集し、一時的に蓄積し、異なった周波数で送信して戻す技法である。この方法は、アクティブRFIDタグの性能を劇的に改善することができる。
【0052】
図3Aは、通信モジュール102を示すブロック図である。通信モジュール102は、手首、ベルト、胸部に携帯、着用されるように構成する。通信モジュール102において、音検知装置(例えば、マイク)304、振動装置305、音生成装置(例えば、スピーカ)306、及び第1RFトランシーバ302は、プロセッサ301に対し設けられる。
当該音検知装置は、例えば、マイク、トランスデューサ等のように音響波(音波、超音波)を検知するように構成する。
【0053】
便宜上の使用であり制限するものではなく、他の音響トランスデューサを使用する場合もあるが、本明細書において、当該音検知装置は、マイクを指す。便宜上の使用であり制限するものではなく、当該音生成装置は、例えば、スピーカ、トランスデューサ、ブザー等のように音響波(音波、超音波)を生成するよう構成されが、本明細書において、当該音生成装置は、スピーカを指す。
【0054】
電源303は、マイク304、振動装置305、スピーカ306及び電気ショック装置307、第1RFトランシーバ302及びプロセッサ301を動作させるための電力を供給する。一実施形態において、マイク304、振動装置305、及びスピーカ306のそれぞれは、任意であり、省略する場合もある。また、通信モジュール102は、指導員、又はビデオカメラ106に視覚表示を提供するためのランプ(図示せず)を含む。また、一実施形態においては、タンパーセンサ330が設けられる。
【0055】
マイク304は、例えば、ユーザによって生成される音、他の人々によって生成される音、音響位置確認装置によって生成される音響波(音波又は超音波)等の少なくとも1つ以上の音響波を拾うために使用される。
【0056】
一実施形態において、システム100は、ユーザ101が部屋内に誰がいるか、ドアのところに誰がいるか等を知るのを支援する顔面認識処理を含む。プロセッサ301は、マイクによって拾われた音を処理し、必要に応じて、さらなる処理のためにコンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に処理データを送信する。
【0057】
スピーカ306は、ユーザ101のために心地よい音、警報音の少なくとも一方を生成し、ユーザ101に情報及び指示を供給するために使用される。また、マイク304、スピーカ306の少なくとも一方は、音響波を用いてユーザの位置を特定するため、音響位置確認システムと関連して使用することができる。音響位置確認システムにおいて、マイク304、スピーカ306の少なくとも一方は、ユーザ101の位置を特定するため音源、若しくは家屋又は庭一帯に配置されるセンサと音響的に通信する。前記振動装置は、セルラ式電話の振動器と同様に、同じエリアにいる他の人々の邪魔をすることなくユーザ101に知らせるために使用される場合もある。また、前記振動装置は、異常な又は潜在的に危険な状態(例えば、コースから外れている、階段の吹抜け部に近づいている等)をユーザ101に知らせるために使用することができる。
【0058】
目の不自由な人々は、視覚を有する人々以上に聴覚に依存する傾向がある。従って、一実施形態において、前記振動装置は、様々な種類の振動(様々な周波数、様々な強度、様々なパターン等)を提供し、ユーザの聴覚を妨害することなくユーザ101に情報を送るよう構成する場合もある。
【0059】
任意のタンパーセンサ330は、通信モジュールが不正変更された(例えば、ユーザから外された)ときを検知する。
【0060】
第1RFトランシーバ302は、直接又は中継器を介してベースユニットと通信する。
一実施形態において、RFトランシーバ302は、双方向通信を提供する。そのため通信モジュール102は、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に情報を送信し、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方から命令を受信することができる。一実施形態において、コンピュータシステム103、通信モジュール102、第1RFトランシーバ302の少なくとも1つは、ハンドシェイクプロトコルを用いて通信し、データが受信されたことを確認する。
【0061】
図3Aは、また、位置探知システム及び1つ以上のRFIDタグと通信するための第2RFトランシーバ309を示す。例えば、RFIDタグは、窓、家具、食料容器、薬容器等に対し設ける場合もある。
【0062】
ユーザ101は、タグリーダ309を用いて、様々なRFIDタグを読み取り、それによってユーザの周辺に関する情報を取得することができる。例えば、一実施形態において、窓に対し設けられるRFIDタグは、窓の開け方、窓の外の眺め、天気等を記述する情報を含むことが可能である。
【0063】
図3Aにおいて、通信モジュール102は、例えば、IRシステム301、GPS位置確認システム302、IMU303、第3RFトランシーバ304等の少なくとも1つ以上の位置確認及び追跡システムを含む。当該追跡システムは、ユーザ101の位置を確認するため、また、ユーザ101を所望の場所まで誘導するのを支援するため、単体又は組み合せて使用する場合もある。
【0064】
IRシステム301、GPS位置確認システム302、IMU303、及び第3RFトランシーバ304は、プロセッサ301に対し設けられ、電源303によって電力が供給される。プロセッサ301は、IRシステム301、GPS位置確認システム302、IMU303、及び第3RFトランシーバの動作を制御し、電源がIRシステム301、GPS位置確認システム302、及びIMU303に対しいつ電力を送るかを管理する。
第1、第2及び第3RFトランシーバは、図3では説明の都合上、区別されているが、これに制限するためではない。
【0065】
一実施形態において、第1RFトランシーバ302、第2RFトランシーバ309、第3RFトランシーバ304の少なくとも1つは、1つ以上のトランシーバに結合される。一実施形態において、第1RFトランシーバ302、第2RFトランシーバ309、第3RFトランシーバの少なくとも1つは、異なった周波数で動作する。
【0066】
一実施形態において、第3RFトランシーバ304は、無線位置確認システムの一部として、1つ以上の無線位置確認送信機から無線位置確認信号を受信する受信専用装置である。
【0067】
代替の実施形態において、第3RFトランシーバ304は、無線位置確認システムの一部として、1つ以上の無線位置確認受信機に無線位置確認信号を送信する送信専用装置である。代替の実施形態において、第3RFトランシーバ304は、無線位置確認システムの一部として、1つ以上の無線位置確認トランシーバに無線位置確認信号を送受信する。例えば、GPS、DECCA、LORAN等の無線位置確認システムのための技術は、当該技術分野において既知である。
【0068】
無線位置確認システムから、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に対しデータが供給され、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方が通信モジュール102の位置を特定するのを可能にする。
【0069】
一実施形態において、通信モジュール102により送信され、1つ以上の中継器113により受信される信号の強度を測定し、中継器と通信モジュール102間の距離を推定することによって無線位置確認が提供される。一実施形態において、1つ以上の中継器113により送信され、通信モジュール102により受信される信号の強度を測定し、中継器と通信モジュール102間の距離を推定することによって無線位置確認が提供される。一実施形態において、通信モジュール102の位置を推定するため、中継器113と通信モジュール102間の無線周波数伝播に対応する時間遅延が使用される。
【0070】
図3Bは、足首モジュール151、152を示すブロック図である。足首モジュール151、152は、足首に着用され、ユーザの靴内に埋め込まれ、ユーザの靴に取り付けられ、ユーザの歩行杖に設けられるという少なくとも1つのことが可能である。モジュール151、152は、プロセッサ381に対し設けられるRFIDタグリーダ389を含む。タグリーダ389は、床面に配置される、又は壁の比較的低い位置に配置されるRFIDタグを読み取り、ユーザ101がRFIDタグ170の列に沿ってあちらこちらへナビゲートされるのを支援するためナビゲーション情報を供給する。
