説明

胃炎の治療・予防用配合剤

【課題】 慢性胃炎や急性胃炎等の胃腸障害の治療と予防のための、より有効なH2ブロッカーと粘膜保護・強化剤の生体内への投与を可能とする医薬製剤を提供すること。
【解決手段】 H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、その溶解速度が互いに相違するように調製されたものであることを特徴とする、慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、それぞれ溶解速度の異なる顆粒、溶解速度の異なる核を有する有核錠剤、または溶解速度の異なる多層錠剤等である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は胃炎の効果的な治療若しくは予防のための医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ストレス、アルコール、薬物などによる胃・十二指腸の障害は成人において頻繁に現れる症状となっている。特に、慢性胃炎の症状は、「胃がもたれる」、「胃が重い」、「むかつく」といったもので、不定愁訴ともいわれ、これらの症状から日常生活活動において支障が出ることもある。更に、慢性胃炎は胃癌への移行率の高い病態であり、慢性胃炎の解消は日常生活の質の改善等においても、現代社会において治療の必要な病態である。
また、急性胃炎は、ストレス、薬(特に解熱鎮痛剤)、暴飲暴食、コーヒー、香辛料などの強い刺激が原因で胃の粘膜が損傷する病態である。はなはだしい場合は急性胃潰瘍となり激しい腹痛、吐血などのため入院が必要となるなど、予防、治療を怠ると致命的となる場合もある。
【0003】
前記の慢性胃炎や急性胃炎の治療剤としては、胃酸の分泌を抑制する薬物として、ヒスタミン受容体−2拮抗薬(以下において「H2ブロッカー」という)等が使用されている。H2ブロッカーは、ヒスタミン受容体のうちH2受容体を遮断する薬剤である。この遮断により強力な胃酸分泌抑制効果を発揮することができる。現在、H2ブロッカーには、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、ロキサチジン等が知られているが、このうち、ファモチジンが最も多く使用されている。また、胃や十二指腸の粘膜の保護、増強によっても胃炎症状は軽快することから、スクラルファート、アルジオキサ、ゲファルナート、L−グルタミン等の基質蛋白保護作用(胃粘膜保護作用)、胃液ペプシン活性抑制作用、制酸作用、再生粘膜の発育促進・血管増作用、又は胃・十二指腸粘膜血流量増加作用を有する粘膜保護・強化剤も、これら胃炎の治療に汎用されている。また、これらを配合した製剤についてもすでに知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0004】
しかし、胃炎の治療や予防に効果の大きい、上記のH2ブロッカーと粘膜保護・強化剤とを組合せて併用すると、一方の薬物(例えば、粘膜保護・強化剤)が他方の薬物(例えば、H2ブロッカー)の効果を減弱する場合があるなどという問題点が指摘されている。また、例えば種々の胃粘膜障害モデルを使用して、具体的にどのように生体内に吸収させることで慢性胃炎や急性胃炎への作用が最適化されるかという薬物の作用メカニズムも必ずしも明かではなかった(例えば、特許文献3および特許文献4参照)。
【0005】
尚、これらの胃・十二指腸潰瘍の粘膜障害の動物モデルとして、急性の障害を示すモデルとしては水浸拘束ストレスによる胃粘膜病変を作成するモデル等が知られており、慢性の障害を示すモデルとしては酢酸を用いた胃粘膜病変を作成するモデルが知られている。
【0006】
【特許文献1】WO99/49872号公報
【特許文献2】WO99/00112号公報
【特許文献3】特開平8−333259号公報
【特許文献4】特表平10−509180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述のような今までの製剤化技術によっては、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤をどのように生体内へ吸収させることによって、どのような胃腸障害に作用効果をもたらすのか必ずしも明かではなかった。
本発明は、慢性胃炎や急性胃炎等の胃腸障害の治療と予防のために、より有効なH2ブロッカーと粘膜保護・強化剤の生体内への投与を可能とする医薬製剤を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤との組合せにおいて、どのように生体に吸収させることによって、どのような効果が得られるか鋭意検討した結果、これらを一定の時間差を持った状態で生体内に吸収させることによって、慢性胃炎や、急性胃炎のそれぞれの病態に最適な作用が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。いいかえれば、本発明は、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤を組み合わせて使用する場合に、その治療及び予防の効果を最適化するために、これらの二種類の薬物を生体内に一定の時間差が存在する状態で吸収させる医薬と医薬製剤に関する。
【0009】
即ち、本発明は以下の内容をその要旨とするものである。
