説明

表示装置

【課題】位置検出精度の向上等を実現する。
【解決手段】外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを制御部401が調整する。ここでは、制御部401は、外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、外光センサ素子GSに入射する外光の強度が基準値Jir以上であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを大きくし、外光センサ素子GSに入射する外光の強度が基準値Jir未満であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。特に、本発明は、画素が複数配置された表示領域において、一方の面の側から入射する光を受光して受光データを生成する位置センサ素子が複数配置されている表示パネルを含み、その表示パネルの一方の面の側において表示領域に移動した被検知体の位置を、その位置センサ素子によって生成された受光データに基づいて検知する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置,有機EL表示装置などの表示装置は、薄型、軽量、低消費電力といった利点を有する。
【0003】
このような表示装置において、液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶層が封入された液晶パネルを、表示パネルとして有している。液晶パネルは、たとえば、透過型であって、液晶パネルの背面に設けられたバックライトなどの照明装置が出射した照明光を、その液晶パネルが変調して透過させる。そして、その変調した照明光によって画像の表示が、液晶パネルの正面にて実施される。
【0004】
この液晶パネルは、たとえば、アクティブマトリクス方式であり、画素スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が複数形成されているTFTアレイ基板と、そのTFTアレイ基板に対面するように対向する対向基板と、TFTアレイ基板および対向基板の間に設けられた液晶層とを有する。このアクティブマトリクス方式の液晶パネルにおいては、画素スイッチング素子が画素電極に電位を入力することによって、液晶層に印加する電圧を可変し、その画素を透過する光の透過率を制御して、その光を変調させる。
【0005】
上記のような液晶パネルにおいては、画素スイッチング素子として機能するTFTの他に、光を受光して受光データを得る受光素子を含む位置センサ素子が表示領域に、複数、内蔵されたものが提案されている(たとえば、特許文献1,特許文献2参照)。
【0006】
上記のように受光素子を含む位置センサ素子が内蔵された液晶パネルは、ユーザーインターフェイスとしての機能が実現できるため、I/Oタッチパネル(Integrated−Optical touch panel)と呼ばれている。このタイプの液晶パネルにおいては、液晶パネルの前面に、別途、抵抗膜方式や静電容量方式のタッチパネルを設置する必要がなくなる。このため、装置の小型化を、容易に実現できる。また、さらに、抵抗膜方式や静電容量方式のタッチパネルを設置した場合には、そのタッチパネルによって表示領域において透過する光が減少する場合や、その光が干渉される場合があるため、表示画像の品質が低下する場合があるが、上記のように液晶パネルに受光素子を内蔵することによって、この不具合の発生を抑制することができる。
【0007】
このような液晶パネルにおいては、たとえば、液晶パネルの前面に触れられたユーザーの指やタッチペンなどの被検知体によって反射された可視光線を、その内蔵された受光素子が受光する。そして、その後、その受光素子によって得られた受光データに基づいて、その被検知体が表示領域において接触した座標位置を特定し、その特定された座標位置に対応する操作が、液晶表示装置自身や、その液晶表示装置に接続された他の電子機器において実施される。
【0008】
上記のように受光素子を用いて、被検知体の位置を検出する場合には、その受光素子によって得られる受光データは、外光に含まれる可視光線の影響によって、多くのノイズを含む場合がある。このため、正確に、位置を検出をすることが困難な場合がある。
【0009】
このような不具合を改善するために、受光素子によって得られた受光データに基づいて、バックライトなどの照明装置が照明光を出射する際の動作を制御する方法が知られている。ここでは、高い光強度の光が受光された場合には、照明装置が、より高い光強度の照明光を出射するように、照明装置の動作を制御し、一方で、低い光強度の光が受光された場合には、照明装置が、より低い光強度の照明光を出射するように、照明装置の動作を制御している。これにより、外光の影響によって、表示画像の品質が低下する不具合を改善することができる。そして、さらに、消費電力の増加を抑制することができる。
【0010】
また、表示領域において黒表示を実施する場合には、TFTアレイ基板に設けられた受光素子は、可視光線が遮光されるため、その可視光線を受光することが困難となる。このため、正確に、位置を検出をすることが困難な場合がある。
【0011】
このため、赤外線など、可視光線以外の非可視光線を用いる技術が提案されている。ここでは、たとえば、液晶パネルの背面に設けられるバックライトに、非可視光線として赤外線を出射する赤外光源を、可視光源の他に設けて、赤外光線と可視光線とを照明光として照射させ、この赤外線などの非可視光線を受光素子が受光することによって受光データを取得し、その取得したデータに基づいて、被検知体の位置を検出している(たとえば、特許文献3,特許文献4参照)。
【0012】
【特許文献1】特開2006−127212号公報
【特許文献2】特開2007−128497号公報
【特許文献3】特開2004−318819号公報
【特許文献4】特開2005−275644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、光の強度が大きい環境下において位置センサ素子の受光素子が光を受光した際には、その受光データ値が位置センサ素子のダイナミックレンジを超える場合があり、センサ出力の飽和が生ずる場合がある。このため、被検知体の位置を的確に検出することが困難な場合がある。特に、太陽から光が照射される室外の環境下においては、室内の人工的な照明の環境下と比較して、光の強度が大きく、この不具合の発生が顕在化する場合がある。
【0014】
そして、室外の環境に対応するために、位置センサ素子をダイナミックレンジが大きくなるように設けて、センサ出力の飽和の発生を防止する場合には、室内の人工的な照明の環境下において得られる受光データの分解能が低くなって、被検知体の位置を検出する際の検出精度が低下する場合がある。
【0015】
赤外線などの非可視光線を位置センサ素子の受光素子が受光する場合においても、上記と同様な不具合が生ずる。また、このほかに、赤外線などの非可視光線を用いた場合には、その赤外線などの非可視光線を出射する非可視光源を、別途、駆動させるために、消費電力がアップする不具合が生ずる。
【0016】
このように、上記においては、位置検出精度の低下や、消費電力のアップなどの不具合が生ずる場合がある。
【0017】
したがって、本発明は、位置検出精度の向上または消費電力の減少を実現可能な表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、画素が複数配置された表示領域において、一方の面の側から入射する光を受光して受光データを生成する位置センサ素子が複数配置されている表示パネルと、前記表示パネルの一方の面の側において前記表示領域に移動した被検知体の位置を、前記位置センサ素子によって生成された受光データに基づいて検知する位置検知部とを具備する表示装置であって、前記表示パネルの一方の面の側から入射する外光を受光することによって受光データを生成する外光センサ素子と、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを調整する制御部とを有し、前記制御部は、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値以上であると判断される場合には、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを大きくし、前記外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値未満であると判断される場合には、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを小さくする。
【0019】
好適には、前記位置センサ素子は、赤外線を受光するように構成されており、前記外光センサ素子は、赤外線を受光するように構成されている。
【0020】
