説明

肝カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼのインヒビターとして有用な新規ヘテロ二環式誘導体

本発明は、式(I)(式中、R、R、R、R、R、R、R、A、XおよびYは、本明細書および請求項で定義されたとおりである)で示される新規ヘテロ二環式誘導体、ならびに生理学的に許容されるその塩およびエステルに関する。これらの化合物は、L−CPT1を阻害し、医薬として使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I):
【化6】


[式中、
Xは、NまたはCRであり;
Yは、NまたはCRであり;
Aは、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)C(R1819)−または−C(R10)=C(R11)−であり;
、R、R、RおよびRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)またはN(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)または低級アルコキシ−C(O)(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)、低級アルコキシ−C(O)、COOH、1H−テトラゾリル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾリル、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン−イルまたはP(O)(OCHCH)OH(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されており、そしてフルオロ低級アルキルは、場合によりヒドロキシで置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、互いに独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキルまたはシアノである]
で示される新規ヘテロ二環式誘導体ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステルに関するものである。
【0002】
さらに本発明は、上記化合物の製造方法、係る化合物を含有する医薬調合物、ならびに医薬調合物の製造のためのこれらの化合物の使用に関するものである。
【0003】
高レベルの遊離脂肪酸(FFA)は、肝のミトコンドリアβ酸化の増大を招き、これは、有効な糖新生の促進にとって重要である。長鎖FFAのミトコンドリア酸化は、二つの膜結合カルニチン依存性パルミトイルトランスフェラーゼ(CPT)の介入を必要とする。ミトコンドリア外膜酵素であるCPT1は、長鎖アシルカルニチンの形成を触媒する。肝(L−CPT1)および筋(M−CPT1)CPT1イソ型は二つの異なる遺伝子によりコードされており、マロニル−CoAにより阻害される。L−CPT1のN末端ドメインが、マロニルCoAに対する低い感受性を付与する。ミトコンドリア内膜酵素であるCPT2は、長鎖アシルカルニチンを長鎖アシルCoAエステルへと再変換する。次いで長鎖アシル−CoAがアセチル−CoAへとβ酸化され、このアセチル−CoAがピルビン酸カルボキシラーゼおよび糖新生を活性化する。上記の作用メカニズムによれば、L−CPT1を阻害する薬学的に活性な物質は、肝β酸化を低減し、その結果糖新生を阻害し、故に高血糖を是正する。
【0004】
本発明は、肝のカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(L−CPT1)活性を阻害する新規化合物に関するものである。本発明化合物は、L−CPT1インヒビターにより調節される疾患、特に高血糖および/または耐糖能異常に関連する疾患の予防および/または治療に有用な薬学的に活性な物質として使用できる。このような疾患は、例えば糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病(II型糖尿病とも言う)、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全を包含する。
【0005】
別途記載のない限り、本発明の記述に使用される種々の用語の意義および範囲を説明および定義するために、以下の定義を開示する。
【0006】
本明細書において「低級」という語は、1〜7、好ましくは1〜4個の炭素原子から成る基を意味するのに使用する。
【0007】
「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指し、フッ素、塩素および臭素が好ましい。
【0008】
「アルキル」という語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、より好ましくは1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖一価飽和脂肪族炭化水素基を指す。下記のような低級アルキル基もまた好ましいアルキル基である。アルキル基は場合により、ヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)または低級アルコキシで置換されていてもよい。具体的に述べられていない限り、非置換アルキル基が好ましい。
【0009】
「低級アルキル」という語は、単独でまたは他の基と組み合わせて、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖一価アルキル基を指す。この語はさらに、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどのような基により例示される。低級アルキル基は場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されていてもよい。具体的に述べられていない限り、非置換低級アルキル基が好ましい。「ヒドロキシ低級アルキル」という語は、ヒドロキシで置換された低級アルキル基を指す。
【0010】
「フルオロ低級アルキル」という語は、フッ素で一または多置換された低級アルキル基を指す。フルオロ低級アルキル基の例は、例えばCFH、CFH、CF、CFCH、CF(CH、(CFCHおよびCFH−CFである。
【0011】
「アルコキシ」という語は、基R’−O−[式中、R’はアルキルである]を指す。「低級アルコキシ」という語は、基R’−O−[式中、R’は低級アルキルである]を指す。
【0012】
「フルオロ低級アルコキシ」という語は、基R”−O−[式中、R”はフルオロ低級アルキルである]を指す。フルオロ低級アルコキシの例は、例えばCFH−O、CFH−O、CF−O、CFCH−O、CF(CH−O、(CFCH−OおよびCFH−CF−Oである。
【0013】
「酸イソステア」という語は、カルボン酸と類似の立体的および電子的特徴を有する基、またはカルボン酸の空間配置および電子的性質に似ていることが当分野で知られている基を指す。酸イソステアの例は、1H−テトラゾリル、特に1H−テトラゾール−5−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾール、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン、特に3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン−5−イル、またはP(O)(OCHCH)OHである。
【0014】
式(I)の化合物は、塩基によって薬学的に許容される塩を形成できる。このような塩の例は、アルカリ、アルカリ土類およびアンモニウム塩、例えばNa−、K−、Ca−およびトリメチルアンモニウム塩である。
【0015】
「薬学的に許容されるエステル」という語は、カルボキシ基がエステルに変換されている式(I)の化合物の誘導体を包含する。低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アミノ低級アルキル、モノまたはジ低級アルキルアミノ低級アルキル、モルホリノ低級アルキル、ピロリジノ低級アルキル、ピペリジノ低級アルキル、ピペラジノ低級アルキル、低級アルキルピペラジノ低級アルキルおよびアラルキルエステルが、好適なエステルの例である。メチル、エチル、プロピル、ブチルおよびベンジルエステルが好ましいエステルである。「薬学的に許容されるエステル」という語はさらに、無機または有機酸、例えば硝酸、硫酸、燐酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などによってヒドロキシ基が対応するエステルに変換されている、生物にとって毒性でない式(I)の化合物を包含する。
【0016】
詳細には、本発明は、式(I):
【化7】


[式中、
Xは、NまたはCRであり;
Yは、NまたはCRであり;
Aは、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)C(R1819)−または−C(R10)=C(R11)−であり;
、R、R、RおよびRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)またはN(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)または低級アルコキシ−C(O)(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)、低級アルコキシ−C(O)、COOH、1H−テトラゾリル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾリル、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン−イルまたはP(O)(OCHCH)OH(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されており、そしてフルオロ低級アルキルは、場合によりヒドロキシで置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、互いに独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキルまたはシアノである]
で示される化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステルに関するものである。
【0017】
式(I)の化合物が個別的に好ましく、それらの生理学的に許容される塩が個別的に好ましく、それらの薬学的に許容されるエステルが個別的に好ましく、式(I)の化合物が特に好ましい。
【0018】
式(I)の化合物は1以上の不斉C原子を持ち得、故にエナンチオマー混合物、立体異性体混合物または光学的に純粋な化合物として存在し得る。
【0019】
上記の好ましい式(I)の化合物は、Rが、水素、ハロゲン、シアノ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)、低級アルコキシ−C(O)、COOH、1H−テトラゾール−2−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾール、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オンまたはP(O)(OCHCH)OH[式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されており、そしてフルオロ低級アルキルは、場合によりヒドロキシで置換されている]である化合物である。
【0020】
上記の好ましい式(I)の化合物は、R、R、R、RおよびRが互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシまたはフルオロ低級アルコキシである化合物である。より好ましくは、R、R、R、RおよびRは互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フルオロ低級アルキルまたは低級アルコキシである。
【0021】
好ましい態様では、Rは、水素または低級アルコキシ、より好ましくは水素またはメトキシである。水素およびメトキシは個別的に別々の好ましい態様を構成する。別の好ましい態様では、Rは、水素、ハロゲン、低級アルキルまたはフルオロ低級アルキル、より好ましくは水素、Cl、CHまたはCFである。水素、Cl、CHおよびCFは個別的に別々の好ましい態様を構成する。さらなる好ましい態様では、Rは水素またはハロゲン、より好ましくは水素またはClである。水素およびClは個別的に別々の好ましい態様を構成する。別の好ましい態様では、Rは、水素、ハロゲン、低級アルキルまたはフルオロ低級アルキル、より好ましくは水素、Cl、CHまたはCFである。水素、Cl、CHおよびCFは個別的に別々の好ましい態様を構成する。さらに別の好ましい態様では、Rは、水素または低級アルコキシ、好ましくは水素またはメトキシである。水素およびメトキシは個別的に別々の好ましい態様を構成する。
【0022】
本発明の別の好ましい化合物は、Rが水素、低級アルキルまたは低級アルコキシ、好ましくはRが水素または低級アルコキシ、より好ましくはRが水素である化合物である。本発明のもう一つの好ましい態様は、Rが水素、ハロゲンまたはフルオロ低級アルキル、好ましくはRが水素またはハロゲン、より好ましくは水素、FまたはClである、上記定義による式(I)の化合物に関するものである。水素、FおよびClは個別的に別々の好ましい態様を構成する。
【0023】
本発明のもう一つの好ましい態様は、XがCRでありRが上に定義のとおりである、上記定義による式(I)の化合物に関するものである。好ましくは、Rは、水素、ハロゲン、COOH、1H−テトラゾリル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンまたはフルオロ低級アルキル[これはヒドロキシで置換されている]である。好ましくは、Rは、水素、ハロゲン、COOH、1H−テトラゾール−5−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンまたはフルオロ低級アルキル[これはヒドロキシで置換されている]である。好ましくは、Rは、水素、ハロゲン、COOH、1H−テトラゾール−2−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンまたはフルオロ低級アルキル[これはヒドロキシで置換されている]である。より好ましくは、Rは、COOHまたは4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンである。COOHおよび4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンは、個別的に別々の好ましい態様を構成する。
【0024】
本発明の別の好ましい化合物は、YがCRであり、Rが上に定義のとおりである化合物である。好ましくは、Rは、水素、ハロゲンまたはフルオロ低級アルキルである。より好ましくは、Rは、水素またはハロゲン、さらに好ましくは水素、FまたはClである。水素、FおよびClは個別的に別々の好ましい態様を構成する。
【0025】
上記の好ましい化合物は、Aが、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−または−C(R10)=C(R11)−であり、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17が上に定義のとおりである化合物である。好ましくは、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は互いに独立して水素または低級アルキルである。Aが、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−または−C(R10)=C(R11)−であり、R10、R11、R12、R13、R14およびR15が上に定義のとおりである、上記定義による式(I)の化合物が好ましい。好ましくは、R10、R11、R12、R13、R14およびR15は水素である。−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−および−C(R10)=C(R11)−は、個別的に別々の好ましい態様を構成する。
【0026】
特に、好ましい化合物は、個別的化合物として実施例に記載された式(I)の化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩および薬学的に許容されるエステルである。
【0027】
式(I)の好ましい化合物は、
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド;
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸フェニルアミド;
4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル]−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−アミド;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびエステルである。
【0028】
式(I)の特に好ましい化合物は、
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびエステルである。
【0029】
式(I)の、別の好ましい化合物は、
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる化合物ならびにそれらの薬学的に許容される塩およびエステルである。
【0030】
本発明における一般式(I)の化合物は、官能基で誘導体化されて、インビボで元の親化合物に変換され得る誘導体を提供できるという事が理解できるであろう。
【0031】
本発明はさらに、上記定義による式(I)の化合物の製造方法に関するものであり、その方法は、
a)式(IV):
【化8】


