説明

移動通信用電話機

【課題】移動通信用電話機に関し、110番や119番の緊急通報後の終話操作で慌てて電源をオフした場合でも、通報先から呼び返しを必要時にのみ確実に行うことができ、また悪戯目的の緊急通報に対して呼び返しを行い、緊急通報の繰り返し発呼を不可能にする。
【解決手段】緊急通報先受付台との通話中に、操作部150での終話操作の後に電源オフ操作が行われても電源スイッチ180を導通状態に維持し、無線部110及び制御部120へのメインバッテリ160から給電を持続して接続状態を維持し、表示部140及び操作部150への給電路を電源切替スイッチA181により遮断する。無線部110で受付台の切断操作による移動網からの解放信号の受信を検出した場合にのみ緊急通報の接続を解放し、受付台の切断操作のみに緊急通報の接続解放の主導権を持たせる。またメインバッテリ160が抜かれたとき、バックアップバッテリ161から給電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動通信用電話機に関し、移動通信網を用いて消防署又は警察署等に緊急通報を行った際に、緊急通報先から確実に呼び返しを行うことができる移動通信用電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
消防署(119番)又は警察署(110番)等への緊急通報は、通報者が精神的に動転している場合が多く、通報者の名前や通報場所等の重要な要件を話さずに通話を切断してしまうことがある。そこで、従来の固定網交換システムでは、緊急通報によって通話路が形成された場合には、通話路を形成する各交換機で緊急通報接続である旨の情報を保持し、通報者が受話器を下ろして終話した場合でも、通話路を即座に解放せずに一時保留しておき、消防署又は警察署等の緊急通報先からの呼び返し操作により、再度通報者と通話することができる方式を採用している。
【0003】
移動網交換システムでも同様に、移動通信用電話機からの終話操作後も、緊急通報先からの呼び返しが可能ではあるが、慌てて移動通信用電話機の電源までオフされてしまうと、保留されていた通話路が解放されてしまい、呼び返しを行うことができなくなってしまう。
【0004】
また、この移動通信用電話機の電源オフにより呼び返しができなくなることを利用して、緊急通報後、故意的に移動通信用電話機の電源をオフして呼び返しを受けないようにする悪戯目的での通報や、電源をオフして通話路を解放し、何度も緊急通報を発するといった愉快犯的な緊急通報も後を絶たない状況で、本来の緊急通報の受付業務に支障をきたすこともあり、由々しい問題となっている。
【0005】
図5に基づいて、移動通信用電話機100から消防署又は警察署等の緊急通報受け付けセンター70に通報を行った場合の接続経路を説明する。緊急通報について簡単に説明すると、移動通信用電話機100から基地局20、移動網交換機30、固定網交換機40、通報受付システム50を介して、緊急通報受け付けセンター70の受付台60を呼び出す。
【0006】
この呼び出しに対する受付台60の応答操作により該緊急通報の呼が接続されるが、通話後に、移動通信用電話機100の終話操作を行っても、該接続が解放されることはなく、受付台60からの呼び返しを行うことができ、再通話後、受付台60からの切断操作によってのみ接続が解放される。
【0007】
移動通信用電話機と移動網交換機との間の呼接続シーケンスを説明する。図6の(a)に示すシーケンスは通常の一般呼の接続シーケンスであり、通話後の発呼者側の終話操作のみにより、移動網交換機から解放信号が返信されて接続が解放・切断される。これに対し、緊急通報の呼の場合、図6の(b)のシーケンスのように、移動網交換機側で緊急通報と認識し、通話後の発呼者側の終話操作のみでは、移動網交換機から解放信号を返信せず、接続は維持されたままとなり、受付台60からの呼び返しにより再通話が可能となる。緊急通報呼の場合の切断は、受付台60の切断操作でのみ可能となっている。
【0008】
しかしながら、図7に示す従来の移動通信用電話機では、終話操作後、発呼者が電源オフ操作を行うことにより、電源スイッチ180がオフ状態となり、無線部110及び制御部120にはメインバッテリ160から給電が行われず、無線部110及び制御部120の動作が静止してしまい、図5で説明した移動通信100と基地局20との接続が切断され、受付台60からの呼び返しを行うことができなくなってしまう。
【0009】
図8に、従来の移動通信用電話機による緊急通報時の動作を説明するフローチャートを示す。同図に示すように、緊急通報を行った発呼者がステップ204の終話操作を行っても直ちに接続を切断せず、受付台の切断操作による解放信号の受信が有るか否かをステップ205により判定し、解放信号受信が有った場合にのみステップ210で呼を解放する。
【0010】
