説明

自動的に通信装置を接続する方法及び装置

ここには、2つ以上の通信装置間での遠距離無線接続を自動的に開始する方法及び装置が開示されている。本発明によれば、開始通信装置は、通信要求の入力に応答して接続要求モードに入る。一旦、接続要求モードに入ると、開始通信装置は、接続要求モードで動作する候補通信装置を探す。そして、開始通信装置と候補通信装置から情報が集められる。そして、遠距離無線接続が、開始通信装置と候補通信装置の1つとの間で、交換した情報に基づいて自動的に開始される。一実施形態では、相関器が、開始通信装置と候補通信装置の接続要求モードに関連する識別子を比較し、1つ以上の相関関数を決定する。長距離無線接続は、閾値を満足する1つ以上の相関関数を有する、一対の通信装置間で自動的に開始される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、無線通信装置に関し、特に、2つ以上の無線通信装置の自動接続に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ネットワークは、特定の通信装置、例えば携帯電話間での通信を確立するため、手順及び/又は要求構成が明確に定義されている。一般に、これらの手順を踏むにあたっては、開始通信装置からの入力が必要となる。ここで、その入力は、ターゲットとなる通信装置に関連する識別情報であり、例えば、その電話番号やIPアドレス、或いは、通信周波数といったものを含む。つまり、開始通信装置及び/又は開始ユーザは、ターゲット通信装置に関連する識別情報にアクセスしなければならなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、状況によっては、開始通信装置及び/又はユーザは、この識別情報にアクセスしていなかった。例えば、緊急の場面で被害者と救急隊員とが、互いを視認でき、各々が無線通信装置を持っている場合がある。しかしこの場合、彼らは、互いにダイレクトな通信を確立することができず、効果的に意思疎通できなかった。結果として、その被害者は、911のオペレータといった、付加的なチャネルを介して、救急隊員に、緊急の情報、例えば、火災の起こった建物の特定の場所に何人の人々が閉じ込められているか等、を提供せざるを得なかった。
【0004】
更に、例え、ユーザが、識別情報を知っていても、状況によっては、その個人が通信装置に必要な入力を行なうことができない場合、或いは、そうすることが妥当でない場合がある。例えば、注意を逸らして、装置の表示を見たり、キー入力したりすることができない場合がある。そのような場合、従来の無線通信手順では、全ての無線通信のニーズを満たすことはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、2つ以上の通信装置間の接続を自動的に開始する方法及び装置を含む。本発明の一実施形態に係る通信装置の一例では、入力装置と、近距離トランシーバと、接続回路とを含む。ユーザは入力装置を起動して、通信装置を、接続要求モードにする。近距離トランシーバが、接続要求モードにある候補通信装置の存在を検知すると、その近距離トランシーバは、第1通信装置と候補通信装置との間で情報を交換する。接続回路は、交換した情報に基づいて、自動的に第1通信装置とターゲット通信装置との間の通信を開始する。
【0006】
一実施形態に関し、第1通信装置はまた、検出回路と相関器とを含んでもよい。検出回路は、第1通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の識別子を検出する。相関器は、第1通信装置に関する識別子と、候補通信装置から取得した識別子とを関連づけることにより、相関関数を生成する。相関関数が、閾値に相当している場合或いはそれを超える場合には、接続回路は、近距離トランシーバを介して取得した識別情報を用いて、自動的に、遠距離無線接続を開始する。
【0007】
本発明に係る他の実施形態は、入力装置、遠距離トランシーバ、及び接続回路を含む。ユーザは、入力装置を起動して、通信装置を接続要求モードにする。遠距離トランシーバは、接続要求モードにある1つ以上の候補装置を検出すると、接続回路が、遠距離無線トランシーバを介して取得した識別情報を用いて、自動的に、第1通信装置と1つの候補通信装置との間の遠距離無線通信を開始する。
【0008】
本発明に係る無線ネットワークは、遠距離無線インタフェース及び接続サーバを含んでもよい。遠距離無線インタフェースは、接続要求モードにある第1通信装置と1つ以上の候補通信装置とを検出し、その第1通信装置と候補通信装置とから、情報を受信する。受信した情報に基づいて、接続サーバは、自動的に、第1通信装置と1つの候補通信装置との間の遠距離無線接続を開始する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ターゲット通信装置に関する識別情報や構成情報を予め知らなくても、2つ以上の無線通信装置間での、遠距離無線接続を自動的に開始する方法及び装置を記述している。本明細書において、「通信装置」の語は、マルチラインディスプレイを有する携帯電話、或いは有さない携帯電話を含む。また、「通信装置」の語は、データ処理機能、ファックス機能及びデータ通信機能を有する携帯電話と組み合わせることのできるパーソナル通信システム(PCS)端末を含む。更に、「通信装置」の語は、携帯電話機能、ポケベル機能、インターネット/イントラネットアクセス機能、ウェブブラウザ、オーガナイザ、カレンダ、及び/又は衛星測位システム(GPS)を備えることのできるパーソナルデジタルアシスタント(PDA)を含む。また更に、従来のラップトップコンピュータ及び/又はパームトップレシーバ、又は、遠距離無線通信可能な他の機器を含む。更に、本明細書中、「識別情報」の語は、通信装置を識別するために用いることのできる如何なる情報をも含む。例えば、電話番号、IPアドレス、トランシーバの周波数設定、携帯電話(移動電話)の識別番号、PLトーン、プライバシーコードなどを含む。
【0010】
図1乃至3は、本発明の一実施形態に係る通信装置100を示す。通信装置100は、トランシーバ101と、アンテナ104と、メモリ106と、オーディオプロセッサ108と、システムプロセッサ110と、検出回路120と、ユーザインタフェース140とを含む。更に、通信装置100は、1つ以上のアクセサリデバイス170と接続することができる。
【0011】
システムプロセッサ110は、様々な処理タスクを実行する。例えば、メモリ106に格納されたプログラムに従って、通信装置100の全体的な動作を制御する。システムプロセッサ110は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、或いはそれらの組合せによって実現され、1つ又は複数のマイクロプロセッサを含む。マイクロプロセッサは、汎用のマイクロプロセッサでもよいし、デジタル信号プロセッサでも、専用プロセッサであってもよい。システムプロセッサ110によって実行される機能としては、信号処理、画像処理、及び、通信装置100の全体的な動作の制御が挙げられる。本発明によれば、システムプロセッサ110は、相関器112のようなセレクタ回路、及び通信回路114を含むこともできる。
【0012】
メモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、リードオンリメモリ(ROM)とを含む。通信装置100の動作に必要なコンピュータプログラム構造及びデータは、、EPROM、EEPROM及び/又はフラッシュメモリといった、不揮発性メモリに格納される。それらは、別個のデバイスとして実装されても良いし、積層素子として実装されても良いし、或いは、システムプロセッサ110に一体化して設けられてもよい。
【0013】
トランシーバ101は、無線信号を送受信するアンテナ104に接続される。トランシーバ101は、トランシーバ101によって送受信される信号を処理するベースバンド処理回路を含むことが好適である。或いは、ベースバンド処理回路は、システムプロセッサ110に内蔵されていてもよい。
【0014】
トランシーバ101は、近距離トランシーバ102と、セルラトランシーバのような遠距離無線トランシーバ103と、を含む。図1は、トランシーバ101用の単一のアンテナ104を示しているが、当業者であれば、アンテナ104が、近距離トランシーバ102や遠距離無線トランシーバ103といった様々なタイプのトランシーバ用の、複数のアンテナを含んでも良いことが理解できるであろう。遠距離無線トランシーバ103は、完全に機能的なセルラ無線トランシーバであり、モバイルコミュニケーション用グローバルシステム(GSM)、TIA/EIA−136、cdmaOne、cdma2000、UMTS、及びWideband CDMAなどとして一般に知られている標準を含むあらゆる既知の標準に従って動作可能である。或いは、トランシーバ103は、双方向無線トランシーバであってもよいし、802.11ワイヤレスネットワークトランシーバであってもよい。
