説明

糖尿病関連疾患治療のためのアロイル−O−ピペリジン誘導体

本発明は、一般式(I)のアロイル−O−ピペリジン構造の誘導体に関する:
ここで、R1、R2、R3およびR4は詳細な説明の中で定義される。
高脂血症、高コレステロール血症および異常脂質血症の治療への、および肥満の予防か治療への式(I)の化合物の利用。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミクロソームのトリグリセリド・トランスファー・タンパク質(MTP)の抑制剤である化合物、それらを含む製薬の組成物およびそれの医療での使用に関する。
【背景技術】
【0002】
MTP(ミクロソームのトリグリセリド・トランスファー・タンパク質)は、肝細胞と腸細胞の網状組織にあるトランスファー・タンパク質である。それは、トリグリセリド(アポBリポタンパク質)を輸送する生体分子の集合に触媒作用を及ぼす。
【0003】
用語アポBは、より詳しくは腸のアポ蛋白質48および肝臓のアポ蛋白質100を意味する。
【0004】
MTPの中の、あるいはBアポ蛋白質の中の変異は、アポBリポタンパク質の非常に低いレベルあるいは欠如さえ人にもたらしている。アポB(カイロミクロン、超低密度リポ蛋白質)およびそれらの代謝の残留物(カイロミクロン断片、低密度リポ蛋白質)を含んでいるリポタンパク質は、アテローム性動脈硬化症(工業化先進国での主な死因)の進行における主な危険因子であることと認められる。これらの変異についてヘテロ接合である個人においては、心血管のリスクの低さと関係があり、平均して半分のレベルにまで低下していることが観察されている(C.J.Glueck, P.S.Gartside, M.J.Mellies, P.M.Steiner, Trans. Assoc. Am. Physicians, 90,184 (1977))。これは、MTP抑制因子によるトリグリセリドに富んだリポタンパク質の分泌の調整および/またはアポBの分泌が、アテローム性動脈硬化症の、およびより広くはアポBリポタンパク質の増加によって特徴づけられた病変の治療において有用である可能性を示唆している。
【0005】
MTPおよび/またはアポBの分泌を抑制する分子は、糖尿病に関連する高中性脂肪血症、高コレステロール血症および異常脂質血症の治療に、およびさらに肥満の予防および治療にこのように役立つ可能性がある。
【0006】
アロイル−O−ピペリジン構造をもつ、ある化合物がMTPおよび/またはアポBの分泌を抑制する特性を持っていることが今まさに発見された。
【0007】
この活性の結果、これらの化合物は、糖尿病に関連する高中性脂肪血症、高コレステロール血症および異常脂質血症の治療また肥満の予防および治療の中に完全に有利な可能性のある効用を持っている。
[発明の概要]
したがって、本発明は、第1に、一般式(I)のアロイル−O−ピペリジン構造の化合物に関する:
【0008】
【化1】

