説明

着信制御機能付き携帯電話端末

【課題】車内使用時に端末本体における通信モードに拘らずハンズフリー機能による通話を安全にして十分に活かし切れる着信制御機能付き携帯電話端末を提供すること。
【解決手段】この着信制御機能付き携帯電話端末では、制御部3が着信時にイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定した結果、接続されている場合には、端末本体(携帯電話機であり、携帯電話無線部2,制御部3,記憶部7を主とする各部全体の組み合わせを示す)が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていない場合には、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御してイヤホンマイクのイヤホンより利用者へ伝える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてイヤホンマイクを用いて通話する機能を持った自動車等の車体への搭載が好適な携帯電話端末に関し、詳しくはハンズフリー時にイヤホンマイクの使用状況に応じて携帯電話端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車運転中における携帯電話機の使用については、ハンズフリー機能等を使用せずに通話することが禁止されている。そこで、この種の携帯電話機の場合、車内使用時の着信時における通話を制限するための技術が研究開発されており、例えばモード切替キーの押し忘れ、煩わしさをなくして使い勝手をよくした着信制限機能付携帯電話機(特許文献1参照)、着信時の通話開始や終了の操作を含めて全てハンドフリーで対応できて使い勝手を向上し得る無線電話用ヘッドセット(特許文献2参照)、キー操作なしに自動で着信制限モードの設定/解除を行い、且つ自動車の停止中或いはヘッドセットを使用する時には通話が可能な携帯電話端末の着信制限システム(特許文献3参照)等が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】特開2001−95059号公報(要約)
【特許文献2】特開2002−57765号公報(要約)
【特許文献3】特開2005−26802号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1〜特許文献3に係る車内使用時の着信制限機能を備えた携帯電話端末(電話機)の場合、何れにおいても端末本体が着信拒否モード(ドライブモード等)になっている状態で車中に持ち込むと、ハンズフリー機能が使用できるのにも拘らず着信拒否モードとなっていることにより端末本体における通話使用ができなかったり(特許文献2,特許文献3の場合が該当する)、或いはしばしば通話使用ができないことがある(特許文献1の場合が該当する)ため、ハンズフリー機能による通話が使用状態によっては活かし切れなくなってしまうという不便さの問題がある。
【0005】
因みに、特許文献1の場合のようにドアロックを解除するためにリモコンキーから送信される電波を受信する場合、車種によってはドアロック信号と解除信号とが同じ信号となっているものもあり、それらの識別をできないことがあるし、解除信号については通常一度だけ送出するものであるために端末本体が受信に失敗することも少なくなく、こうしたときには着信拒否モードを解除することができなくなってしまう。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、車内使用時に携帯電話端末本体における通信モードに拘らずハンズフリー機能による通話を安全にして十分に活かし切れる着信制御機能付き携帯電話端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、制御部は、着信時に端末本体におけるイヤホンジャックにイヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とする着信制御機能付き携帯電話端末が得られる。
【0008】
又、本発明によれば、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、制御部は、着信時に端末本体が車体に備えられるハンズフリーキットに接続されているか否かを確認し、接続されていれば、該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とする着信制御機能付き携帯電話端末が得られる。
【0009】
更に、本発明によれば、上記前者の着信制御機能付き携帯電話端末において、イヤホンマイクは、使用者の耳に装着されたかを検出するための検知センサを有し、制御部は、イヤホンジャックにイヤホンマイクが接続された状態と検知センサによる検出結果として装着状態とを確認すると着信拒否モードを解除して通話可能とする着信制御機能付き携帯電話端末が得られる。
【0010】
加えて、本発明によれば、上記着信制御機能付き携帯電話端末において、制御部は、検知センサによる検出結果として装着状態が確認できなくても、直ぐに着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な所定の時間内は該装着状態を確認し続け、該所定の時間内に該装着状態が確認されれば該着信拒否モードを解除して通話可能とする着信制御機能付き携帯電話端末が得られる。
【0011】
上記何れかの着信制御機能付き携帯電話端末において、検知センサは、イヤホンマイクにおけるマイク部及びイヤホン部の少なくとも一方に設けられた温度センサであり、制御部は、温度センサにより検出される温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定すること、検知センサは、イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた圧力センサであり、制御部は、圧力センサにより検出される圧力検出信号に示される検出圧力の結果が予め設定された所定の圧力範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定すること、検知センサは、イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた光検出センサであり、制御部は、光検出センサにより検出される光検出信号に示される検出光量レベルの結果が予め設定された所定のレベル範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定することは、何れも好ましい。
【0012】
