説明

給紙装置

【課題】紙粉や外来光等の影響を受けることのない、信頼性の高い“持ち上がり”検知手段を具備した給紙装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る給紙装置は、複数枚の用紙が重ねて積載される給紙トレイと、前記給紙トレイの給紙方向前方に設けられ、積載された用紙を内部に送り込む給紙ローラと、給紙方向後方又は側方が綴じられた用紙束が前記給紙ローラによって送り込まれるときに発生する前記用紙束の持ち上がりを、可動レバーを用いて検出する持ち上がり検出センサであって、前記用紙束の幅方向の側方で、かつ、前記用紙束の中央よりも給紙方向後方の位置に設けられる持ち上がり検出センサと、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は給紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ等の画像形成装置、スキャナ等の画像読取装置、或いは特殊なトナーで印字した用紙を消色する消色装置等では、多数の用紙を連続的に装置内部に給紙する給紙装置がしばしば使用される。
【0003】
この種の給紙装置は、積載部に複数の用紙を重ねて積載し、用紙の束の最上段から順に一枚ずつ用紙を装置内部に送り込むものである。したがって、積載部に置かれる複数の用紙はそれぞれが一枚ずつ分離された状態で積載される必要がある。
【0004】
しかしながら、ユーザの誤操作や不注意によって、ステープル、クリップ、或いは糊付け等によって複数枚の用紙が綴じられた用紙束が積載部に置かれることがある。綴じられた用紙束がそのまま画像読取装置や消色装置等の装置本体の内部に搬送されると、これらの装置内部で紙ジャムが発生したり、装置内部の一部が破損したりするという不都合が生じる。そこで、給紙装置では、綴じられた用紙束が装置本体の内部に送り込まれることがないよう、各種の防止措置を講じている。
【0005】
例えば、綴じられた用紙束が給紙されるときに生じる用紙束の“持ち上がり”を、発光素子と受光素子とで検知する“持ち上がり”検知手段が設けられている給紙装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−292575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、給紙装置では用紙が互いに擦れることによって紙粉が発生しやすい。このため、“持ち上がり”検知手段を発光素子と受光素子とで構成すると、発生した紙粉が発光素子や受光素子の表面に付着し、検知性能が劣化する可能性がある。
【0008】
また、発光素子と受光素子が配置される位置は、用紙が積載される給紙トレイの上部であるため、発光素子と受光素子は、通常、装置の外部に露出されることになる。このため、受光素子は、西日や室内灯などの外来光の影響を受けやすく、外来光によって誤動作する可能性もある。
【0009】
そこで、紙粉や外来光等の影響を受けることのない、信頼性の高い“持ち上がり”検知手段を具備した給紙装置が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る給紙装置は、複数枚の用紙が重ねて積載される給紙トレイと、前記給紙トレイの給紙方向前方に設けられ、積載された用紙を内部に送り込む給紙ローラと、給紙方向後方又は側方が綴じられた用紙束が前記給紙ローラによって送り込まれるときに発生する前記用紙束の持ち上がりを、可動レバーを用いて検出する持ち上がり検出センサであって、前記用紙束の幅方向の側方で、かつ、前記用紙束の中央よりも給紙方向後方の位置に設けられる持ち上がり検出センサと、を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る給紙装置の一例として消色装置の構成例を示す図。
【図2】給紙部のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】給紙部の構造例を示す第1の外観斜視図。
【図4】給紙部の構造例を示す第2の外観斜視図。
【図5】(a)は、一枚ずつ分離された適正な用紙の動作を説明する図、(b)は、不適正な綴じられた用紙束が給紙されるときに発生する用紙束の“持ち上がり”を説明する図。
【図6】持ち上がり検出センサの構造例を示す第1の図。
【図7】持ち上がり検出センサの構造例を示す第2の図。
【図8】持ち上がり検出センサの第1、第2の可動レバーの動き、及びこの動きによる反射センサのオン、オフの変化を説明する図。
【図9】第1の実施形態の給紙装置(消色装置)の処理例を示すフローチャート。
【図10】第1の実施形態の給紙装置(消色装置)の動作例を示すタイミングチャート。
【図11】第2の実施形態(第1の実施例)給紙装置(消色装置)の処理例を示すフローチャート。
【図12】第1の実施形態(第1の実施例)の給紙装置(消色装置)の動作例を示すタイミングチャート。
【図13】第2の実施形態(第2の実施例)給紙装置(消色装置)の処理例を示すフローチャート。
【図14】第1の実施形態(第2の実施例)の給紙装置(消色装置)の動作例を示すタイミングチャート。
【図15】第2の実施形態(第3の実施例)給紙装置(消色装置)の処理例を示すフローチャート。
