衛星配信テレビのための暗号化システム
ある実施形態によるテレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを複数の受信機へ送信することにより、少なくとも1つのCAS又は少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。その他の実施形態は、本要約書で説明する特徴から逸脱するので、この要約書を限定的なものと見なすべきではない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2002年1月2日に出願された米国特許第2003−0026423A1号、第7,139,398号、第7,124,303号、第7,151,831号、第7,127,619号、2002年12月13日に出願された第7,120,250号、及び2005年4月1日に出願された第2005−0192904A1号に関する。これらの出願は、本発明による特定の実施形態に基づいて使用される多重選択暗号化技術を表すものである。これらの文献は引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
(著作権及び商標表示)
本特許文書の開示部分は、著作権保護の対象内容を含む。著作権の権利所有者は、合衆国特許商標庁の特許ファイル又は記録内に表されるとおりに特許文書又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。商標は、これらそれぞれの所有者の所有物である。
【0003】
上述の特許は、部分的多重暗号化又は選択的多重暗号化と(置き換え可能に)呼ばれる技術に関する。この技術を使用して、本来互換性の無い受信機を共通ネットワーク上で動作できるようにするために、本来互換性の無い暗号化技術を単一のテレビケーブルシステムなどに組み合わせることができる。これらの文献は、Sony Electronics社のPassage(商標)選択的多重暗号化技術に関する。
【背景技術】
【0004】
現在では、デジタル権利管理(DRM)で暗号化したコンテンツを得るための主な方法は、インターネット接続されたパーソナルコンピュータ(PC)を介して行われる。別の方法は、MS WMDRM(Microsoft Windows Media DRM)を使用して暗号化されたケーブルコンテンツをPCに取り込むために使用するOpenCable Uni−directonal Receiver(OCUR)ボードを使用して行われるように、CA−to−DRM(デジタル権利管理の限定受信)から基本的権利のいくつかを翻訳することである。OCURボードは、CableCARD(商標)(CableLabsに準拠するPoint of Deploymentの商標)のホストとして機能する。OCURボードによる同調及び復調後、スクランブルをかけたコンテンツが、挿入されたCableCARDへ送信される。CableCARDのCAは、コンテンツのスクランブルを外す。OCURボードへ戻る前に、コンテンツは、DFAST(ダイナミックフィードバックアレンジメントスクランブリング技術)コピー保護を使用して再度保護される。OCURボードは、コピー保護されたコンテンツのスクランブルを外し、その後これにDRMで再度スクランブルをかける。本明細書の作成時点では、MS WMDRMが、OCURボードと共に使用できる唯一の承認されたアクティブなDRMシステムである。DRM暗号化コンテンツはIPパケットの形にフォーマットされ、USBインターフェイスを介してPCマザーボードへ送信される。DFASTコピー保護インターフェイスは、2ビットのデータを含むとともに「コピーワンス」、「コピーネバー」、及び「コピーフリー」のみを定義するコピー制御情報(CGI)のみを取り扱う。従って、サービスプロバイダが、コンテンツを1日又は2日間視聴できるなどの、ダウンロードしたコンテンツのレンタル期間のようなビジネスルールを定義することは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付の図面と併せて行う以下の詳細な説明を参照することにより、構成及び動作方法を示す特定の例示的な実施形態、並びに目的及び利点を最も良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の特定の実施形態による態様における、本選択的暗号化構成がオーバーレイされた例示的なローカルトゥローカル衛星テレビシステムを示す図である。
【図2】本発明の特定の実施形態による例示的な中央アップリンク構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の特定の実施形態による選択的多重暗号化オーバーレイによって可能になる4つの例示的なサービスを示す図である。
【図4】本発明の特定の実施形態による例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図5】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図6】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図7】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図8】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1又はDRM−2のいずれかと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図9】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1と互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図10】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1又はDRM−2のいずれか並びにカバレッジキーと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図11】本発明の特定の実施形態によるDRM−1及びカバレッジキーのみと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、多くの異なる形の実施形態が可能であるが、図面には特定の実施形態を示すとともに本明細書で詳細に説明しており、このような実施形態の開示は原理の一例として見なすべきであり、図示及び説明する特定の実施形態に本発明を限定することを意図するものではない。以下の説明では、図面のいくつかの図において同じ参照番号を使用して同様の、類似の又は一致する部分について説明する。
【0008】
本明細書で使用する「1つの(英文不定冠詞)」という用語は、1又は1よりも多い、と定義される。本明細書で使用する「複数の」という用語は、2又は2よりも多い、と定義される。本明細書で使用する「別の」という用語は、少なくとも第2の又はそれ以上の、と定義される。本明細書で使用する「含む(including)」及び/又は「有する(having)」という用語は、「からなる(comprising)」(すなわち包括的な用語)と定義される。本明細書で使用する「結合される」という用語は、必ずしも直接的接続、及び、必ずしも機械的接続を定義するものではないが、「接続される」と定義される。本明細書で使用する「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語又は類似の用語は、コンピュータシステム上での実行を意図された一連の命令であると定義される。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」は、実行可能なアプリケーション、アプレット、サーブレット、ソースコード、オブジェクトコード、共用ライブラリ/ダイナミックロードライブラリ、及び/又は、コンピュータシステム上での実行を意図されたその他の一連の命令における、サブルーチン、関数、手順、オブジェクト方法、オブジェクトの実行を含むことができる。
【0009】
本明細書で使用する「プログラム」という用語を第2の状況(上記の定義を第1の状況とする)で使用することもできる。第2の状況では、この用語は「テレビ番組」という意味で使用される。この状況では、この用語は単一のテレビ番組として解釈され、電子番組ガイド(EPG)で伝えられるようなあらゆるまとまった一連のオーディオビデオコンテンツを意味するために使用され、このコンテンツが、映画、スポーツイベント、連続番組の一部、ニュース放送等のいずれであるかは関係ない。この用語はまた、電子番組ガイドでは番組として伝えることができないコマーシャルスポット及びその他の番組様のコンテンツを含むと解釈することもできる。
【0010】
本明細書を通じて、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「ある実施形態」、又は類似の用語についての言及は、実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通じて至るところに出現するこのような語句は、必ずしも全てが同じ実施形態について言及するものではない。さらに、本発明を限定しない1又はそれ以上の実施形態では、上記特定の特徴、構造又は特性をあらゆる好適な態様で組み合わせることができる。
【0011】
本明細書で使用する「又は」という用語は、いずれか1つ又はいずれかの組合せを含み、或いは意味するものとして解釈すべきである。従って、「A、B又はC」は、「A、B、C、AとB、AとC、BとC、AとBとC、のいずれか」を意味する。この定義に対する例外は、要素、機能、ステップ又は行為の組合せが何らかの形で本質的に互いに相容れない場合にのみ生じる。
【0012】
本明細書で使用する「プロセッサ」、「コントローラ」、「CPU」及び「コンピュータ」などの用語は、ハードプログラムされた、特定用途の、汎用の、及びプログラマブル装置のいずれをも含み、このような複数の装置又は単一の装置を分散型又は集中型のいずれかの形で無制限に含むことができる。
【0013】
本明細書で使用する「クリティカルパケット」という用語は、多重選択暗号化(MSE)の技術で得られた意味を有することが意図されており、選択されるパケットは暗号化のために選択され、これらは「クリティカルパケット」と見なされる。これらのパケットは、いくつかの実施形態では十分なコンピューティングリソースを与えられた他のパケットから得ることができるので、絶対的な意味ではクリティカルでない。正しくは、これらを復号化できない場合、これらは完全なビデオ及びオーディオの正しいデコード又は解凍又は再生にとってクリティカルである。しかしながら一般的に言えば、セキュリティの意味からは、これらが正しい再生にとって非常に重要であることが明らかに望ましいが、多重選択暗号化システムでは、帯域幅を保護することによりセキュリティのバランスが幾分保たれ、より重要なセキュリティは帯域幅を犠牲にして得られることが多い。クリティカルパケットに選択されなかったパケットは、「ノンクリティカルパケット」と呼ぶことができる。
【0014】
多重選択暗号化(MSE)を使用して、DRM暗号化パケットを、衛星アップリンクから、DRM暗号化パケットを消費する消費者の受信機、TV、PC又は携帯機器まで送信することができる。衛星配信DRMコンテンツは、サービスオペレータによるコンテンツ全体にわたるハッキング又は制御不能の影響を受けやすい可能性のあるコンテンツを復号化及び再暗号化する必要なく配信することができる。DRMコンテンツは、商用受信機にアグリゲーションサービスを提供すると同時に配信することができる。本発明による特定の実施形態によれば、衛星テレビサービスプロバイダが、DRM暗号化デジタルテレビ消費コンテンツを衛星アップリンクから配信できるようにされる。ある実施形態では、これにより、テレビコンテンツをより直接的に、高品質で、より制御できる形で配信するという利点を提供することができる。CA及びDRM暗号化コンテンツは、消費者衛星受信機によって消費するために配信することができるが、商用及びその他の消費者装置へ伝送することもできる。ノンクリティカルパケットは、クリアな形で、又は(米国特許第2005−0192904号に大まかに記載されるような)カバレッジキー又はCAキーを使用して暗号化した形で送信することができる。コンテンツ全体にわたってセキュリティを拡張してサービスプロバイダの制御を容易にするために使用されるCAキーでDRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化することもできる。このアプローチは、数多くのeコマースシナリオを可能にすることができる。