一方、本発明によれば、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、端末本体は、車体に備えられた通信装置との間で通信可能であり、通信装置は、端末本体が車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かを判断すると共に、該判断の結果として該車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には着信時に該端末本体が着信拒否モードでなくても該着信拒否モードとなるように設定し、制御部は、端末本体におけるイヤホンジャックにイヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、着信時に際して該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とする着信制御機能付き携帯電話端末が得られる。
【0013】
この着信制御機能付き携帯電話端末において、通信装置は、端末本体が車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かの判断の結果として、該端末本体が該車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には付属する表示部における表示及び音発生部における音声アナウンスにより報知して着信拒否モードに設定移行して良いか否かを使用者に確認するための着信拒否報知確認機能を持ち、制御部は、所定の時間経過以内に使用者が端末本体に対して着信拒否モードに移行しない旨を入力指示した場合には、該着信拒否モードへの移行を解除して通話可能とすることは好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の着信制御機能付き携帯電話端末の場合、車内使用時に端末本体が着信拒否モードになっていても、制御部が使用可能な状態を自動的に認識して着信制御することで着信拒否モードを解除して通話可能とするため、運転中の車内使用時でも端末本体における通信モードに拘らずハンズフリー機能による通話を安全にして十分に活かし切れるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の最良の形態に係る着信制御機能付き携帯電話端末に係る一つは、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時にイヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う構成のものにおいて、制御部は、着信時に端末本体におけるイヤホンジャックにイヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするものである。
【0016】
本発明の最良の形態に係る着信制御機能付き携帯電話端末に係る他の一つは、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時にイヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う構成のものにおいて、制御部は、着信時に端末本体が車体に備えられるハンズフリーキットに接続されているか否かを確認し、接続されていれば、端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするものである。
【0017】
但し、前者の着信制御機能付き携帯電話端末において、イヤホンマイクについては、使用者の耳に装着されたかを検出するための検知センサを有するものであれば、制御部は、イヤホンジャックにイヤホンマイクが接続された状態と検知センサによる検出結果として装着状態とを確認すると着信拒否モードを解除して通話可能とすることが好ましい。このような形態の場合、更に制御部については、検知センサによる検出結果として装着状態が確認できなくても、直ぐに着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な所定の時間内は装着状態を確認し続け、所定の時間内に装着状態が確認されれば着信拒否モードを解除して通話可能とすることが好ましい。ここでの検知センサとしては、イヤホンマイクにおけるマイク部及びイヤホン部の少なくとも一方に設けられた温度センサとすると、制御部は、温度センサにより検出される温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定することができ、イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた圧力センサとすると、制御部は、圧力センサにより検出される圧力検出信号に示される検出圧力の結果が予め設定された所定の圧力範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定することができ、イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた光検出センサとすると、制御部は、光検出センサにより検出される光検出信号に示される検出光量レベルの結果が予め設定された所定のレベル範囲内であるか否かに基づいて装着状態を判定することができるので、何れを適用としても好ましい。
【0018】
本発明の最良の形態に係る着信制御機能付き携帯電話端末に係る別の一つは、イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時にイヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行うものにおいて、端末本体については、車体に備えられた通信装置との間で通信可能なものとし、通信装置については、端末本体が車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かを判断すると共に、判断の結果として車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には着信時に端末本体が着信拒否モードでなくても着信拒否モードとなるように設定可能なものとし、制御部については、端末本体におけるイヤホンジャックにイヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、着信時に際して端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするものである。
【0019】
但し、この着信制御機能付き携帯電話端末の場合、通信装置については、端末本体が車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かの判断の結果として、端末本体が車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には付属する表示部における表示及び音発生部における音声アナウンスにより報知して着信拒否モードに設定移行して良いか否かを使用者に確認するための着信拒否報知確認機能を持つようにし、制御部については、所定の時間経過以内に使用者が端末本体に対して着信拒否モードに移行しない旨を入力指示した場合には、着信拒否モードへの移行を解除して通話可能とすることが好ましい。