【図16】第1の実施形態(第3の実施例)の給紙装置(消色装置)の動作例を示すタイミングチャート。
【図17】第2の実施形態(第4の実施例)給紙装置(消色装置)の処理例を示すフローチャート。
【図18】第1の実施形態(第4の実施例)の給紙装置(消色装置)の動作例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0013】
(1)第1の実施形態
(1−1)構成
図1は、本実施形態に係る給紙装置を消色装置100に適応した場合の構成例を示す図である。消色装置100は、消色可能トナーや消色可能インク等の「消色可能色材」により画像を形成された用紙に対して、消色可能色材(以下、単に記録材料と呼ぶ)による画像の色を消す「消色処理」を施す。消色装置100は、給紙部200、読取部106、消色部108、第1トレイ110、第2トレイ112、排出ローラ114、116、第1搬送路118、第2搬送路120、第3搬送路122、第1分岐部材124、第2分岐部材126および操作部128を備える。
【0014】
上記構成のうち、給紙部200は、給紙トレイ102、ピックアップローラ104、給紙ローラ105、分離ローラ107、制御部201(図2参照)等を備える。
【0015】
給紙トレイ102は、再利用するための用紙を積載する。給紙トレイ102は、A4、A3、B5等、様々なサイズの用紙を積載する。給紙トレイ102が積載する用紙は、例えば、所定温度以上に加熱することにより消色する記録材料で画像形成された用紙である。
【0016】
ピックアップローラ104、給紙ローラ105、および給紙ローラ105に対向配置される分離ローラ107は、給紙トレイ102上の用紙を1枚ずつ消色装置100内部の第1搬送路118に送り込む。給紙トレイ102は、給紙トレイ102上の用紙の有無を検知する積載検出センサ103を有する。積載検出センサ103は、例えば、マイクロセンサやマイクロアクチュエータであって良い。
【0017】
また、給紙トレイ102には、積載した用紙の幅方向の位置を規制する規制部材140が設けられている。規制部材140の内部及びその近傍には、持ち上がり検出センサ150が設けられている。持ち上がり検出センサ150の構造及びその作用については後述する。
【0018】
第1搬送路118は、給紙トレイ102から第1トレイ110へ向かう搬送路を形成する。給紙ローラ105と分離ローラ107の給紙方向前方には、用紙の通過を検出する給紙検出センサ130が配設される。給紙検出センサ130は、例えば、用紙の前端の通過でオンとなり、その用紙の後端が通過するとオフとなるようなセンサである。第1搬送路118は、給紙された用紙を読取部106または第1トレイ110へ搬送する。
【0019】
読取部106は、給紙トレイ102に対し、用紙搬送方向下流において第1搬送路118に沿って配置される。読取部106は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)スキャナあるいはCMOSセンサ等の読取ユニットを有する。読取部106は、第1搬送路118に沿ってかつ搬送路を挟んで配置される2つの読み取りユニットからなり、搬送される用紙の画像の両面読取を可能とする。
【0020】
読取部106の下流には、切り替え部としての第1分岐部材124がある。第1分岐部材124は、搬送される用紙の搬送方向を切り替える。第1分岐部材124は、第1搬送路118を搬送される用紙を第2搬送路120または第1トレイ110へ搬送する。第2搬送路120は、第1分岐部材124が配置される分岐点において第1搬送路118より分岐する。分岐点より分岐した第2搬送路120は、用紙を消色部108へ搬送する。また、第2搬送路120は、読取部106よりも用紙搬送方向上流における合流点121において、第1搬送路118に合流する。したがって、第2搬送路120は、読取部106から搬送されてきた用紙を、消色部108を経由して、再び、読取部106へ搬送することを可能とする。
【0021】
第1搬送路118は、第1分岐部材124の下流に第2分岐部材126を有する。第2分岐部材126は、第1分岐部材124から搬送された用紙を第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。第3搬送路122は、用紙を第2トレイ112へ搬送する。
【0022】
消色部108は、搬送される用紙の画像の色を消す。例えば、消色部108は、搬送される用紙へ接触した状態で、用紙を所定の消色温度まで加熱することにより、記録材料により用紙上に形成された画像の色を消色する。例えば、本実施の形態の消色装置100の消色部108は、用紙の第1面消色用および第2面消色用の2つの消色ユニット108a、108bを有する。消色ユニット108aおよび108bは、第2搬送路120を挟んで対向配置される。消色ユニット108aは、用紙の一方の面側から用紙へ当接して加熱する。消色ユニット108bは、用紙の他方の面側から用紙へ当接して加熱する。すなわち、消色部108は、搬送される用紙両面の画像を一度の搬送で消色する。消色部108は、消色ユニット108aおよび108bの加熱部の温度を検知する温度センサ109a、109bをそれぞれ有する。温度センサ109a、109bは、接触式であっても非接触式であっても良い。
【0023】
