説明

移動通信装置

【課題】 携帯型の移動通信装置間、あるいは自分のコンピュータ等との間で電話番号等の登録情報を通信し情報の保存を容易に行うことのできる移動通信装置を提供する。
【解決手段】 データ処理部20は、登録データ記憶部25に登録された複数の個人情報からなる登録情報から、所望の個人情報について抽出して挿入HTMLデータに変換し、予め記憶されているテンプレートHTMLデータ記憶部26のテンプレートHTMLデータに付加して一連のHTMLテキストを生成させる。このHTMLテキストを、出力部22から外部の別装置に対して無線により送信する。また、外部からもHTMLテキストデータを入力部21経由で受信し、これを受信HTMLデータ記憶部27に記憶し、登録データ記憶部25に登録されている個人情報を必要に応じて更新することができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯型の移動通信装置に係わり、詳細には装置内部に登録された情報を外部の別装置に転送する移動通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積化技術や実装技術等の進歩によって、携帯型の移動通信装置である携帯電話や簡易型携帯電話(Personal Handyphone System:PHS)、あるいはより複雑な情報処理が可能な携帯型情報機器等が急速に普及している。これにより、外出先等の屋外から目的とする相手と電話による通話、ファクシミリデータの送受信や電子メールのみならずインターネットのWWW(World Wide Web)サーバへのアクセス等のデータ通信を手軽に行えるようになっている。
【0003】図15は従来提案された移動通信装置の構成の概要を表わしたものである。この移動通信装置は、装置全体の制御を司る中央処理装置(Central Processing Unit:以下、CPUと略す。)10と、このCPU10が実行する処理手順であるプログラムや固定的なデータを格納する読み出し専用メモリ(Read Only Memory:以下、ROMと略す。)11と、CPU10がプログラム実行処理上必要な一時的な記憶領域や作業領域を提供するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:以下、RAMと略す。)12とを有している。さらに、このCPU10には、外部の別装置と無線で通信データの送受を行う通信装置13と、CPU10によるプログラム実行結果を表示するための平面ディスプレイ14と、そのプログラムに必要な情報を入力するための選択入力装置15とが接続されている。平面ディスプレイ14はタッチパネル式となっており、選択入力装置15としてのペン等によってタッチパネル式の平面ディスプレイ14上の特定の座標位置を押下することで、その位置を認識して、その位置情報をCPU10に引き渡すようになっている。
【0004】ROM11あるいはRAM12には予め複数の個人情報が格納されている。この個人情報は、個人の名前に対応してその個人の電話番号やファクシミリ番号、あるいは電子メールアドレスから構成されている。そしてCPU10は、ROM11に格納されている表示プログラムにしたがって、この複数の個人情報を表示用のハイパーテキスト・マークアップ言語(Hyper Text Markup Language:以下、HTMLと略す。)テキストに変換する。
【0005】HTMLは、テキストファイルであり、タグと呼ばれる記号“<”、“>”で挟まれたコードに応じて、文字の修飾やレイアウトの指定を行うことができるようになっている。そして、これをブラウザと呼ばれる表示用プログラムでこのタグを解釈してこのHTMLテキストデータの表示を行う。さらにこのHTMLの特徴とするところは、特定の表示データを他のHTMLテキストにリンクすることができる点である。これにより、装置自体には表示用のHTMLテキストだけを有していれば、リンク先の大容量データを必要なときだけ取り込むといったことが可能となる。
【0006】このようなHTMLテキストに変換された個人情報は、平面ディスプレイ14上に表示される。平面ディスプレイ14上に、たとえば表形式で表示された個人情報についてリンク先が指定されている場合は、下線が施されていたり、表示色が変更されている等の表示文字の修飾が行われている。これにより、他の個人情報と区別できるようになっている。たとえばリンク先が指定された電子メールアドレスが、選択入力装置15としての付属のペン等によって選択されたときは、リンク先として指定された電子メールアドレスに電子メールを送信するための編集プログラムが起動される。この編集プログラムは、ROM11に格納されている。あるいは、またリンク先が指定された電話番号が選択入力装置15で選択されたときは、通信装置13を介して発呼を行ったりする。このように、選択入力装置15で選択入力される個人情報の種類に対応したプログラムが起動される。
【0007】このような移動通信装置に関する技術は、たとえば特開平10−327231号公報「回転可能プッシュ式スイッチを備えた移動通信機器」に開示されており、特に平面ディスプレイ14上に複数表示された個人情報のうち、リンク先が指定されているものについて回転可能のプッシュ式スイッチにより順次移動し、かつ選択することで、従来面倒であった付属のペン等による選択作業の負荷を軽減させて操作性を向上させることができる。これは、HTMLテキストのリンク先を指定するための特定のタグを設け、これを内蔵のブラウザで解釈させることでリンク先の指定されている情報を順次移動させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような上述した移動通信装置に代表される従来の移動通信装置では、複数の相手先の電話番号等の個人情報を登録情報として予めROM等の不揮発性のメモリに格納している。このような個人情報は、登録情報として一旦格納しておくと、上述したように非常に簡易な操作で手軽に電話や電子メールを送信することができる。したがって、登録情報がやがて装置の蓄積容量を越えることが予測される。また、紛失等によってこれまで登録した多くの個人情報が失われるとともに、また新たに全ての個人情報を登録することが不可能になる場合も多い。したがって、このような容量越えや紛失等の使用不可時に備えるため、個人の責任でバックアップを取るなどの防衛策が必要である。