【0015】
ここで図1を参照すると、ローカルトゥローカル通信構成の例示的な図を示している。この構成は、衛星テレビ加入者にローカルテレビチャンネルを提供するために使用されるが、この構成を有利に使用して、その他の地理的領域又はより広い地理的領域に再送信されるコンテンツのためのアップリンクを提供することもできる。図示のように、2つの地理的地域A及びBを10及び20として示している。個々の地理的地域は、地域10では12、14及び16、及び地域20では22、24及び26などの、それぞれの領域にサービスを提供する複数のローカル放送局を含むことができる。放送局12、14及び16は、いずれの適当な通信リンク(衛星、ブロードバンドリース回線、インターネット、プライベートネットワーク、その他)であってもよい通信リンク32、34及び36をそれぞれ介して、自社のコンテンツを中央アップリンクサイト30へそれぞれ送る。同様に、放送局22、24及び26は、通信リンク42、44及び46をそれぞれ介して、自社のコンテンツを中央アップリンクサイト30へそれぞれ送る。次に、中央アップリンクサイトは、衛星送信機及び静止衛星60へのパラボラアンテナ50を使用して、複数のローカル放送局からのコンテンツを選択的に多重暗号化して多重化し、これらのそれぞれの地理的地域へ再送信する。
【0016】
ローカルトゥローカル通信シナリオでは、地域A(10)からのコンテンツは地域Aへ再送信され、地域B(20)からのコンテンツは地域Bへ再送信される。しかしながら、本発明による実施形態によれば、ダウンリンクの地理的ターゲットは、必ずしもコンテンツのソースである地理的領域に1対1の関係で対応する必要はない。
【0017】
一例として、コンテンツプロバイダのシナリオでは、ショータイム(SHO)27、ホームボックスオフィス(HBO)28及びケーブルニュースネットワーク(CNN)29が、通信リンク47、48及び49を介して中央アップリンクサイト30へ送信を行う。このコンテンツは、地域A(10)及び地域B(20)の両方が受信することができる。添付の図では、ジグザグの線がアップリンク通信を示すのに対し、広がる曲線がダウンリンク放送を示す。
【0018】
図2は、説明を簡単にするために、放送局12、14及び16、及びコンテンツプロバイダ27、28、及び29からのコンテンツを処理する例示的な実施形態のより詳細な図を示している。当業者であれば、この図が理解を容易にするために著しく簡略的に表されたものであり、本明細書で説明する技術を拡張することにより、多くの放送地域のためのより多くのローカル放送局及び多くのコンテンツプロバイダを処理できることを理解するであろう。複数の入力が受信機アレイ70において受信され、これらは受信したコンテンツを復調し、復号化し、又は別様に処理して非暗号化デジタルパケットストリームに変換し、これらが処理のために選択的多重暗号器74へ転送され、この選択的多重暗号器74が受信機アレイ70からのストリームの各々を選択的に多重暗号化して、後述するように複数のCA及び又はDRMシステムを使用して暗号化された選択的多重暗号化ストリームに変換する。次に、個々のこのような選択的多重暗号化ストリームがマルチプレクサ78において他のストリームと共に多重化されてトランスポートストリームが生成され、これがアップリンク送信機により変調、アップコンバートされ、パラボラアンテナ50を介して衛星60へ送信される。
【0019】
図3は、衛星60からの通信経路のダウンリンク側の1つの構成を示している。このダウンリンク側は、衛星60の1又はそれ以上のトランスポンダによる送信のためにストリームを多重化することにより、衛星サービスプロバイダの要求に従って求められ構成されるような1つの小さな又は大きな地理的領域を表すことができる。従来の衛星テレビサービスを衛星サービスプロバイダの一群に提供する場合、衛星60から放送用選択的多重暗号化ストリームが放送され、これが第1の限定受信システムCAS−1の下で衛星放送受信アンテナ及びセットトップボックス(STB)コンバータ106により受信される。次に、STBは、この信号をテレビ上又は(デジタルテレビディスプレイ又は従来のNTSC又はPALテレビなどの)ディスプレイ110上で表示するのに適したフォーマットに変換する。
【0020】
しかしながら、選択的暗号化を使用する現在の実施形態では、STB108及び154は、ユニバーサルシリアルバス(USB)又はイーサネットなどの接続180を使用してDRM暗号化コンテンツを携帯機器171及び172へ転送することができる。このDRM暗号化コンテンツは、クリアな形で送信される「ノンクリティカルな」コンテンツと共にメモリスティック、コンパクトフラッシュ又はSDメモリなどの組み込みフラッシュメモリを介して他の装置へ転送することができる。このコンテンツは、書き込み可能CD、DVD、又はBlu−ray(商標)ディスクを使用して他の装置へ転送することもできる。現在のところ、Blu−rayディスクは、DRMシステムであるAdvanced Access Content System(AACS)を使用してコンテンツを保護している。アップリンク側では、AACSを使用してコンテンツを暗号化することができる。後述するように、STBはまず、共有カバレッジキー又はCAS−1キーを使用してノンクリティカルパケットを復号化する必要がある。また、DRM暗号化パケットが二重暗号化されていることもあり、この場合は最初にCAS−1キーを使用して復号化しなければならない。このシナリオにより、サービスプロバイダは、テレビセットトップボックス(STB)などの認可された受信機装置に取り付けられた装置のみがコンテンツにアクセスできるようにすることができる。また一方、この代わりに、装置がDRM法を通じてコンテンツにアクセスできるようにして、これらの装置が支払い側顧客に関連付けられていることをサービスプロバイダが確認できるようにしてもよい。
【0021】
また、選択的多重暗号化を利用する現在の実施形態では、ノンクリティカルパケットがクリアな形、又は共有カバレッジキーで暗号化された形で送信されるのであれば、二次的な衛星サービス加入者が、DRM保護コンテンツを直接取得してこれを消費できるようにしてもよい。この場合、DRMパッケージのCAS−1での二重暗号化はサポートされない。このシナリオでは、パラボラアンテナ、又はディスプレイ122上に表示するために衛星受信機118で指定されたDRMシステム(DRM−1)を使用してコンテンツを復号化するその他の適当なアンテナ114において同じ多重選択暗号化テレビ信号ストリームが受信される。ある実施形態によれば、パームトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、無線電話装置又はその他のこのような装置などの携帯機器又はモバイル機器内で、ディスプレイ122及びアダプタ118及びアンテナ114を実現することができる。他の実施形態では、別のクラスの加入者がSTBアダプタを利用して、DRM−1対応コンテンツを単純に消費することができる。当業者には、本教示を検討する際にその他の変型例が思い浮かぶであろう。一例として、及び限定的な意味ではなく、DRM−1は、衛星サービスプロバイダにより認可を受けた、又はこれにより別様に提供される専用DRMシステムであってもよい。
【0022】
別の例では、ノートブック又はデスクトップコンピュータ126などのパーソナルコンピュータ装置を、(USBポートなどを介して接続を行ういわゆる「ドングル」アダプタを含む)内部又は外部アダプタ130によりディスプレイ装置に適応させて、(パラボラアンテナとして表しているが、必ずしもこのように具体化されるわけではない)アンテナ134を介して衛星信号を受信することができる。1つの便利な実施形態では、アダプタ130が使用するDRM−2を、MicrosoftのWM−DRM又はその他の広範に利用可能な及び現在フィールド試験中のDRMシステムの実施構成として、例えば複数のDRMシステムを取り扱うことなく、コンテンツを広く視聴できるようにすることができる。このことは、例えばWM−DRMを使用して可能となるが、これはWM−DRMが既存のPC内に広く及びほぼ普遍的に存在しているためである。同様に、MSEを使用することにより、大量の帯域幅を消費することなくApple Computer社又はその他の供給元からのDRMシステムを提供することもできる。
【0023】
さらに別の実施形態では、衛星サービスプロバイダが、二次CASシステム(CAS−2)を使用してコンテンツを選択的に多重暗号化し、その後これをプライベートネットワークの加入者又はその他のメンバーに再配信することにより、例えば、ケーブルネットワーク、電話会社のネットワーク又はプライベートネットワークにコンテンツアグリゲーションサービスを提供することができる。このようにして、帯域幅への影響を最小にするために、衛星サービスプロバイダは、再販業者又はプライベートネットワークに高品質テレビコンテンツを提供するように自社の事業を拡張することができる。このシナリオの1つの例では、アグリゲーションサービス144による消費のために、アンテナ140において衛星60から同じMSEコンテンツが受信される。その後、このようなアグリゲーションサービスが、二次CASシステム(CAS−2)を利用してコンテンツを復号化し、これをローカルに再暗号化して150、152、154及び156などの加入者又はメンバーへ(場合によっては他のソースからの他のコンテンツと共に)ネットワーク158を介して商業的に再配信し、いずれかの適当なディスプレイ160、162、164及び166上にこれらをそれぞれ表示することができる。ノンクリティカルパケットは、クリアな形又はカバレッジキーを使用して暗号化した形のいずれかの形で送信することができる。TVコンテンツアグリゲーションサービス144も、DRMコンテンツを経ることができる。例えば、加入者154がコンテンツを受信して、上述した衛星TVの加入者の場合106と同様の方法で、いずれかの適当な接続インターフェイスであってよい接続181を使用してこのコンテンツを携帯機器173及び174へ送信することができる。
【0024】
上述した文献に示されるように、少量のコンテンツのみを選択的に多重暗号化することにより、比較的高いレベルのセキュリティを達成することができる。結果的に見れば、多重暗号化構成を使用してコンテンツを複数のサービスに提供するために必要な帯域幅消費量の増加は、拡張機能のためのほんのわずかな犠牲に過ぎない。1つの実施形態では、重要レベルのセキュリティを提供するためには、例えばMPEG(モーションピクチャエキスパートグループ)対応デジタル信号内のI−フレーム又はI−フレームヘッダのみを暗号化すればよい。しかしながら、上述した文献に示されるように、いわゆる「クリティカルパケット」を暗号化に選択するための選択基準にいくつかの技術を使用することができる。また、共通の「カバレッジキー」又はCAキーを使用して通常のクリアなパケットを暗号化して、さらにセキュアな保護メカニズムを暗号化コンテンツに提供することができる。DRMパケットは、最初にDRMにより、その後CAにより二重暗号化することができる。これは、DRMコンテンツをCAシステムにより密接に結びつけるための方法である。通常、CAシステムは、サービスオペレータの課金システムに結び付いている。受信機側では、顧客は、最初にCAシステムを使用してパケットを復号化することなどによりDRMパケットを「アンロック」するために追加料金を支払う必要が生じる場合がある。その後、DRM暗号化を使用してプレイアウトを制御し、コンテンツをコピー保護することができる。
【0025】
