説明

着用形関節駆動装置

着用形関節駆動装置においては、複数のフレーム体が、被着用体の外面に接触するように被着用体に装着される。フレーム体間には、流体圧式アクチュエータが取り付けられる。流体圧式アクチュエータは、膨張収縮体と、膨張収縮体の外周を覆う網状の被覆体とを有している。流体圧式アクチュエータは、膨張収縮体が膨張することにより長さが縮小されて駆動力を発生する。フレーム体は、所定の剛性を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は、人体等に着用させて関節部に運動を行わせる着用形関節駆動装置に関するものである。
【背景技術】
人体に着用させて関節部に運動を行わせる着用形関節駆動装置が特開2002−103270号公報に開示されている。この従来の着用形関節駆動装置では、人体に着用する衣服に、空気を供給することにより長さが縮小されて駆動力を発生する複数の空気圧式アクチュエータが取り付けられている。即ち、前記装置は、空気圧式アクチュエータの長さを縮小することにより、衣服に形成されたリンク体間に収縮力を作用させ、これにより人体の関節部を駆動するものである。
しかし、前記従来の着用形関節駆動装置においては、布等のフレキシブルな材料で構成された衣服のリンク体に空気圧式アクチュエータからの力が作用するため、衣服に皺や弛みが生じたり、人体に対して衣服がずれてしまったりすることにより、空気圧式アクチュエータの動作量が適切に人体に伝達されず、実使用において十分な動作量及び駆動力が得られない可能性がある。
【発明の開示】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、駆動力の伝達効率を向上させることができ、動作量及び駆動力を大きくすることができる着用形関節駆動装置を得ることを目的とする。
この発明による着用形関節駆動装置は、複数の被着用体と、これらの被着用体間を回動可能に連結する少なくとも1つの関節部とを有する被駆動体に着用し、関節部を駆動する着用形関節駆動装置であって、被着用体の外面に接触するように被着用体に装着される所定の剛性を有した複数のフレーム体、流体が供給・排出されることにより膨張・収縮する膨張収縮体と、膨張収縮体の外周を覆う網状の被覆体とを有し、かつフレーム体間に取り付けられ、膨張収縮体が膨張することにより長さが縮小して駆動力を発生する少なくとも1つの流体圧式アクチュエータ、及び流体圧式アクチュエータへの流体の給排を制御する制御ユニットを備えている。
また、この発明による着用形関節駆動装置は、第1及び第2被着用体と、第1及び第2被着用体間を回動可能に連結する関節部とを有する被駆動体に着用させ、関節部を駆動する着用形関節駆動装置であって、第1被着用体に装着される第1フレーム体、第2被着用体に装着される第2フレーム体、第1フレーム体に回動可能に接続されている回動補助部材、第1フレーム体及び回動補助部材の少なくともいずれか一方と第2フレーム体との間に設けられ、第1フレーム体に対して第2フレーム体を回動させる第2フレーム体用アクチュエータ、及び第1フレーム体と回動補助部材との間に設けられ、第1フレーム体に対して回動補助部材を回動させる補助部材用アクチュエータを備え、第2フレーム体用アクチュエータ及び補助部材用アクチュエータは、流体が供給・排出されることにより膨張・収縮する膨張収縮体と、膨張収縮体の外周を覆う網状の被覆体とをそれぞれ有し、膨張収縮体が膨張することにより長さが縮小されて駆動力を発生する流体圧式アクチュエータであり、第2フレーム体は、第2フレーム体用アクチュエータの駆動力により第1フレーム体に対して第1位置から第2位置まで回動され、第2フレーム体が第2位置にある状態で補助部材用アクチュエータを駆動することにより、第2フレーム体が回動補助部材とともに回動され、これにより第2フレーム体は、第1位置に対する角度が第2位置よりも大きい第3位置まで回動される。
【図面の簡単な説明】
図1はこの発明の実施の形態1による着用形関節駆動装置を示す正面図、
図2は図1のアクチュエータを示す側面図、
図3は図1のアクチュエータの膨張状態を示す側面図、
図4は図1の着用形関節駆動装置を示すブロック図、
図5は図1の上腕フレームを第2位置まで回動させた状態を示す正面図、
図6は図5の上腕フレームを第3位置まで回動させた状態を示す正面図、
図7aはこの発明の実施の形態2による着用形関節駆動装置を示す側面図、
図7bは図7aのA−A断面図、
図7cは図7bのフレーム用チューブに空気が供給された状態を示す断面図、
図8は図7aの着用形関節駆動装置を示すブロック図、
図9はこの発明の実施の形態3による着用形関節駆動装置を示す正面側右斜め方向からの斜視図、
