説明

自動車の排気ガスの酸化窒素を処理するための装置

特に自動車の推進システムであって、内燃機関(1)、内燃機関(1)の排気面に含まれる酸化窒素NOxを還元する触媒(5)、触媒(5)の上流に配置される追加的な燃料インジェクタ(4)、及び内燃機関(1)から受け取る酸化窒素NOxの量を決定する手段(6、3)を備えている。本発明の推進システムは、酸化窒素NOxの量に対して化学量論比以下の比を得るのに必要な燃料の量を決定する手段(6、10)、及びその比と酸化窒素NOxの量が始動閾値を下回る場合、前記所要量の注入を開始する手段(6)を更に備えている。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、特に自動車のための推進システムの分野に関する。本発明は特に、内燃機関の排気ガス中の酸化窒素(NOx)を触媒処理する装置及び方法の分野に関する。
【0002】
自明であるように、酸化窒素は呼吸器の感染及びアレルギーを引き起こし、また煤煙及び酸性雨生成の有力な原因となっている。ほとんどの国は、車両からの酸化窒素の排出を制限する基準を課している。この基準は、一般に、自家用車、実用車及び汎用機関に対して異なる閾値を規定している。実際、これら分類の各々は、広範な種類のエンジンに及んでいる。例えば、自家用車は、ガソリンエンジンを搭載した車両とディーゼルエンジンを搭載した車両を含む。これらには、都市向け小型車及び四輪駆動車が含まれる。高出力エンジンに同じ汚染物質排出の閾値を得るには、小型エンジンに同じ汚染物質排出の閾値を得る場合よりも酸化窒素NOxの処理を強化する必要がある。更に、酸化窒素の処理に安価な装置を提供するという経済的圧力は、高級車よりも都市向け小型車において厳しい。
【0003】
酸化窒素NOxの排出を低減するための技術がいくつか開発されている。そのような技術は、排気ガスを通過させる触媒を使用する受動的方法と、電気化学的触媒又は光触媒方式等の複合プロセスを利用する能動的方法とに区別される。受動的な触媒による方法は、通常ガソリン車に使用される。窒素及び炭素の酸化物、並びに未燃炭化水素を同時に処理するために三元触媒が使用される。ガソリンエンジンの燃焼室から排出される排気ガスは、一般に、炭化水素及び一酸化炭素といった還元成分を豊富に含むので、三元触媒を使用することにより、排出される酸化窒素(NOx)は窒素ガスに還元される。三元触媒には、安価であるという利点がある。
ディーゼルエンジンは、過剰空気を含む混合物が供給される燃焼室を有している。よって、エンジンから排出される排気ガス中の還元剤の濃度は低い。三元触媒の還元効率は酸素の存在下で急速に低下するので、この触媒は実用的でない。
【0004】
排気ガス中の還元剤の濃度が低い場合、酸化窒素を処理するために、NOxトラップが提案されている。このNOxトラップは、特に欧州特許出願公開第0573672号明細書(トヨタ)及び欧州特許出願公開第1079084号明細書(トヨタ)に記載されている。車両の通常運転時には、排気ガスは、一般に、触媒がアルカリ元素又はアルカリ土類元素及び貯蔵化合物を含むNOxトラップを通過する。この触媒は、一酸化窒素NOの二酸化窒素NOへの酸化と、二酸化窒素NOの硝酸塩への変換を促進し、この硝酸塩はモノリス上に堆積する。通常のエンジン運転期では、NOxはNOxトラップに吸収される。貯蔵されたNOxは、周期的に脱着する。この脱着期の排気ガス還元剤の比率は、化学量論上の比より高い(混合物はリッチと呼ばれる)。このようなNOx処理の制御は複雑なプロセスであり、脱着期を検出し、炭化水素の注入量を増やさなくてはならない。NOxトラップの貯蔵成分は、詳細には特に硫黄に対して感受性である。NOx貯蔵プロセスと平行して、定期的に脱硫ステップを行うことが必要であった。
【0005】
国際出願公開第02/31325号パンフレット(Corning Inc.)は、ディーゼルエンジンの排気ガス中の酸化窒素を還元する方法を記載している。この方法では、燃料を排気ガス中に連続的に注入し、燃料と排気ガスとの混合物を触媒に通過させて、排気ガス中のNOxを窒素ガスに還元する。このプロセスは、追加的な燃料消費が生じるという欠点がある。
