説明

給水弁装置

【課題】水を使用する機器の給水路に設けられる給水弁装置であって、直列に接続された上流側の第1電磁弁と下流側の第2電磁弁とを備え、これら両電磁弁はパイロット式電磁弁で構成されるものにおいて、止水不良の発生を可及的に防止できるようにする。
【解決手段】止水時に第1電磁弁と第2電磁弁との一方の電磁弁を閉弁させてから他方の電磁弁を閉弁させる1回目の止水制御を実行し(STEP2,3)、止水不良を生じたときは、前記一方の電磁弁を開弁させた状態で前記他方の電磁弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う2回目の止水制御を実行する(STEP9〜11)。また、2回目の止水制御後も止水不良が解消されないときは、前記他方の電磁弁を開弁させた状態で前記一方の電磁弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う3回目の止水制御を実行する(STEP15〜17)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器洗浄機といった水を使用する機器の給水路に設けられる給水弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食器洗浄機は、洗浄槽に給水路を介して水を供給するように構成されており、この給水路に電磁弁から成る給水弁を介設している。ここで、給水弁が故障や異物の噛み込み等で止水不良を生ずると、洗浄槽への給水が継続して、洗浄槽から水が溢れ出る漏水事故を生ずることがある。
【0003】
そのため、従来、給水路に設けられる給水弁装置として、直列に接続された上流側の第1電磁弁と下流側の第2電磁弁とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、第1と第2の両電磁弁の一方の電磁弁の故障を生じても、他方の電磁弁で給水を停止でき、漏水事故が発生する可能性を低減できる。
【0004】
ここで、特許文献1には、第1と第2の両電磁弁をパイロット式電磁弁で構成したものが開示されている。パイロット式電磁弁は、弁座に開設した主弁孔を開閉するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面側に画成され、弁座の周囲に形成した流入室にオリフィス孔を介して連通する背圧室と、背圧室と主弁孔とを連通するパイロット弁孔を開閉するパイロット弁と、パイロット弁を開閉駆動するソレノイドとを備える電磁弁である。パイロット弁を閉弁させると、流入室からオリフィス孔を介して背圧室に流入する水が背圧室に封じ込められ、背圧室の水圧は流入室の水圧に等しくなる。そして、主弁の背面に作用する背圧室の水圧による押圧力が主弁の前面に作用する水圧による押圧力を上回って主弁が閉弁される。尚、主弁の前面に作用する押圧力は、流入室の水圧による押圧力と主弁孔の水圧による押圧力との合力になるが、主弁孔の水圧は流入室の水圧より低いため、主弁の背面に作用する押圧力が主弁の前面に作用する押圧力を上回る。パイロット弁を開弁させると、背圧室内の水がパイロット弁孔を介して流出し、主弁の背面に作用する押圧力が主弁の前面に作用する押圧力を下回って主弁が開弁され、流入室から主弁孔に水が流れる。パイロット式電磁弁は、小型のパイロット弁の開弁で主弁を開弁させて大流量の水を流すことができる。そのため、ソレノイドを小型化して消費電力を少なくできる利点がある。
【0005】
ところで、第1と第2の両電磁弁を上記の如くパイロット式電磁弁で構成する場合は、第1電磁弁と第2電磁弁との一方の電磁弁のパイロット弁の閉弁でその主弁が閉弁されると、その後に他方の電磁弁のパイロット弁を閉弁させても、他方の電磁弁の主弁の背面に作用する押圧力と主弁の前面に作用する押圧力とに差圧が発生せず、他方の電磁弁の主弁を完全に閉止することはできなくなる。