【0071】
プロセッサ381は、RFトランシーバ384を経由してプロセッサと通信する。一実施形態において、ユーザの足、杖の少なくとも一方の動きに関する付加情報を供給するため、プロセッサ381に対しIMU383が設けられる。一実施形態において、プロセッサ381に対し振動装置205が設けられる。一実施形態において、プロセッサ381に対しタンパーセンサ380が設けられる。
【0072】
図3Cは、耳モジュール160の構成を示すブロック図である。モジュール160は、プロセッサ301に対し設けられる、マイク304と、スピーカ306と、RFトランシーバ309とを含む。モジュール160は、通信モジュール102に音声通信を供給するという点でセルラ式電話用ブルートゥースヘッドセットに本質的に似ている。また、一実施形態において、ヘッドセット160は、プロセッサ301に対し設けられるカメラ390を含む。
【0073】
様々な位置確認システムは、利点及び欠点を有する。一実施形態において、システム100は、RFIDタグシステム、GPSシステム、IMU、無線位置確認システム、IRシステム、及び音響システムのうちの1つ以上の組み合せを使用して、ユーザ101の位置を特定する。これらシステムのうちの1つ以上を相乗効果的に使用し、ユーザ101の位置を特定して、ユーザ101が希望の場所まで誘導されるのを支援する。
【0074】
IMU303は、1つ以上の加速度計、ジャイロスコープの少なくとも1つを使用して、通信モジュールの動きを検知する。この動きは、位置を特定するために統合される場合もある。IMU303は、比較的低い電力要求及び比較的高い短期精度を提供する。IMU303は、比較的低い長期精度を提供する。慣性運動ユニット(IMU)は、屋内又は屋外で動作するもので、一般に、他の位置確認システムに比べ消費電力が少ない。
【0075】
しかしながら、IMUシステムは、時間の経過と共にドリフトする傾向があり、一定周期で較正し直さなければ、精度が落ちる傾向がある。一実施形態において、前記IMUは、RFIDタグ、GPS、音響システム、IRシステム、RF位置確認システムのうちの1つ以上からのデータを使用することによって時々再較正される。
【0076】
一実施形態において、IMU303は、GPS、IRシステム、RF位置確認システムの少なくとも一方の電力要求を抑えるために使用される。一実施形態において、通信モジュール102が静止状態又は比較的静止状態であるとIMU303が検知すると、GPS、IR、RF位置確認システムの少なくとも1つは、低電力又はスタンバイモードに入れられる。
【0077】
通信モジュール102が比較的静止状態である(例えば、静止状態又は比較的低い速度で移動している)とIMU303が検知した場合、ユーザは、移動していない又は追跡が直ちに必要とされないほど充分ゆっくり移動している。
【0078】
一実施形態において、IMU303は、3軸システムであるため、通信モジュール102のいずれの方向の動きも動きとして検知され、他の検知システムのうちの1つ以上のシステムを起動させるために使用する場合もある。
【0079】
従って、例えば、ユーザが横になった後で立ち上がった場合、この「上がる」動きがIMU303によって検知され、通信モジュールが1つ以上の追跡システムを起動させるものである。
【0080】
一実施形態において、システム100は、ユーザ101が任意の有意な時間長、比較的一定かつ比較的低速度で動いていないものと仮定する。従って、一実施形態において、IMUは、一定のオフセットエラー(例えば、X、Y、又はZ方向における一定スロープ)に対して自己較正し、当該一定X、Yオフセットエラーからのずれが、ユーザ101による動きとして認識される。
【0081】
一実施形態において、IMU303は、少なくとも2方向の動きを検知する少なくとも2軸のIMUである。一実施形態において、IMU303は、少なくとも3方向の動きを検知する少なくとも3軸のIMUである。一実施形態において、IMUは、例えば、走る、歩く、階段を上る、階段を下りる、躓く、足を引きずる等の、ユーザ101の足取りを特定するために使用されるデータを供給する。
【0082】
IMUは、ユーザ101の動きについてフィードバックを取得するため、単体又は他の追跡装置と組み合わせて使用する場合もある。従って、例えば、ユーザ101がビルの部屋25に行く要求を示した場合、ナビゲーションシステムは、ユーザ101を支援するガイダンス情報を供給する。
【0083】
一実施形態において、ガイダンス情報は、指示(例えば、左折、30フィート先まで直進等)を含む。一実施形態において、ガイダンス情報は、飛行機のグライドスロープ航法システムを想起させる音響トーン情報を含んでも良い。
【0084】
従って、例えば、ユーザが左に逸れ過ぎている場合、前記ナビゲーションシステムは、左耳にトーンを鳴らす(又は身体の左側の骨へ音を伝導させる)ことができる。一実施形態において、前記トーンは、ナビゲーションエラーが増えるに従って大きくなる。
【0085】
IMU303は、動的加速度及び重力による加速を含む静的加速度を測定できるため、IMU303は、水平方向及び垂直方向の動きだけでなく、傾斜を測定するために使用する場合もある。IMU303は、X軸及びY軸両方が地表に対し平行になるように向きが合わされると、IMU303は、ロール軸及びピッチ軸を備えた2軸傾斜センサとして使用する場合もある。
【0086】
ロール軸が90度であれば、ユーザ101がその側に横になっていることを示す。さらに、動きが全くないことをIMU303が示す場合、ユーザ101の向きに係わらず、ユーザ101は、眠った状態であるか非活動状態にあり、上述のとおり、システムの電源が切断される。従って、IMU303は、ユーザが立っていない状態であるときを検出することができる。
【0087】
マイク304は、ユーザが音声コマンドをシステム100に送信するのを可能にするために使用される。
【0088】
通信モジュール102は、通信システム103、通信モジュール102の少なくとも一方に対し電池電力低下警報を送信し、通信モジュール102が新しい電池を必要としていることを世話人、ユーザ101の少なくとも一方に知らせる。
【0089】
全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)は、正確だが屋内で充分動作しないことがあり、ビルの階を区別するのに充分な縦方向の精度を有さないことがある。また、GPS受信機は、ある特定量の信号処理を必要とし、かかる処理は電力を消費する。通信モジュール102のような制限電力装置において、GPSシステムによって消費される電力は、電池の寿命を短縮してしまう恐れがある。
【0090】
しかしながら、GPSは、広範なエリアを網羅し動作することが可能であるという利点を有しているため、限定されたエリアを逃れたユーザ又は他の位置確認システムの通信範囲外にいるユーザの位置を特定する際に特に有用である。
【0091】
GPSは、屋外で充分動作する傾向があるが、ビル内部においては不充分である。従って、一実施形態において、システム100は、RFIDタグが利用不可能である屋外の状況ではGPSを使用し、GPSが利用不可能又は信頼できない屋内ではRFIDタグを使用する。従って、システム100を用いて、ユーザ101は、第1ビルを通ってナビゲートし、当該ビルを出て、第2ビルまで歩いていき、続いて第2ビルを通って誘導することが可能になる。システム100は、ユーザの移動を区分して、異なる部分に異なるナビゲーションシステムを使用するものである。
【0092】
一実施形態において、ビルは、当該ビルの地図に関して、ナビゲーション情報をシステム102に供給する入り口付近にあるデータポートを含む。ユーザ101が当該ビルに入ると、ユーザが当該ビルを通って誘導できるよう、システム102は、データポートから当該ビル地図情報を取得する。一実施形態において、データポートによって供給される当該地図情報は、例えば、建設地域、清掃のため使用できないトイレ等の動的情報を含む。
【0093】
一実施形態において、GPSシステム302は、スタンバイモードで動作し、一定周期で又は起動命令を受けたときに起動する。GPSシステムは、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)又は通信モジュールによって起動命令を受けることができる。起動すると、GPSシステムは、(GPS衛星信号が入手可能な場合)ユーザ101に関する位置測位点を取得し、IMUを更新する。