好適には、前記表示パネルの他方の面から照明光を出射する照明部を含み、前記照明部は、可視光線と赤外光線とを含むように前記照明光を出射し、前記表示パネルは、前記照明部によって出射された照明光が前記他方の面から前記一方の面へ透過するように構成されており、前記受光素子は、前記表示パネルの一方の面の側にて被検知体において反射された照明光を受光するように構成されている。
【0021】
好適には、前記外光センサ素子は、前記表示パネルに設けられている。
【0022】
好適には、前記外光センサ素子は、前記表示領域以外の領域に設けられている。
【0023】
好適には、前記制御部は、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記照明部が前記照明光において前記赤外光線を出射する動作を制御する。
【0024】
好適には、前記表示パネルは、第1基板と、前記第1基板から間隔を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間にて挟持されており、液晶分子が配向されている液晶層とを含む。
【0025】
本発明においては、外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値以上であると判断される場合には、位置センサ素子のダイナミックレンジを大きくし、外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値未満であると判断される場合には、位置センサ素子のダイナミックレンジを小さくするように制御する。
【0026】
また、本発明は、画素が複数配置された表示領域において、一方の面の側から入射する光を受光して受光データを生成する位置センサ素子が複数配置されている表示パネルと、前記表示パネルの一方の面の側に位置する被検知体の位置を、前記位置センサ素子によって生成された受光データに基づいて検知する位置検知部と、前記表示パネルの他方の面に照明光を出射する照明部とを含み、前記照明部は、可視光線と赤外光線とを含むように前記照明光を出射し、前記表示パネルは、前記照明部によって出射された照明光が前記他方の面から前記一方の面へ透過するように構成されており、前記受光素子は、前記表示パネルの一方の面の側にて被検知体において反射された照明光を受光するように構成されている表示装置であって、前記表示パネルの一方の面の側から入射する外光を受光することによって受光データを生成する外光センサ素子と、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記照明部が前記照明光において前記赤外光線を出射する動作を制御する制御部とを有する。
【0027】
本発明においては、外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、照明部が照明光において赤外光線を出射する動作を制御する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、位置検出精度の向上または消費電力の減少を実現可能な表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明にかかる実施形態の一例について説明する。
【0030】
(液晶表示装置の構成)
図1は、本発明にかかる実施形態において、液晶表示装置100の構成を示す断面図である。
【0031】
本実施形態の液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶パネル200と、バックライト300と、データ処理部400とを有する。
【0032】
液晶パネル200について説明する。
【0033】
液晶パネル200は、アクティブマトリクス方式であって、図1に示すように、TFTアレイ基板201と対向基板202と液晶層203とを有する。
【0034】
この液晶パネル200においては、TFTアレイ基板201と対向基板202とが間隔を隔てるように対面している。そして、そのTFTアレイ基板201と対向基板202との間に挟まれるように、液晶層203が設けられている。
【0035】
また、図1に示すように、液晶パネル200においては、第1の偏光板206と第2の偏光板207とのそれぞれが、液晶パネル200の両面側において対面するように設置されている。ここでは、第1の偏光板206がTFTアレイ基板201の側に配置され、第2の偏光板207が対向基板202の側に配置されている。
【0036】
この液晶パネル200は、たとえば、透過型であって、図1に示すように、TFTアレイ基板201の側に位置するようにバックライト300が配置されており、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面している面とは反対側の面に、バックライト300から出射された照明光が照射される。そして、詳細については後述するが、液晶パネル200は、複数の画素(図示無し)が配置され、画像を表示する表示領域PAを含み、その液晶パネル200の背面側に設置されたバックライト300が出射した照明光を、第1の偏光板206を介して背面から受け、その背面から受けた光を表示領域PAにおいて変調する。
【0037】
ここでは、TFTアレイ基板201において画素に対応するように、画素スイッチング素子(図示無し)としてTFTを含む画像表示素子(図示無し)が複数設けられており、その画素スイッチング素子がスイッチング制御を実施することによって、背面から受けた照明光を変調する。そして、その変調された照明光が、第2の偏光板207を介して、正面側に出射され、表示領域PAにおいて画像が表示される。
【0038】
また、本実施形態においては、この液晶パネル200は、いわゆるI/Oタッチパネルであり、詳細については後述するが、液晶パネル200においてバックライト300が設置された背面に対して反対側となる正面に、ユーザーの指やタッチペンなどの被検知体が接触または近接した際に、その被検知体の位置を検知するために、受光素子を含む位置センサ素子(図示無し)が形成されている。この位置センサ素子を構成する受光素子は、液晶パネル200の正面側において、被検知体が反射する反射光を受光する。すなわち、位置センサ素子を構成する受光素子は、対向基板202の側からTFTアレイ基板201の側へ向かう反射光を受光して光電変換することによって電荷を蓄積し、その電荷によって受光データが出力される。
【0039】
さらに、本実施形態においては、液晶パネル200は、液晶パネル200の正面側から入射する外光を受光する受光素子が、外光センサ素子(図示無し)を構成するように形成されている。たとえば、フォトトランジスタによって、この外光センサ素子が形成されている。ここでは、外光センサ素子は、対向基板202の側からTFTアレイ基板201の側へ向かう外光を受光する。そして、外光センサ素子を構成する受光素子は、光電変換することによって電荷を蓄積し、その電荷によって受光データが出力される。
【0040】
図2は、本発明の実施形態において、液晶パネル200を示す平面図である。また、図3は、本発明の実施形態において、表示領域PAにて形成される画素を示す回路図である。図3においては、(a)が画像表示素子30aを示し、(b)が位置センサ素子30bを示している。
【0041】
図2に示すように、液晶パネル200は、表示領域PAと、その表示領域PAの周囲に位置する周辺領域CAとを有する。
【0042】
この液晶パネル200において表示領域PAには、図2に示すように、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれにマトリクス状に並ぶように配置されている。ここでは、図3に示すように、画素Pは、画像表示素子30aと位置センサ素子30bとを含むように構成されている。
【0043】
一方で、液晶パネル200において周辺領域CAには、表示用垂直駆動回路11と、表示用水平駆動回路12と、センサ用垂直駆動回路13と、センサ用水平駆動回路14とが設けられている。そして、さらに、本実施形態においては、外光センサ素子GSが、この周辺領域CAに設けられている。たとえば、画像表示素子30aと位置センサ素子30bと同様にして形成された半導体素子によって、この各部材が構成されている。各部について、順次説明する。
【0044】
表示用垂直駆動回路11は、図2に示すように、周辺領域CAに設けられている。表示用垂直駆動回路11は、図3に示すように、水平方向xに延在しているゲート線G1に接続されている。ここでは、垂直方向yに並んだ複数のゲート線G1のそれぞれに接続されている。そして、表示用垂直駆動回路11は、供給される制御信号に基づいて、その垂直方向yに並んだゲート線G1のそれぞれに、順次、選択パルスを供給する。
【0045】
表示用水平駆動回路12は、図2に示すように、周辺領域CAに設けられている。表示用水平駆動回路12は、図3に示すように、垂直方向yに延在する第1データ線S1に接続されている。ここでは、水平方向xに並んだ複数の第1データ線S1のそれぞれに接続されている。そして、表示用水平駆動回路12は、供給される制御信号に基づいて、その水平方向xに並んだ第1データ線S1のそれぞれに、順次、映像信号を供給する。