米国特許出願公開第2004/0083722号明細書(Ford)は、触媒の使用によるNOxの変換の改善策を記載しており、それによれば、エンジン加速期及び減速期を考慮して、エンジンが定常状態で運転している条件下において注入される量に対し、触媒の上流で注入される燃料の量を補正する。上記触媒は、還元剤(炭化水素又は尿素)の能動的な注入によってNOx排出を連続的に還元するALNC又はSCR型である。改善はされるものの、記載の実施例において定常状態の条件下で注入される還元剤の比率は、NOxの10倍の大きさである。改善があったとしても、このようなシステムは大量の燃料を消費する。
【0006】
本発明は、特に自動車のための推進システム及びこの推進システムの排気ガスを処理する方法を提案する。本発明によるシステムと方法は、上述の欠点を克服し、特に、余分な燃料消費を低減する酸化窒素NOxの安価な処理を提案する。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、特に自動車用の、本推進システムは、内燃機関、エンジンの排気ガスに含まれる酸化窒素NOxを還元する触媒、触媒の上流に配置される追加的燃料インジェクタ、前記エンジンから排出される酸化窒素NOxの量を決定する手段、酸化窒素NOxの量に対する比が、化学量論比以下の比率となるのに必要な燃料の量を決定する手段、及び前記酸化窒素NOxの量に対する前記所要量の比が始動閾値を下回る場合に前記所要量の注入を開始する手段を備えている。
実質的に化学量論的な混合物が通過するNOx還元触媒を備えるこのような推進システムは、例えばガソリン車用として知られている三元触媒型の安価な触媒を利用可能であることが判る。更に、NOxの量に対する注入量の比が始動閾値を下回る場合、追加的な燃料消費は生じない。換言すれば、排気ガス中に存在するNOxの量が、例えば基準により認められた制限値に達しないとき、追加的な注入は停止される。都市向け小型車の場合、この制限値を超えるのは、一般に、車両の特定の運転期、例えばコールドエンジンの時、エンジンの高加速期又は高負荷期のみである。化学量論比を得るために注入される燃料の量を調節する手段により、この燃料の量は制限される。実際、NOxの排出量が大きいエンジン運転期は、排気ガスが、定常状態の条件下にある時期より、未燃炭化水素及び還元剤の濃度が高い時期にも当たる。これに応じて、注入が化学量論(比)に達するのに必要なディーゼルの量は低減する。
【0008】
有利には、追加的なインジェクタの上流の排気ガスに含まれる還元剤の濃度は低い。本エンジンはディーゼル式とすることができ、追加的なインジェクタによって注入される燃料はディーゼル燃料とすることができる。
【0009】
別の実施形態によれば、NOxの量を決定する手段は、エンジン速度及びエンジン燃焼室内への注入に関するデータを受信し、且つこれらのデータを保存されているデータと比較するのに適するコンピュータを備えている。有利には、この手段は、エンジンの下流且つ追加的なインジェクタの上流に、排気ガスの空気と燃料の混合比を測定する装置を備えている。
【0010】
別の実施形態によれば、本推進システムは触媒の上流又は下流に粒子フィルタを備えているか、又は本推進システムには触媒が組み込まれている。追加的なインジェクタは、粒子フィルタの上流に配置することができ、粒子フィルタを再生させるために作動させることができる。
有利には、この推進システムは、追加的なインジェクタの下流且つ触媒の上流に、還元剤の濃度を測定する第2の装置を備えている。本システムは、粒子フィルタの上流又は下流に温度プローブを備えることができ、及び/又は粒子フィルタの上流又は下流に圧力プローブを備えることができる。
【0011】
別の実施形態によれば、本発明は、特に自動車の推進方法に関し、本方法は、Ox還元触媒の上流で炭化水素を排気ライン内へN注入することによって内燃機関からの排気ガスを処理し、インジェクタの上流で排気ガス中に存在するNOxの量を決定し、NOx量の閾値に達すると炭化水素の注入を開始し、排気ガス中に存在するNOxの量に対し、還元剤の量が化学量論比以下となるように、注入される量を調節するステップを含む。
【0012】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面に示される複数の非限定的な例示的実施形態の詳細な説明を読むことによって明らかとなる。図面は一つだけで、本発明による推進システムの部材を概略的に示す。
【0013】
図面に示すように、この自動車推進システムは、ディーゼル式の内燃機関1及び排気ライン2を備えており、この排気ライン2は、内燃機関1の下流側に隣接する第1の区分2aと、第1の区分2a上流側に隣接する第2の区分2bとを有する。
図面には、排気ライン2の第2の区分2bが互いに異なる4つの実施形態を示し、これは点線で概略的に示されている。