【0009】従来の移動通信装置では、たとえばこのような個人情報からなる登録情報のバックアップは、内蔵する特定の通信インタフェースを介して、専用のアプリケーションによって自分のパーソナルコンピュータに保存していた。しかし、専用のアプリケーションや保存用のコンピュータ等を、バックアップ用に所有することは経済的に難しく、急速に普及した携帯型の移動通信装置の登録情報のバックアップを全ての人が行うことは現状では困難である。また、携帯型の移動通信装置間の電話番号等の登録情報の受け渡しに関しても容易に行うことができる環境ではない。
【0010】そこで本発明の目的は、携帯型の移動通信装置間、あるいは自分のコンピュータ等との間で電話番号等の登録情報を通信し情報の保存を容易に行うことのできる移動通信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明では、(イ)各個人に通信を行うための個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、(ロ)この個人情報記憶手段に記憶された個人情報から送信すべき個人情報を選択する選択手段と、(ハ)この選択手段によって選択された個人情報を個人情報記憶手段から抽出する抽出手段と、(ニ)この抽出手段によって抽出された個人情報を所定フォーマットのテキストデータに変換する変換手段と、(ホ)予め個人情報を表形式で表示するための所定フォーマットのテンプレートデータを記憶するテンプレートデータ記憶手段と、(ヘ)選択手段によって選択された個人情報の送信先を指定する指定手段と、(ト)テンプレートデータ記憶手段に記憶されたテンプレートデータに変換手段によって変換されたテキストデータを付加してこの指定手段によって指定された送信先に送信する送信手段とを移動通信装置に具備させる。
【0012】すなわち請求項1記載の発明では、個人情報記憶手段には各個人に通信を行うための個人情報を記憶させておき、これを選択手段で送信すべき個人情報をユーザに選択させるようにしている。選択手段で選択された個人情報は抽出手段により個人情報記憶手段から抽出され、所定フォーマットのテキストデータに変換される。また、テンプレートデータ記憶手段には個人情報を表形式で表示するための所定フォーマットのテンプレートデータが記憶されており、指定手段によって指定された送信先に対して送信手段により、テンプレートデータに所定フォーマットに変換されてテキストデータを付加して送信するようにしている。
【0013】請求項2記載の発明では、請求項1記載の移動通信装置で、個人情報記憶手段に記憶された個人情報は複数のグループにグループ化され、選択手段はグループ単位に送信すべき個人情報を選択することを特徴としている。
【0014】すなわち請求項2記載の発明では、予め複数のグループを設けておき、個人情報はこれらグループに属させることで、グループ単位に個人情報の選択および送信を行わせている。これにより、多数の個人情報が登録されていた場合でも、送信すべき情報の指定を容易に行うことができ、操作性を向上させることができる。また、ユーザがグループごとに、送信すべき個人情報の量を制限する等して保存の優先度を設けるといった適切な登録情報の管理が可能となる。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の移動通信装置で、指定手段は送信先を電子メールアドレスで指定し、送信手段はこの指定手段によって指定された送信先に対して電子メールでテンプレートデータ記憶手段に記憶されたテンプレートデータに変換手段によって変換されたテキストデータを付加して送信することを特徴としている。
【0016】すなわち請求項3記載の発明では、指定手段によって送信先の電子メールアドレスを指定させ、送信手段はこの電子メールアドレス宛てに電子メールで送信させるようにしている。これにより、インターネットや公衆網などの巨大な通信インフラを用いることができ、職場や家庭内のパーソナルコンピュータ等の大容量の記憶容量を持つホストに容易に個人情報の保存を行うことができる。
【0017】請求項4記載の発明では、(イ)予め各個人に通信を行うための個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、(ロ)自装置宛てに送信された所定フォーマットの個人情報を受信する受信手段と、(ハ)この受信手段によって受信された個人情報を記憶する受信データ記憶手段と、(ニ)この受信データ記憶手段によって記憶された個人情報ごとに個人情報記憶手段に記憶されているか否かを判別する判別手段と、(ホ)この判別手段によって個人情報が個人情報記憶手段に記憶されていると判別されたときには個人情報の個人情報記憶手段への登録の可否を選択させる登録可否選択手段と、(ヘ)この登録可否選択手段によって登録可と選択されたときあるいは判別手段によって個人情報が個人情報記憶手段に記憶されていないと判別されたときには個人情報を個人情報記憶手段に登録する登録手段とを移動通信装置に具備させる。
【0018】すなわち請求項4記載の発明では、個人情報記憶手段には予め各個人に通信を行うための個人情報を記憶させる。また、自装置宛てに送信されていた所定フォーマットの個人情報を受信手段で受信し、これを受信データ記憶手段で記憶させる。この受信データ記憶手段に記憶された個人情報については、各個人情報ごとに個人情報記憶手段に既存の情報であるか否かを判別手段により判別させ、既存データであるときは登録可否選択手段で登録可が選択されたときのみ上書きして更新し、その他のデータは個人情報記憶手段に新規登録を行わせるようにしている。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項4記載の移動通信装置で、受信手段は自装置宛てに送信された個人情報を表形式で表示するためのテキスト形式の所定フォーマットでリンク先を指定した個人情報を受信し、受信データ記憶手段によって記憶された個人情報を表形式で表示する表示手段と、この表示手段によって表示された個人情報のうちリンク先を指定した個人情報を選択するリンク先選択手段と、このリンク先選択手段によって選択された個人情報に対応して受信データ記憶手段に記憶された個人情報のリンク先情報に対応する送信処理を行う送信処理手段とを備えることを特徴としている。
