説明

移載装置

【課題】物品が載置されたパレットにフォークを差し込んでトラックの荷台に積み込む移載装置において、トラックが、積み込まれる物品の重量に応じて荷台の高さが自動的に変化する構造を備える車種であっても、物品を荷台に載せた後に、パレットを引きずることなくフォークを抜くことを可能とする。
【解決手段】フォークの高さ位置を自動制御する制御装置を備え、物品をトラックの荷台に載置する荷降ろし処理後に、フォークの上面及び下面が、パレットの差込部の上面及び下面に接触しない位置であることを検出した後に、パレットの差込部からフォークを抜くように制御する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラック等の搬送車の荷台に、物品が載置されたパレットを積み込むトラックローダやフォークリフト等の移載装置に関する。この移載装置による物品の移載先となるトラックは、気や窒素ガスや油等の流体をバネとして利用するサスペンション装置を備え、荷台に積み込まれた物品の重量に応じて、荷台が沈み込むと、サスペンションの硬さが最適となるように前記流体の供給が行われて、荷台の高さ位置が自動的に変化するトラックである。
【背景技術】
【0002】
従来から、工場などにおいて、トラックの荷台に、物品が載置されたパレットを移載するトラックローダやフォークリフト等の移載装置が用いられている。
このような移載装置においては、一般的に2本一組とした単数または複数組のフォークがパレットをすくい上げるための手段として備えられており、移載対象の物品はパレットに載置されて、パレットごとトラックの荷台などに積み込まれる。
【0003】
こうした移載装置の適用例としては、例えば特許文献1に開示されるような荷積みシステムがある。
この荷積みシステムにおいては、前記移載装置は、フォークを有する作業台車に構成されており、この作業台車が、荷積み用のトラックの両側方においてレール上を走行し、コンベア等に貯留された物品が、トラックの荷台の両側から並べて自動的に積み込まれる。
【0004】
従来より、このような作業台車(移載装置)において、物品が載置されたパレットの荷台への積込みに際するフォークの動作制御は、パレットからフォークを抜く際に、パレットを引きずることがないように、次のような手順で行われていた。
まず、パレットを荷台に載置させた後、フォークを下降させ、その後、フォーク上に載荷のないことが検出されてから、フォークを抜くというものである。ここで、フォーク上の載荷(フォーク上載荷)は、該フォークに設けられる載荷センサにより検出される。
【0005】
具体的には、このようなフォークの動作制御は、図7に示すような動作フローにより行われていた。
すなわち、まず、作業台車が物品の載置されたパレットにフォークを差し込んで持ち上げ、この物品をパレットごとトラックの荷台の荷降ろし位置の上方まで移動させ、フォークを下降させるまでの準備をする荷降ろし準備を行う(S100)。ここで、荷降ろし位置とは、パレットが荷台上に載置される場所を示している。
このトラック荷台への荷降ろし準備後に、前記載荷センサからの検出信号を用いた荷降ろし動作が行われる(S101〜S103)。つまり、前記ステップS100において作業台車によりトラックの荷台にパレットが載置されると、フォークの下降動作が開始される(S101)。そして、このフォークの下降により、載荷センサにおけるフォーク上載荷の検出がOFFとなったか否かが判断される(S102)。ここで、フォーク上載荷の検出がOFFになったと判断されると、フォークの下降動作は停止される(S103)。これにより、荷降ろし動作が完了する。
【0006】
前記ステップS103で荷降ろし動作が完了すると、対向台車の荷降ろし動作が完了したか否かが判断される(S104)。ここで、対向台車とは、2台の作業台車がトラックの荷台を挟んで対向した状態で荷台への積込みが行われる場合の対向する作業台車のことであり、対向台車の荷降ろし動作が完了したと判断されると、作業台車において、パレットの差込部からフォークを抜くフォークの収納動作が開始される(S105)。
そして、前記ステップ105において開始されたフォークの収納動作が完了することで(S106)、フォークによる一連の積込み動作は終了する。
【特許文献1】特開2001−301984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、近年、前述の如く物品が積み込まれるトラックにおいては、車両に装着されるサスペンションとして空気弾性を利用して車体を支えるエアサスペンション装置を備えること等により、積み込まれる物品の重量に応じて荷台の高さ位置が変化するトラックに対して物品の積込みを行う場合、前述したような動作フローに従ってフォークが制御されると、次のような問題が生じる場合があった。
【0008】
