説明

移動物体検出装置、移動物体検出方法及びプログラム

【課題】夜間に照明を照射された静止物体を移動物体であると誤認識することのない移動物体検出装置を提供する。
【解決手段】制御部290は、カメラ100が撮影する画像のうち、昼間の駐車場の第1の背景画像BI1と現在の駐車場の第2の背景画像BI2とを予め記憶部230に記憶する。制御部290は、現在の駐車場の画像PI(現在画像PI)と、第2の背景画像BI2及び第1の背景画像BI1それぞれとの差分を示す注目画像I1,I2を生成する。制御部290は、注目画像I2のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素のみで構成される注目画像I3を生成する。そして、制御部290は、注目画像I1とI3とを合成し、所定の画素値以上の画素値を有する画素から構成される画像に基づいて車両Vを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の領域を撮影した画像から移動物体を検出する移動物体検出装置、移動物体検出方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、カメラ等で撮影した画像に基づいて、移動する物体を検出し、検出した移動物体を追跡するシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された移動物体検出装置は、予め取得している背景画像(基準画像)と移動物体の検出に用いる画像(検査画像)との輝度の差を求め、当該輝度の差から移動物体を検出する。特に、当該移動物体検出装置は、夜間において、基準画像と検査画像とをそれぞれ所定の輝度を基準として二値化し、二値化した基準画像及び検査画像を比較して移動物体を検出する。
【特許文献1】特開2005−286503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された移動物体検出装置を、例えば、車両の入退車を管理する駐車場管理システムに適用すると、夜間にヘッドライトを点灯した車両が移動した場合、ヘッドライトによって照らされた静止物体を移動物体として検出してしまう、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、夜間に照明を照射された静止物体を移動物体であると誤認識することのない移動物体検出装置、移動物体検出方法及びコンピュータを当該移動物体検出装置として機能させるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る移動物体検出装置は、所定の領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段が撮影した画像から昼又は夜を判別する昼夜判別手段と、前記昼夜判別手段が昼と判別したときに、前記撮影手段が撮影した画像から前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第1の背景画像生成手段と、前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第2の背景画像生成手段と、前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像を取得する画像取得手段と、前記第2の背景画像生成手段が保持する背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得手段が取得する画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する第1の画像生成手段と、前記第1の背景画像生成手段が保持する背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得手段が取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する第2の画像生成手段と、前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する第3の画像生成手段と、前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する検出手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
例えば、前記検出手段は、前記第1の画像と前記第3の画像とを合成し、所定の画素値以上の画素値を示す画素で構成される第4の画像に基づいて移動物体を検出してもよい。
【0008】
また、例えば、前記移動物体検出装置は、前記移動物体を追跡する追跡手段、をさらに備え、前記追跡手段は、前記第4の画像の重心を求め、前記重心を追跡してもよい。
【0009】
また、例えば、前記昼夜判別手段は、時刻を計時する計時手段を備え、前記計時手段が計時する時刻に基づいて昼又は夜を判別してもよい。
【0010】
また、例えば、前記移動物体検出装置は、照度を測定する照度測定手段、をさらに備え、前記昼夜判別手段は、前記照度測定手段が測定する照度に基づいて昼又は夜を判別してもよい。
【0011】
また、例えば、前記移動物体検出装置は、気温を測定する温度測定手段、をさらに備え、前記昼夜判別手段は、前記温度測定手段が測定する温度に基づいて昼又は夜を判別してもよい。
【0012】