【0046】
センサ用垂直駆動回路13は、図2に示すように、周辺領域CAに設けられている。センサ用垂直駆動回路13は、図3に示すように、水平方向xに延在するように形成された読み出し線Readに接続されている。ここでは、垂直方向yに並んだ複数の読み出し線Readのそれぞれに接続されている。そして、センサ用垂直駆動回路13は、供給される制御信号に基づいて、その垂直方向yに並んだ読み出し線Readのそれぞれに、順次、選択パルスを供給する。
【0047】
センサ用水平駆動回路14は、図2に示すように、周辺領域CAに設けられている。センサ用水平駆動回路14は、図3に示すように、垂直方向yに延在するように形成された第2データ線S2に接続されている。ここでは、水平方向xに並んだ複数の第2データ線S2のそれぞれに接続されている。そして、センサ用水平駆動回路14は、供給される制御信号に基づいて、位置センサ素子30bから出力される受光データを、その水平方向xに並んだ第2データ線S2のそれぞれから、順次、読み出す。
【0048】
画像表示素子30aは、図3に示すように、画素スイッチング素子31と、補助容量素子Csとを含む。
【0049】
この画像表示素子30aにおいて、画素スイッチング素子31と補助容量素子Csとのそれぞれは、図3に示すように、垂直方向yに延在する表示用の第1データ線S1と、水平方向xに延在するゲート線G1との交点付近に設けられている。
【0050】
ここで、画素スイッチング素子31は、トランジスタであって、ゲート電極がゲート線G1に接続され、ソース電極が第1データ線S1に接続され、ドレイン電極が補助容量素子Csおよび液晶層203に接続されている。
【0051】
また、補助容量素子Csは、図3に示すように、キャパシタであって、一方の電極が補助容量線に接続され、他方の電極が、画素スイッチング素子31のソース電極に接続されている。そして、ゲート線G1が表示用垂直駆動回路11に接続され、第1データ線S1が表示用水平駆動回路12に接続されている。
【0052】
画像表示素子30aにおいては、制御部401から供給された制御信号に基づいて、表示用垂直駆動回路11および表示用水平駆動回路12が、表示領域PAに画素Pごとに設けられた画素スイッチング素子31を線順次に駆動し、画像表示を実施する。
【0053】
具体的には、表示用垂直駆動回路11からゲート線G1に選択パルスが画素スイッチング素子31のゲートに供給されてオン状態となり、表示用水平駆動回路12から第1データ線S1に映像信号が供給されることによって、画素スイッチング素子31が、その映像信号を補助容量素子Csおよび液晶層203に書き込む。これにより、画像表示が実行される。
【0054】
位置センサ素子30bは、受光素子32と、リセットトランジスタ33と、キャパシタ34と、増幅トランジスタ35と、選択トランジスタ36とを有する。
【0055】
ここで、受光素子32は、図3に示すように、たとえば、フォトトランジスタであって、ソース電極に基準電位Vssが印加され、ドレイン電極がフローティングディフュージョンFDに接続されている。そして、受光素子32であるフォトトランジスタのゲート電極には、しきい値電圧以下の電圧Vgが印加される。この受光素子32は、光を受光し光電変換を実施することによって、電荷が生じ、その電荷によって受光データが出力される。
【0056】
また、リセットトランジスタ33は、ドレイン電極に電源電圧Vddが印加され、ソース電極にフローティングディフュージョンFDに接続されている。そして、リセットトランジスタ33のゲート電極に、リセット信号(Reset)が与えられることによって、フローティングディフュージョンFDの電位がリセットされるように構成されている。
【0057】
また、キャパシタ34は、一方の電極がフローティングディフュージョンFDに接続され、他方の電極が、基準電位Vssに接続されており、キャパシタ34に蓄積される電荷量に応じて、フローティングディフュージョンの電圧が変化するように構成されている。
【0058】
また、増幅トランジスタ35は、ゲート電極がフローティングディフュージョンFDに接続され、ドレイン電極が電源電圧Vddに接続され、ソース電極が選択トランジスタ36のドレイン電極に接続されており、ソースフォロア回路を構成している。
【0059】
また、選択トランジスタ36は、ドレイン電極が増幅トランジスタ35のソース電極に接続され、ソース電極が第2データ線S2に接続されている。そして、センサ用垂直駆動回路13により選択トランジスタ36のゲート電極に読み出し信号(Read)が供給されると、選択トランジスタ36は、オン状態となり、増幅トランジスタ35によって増幅された信号が、第2データ線S2に出力されるように構成されている。
【0060】
この位置センサ素子30bでは、まず、リセットトランジスタ33のゲート電極にリセット信号が供給されることにより、リセットトランジスタ33がオン状態となり、キャパシタ34に電荷が蓄積され、フローティングディフュージョンFDの電圧が電源電圧Vddに応じた値となる。そして、その後、リセットトランジスタ33は、オフ状態とされる。そして、フォトトランジスタである受光素子32が光を受光すると、その光量に応じたリーク電流ないしオフ電流が生じる。これにより、キャパシタ34に蓄積された電荷が放電し、フローティングディフュージョンFDの電圧が下がる。そして、このフローティングディフュージョンFDの電圧は、増幅トランジスタ35によって増幅され、センサ用垂直駆動回路13から読み出し信号が選択トランジスタ36のゲートに供給されることにより、受光データが信号電圧として第2データ線S2に読み出される。この受光データとして読み出される信号電圧は、受光素子32の受光量に応じた値となり、第2データ線S2を介して、センサ用水平駆動回路14に出力される。
【0061】
本実施形態においては、位置センサ素子30bは、キャパシタ34が第1の静電容量である第1位置センサ素子30baと、キャパシタ34が第1の静電容量よりも大きな第2の静電容量である第2位置センサ素子30bbとを含む。
【0062】
図4は、本発明にかかる実施形態において、第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとを、位置センサ素子30bとして、表示領域PAに配置した様子を模式的に示す平面図である。
【0063】
図4に示すように、第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとのそれぞれは、表示領域PAにおいて市松状になるように配置されている。すなわち、第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとのそれぞれは、水平方向xと垂直方向yとのそれぞれにおいて、交互に並ぶように配置されている。
【0064】
外光センサ素子GSは、図2に示すように、液晶パネル200において、表示領域PA以外の周辺領域CAに設けられている。外光センサ素子GSは、位置センサ素子30bと同様な構成であって、たとえば、フォトトランジスタを受光素子(図示無し)として含み、その受光素子において光電変換された電荷によって、受光データが出力される。
【0065】
本実施形態においては、外光センサ素子GSは、外光に含まれる赤外光線を可視光線よりも多く受光するように、たとえば、赤外光線を選択的に透過する赤外フィルタ(図示無し)が受光素子の受光面に対応するように設けられており、その赤外フィルタを介して入射された外光を受光面で受光して光電変換するように構成されている。
【0066】
液晶パネル200の表示領域PAに設けられた画素Pについて説明する。
【0067】
図5は、本発明の実施形態において、液晶パネル200における表示領域PAに設けられた画素Pの概略を模式的に示す断面図である。図6は、本発明の実施形態において、液晶パネル200の表示領域PAに設けられた画素Pの概略を模式的に示す平面図である。図5は、図6においてX1−X2部分に対応する部分を示している。
【0068】
図5に示すように、液晶パネル200は、TFTアレイ基板201と、対向基板202と、液晶層203とを有している。液晶パネル200は、TFTアレイ基板201と対向基板202とがスペーサ(図示無し)によって間隔を隔てられ、シール材(図示無し)で貼り合わされており、そのTFTアレイ基板201と対向基板202との間の間隔に液晶層203が設けられている。
【0069】
また、図5と図6とに示すように、液晶パネル200は、画素Pにおいて、光透過領域TAと遮光領域RAとを含む。
【0070】
光透過領域TAにおいては、バックライト300から出射された照明光が、TFTアレイ基板201の側から対向基板202の側へ透過する。ここでは、光透過領域TAには、図5と図6とに示すように、カラーフィルタ層21が形成されており、バックライト300から出射された照明光が着色されて、TFTアレイ基板201の側から対向基板202の側へ透過する。
【0071】