【0020】
以下は、幾つかの実施例を挙げ、本発明の着信制御機能付き携帯電話端末について、図面を参照して具体的に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【0022】
この実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末は、端末本体として、相手側電話機との間で電話通信(初期的には発呼や着信を示す)に係る電波を送受信する送受信アンテナ1と、電話通信に際して送受信アンテナ1で受信された受信信号(初期的には着信信号を示す)を復調すると共に、送信信号(初期的には発呼信号を示す)を変調して送受信アンテナ1から送信する携帯電話無線部2と、電話通信に際して各部を制御する制御部3と、携帯電話無線部2で復調された受信信号を音声信号による受話音として利用者に伝えるレシーバ(受話部)4と、利用者の音声を入力するためのマイク5と、利用者の電話機操作に要する操作キーである入力キー6と、制御部3における通信制御情報,使用者が利用可能な情報,その他の動作処理制御情報の記憶に供される記憶部7と、携帯電話無線部2で復調した受信信号における着信信号及び音声信号を発声するスピーカ8と、電話通信に際して制御部3で情報処理された所定の情報を表示するLCD(液晶ディスプレイ)による表示部9と、利用者がハンズフリー機能で音声を入力するためのイヤホンマイク(略図する)の接続に供されるイヤホンジャック部10とを備えて構成され、端末本体における筐体内には主として携帯電話無線部2,制御部3,及び記憶部7が収納され、その他の各部が筐体表面に露呈されるように設けられて構成される。
【0023】
このうち、制御部3は、着信時に端末本体におけるイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定した結果、接続されていれば、端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御する。
【0024】
即ち、この着信制御機能付き携帯電話端末の場合、送受信アンテナ1で着信信号が入力されると、携帯電話無線部2で復調して制御部3へ伝送し、制御部3では着信信号が入力されるとスピーカ8により着信音の鳴動を行ったり、或いは表示部9において着信した旨の情報を表示する等の呼出に係る動作を制御し、且つ携帯電話無線部2で復調された着信信号の受信信号をレシーバ4で音声信号による受話音として利用者に伝えるが、このときにイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されている場合には、着信時に際して端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていない場合には、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御してイヤホンマイクのイヤホンより利用者へ伝える。因みに、発呼時に際しては、制御部3により携帯電話無線部2でイヤホンマイクにおける送信すべき音声信号を変調する等の所定の信号処理を行ってから送信信号として送受信アンテナ1を介して送信する。
【0025】
図2は、実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部3の動作処理を示したフローチャートである。
【0026】
ここでは、先ず端末本体(携帯電話機)の電源が入れられて電源ON(ステップS1)となると、制御部3が使用者により端末本体上の操作として着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)を行い、着信拒否モードでなければ、この着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、着信拒否モードであれば、引き続いてイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定する処理(ステップS3)を行う。制御部3では、イヤホンジャック部10において一般的に設けられているイヤホンジャック接続を検出する検出端子のレベルにより確認できるものである。
【0027】
このイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定する処理(ステップS3)の結果、イヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されていなければ、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻って所定の時間内にイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続された場合に再度接続の確認を行うようにするが、イヤホンマイクが接続されていれば、直ちに着信拒否モードを解除する(ステップS4)ように動作制御する。尚、ここでは処理の図示を省略したが、所定の時間経過後にも接続が確認されない場合、制御部3は着信拒否の動作に移行する。
【0028】
実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、イヤホンマイクが接続されている時には着信拒否モードを解除することにより、端末本体が車内使用時に運転中等で着信拒否モードに設定されていても(換言すれば車内使用時に端末本体における通信モードに拘らず)、使用できる状態であることを自動的に確認し、使用者がハンズフリー機能による通話を安全にして十分に活かし切れるように使用することができる。
【0029】
因みに、実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末における機能は、自動車等の車体内で使用する場合、制御部により端末本体が車体に備えられるハンズフリーキットに接続されているか否かを確認し、着信時に際して接続されていれば、着信時に際して端末本体が着信拒否モードに設定されていても着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御すれば、同等なものが得られる。
【実施例2】
【0030】
図3は、本発明の実施例2に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイク20の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【0031】
この実施例2に係る着信制御機能付き携帯電話端末は、実施例1に係る端末本体の各部をそのままとして、イヤホンジャック部10に接続されるイヤホンマイク20を工夫し、制御部3の信号処理及び動作制御をそれに対応するように変更したものである。
【0032】