【0009】
ここで:
1は、水素原子、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれ;
2は、アルキル基、アルコキシ基、トリフルオロメチル基およびトリフルオロメトキシ基から選ばれ;
3は、水素原子およびアルキル基から選ばれ;
4は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、−C(=Z)−R5基(Zは硫黄または酸素の原子を表わす)および−S(O)n−R6基(ここで、nは1または2に相当する)から選ばれ、
5は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、−O−R7基、−C(=O)−O−R7基、−S−R8基および−NR910−基から選ばれ、
6は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリルアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれ;
7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれ;
8は、水素原子、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基から選ばれ;
9は、水素原子およびアルキル基から選ばれ;
10は水素原子、アルキル基、任意に−C(=O)−O−R7基によって置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−S(O)n−R6基(ここで、nは1または2に相当する)、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれ;
また、可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグに関する。
【0010】
次の定義は、上に定義された様々なグループおよび基の性質を指定する。
【0011】
他に言及がない限り、本発明でこのように指定するすべての用語についてこれらの定義を適用する。
【0012】
用語「アルキル」は、1つないし6つの炭素原子を含む直鎖または分岐アルキル基を含むことを意味する。アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、ネオヘキシル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1−エチルブチルおよび1−メチル−1−エチルプロピルの各基が挙げられる。
【0013】
用語「アルケニル」は、二重結合の形をしている少なくとも1つの不飽和を含み、2つないし6つの炭素原子を含んでいる直鎖または分岐アルキル基を意味する。アルケニル基の具体例としては、エテニル、プロペニル、プロパジエニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニルとヘキサジエニル、またさらにそれらの分岐異性体が挙げられ;二重結合の位置の表示がないことは、二重結合の位置に関するいかなる制限もないこととして理解されるべきである。例えば、「ペンテニル」基としては、優先順位なしに、ペンタ−1−エン−1−イル、ペンタ−2−エン−1−イルおよびペンタ−3−エン−1−イル基、また、ペンタ−1−エン−2−イル、ペンタ−2−エン−2−イルおよびペンタ−3−エン−2−イル基、また等しくペンタ−1−エン−3−イル、ペンタ−2−エン−3−イルおよびペンタ−3−エン−3−イル基が挙げられる。
【0014】
用語「アルキニル」は、三重結合の形をしている少なくとも1つの不飽和を含み、2つないし6つの炭素原子を含んでいる直鎖あるいは分岐アルキル基を意味する。アルキニル基の具体例としては、エチリニル(ethylynyl)、プロピニル、プロパジニル、ブチニル、ブタジニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニルおよびヘキサジイニル、そしてさらにそれらの分岐異性体が挙げられ;二重結合の位置の表示がないことは、二重結合の位置に関するいかなる制限もないこととして理解されるべきである。例えば、「ペンチニル」基としては、優先順位なしに、ペンタ−1−イン−1−イル、ペンタ−2−イン−1−イルおよびペンタ−3−イン−1−イル基、また、ペンタ−1−イン−2−イル、ペンタ−2−イン−2−イルおよびペンタ−3−イン−2−イル基、また等しくペンタ−1−イン−3−イル、ペンタ−2−イン−3−イルおよびペンタ−3−イン−3−イル基が挙げられる。
【0015】
他に定めのない限り、上で定義したアルキル、アルケニルおよびアルキニルの基は、水酸基、1つないし6つの炭素原子を含む直鎖あるいは分岐したアルコキシ基、および−C(=O)−O−R7基(R7基は上記で定義)から選ばれた1つ以上の、同一であっても異なっていいてもよい化学種によって任意に置換されていてもよい。
【0016】
用語「アルコキシ」は、−O−アルキルの基を意味し、ここで「アルキル」は上記において定義されたものである。
【0017】
用語「シクロアルキル」は、架橋されているもしくは架橋されていない、単環、二環あるいは三環式の、3ないし13個の炭素原子を含むシクロアルキル基であって、任意に1つ以上の二重結合、またさらにスピラン化合物を含むものを指す。シクロアルキル基の具体例としては、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびシクロデシル、アダマンチル、ジアマンチル、ノル−ボルニルおよびボルニル基が挙げられる。
【0018】
用語「ヘテロシクリル」(=複素環基)は、合計ないし3ないし13個の原子を含む単環、二環あるいは三環式の基であって、それらの原子の中の1、2、3あるいは4個を選んで、互いに独立に窒素、酸素および硫黄、場合によっては酸化した形態(窒素と硫黄の場合)とし、他の原子が炭素原子であり、かつ、場合によって1つ以上の含む二重結合、またさらにスピラン化合物を含むものを指す。
【0019】
特に、飽和の、あるいは部分的に不飽和の5ないし8つの原子の単環の複素環基は、下記で定義するヘテロアリール基の飽和した、あるいはそれぞれ部分的に不飽和の誘導体である。複素環基の中でもとりわけ、モルホリノ、モルホリニル、ピペリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニルおよびベンゾジオキソラニル基などは言及されることがある。
【0020】
用語「アリール」(=芳香族炭化水素基)は、6ないし14個の炭素原子を含む単環、二環あるいは三環式のアリール基を示す。アリール基として言及されることがあるものとしてはフェニル、ナフチル、アントリルおよびフェナントリル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
用語「ヘテロアリール」は、合計ないし3ないし13個の原子を含む単環、二環あるいは三環式の芳香性の基であって、それらの原子の中の1、2、3あるいは4個を選んで、互いに独立に窒素、酸素および硫黄、場合によっては酸化した形態(窒素と硫黄の場合)とし、他の原子が炭素原子であるものを指す。
【0022】
好ましくは、複素環式化合物を構成する単環の少なくとも1つは、1つないし4つの環内のヘテロ原子を、より好ましくは1つないし4つの環内のヘテロ原子を含む。本発明によれば、複素環の多環の核は、環に含まれた5〜8つの原子を各々含んでいる1つ以上の単環から成る。
【0023】
単環のヘテロアリール基の例としては、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、チアゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、フラザン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアジン、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、トリアゾールおよびチアジアゾールのような複素環式芳香族化合物に由来した基が挙げられる。好ましいヘテロアリール基として言及されるものとしては、ピリジル、フリル、チエニル、ピラゾリルおよびイミダゾリルが挙げられる。
【0024】
二環式のヘテロアリール基であって、各単環が5つないし8つの環内の原子を含んでいるものの具体例としては、インドリジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチオフラザン、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン類、ピラゾロトリアジン類、ピラゾロピリミジンおよびプテリジンから選ばれた芳香族化合物に由来するものが挙げられる。
【0025】
上で定義したシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールの基は、場合によっては他に言及されていない限り、ハロゲン(たとえば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、)、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、および−C(=O)−O−R7基(R7は上記で定義)および−NR910基(R9およびR10は上記で定義)から選ばれた1つ以上の、同一または異なる化学種で置換されていることがある。
【0026】
シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキル基は、上に定義されたようなシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基であるとして本発明の中で理解されるべきであり、それはさらに上で定義されたアルキル基の水素と置換されるものである。アリールアルケニルとアリールアルキニルの基は、それぞれアルケニルまたはアルキニルの基に由来し、水素の置換が行われている点で同じように定義される。
【0027】
シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニルおよびヘテロアリールアルキル基の例としては、シクロヘキシルメチル、テトラヒドロフリルメチル、ベンジル、フェネチル、スチリルおよびピリジルエチル基が挙げられる。
【0028】
上記の式(I)の化合物においては、用語「幾何異性体」はシス/トランスあるいはE/Z異性を意味する。とりわけ、一般式(I)の化合物の様々な置換基に存在しうる二重結合は、EかZ配置である。これらの純粋か混ざりもののある幾何異性体は、単独であるいは混合物として、式(I)の化合物の不可欠な部分を構成する。
【0029】
用語「光学異性体」は、分子中の対称の1つ以上の軸および/または中心の存在に起因し、かつ、偏光のビームの回転に帰着して、異性体の形態をすべて単独であるいは混合物として含んでいる。用語「光学異性体」は、とりわけ、純粋な形態に、あるいはラセミ混合物を含む混合物として、対掌体と偏左右異性体を含んでいる。
【0030】
上記の式(I)の化合物を備えた薬理学的に許容される塩類を構成することができる酸は、有機酸または鉱酸である。言及されるが制限されない具体例としては塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、アルカンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ビス−トリフルオロ酢酸および樟脳酸が挙げられる。
【0031】