一方で、遮光領域RAにおいては、図5と図6とに示すように、ブラックマトリクス層21Kが形成されており、バックライト300から出射された照明光を、ブラックマトリクス層21Kが、カラーフィルタ層21の周囲において遮光する。
【0072】
そして、この遮光領域RAにおいては、図5と図6とに示すように、受光領域SAが形成されている。
【0073】
この受光領域SAにおいては、TFTアレイ基板201と対向基板202とが対面する面において、対向基板202の側からTFTアレイ基板201の側へ向かう光を受光するように、位置センサ素子30bの受光素子32が形成されている。具体的には、図5に示すように、液晶パネル200は、対向基板202の側からTFTアレイ基板201の側へ向かう光において、ブラックマトリクス層21Kに形成された開口21aを透過する光を、その受光素子32が受光するように形成されている。この受光素子32は、図5に示すように、液晶パネル200の正面側において、ユーザーの指などの被検知体によってバックライト300から照射された照明光が反射された反射光を、対向基板202の側から受けて受光する。
【0074】
TFTアレイ基板201について下記に示す。
【0075】
TFTアレイ基板201は、光を透過する絶縁体の基板であり、たとえば、ガラスにより形成されている。このTFTアレイ基板201においては、図5に示すように、対向基板202に対面する側の面に、画素スイッチング素子31と、受光素子32と、画素電極62とが形成されている。
【0076】
なお、図5においては、画素Pのカラーフィルタ層21において赤フィルタ層21Rに対応するドット領域について示しているが、その他の緑フィルタ層21Gと青フィルタ層21Bとに対応するドット領域においては、受光素子32を除いた他の部材が、赤フィルタ層21Rに対応するドット領域の場合と同様に形成されている。
【0077】
TFTアレイ基板201の各部について示す。
【0078】
画素スイッチング素子31は、図5に示すように、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面する側の面に形成されている。画素スイッチング素子31は、ゲート電極45と、ゲート絶縁膜46gと、半導体層48とを含み、たとえば、LDD構造のボトムゲート型TFTとして形成されている。
【0079】
具体的には、画素スイッチング素子31において、ゲート電極45は、たとえば、モリブデンなどの金属材料を用いて形成されている。また、ゲート絶縁膜46gは、シリコン酸化膜などの絶縁材料を用いて形成されている。また、半導体層48は、たとえば、ポリシリコンなどの半導体材料を用いて形成されており、ゲート電極45に対応するようにチャネル形成領域が設けられると共に、そのチャネル領域を挟むように一対のソース・ドレイン領域が設けられている。そして、ソース電極53とドレイン電極54とが、半導体層48を被覆する層間絶縁層49に設けられた開口に、アルミニウムなどの導電材料を埋め込まれ、パターン加工されることによって形成されている。
【0080】
受光素子32は、図5に示すように、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面する側の面に形成されている。ここでは、受光素子32は、図5に示すように、液晶パネル200の正面側において、指などの被検知体によって反射され、対向基板202の側からTFTアレイ基板201の側へ向う反射光を、液晶層203を介して受光するように、TFTアレイ基板201に設けられている。この受光素子32は、たとえば、フォトトランジスタであって、ゲート電極43と、ゲート絶縁膜46sと、半導体層47とを含み、たとえば、ボトムゲート型TFTとして形成されている。そして、受光素子32は、受光領域SAから入射する光を受光し、光電変換することによって、受光信号を生成する。
【0081】
具体的には、受光素子32において、ゲート電極43は、たとえば、モリブデンなどの金属材料を用いて形成されている。また、ゲート絶縁膜46sは、シリコン酸化膜などの絶縁材料を用いて形成されている。また、半導体層47は、たとえば、ポリシリコンなどの半導体材料を用いて形成されている。そして、この半導体層47においては、ゲート電極43に対応するようにチャネル形成領域が形成されると共に、そのチャネル領域を挟むように一対のソース・ドレイン領域が形成されている。そして、ソース電極51とドレイン電極52とが、層間絶縁層49に設けられた開口にアルミニウムを埋め込むことによって形成されている。ここでは、受光素子32は、画素スイッチング素子31と同じ工程にて各部が形成される。
【0082】
画素電極62は、図5に示すように、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面する面を被覆するように、絶縁材料で形成された平坦化膜60上に設けられている。ここでは、図5に示すように、画素電極62は、平坦化膜60上において、光透過領域TAに対応するように形成されており、液晶層203に接続されている。画素電極62は、いわゆる透明電極であって、たとえば、ITOを用いて形成されている。そして、画素電極62は、バックライト300によって照明された光を変調するために、対向電極23と共に、液晶層203に電圧を印加する。なお、この画素電極62は、表示領域PAにおいて、複数の画素Pのそれぞれに対応するように複数がマトリクス状になるように配置されており、特に図示をしていないが、画素スイッチング素子31のドレイン電極54に接続されている。
【0083】
対向基板202について示す。
【0084】
対向基板202は、TFTアレイ基板201の場合と同様に、光を透過する絶縁体の基板であり、たとえば、ガラスにより形成されている。そして、対向基板202は、図5に示すように、TFTアレイ基板201に対して間隔を隔てるよう対面している。そして、対向基板202には、図5に示すように、カラーフィルタ層21と、ブラックマトリクス層21Kと、平坦化膜22と、対向電極23とが形成されている。
【0085】
対向基板202の各部について示す。
【0086】
カラーフィルタ層21は、図5に示すように、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する側の面に形成されている。カラーフィルタ層21は、図6に示すように、光透過領域TAに対応するように、赤フィルタ層21Rと緑フィルタ層21Gと青フィルタ層21Bとが形成されている。ここでは、赤フィルタ層21Rと緑フィルタ層21Gと青フィルタ層21Bとのそれぞれは、矩形形状であり、水平方向xに並ぶように形成されている。カラーフィルタ層21は、たとえば、顔料や染料などの着色剤を含有するポリイミド樹脂を用いて形成される。ここでは、赤と緑と青との3原色を1組として構成されている。そして、カラーフィルタ層21は、バックライト300から出射された照明光を着色する。
【0087】
ブラックマトリクス層21Kは、図5に示すように、表示領域PAにおいて複数の画素Pを区画するように、遮光領域RAに形成され、光を遮光する。ここでは、ブラックマトリクス層21Kは、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する側の面に形成されている。また、ブラックマトリクス層21Kは、光が透過する開口21aが、受光領域SAに対応するように形成されている。つまり、ブラックマトリクス層21Kは、図5と図6に示すように、遮光領域RAにおいて受光領域SA以外の領域に対応するように形成されている。たとえば、ブラックマトリクス層21Kは、黒色の金属酸化膜を用いて形成される。
【0088】
平坦化膜22は、図5に示すように、光透過領域TAと、遮光領域RAとのそれぞれに対応するように、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する側の面に形成されている。ここでは、平坦化膜22は、光透過性の絶縁材料によって形成されている。そして、カラーフィルタ層21とブラックマトリクス層21Kとのそれぞれを被覆し、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する面側を平坦化している。
【0089】
対向電極23は、図5に示すように、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する側の面に形成されている。ここで、対向電極23は、平坦化膜22を被覆するように形成されている。対向電極23は、いわゆる透明電極であって、たとえば、ITOを用いて形成されている。
【0090】
液晶層203について示す。
【0091】
液晶層203は、図5に示すように、TFTアレイ基板201と対向基板202との間にて挟持されており、配向処理されている。たとえば、液晶層203は、TFTアレイ基板201と対向基板202との間において、スペーサ(図示なし)により所定の距離が保持された間隔に、封入されている。そして、液晶層203は、TFTアレイ基板201および対向基板202に形成された液晶配向膜(図示なし)によって配向されている。たとえば、液晶層203は、液晶分子が垂直配向するように形成される。
