説明

看板用または内装板用の塗膜形成方法および多層複合板

【課題】塗料安定性、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインク塗膜との密着性に優れるプレコートメタル用塗料を用いる看板用または内装板用の塗膜形成方法およびこの看板用または内装板用の塗膜形成方法を用いて得られる看板用または内装板用の多層複合板を提供する。
【解決手段】金属板上に、プライマー塗膜を介してまたはこれを介さずに、水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)0.1〜30質量部を含有するプレコートメタル用塗料を塗装して塗膜を形成し、次いでこの塗膜上に紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して塗膜を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、看板用または内装板用の塗膜形成方法および多層複合板に関する。本発明は、特に、塗料安定性、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインク塗膜との密着性に優れるプレコートメタル用塗料を用いる看板用または内装板用の塗膜形成方法およびこの塗膜形成方法により得られる看板用または内装板用の多層複合板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、建材用や器物加工用などのプレコート塗装金属板の分野において、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインクとの密着性に優れた塗装金属板が求められており、亜鉛メッキ鋼板などの金属板上に、プライマー塗膜を形成し、プレコートメタル用塗料を塗装して塗膜を形成し、その塗膜上にUVインクが塗装された塗装金属板が上市されている。
【0003】
一方で、数平均分子量1,500〜35,000、ガラス転移温度−30℃〜60℃、水酸基価3〜100mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂およびメチロール基がアルキルエーテル化されたメラミン樹脂であって、メチロール基数の20%以上が、炭素原子数6〜12のアルキル基によってエーテル化されたメラミン架橋剤からなり、皮膜形成性樹脂成分の合計量100重量部に対して、硬化触媒0.1〜2.0重量部を含有する塗料組成物が開示されている(特許文献1)。
【0004】
他に、表面に化成処理が施されていてもよい金属板上に、プライマー塗膜が形成されており、このプライマー塗膜上に、ポリエステル・メラミン樹脂系中塗塗料の硬化膜である中塗塗膜が形成されており、さらにその中塗塗膜上に、上塗塗膜が形成されている塗装金属板に関する技術が開示されている(特許文献2)。しかし、特許文献1または2に開示されている塗料組成物は、得られる塗膜と上塗塗膜との密着性が十分でなく、そのため密着性が向上したとしても、加工性が低下することがあった。
【特許文献1】特開平10−330685号公報
【特許文献2】特開2000−178758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した如き従来技術の問題点を解決するため、塗料安定性、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインク塗膜との密着性に優れるプレコートメタル用塗料を用いる看板用または内装板用の塗膜形成方法およびこの看板用または内装板用の塗膜形成方法を用いて得られる看板用または内装板用の多層複合板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、金属板上にまたはその上にプライマー塗料を塗装してなる塗膜上に、特定組成のプレコートメタル用塗料を塗装して塗膜を形成し、次いでこの塗膜上に紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して塗膜を形成することを含む塗膜形成方法により上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
よって、本発明は、下記の事項に関する。
【0007】
1.金属板上に、プライマー塗膜を介してまたはこれを介さずに、下記組成のプレコートメタル用塗料を塗装して塗膜を形成し、次いでこの塗膜上に紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して塗膜を形成することを含む、看板用または内装板用の塗膜形成方法。
プレコートメタル用塗料:水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)0.1〜30質量部を含有する塗料。
【0008】
2.水酸基含有樹脂(A)が、水酸基価1〜100mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂である、上記1に記載の看板用または内装板用の塗膜形成方法。
【0009】
3.少なくとも金属板と、下記組成のプレコートメタル用塗料を塗装して形成された塗膜および紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して形成された塗膜を有することを特徴とする看板用または内装板用の多層複合板。
プレコートメタル用塗料:水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)を0.1〜30質量部を含有する塗料。
【0010】
