端子整合方法、電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置及び実装装置
【課題】 整合端子と被整合端子とを整合して接続、接合、接触などを行う場合の移動機構(整合機構)を簡略化する端子整合方法、該端子整合方法を適用する電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置を提供する。
【解決手段】 基体5の一表面上に平行配置された複数の整合端子1と、整合端子1のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子3とを整合(位置合わせ)する。整合端子1が有する幅方向DTWと被整合端子が構成する被整合端子群列方向DHとが相互に傾斜角度θを有するように整合端子1及び被整合端子3を配置した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向DSXで相対移動する。
【解決手段】 基体5の一表面上に平行配置された複数の整合端子1と、整合端子1のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子3とを整合(位置合わせ)する。整合端子1が有する幅方向DTWと被整合端子が構成する被整合端子群列方向DHとが相互に傾斜角度θを有するように整合端子1及び被整合端子3を配置した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向DSXで相対移動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整合端子と被整合端子とを整合して接続、接合、接触などを行う場合の移動機構(整合機構)を簡略化する端子整合方法、このような端子整合方法が適用可能な電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品、電子装置などでは外部との接続、接合、接触のために外部端子が形成してある(例えば特許文献1参照)。このような外部端子の整合(位置合わせ)をするための方法として、以下の従来例1ないし従来例4の端子整合方法が知られている。
【0003】
図14は、従来例1に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0004】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体25には外部端子として作用する整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。
【0005】
また、整合端子21のそれぞれに対応して電気的特性測定用のプローブ端子として作用する被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。
【0006】
整合端子21は例えば、端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmであり、被整合端子23は例えば、先端が1μmの円形である。
【0007】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)での搬送移動と整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での整合移動を行う2種類の移動機構を用いている。
【0008】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(2560μm)に対しては、整合限界Pcから整合限界Pdの間に位置するように移動方向DSXで精度レベルC(精度200μm)の搬送移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(128μm)に対しては、整合限界Peから整合限界Pfの間に位置するように移動方向DSYで精度レベルB(精度20μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0009】
また、さらに整合の精度を上げるために移動方向DSXで精度レベルCの搬送移動に加えて精度レベルB(精度20μm)の整合移動を行う場合もあり、この場合には3種類の移動機構を用いることになる。
【0010】
図15は、従来例2に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0011】
電子部品としての基体25がフィルムキャリアテープ30に複数組み込まれ連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ30は基体25の一表面と同一の表面(平行な表面)を構成している。多連状態である点を除いて、基本的に従来例1と共通するので、重複する点は適宜説明を省略する。
【0012】
整合端子21は例えば、端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmであり、被整合端子23は例えば、先端が1μmの円形である。
【0013】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)での搬送移動と整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での整合移動を行う2種類の移動機構を用いている。
【0014】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。1280μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルC(精度200μm)の搬送移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。32μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0015】
図16は、従来例3に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0016】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体25の一表面上にはICの外部端子としての整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。基体25には適宜引出し端子26、保護膜27、位置合わせマーク28が形成してある。
【0017】
また、整合端子21のそれぞれに対応して電気的特性測定用のプローブ端子として作用する被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。
【0018】
整合端子21は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形であり、被整合端子23は、例えば先端が1μmの円形である。
【0019】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)、整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での搬送移動、及び移動方向DSX、移動方向DSYでの整合移動を行う4種類の移動機構を用いている。
【0020】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。160μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルA(精度2μm)の搬送移動、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。2μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルA(精度2μm)の搬送移動、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0021】
図17は、従来例4に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0022】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体25には電子部品としてのICチップ31を接続するための整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。基体5には適宜引出し端子26が形成してある。
【0023】
また、ICチップ31には整合端子21のそれぞれに対応して整合端子21と接続するためのバンプで構成してある被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。ICチップ31には位置合わせマーク28が適宜形成してある。
【0024】
整合端子21は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形であり、被整合端子23は、例えば4μmの矩形状バンプであり、被整合端子23の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0025】
基体25にICチップ31を実装するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)、整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での搬送移動、及び移動方向DSX、移動方向DSYでの整合移動を行う4種類の移動機構を用いている。
【0026】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。480μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルB(精度20μm)の搬送移動、精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。8μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルB(精度20μm)の搬送移動、精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【特許文献1】特許2980496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
従来の端子整合方法及び端子整合方法が適用される電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置では、整合端子の幅方向(短手方向)での整合が必要であるため、整合範囲が必然的に狭くなるという課題があった。また、搬送移動機構や整合移動機構が少なくとも複数必要で多くなり、機構部が複雑になるという課題があった。また、必要とする整合移動機構の精度レベルが高くなり、より精密な整合機構が必要になるという課題があった。また、整合が困難になるという課題があった。
【0028】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、整合端子と被整合端子とを整合して接続、接合、接触などを行う場合の移動機構(整合機構)を簡略化する端子整合方法、このような端子整合方法が適用可能な電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明に係る端子整合方法は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合方法であって、前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置した状態で、前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動することを特徴とする。
【0030】
本発明によれば、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、また搬送移動、整合移動という移動機構の種類を削減して移動機構を簡略化することができる。
【0031】
本発明に係る端子整合方法では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合方法では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0032】
本発明に係る端子整合方法では、前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする。本発明によれば、基体全体を一表面上で傾斜角度に対応する適宜の角度回転させることにより、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0033】
本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して前記傾斜角度を有することを特徴とする。本発明によれば、整合端子群列全体を被整合端子群列方向に対して傾斜することにより、個々の整合端子を個別に傾斜することなく、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0034】
本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して平行であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする。本発明によれば、個々の整合端子を個別に傾斜させて、整合端子群列方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合端子群列方向と被整合端子群列方向とを平行状態として傾斜角度を実現する。つまり、整合端子群列方向と被整合端子群列方向とを平行状態とするので、整合端子列の形状を実用性のある整列した状態にすることができ、整合端子群列が占有する面積を低減した態様とすることができる。整合端子を引出し端子から延在することにより、引出し端子を有効に利用することができる。
【0035】