消色装置100本体の上部に配置された操作部128は、タッチパネル式の表示部と各種の操作キーとを有する。操作キーは、例えば、テンキー、ストップキー、スタートキー等を有する。ユーザは、操作部128を介して、消色の開始あるいは消色する用紙の画像の読み込み等の消色装置100の機能動作を指示する。操作部128は、消色装置100の設定情報や動作ステータス、ログ情報、あるいは、後述するユーザへのメッセージを表示する。
【0024】
排出ローラ114、116は、用紙を、本体の下部に上下に配置された第1トレイ110、第2トレイ112へ排出する。たとえば、第1トレイ110は、用紙上の画像が消色され、再利用可能となった用紙を積載する。第2トレイ112は、再利用不可と判断された用紙を積載する。以下、第1トレイ110をリユーストレイ110、第2トレイ112をリジェクトトレイ112と呼ぶ。なお、リユーストレイ110とリジェクトトレイ112は、受け入れる対象とする用紙を入れ替えることも可能である。それぞれのトレイがどのような用紙を積載するかの設定、すなわち、用紙の搬送先の設定は、例えば、操作部128から設定すればよい。この設定により、第2分岐部材126は、搬送路を切り替えて、搬送された用紙を第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。
【0025】
用紙の搬送経路は、消色装置100が実行する処理モードに基づいて適宜変更される。消色装置100は、複数の処理モードを有する。消色装置100は、例えば、(1)画像読取を行わず、消色処理のみを行う第1消色モード、(2)画像の読み取り後、消色処理を行う第2消色モード、(3)消色前の読取処理を行わず、消色処理後、用紙Pの再利用可否の分別(分別処理)を実施する第3消色モード、(4)画像の読み取り後、消色処理を実施し、さらに分別処理を実施する第4消色モード、(5)画像消色を行わず、画像の読取処理を実施する読取モードを有する。上述の各モードは、消色装置100の操作部128で選択できる。また、各処理モードの選択は、消色装置100の操作部128に限らず、外部の端末から設定しても良い。第1乃至第4の消色モードでは、用紙は必ず消色部108へ搬送される。一方、読取モードでは、消色装置100は、第1分岐部材124を制御して、用紙を消色部108へ搬送することなく、読取部106を経由して排出する。
【0026】
図2は、消色装置100の構成のうち、特に給紙部200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。給紙部200は、給紙の開始や停止を制御する制御部201を有する。制御部201は、プロセッサ202、ROM206やRAM207からなるメモリ205、インターフェース203、204を有する。給紙の開始や停止の制御は、メモリ205に格納されたプログラムをプロセッサ202が実行することによって行われる。プログラムとプロセッサ202によって実現されるソフトウェア処理の機能は、ASIC等のハードウェアの処理で実現することもできるし、ソフトウェア処理とハードウェアの処理とを適宜組み合わせて実現してもよい。
【0027】
給紙部200は、前述したように、給紙トレイ102に積載された用紙を一枚ずつ装置内部に送り込むために、ピックアップローラ104、給紙ローラ105及び分離ローラ107を有しており、これらは、ピックアップモータ104a、給紙モータ105a及び分離モータ107aによってそれぞれ駆動される。ピックアップモータ104a、給紙モータ105a及び分離モータ107aはインターフェース204を介して制御部201に接続される。
【0028】
また、前述した持ち上がり検出センサ150、給紙検出センサ130及び積載検出センサ103はインターフェース203を介して制御部201に接続される。
【0029】
図3および図4は、給紙部200の構造例を示す外観斜視図であり、それぞれ別の角度から見たものである。
【0030】
給紙部200は、複数枚の用紙が重ねて積載される給紙トレイ102を有している。そして、給紙トレイ102は、左右の側壁301a、301bと底板302によって構成されている。図3および図4のそれぞれの太い矢印は、給紙トレイ102に積載された用紙の給紙方向を示している。底板302の略中央には開口が形成されており、この開口から積載検出センサ103のレバーが一部露出している。給紙トレイ102に用紙が積載されると、積載検出センサ103のレバーが用紙の重みで沈み込む。レバーのこの動きの変化により、積載検出センサ103は、給紙トレイ102の積載面(底板302)に用紙が載っているか否かを検出する。
【0031】
また、給紙部200には、積載された用紙の幅方向(給紙方向と直交する方向)の位置を規制するための規制部材140a、140bが設けられている。規制部材140a、140bは幅方向に移動可能に構成されている。給紙トレイ102に積載された用紙に対して、規制部材140a、140bを移動させて用紙の側面端部に押し当てることによって、用紙の幅方向の規制を行うことができる。即ち、用紙の幅方向の位置を給紙トレイ102の中央に位置させるとともに、複数の用紙の幅方向を揃えることができる。
【0032】
給紙トレイ102の給紙方向前方中央には、ピックアップローラ104が設けられている。ピックアップローラ104のさらに給紙方向前方に給紙ローラ105、分離ローラ107及び給紙検出センサ130がある。