ここで図4を参照すると、78における多重化の前に選択的多重暗号器74の1つの出力から現れるであろうようなコンテンツストリーム例を示している。この例では、2つのCASシステムCAS−1、CAS−2、及び2つのDRMシステムDRM−1及びDRM−2を使用して、放送局のいずれかから送られるストリーム(例えば、MPEGに準拠したフォーマットのムービー又はテレビ番組からのIフレームパケットなど)から選択した選択コンテンツ(クリティカルパケット)を多重暗号化する。MSEと同様に、この例では、選択したコンテンツのセグメントを複製して、(Iフレームパケットなどの)選択したコンテンツのセグメントの4つのコピーを生成する。これらの複製されたコンテンツのセグメント(クリティカルパケット)は、CAS−1、CAS−2、DRM−1及びDRM−2に対応する4つの異なる暗号化方法により暗号化されてストリームに再挿入される(或いは、複数の完全に暗号化されたコピー及びコンテンツ全体のうちの1つのクリアなコピーからストリームを別様に集めて同じ出力結果を生じることができる)。この場合、210、212、214及び216などの選択したクリティカルパケットの暗号化コピーの各々を含む偶発的な一連の暗号化パケットと共に202、204、206及び208(その他)などのクリアな(暗号化されていないノンクリティカルな)パケットを有するストリームが生じる。上述の特許文献で示すように、選択したコンテンツを暗号化するために使用する暗号化方法の各々に関連するパケット識別子(PID)を使用してこのような暗号化パケットを区別することにより、選択的暗号化ストリーム220を生じることができる。
【0026】
説明した選択的暗号化構成の変形例では、202、204、206及び208などのクリアパケット(ノンクリティカルパケット)が、CAS−1、CAS−1、DRM−1及びDRM−2によって共有されるいわゆる「カバレッジキー」を使用して暗号化されて図5のストリーム230が生成され、202、204、206及び208などのノンクリティカルパケットは、全ての受信機に共通のカバレッジ暗号化方法により暗号化されて、暗号化パケット202A、204A、206A及び208Aなどが生成される。個々のCAS又はDRMシステムが「カバレッジキー」を計算又は導出できるようにして、受信機又は携帯機器がノンクリティカルパケットを復号化できるようにすることができる。
【0027】
この保護キー暗号化概念を図6に示すようにさらに拡張することができ、この場合、通常のクリアなパケットが暗号化システムCAS−1により暗号化される。このシナリオでは、同様にCAS−2で選択的に多重暗号化することには意味がないと思われる。この図では、パケット217は、ストリーム内の他のいずれのコンテンツであってもよい。この結果、CAS−1で暗号化された「ノンクリティカル」パケット202A、204A、206Aだけでなく、ストリーム240も生成される。
【0028】
図7に示すように、CAS保護キー暗号化概念をさらに拡張することができ、この場合、DRM−1及びDRM−2パケットが、最初にネイティブ暗号化を使用して、次にCAS−1キー暗号化方法を使用して二重暗号化される。図6のシナリオのように、CAS−2で選択的に多重暗号化することには意味がないと思われる。この図では、パケット217は、ストリーム内の他のいずれのコンテンツであってもよい。この結果、カバレッジ暗号化された「ノンクリティカル」パケット202A、204A、206A及び208Aなどだけでなく、二重暗号化パケット210A及び212Aも生成されてストリーム250が生成される。
【0029】
二重暗号化とは、コンテンツの特定のセグメントが二回暗号化されることを意味するのに対し、多重選択暗号化コンテンツは、コンテンツのセグメントの複製コピーに多重暗号化方法を使用するという点で、本明細書で使用する「二重暗号化」という用語は「多重選択暗号化」とは区別される。
【0030】
TV、携帯機器又はその他などの最終的な消費者装置は、加入者ハードウェアにより一度処理されたコンテンツをあらゆる数の形で受信することができる。図8〜図11は、これらの多くの可能性のいくつかを示しており、加入者端末が、(171〜174、126、164などの)最終的にコンテンツを消費する装置に対してコンテンツを準備するために、行うべき処理をいかにして少なくしているかを示している。いくつかの場合、無関係なコンテンツの除去、また場合によってはパケット識別子の再マッピングが行われる。いくつかの場合、最終的な消費者装置において単純に無視される無関係なコンテンツと共に、入力ストリーム220、230、240又は250を直接転送することさえもできる。加入者ハードウェアは着信ストリームの処理を行って、多くの場合、(CAS暗号化セグメント又はパケットなどの)ストリームの不要な部分を単純に削除することにより出力を生成することができる。例えば、専用ハードウェア又はプログラムされたプロセッサを使用してこれを行うことができる。
【0031】
図8について検討すると、信号260は、DRM1対応装置又はDRM2対応装置のいずれかに配信することができる加入者ハードウェアの出力を表している。この例では、図4の信号220から限定受信システムCAS−1及びCAS−2暗号化コンテンツが除去され、コンテンツの残りがストリーム260として配信される。このストリーム260は、パケット202、204、206、208などにおいてクリアコンテンツを生成するためにカバレッジキーを使用して復号化した後の図5のストリーム230を表すこともできる。
【0032】
図9は、図5のストリーム230又は図4の220のコンテンツを処理して、DRM−1のみを使用する用途に適したストリーム266を生成する加入者ハードウェアからのコンテンツの例を表している。ストリーム230の場合、カバレッジキーを使用して暗号化されたコンテンツが復号化されて、パケット202、204、206、208などを生成する。
【0033】
図10及び図11は、カバレッジキーを使用することによりクリアコンテンツの保護を保持又は実現する同様の出力ストリーム270及び276を示している。ストリーム270の場合、ストリームはDRM−1及びDRM−2の両方との互換性を保持する一方で、ストリーム276は、CAS−1、CAS−2、DRM−2及び他のいずれかの外部からの情報を除去されている。当業者には、加入者ハードウェアが、提供されるサービス及び装置の互換性、並びに加入者のコンテンツへの加入に関する意図に依存することにより、あらゆる数の変形例を実現できることが明らかであろう。
【0034】
上記の実施形態の多くの変形例が可能であり、当業者には、本教示を検討する際にこれらが明らかになるであろう。1つの例では、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信する送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から送信を行うことにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。当業者には、上記の教示を検討する際にその他の実施形態も明らかになるであろう。
【0035】
従って、ある実施形態によるテレビコンテンツ配信システムは、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0036】
ある実施形態では、テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、少なくとも1つのCASの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。ある実施形態では、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つのCASの下で選択的に多重暗号化され、この第2のCASシステムにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる。ある実施形態では、DRMSにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる。ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される。
【0037】
別の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも2つの限定受信システム(CAS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも2つのCASのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになり、CASストリームの1つが衛星サービスシステム加入者により直接復号化されるようになっている。
【0038】
ある実施形態では、テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、少なくとも2つのCASのうちの第2のCASの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASシステムが使用される。
【0039】
他の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも2つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、CASの1つの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。第2のCASシステムにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる。DRMSにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる。
【0040】
ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される。
【0041】
別の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを複数の受信機へ送信することにより、少なくとも1つのCAS又は少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0042】
ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、これもCASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、送信機が、アップリンク設備からの選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機によって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。ある実施形態では、送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0043】
別の実施形態では、多重選択暗号化コンテンツ処理システムが、多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信する受信機を有する。多重選択暗号化ビデオコンテンツが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法を使用して選択的に暗号化される。プロセッサが入力ストリームを処理して多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、この少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにする。出力部が、選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供する。
【0044】
ある実施形態では、選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。
【0045】