本発明に係る端子整合方法では、前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する整合端子と整合端子に整合すべき被整合端子との間での整合範囲を変換拡大した変換整合範囲を有する電子部品又は電子装置とすることができるので、電子部品又は電子装置の整合を容易にすることができる。
【0036】
本発明に係る端子整合方法では、前記電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置を多連状態とするので、整合に際して複数個を連続的に処理することが可能となり生産効率の向上を図ることができる。
【0037】
本発明に係る電子部品又は電子装置は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子部品又は電子装置において、前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする。本発明によれば、整合端子の幅方向を基体の辺方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、搬送移動、整合移動という移動機構の種類を削減することができる電子部品又は電子装置となる。
【0038】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする。本発明によれば、整合端子群列全体を辺方向に対して傾斜することにより、個々の整合端子を個別に傾斜することなく、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現する電子部品又は電子装置とすることができる。
【0039】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする。また、本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする。本発明によれば、個々の整合端子を個別に傾斜させて、整合端子群列方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合端子群列方向と辺方向とを平行状態として傾斜角度を実現する。つまり、整合端子群列方向と辺方向とを平行状態とするので、整合端子列の形状を実用性のある整列した状態にすることができ、整合端子群列が占有する面積を低減した態様の電子部品又は電子装置とすることができる。整合端子を引出し端子から延在することにより、電子部品又は電子装置が有する引出し端子を有効に利用することができる。
【0040】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現する電子部品又は電子装置とすることができる。
【0041】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、本発明に係る電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置を多連状態とするので、整合に際して複数個を連続的に処理することが可能となり生産効率の向上が可能な電子部品又は電子装置とすることができる。
【0042】
本発明に係る端子整合装置は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合装置であって、前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、前記傾斜角度を維持して前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを有することを特徴とする。
【0043】
本発明によれば、整合端子の幅方向と被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、傾斜角度を維持して整合端子及び被整合端子を被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを備えるので、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とする端子整合装置とすることができる。
【0044】
本発明に係る端子整合装置では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合装置では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0045】
本発明に係る端子整合装置では、前記配置手段は前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする。本発明によれば、基体全体を一表面上で傾斜角度に対応する適宜の角度回転させるという簡単な機構を用いることにより、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0046】
本発明に係る端子整合装置では、前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する整合端子と整合端子に整合すべき被整合端子との間での整合範囲を変換拡大した変換整合範囲とすることができるので、電子部品又は電子装置での端子整合が容易な端子整合装置とすることができる。
【0047】
本発明に係る端子整合装置では、前記電子部品又は電子装置は複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置の整合に際して電子部品又は電子装置を複数個多連状態とすることにより複数個を連続的に整合処理することが可能となり生産効率を向上した端子整合装置とすることができる。
【0048】
本発明に係る検査装置は、本発明に係る端子整合装置を組み込んであることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する外部端子としての整合端子への整合が容易な検査装置とすることができる。
【0049】
本発明に係る実装装置は、本発明に係る端子整合装置を組み込んであることを特徴とする。本発明によれば、電子部品と電子装置とを接続するための整合が容易な実装装置(ボンディング装置)とすることができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の端子整合方法、端子整合装置によれば、整合端子の幅より大きい整合端子の長さ方向に変位した変換整合範囲を整合のための移動調整が可能な整合範囲とするので、整合範囲を拡大変換することができる。したがって、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、移動機構の種類を削減して移動機構を簡略化できるという効果を奏する。また、整合精度が同一の移動機構を用いた場合には従来に比較して整合精度を向上するという効果を奏する。
【0051】
本発明の電子部品、電子装置によれば、端子整合のための移動調整可能な整合範囲を整合端子の幅より大きくすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることでき、移動機構を簡略化でき、また、精度レベルが同一の移動機構を用いた場合には従来に比較して整合精度を向上することができるという効果を奏する。したがって、高品質で低価格の電子部品、電子装置を提供することができるという効果を奏する。
【0052】
本発明の検査装置、実装装置によれば、電子部品、電子装置に対する端子整合が容易で正確な検査装置、実装装置を実現できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0054】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る端子整合方法を説明するための説明図である。同図は基体5の一表面上に配置されている整合端子1に被整合端子3を整合(位置合わせ)した状態を平面視で示している。基体5は例えば電子部品、電子装置などであり、整合端子1は例えば電子部品の外部端子、電子装置の電子部品実装用の接続端子などであり、被整合端子3は例えば電気的特性測定用のプローブ端子、電子装置の電子部品実装用の接続端子に接続されるべき電子部品の外部端子などである。具体的には整合端子1と被整合端子3とを整合して接続、接合、接触などを行う。なお、電子装置としては電子部品を実装するためのモジュール、電子部品を実装した完成品などがある。また、端子整合方法はそのままの形態で端子整合装置とすることが好ましい。さらに端子整合装置は、電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する構成(検査装置)とすることが好ましく、電子部品と電子装置とを接続する構成(実装装置)とすることが好ましい。
【0055】
整合端子1は長さLt、幅Wtの長方形であり、幅Wtが構成する幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列2を構成している。整合端子群列2は通常基体5の一表面に対応して構成される一辺5aの近くに形成される。整合端子群列2が構成する整合端子群列方向DRは整合端子1の幅方向DTWと一致している。また、整合端子1は幅方向DTWと交差する方向に長さ方向DTLを構成している。なお、整合端子1は長方形として説明するが、長方形に限らず、平行四辺形、長円形状など長方形と同様の長短関係を有する形状であれば良い。
【0056】
整合端子1のそれぞれに対応して列状に配置された被整合端子3は、整合端子群列2と同一ピッチの被整合端子群列4を構成している。また、被整合端子3の先端部は整合端子1より面積が小さい円形にしてあり、整合がより確実に行われるようにしてある。なお、被整合端子3の先端部は円形として説明するが、円形に限らず正方形など整合端子1に対する整合が確実に行われる形状であれば良い。
【0057】
幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置する。つまり、整合端子群列2は列全体が被整合端子群列4に対して傾斜した形態となっている。このような傾斜は、基体5を一表面上で例えば回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより実現できる。
【0058】
なお、整合端子群列方向DRは基体5の一表面に対応する一辺5aが有する辺方向DBと同一方向となっているがこれに限るものではなく、適宜傾斜していても良いことは言うまでもない。また、傾斜角度θはプラス方向(図示した状態)、マイナス方向(回転方向RTを図示した方向と逆の方向とした状態)いずれであっても良い。つまり、整合端子1の傾斜は図上右下がりとしているが右上がりであっても良い。
【0059】
整合端子群列2及び被整合端子群列4の配置関係は、適宜の配置機構を備える配置手段(不図示)を用いることにより容易に実現できる。また、配置手段により基体5を一表面上で例えば回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより傾斜角度θを実現することも容易にできる。配置手段を用いることにより、端子整合装置を構成することができる。
【0060】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。被整合端子群列方向DHと移動方向DSXとの交差角度は90度(直交)が好ましいがこれに限るものではなく、90度から適宜ずれていても良い。整合端子1と被整合端子3の移動は相対移動であれば良く、例えば、整合端子1を固定した状態で被整合端子3を移動し、被整合端子3を固定した状態で整合端子1を移動しても良く、また整合端子1と被整合端子3の両者を移動しても良い。なお、整合のための事前の準備として粗整合をするために、整合端子1及び被整合端子3を予め適宜移動しても良いことは言うまでもない。
【0061】
整合端子1と被整合端子3の相対移動は、適宜の移動機構を備える移動手段(不図示)を用いることにより容易に実現できる。移動手段を用いることにより、端子整合装置を構成することができる。
【0062】
被整合端子群列方向DHと幅方向DTWとが所定の傾斜角度θを有する状態で整合端子1(整合端子群列2)及び被整合端子3(被整合端子群列4)を相対的に整合移動することから、整合のための移動方向DSXでの整合範囲(整合長さ)は変換整合範囲TLabとなる。つまり、従来の場合では整合移動は幅方向DTWで行っていたことから整合範囲は幅Wtと同一であったが、本発明によれば、被整合端子3が変換整合限界TPaから変換整合限界TPbの間に位置するように移動方向DSXで整合移動をすれば良い。
【0063】
被整合端子群列方向DHと移動方向DSXとが直交する場合、変換整合範囲TLabはWt/sinθとして与えられる。例えば、傾斜角度θが10度であればsinθは約0.1736であるから、幅Wtが1μmとすれば変換整合範囲TLabは概数値で約6μm(約5.76μm)となる。つまり、変換整合範囲TLabは従来の整合範囲の約6倍(=約6μm/1μm=約6)となることから、整合範囲を拡大することができ、精度レベルの低い移動機構での整合が可能になる。また、移動方向DSXで搬送移動と整合移動を兼ねることが可能になることから、移動機構の種類を削減することができる。
【0064】
図2は、本発明の実施の形態1に係る端子整合方法の作用を説明するための説明図表である。縦軸欄に傾斜角度θ(度)、横軸欄に幅Wt(μm)を示し、交差各欄に変換整合範囲TLab(μm)の概数値を整数で示す。幅Wt=1μmの場合での変換整合範囲TLabの数値がそのまま従来の整合範囲(幅Wt=1μmの場合1μm)に対する拡大比(倍数)を示すことになる。また、幅Wtを変えればそれに比例して変換整合範囲TLabも変化する。同図から明らかなように、傾斜角度θは0度を超えて16度以下であれば、拡大比を4〜5倍以上とすることができ、拡大の効果がある(○:良)と言える。
【0065】