で示される化合物を、式(V):
【化9】


で示される化合物と反応させること、または、
b)式(VI):
【化10】


で示される化合物を、式(VII):
【化11】


で示される化合物と反応させること[式中、R、R、R、R、R、R、R、A、XおよびYは上に定義のとおこのようなりである]
を含む。
【0032】
式(IV)の化合物と式(V)の化合物の反応は、当業者に周知の条件下に実施できる。このような式(IV)の化合物の反応は、例えば式(IV)の化合物を、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエンおよびそれらの混合物といった無水溶媒中、0℃および110℃の間の適当な温度で、場合により塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンの存在下で、式(V)の化合物と混合することによって簡便に実施できる。
【0033】
式(VI)の化合物と式(VII)の化合物の反応は、当業者に周知の条件下で実施できる。このような反応は、例えば式(VI)の化合物を、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンのような塩基、および縮合剤の存在下または不在下で、そして場合により4−(ジメチルアミノ)ピリジンのようなアシル化触媒の存在下で、式(VII)の化合物と混合することによって簡便に実施できる。適当な縮合剤は、例えばO−(7−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−テトラフルオロボラート(TBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートまたは当業者に周知のその他の物質とすることができる。或いは、このような反応を、最初に式(VI)の化合物のアシルハライド誘導体を形成させ、その後塩基存在下に式(VII)で示されるアミンとのカップリング反応を行う事を含む、二工程で実施することもできる。アシルクロリドの形成に典型的に使用される試薬は、チオニルクロリド、五塩化リン、オキサリルクロリドまたはシアヌルクロリドであり、この反応は一般に、溶媒の不在下で、またはジクロロメタン、トルエンまたはアセトンといった非プロトン性溶媒の存在下で実施する。場合により、塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはN−メチルモルホリンを添加できる。得られたアシルクロリドを単離、または適当な式(VII)のアミンと、非プロトン性溶媒、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはアセトン中、塩基の存在下でそのまま反応させることができる。典型的な塩基は、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンもしくはジメチルアミノピリジンまたはそれらの混合物である。
【0034】
本発明はさらに、上記の方法により製造された上記定義による式(I)の化合物に関するものである。
【0035】
式(I)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)の化合物は、当分野で既知の、または下記の方法、またはそれらに類似した方法で製造できる。別途指摘のない限り、R、R、R、R、R、R、R、A、XおよびYは上に定義のとおりである。
【0036】
Aが−CH−CH−である式(I)の化合物は、式(II)で表すことができる。
【化12】

【0037】
式(II)の化合物は、以下の一般反応式(反応式1)に従って製造できる。
【化13】

【0038】
工程1では、置換インドール−6−カルボン酸メチルエステル1を、当業者に周知の方法、例えば塩基仲介エステル加水分解を用いて、対応するカルボン酸2に変換する。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。工程2では、カルボン酸誘導体2を、適当なアミン誘導体により、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いるアミド形成を用いて、対応する式3のアミドに変換する。この反応は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下または不在下で、そして場合により4−(ジメチルアミノ)−ピリジンのようなアシル化触媒の存在下で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートおよびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。反応式1の工程3では、得られた式3の化合物を、当業者に周知の方法、例えばインドール還元を用いて、式4で示される対応する2,3−ジヒドロインドールに変換する。この反応は典型的には、酢酸、トリフルオロ酢酸、およびそれらの混合物のようなプロトン性溶媒中、0℃および30℃の間の温度で実施する。典型的に使用される還元剤は、水素化シアノ硼素ナトリウム、水素化トリアセトキシ硼素ナトリウムおよび水素化硼素ナトリウムである。工程4では、一般式4で示される得られた化合物を、当業者に周知の方法、例えばスルホニルクロリドによるアミンのスルホニル化を用いて、一般式5で示される対応するスルホンアミドに変換する。この反応は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエンおよびそれらの混合物といった無水溶媒中、0℃および110℃の間の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンのような塩基の存在下で実施する。
【0039】
スキーム1の変法において、スキーム2に従い、一般式3の中間体を、インドールカルボン酸メチルエステル1のアミノリシスによって入手することもできる:
【化14】

【0040】
この反応は典型的には、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、−20℃および150℃の間の温度で、最終的にはマイクロ波照射を用いて実施する。典型的な試薬はトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムおよびトリプロピルアルミニウムである。
【0041】
スキーム1のさらなる変法において、一般式4で示される化合物を、スキーム3で示される経路により入手することもできる。
【化15】

【0042】
スキーム3の工程1では、置換インドール−6−カルボン酸メチルエステル1を、当業者に周知の方法、例えばインドール還元を用いて、式5で示される対応する2,3−ジヒドロインドールに変換する。この反応は典型的には、酢酸、トリフルオロ酢酸、およびそれらの混合物といったプロトン性溶媒中、0℃および30℃の間の温度で実施する。典型的に使用される還元剤は、水素化シアノ硼素ナトリウム、水素化トリアセトキシ硼素ナトリウムおよび水素化硼素ナトリウムである。スキーム3の工程2では、式5で示される得られた化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基性条件下でのtert−ブチルカルバメート保護を用いて、式6で示される対応するtert−ブチルカルバメートに変換する。この反応は典型的には、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、ジオキサンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、20℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよび炭酸カリウムである。スキーム3の工程3では、式6で示される得られた化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基仲介エステル加水分解を用いて、式7で示される対応するカルボン酸に変換する。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。スキーム3の工程4は二段階プロセスであり、ここでは、式7で示されるカルボン酸誘導体を、適当なアミン誘導体を用いて対応するアミドに変換し、そして、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いるアミド形成および酸仲介tert−ブチルカルバメート脱保護を用いて、tert−ブチルカルバメート基を除去して式4で示される化合物を得る。第一段階(アミド形成)は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンといった塩基の存在下または不在下で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートおよびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。第二の工程(tert−ブチルカルバメート脱保護)は典型的には、ジクロロメタン、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン、ならびにそれらの混合物といった溶媒を使用してまたは使用せずに、0℃および60℃の間の温度で実施する。典型的に使用される酸は、塩化水素、濃塩酸およびトリフルオロ酢酸である。式4で示される得られた化合物を、スキーム1の記載に従い、一般式IIの化合物に変換する。
【0043】
或いは、式(II)の化合物はスキーム4に示されるように入手できる。
【化16】

【0044】
スキーム4の工程1では、式5で示される2,3−ジヒドロインドールを、当業者に周知の方法、例えばスルホニルクロリドによるアミンのスルホニル化を用いて、一般式8で示されるそれらの対応するスルホンアミドに変換する。この反応は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエンおよびそれらの混合物といった無水溶媒中、0℃および110℃の間の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンのような塩基の存在下で実施する。スキーム4の工程2では、式8で示される得られた化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基仲介エステル加水分解を用いて、式9で示される対応するカルボン酸に変換する。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。スキーム4の工程3では、式9で示されるカルボン酸誘導体を、適当なアミン誘導体により、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いるアミド形成を用いて、対応するアミドに変換する。これは典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンといった塩基の存在下または不在下で、そして場合により4−(ジメチルアミノ)ピリジンのようなアシル化触媒の存在下で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートおよびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。或いはこのような反応を、まずアシルハライド誘導体9の形成およびこれに続く塩基存在下での適当なアミンによるカップリング反応を含む二つの工程で実施することもできる。アシルクロリドを形成させるために典型的に使用される試薬は、チオニルクロリド、五塩化リン、オキサリルクロリドまたはシアヌルクロリドであり、反応は一般に溶媒の不在下で、またはジクロロメタン、トルエンもしくはアセトンといった非プロトン性溶媒の存在下に実施する。場合により塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはN−メチルモルホリンを添加できる。得られたアシルクロリドは、単離、またはジクロロメタン、テトラヒドロフランもしくはアセトンのような非プロトン性溶媒中で塩基の存在下に適当なアミンとそのまま反応させることができる。典型的な塩基は、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンもしくはジメチルアミノピリジンまたはそれらの混合物である。
【0045】
Aが−CHCHCH−である式(I)の化合物は、式(III)で表すことができる:
【化17】

【0046】
一般式(III)の化合物は、以下の一般スキーム(スキーム5)に従って入手できる:
【化18】

【0047】
式(III)で示される化合物の合成方法は、キノリン−7−カルボン酸メチルエステル10から出発する。スキーム5の工程1では、式10で示されるキノリン−7−カルボン酸メチルエステルを、当業者に周知の方法、例えば塩基仲介エステル加水分解を用いて、式11で示される対応するカルボン酸に変換する。キノリン−7−カルボン酸メチルエステル10は、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1999, 9, 1403-1408に詳説される文献法を用いて当業者には容易に製造できる。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。
【0048】
スキーム5の工程2では、式11で示されるカルボン酸誘導体を、適当なアミン誘導体により、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いるアミド形成を用いて、対応する式12のアミドに変換する。この反応は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下または不在下で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートおよびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。スキーム5の工程3では、得られた式12の化合物を、当業者に周知の方法、例えばキノリン還元を用いて、式13で示される対応する1,2,3,4−テトラヒドロキノリンに変換する。この反応は典型的には、水、イソプロパノール、エチレングリコール、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、20℃および160℃の間の温度で、水素またはイソプロパノールのような水素転移試薬を用いて、過塩素酸またはHClのような鉱酸の存在下または不在下に実施する。典型的に使用される触媒は、ポリマーに被包されたパラジウム、ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリド二量体、ラネーニッケル、酸化白金およびその他の遷移金属触媒である。スキーム5の工程4では、式13で示される得られた化合物を、当業者に周知の方法、例えばスルホニルクロリドによるアミンのスルホニル化を用いて、一般式(III)で示されるそれらの対応するスルホンアミドに変換する。この反応は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエンおよびそれらの混合物といった無水溶媒中、0℃および110℃の間の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンのような塩基の存在下で実施する。
【0049】
或いは一般式(III)の化合物は、一般スキーム6に記載のように入手できる:
【化19】