解放信号受信が無い場合には、呼接続中(ステップ220)となり、電源オフ操作(ステップ221)が無い場合に受付台からの呼び返し(ステップ234)が有れば、着信表示(ステップ235)され、応答操作(ステップ236)により再度通話中(ステップ203)となるが、電源オフ操作(ステップ221)により、電源スイッチ180がオフ(ステップ213)になると、呼切断(ステップ214)となり、電源オフ状態(ステップ250)となって、受付台からの呼び返しが不能になってしまう。
【0011】
前述のように、移動通信用電話機で電源スイッチをオフにすると、受付台からの呼び返しができなくなってしまうという問題を解決する方法として、下記の特許文献1に記載の「移動通信用電話機」は、移動通信用電話機に119番又は110番等の緊急通報用の電話番号を登録しておき、通報者が119番又は110番等の緊急通報用の電話番号をダイヤルして通話すると、移動通報用電話機の電話機制御部で、緊急通報が行われたことを検知し、移動通信電話機の電話機制御部で、通報者の操作に関係なく一定時間電源がオフ状態とならないよう、電源が接続された状態を継続させるというものである。また、この「移動通信用電話機」では、電源オフ不可処理を中止させるオフ不可解除手段を備えていることを特徴としている。
【0012】
また、下記の特許文献2に記載の「移動体通信装置及び移動体電話交換機」では、緊急通報が行われた場合、移動体通信用電話機からの発信信号を基地局で受信し、該発信信号を移動体交換機の中央制御装置に伝え、中央制御装置では記憶装置に記憶された110番又は119番等の緊急通報電話番号と比較し、一致した場合に緊急通報先発呼データを記憶装置に書き込み発呼処理を実行する。
【0013】
中央制御装置は、この通信の終話時にこの通信が緊急通報先のものであるか否かを調べ、緊急通報先のものであれば、終話後に電源をオフすることのできない信号(以下電源オフ不可信号という)を送信するように基地局に指示し、基地局は移動通信用電話機に対して、電源オフ不可信号を送信する。電源オフ不可信号を受信した移動体通信用電話機は、電源オフ不可監視タイマ値をタイマに設定し、該タイマ値設定中には、通報者による電源オフ操作をあっても、タイマ設定値が残存している限り、電源のオフを阻止するものである。
【0014】
上記の特許文献1及び2を以下に列挙ずる。
【特許文献1】特開平10−32650号公報
【特許文献2】特開2000−216860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、特許文献1の移動通信用電話機では、緊急通報後、一定時間、電源のオフを不可能にすることで、緊急通報先からの呼び返しが確実に行われるようになるものの、通報者の移動通信用電話機が他の通話に利用可能となる条件は、緊急通報先からの呼び返しが行われた場合か、一定時間経過した場合であり、緊急通報先からは常に呼び返しがあるとは限らず、通報内容によっては呼び返しのない場合があり、呼び返しがない場合、通報者が移動通信用電話機を他の通話に使用する場合、一定時間の経過を待たなければならないことになり、この一定時間の設定を決める適正な根拠が乏しく、現実的な利用は難しい状況となっている。
【0016】
また、特許文献2の移動体通信装置及び移動体電話交換機では、移動体通信装置の各々の使用者が移動体通信装置への登録操作を行わなくとも、また、緊急連絡先の電話番号が変更された後に変更登録を行わなくとも、緊急連絡先からの呼び戻しを行うことができるようにしたものであるが、通報者の移動通信用電話機が他の通話に利用可能となる条件は、特許文献1に記載の移動通信用電話機と同様である。
【0017】
本発明は、移動通信用電話機から緊急通報を行ったときに、通報者が通報後の終話操作で慌てて電源までオフしてしまったとしても、緊急通報先から移動通信用電話機への呼び返しを確実に行うことができ、これにより受付台から通報者に通報内容を確認することができ、また、受付台からの呼び返しが不要な場合に、受付台から呼び返し操作を行わなくても、通報者は通報後の一定時間の経過を待つことなく直ちに他の通話を行うことができる移動通信用電話機を提供することを目的とする。
【0018】
また、悪戯目的の緊急通報に対して、通報者が移動通信用電話機の電源をオフした場合でも、移動網の接続状態を維持し、受付台から通報者に呼び返しを行い、通報者に注意や警告を与えることを可能にするとともに、愉快犯的な緊急通報の繰り返しに対して、通話路を接続状態にしておくことで、緊急通報を繰り返し行うことを不可能にする移動通信用電話機を提供することを目的とする。
【0019】