また、本発明の第2の観点に係る移動物体検出方法は、所定の領域を撮影する撮影ステップ、前記撮影ステップで撮影した画像から昼又は夜を判別する昼夜判別ステップ、前記昼夜判別ステップで昼と判別したときに、前記撮影ステップで撮影した画像から前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第1の背景画像生成ステップ、前記撮影ステップで撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第2の背景画像生成ステップ、前記撮影ステップで撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像を取得する画像取得ステップ、前記第2の背景画像生成ステップで保持した背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得ステップで取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する第1の画像生成ステップ、前記第1の背景画像生成ステップで保持した背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得ステップで取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する第2の画像生成ステップ、前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する第3の画像生成ステップ、前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する検出ステップ、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータに、所定の領域を撮影する撮影手段が撮影した画像から昼又は夜を判別する機能と、昼と判別したときに、前記撮影手段が撮影した画像から前記所定の領域の背景画像である第1の背景画像を生成して保持する機能と、前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像である第2の背景画像を生成して保持する機能と、前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像である現在画像を取得する機能と、前記第2の背景画像を構成する各画素の画素値と前記現在画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する機能と、前記第1の背景画像を構成する各画素の画素値と前記現在画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する機能と、前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する機能と、前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する機能と、を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、昼間に撮影した背景画像の画素値と現在撮影した画像の画素値との差分が所定の画素値以上である画素から構成される画像と、現在撮影した背景画像の画素値と現在撮影した画像の画素値との差分を示す画像と、に基づいて移動物体を検出することにより、夜間に照明を照らされた静止物体を移動物体であると誤認識しないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係る移動物体検出装置について説明する。この移動物体検出装置を、車両の駐退車を管理する駐車場管理装置に適用した例を説明する。この駐車場管理装置1は、図1に示すように、カメラ100と、処理部200と、を備える。
【0016】
カメラ100は、CCD(Charge Coupled Device)カメラ等から構成され、図2に示すように、駐車場Pの一部分を含む監視領域MAを撮影し、処理部200の画像取得部210に画像データを供給する。
【0017】
処理部200は、カメラ100が撮影した画像から、監視領域MA内にある移動物体を検出し、当該移動物体が監視領域MAに入場してから退場するまで追跡し、当該移動物体が移動した軌跡を記録する。処理部200は、図1に示すように、画像取得部210と、画像生成部220と、記憶部230と、表示部240と、移動物体検出部250と、追跡処理部260と、操作部270と、通信バス280と、制御部290と、を備える。
【0018】
画像取得部210は、カメラ100が供給した画像データを取得し、通信バス280を介して、取得した画像データを画像生成部220及び記憶部230に供給する。
【0019】
画像生成部220は、画像取得部210から供給された画像データ及び記憶部230に格納されている画像データを取得し、制御部290の制御の下、取得した画像データを基に各画素の画素値の差分を示す画像を生成する。
【0020】
記憶部230は、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等から構成され、画像取得部210から供給された画像データ、画像生成部220で生成された画像データ及び監視領域MAに入退場した車両の入退場時刻を示す入退場時刻データ等を記憶する。
【0021】
表示部240は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display)、ドライバ等から構成され、制御部290の制御の下、記憶部230に格納されている画像データに基づく画像を表示する。
【0022】
移動物体検出部250は、画像生成部220が生成した画像に基づいて、監視領域MA内を移動する移動物体を検出する。
【0023】
追跡処理部260は、移動物体検出部250が検出した移動物体の位置を追跡し、当該移動物体の位置座標を求め、当該位置座標を示す位置座標データを記憶部230に記憶する。例えば、追跡処理部260は、検出された移動物体の位置として、当該移動物体の重心を求め、当該重心の各時刻における位置を記録する。
【0024】