上記の式(I)の化合物を備えた薬理学的に許容される塩類を構成することができる塩基は、鉱物塩基あるいは有機塩基である。これらの塩基の中で、言及されるが制限されない具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アルギニンやリジンのような塩基性アミノ酸、オサアミン例えばメグルミン、および3−アミノブタノールおよび2−アミノブタノールのようなアミノアルコールが挙げられる。
【0032】
本発明は、特に、上に示されたような薬理学的に許容される塩類のみならず、キラルのアミンで得られた塩類のような式(I)の化合物の適切な分離または結晶化が可能な塩類もカバーする。
【0033】
上記の式(I)の化合物は、さらにこれらの化合物のプロドラッグを含む。
【0034】
用語「プロドラッグ」は、いったん患者に投与した後、生体によって化学的および/または生物学的変換されて式(I)の化合物になる化合物を意味する。
【0035】
本発明による式(I)の化合物として好ましいものとして挙げられるのは次の通りである:R3基が水素を表わすもの、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの任意の酸化した形態、特にアミンオキシド、
また溶媒和物およびこれらの化合物の水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0036】
本発明による式(I)の化合物として好ましいものとして、次のものも挙げることができる:R1基が水素あるいはメチル基を表わすもの、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの任意の酸化した形態、特にアミンオキシド、
また溶媒和物およびこれらの化合物の水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0037】
本発明による式(I)の化合物からなる好ましい別の化合物群は次の通りである:R2基がトリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基あるいはメトキシエトキシ基を表わし、より好ましくはR2基がトリフルオロメトキシ基あるいはトリフルオロメチル基を表わすもの、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの任意の酸化した形態、特にアミンオキシド、
また溶媒和物およびこれらの化合物の水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0038】
本発明による式(I)の化合物からなる好ましい別の化合物群は次の通りである:R4基が−S(O)2−R6、−C(=O)−O−R7、または−C(=O)−NHR10を表わすもの、なお、ここでR6、R7およびR10は上記で定義されたものである、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの任意の酸化した形態、特にアミンオキシド、
また溶媒和物およびこれらの化合物の水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0039】
一般式(I)の化合物のうちで最も特に好まれるサブグループは、一般式(I)の化合物において以下の特徴を有する:
1は水素あるいはメチル基を表わし;そして
2は、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基およびメトキシエトキシ基から、好ましくは、トリフルオロメトキシ基およびトリフルオロメチル基から選ばれ;そして
3は水素を表わし;そして
4が−S(O)2−R6、−C(=O)−O−R7、または−C(=O)−NHR10を表わすもの、なお、ここでR6、R7およびR10は上記で定義されたものである、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0040】
本発明による化合物の特に好ましい具体例は、次のものから選ばれる:
6−メチル−N[3−[[1−(メチルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[(1−アセチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
エチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート)
フェニルメチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メチルプロピル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
4−ニトロフェニル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
S−メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボチオアート;。
【0041】
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−フェニル−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−エチル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;。
【0042】
6−メチル−N−[3−[[1−[(1−メチルエチル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N[−3−[[1−(フェニルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−[(フェニルメチル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[1−[(5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(ブチルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−(4−メトキシフェニル)−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
エチル N−[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]グリシナート;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−2−プロペニル−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−ブチル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−(フェニルメチル)−1−ピペリジンカルボキサミド;
メチル 2−[[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]アミノ]ベンゾアート;。
【0043】
N−(3−シアノフェニル)−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−(2−フェニルエチル)−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−ヘキシル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
ブチルN −[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]グリシナート;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
メチル 4−[[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]アミノ]ベンゾアート;
N−1、3−ベンゾジオキソール−5−イル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
[1,1’−ビフェニル]−6−メチル−N−[3−[[1−(フェニルメチル)4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)−2−カルボキサミド;。
【0044】
[1,1’−ビフェニル]−6−メチル−N−[3−[[1−(2−チエニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(2−ベンゾフラニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
メチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
エチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
N−[3−[[1−(4−メトキシベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(5−イソオキサゾリルカルボニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−[2−(4−メトキシフェニル)アセチル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−[2−(アセチルオキシ)アセチル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;。
【0045】
N−[3−[[1−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(4−ニトロベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(5−イソオキサゾリルカルボニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−[(2E)−1−オキソ−2−ブテニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−(2−メチル−1−オキソプロピル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
メチル4−[3−[[(4’−メトキシ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
1,1−ジメチルエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
1,1−ジメチルエチル 4−[3−[[(4’−メトキシ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;。
【0046】
6−メチル−N−[3−(4−ピペリジニルオキシ)フェニル]−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート、
光学異性体およびそれらの可能な酸化した形態、これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【0047】
本発明は、さらに、上記においてまさに定義した、式(I)の化合物の調製方法に関する。
【0048】
一般に、本発明の化合物は、次の反応機構によって式(II)の酸および式(III)のアミンを反応させることにより調製することができる:
【0049】
【化2】

