説明

表示装置利用制度の一般開放型バス停標識

【課題】単なる集客標識でなく、日常の身近で最新の情報の送受信ステーションとして、イメージを大きく変えることが可能なバス停標識を提供するものである。
【解決手段】バス停標識に身近な情報の送受信機能などを付加し、最新の情報や周辺や直近の情報をリアルに発信掲載する、いわゆるバス停標識にインタラクティブ機能を付加することによってバス待ちの顧客を退屈させることもなく、且つ無駄な待ち時間と言う意識をもなくすことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
主要道路においては、定期路線若しくはツアーバスなどの不定期路線として必ずバスが走るバス路線があり、その路線には必ず乗降客用のバス停留所、並びにバス停標識があります。即ち目抜き通りには必ずといってよいほど、一定の距離間隔で設置されているバス停留所とその位置を表示するバス停標識、このバス停標識に特殊な機能を装備することにより、バス停標識が単なる表示機能だけで無く、各種情報などの表示機能を装備した利便性の高い機能性標識に変化し、且つ又バス停標識には人々の集合性機能と、ランドマーク的な機能を合わせ持つこれらの特性を生かした街のシンボルゾーンとして、集客から情報の発信へと多目的な機能を装備したバス停標識に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大衆の集まるビルやほとんどの街角、若しくは目抜き通りには公衆電話が設置され、公衆の利便性はもとより、非常時の際の緊急連絡には大いに役立ってきましたが、政府の政策転換による電電公社の民営化方針などをはじめ、最近の急激な携帯電話の普及などに押されて、赤字となった公衆電話の撤去が始まり、その設置台数は急速に減少化しております。また最近のわが国では、夫婦共稼ぎ家族の増加等などにより、主婦にとって、買い物時間など、効率的な生活時間を送るためには、日常のきめ細かい情報が必要となってきております。一方、バス路線には必ず一定の間隔でバス停留所があり、周辺住民とっては近くのバス停の設置場所は必ず無意識に脳に入っており、有事の際、或いは集合の際、バス停標識は最も目印となるミニランドマークの一つとなっており、バス停留所名を語るだけで、およその位置が分かり、その上バス停留所は必ず目抜き通りの利便性の高い場所にあり、団体行動や有事の際の集合場所としても都合よく、又有事の際の、避難の場合には、バスで一度に大量の避難を可能とする場所としても最適であり、又最近の目抜き通りはバス専用としての路線も整備され利便性の高い情報発信場所を確保しております。しかし従来のバス停標識は、照明機能が付加されただけでも高級な部類に属し、田舎道に一歩はいるとまだまだ粗末なバス停標識です。特許分野でも、たとえば意匠登録第1071925号等は単なる表示機能のみであり特開2005−49602号や特開平10−288968号は掲示板等の節電方法に関するものであります。本発明はこれらの発明とは思想を異にするもので、バス停標識を単なる集客場所から日常生活における身近な情報送受信メディア装置として生活に密着し、街角や街中の情報端末へと変化するバス停標識技術を提供するものである。
【特許文献1】意匠登録第1071925号公報 特開2005−49602号 特開平10−288968号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在バスの駅、即ちバス停留所には、バスの乗客が乗降する為の目印としてバス停標識があります。都会の目抜き通りには立派な四角型の照明付のバス停標識が設置されており、その照明には通常の電気が配線してあります。しかしこれらバス停標識の整備は都会の主要な通りに限定され、一歩田舎に入れば、未だに単なるコンクリート製土台にバス停表示の丸盤と、木製の棒又はポールが立つのみであり、これらは安定が不安定であり交通事故さえ招きかねない危険性があります。ましてやバスに対するライバル的存在の鉄道の場合、路線としての線路はJRや電鉄会社の所有である為、客車として走るのは電鉄会社それぞれ独占的単独路線ですが、バスが走る路線としての道路の場合、その所有権は公共系の道路管理者にあり、国民は誰でも利用できます。