【0094】
また、一実施形態において、GPSシステムは、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に対して設けられる。コンピュータシステム103は、そのGPSシステムからのデータを用いて通信モジュール102内のGPSシステム302に位置、タイミングデータの少なくとも一方を送信し、GPSシステム302がより高速にウォームスタートし、より迅速に測位点を取得し、それが故に使用電力を抑えることを可能にする。
【0095】
一実施形態において、位置確認システムユニット118は、ユーザ101の動き及び位置を特定するため、家屋又はビル一帯に配置される。一実施形態において、位置確認システムユニット118は、赤外線光、音響波、電磁波の少なくとも1つを通信モジュール102上の1つ以上のセンサに送信し、通信モジュール102内の電力を節約する。一実施形態において、通信モジュール102は、赤外線光、音響波、電磁波の少なくとも1つを位置確認システムユニット118に送信し、ユニット118内の電力を節約する。
【0096】
例えば、戸口付近又は廊下に(例えば、図10を参照)配置される位置確認システムユニット118は、ユーザ101が1部屋から別の部屋に移動するときを判断するために使用する場合もある。ユーザがその部屋の中にいることを(例えば、死角のために)正確に確認できなくても、戸口を通るユーザの動きを検知するため配置された位置確認システムユニット118によって、システム100は、部屋から部屋を移動するユーザを監視し、ユーザがどの部屋に居るのかを知ることができる。
【0097】
一実施形態において、(通信モジュール102及び位置確認システムユニット118のいずれに内蔵されていようとも)各位置確認送信機は、送信機の識別が可能になる符号化されたパターンのパルス信号を送信する。
【0098】
一実施形態において、節電のため、(通信モジュール102及び位置確認システムユニット118のいずれに内蔵されていようとも)前記位置確認受信機は、受信したパルス信号のパターンに変化があるときは必ず、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に通知する。
【0099】
従って、例えば、前記位置確認受信機が第1コードを送信する第1位置確認送信機の範囲に入ると、前記位置確認受信機は、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に対し「位置確認センサメッセージ」を送信する。
【0100】
一実施形態において、前記位置確認受信機は、パルス信号のパターンを同一の位置確認送信機から受信し続ける限り、さらなる位置確認センサメッセージを送信することはない。
【0101】
代替の実施形態において、前記位置確認受信機は、パルス信号のパターンを同一の送信機から受信し続ける限り、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に対し位置確認センサメッセージを周期的に送信する。前記位置確認受信機は、パルス信号のパターンが停止したとき、「位置確認センサ無し」というメッセージを送信する。
【0102】
家屋内部、外部の少なくとも一方に設けられた動作検出器は、一般にホームセキュリティシステムと関連して設けられる。一実施形態において、位置確認システムユニット118は、動作検出器として構成され、通信モジュール102上のIRシステム301(例えば、送信機、受信機の少なくとも一方)は、かかるIR動作検出器と通信し、そうでなければ動作検出器がユーザの動きを検出したときに起こるであろう誤警報を回避する。
【0103】
一実施形態において、通信モジュール102は、動作検出器が通信モジュール102から送られてくるものと認識するIR信号を送信するので、動作検出器は、検知している動きがユーザによるものであり侵入者によるものではないことを把握する。
【0104】
一実施形態において、通信モジュール102は、動作検出器からのIR送信を検出すると、動作検出器が認識する応答IR信号を送信する。また、一実施形態において、システム100によって使用される前記IR追跡システムは、ホームセキュリティシステムとして使用され、家屋内のユーザの動きとユーザによらない他の動きの両方を追跡する。音響波動作検出器、マイクロ波動作検出器の少なくとも一方は、IR動作検出器と同様に、通信モジュール102とともに使用する場合もある。
【0105】
VHF無線式システム(例えば、GPS又はVHF無線位置確認システム等)と異なり、IR波、音響波、ミリ波の少なくとも1つ、いくつかのマイクロ波は、あまり有効に壁を通過しない。従って、システム100においてIR波、音響波、マイクロ波/ミリ波システムの少なくとも1つを使用して、家屋又はビルの地図を有さないユーザ101の位置を特定することができる。
壁を通過する周波数帯で動作する無線式システムは、家屋の地図と関連して使用する場合もある。一実施形態において、前記IRシステムは、音波又は超音波システムに置き換えられるか、音波又は超音波システムによって増強される。一実施形態において、前記音波又は超音波システムの動作は、電波が赤外線波ではなく音波であることを除き前記IRシステムの動作と同様である。
【0106】
一実施形態において、前記音波又は超音波システムは、RFシステムと同様の測距機能を含む。一実施形態において、前記測距機能は、2周波位相比較システムを使用して、音響送信機から音響受信機までの距離を測定する。
【0107】
一実施形態において、IRシステム301は、ビデオカメラ106にIR信号を送信するために使用する場合もある。
【0108】
一実施形態において、システム100は、周期的にユーザの位置を確認し(例えば、通信モジュール102と通信し)、ユーザ101が発見されない場合(例えば、システム100が通信モジュール102に連絡できない場合)、世話人、ユーザ101の少なくとも一人に知らせる。一実施形態において、システム100は、ユーザの位置を確認し、ユーザ101が自身にとって危険なエリアから逃れた又は危険なエリアにいる場合、世話人、ユーザ101の少なくとも一人に知らせる。
【0109】
一実施形態において、システム100は、ユーザと通信するために使用する場合もある。システム100は、ユーザの動作、行為、環境に関するフィードバックを受信するので、ユーザの振舞い及び語彙の様々な態様を学習することができる。
【0110】
一実施形態において、システム100は、通信モジュール102内のマイクを介して入力されるユーザが作った音(例えば、コマンド)を認識するように構成し、並びに通信モジュール102及びプロセッサ130内の信号処理機能を認識するように構成する。当該ユーザ「音声認識」システムは、例えば、フォルマント構造、ピッチ、音量、分光分析等の音響特性を基に識別することができる。
【0111】
当該コンピュータがユーザによって生成された音の背後にあるメッセージを認識したら、それに応じて、システム130は、世話人、ユーザ101の少なくとも一方にメッセージを供給するか、ユーザの環境において処置を講ずるかのいずれかによって応答することができる。
【0112】
従って、例えば、ユーザ101は、外気温についてシステム100に問い合わせ、家庭用自動温度調節器を設定し、電灯のオン・オフ等をすることができる。
【0113】
一実施形態において、システム130は、世話人に連絡するために、通信アクセス(例えば、インターネットアクセス、セルラ式電話アクセス、ポケットベルアクセス等)を備える。
【0114】
代替の実施例においては、ユーザが助けを必要としていることを示す音を出した場合、システム130は世話人又は緊急対策サービスに連絡することができる。
【0115】
一実施形態において、システム100は、ユーザの音声を認識するので、部外者又は見知らぬ人がそのエリアに入り音を出すと、システム100は、部外者又は見知らぬ人がエリアにいることを認識し、適切な処置を講じる(例えば、世話人、緊急対策サービス、セキュリティサービス等に通知する)ことができる。
【0116】
一実施形態において、システム100は、センサ129を用いて、例えば、屋内の温度、外気温、雨、湿度、降水量、日光等の周辺状況を監視し、また、当該情報を用いてユーザの健康を管理する。
【0117】
日光センサ、コンピュータ103、ユーザ101の少なくとも1つから入手可能な時刻を用いて、システム100は、屋外が明るいか暗いか、朝か夜か、雨が降っている、曇り等をユーザ101が把握するのを支援するために使用することができる。