具体的に言えば、このイヤホンマイク20は、それぞれケーブル27で接続されたイヤホン部21,イヤホンプラグ部28,及びマイク部24から構成されている。このうち、イヤホン部21は、イヤホンプラグ部28から送られる受話音を発声するイヤホン22と、本体部分の温度検出を行って第1の温度検出信号する温度センサとしての第1の温度検出部23とを備えている。マイク部24は、利用者の音声を電気信号に変えてイヤホンプラグ部28へ伝送するマイク25と、本体部分の温度検出を行って第2の温度検出信号する温度センサとしての第2の温度検出部26とを備えている。
【0033】
このイヤホンマイク20における第1の温度検出部23での第1の温度検出信号によるイヤホン部21の温度検出の結果と、第2の温度検出部26での第2の温度検出信号によるマイク部24の温度検出の結果とは、ケーブル27を通してイヤホンプラグ部28へ伝送され、これがイヤホンプラグ部28から制御部3へ伝送される。
【0034】
そこで、制御部3は、第1の温度検出部23,第2の温度検出部26により検出される第1の温度検出信号,第2の温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否かに基づいて使用者の耳に対する装着状態を判定するが、その検出結果により装着状態が確認できなくても、直ぐに着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な所定の時間内は装着状態を確認し続け、所定の時間内に装着状態が確認されれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御する。
【0035】
図4は、実施例2に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部3の動作処理を示したフローチャートである。
【0036】
ここでは、先ず図2に示した動作処理と同様に、電源ON(ステップS1)乃至イヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定する処理(ステップS3)を行い、イヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されていなければ、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、イヤホンマイクが接続されていれば、次に温度検出部23,26からの温度検出信号に示されるそれぞれの検出温度が所定の(温度)範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS4)を行う。
【0037】
この検出温度が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS4)の結果、所定の範囲外であれば、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の範囲内であれば、イヤホンマイクが使用者の耳に装着されていると判断して着信拒否モードを解除する(ステップS5)ように動作制御する。但し、検出温度が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS4)の結果、所定の範囲外とする判断は、所定の時間が経過するまでは下さないようにし、所定の時間内は判定を継続的に行わせるように設定する。
【0038】
実施例2に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、実施例1の場合のようにイヤホンマイク20が接続された場合のみを基準とするのではなく、イヤホンマイク20の接続と共に、耳から体温検出した結果に基づいてイヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていることを確認した上で着信拒否モードを解除するようにしているので、端末本体が車内使用時に運転中等で着信拒否モードに設定されていても(換言すれば車内使用時に端末本体における通信モードに拘らず)、使用可能な2つの制約条件を自動的に確認した上で使用者がハンズフリー機能による通話を一層安全にして十分に活かし切れるように使用することができる。
【実施例3】
【0039】
図5は、本発明の実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイク20の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【0040】
この実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末は、実施例1に係る端末本体の各部をそのままとして、実施例2に係るイヤホンジャック部10に接続されるイヤホンマイク20を更に改良し、制御部3の信号処理及び動作制御をそれに対応するように変更したものである。
【0041】
具体的に言えば、このイヤホンマイク20は、実施例2に係るイヤホン部21に対してイヤホン22及び温度検出部23に加え、本体部分の圧力検出を行って圧力検出信号を出力する圧力センサとしての圧電素子による圧力検出部29が具備されている。
【0042】
このイヤホンマイク20における第1の温度検出部23での第1の温度検出信号によるイヤホン部21の温度検出の結果、並びに第2の温度検出部26での第2の温度検出信号によるマイク部24の温度検出の結果と、圧力検出部29での圧力検出信号によるイヤホン部21の圧力検出の結果とは、何れもケーブル27を通してイヤホンプラグ部28へ伝送され、更にイヤホンプラグ部28から制御部3へ伝送される。
【0043】
そこで、制御部3は、第1の温度検出部23,第2の温度検出部26により検出される第1の温度検出信号,第2の温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否か、圧力検出部29により検出される圧力検出信号に示される圧力検出の結果が所定の圧力範囲内であるか否かの各条件下に基づいて、使用者の耳に対する装着状態を判定することができるが、こうした手順での検出結果により装着状態が確認できなくても、直ぐに着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な所定の時間内は装着状態を確認し続け、所定の時間内に装着状態が確認されれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御する。
【0044】
図6は、実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部3の動作処理を示したフローチャートである。
【0045】