4.水酸基含有樹脂(A)が、水酸基価1〜100mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂である、上記3に記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【0011】
5.プライマー塗膜を有する、上記3または4に記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【0012】
6.前記プライマー塗膜が、前記金属板と前記プレコートメタル用塗料を塗装して形成された塗膜との間に形成されている、上記3〜5のいずれかに記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【0013】
7.前記金属板がアルミニウムまたは鉄からなる、上記3〜6のいずれかに記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【発明の効果】
【0014】
本発明の塗膜形成方法によって、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインク塗膜の密着性に優れた看板用または内装板用の多層複合板が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の態様について説明するが、本発明はこれらの態様のみに限定されるものではなく、その精神と実施の範囲内において様々な変形が可能であることを理解されたい。
【0016】
被塗物:
被塗物である金属板としては、鉄、アルミニウム合金、真鍮、銅板、ステンレス鋼板、ブリキ板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛(Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Feなどの)めっき鋼板、アルミニウムメッキ鋼板などの金属板、およびそれらの金属板表面に燐酸塩処理、クロメート処理などの化成処理を施した表面処理金属板等が挙げられる。
【0017】
上記の金属板の他に、片面または両面の最外層に金属板を有する、「金属板/接着剤層/樹脂層」、「金属板/接着剤層/樹脂層/接着剤層/金属板」等の層構成を有する金属樹脂複合板を用いることができる。
【0018】
また、樹脂等の非金属物質の表面を蒸着等によって金属層で被覆した金属樹脂複合板を被塗物として用いることもでき、さらに樹脂を溶融して前記金属樹脂複合板で挟むことによって「金属板/樹脂層/金属板」としたものを被塗物として用いることもできる。
【0019】
なお、軽量性と耐久性の観点から、片面または両面の最外層に金属板を有する、「金属板/接着剤層/樹脂層」、「金属板/接着剤層/樹脂層/接着剤層/金属板」等の層構成を有する金属樹脂複合板を用いることが好ましく、さらに金属板としてはアルミニウム板がより好ましい。
【0020】
プライマー塗料:
上記金属板上に、必要に応じてプライマー塗膜が形成される。被塗物である金属板上にプライマー塗膜を形成するのに用いられるプライマー塗料の例としては、エポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系などのプライマー塗料を挙げることができる。かかるプライマー塗膜の膜厚は、通常1〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲内が好適である。
【0021】
プレコートメタル用塗料:
本発明の塗膜形成方法および多層複合板に用いられるプレコートメタル用塗料は、水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)0.1〜30質量部を含有する。
【0022】
水酸基含有樹脂(A):
水酸基含有樹脂(A)の例としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂などの1種または2種以上を挙げることができる。なかでも、ポリエステル樹脂を好適に使用することができる。
【0023】
上記ポリエステル樹脂には、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、およびこれらの樹脂の変性物、例えば、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂などが包含される。上記ポリエステル樹脂は、数平均分子量1,500〜35,000、好ましくは2,000〜25,000、ガラス転移温度−30℃〜100℃、好ましくは20℃〜80℃、水酸基価1〜100mgKOH/g、好ましくは5〜80mgKOH/gを有するものが好適である。
【0024】
ここで、数平均分子量は、JIS K0214−83に準じて、溶離液としてGPC用テトラヒドロフランを用い、40℃、流速1.0ml/分で、ゲル透過クロマトグラフィ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものである。
また、ガラス転移温度は、示差走査型熱分析(DSC)によって求めたものである。
【0025】
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、多塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化物からなるものであってよい。多塩基酸成分としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸およびこれらの酸や酸無水物の低級アルキルエステル化物などのエステル形成性誘導体を主として用いることができ、必要に応じて安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸などを併用することができる。
【0026】