すなわち、トラックの荷台にパレットが載置され、該パレット上の物品の荷重により荷台が沈み込むと、エアスプリングが最適の硬さとなるまで空気を自動的に供給し続けることとなる。物品の重量が重くなればなる程、サスペンションを硬くする必要があるため、供給する空気の量が多くなり、荷台の高さ位置が元の高さ位置よりも高くなる傾向にある。このため、対向車の荷降ろし動作の完了を待っている間に、パレットの差込部にフォークが差し込まれた状態で荷台が持ち上げられると、フォークの下面がパレットの差込部の下面に接触して引っかかることがあり、この状態でフォークが抜かれることで、パレットが引きずられる等して、所定の位置に積み込まれたパレットがずれるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、物品が載置されたパレットにフォークを差し込んでトラックの荷台に積み込む移載装置において、トラックが、積み込まれる物品の重量に応じて荷台の高さが自動的に変化する構造を備える車種であっても、物品を荷台に載せた後に、パレットを引きずることなくフォークを抜くことを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
即ち、請求項1においては、昇降自在の物品支持部を有し、該物品支持部を、物品に一体もしくは別体で設けられる差込部に差し込んで、該物品を搬送車の荷台に積み込む移載装置であって、前記物品支持部の高さ位置を自動制御する制御装置を備え、該制御装置は、前記物品を前記荷台に載置する荷降ろし処理後に、前記物品支持部の上面および下面が前記差込部の上面および下面に接触しない位置であることを検出した後に、前記差込部から前記物品支持部を抜くように制御するものである。
【0012】
請求項2においては、前記物品支持部に、該物品支持部上の載荷の有無を検出するセンサを設け、前記制御装置は、前記物品支持部を前記センサにより載荷が検出されるまで上昇させる上昇処理を行って、前記物品支持部の上面が前記差込部の上面に接触する位置まで前記物品支持部を上昇させたと判定し、その後、前記物品支持部を前記センサにより載荷が検出されなくなるまで下降させることで、前記物品支持部の上面及び下面が前記差込部の上面および下面に接触しない位置まで前記物品支持部が下降したと判定するものである。
【0013】
請求項3においては、前記制御装置は、前記上昇処理時に、前記センサにより前記載荷が検出される状態が、所定時間継続した場合、前記下降処理に移行し、前記所定時間継続する前に、前記センサにより前記載荷が検出されなくなると、再び前記物品支持部を上昇させるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
請求項1においては、搬送車が、積み込まれる物品の荷重により荷台の高さが自動的に変化する車種で、物品支持部が物品の差込部の下面に接触して、物品を引きずるおそれがある場合であっても、物品支持部が差込部の上面または下面に接触しない位置であることを検出した後に物品支持部を差込部から抜くため、物品を引きずることなく物品支持部を差込部から抜くことができる。
【0016】
請求項2においては、物品支持部の載荷の有無を検出するセンサを利用して、物品支持部が物品の差込部の上面及び下面のいずれにも接触することが防止され、物品を荷台に載置した後に、物品を引きずることなく物品支持部を抜くことが可能となる。
【0017】
請求項3においては、上昇処理において、搬送車の荷台の高さが変化する場合であっても、その変化に物品支持部を追従させることができる。
これにより、搬送車によって、荷台の上昇するタイミングや量が異なる場合であっても、その上昇のタイミングや量に関わらず、確実に上昇処理を行うことができ、位置決め処理における物品支持部の位置決めをより確実なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る移載装置の一例を、荷積みシステムに用いられる作業台車としている。この荷積みシステムでは、トラックの両側方において所定の走行経路を走行する作業台車により、トラックの荷台の両側からパレットに載置された物品が積み込まれる。
【0019】
まず、荷積みシステムの概略構成について、図1を用いて説明する。
荷積みシステムにおいては、移載される物品10が貯留される貯留ステーション1が設けられており、該貯留ステーション1に隣合って、搬送車としてのトラック3が停止される停車ステーション2が設けられている。
貯留ステーション1においては、チェーンコンベア等により構成される2列のコンベア4・4が配設されており、各コンベア4にパレット8に載置された物品10が一列に並んだ状態で貯留される。
停車ステーション2は、トラック3が進入する床面または地面上の所定領域であり、貯留ステーション1のコンベア4の延長方向に続いて設けられる。この停車ステーション2は、トラック3が、その進行方向をコンベア4の進行方向と同じくして停車できるように設けられ、貯留ステーション1が設けられる側と反対側にトラック3の出入口2aが設けられる。
トラック3は、その荷台3aが、例えば、左右の壁面が荷台天井略中央部に前後方向に設けられる支軸により側方に回動自在に支持される、いわゆるガルウイング型の構造を有し、左右両側方からの荷役が可能となっている。
【0020】
