説明

臭気除去装置及びそれを備えた複合画像形成装置

【課題】オゾンの分解と脱臭とを効率的に行う臭気除去装置70を提供する。
【解決手段】臭気除去装置70の筐体71の底部に当該筐体の内部に気体を導くための複数の気体通路部73が形成されている。各気体通路部73は、筐体71の底部側の内径よりも筐体の内部の上部側の内径が小さい筒状体であり、この筒状体の内径面にオゾン分解触媒を含むオゾン分解フィルタ74が配置されている。筐体71の内の底部には廃液吸収材75を配置し、筐体の内の上部蓋体72には脱臭用吸着材76が配置され、筐体の側板71bには、廃液吸収材と脱臭用吸着材との間を通過する気体の排出口77が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中のオゾンを分解すると共に臭気も除去可能な臭気除去装置及びそれを備えた複合画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、感光体の表面にコロナ放電などにより帯電像を形成する電子写真方式の画像形成装置(プリンタや複写機)やインクジェットプリンタ等では、この装置本体内で発生したオゾンや定着装置の加熱に伴う臭気を除去するための脱臭(臭気除去)装置が特許文献1乃至3等で知られている。
【0003】
他方、電子写真方式によるレーザプリンタとインクジェットプリンタとの双方の特徴を生かすため、この両者を1つの装置本体内に配置し、テキストデータ等のモノクロ画像はレーザプリンタ部で用紙にトナー画像を形成し、カラー画像については、インクジェットプリンタ部にてインク画像を形成するという、いわゆる複合画像形成装置が、種々知られている。
【0004】
この種の先行技術のうち、特許文献4に開示されている複合画像形成装置では、1の用紙を搬送上流側のレーザプリンタ部と下流側のインクジェットプリンタ部とに順次通過させて、1つの用紙の片面に各プリンタ部による組合せ画像を印刷する構成において、レーザプリンタ部にてトナー画像を熱定着させる定着装置と、上方のインクジェットプリンタ部における搬送下流側に設けられた乾燥部との間に、定着装置の廃熱を乾燥部に導く筒状の導入部を設けて、乾燥部を通過する用紙のインク画像の乾燥を促進する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】2008−250289号公報
【特許文献2】2007−083509号公報
【特許文献3】2007−098665号公報
【特許文献4】特開平08−183174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1乃至3のオゾン除去装置や臭気除去装置では、オゾンや臭気を含む空気とオゾン分解手段や臭気除去手段との接触面積を大きくする工夫として網目状担体を利用することは開示されているけれども、その両手段を纏めた装置ではなく、構造の簡単化とコンパクト性に欠けるという問題があった。
【0007】
本発明は、前記従来技術の問題点を解消できる臭気除去装置及びそれを備えた複合画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明の臭気除去装置は、筐体の底部に当該筐体の内部に気体を導くための1乃至複数の気体通路部が形成され、この各気体通路部の表面にオゾン分解触媒が配置され、前記筐体の内の底部には廃液吸収材を配置し、前記筐体の内の上部には脱臭用吸着材が配置され、前記筐体には、前記廃液吸収材と前記脱臭用吸着材との間を通過する気体の排出口が設けられているものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の臭気除去装置において、前記気体通路部は、前記筐体の底部側の内径よりも前記筐体の内部の上部側の内径が小さい筒状体であり、この筒状体の内径面に前記オゾン分解触媒を含むオゾン分解フィルタが配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の臭気除去装置において、前記筐体は、少なくとも底部が良熱伝導部材にて形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明の複合画像形成装置は、装置本体の下側に電子写真方式によってトナー画像の形成を行なう第1画像形成部が配置され、それより上部に、インクジェット方式によってインク画像の形成を行なう第2画像形成部が配置されてなる複合画像形成装置であって、前記請求項1乃至3のいずれかに記載の臭気除去装置における前記筐体内の廃液吸収材は、前記第2画像形成部による廃棄インクが収容されるように構成し、前記第1画像形成部における定着部から発生した廃熱気流が少なくとも前記筐体の前記気体通路部を通過し、前記筐体内及び前記排出口を経て装置本体外に排出されるように、前記装置本体に気体流路を形成したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の複合画像形成装置