【0118】
図6は、システム100を制御するための、また、システム100からの情報を受信するための遠隔制御装置112の構成を示すブロック図である。遠隔制御装置112は、全てプロセッサ601に対し設けられる、マイク604と、スピーカ606と、キーボード(又はキーパッド)612と、ディスプレイ613と、第1RFトランシーバ602とを含む。
【0119】
遠隔制御装置112は、RFトランシーバを用いてコンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方と通信し、ステータス情報を受信し、システム100に命令を送信する。遠隔制御装置112を用いて、世話人は、ユーザ101の位置、健康、及び状態をチェックすることができる。
【0120】
また、世話人、ユーザ101の少なくとも一方は、遠隔制御装置112を使用して、システム100及びユーザ101に指示を送ることができる。例えば、マイク604を用いて、世話人は、ユーザ101に話すことができる。
【0121】
一実施形態において、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方は、ユーザ101の位置を表示するためにディスプレイ613にディスプレイ情報を送信する。
【0122】
ユーザの位置が確認されない場合、システム100は、「ユーザ発見できない」なるメッセージを送信し、ネットワーク接続108、モデム130、遠隔制御装置112の少なくとも1つを用いて、世話人、ユーザ101の少なくとも一方に連絡を試みることができる。
【0123】
システム100が、ユーザが逃げたと判断した場合、システム100は「ユーザ行方不明」なるメッセージを送信し、ネットワーク接続108、モデム130、遠隔制御装置112の少なくとも1つを用いて、世話人、ユーザ101の少なくとも一方に連絡を試みることができる。
【0124】
システム100の無線ユニットのそれぞれは、ベースユニット104(又は中継器113)と通信するための無線通信トランシーバ302を含む。
【0125】
従って、以下に続く説明は、一般に、例として通信モジュール102を指しており、これに制限するものではない。同様に、以下の説明は、一般に、例としてベースユニット104を指しており、これに制限するものではない。また、中継器113が通信モジュール102の通信範囲を拡張するのに有用であるが、全ての構成に必要なわけではないことは、当業者に理解できる。
【0126】
通信モジュール102は、報告する必要のある状況を検出すると、中継ユニット113と通信し、発生に関するデータを供給する。中継ユニット113は、当該データをベースユニット104に転送し、ベースユニット104は、当該情報をコンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に転送する。コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、当該データを評価し、適切な処置をとる。コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)が当該状況が緊急であると判断した場合、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、電話通信、インターネット、遠隔制御装置112、モニタ108、コンピュータモニタ等を通して世話人に連絡する。
【0127】
コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、当該状況が報告を正当化するものではあるが緊急ではないと判断した場合、世話人、ユーザ101の少なくとも一方が、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)からの状況報告を要求したときに、世話人、ユーザ101の少なくとも一方に追って報告するためのデータを記録(ログ)しておく。
【0128】
一実施形態において、通信モジュール102は、内蔵電源(例えば、電池、太陽電池、燃料電池等)を有する。節電のため、通信モジュール102は、通常、低電力モードに設定される。
【0129】
一実施形態において、比較的少ない電力を必要とするセンサを用いて、低電力モードの間、通信モジュール102は、定期的なセンサ読み取りを行い、読み取り値を評価して、中央コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)にデータを送信する必要がある状況(以下、変則状況とする)か否かを判断する。
【0130】
一実施形態において、比較的多くの電力を必要とするセンサを用いて、低電力モードの間、通信モジュール102は、周期的にセンサ読み取りを行い評価する。かかるセンサ読み取りとして、例えば、マイク304からの音サンプル、位置確認センサ301、302、303、マイク304の少なくとも1つからの位置読み取り、RFIDタグ170からの位置読み取り等が挙げられる。前記変則状況が検出された場合、通信モジュール102は「ウェイクアップ(復帰)」し、中継器113を通してベースユニット104との通信を開始する。
【0131】
また、プログラムされた周期で、通信モジュール102は、「ウェイクアップ(復帰)」し、ステータス情報(例えば、電源レベル、自己診断情報等)をベースユニット104に送信し、命令がないか一定時間の間情報収集している。
【0132】
また、一実施形態において、通信モジュール102は、タンパー検出器を含む。通信モジュール102に不正変更(例えば、誰かが通信モジュール102を取り外した、ユーザが通信モジュール102をどうにかして取り出してしまった等)が検出されると、通信モジュール102は、ベースユニット104にかかる変更を報告する。
【0133】
一実施形態において、通信モジュール102は、双方向通信を提供し、ベースユニット104からデータ、命令の少なくとも一方を受信するように構成する。従って、例えば、ベースユニット104は、通信モジュール102に対し、付加測定を行う、スタンバイモードに入る、ウェイクアップ(復帰)する、電池の状態を報告する、ウェイクアップする周期を変更する、自己診断を行ってその結果を報告する等を命令することができる。一実施形態において、通信モジュール102は、当該モジュールの健康及び状態(例えば、自己診断の結果、電池の状態等)を定期的に報告する。
【0134】
一実施形態において、通信モジュール102は、マイク304からの音響データが音量閾値を超える場合、他のセンサが当該音響データをデジタル化し格納する必要があると示す場合、の少なくとも一方にかかる音響データをサンプリングしてデジタル化し、格納する。
【0135】
例えば、音声コマンドを送信する際、ユーザ101は、キーパッド333上のボタンを押して音声コマンドが与えられていることを示すことができる。また、ユーザ101は、キーパッド333を用いて、通信モジュール101にコマンドを入力することができる。
【0136】
一実施形態において、通信モジュール102は、2つのウェイクアップモード、つまりセンサ測定(及び必要と判断されれば、報告)を行うための第1ウェイクアップモードと、中央コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)から命令がないか情報収集するための第2ウェイクアップモードとを含む。これら2つのウェイクアップモード、又は2つのモードの組み合せは、様々な周期で発生しても良い。
【0137】
一実施形態において、通信モジュール102は、中継ユニット113と通信するためにスペクトラム拡散方式を使用する。一実施形態において、通信モジュール102は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)方式を使用する。
【0138】
一実施形態において、通信モジュール102は、周波数ホッピング方式スペクトラム拡散を使用する。一実施形態において、通信モジュール102は、システム100の他のRFユニットと通信モジュール102とを区別するアドレス又は識別(ID)コードを有する。通信モジュール102からの送信であることが中継器113において識別できるように、通信モジュール102は、送信する通信パケットに自己のIDを付与する。中継器113は、当該通信モジュール102のIDを通信モジュール102に送信するデータ、命令の少なくとも一方に付与する。一実施形態において、通信モジュール102は、他のRFユニット宛てのデータ、命令の少なくとも一方を無視する。