これら貯留ステーション1及び停車ステーション2の並びの両側に沿って、移載装置としての作業台車6の走行経路となるレール5が敷設される。各レール5には、複数台の作業台車6が設置されるとともに、1台の作業位置指示台車7が設置される。レール5は、それぞれ内側レール5aと外側レール5bとの組として構成されており、各作業台車6は、内外のレール5a・5bに跨って設置され、作業位置指示台車7は、内側レール5aに設置される。
作業台車6は、貯留ステーション1から物品10をパレット8ごと取り出してトラック3の荷台3aに積み込む作業を行うものであり、左右両側方からの荷役が可能な荷台3aに対して、左右両側から物品10の積込みを行う。作業台車6は自走式の電動車であり、該作業台車6の走行経路を構成するレール5の上方において、ポール等を介して架設されるトロリー線(図示略)により給電される。
作業位置指示台車7は、手押し式の台車などに構成され、作業台車6に対して、トラック3への最初の積込み作業位置を指示するものであり、作業台車6よりもトラック3の前方へ先行する位置に設置される。
【0021】
また、荷積みシステムにおいては、貯留ステーション1または停車ステーション2の近傍に、該システム全体を制御する制御盤30及び操作盤31が設置されている。
【0022】
次に、作業台車6の構成について、図2及び図3を用いて説明する。
作業台車6は、物品支持部としてのフォーク11と、このフォーク11の昇降機構(フォーク昇降機構14)と、を有するフォーク台車である。図3に示すように、作業台車6の前方(物品10側)に向けて略水平方向に突出する一対のフォーク11を、物品10が載置されるパレット8に差し込んですくい上げることで、物品10を移載する。パレット8においては、上板8aと下板8bとの間の隙間などにより、フォーク11を差し込むための差込部9が構成される。
つまり、フォーク11は差込部9に対して挿入可能な形状に構成され、フォーク11が差込部9に差し込まれた状態で上下方向に所定の間隔が生じるように構成される。具体的には、例えば、差込部9の上下幅約80mmに対して、フォーク11の厚みが約40mm等とされる。
【0023】
図2に示すように、作業台車6は、その台車本体6a上において、台車進退方向と直交する方向に進退自在に設けられるマスト12を有しており、該マスト12の正面にフォーク11が昇降可能に設けられる。これにより、フォーク11は台車本体6aに対して進退及び昇降可能に構成される。マスト12の進退は、台車本体6a上に設けられるマスト進退機構13により行われる。すなわち、フォーク11の進退は、マスト進退機構13により行われ、フォーク11の昇降は、同じく台車本体6a上に設けられるフォーク昇降機構14により行われる。ここで、マスト12には、該マスト12に対して昇降自在に設けられるとともにフォーク昇降機構14により昇降されるフォーク支持昇降体15設けられており、該フォーク支持昇降体15を介してフォーク11が設けられることにより、フォーク11がマスト12に対して昇降可能に構成される。
また、台車本体6aの下側においては、作業台車6の走行用モータ22が設けられている。
【0024】
これらマスト進退機構13の駆動源である進退用モータ23及びフォーク昇降機構14の駆動源である昇降用モータ24(図4参照)や、走行用モータ22には、前記トロリー線から給電される。つまり、作業台車6には、トロリー線に摺接する集電子18が、台車本体6a上において立設されるポール17を介して設けられており、この集電子18を介してトロリー線から前記各モータへの給電が行われる。
【0025】
また、図3に示すように、物品支持部としてのフォーク11には、該フォーク11上の載荷(以下、「フォーク上載荷」という。)の有無を検出するセンサとしての載荷センサ25が設けられている。載荷センサ25は、接触式のセンサであり、フォーク11の先端部などにおいて設けられ、可動片26、バネ等の弾性体27及び図示せぬ接触スイッチ等から構成される。
可動片26は、フォーク11に設けられる穴11c内に上下方向に伸縮可能に設けられる弾性体27を介して、フォーク11の上面(以下、「フォーク上面11a」という。)から突出した状態で設けられる。また、前記接触スイッチは、穴11c内に設けられ、可動片26が弾性体27の弾性力に抗して、その上面がフォーク上面11aと略同一面上に位置するまで下降した状態で、該可動片26が接触スイッチに接触するように配置される。なお、可動片26の突出・下降状態は、前記接触スイッチの代わりに、光センサ等の非接触式センサにより検出されるものとしても良い。
【0026】
このような構成の載荷センサ25により、パレット8の差込部9に差し込まれた状態のフォーク11が、該差込部9の上面(パレット8の上板8aの下面、以下、「差込部上面9a」という。)に接触することにより、可動片26が下降して、前記接触スイッチに接触することにより、フォーク上載荷、即ちフォーク上面11aが差込部上面9aに接触していることが検出される。フォーク上面11aが差込部上面9aから離れると、可動片26は弾性体27により上昇され前記接触スイッチから離れ、これにより、フォーク上面11aが差込部上面9aに接触していないことが検出される。