【0015】
近距離トランシーバ102は、少しだけ離れた2つ以上の通信装置間での無線通信を実現する、近距離無線トランシーバ、例えば、Bluetooth(登録商標)トランシーバである。当業者なら理解できるように、Bluetooth(登録商標)は、2つ以上の無線装置に、近距離のアドホックネットワークを介した無線通信を可能にする、標準化された無線インタフェースである。エリクソンレビュー1998年No.3において、Jaap Haartsenは、Bluetooth(登録商標)技術について、より詳細に説明している(「Bluetooth(登録商標)-アドホック無線接続のための汎用無線インタフェース」)。本明細書中で、「Bluetooth(登録商標)トランシーバ」「Bluetooth(登録商標)ネットワーク」の語を用いる場合、例えば30フィート以下の比較的近距離での無線通信を指すが、当業者であれば、本発明は、Bluetooth(登録商標)システム及びBluetooth(登録商標)機器に限定されるものではなく、他の近距離通信システム、例えば、赤外線通信システムなどにも同様に適用可能であることは容易に理解できるであろう。
【0016】
ユーザインタフェース140は、ディスプレイ142と、1つ以上のユーザ入力デバイス144と、マイク146と、スピーカ148とを含む。ユーザインタフェース140により、ユーザは、通信装置100と対話し、それを操作することができる。ユーザ入力デバイス144は、キーパッド162、タッチパッド、ジョイスティック、コントロールダイヤル164、コントロールボタン154、他の入力デバイスの何れか、又はそれらの組合せを含む。また、音声認識システムが、ユーザの音声入力を受信するために設けられている。図2に示す、典型的なユーザ入力デバイス144は、従来から既知のアルファベットキーバッド162と、ジョイスティックコントロール164とを含む。キーバッド162及びジョイスティックコントロール164により、オペレータは、番号をダイヤルし、コマンドを入力し、ディスプレイ142においてユーザに提示されたメニューやその項目をスクロールし、選択を行なう。ディスプレイ142によれば、オペレータは、メニュー及びメニュー項目、ダイヤル番号、画像、呼状態情報、及びユーザアプリケーションからの出力といった情報を見ることができる。
【0017】
マイク146は、音声入力をユーザから受信する。スピーカ148は、可聴音をユーザに発する。特にマイク146は、検出した音声及び他の可聴信号を、電気音声信号に変換し、スピーカ148は、アナログ音声信号を、ユーザによって聞くことのできる可聴信号に変換することができる。オーディオプロセッサ108は、マイク146からのアナログ音声入力を受信し、基本アナログ出力信号をスピーカ148に提供する。
【0018】
加えて、ユーザインタフェース140は、通信装置100を接続要求モードに入れることのできる、接続要求モード入力150を含む。ユーザによって起動されると、入力150は、通信装置100を接続要求モードにする。一つの実施形態では、接続要求モード入力150は、図2、3に示すボタン154のようなコントロールボタンを含む。制御ボタン154を押下することにより、ユーザは通信装置100を、接続要求モードに入れることができる。
【0019】
他の実施形態では、接続要求モード入力150は、周期的な信号/モーション検出器152を含む。モーション検出器152は、例えば、加速度センサ、慣性スイッチなど、通信装置100に関する動きを検出する、如何なるタイプの既知のモーションセンサを含んでもよい。一実施形態としては、通信装置100に関するカメラ(図3)は、モーションセンサ152として動作しうる。これらの実施形態では、カメラが、従来の既知の手段に関して画像を撮影する。撮影された画像の全部或いは一部を処理することにより、イメージプロセッサ及び/又はシステムプロセッサ110は、通信装置100に関する動きを検出できる。いずれにしても、モーションセンサ152は、通信装置100に関する、振るような動き(waving motion)といった、周期的な動き、或いはモーションパターンを検出すると、プロセッサ110は、通信装置100を接続要求モードにする。他の入力デバイス144、或いは、マイク146のような他の入力センサを用いて、周期信号/動作検出器152について説明したように、接続要求モードへの入力を行なってもよいことは、当業者であれば理解できるであろう。
【0020】
一旦、接続要求モードに入ると、開始通信装置100は、やはり接続要求モードで動作する候補通信装置100を探索する。接続要求モードで動作する候補通信装置100が見つかると、開始通信装置100は、その候補通信装置100と、情報を交換する。交換した情報に基づき、開始通信装置100或いは、候補通信装置100の1つの何れかは、遠距離無線接続を開始する。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、開始通信装置100が、接続要求モードにある複数の候補通信装置100を見つけた場合、開始通信装置100は、どの候補通信装置100がターゲット通信装置100であるかを決めるのに役立つ、候補通信装置100に関する様々な候補識別子を取得することができる。候補識別子を、その開始通信装置100の接続要求モードに関する識別子と比較することにより、開始通信装置100は、どの候補通信装置100がターゲット通信装置100であるかを決定することができる。例えば、ユーザは、接続することについて相互に同意したユーザ同士は、互いに、接続要求識別情報を一致させようと試みることができる。そのユーザ同士は、互いに、通信装置100を取りだし、振ることによって、接続を確立したいという意思を示すことができる。ユーザ同士が相互にそれらを振る際に、現実時間に関する周波数や、振幅や、位相、及び/又は方向のような特徴を一致させる努力を行なえば、それぞれの通信装置100によってキャプチャーされた識別情報が、開始通信装置100とターゲット通信装置100との間で高い相関性を持つようになる。一旦、開始通信装置とターゲット通信装置との正しいペアが識別されると、交換された識別情報を用いて、特定の1対の通信装置100間の遠距離無線接続を開始する。
【0022】
図4乃至5を参照して、本発明の動作について詳しく説明する。図4は、無線ネットワーク10を示す。無線ネットワーク10は、近距離インタフェースを介して通信可能な通信装置100を、それぞれが有する、開始ユーザ12と、ターゲットユーザ14とを含む。ここでは、二人のユーザ12、14と通信装置100のみを図示しているが、当業者であれば、もっと多くのユーザや通信装置が無線ネットワーク10内に存在しても良いことが理解できるであろう。更に、いつでも開始ユーザとターゲットユーザの役割を逆にし、ユーザ14が開始ユーザ、ユーザ12がターゲットユーザになることが可能であることも理解できるであろう。無線ネットワーク10はまた、後述するように、セルラ基地局、無線中継器などの1つ以上の無線ネットワークアクセスポイント18とコントローラ20とを含む。各通信装置100は、異なるアクセスポイント18及び/又はコントローラ20と通信しても良い。無線アクセスポイント18と通信装置100との間の無線インタフェースは、遠距離無線インタフェースとして図示されているが、このインタフェースは、例えば、無線インタフェースが、802.11インタフェースのような双方向無線インタフェースを含む場合には、近距離インタフェースを含む。
【0023】
本発明によれば、ユーザ12、14が、通信装置100に関する接続要求入力150を起動すると、通信装置100は接続要求モードに入る。一実施形態では、ユーザ12、14は、通信装置100のボタン154といったコントロールボタンを操作することにより、接続要求入力150が起動されてもよい。或いは、ユーザが、通信装置100についてモーションパターンを生成することにより、接続要求入力150が起動されてもよい。そのようなモーションパターンは、モーション検出器152によって検出され、例えば、通信装置100を副ることによって生成される。
【0024】