また、傾斜角度θを2度以上12度以下とすれば、より効果的(◎:優)と言える。つまり、傾斜角度θを12度以下とすることにより拡大比を確実に5倍以上とでき、また、傾斜角度θを2度以上とすることにより拡大比を29倍以下と抑制できる。したがって、必要以上に変換整合範囲TLabを長くすることが無く、整合端子1の長さ方向Ltを適当な範囲内に抑制することができ、整合領域の寸法を抑制できるなど実用上の効果が大きい。例えば、傾斜角度θを2度とした場合、幅Wtが128μmでは変換整合範囲TLabは3668μmと4mm以下(実用上の目安としての5mm以下)に抑えることができ、また、幅Wtが256μmでは変換整合範囲TLabは7335μmと8mm以下(実用上の目安としての10mm以下)に抑えることができる。
【0066】
なお、同図の内容は、以下の実施の形態2ないし実施の形態12にもそのまま適用できることは言うまでもない。
【0067】
<実施の形態2>
図3は、本発明の実施の形態2に係る端子整合方法を説明するための説明図である。実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0068】
整合端子1が有する幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子群列2全体が被整合端子群列4に対して傾斜角度θを有する構成としてある。つまり、本実施の形態では、整合端子1が構成する整合端子群列方向DRは基体5の一表面に対応する辺方向DBに対して傾斜角度θを有するように基体5に配置してあるから、基体5の一表面上で回転する必要がない点で実施の形態1とは異なる。また、被整合端子群列方向DHと辺方向DBとは平行に構成される。
【0069】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。これにより、実施の形態1と同様の作用を得られる。
【0070】
<実施の形態3>
図4は、本発明の実施の形態3に係る端子整合方法を説明するための説明図である。実施の形態1、実施の形態2と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0071】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。
【0072】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。これにより、実施の形態1、実施の形態2と同様の作用を得られる。
【0073】
また、整合端子1が整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてあっても同様に作用することは言うまでもない。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。
【0074】
本実施の形態は、整合端子群列方向DRが被整合端子群列方向DHに対して平行である点、つまり、整合端子1が被整合端子群列方向DHに対して個別に傾斜して形成してある点で実施の形態1、実施の形態2とは異なる。
【0075】
<実施の形態4>
図5は、本発明の実施の形態4に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態3と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0076】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。
【0077】
整合端子1は幅方向DTWが辺方向DBと平行になるように配置形成してあるから、整合端子群列方向DRは、辺方向DBと平行となる。実施の形態1の場合と同様にして、基体5を一表面上で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態3と同様の作用を得られる。
【0078】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0079】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0080】
<実施の形態5>
図6は、本発明の実施の形態5に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態4と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0081】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。
【0082】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、実施の形態3の場合と同様の配置を有しており、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態4と同様の作用を得られる。
【0083】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0084】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0085】
<実施の形態6>
図7は、本発明の実施の形態6に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態5と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0086】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。
【0087】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、実施の形態3の場合と同様の配置を有しており、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態5と同様の作用を得られる。
【0088】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0089】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0090】
<実施の形態7>
図8は、本発明の実施の形態7に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態6と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0091】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上にはICの外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。基体5には適宜保護膜7が形成してある。
【0092】
整合端子1が有する幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子群列2全体が被整合端子群列4に対して傾斜角度θを有する構成としてある。つまり、本実施の形態では、実施の形態2と同様な構成としてある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態6と同様の作用を得られる。
【0093】
例えば、傾斜角度θを4度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約29μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲2μmに比較して約14.3倍に拡大することができる。
【0094】
また、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSX)、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSXと直交する移動方向DSY)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルAで精度レベルAAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0095】
<実施の形態8>
図9は、本発明の実施の形態8に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態7と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0096】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上にはICの外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形(平行四辺形)である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。基体5には適宜保護膜7が形成してある。
【0097】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、本実施の形態では、実施の形態3と同様な構成としてある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態7と同様の作用を得られる。
【0098】
例えば、傾斜角度θを4度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約29μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲2μmに比較して約14.3倍に拡大することができる。
【0099】
また、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSX)、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSXと直交する移動方向DSY)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルAで精度レベルAAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0100】
<実施の形態9>
図10は、本発明の実施の形態9に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態8と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0101】
電子部品としての基体5がフィルムキャリアテープ10により複数連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ10は基体5の一表面と同一の表面を構成している。本実施の形態は基体5が多連状態としてある点を除いて、基本的に実施の形態4と共通するので重複する点は適宜説明を省略する。なお、整合端子1は、例えば端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmの長方形であり、被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、基体5は電子部品に限らず、電子装置であっても良いことは言うまでもない。なお、多連状態の基体5は適宜の処理を終了後、分割されることは言うまでもない。
【0102】
フィルムキャリアテープ10の全体を基体5の一表面上で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)が被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態7と同様の作用を得られる。
【0103】
例えば、傾斜角度θを8度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約230μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲32μmに比較して約7.2倍に拡大することができる。
【0104】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0105】
<実施の形態10>
図11は、本発明の実施の形態10に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態9と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0106】
液晶パネルに実装する電子部品としての基体5がフィルムキャリアテープ10により複数連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ10は基体5の一表面と同一の表面を構成している。本実施の形態は基体5が多連状態としてある点を除いて、基本的に実施の形態5、特に実施の形態6とは共通するので重複する点は適宜説明を省略する。なお、整合端子1は、例えば端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmの長方形(平行四辺形)であり、被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、基体5は電子部品に限らず、電子装置であっても良いことは言うまでもない。
【0107】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態9と同様の作用を得られる。
【0108】
例えば、傾斜角度θを8度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約230μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲32μmに比較して約7.2倍に拡大することができる。
【0109】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0110】
<実施の形態11>