さらに本発明は、緊急通報を行った後に、移動通信用電話機の電源をオフにし、更に移動通信用電話機からバッテリを外した場合でも、通報先の受付台からの呼び返しを行い、再通話を行うことができる移動通信用電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の移動通信用電話機は、(1)無線部、制御部、表示部、操作部及びメインバッテリを有する移動通信用電話機において、該移動通信用電話機と緊急通報の電話番号の呼の接続先の受付台との間で通話路が設定されているときに、前記移動通信用電話機の操作部での終話操作の後に電源オフ操作が行われたことを検出したとき、前記移動通信用電話機の無線部及び制御部へのメインバッテリから給電を継続させて移動網との接続状態を維持し、前記受付台の切断操作による移動網からの解放信号の受信を検出した場合にのみ、前記呼の接続を解放する機能を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、(2)前記メインバッテリから各機能部への給電路を開閉する電源スイッチと、該電源スイッチと前記表示部及び操作部との間に設けられ、該表示部及び操作部への給電路を開閉する第1の電源切替スイッチとを備え、前記制御部は、前記受付台との間で通話路が設定されているときに電源オフ操作が行われたことを検出した場合、前記電源スイッチを導通状態に維持するよう制御し、かつ、前記第1の電源切替スイッチを遮断するよう制御することを特徴とする。
【0022】
また、(3)前記受付台との間で通話路が設定されているときに、前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記無線部、制御部、表示部及び操作部の各機能部への給電をバックアップバッテリから行うよう、給電路を切り替える機能を備えたことを特徴とする。
【0023】
また、(4)前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記無線部及び制御部へバックアップバッテリから給電するよう給電路を切り替える第2の電源切替スイッチを備えたことを特徴とする。
【0024】
また、(5)前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記表示部及び操作部へバックアップバッテリから給電するよう給電路を切り替える電源切替スイッチ備え、かつ、該電源切替スイッチを、請求項2に記載の第1の電源切替スイッチと兼用したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、移動通信用電話機から緊急通報を行ったときに、通報者が通報後の終話操作で誤って電源をオフしても、移動網と通信を行う無線部及び該無線部を制御する制御部の電源供給をオフにせず、移動網との接続を継続する機能を設けることにより、移動網からの呼び返しがあれば、制御部の指示で移動通信用電話機内の各機能部への電源供給をオン状態にして着信表示を行い、通報者の応答操作により通報先の受付台から再度通話内容の確認等の通話を確実に行うことができる。
【0026】
また、悪戯目的で、緊急通報を行った後、移動通信用電話機の電源をオフした場合でも、移動網との接続状態が継続されるため、通報者への呼び返しが可能となり、通報先の受付台から注意を促すなど悪戯電話への警告を行うことができる。
【0027】
また、本発明では、緊急通報の接続を受付台からの切断操作により解放するようにしたことにより、呼び返しが不要な通報呼である場合、受付台側で切断操作を行うだけで接続が直ちに解放され、通報者は従来技術のように一定時間の経過を待つことなく、該移動通信用電話機を自由に使用することができる。
【0028】
また、緊急通報の接続を受付台からの切断操作により解放するようにしたことにより、呼び返しが不要な通報呼である場合、受付台操作者は従来技術のように接続解放のための不要な呼び返し操作を行う必要がなくなり、かつ、受付台で切断操作をしない限り接続が保持されるため、悪戯通報の繰り返し発呼を防ぐことができる。なお、一般通話の場合、通話後に発信者が終話操作を行うと、固定網から解放信号が返信されるので、移動網との接続が継続されることはない。
【0029】
更に本発明では、移動通信用電話機から緊急通報を行ったときに、通報者の終話操作後、メインバッテリが外されても、バックアップバッテリから電源供給を行うことにより、通報先の受付台からの呼び返し及び再通話を確実に行うことができる。また、緊急通報中に、メインバッテリの残量が無くなった場合でも、同様にバックアップバッテリからの電源供給が行われるため、呼び返し及び再通話が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1は本発明による移動通信用電話機の構成図であり、図2はその動作を説明するフローチャートである。図7の従来例の移動通信用電話機との相違点は、情報制御部122からの制御信号126によってオン・オフ制御される第1の電源切替スイッチA181を設け、図2のフローチャートで呼接続中(ステップ220)に、電源オフ操作(ステップ221)があっても、無線部呼接続中(ステップ223)となり、呼び返し(ステップ224)が可能となるようにした点である。