図10は図9の着用形関節駆動装置を示す正面側左斜め方向からの斜視図、
図11は図9の着用形関節駆動装置を示す背面側左斜め方向からの斜視図
図12は図9の着用形関節駆動装置の左腕側のフレーム構造を示す分解斜視図、
図13は図9のジョイント部を示す斜視図、
図14はこの発明の実施の形態4による着用形関節駆動装置の体幹フレームを示す斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による着用形関節駆動装置を示す正面図である。この例では、人体の上体に着用させ、片腕の肩関節部及び肘関節部を駆動するタイプの装置を示している。また、この例における被駆動体は人体の一部であり、体幹(胴体)は第1被着用体、上腕は第2被着用体、前腕は第3被着用体である。胴体と上腕とは肩関節部で連結され、上腕と前腕とは肘関節部で連結されている。
図において、体幹には、第1フレーム体としての体幹フレーム1が着用される。体幹フレーム1には、腕を通すための袖口1aが設けられている。また、体幹フレーム1内には、体幹に対する体幹フレーム1の動きを防止する固定ベルト(図示せず)が設けられている。
上腕には、第2フレーム体としての上腕フレーム2が着用される。即ち、筒状の上腕フレーム2に上腕が挿通される。上腕フレーム2は、接続部3で体幹フレーム1に回動可能に接続されている。体幹フレーム1には、回動補助部材としての肩フレーム4が接続部5を介して回動可能に接続されている。接続部3,5は、互いに間隔をおいて配置されている。即ち、上腕フレーム2及び肩フレーム4のそれぞれの回動中心の位置は、互いにずらされている。
前腕には、前腕フレーム6が着用されている。即ち、筒状の前腕フレーム6に前腕が挿通される。体幹フレーム1、上腕フレーム2及び前腕フレーム6は、それぞれ体幹、上腕及び前腕の外面に接触するように装着される。また、体幹フレーム1、上腕フレーム2、肩フレーム4及び前腕フレーム6は、人体に対して非装着状態でも装着状態と同様の動作が可能な所定の剛性を有している。具体的には、フレーム1,2,4,6として、硬質の樹脂又はスポンジを布で覆って構成された非金属製ソフトフレームが用いられている。
体幹フレーム1と上腕フレーム2との間には、体幹フレーム1に対して上腕フレーム2を回動させる第2フレーム体用アクチュエータとしてのチューブ状の第1アクチュエータ7が設けられている。第1アクチュエータ7の両端部は、体幹フレーム1の他の肩部と上腕フレーム2の肘関節近傍とにそれぞれ固定されている。
肩フレーム4と上腕フレーム2との間には、上腕フレーム2を肩フレーム4に引き付ける第2フレーム体用アクチュエータとしてのチューブ状の第2アクチュエータ8が設けられている。第2アクチュエータ8の両端部は、肩フレーム4の肩部近傍と上腕フレーム2の肘関節近傍とにそれぞれ固定されている。肩フレーム4には、第1及び第2アクチュエータ7,8が挿通されたガイド部(ガイド穴)4aが設けられている。
体幹フレーム1と肩フレーム4との間には、体幹フレーム1に対して肩フレーム4を回動させる補助部材用アクチュエータとしてのチューブ状の第3アクチュエータ9が設けられている。第3アクチュエータ9の両端部は、体幹フレーム1の他の肩部と肩フレーム4の先端近傍とに固定されている。
上腕フレーム2と前腕フレーム6との間には、上腕フレーム2に対して前腕フレーム6を回動させるチューブ状の第4及び第5アクチュエータ10,11が設けられている。第4及び第5アクチュエータ10,11の両端部は、それぞれ上腕フレーム2の肘関節近傍と前腕フレーム6の肘関節近傍及び前腕フレーム6の先端近傍とに固定されている。
なお、フレーム1,2,4,6には、各関節部を動かしたい方向や必要とする駆動力に応じて、上記の他にも複数のアクチュエータを装着することができるが、ここでは簡単のため第1ないし第5アクチュエータ7〜11のみを示している。
図2は図1のアクチュエータ7〜11を示す側面図、図3は図1のアクチュエータ7〜11の膨張状態を示す側面図である。図1では、第1ないし第5アクチュエータ7〜11を単なる曲線として示したが、各アクチュエータ7〜11はそれぞれ図2及び図3に示すような構成を有している。また、図2及び図3では、内部構造を示すために、メッシュスリーブの一部を破断して示している。
図において、第1ないし第5アクチュエータ7〜11としては、流体圧式アクチュエータである空気圧式アクチュエータが用いられている。膨張収縮体としてのインナチューブ12の長さ方向の一端部には、インナチューブ12内に対して流体である空気を供給・排出するための給排管15が接続されている。インナチューブ12の長さ方向の他端部には、ブッシュ(図示せず)が挿入されて気密に閉じられている。インナチューブ12は、例えばシリコンゴムやブチルゴム等の弾性体により構成されている。