【0050】
スキーム6の工程1では、キノリン−7−カルボン酸メチルエステル10を、当業者に周知の方法、例えばキノリン還元を用いて、式14で示される対応する1,2,3,4−テトラヒドロキノリンに変換する。この反応は典型的には、水、イソプロパノール、エチレングリコール、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、20℃および160℃の間の温度で、水素またはイソプロパノールのような水素転移試薬を用いて、過塩素酸またはHClのような鉱酸の存在下または不在下に実施する。典型的に使用される触媒は、ポリマーに被包されたパラジウム、ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリド二量体、ラネーニッケル、酸化白金およびその他の遷移金属触媒である。スキーム6の工程2では、得られた式14の化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基性条件下でのtert−ブチルカルバメート保護を用いて、対応する式15のtert−ブチルカルバメートに変換する。この反応は典型的には、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、ジオキサンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、20℃および100℃の間の温度で実施する。典型的に使用される塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよび炭酸カリウムである。スキーム6の工程3では、得られた式15の化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基仲介エステル加水分解を用いて、対応する式16のカルボン酸に変換する。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフランおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。スキーム6の工程4は二段階プロセスであり、ここでは、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いるアミド形成および酸仲介tert−ブチルカルバメート脱保護を用いて、式16で示されるカルボン酸誘導体を、適当なアミン誘導体を用いて対応するアミドに変換し、そして、tert−ブチルカルバメート基を除去し、式13の化合物を得る。第一段階(アミド形成)は典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンおよびそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および60℃の間の温度で、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンといった塩基の存在下または不在下で実施する。典型的に使用されるカップリング試薬は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートおよびブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。第二の工程(tert−ブチルカルバメート脱保護)は典型的には、ジクロロメタン、ジオキサンおよびテトラヒドロフランならびにそれらの混合物といった溶媒を使用してまたは使用せずに、0℃および60℃の間の温度で実施する。典型的に使用される酸は、塩化水素、濃塩酸およびトリフルオロ酢酸である。得られた式13の化合物を、スキーム5の記載に従い、一般式(II)の化合物に変換する。
【0051】
XがCRであり、RがCOOHである、一般式(I)の化合物は、一般式(Ia)で表される。
【化20】

【0052】
式(Ia)の化合物は、スキーム7で示されるように、エステル17から出発して合成される。
【化21】

【0053】
エステル17は、アミド形成工程において適当な4−(アルコキシカルボニル)−フェニルアミンを使用することにより、上記スキーム1〜6に記載のようにして取得する。エステル17を、当業者に周知の方法、例えば酸または塩基仲介エステル加水分解を用いて、式Iaで示されるそれらの対応するカルボン酸に変換する。この反応は典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンおよびそれらの混合物といった溶媒中、−20℃および120℃の間の温度で実施する。塩基仲介エステル加水分解のための典型的な試薬は、水性または無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムである。酸仲介エステル加水分解のための好ましい試薬は、ギ酸、塩化水素およびトリフルオロ酢酸である。
【0054】
XがCRであり、Rが1H−テトラゾール−5−イルのような酸イソステアである、一般式(I)の化合物は、一般式(Ib)で表される。
【化22】

【0055】
一般式(Ib)の化合物は、スキーム8で示されるように、例えばニトリル18から出発して合成できる。
【化23】

【0056】
ニトリル18は、アミド形成工程において適当な4−アミノベンゾニトリルを使用することにより、上記反応式1−6に記載のようにして取得する。ニトリル18を、当業者に周知の方法、例えばアジドによる双極性環状付加を用いて、対応する1H−テトラゾールに変換する。この反応は典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフランといった非プロトン性溶媒中、25℃および200℃の間の温度で、場合によりマイクロ波照射の下に、アジドアンモニウム、アジドナトリウムまたはアジドトリアルキル錫のようなアジド源を用いて実施する。
【0057】
XがCRであり、Rが4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンのような酸イソステアである、一般式(I)の化合物は、一般式(Ic)で表される。
【化24】

【0058】
一般式(Ic)の化合物は、スキーム9で示されるように、例えばニトリル18から出発して合成できる。
【化25】

【0059】
スキーム9の工程1では、一般式18で示されるベンゾニトリルを、当業者に周知の方法、例えばヒドロキシルアミンによる求核付加を用いて、N−ヒドロキシベンズアミジン19に変換する。この反応は典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトニトリルといった非プロトン性溶媒中、0℃および150℃の間の温度で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンのような塩基の存在下に実施する。得られたN−ヒドロキシベンズアミジン19は、当業者に周知の方法、例えば分子内カルバメート形成を用いて、一般式(Ic)で示される化合物に変換できる。この反応は典型的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、0℃および200℃の間の温度で、塩基の存在下に実施する。カルバメート形成のための典型的な試薬は、ホスゲン、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾール、クロロギ酸アルキルエステルなどである。典型的な塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンである。
【0060】
XがCRであり、Rが3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシドのような酸イソステアである、一般式(I)の化合物は、一般式(Id)で表される。
【化26】

【0061】
一般式(Id)の化合物は、スキーム10で示されるように、例えばN−ヒドロキシベンズアミジン19から出発して製造できる。
【化27】

【0062】
N−ヒドロキシベンズアミジン19は、当業者に周知の方法、例えば分子内スルフィンアミダート形成を用いて、一般式Idの化合物に変換できる。この反応は典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフランもしくはジクロロメタンまたはそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、塩基の存在下に実施する。典型的に使用される試薬はチオニルクロリドであり、典型的な塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはピリジンである。
【0063】
XがCRであり、Rが4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオンのような酸イソステアである、一般式(I)の化合物は、一般式(Ie)で表される。
【化28】

【0064】
一般式(Ie)の化合物は、スキーム11で示されるように、例えばN−ヒドロキシベンズアミジン19から出発して製造できる。
【化29】

【0065】
N−ヒドロキシベンズアミジン19は、当業者に周知の方法、例えば分子内チオカルバメート形成を用いて、一般式(Ie)の化合物に変換できる。この反応は典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフランもしくはジクロロメタンまたはそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、塩基の存在下に実施する。典型的に使用される試薬は1,1’−チオカルボニルジイミダゾールであり、典型的な塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−セン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンなどまたはピリジンである。
【0066】
XがCRであり、Rが4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オンのような酸イソステアである、一般式(I)の化合物は、一般式(If)で表される。
【化30】

【0067】
一般式(If)の化合物は、スキーム12で示されるように、例えばN−ヒドロキシベンズアミジン19から出発して製造できる。
【化31】

【0068】
N−ヒドロキシベンズアミジン19は、当業者に周知の方法、例えば分子内チオカルバメート形成を用いて、一般式(If)の化合物に変換できる。この反応は典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフランもしくはジクロロメタンまたはそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、ルイス酸の存在下に実施する。典型的に使用される試薬は1,1’−チオカルボニルジイミダゾールであり、典型的な酸は、三弗化硼素である。
【0069】
XがCRであり、Rが1−ヒドロキシ−低級アルキルである、一般式(I)の化合物は、一般式(Ig)で表される。
【化32】