操作部270は、電源ボタン、キーボード等(いずれも図示せず)から構成され、例えば駐車場Pの管理員等によって操作され、指示された操作を示す操作情報を制御部290に供給する。
【0025】
通信バス280は、処理部200を構成する各構成部にデータを伝送するものである。
【0026】
制御部290は、CPU(Central Processing Unit)及びROM(Read Only Memory)等から構成され、ROMに格納されている制御プログラムに従って、カメラ100及び処理部200全体を制御する。制御部290は、ソフトウェアタイマを備え、現在時刻を計時し、上述の入退場時刻データに用いる等の処理を実行する。
【0027】
次に、本発明の実施形態に係る駐車場管理装置が行う駐車場管理処理について、図3のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0028】
操作部270に設けられた電源ボタンが押下されると、制御部290は、カメラ100を起動し、処理部200をON状態にする。そして、操作部270から駐車場管理処理の開始を指示する旨の操作情報が供給されると、制御部290は、図3のフローチャートに示す駐車場管理処理を開始する。
【0029】
まず、制御部290は、カメラ100を制御して昼間の空車時の駐車場Pの画像(以下「第1の背景画像BI1」とする。)を取得し、記憶部230に格納する。さらに、制御部290は、現在の空車時の駐車場Pの画像(以下「第2の背景画像BI2」とする。)を取得し、記憶部230に格納する(ステップS101)。
【0030】
次に、制御部290は、現在の駐車場Pの画像(以下「現在画像PI」とする。)を取得する(ステップS102)。
【0031】
制御部290は、取得した現在画像PIを構成する各画素が有する輝度から、現在昼間か否かを判別する(ステップS103)。具体的には、例えば、制御部290は、現在の駐車場Pの背景を表す第2の背景画像BI2を構成する全画素の平均輝度から昼間であるか否かを判別する。
【0032】
昼間であると判別した場合(ステップS103;No)、制御部290は、第2の背景画像BI2を構成する各画素の画素値と現在画像PIを構成する各画素の画素値との差分を求める。そして、制御部290は、予め記憶部230に格納されている第2の閾値PV2よりも大きい差分を示す画素のみから構成される画像(以下「注目画像I1」とする。)を生成する(ステップS104)。
【0033】
次に、制御部290は、ステップS101で取得して記憶部230に格納している第1の背景画像BI1を、第2の背景画像BI2に更新する(ステップS105)。そして、制御部290は、処理をステップS111に進める。
【0034】
一方、夜間であると判別した場合(ステップS103;Yes)、制御部290は、第2の背景画像BI2を構成する各画素の画素値と現在画像PIを構成する各画素の画素値との差分を求める。そして、制御部290は、予め記憶部230に格納されている第1の閾値PV1(PV1<PV2)よりも大きい差分を示す画素のみから構成される注目画像I1を生成する(ステップS106)。
【0035】
また、制御部290は、第1の背景画像BI1を構成する各画素の画素値と現在画像PIを構成する各画素の画素値との差分を求め、当該差分を示す画素から構成される画像(以下「注目画像I2」とする。)を生成する(ステップS107)。
【0036】
次に、制御部290は、注目画像I2を構成する画素のうち画素値が所定の画素値以下の画素のみを抽出し、当該所定の画素値以下の画素から構成される画像(以下「注目画像I3」とする。)を生成する(ステップS108)。
【0037】
そして、制御部290は、注目画像I1と注目画像I3とを合成し、所定の画素値以上の画素値を有する画素のみから構成される検出用画像I4を生成する(ステップS109)。
【0038】
検出用画像I4を生成すると、制御部290は、記憶部230に格納されている第2の背景画像BI2をステップS101で取得した現在の背景画像BI2に更新する(ステップS110)。
【0039】
ステップS105の処理、又は、ステップS110の処理を実行すると、制御部290は、ステップS104で生成した注目画像I1又はステップS109で生成した検出用画像I4に描かれている画像を移動物体と認識して検出する(ステップS111)。
【0040】
その後、ステップS111で認識した移動物体の重心を求め、当該重心の座標を抽出し、当該重心の軌跡を記憶部230に記憶する。そして、以前記憶した当該重心の座標から、移動物体が停止しているか移動しているかを判別し、判別結果を表示部240に表示する(ステップS112)。その後、制御部290は、処理をステップS102に戻し、ステップS102〜ステップS112の処理を繰り返す。
【0041】
この駐車場管理処理の各ステップで生成される画像について、図4〜図6を参照して具体的に説明する。
【0042】
(昼間)
駐車場管理装置1は、図4に示すような現在の背景画像である第2の背景画像BI2を記憶部230に予め記憶している。そして、カメラ200で撮影した現在の画像が図4の現在画像PIである場合、制御部290は、現在画像PIを構成する各画素の画素値と第2の背景画像BI2を構成する各画素の画素値との差分を求める。すると、制御部290は、現在画像PIに撮影されていた車両Vのみが映る注目画像I1を得る(ステップS104の処理)。そして、制御部290は、注目画像I1に映る車両Vを移動物体として認識して検出する(ステップS111の処理)。
【0043】
(夜間)