なお、載荷センサ25の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、略へ字状に形成されるレバーがフォーク上面11aより上方に突出した状態で取り付けられて構成されるレバータイプのセンサ等を用いることができる。
【0027】
続いて、荷積みシステムの制御構成について、図4を用いて説明する。
各作業台車6は、コンピュータ等で構成される台車制御装置32を備えており、この台車制御装置32の制御に従って動作する。各作業台車6の台車制御装置32は、その上位制御装置となる共通の前記制御部30(荷積みシステムの制御部)により統括制御され、前記操作盤31の指令に従う。操作盤31には、タッチパネルやテンキー等の各種入力手段が設けられる。
【0028】
台車制御装置32は、フォーク11の昇降及び進退の制御を行う積込み制御部33と、作業台車6の走行の制御を行う走行制御部34とを備えている。
すなわち、積込み制御部33は、マスト進退機構13及びフォーク昇降機構14の駆動源である進退用モータ23及び昇降用モータ24の制御を行うことにより、フォーク11の制御を行う。ここで、積込み制御部33には、前記載荷センサ25が接続されており、該積込み制御部33は、載荷センサ25からの検出信号に基づいてフォーク11の昇降及び進退を制御する。
また、走行制御部34は、作業台車6に設けられる走行用モータ22の制御を行うことで、作業台車6の走行を制御するものであり、作業台車6に設けられる各種センサによって検出される作業台車6の走行量や走行位置などに基づいて、作業台車6の作業位置や速度などを制御する。
【0029】
以上のように構成される荷積みシステムにおける積込み動作は、次のようにして行われる。すなわち、図1に示すように、貯留ステーション1において、2列に設けられる各コンベア4・4には、トラック3の荷台3aに2列に積載される各列に対応した物品10が一列に並べられて貯留される。
トラック3は、停車ステーション2に出入口2aからバックして所定位置まで進入させ、荷台3aの壁面などを開放して、該荷台3aの左右両側方から荷役が可能な状態とされる。
【0030】
このように準備された状態で、レール5上の作業位置指示台車7を、トラック3の荷台3aの前端位置まで移動させ、該作業位置指示台車7の位置決めを行う。作業位置指示台車7の位置決めをした後は、制御盤30、操作盤31及び作業台車6に具備される台車制御装置32の制御による自動運転で、各作業台車6により、貯留ステーション1のパレット8に載置された物品10が1個ずつ取り出され、トラック3の荷台3aに前端から後方へ順次並べられて物品10の積込み作業が行われる。
【0031】
この自動運転において、作業台車6のトラック3に対する最初の作業位置(荷積み作業のための停止位置)は、作業台車6が、前述の如く位置決めされた作業位置指示台車7を検出することにより定められる。そして、後続の作業台車6の作業位置は、前方の作業台車6を検出することにより定められ、順次各作業位置へと移動される。すなわち、各作業台車6の作業位置は、作業位置指示台車7の位置から定められる最初の作業位置を基準として、各作業台車6において検出される他の作業台車6や走行量に基づき、台車制御装置32により定められる。
そして、各作業台車6の作業位置において、物品10が載置されたパレット8のトラック3の荷台3aへの積込みが、積込み制御部33の制御により行われる。
このような荷積みシステムにおける積込み動作は、貯留ステーション1の両側に配設される各レール5において互いに独立して並行して進められる。
【0032】
以下、作業台車6における物品10の積込みに際しての、フォーク11の動作制御について説明する。
フォーク11の動作制御が行われるに際し、停車ステーション2に停車されるトラック3が、エアサスペンション装置を備えること等により、積み込まれる物品10の重量に応じたエアサスペンションの硬さとなるように、荷台3aの高さ位置が自動的に変化する構造を有する車種(以下、単に「エアサス車」ともいう。)であるか、あるいは荷台3aの高さ位置が自動的に変化する構造を有しない車種(以下、「通常車」という。)であるかが、予め操作盤31において選択される。
つまり、操作盤31には、停車ステーション2に停車されたトラック3が、エアサス車であるか通常車であるかの車種の選択が行われる車種選択手段35が設けられており(図4参照)、該車種選択手段35により、トラック運転者や現場作業員によってトラック3の車種が予め選択される。ここで選択された車種は、台車制御装置32により認識され、フォーク11の動作制御に反映される。
【0033】
フォーク11の動作制御は、積込み制御部33を介してフォーク11を制御する制御装置としての台車制御装置32により、次のようにして行われる。
【0034】
すなわち、台車制御装置32は、フォーク11を制御するに際し、物品10が載置されたパレット8を、トラック3の荷台3aに載置して、フォーク上面11aがパレット8の差込部上面9aから離れる位置までフォーク11を下降させ、フォーク11に掛かっている物品10の荷重を荷台3aに移動させる荷降ろし処理を行い、この荷降ろし処理後に、フォーク11を差込部9から抜く収納処理を行う。