【0092】
バックライト300について説明する。
【0093】
バックライト300は、図1に示すように、液晶パネル200の背面に対面しており、その液晶パネル200の表示領域PAに照明光を出射する。ここでは、バックライト300は、図1に示すように、光源301と、その光源301から照射された光を拡散することよって面状の光に変換する導光板302とを有しており、液晶パネル200の表示領域PAの全面に平面光を照射する。
【0094】
具体的には、バックライト300は、液晶パネル200を構成するTFTアレイ基板201と対向基板202とにおいて、TFTアレイ基板201の側に位置するように配置されている。そして、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面している面とは反対側の面に、その平面光を照射する。つまり、バックライト300は、TFTアレイ基板201の側から対向基板202の側へ向かうように平面光を照明する。
【0095】
本実施形態においては、バックライト300の光源301は、図1に示すように、たとえば、可視光源301aと、赤外光源301bとを有する。
【0096】
可視光源301aと赤外光源301bとのそれぞれは、導光板302の端部に設けられ、可視光線と赤外光線とを、照明光として出射する。
【0097】
具体的には、可視光源301aは、白色LEDであり、導光板302の一端に設けられており、白色の可視光線を照射面から照射する。
【0098】
また、赤外光源301bは、赤外LEDであり、導光板302の一端において照射面が可視光源301aの照射面に対面するように設けられており、赤外光線を照射面から照射する。
【0099】
そして、可視光源301aから照射された白色の可視光線と、赤外光源301bから照射された赤外光線とが、導光板302において拡散され、平面光として、液晶パネル200の背面に照射される。
【0100】
データ処理部400について説明する。
【0101】
データ処理部400は、図1に示すように、制御部401と、位置検出部402とを有する。データ処理部400は、コンピュータを含み、プログラムによってコンピュータが各部として動作するように構成されている。
【0102】
データ処理部400の制御部401は、液晶パネル200とバックライト300との動作を制御するように構成されている。制御部401は、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に複数設けられた画素スイッチング素子31の動作を制御し、液晶パネル200の表示領域PAに画像を表示する。たとえば、線順次駆動を実行させて、画像を表示する。
【0103】
このほかに、制御部401は、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に外光センサ素子GSの動作を制御し、その外光センサ素子GSから受光データを収集する。
【0104】
また、制御部401は、バックライト300に制御信号を供給することによって、バックライト300の動作を制御し、バックライト300に照明光を照射させる。
【0105】
また、制御部401は、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に設けられた位置センサ素子30bの動作を制御して受光データを収集する。たとえば、線順次駆動を実行させて、受光データを収集する。
【0106】
本実施形態においては、制御部401は、外光センサ素子GSによって得られた受光データに基づいて、バックライト300から出射される照明光を調整すると共に、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを調整した後に、位置センサ素子30bから受光データを収集するように制御する。つまり、フィードフォワード制御によって、バックライト300の動作を制御すると共に、位置センサ素子30bの動作を制御する。
【0107】
ここでは、制御部401は、外光センサ素子GSから出力される受光データに基づいて、バックライト300が赤外光線を出射する動作を制御する。
【0108】
たとえば、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値以上である場合には、バックライト300が、より大きな強度の赤外光線を照射するように制御し、一方で、その受光した光の強度が基準値未満である場合には、バックライト300が、より小さな強度の赤外光線を照射するように制御する。
【0109】
さらに、制御部401は、外光センサ素子GSから出力される受光データに基づいて、位置センサ素子30bのダイナミックレンジについて制御する。ここでは、制御部401は、位置センサ素子30bが入射光を受光して受光データを出力する際に、入射光の量と、その入射光の量に応じて出力する受光データ値との割合を調整する。本実施形態においては、制御部401は、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値以上であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを大きくし、一方で、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値未満であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくするように制御を行う。
【0110】
具体的には、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値以上であると判断される場合には、制御部401は、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを大きくするために、位置センサ素子30bを構成する第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの両者において、キャパシタ34の静電容量が大きい第2位置センサ素子30bbを選択する。そして、その選択された第2位置センサ素子30bbから受光データを収集するように制御する。
【0111】
一方で、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値未満であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくするために、位置センサ素子30bを構成する第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの両者において、キャパシタ34の静電容量が小さい第1位置センサ素子30baを選択する。そして、その選択された第1位置センサ素子30baから受光データを収集するように制御する。
【0112】
データ処理部400の位置検出部402は、液晶パネル200に複数設けられた位置センサ素子30bから出力された受光データに基づいて、液晶パネル200の表示領域PAにおいて、ユーザーの指やタッチペンなどの被検知体が接触または近接した位置を検出する。
【0113】
(動作)
【0114】
以下より、上記の液晶表示装置100において、ユーザーの指などの被検知体が液晶パネル200の表示領域PAに接触もしくは移動された位置を検出する際の動作について説明する。
【0115】
図7は、本発明にかかる実施形態において、ユーザーの指などの被検知体が液晶パネル200の表示領域PAに接触もしくは移動された位置を検出する際の動作を示すフロー図である。
【0116】
まず、図7に示すように、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを調整する際の基準値Jirを設定する(S11)。
【0117】
ここでは、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを調整する際の基準値Jirを制御部401が設定する。たとえば、予め記憶装置に記憶されていた基準値Jirのデータを、制御部401が記憶装置から取得して設定を行う。その他、オペレータによって操作装置に入力された操作データに基づいて、制御部401が基準値Jirを設定するように構成されていても良い。
【0118】
つぎに、図7に示すように、バックライト300が出射する赤外光線の強度を調整する際の基準値Kirを設定する(S12)。
【0119】
ここでは、バックライト300が出射する赤外光線の強度を調整する際の基準値Kirを制御部401が設定する。たとえば、予め記憶装置に記憶されていた基準値Kirのデータを、制御部401が記憶装置から取得して設定を行う。その他、オペレータによって操作装置に入力された操作データに基づいて、制御部401が基準値Kirを設定するように構成されていても良い。
【0120】
つぎに、図7に示すように、外光センサ素子GSから受光データを取得する(S21)。
【0121】