において、前記第1画像形成部における第1給紙トレイと第1印刷部と第1排紙部と加熱による定着部と、前記第2画像形成部における第2給紙トレイと第2印刷部と第2排紙部とは、前記装置本体の正面からの投影視において、当該装置本体の中央側に配置され、前記定着部は、前記装置本体の平面からの投影視において当該装置本体の奥側に配置され、前記筐体は、前記第2給紙トレイの少なくとも左右いずれか一方の側方に配置され、前記第2印刷部は前記第2給紙トレイ及び前記筐体の上方に跨がって配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の複合画像形成装置において、前記第2印刷部には、廃棄インク受け部とメンテナンス部とを含んでいることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、廃液は筐体内の底部の廃液吸収材にて一旦捕捉(収容)する一方、オゾンを含む空気は筐体の底部に設けられた1乃至複数の気体通路部の表面のオゾン分解触媒にて分解する。そして、オゾン分解後の活性酸素を含む空気を気体通路部を介して筐体に取り込み、この空気を利用して廃液中の匂い成分を除去できる。また、筐体の内の上部に脱臭用吸着材が配置されているので、前記筐体における廃液吸収材と脱臭用吸着材との間を空気が通過する間に分解されなかった匂い成分や水分を脱臭用吸着材にて吸着でき、筐体の排出口から排出される気体には、悪臭やオゾンが含まれない。
【0015】
このようにして、発生源が別々である廃液の臭気とオゾンの分解とを1つの筐体にて処理することができる。そのための臭気除去装置の構成が極めて簡単であり、且つコンパクトにできる等位効果を奏することができる。また、前記筐体には、廃液吸収材が配置されているものであるから、臭気除去装置を傾けても廃液が不用意に筐体から零れ出さない。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、直円筒状体のときと比べて、オゾン分解フィルタの配置面積が増大すると共に、筐体内への空気の流速が速められることになり、上記活性酸素原子と廃棄インクの匂い成分との攪拌が促進できる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、オゾンを含む空気が熱気流である場合には、筐体内の底部の廃液吸収材に収容されている廃液の水分の蒸発を促進させることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明の複合画像形成装置では、前記筐体内の廃液吸収材は、インク画像の形成を行なう第2画像形成部による廃棄インクが収容されるように構成し、前記第2画像形成部より下方に配置され電子写真方式によりトナー画像の形成を行なう第1画像形成部における定着部から発生した廃熱気流が少なくとも前記筐体の前記気体通路部を通過し、前記筐体内及び前記排出口を経て装置本体外に排出されるように、前記装置本体に気体流路を形成したものであるから、電子写真方式に伴うオゾンと廃熱を含む空気(廃熱気流)が、装置本体の下部側から気体流路を介して上昇気流となり、筐体底部の気体通路部を通過するときに、当該気体通路部の表面(内径面)に配置されたオゾン分解フィルタに接触してオゾン分解される。また、廃熱気流により箱体の底部を常温以上に加熱できて、箱体内の廃液収容部材に捕捉されている廃棄インク液の水分蒸発促進効果も奏する。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、前記定着部は、前記装置本体の平面からの投影視において当該装置本体の奥側に配置され、前記廃液収容部材を有する筐体は、前記第2給紙トレイの少なくとも左右いずれか一方の側方に配置され、前記第2画像形成部における前記第2印刷部は前記第2給紙トレイ及び前記筐体の上方に跨がって配置されているので、第2印刷部に対する定着部からの廃熱による悪影響を防止できるし、第1画像形成部で発生したオゾンの分解促進及び筐体内の廃棄インク液の水分蒸発促進効果も奏する。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、第2印刷部のインクジェットヘッドがメンテナンス部にて待機している間での第2印刷部に対する定着部からの廃熱による悪影響を効果的に防止できると共に、第1画像形成部で発生したオゾンの分解促進及び筐体内の廃棄インク液の水分蒸発促進効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(A)は本発明の第1実施例に係る複合画像形成装置の概略側断面図、(B)は(A)の概略正面図である。
【図2】第1実施例の概略斜視図である。
【図3】第2画像形成部の概略平面図である。
【図4】本発明の臭気除去装置の分解斜視図である。
【図5】臭気除去装置の一部切欠き側断面図である。
【図6】臭気除去装置の他の例を示す要部断面図である。