そして、トラック3が、エアサス車の場合、前記収納処理に先立って、フォーク11の位置決め処理を行う。
【0035】
前記位置決め処理は、フォーク上面11aがパレット8の差込部上面9aに接触する位置までフォーク11を上昇させる上昇処理と、該上昇処理後に、フォーク上面11a及びフォークの下面(以下、「フォーク下面11b」という。)がパレット8の差込部上面9a及び差込部9の下面(パレット8の下板8bの上面、以下、「差込部下面9b」という。)に接触しない位置までフォーク11を下降させる下降処理とからなる。
なお、前記上昇処理は、パレット8からフォーク11を接触させることなく引き抜くために、フォーク11の高さ位置を位置決めする処理であり、フォーク11によって物品10を荷台3aから移載するために持ち上げる処理ではない。
【0036】
具体的には、フォーク11の動作制御は、図5に示すような動作フローにより行われる。
すなわち、まず、前述の如く移動され作業位置にある作業台車6により、フォーク11が差し込まれた状態のパレット8が、トラック3の荷台3aの荷降ろし位置の上方に移動され、フォーク11を下降させる準備をする荷降ろし準備が完了すると(S10)、荷降ろし処理(S11〜S13)が行われる。
荷降ろし処理(S11〜S13)においては、フォーク11の下降動作が開始され(S11)、フォーク11の下降により物品10がトラック3の荷台3aに載置されて(物品10の荷重が掛かって)、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がOFFとなった否かを検出し(S12)、OFFであればフォーク11をさらに少しだけ下降させて、フォーク11の下降を停止させる(S13)。
載荷センサ25のON、OFFを検出することにより、フォーク11の上面11aがパレット8の差込部上面9aから離れたか否かが判断でき、物品10の荷重がフォーク11からトラック3の荷台3aに移動したか否かが判断できる。
【0037】
前記ステップS13で荷降ろし処理が完了すると、対向台車の荷降ろし動作が完了したか否かが判断される(S14)。つまり、前記対向台車とは、反対側のレール5を走行する作業台車6であって、トラック3の荷台3aを挟んで対向する位置において作業を行っている作業台車6ことであり、この対向台車がある場合、該対向台車の荷降ろし動作が完了した後に、次の処理へ移行する。
なお、対向台車がない場合、あるいはトラック3の荷台3aの一側のみから物品の積込みが行われる場合は、前記ステップS14は省略される。また、対向台車の影響を除くためのステップS14の処理の実行時期は、荷降ろし処理後に限定されるものではなく、荷降ろし処理と荷降ろし処理との間や、荷降ろし処理と位置決め処理の間、あるいは位置決め処理と収納処理との間などにおいて、必要に応じて適宜実行するものとしても良い。
【0038】
前記ステップS14において、対向台車の荷降ろし動作が完了したと判断されると、トラック3の車種が、エアサス車であるか否かが判断される(S15)。つまり、台車制御装置32は、前述の如く、操作盤31において車種選択手段35により予め行われた、トラック3がエアサス車か通常車かの車種の選択に基づき、該トラック3がエアサス車であるか否かを判断する。
ここで、トラック3がエアサス車であると判断されると、処理は、位置決め処理(S16〜S21)に移行し、トラック3がエアサス車でないと判断されると、処理は、後述する収納処理(S22及びS23)に移行する。
位置決め処理(S16〜S21)は、上昇処理(S16〜S18)と、上昇処理後に実行される下降処理(S19〜S21)とからなる。
【0039】
この位置決め処理は、荷台3aに物品10の積込みを行うトラック3がエアサス車である場合、前記荷降ろし処理後に行われるものであり、まず、上昇処理において、フォーク11の上昇動作が開始される(S16)。次に、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がONとなったか(検出されたか)否かが判断される(S17)。つまり、このステップS17においては、載荷センサ25の検出信号に基づいて、前記ステップS16において上昇が開始されたフォーク11のフォーク上面11aが、パレット8の差込部上面9aに接触したか否かが判断され、フォーク上面11aが差込部上面9aに接触してフォーク上載荷の検出がONとなったと判断されると、フォーク11の上昇動作が停止される(S18)。これにより、上昇処理は終了する。
すなわち、この上昇処理後においては、フォーク上面11aが差込部上面9aに接触して、フォーク11の上方の移動限界に達した状態となる。
【0040】