多重選択暗号化処理方法が、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法を使用して選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信するステップと、多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去する一方で、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、この少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするステップと、選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供するステップとを含む。
【0046】
ある実施形態では、選択的DRM暗号化コンテンツが、多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。
【0047】
当業者であれば、上記の教示を検討する際に、上記の例示的な実施形態のいくつかが、1又はそれ以上のプログラムされたプロセッサ、コンピュータ又はその他のプログラマブル装置の使用に基づくことができることを理解するであろう。しかしながら、特定用途向けハードウェア及び/又は専用プロセッサなどのハードウェア構成要素の同等物を使用してその他の実施形態を実現することもできるので、本発明はこのような例示的な実施形態に限定されるものではない。同様に、汎用コンピュータ、マイクロプロセッサベースのコンピュータ、マイクロコントローラ、光コンピュータ、アナログコンピュータ、専用プロセッサ、特定用途向け回路及び/又は専用配線論理を使用して、同等の代替実施形態を構成することもできる。
【0048】
説明した機能を実行する特定の回路と共にいくつかの実施形態について本明細書で説明したが、1又はそれ以上のプログラムされたプロセッサ上で実行される同等の実施形態を使用して回路機能を実施する他の実施形態も企図される。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態について説明したが、上述の説明に照らして多くの代替、修正、置換及び変形が当業者に自明であることは明白である。
【符号の説明】
【0050】
10 静止衛星
12 ローカル放送局
14 ローカル放送局
16 ローカル放送局
27 コンテンツプロバイダ SHO
28 コンテンツプロバイダ HBO
29 コンテンツプロバイダ CNN
50 パラボラアンテナ
70 受信機アレイ
74 選択的多重暗号器
78 マルチプレクサ
84 アップリンク送信機
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2002年1月2日に出願された米国特許第2003−0026423A1号、第7,139,398号、第7,124,303号、第7,151,831号、第7,127,619号、2002年12月13日に出願された第7,120,250号、及び2005年4月1日に出願された第2005−0192904A1号に関する。これらの出願は、本発明による特定の実施形態に基づいて使用される多重選択暗号化技術を表すものである。これらの文献は引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
(著作権及び商標表示)
本特許文書の開示部分は、著作権保護の対象内容を含む。著作権の権利所有者は、合衆国特許商標庁の特許ファイル又は記録内に表されるとおりに特許文書又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。商標は、これらそれぞれの所有者の所有物である。
【0003】
上述の特許は、部分的多重暗号化又は選択的多重暗号化と(置き換え可能に)呼ばれる技術に関する。この技術を使用して、本来互換性の無い受信機を共通ネットワーク上で動作できるようにするために、本来互換性の無い暗号化技術を単一のテレビケーブルシステムなどに組み合わせることができる。これらの文献は、Sony Electronics社のPassage(商標)選択的多重暗号化技術に関する。
【背景技術】
【0004】
現在では、デジタル権利管理(DRM)で暗号化したコンテンツを得るための主な方法は、インターネット接続されたパーソナルコンピュータ(PC)を介して行われる。別の方法は、MS WMDRM(Microsoft Windows Media DRM)を使用して暗号化されたケーブルコンテンツをPCに取り込むために使用するOpenCable Uni−directonal Receiver(OCUR)ボードを使用して行われるように、CA−to−DRM(デジタル権利管理の限定受信)から基本的権利のいくつかを翻訳することである。OCURボードは、CableCARD(商標)(CableLabsに準拠するPoint of Deploymentの商標)のホストとして機能する。OCURボードによる同調及び復調後、スクランブルをかけたコンテンツが、挿入されたCableCARDへ送信される。CableCARDのCAは、コンテンツのスクランブルを外す。OCURボードへ戻る前に、コンテンツは、DFAST(ダイナミックフィードバックアレンジメントスクランブリング技術)コピー保護を使用して再度保護される。OCURボードは、コピー保護されたコンテンツのスクランブルを外し、その後これにDRMで再度スクランブルをかける。本明細書の作成時点では、MS WMDRMが、OCURボードと共に使用できる唯一の承認されたアクティブなDRMシステムである。DRM暗号化コンテンツはIPパケットの形にフォーマットされ、USBインターフェイスを介してPCマザーボードへ送信される。DFASTコピー保護インターフェイスは、2ビットのデータを含むとともに「コピーワンス」、「コピーネバー」、及び「コピーフリー」のみを定義するコピー制御情報(CGI)のみを取り扱う。従って、サービスプロバイダが、コンテンツを1日又は2日間視聴できるなどの、ダウンロードしたコンテンツのレンタル期間のようなビジネスルールを定義することは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付の図面と併せて行う以下の詳細な説明を参照することにより、構成及び動作方法を示す特定の例示的な実施形態、並びに目的及び利点を最も良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の特定の実施形態による態様における、本選択的暗号化構成がオーバーレイされた例示的なローカルトゥローカル衛星テレビシステムを示す図である。
【図2】本発明の特定の実施形態による例示的な中央アップリンク構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の特定の実施形態による選択的多重暗号化オーバーレイによって可能になる4つの例示的なサービスを示す図である。
【図4】本発明の特定の実施形態による例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図5】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図6】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図7】本発明の特定の実施形態による別の例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図8】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1又はDRM−2のいずれかと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図9】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1と互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図10】例えば、本発明の特定の実施形態によるDRM−1又はDRM−2のいずれか並びにカバレッジキーと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【図11】本発明の特定の実施形態によるDRM−1及びカバレッジキーのみと互換性のある携帯機器に提供される例示的な選択的暗号化コンテンツストリームを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、多くの異なる形の実施形態が可能であるが、図面には特定の実施形態を示すとともに本明細書で詳細に説明しており、このような実施形態の開示は原理の一例として見なすべきであり、図示及び説明する特定の実施形態に本発明を限定することを意図するものではない。以下の説明では、図面のいくつかの図において同じ参照番号を使用して同様の、類似の又は一致する部分について説明する。
【0008】
本明細書で使用する「1つの(英文不定冠詞)」という用語は、1又は1よりも多い、と定義される。本明細書で使用する「複数の」という用語は、2又は2よりも多い、と定義される。本明細書で使用する「別の」という用語は、少なくとも第2の又はそれ以上の、と定義される。本明細書で使用する「含む(including)」及び/又は「有する(having)」という用語は、「からなる(comprising)」(すなわち包括的な用語)と定義される。本明細書で使用する「結合される」という用語は、必ずしも直接的接続、及び、必ずしも機械的接続を定義するものではないが、「接続される」と定義される。本明細書で使用する「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語又は類似の用語は、コンピュータシステム上での実行を意図された一連の命令であると定義される。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」は、実行可能なアプリケーション、アプレット、サーブレット、ソースコード、オブジェクトコード、共用ライブラリ/ダイナミックロードライブラリ、及び/又は、コンピュータシステム上での実行を意図されたその他の一連の命令における、サブルーチン、関数、手順、オブジェクト方法、オブジェクトの実行を含むことができる。
【0009】
本明細書で使用する「プログラム」という用語を第2の状況(上記の定義を第1の状況とする)で使用することもできる。第2の状況では、この用語は「テレビ番組」という意味で使用される。この状況では、この用語は単一のテレビ番組として解釈され、電子番組ガイド(EPG)で伝えられるようなあらゆるまとまった一連のオーディオビデオコンテンツを意味するために使用され、このコンテンツが、映画、スポーツイベント、連続番組の一部、ニュース放送等のいずれであるかは関係ない。この用語はまた、電子番組ガイドでは番組として伝えることができないコマーシャルスポット及びその他の番組様のコンテンツを含むと解釈することもできる。
【0010】
本明細書を通じて、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「ある実施形態」、又は類似の用語についての言及は、実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書を通じて至るところに出現するこのような語句は、必ずしも全てが同じ実施形態について言及するものではない。さらに、本発明を限定しない1又はそれ以上の実施形態では、上記特定の特徴、構造又は特性をあらゆる好適な態様で組み合わせることができる。
【0011】
本明細書で使用する「又は」という用語は、いずれか1つ又はいずれかの組合せを含み、或いは意味するものとして解釈すべきである。従って、「A、B又はC」は、「A、B、C、AとB、AとC、BとC、AとBとC、のいずれか」を意味する。この定義に対する例外は、要素、機能、ステップ又は行為の組合せが何らかの形で本質的に互いに相容れない場合にのみ生じる。
【0012】
本明細書で使用する「プロセッサ」、「コントローラ」、「CPU」及び「コンピュータ」などの用語は、ハードプログラムされた、特定用途の、汎用の、及びプログラマブル装置のいずれをも含み、このような複数の装置又は単一の装置を分散型又は集中型のいずれかの形で無制限に含むことができる。