そして、先行して閉弁させる一方の電磁弁が異物の噛み込みで微少漏れを生じた場合も、他方の電磁弁は、差圧が殆ど発生しないため完全に閉止せず、止水不良を生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−321937号公報(段落番号0016、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の点に鑑み、第1と第2の両電磁弁をパイロット式電磁弁で構成するものにおける止水不良の発生を可及的に防止できるようにした給水弁装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、水を使用する機器の給水路に設けられる給水弁装置であって、直列に接続された上流側の第1電磁弁と下流側の第2電磁弁とを備えると共に、これら第1と第2の両電磁弁を制御する制御手段を備え、第1と第2の両電磁弁は、弁座に開設した主弁孔を開閉するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面側に画成され、弁座の周囲に形成した流入室にオリフィス孔を介して連通する背圧室と、背圧室と主弁孔とを連通するパイロット弁孔を開閉するパイロット弁と、パイロット弁を開閉駆動するソレノイドとを備えるパイロット式電磁弁で構成されるものにおいて、制御手段は、止水時に第1電磁弁と第2電磁弁との一方の電磁弁のパイロット弁を閉弁させてから他方の電磁弁のパイロット弁を閉弁させる1回目の止水制御を実行し、止水不良を生じたときは、前記一方の電磁弁のパイロット弁を開弁させた状態で前記他方の電磁弁のパイロット弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う2回目の止水制御を実行するように構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、1回目の止水制御で先行して閉弁させる一方の電磁弁が異物の噛み込みで微少漏れを生じ、他方の電磁弁が完全に閉止されずに止水不良を生じたときは、2回目の止水制御により一方の電磁弁のパイロット弁の開弁でその主弁を開弁させた状態において他方の電磁弁のパイロットを閉弁させるため、他方の電磁弁の主弁の背面に作用する押圧力が主弁の前面に作用する押圧力を上回り、他方の電磁弁での異物の噛み込みを生じない限り、他方の電磁弁の主弁が確実に閉止されて、止水不良が解消される。また、2回目の止水制御では、一方の電磁弁のパイロット弁の開弁でその主弁を開弁させると共に他方の電磁弁のパイロット弁の開弁でその主弁を一旦開弁させるため、一方の電磁弁に水が流れ、一方の電磁弁に噛み込んだ異物が洗い流される可能性が高くなる。
【0010】
ところで、前記他方の電磁弁での異物の噛み込みを生ずると、2回目の止水制御を行っても止水不良は解消されない。従って、2回目の止水制御後も止水不良が解消されないときは、前記他方の電磁弁のパイロット弁を開弁させた状態で前記一方の電磁弁のパイロット弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う3回目の止水制御を行うことが望ましい。ここで、一方の電磁弁に噛み込んだ異物が上記の如く2回目の止水制御で洗い流される可能性が高くなるため、3回目の止水制御でこの一方の電磁弁を先行して閉弁することにより、止水不良が解消される可能性も高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態の給水弁装置を具備する食器洗浄機の構造を示す説明図。
【図2】実施形態の給水弁装置の断面図。
【図3】実施形態の給水弁装置の止水時における制御内容を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は食器洗浄機を示している。この食器洗浄機は、外装ケース1と、外装ケース1内の洗浄槽2とを備えており、この洗浄槽2内に給水路3を介して水が供給される。洗浄槽2には、食器類Wを載置する食器カゴ2aと、食器カゴ2aに向けて洗浄水を噴射する洗浄ノズル4と、ヒータ5とが設けられている。
【0013】
また、洗浄槽1の下側には、洗浄槽2の底部に残菜フィルタ2bを介して接続される洗浄・排水ポンプ6が設けられ、更に、洗浄槽1内の水位が所定水位になったときにオンする水位スイッチ7が設けられている。ここで、洗浄・排水ポンプ6を正転させると、洗浄水が洗浄ノズル4を介して洗浄槽2内に循環され、洗浄・排水ポンプ6を逆転させると、洗浄槽2内の洗浄水が排水路8を介して排水される。排水路8には、逆流防止のための逆U字状の立上り部8aと、エア抜き部8bと、排水トラップ部8cと、逆止弁8dとが設けられている。また、外装ケース1内には、洗浄槽2内に乾燥用の空気を送風する乾燥ファン9が設けられている。
【0014】