インナチューブ12の外周は、網状の被覆体であるメッシュスリーブ13により覆われている。メッシュスリーブ13は、例えば伸縮性を持たないナイロン又はポリエステル繊維等の高張力繊維等のフィラメント(線材)により構成されている。メッシュスリーブ13の網目においては、メッシュスリーブ13の長さ方向に対してクロスするように繊維が編み込まれている。メッシュスリーブ13の長さ方向の両端部は、締め付け具14a,14bにより締め付けられており、これによりインナチューブ12の両端部に対して固定されている。
インナチューブ12は、内部に空気が供給されることにより膨張する。このとき、メッシュスリーブ13を構成するフィラメントは伸縮性を持たないため、インナチューブ12の膨張はアクチュエータ全体の長さの縮小に変換される。即ち、アクチュエータ7〜11は、空気が供給されると、径が拡大されつつ長さが縮小される。この長さの縮小により、アクチュエータ7〜11は駆動力(引張力)を発生する。
次に、図4は図1の着用形関節駆動装置の駆動制御部の構成を示すブロック図である。アクチュエータ7〜11には、例えば小形エアコンプレッサからなる圧縮空気供給部16から空気が供給される。圧縮空気供給部16からアクチュエータ7〜11へ供給される空気の圧力は、1台又は複数台の圧力制御器17により調節される。また、アクチュエータ7〜11への空気の供給は、出力選択器18により選択的に又は並列的に行われる。圧縮空気供給部16、圧力制御器17及び出力選択器18は、制御コンピュータ19により制御される。制御ユニットは、圧力制御器17及び出力選択器18を有している。
次に、動作について説明する。第1及び第2アクチュエータ7,8に空気が供給されることにより、第1及び第2アクチュエータ7,8の長さが縮小され、図5に示すように、上腕フレーム2が持ち上げられる。この状態から、第3アクチュエータ9に空気が供給されることにより、図6に示すように、上腕フレーム2が肩フレーム4とともにさらに持ち上げられる。
即ち、上腕フレーム2は、第1及び第2アクチュエータ7,8の駆動力により体幹フレーム1に対して第1位置(図1)から第2位置(図5)まで回動される。そして、上腕フレーム2が第2位置(図5)にある状態で第3アクチュエータ9を駆動することにより、上腕フレーム2が肩フレーム4とともに回動される。これにより、上腕フレーム2は、第1位置(図1)に対する角度が第2位置(図5)よりも大きい第3位置(図6)まで回動される。
このような着用形関節駆動装置では、体幹フレーム1、上腕フレーム2、肩フレーム4及び前腕フレーム6が人体に対して非装着状態でも装着状態と同様の動作が可能な所定の剛性を有しているので、フレーム1,2,4,6に皺や撓みが生じるのが防止され、駆動力の伝達効率を向上させることができ、動作量及び駆動力を大きくすることができる。
即ち、フレーム1,2,4,6は、昆虫等の甲殻類における外骨格体のように、鎧状の骨格としても機能する。フレームの組み合わせや配置に関しては、人体における骨格、関節部及び筋の実際の配置を考慮し、種々の肢位において表皮や骨、関節への局所的な過負荷がなく、関節部の回転中心が人体の動作と同じ、又は同等となるように配慮されることが望ましい。
また、肩フレーム4及び肩フレーム4を回動させる第3アクチュエータ9を用いたので、上腕フレーム2の回動範囲を拡張することができる。即ち、第1アクチュエータ7のみでは、上腕フレーム2を70°程度までしか外転させることができないが、第3アクチュエータ9により肩フレーム4とともに上腕フレーム2を回動させることにより、90°以上の外転が可能となる。
このように、肩フレーム4及び第3アクチュエータ9を追加したことにより、肩及び周囲の関節部を1つの回転軸のみを持つ関節として扱うことなく、その動作に応じて回転中心が遷移していく人体と同等の動作を実現することが可能となった。
また、体幹フレーム1内には、体幹フレーム1を人体へ固定するためのベルトが設けられているので、体幹フレーム1の動きによりアクチュエータ7〜11の駆動力が吸収されるのが防止され、駆動力の伝達効率をさらに向上させることができる。また、アクチュエータ7〜11からの力は、体幹フレーム1により受けるものであり、ベルトで受けるわけではないので、装着した人間にはベルトからの負荷は掛からない。
なお、上記の例では、上腕フレーム2の回動範囲を拡張するために肩フレーム4及び第3アクチュエータ9を用いたが、他のフレーム体の回動範囲を拡張するための回動補助部材及び補助部材用アクチュエータを用いてもよい。
また、上記の例では、片腕を駆動する着用形関節駆動装置を示したが、人体の他の部位に着用して他の関節部を駆動するようにしてもよい。
実施の形態2.