一旦接続要求モードに入ると、開始通信装置100は、近距離インタフェースを用いて、接続要求モードで動作する他の候補通信装置100を探索する。接続要求モードで動作する候補通信装置100が見つかると、開始通信装置100はは、その候補通信装置100との間で情報を交換する。例えば、候補通信装置100は、近距離インタフェースを介して開始通信装置100はに対して、識別子を提供する。識別子の一例としては、候補通信装置100を接続要求モードにする際に用いられたウェービングパターンの周波数が挙げられる。例えば、広げた腕でゆっくりと大きく通信装置100を振ることにより、低い周波数のウェービングパターンが生成される。或いは、前後に早く小さく通信装置100を動かすことにより、高い周波数のウェービングパターンを生成することができる。いずれにせよ、開始通信装置100によって生成されたウェービングパターンの周波数を真似ることにより、ターゲット通信装置は、後述するように他の候補通信装置100と識別される。
【0025】
一旦、周波数識別情報が取得されると、開始通信装置100のプロセッサ110は、提供された周波数識別情報に基づいて、複数の候補通信装置100から、ターゲット通信装置100を選択する。一実施形態では、通信装置100のプロセッサ110内にある相関器112のような選択回路は、開始ウェービングパターンの周波数識別情報を、候補通信装置100から取得した、対応する周波数識別情報と既知の方法で比較することにより、一対の開始/ターゲット通信装置ごとに、相関関数を生成する。所定の閾値以上の相関関数は、ウェービングパターンに一致すると考えられる程度に似通ったウェービングパターンに対応する。従って、そのような相関関数に関連する開始通信装置100とターゲット通信装置100は、開始/ターゲット通信装置100のマッチングペアとして識別される。一実施形態の閾値は、固定値であってもよいが、当業者であれば、この閾値が、無線ネットワークごと、或いはユーザごとにに異なるものであってもよいことは理解できるであろう。更に、周波数又は他の識別子に基づいてターゲット通信装置100を選択する何れかの選択回路を、相関器112の代わりに使用してもよい。
【0026】
開始/ターゲット通信装置100のマッチングペアを一旦識別すると、開始通信装置100内の接続回路114は、電話番号、携帯の識別番号、IPアドレス、動作周波数、PLトーン、プライバシーコードなどといった、交換識別情報を用いて、自動的に遠距離無線接続を開始する。セルラネットワークを例にとると、開始通信装置100はターゲット通信装置100に電話をかける。しかし、ユーザ12、14の観点から、両方の通信装置100が、ユーザ12、14に対して、何らかの警告を行なって、セルラ通信が開始したことを知らせてもよい。例えば、接続回路114によって、両方の装置が可聴トーン或いは可聴リングを発して、ユーザに、遠距離無線接続が開始されたことを示してもよい。その警告に答えた第1ユーザは、第2ユーザが、その警告に答えるまで、リングバック信号を受けて、第2ユーザが、その警告に答えると、通信装置100間での遠距離無線接続が確立されてもよい。或いは、ターゲット通信装置100は、交換識別情報を用いて遠距離無線接続を開始してもよい。
【0027】
上述したように、検出回路120は、接続要求モードにある対応する通信装置100のウェービングパターンの周波数を検出する。しかし、検出回路120は、また、他の識別子を検出してもよい。図5は、本発明に係る検出回路120の一例を示す図である。検出回路120は、位置検出器122、リアルタイムクロックタイマ124、方向検出器126、振幅検出器128、周波数検出器130、位相検出器132、ディスプレイ検出器134、及び/又は様々な識別情報を検出する他の検出器を含む。
【0028】
方向検出器126、振幅検出器128、周波数検出器130、及び/又は位相検出器132は、対応する通信装置100によって生成されたウェービングパターンに関する様々な特徴を検出する。振幅検出器128、周波数検出器130、及び位相検出器132は、それぞれ、その動きの(リアルタイムクロック124に関する)振幅、周波数、位相を検出する。方向検出器126は、通信装置100の動きの方向を検出する。例えば、まっすぐに通信装置100を持って、左右に動かすと、方向検出器126は、ほぼ水平方向の動きを検出する。或いは、上下に動く通信装置100の方向検出器126は、ほぼ垂直方向の動きを検出する。当業者によって理解できるように、方向検出器126は、動きの軌跡のピークの時刻を用いて、複雑なパターンの動きを検出できる。更に、方向検出器126は、3次元空間での動きの、1つ以上の3軸要素のような、モーションパターンの1つ以上の方向要素を検出できる。
【0029】
位置検出器122は、通信装置100の位置を決定することのできる何れかの装置或いはシステムであればよく、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)装置が挙げられる。そのような位置検出器は、従来から知られているためここでは議論しない。リアルタイムクロックタイマ124は、接続要求モードイベントのスタートタイム及び/又はストップタイムを検出する。例えば、通信装置100が、接続要求モードに入った時間や接続要求モードを出た時間、及び、ウェービングモーションの開始時間及び終了時間が挙げられる。更に、リアルタイムクロックタイマ124は、方向や位相といった、他の識別情報のタイムスタンプを提供できる。ディスプレイ検出器134は、通信装置100のディスプレイ142の内容の少なくとも一部を検出する。例えば、ユーザ12、14によって入力された文字、日付、時刻、アイコンなどである。
【0030】
図1に示す検出回路120は、上述の検出器の全てを含むが、当業者であれば、その一部のみを含んでもよいことが理解できるであろう。更に、当業者は、ここでは例示しない他のタイプの検出器を用いて、通信装置100の接続要求モードに関する他の特徴を検出することも可能なことが分かるであろう。
【0031】
上述したように、相関器112は、通信装置100において、開始ウェービングパターン及び候補ウェービングパターンの1つ以上の識別子、例えば、周波数、方向、振幅、位相などを関連づけて、他の候補通信装置100から、ターゲット通信装置100を識別する。しかしながら、もし正しいペアとして判定する相関関数を満たさない場合、開始通信装置100は、更に他の候補通信装置100からターゲット通信装置100を識別するために、ウェービングパターンを繰り返すこと、及び/又は候補通信装置100は、追加的な識別子を提供することをリクエストしてもよい。例えば、第1相関関数が、周波数情報のみを関連づければ、開始通信装置100は、候補通信装置100から振幅情報をリクエストしてもよい。一旦、振幅情報を受信すると、相関器112は、周波数及び振幅情報を関連づける変更された相関関数を生成する。相関処理における付加的な識別子を含むことにより、相関器112は、正確に開始通信装置とターゲット通信装置とのペアを識別するために、更に正確な相関関数を提供できる。
【0032】
一実施形態では、開始通信装置100とターゲット通信装置のディスプレイに表示された文字は、追加的な識別子を提供する。例えば、開始ユーザ12は、キーパッド162で番号1を押し、ターゲットユーザ14が見えるように、一本の指を掲げればよい。そうすれば、ターゲットユーザ14は、キーパッド162で番号1を押し、その結果、開始通信装置100と、ターゲット通信装置100の両方のディスプレイに1が表示される。開始通信装置100のディスプレイ142の内容を検出し、候補通信装置100によって提供された表示内容と比較することにより、相関器112は、更に相関関数を精錬することができる。
【0033】
通信装置100の位置検出器122(或いは、各通信装置のサーバとしての無線通信アクセスポイント18の既に知られた固定位置)は、候補通信装置100及び/又は開始通信装置100の位置を識別することによって付加的な識別情報を提供することもできる。また、位置情報を相関器112に提供して、ターゲット通信装置100を、接続要求モードにある他の候補通信装置100から更に識別することもできる。例えば、候補通信装置100と開始通信装置100との間の距離を、相関器112に対して、識別情報として与えてもよい。
【0034】