上昇処理後には、下降処理(S19〜S21)が行われる。この下降処理においては、まず、前記ステップS18によって停止された状態のフォーク11の下降動作が開始される(S19)。次に、このフォーク11の下降により、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がOFFとなったか否かが判断される(S20)。つまり、このステップS20においては、載荷センサ25の検出信号に基づいて、前記ステップS19において下降が開始されたフォーク11のフォーク上面11aが、パレット8の差込部上面9aから離れたか否かが判断され、フォーク上面11aが差込部上面9aから離れてフォーク上載荷の検出がOFFとなったと判断されると、フォーク11がさらに少しだけ下降して、フォーク11の下降動作が停止される(S21)。これにより、下降処理は終了する。
【0041】
すなわち、この位置決め処理においては、上昇処理において差込部上面9aに接触した状態となったフォーク11が下降処理において下降されることにより、パレット8の差込部9内において、フォーク上面11a及びフォーク下面11bのいずれもが差込部上面9a及び差込部下面9bに接触しない状態となり、フォーク11の上方及び下方において差込部9に対する間隔がそれぞれ設けられた状態に位置決めされることとなる。
【0042】
位置決め処理後には、収納処理(S22及びS23)が行われる。なお、この収納処理は、前記ステップS15において、トラック3がエアサス車でないと判断された場合にも当然行われる。この収納処理においては、前記位置決め処理(通常車の場合は荷降ろし処理)において位置決めされたフォーク11の収納動作が開始される(S22)。つまり、パレット8の差込部9内において、差込部上面9a及び差込部下面9bのいずれにも接触していない状態のフォーク11が、作業台車6におけるマスト12の後退により、差込部9から抜かれ始める。そして、フォーク11の先端部までが差込部9から抜かれると、フォーク11の収納動作は完了する(S23)。これにより、収納処理は終了し、フォーク11による一連の積込み動作は終了する。
【0043】
このように、フォーク11の動作制御を行うことにより、トラック3が、積み込まれる物品の重量に応じて荷台3aの高さが自動的に変化する車種であっても、フォーク11がパレット8の差込部9に接触した状態で抜かれることを防止することができ、荷台3aへ載置されたパレット8がずれることを防止して、パレット8の積込み位置の正確性を向上することができる。
つまり、トラック3の荷台3aにパレット8を載置した後、フォーク11が、上昇処理において一旦差込部上面9aに接触し、その後に差込部上面9a及び差込部下面9bのいずれにも接触しない状態で位置決めされた後に抜かれることとなるので、積み込まれる物品10の重量に応じて荷台3aが自動的な変化により上昇されることによっても、フォーク11を差込部9に引っ掛かることなく抜くことができる。
【0044】
また、フォーク11の動作制御における位置決め処理においては、台車制御装置32は、フォーク11に設けられる載荷センサ25のフォーク上載荷の検出により、差込部9内のフォーク11の上下位置を判定することとしている。
つまり、台車制御装置32は、フォーク11を載荷センサ25により載荷が検出されるまで上昇させる上昇処理を行って、フォーク上面11aが差込部上面9aに接触する位置までフォーク11を上昇させたと判定し、その後、フォーク11を載荷センサ25により載荷が検出されなくなるまで下降させることで、フォーク上面11a及びフォーク下面11bが、差込部上面9a及び差込部下面9bに接触しない位置までフォーク11が下降したと判定する。
このように、載荷センサ25を利用してフォーク11の上下位置を判定するので、フォーク11が、差込部上面9a及び差込部下面9bのいずれにも接触することが防止され、物品10を荷台3aに載置した後に、物品10を引きずることなくフォーク11を抜くことが可能となる。また、載荷センサ25を利用することにより、前記位置決め処理に係わる構成が単純化されて、コスト低減に繋がる。
【0045】
また、フォーク11の動作制御においては、上昇処理時に、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がONである状態が、所定時間継続した場合、下降処理に移行し、前記所定時間経過する前に、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がOFFとなると、再びフォーク11を上昇させることが好ましい。
【0046】
すなわち、上昇処理での前記ステップS18において、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がONである状態が所定時間継続するということは、フォーク上面11aが差込部上面9aに接触した状態が所定時間継続するということであり、荷台3aが所定時間の間一定の高さにある状態を示すこととなる。
ここで、前記所定時間は、積込み制御部33に備えられるタイマ36により計測される。つまりこの場合、台車制御装置32は、上昇処理において、載荷センサ25からのフォーク上載荷の検出がONとなった時点から、この検出がONである状態がタイマ36により計測される所定時間継続した場合、処理を下降処理に移行し、ステップS19におけるフォーク11の下降動作を開始する。
【0047】