【図7】(A)は第2実施例に係る複合画像形成装置の概略側断面図、(B)は(A)の概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、本実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施例を適宜変更できることは言うまでもない。
【0023】
図1(A)は本発明を適用した第1実施例の複合画像形成装置1の概略側断面図、図1(B)は概略正面図である。この複合画像形成装置1は、プリンタ機能、ファクシミリ機能、コピー機能、及び原稿(画像)読取機能等の複数の機能を備えているが、本発明はプリンタ装置またはコピー装置に適用しても良い。
【0024】
[基本形態]
第1実施例の複合画像形成装置1は、図1(A),(B)に示すように、合成樹脂製の射出成形品などからなる装置本体としてのハウジング2内には、その下段側に、電子写真方式によって画像形成を行なう第1画像形成部3が配置され、それより上段側にインクジェット方式によって画像形成を行なう第2画像形成部4が配置される。
【0025】
[第1画像形成部]
第1画像形成部3には、第1給紙トレイ5と第1印刷部6と第1排紙部7とが下から順に設けられている。また、第1画像形成部3には、第1給紙トレイ5から給送される被記録媒体が第1印刷部6を経て第1排紙部7に至る第1用紙経路8が設けられている。以下、被記録媒体とは、普通紙、写真印刷用の表面コーティングされた光沢紙などの特殊紙、OHPフィルムなどを言い、以下単に用紙という。
【0026】
第1用紙経路8には、第1給紙トレイ5から給送される用紙P1が第1印刷部6へ送られる前Uターン経路9がハウジング2の手前側に配置されており、第1用紙経路8は、前Uターン経路9と、後述する第1印刷部6及び定着部18を通過する実質的に水平状の搬送路と、定着部18からそれより上方の第1排紙部7に至るハウジング2の奥側に配置された奥Uターン経路20とにより側面視でS字状に形成されている。
【0027】
第1給紙トレイ5と第1印刷部6と第1排紙部7と第1用紙経路8並びに定着部18はハウジング2の正面からの投影視において、ハウジング2の幅方向の中央部に配置されおり、定着部18はハウジング2の平面からの投影視(平面視投影面積内)において、ハウジング2の奥側に配置されている。
【0028】
第1給紙トレイ5の底板上には、堆積された用紙P1を載せる回動可能な押圧板10の一端(自由端)がばね11を介して上向きに付勢されて、最上層の用紙Pは送りローラ12に当接する。第1給紙トレイ5におけるハウジング2の手前側には前Uターン経路9の少なくとも下半部が一体的に形成されている。また、送りローラ12と前Uターン経路9の下端部との間には給送される用紙Pを1枚ずつに分離するためのバネで付勢された分離パッド13は第1給紙トレイ5に設けられている。送りローラ12及び分離パッド13に当接する分離ローラ14はハウジング2側に設けられている。第1給紙トレイ5はハウジング2の手前側から挿抜操作できる構成である。
【0029】
第1印刷部6は、感光体ドラム15、現像ローラ16及び現像トナーカートリッジ17、帯電器23などが備えられたプロセスユニットからなる。
【0030】
外部装置などから送られたデータに基づき印刷指令を受けると、第1給紙トレイ5上の最上層の用紙P1が送りローラ12と分離パッド13及び分離ローラ14を介して、前Uターン経路9に送られ、次いでレジストローラ対19にて先端位置合わせ及び斜行除去される。不図示のレーザスキャナユニットから照射された画像情報であるレーザ光が反射ミラーを経由して感光体ドラム15の表面に照射される。そして、公知の電子写真プロセスにより現像される。レジストローラ対19で待機していた用紙P1が感光体ドラム15の個所を通過してトナー画像が転写され、ついで、定着部18を通過することにより、トナー画像が用紙P1に定着される。その後、奥Uターン経路20から排紙ローラ対21を経て第1排紙部7に印刷済の用紙P1はその印刷面を下にして排出されるのである。本実施例におけるトナー画像は、モノクロ画像である。
【0031】
なお、第1給紙トレイ5が配置された上部のハウジング2の前面には、前Uターン経路9の終端へ用紙P1を手差しで供給するため手差しトレイ22が設けられている。そのため、手差しトレイ22上の用紙は、レジストローラ対19を経て第1印刷部6にて画像が印刷されたのち、奥Uターン経路20から排紙ローラ対21を経て第1排紙部7に印刷済の用紙Pはその印刷面を下にして排出されるのである。
【0032】
[第2画像形成部]
インクジェット式の第2画像形成部4には、第2給紙トレイ30と第2印刷部31と第2排紙部32とが順に設けられている。本実施例では、第2給紙トレイ30のハウジング2の手前側上部に第2排紙部32が接続または載置されている。第2給紙トレイ30はハウジング2の手前側に対して挿抜操作できる構成である。従って、第2給紙トレイ30をハウジング2の手前に対して挿抜すると、第2排紙部32も同時(一体的に)に挿抜できることになる。
【0033】