【0050】
ここで、R1、R2およびR3は上で定義されたものであり、Tは脱離可能な保護基、例えばt−ブトキシカルボニル(BOC)を表わし、
当業者によく知られている標準的なアミド合成方式によって式(IV)の化合物:
【0051】
【化3】

【0052】
(ここで、T、R1、R2およびR3は上で定義されたものである)
が導かれ、
前記脱離可能な保護官能基Tが除去されることで、式(I)の化合物の特別の場合であってR4が水素である式(IA):
【0053】
【化4】

【0054】
が得られる。
【0055】
本発明による方法の1つの変形によれば、有機化学の分野で既知の標準的方式を用いて、式(IV)のアミドも、アミン(III)および酸(II)のハロゲン化アシル、好ましくは塩化アシルから調製することができる。
【0056】
上記式(IA)のアミンは、その後、式(I)の化合物のセットにおいて、R4が本発明の詳細な説明において示される水素以外のすべての定義をとるために、当業者によって通常使用される合成方式によって置換されたアミン誘導体、アミド、カルバミン酸エステル、スルホンアミド、尿素化合物などに変換することができる。置換されたアミン、アミド、カルバミン酸エステル、スルホンアミドおよび尿素化合物の合成は、本発明の詳細な説明の「実施例」の部分において示された方法により可能となる。
【0057】
このようにして得られた式(I)の化合物は場合により適切なところで、精製され、
それの幾何学的および/または光学異性体を場合により分離し、
所望によりその酸化した形態、特にアミンオキシドへ、あるいはその溶媒和されたあるいは水和した形態へ変換し、あるいはまた対応する薬理学的に許容される塩類を与えるために酸または塩基で塩を形成する。
【0058】
式(II)の酸は市販されているか、あるいは容易に既知の手順によって市販されている製品から調製されているかのいずれかである。
【0059】
実施例として、式(II)の酸は次の機構によって合成することができる:
【0060】
【化5】