一方、台車制御装置32は、上昇処理時において、載荷センサ25からのフォーク上載荷の検出がONとなった時点から、前記所定時間経過する前に、フォーク上載荷の検出がOFFとなると、再びフォーク11の上昇動作を開始する。
つまり、前記ステップS16において上昇が開始されたフォーク11は、ステップS17において載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がONとなると、ステップS18においてその上昇動作が停止されるが、ここで、荷台3aが上昇することにより、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がOFFとなると、さらにフォーク11を上昇させることにより、フォーク上載荷の検出がONとなるようにフォーク11を上昇させ続ける。
【0048】
このように、フォーク11を制御することにより、上昇処理において、トラック3の荷台3aの高さが変化する場合であっても、その変化にフォーク11を追従させることができるとともに、トラック3の荷台3aの高さ変化が終了して、その高さが安定した後に下降処理を行うことが可能となる。
これにより、例えば、トラック3の荷台3aが、異なるタイミングで段階的に上昇されるように変化する場合や、上昇量が異なる場合であっても、その上昇のタイミングや量に関わらず、荷台3aの高さ位置の変化にフォーク11を追従させてフォーク上面11aを差込部上面9aに接触させることができるので、確実に上昇処理を行うことができ、位置決め処理におけるフォーク11の位置決めをより確実なものとすることができる。
【0049】
さらに、トラック3の荷台3aの上昇量が多い場合でも、その上昇によってパレット8の差込部9内にあるフォーク11がパレット8を介して持ち上げられることを回避することができるので、荷台3aへ載置されたパレット8がずれることを防止して、パレット8の積込み位置の正確性を向上することができる。
【0050】
なお、本実施の形態では、車種選択手段35を設けたが、物品10が積み込まれるトラック3が、荷台の高さ位置が自動的に変化する構造を備えたトラック上昇処理ばかりであれば、車種選択手段35を設ける必要はない。例えば、図6に示すような動作フローによりフォーク11の動作制御を行っても良い。
【0051】
すなわち、まず、物品10が載置されフォーク11が差し込まれた状態のパレット8が、トラック3の荷台3aに載置され、荷降ろし処理が行われる(S30)。
そして、後述するステップS34において対向台車の荷降ろし動作が完了したと判断されるまで、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出が常にONである状態となるように、位置決め処理の上昇処理を継続させるようにする。
【0052】
つまり、前記ステップS30の後に、位置決め処理における上昇処理(S31〜S33)が行われ、該ステップS30の後に、フォーク11の上昇動作が開始される(S31)。次に、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がONとなったか否かが判断される(S32)。ここで、フォーク上載荷の検出がONと判断されれば、フォーク11の上昇動作を停止させ(S33)、フォーク上載荷の検出がOFFと判断されれば、フォーク11を上昇させ続ける。
【0053】
前記ステップS33でフォーク11の上昇動作が停止すると、対向台車の荷降ろし動作が完了したか否かが判断される(S34)。ここで、対向台車の荷降ろし動作が完了したと判断されると、処理は下降処理(S35〜S36)へ移行し、荷降ろし動作が完了したと判断されないと、フォーク11がさらに上昇される。
つまり、ここでは、対向台車の荷降ろし動作が完了するまでの間に、トラック3の荷台3aが上昇するおそれがあるので、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出が常にONである状態となるようにフォーク上載荷を検出し続け、フォーク上載荷の検出がOFFになれば、フォーク11を上昇させる。
【0054】
前記ステップS34において、対向台車の荷降ろし動作が完了したと判断されると、前記ステップS33によって停止された状態のフォーク11の下降動作が開始される(S35)。次に、このフォーク11の下降により、載荷センサ25におけるフォーク上載荷の検出がOFFとなったか否かが判断される(S36)。つまり、このステップS36においては、載荷センサ25の検出信号に基づいて、前記ステップS35において下降が開始されたフォーク11のフォーク上面11aが、パレット8の差込部上面9aから離れたか否かが判断され、フォーク上面11aが差込部上面9aから離れてフォーク上載荷の検出がOFFとなったと判断されると、フォーク11の下降動作が停止される(S37)。これにより、下降処理は終了し、位置決め処理は終了する。
【0055】