第2画像形成部4には、第2給紙トレイ30から給送される用紙P2が第2印刷部31を経て第2排紙部32に至る第2用紙経路33が設けられている。第2給紙トレイ30におけるハウジングの奥側の上方に第2印刷部31が配置される。従って、第2用紙経路33には、第2給紙トレイ30から給送される用紙P2が第2印刷部31へ送られるUターン経路34がハウジング2の奥側に配置されていることになる。
【0034】
本実施例における第2印刷部31は、カラーインクジェットプリンタ部であり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクを下向きに吐出する記録ヘッド(不図示)を備えたキャリッジ35がプラテン36上を通過する用紙P2に対してその通過方向と直交する主走査方向に往復移動する。
【0035】
第2給紙トレイ30は、それに堆積された用紙P2の給送方向下流側端部に、分離爪などの摩擦抵抗の大きい分離手段を備えた傾斜分離板が設けられている。そして、第2給紙トレイ30は用紙P2の給送方向下流側端部が上流側端部よりも下位置になるように、傾斜状に配置されている。この構成により、ハウジング2の開口部2aの正面側の上下寸法が奥側の上下寸法より大きく採ることができるので、第2給紙トレイ30とそれより下方の第1排紙部7との間の上下間隔を大きくすることができて、第1排紙部7に排紙された用紙の抜き出し操作がし易くなる。
【0036】
給紙手段37は、下端に給紙ローラ38を備えたアーム39が給送方向下流に行くに従って下向きとなるように配置され、アーム39の基端が不図示の駆動軸を中心にして回動する。また、アーム39に設けられた不図示の伝動手段を介して駆動軸から給紙ローラ38に回転力が伝達される。
【0037】
第2給紙トレイ30と第2印刷部31と第2排紙部32とは、ハウジング2の正面からの投影視(正面視投影面積内)において、ハウジング2の幅方向(左右方向)の中央部に配置されている。
【0038】
第2印刷部31における記録ヘッドが搭載されたキャリッジ35は、不図示の箱型のメインフレームにて支持され、Y軸方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1及び第2ガイド部材40、41とに跨がって摺動自在に支持(搭載)されて往復移動可能となっている。
【0039】
キャリッジ35を往復移動させるために、用紙搬送方向の下流側に配置されたガイド部材41の上面には、主走査方向(Y軸方向)に延びるように配置されたタイミングベルト42がプーリに巻回され、そのタイミングベルト42を駆動するCR(キャリッジ)モータ43は第2ガイド部材41の下面に固定されている。
【0040】
搬送される用紙P2の幅(用紙搬送巾)より外側には、その一端側(実施形態では、図3で左端部位)にフラッシング部(請求項の廃棄インク受け部に相当)44が、また、他端側(図3で右端部位)にメンテナンス手段としてのメンテナンス部45がそれぞれ配置されている。これにより、記録ヘッドはフラッシング部44にて記録動作中に定期的にノズルの目詰まり防止のためのインク吐出を行い、フラッシング部44にてインクを受ける。メンテナンス部45では、キャリッジ35が待機する位置であって、メンテナンス部45におけるキャップ部(不図示)が記録ヘッドのノズル面を下方から覆って色毎にインクを選択的に吸引したり、記録ヘッド上の図示しないバッファタンク内の気泡を除去するための回復処理等を行う。なお、キャリッジ35がメンテナンス部45に横方向に接近移動するとき、図示しないクリーナ(ワイパブレード)でノズル面を拭いてクリーニングを行う。第2印刷部31は上記メンテナンス部45を少なくとも含み、より好ましくはフラッシング部44をさらに含む。
【0041】
カートリッジ収納部46は、ハウジング2の前側であって、用紙搬送巾より外側(実施例では、ハウジング2の左端部に設けられており、カートリッジ収納部46の前面を開閉可能な扉46aにて覆う。カートリッジ収納部46内には、フルカラー記録のための4色(ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のインクを各々収容した高さ寸法の高いほぼ矩形箱状のインクカートリッジ47が挿抜可能に収納されている。
【0042】
そして、各インクカートリッジ47からインクジェット式の記録ヘッドにそれぞれインクチューブ48が連結されて、インクを供給するように構成されている。なお、4色よりも多数のインク色を使用する場合(6色〜8色等)には、そのインク色の数に応じたインクカートリッジをカートリッジ収納部46に収納可能に構成すれば良いし、インクチューブ48もインクカートリッジの数に合わせて増やせばよい。
【0043】