【0013】
本明細書で使用する「クリティカルパケット」という用語は、多重選択暗号化(MSE)の技術で得られた意味を有することが意図されており、選択されるパケットは暗号化のために選択され、これらは「クリティカルパケット」と見なされる。これらのパケットは、いくつかの実施形態では十分なコンピューティングリソースを与えられた他のパケットから得ることができるので、絶対的な意味ではクリティカルでない。正しくは、これらを復号化できない場合、これらは完全なビデオ及びオーディオの正しいデコード又は解凍又は再生にとってクリティカルである。しかしながら一般的に言えば、セキュリティの意味からは、これらが正しい再生にとって非常に重要であることが明らかに望ましいが、多重選択暗号化システムでは、帯域幅を保護することによりセキュリティのバランスが幾分保たれ、より重要なセキュリティは帯域幅を犠牲にして得られることが多い。クリティカルパケットに選択されなかったパケットは、「ノンクリティカルパケット」と呼ぶことができる。
【0014】
多重選択暗号化(MSE)を使用して、DRM暗号化パケットを、衛星アップリンクから、DRM暗号化パケットを消費する消費者の受信機、TV、PC又は携帯機器まで送信することができる。衛星配信DRMコンテンツは、サービスオペレータによるコンテンツ全体にわたるハッキング又は制御不能の影響を受けやすい可能性のあるコンテンツを復号化及び再暗号化する必要なく配信することができる。DRMコンテンツは、商用受信機にアグリゲーションサービスを提供すると同時に配信することができる。本発明による特定の実施形態によれば、衛星テレビサービスプロバイダが、DRM暗号化デジタルテレビ消費コンテンツを衛星アップリンクから配信できるようにされる。ある実施形態では、これにより、テレビコンテンツをより直接的に、高品質で、より制御できる形で配信するという利点を提供することができる。CA及びDRM暗号化コンテンツは、消費者衛星受信機によって消費するために配信することができるが、商用及びその他の消費者装置へ伝送することもできる。ノンクリティカルパケットは、クリアな形で、又は(米国特許第2005−0192904号に大まかに記載されるような)カバレッジキー又はCAキーを使用して暗号化した形で送信することができる。コンテンツ全体にわたってセキュリティを拡張してサービスプロバイダの制御を容易にするために使用されるCAキーでDRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化することもできる。このアプローチは、数多くのeコマースシナリオを可能にすることができる。
【0015】
ここで図1を参照すると、ローカルトゥローカル通信構成の例示的な図を示している。この構成は、衛星テレビ加入者にローカルテレビチャンネルを提供するために使用されるが、この構成を有利に使用して、その他の地理的領域又はより広い地理的領域に再送信されるコンテンツのためのアップリンクを提供することもできる。図示のように、2つの地理的地域A及びBを10及び20として示している。個々の地理的地域は、地域10では12、14及び16、及び地域20では22、24及び26などの、それぞれの領域にサービスを提供する複数のローカル放送局を含むことができる。放送局12、14及び16は、いずれの適当な通信リンク(衛星、ブロードバンドリース回線、インターネット、プライベートネットワーク、その他)であってもよい通信リンク32、34及び36をそれぞれ介して、自社のコンテンツを中央アップリンクサイト30へそれぞれ送る。同様に、放送局22、24及び26は、通信リンク42、44及び46をそれぞれ介して、自社のコンテンツを中央アップリンクサイト30へそれぞれ送る。次に、中央アップリンクサイトは、衛星送信機及び静止衛星60へのパラボラアンテナ50を使用して、複数のローカル放送局からのコンテンツを選択的に多重暗号化して多重化し、これらのそれぞれの地理的地域へ再送信する。
【0016】
ローカルトゥローカル通信シナリオでは、地域A(10)からのコンテンツは地域Aへ再送信され、地域B(20)からのコンテンツは地域Bへ再送信される。しかしながら、本発明による実施形態によれば、ダウンリンクの地理的ターゲットは、必ずしもコンテンツのソースである地理的領域に1対1の関係で対応する必要はない。
【0017】
一例として、コンテンツプロバイダのシナリオでは、ショータイム(SHO)27、ホームボックスオフィス(HBO)28及びケーブルニュースネットワーク(CNN)29が、通信リンク47、48及び49を介して中央アップリンクサイト30へ送信を行う。このコンテンツは、地域A(10)及び地域B(20)の両方が受信することができる。添付の図では、ジグザグの線がアップリンク通信を示すのに対し、広がる曲線がダウンリンク放送を示す。
【0018】
図2は、説明を簡単にするために、放送局12、14及び16、及びコンテンツプロバイダ27、28、及び29からのコンテンツを処理する例示的な実施形態のより詳細な図を示している。当業者であれば、この図が理解を容易にするために著しく簡略的に表されたものであり、本明細書で説明する技術を拡張することにより、多くの放送地域のためのより多くのローカル放送局及び多くのコンテンツプロバイダを処理できることを理解するであろう。複数の入力が受信機アレイ70において受信され、これらは受信したコンテンツを復調し、復号化し、又は別様に処理して非暗号化デジタルパケットストリームに変換し、これらが処理のために選択的多重暗号器74へ転送され、この選択的多重暗号器74が受信機アレイ70からのストリームの各々を選択的に多重暗号化して、後述するように複数のCA及び又はDRMシステムを使用して暗号化された選択的多重暗号化ストリームに変換する。次に、個々のこのような選択的多重暗号化ストリームがマルチプレクサ78において他のストリームと共に多重化されてトランスポートストリームが生成され、これがアップリンク送信機により変調、アップコンバートされ、パラボラアンテナ50を介して衛星60へ送信される。
【0019】
図3は、衛星60からの通信経路のダウンリンク側の1つの構成を示している。このダウンリンク側は、衛星60の1又はそれ以上のトランスポンダによる送信のためにストリームを多重化することにより、衛星サービスプロバイダの要求に従って求められ構成されるような1つの小さな又は大きな地理的領域を表すことができる。従来の衛星テレビサービスを衛星サービスプロバイダの一群に提供する場合、衛星60から放送用選択的多重暗号化ストリームが放送され、これが第1の限定受信システムCAS−1の下で衛星放送受信アンテナ及びセットトップボックス(STB)コンバータ106により受信される。次に、STBは、この信号をテレビ上又は(デジタルテレビディスプレイ又は従来のNTSC又はPALテレビなどの)ディスプレイ110上で表示するのに適したフォーマットに変換する。
【0020】
しかしながら、選択的暗号化を使用する現在の実施形態では、STB108及び154は、ユニバーサルシリアルバス(USB)又はイーサネットなどの接続180を使用してDRM暗号化コンテンツを携帯機器171及び172へ転送することができる。このDRM暗号化コンテンツは、クリアな形で送信される「ノンクリティカルな」コンテンツと共にメモリスティック、コンパクトフラッシュ又はSDメモリなどの組み込みフラッシュメモリを介して他の装置へ転送することができる。このコンテンツは、書き込み可能CD、DVD、又はBlu−ray(商標)ディスクを使用して他の装置へ転送することもできる。現在のところ、Blu−rayディスクは、DRMシステムであるAdvanced Access Content System(AACS)を使用してコンテンツを保護している。アップリンク側では、AACSを使用してコンテンツを暗号化することができる。後述するように、STBはまず、共有カバレッジキー又はCAS−1キーを使用してノンクリティカルパケットを復号化する必要がある。また、DRM暗号化パケットが二重暗号化されていることもあり、この場合は最初にCAS−1キーを使用して復号化しなければならない。このシナリオにより、サービスプロバイダは、テレビセットトップボックス(STB)などの認可された受信機装置に取り付けられた装置のみがコンテンツにアクセスできるようにすることができる。また一方、この代わりに、装置がDRM法を通じてコンテンツにアクセスできるようにして、これらの装置が支払い側顧客に関連付けられていることをサービスプロバイダが確認できるようにしてもよい。
【0021】
また、選択的多重暗号化を利用する現在の実施形態では、ノンクリティカルパケットがクリアな形、又は共有カバレッジキーで暗号化された形で送信されるのであれば、二次的な衛星サービス加入者が、DRM保護コンテンツを直接取得してこれを消費できるようにしてもよい。この場合、DRMパッケージのCAS−1での二重暗号化はサポートされない。このシナリオでは、パラボラアンテナ、又はディスプレイ122上に表示するために衛星受信機118で指定されたDRMシステム(DRM−1)を使用してコンテンツを復号化するその他の適当なアンテナ114において同じ多重選択暗号化テレビ信号ストリームが受信される。ある実施形態によれば、パームトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、無線電話装置又はその他のこのような装置などの携帯機器又はモバイル機器内で、ディスプレイ122及びアダプタ118及びアンテナ114を実現することができる。他の実施形態では、別のクラスの加入者がSTBアダプタを利用して、DRM−1対応コンテンツを単純に消費することができる。当業者には、本教示を検討する際にその他の変型例が思い浮かぶであろう。一例として、及び限定的な意味ではなく、DRM−1は、衛星サービスプロバイダにより認可を受けた、又はこれにより別様に提供される専用DRMシステムであってもよい。
【0022】
別の例では、ノートブック又はデスクトップコンピュータ126などのパーソナルコンピュータ装置を、(USBポートなどを介して接続を行ういわゆる「ドングル」アダプタを含む)内部又は外部アダプタ130によりディスプレイ装置に適応させて、(パラボラアンテナとして表しているが、必ずしもこのように具体化されるわけではない)アンテナ134を介して衛星信号を受信することができる。1つの便利な実施形態では、アダプタ130が使用するDRM−2を、MicrosoftのWM−DRM又はその他の広範に利用可能な及び現在フィールド試験中のDRMシステムの実施構成として、例えば複数のDRMシステムを取り扱うことなく、コンテンツを広く視聴できるようにすることができる。このことは、例えばWM−DRMを使用して可能となるが、これはWM−DRMが既存のPC内に広く及びほぼ普遍的に存在しているためである。同様に、MSEを使用することにより、大量の帯域幅を消費することなくApple Computer社又はその他の供給元からのDRMシステムを提供することもできる。
【0023】
さらに別の実施形態では、衛星サービスプロバイダが、二次CASシステム(CAS−2)を使用してコンテンツを選択的に多重暗号化し、その後これをプライベートネットワークの加入者又はその他のメンバーに再配信することにより、例えば、ケーブルネットワーク、電話会社のネットワーク又はプライベートネットワークにコンテンツアグリゲーションサービスを提供することができる。このようにして、帯域幅への影響を最小にするために、衛星サービスプロバイダは、再販業者又はプライベートネットワークに高品質テレビコンテンツを提供するように自社の事業を拡張することができる。このシナリオの1つの例では、アグリゲーションサービス144による消費のために、アンテナ140において衛星60から同じMSEコンテンツが受信される。その後、このようなアグリゲーションサービスが、二次CASシステム(CAS−2)を利用してコンテンツを復号化し、これをローカルに再暗号化して150、152、154及び156などの加入者又はメンバーへ(場合によっては他のソースからの他のコンテンツと共に)ネットワーク158を介して商業的に再配信し、いずれかの適当なディスプレイ160、162、164及び166上にこれらをそれぞれ表示することができる。ノンクリティカルパケットは、クリアな形又はカバレッジキーを使用して暗号化した形のいずれかの形で送信することができる。TVコンテンツアグリゲーションサービス144も、DRMコンテンツを経ることができる。例えば、加入者154がコンテンツを受信して、上述した衛星TVの加入者の場合106と同様の方法で、いずれかの適当な接続インターフェイスであってよい接続181を使用してこのコンテンツを携帯機器173及び174へ送信することができる。