ここでは、先ず図4に示した動作処理と同様に電源ON(ステップS1)乃至検出温度が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS4)までを行い、検出温度が所定の範囲外であれば、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の範囲内であれば、更に圧力検出部29の圧力検出信号に示されるそれぞれの検出圧力値が所定の(圧力)範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS5)を行う。
【0046】
この検出圧力値が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS5)の結果、所定の範囲外であれば、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の範囲内であれば、イヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていると判断して着信拒否モードを解除する(ステップS6)ように動作制御する。但し、ここでも検出圧力値が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS5)の結果、所定の範囲外とする判断は、所定の時間が経過するまでは下さないようにし、所定の時間内は判定を継続的に行わせるように設定する。
【0047】
実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、実施例2の場合のようにイヤホンマイク20の接続と共に、耳から体温検出した結果に基づいてイヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていることを確認するだけでなく、更に耳に装着した場合に得られる圧力検出した結果も加えてイヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていることを確証高く確認した上で着信拒否モードを解除しているため、端末本体が車内使用時に運転中等で着信拒否モードに設定されていても(換言すれば車内使用時に端末本体における通信モードに拘らず)、使用可能とする3つの制約条件を自動的に確認した上で使用者がハンズフリー機能による通話を一層安全にして十分に活かし切れるように使用することができる。
【0048】
尚、実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末では、耳から体温検出した結果と耳に装着した場合に得られる圧力検出した結果との両方に基づいてイヤホンマイク20が使用者の耳に装着されていることを確認する場合の構成を説明したが、圧力検出が精度良く得られる場合には温度検出部23,26を使用せずに圧力検出部29の単独による機能構成としたり、或いは双方を単独に機能させて耳への装着状態を判断するように構成することも可能である。何れにしても、体温検出や圧力検出の結果に基づく装着状態の判断は、所定の時間が経過するまでは下さず、所定の時間内は判定を継続的に行わせるように設定すれば良い。
【実施例4】
【0049】
図7は、本発明の実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイクの基本構成を示した簡易ブロック図である。
【0050】
この実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末は、実施例1に係る端末本体の各部をそのままとして、実施例3に係るイヤホンジャック部10に接続されるイヤホンマイク20を更に改良し、制御部3の信号処理及び動作制御をそれに対応するように変更したものである。
【0051】
具体的に言えば、このイヤホンマイク20は、実施例3に係るイヤホン部21に対してイヤホン22,温度検出部23,圧力検出部29に加え、本体部分の光検出を行って光検出信号を出力する光検出センサとしての光電素子による光検出部30が具備されている。
【0052】
このイヤホンマイク20における第1の温度検出部23での第1の温度検出信号によるイヤホン部21の温度検出の結果、並びに第2の温度検出部26での第2の温度検出信号によるマイク部24の温度検出の結果と、圧力検出部29での圧力検出信号によるイヤホン部21の圧力検出の結果と、光検出部30での光検出信号によるイヤホン部21の光検出の結果とは、何れもケーブル27を通してイヤホンプラグ部28へ伝送され、これらがイヤホンプラグ部28から制御部3へ伝送される。
【0053】
そこで、制御部3は、第1の温度検出部23,第2の温度検出部26により検出される第1の温度検出信号,第2の温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否か、圧力検出部29により検出される圧力検出信号に示される圧力検出の結果が所定の圧力範囲内であるか否か、光検出部30により検出される光検出信号に示される検出光量レベルの結果が予め設定された所定のレベル範囲内であるか否かの各条件下に基づいて、使用者の耳に対する装着状態を判定することができるが、こうした手順での検出結果により装着状態が確認できなくても、直ぐに着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な所定の時間内は装着状態を確認し続け、所定の時間内に装着状態が確認されれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御する。
【0054】
図8は、実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部3の動作処理を示したフローチャートである。
【0055】
ここでは、先ず図6に示した動作処理と同様に電源ON(ステップS1)乃至圧力検出部29の検出圧力値が所定の範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS5)までを行い、検出圧力値が所定の範囲外であれば、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の範囲内であれば、引き続いて光検出部30の光検出信号に示される検出(光量レベル)値が所定の(レベル)範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS6)を行う。
【0056】
この光検出部30の検出(光量レベル)値が所定の(レベル)範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS6)の結果、所定の範囲外であれば、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の範囲内であれば、イヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていると判断して着信拒否モードを解除する(ステップS7)ように動作制御する。但し、ここでも検出光量レベル値が所定のレベル範囲内であるか否かを判定する処理(ステップS6)の結果、所定の範囲外とする判断は、所定の時間(例えば2〜3分程度)が経過するまでは下さないようにし、所定の時間内は判定を継続的に行わせるように設定する。