図12は、本発明の実施の形態11に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態10と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0111】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体5には電子部品としてのICチップ11を接続するための整合端子1が形成してある。また、ICチップ11には整合端子1に接続するための外部端子としてバンプで構成してある被整合端子3が形成してある。つまり、本実施の形態は電子装置(の整合端子1)に対して電子部品(の被整合端子3)を整合するものである。整合端子1は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形であり、被整合端子3は、例えば4μm□の矩形状バンプであり、被整合端子3の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0112】
ICチップ11の全体を基体5の一表面上と平行な表面(ICチップ11の一表面上)で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)が被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。なお、ICチップ11ではなく、逆に液晶パネルを回転しても良いことは言うまでもない。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態10と同様の作用を得られる。
【0113】
例えば、傾斜角度θを6度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約77μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲8μmに比較して約9.6倍に拡大することができる。
【0114】
また、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルBで精度レベルAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品と電子装置とを接続する実装装置(ボンディング装置)に組み込むことにより、実装装置での位置整合が容易確実になる。
【0115】
<実施の形態12>
図13は、本発明の実施の形態12に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態11と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0116】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体5には電子部品としてのICチップ11を接続するための整合端子1が形成してある。また、ICチップ11には整合端子1に接続するための外部端子としてバンプで構成してある被整合端子3が形成してある。つまり、本実施の形態は電子装置(の整合端子1)に対して電子部品(の被整合端子3)を整合するものである。整合端子1は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形(平行四辺形)であり、被整合端子3は、例えば4μm□の矩形状バンプであり、被整合端子3の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0117】
整合方法は実施の形態3、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態8と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0118】
例えば、傾斜角度θを6度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約77μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲8μmに比較して約9.6倍に拡大することができる。
【0119】
また、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルBで精度レベルAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品と電子装置とを接続する実装装置(ボンディング装置)に組み込むことにより、実装装置での位置整合が容易確実になる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の実施の形態1に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る端子整合方法の作用を説明するための説明図表である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図7】本発明の実施の形態6に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図8】本発明の実施の形態7に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図9】本発明の実施の形態8に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図10】本発明の実施の形態9に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図11】本発明の実施の形態10に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図12】本発明の実施の形態11に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図13】本発明の実施の形態12に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図14】従来例1に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図15】従来例2に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図16】従来例3に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図17】従来例4に係る端子整合方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0121】
1 整合端子
2 整合端子群列
3 被整合端子
4 被整合端子群列
5 基体
5a 一辺
6 引出し端子
7 保護膜
10 フィルムキャリアテープ
11 ICチップ
DB 辺方向
DH 被整合端子群列方向
DR 整合端子群列方向
DSX 移動方向
DTL 長さ方向
DTW 幅方向
Lt 長さ
RT 回転方向
TLab 変換整合範囲
TPa 変換整合限界
TPb 変換整合限界
Wt 幅
θ 傾斜角度
【技術分野】
【0001】
本発明は、整合端子と被整合端子とを整合して接続、接合、接触などを行う場合の移動機構(整合機構)を簡略化する端子整合方法、このような端子整合方法が適用可能な電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品、電子装置などでは外部との接続、接合、接触のために外部端子が形成してある(例えば特許文献1参照)。このような外部端子の整合(位置合わせ)をするための方法として、以下の従来例1ないし従来例4の端子整合方法が知られている。
【0003】
図14は、従来例1に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0004】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体25には外部端子として作用する整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。
【0005】
また、整合端子21のそれぞれに対応して電気的特性測定用のプローブ端子として作用する被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。
【0006】
整合端子21は例えば、端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmであり、被整合端子23は例えば、先端が1μmの円形である。
【0007】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)での搬送移動と整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での整合移動を行う2種類の移動機構を用いている。
【0008】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(2560μm)に対しては、整合限界Pcから整合限界Pdの間に位置するように移動方向DSXで精度レベルC(精度200μm)の搬送移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(128μm)に対しては、整合限界Peから整合限界Pfの間に位置するように移動方向DSYで精度レベルB(精度20μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0009】
また、さらに整合の精度を上げるために移動方向DSXで精度レベルCの搬送移動に加えて精度レベルB(精度20μm)の整合移動を行う場合もあり、この場合には3種類の移動機構を用いることになる。
【0010】
図15は、従来例2に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0011】
電子部品としての基体25がフィルムキャリアテープ30に複数組み込まれ連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ30は基体25の一表面と同一の表面(平行な表面)を構成している。多連状態である点を除いて、基本的に従来例1と共通するので、重複する点は適宜説明を省略する。
【0012】
整合端子21は例えば、端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmであり、被整合端子23は例えば、先端が1μmの円形である。
【0013】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)での搬送移動と整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での整合移動を行う2種類の移動機構を用いている。
【0014】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。1280μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルC(精度200μm)の搬送移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。32μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0015】
図16は、従来例3に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0016】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体25の一表面上にはICの外部端子としての整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。基体25には適宜引出し端子26、保護膜27、位置合わせマーク28が形成してある。
【0017】
また、整合端子21のそれぞれに対応して電気的特性測定用のプローブ端子として作用する被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。
【0018】
整合端子21は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形であり、被整合端子23は、例えば先端が1μmの円形である。
【0019】
基体25の電気的特性を測定するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)、整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での搬送移動、及び移動方向DSX、移動方向DSYでの整合移動を行う4種類の移動機構を用いている。
【0020】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。160μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルA(精度2μm)の搬送移動、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。2μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルA(精度2μm)の搬送移動、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【0021】
図17は、従来例4に係る端子整合方法を示す説明図であり、(A)は平面視状態を示し、(B)は側面視状態を示す。
【0022】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体25には電子部品としてのICチップ31を接続するための整合端子21が形成してある。整合端子21は端子幅Wt、端子長さLtの長方形であり、端子幅Wtは幅方向DTWを構成し、端子長さLtは長さ方向DTLを構成する。整合端子21は幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列22を構成していることから、整合端子群列22が構成する整合端子群列方向DRは整合端子21の幅方向DTWに一致する。したがって、長さ方向DTLは整合端子群列方向DRと直交している。基体5には適宜引出し端子26が形成してある。
【0023】