国道の場合は建設省であり、県道や市町村道はそれぞれの土木事務所の管轄下にあります。そしてその道路上を走るバス会社は国道の場合、運輸省管轄となり道路を利用するバス会社も多くの会社が競合して自由に走っております。よってバス利用者の多いバス路線には多くのバス会社が競合して同じ路線を走り、それぞれのバス会社の運行時間も異なる為、同じ場所にあるバス停などは、バス会社それぞれがバス停標識を設置する為、一箇所に多くのバス停標識が乱立しております。しかしこれらは、いずれも高い集客機能制を持っております。そこで本発明はこれら全バス停、若しくは一定エリアの地域バス停を、日常の情報発信基地として活用し、情報などは中央で一元化し、バス標識がもつ潜在的な集客と利便性機能を生かし、バス社内やバス停標識に表示されるお買い物情報や安売り情報、タイムサービス情報など身近な情報のインタラクティブ的な機能を装備し、バス停標識を乗降客用の単なる目印から、情報送受信基地として大衆メディア化するバス停標識を提供するものである。
【発明の効果】
【0004】
本発明の情報送受信機能付きバス停標識を、例えば既存のバス停標識と取り替えることにより、バス停留所は単なる集客機能から情報の送受信基地と変わり、バス離れ傾向にある若者の集客はもとより、お年寄りまでもが最新の情報を求めることが可能となり、目抜き通りでの情報の送受信をもとめて人々は集まり、国内における新メディアチャンネルとして、情報の全国的或いは地域の区画的ネットワークも十分可能となる他、その町の、その月或いは当日の、特にそのバス停周辺の情報が、そのバス停の表示パネル若しくは周辺を走るバス車内表示装置に、新鮮でタイムリーな情報がスクロールされ、最新のあらゆる情報を得ることが可能となります。例えば主婦向けとしてバス停周辺のスーパーや商店からのお買い得情報、タイムサービス情報、キャンペーン情報などのバス停表示、若しくは同じ情報の車内表示をバス車内の乗客が見て急遽予定を変更し、予定外のバス停で下車若しくは乗車し、買い物や用件を済ますことが出来る。或いはビジネスマンにはバス停周辺における病院、コンビニ、銀行、郵便局など主要施設案内、又若者にはバス停周辺企業の就職情報、人材派遣情報、家庭教師情報、その他有料若しくは広告欄付きその日の占い情報、或いは得意分野の物造り情報など等、携帯電話とは違った大画面による各種情報を的確に伝え、若しくは得ることが可能となると同時に、周辺商店なども本端末を宣伝媒体として利用も可能となる上、バス標識に各種バーコードを添付することにより、若者が各種情報を携帯にダウンロードすることも可能となる。或いは特定の、若しくは一定エリア内のバス停の表示装置を時間制で買い取った場合、パソコンを使って自社用の情報ソフトを作り、その買い取った時間帯に指定された全バス停の表示装置にタイムサービス情報などを流せば、即効性の高い情報発信が出来、まさにタイムリーな販促効果を得ることも可能となり、表示装置を利用する販売店などは、買い物上手な主婦や消費者に直結した、より身近な商店、或いはスーパーとしての存続性が高まり、主婦にとっては何よりも毎日の新鮮で身近な情報源として期待され、何処のスーパーが今日はお買い得とか、日常の生活に欠くべからざるものとなり、また通勤族からはバス待ち時間の退屈防止はもとより、無駄な待ち時間が、情報収集という貴重な時間に変わります。特に現代社会における情報はビジネスの貴重なファクターであり、駅やバス停における待ち時間は切っても切り離すことの出来ない必然的事象とも言えるものですが、同待ち時間が貴重な情報収集時間と変わります。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は道路管理者たる建設省などから、一定の面積を使用する貴重な道路占用許可をもつバス停留所標識を、その許可された面積サイズはもとより、既存のバス停留所標識サイズに付いても特別拡大することなく、同標識を多機能化することにより、周辺住民にとってはより身近な生活情報、最新情報を得ることが可能となり、従来の単なるバス停標識から、街灯機能はもとより多機能装置付きバス停標識として、或いは街角における本格的な情報送受信伝達機能を兼ね備えることによって、ランドマーク的機能はもとより、付加した情報送受信機能付きのバス停標識という上記の思想は、下記構成の本発明によって解決することができる。