【0014】
第1の実施形態では、排気ライン2の第1の区分2aは、内燃機関1からの排気ガス中の酸素の比率を感知するλ空気燃料比プローブ3又は酸素プローブを備えている。第1の区分2aには、空気燃料比プローブ3の下流に追加インジェクタ4が挿入されている。第1の実施形態の排気ライン2の第2の区分2bは触媒5を備えている。また、推進システムはコンピュータ6を備えている。
この第1の実施形態の動作を以下に説明する。ディーゼル式内燃機関には、図示されていないクランクシャフト速度センサ7、及びエンジン1のメイン注入の注入条件を感知するセンサ8が設けられている。このセンサは、例えば、アクセル位置センサ又はメインインジェクタの制御回路のセンサであってよい。随意で、エンジンには、燃焼室の温度センサが装着される。これらのセンサから得られるデータはコンピュータ6に送信される。同様に、使用される燃料の種類に関するデータを、入力してコンピュータ6に送信することができる。使用される燃料の特性に応じた様々なエンジンの動作速度の完全なマッピングが、コンピュータ6に保存されている。これにより、コンピュータは、エンジン速度を決定することができ、更にリアルタイムで、エンジン1の燃焼室から排出される酸化窒素とエンジン燃焼室から排出される未燃炭化水素又は還元成分の量との比率を決定することができる。次いで、コンピュータ6は、還元要素の注入により変化したガス混合物の、酸化成分の量と還元成分の量の比率が化学量論比となるように、追加インジェクタ4によって注入すべき還元成分の所要量を決定することができる。
【0015】
コンピュータ6が追加インジェクタ4を作動させ、前記必要量の注入を開始するとき、触媒5を通過する混合物は所望の化学量論比を有する。排気ラインへのディーゼルの注入が開始される条件(エンジンによって排出されるNOxの量及び燃焼室内のガス混合物の空気燃料比)は、例えば施行中の法律の変更に合わせて修正することができる。所望の化学量論比は、排気ライン2から排出される前の、触媒5の作用によって還元されるNOxの比率に対応する。所望の化学量論比は、触媒5によって還元されないNOxの最大量に対応させてもよい。コンピュータ6が追加インジェクタ4を作動させないとき、内燃機関1から排出される全てのNOxが触媒5を通過し、この場合、混合物中の還元剤の含有量が低いことによって、触媒5の還元効率は実質的に低下する。
【0016】
別の実施形態では、望ましい化学量論比は1に等しく、これにより、排気ガス中に存在する全てのNOxを触媒5によって処理することができる。更に別の実施形態では、この比は1より小さく、これにより、施行されている基準を遵守するために排気ガス中に存在するNOxの一部を処理しながら、消費される追加燃料が節約される。
コンピュータは、インジェクタの始動閾値も保存する。コンピュータは、エンジン速度に関するリアルタイムのデータを受信し、エンジンから排出される排気ガス中に存在するNOxの量及び所望の化学量論比に達するために必要な燃料の量の両方を、やはりリアルタイムで計算する。酸化窒素の量に対する燃料の所要量の比が始動閾値を下回る場合、コンピュータは追加インジェクタを作動させ、前記比が閾値を上回る場合、追加インジェクタは命令を受けない。始動閾値より大きい比は、触媒上での過剰な追加燃料を処理することが必要な、エンジン1のNOx排出量に対応する。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、エンジンから排出される排気ガスの空気燃料比は、製造者のデータとエンジン速度の測定との比較によって評価するのではなく、空気燃料比プローブ3によって直接測定される。コンピュータ6は、所望の化学量論比に達するための燃料の所要量を計算し、NOxの試算量に対する前記所要量の比の比較を行い、その比が始動閾値を下回る場合に追加的な注入を開始する。この実施形態は、測定されたデータを計算されたデータとリアルタイムで組み合わせることにより、注入される所要量の評価を改善する。この実施形態は、センサ又は演算システムのあらゆる不整を検出するために計算された予想値を測定された量と比較することにも役立つ。