また、ICチップ31には整合端子21のそれぞれに対応して整合端子21と接続するためのバンプで構成してある被整合端子23が配置され整合端子群列22と同一ピッチの被整合端子群列24を構成している。被整合端子群列24は、整合端子群列方向DRと同方向の被整合端子群列方向DHを構成する。ICチップ31には位置合わせマーク28が適宜形成してある。
【0024】
整合端子21は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形であり、被整合端子23は、例えば4μmの矩形状バンプであり、被整合端子23の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0025】
基体25にICチップ31を実装するために整合端子21(整合端子群列22)と被整合端子23(被整合端子群列24)とを整合する場合に、整合端子群列方向DRと直交する移動方向DSX(長さ方向DTL)、整合端子群列方向DRと同一の移動方向DSY(幅方向DTW)での搬送移動、及び移動方向DSX、移動方向DSYでの整合移動を行う4種類の移動機構を用いている。
【0026】
つまり、移動方向DSXでの整合範囲Lcd(不図示。480μm)に対しては、整合限界Pc(不図示)から整合限界Pd(不図示)の間に位置するように移動方向DSXで精度レベルB(精度20μm)の搬送移動、精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行い、また、移動方向DSYでの整合範囲Lef(不図示。8μm)に対しては、整合限界Pe(不図示)から整合限界Pf(不図示)の間に位置するように移動方向DSYで精度レベルB(精度20μm)の搬送移動、精度レベルA(精度2μm)の整合移動を行うことにより、整合を行っている。
【特許文献1】特許2980496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
従来の端子整合方法及び端子整合方法が適用される電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置では、整合端子の幅方向(短手方向)での整合が必要であるため、整合範囲が必然的に狭くなるという課題があった。また、搬送移動機構や整合移動機構が少なくとも複数必要で多くなり、機構部が複雑になるという課題があった。また、必要とする整合移動機構の精度レベルが高くなり、より精密な整合機構が必要になるという課題があった。また、整合が困難になるという課題があった。
【0028】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、整合端子と被整合端子とを整合して接続、接合、接触などを行う場合の移動機構(整合機構)を簡略化する端子整合方法、このような端子整合方法が適用可能な電子部品、電子装置、端子整合装置、検査装置、及び実装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明に係る端子整合方法は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合方法であって、前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置した状態で、前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動することを特徴とする。
【0030】
本発明によれば、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、また搬送移動、整合移動という移動機構の種類を削減して移動機構を簡略化することができる。
【0031】
本発明に係る端子整合方法では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合方法では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0032】
本発明に係る端子整合方法では、前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする。本発明によれば、基体全体を一表面上で傾斜角度に対応する適宜の角度回転させることにより、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0033】
本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して前記傾斜角度を有することを特徴とする。本発明によれば、整合端子群列全体を被整合端子群列方向に対して傾斜することにより、個々の整合端子を個別に傾斜することなく、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0034】
本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して平行であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合方法では、前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする。本発明によれば、個々の整合端子を個別に傾斜させて、整合端子群列方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合端子群列方向と被整合端子群列方向とを平行状態として傾斜角度を実現する。つまり、整合端子群列方向と被整合端子群列方向とを平行状態とするので、整合端子列の形状を実用性のある整列した状態にすることができ、整合端子群列が占有する面積を低減した態様とすることができる。整合端子を引出し端子から延在することにより、引出し端子を有効に利用することができる。
【0035】
本発明に係る端子整合方法では、前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する整合端子と整合端子に整合すべき被整合端子との間での整合範囲を変換拡大した変換整合範囲を有する電子部品又は電子装置とすることができるので、電子部品又は電子装置の整合を容易にすることができる。
【0036】
本発明に係る端子整合方法では、前記電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置を多連状態とするので、整合に際して複数個を連続的に処理することが可能となり生産効率の向上を図ることができる。
【0037】
本発明に係る電子部品又は電子装置は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子部品又は電子装置において、前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする。本発明によれば、整合端子の幅方向を基体の辺方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、搬送移動、整合移動という移動機構の種類を削減することができる電子部品又は電子装置となる。
【0038】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする。本発明によれば、整合端子群列全体を辺方向に対して傾斜することにより、個々の整合端子を個別に傾斜することなく、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現する電子部品又は電子装置とすることができる。
【0039】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする。また、本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする。本発明によれば、個々の整合端子を個別に傾斜させて、整合端子群列方向に対して傾斜角度を持たせることにより、整合端子群列方向と辺方向とを平行状態として傾斜角度を実現する。つまり、整合端子群列方向と辺方向とを平行状態とするので、整合端子列の形状を実用性のある整列した状態にすることができ、整合端子群列が占有する面積を低減した態様の電子部品又は電子装置とすることができる。整合端子を引出し端子から延在することにより、電子部品又は電子装置が有する引出し端子を有効に利用することができる。
【0040】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る電子部品又は電子装置では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現する電子部品又は電子装置とすることができる。
【0041】
本発明に係る電子部品又は電子装置では、本発明に係る電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置を多連状態とするので、整合に際して複数個を連続的に処理することが可能となり生産効率の向上が可能な電子部品又は電子装置とすることができる。
【0042】
本発明に係る端子整合装置は、基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合装置であって、前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、前記傾斜角度を維持して前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを有することを特徴とする。
【0043】
本発明によれば、整合端子の幅方向と被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、傾斜角度を維持して整合端子及び被整合端子を被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを備えるので、整合のための移動調整が可能な整合範囲を整合端子の幅より大きい変換整合範囲とする端子整合装置とすることができる。
【0044】
本発明に係る端子整合装置では、前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする。また、本発明に係る端子整合装置では、前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする。本発明によれば、傾斜角度を所定の範囲にすることにより、整合端子の長さを適宜の範囲に抑制した状態(つまり、整合端子列の占有面積を抑制した状態)で整合範囲を確実に変換拡大でき、所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0045】
本発明に係る端子整合装置では、前記配置手段は前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする。本発明によれば、基体全体を一表面上で傾斜角度に対応する適宜の角度回転させるという簡単な機構を用いることにより、整合範囲の変換が容易にでき所望の変換整合範囲を実現することができる。
【0046】
本発明に係る端子整合装置では、前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する整合端子と整合端子に整合すべき被整合端子との間での整合範囲を変換拡大した変換整合範囲とすることができるので、電子部品又は電子装置での端子整合が容易な端子整合装置とすることができる。
【0047】
本発明に係る端子整合装置では、前記電子部品又は電子装置は複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置の整合に際して電子部品又は電子装置を複数個多連状態とすることにより複数個を連続的に整合処理することが可能となり生産効率を向上した端子整合装置とすることができる。
【0048】
本発明に係る検査装置は、本発明に係る端子整合装置を組み込んであることを特徴とする。本発明によれば、電子部品又は電子装置が有する外部端子としての整合端子への整合が容易な検査装置とすることができる。
【0049】
本発明に係る実装装置は、本発明に係る端子整合装置を組み込んであることを特徴とする。本発明によれば、電子部品と電子装置とを接続するための整合が容易な実装装置(ボンディング装置)とすることができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の端子整合方法、端子整合装置によれば、整合端子の幅より大きい整合端子の長さ方向に変位した変換整合範囲を整合のための移動調整が可能な整合範囲とするので、整合範囲を拡大変換することができる。したがって、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることができ、移動機構の種類を削減して移動機構を簡略化できるという効果を奏する。また、整合精度が同一の移動機構を用いた場合には従来に比較して整合精度を向上するという効果を奏する。
【0051】
本発明の電子部品、電子装置によれば、端子整合のための移動調整可能な整合範囲を整合端子の幅より大きくすることができるので、整合のための移動機構の精度レベルを低いものにすることでき、移動機構を簡略化でき、また、精度レベルが同一の移動機構を用いた場合には従来に比較して整合精度を向上することができるという効果を奏する。したがって、高品質で低価格の電子部品、電子装置を提供することができるという効果を奏する。
【0052】
本発明の検査装置、実装装置によれば、電子部品、電子装置に対する端子整合が容易で正確な検査装置、実装装置を実現できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0054】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る端子整合方法を説明するための説明図である。同図は基体5の一表面上に配置されている整合端子1に被整合端子3を整合(位置合わせ)した状態を平面視で示している。基体5は例えば電子部品、電子装置などであり、整合端子1は例えば電子部品の外部端子、電子装置の電子部品実装用の接続端子などであり、被整合端子3は例えば電気的特性測定用のプローブ端子、電子装置の電子部品実装用の接続端子に接続されるべき電子部品の外部端子などである。具体的には整合端子1と被整合端子3とを整合して接続、接合、接触などを行う。なお、電子装置としては電子部品を実装するためのモジュール、電子部品を実装した完成品などがある。また、端子整合方法はそのままの形態で端子整合装置とすることが好ましい。さらに端子整合装置は、電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する構成(検査装置)とすることが好ましく、電子部品と電子装置とを接続する構成(実装装置)とすることが好ましい。