【0033】
ピックアップローラ104、給紙ローラ105及び分離ローラ107によって、給紙トレイ102に積載された複数の用紙(用紙束)を、上から順に一枚ずつ消色装置100の内部に取り込んでいく。
【0034】
図5(a)は、適正な用紙、即ち、一枚一枚が綴じられることなく分離されて積載された用紙が、ピックアップローラ104、給紙ローラ105及び分離ローラ107を用いて装置内部に取り込まれていく動作を模式的に示した図である。図5(a)に示すように、給紙が開始されると、ピックアップローラ104は回転を開始すると共に用紙束の上面に当接し、用紙束を給紙方向前方にある給紙ローラ105と分離ローラ107のニップに送り込む。
【0035】
給紙ローラ105の回転方向はピックアップローラ104と同じであり、用紙束の最上面にある一枚の用紙を給紙方向のさらに前方に送り込む。これに対して、分離ローラ107の回転方向は給紙ローラ107とは逆であり、分離ローラ107は、用紙束を給紙方向とは逆方向に押し戻すように作用する。この結果、用紙束の最上段にある用紙のみが分離されて装置の内部に送り込まれることになる。
【0036】
一方、図5(b)は、上記のピックアップローラ104、給紙ローラ105及び分離ローラ107の動きに伴って生じる、不適正な用紙の振る舞いを模式的に示した図である。ここでいう“不適正な用紙”とは、ステープル、クリップ、或いは糊付け等によって複数枚の用紙が綴じられた用紙束のことである。消色装置100等の給紙装置の給紙トレイ102には、本来、一枚一枚が分離された用紙が積載されることを前提としている。しかしながら、ユーザの不注意等によって、綴じられた用紙束が給紙トレイ102に積載されることがあり得る。また、綴じられた用紙束が、他の綴じられていない用紙の中に紛れ込んで積載されることが起こり得る。
【0037】
図5(b)は、用紙束の“持ち上がり”現象を説明する図である。“持ち上がり”は、用紙束の後方部(給紙方向において用紙束の後方の部位)が、ステープル、クリップ、或いは糊付け等によって綴じられた用紙束が給紙部200によって装置内部に取りこまれようとするとき発生する。
【0038】
前述したように、給紙ローラ105は、用紙束の最上面にある用紙を装置内部に送り込むように回転する一方、分離ローラ107は、用紙束の上から2枚目以下にある複数の用紙を給紙方向とは逆方向に押し戻すように回転する。一方、綴じられた用紙束は、その綴じ部において用紙全体が固定されている。このため、用紙束は、給紙ローラ105と分離ローラ107の夫々の逆方向の回転力によって給紙トレイ102の上方へ湾曲した状態で持ち上がる動きを示す。この動きを用紙束の“持ち上がり”と呼んでいる。なお、このような“持ち上がり”は、用紙束の側方の一部が綴じられている用紙束でも起こりうる。
【0039】
前述したように、消色装置100等の給紙装置では、用紙が一枚ずつ装置内部に送り込まれることを前提としている。このため、綴じられた用紙束が装置内部に送り込まれると、紙ジャムが発生したり、装置内部の一部が破損したりするという問題が生じる可能性がある。そこで、本実施形態の消色装置100(給紙装置)では、綴じられた用紙束が装置内部に取りこまれようとするときに発生する上記の“持ち上がり”を持ち上がり検出センサ150で検出し、持ち上がりが検出されたときには、直ちに給紙を停止し、紙ジャムの発生や装置の破損を事前に防止するようにしている。
【0040】
図3及び図4に示すように、持ち上がり検出センサ150は、用紙束の幅方向の側方、即ち、給紙方向と直交する方向であって用紙束の両側縁の近傍に左右それぞれ1つずつ配設される。また、給紙方向の位置としては、給紙トレイ102に積載された用紙束の中央よりも後方の位置に配設される。
【0041】
図6及び図7は、実施形態の持ち上がり検出センサ150の概略構造を示す図である。図6左下に示す持ち上がり検出センサ150は、給紙の上流側から見て右側に配置されており、図7左下に示す持ち上がり検出センサ150は、給紙の上流側から見て左側に配置されているが、いずれも同じ構成と構造をもつ。
【0042】
持ち上がり検出センサ150は、第1の可動レバー151、第2の可動レバー152及び反射センサ153を具備している。第1、第2の可動レバー151、152は、規制部材(140a、140b)に収納されるように設けられており、規制部材140a、140bの幅方向の移動に伴って、第1、第2の可動レバー151、152も幅方向に移動する。
【0043】
第1の可動レバー151は第1の支点154に固定されており、第1の支点154は規制部材(140a、140b)に回転可能に支持されている。第1の可動レバー151は、第1の支点154を中心にして、L字状に湾曲する長いアームと短いアームとを有している。長いアームの湾曲している部分は、図6右上に示すように、規制部材(140a、140b)の側面に設けられた開口から露出しており、綴じられた用紙束が持ち上がるとき、用紙束の端部と接触する。このため、湾曲している部分を接触部156と呼ぶ。
【0044】