【0070】
一般式(Ig)の化合物は、スキーム13で示されるように、例えば一般式20で示されるケトンから出発して製造できる。
【化33】

【0071】
ケトン20は、適当な4−アルキルカルボニルフェニルアミンをアミド形成工程に使用することにより、上記スキーム1〜6に記載のようにして取得する。ケトン20は、当業者に周知の方法、例えばグリニャール付加もしくはその他の有機金属試薬の付加、または当該反応条件下で求核炭素を生成できる試薬を用いて、一般式Igの化合物に変換できる。この反応は典型的には、テトラヒドロフラン、エーテルもしくはジクロロメタンまたはそれらの混合物といった非プロトン性溶媒中、−80℃および25℃の間の温度で、無水条件下に実施する。
【0072】
Aが−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−である、一般式(I)の化合物は、当業者に周知の方法を用いて市販のα−テトラロンから出発して製造できる。この芳香族ケトンを、当業者に周知の方法、即ち芳香族求電子的臭素化を用いて、7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンに臭素化する。この反応は、溶媒、例えばジクロロメタン中、25℃および150℃の間の温度で、臭素源に元素の臭素を用いて、ルイス酸の存在下に実施する。典型的に使用されるルイス酸は、三塩化アルミニウムまたは三臭化アルミニウムである。得られた7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンを、当業者に周知の方法、即ちシュミット転位を用いて、8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンに変換する。この反応は、プロトン性溶媒、例えば酢酸中、窒素源、例えばアジドアンモニウム、および酸、例えば硫酸の存在下で実施する。次に、得られた8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンを、当業者に周知の方法、即ちアミド還元を用いて、8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンに還元する。反応は典型的には、エーテル性溶媒、例えばエーテルまたはテトラヒドロフラン中、還元剤として水素化アルミニウムリチウムまたはジボランを用いて行う。次に、得られた8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンのアミノ基をスルホニルクロリドと反応させ、上記と同様に、対応するスルホンアミドを形成させる。得られた1−アリールスルホニル−8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを、当業者に周知の方法、即ちパラジウムで触媒されるアルコキシカルボニル化を用いて、対応する1−アリールスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸アルキルエステルに変換する。この反応は典型的には、アルコール性溶媒、例えばメタノール中で、または、アルコール性溶媒とトルエンのような非プロトン性溶媒の混合物中で、25℃および150℃の間の温度で、1atmおよび100atmの間の圧力の一酸化炭素雰囲気下に、または当該反応条件下で一酸化炭素を放出できる物質、例えばヘキサカルボニルモリブデンの存在下に実施する。典型的に使用されるパラジウム触媒は、ジクロロパラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムまたはビス(ジベンジリデンアセトン)ジクロロパラジウムである。得られた1−アリールスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸アルキルエステルを、上の記載と同様にして、加水分解およびアミド形成により、式(I)で示される最終生成物とする。
【0073】
Aが−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)C(R1819)−である、一般式(I)の化合物は、同様の方法で1−ベンゾスベロンから出発して製造できる。
【0074】
Xが酸または酸イソステアである式(I)の化合物は、生理学的に適合し得る塩基によって塩を形成できる。このような塩の例は、アルカリ、アルカリ土類およびアンモニウム塩、例えばNa−、K−、Ca−およびトリメチルアンモニウム塩である。このような塩を形成させる一つの方法は、1/n当量の塩基性塩、例えばM(OH)[式中、M=金属またはアンモニウムカチオンであり、n=ヒドロキシドアニオンの数である]を、適当な溶媒(例えば、エタノール、エタノール−水混合物、テトラヒドロフラン−水混合物)中の当該化合物の溶液に添加し、溶媒を蒸発または凍結乾燥により除去することによる。
【0075】
式(I)の化合物から薬学的に許容されるエステルへの変換は、例えば当該分子中に存在する適当なカルボキシ基を、例えばベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI)またはO−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N,N−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TPTU)のような縮合試薬を用いて、適当なアルコールで処理することによって実施できる。薬学的に許容されるエステルはさらに、当該分子中に存在する適当なヒドロキシ基を、場合によりまたはもし必要ならば、上記のような縮合試薬の存在下に、適当な酸で処理することによって製造できる。
【0076】
それらの製造が実施例に記載されていない場合、式(I)の化合物および全ての中間体生成物は、上に開示した方法に従って、またはそれと類似の方法によって製造できる。出発材料は市販されているか、当分野で公知であるか、または当分野で公知の方法によって、もしくはそれと類似した方法で製造できる。
【0077】
上記のように、本発明の新規化合物は肝カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(L−CPT1)活性を阻害することが判明した。故に本発明化合物は、L−CPT1インヒビターによって調節される疾患、特に高血糖および/または耐糖能異常に関連する疾患の予防および/または治療に使用できる。このような疾患には例えば、糖尿病および関連する病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全がある。
【0078】
故に本発明はさらに、上の定義による化合物と、薬学的に許容される担体および/または佐剤とを含む医薬組成物に関するものである。
【0079】
同様に本発明は、治療活性物質として、特にL−CPT1インヒビターにより調節される疾患の予防および/または治療のための治療活性物質として、特に高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の予防および/または治療のための治療活性物質として、使用するための上記化合物を包含する。
【0080】
別の好ましい態様では、本発明は、L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための方法であって、上の定義による化合物を人間または動物に投与することを含む方法に関するものである。
【0081】
本発明はさらに、L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための、上の定義による化合物の使用を包含する。
【0082】
本発明はさらに、L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための医薬を製造するための、上に記載の化合物の使用に関するものである。このような医薬は上に記載の化合物を含む。
【0083】
高血糖およびインスリン非依存性真性糖尿病の予防および/または治療が好ましい適応である。
【0084】
本発明化合物の活性を測定するため、以下の試験を実施した。遂行されたアッセイに関する背景情報は、Jackson et al., 1999, Biochem. J. 341, 483-489およびJackson et al., 2000, J. Biol. Chem. 275, 19560-19566に見いだすことができる。
【0085】
ヒト肝および筋CPT1 cDNAおよびラットCPT2 cDNAをそれぞれpGAPZBまたはpGAPZAでサブクローニングした。エレクトロコンピテント細胞を調製した後、これらのプラスミドを使用してエレクトロポレーションによりP.pastoris株X−33を形質転換した。必要に応じて0.5または1mg/mlのZeocinを使用して高コピー数のクローンを選択した。活性測定のための培養を、YPD培地(1%酵母抽出物、2%ペプトン、2%グルコース)で16時間誘導した。発酵槽のサイズに応じてガラスビーズまたはフレンチプレスで細胞を破壊することにより、粗製の細胞抽出物を調製した。遠心分離後、プロテアーゼインヒビターカクテルの存在下で無細胞抽出物を細胞破壊緩衝液(50mMトリス、pH7.4、100mM KCl、1mM EDTA)に再懸濁し、その後小分けし、−20℃で凍結した。
【0086】
CPT活性を、エルマン試薬とも呼ばれる5,5’−ジチオ−ビス−(2−ニトロ安息香酸)(DTNB)を用いる分光光学的アッセイを使用して測定した。カルニチン(500μM)およびパルミトイル−CoA(80μM)からアシルカルニチンが形成された時に放出されるHS−CoAがDTNB(300μM)を還元して5−メルカプト−(2−ニトロ安息香酸)を形成し、これは410nmでモル吸光係数13600M−1cm−1の吸収を持っていた。このアッセイの緩衝液は、120mM KCl、25mMトリス、pH7.4、1mM EDTAを含有していた。このアッセイを、筋CPT1およびCPT2イソ型に対して肝CPT1イソ型の選択的インヒビターの同定に使用した。
【0087】
式(I)の化合物は、好ましくは10μMより低い、好ましくは10nM〜10μM、より好ましくは10nM〜5μMのIC50値を有する。以下の表に幾つかの実施例のデータを示す。
【0088】
実施例 L−CPT1阻害
IC50[μmol/l]
1 0.1601
12 0.0722
31 0.0206
【0089】
式Iの化合物および/またはその薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば経腸、非経口または局所投与のための医薬調合物の形態で使用できる。これらは例えば、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤もしくは懸濁剤の形態で経口的に、または例えば坐剤の形態で直腸に、または例えば注射溶液もしくは懸濁液または輸液の形態で非経口的に、または例えば軟膏、クリームもしくは油状物の形態で局所に投与できる。経口投与が好ましい。
【0090】
医薬調合物の製造は、記載された式Iの化合物および/またはその薬学的に許容される塩を、場合により他の治療上価値ある物質と組み合わせて、適当な非毒性、不活性且つ治療学的に適合し得る固体または液体担体材料、および所望により通常の薬学的佐剤と共に製剤学的投与形態とすることにより、当業者に周知の方法で行うことができる。
【0091】
好適な担体材料は、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもよい。したがって例えば、乳糖、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩を、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤の担体材料として使用できる。軟ゼラチンカプセル剤に好適な担体材料は、例えば植物油、ロウ、脂肪ならびに半固体および液体ポリオールである(但し軟ゼラチンカプセル剤の場合、活性成分の性質に応じて、担体を必要としないことがある)。液剤およびシロップ剤の製造に好適な担体材料は、例えば水、ポリオール、蔗糖、転化糖などである。注射溶液に好適な担体材料は、例えば水、アルコール、ポリオール、グリセロールおよび植物油である。坐剤に好適な担体材料は、例えば天然または硬化油、ロウ、脂肪および半液体または液体ポリオールである。局所製剤に好適な担体材料は、グリセリド、半合成および合成グリセリド、硬化油、液体ロウ、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコールならびにセルロース誘導体である。
【0092】
通常の安定剤、保存剤、湿潤および乳化剤、稠度改善剤、香気改善剤、浸透圧を変化させるための塩類、緩衝物質、可溶化剤、色素およびマスキング剤および抗酸化剤を、薬学的アジュバントとして考慮に入れる。
【0093】
式Iの化合物の用量は、制御しようとする疾患、患者の年齢および個別状態ならびに投与方法に応じて広範囲に変わり得、無論各々の具体的症例において個別的要件に適合させることになろう。成人患者に対しては、約1〜2000mg、特に約1〜500mgの日用量を考慮する。疾患の重篤度および正確な薬物動態学的プロファイルに応じて、その化合物を1または数回の日用量単位、例えば1〜3用量単位で投与できる。
【0094】
医薬調合物は、約1〜500mg、好ましくは1〜200mgの式Iの化合物を含有させるのが好都合である。
【0095】
本発明をより詳細に説明するために以下の実施例を供する。しかしながらこれらは決してその範囲を限定する意図を有するものではない。
【0096】
実施例
実施例1
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
標記化合物をスキーム1及び7で説明したように調製した。
工程1:
水(10ml)中の水酸化リチウム(0.72g、17.2mmol、3当量)をテトラヒドロフラン(10ml)中のメチルインドール−6−カルボキシラート(1g、5.7mmol、1当量)に加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮し、次にジクロロメタン(10ml)で希釈し、有機層を水(3x10ml)で抽出した。水相を濃HClでpH<1に酸性化して沈殿物を生成した。沈殿物を濾過し、1M HCl水溶液(3x10ml)で洗浄し、1H−インドール−6−カルボン酸0.807g(収率88%)を白色固体として得た。
【0097】
【表1】

【0098】
工程2:
ブロモ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(8.3g、17.8mmol、1.1当量)及びジイソプロピルエチルアミン(4.4ml、33.9mmol、2.1当量)を、テトラヒドロフラン(30ml)中の1H−インドール−6−カルボン酸(2.6g、16.2mmol、1当量)に加え、混合物を5分間室温で振とうした。4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル(3.3g、17.9mmol、1.1当量)を加え、得られた混合物を室温で16時間振とうした。溶媒を真空下で除去し、残留物をジクロロメタン(10ml)とともに粉砕した。固体を濾過し、2−クロロ−4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル1.4g(収率26%)を得た。
【0099】
【表2】

【0100】
工程3:
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.6g、41.6mmol、3当量)を、酢酸(25ml)中の2−クロロ−4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル(1.4g、4.2mmol、1当量)の攪拌溶液に室温で5分間かけて加えた。混合物を30分間撹拌し、次に0℃に冷却し、濃水酸化アンモニウム(78ml、d=0.880)に0℃で注いだ。混合物を水(25ml)及びジクロロメタン(25ml)で希釈し、有機層を分離し、水層をジクロロメタン(2x25ml)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去し、粗2−クロロ−4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル0.75gを得た。この物質を更に精製しないで次の工程に使用した。LC @215nm; Rt 1.04: 71%, m/z (ES+): 331 (M+H+).
【0101】
工程4:
3−クロロベンゼンスルホニルクロリド(71mg、0.3mmol、1.1当量)を、ジクロロメタン(2ml)中の粗2−クロロ−4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル(100mg、0.3mmol、1当量)及びピリジン(0.2ml、2.4mmol、8当量)の混合物に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒をN流下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン)により精製した。画分を合わせ、粗2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステル101mgを得た。この物質を更に精製しないで次の工程に使用した。LC @215nm; Rt 2.52: 84%, m/z (ES+): 505 (M+H+).
【0102】
工程5:
3N KOH水溶液(2ml)を、テトラヒドロフラン(2ml)及びメタノール(1ml)中の粗2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステル(67mg、0.13mmol、1当量)の混合物に加え、混合物を室温で16時間振とうした。混合物をN流下で濃縮し、溶液を3N HCl水溶液(2ml)でpH7に調整し、沈殿物を生成した。沈殿物を濾過し、2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸63mgを得た。(収率90%)。
【0103】
【表3】

【0104】
実施例2
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 521.18 (M+H+)を調製した。工程4を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0105】
実施例3
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 525.23 (M+H+)を調製した。工程4を、3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0106】
実施例4
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 525.18 (M+H+)を調製した。工程4を、3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0107】
実施例5
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 525.21 (M+H+)を調製した。工程4を、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0108】
実施例6
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 475.22 (M+H+)を調製した。工程4を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0109】
実施例7
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 501.26 (M+H+)を調製した。工程4を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0110】
実施例8
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 523.23 (M+H+)を調製した。工程4を、4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0111】
実施例9
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例1、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 475.18 (M+H+)を調製した。工程2を、4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステルを用いて実施し、2−フルオロ−4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル得た。これを、工程3において4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルに還元した。工程4を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0112】
4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステルの調製:
4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステルを、スキーム14で説明したように調製した。
【0113】
【化34】