【0055】
整合端子1は長さLt、幅Wtの長方形であり、幅Wtが構成する幅方向DTWに複数平行配置されて整合端子群列2を構成している。整合端子群列2は通常基体5の一表面に対応して構成される一辺5aの近くに形成される。整合端子群列2が構成する整合端子群列方向DRは整合端子1の幅方向DTWと一致している。また、整合端子1は幅方向DTWと交差する方向に長さ方向DTLを構成している。なお、整合端子1は長方形として説明するが、長方形に限らず、平行四辺形、長円形状など長方形と同様の長短関係を有する形状であれば良い。
【0056】
整合端子1のそれぞれに対応して列状に配置された被整合端子3は、整合端子群列2と同一ピッチの被整合端子群列4を構成している。また、被整合端子3の先端部は整合端子1より面積が小さい円形にしてあり、整合がより確実に行われるようにしてある。なお、被整合端子3の先端部は円形として説明するが、円形に限らず正方形など整合端子1に対する整合が確実に行われる形状であれば良い。
【0057】
幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置する。つまり、整合端子群列2は列全体が被整合端子群列4に対して傾斜した形態となっている。このような傾斜は、基体5を一表面上で例えば回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより実現できる。
【0058】
なお、整合端子群列方向DRは基体5の一表面に対応する一辺5aが有する辺方向DBと同一方向となっているがこれに限るものではなく、適宜傾斜していても良いことは言うまでもない。また、傾斜角度θはプラス方向(図示した状態)、マイナス方向(回転方向RTを図示した方向と逆の方向とした状態)いずれであっても良い。つまり、整合端子1の傾斜は図上右下がりとしているが右上がりであっても良い。
【0059】
整合端子群列2及び被整合端子群列4の配置関係は、適宜の配置機構を備える配置手段(不図示)を用いることにより容易に実現できる。また、配置手段により基体5を一表面上で例えば回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより傾斜角度θを実現することも容易にできる。配置手段を用いることにより、端子整合装置を構成することができる。
【0060】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。被整合端子群列方向DHと移動方向DSXとの交差角度は90度(直交)が好ましいがこれに限るものではなく、90度から適宜ずれていても良い。整合端子1と被整合端子3の移動は相対移動であれば良く、例えば、整合端子1を固定した状態で被整合端子3を移動し、被整合端子3を固定した状態で整合端子1を移動しても良く、また整合端子1と被整合端子3の両者を移動しても良い。なお、整合のための事前の準備として粗整合をするために、整合端子1及び被整合端子3を予め適宜移動しても良いことは言うまでもない。
【0061】
整合端子1と被整合端子3の相対移動は、適宜の移動機構を備える移動手段(不図示)を用いることにより容易に実現できる。移動手段を用いることにより、端子整合装置を構成することができる。
【0062】
被整合端子群列方向DHと幅方向DTWとが所定の傾斜角度θを有する状態で整合端子1(整合端子群列2)及び被整合端子3(被整合端子群列4)を相対的に整合移動することから、整合のための移動方向DSXでの整合範囲(整合長さ)は変換整合範囲TLabとなる。つまり、従来の場合では整合移動は幅方向DTWで行っていたことから整合範囲は幅Wtと同一であったが、本発明によれば、被整合端子3が変換整合限界TPaから変換整合限界TPbの間に位置するように移動方向DSXで整合移動をすれば良い。
【0063】
被整合端子群列方向DHと移動方向DSXとが直交する場合、変換整合範囲TLabはWt/sinθとして与えられる。例えば、傾斜角度θが10度であればsinθは約0.1736であるから、幅Wtが1μmとすれば変換整合範囲TLabは概数値で約6μm(約5.76μm)となる。つまり、変換整合範囲TLabは従来の整合範囲の約6倍(=約6μm/1μm=約6)となることから、整合範囲を拡大することができ、精度レベルの低い移動機構での整合が可能になる。また、移動方向DSXで搬送移動と整合移動を兼ねることが可能になることから、移動機構の種類を削減することができる。
【0064】
図2は、本発明の実施の形態1に係る端子整合方法の作用を説明するための説明図表である。縦軸欄に傾斜角度θ(度)、横軸欄に幅Wt(μm)を示し、交差各欄に変換整合範囲TLab(μm)の概数値を整数で示す。幅Wt=1μmの場合での変換整合範囲TLabの数値がそのまま従来の整合範囲(幅Wt=1μmの場合1μm)に対する拡大比(倍数)を示すことになる。また、幅Wtを変えればそれに比例して変換整合範囲TLabも変化する。同図から明らかなように、傾斜角度θは0度を超えて16度以下であれば、拡大比を4〜5倍以上とすることができ、拡大の効果がある(○:良)と言える。
【0065】
また、傾斜角度θを2度以上12度以下とすれば、より効果的(◎:優)と言える。つまり、傾斜角度θを12度以下とすることにより拡大比を確実に5倍以上とでき、また、傾斜角度θを2度以上とすることにより拡大比を29倍以下と抑制できる。したがって、必要以上に変換整合範囲TLabを長くすることが無く、整合端子1の長さ方向Ltを適当な範囲内に抑制することができ、整合領域の寸法を抑制できるなど実用上の効果が大きい。例えば、傾斜角度θを2度とした場合、幅Wtが128μmでは変換整合範囲TLabは3668μmと4mm以下(実用上の目安としての5mm以下)に抑えることができ、また、幅Wtが256μmでは変換整合範囲TLabは7335μmと8mm以下(実用上の目安としての10mm以下)に抑えることができる。
【0066】
なお、同図の内容は、以下の実施の形態2ないし実施の形態12にもそのまま適用できることは言うまでもない。
【0067】
<実施の形態2>
図3は、本発明の実施の形態2に係る端子整合方法を説明するための説明図である。実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0068】
整合端子1が有する幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子群列2全体が被整合端子群列4に対して傾斜角度θを有する構成としてある。つまり、本実施の形態では、整合端子1が構成する整合端子群列方向DRは基体5の一表面に対応する辺方向DBに対して傾斜角度θを有するように基体5に配置してあるから、基体5の一表面上で回転する必要がない点で実施の形態1とは異なる。また、被整合端子群列方向DHと辺方向DBとは平行に構成される。
【0069】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。これにより、実施の形態1と同様の作用を得られる。
【0070】
<実施の形態3>
図4は、本発明の実施の形態3に係る端子整合方法を説明するための説明図である。実施の形態1、実施の形態2と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0071】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。
【0072】
傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1(整合端子群列2)と被整合端子3(被整合端子群列4)とを被整合端子群列方向DHと交差する移動方向DSXで相対的に移動することにより整合端子1と被整合端子3との整合を行う。これにより、実施の形態1、実施の形態2と同様の作用を得られる。
【0073】
また、整合端子1が整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてあっても同様に作用することは言うまでもない。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。
【0074】
本実施の形態は、整合端子群列方向DRが被整合端子群列方向DHに対して平行である点、つまり、整合端子1が被整合端子群列方向DHに対して個別に傾斜して形成してある点で実施の形態1、実施の形態2とは異なる。
【0075】
<実施の形態4>
図5は、本発明の実施の形態4に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態3と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0076】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。
【0077】
整合端子1は幅方向DTWが辺方向DBと平行になるように配置形成してあるから、整合端子群列方向DRは、辺方向DBと平行となる。実施の形態1の場合と同様にして、基体5を一表面上で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態3と同様の作用を得られる。
【0078】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0079】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0080】
<実施の形態5>
図6は、本発明の実施の形態5に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態4と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0081】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。
【0082】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、実施の形態3の場合と同様の配置を有しており、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態4と同様の作用を得られる。
【0083】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0084】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0085】
<実施の形態6>
図7は、本発明の実施の形態6に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態5と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0086】
フレキシブル基板で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上には外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが128μm、端子長さLtが2560μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。
【0087】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。なお、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、実施の形態3の場合と同様の配置を有しており、整合端子群列2は被整合端子群列4と同方向に配置した形態となり、整合端子群列方向DRは被整合端子群列方向DH、辺方向DBに対して平行となっている。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態5と同様の作用を得られる。
【0088】
例えば、傾斜角度θを10度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約737μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲128μmに比較して約5.8倍に拡大することができる。
【0089】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0090】
<実施の形態7>
図8は、本発明の実施の形態7に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態6と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0091】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上にはICの外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。基体5には適宜保護膜7が形成してある。
【0092】
整合端子1が有する幅方向DTW(整合端子群列方向DR)は被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子群列2全体が被整合端子群列4に対して傾斜角度θを有する構成としてある。つまり、本実施の形態では、実施の形態2と同様な構成としてある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態6と同様の作用を得られる。
【0093】
例えば、傾斜角度θを4度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約29μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲2μmに比較して約14.3倍に拡大することができる。