また、更に、識別のための特徴は、タイミング情報に基づいてもよい。例えば、ターゲット通信装置100のタイマ124を用いて、ターゲット通信装置100に関するウェービングパターンの開始時間をマークしてもよい。開始ユーザ12は、ターゲットユーザ14が、ウェービングを始めたことに気づくと、開始通信装置100に対して入力することによって、ターゲットウェービングパターンの開始時刻を推定することができる。例えば、開始ユーザ12は、開始通信装置100を例えば180度回転することにより、開始通信装置100のウェービングパターンの位相を変更し、開始通信装置100に対してターゲットウェービングパターンの開始時刻と終了時刻を推定させることもできる。或いは、開始ユーザ12は、開始通信装置100のキーやボタンを押して、ターゲットウェービングパターンの開始時刻を示すこともできる。いずれにせよ、開始通信装置100のタイマ124は、開始ユーザ12による入力に基づいて、ターゲットウェービングパターンの開始時刻をマークする。候補通信装置100によって提供される候補ウェービングパターンの実際の開始時刻を、開始通信装置100によって検出されたターゲットウェービングパターンの推定開始時刻とを比較することにより、付加的な識別子が、相関器112に提供され、ターゲット通信装置100を、他の候補通信装置100から識別する。
【0035】
上述の例では、様々なタイプの付加的な識別情報を示したが、本発明は上述のものに限定されるものはない。すなわち、ここには例示していない他のタイプの付加的な識別データを用いてもよい。更に、上記識別子を単独で用いても、組み合わせて用いて、所望の相関関数を生成してもよい。
【0036】
以上、ウェービングパターンを用いて接続要求モードにしたり、自動的な遠距離無線接続処理を実行したりする発明について記載した。しかし、本発明は、上述のウェービングパターンに限定されるものではない。開始通信装置100及び/又はターゲット通信装置100によって生成され、周期信号検出器152によって検出されるどのようなタイプの周期的な信号を用いて本発明を実現しても良い。本発明によれば、周期信号は、音声信号、視覚信号あるいは、それらの組合せでもよい。例えば、視覚的な周期信号は、上述したような通信装置100のユーザ12、14によって生成されるウェービングパターンを含む。あるいは、周期的に点滅する光源からの光を、視覚的周期信号としてもよい。この場合、夜間に本発明を利用しようとする場合に、特に有効である。一例では、音声周期信号通信装置100によって生成され、音声回路108によって処理されるトーン、又は他の音声を含む。例えば、キーパッド162のキーを周期的に押すことによって生成されるトーンが挙げられる。或いは、この音声信号は、通信装置100の外部で生成された音声であってもよい。例えば、マイク146によって検出される、周期的なクリック、スナップ、拍手などが挙げられる。更に、周期信号は、視覚的な信号と音声信号の組合せであってもよい。例えば、周期的なウェービングパターンを、そのウェービングパターンの特徴とマッチする周期的な音声トーンと組みあせてもよい。
【0037】
1つの通信装置100で生成された音声/視覚信号を異なる通信装置100が検出すればよい。例えば、開始通信装置100が、動きの軌跡のピークのそれぞれにおいて、ブザーを鳴らすこともできる。この場合、開始ユーザ12がその通信装置100を振れば、ウェーブモーションの視覚的な表示と、それに同期する音声ブザーとの両方が、ターゲット通信装置100及び/又は接続しようとするターゲットユーザ14に伝えられる。ターゲットユーザ14は、ターゲット通信装置100を接続要求モードにするために、目に見えている開始通信装置の識別できる特徴を真似ようとする。一旦、接続要求モードになれば、検出回路120は、識別情報を検出し、その識別情報を開始通信装置100に提供する。或いは、一旦、接続要求モードに入れば、開始通信装置100は、ターゲット通信装置100に関する識別情報を直接センシングすることによって、ターゲット通信装置100から、識別情報を取得する。例えば、開始通信装置100のマイク146は、ターゲット通信装置100によって生成された音声ブザーを検出することができる。或いは、開始通信装置100のカメラが、ターゲット通信装置100のウェーブモーションのビデオを撮ることができ、それによって識別情報を抽出することができる。
【0038】
ターゲットユーザ14は、開始通信装置100のウェービングパターンに応じて、目に見えず、及び/又は耳に聞こえない周期信号を、生成してもよい。一実施形態では、ターゲットユーザ14は、キーパッド162を用いて、応答周期信号を生成することによって、開始ウェービングパターンを真似てもよい。例えば、ターゲットユーザ14は、繰り返しキーパッド162の「1」を押して、開始通信装置100における小さい振幅で高い周波数のウェービングパターンを模倣した周期信号を生成することができる。或いは、ターゲットユーザ14は、スローペースで繰り返し「9」を押して、開始通信装置の大振幅、低周波数のウェービングパターンを真似た、周期信号を生成してもよい。
【0039】
なお、周期信号は、一定でなくても良く、実際、接続要求モード中、時間ごとにその周期が変化していれば、高い識別効果を奏することになる。その変化は、開始通信装置100のユーザによって実行されても良いし、例えば、開始ユーザ12の手の振り方をガイドする何らかの指示が開始通信装置100にプログラミングされていてもよい。集めた識別データを、リアルタイムクロックタイマ124からのタイムスタンプでマーキングすれば、如何なる識別データの特徴の時間的な変化も、識別の信頼性を高めるために用いることができる。
【0040】
以上の説明では、ユーザ12、14がそれぞれの通信装置100を用いて周期信号を生成するものとしたが、ハードウェア接続174又は近距離無線通信174によって通信装置100に動作可能に接続された様々なアクセサリ170を、代わりに用いて周期信号を生成してもよい。例えば、通信装置100に対して動作可能に接続されたモーションセンサ172を備えたリングアクセサリ170を手に付けて、その手を振ることにより、ユーザは、上述のような遠距離無線接続を開始するのに用いられるウェービングパターンを生成することができる。また、例えば、時計、ヘッドセット、ストラップなどといった、他のアクセサリ170を動作可能に通信装置100に接続して、周期信号を生成するために用いてもよい。
【0041】
加えて、簡単に上述したように、ユーザ12、14が、周期信号を生成することなく接続要求モードにすることもできる。例えば、ユーザが、通信装置100のコントロールボタン154やアクセサリ170のコントロールボタン176を操作することにより、通信装置100を接続要求モードにすることもできる。この場合、通信装置100は、通信装置100の位置や、接続要求モードの開始時間や、表示情報などといった識別情報を検出して、通信装置100を、他の通信装置100から識別することができる。更に、ユーザは、上述の方法によって通信装置100が接続要求モードに入った後で、周期信号を生成して、追加的な識別情報を提供してもよい。
【0042】
以上、近距離トランシーバ102を用いて接続要求モードにある他の通信装置100を見つけ、情報、つまり識別子及び/又は装置識別情報を交換する、通信装置100について説明してきた。しかしながら、近距離トランシーバ102では適当でない状況があり得る。例えば、開始ユーザ12とターゲットユーザ14との間の距離が、近距離トランシーバ102を利用できる距離の限界を超えている場合がある。或いは、開始ユーザ12とターゲットユーザ14との間に、障害物があって、近距離トランシーバ102では情報の通信が行なえない場合がある。1つ以上の通信装置100が、近距離のみで動作するモードにある場合、このような状況では、通信装置100がデータを交換することができない。従って、遠距離無線接続を開始することもできない。これに対して、1対の通信装置100の間で、図4に示すコントローラ20を介して、識別子及び/又は識別情報といった必要な情報を、交換及び/又は収集するために、通信装置100の遠距離無線トランシーバ103を用いてもよい。
【0043】
上述したように、無線ネットワーク10は、1つ以上の無線ネットワークアクセスポイント18と、プロセッサ30を有する少なくとも1つのコントローラ20を有する。当業者であれば理解できるように、無線ネットワークアクセスポイント18は、セルラインタフェース或いは、他の遠距離無線インタフェースを介して通信装置100と通信を行ない、コントローラ20が、プロセッサ30によって実行される指示に応じて、基地局18の動作を制御する。加えて、コントローラ20は、識別回路22を含んでもよく、また、プロセッサ30は、更に、相関器32とコネクションサーバ34とを含んでもよい。
【0044】