【0031】
また、前述の特許文献1の移動通信用電話機及び特許文献2の移動体通信装置及び移動体電話交換機との相違点は、予め登録された緊急通報番号と一致した場合に、電源オフ不可状態とするのでなく、通報先との通話(ステップ203)の後の終話操作(ステップ204)の後に、解放信号205の返信(ステップ205)が無く、呼接続中(ステップ220)のときに、電源オフ操作(ステップ221)があった場合に、無線部110及び制御部120に、メインバッテリ160から電源スイッチ180を介しての給電を維持し、呼を接続状態にしておくことであり、該緊急通報の呼の接続の解放・切断は、受付台60からの切断操作によってのみ可能としたことである。
【0032】
本発明の第1の実施形態の動作を図1の構成図、図5の中継方式図及び図2のフローチャートを参照して詳細に説明する。本発明の移動通信用電話機101において、基地局20との無線通信を行うのは無線部110であり、その無線通信を制御するのは制御部120内の無線制御部121である。
【0033】
緊急通報に限らず、無線部110と基地局20との間で接続路が設定され、通話中(ステップ203)となってから、操作部150で終話操作(ステップ204)が行われた場合、基地局20からの解放信号受信(ステップ205)があるか否かの判定を無線制御部121で行い、解放信号が受信されれば、呼解放(ステップ210)を行い、解放信号が受信されなければ、呼接続中(ステップ220)を維持継続する。
【0034】
その状態で、操作部150で電源オフ操作(ステップ221)が有ると、情報制御部122からの制御信号126により、電源スイッチ180はそのままにオン状態とし、電源切替スイッチA181のみオフ状態(ステップ222)とし、表示部140及び操作部150への給電をオフ状態にする。
【0035】
しかしながら、無線部110及び制御部120への給電はオフ状態にならないので、呼は接続中(ステップ223)であり、呼び返し(ステップ224)があった場合は、無線制御部121で該呼び返しを検出し、情報制御部122からの制御信号126により電源切替スイッチA181をオン状態(ステップ225)にし、表示部140及び操作部150への給電を行って着信表示(ステップ235)を行う。
【0036】
該着信表示に操作部150で応答操作(ステップ236)を行うと、再度、受付台60と通話中(ステップ203)の状態となる。ちなみに、呼解放(ステップ210)の後の電源オフ操作(ステップ211)が行われれば、電源スイッチ180をオフ状態にし、メインバッテリ160からの各機能ブロックへの給電がオフ状態にされる。
【0037】
図3は本発明の第2の実施形態の構成図である。本発明の第2の実施形態と図1の第1の実施形態との相違点は、メインバッテリ160からの給電が途絶えると、メインバッテリ160側からバックアップバッテリ161側に切り替わる第1の電源切替スイッチA181及び第2の電源切替スイッチB182を設け、図4のフローチャートの呼接続中(ステップ220)に、メインバッテリ160が抜かれた(ステップ241)としても、第1の電源切替スイッチA181及び第2の電源切替スイッチB182は、バックアップバッテリ161側に切り替わり、バックアップバッテリ161から給電を行うことができるようにした点である。
【0038】
本発明の第2の実施形態の動作を図3の構成図、図5の中継方式図及び図4のフローチャートを参照して詳細に説明する。第2の実施形態の移動通信用電話機102の動作において、図4のフローチャートの呼接続中(ステップ220)までは、図2に示した第1の実施形態のフローと同様である。呼接続中(ステップ220)の状態で、メインバッテリ160からの給電が途絶えると(ステップ241)、第1の電源切替スイッチA181及び第2の電源切替スイッチB182はオフ状態(ステップ242)となって、その接点がバックアップバッテリ161からの給電経路側に切り替わり、バックアップバッテリ161から各機能ブロックへ給電されるようにする。
【0039】
これにより、無線部110及び制御部120への給電は継続されるため、呼は接続中(ステップ243)のままであり、呼び返し(ステップ244)があった場合は、その着呼を無線制御部121で検出し、着信表示(ステップ235)することができる。そしてこの着信表示に操作部150で応答操作(ステップ236)を行うことにより、再度、受付台60と通話状態(ステップ203)となる。
【0040】
ちなみに、呼接続中(ステップ220)の電源オフ操作(ステップ221)後、メインバッテリの抜け(ステップ227)の無い場合は、第1の実施の形態の動作と同様であり、第1の電源切替スイッチA181のみオフ状態となり、表示部140及び操作部150への給電を停止するが、無線部110及び制御部120へは、動作中の電源切替スイッチB182を介して給電が継続される。