駐車場管理装置1は、図5(a)に示すような現在の背景画像である第2の背景画像BI2と、図5(b)に示すような昼間の背景画像である第1の背景画像BI1と、を予め記憶部230に記憶している。そして、カメラ100で撮影した現在の画像が、図5(a)、(b)に示すように、車両Vのヘッドライトが点灯している様子を示す現在画像PIである場合、制御部290は、現在画像PIと、第1の背景画像BI1及び第2の背景画像BI2それぞれとの差分を示す注目画像I1,I2を得る(ステップS106,S107の処理)。
【0044】
続いて制御部290は、現在画像PIを構成する画素のうち、昼間の背景画像である第1の背景画像BI1と同じ画素値を有する画素のみを抽出する。即ち、制御部290は、注目画像I2を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される画像を抽出する。したがって、制御部290は、図6(a)に示すように、車両のヘッドライトが照明を照射する領域のみを抽出した画像を生成することができる(ステップS108の処理)。
【0045】
そして、制御部290は、注目画像I1とI3とを合成することにより、夜間であっても昼間に生成した検出用の画像である注目画像I1と同様な図6(b)に示す検出用画像I4を生成することができる(ステップS109の処理)。
【0046】
このように、夜間にヘッドライトで照明を照射したとしても、昼間の背景画像と現在画像との差がない画素を、検出用画像を構成する画素としないことにより、ヘッドライトで照らされた静止物体を移動物体であると誤認識しないようにすることができる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の応用及び変形が可能である。
【0048】
上記の実施の形態では、画像の輝度に基づいて昼夜を判別した。しかし、この発明はこれに限定されない。例えば、現在時刻を計時するソフトウェアタイマを制御部に配置し、制御部は、ソフトウェアタイマが計時する時刻に基づいて昼夜を判別するようにしてもよい。
【0049】
また、例えば、カメラに屋外の照度を測定する照度計を接続し、制御部が測定照度に基づいて昼夜を判別するようにしてもよい。
【0050】
また、例えば、カメラに外気温を測定する温度センサを接続し、制御部が測定温度に基づいて昼間であるか否かを判別するようにしてもよい。
【0051】
また、上記の実施の形態では、撮影手段としてカメラを1個だけ用いた例を示した。しかし、これに限られない。例えば、複数個のカメラを用いて互いに異なる領域を撮影し、各カメラが撮影した画像に基づいて、各領域の移動物体を検出するようにしてもよい。
【0052】
また、上記の実施の形態では、本発明に係る移動物体検出装置を駐車場管理装置に適用した例を示した。しかし、これに限られない。例えば、家屋の玄関前を撮影して侵入者を検出する家庭用の防犯装置や、店舗・工場などの出入り口前を撮影して侵入者を検出する業務用の防犯装置に適用してもよい。また、防犯装置に限定されず、例えば、博物館や美術館等で用いられる監視装置に適用してもよい。
【0053】
本発明の移動物体検出装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読みとり可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する移動物体検出装置を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで移動物体検出装置を構成してもよい。
【0054】
また、本発明の移動物体検出装置の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0055】
また、その他、具体的な細部構成等についても適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態に係る駐車場管理装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る駐車場管理装置を構成するカメラの設置例を示す図である。
【図3】図1の制御部が実行する駐車場管理処理のフローチャートである。
【図4】図1の制御部が昼間に駐車場管理処理で生成する画像についての説明で用いる図である。
【図5】(a),(b)は、図1の制御部が夜間に駐車場管理処理で生成する画像についての説明で用いる図である。
【図6】(a),(b)は、図1の制御部が夜間に駐車場管理処理で生成する画像についての説明で用いる図である。
【符号の説明】
【0057】
1・・・駐車場管理装置
100・・・カメラ
200・・・処理部
210・・・画像取得部
220・・・画像生成部
230・・・記憶部
240・・・表示部
250・・・移動物体検出部
260・・・追跡処理部
270・・・操作部
280・・・通信バス
290・・・制御部
P・・・駐車場
MA・・・監視領域
PI・・・現在画像
BI1・・・第1の背景画像
BI2・・・第2の背景画像
I1,I2,I3・・・注目画像
I4・・・検出用画像
V・・・車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の領域を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段が撮影した画像から昼又は夜を判別する昼夜判別手段と、
前記昼夜判別手段が昼と判別したときに、前記撮影手段が撮影した画像から前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第1の背景画像生成手段と、
前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第2の背景画像生成手段と、
前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像を取得する画像取得手段と、