接続要求モードにある1つ以上のターゲット通信装置100から識別子を受信すると、コントローラ20は、その識別子を、開始通信装置100に提供し、上述の相関処理を実行する。或いは、コントローラ20は、通信装置100から識別子を収集し、相関処理を実行する。例えば、接続要求モードにある2つ以上の通信装置100から識別子を受け取ると、相関器32は、受信した1つ以上の識別子を比較し、どのように通信装置100をペアにするかを決定するために、用いられる相関関数を生成する。コントローラ20は、開始通信装置100及び/又は、閾値以上の相関関数に対応する候補通信装置100に対して、識別情報を要求し、それらから識別情報を受信する。そして、ターゲット通信装置100及び/又は開始通信装置100に対して、遠距離無線識別情報を提供し、遠距離無線接続を開始させる。
【0045】
或いは、コントローラ20は、識別されたペアの通信装置間で遠距離無線接続を自動的に開始するためのコネクションサーバ34を含む。本実施形態では、セルラネットワークの例として、コネクションサーバ34は、セルラ識別情報を、開始通信装置100とターゲット通信装置100との両方から受信し、それぞれの通信装置100に対して別々に発呼を行ない、応答した第1通信装置100に対して、呼出音を送信する。第2通信装置100が応答すると、コネクションサーバ34が、第1通信装置100に対して呼出音を送信することを止め、両者の回線を接続する。無線ネットワーク10の観点で言えば、この種の接続は、ネットワークで確立された電話会議である。この実施形態では、ネットワーク10は、電話会議の静かな参加者として取り付けられたままなので、通信装置100が電話会議に参加しつつ、ネットワーク10は、何れかの通信装置100からの特別なリクエストを処理することができる。例えば、ユーザ12、14の一人が、間違った通信装置100に接続されていることに気づくと、ユーザは、現在の呼をリリースして、ネットワークが相関関数に適合する次の最適なな装置を探すリクエストをネットワーク10に送信する。或いは、通信装置100の一つが、本発明を利用して、現在の電話会議に対する追加ユーザとして参加しようとしてもよい。一実施形態においては、DTMF(Dual Tone Multiple Frequency)トーンを、そのようなリクエストに対する通信に利用してもよい。
【0046】
本実施形態に係る無線ネットワークでは、コネクションサーバ34は、識別された1対の通信装置100間の遠距離無線接続を、無線ネットワークアクセスポイント18によって提供されたIPアドレスを用いて、自動的に開始する。無線ネットワークアクセスポイント18は、開始通信装置100とターゲット通信装置100の両方からIPアドレスを受信する。その結果、通信装置100間において、コネクションサーバ34が管理者として含まれた、チャットセッションが確立される。本実施形態に係る双方向無線通信では、ターゲット通信装置100に関する構成情報は、開始通信装置100を再構成し、それにより、遠距離無線接続を確立するために用いられる。或いは、何れの通信装置100も、共通の構成によって再構成される。
【0047】
以上、コントローラ20は、通信装置100から識別子を受信するものとして説明した。しかし、コントローラ20は、識別回路22を用いて、接続要求モードにある1つ以上の通信装置100に関する識別子を検出してもよい。
【0048】
図6は、本発明を実現する処理の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、通信装置100は、待機モード(ブロック200)中、接続要求モードへの移行を待つ(ブロック205)。上述したように、ユーザ12、14が、ボタンを押したり、通信装置100を用いてモーションパターンや、他の周期的な信号を生成すると、通信装置100は、接続要求モードに移行する。一旦、通信装置100が、接続要求モードに移行すると、近距離トランシーバ102は、接続要求モードで動作する候補通信装置100を探す(ブロック210)。接続要求モードで動作する候補通信装置100が見つかると(ブロック215)、開始通信装置100及び候補通信装置100は、識別子及び/又は識別情報を交換する(ブロック220)。開始通信装置100内の相関器112は、その識別情報と、それぞれの候補通信装置100から受信した識別情報との間の相関関数Mを生成する(ブロック225)。プロセッサ110は、相関関数Mの何れかが、閾値以上か否かを決定する。相関関数Mのそれぞれの次元は、独立に重み付けされていてもよい。これにより、どの次元も、所望すれば重み付けゼロにおいて効果的に実現される。更に、複数の識別子の次元を、閾値比較に組み合わせてもよい。加えて、幾つかの異なる適用可能な閾値T1、T2、T3、、、が、異なる重み付け値W1、W2、W3、、、と共に定義されてもよい。閾値は、例えば、閾値比較(M×W1 T1)又は(M×W2 T2)又は(M×W3 T3)の何れかを満足するものであればよい。所定の閾値以上の一対の通信装置100は、一致した一つの通信装置100として識別される。
【0049】
複数の通信装置100が、閾値の最小値を満足する場合(ブロック230、235)、追加の識別子が提供され、及び/又はプロセッサ110は、更に識別子の特徴を評価するため、識別情報を更新する(ブロック240)。例えば、MAが、候補通信装置Aと開始通信装置100との間の相関関数を示し、MBが、候補通信装置Bと開始通信装置100との間の相関関数を示すとする。両方の候補通信装置が、同じ閾値、例えばT3を超えている場合、ベストマッチは、MA×W3と、MB×W3のより大きい方を識別することにより決定されうる。もし、候補通信装置のそれぞれが異なる閾値を超えている場合、つまり、(MA×W1 T1)であって(MA×W2 T2)であって(MB×W3 T3)である場合、プロセッサ110は、重み付けされた各相関関数が、その閾値を超えるパーセンティッジを算出し、各候補通信装置ごとにその算出結果を加算して比較してもよい。例えば、(MA×W1)がT1よりも10%大きく、(MA×W2)がT2よりも20%大きく、一方で、(MB×W3)がT3よりも、50%大きい場合には、MAについては、相関閾値よりも10%+20%大きく、一方、MBについては、相関閾値よりも50%大きい。従って、候補通信装置Bが、開始通信装置100とのベストマッチとして識別される。相関関数、重み付け値、及び閾値は全て、それぞれの次元が異なるタイプの識別性を表わす多次元の値であってもよい。この例では、本発明を実現しうる一例について示した。従って、これに限定されるものではない。
【0050】
いずれにせよ、遠距離無線接続は、上述の交換された識別情報を利用して、適合する一対の通信装置100の間で開始される(ブロック285)。携帯電話の例で言えば、識別情報は、電話番号を含み、音声通話はセルラネットワークを介して確立される。PDA100の場合には、識別情報はIPアドレスを含み、それ故、無線ネットワークを介してインターネット接続に対するチャットセッションを確立することもできる。双方向移動無線の場合には、識別情報は、PLトーンと共にTX&RX(送受信)周波数を含む。従って、1つのトランシーバを自動的にプログラミングして、他のトランシーバの構成にマッチさせることにより、その接続を確立する。或いは、両方のトランシーバ101が、新たな共通の設定に再プログラムされてもよい。
【0051】
候補通信装置100が、見つからない場合(ブロック215)或いは、候補通信装置100が閾値を満足しない場合(ブロック230)には、開始通信装置100が、遠距離ネットワークを探索できるか否かを判定する(ブロック245)。遠距離ネットワーク10を探索することが可能ではない場合には、開始通信装置100は、待機モードに戻る(ブロック200)。しかし、遠距離ネットワークオプションが可能であれば、遠距離の範囲で、候補通信装置を探索する(250)。候補通信装置100が見つからなければ(ブロック255)、制御はブロック200に戻る。しかし、候補通信装置100が見つかれば(ブロック250)、接続要求モードの通信装置100が、既存の方法で識別情報を接続サーバ34に送る(ブロック260)。携帯電話の例では、識別情報及び接続情報は、セルラデータコールを利用して、コネクションサーバ34に送信される。PDAの例では、識別情報及び接続情報は、インターネット接続した無線ネットワークを利用して、接続サーバ34に送られる。双方向移動トランシーバの場合には、識別情報及び接続情報は、パケット無線送信技術を用いてコネクションサーバ34に送られる。相関器32は、次に、開始通信装置100と候補通信装置100との各ペアごとに、識別子を比較し、相関関数Mを生成する。
【0052】
プロセッサ30は、全ての通信装置のペアの相関関数Mについて、相関閾値以上か否かを判定する(ブロック270)。上述しように、相関関数は、重み付けされてもよく、1つ以上の閾値T1、T2、T3と比較してもよい。閾値を満足しない場合には、通信装置100は、待機モード(ブロック200)に戻る。識別された通信装置のペアがユニークであって、他のデバイスにリンクしていない場合(ブロック275)、接続サーバ34は上述したように自動的に、マッチしたペアの間の遠距離無線接続を開始する。