【0006】
図1のバス停表示盤1はランドマークを兼ね、各種のデザインに変えることが可能であり、例えば青森県ではリンゴのデザインとか岡山では桃のデザインなど、あるいは県名やランドマーク名や、地域限定の産物や土産品などの表示を可能とし、スイッチ付きの非常用灯付警報装置8も出来るだけ遠方からも見通しの良い上部に取り付けるのが好ましい。標識装置の回路基盤15は本体ボックス内に装備し、バス停本体2の表示盤にはバス運行方向3、行先名欄4、英語表示欄若しくは副称駅名欄5、前バス停駅名欄6、バス行き先方面欄7、スクロール式バス運行案内情報欄9、スクロール式広告欄10、時刻表欄11、周辺案内欄12、固定式広告欄13などの表示欄がある。前記副称名欄には、正規バス停名称以外に例えば周辺の病院名入りの某病院前とか、商店名入り某商店前とすることにより別途広告料収入が図れる。またバス停利用者の希望により情報表示スイッチをONすることにより中央コントロール室との連絡を可能とし、中央コントロール室からは端末のスイッチON、OFにかかわらず自在に連絡できることにより、バス停標識端末では中央との最新の情報がインタラクティブに交換が可能となり、中心部のバス運行情報表示欄9では季節に応じたバス旅行案内など常時バス情報が事務所からスクロールされ,バス停の建設費用や維持費の捻出財源となる広告表示部10も常時、新鮮な広告がスポンサーから直接、若しくはバス管理者からスクロールされる。特に広告表示欄10は情報発信の重要な部分であり、同広告表示欄10をスーパー等が時間買いした場合、直接スーパーの売り場からパソコンでタイムサービスや特売情報を流すことにより、市内全バス停の広告表示欄10には同安売り情報が一斉にスクロールされ、売り手、買い手共双方の新鮮な情報入手が可能となる。尚バス停標識の表示盤本体は一枚の特殊プラスチック板からなり盤両面から各種文字や印刷物や、バス運行案内情報欄装置9、スクロール式広告欄装置10などを両面から取り付け、バス停標識盤本体の底辺にはLED照明を埋め込むことにより特殊プラスチック板全体が明るく表示される。標識全体は支柱14により道路に埋め込まれ、若しくは固定台座に差し込まれて立脚する。またバス停標識に対する顧客のいたずらや事故などによる損傷は損害保険で解決すればよい。
【0008】
現状では地方におけるバス会社などは過疎化で赤字経営の会社もあり、バス停標識などへの整備の目が十分には届いておりませんが、バス停標識広告欄の高度利用によりこれらの整備も可能となります。街の目抜き通りはもとより、寂しい田舎道においてもバス停兼、街灯機能兼、情報送受信、兼情メディア装置として、それも身近で毎日の新鮮な情報発信源として町内の方々、主婦の方々にも重宝がられ新聞、ラジオ、テレビに告ぐ第4の身近な下町の情報機関として、或いは災害時には一斉に避難情報も可能であり、公共の場におけるにおける貴重な情報機関としての機能を果たすことにもなります。
【0009】
上述したように、本件発明は単なる表示機能や照明機能のみの従来のバス停とは基本的に発想を異にするもので、全国若しくは県単位、或いは市町村など、ビジネスや購買客の客層エリアに区画された、一定区域内のバス停標識を情報送受信の端末装置とし、上述したスーパーなどのバス停標識表示部欄の時間買いなどによる、タイムリーなビジネスサービスが可能制など、バス停が身近で唯一公道における大衆向けの情報機関的機能をもつ情報装置となり、周辺住民が本発明の情報送受信機能付きバス停標識の情報を見れば、新聞やテレビなどのマス媒体には載らない、身近で新鮮な日常情報を得ることが可能となり、スーパーなどの大型店に限らず、最近大型店に押されがちな小売店でも小回りの効いた効果的な商いの展開が可能となり、特に中小企業の多いわが国では、小回りの効いた公道における情報の送受信装置は産業上でも大いに利用価値の高い分野である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の情報送受信装置付きの代表的なバス停標識の構造とその作用機能を図面で説明する。