追加インジェクタ4によって注入された還元剤は、内燃機関1によって使用される燃料と同一である必要はない。しかし、同じ燃料を使用すれば、追加のタンクを設ける必要がない。内燃機関は、好ましくはディーゼルエンジンであって、追加インジェクタによって注入される燃料はディーゼル燃料である。ディーゼルエンジンでは、通常、燃焼室のガス吸入装置と燃焼室の注入装置とは、燃焼室が酸素で飽和されるように配置される。よって、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスは、一般に酸化する。
【0018】
予混合燃焼と呼ばれる燃焼方式で作動するディーゼルエンジンの排気ガスは、還元剤の濃度が高く且つNOxの排出が制限されている。よって、注入される追加燃料の量は少なく維持される。
本発明の推進の方法及びシステムは、排気ガス中の還元成分の濃度が小さい、ガソリンを使用する内燃機関にも適合可能である。例えば、層状給気方式の内燃機関では、燃焼温度が低いことによりエンジンによって生成されるNOxの量が既に低減されているが、それでも、本発明の方法により、三元触媒の利点と低燃費性とが組み合わされる。
【0019】
インジェクタ4は、内燃機関1の図示されていないメインインジェクタに追加され、且つ固有のものであるという意味で、追加的である。インジェクタ4は、触媒ポット5の入口に直接配置されてもよい。インジェクタ4は、メインインジェクタによって提供されてもよく、この場合、本発明の始動手段が関わる注入順序が、エンジン1の通常の注入サイクルと比較して追加的であるという意味で追加的である。この追加的な注入は、燃焼室からのガスの排出の開始時に行うことができる。
【0020】
次に、このような推進システムと、粒子フィルタの使用との、特に有利な組合せについて説明する。
図面に示した第2の実施形態によれば、排気ライン2の第2の区分2bは、ガス流の方向に沿って、第2の空気燃料比プローブ10、触媒5、上流の温度及び圧力センサ11、粒子フィルタ12、並びに下流の温度及び圧力センサ13を備えている。粒子フィルタ12は、エンジン1によって排出された煤及び未燃粒子を保持する。粒子フィルタ12は、触媒化されていてもされていなくてもよい。追加インジェクタ4の下流に設けられる第2の空気燃料比プローブ10は、エンジン1の通常の運転時に化学量論条件に到達するための注入量の計算を制御する。追加インジェクタ4、第2のλプローブ10及び温度センサ11及び13は、粒子フィルタの再生のためにも使用される。触媒5で発熱反応が得られることにより、粒子フィルタに進入した排気ガスは、煤及びろ過されて残った粒子を燃焼させるのに十分な温度に加熱される。触媒化された粒子フィルタを備えている場合、再生に達するのに必要な排気ガスの温度は、触媒化されていない粒子フィルタを備えている場合よりも低い。
【0021】
図面に示した第3の実施形態では、排気ライン2の第2の区分2bは、ガス流の方向に沿って、上流の温度及び/又は圧力センサ11、粒子フィルタ12、下流の温度及び/又は圧力センサ13、第2の空気燃料比プローブ10及び触媒5を備えている。
図面に示した第4の実施形態では、排気ライン2の第2の区分2bは、ガス流の方向に沿って、第2の空気燃料比プローブ10、オプションのセンサ11、粒子フィルタ12に組み込まれた触媒5及び下流のセンサ13を備えている。第4の実施形態は、排気ライン2に取り付けられる構成要素の数が少ないという利点を有する。しかしながら、様々な構成要素のレイアウトにおいて、第2及び第3の実施形態の方が柔軟性が高い。
【0022】
粒子フィルタ12を含む3つの実施形態では、フィルタは、炭化ケイ素、コージライト、又は粒子をフィルタリングする機能を有する他のあらゆるセラミックス又は金属構造から構成することができる。
エンジン1から排出される酸化窒素の量を決定する手段は、エンジン速度の測定値を、コンピュータに保存されている前もって記録されたこの動作のマッピングとリアルタイムで比較するコンピュータ6とすることができる。
【0023】
化学量論比に達するために必要な燃料の量を決定する手段も、リアルタイムの測定値を予め記録されたマッピングと比較する演算とすることができる。或いは、当該手段は、第2の空気燃料比プローブ10としてもよい。
本発明は、制御された追加の消費を犠牲にして、NOxトラップ型システムよりも推進システム開発費を少なく抑えて、所望のNOx処理効率を得るのに有用である。
【0024】