【0114】
スキーム14
工程1:
エタノール(10ml)中の2−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸(1.0g、5.4mmol)の溶液を濃硫酸(0.3ml)で処理し、還流させながら一晩撹拌した。室温に冷却すると、結晶性沈殿物が生成しはじめた。沈殿を0℃で完了させ、固体を濾過し、エタノール/水 2:1で洗浄し、高真空下で乾燥し、2−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸エチルエステル750mg(収率65%)を白色固体として得た。これを以下の反応でそのまま使用した。
【0115】
工程2:
テトラヒドロフラン(11ml)中の2−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸エチルエステル(725mg、3.4mmol)の溶液を、金属錫(807mg、6.8mmol、2当量)及び6N HCl(5.4ml)で処理した。混合物を50℃に温め、30分間撹拌した。室温に冷却後、溶媒を蒸発させた。残留物を0℃に冷却し、10%NaOH(20ml)で処理した。数分間撹拌後、懸濁液を濾過し、水で洗浄した。固体をテトラヒドロフランに溶解し、NaSOで処理した。溶媒を濾過及び蒸発させることにより、明黄色固体を得て、それをジイソプロピルエーテル中で粉砕することにより精製した。4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステル554mg(収率89%)、MS (ISP): m/e = 184.1 (M+H+)を明黄色固体として得た。
【0116】
実施例10
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例9、工程1〜5と同様にして、2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 509.2 (M+H+)を調製した。工程4を、3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0117】
実施例11
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例9、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 509.15 (M+H+)を調製した。工程4を、3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0118】
実施例12
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例9、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 505.18 (M+H+)を調製した。工程4を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0119】
実施例13
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド
標記化合物を、スキーム2、1及び8で説明したように調製した。
工程1:
ヘプタン(30.8mmol、15.41ml、3当量)中の2Nトリメチルアルミニウム溶液を、乾燥ジオキサン(20ml)中の4−アミノ−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル(30.8mmol、5.7g、3当量)の溶液に10分間かけて滴下した。反応混合物を更に30分間撹拌し、次にジオキサン中の1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(10.3mmol、1.8g、1当量)の溶液を5分間かけて少量ずつ加え、反応混合物を106℃で16時間撹拌した。溶液を1M酒石酸ナトリウム水溶液(100ml)に注ぎ、ジクロロメタン(50ml)で希釈した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去した。残留物をジクロロメタン(10ml)に溶解し、5分間超音波処理した。得られた固体を濾過し、1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド、2.4g(収率71%)を得た。
【0120】
【表4】

【0121】
工程2:
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.6g、73.8mmol、3当量)を、酢酸(25ml)中の1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(2.4g、7.38mmol、1当量)の攪拌溶液に室温で5分間かけて注意深く加えた。反応混合物を30分間撹拌し、次に0℃に冷却し、0℃で濃水酸化アンモニウム(78ml、d=0.880)にゆっくりと注いだ。混合物を水(25ml)及びジクロロメタン(25ml)で希釈し、有機層を分離し、水層をジクロロメタン(2x25ml)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去して、粗2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド、1.8g(収率73%)を得た。この物質を更に精製しないで次の工程に使用した。LC @215nm; Rt 1.13: 80%, m/z (ES+): 372 (M+H+MeCN).
【0122】
工程3:
3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリド(55mg、0.26mmol、1.1当量)を、ジクロロメタン(2ml)中の粗2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(70mg、0.24mmol、1当量)及びピリジン(0.15ml、1.9mmol、8当量)の混合物に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒をN流下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン)により精製した。画分を合わせて、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド、81mg(収率67%)を得た。
【0123】
【表5】

【0124】
工程4:
ジメチルホルムアミド(0.8ml)中の1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(30mg、0.06mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(71mg、1.1mmol、18当量)及び塩化アンモニウム(58mg、1.1mmol、18当量)で処理した。溶液にアルゴンを流し、次に密閉し、170℃で1時間、高周波レンジ中で照射した。混合物を濃NaHCOで希釈し、酢酸エチルで洗浄した。水相を1N HClでpH1に酸性化し、次に酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させて、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド15mg(収率46%)を橙色泡状物として得た。
【0125】
【表6】

【0126】
実施例14
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
標記化合物をスキーム3、1及び7で説明したように調製した。
工程1:
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(3.6g、57.8mmol、3当量)を、酢酸(40ml)中の4−メトキシ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(3.96g、19.3mmol、1当量)の攪拌溶液に室温で5分間かけて加えた。混合物を30分間撹拌し、次に0℃に冷却し、0℃で濃水酸化アンモニウム(78ml、d=0.880)にゆっくりと注いだ。混合物を水(20ml)で希釈し、ジクロロメタン(4x25ml)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去した。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン)により精製し、画分を合わせて、4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル、2.8g(収率70%)を得た。
【0127】
【表7】

【0128】
工程2:
炭酸ジ−tert−ブチル(2.9g、13.5mmol、1当量)を、テトラヒドロフラン(30ml)中の4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(2.8g、13.5mmol、1当量)及びジイソプロピルエチルアミン(4.7ml、27mmol、2当量)の攪拌混合物に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を真空下で蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、1:8 EtOAc:ヘプタン)により精製した。画分を合わせ、4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル6−メチルエステル、1.96g(収率47%)を得た。
【0129】
【表8】

【0130】
工程3:
3N KOH水溶液(6.5ml、19.5mmol、3当量)を、1:4 MeOH:テトラヒドロフラン溶液(20ml)中の4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル6−メチルエステル(2g、6.5mmol、1当量)の溶液に加え、混合物を16時間振とうした。メタノールを真空下で除去し、pHを3N HCl水溶液で3に調整した。得られたスラリーを酢酸エチル(20ml)で希釈し、有機層を分離し、水相をEtOAc(2x20ml)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去して、4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル、1.68g(収率88%)を得た。
【0131】
【表9】

【0132】
工程4:
ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(0.874g、1.88mmol、1.1当量)及びジイソプロピルエチルアミン(0.46ml、3.58mmol、2.1当量)を、テトラヒドロフラン(10ml)中の4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(0.500g、1.7mmol、1当量)の溶液に加え、混合物を5分間室温で振とうした。4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステル(3.433g、1.88mmol、1.1当量)を加え、混合物を室温で16時間振とうした。溶媒を真空下で除去し、残留物をトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解し、室温で1時間振とうした。溶媒を真空下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、1:1 Hept/EtOAc〜EtOAc)により精製した。画分を合わせて、粗2−フルオロ−4−[(4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル、0.476g(収率27%)を得て、この物質を更に精製しないで次の工程に使用した。LC @215nm; Rt 1.17: 46%, m/z (ES+): 359 (M+H+).
【0133】
工程5:
3−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルクロリド(45.1mg、0.18mmol、1.1当量)を、ジクロロメタン(2ml)中の粗2−フルオロ−4−[(4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル(60mg、0.24mmol、1当量)及びピリジン(0.11ml、1.34mmol、8当量)の混合物に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒をN流下で除去し、残留物を分取HPLCで精製して、2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル、14.4mg(収率33%)を得た。LC @215nm; Rt 1.73: 100%, m/z (ES+): 567 (M+H+).
【0134】
工程6:
3N KOH水溶液(2ml)を、2:1 テトラヒドロフラン:メタノール(3ml)中の2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル(14.4mg、0.03mmol、1当量)の溶液に加え、混合物を16時間振とうした。混合物をN流下で濃縮し、pHを3N HCl水溶液(2ml)で1に調整した。混合物を1:1 CHCl:IPA(3x1ml)で抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、溶媒を減圧下で除去して、2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、12mg(収率86%)を得た。
【0135】
【表10】

【0136】
4−メトキシ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルの調製:
ヨウ化メチル(0.72ml、11.5mmol、1.1当量)を、アセトン(20ml)中の4−ヒドロキシ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(2g、10.5mmol、1当量)及び炭酸カリウム(1.3g、15.7mmol、1.5当量)の攪拌溶液に室温で10分間かけて滴下し、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を真空下で除去し、残留物を酢酸エチル(20ml)に溶解し、NaHCO飽和水溶液(20ml)及び水(20ml)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、溶媒を真空下で除去して、4−メトキシ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル、1.1g(収率49%)を得た。
【0137】
【表11】

【0138】
実施例15
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 505.29 (M+H+)を調製した。工程5を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0139】
実施例16
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 539.27 (M+H+)を調製した。工程5を、3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0140】
実施例17
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 535.33 (M+H+)を調製した。工程5を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0141】
実施例18
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 539.26 (M+H+)を調製した。工程5を、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0142】
実施例19
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 489.08 (M+H+)を調製した。工程5を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0143】
実施例20
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 515.37 (M+H+)を調製した。工程5を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0144】
実施例21
2−クロロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、2−クロロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 555.3 (M+H+)を調製した。工程4を、4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステルを用いて実施し、2−クロロ−4−[(4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステルを得た。これを、工程5において3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、2−クロロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0145】
実施例22
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例21、工程1〜6と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 551.28 (M+H+)を調製した。工程5を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0146】
実施例23
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例21、工程1〜6と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、 m/z (ES+): 555.25 (M+H+)を調製した。工程5を、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0147】
実施例24
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例21、工程1〜6と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 505.29 (M+H+)を調製した。工程5を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0148】
実施例25
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例21、工程1〜6と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 521.1 (M+H+)を調製した。工程5を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0149】
実施例26
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 487.29 (M+H+)を調製した。工程4を、4−アミノ−安息香酸エチルエステルを用いて実施し、4−[(4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステルを得た。これを、工程5で、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0150】
実施例27
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例26、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 517.32 (M+H+)を調製した。工程5を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0151】
実施例28
4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例26、工程1〜6と同様にして、4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 497.35 (M+H+)を調製した。工程5を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0152】
実施例29
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例26、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 471.15 (M+H+)を調製した。工程5を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0153】
実施例30
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例14、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 488.9 (M-H)を調製した。工程1を、1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルから出発して実施し、それを2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルに還元した(実施例34参照)。工程2で、これを保護して、2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル6−メチルエステルとし、次に、工程3で、それを2,3−ジヒドロ−インドール−1,6−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステルに加水分解した。工程4を、4−アミノ−安息香酸エチルエステルを用いて実施し、4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステルを得た。これを、工程5で、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を得て、それを工程6で加水分解した。
【0154】
実施例31
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例30、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 485.2 (M-H)を調製した。工程5を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0155】
実施例32
4−{[1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例30、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 505.1 (M-H)を調製した。工程5を、3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0156】
実施例33
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例30、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 439.3 (M-H)を調製した。工程5を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0157】
実施例34
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド
標記化合物をスキーム4で説明したように調製した。
工程1:
酢酸(7.5ml)中のインドール−6−カルボン酸メチルエステル(534mg、3.05mmol)の溶液を0℃に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(580mg、9.2mmol、3当量)を加え、混合物を15℃で40分間撹拌した。更にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(193mg、3.05mmol、1当量)のアリコートを加え、反応混合物を30分間室温で撹拌した。次に溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタンに溶解し、1N NaOHで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させ、2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル494mg(77%)を明黄色固体として得た。これを以下の反応でそのまま使用した。
【0158】
工程2:
ジクロロメタン(66ml)及びピリジン(1.6ml)中の2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(1.34g、7.6mmol)の溶液を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリド(1.83g、7.6mmol、1当量)で処理した。混合物を室温で一晩撹拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配)で精製し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル2.2g(収率77%)を得た。
【0159】
【表12】