次に、図7aはこの発明の実施の形態2による着用形関節駆動装置を示す側面図、図7bは図7aのA−A断面図、図7cは図7bのフレーム用チューブに空気が供給された状態を示す断面図、図8は図7aの着用形関節駆動装置の動作制御部の構成を示すブロック図である。この例では、人体の膝部分に着衣し、膝関節を屈伸動作させるタイプの装置を示している。また、被着用体である大腿部及び下腿部は、関節部である膝部で回動可能に連結されている。
図において、フレーム体21は、大腿部及び下腿部が載置される支持体22と、支持体22に内蔵された第1及び第2フレーム用チューブ23,24を有している。第1及び第2フレーム用チューブ23,24には、給排管25を介して空気が供給される。フレーム体21は、フレーム用チューブ23,24に空気が供給されることにより所定の剛性となり、空気を排出した状態ではフレキシブルである。
支持体22は、第1フレーム用チューブ23を収納する第1収納部22aと、第2フレーム用チューブ24を収納する第2収納部22bと、第1アクチュエータ挿入部22cと、第2アクチュエータ挿入部22dとを有している。第1収納部22aと第2収納部22bとは、図7bにその断面を示すように、並列配置された各チューブの上方を連結するように形成されている。
第1アクチュエータ挿入部22cには、第1アクチュエータ26が挿入されている。第1アクチュエータ26の両端部は、支持体22に固定されている。第2アクチュエータ挿入部22dには、第2アクチュエータ27が挿入されている。第2アクチュエータ27の両端部は、支持体22に固定されている。第1及び第2アクチュエータ26,27の構成は、図2及び図3に示したものと同様である。
このような着用形関節駆動装置では、第1及び第2フレーム用チューブ23,24へ空気を供給することにより、第1及び第2収納部22a,22bが図7cに示すように凹面状に形成され、載置された大腿部及び下腿部を包み込むようになる。そして、第1及び第2アクチュエータ26,27に対して空気を供給・排出することにより、フレーム体21に引張力が作用し、膝関節の屈伸を行わせることができる。このとき、フレーム体21は、フレーム用チューブ23,24に空気が供給されることにより所定の剛性(人体に対して非装着状態でも装着状態と同様の動作が可能な剛性)となるため、駆動力の伝達効率を向上させることができ、動作量及び駆動力を大きくすることができる。また、フレーム体21は、空気を排出した状態ではフレキシブルであるため、使用時の快適性の向上を図ることができる。また、非使用時においても収納や搬送を容易にすることができる。また、全体の軽量化を図ることができ、さらに、人体に装着したときの着心地を向上させることができる。
なお、本実施の形態において、支持体22は、図7b中に鎖線で示すように、フレーム用チューブ23,24の前面又は背面に腕や脚を挿入する袋状体28を形成してもよい。
実施の形態3.
次に、図9はこの発明の実施の形態3による着用形関節駆動装置を示す正面側右斜め方向からの斜視図、図10は図9の着用形関節駆動装置を示す正面側左斜め方向からの斜視図、図11は図9の着用形関節駆動装置を示す背面側左斜め方向からの斜視図、図12は図9の着用形関節駆動装置の左腕側のフレーム構造を示す分解斜視図である。図9〜図11では、簡単のため、左腕駆動用のアクチュエータのみを示したが、実際には右腕駆動用のアクチュエータが左側と対称に配置される。
図において、体幹には、第1フレーム体としての体幹フレーム31が着用される。体幹フレーム31には、頭部を通すための頭部挿入孔31aが設けられている。また、体幹フレーム31は、肩により支持される体幹フレーム本体32と、複数のヒンジ34を介して体幹フレーム本体32に回動可能に連結され、胸部に当接される胸フレーム33と、体幹フレーム本体32の背部から上方へ突出し、首又は後頭部に対向する突起部35とを有している。
このように、体幹フレーム31は、上体全体を覆うものではなく、胸部と背中の上部とのみを前後から挟むものである。胸フレーム33は、着用者の体型に応じて体幹フレーム本体32に対して回動される。
体幹フレーム本体32の各肩部には、ジョイント部36を介して回動補助部材としての肩フレーム37が接続されている。肩フレーム37は、ジョイント部36に接続されたリング状の肩フレーム本体38と、肩フレーム本体38内に回動可能に嵌合されたリング状の肩フレーム回動部39とを有している。
肩フレーム本体38には、外方へ延びる断面円弧状の延出部38aが設けられている。また、肩フレーム本体38の内周面には、肩フレーム回動部39の回動を案内する突起部38b(図12)が設けられている。
肩フレーム回動部39には、一対の上腕フレーム接続部39aが設けられている。また、肩フレーム回動部39の外周面には、突起部38bが挿入されるガイド溝39b(図12)が設けられている。肩フレーム回動部39が肩フレーム本体38に対して回動されると、突起部38bは、ガイド溝39b内を相対的に摺動される。
肩フレーム回動部39には、一対の上腕フレーム接続ベルト40を介して第2フレーム体としての筒状の上腕フレーム41が接続されている。各上腕フレーム接続ベルト40の上端部は、上腕フレーム接続部39aに固定されている。