【0061】
この機構において、R1およびR2は、ハロゲン化された化合物を備えたボロン酸誘導体のカップリングの分野で完全によく知られている標準操作条件と共に上で定義されている。
そのようなカップリングの実施例は、詳細な説明において、具体例として、以下に挙げられる。
【0062】
式(III)のアミンも、市販されているか、あるいは容易に既知の手順によって市販されている製品から調製されているかのいずれかである。実施例として、式(III)のアミンは、国際出願特許公開WO−A−2003/068760に説明されているように調製されたニトロの誘導体から合成することができる。下記の実施例は、式(III)のアミンの合成の具体例を与える。
【0063】
上に説明された方法では、操作条件が、それが調製するように望まれる式(I)の化合物の中にある様々な置換基に本質的に依存しながら変わることがあることは理解されるに違いない。そのような変形および修正は、例えば科学評論誌、特許の文献、ケミカルアブストラクツ、およびインターネットを含むコンピューター・データベースを用いて、当業者に容易に利用可能である。
【0064】
本発明は、さらに、上に定義されるように、1つ以上の薬理学的に許容される媒体と組み合わせた、式(I)の有効な製薬の量の化合物を含む製薬の組成物に関する。
【0065】
これらの組成物は即時の放出あるいは制御放出のタブレット、ゲル・カプセルあるいは小粒の形態で経口的に、注射可能な溶液の形態で静脈内に、粘着性の経皮的な器具の形態で経皮的に、あるいは溶液、クリームあるいはゲルの形態で局所的に、投与することができる。
【0066】
経口投与用の固体の組成物は、有効成分に、増量剤、また適切なところでバインダー、分解作用剤、潤滑剤、着色剤あるいは風味増強剤を加え、さらにその混合薬から、タブレット、コーチング錠、小粒、パウダーあるいはカプセルを作ることによって調製される。
【0067】
増量剤の例としてはラクトーゼ、コーンスターチ、蔗糖、グルコース、ソルビトール、結晶のセルローズおよび二酸化ケイ素が挙げられ、また、バインダーの例としてはポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、メチルセルロース、アカシア、トラガカントゴム、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム、デキストリンおよびペクチンが挙げられる。
【0068】
潤滑剤の例としてはステアリン酸マグネシウム、滑石、ポリエチレングリコール、珪酸および硬化植物油が挙げられる。
【0069】
着色剤は薬剤での使用を認可された任意の着色剤であってよい。
【0070】
風味増強剤の例としてはココア・パウダー、薬草の形のミント、芳香散、油の形のミント、ボルネオールおよびシナモン・パウダーが挙げられる。タブレットないし細粒を、砂糖、ゼラチンあるいはその他同種のもので適切に覆うことができることは理解されるべきである。
【0071】
有効成分として本発明の化合物を含む注射可能な形態のものは、必要に応じて、前述の化合物を、pH調整剤、緩衝剤、懸濁剤、溶解補助剤、安定剤、緊張剤および/または保存剤と混合することにより、および従来の方法によって、混合薬を静脈内の、皮下か、筋肉内の注入のための形態に変換することにより調製される。必要に応じて、得られた注射可能な形態のものは、従来の方法によって凍結乾燥することができる。
【0072】
懸濁剤の例としてはメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴム、粉にされたトラガカントゴム、カルボキシメチルセルロースおよびポリエトキシル化されたソルビタン・モノラウレートが挙げられる。
【0073】
溶解補助剤の例としてはポリオキシエチレンで凝固されたヒマシ油、ポリソルベート80、ニコチンアミド、ポリエトキシル化されたソルビタン・モノラウレートおよびヒマシ油脂肪酸のエチル・エステルが挙げられる。
【0074】
さらに、安定剤としては亜硫酸ナトリウム、ナトリウム・メタ亜硫酸塩およびエーテルが挙げられ、一方、保存剤はメチル−p−ヒドロキシ安息香酸エステル、p‐ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾールおよびクロロクレゾールが含まれる。
【0075】
本発明は、さらに、糖尿病に関連する高中性脂肪血症、高コレステロール血症および異常脂質血症の治療のみならず、肥満の予防および治療のための薬剤の調製のための本発明の式(I)の化合物の使用に関する。
【0076】
MTP活性の変調によってもたらされた、あるいは関連づけられた疾病、病気あるいは状態の、予防または治療を意図した本発明の化合物の有効な管理服用量および薬量学は多くの要因に依存する:
例えば、抑制剤の性質、患者のサイズ、適切な治療の目標、治療の対象となる病変の性質、使用される特定の薬剤の組成物、また治療する内科医による観察および結論など。
【0077】
例えば経口投与(例えばタブレット、ゲル・カプセル)の場合には、式(I)の化合物の利用可能な適切な用量が、活性物質の量に関して1日当たり単位体重について約0.1mg/kgと約100mg/kgの間にあり、好ましくは1日当たり単位体重について、約0.5mg/kgと約50mg/kgの間、より好ましくは1日当たり単位体重について、約1mg/kgと約10mg/kgの間、そしてさらにより好ましくは1日当たり単位体重について、約2mg/kgと約5mg/kgの間にある。
【0078】
10kgおよび100kgが代表的な体重として、上で説明された使用することができる毎日の経口用量範囲を例証するために考慮される場合、式(I)の化合物について適切な用量は、好ましい化合物を含む活性物質について1日当たり、約1−10mgと1000−10000mgの間にあり、好ましくは1日当たり、約5−50mgと500−5000mgの間、より好ましくは1日当たり、約10.0−100.0mgと100.0−1000.0mgの間、そしてさらに好ましくは1日当たり、約20.0−200.0mgと約50.0−500.0mgの間にある。
【0079】
これらの用量範囲は、与えられた患者に対する1日当たりの合計の量の活性物質を表わす。
一定の投与量に基づく1日当たりの投与の数は、活物質の半減期(それは異化とクリアランスの割合を反映する)のような薬物動態学的・薬理学的要因に依存する広い大きさの内に変わることがあり、またさらに前述の活性物質の、患者の体内に到達して治療の効能に対して必要となる血漿中の、あるいは他の体液中の最小・最適のレベルによっても変わる。
毎日の投与の数、および単一の用量摂取量の中で投与されるべき活物質の量を決定する場合、他の多くの要因も考慮に入れられるべきである。これらの他の要因の中で、最も考慮されなさがちなのは、治療されるための患者の個々のレスポンスである。
【0080】
続く実施例は任意の方法で制限されることなく、本発明を例証する。これらの実施例において、次の略語が使用された:
TLC:薄層クロマトグラフィー
DCM:ジクロロメタン
Yld:収率
NMR:核磁気共鳴
DME:ジメチルエーテル
EtOAc:酢酸エチル
THF:テトラヒドロフラン
DMA:ジメチルアセトニド。
【0081】
A) 式(II)の酸の調製
実施例A1:4’−(2−メトキシエトキシ)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸
ステップa:1−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン
4−ブロモフェノール(8.65g;0.05mol)、2−メトキシエタノール(1.1当量;0.055mol;4.36ml)およびトリフェニルフォスフィン(1.1当量;0.055mol;14.4g)を、トルエン210mlで溶解させる。反応物を54℃まで昇温する。また、トルエン21mlに溶解しているジイソプロピル・アゾジカルボン酸エステル(1.0当量;0.05mol;10.1g)を、滴下して加える。反応物を、1時間54℃に保った後、夜通し室温に置かれた後に蒸発乾固する。粗製品は、DCMを0−100%の濃度勾配で含むヘプタンを用いたシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、油状の目的の製品9.6gを得る。
【0082】
TLC(1/4 ヘプタン/DCM):Rf=0.46
収率=83.1%
1H NMR(300MHz、クロロホルム−D)δppm:3.4(s,3H);3.7(m,2H);4.1(m,2H);6.8(d、J=9.0Hz,2H);7.4(m,2H)。
【0083】
ステップb:4’−(2−メトキシエトキシ)−1,1’−ビフェニル−2−カルバルデヒド
前のステップで得られた1−ブロモ−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(2.30g;10.0mmol)、2−ホルミルフェニルボロン酸(1.4当量;14mmol;2.10g)およびフッ化セシウム(3.0当量;30.0mmol;4.56g)を、DME38mlで溶解させ、またその後、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0.3mmol;0.347g)を加える。また、反応物は、16時間65℃で、その後4時間80℃でそれぞれ加熱する。混合物は、室温で冷ました後、エチルエーテル15mlを加え、反応物を、水45mlで2度洗浄し、次に、硫酸ナトリウムで乾燥後、蒸発乾固する。粗製品は、(ヘプタン0−100%DCMで溶離した)シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、油状の目的の製品1.36gを得る。
【0084】
TLC(1/1 ヘプタン/EtOAc):Rf=0.54
収率=53.1%
1H NMR(300MHz、クロロホルム−D)δppm:3.5(s,3H);3.8(m,2H);4.2(m,2H);7.0(m,2H);7.3(m,2H);7.5(m,2H);7.6(m,J=7.5;1.5Hz,1H);8.0(dd,J=7.5;1.2Hz,1H);10.0(d,J=0.8Hz,1H)。
【0085】
ステップc:4’−(2−メトキシエトキシ)−1,1’−ビフェニル−2−カルボン酸
ステップbの4’−(2−メトキシエトキシ)−1,1’−ビフェニル−2−カルバルデヒド(3.691g;14.4mmol)をアセトン45mlで溶解させる。混合物は、0℃にまで冷却したのち、ジョーンズの試薬10.85ml(水10ml中に硫酸3.16mlを加えた溶液中に三酸化クロム3.5gを加えたもの)を滴下して加える。0℃に1時間保った後に、反応物を8時間室温に放置する。反応物を発乾固し、エーテル中で処理された後、シリカでろ過する。有機相を水の1Nの水酸化ナトリウム溶液で抽出する。次いで水相を1Nの塩酸で酸性にして、DCMで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固して、油の状の目的の製品を2.75g得る。