一方、第2の可動レバー152は第2の支点155に固定されており、第2の支点155も第1の支点154と同様に規制部材(140a、140b)に回転可能に支持されている。第2の可動レバー152は、第2の支点155を中心にして、短いアームと、これよりも長いアームを有しており、第2の可動レバー152の長いアームの先端には反射板157が設けられている。また、第2の可動レバーの短いアームと、第1の可動レバーの短いアームとは、中間当接部158において、互いの自重によって当接している。
【0045】
図8(a)及び図8(b)は、綴じられた用紙束の持ち上がりによって引き起こされる第1の可動レバー151と第2の可動レバー152の動き、及びこの動きによる反射センサのオン・オフの変化を説明する図である。図8(a)及び8(b)は、給紙方向の上流側から見て右側にある持ち上がり検出センサ150と規制部材140aを模式的に示したものである。
【0046】
図8(a)は、給紙トレイ102に積載された綴じられた用紙束SBの給紙が開始される前の状態を示す。このとき、規制部材140aの開口からは第1の可動レバー151の接触部156が給紙トレイ102の内側に向けて飛び出している。
【0047】
反射センサ153は給紙トレイ102の下方に配設されている。より具体的には、給紙トレイ102の側壁301aの下方近傍であって、給紙トレイ102の積載面とは、底板302によって遮られた位置に配設されている。反射センサ153の出射光は、給紙トレイ102の底板302とほぼ平行に進む。
【0048】
一方、第2の可動レバー152の先端にある反射板157は、綴じられた用紙束SBが給紙開始前では、図8(a)に示すように、上方へ持ち上げられている。このため、反射センサ153の出射光は反射板157によって遮られることなく進み、反射センサ153をオンとするほどの反射光は反射センサ153には戻ってこない。よって、図8(a)の状態では、反射センサ153はオフとなる。
【0049】
一方、綴じられた用紙束SBの給紙が開始されると、前述した“持ち上がり”の現象が発生し、用紙束SBの後端側は上昇する。このとき、用紙束SBの側端部が第1の可動レバー151の接触部156と接触する。この接触により、図8(b)に示すように、第1の可動レバー151は、第1の支点154周りを時計方向に回転する。
【0050】
前述したように、第2の可動レバー152の短いアームと、第1の可動レバー151の短いアームとは、中間当接部158において、互いの自重によって当接している。そして、この当接は第1の可動レバー151が回転する間も維持される。
【0051】
したがって、第1の可動レバー151が第1の支点154周りを時計方向に回転すると、図8(b)に示すように、第2の可動レバー152は第2の支点155周りを反時計方向に回転する。この結果、第2の可動レバー152の先端にある反射板157は下降し、反射センサ153からの出射光を反射センサ153に向けて反射する。この結果、反射センサ153はオンとなる。
【0052】
なお、図8(a)の状態は、一枚ずつ分離された適正な用紙が積載された場合にも当てはまる。つまり、給紙トレイ102に積載されている用紙が総て一枚ずつ分離された用紙の場合には、反射センサ153はオンになることなく、常にオフの状態である。綴じられた不適正な用紙束SBの給紙が開始されたときにのみ、持ち上がり検出センサ150(反射センサ153)がオンとなる。
【0053】
可動レバーとして、第1の可動レバー151と第2の可動レバー152の2つの可動レバーを使用する理由は、第1の可動レバー151の動きを第2の可動レバー152で増幅するためである。つまり、第1の可動レバー151の接触部156の変位が小さくとも、第2の可動レバー152の反射板157の変位を大きくするためである。この結果、反射センサ153は、反射板157からの反射光の有無をより確実に検出することが可能となる。
【0054】
なお、第1の可動レバー151と第2の可動レバー152の2つの可動レバーを使用することは必須ではなく、1つの可動レバーで構成してもよい。
【0055】
(1−2)動作
上記のように構成された第1の実施形態の消色装置100(給紙装置)の動作について、図9のフローチャートと図10のタイミングチャートを用いて説明する。
【0056】
給紙トレイ102に用紙が積載されると、図10の最上段に示すように、積載検出センサ103がオンとなり、給紙開始の指示を受付可能な状態となる。
【0057】
図9のACT1で、ユーザが給紙の開始を指示すると、ピックアップローラ104、給紙ローラ105、分離ローラ107等を駆動する各モータが回転を始める。図10の2段目は、このうち、給紙モータの回転状態を代表して示している。
【0058】
積載された用紙が一枚ずつ分離された適正な用紙の場合には、持ち上がり検出センサ150はONとなることはない(ACT2のNO)。
【0059】
図10の3段目は、給紙ローラ105の前方にある給紙検出センサ130のオン、オフ状態を示している。一枚ずつ分離された適正な用紙が給紙される場合は、その用紙の前端の通過でオンとなり、その用紙の後端の通過でオフとなる。
【0060】
ACT3では、積載検出センサ103の状態を判定している。一枚ずつ分離された適正な用紙であっても、或いは綴じられた不適正な用紙束であっても、給紙トレイ102に用紙が積載されている限りは、積載検出センサ103はオンを示す。
【0061】