【0020】すなわち請求項5記載の発明では、受信手段は自装置宛てに送信された個人情報を表形式で表示するためのテキスト形式の所定フォーマットでリンク先を指定した個人情報を受信するようにし、これを一旦受信データ記憶手段に記憶させるとともに表示手段で個人情報を表形式で表示させるようにした。表示手段により表形式で表示されると、これをリンク先選択手段で表示された個人情報のうちリンク先を指定した個人情報を選択させることによって、送信処理手段により選択された個人情報に対応して受信データ記憶手段に記憶された個人情報のリンク先情報に対応する送信処理を行わせるようにした。これにより、受信した個人情報を一旦予め登録している個人情報を更新するといった作業を行うことなしに、そのまま受信した個人情報を利用して予め登録していた個人情報と同様にして使用することができる。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項1〜請求項5記載の移動通信装置で、所定フォーマットはハイパーテキスト・マークアップ言語であることを特徴としている。
【0022】すなわち請求項6記載の発明では、所定フォーマットをテキスト形式で表示形式の指定に適したHTMLを適用するようにした。これにより、送信元あるいは送信先でも何ら複雑な処理することなく、簡単に表形式の個人情報を表示させることができるとともに、一般的なコンピュータ等で編集などの処理も可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
【0024】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の一実施例における移動通信装置の原理的構成の概要を表わしたものである。この移動通信装置は、HTMLテキストを送受信データとして取り扱うことができるようになっている。そして移動通信装置は、このHTMLテキストの各種データ処理を司るデータ処理部20と、無線でHTMLテキストの受信およびユーザによる選択入力を行うための入力部21と、データ処理部20によって処理されたHTMLテキストに対応した形式の表示および外部へ無線で送信するための出力部22と、HTMLデータを記憶するための第1および第2の記憶部23、24とを備えている。
【0026】第1の記憶部23は、登録データ記憶部25を備えており、登録する個人ごとにその名前や電話番号、電子メールアドレスといったこの移動通信装置で通信を行うために必要な個人情報が登録されている。第2の記憶部24は、テンプレートHTMLデータ記憶部26および受信HTMLデータ記憶部27を備えている。テンプレートHTMLデータ記憶部26は、登録データ記憶部25に登録されている個人情報の各登録情報をHTMLデータとして表形式等に表示するための所定のヘッダ情報や、これら登録情報に共通する部分のHTMLテキストデータをテンプレートとして記憶している。このテンプレートHTMLデータ記憶部26に記憶されているテンプレートHTMLデータの所定の部分に、登録データ記憶部25に登録されている各登録情報を挿入することで一連のHTMLテキストを生成させることが可能である。一方、受信HTMLデータ記憶部27は、入力部21を介して外部から受信したHTMLテキストを格納する領域であり、データ処理部20の制御によりこの領域から必要な個人情報を登録データ記憶部25に転送することができるようになっている。
【0027】図2はこのような本実施例における移動通信装置のハードウェア構成の一例を表わしたものである。すなわち本実施例における移動通信装置は、共通バス30を介して、通信装置31と、CPU32と、入力装置33と、記憶装置34と、ROM35と、出力装置36とが接続されている。通信装置31は、図示しない通信インタフェースを介して装置外部と無線でHTMLテキストデータの送受信を行うための送信装置および受信装置を備えている。CPU32は、装置全体の制御を司ることができるようになっており、ROM35に格納されたプログラムにしたがって各種処理を行う。入力装置33は、ユーザから選択情報を入力することができるようになっている。記憶装置34は、RAMから構成されており、登録データ記憶部25とテンプレートHTMLデータ記憶部26と受信HTMLデータ記憶部27とが記憶されており、CPU32がプログラム実行処理上必要な一時的な記憶領域や作業領域を提供する。登録データ記憶部25およびテンプレートHTMLデータ記憶部26についてはROM35に設けられていても良い。このROM35はCPU32で実行されるプログラムが格納されている。具体的には、装置全体を制御するための制御プログラムや、公知のHTMLテキストを解釈して表示するためのプログラムであるブラウザおよび電子メールを送信するための電子メール編集プログラムおよび電子メール送信プログラムが格納され、CPU32がこれらのプログラムを実行する。出力装置36は、内部で生成されたHTMLテキストの表示を行う。
【0028】このような移動通信装置は、登録データ記憶部25に登録された登録情報を、CPU32により予め記憶されているテンプレートHTMLデータ記憶部26に付加して一連のHTMLテキストを生成させることができる。そして、これを出力装置36に表示させたり、通信装置31から外部の別装置にこのHTMLテキストを無線により送信することができるようになっている。その際、登録データ記憶部25に登録されている登録情報は、個人の名前や電話番号、あるいは電子メールアドレスといった個人情報のみならず、これら個人情報のグループ化を行うための各グループの識別番号も個人情報単位で付加されている。このため、登録情報からは全個人情報あるいはグループ単位、または個人別に登録情報を抽出することができる。たとえば、出力装置36にブラウザで登録情報を表示させ、入力装置33を介して抽出対象の個人情報を選択させることで、生成させるHTMLテキストに必要な登録情報の選択を行う。また、外部からもHTMLテキストデータを通信装置31経由で受信し、これを受信HTMLデータ記憶部27に記憶することができるようになっており、登録データ記憶部25に登録されている個人情報を必要に応じて更新することができる。