【0086】
TLC(1/2 ヘプタン/EtOAc:Rf=0.47
収率=70.1%
1H NMR(300MHz、クロロホルム−D)δppm:3.5(s,3H);3.8(m,2H);4.2(m,2H);7.0(m,J=8.7Hz,2H);7.3(m,2H);7.4(m,2H);7.5(m,J=7.2Hz,1H);7.9(m、J=7.6Hz、1H)。
【0087】
B)式(III)のアミンの調製
実施例B1:t−ブチル4−(3−アミノフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート
t−ブチル4−(3−ニトロフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(国際特許公開WO−A−2003/068760に記述されるように製造した)(10.764g;33.39mmol)は、エタノールの430mlに溶かされる。次にラネーニッケル(7.2g)が加えられる。また、反応物は、室温の水素(圧力:50バール)下に夜通し置かれる。反応物をセライトでろ過し、蒸発乾固してベージュ色で油状の目的物を定量的に(9.76g)得る。
【0088】
TLC(97/3 ジクロロメタン/メタノール):Rf=0.53
収率:定量的
1H NMR(300MHz、クロロホルム−D)δppm:1.5(s,9H);1.7(m,2H);1.9(m,2H);3.3(m,2H);3.7(m,2H);4.4(m,1H);6.3(m,3H);7.1(t,J=8.0Hz,1H);7.3(s、2H)。
【0089】
C)酸(II)およびアミン(III)のカップリング
実施例C1:1,1―ジメチルエチル4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’―ビフェニル]―2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]―1−ピペリジンカルボキシラート
(化合物の表の実施例1)
6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボン酸から実施例A1と同様の手順により得られた、6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニルクロリド(4.72g;15.0mmol)を、ジクロロメタン50mlで溶解し、その後トリエチルアミン(1.5当量;22.5mmol;3.14ml)を加えた。ジクロロメタンの50mlで溶解されたt−ブチル−4−(3−アミノフェノキシ)ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例B1;1.0当量;15.0mmol;4.39g)を滴下して加える。反応物は、室温で夜通し撹拌され、次に、飽和している水の炭酸水素ナトリウム溶液で3回洗ったのち、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固する。粗製の製品を、ヘプタン/EtOAc濃度勾配を備えたシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的の製品8.06gを得る。
【0090】
収率=94%
続く例は、例C1の中で得られた化合物の、あるいは同様の化合物のピペリジン環のアミン機能の転換の多くの例を例証する。
【0091】
実施例T1:アミン官能基の脱保護
6−メチル−N[−3−(4−ピペリジニルオキシ)フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]―2−カルボキサミド
(化合物の表の実施例2)
実施例C1のt−ブチル 4−{3−[(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)アミノ]フェノキシ}ピペリジン−1−カルボキシラート(8.53g;14.95g)をジクロロメタン140mlで溶解する。また、次にトリフルオロ酢酸(16ml)をゆっくり加える。反応物を、室温で1時間30分放置された後蒸発乾固する。粗製の製品はジクロロメタン中で処理し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、その後蒸発乾固して、クリーム色の泡の形態の目的の製品を7.0g得る。
【0092】
収率=定量的
実施例T2:アミドの形成
N−[3−[(1−アセチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド
(化合物の表の実施例4)
N−[3−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボキサミド(70.6mg;0.15mmol)およびN−メチルモルホリンポリスチロール樹脂(3.6当量;0.54mmol)を、THF3.5mlに溶解する。
【0093】
樹脂は室温で3時間放置して膨張させる。その後、アセトキシアセチル塩化物(1.2当量;0.18mmol;24.6mg)を加える。
反応物は、室温で夜通し撹拌される。次に3.0当量のトリスアミン・ポリスチレン樹脂(0.45mmol)を加え、また反応物は室温でさらに3時間撹拌する。
ろ過の後に、濾液は蒸発し、またこの粗製品はシリカ(溶出:100%の酢酸エチルへのヘプタンの濃度勾配)でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的の製品82.1mgを得る。
【0094】
収率=96%
質量:ES+=513.3。
【0095】
実施例T3:カルバミン酸エステルの形成
メチル4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート
(化合物の表の実施例5)
N−[3−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル−]−6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボキサミド(612mg;1.3mmol)、2−メトキシエチル・クロロギ酸エステル(1.4当量;1.8mmol;252mg)、トリエチルアミン(1.9当量;2.5mmol;0.34ml)および4−ジメチルアミノピリジン(0.1eq.;0.13mmol;16mg)をクロロホルム33mlで溶かす。反応物を6時間還流し、次に、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄した後硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固する。粗製品を、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘプタン/EtOAc濃度勾配で精製し、白い泡状の形態である目的の製品540mg得る。
される。
【0096】
TLC(1/2 ヘプタン/EtOAc):Rf=0.4
収率=73%。
【0097】
実施例T4:スルホンアミドの形成
N−[3−[[1−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド
(化合物の表の実施例18)
N−[3−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボキサミド(94.1mg;0.2mmol)および3.6当量のN−メチルモルホリン・ポリスチレン樹脂(0.72mmol)をTHF3.5mlで溶解させ、樹脂を室温で3時間膨張するために放置する。THF2.5mlの中に溶解されたパラメトキシベンゼンスルホニルクロリド(1.2当量;0.18mmol;24.6mg)を加え、反応物は室温で夜通し撹拌する。トリスアミン・ポリスチレン樹脂(0.45mmol)3.0当量を次に加える。また、反応物を室温でさらに3時間撹拌する。ろ過の後に、濾液は蒸発する。また、粗製品を、シリカ(溶出:100%のEtOAcへのヘプタンの濃度勾配)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的の製品113mgを得る
収率=88%
質量:ES− =639.3.
実施例T5:尿素化合物の形成
N−[(4−メトキシフェニル)メチル]4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]―2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド
(化合物の表の実施例52)
N−[3−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボキサミド(94.1mg;0.2mmol)をジクロロメタンの5mlで溶かす。また、4−メトキシベンジルイソシアネート(1.1当量;31.4ml)を加える。反応物を8時間撹拌する。また、トリスアミン・ポリスチレン樹脂(0.3等量;0.6mmol)を次に加え、室温で夜通し連続して撹拌した。ろ過の後に、濾液は蒸発し、粗製品を、シリカ(溶出:100%のEtOAcへのヘプタンの濃度勾配)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的の製品103.5mgを得る。
収率=82%
質量:ES− =632.4。
【0098】
実施例T6:アミンの形成
6−メチル−N[3−[[1−(フェニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]―2−カルボキサミド
(化合物の表の実施例58)
N−[3−(ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボキサミド(94.1mg;0.2mmol)を、4/1のTHF/BMA混合物1ml中に溶解し、その後、DMA4.5mlが加える。ベンズアルデヒド(1.3当量:0.26mmol;26.5ml)および酢酸(1.0当量;0.2mmol;63.6mg)が加え、室温で30分間撹拌後に、ナトリウム・トリアセトキシボロヒドリド(1.5当量;0.3mmol;63.6mg)を加え、また、反応物を夜通し撹拌する。反応物を蒸発乾固し、ジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水(2回)で連続して洗った後、蒸発乾固する。粗製品は、シリカ(溶出: 100%のEtOAcへのヘプタンの勾配)上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、目的の製品75mgを得る。
【0099】
収率=67%
質量:ES+ =561.4.
上記実施例T1ないしT6の化合物、そしてさらに同様の手順によって調製した本発明による一般式(I)に対応する他の化合物は、次の表の中で照合される:
【0100】
【表1−1】