(1)H2ブロッカーの一種以上と粘膜保護・強化剤の1種以上の吸収をそれぞれ時間差を設けて吸収させることを特徴とする慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防に作用する医薬。
(2)H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤の吸収の時間差が15〜120分であることを特徴とする、請求項1に記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬。
(3)H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、その溶解速度が互いに相違するように調製されたものであることを特徴とする、慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
(4)H2ブロッカーを含む成分の溶解速度が、粘膜保護・強化剤を含む成分の溶解速度
の2倍〜50倍であることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(5)粘膜保護・強化剤を含む成分の溶解速度が、H2ブロッカーを含む成分の溶解速度
の2倍〜50倍であることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(6)H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、それぞれ別個に調製された溶解速度の異なる顆粒であることを特徴とする、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
(7)それぞれ別個に調製された溶解速度の異なる顆粒であるH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、カプセルに封入されたものであることを特徴とする、前記(3)〜(6)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
(8)内核と外殻からなる有核錠剤において、内核にH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分のうちの溶解速度の小さい成分を使用し、外殻にH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分のうちの溶解速度の大きい成分を使用したことを特徴とする、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
(9)2層又は3層以上からなる多層錠剤において、一つの層にH2ブロッカーを含む成分を使用し、他の層に粘膜保護・強化剤を含む成分を使用したことを特徴とする、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
(10)粘膜保護・強化剤が、基質蛋白保護作用(胃粘膜保護作用)、胃液ペプシン活性抑制作用、 制酸作用、再生粘膜の発育促進・血管増作用、又は胃・十二指腸粘膜血流量増加作用を有するものであることを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(11)粘膜保護・強化剤が、スクラルファート、アルジオキサ、ゲファルナート、L−グルタミン若しくはこれらの誘導体から選ばれる1以上の成分であることを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(12)H2ブロッカーが、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン、ロキサチジン若しくはその医薬上許容される塩ないし誘導体の一種以上であることを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(13)溶解速度の大きい成分としてアルジオキサを含む成分を、溶解速度の小さい成分としてH2ブロッカーを使用することを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(14)溶解速度の大きい成分としてH2ブロッカーを含む成分を、溶解速度の小さい成分としてスクラルファートを使用することを特徴とする、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
(15)H2ブロッカーがファモチジン若しくはその誘導体であることを特徴とする、前記(1)〜(14)のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、急性胃炎、慢性胃炎、ひいては慢性胃炎の急性増悪期の治療と予防のために、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤を生体内吸収で最適の状態で吸収させることができ、急性胃炎や慢性胃炎の治療と予防に優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤とを一定の時間差を持った状態で生体に吸収させるための医薬製剤であり、この一定の時間差は、使用するH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分の溶解度を適宜調整して選択することにより種々のものを得ることができるが、一般的にH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分の、生体内での溶解時間の差は15〜120分であればよく、好ましくは15〜60分、より好ましくは20〜50分、更に好ましくは25〜40分である。例えば、ファモチジンと、スクラルファートもしくはアルジオキサの場合、好ましくは20〜50分、より好ましくは25〜40分である。