【0094】
また、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSX)、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSXと直交する移動方向DSY)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルAで精度レベルAAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0095】
<実施の形態8>
図9は、本発明の実施の形態8に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態7と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0096】
IC(集積回路)で構成してある電子部品としての基体5の一辺5aに対応する一表面上にはICの外部端子としての整合端子1が形成してあり、整合端子群列2を構成し、整合端子群列2は整合端子群列方向DRを構成する。整合端子1は、例えば端子幅Wtが2μm、端子長さLtが160μmの長方形(平行四辺形)である。一方、電気的特性測定用のプローブ端子で構成してある被整合端子3は、被整合端子群列4を構成し、被整合端子群列方向DHを構成する。被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、整合端子1は、整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)と交差する方向に配置された引出し端子6から延在する形態としてある。なお、引出し端子6の配置方向は辺方向DBに対して交差する方向でもある。基体5には適宜保護膜7が形成してある。
【0097】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してあり、整合端子1は、整合端子1が構成する整合端子群列方向DR(被整合端子群列方向DH)に対してそれぞれ個別に幅方向DTWが傾斜するようにして形成してある。つまり、本実施の形態では、実施の形態3と同様な構成としてある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態7と同様の作用を得られる。
【0098】
例えば、傾斜角度θを4度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約29μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲2μmに比較して約14.3倍に拡大することができる。
【0099】
また、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSX)、精度レベルAA(精度0.2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルA(精度2μm)の搬送移動(移動方向DSXと直交する移動方向DSY)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルAで精度レベルAAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0100】
<実施の形態9>
図10は、本発明の実施の形態9に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態8と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0101】
電子部品としての基体5がフィルムキャリアテープ10により複数連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ10は基体5の一表面と同一の表面を構成している。本実施の形態は基体5が多連状態としてある点を除いて、基本的に実施の形態4と共通するので重複する点は適宜説明を省略する。なお、整合端子1は、例えば端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmの長方形であり、被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、基体5は電子部品に限らず、電子装置であっても良いことは言うまでもない。なお、多連状態の基体5は適宜の処理を終了後、分割されることは言うまでもない。
【0102】
フィルムキャリアテープ10の全体を基体5の一表面上で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)が被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態7と同様の作用を得られる。
【0103】
例えば、傾斜角度θを8度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約230μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲32μmに比較して約7.2倍に拡大することができる。
【0104】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0105】
<実施の形態10>
図11は、本発明の実施の形態10に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態9と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0106】
液晶パネルに実装する電子部品としての基体5がフィルムキャリアテープ10により複数連結されて多連状態としてあり、フィルムキャリアテープ10は基体5の一表面と同一の表面を構成している。本実施の形態は基体5が多連状態としてある点を除いて、基本的に実施の形態5、特に実施の形態6とは共通するので重複する点は適宜説明を省略する。なお、整合端子1は、例えば端子幅Wtが32μm、端子長さLtが1280μmの長方形(平行四辺形)であり、被整合端子3は、例えば先端が1μmの円形である。また、基体5は電子部品に限らず、電子装置であっても良いことは言うまでもない。
【0107】
整合端子1が有する幅方向DTWは被整合端子3(被整合端子群列4)が構成する被整合端子群列方向DHに対し相互に所定の傾斜角度θを有するように傾斜して配置してある。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態9と同様の作用を得られる。
【0108】
例えば、傾斜角度θを8度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約230μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲32μmに比較して約7.2倍に拡大することができる。
【0109】
また、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という2種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルCの搬送移動を兼ねた整合移動(移動方向DSX)の1種類の移動機構に簡略化できる。したがって、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置に組み込むことにより、検査装置での位置整合が容易確実になる。
【0110】
<実施の形態11>
図12は、本発明の実施の形態11に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態10と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0111】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体5には電子部品としてのICチップ11を接続するための整合端子1が形成してある。また、ICチップ11には整合端子1に接続するための外部端子としてバンプで構成してある被整合端子3が形成してある。つまり、本実施の形態は電子装置(の整合端子1)に対して電子部品(の被整合端子3)を整合するものである。整合端子1は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形であり、被整合端子3は、例えば4μm□の矩形状バンプであり、被整合端子3の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0112】
ICチップ11の全体を基体5の一表面上と平行な表面(ICチップ11の一表面上)で回転方向RTへ適宜の角度で回転することにより、幅方向DTW(整合端子群列方向DR)が被整合端子群列方向DHに対し相互に傾斜角度θを有するように配置する。なお、ICチップ11ではなく、逆に液晶パネルを回転しても良いことは言うまでもない。傾斜角度θを維持した状態で、整合端子1及び被整合端子3を被整合端子群列方向DHと交差する方向である移動方向DSXで移動することにより端子整合を行う。これにより実施の形態1ないし実施の形態10と同様の作用を得られる。
【0113】
例えば、傾斜角度θを6度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約77μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲8μmに比較して約9.6倍に拡大することができる。
【0114】
また、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルC(精度200μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルBで精度レベルAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品と電子装置とを接続する実装装置(ボンディング装置)に組み込むことにより、実装装置での位置整合が容易確実になる。
【0115】
<実施の形態12>
図13は、本発明の実施の形態12に係る端子整合方法を説明するための説明図であり、(A)は平面視状態を、(B)は側面視状態を示す。実施の形態1ないし実施の形態11と同様の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0116】
電子装置としての液晶パネルで構成してある基体5には電子部品としてのICチップ11を接続するための整合端子1が形成してある。また、ICチップ11には整合端子1に接続するための外部端子としてバンプで構成してある被整合端子3が形成してある。つまり、本実施の形態は電子装置(の整合端子1)に対して電子部品(の被整合端子3)を整合するものである。整合端子1は、例えば端子幅Wtが8μm、端子長さLtが480μmの長方形(平行四辺形)であり、被整合端子3は、例えば4μm□の矩形状バンプであり、被整合端子3の中心1μmでの整合を整合条件とする。
【0117】
整合方法は実施の形態3、実施の形態5、実施の形態6、実施の形態8と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0118】
例えば、傾斜角度θを6度とすれば、変換整合範囲TLab(図示省略)は変換整合限界TPa(図示省略)から変換整合限界TPb(図示省略)の約77μmとなり、従来の幅方向Wtでの整合範囲8μmに比較して約9.6倍に拡大することができる。
【0119】
また、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSX)、及び精度レベルA(精度2μm)の整合移動(移動方向DSY)という4種類の移動機構を必要とした従来の移動機構を、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSX)、精度レベルB(精度20μm)の搬送移動(移動方向DSY)、及び精度レベルB(精度20μm)の整合移動(移動方向DSX)の3種類の移動機構に簡略化できる。つまり、精度レベルBで精度レベルAと同等な精度での整合が可能となり、移動機構に要求される精度レベルを低減し、移動機構の種類の削減及び移動精度の余裕(整合マージン)を向上した移動機構の簡単な端子整合装置とすることができる。さらに、本実施の形態に係る端子整合装置を電子部品と電子装置とを接続する実装装置(ボンディング装置)に組み込むことにより、実装装置での位置整合が容易確実になる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の実施の形態1に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る端子整合方法の作用を説明するための説明図表である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図7】本発明の実施の形態6に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図8】本発明の実施の形態7に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図9】本発明の実施の形態8に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図10】本発明の実施の形態9に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図11】本発明の実施の形態10に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図12】本発明の実施の形態11に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図13】本発明の実施の形態12に係る端子整合方法を説明するための説明図である。