【0053】
しかし、複数ペアの装置が、閾値を超える重み付けられた相関関数を有する場合(ブロック270、275)、追懐の識別情報が要求され及び/又は識別情報が更新される(ブロック280)。これに対し、各開始装置/候補装置のペアごとに、新たな相関関数Mが生成される。この処理(ブロック265〜280)は、通信装置100の唯一の適合ペアが見つかるまで繰り返される。それが見つかれば接続回路34は、上述したように、遠距離無線接続を開始する(ブロック285)。
【0054】
以上、説明したように、本発明は、周期信号を検出するように構成された通信装置100において実現され、他の周期信号の特徴との間で相関を取り、相関関数が最低閾値以上の場合に、他の通信装置100に自動接続する。しかし、検出回路120、相関器112及び/又は接続回路114を含まない通信装置100であっても、本発明を適用することができる。この場合、開始ユーザ12、ターゲットユーザ14、或いはその両者が、例えば、特別な自動接続電番号にダイヤルし、コネクションサーバ34に接続して、接続要求モードに入ることもできる。一旦、コネクションサーバ34に接続すると、ユーザ12、14は、周期的な信号を手入力すればよい。つまり、例えば、周期的に、通信装置100の指定キーを押すか、或いはマイク146或いはカメラによって検出された外部音声信号或いは外部視覚信号を周期的に生成すればよい。各通信装置100は、遠距離無線インタフェースを介して周期信号をコントローラ20に提供する。この周期信号を受信すると、識別回路22は、1つ以上の識別子を周期信号から検出し、相関器32は、検出した識別子を、接続要求モードにある他の通信装置100からの識別子と、関連づけて、装置の各ペア間での相関関数を決定すればよい。或いは、コントローラ20が、他の通信装置100に識別子を提供して、相関器112が、その識別子同士を関連づけて、相関関数を生成してもよい。いずれにせよ、導いた相関関数が、対応する閾値以上であれば、コントローラ20は、自動的に、識別された1対の通信装置100間で、遠距離無線接続を開始する。
【0055】
本発明は、もちろん、上述の実施形態に特定されず、本発明の本質的な特徴から離れない限り、他の方法によっても実現できる。本実施形態は、一例にすぎず、何ら限定的に解釈するべきではない。また、特許請求の範囲に記載の内容及び記載されているに等しい事項の範囲内であれば、如何なる変更も含まれることを意図したものである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る通信装置の正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る通信装置の背面図である。
【図4】通信ネットワークの一例を示す図である。
【図5】識別子検出部の一実施形態のブロック図である。
【図6】本発明を実施する方法の一例を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠距離無線ネットワークを介して、2以上の通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始する方法であって、
第1通信装置を接続要求モードに移行する移行ステップと、
接続要求モードにある1以上の候補通信装置を検索するステップと、
前記第1通信装置と、1以上の候補通信装置との間で情報をやりとりする情報交換ステップと、
前記情報に基づいて、遠距離無線ネットワークを介した前記第1通信装置と1以上の前記候補通信装置との間の遠距離無線接続を自動的に開始する開始ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記情報交換ステップは、
前記第1通信装置の接続要求モードに関連した、1つ以上の第1識別子を検出する検出ステップと、
少なくとも1つの前記候補通信装置の接続要求モードに関連する、1つ以上の候補識別子を取得する取得ステップと、
前記候補通信装置の1つを、前記第1識別子及び前記候補識別子に基づいて、第2通信装置として選択する選択ステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択ステップは、
前記第1識別子と前記候補識別子のそれぞれとを相互に関連づけ、各候補情報装置について相関関数を生成するステップと、
前記第2通信装置を、閾値以上の前記相関関数に対応する候補情報装置として選択するステップと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記情報交換ステップは、
前記第1通信装置と前記第2通信装置との間で識別情報を交換する交換ステップを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記交換ステップは、
電話番号情報、IPアドレス情報、移動電話識別情報及び構成情報を、前記第1通信装置と前記第2通信装置との間でやりとりするステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記開始ステップは、
前記識別情報を用いて、前記遠距離無線ネットワークを介した前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記検出ステップは、前記第1通信装置の位置を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、少なくとも1つの前記候補通信装置の位置を取得するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記検出ステップは、前記第1通信装置を前記接続要求モードに移行するために用いられた第1信号を停止させた第1停止時間を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、前記1以上の候補通信装置を前記接続要求モードに移行するために用いられた1以上の信号を停止させた1以上の候補停止時間を取得するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記検出ステップは、前記接続要求モードに移行した前記第1通信装置に対応する第1開始時間を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、前記接続要求モードに移行した少なくとも1の候補通信装置に対応する少なくとも1つの候補開始時間を取得するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項10】
更に、接続要求モードに移行した少なくとも1つの候補通信装置に対応する開始時間を推定するステップを更に含み、前記選択ステップは、推定した開始時間を、取得した前記開始時間に関連づけるステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記検出ステップは、前記第1通信装置を用いてマニュアル生成され、特定の候補通信装置に対する接続を求める可聴指示又は可視指示を提供する第1周期信号の1つ以上の特徴を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、認識した前記可聴要求又は可視要求を示す候補周期信号の1つ以上の特徴を取得して、前記第1通信装置との接続を開始するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記検出ステップは、前記第1通信装置を用いてマニュアル生成された第1周期信号の1つ以上の特徴を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、少なくとも1つの候補通信装置によってマニュアル生成された候補周期信号の1つ以上の特徴を取得するステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記第1周期信号及び前記候補周期信号の特徴は、周波数、振幅、位相、及び方向のうち、1つ以上を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1周期信号及び前記候補周期信号のそれぞれは、可視周期信号及び可聴周期信号の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記移行ステップは、前記第1通信装置を用いてマニュアル生成された周期信号を検出するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記移行ステップは、前記第1通信装置のコントロールボタンの起動を検出するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記移行ステップは、