【0029】以下では、このような移動通信装置におけるHTMLテキストデータの送信処理および受信処理について説明する。
【0030】図3はこのような本実施例における移動通信装置のHTMLテキストデータの生成および送信処理の処理内容の概要を表わしたものである。この処理内容はプログラムとしてROM35に格納されており、CPU32によって実行される。まず、登録情報の送信タイプを決定するために、CPU32は、ユーザにその送信方法の種類について入力装置33を介して選択するように促す(ステップS40)。送信方法の種類としては、登録データ記憶部25に登録されている登録情報全部を送信する方法と、予めグループ化された複数グループのうち選択されたグループのみの登録情報を送信する方法と、個別に1個人の登録情報のみを送信する方法とからなり、これらから択一的に選択させる。これは出力装置36にその選択肢と選択を促す内容を表示させ、ユーザに付属のペン等で所望の種類に対応する位置を押下させることで実現することができる。
【0031】次にCPU32は、入力装置33を介してユーザによって入力された選択内容を判別する(ステップS41〜S43)。ユーザによって全登録情報を送信する旨が選択されたと判別されたとき(ステップS41:Y)は、共通バス30を介して記憶装置34の登録データ記憶部25に登録されている全ての登録情報を読み出し(ステップS44)、所定のHTMLテキスト形式に変換する。本実施例における移動通信装置では、表形式に表示するためのHTMLテキスト形式に変換する。記憶装置34のテンプレートHTMLデータ記憶部26には、表形式で表示するためのヘッダ情報等を含むテンプレートHTMLデータが記憶されており、このテンプレートHTMLデータの所定の位置にこの変換されたHTMLテキストデータを挿入する(ステップS45)。これにより、一連のHTMLテキストが生成され、読み出した登録情報に対応した変換データが生成される。
【0032】図4はテンプレートHTMLデータ記憶部26に記憶されているテンプレートHTMLデータの一例を表わしたものである。テンプレートHTMLデータは、テキストデータであり、タグと呼ばれる“<”、“>”で表わされる予約語のうち、“<”で始まる開始タグと“</”で始まる終了タグで囲まれた範囲内に、“<”、“>”で挟まれたコードに対応した文字の修飾等が、ブラウザでの表示時に行われる。第1行目のコード“HTML”は、開始タグである“<HTML”から終了タグである“</HTML>”までの範囲がHTMLデータであることをブラウザ等に通知するための予約語である。第2行目のコード“HEAD”は、その開始タグ“<HEAD>”から終了タグ“</HEAD>”で挟まれた範囲をヘッダ情報として表示するための予約語であり、第3行目の“TITLE”の開始タグおよび終了タグで挟まれた“NUMBER”をタイトルとして表示することを示す。実際に表示装置で表示されるのは第5行目のコード“BODY”の開始タグおよび終了タグで囲まれた範囲である。第6行目のコード“TABLE”は、その開始タグおよび終了タグで囲まれた内容について表を作成するための予約語であり、特に“TABLE border”は「枠あり」であることを指定するとともに、“1”で指定される枠線の太さで表を作成することを示す。第7行目のコード“TH”は、その開始タグおよび終了タグで囲まれた内容をセルのヘッダ情報とすることを示す。第8行目のコード“TR”については、各セルの行を区切る改行を示し、各行の内容を次のタグ“<TR>”で囲まれた内容とすることを示す。図4では、次のタグ“<TR>”については記載されていないが、これは送信する登録情報ごとに作成される挿入HTMLデータが挿入部分54に挿入されるため、この挿入HTMLデータの方に記載されるようにしているからである。このような挿入HTMLデータは、図3のステップS44で読み出した登録情報を表形式で表わすためにHTMLテキスト形式に変換されたものである。
【0033】このようにHTMLテンプレートデータは、その一部であるがタイトルを“NUMBER”とし、各列のヘッダが“名前”、“カナ”、“電話番号”、“E−Mail”とする表形式で表わされることになる。各行のセルの内容は挿入部分54に挿入される挿入HTMLデータで示される内容となる。
【0034】図5は図3のステップS44で読み出された登録情報が変換されて図4に示したようなHTMLテンプレートデータに付加される挿入HTMLデータの一例を表わしたものである。ここでは、移動通信装置として携帯電話について示している。すなわち挿入HTMLデータは、第1行目のコード“TD”により各行のセル内容が示される。図5では、登録情報ごとに表形式の第1列に携帯電話に登録されている名前、第2列に携帯電話に登録されているカナ、第3列に携帯電話に登録されている電話番号、第4列に携帯電話に登録されているメールアドレスが表形式で示される。特に、第3行目のタグ“<A href=”は、リンク先を指定するための予約語である。この場合、第3列に表形式で示された携帯電話に登録されている電話番号に、タグ“<A href=”で指定されたリンク先である“携帯電話に登録されている電話番号”が指定されることを示している。このように各登録情報に対応して図5の第1行目から第5行目までの範囲が繰り返された挿入HTMLデータが生成されるようになっている。
【0035】図3に戻って説明を続ける。一方、ステップS41でユーザによって全登録情報を送信する旨が選択されないと判別されたとき(ステップS41:N)は、グループごとに指定して登録情報の送信を行う旨が選択されたか否かを判別させる(ステップS42)。そして、グループとごとに指定して送信すると選択されたと判別されたとき(ステップS42:Y)には、出力装置36に出力された登録情報から入力装置33を介して指定グループを選択させる(ステップS46)。次に、共通バス30を介して記憶装置34の登録データ記憶部25に登録されている選択された指定グループについての登録情報を読み出す(ステップS47)。また、ステップS42でユーザによってグループを指定して登録情報を送信する旨が選択されないと判別されたとき(ステップS42:N)は、個別に登録情報の送信を行う旨が選択されたか否かを判別させ(ステップS43)る。そして、個別に指定して送信すると選択されたと判別されたとき(ステップS43:Y)には、出力装置36に出力された登録情報から入力装置33を介して個別に送信する個人を選択させる(ステップS48)。続いて、共通バス30を介して記憶装置34の登録データ記憶部25に登録されている選択された個人についての登録情報を読み出す(ステップS49)。一方、ステップS43で個別に登録情報の送信を行う旨が選択されなかったと判別されたとき(ステップS43:N)には、送信すべき登録情報はないものと判断して一連の処理を終了する(エンド)。