前記第2の背景画像生成手段が保持する背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得手段が取得する画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する第1の画像生成手段と、
前記第1の背景画像生成手段が保持する背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得手段が取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する第2の画像生成手段と、
前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する第3の画像生成手段と、
前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する検出手段と、
を備えることを特徴とする移動物体検出装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記第1の画像と前記第3の画像とを合成し、所定の画素値以上の画素値を示す画素で構成される第4の画像に基づいて移動物体を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の移動物体検出装置。
【請求項3】
前記移動物体検出装置は、前記移動物体を追跡する追跡手段、をさらに備え、
前記追跡手段は、前記第4の画像の重心を求め、前記重心を追跡する、
ことを特徴とする請求項2に記載の移動物体検出装置。
【請求項4】
前記昼夜判別手段は、時刻を計時する計時手段を備え、前記計時手段が計時する時刻に基づいて昼又は夜を判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動物体検出装置。
【請求項5】
前記移動物体検出装置は、照度を測定する照度測定手段、をさらに備え、
前記昼夜判別手段は、前記照度測定手段が測定する照度に基づいて昼又は夜を判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動物体検出装置。
【請求項6】
前記移動物体検出装置は、外気温を測定する温度測定手段、をさらに備え、
前記昼夜判別手段は、前記温度測定手段が測定する温度に基づいて昼又は夜を判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の移動物体検出装置。
【請求項7】
所定の領域を撮影する撮影ステップ、
前記撮影ステップで撮影した画像から昼又は夜を判別する昼夜判別ステップ、
前記昼夜判別ステップで昼と判別したときに、前記撮影ステップで撮影した画像から前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第1の背景画像生成ステップ、
前記撮影ステップで撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像を生成して保持する第2の背景画像生成ステップ、
前記撮影ステップで撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像を取得する画像取得ステップ、
前記第2の背景画像生成ステップで保持した背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像生成ステップで取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する第1の画像生成ステップ、
前記第1の背景画像生成ステップで保持した背景画像を構成する各画素の画素値と前記画像取得ステップで取得した画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する第2の画像生成ステップ、
前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する第3の画像生成ステップ、
前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する検出ステップ、
を備えることを特徴とする移動物体検出方法。
【請求項8】
コンピュータに、
所定の領域を撮影する撮影手段が撮影した画像から昼又は夜を判別する機能と、
昼と判別したときに、前記撮影手段が撮影した画像から前記所定の領域の背景画像である第1の背景画像を生成して保持する機能と、
前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の背景画像である第2の背景画像を生成して保持する機能と、
前記撮影手段が撮影した画像から現在の前記所定の領域の画像である現在画像を取得する機能と、
前記第2の背景画像を構成する各画素の画素値と前記現在画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第1の画像を生成する機能と、
前記第1の背景画像を構成する各画素の画素値と前記現在画像を構成する各画素の画素値との差分を示す第2の画像を生成する機能と、
前記第2の画像を構成する画素のうち所定の画素値以下の画素値を有する画素から構成される第3の画像を生成する機能と、
前記第1の画像と前記第3の画像とに基づいて移動物体を検出する機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−44669(P2010−44669A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209374(P2008−209374)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【出願人】(396004981)セイコープレシジョン株式会社 (481)
【Fターム(参考)】