指定された電話番号、指定されたIPアドレス、及び指定されたパケット無線アドレスのうちの少なくとも一つを用いて、遠距離無線ネットワークを介して、コントローラに接続するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記開始ステップは、
前記情報に基づいて前記候補通信装置から選択された第2通信装置に関連する遠距離無線識別情報を取得するステップと、
取得した遠距離無線識別情報を用いて、第1及び第2通信装置間での遠距離無線接続を自動的に開始するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記検索ステップは、近距離無線インタフェースを用いて接続要求モードで動作する候補通信装置を検索するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記検索ステップは、遠距離無線インタフェースを用いて、1以上の候補通信装置を検索するステップを含み、
前記情報交換ステップは、前記第1通信装置と接続要求モードで動作する前記1つ以上の候補通信装置との間で、前記遠距離無線インタフェースを用いて情報をやりとりするステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記開始ステップは、
前記情報に基づいて前記候補通信装置から選択された第2通信装置に関連する周波数構成情報を取得するステップと、
取得した前記周波数構成情報を用いて、前記第1及び第2通信装置間での遠距離無線接続を自動的に開始するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
遠距離無線ネットワークにおいて、少なくとも1つの通信装置に対する遠距離無線接続を自動的に開始する第1通信装置であって、
第1通信装置を接続要求モードに移行する入力装置と、
接続要求モードで動作する1以上の候補通信装置を検索し、前記第1通信装置と、1以上の候補通信装置との間で情報をやりとりする近距離トランシーバと、
前記情報に基づいて、前記遠距離無線接続を自動的に開始する接続回路と、
を含むことを特徴とする第1通信装置。
【請求項23】
前記第1通信装置の接続要求モードに関連した、1つ以上の第1識別子を検出する検出回路を更に含むことを特徴とする請求項22に記載の第1通信装置。
【請求項24】
前記第1識別子は、前記第1通信装置の接続要求モードに関連した、周期信号の1つ以上の特徴を含むことを特徴とする請求項23に記載の第1通信装置。
【請求項25】
前記検出回路は、方向検出器、周波数検出器、振幅検出値、及び位相検出器のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項24に記載の第1通信装置。
【請求項26】
前記検出回路は、前記第1通信装置の位置を判定する位置検出器を含むことを特徴とする請求項23に記載の第1通信装置。
【請求項27】
前記検出回路は、前記第1通信装置の前記接続要求モードの開始に関連する開始時間を決定するタイマを含むことを特徴とする請求項23に記載の第1通信装置。
【請求項28】
前記情報は、前記候補通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の候補識別子を含むことを特徴とする請求項23に記載の第1通信装置。
【請求項29】
前記第1識別子及び候補識別子に基づいて、選択関数を生成する選択回路を更に含むことを特徴とする請求項28に記載の第1通信装置。
【請求項30】
前記選択回路は、相関器を含み、前記選択関数は、前記第1識別子及び前記候補識別子を互いに関連づけることによって生成された相関関数を含むことを特徴とする請求項29に記載の第1通信装置。
【請求項31】
やりとりされた前記情報は、1つ以上の前記候補通信装置に関連する遠距離無線識別情報を含み、
前記第2通信装置は、閾値以上の選択関数を有する候補通信装置に対応し、
前記接続回路は、前記第2通信装置に関する遠距離無線識別情報を用いて、遠距離無線接続を自動的に開始することを特徴とする請求項29に記載の第1通信装置。
【請求項32】
前記入力装置は、前記第1通信装置上に配置されたコントロールボタンを含むことを特徴とする請求項22に記載の第1通信装置。
【請求項33】
前記入力装置は、
前記第1通信装置によってマニュアル生成された周期信号の検出に往々して前記第1通信装置を、前記接続要求モードに移行させる周期信号検出器を含むことを特徴とする請求項22に記載の第1通信装置。
【請求項34】
前記周期信号検出器は、前記第1通信装置に関する周期的な動きを検出するモーションセンサを含むことを特徴とする請求項33に記載の第1通信装置。
【請求項35】
前記モーションセンサは、加速度センサ、慣性スイッチ、及びカメラのうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項34に記載の第1通信装置。
【請求項36】
前記周期信号検出器は、第1通信装置の接続要求モードに関連する音声周期信号を検出する音声回路を含むことを特徴とする請求項33に記載の第1通信装置。
【請求項37】
前記第1通信装置に動作可能に接続されたアクセサリ装置を更に備え、前記入力手段は、前記アクセサリ装置に配置されることを特徴とする請求項22に記載の第1通信装置。
【請求項38】
前記アクセサリ装置は、モーションディテクタを含むことを特徴とする請求項37に記載の第1通信装置。
【請求項39】
接続要求モードで動作する1以上の候補通信装置を検索する遠距離トランシーバを更に含むことを特徴とする請求項22に記載の第1通信装置。
【請求項40】
前記遠距離トランシーバは、前記第1通信装置及び少なくとも一つの前記候補通信装置の間で情報をやりとりすることを特徴とする請求項39に記載の第1通信装置。
【請求項41】
遠距離無線ネットワークにおいて、少なくとも1つの他の無線通信装置との遠距離無線接続を自動的に開始する第1通信装置であって、
第1通信装置を接続要求モードに移行する入力装置と、
接続要求モードで動作する1以上の候補通信装置を検出し、少なくとも1つの候補無線通信装置から情報を受信する遠距離トランシーバと、
受信した前記情報に基づいて、前記遠距離無線接続を開始する接続回路と、
を含むことを特徴とする第1無線通信装置。
【請求項42】
前記第1無線通信装置の接続要求モードに関連した、1つ以上の第1識別子を検出する検出回路を更に含むことを特徴とする請求項41に記載の第1無線通信装置。
【請求項43】
前記遠距離トランシーバが受信した前記情報は、少なくとも1つの前記候補無線通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の候補識別子を含むことを特徴とする請求項42に記載の第1無線通信装置。
【請求項44】
1つ以上の前記第1識別子及び1つ以上の候補識別子に基づいて、前記候補無線通信装置のそれぞれについて、選択関数を生成する選択回路を更に含むことを特徴とする請求項43に記載の第1無線通信装置。
【請求項45】
前記選択回路は、相関器を含み、前記選択関数は、候補無線通信装置のそれぞれについて、各候補無線通信装置に関連する1つ以上の前記候補識別子を、1つ以上の前記第1識別子に関連づけることによって生成された相関関数を含むことを特徴とする請求項44に記載の第1無線通信装置。
【請求項46】
受信した前記情報は、少なくとも1つの候補無線通信装置に関連する識別情報を含み、
前記第2無線通信装置は、閾値以上の選択関数を有する候補無線通信装置に対応し、
前記接続回路は、前記第2無線通信装置に関する受信した前記識別情報を用いて、遠距離無線接続を自動的に開始することを特徴とする請求項44に記載の第1無線通信装置。
【請求項47】
遠距離無線ネットワークを介して、2以上の通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始する方法であって、
第1通信装置が接続要求モードで動作していることを検出する検出ステップと、
前記接続要求モードで動作する1以上の候補通信装置を検出するステップと、
前記第1通信装置及び1以上の候補通信装置から、情報を受信する受信ステップと、