【0012】
本発明に使用するH2ブロッカーは、ヒスタミン受容体のうちH2受容体を遮断する作用を有するものであれば特に制限されないが、例えば、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン、ロキサチジン若しくはその医薬上許容される塩ないし誘導体等が挙げられる。これらのうちで、ファモチジン(化学名:N- (1-Amino-3- {[2-(diamino methylene amino) -1,3-thiazol -4-yl] methylsulfanyl} propylidene) sulfamide)が最も多く使用される。
【0013】
また、本発明に使用する粘膜保護・強化剤は、基質蛋白保護作用(胃粘膜保護作用)、胃液ペプシン活性抑制作用、 制酸作用、再生粘膜の発育促進・血管増作用、又は胃・十二指腸粘膜血流量増加作用を有するものである。このような粘膜保護・強化剤としては、例えば、スクラルファート、アルジオキサ、ゲファルナート、L−グルタミン若しくはこれらの誘導体が挙げられる。
【0014】
これらの粘膜保護・強化剤のうちで、スクラルファート等の胃粘膜保護作用が比較的強い粘膜保護・強化剤に関しては、使用するH2ブロッカーを一般的に15〜120分先んじて吸収させるように製剤を調製して使用することが望ましく、アルジオキサ等の粘膜血流量増強作用の比較的強い粘膜保護・強化剤の場合は、この粘膜保護・強化剤をH2ブロッカーよりも一般的に15〜120分先んじて吸収させるように製剤を調製して使用することが望ましい。
【0015】
本発明の医薬製剤は、H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、その溶解速度が互いに相違するように調製されたものである。具体的には、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤とを、それぞれ別個に適当な基剤や担体、添加剤とともに成型して、互いに溶解度の相違した顆粒とし、これを混合した顆粒剤としたり、これをカプセルに充填したカプセル剤とする。或いは、内核(芯)と外殻とからなる有核錠剤や2層又は3層以上の多層の層型錠剤とし、有核錠剤の内核や層型錠剤の1つの層にH2ブロッカーを含む成分又は粘膜保護・強化剤を含む成分のどちらかを使用し、有核錠剤の外殻や層型錠剤の他の層にもう一方の成分を使用する。
【0016】
顆粒剤やカプセル剤の場合は、顆粒を調製する際の基剤や担体、添加剤を適宜選択することによって、一方の顆粒の溶解速度や崩壊性を大きくし、他方の顆粒の溶解速度や崩壊性を小さくすればよい。錠剤の場合も同様に基剤や担体、添加剤、結合剤を適宜選択することによって、有核錠剤の外殻や層型錠剤の1つの層を溶解速度や崩壊性を大きくし、有核錠剤の内核や層型錠剤の他の層を溶解速度や崩壊性を小さくすればよい。
【0017】
本発明の医薬製剤において、顆粒や錠剤に成型してその溶解速度や崩壊性を調節するために種々の基剤、担体、添加剤、結合剤を適宜その目的に併せて選択して使用する。このような基剤、担体、添加剤、結合剤としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、エチルセルロース、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチルコポリマーエマルジョン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、ステアリン酸、ステアリン酸塩、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、セチルアルコール、カウナウバロウ、高級脂肪酸、パラフィンワックス等若しくはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0018】
具体的には、例えば顆粒剤の場合には、溶解速度の大きい顆粒は通常の方法を用いて顆粒を製造することにより得られる。必要であれば、水溶性高分子と有効成分を溶媒に溶解した後、何らかの添加剤に付着もしくは造粒させることにより有効成分の速度を更に上げることもできる。また、有効成分を何らかの溶媒に溶解させた溶液、必要であればこの溶液に水溶性高分子等を添加して噴霧乾燥等することによっても有効成分の溶出速度の速い顆粒を得ることができる。
【0019】
溶解速度の小さい顆粒は通常の方法で製造した顆粒に、水に不溶性若しくは難溶性の高分子基材を用いてコーティングすることにより得ることができる。また、ワックス状物質や高分子基材と有効成分とを練合することにより有効成分の溶出を遅らせたマトリックス型顆粒を得ることもできる。これらの顆粒を調製し、これを混合して顆粒剤とする。また、この顆粒を用いて錠剤、カプセル剤を製造することもできる。
【0020】
有核錠剤の場合には、溶解速度の小さい内核(芯)の部分には通常の方法で製造した錠剤に水不溶性若しくは難溶性の高分子基材を用いコーティングすることにより溶出速度の遅い内核を得ることができる。また、ワックス状物質や高分子基材を用いて素錠を得ることによりマトリックス型の製剤を得ることも可能である。溶解速度の大きい外殻の部分には通常の方法で製造した顆粒を用いることができる。また、必要に応じて、有効成分を溶解させた溶液を用いて他の添加剤と共に造粒することによる方法、若しくはこの溶液を噴霧乾燥する方法により顆粒を得ることができる。この溶液には必要に応じて、水溶性高分子等の添加剤を加えることも可能である。