多価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの二価アルコールを主に用いることができ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用することができる。これらの多価アルコールはそれぞれ単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0027】
両成分のエステル化またはエステル交換反応は、それ自体既知の方法によって行うことができる。ここで、酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、およびこれらの酸の低級アルキルエステル化物を用いるのが特に好ましい。
【0028】
アルキド樹脂は、上記オイルフリーポリエステル樹脂の酸成分およびアルコール成分に加えて、油脂肪酸をそれ自体既知の方法で反応せしめたものであって、油脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などを挙げることができる。アルキド樹脂の油長は30%以下、特に5〜20%程度のものが好ましい。
【0029】
ウレタン変性ポリエステル樹脂としては、上記オイルフリーポリエステル樹脂、または上記オイルフリーポリエステル樹脂の製造の際に用いられる酸成分およびアルコール成分を反応させて得られる低分子量のオイルフリーポリエステル樹脂を、ポリイソシアネート化合物とそれ自体既知の方法で反応せしめたものが挙げられる。
【0030】
また、ウレタン変性アルキド樹脂は、上記アルキド樹脂または上記アルキド樹脂の製造の際に用いられる各成分を反応させて得られる低分子量のアルキド樹脂を、ポリイソシアネート化合物と反応させたもの、ポリエステル樹脂またはアルキド樹脂の製造時にポリイソシアネート化合物を添加して反応させたものが挙げられる。
【0031】
ウレタン変性ポリエステル樹脂およびウレタン変性アルキド樹脂を製造する際に使用しうるポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4,6−トリイソシアナトトルエンなどが挙げられる。上記のウレタン変性樹脂としては、一般に、ウレタン変性樹脂を形成するポリイソシアネート化合物の量がウレタン変性樹脂に対して30質量%以下の量となる変性度合のものを好適に使用することができる。
【0032】
エポキシ変性ポリエステル樹脂としては、上記ポリエステル樹脂の製造に用いられる各成分から製造したポリエステル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル基とエポキシ基含有樹脂との反応生成物や、ポリエステル樹脂中の水酸基とエポキシ樹脂中の水酸基とをポリイソシアネート化合物を介して結合した生成物などの、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂との付加、縮合、グラフトなどの反応により得られる反応生成物を挙げることができる。かかるエポキシ変性ポリエステル樹脂における変性の度合は、一般に、エポキシ樹脂の量がエポキシ変性ポリエステル樹脂に対して、0.1〜30質量%となる量であることが好適である。
【0033】
アクリル変性ポリエステル樹脂としては、上記ポリエステル樹脂の製造に用いられる各成分から製造したポリエステル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル基または水酸基にこれらの基と反応性を有する基、例えば、カルボキシル基、水酸基またはエポキシ基を含有するアクリル樹脂との反応生成物や、ポリエステル樹脂に(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステルなどをパーオキサイド系重合開始剤を使用してグラフト重合して得られる反応生成物を挙げることができる。かかるアクリル変性ポリエステル樹脂における変性の度合は、一般に、アクリル樹脂の量がアクリル変性ポリエステル樹脂に対して、0.1〜50質量%となる量であることが好適である。以上に述べたポリエステル樹脂のうちでは、オイルフリーポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂が、加工性、耐食性などの点から特に好適である。
【0034】
前記したエポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、およびこれらのエポキシ樹脂中のエポキシ基または水酸基に各種変性剤を反応させた変性エポキシ樹脂を挙げることができる。変性エポキシ樹脂の製造において、その変性剤による変性の時期は、特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂製造の途中の段階で変性してもエポキシ樹脂製造の最終段階で変性してもよい。
【0035】
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、必要に応じてアルカリ触媒などの触媒の存在下に、高分子量まで縮合させてなる樹脂、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、必要に応じてアルカリ触媒などの触媒の存在下に、縮合させて低分子量のエポキシ樹脂とし、この低分子量エポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応させることにより得られる樹脂のいずれであってもよい。
【0036】