上腕フレーム41は、上腕フレーム接続ベルト40に接続された筒状の上腕フレーム本体42と、上腕フレーム本体42の外周部に回転可能に嵌合されたリング状の上腕フレーム回動部43とを有している。
上腕フレーム本体42の外周面には、上腕フレーム回動部43の回動を案内する一対の突起部42a(図12)が設けられている。上腕フレーム回動部43には、突起部42aが挿入される一対のガイドスリット43aが設けられている。上腕フレーム回動部43が上腕フレーム本体42に対して回動されると、突起部42aは、ガイドスリット43a内を相対的に摺動される。
上腕フレーム回動部43には、一対のリンク体44を介して筒状の前腕フレーム45が接続されている。各リンク体44は、上腕フレーム回動部43に接続された第1リンク部材44aと、前腕フレーム45に接続された第2リンク部材44bとを有している。第1及び第2リンク部材44a,44bは、互いに回動可能に連結されている。
体幹フレーム31、肩フレーム37、上腕フレーム41及び前腕フレーム45は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属により構成されている。
突起部35の上端部と延出部38aの先端部との間には、体幹フレーム31に対して肩フレーム37を回動させる補助部材用アクチュエータとしての第1アクチュエータ51が設けられている。第1アクチュエータ51の両端部は、突起部35と延出部38aとにそれぞれ固定されている。
胸フレーム33と延出部38aの先端部との間には、体幹フレーム31に対して肩フレーム37を回動させる補助部材用アクチュエータとしての第2アクチュエータ52が設けられている。第2アクチュエータ52の両端部は、胸フレーム33と延出部38aとにそれぞれ固定されている。
体幹フレーム本体32の背面と延出部38aの先端部との間には、体幹フレーム31に対して肩フレーム37を回動させる補助部材用アクチュエータとしての第3アクチュエータ53(図11のみに示す)が設けられている。第3アクチュエータ53の両端部は、体幹フレーム本体32と延出部38aとにそれぞれ固定されている。
肩フレーム本体38の背面と上腕フレーム本体42の前面との間には、肩フレーム本体38に対して上腕フレーム41及び肩フレーム回動部39を回動させる第4アクチュエータ54が設けられている。第4アクチュエータ54は、肩フレーム本体38の外周面に巻き付けるように配置されている。また、第4アクチュエータ54の両端部は、肩フレーム本体38と上腕フレーム本体42とにそれぞれ固定されている。
肩フレーム本体38の前面と上腕フレーム本体42の背面との間には、肩フレーム本体38に対して上腕フレーム41及び肩フレーム回動部39を回動させる第5アクチュエータ55が設けられている。第5アクチュエータ55は、肩フレーム本体38の外周面に巻き付けるように配置されている。また、第5アクチュエータ55の両端部は、肩フレーム本体38と上腕フレーム本体42とにそれぞれ固定されている。
第4及び第5アクチュエータ54,55が発生する駆動力の方向は、互いに逆方向である。
突起部35の上端部と上腕フレーム本体42の外側面(体幹とは反対側の側面)との間には、体幹フレーム31に対して上腕フレーム41を回動させる第2フレーム体用アクチュエータとしての第6アクチュエータ56が設けられている。第6アクチュエータ56の両端部は、突起部35と上腕フレーム本体42とにそれぞれ固定されている。
上腕フレーム本体42と上腕フレーム回動部43との間には、上腕フレーム本体42に対して上腕フレーム回動部43及び前腕フレーム45を回動させる第7及び第8アクチュエータ57,58が設けられている。第7及び第8アクチュエータ57,58は、上腕フレーム41の外周面に巻き付けるように配置されている。第7及び第8アクチュエータ57,58の両端部は、上腕フレーム本体42と上腕フレーム回動部43とにそれぞれ固定されている。
また、第7及び第8アクチュエータ57,58が発生する駆動力の方向は、互いに逆方向である。
第1リンク部材44aと前腕フレーム45の先端部(下端部)との間には、上腕フレーム41に対して前腕フレーム45を回動させる第9〜第12アクチュエータ59〜62が設けられている。第9〜第12アクチュエータ59〜62の両端部は、第1リンク部材44aと前腕フレーム45とにそれぞれ固定されている。
上腕フレーム回動部43の背面と前腕フレーム45の背面との間には、上腕フレーム41に対して前腕フレーム45を回動させる第13アクチュエータ63(図11のみに示す)が設けられている。
次に、図13は図9のジョイント部36を示す斜視図である。図において、ベース64は、体幹フレーム本体32に固定される。ベース64には、軸65が設けられている。軸65の軸線は、図のX軸に平行である。また、ベース64には、軸65を中心として360度回動可能な回動台66が搭載されている。
回動台66には、ヒンジ67を介して肩フレーム接続部材68が接続されている。肩フレーム接続部材68は、回動台66に対して180度回動可能になっている。また、肩フレーム接続部材68の回動軸は、図のY軸に平行である。肩フレーム接続部材68には、肩フレーム本体38が固定される。