ここでは、制御部401が液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200の外光センサ素子GSを駆動するように制御する。そして、その外光センサ素子GSから受光データを制御部401が取得する。
【0122】
つぎに、図7に示すように、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを調整する(S31)。
【0123】
ここでは、外光センサ素子GSから取得した受光データに基づいて、この位置センサ素子30bのダイナミックレンジを、制御部401が調整する。
【0124】
具体的には、まず、外光センサ素子GSが受光データを取得した際の光の強度が、基準値Jir以上であるか、基準値Jir未満であるかを、制御部401が判断する。たとえば、受光データ値と、基準値Jirに対応する値とを比較処理することによって判断する。そして、その後、その判断の結果に対応するように、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを、制御部401が調整する。
【0125】
図8は、本発明に係る実施形態において、位置センサ素子30bのダイナミックレンジの調整について説明するための図である。図8において、(a)は、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir以上である場合を示し、(b)は、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir未満である場合を示している。そして、図8において、横軸は、入射する光の強度Kを示しており、縦軸は、受光データ値Hを示している。
【0126】
外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir以上であると判断される場合には、図8(a)に示すように、入射する光の強度が大きい部分において位置センサ素子30bから出力される受光データ値が上限である255を超えて、飽和しないように、位置センサ素子30bのダイナミックレンジDRを大きくする必要がある。つまり、図8(a)に示すように、位置センサ素子30bが出力する受光データ値の下限値と上限値とを得るために受光する単位時間当たりの光量の範囲を広くするように調整する必要がある。このため、この場合には、位置センサ素子30bを構成する第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの両者において、キャパシタ34の静電容量が大きい第2位置センサ素子30bbを、制御部401が、ここで駆動させる素子として選択する。
【0127】
一方で、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir未満であると判断される場合には、図8(b)に示すように、入射する光の強度が小さい部分において、位置センサ素子30bから出力される受光データ値の分解能を大きくするために、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくする必要がある。つまり、図8(b)に示すように、位置センサ素子30bが出力する受光データ値の下限値と上限値とを得るために受光する単位時間当たりの光量の範囲を、上記の図8(a)に示した場合と比較して、狭くするように調整する必要がある。このため、この場合には、位置センサ素子30bを構成する第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの両者において、キャパシタ34の静電容量が小さい第1位置センサ素子30baを、制御部401が、ここで駆動させる素子として選択する。
【0128】
つぎに、図7に示すように、バックライト300が出射する赤外光線の強度を調整する(S32)。
【0129】
ここでは、バックライト300が赤外光線を出射する動作を、外光センサ素子GSから出力される受光データに基づいて、制御部401が制御する。
【0130】
たとえば、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値Kir以上である場合には、バックライト300が、より大きな強度の赤外光線を照射するように、制御部401がバックライト300を制御する。
【0131】
一方で、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値Kir未満である場合には、バックライト300が、より小さな強度の赤外光線を照射するように、制御部401がバックライト300を制御する。
【0132】
つぎに、図7に示すように、位置センサ素子30bから受光データを取得する(S41)。
【0133】
ここでは、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に設けられた位置センサ素子30bの動作を、制御部401が制御し、位置センサ素子30bから受光データを収集する。たとえば、線順次駆動を実行させて、受光データを収集する。
【0134】
図9は、本発明に係る実施形態において、位置センサ素子30bが受光データを取得する際の様子を示す断面図である。
【0135】
図9に示すように、ユーザーの指などの被検知体Fが表示領域PAに接触もしくは移動された場合には、その被検知体Fによって反射された反射光Hを、液晶パネル200に設けられた位置センサ素子30bの受光素子32が受光する。
【0136】
ここでは、バックライト300が可視光線VRと赤外光線IRとを含む照明光Rを、平面光として、液晶パネル200の背面に照射する。そして、その照明光Rは、液晶パネル200を介して被検知体Fに照射され、被検知体Fによって反射される。そして、その被検知体Fによって反射された反射光Hを、位置センサ素子30bの受光素子32が受光する。
【0137】
このとき、照明光Rにおいて可視光線VRは、液晶パネル200の各部において吸収され、その強度が低下した状態で、位置センサ素子30bの受光素子32によって受光される。これに対して、照明光Rにおいて赤外光線IRは、液晶パネル200の各部において吸収される割合が可視光線VRよりも小さいため、可視光線VRよりも大きな強度で、位置センサ素子30bの受光素子32によって受光される。なお、外光センサー素子と同様に位置センサー素子も可視光線よりも赤外光線を多く受光する構成になっていてもよい。たとえば、赤外光線を選択的に透過する赤外フィルタが受光素子の受光面に対応するように設けられており、その赤外フィルタを介して位置センサーに入射された光を受光面で受光して光電変換するように構成されている。
【0138】
そして、その受光した光の強度に応じた信号強度の受光データが、位置センサ素子30bから出力される。
【0139】
本実施形態においては、位置センサ素子30bを構成する第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの両者において、上記のステップにて選択した素子を制御部401が駆動させて、受光データを収集する。
【0140】
具体的には、上記したように、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir以上であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを大きくするために、キャパシタ34の静電容量が大きい第2位置センサ素子30bbが選択される。このため、センサ用垂直駆動回路13とセンサ用水平駆動回路14とに第2位置センサ素子30bbを駆動させる制御信号を制御部401が送信して、第2位置センサ素子30bbのそれぞれから受光データを収集する。
【0141】
一方で、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir未満であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくするために、キャパシタ34の静電容量が小さい第1位置センサ素子30baが選択される。このため、センサ用垂直駆動回路13とセンサ用水平駆動回路14とに第1位置センサ素子30baを駆動させる制御信号を制御部401が送信して、第1位置センサ素子30baのそれぞれから受光データを収集する。
【0142】
つぎに、図7に示すように、被検知体の位置を検出する(S51)。
【0143】
ここでは、液晶パネル200に複数設けられた位置センサ素子30bから出力された受光データに基づいて、液晶パネル200の表示領域PAにおいて、ユーザーの指やタッチペンなどの被検知体が接触または近接した座標位置を位置検出部402が検出する。
【0144】
具体的には、受光データが読み出された位置センサ素子30bの位置と、その位置センサ素子30bから読み出された受光データの信号強度とのそれぞれに基づいて、被検知体Fが表示領域PAにおいて接触した座標位置を、位置検出部402が検出する。たとえば、受光データの信号強度が基準値よりも大きい座標位置を、被検知体Fが表示領域PAにおいて接触した座標位置として検出する。
【0145】