上記ビスフェノールとしては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン[ビスフェノールF]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン[ビスフェノールB]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチルフェニル)−2,2−プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノール、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンなどを挙げることができ、なかでもビスフェノールA、ビスフェノールFが好適に使用される。上記ビスフェノール類は、それぞれ単独でまたは2種以上の混合物として使用することができる。
【0037】
ビスフェノール型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、エピコート828、同812、同815、同820、同834、同1001、同1004、同1007、同1009、同1010(以上、ジャパンエポキシレジン社製、商品名);アラルダイトAER6099(旭チバ社製、商品名);およびエポミックR−309(三井化学株式会社製、商品名)などを挙げることができる。
【0038】
また、上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、分子内に多数のエポキシ基を有するフェノールグリオキザール型エポキシ樹脂などの各種のノボラック型エポキシ樹脂を挙げることができる。
【0039】
上記変性エポキシ樹脂としては、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂またはノボラック型エポキシ樹脂に、例えば、乾性油脂肪酸を反応させたエポキシエステル樹脂;アクリル酸またはメタクリル酸などを含有する重合性不飽和モノマー成分を反応させたエポキシアクリレート樹脂;ポリエステル樹脂を反応させたポリエステル変性エポキシ樹脂;イソシアネート化合物を反応させたウレタン変性エポキシ樹脂;上記ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂または上記各種変性エポキシ樹脂中のエポキシ基にアミン化合物を反応させて、アミノ基または4級アンモニウム塩を導入してなるアミン変性エポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0040】
架橋剤(B):
架橋剤(B)としては、加熱により水酸基含有樹脂(A)と反応してこれを硬化させることができるものであれば特に制限なく使用することができるが、なかでもアミノ樹脂およびブロック化ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種を架橋剤として好適に使用することができる。
【0041】
上記アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。上記反応に用いられるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等が挙げられる。また、上記メチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化したものをアミノ樹脂として使用することもできる。ここで、エーテル化に用いられるアルコールの例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどが挙げられる。
【0042】
上記架橋剤(B)として使用できるブロック化ポリイソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロック化剤によってブロック化してなる化合物である。
【0043】
上記ブロック化する前のポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネートもしくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類等の有機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂、水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジイソシアネート同士の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体等が挙げられる。
【0044】
イソシアネート基をブロックするブロック化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノール系;ε−カプロラクタム;δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム系;メタノール、エタノール、n−,i−またはt−ブチルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコールなどのアルコール系;ホルムアミドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系などのブロック化剤を好適に使用することができる。
【0045】
上記したポリイソシアネート化合物とブロック化剤とを混合することによって、容易に上記のポリイソシアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロックすることができる。
【0046】
前記水酸基含有樹脂(A)が65〜95質量部、好ましくは70〜90質量部であり、架橋剤(B)が5〜35質量部、好ましくは10〜30質量部であることが、塗膜硬度、加工性および耐食性の点から好適である。
【0047】
エポキシ化ポリブタジエン樹脂(C):