このようなジョイント部36を介して体幹フレーム31と肩フレーム37とを接続することにより、体幹に対して上腕を上げ下げする方向、及び上腕を前後に動かす方向について、肩フレーム37を動かすことができる。
なお、第1〜第13アクチュエータ51〜63の基本的な構造は、図2及び図3と同様である。
また、第1〜第13アクチュエータ51〜63の制御システムは、実施の形態1(図4)と同様である。
さらに、実際に着用する際に、衣服がフレームに引っかかったりアクチュエータが周囲の物にぶつかって破損したりするのを防止するため、装置全体の外周部及び内周部を覆うカバーを用いることも有効である。この場合、カバーは、例えば布により構成することができる。
次に、動作について説明する。図9〜図11の状態から第6アクチュエータ56に空気が供給されることにより、第6アクチュエータ56の長さが縮小され、上腕フレーム41が持ち上げられる。この状態から、第1〜第3アクチュエータ51〜53に空気が供給されることにより、上腕フレーム41が肩フレーム37とともにさらに持ち上げられる。
即ち、上腕フレーム41は、第6アクチュエータ56の駆動力により体幹フレーム31に対して第1位置から第2位置まで回動される。そして、上腕フレーム41が第2位置にある状態で第1〜第3アクチュエータ51〜53を駆動することにより、上腕フレーム41が肩フレーム37とともに回動される。これにより、上腕フレーム41は、第1位置に対する角度が第2位置よりも大きい第3位置まで回動される。
また、図9〜図11の状態から、第2又は第3アクチュエータ52,53に空気が供給されることにより、ジョイント部36の軸65を中心として肩を前後に動かす方向へ肩フレーム37が回動される。
さらに、第4又は第5アクチュエータ54,55に空気が供給されることにより、腕を前後に振る方向へ肩フレーム回動部39及び上腕フレーム41が回動される。
さらにまた、第7又は第8アクチュエータ57,58に空気が供給されることにより、上腕に対して前腕を捻る方向へ上腕フレーム回動部43及び前腕フレーム45が回動される。
また、第9〜第13アクチュエータ59〜63に選択的に空気が供給されることにより、上腕に対して前腕を曲げ伸ばしする方向へ前腕フレーム45が回動される。
このような着用形関節駆動装置では、体幹フレーム31、肩フレーム37、上腕フレーム41及び前腕フレーム45が人体に対して非装着状態でも装着状態と同様の動作が可能な所定の剛性を有しているので、フレーム31,37,41,45に皺や撓みが生じるのが防止され、駆動力の伝達効率を向上させることができ、動作量及び駆動力を大きくすることができる。
また、肩フレーム37及び肩フレーム37を回動させる第1及び第2アクチュエータ51,52を用いたので、上腕フレーム41の回動範囲を拡張することができる。
さらに、体幹フレーム31は、体幹の肩部により支持される体幹フレーム本体32と、体幹フレーム本体32に回動可能に連結され、体幹の胸部に当接される胸フレーム33とを有しているので、着用者の体型によらず、装置全体の着用を容易にすることができ、着脱時間を大幅に短縮することができる。
さらにまた、体幹フレーム31には、体幹フレーム本体32の背部から突出する突起部35を設け、突起部35に第1及び第6アクチュエータ51,56を接続したので、アクチュエータ51,56の配置を容易にできるとともに、アクチュエータ51,56の駆動力を有効に作用させることができる。
また、ジョイント部36は、軸65を中心として回動可能な回動台66と、回動台66にヒンジ67を介して回動可能に接続された肩フレーム接続部材68とを有しているので、肩フレーム37の動作の自由度を向上させることができ、様々な動きを実現することができる。
さらに、肩フレーム37には、外方へ延びる延出部38aが設けられており、体幹フレーム31と延出部38aとの間に第1及び第2アクチュエータ51,52が設けられているので、アクチュエータ51,52の配置を容易にできるとともに、アクチュエータ51,52の駆動力を有効に作用させることができる。
さらにまた、肩フレーム37は、肩フレーム本体38と、肩フレーム本体38に回動可能に嵌合された肩フレーム回動部39とを有しているので、簡単な構造により、上腕を前後に動かす方向へ上腕フレームを回動させることができる。
また、上腕フレーム41は、上腕フレーム本体42と、上腕フレーム本体42に回転可能に嵌合された上腕フレーム回動部43とを有しているので、簡単な構造により、上腕に対して前腕を捻る方向へ前腕フレームを回動させることができる。
以上の肩フレーム37、上腕フレーム41及び前腕フレーム45は、アクチュエータ51〜63のうちの所定のものを選択的に又は並列的に駆動することにより、単独で又は複合的に動作させることができる。
さらに、前腕フレーム45は、第1及び第2リンク部材44a,44bを有するリンク体を介して上腕フレーム41に接続されているので、上腕フレーム41及び前腕フレーム45を小形化することができ、全体の軽量化を図ることができる。
実施の形態4.