【図14】従来例1に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図15】従来例2に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図16】従来例3に係る端子整合方法を示す説明図である。
【図17】従来例4に係る端子整合方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0121】
1 整合端子
2 整合端子群列
3 被整合端子
4 被整合端子群列
5 基体
5a 一辺
6 引出し端子
7 保護膜
10 フィルムキャリアテープ
11 ICチップ
DB 辺方向
DH 被整合端子群列方向
DR 整合端子群列方向
DSX 移動方向
DTL 長さ方向
DTW 幅方向
Lt 長さ
RT 回転方向
TLab 変換整合範囲
TPa 変換整合限界
TPb 変換整合限界
Wt 幅
θ 傾斜角度
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合方法であって、
前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置した状態で、前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動することを特徴とする端子整合方法。
【請求項2】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項1に記載の端子整合方法。
【請求項3】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項2に記載の端子整合方法。
【請求項4】
前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項5】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して前記傾斜角度を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項6】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して平行であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項7】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項6に記載の端子整合方法。
【請求項8】
前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項9】
前記電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする請求項8に記載の端子整合方法。
【請求項10】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子部品において、
前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする電子部品。
【請求項11】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする請求項10に記載の電子部品。
【請求項12】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする請求項10に記載の電子部品。
【請求項13】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項12に記載の電子部品。
【請求項14】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか一つに記載の電子部品。
【請求項15】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項14に記載の電子部品。
【請求項16】
請求項10ないし請求項15のいずれか一つに記載の電子部品を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする電子部品。
【請求項17】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子装置において、
前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする電子装置。
【請求項18】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする請求項17に記載の電子装置。
【請求項19】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする請求項17に記載の電子装置。
【請求項20】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項19に記載の電子装置。
【請求項21】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項17ないし請求項20のいずれか一つに記載の電子装置。
【請求項22】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項21に記載の電子装置。
【請求項23】
請求項17ないし請求項22のいずれか一つに記載の電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする電子装置。
【請求項24】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合装置であって、
前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、
前記傾斜角度を維持して前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを
有することを特徴とする端子整合装置。
【請求項25】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項24に記載の端子整合装置。
【請求項26】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項25に記載の端子整合装置。
【請求項27】
前記配置手段は前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする請求項24ないし請求項26のいずれか一つに記載の端子整合装置。
【請求項28】
前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする請求項24ないし請求項27のいずれか一つに記載の端子整合装置。
【請求項29】
前記電子部品又は電子装置は複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする請求項31に記載の端子整合装置。
【請求項30】
前記電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置であって、請求項28又は請求項29に記載の端子整合装置を組み込んであることを特徴とする検査装置。
【請求項31】
前記電子部品と電子装置とを接続する実装装置であって、請求項28又は請求項29に記載の端子整合装置を組み込んであることを特徴とする実装装置。
【請求項1】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合方法であって、
前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置した状態で、前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動することを特徴とする端子整合方法。
【請求項2】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項1に記載の端子整合方法。
【請求項3】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項2に記載の端子整合方法。
【請求項4】
前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項5】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して前記傾斜角度を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項6】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記被整合端子群列方向に対して平行であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項7】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項6に記載の端子整合方法。
【請求項8】
前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載の端子整合方法。
【請求項9】
前記電子部品又は電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする請求項8に記載の端子整合方法。
【請求項10】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子部品において、
前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする電子部品。
【請求項11】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする請求項10に記載の電子部品。
【請求項12】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする請求項10に記載の電子部品。
【請求項13】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項12に記載の電子部品。
【請求項14】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか一つに記載の電子部品。
【請求項15】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項14に記載の電子部品。
【請求項16】
請求項10ないし請求項15のいずれか一つに記載の電子部品を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする電子部品。
【請求項17】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子を有する電子装置において、
前記整合端子が有する幅方向と前記一表面に対応する一辺が有する辺方向とは相互に傾斜角度を有していることを特徴とする電子装置。
【請求項18】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して前記傾斜角度を有していることを特徴とする請求項17に記載の電子装置。
【請求項19】
前記整合端子が構成する整合端子群列方向は前記辺方向に対して平行であることを特徴とする請求項17に記載の電子装置。
【請求項20】
前記整合端子は前記整合端子群列方向と交差する方向に配置された引出し端子から延在してあることを特徴とする請求項19に記載の電子装置。
【請求項21】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項17ないし請求項20のいずれか一つに記載の電子装置。
【請求項22】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項21に記載の電子装置。
【請求項23】
請求項17ないし請求項22のいずれか一つに記載の電子装置を複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする電子装置。
【請求項24】
基体の一表面上に平行配置された複数の整合端子と、前記整合端子のそれぞれに対応して列状に配置された複数の被整合端子とを整合するための端子整合装置であって、
前記整合端子が有する幅方向と前記被整合端子が構成する被整合端子群列方向とが相互に傾斜角度を有するように前記整合端子及び被整合端子を配置する配置手段と、
前記傾斜角度を維持して前記整合端子及び前記被整合端子を前記被整合端子群列方向と交差する方向で相対移動する移動手段とを
有することを特徴とする端子整合装置。
【請求項25】
前記傾斜角度は、0度を超えて16度以下であることを特徴とする請求項24に記載の端子整合装置。
【請求項26】
前記傾斜角度は、2度以上12度以下であることを特徴とする請求項25に記載の端子整合装置。
【請求項27】
前記配置手段は前記基体を前記一表面で回転させて前記傾斜角度を生じることを特徴とする請求項24ないし請求項26のいずれか一つに記載の端子整合装置。
【請求項28】
前記基体は電子部品又は電子装置であることを特徴とする請求項24ないし請求項27のいずれか一つに記載の端子整合装置。
【請求項29】
前記電子部品又は電子装置は複数個連結して多連状態としてあることを特徴とする請求項31に記載の端子整合装置。
【請求項30】
前記電子部品又は電子装置の電気的特性を検査する検査装置であって、請求項28又は請求項29に記載の端子整合装置を組み込んであることを特徴とする検査装置。
【請求項31】
前記電子部品と電子装置とを接続する実装装置であって、請求項28又は請求項29に記載の端子整合装置を組み込んであることを特徴とする実装装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−80456(P2006−80456A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−265755(P2004−265755)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]