本発明の看板用または内装板用の塗膜形成方法に用いるプレコートメタル用塗料は、エポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)を含有することが、UVインクとの密着性向上のために必要である。エポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)は、液状ポリブタジエン樹脂中の二重結合、水酸基、カルボキシル基等の官能基を利用して、通常、樹脂1kgあたりにオキシラン基を3〜12モル、好ましくは5〜8モル含有させた、数平均分子量500〜10,000、好ましくは1,000〜4,000の樹脂であってよい。
【0048】
前記したエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)の具体例としては、例えば、R−45EPI、R−15EPI(商品名、出光石油化学社製)、E−1000−8、E−1800−6.5、E−1000−3.5、E−700−6.5(商品名、日本石油化学社製)、BF−1000(商品名、アデカアーガス社製)等が挙げられる。
【0049】
エポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)の配合割合としては、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、エポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)が0.1〜30質量部、好ましくは1〜15質量部、さらに好ましくは3〜10質量部であることが、UVインク塗膜との密着性と塗料安定性の面から好ましい。
【0050】
プレコートメタル用塗料は、水酸基含有樹脂(A)、架橋剤(B)およびエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)に加え、さらに適宜に、硬化触媒を含有していてもよい。硬化触媒は、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)との反応を促進するために必要に応じて配合されるものであって、架橋剤(B)がアミノ樹脂である場合には、スルホン酸化合物またはスルホン酸化合物のアミン中和物が好適に用いられる。
【0051】
スルホン酸化合物の代表例としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などを挙げることができる。スルホン酸化合物のアミン中和物におけるアミンとしては、1級アミン、2級アミン、3級アミンのいずれであってもよい。これらのうちでは、塗料安定性、反応促進効果、得られる塗膜物性などの点から、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物および/またはドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和物が好適である。
【0052】
架橋剤(B)がブロック化ポリイソシアネート化合物である場合には、硬化触媒としては、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノート)、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、モノブチル錫トリオクテート、2−エチルヘキサン酸鉛、オクチル酸亜鉛などの有機金属化合物を挙げることできる。
【0053】
硬化触媒の使用量は、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計量100質量部に対して、0.1〜5.0質量部、好ましくは0.2〜1.5質量部程度であるのが、硬化性と成形性のためにも適している。
【0054】
本発明の看板用または内装板用の塗膜形成方法においては、一般には、金属板上に、またはプライマー塗料を乾燥膜厚が2〜10μmとなるように塗装して形成したプライマー塗膜上に、プレコートメタル用塗料組成物をロールコータなどにより乾燥膜厚が2〜30μm程度となるように塗装し、素材到達最高温度(PMT)160〜250℃で15〜180秒の範囲内、特にPMT180〜230℃で20〜120秒の範囲内の条件で、焼付け乾燥することにより塗膜を形成するのがよい。
【0055】
UVインク:
本発明の塗膜形成方法においては、前記プレコートメタル用塗膜上に、さらにUVインクを乾燥膜厚が1〜10μmとなるように塗装して塗膜を形成する。UVインクは、紫外線硬化性樹脂、光重合開始剤および顔料を含有する紫外線の照射によって硬化するインクである。
【0056】
ここで、紫外線硬化性樹脂としては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオールとポリイソシアネートとの反応物に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等である。ポリエステル(メタ)アクリレートは、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物である。エポキシ(メタ)アクリレートとしては、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応させたものがあり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、フェノールもしくはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートおよびポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0057】