【0057】
実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、実施例3の場合のようイヤホンマイク20の接続、耳から体温検出した結果、耳に装着した場合に得られる圧力検出した結果に加え、更に耳に装着した場合に得られる光検出した結果に基づいてイヤホンマイク20(そのイヤホン部21)が使用者の耳に装着されていることを一層確証高く確認した上で着信拒否モードを解除するようにしているため、端末本体が車内使用時に運転中等で着信拒否モードに設定されていても(換言すれば車内使用時に端末本体における通信モードに拘らず)、使用可能とする4つの制約条件を自動的に確認した上で使用者がハンズフリー機能による通話を一層安全にして十分に活かし切れるように使用することができる。
【0058】
尚、実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末では、耳から体温検出した結果と、耳に装着した場合に得られる圧力検出した結果と、耳に装着した場合に変化する光量検出した結果と各条件に基づいてイヤホンマイク20が使用者の耳に装着されていることを確認する場合の構成を説明したが、光量検出が精度良く得られる場合には温度検出部23,26や圧力検出部29を使用せずに光検出部30の単独による機能構成としたり、或いは温度検出部23,26や圧力検出部29を適宜組み合わせる場合を含めてそれぞれを単独に機能させて耳への装着状態を判断するように構成することも可能である。何れにしても、体温検出や圧力検出の結果、光検出の結果に基づく装着状態の判断は、所定の時間が経過するまでは下さず、所定の時間内は判定を継続的に行わせるように設定すれば良い。
【実施例5】
【0059】
実施例5に係る着信制御機能付き携帯電話端末は、実施例2のものにおける制御部3の動作処理を変更したものである。
【0060】
図9は、本発明の実施例5に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【0061】
ここでは、先ず端末本体(携帯電話機)の電源が入れられて電源ON(ステップS1)となると、制御部3が使用者により端末本体上の操作として着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)を行い、着信拒否モードでなければ、この着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、着信拒否モードであれば、引き続いて携帯電話機は着信中であるか否かを判定する処理(ステップS3)を行う。
【0062】
この携帯電話機は着信中であるか否かを判定する処理(ステップS3)の結果、着信中でなければ、着信拒否モードに設定されているか否かを判定する処理(ステップS2)の前に戻るが、着信中であれば着信動作を継続する処理(ステップS4)を行ってからイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判定する処理(ステップS5)を行い、イヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されていなければ、着信後、着信し始めてから所定の時間X(使用者が設定する)秒経過しているか否かを判定する処理(ステップS6)を行い、所定の時間X秒を経過していなければ、携帯電話機は着信中であるか否かを判定する処理(ステップS3)の前に戻るが、所定の時間X秒経過していれば、着信を拒否する処理(ステップS7)を行う。
【0063】
一方、イヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されていれば、温度検出部23,26の検出温度が所定の範囲であるか否かを判定する処理(ステップS8)を行い、所定の範囲内にあれば、イヤホンマイクが耳に装着されたとして着信拒否モードを解除する処理(ステップS10)を行って通話を可能にするが、所定の範囲外であれば、着信後、着信し始めてから所定の時間X(使用者が設定する)秒経過しているか否かを判定する処理(ステップS9)を行う。
【0064】
この着信後、所定の時間X秒経過しているか否かを判定する処理(ステップS9)の結果、所定の時間X秒経過していなければ、携帯電話機は着信中であるか否かを判定する処理(ステップS3)の前に戻るが、所定の時間X秒経過していれば、着信を拒否する処理(ステップS7)を行う。
【0065】
実施例5に係る着信制御機能付き携帯電話端末では、着信時に直ぐに着信拒否とはせずに、或る所定の時間X経過後に着信拒否に移行し、着信時に使用者がイヤホンマイク20を耳に装着する時間程度は確保するようにしているため、携帯電話端末(携帯電話機)を使用し易くすることが可能となっている。
【実施例6】
【0066】
図10は、本発明の実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【0067】
この実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、自動車内で用いられるもので、端末本体については実施例1の場合と同様な機能構成を有するが、その他に自動車側に設備される自動車通信無線部12及びアンテナ11から成る通信装置を備えて構成され、自動車通信無線部12については端末本体(携帯電話機)の制御部3により動作制御されるようになっている。
【0068】
ここでの通信装置は、アンテナ11で受信した信号を自動車通信無線部12で復調して制御部3へ伝送したり、或いは制御部3からの信号を自動車通信無線部12で変調してアンテナ11から送出する機能を有している。このため、端末本体は、自動車に備えられた通信装置との間で通信可能なものとなっており、通信装置については、端末本体が自動車の所定のものにあっての指定場所にあるか否かを判断すると共に、判断の結果として自動車の所定のものにあっての指定場所にある場合には着信時に端末本体が着信拒否モードでなくても着信拒否モードとなるように設定可能なものであり、制御部3については、実施例1の場合と同様に、着信時に端末本体が着信拒否モードに設定されていても、端末本体におけるイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されていれば着信拒否モードを解除して通話可能とするように動作制御する。
【0069】
図11は、実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末における動作処理を示したフローチャートである。
【0070】