位置決め処理後には、収納処理(S38及びS39)が行われる。この収納処理においては、前記位置決め処理において位置決めされたフォーク11の収納動作が開始される(S38)。つまり、パレット8の差込部9内において、差込部上面9a及び差込部下面9bのいずれにも接触していない状態のフォーク11が、作業台車6におけるマスト12の後退により、差込部9から抜かれ始める。そして、フォーク11の先端部までが差込部9から抜かれると、フォーク11の収納動作は完了する(S39)。これにより、収納処理は終了し、フォーク11による一連の積込み動作は終了する。
【0056】
図5や図6に示すフローは、フォーク11上の載荷センサ25により、フォーク11とパレット8との接触の有無を判定する構成したことに対応したフローである。載荷センサ25は、フォーク上面11aとパレット8との接触の有無を検出するセンサであり、このセンサを利用してフォーク下面11bとパレット8との接触の有無を判定するため、常に上昇処理(S16〜S18)や下降処理(S19〜S21)を行う構成としている。
【0057】
これに対して、フォーク11に上下距離センサを設ける構成とし、この上下距離センサにより、フォーク11とパレット8との接触の有無を判定する構成とした場合は、フォーク上面11aもフォーク下面11bもパレット8に接触していないことが検出されれば、そのままフォーク11をパレットより引き抜けばよい。
つまり、台車制御装置32は、フォーク上面11aおよびフォーク下面11bがパレット8の差込部9の差込部上面9aおよび差込部下面9bに接触しない位置であることを検出した後に、差込部9からフォーク11を抜くように制御するものである。
【0058】
また、本実施の形態では、物品10は、差込部9を有するパレット8に載置され、差込部9は物品10と別体で設けられることとなるが、差込部9が物品10に一体に設けられる構成であってもよい。つまり、物品10自体の下部に、差込部などを設けることにより、差込部9を構成することもできる。ここで、例えば、物品10下面に複数の突部を設けることにより差込部9を構成した場合など、差込部9が下面を有しない構成である場合、前述したようなフォーク11の動作制御においては、トラック3の荷台3aの上面が差込部下面9bに相当し、この場合でも同様の動作制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る移載装置の一例である荷積みシステムのレイアウト図。
【図2】作業台車を示す側面図。
【図3】物品が載置されたパレット及びフォークを示す斜視図。
【図4】荷積みシステムの制御構成を示すブロック図。
【図5】フォークの動作制御を示すフローチャート。
【図6】フォークの動作制御の別実施例を示すフローチャート。
【図7】従来のフォークの動作制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0060】
3 トラック
3a 荷台
8 パレット
9 差込部
9a 差込部上面
9b 差込部下面
10 物品
11 フォーク
11a フォーク上面
11b フォーク下面
25 載荷センサ
30 制御盤
31 操作盤
32 台車制御装置
33 積込み制御部
35 車種選択手段
36 タイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降自在の物品支持部を有し、該物品支持部を、物品に一体もしくは別体で設けられる差込部に差し込んで、該物品を搬送車の荷台に積み込む移載装置であって、
前記物品支持部の高さ位置を自動制御する制御装置を備え、
該制御装置は、前記物品を前記荷台に載置する荷降ろし処理後に、
前記物品支持部の上面および下面が前記差込部の上面および下面に接触しない位置であることを検出した後に、前記差込部から前記物品支持部を抜くように制御する、
ことを特徴とする移載装置。
【請求項2】
前記物品支持部に、該物品支持部上の載荷の有無を検出するセンサを設け、
前記制御装置は、前記物品支持部を前記センサにより載荷が検出されるまで上昇させる上昇処理を行って、前記物品支持部の上面が前記差込部の上面に接触する位置まで前記物品支持部を上昇させたと判定し、
その後、前記物品支持部を前記センサにより載荷が検出されなくなるまで下降させることで、前記物品支持部の上面及び下面が前記差込部の上面および下面に接触しない位置まで前記物品支持部が下降したと判定する、
ことを特徴とする請求項1記載の移載装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記上昇処理時に、前記センサにより前記載荷が検出される状態が、所定時間継続した場合、前記下降処理に移行し、
前記所定時間継続する前に、前記センサにより前記載荷が検出されなくなると、再び前記物品支持部を上昇させることを特徴とする請求項2記載の移載装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−327729(P2006−327729A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−151432(P2005−151432)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【出願人】(000111487)ハウス食品株式会社 (262)
【Fターム(参考)】