【0021】
多層錠剤の場合には、溶解速度の小さい層の部分には先に示した顆粒剤の溶解速度の小さい顆粒を用い、溶解速度の大きい他の層の部分には先に示した溶解速度の大きい顆粒を用いて多層錠剤を調製すればよい。
【0022】
また、本発明は経口固形剤には限定されず、他のタイプの経口剤でも本発明の効果を示すことができる。例えば経口液剤であるシロップ剤の場合は、例えばシロップの環境を弱塩基性とし、溶解速度を大きくしたい有効成分は液中に溶解若しくは懸濁させ、溶解速度を小さくしたい有効成分は、先に示した溶解速度の小さい顆粒に胃に溶解することのできる高分子で被覆することにより経口液剤とすることもできる。
【0023】
本発明のH2ブロッカーと粘膜保護・増強剤の組合せにおいて、使用する薬物及び投与経路によって使用する薬物の量は異なるが、経口投与製剤の場合には、H2ブロッカーであれば、1日5〜1000mgを1〜4回程度に分けて服用する。特にファモチジンの場合には、1日5〜100mgを1〜3回に分けて服用できるが、1日10〜40mgを服用することが好ましい。粘膜保護・強化剤は、その使用する薬物によって使用量は異なる。例えば、スクラルファートの場合、1日500〜4000mgを1〜3回に分けて服用するが、患者の状態等によって適宜増減できる。また、アルジオキサも1日100〜500mgを1〜3回に分けて服用するが、患者の状態によって適宜増減できる。
【0024】
更に本発明の医薬組成物の製造にあたっては、本発明の効果に支障がない限り、医薬組成物の製造に一般に使用される種々の添加剤を含んでも良い。このような添加剤としては、吸着剤、保存剤、抗酸化剤、緩衝剤、キレート化剤、着色剤、乳化剤、矯味・香剤、界面活性剤、懸濁化剤、甘味剤、滑沢剤、結合剤、賦形剤、コーティング剤、崩壊剤、流動化剤、光沢化剤、等張化剤等が挙げられる。
【0025】
具体的には、吸着剤としてはカルメロースカルシウム、含水二酸化ケイ素、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、デキストリン、二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが、保存剤としては安息香酸若しくはその塩、フェノール、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、亜硫酸ナトリウム、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸若しくはその塩が挙げられる。
【0026】
抗酸化剤としては亜硝酸ナトリウム、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、大豆レシチン、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピルが、緩衝剤としてはアスコルビン酸、アルギニン、安息香酸若しくはその塩、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩酸ベンザルコニウム、塩酸アルギニン、塩酸グルコサミン、炭酸ナトリウム、塩酸、クエン酸もしくはその塩、グルタミン酸、リン酸水素ナトリウム、酢酸若しくはその塩、酒石酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、トリエタノールアミン、乳酸、ホウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、リン酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
【0027】
着色剤としてはインジゴカーミン、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、カロチン、カンゾウエキス、黒酸化鉄、酸化チタン、三二酸化鉄、ジスアゾイエロー、青色1号、黄色4号等のタール色素、タルク、銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィル、フェノールレッド、メチレンブルー、リボフラビンが挙げられ、乳化剤としては、カラギーナン、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、大豆レシチン、ゼラチン、ポリソルベート、矯味・香剤としては、各種合成フレーバー、オレンジ油、オレンジエッセンス、オレンジエキス、カラメル、カンゾウ末、カンフル、ケイヒ末、ケイヒ油、シュガーフレーバー、ハッカ水、ハッカ油、バニラフレーバー、バニリン、メントール、ローズ水、ローズ油、アスパルテーム、アマチャ、ウイキョウ、クロレラエキス、サッカリン、サフラン等が挙げられる。
【0028】
界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリソルベート、マクロゴール、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリン、モノラウリン酸ソルビタン、ラウリル硫酸ナトリウム等が、懸濁化剤としては、例えばアルギン酸ナトリウム、カルメロースナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール、ポリソルベート、マクロゴール、マンニトール、モノステアリン酸エチレングリコールなどが挙げられる。