食器洗浄機の運転スイッチをオンすると、先ず、洗浄槽2に水位スイッチ7がオンするまで給水され、この水に図外の洗剤供給手段から洗剤が混入されて洗浄水が生成される。そして、給水停止後、ヒータ5に通電すると共に洗浄・排水ポンプ6を正転させて、洗浄水を加熱しつつ洗浄ノズル4から噴射させ、所定時間の洗浄運転を行う。洗浄運転完了後は、洗浄・排水ポンプ6を逆転させて洗浄槽2内の洗浄水を排水し、次に、洗浄槽2に水位スイッチ7がオンするまで給水した後、洗浄・排水ポンプ6を正転させて洗浄ノズル4から水を噴射させ、所定時間のすすぎ運転を行う。すすぎ運転完了後は、洗浄・排水ポンプ6を逆転させて洗浄槽2内の水を排水し、次に、ヒータ5に通電すると共に乾燥ファン9を駆動させて、所定時間の乾燥運転を行う。
【0015】
ここで、給水路3には、洗浄運転前及びすすぎ運転前の洗浄槽2への給水を制御する給水弁装置10が設けられている。以下、図2を参照して、給水弁装置10について詳述する。
【0016】
給水弁装置10は、給水路3の上流側部分3aに連なる流入口111と、給水路3の下流側部分3bに連なる流出口112とを有するバルブハウジング11を備えている。そして、バルブハウジング11に、上流側の第1電磁弁12と下流側の第2電磁弁12とが配置され、第1と第2の両電磁弁12,12がバルブハウジング11内の連通路113を介して直列に接続されている。
【0017】
各電磁弁12,12は、バルブハウジング11に一体成形した弁座121と、弁座121に対向し、弁座121に開設した主弁孔122aを開閉するダイヤフラムから成る主弁122と、弁座121の周囲に主弁122に対向するように形成した流入室123と、ダイヤフラム外周の押えを兼ねるカバー124によって主弁122の背面側に画成され、流入室123に主弁122に形成したオリフィス孔123aを介して連通する背圧室125と、背圧室125と主弁孔122aとを連通するパイロット弁孔126aを開閉するパイロット弁126と、パイロット弁126を開閉駆動するソレノイド127とから成るパイロット式電磁弁で構成されている。尚、第1電磁弁12の流入室123と主弁孔122aは夫々流入口111と連通路113に連なり、第2電磁弁12の流入室123と主弁孔122aは夫々連通路113と流出口112に連なる。
【0018】
ソレノイド127は、電磁コイル127aと、電磁コイル127aに内挿されるカバー124に一体の筒状ガイド127bに収納した可動鉄心127cと、可動鉄心127cを軸方向先方に付勢するばね127dとを備えており、可動鉄心127cの先端にパイロット弁126を取付けている。そして、常時はパイロット弁126がパイロット弁孔126aを閉塞する閉弁位置にばね127dにより付勢保持され、電磁コイル127aに通電したとき、可動鉄心127cが軸方向尾方に磁気吸引され、パイロット弁126がパイロット弁孔126aを開く開弁位置に変位するようにしている。
【0019】
パイロット弁126を閉弁させると、流入室123からオリフィス孔123aを介して背圧室125に流入する水が背圧室125に封じ込められ、背圧室125の水圧は流入室123の水圧に等しくなる。ここで、主弁122の前面に作用する押圧力は、流入室123の水圧による押圧力と主弁孔122aの水圧による押圧力との合力になるが、主弁孔122aの水圧は流入室123の水圧より低いため、主弁122の背面に作用する背圧室125の水圧による押圧力が主弁122の前面に作用する押圧力を上回って主弁122が閉弁される。また、パイロット弁126を開弁させると、背圧室125内の水がパイロット弁孔126aを介して主弁孔122aに流出して背圧室125の水圧が低下し、主弁122の背面に作用する背圧室125の水圧による押圧力が主弁122の前面に作用する押圧力を下回って主弁122が開弁され、流入室123から主弁孔122aに水が流れる。
【0020】
洗浄槽2への給水を停止する止水時は、食器洗浄機に設けた制御手段たるコントローラ13により、第1電磁弁12と第2電磁弁12との一方の電磁弁、例えば、第1電磁弁12の電磁コイル127aへの通電を停止して第1電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させてから、第2電磁弁12の電磁コイル127aへの通電を停止して第2電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させる制御を行う。このように第1電磁弁12のパイロット弁126を先行して閉弁させると、第1電磁弁12の主弁122の閉弁で下流側の第2電磁弁12には給水圧が作用しなくなり、第2電磁弁12の流入室123及び主弁孔122aの圧力が大気圧になり、背圧室125の圧力も大気圧になる。従って、第2電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させても、第2電磁弁12の主弁122の背面に作用する押圧力と主弁122の前面に作用する押圧力とに差圧が発生せず、第2電磁弁12の主弁122を完全に閉止することはできなくなる。