【0036】ステップS47あるいはステップS49で指定された登録情報が読み出されると、その登録情報を用いて所定のHTMLテキスト形式に変換される。ここでは、記憶装置34のテンプレートHTMLデータ記憶部26に記憶されているテンプレートHTMLデータの所定の位置に挿入すべき、読み出した登録情報に対応した変換データが生成される。この変換データは、テンプレートHTMLデータに付加される(ステップS50)。次に他の登録情報も送信するか否かをユーザに問い合わせる。そして、入力装置33を介してユーザから他の登録情報も送信する旨の入力があったときは(ステップS51:Y)、再びステップS42に戻る。
【0037】上述したようにステップS45あるいはステップS51で生成されたHTMLテキストデータは、ユーザが指定する電子メールアドレス宛てに送信される。このため、ユーザに送信先を特定する送信メールアドレスを指定させる(ステップS52)。そして、予め登録されているメールサーバに対して発呼し、そのメールサーバを介して送信先にこのHTMLデータを送信して(ステップS53)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0038】このように本実施例における移動通信装置は予め登録されている登録情報を全て、あるいは所望の登録情報をグループ単位や個別に、それぞれ表形式のHTMLテキストに変換して、指定した送信先の電子メールで送信することができるようになっている。これにより、専用のアプリケーションや通信インタフェースを用いることなく、たとえばパーソナルコンピュータへの保存を行うことができる。また、たとえばこのパーソナルコンピュータ上で、受信したHTML形式の登録情報をそのまま表示して、編集を行うことも可能となる。このようにして保存された登録情報、あるいは保存後に編集された登録情報についても、予め登録されているメールサーバ宛てに電子メールで送信することで、このメールサーバに登録されて収容されている移動通信装置の識別番号により電子メールで受け取ったHTMLテキストを受信させることができる。
【0039】図6はこのような本実施例における移動通信装置のHTMLテキストデータの受信処理の処理内容の概要を表わしたものである。この処理内容はプログラムとしてROM35に格納されており、CPU32によって実行される。まず、CPU32は、予め登録されているメールサーバからの発呼を通信装置31で受信すると、HTMLテキストデータの受信であると判別する(ステップS55)。これを受信すると、CPU32は共通バス30を介して記憶装置34の受信HTMLデータ記憶部27に転送する(ステップS56)。受信されたHTMLデータが受信HTMLデータ記憶部27に転送されて格納が終了すると、ユーザの指示を契機にあるいは自動的にCPU32は個人の登録情報を読み出す(ステップS57)。これは、受信されるHTMLテキストが表形式で、予め書式がわかっているため個人の登録情報を容易に抽出することができる。
【0040】そして、読み出した個人情報が現在使用中であるか否か等の他の要因を考慮して、このデータを取り込むか否かが判別される(ステップS58)。データを取り込むとき(ステップS58:Y)には、これが既存データであるか否かを登録データ記憶部34を検索して判別する(ステップS59)。そして既存データであると判別されたとき(ステップS59:Y)、上書きが問題ないか否かを問い合わせて(ステップS60)、上書きに問題ないとき(ステップS60:Y)には、対応する個人情報の上書きを行って登録情報の更新を行う(ステップS61)。ステップS60でデータの上書きに問題があるとき(ステップS60:N)には、このデータを保存するか否かを問い合わせ(ステップS62)、保存するとき(ステップS62:Y)には記憶装置34の所定の空きメモリにこのデータを書き込んで保存する(ステップS63)。ステップS59で既存データではないと判別されたとき(ステップS59:N)には、記憶装置34の所定の空きメモリにこのデータを書き込んで新たに個人情報を登録する(ステップS63)。
【0041】上述したようにステップS58でデータを取り込まないと判別されたとき(ステップS58:N)、あるいはステップS61でデータの上書きを行った後またはステップS63で空きメモリにデータの書き込みが行われると、次のデータがあるか否かを判別する(ステップS64)。次のデータがあると判別されたとき(ステップS64:Y)には、ステップS57に戻る。一方、次のデータがないと判別されたとき(ステップS64:N)には、一連の処理を終了する(エンド)。
【0042】次に、本実施例における移動通信装置についてより具体的に説明する。
【0043】図7は個人情報として登録データ記憶部25に登録されているデータを具体的にを表わしたものである。このように登録データ記憶部25に登録されている登録データは、個人ごとに、各個人情報を識別するための識別番号であるメモリ番号71と、各個人がグループ化されているグループを識別するための識別情報であるグループ72と、個人の名前73と、その読みを“かな”で示したカナ74と、個人の電話番号75と、電子メールアドレス76とが登録されている。たとえば、メモリ番号71の“1”には、第1のグループに属する“ケイタイ タロウ”という読みの“携帯 太郎”の電話番号が“00000000000”で、電子メールアドレスが“Taro@****”であることを示している。
【0044】このように登録データ記憶部25に登録されている登録情報に対して、CPU32は所望の個人情報を読み出して、上述したようにHTMLテキストを生成する。