そして、外部装置などから送られたデータに基づき印刷指令を受けると、第2給紙トレイ30上に堆積された用紙P2は、給紙手段37と上記分離手段との協働作用にて1枚ずつに分離されて、Uターン経路34へ給送され、レジストローラ対53を経てプラテン36上に搬送される。そして、キャリッジ35は公知のように主走査方向に移動しながら、記録ヘッドのノズルから用紙P2にインクを選択式に吐出する。そのようなキャリッジ35の移動と用紙の移動とを繰り返することにより、用紙P2上には所望の画像が記録されるのである。第2印刷部31で、用紙P2の表面にカラー印刷された後、排紙ローラ対54を経て第2排紙部32に排出されるのである。
【0044】
なお、第1排紙部7の上方には、少なくともハウジング2の前側での上下仕切り壁を有することなく、第2給紙トレイ30が配置されている。
【0045】
また、第2画像形成部4より上側には、コピー機能やファクシミリ機能のための原稿(画像)読取機能を有する画像読取部55が備えられている。ハウジング2の上面には、原稿を載置することができる載置用のガラス板が設けられている。そして、ハウジング2の一側縁における枢軸部を介して原稿押えカバー体57がガラス板を覆うことができるように上下回動可能に装着されている。この原稿押えカバー体57の下面には、白色などの原稿押え板(不図示)が固定されている。
【0046】
画像読取部55は公知のコンタクトイメージセンサがガラス板に載置された原稿の画像を走査しながら読み取る構成などである。
【0047】
原稿読み取り部は、複数枚の原稿を自動的に読み取るいわゆる原稿自動送り装置(ADF 装置)が搭載されていてもよい。
【0048】
また、ガラス板より前方に各種操作ボタンを有する操作部56aや液晶などの表示部56b等を備えた操作パネル部56が設けられている。
【0049】
ところで、電子写真方式によるモノクロのトナー画像の形成の場合と、カラーのインク画像形成の場合を比較すると、前者の印刷速度は後者に比べて格段に速い。しかも前者のランニングコストは後者のそれに比べても格段に安い。また、通常のユーザーが、モノクロ画像のみで、テキストデータの印刷を行なう頻度は、カラーインク画像で印刷するよりは遥かに多い。
【0050】
従って、上記の複合画像形成装置にあっては、電子写真方式によるモノクロのトナー画像の形成のための定着部からの廃熱の温度が高く、且つその熱発生時間が長い。
【0051】
反面、上記トナー画像形成時には、インクジェットヘッドは不使用状態で且つ待機位置(メンテナンス位置)にてノズル面がキャップで覆われた状態で停止しているから、インクジェットヘッドが定着部18より上方に位置していると、当該インクジェットヘッドなどの印刷部は定着部18からの廃熱の悪影響を受け易い。
【0052】
また、各色毎のインクカートリッジ47からインクチューブ48を介してインクジェットヘッドにインクを供給する場合、定着部18からの廃熱でインクカートリッジ47やインクチューブ48が高温になると、内部のインクや空気が膨張して、インクジェットヘッドからインクが不用意に漏出するという虞もある。
【0053】
定着部からの廃熱の悪影響が及ばないように、定着部とインクジェットの上記各部分を大きく離間させるとすれば、装置本体が大きくなり、折角1つの装置本体内に、2つの画像形成部を纏めて集約させてコンパクトにした意義がなくなる。
【0054】
そこで、本願では、定着部18からの廃熱を利用してインク成分の分解、吸着を促進すると共に主として第1印刷部6の帯電器23から発生するオゾンの分解を促進できる構成を有する臭気除去装置70を備えることにより、複合画像形成装置の外部に臭気を出さないようにするものである。そのため、ハウジング2の正面からの投影視において、臭気除去装置70は第2給紙トレイ30の左右両側に配置され、且つ第2給紙トレイ30と実質的に同じ高さ位置に配置されている。また、上記第2印刷部31は2つの臭気除去装置70と第2給紙トレイ30との上方に跨がって配置されている。
【0055】
また、ハウジング2の一方の側板には、空気の流入口51が開口され(図1及び図2参照)、他方の側部(好ましくは、ハウジング2の奥側に近い位置)に排気用のフアン52が配置され、ハウジング2の他方の側板に開口された排気口から、ハウジング2内の空気が排出されるように構成されている。
【0056】
本発明の臭気除去装置70は、 図4及び図5に示すように、筐体71とその上面を開閉可能に覆う蓋体72とからなる。筐体71の底部(底板)71aには、1乃至複数の気体通路部73が形成され、この各気体通路部73の表面にオゾン分解触媒を有するオゾン分解フィルタ74が配置されている。
【0057】
筐体71の内の底部側には廃液吸収材75が配置されている。さらに、筐体71の内の上部、例えば蓋体72の下面には脱臭用吸着材76が配置されている。そして、筐体71の側板71bのうち少なくとも1つには、廃液吸収材75と脱臭用吸着材76との間の空間を通過する気体の排出口77が設けられている。さらに、筐体71の他の側板71bには、上記フラッシング部44及びメンテナンスユニット45で受けられた廃棄インクをインク通路またはインクチューブにて連通されて筐体71内へ流入するためのパイプ接続口79が設けられている。
【0058】