【0160】
工程3:
メタノール(6ml)及びテトラヒドロフラン(6ml)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(2.2g、5.8mmol)の懸濁液を、3N KOH(6ml、3当量)で処理し、室温で24時間撹拌した。有機溶媒を蒸発させ、水性スラリーをpH3となるように3N HClで処理した。白色沈殿物を濾過し、メタノール及び水で洗浄し、高真空下で乾燥して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸1.9g(88%)をオフホワイトの固体として得た。これを以下の反応でそのまま使用した。
【0161】
工程4:
アセトン(0.9ml)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(30mg、0.082mmol)の溶液を、N−メチルモルホリン(0.025ml、2.4当量)及び塩化シアヌル(18mg、0.098mmol、1.2当量)で処理し、室温で2時間撹拌した。次に4−クロロ−フェニル−アミン(12mg、0.098mol、1.2当量)を加え、混合物を12時間室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をメタノール(2.5ml)に溶解し、分取HPLC(ZORBAX Eclipse XDB−C18,21.2x50mm、5μm、勾配アセトニトリル/水+0.1%ギ酸)で精製した。1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド10.6mg(27%)を白色固体として得た。
【0162】
【表13】

【0163】
実施例35
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸フェニルアミド
実施例34、工程1〜4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸フェニルアミド、MS (ISP): m/e = 441.0 (M-H)を調製した。工程4を、アニリンを用いて実施した。
【0164】
実施例36
4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸
実施例34、工程1〜4と同様にして、4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸、MS (ISP), m/e = 421.1 (M-H)を調製した。工程2を、ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを得て、それを工程3で1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸に加水分解した。
【0165】
工程4を以下のとおり行った。:
1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(40mg、0.13mmol)を、ジクロロメタン(5ml)及びDMF(1ml)中の塩化チオニル(63mg、0.53mmol、4当量)の溶液に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、次に溶媒を除去した。粗塩化アシルをジクロロメタン(5ml)に再溶解し、4−アミノ安息香酸メチルエステル(80mg、0.53mmol、4当量)で処理した。混合物を室温で30分間撹拌し、次に溶媒を除去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル42mg(73%)を白色固体として得た。
【0166】
【表14】

【0167】
次に、実施例14と同様にして、工程5で、4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステルを、4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸に加水分解した。
【0168】
実施例37
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド
実施例13、工程1〜4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド、MS (ISP), m/e = 509.1 (M-H)を調製した。工程1を、4−アミノ−ベンゾニトリルを用いて実施し、1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−フェニル)−アミドを得て、工程2で、それを2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−フェニル)−アミドに還元した。工程3で、これを5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドに結合させ、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−フェニル)−アミドを得て、工程4で、それをアジ化アンモニウムと反応させることにより、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミドに変換した。
【0169】
実施例38
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル]−アミド
スキーム9で説明したように、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル]−アミドを調製した。
工程1:
ジメチルスルホキシド(3ml)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(223mg、3.21mmol、5当量)の溶液を、トリエチルアミン(0.45ml、3.21mmol、5当量)で処理し、室温で5分間撹拌した。白色沈殿物を濾別し、濾液に、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−シアノ−フェニル)−アミド(実施例37、工程1〜3で説明したように調製)(300mg、0.64mmol、1当量)を加えた。混合物を75℃で1時間15分間撹拌した。次に反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を0.5N HClで3回抽出した。合わせた水相を1N NaOHでpH9〜10に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(N−ヒドロキシカルバミイミドイル)−フェニル]−アミド261mg(81%)を白色固体として得て、それを以下の反応にそのまま使用した。
【0170】
【表15】

【0171】
工程2:
ジメチルホルムアミド(3.5ml)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(N−ヒドロキシカルバミイミドイル)−フェニル]−アミド(254mg、0.51mmol)の溶液を、ピリジン(0.04ml、1当量)で処理し、混合物を0℃に冷却した。クロロギ酸2−エチルヘキシルエステル(98mg、0.51mmol、1当量)を滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次に水でクエンチした。スラリーを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させた。粗化合物をキシレンに懸濁させ、2時間加熱還流した。室温に冷却後、固体を濾過し、高真空下で乾燥し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル]−アミド114mg(43%)を白色固体として得た。
【0172】
【表16】

【0173】
実施例39
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−アミド
実施例34、工程1〜4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−アミド、MS (ISP), m/e = 539.0 (M-H)を調製した。工程4を、1−(4−アミノ−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−エタノールを用いて実施した。
【0174】
1−(4−アミノ−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−エタノールを、スキーム15で説明したように調製した。
【0175】
【化35】

【0176】
スキーム15
工程1:
テトラヒドロフラン(35ml)中の4−ニトロ−ベンズアルデヒド(2.5g、17mmol)の溶液を、トリメチル−トリフルオロメチル−シラン(テトラヒドロフラン中2N、10ml、20mmol、1.2当量)で処理し、0℃に冷却した。フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(テトラヒドロフラン中1N、1.70ml、2mmol)を加えると、溶液は鮮橙色に、次に黒色になった。混合物を、0℃で10分間、次に室温で1時間撹拌した。混合物を3N HCl(6ml)でクエンチし、室温で一晩撹拌した。次に反応物を酢酸エチル及びブラインで希釈し、2相を分離した。有機相を水で洗浄し、NaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配)で精製し、2,2,2−トリフルオロ−1−(4−ニトロ−フェニル)−エタノール2.1g(57%)を黄色固体として得た。
【0177】
【表17】

【0178】
工程2:
エタノール(100ml)及びテトラヒドロフラン(37ml)中の2,2,2−トリフルオロ−1−(4−ニトロ−フェニル)−エタノール(2.0g、9mmol)の溶液を、アルゴン下、Pd/C(250mg)及びヒドラジン水和物(水中80%、6.15ml、127mmol、14当量)で処理した。混合物を室温で30分間撹拌し、次に黒色固体を濾過し、溶媒を蒸発させた。1−(4−アミノ−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−エタノール1.8g(100%)を明黄色の潮解性固体として得た。
【0179】
【表18】

【0180】
実施例40
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
スキーム5及び7で説明したように、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を調製した。
【0181】
工程1:
水(50ml)中の水酸化リチウム一水和物(5.42g、141mmol、3当量)を、テトラヒドロフラン(200ml)中のキノリン−7−カルボン酸メチルエステル(8.8g、47mmol)の溶液に加え、溶液を室温で16時間撹拌した。テトラヒドロフランを減圧下で蒸発させ、溶液を1N HCl(水溶液)(141ml)でpH7に調整し、白色沈殿物を生成した。沈殿物を濾過し、水及びヘプタンで洗浄した。固体を真空オーブン中50℃で乾燥し、キノリン−7−カルボン酸8.4g(収率100%)を白色固体として得た。
【0182】
【表19】

【0183】
工程2:
ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(6.03g、12.9mmol、1.1当量)及びジイソプロピルエチルアミン(3.19g、12.9mmol、1.1当量)を、テトラヒドロフラン(100ml)中のキノリン−7−カルボン酸(2.03g、11.75mmol)の溶液に加え、得られた混合物を10分間撹拌した。テトラヒドロフラン(20ml)中の4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル(2.40g、12.9mmol、1.1当量)を加え、混合物を16時間還流した。追加のブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(1.10g、2.36mmol、0.2当量)及びジイソプロピルエチルアミン(0.61g、4.7mmol、0.4当量)を加え、混合物を更に16時間還流した。混合物を蒸発させ、次にイソプロパノール(100ml)に溶解した。水(5ml)及び60%過塩素酸水溶液(0.5ml)を加え、混合物を24時間還流した。混合物を熱いうちに濾過し、次に室温に冷却すると、結晶質固体が生成した。固体を濾過し、冷イソプロパノール(20ml)及びジクロロメタン(20ml)で洗浄し、2−クロロ−4−[(キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル1.42g(収率35%)を黄褐色固体として得た。
【0184】
【表20】

【0185】
工程3:
水(1.5ml)、60%過塩素酸水溶液(0.01ml)及びペンタメチルシクロペンタジエニル−イリジウム(III)クロリド二量体)(116mg、0.145mmol、0.05当量)を、脱気イソプロパノール(100ml)中の2−クロロ−4−[(キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル(1.42g、4.17mmol)に窒素雰囲気下で加え、混合物を48時間還流した。混合物を蒸発させて黄褐色固体を得た。固体を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、1:9 tert−ブチル−メチルエーテル:ジクロロメタン〜1:1:8 tert−ブチル−メチルエーテル:メタノール:ジクロロメタン)で精製した。画分を合わせて、2−クロロ−4−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル0.434g(収率30%)を黄褐色固体として得た。
【0186】
【表21】

【0187】
工程4:
3−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.027g、0.137mmol、1.05当量)を、ジクロロメタン(2ml)中の2−クロロ−4−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル(0.045g、0.130mmol)及びピリジン(0.1ml)の混合物に加え、混合物を16時間振とうした。溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム(2ml)及び1M HCl水溶液(2ml)で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液を蒸発させて、粗2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステル0.097gを赤色油状物として得た。この物質を更に精製しないで次の工程に使用した。LC @215nm; Rt 1.64: 100%, m/z (ES+): 502 (M+H).
【0188】
工程5:
3M水酸化カリウム溶液(2ml)を、MeOH(2ml)及びテトラヒドロフラン(1ml)中の粗2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステル(0.097g、0.13mmol)の溶液に加え、混合物を16時間撹拌した。有機溶媒を蒸発させ、溶液を3M HCl溶液(3ml)で中和し、白色沈殿物を生成した。沈殿物を濾過し、ヘプタンで洗浄した。次に固体を真空下で乾燥して、2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸0.037gを赤色固体として得た。
【0189】
【表22】