【0024】
上述した文献に示されるように、少量のコンテンツのみを選択的に多重暗号化することにより、比較的高いレベルのセキュリティを達成することができる。結果的に見れば、多重暗号化構成を使用してコンテンツを複数のサービスに提供するために必要な帯域幅消費量の増加は、拡張機能のためのほんのわずかな犠牲に過ぎない。1つの実施形態では、重要レベルのセキュリティを提供するためには、例えばMPEG(モーションピクチャエキスパートグループ)対応デジタル信号内のI−フレーム又はI−フレームヘッダのみを暗号化すればよい。しかしながら、上述した文献に示されるように、いわゆる「クリティカルパケット」を暗号化に選択するための選択基準にいくつかの技術を使用することができる。また、共通の「カバレッジキー」又はCAキーを使用して通常のクリアなパケットを暗号化して、さらにセキュアな保護メカニズムを暗号化コンテンツに提供することができる。DRMパケットは、最初にDRMにより、その後CAにより二重暗号化することができる。これは、DRMコンテンツをCAシステムにより密接に結びつけるための方法である。通常、CAシステムは、サービスオペレータの課金システムに結び付いている。受信機側では、顧客は、最初にCAシステムを使用してパケットを復号化することなどによりDRMパケットを「アンロック」するために追加料金を支払う必要が生じる場合がある。その後、DRM暗号化を使用してプレイアウトを制御し、コンテンツをコピー保護することができる。
【0025】
ここで図4を参照すると、78における多重化の前に選択的多重暗号器74の1つの出力から現れるであろうようなコンテンツストリーム例を示している。この例では、2つのCASシステムCAS−1、CAS−2、及び2つのDRMシステムDRM−1及びDRM−2を使用して、放送局のいずれかから送られるストリーム(例えば、MPEGに準拠したフォーマットのムービー又はテレビ番組からのIフレームパケットなど)から選択した選択コンテンツ(クリティカルパケット)を多重暗号化する。MSEと同様に、この例では、選択したコンテンツのセグメントを複製して、(Iフレームパケットなどの)選択したコンテンツのセグメントの4つのコピーを生成する。これらの複製されたコンテンツのセグメント(クリティカルパケット)は、CAS−1、CAS−2、DRM−1及びDRM−2に対応する4つの異なる暗号化方法により暗号化されてストリームに再挿入される(或いは、複数の完全に暗号化されたコピー及びコンテンツ全体のうちの1つのクリアなコピーからストリームを別様に集めて同じ出力結果を生じることができる)。この場合、210、212、214及び216などの選択したクリティカルパケットの暗号化コピーの各々を含む偶発的な一連の暗号化パケットと共に202、204、206及び208(その他)などのクリアな(暗号化されていないノンクリティカルな)パケットを有するストリームが生じる。上述の特許文献で示すように、選択したコンテンツを暗号化するために使用する暗号化方法の各々に関連するパケット識別子(PID)を使用してこのような暗号化パケットを区別することにより、選択的暗号化ストリーム220を生じることができる。
【0026】
説明した選択的暗号化構成の変形例では、202、204、206及び208などのクリアパケット(ノンクリティカルパケット)が、CAS−1、CAS−1、DRM−1及びDRM−2によって共有されるいわゆる「カバレッジキー」を使用して暗号化されて図5のストリーム230が生成され、202、204、206及び208などのノンクリティカルパケットは、全ての受信機に共通のカバレッジ暗号化方法により暗号化されて、暗号化パケット202A、204A、206A及び208Aなどが生成される。個々のCAS又はDRMシステムが「カバレッジキー」を計算又は導出できるようにして、受信機又は携帯機器がノンクリティカルパケットを復号化できるようにすることができる。
【0027】
この保護キー暗号化概念を図6に示すようにさらに拡張することができ、この場合、通常のクリアなパケットが暗号化システムCAS−1により暗号化される。このシナリオでは、同様にCAS−2で選択的に多重暗号化することには意味がないと思われる。この図では、パケット217は、ストリーム内の他のいずれのコンテンツであってもよい。この結果、CAS−1で暗号化された「ノンクリティカル」パケット202A、204A、206Aだけでなく、ストリーム240も生成される。
【0028】
図7に示すように、CAS保護キー暗号化概念をさらに拡張することができ、この場合、DRM−1及びDRM−2パケットが、最初にネイティブ暗号化を使用して、次にCAS−1キー暗号化方法を使用して二重暗号化される。図6のシナリオのように、CAS−2で選択的に多重暗号化することには意味がないと思われる。この図では、パケット217は、ストリーム内の他のいずれのコンテンツであってもよい。この結果、カバレッジ暗号化された「ノンクリティカル」パケット202A、204A、206A及び208Aなどだけでなく、二重暗号化パケット210A及び212Aも生成されてストリーム250が生成される。
【0029】
二重暗号化とは、コンテンツの特定のセグメントが二回暗号化されることを意味するのに対し、多重選択暗号化コンテンツは、コンテンツのセグメントの複製コピーに多重暗号化方法を使用するという点で、本明細書で使用する「二重暗号化」という用語は「多重選択暗号化」とは区別される。
【0030】
TV、携帯機器又はその他などの最終的な消費者装置は、加入者ハードウェアにより一度処理されたコンテンツをあらゆる数の形で受信することができる。図8〜図11は、これらの多くの可能性のいくつかを示しており、加入者端末が、(171〜174、126、164などの)最終的にコンテンツを消費する装置に対してコンテンツを準備するために、行うべき処理をいかにして少なくしているかを示している。いくつかの場合、無関係なコンテンツの除去、また場合によってはパケット識別子の再マッピングが行われる。いくつかの場合、最終的な消費者装置において単純に無視される無関係なコンテンツと共に、入力ストリーム220、230、240又は250を直接転送することさえもできる。加入者ハードウェアは着信ストリームの処理を行って、多くの場合、(CAS暗号化セグメント又はパケットなどの)ストリームの不要な部分を単純に削除することにより出力を生成することができる。例えば、専用ハードウェア又はプログラムされたプロセッサを使用してこれを行うことができる。
【0031】
図8について検討すると、信号260は、DRM1対応装置又はDRM2対応装置のいずれかに配信することができる加入者ハードウェアの出力を表している。この例では、図4の信号220から限定受信システムCAS−1及びCAS−2暗号化コンテンツが除去され、コンテンツの残りがストリーム260として配信される。このストリーム260は、パケット202、204、206、208などにおいてクリアコンテンツを生成するためにカバレッジキーを使用して復号化した後の図5のストリーム230を表すこともできる。
【0032】
図9は、図5のストリーム230又は図4の220のコンテンツを処理して、DRM−1のみを使用する用途に適したストリーム266を生成する加入者ハードウェアからのコンテンツの例を表している。ストリーム230の場合、カバレッジキーを使用して暗号化されたコンテンツが復号化されて、パケット202、204、206、208などを生成する。
【0033】
図10及び図11は、カバレッジキーを使用することによりクリアコンテンツの保護を保持又は実現する同様の出力ストリーム270及び276を示している。ストリーム270の場合、ストリームはDRM−1及びDRM−2の両方との互換性を保持する一方で、ストリーム276は、CAS−1、CAS−2、DRM−2及び他のいずれかの外部からの情報を除去されている。当業者には、加入者ハードウェアが、提供されるサービス及び装置の互換性、並びに加入者のコンテンツへの加入に関する意図に依存することにより、あらゆる数の変形例を実現できることが明らかであろう。
【0034】
上記の実施形態の多くの変形例が可能であり、当業者には、本教示を検討する際にこれらが明らかになるであろう。1つの例では、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信する送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から送信を行うことにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。当業者には、上記の教示を検討する際にその他の実施形態も明らかになるであろう。
【0035】
従って、ある実施形態によるテレビコンテンツ配信システムは、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0036】
ある実施形態では、テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、少なくとも1つのCASの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。ある実施形態では、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つのCASの下で選択的に多重暗号化され、この第2のCASシステムにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる。ある実施形態では、DRMSにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる。ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される。
【0037】
別の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも2つの限定受信システム(CAS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも2つのCASのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになり、CASストリームの1つが衛星サービスシステム加入者により直接復号化されるようになっている。
【0038】
ある実施形態では、テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、少なくとも2つのCASのうちの第2のCASの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASシステムが使用される。
【0039】
他の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも2つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。アップリンク衛星送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。テレビコンテンツアグリゲータが、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、CASの1つの下で選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信する。第2のCASシステムにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる。DRMSにより、再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる。