【0021】
また、第2電磁弁12のパイロット弁126を先行した閉弁させた場合は、第2電磁弁12の主弁122の閉弁で第1電磁弁12に水が流れなくなって、第1電磁弁12の流入室123及び主弁孔122aの圧力が給水一次圧になり、背圧室125の圧力も給水一次圧になる。従って、第1電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させても、第1電磁弁12の主弁122の背面に作用する押圧力と主弁122の前面に作用する押圧力とに差圧が発生せず、第1電磁弁12の主弁122を完全に閉止することはできなくなる。そして、先行して閉弁させる一方の電磁弁がその主弁122と弁座121との間への異物の噛み込みで微少漏れを生じた場合も、他方の電磁弁は、差圧が殆ど発生しないため完全に閉止せず、止水不良を生ずる。
【0022】
そこで、本実施形態では、すすぎ運転開始前の給水で水位スイッチ7がオンしたときの止水時にコントローラ13により図3に示す制御を行うようにした。以下、この点について説明する。
【0023】
水位スイッチ7がオンすると(STEP1)、第1電磁弁12と第2電磁弁12との一方の電磁弁、例えば、第1電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させてから第2電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させる1回目の止水制御を行う(STEP2、3)。その後、所定時間のすすぎ運転を行い(STEP4)、すすぎ運転完了後に、洗浄・排水ポンプ6を逆転させて洗浄槽2内の水を排水し(STEP5)、次に、所定時間の乾燥運転を行う(STEP6)。
【0024】
ここで、1回目の止水制御に際し先行して閉弁される第1電磁弁12での異物の噛み込みにより止水不良を生じると、STEP5での排水後に洗浄槽2の水位が次第に上昇する。そして、その後に水位スイッチ7がオンしたときは(STEP7)、洗浄・排水ポンプ6を逆転させて排水を開始すると共に(STEP8)、第1電磁弁12のパイロット弁126を開弁させ(STEP9)、この状態で第2電磁弁12のパイロット弁126を一旦開弁させてから閉弁させることを所定回数(例えば、3回)繰り返す2回目の止水制御を行い(STEP10)、その後、第1電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させると共に(STEP11)、排水を停止する(STEP12)。尚、2回目の止水制御に際しては、第2電磁弁12のパイロット弁126を所定時間(例えば、1秒)開弁させてから所定時間(例えば、1秒)閉弁させることを繰り返し、最後にパイロット弁126を閉弁状態に保持する。
【0025】
2回目の止水制御では、第1電磁弁12のパイロット弁126の開弁でその主弁122を開弁させた状態において第2電磁弁12のパイロット126を閉弁させるため、第2電磁弁12の主弁122の背面に作用する押圧力が主弁122の前面に作用する押圧力を上回り、第2電磁弁12での異物の噛み込みを生じない限り、第2電磁弁12の主弁122が確実に閉止されて、止水不良が解消される。また、2回目の止水制御では、第1電磁弁12のパイロット弁126の開弁でその主弁122を開弁させると共に第2電磁弁12のパイロット弁126の開弁でその主弁122を一旦開弁させるため、第1電磁弁12に水が流れ、第1電磁弁12の主弁122と弁座121との間に噛み込んだ異物が洗い流される可能性が高くなる。
【0026】
ところで、第2電磁弁12での異物の噛み込みを生ずると、2回目の止水制御後も止水不良が解消されず、STEP12での排水停止後に洗浄槽2の水位が次第に上昇する。そして、その後に水位スイッチ7がオンしたときは(STEP13)、洗浄・排水ポンプ6を逆転させて排水を開始すると共に(STEP14)、第2電磁弁12のパイロット弁126を開弁させ(STEP15)、この状態で第1電磁弁12のパイロット弁126を一旦開弁させてから閉弁させることを所定回数(例えば、3回)繰り返す3回目の止水制御を行い(STEP16)、その後、第2電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させると共に(STEP17)、排水を停止する(STEP18)。