【0190】
実施例41
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 539.18 (M+H+)を調製した。工程4を、3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0191】
実施例42
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 539.17 (M+H+)を調製した。工程4を、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0192】
実施例43
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 539.24 (M+H+)を調製した。工程4を、3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0193】
実施例44
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 537.24 (M+H+)を調製した。工程4を、4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0194】
実施例45
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 535.25 (M+H+)を調製した。工程4を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0195】
実施例46
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 515.29 (M+H+)を調製した。工程4を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0196】
実施例472−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 505.23 (M+H+)を調製した。工程4を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸メチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0197】
実施例48
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例40、工程1〜5と同様にして、2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 473.24 (M+H+)を調製した。工程2を、4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルエステルを用いて実施し、2−フルオロ−4−[(キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステルを得て、工程3において、それを2−フルオロ−4−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステルに還元した。工程4を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0198】
実施例49
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 489.23 (M+H+)を調製した。工程4を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0199】
実施例50
2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 499.31 (M+H+)を調製した。工程4を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0200】
実施例51
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 519.26 (M+H+)を調製した。工程4を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0201】
実施例52
4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 521.17 (M+H+)を調製した。工程4を、4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0202】
実施例53
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 523.18 (M+H+)を調製した。工程4を、3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0203】
実施例54
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、m/z (ES+): 523.29 (M+H+)を調製した。工程4を、3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0204】
実施例55
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例48、工程1〜5と同様にして、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸、m/z (ES+): 523.22 (M+H+)を調製した。工程4を、3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0205】
実施例56
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド
実施例40、工程1〜4及び実施例13、工程4と同様にして、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド、MS (ISP): m/e = 561.1 (M-H) を調製した。
実施例40と同様にして、工程2で、キノリン−7−カルボン酸を4−アミノ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルと反応させ、工程3で、得られたキノリン−7−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドを、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドに還元した。工程4で、これを3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドと結合させ、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドを得た。
次に、実施例13、工程4と同様にして、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミドを、塩化アンモニウム及びアジ化ナトリウムと反応させて、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミドに変換した。
【0206】
実施例57
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
スキーム6で説明したように、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を調製した。
工程1:
イソプロパノール(9.5ml)及び水(0.5ml)の脱気混合物中のビス(ペンタメチル−シクロペンタジエンイリジウムジクロリド)(32mg、0.02当量)の溶液に、キノリン−7−カルボン酸メチルエステル(374mg、2.00mmol)及び過塩素酸(水中70%、0.02ml、0.1当量)を加えた。混合物を85℃で17時間撹拌し、次に溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配)で精製し、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステル305mg(80%)を白色固体として得た。
【0207】
【表23】

【0208】
工程2:
テトラヒドロフラン(20ml)中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステル(1.7g、9.3mmol)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(1.19g、9.3mmol、1当量)及びジ−tertブチル−ジカルボナート(2.02g、9.3mmol、1当量)で処理した。混合物を一晩加熱還流し、次に溶媒を除去した。3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1,7−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル7−メチルエステルを、粗のまま以下の反応で使用した。
【0209】
工程3:
メタノール(30ml)中の粗3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1,7−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル7−メチルエステル(2.7g、9.2mmol)の溶液を、3N NaOH(10ml、30mmol、3.3当量)で処理し、室温で5時間撹拌した。メタノールを蒸発させ、残留スラリーを3N HCl(10ml)で処理した。白色沈殿物を濾過し、水で洗浄し、高真空下で乾燥し、3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1,7−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2.5g(97%)を白色固体として得た。
【0210】
【表24】

【0211】
工程4:
ジメチルホルムアミド(20ml)中の3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1,7−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(1.0g、3.61mmol)の溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(0.51g、3.97mmol、1.1当量)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(1.27g、3.97mmol、1.1当量)及び4−アミノ−安息香酸エチルエステル(0.65g、3.97mmol、1.1当量)で処理した。混合物を室温で一晩撹拌し、次に溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配)で精製して、7−(4−エトキシカルボニル−フェニルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル1.1g(70%)を白色固体として得た。MS (ISP): m/e = 423.1 (M-H).
【0212】
トリフルオロ酢酸(5ml)中の7−(4−エトキシカルボニル−フェニルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.1g、2.5mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。次に溶媒を除去し、残留物をジクロロメタン中に再溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル勾配)で精製して、4−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル790mg(97%)を白色固体として得た。
【0213】
【表25】

【0214】
工程5:
ジクロロメタン(5ml)及びピリジン(0.15ml)中の4−[(1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル(140mg、0.43mmol)の溶液を、5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリド(159mg、0.66mmol、1.5当量)で処理し、室温で17時間撹拌した。次に溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エーテル 9:1)で精製して、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル227mg(100%)を白色泡状物として得た。
【0215】
【表26】

【0216】
工程6:
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを、先に実施例40、工程5で記載したのと同様に加水分解し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を得た。MS (ISP): m/e = 499.0 (M-H).
【0217】
実施例58
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例57、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 469.0 (M-H)を調製した。工程5を、3−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0218】
実施例59
4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例57、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 503.0 (M-H)を調製した。工程5を、3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0219】
実施例60
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例57、工程1〜6と同様にして、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸、MS (ISP): m/e = 453.2 (M-H)を調製した。工程5を、3−フルオロ−ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0220】
実施例61
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
スキーム16で説明したように、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を調製した:
【0221】
【化36】

【0222】
スキーム16
工程1:
テトラヒドロフラン(2ml)中の4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル(100mg、0.32mmol)の溶液を、NaH(油中55%分散、78mg、1当量)で処理し、室温で25分間撹拌した。次に混合物を5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニルクロリドで処理し、室温で4時間撹拌した。反応を1N NHClでクエンチした。水相を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。粗4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル、MS (ISP): m/e = 511.3 (M-H)を、以下の反応でそのまま使用した。
【0223】
工程2:
テトラヒドロフラン(1.5ml)及びメタノール(0.5ml)中の4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル(70mg、0.14mmol)の溶液を、1N LiOH水溶液(0.5ml)で処理した。混合物を室温で4時間撹拌し、次に1N HCl(0.5ml)で酸性化した。メタノール及びテトラヒドロフランを蒸発させ、残留スラリーを酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール勾配)で精製して、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸17mg(25%)を明黄色固体として得た。
【0224】
【表27】