図4に示すように、筐体71は高さ寸法が低く、底面積の大きい扁平で上面開放された筐体である。より詳しくは、筐体71の底部の面積が、四側方の側面の合計面積よりも大きく設定されている。さらに別の実施例として、底部の面積よりも上面の面積の方が大きくなるような台形に形成することがより好ましい。
【0059】
定着部18からの廃熱を含み、且つ第1印刷部6の帯電器23から発生するオゾンを含む空気(熱気流)を筐体71の底部、ひいては気体通路部73に導くための気体通路49がハウジング2内の左右両側に形成されている(図1(B)参照)。筐体71の排出口77から出た気体が排気用のフアン52に導かれる排気通路50は第2画像形成部4の側方等に形成されている(図1(B)参照)。
【0060】
気体通路部73は、筐体71の底部側の内径よりも筐体71の内部の上部側の内径が小さい筒状体であり、筒状体は截頭円錐状または内径面が2次曲面状に湾曲したノズル形状であっても良い。この筒状体の内径面にオゾン分解触媒を含むオゾン分解フィルタ74が貼着される等して配置されている。
【0061】
特開2006−150290号公報に開示されているように、オゾン分解触媒は酸化マンガン系、硝酸マンガン等のマンガン化合物(酸化物)やニッケル酸化物、を主成分とする。オゾン分解触媒を担持する担持体は多孔質状担体であり、三次元網目構造或いはハニカム構造を有する多孔質セラミックスであっても良い。
【0062】
廃液吸収材75としては、廃棄インク液等の廃液の吸収性が高いスポンジ体や多孔質フォームが好ましい。他方、脱臭用吸着材76としては、活性炭素やシリカ等がある。また、筐体71には、廃液吸収材75が配置されているものであるから、臭気除去装置ひいてはハウジング2を傾けても廃棄インクが不用意に筐体71から零れ出さない。
【0063】
上述のように構成すると、下方の熱源である定着部18からの廃熱により発生する上昇気流にオゾンを含む空気を載せることで、筐体71の底部、ひいては気体通路部73に迅速に導くことができる。そして、定着部18からの廃熱を含み、且つ帯電器23から発生するオゾンを含む空気(熱気流)が筐体71の底部等の外表面に接触して加温し、筐体内部の廃液吸収材75に含浸された廃棄インク液を蒸発させやすくする。他方、気体通路部73を上方に通過するオゾンを含む空気(熱気流)がオゾン分解フィルタ74に接触している間に、オゾンを効率良く分解し、酸素分子と活性酸素原子となる。
【0064】
また、気体通路部73の上端から筐体71内に流入した空気(熱気流)内のオゾン分解後の活性酸素原子及び廃液吸収材75から蒸発した廃棄インクの匂い成分及び水分は、廃液吸収材75と脱臭用吸着材76との間の空気流路78を通過中に脱臭用吸着材76に接触あるいは気体同士が攪拌されることで、活性酸素原子と廃棄インクの匂い成分とが反応して、廃棄インクの匂い成分が分解される。また、未反応成分や水分は排出口77に近い側の脱臭用吸着材76に捕捉される。それらのため、筐体71の排出口77から排出される空気中に含まれるオゾンが無くなるとともに、廃棄インクの匂い成分(悪臭)及び水分も無くなるのである。
【0065】
気体通路部73を筐体71の底部側の内径よりも筐体71の内部の上部側の内径が小さい筒状体に形成することにより、直円筒状体のときと比べて、オゾン分解フィルタ74の配置面積が増大すると共に、筐体71内への空気(熱気流)の流速が速められることになり、上記活性酸素原子と廃棄インクの匂い成分との攪拌が促進できる。さらに、図6のように、筐体71内上部の脱臭用吸着材76の表面のうち気体通路部73の上端に近い部分を凹み形成することにより、その表面を大きくして、上記攪拌作用の促進と未反応成分や水分の捕捉作用の促進とが図られる。筐体71内上部の脱臭用吸着材76は網目の立体構造になったものを採用すると、吸着効率が高くなる。
【0066】
また、筐体71の少なくとも底部が良熱伝導部材にて形成されていることが好ましい。このように構成することにより、筐体71内の廃液吸収材75に溜まった廃棄インク液の水分の蒸発性能が高くなり、結果的に、筐体71内の廃液吸収材75における廃棄インク液の収容能力が高くなり、長期の使用に応えることができる。
【0067】
上記の構成により、図1(B)及び図2に示すように、第1給紙トレイ5はハウジング2の前側から挿抜可能であり、第2給紙トレイ30は、ハウジング2の前面の開口部2aから挿抜可能である。第1排紙部7及び第2排紙部32も開口部2aに対して開放されているので、第1排紙部7及び第2排紙部32上の用紙P1、P2は開口部2aから取り出すことができる。
【0068】
定着部18より上方のハウジング2内の空間には、第1排紙部7によって区切られた区域と、当該第1排紙部7より上方位置で第2給紙トレイ30と左右に2つの臭気除去装置70(筐体71)の並びによって区切られた区域が存在する。従って、フアン52を駆動しない状態での定着部18で発生した廃熱が通る熱流路は、第1排紙部7より上方位置で第2給紙トレイ30と2つの筐体71の並び部分によって区切られた区域から、開口部2aを経て装置外に至るものとなる。