以上のように、本実施形態は、液晶パネル200の一方の面の側である正面側から入射する外光に含まれる赤外線を外光センサ素子GSが受光することによって受光データを生成する。そして、その外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを制御部401が調整する。ここでは、制御部401は、外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、外光センサ素子GSに入射する外光の強度が基準値Jir以上であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを大きくし、外光センサ素子GSに入射する外光の強度が基準値Jir未満であると判断される場合には、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくする。そして、上記のようにダイナミックレンジが調整された位置センサ素子30bが、赤外線を含む光を受光することによって受光データを生成し、その受光データに基づいて、液晶パネル200の表示領域PAにおいて、ユーザーの指やタッチペンなどの被検知体が接触または近接した位置を検出する。このため、本実施形態は、光の強度が大きい環境下において位置センサ素子が光を受光した際に、その受光データ値が位置センサ素子のダイナミックレンジを超えて、センサ出力の飽和が生ずることが防止できると共に、室内の人工的な照明の環境下において得られる受光データの分解能を確保可能である。よって、本実施形態は、被検知体の位置を検出する際の検出精度を向上させることができる。
【0146】
また、本実施形態は、液晶パネル200の他方の面である裏面からバックライト300が照明光を出射する。ここでは、バックライト300は、可視光線と赤外光線とを含むように照明光を出射するように構成されており、制御部401は、外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、バックライト300が、その照明光において赤外光線を出射する動作を制御する。このため、本実施形態は、消費電力の上昇を抑制することができる。
【0147】
したがって、本実施形態は、位置検出精度を向上可能であって、消費電力の上昇を抑制することができる。
【0148】
なお、本発明の実施に際しては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
【0149】
たとえば、本実施形態においては、受光素子について、フォトトランジスタを設けた場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、フォトダイオードを受光素子として用いてもよい。
【0150】
また、本実施形態においては、赤外光線などの非可視光線を含むように照明光を照射する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、非可視光線を含まずに、可視光線のみを含む照明光を照射する場合においても、適用可能である。
【0151】
また、本実施形態においては、非可視光線として赤外光線を含むように照明光を照射する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、非可視光線として紫外光線を含むように照明光を照射してもよい。
【0152】
また、本実施形態においては、複数の画素Pに対応するように位置センサ素子30bを複数設ける場合について示したが、これに限定されない。たとえば、複数の画素Pに対して1つの位置センサ素子30bを設けてもよく、逆に、1つの画素Pに対して複数の位置センサ素子30bを設けてもよい。
【0153】
また、本実施形態においては、図4に示したように、位置センサ素子30bとして、キャパシタ34の容量が互いに異なる第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとを、市松状になるように、表示領域PAに配置する場合について説明したが、これに限定されない。
【0154】
また、位置センサ素子30bとして、キャパシタ34の容量が互いに異なる第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとの2種類を配置する場合について説明したが、これに限定されない。キャパシタ34の静電容量が異なる3種類以上の位置センサ素子30bを適宜設けても良い。
【0155】
また、1種類の位置センサ素子30bを設けるように構成しても良い。この場合には、たとえば、その一の位置センサ素子30bに対して、静電容量が異なるキャパシタ34を複数設けると共に、その静電容量が異なる複数のキャパシタ34を選択するスイッチング素子を設置し、そのスイッチング素子の動作を制御部401が制御するように構成する。たとえば、第1の静電容量を有する第1キャパシタと、第1の静電容量よりも大きな第2の静電容量を有する第2キャパシタとの2つを設け、その2つのキャパシタをスイッチング素子が切り替えるように制御部401が制御する。ここでは、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir以上であると判断される場合には、上記の実施形態と同様に、静電容量が大きい第2キャパシタに接続するように、スイッチング素子の切り替え動作を制御部401が制御する。一方で、外光センサ素子GSに入射する光の強度が基準値Jir未満であると判断される場合には、静電容量が小さい第1キャパシタに接続するように、スイッチング素子の切り替え動作を制御部401が制御する。このようにすることによって、上記の実施形態と同様な作用効果を奏する様に構成しても良い。
【0156】
また、上記の実施形態においては、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値Kir以上である場合には、バックライト300が、より大きな強度の赤外光線を照射し、一方で、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値Kir未満である場合には、バックライト300が、より小さな強度の赤外光線を照射するように制御する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、逆になるように制御してもよい。つまり、受光した光の強度が基準値Kir以上である場合には、バックライト300が、より小さい強度(バックライトがOFF状態も含む)の赤外光線を照射し、一方で、外光センサ素子GSから出力される受光データにおいて、その受光した光の強度が基準値Kir未満である場合には、バックライト300が、より大きな強度の赤外光線を照射するように制御してもよい。また、基準値は複数設けてもよい。
【0157】
また、上記の実施形態においては、外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、位置センサ素子30bとバックライト300との両者の動作を制御する場合について説明したが、これに限定されない。いずれか一方について制御するように構成されていてもよい。
【0158】
また、上記の他に、外光センサ素子GSによって生成された受光データに基づいて、さまざまな動作について制御するように構成されていてもよい。たとえば、位置センサ素子30bの受光面へ入射する光の量を変化させるシャッターを設け、そのシャッターの動作を調整するように構成しても良い。この場合において、位置センサ素子30bのダイナミックレンジを小さくする場合には、光入射量を大きくするようにシャッターの動作を制御し、一方で、ダイナミックレンジを大きくする場合には、光入射量を小さくするようにシャッターの動作を制御する。
【0159】
また、本実施形態の液晶表示装置100は、さまざまな電子機器の部品として適用することができる。
【0160】
図10から図14は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【0161】
図10に示すように、テレビジョン放送を受信し表示するテレビにおいて、その受信した画像を表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0162】
また、図11に示すように、デジタルスチルカメラにおいて、その撮像画像などの画像を表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0163】
また、図12に示すように、ノート型パーソナルコンピュータにおいて、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0164】
また、図13に示すように、携帯電話端末において、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0165】
また、図14に示すように、ビデオカメラにおいて、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0166】