【0139】
一実施形態において、通信モジュール102はリセット機能を含む。一実施形態において、前記リセット機能は、通信モジュール102上のリセットスイッチによってアクティブになる。一実施形態において、前記リセット機能は、通信モジュール102に電源が投入されると起動する。一実施形態において、通信モジュール102がプログラミングのための有線接続によってコンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に接続すると、前記リセット機能がアクティブになる。一実施形態において、前記リセット機能は、所定の時間間隔の間だけ起動している。リセット周期の間、トランシーバ302は、受信モードになり、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)から識別コードを受信することができる。
【0140】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、所望の識別コードを無線で送信する。一実施形態において、前記識別コードは、例えば、USB接続、ファイヤワイヤ接続等の電気コネクタを通して、通信モジュール102をコンピュータに接続することによってプログラムされる。
【0141】
一実施形態において、通信モジュール102への電気的接続は、電源303を接続するために用いるコネクタを介して変調制御信号(電力線搬送信号)を送信することで提供できる。一実施形態において、外部プログラマは、電力及び制御信号を供給する。
【0142】
一実施形態において、通信モジュール102は、900MHz帯の中継器113と通信する。当該帯域は、建造物内及び周辺に通常見られる壁等の障害を通過して良好な送信を提供する。
【0143】
一実施形態において、通信モジュール102は、900MHz帯より上、下の少なくとも一方の帯域にある中継器113と通信する。一実施形態において、通信モジュール102、中継器113、ベースユニット104の少なくとも1つは、無線周波数チャネルにのせて送信する前又は送信開始前に当該チャネルでの情報収集をおこなう。当該チャネルが(例えば、別の中継器、コードレス電話等の別の装置によって)使用中である場合、当該センサ、中継器、ベースユニットの少なくとも1つは他のチャネルに変更する。
【0144】
一実施形態において、通信モジュール102、中継器、ベースユニットの少なくとも1つは、干渉がないか無線周波数チャネルを情報収集し、アルゴリズムを用いて干渉を回避して送信するための次のチャネルを選択するように周波数ホッピングして調整する。
【0145】
従って、例えば、一実施形態において、通信モジュール102が危険状態(例えば、ユーザ101が喉を詰められている、又は痛さのあまり泣いている)を検知し、連続送信モードに入った場合、通信モジュール102は、送信に先立ってチャネルをテストしておき(例えば、情報収集)、遮断されている、使用中である、又は妨害されているチャネルを回避する。
【0146】
一実施形態において、通信モジュール102は、ベースユニット104から、メッセージを受信したという受け取りの確認通知を受信するまで、データを送信し続ける。一実施形態において、普通の優先順位を有するデータ(例えば、ステータス情報)の場合、通信モジュール102は、送信すると、受け取りの確認通知が到着するのを待たない、また、高い優先順位を有するデータの場合、通信モジュール102は、受け取りの確認通知を受信するまで送信する。
【0147】
中継ユニット113は、通信モジュール102とベースユニット104との間の通信トラヒックを中継するように構成する。中継ユニット113は、一般に、いくつかの他の中継ユニットを有する環境において動作する。
【0148】
一実施形態において、中継器113は、内蔵電源(例えば、電池、太陽電池、燃料電池等)を有する。一実施形態において、中継器113は、家庭の電源に対して設けられる。
【0149】
一実施形態において、中継ユニット113は、送信していない又は送信のため待ち受けているときに低電力モードに入る。一実施形態において、中継器113は、ベースユニット104及び通信モジュール102と通信するためにスペクトラム拡散方式を使用する。
【0150】
一実施形態において、中継器113は、ベースユニット104及び通信モジュール102と通信するために周波数ホッピング方式スペクトラム拡散を使用する。一実施形態において、中継ユニット113は、アドレス又は識別(ID)コードを有し、発信源が当該中継器である通信パケット(つまり、転送中でないパケット)に当該アドレスを付加する。
【0151】
一実施形態において、ベースユニット104は、通信モジュールユニット102宛ての通信パケットを送信することによって通信モジュール102と通信する。当該通信モジュールユニット102宛て通信パケットは、中継器113が受信する。中継器113は、当該通信モジュール102宛て通信パケットを、通信モジュールユニット102に送信する。
【0152】
一実施形態において、通信モジュールユニット102、中継ユニット113、及びベースユニット104は、周波数ホッピング方式スペクトラム拡散(FHSS)、別名チャネルホッピングとも呼ばれる方式を用いて通信する。
【0153】
周波数ホッピング方式無線システムは、他の干渉信号を回避し、衝突を回避する利点を提供する。さらに、1周波数で連続して送信しないという規制上の利点がシステムに与えられる。チャネル‐ホッピング送信機は、連続送信の期間が終わると、又は干渉に遭遇したとき周波数を変更する。これらのシステムでは、送信電力がより高く、帯域内輻射に対して緩やかな制限を有する。FCC規制は、1チャネル当たりの送信時間を1200ミリ秒までに制限している(当該送信機が周波数を変更しなくてはならなくなる前のチャネル帯域幅に応じて10〜20秒の時間に渡って平均化される)。送信を再開するためにチャネルを変更する場合、最小周波数ステップというのがある。
【0154】
一実施形態において、通信モジュールユニット102、中継ユニット110、及びベースユニット104は、FHSSを用いて通信し、任意の瞬間に、通信モジュール102及び中継ユニット113が異なったチャネル上にあるように、通信モジュールユニット102、中継ユニット110、及びベースユニット104は、同期していない。かかるシステムにおいて、ベースユニット104は、通信モジュールユニット102ではなく中継ユニット113に同期したホッピング周波数を用いて、通信モジュール102と通信する。
続いて、中継ユニット113が通信モジュールユニット102に同期したホッピング周波数を用いて通信モジュールユニット102にデータを転送する。かかるシステムは、ベースユニット104による送信と中継ユニット110による送信との衝突を大幅に回避する。
【0155】
一実施形態において、RFユニット102、114〜122は、FHSSを使用しており、同期していない。従って、任意の瞬間に、ユニット102、114〜122のうちののいずれか2つ以上が同じ周波数にのって送信することは、まずない。こうして、衝突が大幅に回避される。
【0156】
一実施形態において、衝突は、検出されないが、システム100によって許容される。
衝突が起きた場合、衝突により喪失したデータは、次回、前記通信モジュールユニット群が通信モジュールデータを送信する際に効果的に再送信される。ユニット102、114〜122及び中継ユニット113が非同期モードで動作すると、衝突を起こすユニット群が異なったチャネルにホップするので、第2の衝突が起きない可能性が高くなる。
【0157】
一実施形態において、ユニット102、114〜122、中継ユニット113、ベースユニット104は、同じホッピング速度を使用する。一実施形態において、ユニット102、114〜122、中継ユニット113、及びベースユニット104は、同じ擬似ランダムアルゴリズムを用いて、チャネルホッピングを制御するが、開始速度が異なる。一実施形態において、ホッピングアルゴリズムのための開始速度は、ユニット102、114〜122、中継ユニット113、又はベースユニット104のIDから算出される。
【0158】
代替の実施形態において、ベースユニット104は、中継ユニット113宛ての通信パケットを送信することによって通信モジュール102と通信する。このとき、中継ユニット113に送られるパケットには、通信モジュールユニット102のアドレスが含まれている。中継ユニット113は、当該パケットから通信モジュール102のアドレスを抽出し、通信モジュールユニット102宛てのパケットを生成して送信する。