光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、アセトフェノンジエチルケタール、ベンゾインエチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドや、チオキサントン系化合物等を挙げることができる。
【0058】
光重合開始剤による光重合反応を促進させるために、光増感促進剤を光重合開始剤と併用してもよく、例えば、3級アミン系、トリフェニルホスフィン等のアルキルホスフィン系、β−チオジグリコール等のチオエーテル系の光増感促進剤を添加することができる。
【0059】
顔料としては、カーボンブラック、二酸化チタン、亜鉛華などの着色顔料、MIO、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、トリポリリン酸アルミニウム、亜鉛、アルミナ、ガラス、マイカなどの無機顔料が例示できるが、これに限定されるものではない。
【0060】
さらに添加剤として、酸化防止剤、着色剤、光安定剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、保存安定剤、可塑剤、溶剤、老化防止剤、濡れ性改良剤などの添加剤を配合することもできる。また、上記UVインク塗膜上には、適宜、クリヤ塗料を乾燥膜厚が1〜10μmとなるように塗装し、紫外線をエネルギー線量1〜10mJ/m、好ましくは2〜5mJ/mを照射して、被膜を形成させてもよい。
【実施例】
【0061】
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の例において、「部」および「%」はいずれも質量基準によるものとする。
【0062】
製造例1 プレコートメタル用塗料No.1の製造
下記に示す樹脂No.1を75部(固形分)、サイメル303を25部(固形分)、R−45EPIを5部(固形分)、ネイキュア5225を0.6部(固形分)、チタン白を70部、カーボンブラックを2部および有機溶剤を所定量混合して、粘度80秒(フォードカップ#4、25℃)のプレコートメタル用塗料No.1を得た。
【0063】
製造例2〜7 プレコートメタル用塗料No.2〜7の製造
表1の配合内容とした以外は製造例1と同様にして、プレコートメタル用塗料No.2〜7を得た。
【0064】
【表1】

【0065】
樹脂No.1:数平均分子量18,000、ガラス転移温度(Tg)0℃のオイルフリーポリエステル樹脂
樹脂No.2:数平均分子量9,000、ガラス転移温度(Tg)25℃のオイルフリーポリエステル樹脂
サイメル303:日本サイテックインダストリーズ株式会社製、商品名、メチルエーテル化メラミン樹脂
デスモジュールBL3175:住化バイエルウレタン株式会社、商品名、ヘキサメチレンジイソシアネート系ブロック化ポリイソシアネート化合物
R−45EPI:出光石油化学社製、商品名、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、数平均分子量3,000
R−15EPI:出光石油化学社製、商品名、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、数平均分子量1,000
E−1000−8:日本石油化学社製、商品名、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、数平均分子量1,000
BF−1000:アデカアーガス社製、商品名、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、数平均分子量1,000
ネイキュア5225:キング・インダストリーズ社製(アメリカ)、商品名、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶液
Scat−24:三共有機合成株式会社製、商品名、ジブチル錫ジラウレート
【0066】
比較製造例1〜4 プレコートメタル用塗料No.8〜11の製造
表2の配合内容とした以外は、製造例1と同様にして、プレコートメタル用塗料No.8〜11を得た。
【0067】
【表2】

【0068】
実施例1〜7および比較例1〜4
クロメート処理を施した厚さ0.5mm×70mm×150mmの溶融亜鉛メッキ鋼板上に、関西ペイント株式会社製、KPカラー8630プライマー(プレコート鋼板用エポキシ変性ポリエステル系プライマー、塗膜のTg点は52℃)を乾燥膜厚が約4μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となるように30秒間焼付け、プライマー塗装鋼板を得た。
【0069】
このプライマー塗装鋼板上に、前記製造例および比較製造例で得たプレコートメタル用塗料No.1〜11をローラーカーテン塗装法により、乾燥膜厚が約15μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が235℃となるように70秒間焼付けて「プレコートメタル用塗装鋼板」を得た。次いで、この塗膜上に、下記のUVインクを乾燥膜厚が約5μmとなるように塗装し、線量5mJ/mを照射して被膜を形成した。
UVインク:アクリルモノマー、光重合開始剤および顔料を含有し、紫外線の照射によりラジカル反応で重合硬化するUVインク。
【0070】
実施例8
クロメート処理を施した厚さ0.5mm×70mm×150mmの溶融亜鉛メッキ鋼板に代えて、厚さ0.12mm×200mm×300mmの陽極酸化処理を施したアルミニウム合金(3000系)を用いた以外は、実施例1と同様にして、被膜を形成した。
【0071】
比較例5
クロメート処理を施した厚さ0.5mm×70mm×150mmの溶融亜鉛メッキ鋼板に代えて、厚さ0.12mm×200mm×300mmの陽極酸化処理を施したアルミニウム合金(3000系)を用いた以外は、比較例1と同様にして、被膜を形成した。