本方法の柔軟性は、追加の消費が重要な基準ではなく、酸化窒素を完全に処理することを優先する建設現場で使用される推進システムにおいて、特に有利である。この推進システムを建設現場での応用に適合させるためには、始動閾値を変更させるだけで十分である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による推進システムの部材の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車用の推進システムであって、内燃機関(1)、エンジン(1)の排気ガスに含まれる酸化窒素NOxを還元する触媒(5)、触媒(5)の上流に配置される追加的燃料インジェクタ(4)、及び前記エンジン(1)から排出される酸化窒素NOxの量を決定する手段(6、3)を備えており、酸化窒素NOxの量に対する燃料量の比を化学量論比以下にするために必要な燃料量を決定する手段(6、10)、及び酸化窒素NOxの量に対する前記所要量の比が始動閾値を下回る場合に前記所要量の注入を開始する手段(6)を備えていることを特徴とする、推進システム。
【請求項2】
エンジン(1)がディーゼル内燃機関であり、追加インジェクタ(4)によって注入される燃料がディーゼル燃料である、請求項1に記載の推進システム。
【請求項3】
NOxの量を決定する手段が、エンジン速度(1)及びエンジン(1)の燃焼室への注入に関するデータを受信し、これらのデータを保存データと比較するのに適したコンピュータ(6)を備える、請求項1又は2に記載の推進システム。
【請求項4】
NOxの量を決定する手段が、エンジン(1)の下流且つ追加インジェクタ(4)の上流に、排気ガスの空気燃料比を測定する装置(3)を備えている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項5】
触媒(5)の上流又は下流に粒子フィルタ(12)を備えている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項6】
触媒(5)が組み込まれた粒子フィルタ(12)を備えている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項7】
追加インジェクタ(4)が、粒子フィルタ(12)の上流に配置されており、粒子フィルタ(12)を再生させるために作動される、請求項5又は6に記載の推進システム。
【請求項8】
追加インジェクタ(4)の下流且つ触媒(5)の上流に、還元剤の濃度を測定する第2の装置(10)を備える、請求項5ないし7のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項9】
前記粒子フィルタ(12)の上流に設けられた温度プローブ(11)又は下流に設けられた温度プローブ(13)、及び/又は粒子フィルタ(12)の上流に設けられた圧力プローブ(11)又は下流に設けられた圧力プローブ(13)を備えている、請求項5ないし8のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項10】
酸化窒素NOxの量を決定する手段(6、3)が、エンジン(1)の燃焼室から排出される酸化窒素の比率を決定する、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の推進システム。
【請求項11】
追加インジェクタ(4)の上流の排気ガス中の還元剤濃度が小さい、請求項10に記載の推進システム。
【請求項12】
特に自動車用の推進方法であって、内燃機関(1)から排出される排気ガスを、NOx還元触媒(5)の上流で排気ライン(2a)に炭化水素を注入することによって処理するもので、インジェクタの上流で排気ガス中に存在するNOxの量を決定し、NOxの量の閾値に達している場合に炭化水素の注入を開始し、排気ガス中に存在するNOxの量に対する還元剤の量が化学量論比以下になるように、注入量を調節するステップを含むことを特徴とする、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−513868(P2009−513868A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537153(P2008−537153)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【国際出願番号】PCT/FR2006/051077
【国際公開番号】WO2007/048961
【国際公開日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【出願人】(503041797)ルノー・エス・アー・エス (286)
【Fターム(参考)】