【0029】
滑沢剤としては例えばカルナウバロウ、グリセリン脂肪酸エステル、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。結合剤としては、アメ粉、アラビアゴム、アルファー化デンプン、エチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロースナトリウム、カンテン、グリセリン、酢酸ビニル樹脂、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、ペクチン、ポビドン、マクロゴール、水アメが挙げられる。
【0030】
賦形剤としてはアメ粉、アラビアゴム、果糖、カラメル、乾燥酵母、カンテン、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール、結晶セルロース、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等のデンプン類、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、精製白糖、セタノール、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、デキストラン、トラガント末、二酸化ケイ素、乳糖、白糖、蜂蜜、ブドウ糖、粉糖、還元麦芽糖水あめ、ペクチン、ベントナイト、薬用炭等が挙げられる。
【0031】
コーティング剤としてはアクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートポリマーRS、アラビアゴム、エチルセルロース、オパドライ、カウナルバロウ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルエチルセルロース、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ワックス、硬ロウ、酢酸セルロース、酢酸ビニル樹脂、酢酸フタル酸セルロース、サラシミツロウ、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ゼラチン、セラック、精製白糖、ゼイン、セタノール、ソルビタン脂肪酸エステル、乳酸カルシウム、蜂蜜、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン、マクロゴール、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、モノステアリン酸アルミニウム、流動パラフィン等が挙げられる。
【0032】
崩壊剤としてはアルギン酸、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、デンプン類、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファー化デンプン等が挙げられる。流動化剤としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミ等が挙げられる。また、当然ながら、これらの誘導体、若しくはその塩、更にはこれらの組み合わせにより製することのできる添加剤も含まれる。
【0033】
また、本発明の医薬製剤のうちの上述の溶解速度又は崩壊性を小さくする成分については、生体内での溶出遅延のために、その成分の粒子の表面を不溶性又は遅溶性の高分子、例えばエチルセルロース等の不溶性セルロース誘導体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液等のアクリル系高分子の皮膜で被覆することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。以下の実施例において、特に注記しない限り「%」は質量基準である。
【実施例1】
【0034】
本発明のH2ブロッカーと粘膜保護・強化剤とをその溶解速度を互いに相違するようにした医薬製剤の有効性を確認するために、下記の2種類の胃粘膜病変についての評価方法を使用して、H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤とを種々の投与方法で投与した場合の胃粘膜障害の改善の効果を評価した。
【0035】
i)評価方法
試験法A(酢酸潰瘍モデル):
体重約200gのウィスター系ラット(雄)の胃体−幽門境界部に直径7mmの円形枠を開け、100%酢酸を枠内に注入し、60秒後に生理食塩水で酢酸を洗浄することにより胃潰瘍を作製した。術後翌日より10日間、下記の投与方法に記載して方法により薬剤を1日2回経口投与し、最終投与の翌日、胃を摘出して、潰瘍面積(長径(mm×短径(mm)を測定した。
【0036】
試験法B(水浸拘束ストレス潰瘍モデル):
体重約100gのウィスター系ラット(雄)に、下記の投与方法に記載して方法により薬剤を投与した。薬剤投与後若しくは最初の薬剤投与後1時間後に23℃にした水浴に先に薬剤を投与したウィスター系ラットを剣状突起まで水浸させた。このウィスター系ラットを水浸5時間後に麻酔致死させ、胃を摘出し、損傷部の長さの合計(糜爛指数)を測定した。
【0037】
ii)薬剤の投与方法