【0069】
他方、フアン52を駆動した場合には、開口部2aや流入口51が空気の流入部となり、第1排紙部7より上方位置で第2給紙トレイ30と2つの臭気除去装置70の並び部分によって区切られた区域からフアン52近傍の排気口へ至る通路が定着部18で発生した廃熱が通る熱流路としての気体通路49や排気通路50となる。
【0070】
そして、合成樹脂材などの熱不良導体で作られた第2給紙トレイ30や臭気除去装置70及び第2給紙トレイ30に搭載された用紙、並びに臭気除去装置70内の廃液吸収材75がそれぞれ熱不良導体であることから、これらの部材の配置によって定着部18からの廃熱の伝導(伝達)を遮断する断熱層が形成されることになる。従って、フアン52の駆動・非駆動の如何に拘らず、第2給紙トレイ30と2つの臭気除去装置70の並び部分よりも上方位置である第2印刷部31、特にメンテナンス部45の位置で待機している記録ヘッドなどには、定着部18からの廃熱による悪影響が及ばないようにすることができるのである。
【0071】
また、定着部18はハウジング2の奥側で、且つハウジング2の左右方向の中央部に位置しているのに対して、カートリッジ収納部46はハウジング2の前側寄り且つ一側方に偏倚した位置に配置されているから、カートリッジ収納部46内に収容されたインクカートリッジ47内のインクに、定着部18からの廃熱による悪影響が及ばないのである。
【0072】
また、定着部18からの廃熱によって、各臭気除去装置70内の廃液吸収材75に吸収されている廃棄インク液の水分が蒸発し易い結果、廃液吸収材75における廃棄インク液の収容能力が高くなり、長期の使用に応えることができるのである。臭気除去装置70を構成する部材で特に底部の部材が良熱伝導部材であると、定着部18からの廃熱を吸収しやすくなり、廃棄インク液の水分蒸発性能を高めることができる。このように、水分の蒸発の促進により、廃液吸収材75を必要以上に大きくすることを回避でき、複合画像形成装置を小型化できる。
【0073】
図7(A)及び図7(B)に示す第2実施例では、第1実施例の構成に加えて、第1用紙経路8の中途部であって、ハウジング2の奥側には、第1排紙部7への経路と第2印刷部31への経路とに選択的に用紙P1を搬送させるフラッパ58付きの第3用紙経路59が配置されているものである。第3用紙経路59には、複数個所に搬送ローラ対が設けられている。
【0074】
この実施例においても、第1実施例と同様の構成で、第2給紙トレイ30の左右両側に、それぞれ廃液吸収材75が収容された臭気除去装置70を配置している。従って、第1実施例と同様に、第2印刷部31には定着部18からの廃熱による悪影響を与えることがなく、且つ臭気除去装置70内の廃液吸収材75に吸収されている廃棄インク液の水分が蒸発し易くなる。このように、水分の蒸発の促進により、廃液吸収材75を必要以上に大きくすることを回避でき、複合画像形成装置を小型化できる。また、臭気除去装置70による廃棄インク成分の脱臭並びにオゾン分解促進効果も有する。
【0075】
この第2実施例では、第1給紙トレイ5上から給送された用紙P1を第1印刷部6で電子写真プロセスにより画像形成された後、第3用紙経路59を経由してレジストローラ対53を経て第2印刷部31に搬送されると、用紙P1の他面にカラー印刷(インク印刷)することができる。第2給紙トレイ30からの用紙P2に対して第2印刷部31にてカラー印刷することができることは勿論である。
【0076】
第2実施例の変形例として、第1画像形成部3にフラッパ58部からレジストローラ対19の搬送上流側に用紙P1をリターン(反転搬送)させるための第1リターンパス60を設ける一方、第2画像形成部4に排紙ローラ対54の搬送下流側に正逆回転可能なリターンローラ対61を備え、リターンローラ対61からレジストローラ対53の搬送上流側に用紙P1(P2)をリターン(反転搬送)させるための第2リターンパス62を設ける。なお、この場合、排紙ローラ対21も正逆回転可能に構成する。第1及び第2リターンパス60、61の中途部に搬送ローラ対を設けることは勿論である。
【0077】
このように構成すれば、1枚の用紙の両面に、電子写真プロセスによる画像形成(以下、トナー画像形成という)と、カラーインクによる画像形成(以下、インク画像形成という)とを実行することができる。即ち、第1給紙トレイ5からの用紙P1の片面に第1印刷部6にてトナー画像形成されたものを第1用紙経路8を経て排紙ローラ対21の個所まで搬送し、用紙P1の後端を不図示のセンサにて検出すると、排紙ローラ対21を逆回転させて用紙P1を第1リターンパス51を介して再度第1用紙経路8のレジストローラ対19の搬送上流側に戻し、第1印刷部6にて、用紙P1の他面にもトナー画像形成が可能となる。
【0078】
そして、用紙P1の両面にトナー画像形成した後、第3用紙経路49を経由して第2印刷部31にてインク画像形成を付加することができるし、第2リターンパス62を経由して再度第2印刷部31にて印刷作業を実行すれば、1枚の用紙P1の両面に、インク画像形成とトナー画像形成とを行なえる。勿論、第1印刷部6または第2印刷部31において一方の画像形成動作を実行しないで、用紙P1(P2)を通過させることもできる。