【0045】以下では、図7に示したような個人情報が予め登録データ記憶部25に記憶されていたものとする。図3のステップS41で入力装置33を介して全登録情報を送信する旨の指示があった場合、図7に示すメモリ番号“1”〜“4”の全てのデータについて共通バスを介して読み出しが行われ、図4に示したHTMLテンプレートデータに挿入すべく、図5に示した挿入HTMLデータフォーマットに変換される。
【0046】図8はこのような全登録情報選択時に作成された挿入HTMLデータを表わしたものである。このように図5に示した挿入HTMLデータフォーマットにしたがって、メモリ番号に対応する個人情報ごとにタグ“<TR>”で区切られる各行ごとに、コード“TD”で区切られるセル内容を表形式で表示するようにHTMLテキストに変換される。第3行目、第8行目、第13行目、第18行目のタグ“<A href=”については、上述したように携帯電話に登録されている電話番号に対応してリンク先がそれぞれ具体的な携帯電話の電話番号で指定されている。この場合、メモリ番号“1”〜“4”に対応する“携帯 太郎”、“携帯 次郎”、“携帯 三郎”、“携帯 四郎”についての個人情報がHTMLテキスト形式に変換される。
【0047】また、図3のステップS41で入力装置33を介して全登録情報を送信せず、ステップS42で予めグループ化された複数のグループのうち第1のグループの個人情報のみを送信する旨の指示があった場合、図7R>7に示すグループが“第1のグループ”のデータについて共通バスを介して読み出しが行われ、図4に示したHTMLテンプレートデータに挿入すべく、図5に示した挿入HTMLデータフォーマットに変換される。
【0048】図9はこのようなグループ単位の送信選択時に作成された挿入HTMLデータを表わしたものである。このように図5に示した挿入HTMLデータフォーマットにしたがって、メモリ番号に対応する個人情報ごとにタグ“<TR>”で区切られる各行ごとに、コード“TD”で区切られるセル内容を表形式で表示するようにHTMLテキストの変換される。第3行目、第8行目のタグ“<A href=”については、上述したように携帯電話に登録されている電話番号に対応してリンク先がそれぞれ具体的な携帯電話の電話番号で指定されている。この場合グループが“第1のグループ”である“携帯 太郎”、“携帯 次郎”についての個人情報がHTMLテキスト形式に変換される。
【0049】さらにまた、図3のステップS41で入力装置33を介して全登録情報を送信せず、ステップS42でもグループ単位の個人情報のみを送信せず、ステップS43で個別に個人情報を送信する旨の指示があった場合、送信する個人情報の選択をさせる。ここで、“携帯 太郎”の個人情報について送信する旨の選択があったものとすると、図7に示す名前が“携帯 太郎”のデータについて共通バスを介して読み出しが行われ、図4に示したHTMLテンプレートデータに挿入すべく、図5R>5に示した挿入HTMLデータフォーマットに変換される。
【0050】図10はこのような個別に個人情報送信選択時に作成された挿入HTMLデータを表わしたものである。このように図5に示した挿入HTMLデータフォーマットにしたがって、メモリ番号に対応する個人情報ごとにタグ“<TR>”で区切られる各行ごとに、コード“TD”で区切られるセル内容を表形式で表示するようにHTMLテキストの変換される。第3行目のタグ“<A href=”については、上述したように携帯電話に登録されている電話番号に対応してリンク先がそれぞれ具体的な携帯電話の電話番号で指定されている。この場合名前が“携帯 太郎”についての個人情報がHTMLテキスト形式に変換される。
【0051】このようにしてHTMLテキスト形式で作成された送信データは、ユーザによって指定された送信先に対して電子メールにより送信される。この電子メールの受信先では、たとえばパーソナルコンピュータで、公知のブラウザによってこの受信したHTMLテキストデータを表示させることができる。
【0052】図11、図12および図13はそれぞれ図8R>8、図9および図10のように変換された個人情報が付加された送信データを受信し、これをブラウザで表示させたときの表示結果の一例を表わしたものである。携帯電話の電話番号については、リンク先を指定しているので、そのことを示すために下線が施されている。また、下線ではなく表示色を変更するようにしても良い。このようにテンプレートHTMLデータに付加された挿入HTMLデータから構成された送信データを、指定した受信先に電子メールで送信することで、本実施例における移動通信装置の登録情報を受信先のパソコン等で容易に保存させることが可能となる。
【0053】また、受信データはHTMLテキストデータであるので、そのパソコンのエディタにより登録情報を編集することができる。これにより、たとえば、編集後に再び電子メールを用いて移動通信装置側に送信させることも可能である。この場合、受信側である移動通信装置は図6に示した処理により記憶装置34の受信HTMLデータ27に一旦記憶し、上書きによる更新あるいは新規登録を行うことができる。
【0054】これまで説明したように本実施例における移動通信装置は、CPU32により登録データ記憶部25に登録された登録情報を、予め記憶されているテンプレートHTMLデータ記憶部26に付加して一連のHTMLテキストを生成させている。この登録データ記憶部25に登録されている登録情報は、個人の名前や電話番号、あるいは電子メールアドレスといった個人情報のみならず、グループ化を行うための各グループの識別番号も個人情報単位で付加されており、全個人情報あるいはグループ単位、または個人別に登録情報を抽出することができる。このような登録情報を基に生成されたHTMLテキストデータは、出力装置36に表示させたり、通信装置31から外部の別装置にこのHTMLテキストを無線により送信することができる。また、外部からもHTMLテキストデータを通信装置31経由で受信し、これを受信HTMLデータ記憶部27に記憶し、登録データ記憶部25に登録されている個人情報を必要に応じて更新することができる。
【0055】変形例