また、IPS(In−Plane−Swiching)方式、FFS(Field Fringe Switching)方式など、さまざまな方式の液晶パネルに適用可能である。さらに、有機EL表示素子、電子ペーパーなどの他の表示装置においても、適用可能である。
【0167】
なお、上記の実施形態において、液晶表示装置100は、本発明の表示装置に相当する。また、上記の実施形態において、液晶パネル200は、本発明の表示パネルに相当する。また、上記の実施形態において、TFTアレイ基板201は、本発明の第1基板に相当する。また、上記の実施形態において、対向基板202は、本発明の第2基板に相当する。また、上記の実施形態において、液晶層203は、本発明の液晶層に相当する。また、上記の実施形態において、バックライト300は、本発明の照明部に相当する。また、上記の実施形態において、制御部401は、本発明の制御部に相当する。また、上記の実施形態において、位置検出部402は、本発明の位置検知部に相当する。また、上記の実施形態において、位置センサ素子30bは、本発明の位置センサ素子に相当する。また、上記の実施形態において、外光センサ素子GSは、本発明の外光センサ素子に相当する。また、上記の実施形態において、表示領域PAは、本発明の表示領域に相当する。また、上記の実施形態において、画素Pは、本発明の画素に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】図1は、本発明にかかる実施形態において、液晶表示装置100の構成を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態において、液晶パネル200を示す平面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態において、表示領域PAにて形成される画素を示す回路図である。
【図4】図4は、本発明にかかる実施形態において、第1位置センサ素子30baと第2位置センサ素子30bbとを、位置センサ素子30bとして、表示領域PAに配置した様子を模式的に示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態において、液晶パネル200における表示領域PAに設けられた画素Pの概略を模式的に示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態において、液晶パネル200の表示領域PAに設けられた画素Pの概略を模式的に示す平面図である。
【図7】図7は、本発明にかかる実施形態において、ユーザーの指などの被検知体が液晶パネル200の表示領域PAに接触もしくは移動された位置を検出する際の動作を示すフロー図である。
【図8】図8は、本発明に係る実施形態において、位置センサ素子30bのダイナミックレンジの調整について説明するための図である。
【図9】図9は、本発明に係る実施形態において、位置センサ素子30bが受光データを取得する際の様子を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図11】図11は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図12】図12は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図13】図13は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【符号の説明】
【0169】
100:液晶表示装置(表示装置)、200:液晶パネル(表示パネル)、201:TFTアレイ基板(第1基板)、202:対向基板(第2基板)、203:液晶層(液晶層)、206:第1の偏光板、207:第2の偏光板、300:バックライト(照明部)、301:光源、302:導光板、301a:可視光源、301b:赤外光源、400:データ処理部、401:制御部(制御部)、402:位置検出部(位置検知部)、11:表示用垂直駆動回路、12:表示用水平駆動回路、13:センサ用垂直駆動回路、14:センサ用水平駆動回路、30a:画像表示素子、30b:位置センサ素子(位置センサ素子)、30ba:第1位置センサ素子、30bb:第2位置センサ素子、31:画素スイッチング素子、32:受光素子、33:リセットトランジスタ、34:キャパシタ、35:増幅トランジスタ、36:選択トランジスタ、GS:外光センサ素子(外光センサ素子)、PA:表示領域(表示領域)、CA:周辺領域、Cs:補助容量素子、P:画素(画素)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素が複数配置された表示領域において、一方の面の側から入射する光を受光して受光データを生成する位置センサ素子が複数配置されている表示パネルと、
前記表示パネルの一方の面の側において前記表示領域に移動した被検知体の位置を、前記位置センサ素子によって生成された受光データに基づいて検知する位置検知部と
を具備する表示装置であって、
前記表示パネルの一方の面の側から入射する外光を受光することによって受光データを生成する外光センサ素子と、
前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを調整する制御部と
を有し、
前記制御部は、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値以上であると判断される場合には、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを大きくし、前記外光センサ素子に入射する外光の強度が基準値未満であると判断される場合には、前記位置センサ素子のダイナミックレンジを小さくする
表示装置。
【請求項2】
前記位置センサ素子は、赤外線を受光するように構成されており、
前記外光センサ素子は、赤外線を受光するように構成されている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルの他方の面から照明光を出射する照明部
を含み、
前記照明部は、可視光線と赤外光線とを含むように前記照明光を出射し、
前記表示パネルは、前記照明部によって出射された照明光が前記他方の面から前記一方の面へ透過するように構成されており、
前記位置センサ素子は、前記表示パネルの一方の面の側にて被検知体において反射された照明光を受光するように構成されている、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記外光センサ素子は、前記表示パネルに設けられている、
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記外光センサ素子は、前記表示領域以外の領域に設けられている、
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記照明部が前記照明光において前記赤外光線を出射する動作を制御する、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示パネルは、
第1基板と、
前記第1基板から間隔を隔てて対面している第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間にて挟持されており、液晶分子が配向されている液晶層と
を含む、
請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
画素が複数配置された表示領域において、一方の面の側から入射する光を受光して受光データを生成する位置センサ素子が複数配置されている表示パネルと、前記表示パネルの一方の面の側に位置する被検知体の位置を、前記位置センサ素子によって生成された受光データに基づいて検知する位置検知部と、前記表示パネルの他方の面に照明光を出射する照明部とを含み、前記照明部は、可視光線と赤外光線とを含むように前記照明光を出射し、前記表示パネルは、前記照明部によって出射された照明光が前記他方の面から前記一方の面へ透過するように構成されており、前記受光素子は、前記表示パネルの一方の面の側にて被検知体において反射された照明光を受光するように構成されている表示装置であって、
前記表示パネルの一方の面の側から入射する外光を受光することによって受光データを生成する外光センサ素子と、
前記外光センサ素子によって生成された受光データに基づいて、前記照明部が前記照明光において前記赤外光線を出射する動作を制御する制御部と
を有する
表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−151493(P2009−151493A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327952(P2007−327952)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】