給紙トレイ102に積載されている用紙が、総て一枚ずつ分離された適正な用紙の場合には、ACT2のNOからACT3のYESのパスを通って、ACT2に戻り、これを、積載検出センサ103がオフとなるまで繰り返す。積載検出センサ103はオフとなると(ACT3のNO)、即ち、総ての用紙の給紙が完了すると、ACT4に進み、給紙を停止する。
【0062】
他方、綴じられた不適正な用紙束に対して給紙が開始されると、用紙束の最も上にある用紙だけ送り込まれてその用紙の前端が給紙検出センサ130で検出されるものの、前述した“持ち上がり”が用紙束に発生し、持ち上がり検出センサ150がオンとなる(図9のACT2のYES、及び図10の4段目)。持ち上がり検出センサ150からオン信号を受信すると、制御部201は、給紙モータ等を停止することによって給紙を直ちに停止する(ACT4)。
【0063】
上述したように、第1の実施形態の消色装置100(給紙装置)によれば、綴じられた用紙束の“持ち上がり”を持ち上がり検出センサ150で検出し、綴じられた用紙束に対する給紙を停止することができるため、紙ジャムの発生や装置内部の破損を未然に防ぐことが可能となる。
【0064】
また、綴じられた用紙束が給紙ローラ105等で引き込まれるとき、通常は、用紙束の後端側から“持ち上がり”始める。第1の実施形態の消色装置100では、持ち上がり検出センサ150が、用紙束の中央よりも給紙方向後方の位置に設けられる。このため、“持ち上がり”が発生した場合、早期に検出することが可能となり、用紙束が装置内部へ送り込まれる前に給紙を停止させることができる。
【0065】
また、本実施形態の持ち上がり検出センサ150は、用紙束の持ち上がり検出の実体部を、可動レバーというメカニカルなセンサで構成している。そして、可動レバーの動きを、給紙トレイ102の底板302の下方に配置された反射センサ153で検出している。可動レバーは用紙の擦れ等で発生する紙粉の影響を受けることがない。また、紙粉は底板302で遮断されるため、反射センサ153の位置まで入り込まない。このため、本実施形態の持ち上がり検出センサ150は、紙粉による検出性能の劣化を引き起こすことが無い。また、西日等の外来光は、底板302下方にある反射センサ153までは届かないため、外来光による誤作動を引き起こすこともない。
【0066】
また、実施形態の持ち上がり検出センサ150の可動レバーは、規制部材(140a、140b)の内部に収納され、規制部材(140a、140b)の動きと連動して用紙の幅方向に移動するように構成されている。このため、異なる幅の用紙に対しても、可動レバーは常に用紙束の側端部に近接して配設されることになり、用紙束の持ち上がりを確実に検出することができる。
【0067】
さらに、可動レバーを、2つの可動レバーで構成することによって、用紙束の接触による可動レバーの動きを増幅することが可能となり、持ち上がり検出の確度を高めることができる。
【0068】
(2)第2の実施形態
給紙トレイ102に積載された用紙に対して、給紙中にユーザがさらに用紙を追加することがある。給紙は、積載されて用紙の最上段から装置に取り込まれていくため、用紙を追加するときは、給紙トレイ102に積載されている用紙の束をユーザが持ち上げて、用紙束の下側から追加用紙を差し込むことが想定される。このようにして用紙を追加する場合、ユーザが用紙の束を給紙トレイ102から持ち上げることになるため、積載されている用紙が、すべて一枚ずつ分離された適正な用紙であっても、持ち上がり検出センサ150がオンとなり得る。このオンは、ユーザ操作に基づく持ち上がり検出センサ150の検出であり、給紙を停止させる必要がない。以下に説明する第2の実施形態の各実施例は、ユーザが用紙を持ち上げたことによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる場合は、給紙を停止することなく給紙を継続する手段を備えている。
【0069】
(2−1)第2の実施形態の第1の実施例
第1の実施例では、持ち上がり検出センサ150の検出結果の利用期間に制限を加えるものである。即ち、積載された用紙の給紙を開始した後、所定の期間の間に持ち上がり検出センサ150が持ち上がりを検出したときには給紙を停止する一方、前記所定の期間が経過した後に持ち上がりを検出しても給紙を停止しない、とするものである。より具体的には、給紙検出センサ130が用紙の前端の通過を検出してから、その用紙の後端が持ち上がり検出センサ150の位置を通過するまでの期間に持ち上がりが検出された場合には給紙を停止し、その期間が経過した後に持ち上がりを検出しても給紙を停止しない、とする手段を有している。
【0070】
図11は、第1の実施例の動作例を示すフローチャートであり、図12はそのタイミングチャートである。図11のACT1からACT3,及びACT4の処理は第1の実施形態と同じであり、第1の実施形態との相違点は、ACT2とACT4との間に、用紙の前端検出後、所定の期間経過している否かの判定(ACT10)を追加している点である。
【0071】
所定の期間の長さTは、例えば、給紙検出センサ130と持ち上がり検出センサ150との間の距離Dと給紙速度Vとから、T=D/Vとして予め求めておくことができる。制御部201は、予め求めていた所定の期間の長さTに基づいて、用紙の前端検出後、所定の期間経過している否かの判定を行う。
【0072】