【0056】本実施例における移動通信装置では、外部から受信した登録情報を図6に示す処理により登録データ記憶部25に登録している個人情報を更新してから、その個人情報を従来の登録情報と同様に使用できるようになっていた。しかし本変形例における移動通信装置では、外部から受信した登録情報を一旦予め登録している個人情報に対して更新させることなく、受信した登録情報そのままに利用できることを特徴としている。
【0057】本変形例における移動通信装置の構成は、図2に示す構成と同一のため説明を省略する。CPU32の処理内容についても、図3および図6で示した送信処理および受信処理と同様である。ただし、図6で説明した受信処理については、この処理を行うか否かをユーザが入力装置33を介して選択することができるようになっている。すなわち、ユーザは外部から受信した登録情報をそのまま予め自装置側で登録していた個人情報の更新に用いるか、あるいは用いないかを選択できるようになっている。受信した外部の登録情報を用いて個人情報の更新を行わない場合は、受信した情報をそのまま登録情報の一種として直接用いる。これには、受信したHTMLデータの電話番号あるいは電子メールアドレスが、上述したようにタグ“<A href=”でリンク先が指定されている必要がある。
【0058】図14は本変形例における移動通信装置の外部から受信した登録情報で予め登録している個人情報の更新を行わない場合についての処理内容の概要を表わしたものである。上述したようにユーザが外部から受信した登録情報をそのまま予め自装置側で登録していた個人情報の更新に用いない旨の選択が行われたときは、CPU32はまず記憶装置34の受信HTMLデータ27から受信したHTMLデータを共通バス30経由で読み出す(ステップS80)。次に、CPU32はこの受信したHTMLデータを、出力装置36に表示する。出力装置36の表示結果は図11〜図13で示したような表形式で表わされる。したがって、上述したようにリンク先が指定されている項目については下線が施されている。そして、CPU32は入力装置33により下線が施されてリンク先が指定されていることを明示している電話番号の文字を押下して選択したとき(ステップS81:Y)には、この押下されて選択された電話番号の文字にリンクされたリンク先の携帯電話の電話番号を表示装置36に表示させて(ステップS82)、所定の発呼機能を起動させることができるようになっている。一方、ステップS81で電話番号の文字が押下されず(ステップS81:N)、下線が施されてリンク先が指定されている電子メールアドレスの文字を押下して選択したとき(ステップS81:Y)には、押下されて選択された電子メールアドレスの文字にリンクされたリンク先の電子メールを送信すべく、所定の電子メールアプリケーションを起動して電子メールの送信準備に移行する(ステップS84)ことができるようになっている。ステップS83で、電子メールアドレスの文字を押下されないとき(ステップS83:N)は、そのまま処理を終了する(エンド)。
【0059】このように本変形例における移動通信装置は、直接個人情報を表形式で表示するHTMLテキストデータを受信後、一旦受信HTMLデータ記憶部に蓄積させ、そのまま読み出して出力装置に表示させるようにした。これにより、受信した登録情報を一旦予め登録している個人情報を更新するといった作業を行うことなしに、そのまま受信した登録情報を利用して予め登録していた個人情報と同様にして使用することができるようになる。
【0060】なお本実施例における移動通信装置では、出力装置に一旦表示させた内容から送信すべき登録情報を選択するようにしていたが、これに限定されるものではない。移動通信装置の小型化の点で出力装置の表示領域を確保できない場合は表形式で表示しなくても良いし、あるいは全く表示させなくても本発明による効果は本質的に変わるものではない。要は、ユーザから送信する個人情報の指定が可能であれば良い。
【0061】なお本実施例および本変形例における移動通信装置で扱われる個人情報として、携帯電話に登録されている名前、カナ、電話番号、電子メールアドレスについて説明したが、これに限定されるものではない。
【0062】なお本実施例および本変形例における移動通信装置では、移動通信装置とパーソナルコンピュータによる保存あるいは編集について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、携帯電話同士等移動通信装置間の個人情報の共有やバックアップにも適用することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明によれば、専用のアプリケーションや通信インタフェースを用いることなく、たとえばパーソナルコンピュータへの保存を行うことができるようになる。そして、送信先では所定フォーマットのテキスト形式の登録情報のため、これを参照することも容易となる汎用的な個人情報の保存システムを構築することができるようになる。
【0064】また請求項2記載の発明によれば、多数の個人情報が登録されていた場合でも、送信すべき情報の指定を容易に行うことができ、操作性を向上させることができる。また、ユーザがグループごとに、送信すべき個人情報の量を制限する等して保存の優先度を設けるといった適切な登録情報の管理が可能となる。
【0065】さらに請求項3記載の発明によれば、、インターネットや公衆網などの巨大な通信インフラを用いることができ、職場や家庭内のパーソナルコンピュータ等の大容量の記憶容量を持つホストに容易に個人情報の保存を行うことができる。
【0066】さらにまた請求項4記載の発明によれば、たとえばこのパーソナルコンピュータ上で編集した個人情報を受信するようにする等個人情報を他の移動通信装置などから受信して、面倒な個人情報の登録作業を不要とすることができ、より操作性の向上する移動通信装置を提供することができる。
【0067】さらに請求項5記載の発明によれば、受信した個人情報を一旦予め登録している個人情報を更新するといった作業を行うことなしに、そのまま受信した個人情報を利用して予め登録していた個人情報と同様にして使用することができるようになる。
【0068】さらに請求項6記載の発明によれば、送信元あるいは送信先でも何ら複雑な処理することなく、簡単に表形式の個人情報を表示させることができるとともに、一般的なコンピュータ等で編集などの処理も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における移動通信装置の原理的構成を示す構成図である。