H2ブロッカーのファモチジンと粘膜保護・強化剤のスクラルファート又はアルジオキサは、以下の試験1〜8の方法によって投与した。
試験1:薬剤の投与を行なわない。
試験2:ファモチジンを10mg/kg、経口投与した。
試験3:ファモチジンを10mg/kg、スクラルファート100mg/kgを同時に経
口投与した。
試験4:ファモチジンを10mg/kg経口投与した後、30分後、スクラルファート
100mg/kgを経口投与した。
試験5:スクラルファート100mg/kg経口投与した後、30分後、ファモチジンを
10mg/kgを経口投与した。
試験6:ファモチジンを10mg/kg、アルジオキサ100mg/kgを同時に経口
投与した。
試験7:ファモチジンを10mg/kg経口投与した後、30分後、アルジオキサ
100mg/kgを経口投与した。
試験8:アルジオキサ100mg/kg経口投与した後、30分後、ファモチジンを
10mg/kg経口投与した。
【0038】
iii)試験結果
慢性の胃粘膜障害を評価する試験法A(酢酸潰瘍モデル)による評価結果を表1と表2に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
H2ブロッカーとしてファモチジンを、粘膜保護・強化剤としてスクラルファートを用いた場合は、慢性の胃粘膜障害のモデルである酢酸潰瘍に対して、これらを同時に投与しても治療効果はあるが、ファモチジンを先に投与し、その後スクラルファートを投与するとより一層大きな治療効果があることが確認できた。
【0041】
【表2】

【0042】
H2ブロッカーとしてファモチジンを、粘膜保護・強化剤としてアルジオキサを用いた場合は、慢性の胃粘膜障害のモデルである酢酸潰瘍に対して、これらを同時に投与しても治療効果はあるが、アルジオキサを先に投与し、その後ファモチジンを投与するとより一層大きな治療効果があることが確認できた。
【0043】
次に、急性の胃・十二指腸潰瘍の粘膜障害を評価する試験法B(水浸拘束ストレス潰瘍モデル)による評価結果を表3と表4に示す。
【0044】
【表3】

【0045】
H2ブロッカーとしてファモチジンを、粘膜保護・強化剤としてスクラルファートを用いた場合は、急性の胃粘膜障害のモデルである水浸拘束ストレス潰瘍に対して、これらを同時に投与しても治療効果はあるが、ファモチジンを先に投与し、その後スクラルファートを投与するとより一層大きな治療効果があることが確認できた。
【0046】
【表4】

【0047】
H2ブロッカーとしてファモチジンを、粘膜保護・強化剤としてアルジオキサを用いた場合は、急性の胃粘膜障害のモデルである水浸拘束ストレス潰瘍に対して、これらを同時に投与しても治療効果はあるが、アルジオキサを先に投与し、その後ファモチジンを投与するとより一層大きな治療効果があることが確認できた。
【実施例2】
【0048】
ファモチジン−スクラルファート製剤
i)ファモチジン顆粒の製造
ファモチジンの100gとヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の50gを水に溶解させた。低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの700gに、先に用意したファモチジン溶液を加えて流動層造粒機を用いて噴霧、造粒した。
ii)スクラルファート顆粒の製造
スクラルファート1000g、乳糖200g、結晶セルロース100g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース100gを水を用い攪拌造粒機にて練合後、押出造粒機にてペレットを作成した。このペレットを攪拌造粒機にて丸めた。
この顆粒を用い、エチルセルロース水分散液413g、クエン酸トリエチル104g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の52gを精製水3400gに分散させ、この溶液を用い先に製造した顆粒にコーティングした。
iii)カプセルの製造
上記i)の顆粒45gとii)の顆粒700g、含水二酸化ケイ素5gをV型混合機で混合した。この顆粒を1カプセル300mgになるように1号カプセルに充填し、ファモチジン−スクラルファート製剤を調製した。
【実施例3】
【0049】
ファモチジン−アルジオキサ配合剤
i)ファモチジン錠の製造
ファモチジン1000g、乳糖3200g、トウモロコシデンプン1400gを10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液2000gで流動層造粒機にて造粒した。この顆粒5220gにカルメロースカルシウム315gとステアリン酸マグネシウム45gを加え、混合した後、径6.0mmの杵を用い1錠60mgになるように打錠した。
一方、エチルセルロース水分散液2400g、クエン酸トリエチル160g、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマーエマルジョン2400gを精製水6400gに分散させた。この分散液を用い、先に製造した錠剤4800gにコーティングした。
ii)アルジオキサ顆粒の製造
アルジオキサ1000g、乳糖400g、結晶セルロース190g、クロスカルメロースナトリウム60g、ヒドロキシプロピルセルロース20gを精製水を用いて攪拌造粒機にて造粒した。この顆粒にステアリン酸マグネシウムを20g添加した。
iii)錠剤の製造