このようにして得られた各試験板を、下記の試験条件に従って試験に供した。実施例の試験結果を表3に、比較例の試験結果を表4に示す。
【0072】
【表3】

【0073】
【表4】

【0074】
塗料安定性:各塗料を容器に入れ、密閉して30℃で4週間保管し、塗料の状態を下記の基準で評価した。
○:粘度上昇が殆ど認められず、相分離も認められない
△:かなり粘度上昇がみられるが、相分離は認められない
×:著しい粘度上昇および相分離の少なくとも1つが見られる。
【0075】
鉛筆硬度:試験板の塗膜について、JIS K 5600−5−4(1999)に規定する鉛筆引っかき試験を行い、塗膜の破れによる評価を行った。
【0076】
加工性:20℃の室内において、塗装板の塗膜表面を外側にして折曲げ、その内側に何も挟まずに上記塗装板を万力にて180度折曲する0T折曲げ加工を行ったときの折曲げ部の塗膜状態、および0℃の室内において塗装板の塗膜表面を外側にして折曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さのスペーサを2枚挟んで上記塗装板を万力にて180度折曲する2T折曲げ加工を行ったときの折曲げ部の塗膜状態を下記基準にて評価した。
◎:塗膜にワレ、ハガレなどの異常が認められない
○:塗膜にワレが僅かに認められる
△:塗膜にワレがかなり認められる
×:塗膜にワレが著しく認められる
【0077】
耐食性:上記加工性試験において「0T折曲げ加工」に用いた試験板を塩水噴霧試験に供した。塩水噴霧試験はJIS Z−2371に準じて行い、塩水噴霧試験時間を1,000時間として、加工部の錆の発生程度を下記基準により評価した。
◎:加工部に錆の発生が認められない
○:加工部に錆の発生が認められるが、加工部の長さの10%未満である
△:加工部の長さの10%以上で50%未満に錆の発生が認められる
×:加工部に加工部の長さの50%以上に錆の発生が認められる
【0078】
密着性:JIS K 5600−5−6(1999)碁盤目−テープ法に準じて、塗装板の塗膜面に素地に達するようにナイフを使用して約1mmの間隔で縦、横それぞれ平行に11本の切目を入れてゴバン目を形成し、その表面にセロハン(登録商標)粘着テープを貼着し、テープを急激に剥離した後のゴバン目塗面を下記基準にて評価した。
◎:塗膜の剥離が全く認められない
○:ナイフ傷の角の塗膜の一部にわずかに剥離が認められる
△:100個のゴバン目のうち少なくともUVインクの全てが剥離したものが1〜20個である
×:100個のゴバン目のうち少なくともUVインクの全てが剥離したものが21個以上である
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、塗膜硬度、加工性、耐食性およびUVインク塗膜の密着性に優れた看板用または内装板用のプレコート鋼板を提供できるので、産業上有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板上に、プライマー塗膜を介してまたはこれを介さずに、下記組成のプレコートメタル用塗料を塗装して塗膜を形成し、次いでこの塗膜上に紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して塗膜を形成することを含む、看板用または内装板用の塗膜形成方法。
プレコートメタル用塗料:水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)0.1〜30質量部を含有する塗料。
【請求項2】
水酸基含有樹脂(A)が、水酸基価1〜100mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の看板用または内装板用の塗膜形成方法。
【請求項3】
少なくとも金属板と、下記組成のプレコートメタル用塗料を塗装して形成された塗膜および紫外線の照射により硬化するUVインクを塗装して形成された塗膜を有することを特徴とする看板用または内装板用の多層複合板。
プレコートメタル用塗料:水酸基含有樹脂(A)60〜95質量部、アミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート化合物である架橋剤(B)5〜40質量部、並びに、水酸基含有樹脂(A)と架橋剤(B)の固形分合計100質量部に対して、数平均分子量500〜10,000のエポキシ化ポリブタジエン樹脂(C)を0.1〜30質量部を含有する塗料。
【請求項4】
水酸基含有樹脂(A)が、水酸基価1〜100mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂である、請求項3に記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【請求項5】
プライマー塗膜を有する、請求項3または4に記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【請求項6】
前記プライマー塗膜が、前記金属板と前記プレコートメタル用塗料を塗装して形成された塗膜との間に形成されている、請求項3〜5のいずれか1項に記載の看板用または内装板用の多層複合板。
【請求項7】
前記金属板がアルミニウムまたは鉄からなる、請求項3〜6のいずれか1項に記載の看板用または内装板用の多層複合板。

【公開番号】特開2008−142701(P2008−142701A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−288918(P2007−288918)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【出願人】(000001409)関西ペイント株式会社 (815)
【出願人】(000006172)三菱樹脂株式会社 (1,977)
【Fターム(参考)】