【0079】
上記の構成により、本願発明によれば、インク画像形成とトナー画像形成の両方の用途に兼用できるから、装置の構造を簡略化でき、製造コストが低減できると共に、装置本体(ハウジング2)も小型化できる。
【0080】
なお、フラッシング部44をメンテナンス部45と同じ側に設けた場合には、臭気除去装置70を第2給紙トレイ30の一側にのみ配置しても良い。その場合でも、第2印刷部31に対する定着部18からの廃熱による悪影響を防止できるし、臭気除去装置70による廃棄インク成分の脱臭並びにオゾン分解促進効果も前記第1及び第2実施例と同様に奏する。
【0081】
本発明の臭気除去装置70は、カラーレーザプリンタ及びモノクロレーザプリンタの複合画像形成装置に適用する以外に、業務用などの大型のインクジェット専用プリンタで、インクの使用量が多い場合に、そのインク成分の分解のためにオゾン発生装置を備えた機種に本発明の臭気除去装置70を適用すると、廃棄インク成分の脱臭並びにオゾン分解促進効果がより一層得られる。また、オゾンの酸化力を利用した酸化装置(例えば、工業用工場で発生する有害物質の酸化分解装置)から排出される廃液及びそれとは発生源が別の個所で発生する廃オゾンとを同時に処理する装置、等にも適用することができる。なお、オゾン発生装置としては、スコロトロン等のコロナ放電装置の他種々のものが採用され得る。
【符号の説明】
【0082】
1 複合画像形成装置
2 装置本体としてのハウジング
3 第1画像形成部
4 第2画像形成部
5 第1給紙トレイ
6 第1印刷部
7 第1排紙部
8 第1用紙経路
30 第2給紙トレイ
31 第2印刷部
32 第2排紙部
33 第2用紙経路
44 フラッシング部
45 メンテナンス部
46 カートリッジ収納部
47 インクカートリッジ
70 臭気除去装置
71 筐体
72 蓋体
73 気体通路部
74 オゾン分解フィルタ
75 廃液吸収材
76 脱臭用吸着材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の底部に当該筐体の内部に気体を導くための1乃至複数の気体通路部が形成され、この各気体通路部の表面にオゾン分解触媒が配置され、前記筐体の内の底部には廃液吸収材を配置し、前記筐体の内の上部には脱臭用吸着材が配置され、前記筐体には、前記廃液吸収材と前記脱臭用吸着材との間を通過する気体の排出口が設けられていることを特徴とする臭気除去装置。
【請求項2】
前記気体通路部は、前記筐体の底部側の内径よりも前記筐体の内部の上部側の内径が小さい筒状体であり、この筒状体の内径面に前記オゾン分解触媒を含むオゾン分解フィルタが配置されていることを特徴とする請求項 1に記載の臭気除去装置。
【請求項3】
前記筐体は、少なくとも底部が良熱伝導部材にて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の臭気除去装置。
【請求項4】
装置本体の下側に電子写真方式によってトナー画像の形成を行なう第1画像形成部が配置され、それより上部に、インクジェット方式によってインク画像の形成を行なう第2画像形成部が配置されてなる複合画像形成装置であって、
前記請求項1乃至3のいずれかに記載の臭気除去装置における前記筐体内の廃液吸収材は、前記第2画像形成部による廃棄インクが収容されるように構成し、
前記第1画像形成部における定着部から発生した廃熱気流が少なくとも前記筐体の前記気体通路部を通過し、前記筐体内及び前記排出口を経て装置本体外に排出されるように、前記装置本体に気体流路を形成したことを特徴とする複合画像形成装置。
【請求項5】
前記第1画像形成部における第1給紙トレイと第1印刷部と第1排紙部と加熱による定着部と、前記第2画像形成部における第2給紙トレイと第2印刷部と第2排紙部とは、前記装置本体の正面からの投影視において、当該装置本体の中央側に配置され、
前記定着部は、前記装置本体の平面からの投影視において当該装置本体の奥側に配置され、
前記筐体は、前記第2給紙トレイの少なくとも左右いずれか一方の側方に配置され、
前記第2印刷部は前記第2給紙トレイ及び前記筐体の上方に跨がって配置されていることを特徴とする請求項4に記載の複合画像形成装置。
【請求項6】
前記第2印刷部には、廃棄インク受け部とメンテナンス部とを含んでいることを特徴とする請求項4または5に記載の複合画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−180283(P2011−180283A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42983(P2010−42983)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】