【0027】
ここで、第1電磁弁12に噛み込んだ異物が上記の如く2回目の止水制御で洗い流される可能性が高くなるため、3回目の止水制御で第1電磁弁12を先行して閉弁することにより、止水不良が解消される可能性も高くなる。尚、3回目の止水制御後も止水不良が解消されず、STEP18での排水停止後に水位スイッチ7が再度オンしたときは(STEP19)、排水を再開すると共に(STEP20)、サービスマンによる点検を促すエラー表示を行う(STEP21)。
【0028】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、2回目の止水制御後も止水不良が解消されないときに、3回目の止水制御を行うことなくエラー表示を行うようにしてもよく、また、3回目の止水制御後に2回目の止水制御と同様の制御を行うことも可能である。また、上記実施形態では、2回目の止水制御に際し、第2電磁弁12のパイロット弁126の開閉を所定回数繰り返すようにしたが、このパイロット弁126を一旦開弁させてから閉弁させることを1回だけ行うようにしてもよい。これは、3回目の止水制御も同様である。
【0029】
また、1回目の止水制御で第2電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させてから第1電磁弁12のパイロット弁126を閉弁させてもよい。この場合は、2回目の止水制御に際し、第2電磁弁12のパイロット弁126を開弁させた状態で第1電磁弁12のパイロット弁126を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行い、3回目の止水制御に際し、第1電磁弁12のパイロット弁126を開弁させた状態で第2電磁弁12のパイロット弁126を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、食器洗浄機の給水路3に設ける上記実施形態の給水弁装置10だけでなく、洗濯機等の水を使用する機器の給水路に設ける給水弁装置として広く適用できる。
【符号の説明】
【0031】
3…給水路、10…給水弁装置、12…第1電磁弁、12…第2電磁弁、121…弁座、122…主弁、122a…主弁孔、123…流入室、123a…オリフィス孔、125…背圧室、126…パイロット弁、126a…パイロット弁孔、127…ソレノイド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を使用する機器の給水路に設けられる給水弁装置であって、直列に接続された上流側の第1電磁弁と下流側の第2電磁弁とを備えると共に、これら第1と第2の両電磁弁を制御する制御手段を備え、第1と第2の両電磁弁は、弁座に開設した主弁孔を開閉するダイヤフラムから成る主弁と、主弁の背面側に画成され、弁座の周囲に形成した流入室にオリフィス孔を介して連通する背圧室と、背圧室と主弁孔とを連通するパイロット弁孔を開閉するパイロット弁と、パイロット弁を開閉駆動するソレノイドとを備えるパイロット式電磁弁で構成されるものにおいて、
制御手段は、止水時に第1電磁弁と第2電磁弁との一方の電磁弁のパイロット弁を閉弁させてから他方の電磁弁のパイロット弁を閉弁させる1回目の止水制御を実行し、止水不良を生じたときは、前記一方の電磁弁のパイロット弁を開弁させた状態で前記他方の電磁弁のパイロット弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う2回目の止水制御を実行するように構成されることを特徴とする給水弁装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記2回目の止水制御後も止水不良が解消されないときは、前記他方の電磁弁のパイロット弁を開弁させた状態で前記一方の電磁弁のパイロット弁を一旦開弁させてから閉弁させることを少なくとも1回行う3回目の止水制御を実行するように構成されることを特徴とする請求項1記載の給水弁装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−187779(P2010−187779A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33166(P2009−33166)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)
【Fターム(参考)】