【0040】
ある実施形態では、少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される。ある実施形態では、DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される。
【0041】
別の実施形態では、テレビコンテンツ配信システムが、複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムを有する。選択的多重暗号器がテレビコンテンツを選択的に多重暗号化し、結果として生じる選択的多重暗号化コンテンツストリームが少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化される。送信機が、選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを複数の受信機へ送信することにより、少なくとも1つのCAS又は少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0042】
ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、これもCASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、送信された選択的多重暗号化コンテンツストリームが、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、送信機が、アップリンク設備からの選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機によって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。ある実施形態では、送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信することにより、少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを復号化できるようになる。
【0043】
別の実施形態では、多重選択暗号化コンテンツ処理システムが、多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信する受信機を有する。多重選択暗号化ビデオコンテンツが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法を使用して選択的に暗号化される。プロセッサが入力ストリームを処理して多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、この少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにする。出力部が、選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供する。
【0044】
ある実施形態では、選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。
【0045】
多重選択暗号化処理方法が、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法を使用して選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信するステップと、多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去する一方で、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、この少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするステップと、選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供するステップとを含む。
【0046】
ある実施形態では、選択的DRM暗号化コンテンツが、多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する。ある実施形態では、選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。ある実施形態では、選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する。
【0047】
当業者であれば、上記の教示を検討する際に、上記の例示的な実施形態のいくつかが、1又はそれ以上のプログラムされたプロセッサ、コンピュータ又はその他のプログラマブル装置の使用に基づくことができることを理解するであろう。しかしながら、特定用途向けハードウェア及び/又は専用プロセッサなどのハードウェア構成要素の同等物を使用してその他の実施形態を実現することもできるので、本発明はこのような例示的な実施形態に限定されるものではない。同様に、汎用コンピュータ、マイクロプロセッサベースのコンピュータ、マイクロコントローラ、光コンピュータ、アナログコンピュータ、専用プロセッサ、特定用途向け回路及び/又は専用配線論理を使用して、同等の代替実施形態を構成することもできる。
【0048】
説明した機能を実行する特定の回路と共にいくつかの実施形態について本明細書で説明したが、1又はそれ以上のプログラムされたプロセッサ上で実行される同等の実施形態を使用して回路機能を実施する他の実施形態も企図される。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態について説明したが、上述の説明に照らして多くの代替、修正、置換及び変形が当業者に自明であることは明白である。
【符号の説明】
【0050】
10 静止衛星
12 ローカル放送局
14 ローカル放送局
16 ローカル放送局
27 コンテンツプロバイダ SHO
28 コンテンツプロバイダ HBO
29 コンテンツプロバイダ CNN
50 パラボラアンテナ
70 受信機アレイ
74 選択的多重暗号器
78 マルチプレクサ
84 アップリンク送信機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機をさらに備える、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記少なくとも1つのCASの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームが前記少なくとも2つのCASの下で選択的に多重暗号化され、この第2のCASシステムにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記DRMSにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項5】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにも前記CASが使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項7】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つの限定受信システム(CAS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも2つのCASのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機をさらに備え、前記CASストリームの1つが衛星サービスシステム加入者により直接復号化されるようになっている、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記少なくとも2つのCASのうちの第2のCASの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータをさらに備える、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項9】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項10】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASシステムが使用される、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項11】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも2つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機と、
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記CASの1つの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータと、
をさらに備え、
第2のCASシステムにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになり、
前記DRMSにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項12】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項11に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項13】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される、
ことを特徴とする請求項11に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項14】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを複数の受信機へ送信することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも1つのCAS又は少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにする送信機をさらに備える、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項15】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項16】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項17】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項18】
前記送信機が、アップリンク設備からの前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機によって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項19】
前記送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項20】
テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法という異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信する受信機と、
前記入力ストリームを処理して前記多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、該少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするプロセッサと、