【図2】本実施例における移動通信装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施例における移動通信装置の送信処理内容の概要を示す流れ図である。
【図4】本実施例におけるテンプレートHTMLデータの一例を示す説明図である。
【図5】本実施例における挿入HTMLデータの一例を示す説明図である。
【図6】本実施例における移動通信装置の受信処理内容の概要を示す流れ図である。
【図7】本実施例における移動通信装置の登録データ記憶部に登録されている登録情報の一例を示す説明図である。
【図8】本実施例における移動通信装置の全登録情報選択時の挿入HTMLデータの一例を示す説明図である。
【図9】本実施例における移動通信装置のグループ単位の送信選択時の挿入HTMLデータの一例を示す説明図である。
【図10】本実施例における移動通信装置の個別の送信選択時の挿入HTMLデータの一例を示す説明図である。
【図11】本実施例における移動通信装置の全登録情報選択時の表示結果の一例を示す説明図である。
【図12】本実施例における移動通信装置のグループ単位の送信選択時の表示結果の一例を示す説明図である。
【図13】本実施例における移動通信装置の個別の送信選択時の表示結果の一例を示す説明図である。
【図14】本変形例における移動通信装置の処理内容の概要を示す流れ図である。
【図15】従来提案された移動通信装置の構成の概要を示す構成図である。
【符号の説明】
10、32 CPU
11、35 ROM
12 RAM
13、31 通信装置
14 平面ディスプレイ
15 選択装置
20 データ処理部
21 入力部
22 出力部
23 第1の記憶部
24 第2の記憶部
25 登録データ記憶部
26 テンプレートHTMLデータ記憶部
27 受信HTMLデータ記憶部
30 共通バス
33 入力装置
34 記憶装置
36 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 各個人に通信を行うための個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、この個人情報記憶手段に記憶された個人情報から送信すべき個人情報を選択する選択手段と、この選択手段によって選択された個人情報を前記個人情報記憶手段から抽出する抽出手段と、この抽出手段によって抽出された個人情報を所定フォーマットのテキストデータに変換する変換手段と、予め前記個人情報を表形式で表示するための前記所定フォーマットのテンプレートデータを記憶するテンプレートデータ記憶手段と、前記選択手段によって選択された個人情報の送信先を指定する指定手段と、前記テンプレートデータ記憶手段に記憶されたテンプレートデータに前記変換手段によって変換されたテキストデータを付加してこの指定手段によって指定された送信先に送信する送信手段とを具備することを特徴とする移動通信装置。
【請求項2】 前記個人情報記憶手段に記憶された個人情報は複数のグループにグループ化され、前記選択手段はグループ単位に送信すべき個人情報を選択することを特徴とする請求項1記載の移動通信装置。
【請求項3】 前記指定手段は前記送信先を電子メールアドレスで指定し、前記送信手段はこの指定手段によって指定された送信先に対して電子メールで前記テンプレートデータ記憶手段に記憶されたテンプレートデータに前記変換手段によって変換されたテキストデータを付加して送信することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動通信装置。
【請求項4】 予め各個人に通信を行うための個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、自装置宛てに送信された所定フォーマットの個人情報を受信する受信手段と、この受信手段によって受信された前記個人情報を記憶する受信データ記憶手段と、この受信データ記憶手段によって記憶された前記個人情報ごとに前記個人情報記憶手段に記憶されているか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって前記個人情報が前記個人情報記憶手段に記憶されていると判別されたときには前記個人情報の前記個人情報記憶手段への登録の可否を選択させる登録可否選択手段と、この登録可否選択手段によって登録可と選択されたときあるいは前記判別手段によって前記個人情報が前記個人情報記憶手段に記憶されていないと判別されたときには前記個人情報を前記個人情報記憶手段に登録する登録手段とを具備することを特徴とする移動通信装置。
【請求項5】 前記受信手段は自装置宛てに送信された前記個人情報を表形式で表示するためのテキスト形式の所定フォーマットでリンク先を指定した個人情報を受信し、前記受信データ記憶手段によって記憶された前記個人情報を表形式で表示する表示手段と、この表示手段によって表示された個人情報のうちリンク先を指定した個人情報を選択するリンク先選択手段と、このリンク先選択手段によって選択された個人情報に対応して前記受信データ記憶手段に記憶された前記個人情報のリンク先情報に対応する送信処理を行う送信処理手段とを備えることを特徴とする請求項4記載の移動通信装置。
【請求項6】 前記所定フォーマットはハイパーテキスト・マークアップ言語であることを特徴とする請求項1〜請求項5記載の移動通信装置。

【図13】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図15】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【公開番号】特開2000−253129(P2000−253129A)
【公開日】平成12年9月14日(2000.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−56359
【出願日】平成11年3月4日(1999.3.4)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】