【0101】
【表1−2】

【0102】
【表1−3】

【0103】
【表1−4】

【0104】
【表1−5】

【0105】
【表1−6】

【0106】
【表1−7】

【0107】
【表1−8】

【0108】
【表1−9】

【0109】
【表1−10】

【0110】
【表1−11】

【0111】
【表1−12】

【0112】
【表1−13】

【0113】
【表1−14】

【0114】
【表1−15】

【0115】
【表1−16】

【0116】
【表1−17】

【0117】
【表1−18】

【0118】
【表1−19】

【0119】
【表1−20】

【0120】
【表1−21】

【0121】
【表1−22】

【0122】
【表1−23】

【0123】
【表1−24】

【0124】
【表1−25】

【0125】
【表1−26】

【0126】
【表1−27】

【0127】
【表1−28】

【0128】
【表1−29】

【0129】
【表1−30】

【0130】
【表1−31】

【0131】
【表1−32】

【0132】
【表1−33】

【0133】
【表1−34】

【0134】
【表1−35】

【0135】
【表1−36】

【0136】
【表1−37】

【0137】
【表1−38】

【0138】
【表1−39】

【0139】
【表1−40】

【0140】
【表1−41】

【0141】
【表1−42】

【0142】
【表1−43】

【0143】
【表1−44】

【0144】
【表1−45】

【0145】
【表1−46】

【0146】
【表1−47】

【0147】
【表1−48】

【0148】
【表1−49】

【0149】
【表1−50】

【0150】
【表1−51】

【0151】
【表1−52】

【0152】
【表1−53】

【0153】
【表1−54】

【0154】
【表1−55】

【0155】
【表1−56】

【0156】
【表1−57】

【0157】
【表1−58】

【0158】
【表1−59】

【0159】
【表1−60】

【0160】
【表1−61】

【0161】
【表1−62】

【0162】
【表1−63】

【0163】
【表1−64】

【0164】
【表1−65】

【0165】
【表1−66】

【0166】
【表1−67】

【0167】
【表1−68】

【0168】
【表1−69】

【0169】
【表1−70】

【0170】
【表1−71】

【0171】
【表1−72】

【0172】
【表1−73】

【0173】
【表1−74】

【0174】
【表1−75】

【0175】
【表1−76】

【0176】
【表1−77】

【0177】
【表1−78】

【0178】
【表1−79】

【0179】
【表1−80】

【0180】
【表1−81】

【0181】
【表1−82】

【0182】
【表1−83】

【0183】
【表1−84】

【0184】
【表1−85】

【0185】
【表1−86】

【0186】
【表1−87】

【0187】
【表1−88】

【0188】
【表1−89】

【0189】
【表1−90】

【0190】
【表1−91】

【0191】
【表1−92】

【0192】
【表1−93】

【0193】
【表1−94】

【0194】
【表1−95】

【0195】
【表1−96】

【0196】
【表1−97】

【0197】
【表1−98】

【0198】
【表1−99】

【0199】
【表1−100】

【0200】
【表1−101】

【0201】
【表1−102】

【0202】
【表1−103】

【0203】
【表1−104】

【0204】
【表1−105】

【0205】
【表1−106】

【0206】
【表1−107】

【0207】
【表1−108】

【0208】
【表1−109】

【0209】
【表1−110】

【0210】
【表1−111】

【0211】
【表1−112】

【0212】
【表1−113】

【0213】
【表1−114】

【0214】
【表1−115】

【0215】
【表1−116】

【0216】
【表1−117】

【0217】
【表1−118】

【0218】
【表1−119】

【0219】
【表1−120】

【0220】
【表1−121】

【0221】
【表1−122】

【0222】
【表1−123】

【0223】
【表1−124】

【0224】
【表1−125】

【0225】
【表1−126】

【0226】
【表1−127】

【0227】
【表1−128】

【0228】
【表1−129】

【0229】
【表1−130】

【0230】
【表1−131】

【0231】
【表1−132】

【0232】
【表1−133】

【0233】
【表1−134】

【0234】
【表1−135】

【0235】
【表1−136】

【0236】
【表1−137】

【0237】
【表1−138】

【0238】
【表1−139】

【0239】
【表1−140】

【0240】
【表1−141】

【0241】
【表1−142】

【0242】
【表1−143】

【0243】
生物学的な実験のセクション
生物学的活性試験
MTP活性の抑制の分析
ミクロソームのトリグリセリド・トランスファー・タンパク質(MTP)の活性の抑制について、次の操作プロトコルの使用により試験を行った。
【0244】
化合物によるMTP活性の抑制の量はMTPの存在下で、供与体粒子から受容体粒子まで、ラベルが付けられたトリグリセリドの転送の抑制の観察により計ることができる。MTPの調製のための手順は、WetterauおよびZilversmit(Biochem. Biophys. Acta (1986) 875, 610)による手法に基づく。数グラムのゴールデンハムスター肝臓を採取し、次に、0℃で250mmの蔗糖溶液で数回すすぐ。次のステップはすべて+4℃で進行する。50%の濃度のホモジェネートは、テフロン・ミルを使用し、次に、+4℃で10000×gで10分間遠心分離されて、250mmの蔗糖の中で調製されている。その後、上澄みは+4℃で75分間105000×gで遠心分離される。上澄みは廃棄される。また、ミクロソームの小球は、開始時の肝臓1gあたり3mlのTris/HCl 150mM pH 8.0で溶解する。1ml単位の一定分量を、使用する時まで−80℃で貯蔵する。
【0245】
ミクロソーム(1ml)の小片を解凍した後に、冷却されたトリス/HCl 50mM、KCl 50mM、MgCl2 5mMmのpH7.4緩衝液を12ml、およびデオキシコール酸塩(0.54%水溶液)1.2mlが加えられる。温和な撹拌を行いながら+4℃で30分間定温放置した後に、懸濁液は75分間105000×gで遠心分離される。可溶のMTPを含む上澄みは、トリス/HCl 150mM、NaCl 40mM、EDTA 1mM、0.02%アジ化ナトリウム pH 7.4の緩衝液に対して、2日ないし3日にわたって1リットルで5回透析される。MTPは+4℃で保管され、少なくとも30日間安定していて、テストでは修飾されない形態で使用される。
【0246】
供与体粒子(リポソーム)はクロロホルム中の10mg/mlの濃度のL−ホスファチジルコリン208μlおよび、トルエン中の0.5のmCi/mlの濃度の[3H]−トリオレイン480 plから調製される。撹拌の後に、溶液は窒素の下で蒸発し、6mlのトリス/HCl 50mM、KCl 50mM、MgCl2 5mm pH 7.4緩衝液で採取され、室温の超音波洗浄機の中で30分保温された。リポソームは+4℃で保管され、それぞれ使用の前に10分間再び超音波で処理される。
【0247】
受容体粒子はビオチニル化された低密度リポ蛋白質(LDL−biot)である。これらの粒子はアマシャム社によって供給される。反応混合物は未処理の1/2穴ホワイトプレート(コーニングコスター(Corning Costar))の中で、下記のものを記載順に追加することによって、調製されている:
5μlのHEPES 50 mM、NaCl 150 mM、BSA 0.1%(w/v)、アジ化ナトリウム0.05%(w/v)からなるpH 7.4の緩衝液;
5μlのリポソーム;
5μlのLDL−biot;
5μlのDMSO中の試験産物;
5plのMTP。
18−24時間の定温放置の後に、37℃で、反応は、ストレプトアビジンに連結されたアマシャムSPA(シンチレーション接近アッセイ)ビーズの100μlを添加することにより止められる。また、放射能は、少なくとも1時間後にトップカウント(Top Count)(パッカード)機械を使用しながら計数される。化合物によるトリグリセリドの転送の抑制は、転送された放射能の縮小の形で反映される。与えられた化合物に関する抑制の割合は、化合物を含まないコントロールとの比較により決定される。
【0248】
結果は、IC50(たとえば、MTPの50%の抑制が可能になる濃度)で表現される。
これらの結果は、本発明の多くの代表的な化合物に対して表2(の中で下記の通り概括される。
【0249】
【表2−1】

【0250】
【表2−2】

【0251】
HepG2ヒト細胞ラインのアポBの分泌の分析:
本発明による化合物の活性は、HepG2細胞の中でアポB分泌の抑制を測定することにより評価することができる。
【0252】
HepG2細胞(ECACC−85011430番)は、体外におけるリポタンパク質の肝臓からの分泌に関する研究の中で、モデルとして使用される(Dixon J. and Ginsberg H., J. Lipid. Res., 1993, 34,167− 179)。
【0253】
HepG2細胞は、24時間(密集度約70%)、5%の二酸化炭素を含む大気の下で、96−穴プレート中で10%のウシ胎児血清(DMEMおよびFBS−Gibco)を含むダルベッコの変更されたイーグル培地において培養されている。
【0254】
試験する化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)の中で、2あるいは10mMの濃度で溶解される。系列希釈(1:3.16)はDMSOの中で行われ、1:200−Robot Multimek Beckmanを用いて成長培地200μLに加えられ、そして最後にHepG2細胞を含んでいる様々な穴の中で24時間保温した。
【0255】
1:5(燐酸塩緩衝食塩水:1%のウシ血清アルブミンを含むPBS)で希釈された24時間培養上澄みは、人間のアポBに特異的なサンドイッチELISA法によって試験される。
【0256】
結果は、IC50(たとえば、HepG2細胞のアポB分泌の50%の抑制をもたらす濃度)で表現される。
【0257】
これらの結果は、本発明の多くの代表的な化合物に対して表3の中で下に照合される。
【0258】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)のアロイル−O−ピペリジン構造の化合物:
【化1】