ここでは、端末本体(携帯電話機)に着信(ステップS1)があると、制御部3は自動車通信無線部12により所定の信号を復調した上でアンテナ11から送出(ステップS2)させた後、端末本体へ信号送出して所定の時間X秒以内に送受信アンテナ1及び携帯電話無線部2を介して通信装置から信号受信したか否かを判定することにより、信号送出してX秒以内に通信装置から信号受信したか否かを判定する処理(ステップS3)を行う。
【0071】
この信号送出してX秒以内に通信装置から信号受信したか否かを判定する処理(ステップS3)の結果、通信装置から信号受信できなければ、端末本体が自動車内の所定のものにあっての指定場所に無いと判断し、着信拒否モードを解除して通常着信動作(ステップS4)を行わせるが、通信装置から信号受信できた場合には引き続いて受信した信号が所定の自動車からの信号か否かを判断する処理(ステップS5)を行う。
【0072】
この受信した信号が所定の自動車からの信号か否かを判断する処理(ステップS5)の結果、受信した信号が所定の自動車からの信号でなければ、端末本体が自動車内の所定のものにあっての指定場所に無いと判断し、着信拒否モードを解除して通常着信動作(ステップS6)を行わせるが、受信した信号が所定の自動車からの信号であれば、更にイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判断する処理(ステップS7)を行う。
【0073】
このイヤホンジャック部10にイヤホンマイクが接続されているか否かを判断する処理(ステップS7)の結果、イヤホンマイクが接続されていれば端末本体が使用できる状態にあると判断し、着信拒否モードを解除して通常着信動作(ステップS8)を行わせるが、イヤホンマイクが接続されていなければ端末本体を着信拒否モードに移行(ステップS9)する。尚、ここでの着信拒否モードに移行(ステップS9)に際しても、細部は略図するが、イヤホンマイクが接続されていなくても、接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、所定の時間内に接続されていれば着信拒否モードを解除して通常着信動作(ステップS8)するように動作制御すれば良いものである。
【0074】
因みに、通信装置については、更に、端末本体が自動車の所定のものにあっての指定場所にあるか否かの判断の結果として端末本体が自動車の所定のものにあっての指定場所にある場合にはそれぞれ略図する付属する表示部における表示及び音発生部における音声アナウンスにより報知して着信拒否モードに設定移行して良いか否かを使用者に確認するための着信拒否報知確認機能を持たせた上、制御部3については、所定の時間X経過以内に使用者が端末本体に対して着信拒否モードに移行しない旨を入力指示した場合には着信拒否モードへの移行を解除して通話可能とするように動作制御する機能を持たせることが好ましい。
【0075】
図12は、実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末が用いられる自動車側の通信装置31の細部構成を示した簡易ブロック図である。この通信装置31は、自動車通信無線部12を成す記憶部32,制御部33,及び無線部34とアンテナ11に該当するアンテナ35とにより構成されている。
【0076】
この通信装置31では、端末本体(携帯電話機)からの信号をアンテナ35で受信すると、無線部34により復調した上で制御部33へ伝送してデータ処理に供し、制御部33からの信号を無線部34により変調してアンテナ35から送出する通信機能を有しているが、上述した端末本体が自動車の所定のものにあっての指定場所にあるか否かの判断は、予め記憶部32に記憶された情報に基づいて制御部33が無線部34及びアンテナ35を介して端末本体の制御部3との間で通信すると共に、車内の所定の発振器(略図する)からの信号を利用して行うものであり、着信拒否報知確認機能は記憶部32に記憶された情報に基づいて制御部33が係る判断の結果に応じて行うものである。
【0077】
図13は、実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末に備えられる通信装置31の動作処理を示したフローチャートである。
【0078】
この通信装置31は、自動車のエンジンONと連動して電源on(ステップS1)となり、この後に制御部33が携帯電話機より送出された所定の信号をアンテナ35で受信して所定の携帯電話機からの所定の信号であるか否かを判断することにより、携帯電話機より所定の信号を受信したか否かを判断する処理(ステップS2)を行い、その結果として、所定の信号でないか、或いは所定の信号を受信できなければ、携帯電話機より所定の信号を受信したか否かを判断する処理(ステップS2)の前に戻るが、所定の信号であれば制御部33はその自動車に対応した情報を記憶部32から読み出して携帯電話機に送出(ステップS3)する。
【0079】
実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末の場合、端末本体(携帯電話機)が自動車(車体)の所定のものにあっての指定場所にあるか否かを判断した結果と、実施例1の場合と同様にイヤホンマイクが接続されているか否かを判断した結果とに基づいて着信拒否モード解除の成否を自動的に実行する機能を持たせ、特に自動車側の通信装置との間で端末本体(携帯電話機)自体が自動的に着信制御した上、イヤホンマイクがイヤホンジャック部10に接続されていれば着信拒否モードを解除できるようにしているため、使用者が端末本体(携帯電話機)を自動車外で通常着信として使用できる便宜を図った上、自動車内での運転中にあっても安全にハンズフリー機能による通話を安全にして十分に活かし切れるように使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施例1に係る着信制御機能付き携帯電話端末の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【図2】図1に示す着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイクの基本構成を示した簡易ブロック図である。
【図4】図3に示す着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施例3に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイクの基本構成を示した簡易ブロック図である。
【図6】図5に示す着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施例4に係る着信制御機能付き携帯電話端末に用いられるイヤホンマイクの基本構成を示した簡易ブロック図である。
【図8】図7に示す着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施例5に係る着信制御機能付き携帯電話端末における制御部の動作処理を示したフローチャートである。