【0159】
一実施形態において、中継ユニット113は、通信モジュール102とベースユニット104との間の双方向通信を提供するように構成する。一実施形態において、中継器113は、ベースユニット104から命令を受信するように構成する。
従って、例えば、ベースユニット104は、中継器に対し、通信モジュール102に命令を送信する、スタンバイモードに入る、「ウェイクアップ(復帰)」する、電源状態を報告する、ウェイクアップ周期を変更する、自己診断を行い結果を報告する等の命令を出すことができる。
【0160】
ベースユニット104は、直接又は中継器113を通して、複数のRFユニットから測定された通信モジュールデータを受信するように構成する。また、ベースユニット104は、中継ユニット113、通信モジュール102の少なくとも一方に命令を送信する。
【0161】
ベースユニット104が通信モジュール102から緊急状態である可能性(例えば、ユーザが困っている)を示すデータを受信する場合、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、世話人、ユーザ101の少なくとも一方への通知を試行する。
【0162】
一実施形態において、コンピュータ104は、健康状態、電源状態(例えば、電池の充電)、及びRFユニット102、114〜122の全て及び中継ユニット113の現在の動作状況に関するデータベースを保持している。
【0163】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方は、各ユニット102、114〜122に命令を送信し、自己診断を行ってその結果を報告することによって、定期保守を自動的に実施する。コンピュータ103、ユーザ101の少なくとも一方)は、かかる診断結果を収集して記録(ログ)する。
【0164】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、各RFユニット102、114〜122に対して「ウェイクアップ(復帰)」周期と周期の間どれだけユニットが待つかを知らせるように命令を送信する。一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、ユニットの健康状態、電源状態、位置、使用頻度等に基づいて、RFユニット別に異なったウェイクアップ周期を予定する。
【0165】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方は、データの種類及びユニットが収集するデータの緊急度に基づいて、通信モジュールユニット別に異なったウェイクアップ周期を予定表に登録する(例えば、通信モジュール102は、水ユニット120より高い優先順位を有しており、チェック頻度を相対的に高くする必要がある)。
【0166】
一実施形態において、ベースユニット104は、複数の中継器113に命令を送信し、故障した1つの中継器113を迂回して通信モジュール情報を転送する。
【0167】
一実施形態において、コンピュータ103、ユーザ101の少なくとも一方)は、世話人、ユーザ101の少なくとも一方に、どのRFユニットが修理又は保守を必要としているかを伝える表示を生成する。
【0168】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、各通信モジュールのIDに応じて各ユーザ101の状態、位置の少なくとも一方を示すリストを保持する。
【0169】
一実施形態において、通信モジュール102のIDは、ユーザ101に埋め込まれたRFIDチップから取得される。一実施形態において、通信モジュール102のIDは、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方によって通信モジュールにプログラムされる。一実施形態において、通信モジュール102のIDは、各通信モジュールが固有のIDを有するように工場で通信モジュールにプログラムされる。
【0170】
一実施形態において、通信モジュール102、中継ユニット113の少なくとも一方が、受信した無線信号の強度を測定する(例えば、中継ユニット113から受信した信号の強度を通信モジュール102が測定し、通信モジュール102、ベースユニット104の少なくとも一方から受信した信号の強度を中継ユニット113が測定する)。
【0171】
通信モジュールユニット102、中継ユニット113の少なくとも一方は、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)にかかる信号強度測定値を報告する。コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、信号強度測定値を評価し、システム100のRFユニットの健康状態及び堅牢さを保証する。
【0172】
一実施形態において、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、信号強度情報を用いて、システム100内の無線通信トラヒックを別の経路で送信する。従って、例えば、中継ユニット113がオフラインになった、又は通信モジュールユニット102との通信に困難がある場合、コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、別の中継ユニットに命令を送信することができる。
【0173】
図8は、中継ユニット113の構成を示すブロック図である。中継ユニット113において、第1トランシーバ802及び第2トランシーバ804は、制御装置803に対して設けられる。制御装置803は、一般に、電力、データ、及び制御情報をトランシーバ802、804に供給する。電源806は、制御装置803に対し設けられる。
【0174】
ベースユニット104に通信モジュールデータを中継する場合、制御装置803は、第1トランシーバ802からデータを受信し、第2トランシーバ804にデータを供給する。
【0175】
ベースユニット104から通信モジュールユニットに命令を中継する場合、制御装置803は、第2トランシーバ804からデータを受信し、第1トランシーバ802にデータを供給する。
【0176】
一実施形態において、制御装置803がデータの待ち受け状態にない期間は、制御装置803は、トランシーバ802、804を低電力モードにして節電する。また、制御装置803は、電源806を監視し、例えば、自己診断情報、電源806の健康状態に関する情報の少なくとも一方のステータス情報をベースユニット104に供給する。
【0177】
一実施形態において、制御装置803は、一定周期でベースユニット104にステータス情報を送信する。一実施形態において、制御装置803は、ベースユニット104から要求があった場合、ベースユニット104にステータス情報を送信する。一実施形態において、制御装置803は、故障状態(例えば、低電源、電源異常等)が検出された場合、ベースユニット104にステータス情報を送信する。
【0178】
図9は、ベースユニット104の構成を示すブロック図である。ベースユニット104において、トランシーバ902及びコンピュータインタフェース904は、制御装置903に対して設けられる。
【0179】
制御装置903は、一般に、データ及び制御情報をトランシーバ902及びインタフェースに供給する。インタフェース904は、監視しているコンピュータ103上のポートに対して設けられる。インタフェース904は、例えば、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット(登録商標)、ファイヤワイヤポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ブルートゥース等の標準的なコンピュータデータインタフェースである場合もある。
【0180】
一実施形態において、世話人、ユーザの少なくとも一方は、コンピュータ103が供給するリストからユーザの年齢及び経験レベルを選択する。コンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)は、ユーザの経験に基づいて指導環境を調整する。
【0181】
一実施形態において、離れたところにいる指導員は、インターネット又は電話モデムを用いて、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方に接続し、離れたままユーザを訓練する、又は他の対話をユーザに提供する。