ここで:
1は、水素原子、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれる;
2は、アルキル基、アルコキシ基、トリフルオロメチル基およびトリフルオロメトキシ基から選ばれる;
3は、水素原子およびアルキル基から選ばれる;
4は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、−C(=Z)−R5基(Zは硫黄または酸素の原子を表わす)および−S(O)n−R6基(ここで、nは1または2に相当する)から選ばれ、
5は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリール基、アリール−アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、−O−R7基、−C(=O)−O−R7基、−S−R8基および−NR910基から選ばれ、
6は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリルアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれる;
7は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれる;
8は、水素原子、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基から選ばれる;
9は、水素原子およびアルキル基から選ばれる;
10は水素原子、アルキル基、任意に−C(=O)−O−R7基によって置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−S(O)n−R6基(ここで、nは1または2に相当する)、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基およびヘテロアリールアルキル基から選ばれる;
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項2】
前記R3基が水素である請求項1に記載の化合物、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項3】
前記R1基が水素あるいはメチル基である請求項1または2に記載の化合物、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項4】
前記R2基がトリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基あるいはメトキシエトキシ基、好ましくはR2基がトリフルオロメトキシ基あるいはトリフルオロメチル基である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項5】
前記R4基が−S(O)2−R6、−C(=O)−O−R7あるいは−C(=O)−NHR10のいずれかである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物であって、
ここで:
1は水素あるいはメチル基を表わし;そして
2は、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、メトキシ基およびメトキシエトキシ基から、好ましくは、トリフルオロメトキシ基およびトリフルオロメチル基から選ばれ;そして
3は水素を表わし;そして
4は−S(O)2−R6、−C(=O)−O−R7あるいは−C(=O)−NHR10を表わす、化合物、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基との可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項7】
下記から選ばれた請求項1に記載の化合物:
6−メチル−N−[3−[[1−(メチルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[(1−アセチル−4−ピペリジニル)オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
エチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
フェニルメチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;。
2−メチルプロピル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
4−ニトロフェニル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
S−メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボチオアート;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−フェニル−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−エチル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]−アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−[(1−メチルエチル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−(フェニルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−[(フェニルメチル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−[(5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(ブチルスルホニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−(4−メトキシフェニル)4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;。
エチル N−[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]グリシナート;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−2−プロペニル−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−ブチル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−(フェニルメチル)−1−ピペリジンカルボキサミド;
メチル 2−[[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]アミノ]ベンゾアート;
N−(3−シアノフェニル)4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−(2−フェニルエチル)−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−ヘキシル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
ブチル N−[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]グリシナート;
4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−N−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−ピペリジンカルボキサミド;。
N−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
N−[(4−メトキシフェニル)メチル]4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’―ビフェニル]―2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]―1−ピペリジンカルボキサミド;
メチル 4−[[[4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジニル]カルボニル]アミノ]ベンゾアート;
N−1、3−ベンゾジオキソール−5−イル−4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキサミド;
[1,1’−ビフェニル]−6−メチル−N-[−3−[[1−(フェニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)−2−カルボキサミド;
[1,1’−ビフェニル]−6−メチル−N-[3−[[1−(2−チエニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(2−ベンゾフラニルメチル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
メチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]−フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;。
エチル 4−[3−[[[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
N−[3−[[1−(4−メトキシベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(5−イソオキサゾリルカルボニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−[2−(4−メトキシフェニル)アセチル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−[2−(アセチルオキシ)アセチル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−6−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(4−ニトロベンゾイル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
N−[3−[[1−(5−イソオキサゾリルカルボニル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N−[3−[[1−[(2E)−1−オキソ−2−ブテニル]−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
6−メチル−N-[3−[[1−(2−メチル−1−オキソプロピル)−4−ピペリジニル]オキシ]フェニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
メチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;。
メチル 4−[3−[[(4’−メトキシ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
1,1−ジメチルエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
1,1−ジメチルエチル 4−[3−[[(4’−メトキシ[1,1’−ビフェニル]−2−イル)カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート;
6−メチル−N−[3−(4−ピペリジニルオキシ)フェニル]−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−カルボキサミド;
2−メトキシエチル 4−[3−[[[6−メチル−4’−(トリフルオロメチル)[1,1’−ビフェニル]−2−イル]カルボニル]アミノ]フェノキシ]−1−ピペリジンカルボキシラート、
可能な幾何学的および/または光学異性体、エピマーおよび互変異性体、そしてそれらの可能な酸化した形態、特にアミンオキシド、
これらの化合物の溶媒和物および水和物;
またさらにそれの酸または塩基を備えた可能な薬理学的に許容される塩類、あるいはまたこれらの化合物の薬理学的に許容されるプロドラッグ。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物の調製方法であって、式(II)の酸および式(III)のアミン
【化2】

(ここで、Tは脱離可能な保護基を表わす。また、R1、R2およびR3は請求項1で定義されたものである)から下記の反応機構によって式(IV)の化合物:
【化3】

(ここで、T、R1、R2およびR3は上で定義されたものである)
を得、
脱離可能な保護官能基Tは、式(I)の化合物の特別の場合であってR4が水素である、式(IA)の化合物を与えるために、除去され、
【化4】

(ここで、R1、R2およびR3は上で定義されたものであり)、
式(IA)のアミンは、その後、場合により式(I)の化合物のセット(ここで、R4は請求項1で定義された水素以外のものである)を構成するアミン誘導体に変換され、
このようにして得られた式(I)の化合物は場合により適切なところで、精製され、
それの幾何学的および/または光学異性体を場合により分離し、
所望によりその酸化した形態、特にアミンオキシドへ、あるいはその溶媒和されたあるいは水和した形態へ変換し、あるいはまた対応する薬理学的に許容される塩類を与えるために酸または塩基で塩を形成する、調製方法。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載された、あるいは請求項8による方法によって得られた、式(I)の化合物の薬学的に有効な量を含み、1つ以上の薬理学的に許容される媒体と組み合わされた医薬組成物。
【請求項10】
糖尿病に関連する高中性脂肪血症、高コレステロール血症および異常脂質血症の治療に加えて、肥満の予防および治療を行うための薬剤の調製のために、請求項1ないし7のいずれか1項に記載された、あるいは請求項8による方法によって得られた、式(I)の化合物に使用すること。

【公表番号】特表2008−501739(P2008−501739A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526232(P2007−526232)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005440
【国際公開番号】WO2005/121091
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】