受信した前記情報に基づいて、遠距離無線ネットワークを介した前記第1通信装置と1つの前記候補通信装置との間の遠距離無線接続を自動的に開始する開始ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項48】
前記受信ステップは、
前記候補通信装置の接続要求モードに関連した、1つ以上の候補識別子を、少なくとも1つの候補通信装置から受信する受信ステップと、
前記候補識別子を前記第1通信装置に送信する送信ステップと、
第1通信装置が、前記候補識別子に基づいて、前記候補通信装置を第2通信装置として選択する指示を第1通信装置から受信する受信ステップと、
を含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記受信ステップは、更に
前記第1通信装置と前記第2通信装置の少なくとも何れか一方から遠距離無線識別情報を受信するステップを含み、
前記開始ステップは、更に、受信した前記遠距離無線識別情報を用いて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項50】
少なくとも1つの前記候補通信装置の接続要求モードに関連する、1つ以上の候補識別子を検出する検出ステップと、
前記候補識別子を前記第1通信装置に送信するステップと、
前記第1通信装置が、前記候補識別子に基づいて、前記候補通信装置を第2通信装置として選択する指示を第1通信装置から受信する受信ステップと、
を含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記受信ステップは、遠距離無線識別情報を、前記第1通信装置と第2通信装置の少なくとも一つから受信するステップを含み、
前記開始ステップは、受信した前記遠距離無線識別情報を用いて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記第1通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の第1識別子を、前記第1通信装置から受信するステップと、
前記候補通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の候補識別子を、前記候補通信装置の少なくとも1つから受信するステップと、
前記第1識別子及び候補識別子の間の相関関係を示す相関関数を、候補通信装置ごとに生成するステップと、
閾値以上の相関関数を有する候補通信装置を、第2通信装置として選択する選択ステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記受信ステップは、更に
前記第1通信装置と前記第2通信装置の少なくとも何れか一方から遠距離無線識別情報を受信するステップを含み、
前記開始ステップは、更に、受信した前記遠距離無線識別情報を用いて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記第1通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の第1識別子を、前記第1通信装置から受信するステップと、
少なくとも1つの候補通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の候補識別子を検出するステップと、
前記第1識別子及び候補識別子の間の相関関係を示す相関関数を、候補通信装置ごとに生成するステップと、
閾値以上の相関関数を有する候補通信装置を、第2通信装置として選択する選択ステップと、
更に含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記受信ステップは、更に
前記第1通信装置と前記第2通信装置の少なくとも何れか一方から遠距離無線識別情報を受信するステップを含み、
前記開始ステップは、更に、受信した前記遠距離無線識別情報を用いて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1通信装置の接続要求モードに関連する、1つ以上の第1識別子を検出する検出ステップと、
少なくとも1つの前記候補通信装置の接続要求モードに関連する、1つ以上の候補識別子を検出するステップと、
前記第1識別子及び候補識別子の間の相関関係を示す相関関数を、候補通信装置ごとに生成するステップと、
閾値以上の相関関数を有する候補通信装置を、第2通信装置として選択する選択ステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項57】
前記受信ステップは、更に
前記第1通信装置と前記第2通信装置の少なくとも何れか一方から遠距離無線識別情報を受信するステップを含み、
前記開始ステップは、更に、受信した前記遠距離無線識別情報を用いて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するステップを含むことを特徴とする請求項56に記載の方法。
【請求項58】
2つ以上の通信装置間の遠距離無線接続を開始する無線ネットワークであって、
第1通信装置と、接続要求モードで動作する1つ以上の候補通信装置とを検出し、前記第1通信装置及び少なくとも1つの候補通信装置から、情報を受信する遠距離無線インタフェースと、
受信した前記情報に基づいて、前記第1、第2通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始するコネクションサーバと、
を備えたことを特徴とする無線ネットワーク。
【請求項59】
前記第1通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の識別子を、前記候補通信装置の接続要求モードに関連する1つ以上の識別子に関連づけることにより、前記候補通信装置ごとに、相関関数を生成する相関器を更に備えたことを特徴とする請求項58に記載の無線ネットワーク。
【請求項60】
前記第1通信装置と、前記候補通信装置の少なくとも何れか一方の接続要求モードに関連した、1つ以上の識別子を検出する検出回路を更に含むことを特徴とする請求項58に記載の無線ネットワーク。
【請求項61】
前記検出回路は、方向検出器、周波数検出器、振幅検出値、及び位相検出器のうち、少なくとも1つを含み、第1通信装置及び候補通信装置の少なくとも何れか一方の接続要求モードに関連する、方向、周波数、振幅、及び位相の少なくとも何れかを検出することを特徴とする請求項60に記載の無線ネットワーク。
【請求項62】
前記検出回路は、方向検出器、周波数検出器、振幅検出値、及び位相検出器のうち、少なくとも1つを含み、
第1通信装置及び候補通信装置によってそれぞれ用いられる、リアルタイムタイマに関連する可聴信号又は可視信号の、方向、周波数、振幅、及び位相の少なくとも何れかを検出し、前記第1通信装置と、前記候補通信装置の少なくとも1つとの間の遠距離無線接続の開始を相互にリクエストすることを特徴とする請求項60に記載の無線ネットワーク。
【請求項63】
前記コネクションサーバは、接続要求モードで動作する前記第1通信装置と、接続要求モードで動作する前記候補通信装置の少なくとも一つとから識別子を受信することを特徴とする請求項58に記載の無線ネットワーク。
【請求項64】
前記コネクションサーバは、接続要求モードで動作する前記第1通信装置と、接続要求モードで動作する前記候補通信装置の少なくとも一つとから識別情報を受信することを特徴とする請求項58に記載の無線ネットワーク。
【請求項65】
遠距離無線ネットワークを介して、2以上の通信装置間の遠距離無線接続を自動的に開始する方法であって、
第1通信装置を接続要求モードに移行する移行ステップと、
接続要求モードにある1以上の候補通信装置を検索するステップと、
前記候補通信装置から、識別子を受信する受信ステップと、
受信した前記識別子に基づいて、前記候補通信装置から第2通信装置を選択するステップと、
前記第1通信装置と前記第2通信装置との間で識別情報をやりとりするステップと、
前記識別情報に基づいて、遠距離無線接続を自動的に開始する開始ステップと、
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−512044(P2008−512044A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529813(P2007−529813)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004927
【国際公開番号】WO2006/025856
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】