【0182】
図10は、家屋の一部を建築図面的に描いた間取り図で、家屋一帯でユーザの動きを検知するために位置確認センサを配置した例を示している。図10において、検知範囲が比較的狭いセンサが、戸口又は主要通路(例えば、玄関ホール、階段等)に配置され、家屋を通るユーザの一般的な動きを追跡する。位置確認システムユニット1020〜1423は、戸口内又は付近に配置され、位置確認システムユニット1024は、階段に配置される。
【0183】
一実施形態において、位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412は、通信モジュール102内の赤外線システム301と通信してユーザの動きを追跡するための比較的狭い検知範囲の比較的見通し通信を提供する、赤外線センサである(又はかかる赤外線センサを含む)。
【0184】
ユーザが位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412を通過すると、当該センサは、通信モジュール102と通信してユーザの経路を記録する。続いて、当該情報は、通信モジュール102若しくは位置確認ユニット1020〜1424又は1010〜1412によってコンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に送り返される。また、一実施形態において、位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412は、ホームセキュリティシステムのための動作検出器として動作する。
【0185】
一実施形態において、位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412は、通信モジュール102内の音響システムと通信してユーザの動きを追跡するための比較的狭い検知範囲の比較的見通し通信を提供する、音響センサである(又はかかる音響センサを含む)。
【0186】
ユーザが位置確認システム1020〜1424又は1010〜1412を通過すると、当該センサは、通信モジュール102と通信してユーザの経路を記録する。続いて、当該情報は、通信モジュール102若しくは位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412によってコンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に送り返される。また、一実施形態において、位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412は、ホームセキュリティシステム用の動作検出器として動作する。
【0187】
一実施形態において、位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412は、通信モジュール102内のRFシステム304と通信してユーザの動きを追跡するための比較的狭い検知範囲の比較的見通し通信を提供する、比較的電力の低いマイクロ波送信機又は受信機である(若しくはかかる送信機又は受信機を含む)。
【0188】
ユーザが位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412を通過すると、前記センサは、通信モジュール102と通信してユーザの経路を記録する。続いて、当該情報は、通信モジュール102若しくは位置確認システムユニット1020〜1424又は1010〜1412によってコンピュータ103(、ユーザ101の少なくとも一方)に送り返される。
【0189】
一実施形態において、RFIDタグ1050は、規定のグリッド上のカーペットに設けられ、そのため敷かれているカーペットが当該エリアにおいてRFIDタグのグリッドを形成する。一実施形態において、RFIDタグ1050は、カーペットの下敷きと関連して設けられる。
【0190】
一実施形態において、コンピュータシステム103、通信モジュール102の少なくとも一方は、家屋の地図を備え、当該地図に対するユーザの位置を表示する。
【0191】
一実施形態において、システム100の1つ以上の無線周波数アスペクトは、一般的な通信のために800〜1100MHzの周波数帯を使用する。一実施形態において、システム100の無線周波数アスペクトのうちの1つ以上は、緊急通信のため又は通信距離をより長くするために、800MHz以下の周波数を使用する。一実施形態において、通信モジュール102にあるトランシーバの周波数特性は、調整可能であり、ベースユニット104及び通信モジュール102は、依然、充分な通信信頼性を提供しながら、節電する通信周波数を使用するように構成する。
【0192】
一実施形態において、システム100の1つ以上の無線周波数アスペクトは、比較的短い距離の通信(例えば、部屋内での通信)のために1100MHz以上の周波数を使用する。一実施形態において、ベースユニット104、1つ以上の中継器113の少なくとも1つは、通信モジュール102から受信する電波の放射方向を決定するための方向探知アンテナを含む。
【0193】
一実施形態において、ベースユニット104、1つ以上の中継器113の少なくとも1つは、通信モジュール102の方向にアンテナゲインを増大させるためのアダプティブアンテナを含む。一実施形態において、ベースユニット104、1つ以上の中継器113の少なくとも1つは、干渉ノイズを打ち消すためのアダプティブアンテナを含む。
【0194】
一実施形態において、通信モジュール102は、無線通信機能と、音響波通信機能と、赤外線通信機能とを含む。一実施形態において、システム100は、状況に応じて、無線周波数、音響波通信又は赤外線通信を用いて通信モジュール102と通信する。例えば、通信距離が比較的短い場合は音響波、赤外線、又は比較的高い無線周波数を用い、一方、通信距離が比較的長い場合は比較的低い無線周波数を用いる。
【0195】
さまざまな実施形態を記載してきたが、他の実施形態も当業者の当該技術範囲内にあるものである。従って、目の不自由な人のためという観点で記載してきたが、かかる記載は、便宜上のものであり、これに制限するためのものではない。本発明は、請求項によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1A】本発明の盲人用管理及びナビゲーションシステムの構成要素をユーザが装着している様子を示す図である。
【図1B】本発明の通信及びナビゲーションシステムを構成する様々なシステム構成要素を示す図である。
【図2】本発明の通信及びナビゲーションシステムを構成する要素間の通信を示す図である。
【図3A】腕、ベルト等に着用される本発明の通信モジュールの構成を示すブロック図である。
【図3B】足首、靴中等に着用される本発明のタグリーダモジュールの構成を示すブロック図である。
【図3C】耳に着用される本発明のイヤホンの構成を示すブロック図である。
【図4】RFIDタグによってマークされた経路を示す図である。
【図5】RFIDタグによってマークされた2方向経路の一実施形態を示す図である。
【図6】本発明の管理及びナビゲーションシステムの機能を制御するためであり、また、本発明の管理ナビゲーションシステムからのデータを表示するための遠隔制御装置を示す図である。
【図7】前記遠隔制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の中継ユニットの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明のベースユニットの構成を示すブロック図である。
【図10】家屋の一部を建築図面的に描いた間取り図で、家屋一帯でユーザの移動を検知するために本発明のロケーションセンサ及びRFIDタグを配置した例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDリーダモジュールと、
前記RFIDリーダモジュールと無線双方向ハンドシェーキング通信を用いて通信するように構成する通信モジュールとを含み、
前記通信モジュールは、前記RFIDリーダモジュールによって読み込まれる複数のRFIDタグからのデータを用いて、前記複数のRFIDタグの中の前記RFIDリーダモジュールの位置を算出するように構成し、