【0225】
実施例62
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
標記化合物をスキーム4で説明したように調製した。
工程1:
実施例34、工程1と同様にして、4−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを、4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルに還元した。黄色固体、 MS (ISP): m/e 192.1 (M+H).
【0226】
工程2:
実施例34、工程2と同様にして、4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを得た。ピンク色固体、MS (ISP): m/e 396.1 (M+H).
【0227】
工程3:
実施例34、工程3と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを加水分解し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を得た。明黄色固体、MS (ISP) : m/e 382.2 (M+H).
【0228】
工程4:
N,N−ジメチルホルムアミド(1.5ml)中の1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(150mg、0.393mmol)、4−アミノ安息香酸エチル(130mg、0.786mmol)、4−メチルモルホリン(199mg、1.96mmol)及びO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(224mg、0.589mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌し、次に4−(ジメチルアミノ)ピリジン(49mg、0.39mmol)を加え、溶液を60℃で18時間撹拌した。冷却後、反応混合物を水、ヘプタン及び酢酸エチルに分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル勾配)により、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル(190mg、91%)を製造した。白色固体、MS (ISP): m/e 529.2 (M+H).
【0229】
工程5:
エタノール(2ml)及び3M水酸化カリウム水溶液(0.35ml、1.05mmol)中の4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステル(185mg、0.350mmol)の懸濁液を、50℃で18時間加熱し、次に揮発性物質を蒸留により除去した。残留物を水(2ml)に取り、2M塩酸水溶液を加えてpH1にした。沈殿物を濾過により回収し、乾燥し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸(139mg、76%)を製造した。オフホワイト固体、MS (ISP): m/e 499.1 (M-H).
【0230】
4−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルの調製:
N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)中の4,5−ジメチル−3−ニトロ安息香酸(Helv. Chim. Acta 1980, 37, 385; 2.50g、12.8mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(3.66g、30.7mmol)の溶液を、140℃で4時間加熱し、次に揮発性物質を蒸留により除去した。残留物をテトラヒドロフラン(10ml)及びメタノール(10ml)に取り、次にラネーニッケル(水性懸濁液、1ml)及びヒドラジン水和物(1.85g、57.6mmol)を、30分間かけて3回に分けて50℃で加え、反応を50℃で更に90分間保持した。反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を乾燥し(MgSO)、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル 2:1)に付して、4−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(1.68g、69%)を製造した。白色固体、MS (ISP): m/e 190.3 (M+H).
【0231】
実施例63
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例62、工程1〜5で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 517.2 (M-H)を製造した。工程4を、4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0232】
実施例64
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例62、工程1〜5で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 533.0 (M-H)を製造した。工程4を、4−アミノ−2−クロロ安息香酸エチルを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0233】
実施例65
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
工程1:
ボランテトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M溶液、21ml、21mmol)を、テトラヒドロフラン中の8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(J Chem. Soc. (C) 1969, 183に記載された一般手順と同様にして、7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンから調製;1.00g、4.17mmol)溶液に加え、溶液を2時間加熱還流した。冷却後、メタノール(21ml)を加え、揮発性物質を蒸留により除去した。残留物を、5%エタノール性硫酸溶液(12ml)に取り、2時間加熱還流し、次に2M水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10に塩基性化し、水及び酢酸エチルに分配した。有機層を乾燥し(MgSO)、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル 2:1)に付して、8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(865mg、92%)を得た。白色固体、MS (ISP) m/e 226.1 (M+H).
【0234】
工程2:
実施例34、工程2と同様にして、8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、8−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを得た。オフホワイトの固体、MS (ISP): m/e 430.2 (M+H).
【0235】
工程3
トルエン(6ml)及びメタノール(6ml)中の8−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(1.20g、2.78mmol)、トリエチルアミン(703mg、6.96mmol)及びジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(120mg、0.278mmol)の溶液を、一酸化炭素雰囲気下(100bar)、110℃で18時間加熱し、次に反応混合物を濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル 2:1)に付して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(709mg、62%)を得た。白色固体、MS (ISP): m/e 410.1 (M+H).
【0236】
工程4:
実施例34、工程3と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステルを加水分解し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を得た。明黄色固体、MS (ISP) : m/e 394.1 (M-H) .
【0237】
工程5:
実施例62、工程4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を4−アミノ安息香酸エチルと反応させ、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得た。明褐色固体、MS (ISP) 543.2 (M+H).
【0238】
工程6:
実施例62、工程5と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルの加水分解により、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を製造した。白色固体、MS (ISP): m/e 515.3 (M+H).
【0239】
実施例66
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例65、工程1〜6で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 531.1 (M-H)を製造した。工程5を、4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0240】
実施例67
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例65、工程1〜6で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 547.1 (M-H)を製造した。工程5を、4−アミノ−2−クロロ安息香酸エチルを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程6で加水分解した。
【0241】
実施例68
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
標記化合物をスキーム4で説明したように調製した。
工程1:
実施例34、工程1と同様にして、3−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(Bioorg. Med. Chem. Lett. 1998, 8, 1867)を、3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルに還元し、それを次の工程で直接使用した。
【0242】
工程2:
実施例34、工程2と同様にして、3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドと反応させ、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを得た。オフホワイトの固体、MS (ISP): m/e 395.9 (M+H).
【0243】
工程3:
実施例34、工程3と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを加水分解し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を得た。明黄色固体、MS (ISP): m/e 379.9 (M-H).
【0244】
工程4:
実施例62、工程4と同様にして、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、4−アミノ安息香酸エチルと反応させ、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得た。白色泡状物、MS (ISP) 529.1 (M+H).
【0245】
工程5:
実施例62、工程5と同様にして、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルの加水分解により、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸を製造した。白色固体、MS (ISP): m/e 499.1 (M-H).
【0246】
実施例69
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸
実施例68、工程1〜5で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 517.2 (M-H)を製造した。工程4を、4−アミノ−2−フルオロ安息香酸エチルを用いて実施し、4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0247】
実施例70
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例68、工程1〜5で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 533.0 (M-H)を製造した。工程4を、4−アミノ−2−クロロ安息香酸エチルを用いて実施し、2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸エチルエステルを得て、それを工程5で加水分解した。
【0248】
実施例71
4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
工程1:
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の1H−インドール−6−カルボン酸(1.00g、6.20mmol)、4−アミノ安息香酸tert−ブチル(1.20g、6.20mmol)、4−メチルモルホリン(3.14g,31.0mmol)及びO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート(3.53g、9.31mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌し、次に4−(ジメチルアミノ)ピリジン(758mg、6.20mmol)を加え、溶液を60℃で3日間撹拌した。冷却後、反応混合物を水、ヘプタン及び酢酸エチルに分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル勾配)に付して、続いてジクロロメタン中で粉砕して、4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸tert−ブチルエステル(629mg、30%)を得た。白色固体、MS (ISP): m/e 337.2 (M+H).
【0249】
工程2:
4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸tert−ブチルエステル(200mg、0.595mmol)及びテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(20mg、0.059mmol)の懸濁液を、50%水酸化ナトリウム水溶液(0.30ml、7.4mmol)で処理し、次に5分後、2−メトキシ−5−メチルベンゼンスルホニルクロリド(0.197mg、0.892mmol)を加え、2相混合物を1時間室温で撹拌した。反応混合物を水及び酢酸エチルに分配し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル勾配)により、4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸tert−ブチルエステル(309mg、100%)を製造した。オフホワイトの固体、MS (ISP): m/e 521.3 (M+H).
【0250】
工程3:
塩化水素溶液(1,4−ジオキサン中4M、5ml)中の4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸tert−ブチルエステル(305mg、0.585mmol)の懸濁液を、室温で16時間撹拌し、次に沈殿物を濾過により回収し、酢酸エチルで洗浄して、4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸(211mg、78%)を得た。ピンク色固体、MS (ISP): m/e 463.1 (M-H).
【0251】
実施例72
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例71、工程1〜3で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 453.1 (M-H)を製造した。工程2を、3−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で加水分解した。
【0252】
実施例73
4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
実施例71、工程1〜3で記載したように、標記化合物、MS (ISP): m/e 447.1 (M-H)を製造した。工程2を、3,5−ジメチルベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施し、4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で加水分解した。
【0253】
実施例A
以下の成分を含有するフィルムコーティング剤は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドンK30 12.5mg 15.0mg
グリコールデンプンナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルム:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
【0254】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物を水中のポリビニルピロリドンの溶液で造粒する。顆粒をグリコールデンプンナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮してそれぞれ120又は350mgの核を得る。上記フィルムコーティングの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
【0255】
実施例B
以下の成分を含有するカプセル剤を常法により製造できる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0256】
実施例C
注射液は、以下の組成を有することができる:
式(I)化合物 3.0mg
ポリエチレングリコール400 150.0mg
酢酸 pH5.0にするのに十分な量
注射液用水 1.0mlになる量
【0257】
活性成分をポリエチレングリコール400及び注射用水(一部)の混合物に溶解する。pHを酢酸で5.0に調整する。水の残量を加えて、容量を1.0mlに調整する。溶液を濾過し、適切な過剰量を使用してバイアルに充填し、減菌する。
【0258】
実施例D
以下の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造できる:
カプセル内容物
式(I)の化合物 5.0mg
黄ろう 8.0mg
硬化大豆油 8.0mg
部分的硬化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセロール85% 32.0mg
Karion83 8.0mg(乾燥重量)
二酸化チタン 0.4mg
酸化鉄黄 1.1mg
【0259】
活性成分を、温かく溶融している他の成分に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填された軟ゼラチンカプセルを通常の手順により処理する。
【0260】
実施例E
以下の成分を含有するサッシェは常法により製造できる:
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドン K30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
風味添加剤 1.0mg
【0261】
活性成分を、乳糖、微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物とともに造粒する。顆粒をステアリン酸マグネシウム及び風味添加剤と混合し、サッシェに充填する。
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、
Xは、NまたはCRであり;
Yは、NまたはCRであり;
Aは、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)C(R1819)−または−C(R10)=C(R11)−であり;
、R、R、RおよびRは、互いに独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)またはN(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)または低級アルコキシ−C(O)(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)、低級アルコキシ−C(O)、COOH、1H−テトラゾリル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾリル、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン−イルまたはP(O)(OCHCH)OH(式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されており、そしてフルオロ低級アルキルは、場合によりヒドロキシで置換されている)であり;
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシまたはヒドロキシ低級アルキルであり;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、互いに独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルキル、フルオロ低級アルコキシ、ヒドロキシ低級アルキルまたはシアノである]
で示される化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル。
【請求項2】
が、水素、ハロゲン、シアノ、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)、低級アルコキシ−C(O)、COOH、1H−テトラゾール−2−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾール、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オンまたはP(O)(OCHCH)OH[式中、低級アルキルは、場合によりヒドロキシ、NH、N(H,低級アルキル)またはN(低級アルキル)で置換されており、そしてフルオロ低級アルキルは、場合によりヒドロキシで置換されている]である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、R、R、RおよびRが、互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フルオロ低級アルキル、低級アルコキシまたはフルオロ低級アルコキシである、請求項1〜2のいずれかに記載の化合物。
【請求項4】
、R、R、RおよびRが、互いに独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フルオロ低級アルキルまたは低級アルコキシである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
が、水素または低級アルコキシである、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
が、水素、ハロゲン、低級アルキルまたはフルオロ低級アルキルである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
が、水素またはハロゲンである、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
が、水素、ハロゲン、低級アルキルまたはフルオロ低級アルキルである、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
が、水素または低級アルコキシである、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
が、水素、低級アルキルまたは低級アルコキシである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
が、水素または低級アルコキシである、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
が水素である、請求項1〜11のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
が、水素、ハロゲンまたはフルオロ低級アルキルである、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
が、水素またはハロゲンである、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
XがCRであり、Rが請求項1に定義のとおりである、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
が、水素、ハロゲン、COOH、1H−テトラゾリル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、またはヒドロキシで置換されているフルオロ低級アルキルである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が、COOHまたは4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オンである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
YがCRであり、Rが請求項1に定義のとおりである、請求項1〜17のいずれかに記載の化合物。
【請求項19】
が、水素、ハロゲンまたはフルオロ低級アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
が、水素またはハロゲンである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
Aが、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)C(R1617)−または−C(R10)=C(R11)−であり、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17が請求項1に定義のとおりである、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17が、互いに独立して水素または低級アルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
Aが、−C(R1011)C(R1213)−、−C(R1011)C(R1213)C(R1415)−または−C(R10)=C(R11)−であり、R10、R11、R12、R13、R14およびR15が請求項1に定義のとおりである、請求項1〜21のいずれかに記載の化合物。
【請求項24】
10、R11、R12、R13、R14およびR15が水素である、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド;
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[4−メトキシ−1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[4−メトキシ−1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸フェニルアミド;
4−[(1−ベンゼンスルホニル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(5−オキソ−4,5−ジヒドロ−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル]−アミド;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−アミド;
2−クロロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(4−ジフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる、請求項1〜24のいずれかに記載の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル。
【請求項26】
2−クロロ−4−{[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸[4−(1H−テトラゾール−5−イル)−フェニル]−アミド;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
2−フルオロ−4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(3,5−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル。
【請求項27】
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−2−フルオロ−安息香酸;
2−クロロ−4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;及び
4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−安息香酸;
より成る群から選ばれる、請求項1〜24のいずれかに記載の化合物ならびに薬学的に許容されるその塩およびエステル。
【請求項28】
a)式(IV):
【化2】


で示される化合物を、式(V):
【化3】


で示される化合物と反応させること、または、
b)式(VI):
【化4】


で示される化合物を、式(VII):
【化5】


で示される化合物と反応させること[式中、R、R、R、R、R、R、R、A、XおよびYは、請求項1〜27のいずれかに定義のとおりである]
を含む、請求項1〜27のいずれかに定義した式(I)の化合物の製造方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法により製造された、請求項1〜28のいずれかに記載の化合物。
【請求項30】
請求項1〜27のいずれかに記載の化合物と、薬学的に許容される担体および/または佐剤を含む医薬組成物。
【請求項31】
治療活性物質として使用するための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物。
【請求項32】
L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の予防および/または治療のための治療活性物質として使用するための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物。
【請求項33】
L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置、特に高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための方法であって、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物を人間または動物に投与することを含む方法。
【請求項34】
L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置のための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項35】
高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項36】
L−CPT1インヒビターにより調節される疾患の治療的および/または予防的処置のための医薬を製造するための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項37】
高血糖、耐糖能異常、糖尿病および関連病変、インスリン非依存性真性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全および腎不全の治療的および/または予防的処置のための医薬を製造するための、請求項1〜27のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項38】
本明細書前記に定義の発明。

【公表番号】特表2009−507884(P2009−507884A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530471(P2008−530471)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2006/065989
【国際公開番号】WO2007/031429
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】