前記選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供する出力部と、
を備えることを特徴とする多重選択暗号化コンテンツ処理システム。
【請求項21】
前記選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法という異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信するステップと、
前記多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、該少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするステップと、
前記選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供するステップと、
を含むことを特徴とする多重選択暗号化処理方法。
【請求項26】
前記選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択DRM暗号化コンテンツを含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項1】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機をさらに備える、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記少なくとも1つのCASの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームが前記少なくとも2つのCASの下で選択的に多重暗号化され、この第2のCASシステムにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記DRMSにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項5】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにも前記CASが使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項7】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つの限定受信システム(CAS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも2つのCASのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機をさらに備え、前記CASストリームの1つが衛星サービスシステム加入者により直接復号化されるようになっている、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記少なくとも2つのCASのうちの第2のCASの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータをさらに備える、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項9】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項10】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASシステムが使用される、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項11】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも2つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機システムによって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも2つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにするアップリンク衛星送信機と、
前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを受信し、前記CASの1つの下で前記選択的多重暗号化コンテンツストリームを復号化して、電線又はファイバに基づくネットワークを介して加入者へ再送信するテレビコンテンツアグリゲータと、
をさらに備え、
第2のCASシステムにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを衛星加入者が直接復号化できるようになり、
前記DRMSにより、前記再放送された選択的多重暗号化コンテンツストリームを加入者が直接復号化できるようになる、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項12】
少なくともノンクリティカルパケットを暗号化するために、前記多重選択暗号化コンテンツストリームがカバレッジ暗号化システムを使用してさらに暗号化される、
ことを特徴とする請求項11に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項13】
前記DRM暗号化クリティカルパケットを二重暗号化するためにもCASが使用される、
ことを特徴とする請求項11に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項14】
複数のコンテンツ供給者からのテレビコンテンツを受信する受信機システムと、
前記テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより、前記テレビコンテンツを選択的に多重暗号化する選択的多重暗号器と、
を備え、結果として得られる選択的多重暗号化コンテンツストリームが、少なくとも1つの限定受信システム(CAS)及び少なくとも1つのデジタル権利管理システム(DRMS)の下で暗号化され、
前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを複数の受信機へ送信することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームが少なくとも1つのCAS又は少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化されるようにする送信機をさらに備える、
ことを特徴とするテレビコンテンツ配信システム。
【請求項15】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項16】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項17】
前記送信される選択的多重暗号化コンテンツストリームが、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項18】
前記送信機が、アップリンク設備からの前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを地球周回静止軌道衛星へ送信して、これを複数の受信機によって受信及び復号化するように指定された地理的地域へ向けて再放送することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項19】
前記送信機が、ケーブルTV又はIPTVのいずれかのヘッドエンド設備から前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを送信することにより、前記選択的多重暗号化テレビコンテンツストリームを少なくとも1つのCAS及び少なくとも1つのDRMSのいずれかを使用するシステムの下で復号化できるようになる、
ことを特徴とする請求項14に記載のテレビコンテンツ配信システム。
【請求項20】
テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法という異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信する受信機と、
前記入力ストリームを処理して前記多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、該少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするプロセッサと、
前記選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供する出力部と、
を備えることを特徴とする多重選択暗号化コンテンツ処理システム。
【請求項21】
前記選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択的DRM暗号化コンテンツを含む、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
テレビコンテンツの一部を暗号化のために選択し、該選択したコンテンツの複製部分を少なくとも1つの限定受信システム(CAS)暗号化方法及び少なくとも1つのデジタル権利管理(DRM)暗号化方法という異なる暗号化方法を使用して暗号化することにより選択的に暗号化された多重選択暗号化ビデオコンテンツの入力ストリームを受信するステップと、
前記多重選択暗号化コンテンツの特定の暗号化セグメントを除去するが、少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツを残して、該少なくとも1組の選択的暗号化コンテンツがDRM暗号化されるようにするステップと、
前記選択的DRM暗号化コンテンツをここからの出力として提供するステップと、
を含むことを特徴とする多重選択暗号化処理方法。
【請求項26】
前記選択的DRM暗号化コンテンツが多重選択DRM暗号化コンテンツを含む、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたDRM暗号化パケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記選択的DRM暗号化出力が、CASシステムで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記選択的暗号化出力が、共有カバレッジキーで暗号化されたノンクリティカルパケットを有する、
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−519490(P2011−519490A)
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−547701(P2010−547701)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/034066
【国際公開番号】WO2009/108518
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.コンパクトフラッシュ
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(593181638)ソニー エレクトロニクス インク (371)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/034066
【国際公開番号】WO2009/108518
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.コンパクトフラッシュ
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(593181638)ソニー エレクトロニクス インク (371)
【Fターム(参考)】
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