前記通信モジュールは、前記位置をユーザ側に伝えるように構成する、ことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記通信モジュールは、音響入力装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記通信モジュールは、音響出力装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記通信モジュールは、振動子装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記通信モジュールは、キーパッド入力装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記通信モジュールは、赤外線受信部からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記通信モジュールは、赤外線送信部からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記通信モジュールは、GPS受信機からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
前記通信モジュールは、慣性運動装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記通信モジュールは、2軸慣性運動装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記通信モジュールは、3軸慣性運動装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項12】
前記通信モジュールは、加速度計からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記通信モジュールは、RF位置確認システムからなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記通信モジュールは、RFIDタグ読取装置からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項15】
前記管理システムは、RFIDタグからなり、前記位置の説明を前記ユーザ側に提供するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項16】
ビデオからなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項17】
顔認識システムからなる、ことを特徴とする請求項16記載のナビゲーションシステム。
【請求項18】
前記管理システムは、ビデオモニタからなる、ことを特徴とする請求項15記載のナビゲーションシステム。
【請求項19】
一つ以上の中継器からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項20】
エリア周辺に配置される1つ以上の位置確認システムユニットを含む、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項21】
前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のために赤外線放射を用いるように構成する、ことを特徴とする請求項20記載のナビゲーションシステム。
【請求項22】
前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のために音響波を用いるように構成する、ことを特徴とする請求項20記載のナビゲーションシステム。
【請求項23】
前記位置確認システムユニットのうち1つ以上は、前記通信モジュールの位置確認及び追跡のために電磁波を用いるように構成する、ことを特徴とする請求項20記載のナビゲーションシステム。
【請求項24】
前記位置確認システムユニットのうち一つ以上は、ホームセキュリティシステムのために動き検出器からなる、ことを特徴とする請求項20記載のナビゲーションシステム。
【請求項25】
前記通信装置は移動電話からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項26】
前記通信装置は、GPS受信機からなり、前記通信装置が、一つ以上の位置確認RFIDタグから位置情報を得るように構成し、
前記RFIDタグリーダ装置が前記一つ以上の位置確認RFIDタグから位置情報を読み込むために射程内の場合に、前記GPS受信機から位置情報を取得可能なときに、前記通信装置は前記GPS受信機から位置を得るように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項27】
前記通信装置は、中間地点情報をユーザ側に供給するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項28】
前記通信装置は、GPS中間地点情報をユーザ側に供給するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項29】
前記通信装置は、位置確認RFIDタグの中間地点情報をユーザ側に供給するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項30】
前記通信装置は、位置確認RFIDタグの中間地点情報をユーザ側に供給するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項31】
前記通信装置は、セルラ式電話ネットワークから中間地点情報を受信するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項32】
前記通信装置は、セルラ式電話ネットワークを用いて位置確認情報を送信するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項33】
前記通信装置は、ユーザがビルに入る場合に、ビルの地図情報を受信するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項34】
前記通信装置は、地域エリア地図情報を受信するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項35】
前記通信装置は、選択されるエリアの歩道地図情報を格納するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項36】
前記歩道地図情報が、街路交差点のような潜在的に危険な場所の位置を含む、ことを特徴とする請求項35記載のナビゲーションシステム。
【請求項37】
前記歩道地図情報が、車道のような潜在的に危険な場所の位置を含む、ことを特徴とする請求項35記載のナビゲーションシステム。
【請求項38】
前記歩道地図情報が、石段のような潜在的に危険な場所の位置を含む、ことを特徴とする請求項35記載のナビゲーションシステム。
【請求項39】
前記通信装置は、動きを追跡し、ユーザが特定のスタート地点に戻るための帰還路を算出するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項40】
第2のRFIDリーダモジュールからなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項41】
慣性運動ユニットを含み、
前記通信装置は、位置確認情報及び慣性運動ユニットからのデータを用いて、ユーザがどの方向に向かっていくかを決定するように構成する、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項42】
電子方位計からなる、ことを特徴とする請求項1記載のナビゲーションシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−523388(P2008−523388A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545492(P2007−545492)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/041539
【国際公開番号】WO2006/065430
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(506166675)
【Fターム(参考)】