次に、図14はこの発明の実施の形態4による着用形関節駆動装置の体幹フレームを示す斜視図である。図において、体幹フレーム71は、体幹の前面を覆う前面部72と、体幹の背面を覆う背面部73とを有している。前面部72と背面部73とは、両肩部上に位置する連結部71a,71bでヒンジ(図示せず)を介して回動可能に連結されている。
また、体幹フレーム71には、両腕を通すための袖口71c,71dと、首を通すための襟口71eとが設けられている。
体幹フレーム71の両肩部上には、例えば実施の形態3で示したような肩フレーム37が取り付けられる肩フレーム取付部74,75が固定されている。
実施の形態4の体幹フレーム71を用いた着用形関節駆動装置を着用する場合、まず、前面部72と背面部73とを開いて、袖口71c,71dに腕を通し、体幹フレーム71を体幹に装着する。この後、肩フレーム取付部72,73に肩フレーム37を取り付ける。
このとき、肩フレーム37には、実施の形態3で示したような上腕フレーム41及び前腕フレーム45が予め接続され、腕装着用ユニットとして組み立てられている。また、アクチュエータ51〜63も腕装着用ユニットに予め取り付けられている。
従って、肩フレーム取付部72,73への肩フレーム37の取付は、腕装着用ユニット内に腕を通してから行われる。この後、アクチュエータ51,52,56が体幹フレーム71に接続される。
このように、体幹フレーム71と腕装着用ユニットとを着脱可能とし、別々に装着するようにしてもよい。
上記のように、この発明の着用形関節駆動装置は、身体機能に障害のある人が着用することにより、動作の補助を行うことができる。また、健常者が着用することにより、その着用者の持っている筋力以上の力を発生して作業を補助することができる。これにより、例えば介護・介助をする者の身体的負担を軽くすることができる。即ち、高齢者や女性であっても、抱き上げなどの重労働を行うことができる。また、健常者・障害者にかかわらず、肉体作業を行う際の力の補助、姿勢保持、姿勢保持補助、又は力の増幅を行うことが可能となる。
さらに、この発明の着用形関節駆動装置をロボットに着用することにより、ロボットの駆動源として使用することもできる。
さらにまた、例えばX線を透過する材料でフレーム体を構成することにより、外力を加えた状態でのX線検査に使用することができる。また、MRI検査やCT検査を行う際にも使用することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】


【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被着用体と、これらの被着用体間を回動可能に連結する少なくとも1つの関節部とを有する被駆動体に着用させ、上記関節部を駆動する着用形関節駆動装置であって、
上記被着用体の外面に接触するように上記被着用体に装着される所定の剛性を有した複数のフレーム体、
流体が供給・排出されることにより膨張・収縮する膨張収縮体と、上記膨張収縮体の外周を覆う網状の被覆体とを有し、かつ上記フレーム体間に取り付けられ、上記膨張収縮体が膨張することにより長さが縮小して駆動力を発生する少なくとも1つの流体圧式アクチュエータ、及び
上記流体圧式アクチュエータへの流体の給排を制御する制御ユニット
を備えている着用形関節駆動装置。
【請求項2】
上記フレーム体は、内部に流体が供給されることにより上記所定の剛性となり、上記流体を排出した状態ではフレキシブルである請求項1記載の着用形関節駆動装置。
【請求項3】
上記流体圧式アクチュエータを複数備え、上記制御ユニットによりそれらの流体圧式アクチュエータへ選択的に又は並列的に流体が給排される請求項1記載の着用形関節駆動装置。
【請求項4】
上記被駆動体は、上記被着用体である体幹及び上腕と、上記関節部である肩関節部とを有し、
上記フレーム体は、上記体幹に装着される体幹フレームと、上記体幹フレームに回動可能に接続されている肩フレームと、上記肩フレームに回動可能に接続され、上記上腕に装着される上腕フレームとを含んでいる請求項1記載の着用形関節駆動装置。
【請求項5】
上記体幹フレームは、上記体幹の肩部により支持される体幹フレーム本体と、上記体幹フレーム本体に回動可能に連結され、上記体幹の胸部に当接される胸フレームとを有している請求項4記載の着用形関節駆動装置。
【請求項6】
上記体幹フレームは、上記体幹の肩部により支持される体幹フレーム本体と、上記体幹フレーム本体の背部から突出し、上記流体圧式アクチュエータが接続される突起部とを有している請求項4記載の着用形関節駆動装置。