綴じられた用紙束が送り込まれたことによって持ち上がりが発生するのは、用紙束の最上段の用紙の前端が検出されてから上記の期間Tの間である。
【0073】
したがって、持ち上がり検出センサ150がオンとなったとき、上記の期間Tが経過している場合には(ACT10のYES)、綴じられた用紙束が送り込まれたことによって生じた持ち上がりではなく、ユーザが意識的に用紙束を給紙トレイ102から持ち上げたことによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる。そこで、この場合には、ACT2に戻って、給紙を停止することなく処理を継続する(図12の持ち上がり検出センサ150の1つ目の検出信号に対応する)。
【0074】
これに対して、持ち上がり検出センサ150がオンとなったとき、上記の期間Tが経過していない場合には(ACT10のNO)、綴じられた用紙束が送り込まれたことによって生じた持ち上がりによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる。したがって、この場合にはACT4に進み、給紙を停止する(図12の持ち上がり検出センサ150の2つ目の検出信号に対応する)。
【0075】
(2−2)第2の実施形態の第2の実施例
第2の実施例は、給紙トレイ102に積載された用紙の給紙を開始したとき、持ち上がり検出センサ150が既に前記持ち上がりを検出している場合には、給紙を停止することなく給紙を継続する、とするものである。
【0076】
図13は、第2の実施例の動作例を示すフローチャートであり、図14はそのタイミングチャートである。図13のACT1からACT3、ACT10及びACT4の処理は第1の実施例と同じであり、第1の実施例との相違点は、ACT2とACT10との間に、給紙開始時において持ち上がり検出センサ150が既にオンとなっているか否かの判定(ACT20)を追加している点である。
【0077】
綴じられた用紙束が送り込まれたことによって持ち上がりが発生するのは、当然、給紙が開始された後である。したがって、持ち上がり検出センサ150がオンとなった場合において、給紙開始時において既に持ち上がり検出センサ150が既にオンとなっていたときには(ACT20のYES)、綴じられた用紙束が送り込まれたことによって生じた持ち上がりではなく、ユーザが意識的に用紙束を給紙トレイ102から持ち上げたことによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる。そこで、この場合には、ACT2に戻って、給紙を停止することなく処理を継続する(図14も参照)。
【0078】
なお、図13に示す処理は、第1の実施例のACT10に加えてACT20の判定を追加するものとしているが、ACT10に換えてACT20のみを行ってもよい。
【0079】
(2−3)第2の実施形態の第3の実施例
第3の実施例は、持ち上がり検出センサ150が、所定の継続期間の間、持ち上がり(ON)を検出し続けている場合には、給紙を停止しない、とするものである。
【0080】
図15は、第3の実施例の動作例を示すフローチャートであり、図16はそのタイミングチャートである。図15のACT1からACT3、ACT10及びACT4の処理は第1の実施例と同じであり、第1の実施例との相違点は、ACT2とACT10との間に、持ち上がり検出センサ150が、所定の継続期間の間、持ち上がり(ON)を検出し続けているか否かの判定(ACT30)を追加している点である。
【0081】
綴じられた用紙束が送り込まれたことによって持ち上がりが発生し、その持ち上がりによって持ち上がり検出センサ150がオンとなる時間は、用紙束の端部が第1の可動レバー151の接触部156を下から上へ通り抜ける期間であり、それ程長い期間ではない。例えば、持ち上がり検出センサ150がオンになり続けている継続時間は、1秒程度といった短い時間である。したがって、この所定の継続期間を超えて持ち上がり検出センサ150がオンし続けている場合は(ACT30のYES)、ユーザが意識的に用紙束を給紙トレイ102から持ち上げたことによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる。そこで、この場合には、ACT2に戻って、給紙を停止することなく処理を継続する(図16も参照)。
【0082】
なお、図15に示す処理は、第1の実施例のACT10に加えてACT30の判定を追加するものとしているが、ACT10に換えてACT30のみを行ってもよい。
【0083】
(2−4)第2の実施形態の第4の実施例
第4の実施例は、持ち上がり検出センサ150が持ち上がりを検出したとき、給紙トレイ102の積載面に用紙が載っていないことを積載検出センサ103が検出していれば、即ち、積載検出センサ103がオフとなっていれば、給紙を停止しない、とするものである。
【0084】
図17は、第4の実施例の動作例を示すフローチャートであり、図18はそのタイミングチャートである。図17のACT1からACT3、ACT10及びACT4の処理は第1の実施例と同じであり、第1の実施例との相違点は、ACT2とACT10との間に、持ち上がり検出センサ150が持ち上がりを検出したとき、積載検出センサ103がオフとなっているか否かの判定(ACT40)を追加している点である。
【0085】