i)で製造した錠剤を内核にし、ii)で製造した顆粒を外殻として外殻が170mgになるように有核打錠機を用いて錠剤を製造し、ファモチジン−アルジオキサ製剤を調製した。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の医薬製剤は、急性胃炎、慢性胃炎、さらには慢性胃炎の急性増悪期の治療と予防効果が大きく、胃炎の治療・予防剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
H2ブロッカーの一種以上と粘膜保護・強化剤の1種以上の吸収をそれぞれ時間差を設けて吸収させることを特徴とする慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防に作用する医薬。
【請求項2】
H2ブロッカーと粘膜保護・強化剤の吸収の時間差が15〜120分であることを特徴とする、請求項1に記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬。
【請求項3】
H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、その溶解速度が互いに相違するように調製されたものであることを特徴とする、慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項4】
H2ブロッカーを含む成分の溶解速度が、粘膜保護・強化剤を含む成分の溶解速度の2倍〜50倍であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項5】
粘膜保護・強化剤を含む成分の溶解速度が、H2ブロッカーを含む成分の溶解速度の2倍〜50倍であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項6】
H2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、それぞれ別個に調製された溶解速度の異なる顆粒であることを特徴とする、請求項3〜5のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項7】
それぞれ別個に調製された溶解速度の異なる顆粒であるH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分とが、カプセルに封入されたものであることを特徴とする、請求項3〜6のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項8】
内核と外殻からなる有核錠剤において、内核にH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分のうちの溶解速度の小さい成分を使用し、外殻にH2ブロッカーを含む成分と粘膜保護・強化剤を含む成分のうちの溶解速度の大きい成分を使用したことを特徴とする、請求項3〜5のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項9】
2層又は3層以上からなる多層錠剤において、一つの層にH2ブロッカーを含む成分を使用し、他の層に粘膜保護・強化剤を含む成分を使用したことを特徴とする、請求項3〜5のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項10】
粘膜保護・強化剤が、基質蛋白保護作用(胃粘膜保護作用)、胃液ペプシン活性抑制作用、 制酸作用、再生粘膜の発育促進・血管増作用、又は胃・十二指腸粘膜血流量増加作用を有するものであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項11】
粘膜保護・強化剤が、スクラルファート、アルジオキサ、ゲファルナート、L−グルタミン若しくはこれらの誘導体から選ばれる1以上の成分であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬製剤。
【請求項12】
H2ブロッカーが、シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジン、ロキサチジン若しくはその医薬上許容される塩ないし誘導体の一種以上であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項13】
溶解速度の大きい成分としてアルジオキサを含む成分を、溶解速度の小さい成分としてH2ブロッカーを使用することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項14】
溶解速度の大きい成分としてH2ブロッカーを含む成分を、溶解速度の小さい成分としてスクラルファートを使用することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。
【請求項15】
H2ブロッカーがファモチジン若しくはその誘導体であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の慢性胃炎及び急性胃炎の治療もしくは予防用医薬又は医薬製剤。


【公開番号】特開2006−76956(P2006−76956A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264315(P2004−264315)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000208145)大洋薬品工業株式会社 (29)
【Fターム(参考)】