【図10】本発明の実施例6に係る着信制御機能付き携帯電話端末の基本構成を示した簡易ブロック図である。
【図11】図10に示す着信制御機能付き携帯電話端末における動作処理を示したフローチャートである。
【図12】図10に示す着信制御機能付き携帯電話端末が用いられる自動車側の通信装置の細部構成を示した簡易ブロック図である。
【図13】図12に示す通信装置における動作処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0081】
1 送受信アンテナ
2 携帯電話無線部
3,33 制御部
4 レシーバ(受話部)
5 マイク
6 入力キー
7,32 記憶部
8 スピーカ
9 表示部
10 イヤホンジャック部
11,35 アンテナ
12 自動車通信無線部
20 イヤホンマイク
21 イヤホン部
22 イヤホン
23,26 温度検出部
24 マイク部
25 マイク
27 ケーブル
28 イヤホンプラグ部
29 圧力検出部
30 光検出部
31 通信装置
34 無線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、前記制御部は、着信時に前記端末本体におけるイヤホンジャックに前記イヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項2】
イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、前記制御部は、着信時に前記端末本体が車体に備えられるハンズフリーキットに接続されているか否かを確認し、接続されていれば、該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項3】
請求項1記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記イヤホンマイクは、使用者の耳に装着されたかを検出するための検知センサを有し、前記制御部は、前記イヤホンジャックに前記イヤホンマイクが接続された状態と前記検知センサによる検出結果として装着状態とを確認すると前記着信拒否モードを解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項4】
請求項3記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記制御部は、前記検知センサによる検出結果として装着状態が確認できなくても、直ぐに前記着信拒否モードを設定せずに使用者が設定可能な前記所定の時間内は該装着状態を確認し続け、該所定の時間内に該装着状態が確認されれば該着信拒否モードを解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項5】
請求項3又は4記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記検知センサは、前記イヤホンマイクにおけるマイク部及びイヤホン部の少なくとも一方に設けられた温度センサであり、前記制御部は、前記温度センサにより検出される温度検出信号に示される検出温度の結果が予め設定された所定の温度範囲内であるか否かに基づいて前記装着状態を判定することを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項6】
請求項3又は4記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記検知センサは、前記イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた圧力センサであり、前記制御部は、前記圧力センサにより検出される圧力検出信号に示される検出圧力の結果が予め設定された所定の圧力範囲内であるか否かに基づいて前記装着状態を判定することを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項7】
請求項3又は4記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記検知センサは、前記イヤホンマイクにおけるイヤホン部に設けられた光検出センサであり、前記制御部は、前記光検出センサにより検出される光検出信号に示される検出光量レベルの結果が予め設定された所定のレベル範囲内であるか否かに基づいて前記装着状態を判定することを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項8】
イヤホンマイクを用いて通話する機能を持つと共に、ハンズフリー時に該イヤホンマイクの使用状況に応じて制御部により端末本体の着信制御を行う着信制御機能付き携帯電話端末において、前記端末本体は、車体に備えられた通信装置との間で通信可能であり、前記通信装置は、前記端末本体が前記車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かを判断すると共に、該判断の結果として該車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には着信時に該端末本体が着信拒否モードでなくても該着信拒否モードとなるように設定し、前記制御部は、前記端末本体におけるイヤホンジャックに前記イヤホンマイクが接続されているか否かを確認し、接続されていれば、着信時に際して該端末本体が着信拒否モードに設定されていても該着信拒否モードを解除して通話可能とし、接続されていなければ、該接続の確認を継続して所定の時間経過後に接続されていなければ着信拒否とし、該所定の時間内に接続されていれば該着信拒否モードを解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。
【請求項9】
請求項8記載の着信制御機能付き携帯電話端末において、前記通信装置は、前記端末本体が前記車体の所定のものにあっての指定場所にあるか否かの前記判断の結果として該端末本体が該車体の所定のものにあっての指定場所にある場合には付属する表示部における表示及び音発生部における音声アナウンスにより報知して前記着信拒否モードに設定移行して良いか否かを使用者に確認するための着信拒否報知確認機能を持ち、前記制御部は、前記所定の時間経過以内に使用者が前記端末本体に対して前記着信拒否モードに移行しない旨を入力指示した場合には該着信拒否モードへの移行を解除して通話可能とすることを特徴とする着信制御機能付き携帯電話端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−150939(P2007−150939A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−345002(P2005−345002)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】