【0041】
なお、図3に示す各スイッチにおいて、破線で示す接点位置の状態は、スイッチがオフ状態のときの接点位置であり、実線で示す接点位置の状態は、スイッチがオン状態のときの接点位置であることを示している。また、本発明の第2の実施形態におけるバックアップバッテリ161は、移動通信用電話機の各種設定情報や時間情報を記憶するメモリ130の記憶内容が消失しないように常時給電を行うために固設されたバッテリで、ユーザがこのバックアップバッテリ161を取り外すことは通常不可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態の移動通信用電話機の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態の移動通信用電話機の構成図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図5】移動通信用電話機から緊急通報を行う場合の中継方式図である。
【図6】移動通信用電話機と移動網交換機との通常の接続シーケンス図及び移動通信用電話機と移動網交換機との緊急通報時の接続シーケンス図である。
【図7】従来の移動通信用電話機の構成図である。
【図8】従来の移動通信用電話機の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
20 基地局
30 移動網交換機
40 固定網交換機
50 通報受付システム
60 受付台
70 緊急通報受け付けセンター(警察/消防)
100、101,102 移動通信用電話機
110 無線部
120 制御部
121 無線制御部
122 情報制御部
125 制御信号
126 制御信号
127 制御信号
130 メモリ
140 表示部
150 操作部
160 メインバッテリ
161 バックアップバッテリ
170 スピーカ
171 マイク
180 電源スイッチ
181 電源切替スイッチA
182 電源切替スイッチB
190 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線部、制御部、表示部、操作部及びメインバッテリを有する移動通信用電話機において、
該移動通信用電話機と緊急通報の電話番号の呼の接続先の受付台との間で通話路が設定されているときに、前記移動通信用電話機の操作部での終話操作の後に電源オフ操作が行われたことを検出したとき、前記移動通信用電話機の無線部及び制御部へのメインバッテリから給電を継続させて移動網との接続状態を維持し、前記受付台の切断操作による移動網からの解放信号の受信を検出した場合にのみ、前記呼の接続を解放する機能を備えたことを特徴とする移動通信用電話機。
【請求項2】
前記メインバッテリから各機能部への給電路を開閉する電源スイッチと、該電源スイッチと前記表示部及び操作部との間に設けられ、該表示部及び操作部への給電路を開閉する第1の電源切替スイッチとを備え、
前記制御部は、前記受付台との間で通話路が設定されているときに電源オフ操作が行われたことを検出した場合、前記電源スイッチを導通状態に維持するよう制御し、かつ、前記第1の電源切替スイッチを遮断するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の移動通信用電話機。
【請求項3】
前記受付台との間で通話路が設定されているときに、前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記無線部、制御部、表示部及び操作部の各機能部への給電をバックアップバッテリから行うよう、給電路を切り替える機能を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信用電話機。
【請求項4】
前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記無線部及び制御部へバックアップバッテリから給電するよう給電路を切り替える第2の電源切替スイッチを備えたことを特徴とする請求項3に記載の移動通信用電話機。
【請求項5】
前記メインバッテリからの給電が途絶えると、前記表示部及び操作部へバックアップバッテリから給電するよう給電路を切り替える電源切替スイッチ備え、かつ、該電源切替スイッチを、請求項2に記載の第1の電源切替スイッチと兼用したことを特徴とする請求項3に記載の移動通信用電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−148520(P2006−148520A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335545(P2004−335545)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】