持ち上がり検出センサ150が持ち上がりを検出したとき、積載検出センサ103がオフとなっている場合、ユーザが給紙トレイ102から意識的に用紙束を持ち上げたことによって持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる。そこで、この場合には、ACT2に戻って、給紙を停止することなく処理を継続する(図18も参照)。
【0086】
なお、図17に示す処理は、第1の実施例のACT10に加えてACT40の判定を追加するものとしているが、ACT10に換えてACT40のみを行ってもよい。
【0087】
上述した第2の実施形態の第1乃至第4の実施例によれば、ユーザが用紙の追加等をするために給紙トレイ102から意識的に用紙を持ち上げ、その結果持ち上がり検出センサ150がオンとなったと考えられる場合は、給紙を停止することなく給紙を継続することができる。つまり、給紙の停止が不必要な場合においては、持ち上がり検出センサ150がオンとなっても給紙を継続し、不要な停止を避けることができる。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0089】
100 給紙装置(消色装置)
102 給紙トレイ
103 積載検出センサ
104 ピックアップローラ
105 給紙ローラ
107 分離ローラ
130 給紙検出センサ
140 規制部材
150 持ち上がり検出センサ
151 第1の可動レバー
152 第2の可動レバー
153 反射センサ
200 給紙部
201 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の用紙が重ねて積載される給紙トレイと、
前記給紙トレイの給紙方向前方に設けられ、積載された用紙を内部に送り込む給紙ローラと、
給紙方向後方又は側方が綴じられた用紙束が前記給紙ローラによって送り込まれるときに発生する前記用紙束の持ち上がりを、可動レバーを用いて検出する持ち上がり検出センサであって、前記用紙束の幅方向の側方で、かつ、前記用紙束の中央よりも給紙方向後方の位置に設けられる持ち上がり検出センサと、
を備えたことを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
積載された用紙の幅方向の位置を規制する規制部材であって、幅方向に移動可能な規制部材、をさらに備え、
前記持ち上がり検出センサの前記可動レバーは、前記規制部材に設けられ、前記規制部材の幅方向に移動に従って移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記可動レバーは、
前記用紙束と接触する接触部が設けられた第1の可動レバーと、
前記第1の可動レバーと中間当接部を介して接触し、前記第1の可動レバーの動きを増幅する第2の可動レバーと、
を備えて構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記第1の可動レバーと前記第2の可動レバーは、前記規制部材に固定された第1の支点及び第2の支点を中心にそれぞれ回動可能であり、
前記第1の可動レバーの一方の端部には持ち上げられた前記用紙束と接触する接触部が設けられ、前記第1の可動レバーの他方の端部は、前記中間当接部接触部において前記第2の可動レバーの一方の端部と当接し、前記第2のレバーの他方の端部には反射板が設けられ、
前記反射板からの反射光を検出する反射センサ、をさらに備え、
前記反射センサと前記反射板は、前記給紙トレイの用紙積載面よりも下方の位置に配設される、
ことを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記給紙トレイに積載された用紙の給紙の開始と給紙の停止を制御する制御部、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記積載された用紙の給紙を開始した後、所定の期間の間に前記持ち上がり検出センサが前記持ち上がりを検出したときに給紙を停止し、前記所定の期間の経過後に前記持ち上がりを検出しても給紙を停止しない、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記積載された用紙の給紙を開始したとき、前記持ち上がり検出センサが既に前記持ち上がりを検出している場合には、給紙を停止しない、
ことを特徴とする請求項5に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記給紙トレイの積載面に前記用紙が載っているか否かを検出する積載検出センサ、をさらに備え、
前記制御部は、
前記持ち上がり検出センサが前記持ち上がりを検出したとき、前記積載検出センサが前記積載面に用紙が載っていないことを検出していれば、給紙を停止しない、
ことを特徴とする請求項5に記載の給紙装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−1573(P2013−1573A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137188(P2012−137188)
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】