【請求項7】
上記体幹フレームと上記肩フレームとは、ジョイント部を介して接続されており、
上記ジョイント部は、上記体幹フレームに固定されるベースと、上記ベースに設けられている軸と、上記ベースに搭載され、上記軸を中心として回動可能な回動台と、上記回動台にヒンジを介して回動可能に接続され、上記肩フレームに固定される肩フレーム接続部材とを有している請求項4記載の着用形関節駆動装置。
【請求項8】
上記肩フレームには、外方へ延びる延出部が設けられており、上記体幹フレームと上記延出部との間に上記流体圧式アクチュエータが設けられている請求項4記載の着用形関節駆動装置。
【請求項9】
上記肩フレームは、上記体幹フレームに接続されたリング状の肩フレーム本体と、上記肩フレーム本体に回動可能に嵌合され、上記上腕フレームが接続されたリング状の肩フレーム回動部とを有している請求項4記載の着用形関節駆動装置。
【請求項10】
上記被駆動体は、上記被着用体である上腕及び前腕と、上記関節部である肘関節部とを有し、
上記フレーム体は、上記上腕に装着される上腕フレームと、上記上腕フレームに回動可能に接続され、上記前腕に装着される前腕フレームとを含み、上記流体圧式アクチュエータは、隣接するフレーム間又は離間したフレーム間に接続される請求項1記載の着用形関節駆動装置。
【請求項11】
上記上腕フレームは、筒状の上腕フレーム本体と、上記上腕フレーム本体に回転可能に嵌合され、上記前腕フレームが接続されたリング状の上腕フレーム回動部とを有している請求項10記載の着用形関節駆動装置。
【請求項12】
上記前腕フレームは、リンク体を介して上腕フレームに接続されており、
上記リンク体は、上記上腕フレームに接続された第1リンク部材と、上記前腕フレームに接続された第2リンク部材とを有し、
上記第1及び第2リンク部材は、互いに回動可能に連結されている請求項10記載の着用形関節駆動装置。
【請求項13】
第1及び第2被着用体と、上記第1及び第2被着用体間を回動可能に連結する関節部とを有する被駆動体に着用し、上記関節部を駆動する着用形関節駆動装置であって、
上記第1被着用体に装着される第1フレーム体、
上記第2被着用体に装着される第2フレーム体、
上記第1フレーム体に回動可能に接続されている回動補助部材、
上記第1フレーム体及び上記回動補助部材の少なくともいずれか一方と上記第2フレーム体との間に設けられ、上記第1フレーム体に対して上記第2フレーム体を回動させる第2フレーム体用アクチュエータ、及び
上記第1フレーム体と上記回動補助部材との間に設けられ、上記第1フレーム体に対して上記回動補助部材を回動させる補助部材用アクチュエータ
を備え、
上記第2フレーム体用アクチュエータ及び上記補助部材用アクチュエータは、流体が供給・排出されることにより膨張・収縮する膨張収縮体と、上記膨張収縮体の外周を覆う網状の被覆体とをそれぞれ有し、上記膨張収縮体が膨張することにより長さが縮小されて駆動力を発生する流体圧式アクチュエータであり、
上記第2フレーム体は、上記第2フレーム体用アクチュエータの駆動力により上記第1フレーム体に対して第1位置から第2位置まで回動され、
上記第2フレーム体が上記第2位置にある状態で上記補助部材用アクチュエータを駆動することにより、上記第2フレーム体が上記回動補助部材とともに回動され、これにより上記第2フレーム体は、上記第1位置に対する角度が上記第2位置よりも大きい第3位置まで回動される着用形関節駆動装置。
【請求項14】
上記第1被着用体は体幹、上記第2被着用体は上腕、上記関節部は肩関節部であり、
上記第1フレーム体は、上記体幹に装着される体幹フレーム、上記第2フレーム体は、上記上腕に装着される上腕フレーム、上記回動補助部材は、上記体幹フレームに回動可能に接続された肩フレームである請求項13記載の着用形関節駆動装置。

【国際公開番号】WO2004/087033
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【発行日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−504160(P2005−504160)
【国際出願番号】PCT/JP2004/003635
【国際出願日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【出願人】(000125370)学校法人東京理科大学 (27)
【Fターム(参考)】