図1は、本発明の全体構造図であり、最上部はバス停イメージの通常の丸型銘盤1にはバス会社名や社名ロゴなどが入り、バス標識本体2の上部からまずバスの行き先路線又は地名3、バス停留所名4、遠くから見通せる防犯灯用の赤色回転灯8などが装着され、中心部本体2のボックス内部には、電気回路や送受信装置15、また照明にはバス標識本体の躯体部分をなす特殊アクリル板の底辺エッジ部にLED16を埋め込むことによりバス標識本体全体が明るく表示される。わが国の最近の国際化に対応し、5は英語表示部であり次の駅名7、前駅名6、と続きバスの毎日の運行情報やバス会社情報は9欄にスクロールされ、本バス標識本体の製造、建設、維持費用などの主力財源となる広告欄10は広告スポンサーが利用する欄であり、9欄並びに10欄共に3原色を基本としたカラー文字情報、若しくは画像で表示される。バスにとって重要な時間表は季節変動があるため別途に時間表を作成し11欄に添付すればよい。12は周辺町内の案内図などの欄であり、できれば周辺町内のボランティアなどで周辺地図を作成してもらえばよい。最下部の広告欄13は固定式の広告盤であり収益の一部に充当すればよい。
【実施例1】
【0011】
実施例によって本発明を説明する。
通常の電源から電力を引いた簡単なディスプレイ付きのバス停留所標識を作り、無線の携帯パソコンからの情報送信によるテスト結果、LEDで構成されるバス停標識表示画面には自由に情報をスクロールすることが可能となり、本発明の実現は十分可能であることが判明した。
【産業上の利用可能性】
【0012】
上述したように本発明の情報送受信機能付きバス停標識は名称通りに、街路灯機能はもとより、最新で身近な情報を常時、街路において情報の送受信が可能となり、何よりもバス待ち時間の退屈さが、貴重な情報収集時間に代わり、田舎であろうと、又街中であろうと本発明のバス停標識を設置することにより、新聞、ラジオ、テレビに次ぐ4番目のメディアとしてそれも公道における唯一のメディアとして、新しい産業投資が生まれバス停に関する周辺事業も含め、あらゆる関連産業の創造が十分可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】次の図の1ページから4ページまで本発明の実施形態例を示す情報発信機能付きバス停標識の各種全体図である
【符号の説明】
【0014】
1 ランドマーク表示欄
2 表示盤本体
3 方面案内表示部
4 バス停駅名表示部
5 英語表示部
6 一つ前駅名
7 次駅名
8 防犯灯・非常灯(警報・回転赤色灯等)
9 運行案内表示欄
10 広告案内表示欄
11 時間表添付欄
12 町内案内欄
13 広告欄
14 支柱
15 送受信装置
16 LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDによる文字、又は画像の遠隔操作による表示機能を備えるバス停標識。
【請求項2】
バス停に付帯する装置の機能故障を中央コントロール室に有線又は無線で連絡表示する機能を備える請求項1に記載のバス停標識
【請求項3】
パソコン情報を無線ランにより、遠隔地のバス停標識、若しくはバス車内に表示可能とする機能を装備したバス内装置又はバス停標識
【請求項4】
バス関連の情報を、可視光通信を利用して端末のバス社内、若しくはバス停標識に伝達する機能を装備したバス内装置又はバス停標識
【請求項5】
利用者に対し表示時間帯を時間売り、若しくはリースすることにより、利用者が直接顧客に対し情報表示を可能とする装置を備える請求項1に記載のバス停標識。
【請求項6】
ルーター取り付けにより無線の飛距離の延長を可能とした請求項1に記載のバス停標識
【請求項7】
バーコード、二次元バーコード等を添付した請求項1に記載のバス停標識
【請求項8】
停電時、太陽光発電又はバッテリーによる補助電源を備えた請求項1に記載のバス停標識
【請求項9】
広告表示欄付き請求項1に記載のバス停標識

【図1】
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【公開番号】特開2009−15274(P2009−15274A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203623(P2007−203623)
【出願日】平成19年7月7日(2007.7.7)
【出願人】(591273672)エムエヌエンジニアリング株式会社 (42)
【Fターム(参考)】